JP2007120732A - 自動車用無段変速機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 変速時の変速速度を大きくした場合でも実セカンダリ圧を高くしてベルト滑りを防止できるようにした、自動車用無段変速機の制御装置を提供する。

【解決手段】 両プーリ2,3とベルト4との推力を制御するセカンダリ圧調整弁24と、セカンダリプーリ3とセカンダリ圧調整弁24との間の油路に介装されたオリフィスと、オリフィスよりもセカンダリ圧調整弁24側に設けられる油圧センサ15と、目標セカンダリ圧設定手段12cと、目標セカンダリ圧と実セカンダリ圧とに基いてセカンダリ圧調整弁をフィードバック制御する制御手段12とをそなえ、制御手段12は、変速動作を通常時よりも高速で行う動作切替部P1をそなえ、目標セカンダリ圧設定手段12cは、変速動作が高速に切り換わっていることを含む補正条件が成立したら目標セカンダリ圧を増大補正する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、作動油の油圧を用いて、変速比を調整する自動車用無段変速機の制御装置に関する。
ベルト式無段変速機はプライマリプーリ(駆動側プーリ)とセカンダリプーリ(従動側プーリ)と両プーリに巻装されたベルト(Vベルト)とを備えて構成され、各プーリは、回転軸となるシャフト(プライマリシャフト又はセカンダリシャフト)に一体に形成された固定プーリ(シーブ)とシャフトの軸方向に移動可能に備えられている可動プーリ(スライドシーブ)とが対向配置された構造となっていて、固定プーリと可動プーリとによって形成されるV字状の溝にベルトが圧接して動力伝達を行うようになっている。
各プーリの可動プーリは、背面(後面)に形成された油圧室内の油圧を調整することにより、固定プーリに対して離接するように軸方向に移動するようになっている。そして、この可動プーリの移動(ストローク変位)によってV字状溝の溝幅が増減し、プーリの有効な回転半径が調整されて、プライマリプーリからセカンダリプーリへの動力伝達比が無段階に変化するようになっている。
例えば、変速比(プーリ比という)を大きくする(即ち、ロー側にする)場合には、セカンダリプーリの油圧室の油圧(実セカンダリ圧)を上昇させて可動プーリを押し込み、V字状溝の溝幅を減少させることによってセカンダリプーリの有効回転半径を大きくする。このとき、当然ながらベルトの長さは変わらないので、セカンダリプーリの回転半径が大きくなるとそれに伴ってプライマリプーリの回転半径は小さくなる。これによってプーリ比を大きくすることができる。
従来のベルト式無段変速機では、変速時にまず、車速とスロットル開度(TVO)とに基づいて最終的な到達目標プーリ比を設定する。そして、アップシフト、ダウンシフト、踏み込みダウンシフト等の変速種毎に設定された目標時定数(適宜設定される変速速度に相関する定数)を設定する。そして、変速速度に応じた実セカンダリ圧を制御することによって、設定された変速速度での変速を行うようになっている。この実セカンダリ圧は、目標となる目標セカンダリ圧と油圧センサにより検出された実セカンダリ圧とに基づくフィードバック制御される。
ところで、例えば、踏み込みダウンシフト時など速やかな加速が要求される運転状況では、加速応答性のさらなる向上が要求されている。この加速応答性を向上させるためには、アクセルが踏み込まれてから実際のプーリ比がロー側の目標プーリ比に変化するまでの変速応答性の向上が望まれている。この変速応答性を向上させるためには、プーリ比変更時の変速速度(ベルト式無段変速機の場合は、プーリストローク速度に相当する)を従来のものよりも大きく設定して実プーリ比を速やかに到達目標プーリ比に移行させるようにすることが考えられる。
この変速動作、特に、加速のためのシフトダウンを高速で行うためには、伝達トルクが大きくなることからベルトの滑りが生じやすくなり、これを回避するために、目標セカンダリ圧を高める必要がある。しかしながら、フィードバック制御によってセカンダリ圧を制御する上で、変速速度が高まると以下のような課題が発生する。
つまり、ベルト式無段変速機において、変速比をハイ側に変更する際などに、実セカンダリ圧を急激に小さくするような操作がなされた場合には、実セカンダリ圧の急激な低下によって、目標となるセカンダリ圧よりも実セカンダリ圧が低下しすぎてベルト滑りが生じてしまうおそれがある。そこで、セカンダリプーリの可動プーリ(その油室)とセカンダリ圧を供給するセカンダリ圧調整弁との間の油路に、オリフィスを介装して、このオリフィスによって実セカンダリ圧の急低下を抑制している。
一方、セカンダリ圧のフィードバック制御に用いる実セカンダリ圧を検出する油圧センサは、セカンダリプーリに所望の油圧を供給するセカンダリ圧調整弁からセカンダリプーリまでの油路に設けられたオリフィスよりもセカンダリ圧調整弁側に設けられている。
このように、油圧センサが、油路のオリフィスよりもセカンダリ圧調整弁側に設けられているため、セカンダリ圧調整弁側の油圧が上がった場合には、油圧センサの検出箇所では油圧が上がってこれを検知するが、オリフィスを介して設けられたセカンダリプーリの可動プーリ(その油室)の油圧はオリフィスの効果によって実際にはすぐには上がらないため、油圧センサは、実際のセカンダリ圧よりも高い値を出力することになる。
セカンダリ圧のフィードバック制御は、油圧センサの検出圧に基づいて制御されるので、実際のセカンダリ圧がまだ低いにもかかわらず油圧センサの検出圧は十分に高まってしまう場合があり、フィードバック制御を行っても、実際のセカンダリ圧を十分に高めることができなくなって、実セカンダリ圧が不足することになり、ベルトの滑りを招くおそれがある。
特に、変速速度が大きくなればなるほど、油路内の作動油の流速及び流圧が大きくなるため、検出する実セカンダリ圧と実際のセカンダリプーリの油室の圧力との誤差が大きくなってしまう。そして、変速速度がある程度高くなると、実際のセカンダリ圧と油圧センサの検出圧との差の影響が無視できなくなり、上述のごとく実セカンダリ圧が不足してベルトの滑りを招くおそれが生じるなど、何らかの処理が必要になる。
本発明はこのような課題に鑑み創案されたもので、変速時の変速速度を大きくした場合でも実セカンダリ圧を高くしてベルト滑りを防止できるようにした、自動車用無段変速機の制御装置を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、請求項1に係る本発明の自動車用無段変速機の制御装置は、回転入力側に連結されたプライマリプーリと、回転出力側に連結されたセカンダリプーリと、前記両プーリ間に掛け渡されたベルトと、前記プライマリプーリの可動プーリに作用する油圧を制御し、前記両プーリの到達目標プーリ比を制御する変速制御弁と、前記セカンダリプーリの可動プーリに作用する油圧であるセカンダリ圧を制御し、前記両プーリと前記ベルトとの係合圧力を制御するセカンダリ圧調整弁と、前記セカンダリプーリの可動プーリと前記セカンダリ圧調整弁との間の油路に介装されたオリフィスと、前記油路の前記オリフィスよりも前記セカンダリ圧調整弁側に設けられ実際の前記セカンダリ圧を検出する油圧センサと、前記ベルトの強度限界内で且つ前記両プーリと前記ベルトとが滑らない目標セカンダリ圧を設定する目標セカンダリ圧設定手段をそなえ、該目標セカンダリ圧と前記油圧センサにより検出された実セカンダリ圧とに基づくフィードバック制御によって前記セカンダリ圧調整弁を制御する制御手段とをそなえた、自動車用無段変速機の制御装置であって、前記制御手段は、所定の条件下で変速動作を通常時よりも高速で行う動作切替部をそなえ、前記目標セカンダリ圧設定手段は、前記動作切替部により変速動作が高速に切り換わっていることを含む補正条件が成立したら前記目標セカンダリ圧を予め設定された所定量だけ増大補正することを特徴としている。
また、請求項2に係る本発明の自動車用無段変速機の制御装置は、請求項1のものにおいて、前記目標セカンダリ圧設定手段は、プーリ比に基づいてセカンダリ目標推力を設定し、該セカンダリ目標推力をセカンダリ遠心推力により補正した推力値に基づいて、前記目標セカンダリ圧の基本値を設定し、前記補正条件が成立した場合には前記目標セカンダリ圧基本値を前記所定量だけ増大補正した値を、目標セカンダリ圧に設定することを特徴としている。
