JP2007123232A - レバー式コネクタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】雌側のコネクタハウジング10には、カム溝41を有するレバー40が回動可能に装着されているとともに、検知端子60が組み付けられている。検知端子60は、両コネクタハウジング10,80が正規嵌合したときにのみ、雌側のコネクタハウジング10に組み付けられた接点用端子98と接触して検知回路を閉成する。レバー40のカム板47において検知端子60と対向する部分には押圧部44が突出して形成され、両コネクタハウジング10,80が正規嵌合するまで回動操作される間、押圧部44は検知端子60が接点用端子98と離間する位置に撓み変位させるような押圧状態を保持し、レバー40が両コネクタハウジング10,80を正規嵌合させる位置まで回動操作されたときには押圧を解除して検知端子60が接点用端子98と接触可能となるよう復帰する。
【選択図】図4
Description
請求項1の発明によれば、両コネクタハウジングを緩く嵌合させ、カムピンをカム溝内に導入させる。その状態でレバーを回動操作すると、カムピンがカム溝に沿って変位することで、両コネクタハウジングの嵌合が進行する。この間、レバーに設けられた押圧部が検知端子を押圧して撓み変位させているため、接点用端子とは非接触状態に保持されている。そして、レバーの回動操作の結果、両コネクタハウジングが正規嵌合状態に至ると、検知端子に対する押圧部の押圧が解除されるため、検知端子は復帰変位して接点用端子との接触がなされるため、検知回路が閉成される。かくして、レバー式コネクタにおいても両コネクタハウジングが正規嵌合状態になったことを電気的に検知することができる。
請求項2の発明によれば、両コネクタハウジングが正規嵌合するまでの間は、係止片がロック突部に乗り上げて撓み変形しているため、これに伴って係止片に設けられた押圧部が検知端子を押圧し、接点用端子との非接触状態を保持する。両コネクタハウジングが正規嵌合すると、係止片がロック突部を乗り越えて復帰変形するため、同様に押圧部も検知端子に対する押圧状況を解除するため、検知端子は復帰変形し接点用端子と電気的に接触して検知回路を閉成する。
このように請求項2の発明によれば、両コネクタハウジングが正規嵌合したことの指標として、係止片の撓み動作、つまり嵌合途上では撓み変形し、嵌合完了と共に復帰する動作を利用するようにしたため、レバーの角度位置を検出して正規嵌合の指標とする形式に比較して、レバーの組み付け誤差による検知のばらつきもなく、正確に正規嵌合状態を検出することができる。
請求項3の発明によれば、係止片の撓みが開始される時期が両コネクタハウジングの嵌合が始まって暫くの後である場合には、この間に検知端子と接点用端子との接触が懸念されるが、請求項3の発明のように先行押圧部を設けて係止片が撓みを開始するまでの間においても、検知端子を接点用端子と非接触状態に保持しておくことができる。かくして、嵌合途上で誤って正規嵌合と検知してしまう事態を回避することができる。すなわち、嵌合検知を可能とする動作範囲を拡大し、検知の確実化を達成することができる。
請求項4の発明によれば、両コネクタハウジングの嵌合が完了した時点では、レバーは嵌合完了位置へと移行している。この位置ではレバーが一方側のコネクタハウジングから後方へ突出する量が相対的に小さい状態となっているため、全体のコンパクト化が図られている。このような構造であると、レバーを回動操作させると、レバーの押圧部は被押圧部に対し嵌合方向後方より接触し、回動軌跡を描きつつ前方へと摺接する。その場合において、第2ばね部が上記の摺接方向に沿って延出するようにしてあるため、第2ばね部は撓み変形を容易に行うことができる。第1ばね部は、逆に、後方へと延出するようにしてあるため、接点用端子との接触を嵌合の早期においてかつ充分な接触圧を得ることができる。
請求項5の発明によれば、両コネクタハウジングを緩く嵌合させ、カムピンをカム溝内に導入させる。その状態でレバーを回動操作すると、カムピンがカム溝に沿って変位して、両コネクタハウジングの嵌合が進行する。この間、レバーに設けられた押圧部が一方側のコネクタハウジングの可動アームを押圧して検知端子側に傾倒させ、さらにこの可動アームが検知端子を押圧することでこの検知端子が撓み変形されるため、検知端子と接点用端子とは非接触状態に保持されている。そして、レバーの回動操作により両コネクタハウジングが正規嵌合状態に至ると、押圧部による押圧状態の解除によって可動アームが復動し、それに伴って検知端子は復帰変位して接点用端子と接触されるため、検知回路が閉成される。その結果、レバー式コネクタにおいても両コネクタハウジングが正規嵌合状態になったことを電気的に検知することができる。
この場合において仮に、可動アームがなく押圧部が検知端子に直接接触するという構成であると、押圧部はレバーの回動操作に伴って検知端子上を変位することになるため、検知端子の撓み動作のバランスが崩れるおそれがある。しかるに請求項5の発明によれば、検知端子と押圧部との間に可動アームを介在させ、この可動アームによって検知端子を押圧する構成としたから、検知端子に対して可動アームを略一定位置で接触させることができ、検知端子の撓み動作のバランスを良好に保つことができる。また、構造スペース上の制約によって押圧部が検知端子と直接接触可能な位置まで到達し得ない事情がある場合にも可動アームを介在させることでそれに対応することができる。