また、請求項3に係る本発明の自動車用無段変速機の制御装置は、請求項2のものにおいて、前記目標セカンダリ圧設定手段は、前記の増大補正された目標セカンダリ圧に関する値が、減少する場合には、減少量又は減少率を予め設定された所定量に制限した上で、該値を目標セカンダリ圧に設定することを特徴としている。
また、請求項4に係る本発明の自動車用無段変速機の制御装置は、請求項1〜3のいずれか1項のものにおいて、前記目標セカンダリ圧設定手段は、前記目標セカンダリ圧を増大補正しているときに、所定の補正終了条件が成立したら前記補正を終了することを特徴としている。
また、請求項5に係る本発明の自動車用無段変速機の制御装置は、請求項1〜4のいずれか1項のものにおいて、前記目標セカンダリ圧設定手段は、前記動作切替部により変速動作が高速に切り換わったときには、前記目標セカンダリ圧をベルト強度限界値に設定し、前記補正条件が成立したら前記のベルト強度限界値に設定した目標セカンダリ圧を前記所定量だけ増大補正することを特徴としている。
また、請求項6に係る本発明の自動車用無段変速機の制御装置は、請求項1〜5のいずれか1項のものにおいて、前記補正条件には、変速速度が所定速度以上となって、変速時に前記オリフィスの作用によって前記セカンダリ圧の実際値と前記油圧センサによる検出値との偏差が所定基準以上に大きくなる状態を条件として含んでいることを特徴としている。
また、請求項7に係る本発明の自動車用無段変速機の制御装置は、請求項1〜6のいずれか1項のものにおいて、前記の目標セカンダリ圧の増大補正を開始する際には、増加補正量を徐々に増大させて前記所定量に到達させることを特徴としている。
このとき、増加補正量が前記所定量に到達するタイミングが、変速速度が上記所定速度以上に達したタイミングとほぼ一致するように、増加補正量を徐々に増大させる際の増加量が設定されることが望ましい。
また、請求項8に係る本発明の自動車用無段変速機の制御装置は、請求項1〜7のいずれか1項のものにおいて、前記両プーリの到達目標プーリ比に応じた位置に制御されるステップモータと、前記ステップモータと前記プライマリプーリの可動プーリと前記変速制御弁とに接続され、前記変速制御弁を通じて前記プライマリプーリの可動プーリを前記ステップモータの位置に応じた位置に制御するサーボリンクと、前記両プーリの実プーリ比を検出又は算出する実プーリ比検出手段をそなえるとともに、前記制御手段は、到達目標プーリ比を設定する到達目標プーリ比設定手段と、前記到達目標プーリ比と前記実プーリ比とに基づく、積分制御を含むフィードバック制御を用いて、前記ステップモータが第1の速度で作動するように制御する通常制御部と、前記到達目標プーリ比に基づくオープンループ制御を用いて、前記ステップモータが前記第1の速度よりも高速の第2の速度で作動するように制御する高速制御部と、変速動作を高速で行うことを要求する高速動作要求があるか否かを判定する判定部と、通常時には前記通常制御部による制御を選択し、前記判定部において高速動作要求があると判定されることを含む切替開始条件が成立したら前記高速制御部による制御に切り替える上記動作切替部とをそなえていることを特徴としている。
また、請求項9に係る本発明の自動車用無段変速機の制御装置は、請求項8のものにおいて、前記判定部は、前記到達目標プーリ比設定手段により設定された前記到達目標プーリ比IPtと前記実プーリ比検出手段により検出又は算出された実プーリ比IPrとの偏差ΔIP(=IPt−IPr)が予め設定された基準値以上になったら前記高速動作要求があると判定することを特徴としている。
また、請求項10に係る本発明の自動車用無段変速機の制御装置は、請求項8又は9のものにおいて、前記切替開始条件には、さらに、車速が予め設定された基準車速以上であること、及び/又は、前記回転入力側に接続されたエンジンの負荷状態が予め設定された基準レベル以上であることが、含まれることを特徴としている。
また、請求項11に係る本発明の自動車用無段変速機の制御装置は、請求項8〜10のいずれか1項のものにおいて、上記動作切替部は、前記高速制御部による制御中に、前記到達目標プーリ比設定手段により設定された前記到達目標プーリ比IPtと前記実プーリ比検出手段により検出又は算出された実プーリ比IPrとの偏差ΔIP(=IPt−IPr)が予め設定された基準値以内になったら前記通常制御部による制御に切り替えることを特徴としている。
また、請求項12に係る本発明の自動車用無段変速機の制御装置は、請求項8〜11のいずれか1項のものにおいて、前記通常制御部の信号処理回路には、前記ステップモータの応答遅れを補償する補償器が設けられ、前記補償器には、前記第1の速度に応じた時定数が与えられることを特徴としている。
したがって、請求項1記載の本発明の自動車用無段変速機の制御装置によれば、変速動作を高速で行う場合、ベルトの滑りを回避するために、目標セカンダリ圧を高める必要がある。
セカンダリプーリの可動プーリ(その油室)とセカンダリ圧調整弁との間の油路にオリフィスが介装され、この油路のオリフィスよりもセカンダリ圧調整弁側に油圧センサが設けられていると、セカンダリ圧調整弁側の油圧が上がり油圧センサもこれを検知する。
しかし、セカンダリプーリの可動プーリ(その油室)の油圧は実際にはすぐには上がらないため、油圧センサは、実セカンダリ圧よりも高い値を出力することになる。このような油圧センサ出力に基づくセカンダリ圧のフィードバック制御では、実セカンダリ圧が目標セカンダリ圧まで高くなっていないのに目標セカンダリ圧まで高くなったものとして制御するため、実セカンダリ圧が不足することにより、実プライマリ圧(プライマリプーリの可動プーリに供給される油圧)も低下してベルトの滑りを招くおそれがある。
この点、本発明によれば、このような状況下では、目標セカンダリ圧が増加補正されるので、実セカンダリ圧を本来の(増加補正しない)目標セカンダリ圧まで高くすることができ、ベルトの滑りを回避することができる。
また、請求項2記載の本発明の自動車用無段変速機の制御装置によれば、請求項1の効果に加え、遠心力によって生じる遠心推力を考慮して、実セカンダリ圧をより適切に制御することができる。
また、請求項3記載の本発明の自動車用無段変速機の制御装置によれば、請求項2の効果に加え、目標セカンダリ圧に対する補正量の急減を防止して、セカンダリ圧が急減することによって生じるセカンダリ圧の過剰な圧力低下を防止することによってベルトの滑りを確実に防止することができる。
また、請求項4記載の本発明の自動車用無段変速機の制御装置によれば、請求項1〜3の効果に加え、所定の補正終了条件が成立したら目標セカンダリ圧に加算される補正を終了するので、セカンダリ圧が過剰に大きくなることを防止して過剰圧力によるベルトの損傷を確実に防止することができる。
また、請求項5記載の本発明の自動車用無段変速機の制御装置によれば、請求項1〜4の効果に加え、変速動作が高速に切り換わったときには、目標セカンダリ圧をベルト強度限界値に設定するので、高速で変速を行う際のプライマリ圧の低下を防止してベルト滑りを防止できる。
さらに、このとき補正条件が成立すると目標セカンダリ圧を増大補正するので、オリフィスによるセカンダリ圧の圧力増加抑制の影響を回避してセカンダリ圧が高い状態に維持され、高速で変速を行う際のプライマリ圧の低下をさらに確実に防止してベルト滑りを防止することができる。
また、請求項6記載の本発明の自動車用無段変速機の制御装置によれば、請求項1〜5の効果に加え、変速速度が所定速度以上となって、変速時にオリフィスの作用によってセカンダリ圧の実際値と油圧センサによる検出値との偏差が所定値以上となる条件を補正条件に含んでいるので、目標セカンダリ圧を増大補正しても、補正分はセカンダリ圧の実際値と油圧センサによる検出値との偏差によって吸収され、セカンダリ圧の実際値が過大な値となることを防止することができる。
また、請求項7記載の本発明の自動車用無段変速機の制御装置によれば、請求項1〜6の効果に加え、目標セカンダリ圧の増大補正を開始する際には、増加補正量を所定量まで徐々に増大させて所定量に到達させるので、変速時に、実際の変速速度が徐々に大きくなり、オリフィスの作用によってセカンダリ圧の実際値と油圧センサによる検出値との偏差が徐々に大きくなるのに合わせて補正量を徐々に増大させることにより、増大補正しても、補正分はセカンダリ圧の実際値と油圧センサによる検出値との偏差によって吸収されるので、セカンダリ圧の実際値が過大な値となることを防止することができる。
また、請求項8記載の本発明の自動車用無段変速機の制御装置によれば、請求項1の効果に加え、変速動作を高速で行う要求がなければ、変速動作を一定速度以内の通常速度(第1の速度)で行うことで、シンプルなフィードバック用フィルタを用いながら、適切にフィードバック制御を行うことができる。一方、高速動作要求があれば、変速動作を一定速度よりも大きい高速度(第2の速度)で行うことで、シンプルなフィードバック用フィルタを用いては適切な制御は行い難くなるが、オープンループ制御を用いることにより速やかな変速制御を実現することができる。
また、請求項9記載の本発明の自動車用無段変速機の制御装置によれば、請求項8の効果に加え、到達目標プーリ比IPtと実プーリ比IPrとの偏差ΔIP(=IPt−IPr)から、変速幅が所定の基準値以上であり高速動作要求があることを確実に判定することができる。
また、請求項10記載の本発明の自動車用無段変速機の制御装置によれば、請求項8または9の効果に加え低車速時に高速度で変速を行う場合に生じ易いベルト滑りを確実に防止することができる。また、回転入力側に接続されたエンジンの負荷状態によって、加速要求が大きく高速動作要求があることを確実に判定することができる。
また、請求項11記載の本発明の自動車用無段変速機の制御装置によれば、請求項8〜10の効果に加え、第2の速度での変速時に変速終了付近になると、変速速度がより小さい第1の速度に変更するので、高速度で変速を行うことによって変速比が到達目標プーリ比iptを超過してしまうことがなく、円滑な変速制御を行うことができる。
また、請求項12記載の本発明の自動車用無段変速機の制御装置によれば、請求項8〜11の効果に加え、通常制御部の信号処理回路にステップモータの応答遅れを補償する補償器が設けられ、補償器には、第1の速度に応じた時定数が与えられるので、補償器によって変速速度要求に応じた時定数に応じて線形増加する目標プーリ比が設定されるので、実プーリ比iprの応答遅れによる目標プーリ比と実プーリ比iprとの偏差を小さくすることができ、実プーリ比iprのオーバーシュートを低減することができる上、実プーリ比iprの応答性を向上してスムーズな変速を行うことができる。
以下、図1〜図7を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、自動車用無段変速機としてのベルト式無段変速機を例に説明する。
図1〜図7は本発明の一実施形態に係る車両用ベルト式無段変速機の油圧制御装置を説明するためのものであって、図1は、ステップモータの駆動指示にかかる変速機コントローラの変速制御部の機能ブロック図、図2は、無段変速機の変速制御システムと共に示す概略構成図である。図3は、圧力制御システムの構成を示すブロック線図、図4は、セカンダリプーリ近傍の油圧回路を示す油圧回路図、図5は、目標セカンダリ圧算出にかかる制御ブロック線図、図6は、本実施形態の制御系(高速判定部)の制御フローを示すフローチャート、図7は本実施形態におけるステップモータ指示値と実プーリ比との経時変化を示すグラフである。
(概略構成)
まず、本実施形態にかかるベルト式無段変速機1の概略構成を説明する。図2に示すように、このベルト式無段変速機1は、それぞれV溝をそなえ各V溝が整列するよう配置されたプライマリプーリ2及びセカンダリプーリ3と、これらのプーリ2,3の各V溝に掛け渡された無終端Vベルト4とをそなえている。プライマリプーリ2と同一軸線上にエンジン5が配置され、このエンジン5とプライマリプーリ2との間に、エンジン5の側から順次ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータ6及び前後進切り換え機構7が設けられている。
前後進切り換え機構7は、ダブルピニオン遊星歯車機構をそなえ、そのサンギヤがトルクコンバータ6を介してエンジン5に結合され、キャリアがプライマリプーリ2に結合されている。また、ダブルピニオン遊星歯車機構のサンギヤおよびキャリア間を直結する前進クラッチ及びリングギヤを固定する後進ブレーキをそれぞれ備え、前進クラッチの締結時にはエンジン5からトルクコンバータ6を経由した入力回転をそのままプライマリプーリ2に伝達し、後進ブレーキの締結時にはエンジン5からトルクコンバータ6を経由した入力回転を逆転減速してプライマリプーリ2へ伝達するように構成されている。
これにより、プライマリプーリ2への回転はVベルト4を介してセカンダリプーリ3に伝達され、図示しない車輪に伝達されるようになっている。
そして、プライマリプーリ2及びセカンダリプーリ3のV溝を形成するプーリ(シーブ)のうち一方を固定プーリ(固定シーブ)2a,3aとし、他方を軸線方向へ変位可能な可動プーリ(可動シーブ)2b,3bとしており、可動プーリ2b,3bを移動させてV溝の溝幅を変更することで、プライマリプーリ2及びセカンダリプーリ3におけるVベルト4の巻き掛け円弧径を変化させることで、動力伝達中にプライマリプーリ2およびセカンダリプーリ3間における変速比(プーリ比という)を無段階で変更できるようになっている。
これらの可動プーリ2b,3bはそれぞれ、ライン圧を元圧として作り出したプライマリ圧(プライマリ推力に対応するのでプライマリ推力ともいう)Ppriおよびセカンダリ圧(セカンダリ推力に対応するのでセカンダリ推力ともいう)Psecをプライマリ室2c及びセカンダリ室3cに供給することにより固定プーリ2a,3aに向けて推され、これによりVベルト4をそれぞれ各プーリ2,3(固定プーリ2a,3a及び可動プーリ2b,3b)に摩擦係合させることでプライマリプーリ2とセカンダリプーリ3との間での動力伝達を行うようにしている。
変速に際しては、目標となる到達目標プーリ比に対応させて発生させたプライマリ圧Ppriおよびセカンダリ圧Psec間の差推力により各プーリ2,3のV溝幅を変更して、これらの各プーリ2,3に対するVベルト4の巻き掛け円弧径を連続的に変化させることで所望のプーリ比に変速することができるようになっている。
このような、プライマリ圧Ppri及びセカンダリ圧Psecを制御するために、無段変速機1には、変速制御油圧回路11及び変速機コントローラ12が備えられている。この変速制御油圧回路11は変速機コントローラ12からの信号に応答してかかる制御を行なう。
変速機コントローラ12には、プライマリプーリ回転数Npriを検出するプライマリプーリ回転センサ13からの信号と、セカンダリプーリ回転数Nsecを検出するセカンダリプーリ回転センサ14からの信号と、セカンダリ圧Psecを検出する油圧センサ(セカンダリ圧センサ)15からの信号と、プライマリ圧Ppriを検出する油圧センサ(プライマリ圧センサ)16からの信号とが入力されるようになっている。
(油圧系の構成)
これらの変速制御油圧回路11及び変速機コントローラ12は、図3に示すように構成される。
まず、変速制御油圧回路11について説明する。
変速制御油圧回路11は、エンジン5によって駆動されるオイルポンプ21と、オイルポンプ21の吐出口に接続されプライマリ室2c及びセカンダリ室3cに作動油を送る油路22と、オイルポンプ21からの吐出圧(即ち、油路22内の油圧)を調整するプレッシャレギュレータ弁23と、油路22からセカンダリ室3cに供給される油圧を減圧する減圧弁(セカンダリ圧調整弁)24とを備えている。
油路22内の作動油は、プレッシャレギュレータ弁23により所定のライン圧PLに調圧される。この油路22のライン圧PLは、減圧弁24により調圧され、セカンダリ圧Psecとしてセカンダリ室3cに供給される。また、一方では、このライン圧PLは変速制御弁25により調圧され、プライマリプーリ2の可動プーリ2bに作用するプライマリ圧Ppriとしてプライマリ室2cに供給される。
なお、プレッシャレギュレータ弁23及び減圧弁24はいずれも電磁弁であり、プレッシャレギュレータ弁23はソレノイド23aへの駆動デューティによりライン圧PLを制御し、減圧弁24はソレノイド24aへの駆動デューティによりセカンダリ圧Psecを制御するようになっている。
また、図4に示すように、セカンダリ室3cと減圧弁24の間にはオリフィス3dが設けられており、このオリフィス3dにより、減圧弁24によってセカンダリ室から作動油を排出する際にその排出速度を緩慢にし、セカンダリ圧の急激な減少、即ち、セカンダリ推力の急激な減少を防止して、ベルトの滑りを回避できるようにしている。
変速制御弁25は、中立位置25aと、増圧位置25bと、減圧位置25cとを有し、これら弁位置を切り換えるために変速制御弁25は変速リンク(サーボリンク)26の中間部に連結され、変速リンク26の一端に、変速アクチュエータとしてのステップモータ27が、サーボリンク26の他端にプライマリプーリ2の可動プーリ2bが、それぞれ連結されており、実プーリ比を目標プーリ比に自動調整するメカニカルフィードバックシステムが構成されている。