請求項6の発明によれば、両コネクタハウジングが正規嵌合するまでの間は、係止片がロック突部に乗り上げて撓み変形しているため、これに伴って係止片に設けられた押圧部が可動アームを介して間接的に検知端子を押圧し、接点用端子との非接触状態を保持する。両コネクタハウジングが正規嵌合すると、係止片がロック突部を乗り越えて復帰変形し、同様に押圧部も検知端子に対する押圧状態を解除するため、検知端子は復帰変形し接点用端子と電気的に接触して検知回路を閉成する。これによれば、両コネクタハウジングが正規嵌合したことの指標として、係止片の撓み動作、つまり嵌合途上では撓み変形し、嵌合完了と共に復帰する動作を利用するようにしたため、レバーの角度位置を検出して正規嵌合の指標とする形式に比較して、レバーの組み付け誤差による検知のばらつきもなく、正確に正規嵌合状態を検出することができる。
また、レバーの回動操作によって押圧部が可動アームの押圧受け部に対して嵌合方向後方から接触すると、可動アームは一方側のコネクタハウジングの前壁を傾倒支点として傾倒するため、仮に、押圧部が一方側のコネクタハウジングの嵌合方向後方に位置するという事情があっても、同コネクタハウジングの嵌合方向前方に位置する検知端子に対し、押圧部の撓み量に相当する分だけ傾倒変位させた可動アームを接触させることができ、レバーの回動操作の間、検知端子の撓み状態を正確に保持することができる。
本発明の実施形態1を図1ないし図26によって説明する。本実施形態のコネクタは、エアバッグ用コネクタに適用した場合を例示するものであって、互いに嵌合可能な雌雄一対のコネクタハウジング10,80を備えて構成されている。なお、以下の説明において上下方向については図1を基準とし、前後方向については両コネクタハウジング10,80の互いの嵌合面側を前方とする。
さらに、フード部81の下壁の内面には、各嵌合凹部83の幅方向中心軸から左右両側へ寄った位置でかつこのフード部81の前端位置に、レバー40に設けられた引っ掛け部43と係合して両コネクタハウジング10,80の嵌合姿勢を矯正する受け部91が突設されている。さらにまた、フード部81の上壁の内面には、各嵌合凹部83の幅方向中心軸から左右両側へ寄った位置に、前後方向に延びる縦板状の解除突部92が突設されている。
また、ハウジング本体11の一側端には検知端子収容部16が形成されている。検知端子収容部16は、上段に位置する雌側端子金具97のキャビティ12群と隣接して平行に配置されており、ここに後方から検知端子60が収容可能とされている。
次に、本発明の実施形態2を図27ないし図34によって説明する。実施形態2では、押圧部44と検知端子60との間に可動アーム30が配され、この可動アーム30を介して押圧部44が間接的に検知端子60を押圧する点で実施形態1とは異なっている。その他の構成は、実施形態1と概ね同様であり、構造上の同一部位または略同一部位には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
可動アーム30の傾倒支点を構成する根元部分には、検知端子収容部16の前壁上部と対応して補強壁11Bが形成されている。補強壁11Bは、可動アーム30の傾倒動作によって追従変形することなく、その前後方向に沿って延びる内面にて接点用端子98を挿入案内するようになっている。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)本発明によれば、接点用端子は検知端子を配した側のコネクタハウジング、つまり雌側のコネクタハウジングに併せて組み込むことも可能である。
(2)本発明によれば、レバー及び検知端子を雄側のコネクタハウジングに組み付けることも可能である。
(3)本発明において、押圧部のみで接点用端子と検知端子との非接触状態を保つことが可能であれば、レバーに先行押圧部を設けなくてもよい。
11…ハウジング本体
21…収容空間
22B…ガイド溝
23…レバー装着面
30…可動アーム
40…レバー
42…係止片
43…引っ掛け部
44…押圧部
45…先行押圧部
46…姿勢矯正アーム
47…カム板
60…検知端子
62…第1ばね部
63…第2ばね部
66…被押圧部
80…雄側のコネクタハウジング
81…フード部
89…ロック突部
97…雌側端子金具
98…接点用端子
99…雄側端子金具
Claims (6)
- 相互に嵌合可能なコネクタのうち一方側のコネクタハウジングには、他方側のコネクタハウジングに設けられたカムピンと係合可能なカム溝を有しかつ回動操作可能に装着されたレバーと、前記両コネクタハウジングが正規嵌合したことを電気的に検知するための検知端子とを備え、この検知端子は前記両コネクタハウジングが正規嵌合したときにのみ、前記一方側あるいは他方側のコネクタハウジングのいずれかに設けられた接点用端子と接触して検知回路を閉成するようになっているコネクタであって、