つまり、ステップモータ27が、基準位置から目標となるプーリ比に対応したステップ数Stepだけ進んだ操作位置に作動すると、かかるステップモータ27の操作により変速リンク26が可動プーリ2bとの連結部を支点にして揺動して、変速制御弁25を中立位置25aから増圧位置25bまたは減圧位置25cへと駆動する。
これにより、プライマリ圧Ppriがライン圧PLを元圧として増圧されたり、またはドレンからの作動油の排出により減圧されたりして、プライマリ圧Ppriとセカンダリ圧Psecとの差圧が変化することで、プライマリプーリ2の可動プーリ2bがステップモータ27の位置に応じた位置にスライドするとともにセカンダリプーリ3の可動プーリ3bもプライマリプーリ2の可動プーリ2bのスライドに応じてスライドし、これにより、ハイ側プーリ比へのアップシフトまたはロー側プーリ比へのダウンシフトといった、目標となるプーリ比に向けての変速動作が行なわれる。
この変速動作時に、プライマリプーリの可動プーリ2bが移動すると、これとともに変速リンク26は、ステップモータ27との連結部を支点にして可動プーリ2bが連結された他端を揺動させるため、プライマリプーリの可動プーリ2bがステップモータ27の位置に応じた位置(目標プーリ比位置)に達すると、変速リンク26が変速制御弁25を増圧位置25bまたは減圧位置25cから中立位置25aに戻す。このようなメカニカルフィードバックシステムによって、実プーリ比が目標プーリ比を達成するように油圧が自動調整されるようになっている。
なお、上述のプレッシャレギュレータ弁23のソレノイド駆動デューティの設定、減圧弁24のソレノイド駆動デューティの設定、及びステップモータ27の駆動制御は、それぞれ変速機コントローラ12(制御手段)によって行われる。
図3に示すように、変速機コントローラ12は機能要素として圧力制御部12aと変速制御部12bとを備えている。圧力制御部12aの入力側には入力トルク検出手段19,プライマリ回転数センサ13,セカンダリ回転数センサ14,変速制御部12bが接続され、入力された入力トルク情報Ti,プライマリプーリ回転数Npri,セカンダリプーリ回転数Nsec及び後述する変速速度情報とに基づいて目標セカンダリ圧Ptsecを算出し、目標セカンダリ圧Ptsecに基づいてプレッシャレギュレータ弁23及び減圧弁24のソレノイド駆動デューティを制御しセカンダリ室2cに供給されるセカンダリ圧Psecを制御するようになっている。このセカンダリ圧の制御の詳細については後述する。
変速制御部12bには、プライマリ回転数センサ13,セカンダリ回転数センサ14,スロットル開度センサ17,車速センサ30,作動油温度センサ31が接続され、入力されたプライマリプーリ回転数Npri,セカンダリプーリ回転数Nsecに基づいて到達目標プーリ比IPtを設定し、ステップモータ27の駆動ステップ数Stepを設定するようになっている。
(ステップモータの制御)
変速制御部12bにおけるステップモータ27の駆動ステップ数制御についてさらに説明する。図1は、変速制御部12bにおけるステップモータ27の制御にかかるブロック線図である。図1に示すように、変速制御部12bは機能要素として到達目標プーリ比設定部100,高速判定部(判定部)101,実プーリ比演算部(実プーリ比検出手段)102,制御部(制御手段)103,指令値変換部111を備えており、入力された車速V,スロットル開度TVO,プライマリプーリ回転数Npri,セカンダリプーリ回転数Nsecに基づいて、目標となる変速比指令値を算出し、これに対応するステップモータ27の駆動ステップ数指示信号をステップモータ27の駆動を制御するモータドライバ27aに送出するようになっている。
まず、到達目標プーリ比設定部100では、入力されたスロットル開度TVOと車速Vとに基づいて、スロットル開度TVOと車速Vに基づいた変速線マップから、到達目標プーリ比IPtを設定するようになっている。
高速判定部101は、入力された車速V,作動油温度OT,実プーリ比IPr,到達目標プーリ比IPtに基づいて、高速動作要求の有無を判定し、変速する際の変速速度を通常の変速速度(第1の速度)とするか、通常よりも高速の変速速度(第2の速度)とするかを選択する。そして、第1の速度で変速を行うこと(以下、通常変速モードという)を選択した場合には、制御部103に備えられている動作切替部としてのスイッチP1を0端子に接続し、第2の速度で変速を行うこと(以下、高速変速モードという)を選択した場合にはスイッチP1を1端子に接続するようにスイッチP1の切替を制御するようになっている。また、高速判定部101は、後述する圧力制御部12aに備えられたスイッチP2及びスイッチP3の切替も制御するようになっており、制御信号を圧力制御部12aに入力するようになっている。かかる高速判定部101における判定(制御)条件及び各スイッチP1〜P3の切替制御条件の詳細については後述する。
指令値変換部111は、変速比とステップモータ27の位置とに基づくマップを備えており、制御部103から出力される変速比指令値をステップモータ27の駆動ステップ数指示信号に変換するようになっている。
次に、制御部103について説明する。制御部103は、高速制御部103aと通常制御部103bとの2つの制御回路とこの2つ制御回路の出力を切り替えるスイッチP1とを備えている。高速制御部103aの出力側はスイッチP1の1端子側に接続され、通常制御部103bの出力側はスイッチP1の0端子側に接続されている。つまり、高速判定部101において、通常変速モードが選択された場合には、通常制御部103bの出力値が制御部103から出力され、高速判定部101において、高速変速モードが選択された場合には高速制御部103aの出力値が制御部103から出力されるようになっている。
通常制御部103bは、時定数設定部104,追従性補償部(補償器)105,ゲイン算出部106,第1フィルタ107,遅延回路108,第2フィルタ109によって構成され、変速比指令値(即ち、ステップモータ27の駆動指令値)と実プーリ比算出部102から入力される実プーリ比IPrとのフィードバック回路であり、所定の演算周期毎にステップモータ27の駆動指令値を算出するようになっている。
通常制御部103bでは、まず、時定数設定部104において変速速度に相関する時定数Tが設定される。そして、到達目標プーリ比IPtとともに時定数Tが追従性補償部105に入力されるようになっている。時定数Tは到達目標プーリ比IPtと実プーリ比IPrとの差(即ち、変速幅)とスロットル開度TVOと車速Vとのマップに基づいて設定される。なお、この時定数マップはアップシフト,ダウンシフト,踏み込みダウンシフト等の変速種毎に記憶されている。
追従性補償部105では、入力された到達目標プーリ比IPt及び時定数Tに基づいて、到達プーリ比IPtを1次遅れで時定数Tに応じて遅らせて、過渡目標プーリ比IPtmを算出する。即ち、過渡目標プーリ比IPtmは、変速比指令値に対する実プーリ比の応答遅れを考慮して、時間とともに線形増加するように設定される。なお、到達目標プーリ比IPtと過渡目標プーリ比IPtmとの差を時定数Tで除したものが目標変速速度(IPt−IPtm)/Tとなる。
実プーリ比算出部102からは実プーリ比IPr信号がそれぞれゲイン算出部106及び第1フィルタ107に入力されるようになっており、ゲイン算出部106では、実プーリ比IPrに対して所定のゲインを与えたF/B補正値を出力するようになっている。そして、追従性補償部105から出力された過渡目標変速比IPtmは、F/B補正値によって減算補正されるようになっている。
第1フィルタ107及び第2フィルタ109はいずれも1次遅れフィルタであり、それぞれ所定のフィルタ係数が設定されている。
つまり、第1フィルタ107では、入力される実プーリ比IPr信号の微少な変動(ノイズ)が軽減され、また、実プーリ比IPrが急激に変化する場合には変動幅が減少された信号値(実プーリ比フィルタ値)が出力される。また、第2フィルタ109では、前演算周期で算出した変速比指令値のノイズ及び急変動が緩和された信号値(変速比指令値フィルタ値)が出力されるようになっている。
遅延回路108は入力された信号を所定時間(所定の演算周期数)だけ遅延させて出力する遅延回路であり、所定の演算周期数だけ前に入力された信号値を出力するようになっている。