前記レバーにおいて前記検知端子と対向する部分には押圧部が配され、前記両コネクタハウジングが正規嵌合するまで回動操作される間は、前記押圧部は前記検知端子が前記接点用端子と離間する位置に撓み変位させるような押圧状態を保持し、前記レバーが両コネクタハウジングを正規嵌合させる位置まで回動操作されたときには前記押圧を解除して前記検知端子が前記接点用端子と接触可能となるよう復帰することを特徴とするレバー式コネクタ。 - 前記レバーには、同レバーの厚み方向へ撓み可能な係止片が設けられるとともに、この係止片は前記両コネクタハウジングの嵌合途上では、前記他方側のコネクタハウジングに形成されたロック突部に乗り上げて変位するが、両コネクタハウジングが正規嵌合したときにはロック突部を乗り越えて復帰することでロック突部と係止して両コネクタハウジングを嵌合状態に保持するようになっており、
かつ前記押圧部は、この係止片における前記検知端子との対向面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のレバー式コネクタ。 - 前記係止片が、前記両コネクタハウジングの嵌合の途中の時期から前記ロック突部に乗り上げて撓み変形が開始されるものであって、
前記レバーにおいて前記係止片の前記嵌合方向前方には前記係止片に設けられた押圧部が前記検知端子を押圧するに先立って、前記検知端子を押圧し前記接点用端子と非接触状態に保持しておく先行押圧部が設けられていることを特徴とする請求項2に記載のレバー式コネクタ。 - 前記検知端子は前記一方側のコネクタハウジングにおいて、前記両コネクタハウジングの嵌合方向に沿って組み込まれる一方、前記接点用端子は前記他方側のコネクタハウジング内に配されており、
また、前記検知端子は前記一方側のコネクタハウジングへの固定のための基板部と、この基板部において前記一方側コネクタハウジングの嵌合方向前端部から後方へ向けて撓み可能に延出し前記接点用端子と接触可能な第1ばね部と、前記基板部において前記一方側コネクタハウジングの嵌合方向後端部から前方へ向けて撓み可能に延出される第2ばね部とからなり、
かつこの第2ばね部の前端は第1ばね部の後端に対し前記レバーが配された側から重なるとともに、その長さ方向途中位置には前記押圧部によって押圧される被押圧部が設けられ、
前記レバーは、前記一方側のコネクタハウジングの後方へ相対的に突出量の大きい初期位置から相対的に突出量の小さい嵌合完了位置へと回動操作されるときには前記押圧部が前記被押圧部に対し前記一方側コネクタハウジングの嵌合方向後方より前方へ向けて回動軌跡を描きつつ摺接状態で押圧することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のレバー式コネクタ。 - 相互に嵌合可能なコネクタのうち一方側のコネクタハウジングには、他方側のコネクタハウジングに設けられたカムピンと係合可能なカム溝を有しかつ回動操作可能に装着されたレバーと、前記両コネクタハウジングが正規嵌合したことを電気的に検知するための検知端子とが備えられ、この検知端子は前記両コネクタハウジングが正規嵌合したときにのみ、前記一方側あるいは前記他方側のコネクタハウジングに設けられた接点用端子と接触して検知回路を閉成するようになっているコネクタであって、
前記レバーには、前記検知端子の位置する側に押圧部が設けられ、前記一方側のコネクタハウジングには、前記押圧部と前記検知端子との間に可動アームが弾性変位可能に設けられ、前記両コネクタハウジングが正規嵌合するまで前記レバーが回動操作される間は、前記押圧部が前記可動アームを押圧して前記検知端子側に傾倒させ、さらにこの傾倒された可動アームが前記検知端子を押圧することで、前記検知端子は前記接点用端子から離間する位置に撓み変位された状態に保持され、前記レバーが前記両コネクタハウジングを正規嵌合させる位置まで回動操作されたときには、前記押圧部による押圧状態の解除によって前記可動アームが復動するのに伴い、前記検知端子が前記接点用端子と接触可能となるよう復帰することを特徴とするレバー式コネクタ。 - 前記レバーは、前記一方側のコネクタハウジングの嵌合方向後端から後方へ相対的に突出量の大きい初期位置から相対的に突出量の小さい嵌合完了位置へと回動操作され、かつ、前記レバーには、同レバーの厚み方向へ撓み可能な係止片が設けられ、この係止片は前記両コネクタハウジングの嵌合途上では前記他方側のコネクタハウジングに形成されたロック突部に乗り上げて変位するが、前記両コネクタハウジングが正規嵌合したときには前記ロック突部を乗り越えて復帰することで同ロック突部と係止して前記両コネクタハウジングを嵌合状態に保持するようになっており、前記押圧部は、この係止片における前記可動アームとの対向面に設けられ、さらに、前記可動アームは、前記一方側のコネクタハウジングの嵌合方向前端に位置する前壁にその傾倒支点を有しつつ後方へ延出する形態とされ、その延出方向後端部に、前記押圧部により押圧される押圧受け部を有することを特徴とする請求項5に記載のレバー式コネクタ。
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