そして、第1フィルタ107からの出力値と遅延回路108からの出力値との差分を、過渡目標変速比IPtmに減算補正して、変速比指示値として出力するようになっている。また、第1フィルタ107からの出力値と遅延回路108からの出力値との差分は、後述する高速制御部103aにおいての定常偏差を補正するための補正量として、高速制御部103aの定常偏差補正部110に入力されるようになっている。
このように、通常制御部103bでは、実プーリ比IPrを時定数Tで設定された変速時間(変速速度)で、到達目標プーリ比IPtに達するようにフィードバック制御が行われる。
次に、高速制御部103aについて説明する。高速制御部103aは定常偏差補正部110を備えている。定常偏差補正部110では、変速値指令値に対する実プーリ比IPrの定常偏差に対する補正量信号が出力される。この補正値は、高速制御に切りかわる直前に通常制御部103bから入力された補正量である。
高速制御部103aでは入力された到達目標プーリ比IPtに対して、フィードバック制御は行わず、オープンループ制御が行われる。即ち、到達目標プーリ比設定部100から入力された到達目標プーリ比IPt信号値は定常偏差補正部110からの出力値によって補正された上で、そのままモータドライバ27aに入力され、モータドライバ27aは、入力された目標プーリ比IPtmに対応する位置まで、ステップモータ27を駆動させるようになっている。
(セカンダリ圧の制御)
圧力制御部12aはセカンダリ圧を制御するが、図5を参照してこのセカンダリ圧制御について説明する。図5は、圧力制御部12aにおいての目標セカンダリ圧Ptsec導出制御にかかるブロック線図である。図5に示すように、圧力制御部12aは、機能要素として目標セカンダリ圧設定手段12cを備えており、目標セカンダリ圧設定手段12cは、基礎セカンダリ圧設定部120,遠心推力補正部121,減少率リミッタ123,差推力補正部124,第1比較部125,第2比較部126を備えており、以下に説明するA1〜A6のパラメータを用いて、目標セカンダリ圧Ptsecを算出(設定)する。
また、圧力制御部12aにはスイッチP2,P3が備えられており、変速制御部12bの高速判定部101からの制御信号によって、それぞれ、スイッチ切替が制御されるようになっている。
まず、パラメータA1〜A6について説明する。パラメータA1(以下、遠心力補正量A1という)は遠心力に対応した補正量であり、セカンダリプーリ3の遠心力によって生じる遠心推力に対応した補正量であり、セカンダリ回転数Nsecに応じて設定される。
パラメータA2(以下、ポンプ限界圧A2という)はオイルポンプ21の限界供給圧であり、エンジン5の出力に対応して変化する値である。
パラメータA3(以下、差推力補正量A3という)は、到達目標プーリ比IPtと実プーリ比と変速速度とに対応するマップから、設定された変速速度での変速を行うのに必要な差推力を付与するための補正量である。
パラメータA4(以下、最低圧A4という)は、入力された値が機械的に安定して発生可能な最小限度の圧力以上であるか否かを判断するための機械的な最小限度圧である。即ち、トルクを伝達するために必要となるセカンダリ圧が機械的な最小限度圧よりも小さい場合には、セカンダリ圧指令値の最小限度として最低圧A4に設定される。
パラメータA5(以下、ベルト限界圧A5という)は、Vベルト4の耐力限界に対応するセカンダリ圧であり、セカンダリ圧Psecがこのベルト限界圧A5を超えるとVベルト4の破断等の損傷が生じる可能性がある。
パラメータA6(以下、ベルト限界圧超過補正量A6という)は、高速判定部101によって、後述する所定の条件が成立し、スイッチP2が1端子に接続された時(以下、超過油圧モードという)に、ベルト限界圧A5に対して加算される補正量である。なお、この補正に関しては、スイッチP3の接続を切り替えた際に、ベルト限界圧超過補正量A6の加算補正量が瞬時になくなったり、或いは、ベルト限界圧超過補正量A6の加算補正量が瞬時に加わったりすることで目標セカンダリ圧Ptsecが急激に変化することを防止するために、変化率リミッタによって、ベルト限界圧A5に加算補正されるベルト限界圧超過補正量A6の値が徐々に増加あるいは減少するようになっている。
まず、通常変速モード時の制御について説明する。通常変速モードでは、高速判定部101によってスイッチP2は0端子に接続され、スイッチP3も0端子に接続されるようになっている。
そして、パラメータA1〜A6を用いて圧力制御部12aでは、まず、基礎セカンダリ圧設定部120では、入力トルク情報Tiに基づくマップから、基礎セカンダリ圧(基礎セカンダリ推力)を設定する。
そして、遠心推力補正部121として、基礎セカンダリ圧設定部120で算出した基礎セカンダリ圧に対して遠心力補正量A1を減算補正する。つまり、この基礎セカンダリ圧設定部120と遠心推力補正部121において、ベルト滑りを起こすことなくトルク伝達可能にするための必要な最低限の推力を得るためのセカンダリ圧Psecが算出されることになる。
次に、減少率リミッタ123による補正が行われる。減少率リミッタ123には、直近に算出した目標セカンダリ圧Ptsecが記憶されており、記憶されている目標セカンダリ圧Ptsecに対して入力値が極端に小さい値である場合(即ち、減少幅又は減少率が基準値以上大きい場合)には、減少幅又は減少率をこの基準値に制限するようになっている。これは、ダウンシフト時等のセカンダリ圧Psecの高い状態からアップシフト時等のセカンダリ圧の低い状態に急激に転じるような場合に、セカンダリ圧Psecの急激な減少が発生してベルト滑りを招き易いが、これを抑制してセカンダリ圧Psecを穏やかに変化させてベルト滑りを防止するためである。
差推力補正部124では、差推力補正量A3が加算補正され、変速速度に応じた変速を行うのに必要な差推力を生むために必要なセカンダリ圧が加えられるようになっている。
第1比較部125では、差推力補正部124で算出された値と、最低圧A4との大小関係が比較され、より大きい値が出力されるようになっている。これにより、セカンダリ圧指令値が機械的な最小限度である最低圧A4よりも小さい値にならないようにしている。
そして、第2比較部126では、第1比較部125で算出した値とベルト限界圧A5との大小関係が比較され、より小さな値が、目標セカンダリ圧Ptsecとして出力されるようになっている。これによって、目標セカンダリ圧Ptsecがベルト限界セカンダリ圧よりも大きくなることを防止している。
次に、高速変速モード時の制御について説明する。高速制御モード時には、高速判定部101によってスイッチP2は0端子に接続され、スイッチP3は1端子に接続されるようになっている。
高速変速モードでは、スイッチP3が1端子に接続されているので、上述の基礎セカンダリ圧設定部120及び遠心推力補正部121での制御は行われず、ポンプ限界圧A2とベルト限界圧A5のうち、より小さい値が減少率リミッタ123に入力される。なお、詳細な制御条件については後述するが、高速判定部101では、エンジン出力が所定の高出力でない場合には高速変速モードが選択されない。したがって、高速変速モード時には、エンジンが高出力であるので、通常、ポンプ限界圧A2はベルト限界圧A5よりも大きな値となるため、ここでは、減少率リミッタ123に入力されることになる。
そして、減少率リミッタ123,差推力補正部124,第1比較部125,第2比較部126において、上述のような制御が行われる。したがって、第2比較部126から出力される値は常にベルト限界圧A5の値になる。
このように、高速制御モードでは、高い変速速度で変速(ダウンシフト)を行うための差推力を付与するために、目標セカンダリ圧Ptsecが、機械的な限界値(ベルト限界圧A5)に設定されるようになっている。
次に、超過油圧モード時の制御について説明する。超過油圧モード時には、高速判定部101によってスイッチP2は1端子に接続され、スイッチP3が1端子に接続されるようになっている。
超過油圧モードでは、スイッチP2が1端子に接続されているので、まず、ポンプ限界圧A2とベルト限界圧A5にベルト限界圧超過補正量A6を加算したもの(以下、超過油圧という)のうち、より小さい値が減少率リミッタ123に入力されることになる。なお、この超過油圧モード時にも、エンジンが高出力であるので、通常、ポンプ限界圧A2は超過油圧よりも大きな値となる。このため、減少率リミッタ123には、超過油圧が入力されることになる。
そして、減少率リミッタ123,差推力補正部124,第1比較部125,第2比較部126において、上述のような制御が行われる。したがって、第2比較部126から出力される値は常に超過油圧となる。
このように、超過油圧モードでは、高い変速速度で変速(ダウンシフト)を行うための差推力を付与するために、目標セカンダリ圧Ptsecが、機械的な限界値(ベルト限界圧A5)にさらにベルト限界圧超過補正量A6を加算した超過油圧に設定されるようになっている。なお、超過油圧モードでは、第1比較部125目標セカンダリ圧Ptsecがベルト限界圧A5よりも大きい超過油圧に設定されることになるが、後述する理由によって、実際のセカンダリ圧Psecは、ベルト限界セカンダリ圧には達しないので、Vベルトの破断等の損傷が生じることはない。
(高速判定部の判定条件)
次に、高速判定部101における判定及び図1,図5における各スイッチP1〜P3の切替開始条件を図6を参照しながら説明する。図6は高速判定部101における制御条件を示すフローチャートである。図6に示すように、高速判定部101では、ステップS100〜ステップS130にかかる条件が全て満たされると、高速変速モードが選択され、第2の速度で変速が行われる。
まず、第1の条件は、ステップS100として、エンジン出力(エンジンの負荷状態)に関する条件としてのスロットル開度TVOが所定の範囲TVO≦TVO≦TVO内にあることである。この条件は、スロットル開度TVOが予め設定された基準レベルであるTVOよりも小さい場合には、エンジンの負荷状態が小さく、加速要求がない状態と判断することができる。また、スロットル開度TVOが大きすぎる場合には、大幅なダウンシフトが行われることはない。
次に第2の条件はステップS110として、入力された到達目標プーリ比IPtと実プーリ比IPrとの偏差ΔIP(=IPt−IPr,ΔIP>0)が予め設定された所定の変速幅ipt以上のダウンシフト時であることである。この条件は、ドライバが急加速を要求している場合には、アクセルペダルが踏み込まれるため、到達目標プーリ比IPtはダウンシフト側に急増して、実プーリ比IPrとの偏差ΔIPも大きくなる。したがって、この偏差ΔIPが所定の変速幅ipt以上であれば、ドライバが急加速を要求している踏み込みダウンシフト制御を実施すべきものと判定することができる。なお、変速幅が小さい場合には特に大きな変速速度は要求されないのでスイッチP1は0位置に設定され、通常制御部103bによって変速速度が第1の速度で変速が行われる。
第3の条件は、ステップS120として、車速Vが予め設定した所定範囲内V≦V≦Vであることである。各プーリ2,3において、プーリ回転数あたりの変速速度(即ち、プーリ1回転あたりの可動プーリ2bのストローク量に相当する)が大きくなると、ベルト滑りが生じ易くなるため、各プーリ2,3にかかる推力を上限付近まで増大させることが必要になり、この状況下で、高速変速モードを実施しても実質的な効果が得られないばかりか、ベルト滑りを招くおそれがある。したがって、車速Vが所定車速(基準車速)Vよりも小さい低速時には、高速変速モードを実施しないようにしているのである。一方、車速Vが所定車速Vよりも大きい高速時には、特に変速速度を高速にする必要がないため、このような場合には高速変速モードが選択されないようになっている。
第4の条件は、ステップS130として、油圧系に供給される作動油の温度OTが予め設定した所定の範囲OT≦OT≦OTにあることである。これは作動油の温度OTが高い場合にはポンプからの吐出量が少なくなる為、各プーリ2,3に供給される油圧が不足してベルト滑りが生じる可能性があり、また、作動油の温度OTが低い場合には、油圧の応答性が悪く為、各プーリ2,3に供給される油圧が不足した場合にはベルト滑りが生じる可能性があるためである。
そして、上述のステップS100〜S130の条件が全て満たされた場合には、ステップS140として、高速判定部101はスイッチP1を1端子に接続し、スイッチP3を1端子に接続する。即ち、高速動作要求があると判定して、高速変速モードが選択される。
これによって、制御部103の高速制御部103aにおいて、到達目標プーリ比IPtに基づいてオープンループ制御による変速比指令値(即ち、ステップモータ27の駆動ステップ数指示信号)の制御が開始される。また、圧力制御部12aにおいては、目標セカンダリ圧Ptsecがベルト限界圧A5に設定され、高速での変速に必要な差推力を生じさせる。
ステップS140において、高速変速モードが選択されると、ステップS150として、偏差ΔIPと所定の変速幅iptとの大小関係が比較される。この変速幅iptはステップS110における変速幅iptよりも大きい値が設定される。
そして、偏差ΔIPが所定の変速幅ipt以上である場合には、ステップS160として、高速判定部101はスイッチP2を1端子に接続する。即ち、超過油圧モードが選択され、目標セカンダリ圧Ptsecが超過油圧に設定される。
ここで、超過油圧モードにおいて、上述したように目標セカンダリ圧Ptsecがベルト限界圧よりも大きい値に設定される理由について説明する。
上述したようにセカンダリ室3c付近の油路には、オリフィス3dが設けられている。これは、変速比をハイ側に変更する際など、目標セカンダリ圧Psecが突然小さい値に設定されると、セカンダリ圧が急激に低下することによって、設定した目標セカンダリ圧Psecよりも実セカンダリ圧が低下してベルト滑りが生じることを防止するためである。
前述のように(図4参照)、セカンダリ室3cと減圧弁24との間にはオリフィス3dが設けられているので、セカンダリ圧を増圧する場合に、オリフィス3dよりも減圧弁24側は速やかに圧力上昇するが、オリフィス3dよりもセカンダリ室3c側は緩慢に圧力上昇することになり、減圧弁24側は高圧になってもセカンダリ室3c側は低圧の状況が発生する。ところが、このようなセカンダリ圧を検出する圧力センサ15は、配置スペース上の理由からオリフィス3dよりも減圧弁24側に設けられているので、セカンダリ圧の増圧時には、圧力センサ15の出力値は、実際のセカンダリ室3cの圧力よりも高圧を示すことになる。このため、圧力センサ15の検出値に基づいてセカンダリ圧をフィードバック制御しようとすると、実際のセカンダリ圧がまだ低くても、検出値によれば既にセカンダリ圧が目標値に達したものとして、低圧側にシフトした制御が行われてしまう。
そこで、セカンダリ圧を速やかに増大させる場合であって、このようなセカンダリ圧の検出値とセカンダリ圧の実際値との偏差(セカンダリ圧偏差)が基準以上に大きくなると考えられる状態のときには、この点を考慮して、目標セカンダリ圧Ptsecをこの偏差に応じた所定量A6だけ加算補正するようにしている。なお、ここでは、目標セカンダリ圧Ptsec自体がベルト限界圧に設定されるため、加算補正した目標セカンダリ圧Ptsecは、加算補正分だけベルト限界圧を超えてしまうことになる。この、加算補正にかかる所定量ベルト限界圧超過補正量A6は、このように目標セカンダリ圧Ptsecをベルト限界圧よりも大きい値に設定しても、ベルト限界圧超過補正量A6を適切に設定すれば実セカンダリ圧Psecがベルト限界圧を超えることはなく、実セカンダリ圧Psecが速やかに上昇するように制御され、シフトダウンを速やかに実現できるようになるのである。
なお、ステップS150において、偏差ΔIPと所定の変速幅iptとの大小関係を比較しているのは、セカンダリ圧偏差ΔIPが顕著(予め実験等で求めた基準以上に大きい状態)になる状況にあるか否かを判定するためであり、偏差ΔIPが所定の変速幅ipt以上になるとセカンダリ圧偏差が顕著になるものと判定し、ステップS160において、超過油圧モードが実施される。ステップS150において偏差ΔIPが変速幅iptよりも小さい場合には、セカンダリ圧偏差が顕著にはならないとして、超過油圧モードは選択されない。
ステップS160において、超過油圧モードが実施されている際には、次にステップS170において、再度、到達目標プーリ比IPtと実プーリ比IPrとの差と所定の変速幅iptとの大小関係が比較される。この所定の変速幅iptは、到達目標プーリ比IPtと実プーリ比IPrとの差が小さく変速終了付近であることを判定するための閾値である。この変速幅iptは、当然ながら、変速幅ipt,iptよりも小さい微小値が設定される。
そして、到達目標プーリ比IPtと実プーリ比IPrとの差が所定の変速幅iptよりも大きい場合はステップS160に戻り、到達目標プーリ比IPtと実プーリ比IPrとの差が所定の変速幅ipt以下になるまで超過油圧モードが継続され、到達目標プーリ比IPtと実プーリ比IPrとの差が所定の変速幅ipt以下になるとステップS180に進み、高速判定部101はスイッチP2を0端子に接続して超過油圧モードを終了する。
なお、上述したように、このとき、スイッチP2が0端子に接続されると、図4において、ベルト限界圧A5に加算されていたベルト限界圧超過補正量A6の入力は遮断されるが、減少率リミッタによって、ベルト限界圧A5に加算補正される補正量は穏やかに減少するようになっている。
そして、ステップS190では、偏差ΔIPと予め設定された基準値としての所定の変速幅iptとの大小関係が比較され、偏差ΔIPが所定の変速幅iptよりも大きい場合はステップS140に戻り、偏差ΔIPが所定の変速幅ipt以下になるまで高速変速モードが継続され、偏差ΔIPが所定の変速幅ipt以下になるとステップS200に進み、高速判定部101はスイッチP1を0端子に接続し、スイッチP3を0端子に接続して高速変速モードを終了する。この変速幅iptには、上述の変速幅iptよりも小さい値が設定される。これは、ステップS180において、超過油圧モードが終了しても、上述のように減少率リミッタによって、ベルト限界圧A5に対する加算補正は穏やかに減少するからである。
本発明の一実施形態に係る、自動車用無段変速機の制御装置は上述のように構成されているので、通常の変速時には、変速比指令値(ステップモータ27の駆動ステップ数指示信号)が、通常制御部103bにおいて到達目標プーリ比IPtに基づいてフィードバック制御され、実プーリ比IPrを確実に到達目標プーリ比IPtとすることができる。このフィードバック制御時には、変速比指令値に対する実プーリ比IPrの変化特性(ほぼ、線形変化する)を考慮して、追従性補償部105が、変速比指令値を変速速度(第1の速度)に対応する時定数Tに応じて線形増加させるので、実プーリ比IPrを速やかに到達目標プーリ比IPtに移行させることができる上、変速時に変速比指令値と実プーリ比IPrとの偏差を小さくすることができるので、積分制御に起因する実プーリ比IPrのオーバーシュートを低減することができる。
また、高速走行時においての踏み込みダウンシフト等、高い変速応答性が要求される場合には、高速判定部101によって高速変速モードが選択され、通常よりも大きい変速速度(第2の速度)で変速を行う。この高速変速モードでは、変速比指令値が高速制御部103aにおいて到達目標プーリ比IPtに基づいてオープンループ制御が行われる。これによって、変速速度を高速にした場合に実プーリ比IPrの変化特性は線形変化とはならないことに起因してフィードバック制御を行った場合に積分制御により生じる、変速比のオーバーシュートを抑制することができる(図7参照)。また、このオープンループ制御時には、定常偏差補正部110において、この補正値は、通常変速モード時から高速変速モードに切り替わる直前に入力された定常偏差補正量によって、定常偏差が補正されるので、実プーリ比を確実に到達目標プーリ比IPtへと移行させることができる。
さらに、高速変速モード時には、目標セカンダリ圧Ptsecがベルト限界圧A5に設定され、さらにこのとき、偏差ΔIPが所定の変速幅ipt以上の時には、目標セカンダリ圧Ptsecがベルト限界圧A5にベルト限界圧超過補正量A6を加算した値に設定されるので、高速で変速を行う際にオリフィスにより実セカンダリ圧Psecの圧力増加抑制が生じても、実セカンダリ圧Psecをベルト限界圧付近に保つことができる。これによって、高速で変速を行うために必要な差推力を確保することができる。また、実セカンダリ圧Psecが高い状態になると実プライマリ圧Ppriも上昇することになり、高速で変速を行う際のプライマリプーリ2におけるベルト滑りを防止することができる。
さらに、高速変速モード時に、偏差ΔIPが所定の変速幅ipt以上で、実際の変速速度が大きい期間では、目標セカンダリ圧Ptsecがベルト限界圧A5にベルト限界圧超過補正量A6を加算した超過油圧に設定されるので、実際のセカンダリ圧に対する検出される実セカンダリ圧Psecの検出誤差が生じても、セカンダリ室3c内の油圧をベルト限界圧付近に保つことができる。これによって、高速で変速を行うために必要な差推力を与えることができる上、検出誤差に起因したセカンダリ圧の低下を防止できることから、プライマリ圧Ppriの連れ下がりを防止してベルト滑りを確実に低減することができる。
[その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述の実施形態においては、高速動作要求があると判定されると、目標セカンダリ圧Ptsecがベルト限界圧あるいはより大きい超過油圧に設定されるようにしているが、このような目標セカンダリ圧Ptsecの設定はこれに限定するものではなく、例えば、要求される変速速度に応じて設定される時定数Tを第2の速度で変速を行うように設定した上で従来の方法で目標セカンダリ圧Ptsecを設定すればよい。
また、高速判定部101においての判定(制御)条件についても上述の実施形態のものに限定するものではない。上述の実施形態においては、図6のステップS100〜S130の条件が成立したときに、高速動作要求があると判定しているが、例えば、上述のステップS110の偏差ΔIPだけにしてもよい。
また、上述のステップS100のエンジン負荷条件としてスロットル開度TVOの替わりにアクセル開度(APO)用いてアクセル開度が所定の範囲内であることを高速動作要求にかかる条件の一つとしても良い。また、上述のステップS100〜S130の条件に加えて、ベルト滑りをさらに確実に防止するためにまた、タイマを設け、高速変速モードが所定時間以上継続する場合にはタイムアウトによって、通常変速モードに切り替わるように構成しても良い。
また、上述の実施形態においては、超過油圧モード開始の条件が、高速変速モードが選択されて変速速度が高速制御されることに加え、偏差ΔIPが所定の変速幅ipt以上であることであるが、これに加えて、実際の変速速度を検出し、変速速度が所定速度以上であるという条件を加えても良い。また、このときには、偏差ΔIPが所定の変速幅ipt以上であるという条件は省略しても良い。このようにすれば、実際の変速速度が所定速以上で、オリフィス3dの両側での圧力差が一定値以上のときにのみ、超過油圧モードが選択されるのでセカンダリ室3c内の圧力がベルト限界圧A5を超えることなくベルト限界圧付近に保たれることになり、過大なセカンダリ圧Psecによるベルトの損傷を防止できるとともに、セカンダリ圧Psecの低下によるベルト滑りを確実に防止することができる。
また、上述の実施形態では、高速動作要求があると判定されると、目標セカンダリ圧Ptsecがベルト限界圧あるいはより大きい超過油圧に設定されるようにしているが、このような目標セカンダリ圧Ptsecの設定はこれに限定するものではなく、例えば、要求される変速速度に応じて設定される時定数Tを第2の速度で変速を行うように設定した上で従来の方法で目標セカンダリ圧Ptsecを設定すればよい。そして、この状態で、上述の条件(超過油圧モード開始条件)が成立したときには、従来の方法で設定された目標セカンダリ圧Ptsecにさらに所定の補正量を加算補正するようにしてもよい。このようにすれば、高速で変速を行う際の圧力増加抑制の悪影響が回避され、設定された目標セカンダリ圧Ptsecに対して実際のセカンダリ室3c内の圧力が大きく低下することを防止することができる。
また、高速判定部101においての判定(制御)条件についても上述の実施形態のものに限定するものではない。上述の実施形態においては、図6のステップS100〜S130の条件が成立したときに、高速動作要求があると判定しているが、例えば、上述のステップS100〜S130の条件に加えて、ベルト滑りをさらに確実に防止するためにプライマリプーリ回転数Npriが所定の範囲内であることを条件に加えてもよい。また、タイマを設け、高速変速モードが所定時間以上継続する場合にはタイムアウトによって、通常変速モードに切り替わるように構成しても良い。
本発明の一実施形態においての目標セカンダリ圧算出にかかる制御ブロック線図である。 本発明の一実施形態にかかる無段変速機をその変速制御システムと共に示す構成図である。 本発明の一実施形態にかかる変速制御システムの詳細を示すブロック線図である。 本発明の一実施形態にかかるセカンダリプーリ近傍の油圧回路を示す模式図である。 本発明の一実施形態にかかる変速機コントローラの変速制御部の機能ブロック図である。 本発明の一実施形態にかかる制御フローを示すフローチャートである。 本発明の一実施形態における変速時の変速比指示値と実プーリ比との経時変化を示すグラフである。
符号の説明
1 ベルト式無段変速機
2 プライマリプーリ
2a プライマリ固定プーリ
2b プライマリ可動プーリ
2c プライマリ室
3 セカンダリプーリ
3a セカンダリ固定プーリ
3b セカンダリ可動プーリ
3c セカンダリ室
4 Vベルト
5 エンジン
6 トルクコンバータ
7 前後進切り替え機構
11 変速制御油圧回路
12 変速機コントローラ
12a 圧力制御部
12b 変速制御
12c 目標セカンダリ圧設定手段
13 プライマリ回転数センサ
14 セカンダリ回転数センサ
15 セカンダリ圧センサ
16 プライマリ圧センサ
17 スロットル開度センサ
19 エンジンコントローラ
21 オイルポンプ
22 油路
23 プレッシャレギュレータ弁
23a ソレノイド
24 減圧弁(セカンダリ圧調整弁)
24 ソレノイド
25 変速制御弁
25a 中立位置
25b 増圧位置
25c 減圧位置
26 サーボリンク
27 ステップモータ
27a モータドライバ
30 車速センサ
31 作動油温度センサ
100 到達目標プーリ比設定部(到達目標プーリ比設定手段)
101 高速判定部(判定部)
102 実プーリ比算出部(実プーリ比検出手段)
103 制御部
103a 高速制御部
103b 通常制御部
104 時定数設定部
105 追従性補償部
106 ゲイン算出部
107 第1フィルタ
108 遅延回路
109 第2フィルタ
110 定常偏差補正部
111 指令値変換部
120 基礎セカンダリ圧設定部
121 遠心推力補正部
123 減少率リミッタ
124 差推力補正部
125 第1比較部
126 第2比較部
P1,P2,P3 スイッチ(切替部)

Claims (12)

  1. 回転入力側に連結されたプライマリプーリと、
    回転出力側に連結されたセカンダリプーリと、
    前記両プーリ間に掛け渡されたベルトと、
    前記プライマリプーリの可動プーリに作用する油圧を制御し、前記両プーリの到達目標プーリ比を制御する変速制御弁と、
    前記セカンダリプーリの可動プーリに作用する油圧であるセカンダリ圧を制御し、前記両プーリと前記ベルトとの係合圧力を制御するセカンダリ圧調整弁と、
    前記セカンダリプーリの可動プーリと前記セカンダリ圧調整弁との間の油路に介装されたオリフィスと、
    前記油路の前記オリフィスよりも前記セカンダリ圧調整弁側に設けられ実際の前記セカンダリ圧を検出する油圧センサと、
    前記ベルトの強度限界内で且つ前記両プーリと前記ベルトとが滑らない目標セカンダリ圧を設定する目標セカンダリ圧設定手段をそなえ、該目標セカンダリ圧と前記油圧センサにより検出された実セカンダリ圧とに基づくフィードバック制御によって前記セカンダリ圧調整弁を制御する制御手段とをそなえた、自動車用無段変速機の制御装置であって、
    前記制御手段は、所定の条件下で変速動作を通常時よりも高速で行う動作切替部をそなえ、
    前記目標セカンダリ圧設定手段は、前記動作切替部により変速動作が高速に切り換わっていることを含む補正条件が成立したら前記目標セカンダリ圧を予め設定された所定量だけ増大補正する
    ことを特徴とする、自動車用無段変速機の制御装置。
  2. 前記目標セカンダリ圧設定手段は、プーリ比に基づいてセカンダリ目標推力を設定し、該セカンダリ目標推力をセカンダリ遠心推力により補正した推力値に基づいて、前記目標セカンダリ圧の基本値を設定し、前記補正条件が成立した場合には、前記目標セカンダリ圧基本値を前記所定量だけ増大補正した値を、目標セカンダリ圧に設定する
    ことを特徴とする、請求項1記載の自動車用無段変速機の制御装置。
  3. 前記目標セカンダリ圧設定手段は、前記の増大補正された目標セカンダリ圧に関する値が、減少する場合には、減少量又は減少率を予め設定された所定量に制限した上で、該値を目標セカンダリ圧に設定する
    ことを特徴とする、請求項2記載の自動車用無段変速機の制御装置。
  4. 前記目標セカンダリ圧設定手段は、前記目標セカンダリ圧を増大補正しているときに、所定の補正終了条件が成立したら前記補正を終了する

    ことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の自動車用無段変速機の制御装置。
  5. 前記目標セカンダリ圧設定手段は、前記動作切替部により変速動作が高速に切り換わったときには、前記目標セカンダリ圧をベルト強度限界値に設定し、前記補正条件が成立したら前記のベルト強度限界値に設定した目標セカンダリ圧を前記所定量だけ増大補正する
    ことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の自動車用無段変速機の制御装置。
  6. 前記補正条件には、変速速度が所定速度以上となって、変速時に前記オリフィスの作用によって前記セカンダリ圧の実際値と前記油圧センサによる検出値との偏差が所定基準以上に大きくなる状態を条件として含んでいることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の自動車用無段変速機の制御装置。
  7. 前記の目標セカンダリ圧の増大補正を開始する際には、増加補正量を徐々に増大させて前記所定量に到達させることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の自動車用無段変速機の制御装置。
  8. 前記両プーリの到達目標プーリ比に応じた位置に制御されるステップモータと、
    前記ステップモータと前記プライマリプーリの可動プーリと前記変速制御弁とに接続され、前記変速制御弁を通じて前記プライマリプーリの可動プーリを前記ステップモータの位置に応じた位置に制御するサーボリンクと、
    前記両プーリの実プーリ比を検出又は算出する実プーリ比検出手段をそなえるとともに、
    前記制御手段は、
    到達目標プーリ比を設定する到達目標プーリ比設定手段と、
    前記到達目標プーリ比と前記実プーリ比とに基づく、積分制御を含むフィードバック制御を用いて、前記ステップモータが第1の速度で作動するように制御する通常制御部と、
    前記到達目標プーリ比に基づくオープンループ制御を用いて、前記ステップモータが前記第1の速度よりも高速の第2の速度で作動するように制御する高速制御部と、
    変速動作を高速で行うことを要求する高速動作要求があるか否かを判定する判定部と、
    通常時には前記通常制御部による制御を選択し、前記判定部において高速動作要求があると判定されることを含む切替開始条件が成立したら前記高速制御部による制御に切り替える上記動作切替部とをそなえている
    ことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の自動車用無段変速機の制御装置。
  9. 前記判定部は、前記到達目標プーリ比設定手段により設定された前記到達目標プーリ比IPtと前記実プーリ比検出手段により検出又は算出された実プーリ比IPrとの偏差ΔIP(=IPt−IPr)が予め設定された基準値以上になったら前記高速動作要求があると判定する
    ことを特徴とする、請求項8記載の自動車用無段変速機の制御装置。
  10. 前記切替開始条件には、さらに、車速が予め設定された基準車速以上であること、及び/又は、前記回転入力側に接続されたエンジンの負荷状態が予め設定された基準レベル以上であることが、含まれる
    ことを特徴とする、請求項8又は9記載の自動車用無段変速機の制御装置。
  11. 上記動作切替部は、前記高速制御部による制御中に、前記到達目標プーリ比設定手段により設定された前記到達目標プーリ比IPtと前記実プーリ比検出手段により検出又は算出された実プーリ比IPrとの偏差ΔIP(=IPt−IPr)が予め設定された基準値以内になったら前記通常制御部による制御に切り替える
    ことを特徴とする、請求項8〜10のいずれか1項に記載の自動車用無段変速機の制御装置。
  12. 前記通常制御部の信号処理回路には、前記ステップモータの応答遅れを補償する補償器が設けられ、前記補償器には、前記第1の速度に応じた時定数が与えられる
    ことを特徴とする、請求項8〜11のいずれか1項に記載の自動車用無段変速機の制御装置。
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