JP2007097581A - スピニングリールのロータ制動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スピニングリールのロータ制動装置において、釣人が制動力を任意に変更できるようにする。
【解決手段】制動部材65は、本体部材65eと、装着溝2fと本体部材65eとの間に着脱可能に設けられた第1介装部材65a及び第2介装部材65bとを有している。ここでは、装着溝2fに形成された第1凹部2g及び第2凹部2hに第1突出部材81及び第2突出部材82を第1介装部材65a及び第2介装部材65bの内周側に接触するように着脱することによって、制動部材65の制動力を変更できるようになっている。
【選択図】図5

Description

本発明は、ロータ制動装置、特に、リール本体に回転自在に装着されたロータを糸巻取姿勢と糸開放姿勢とに揺動するベールアームの揺動に応じて制動するスピニングリールのロータ制動装置に関する。
一般に、スピニングリールのロータには、釣り糸をスプールに案内するためのベールアームが設けられている。ベールアームは、釣り糸を巻き取る際に釣り糸をスプール外周に導く糸巻取姿勢と、スプールから釣り糸を繰り出す際に邪魔にならないように糸巻取姿勢から倒された糸開放姿勢とを取り得る。ベールアームを糸巻取姿勢と糸開放姿勢とに維持するとともに、ロータの糸巻取方向の回転に連動して糸開放姿勢から糸巻取姿勢に戻すために、ロータにはベール反転装置が設けられている(たとえば、特許文献1参照)。
このベール反転装置は、ベールアームの揺動中心の近傍に先端が係止され、ロータに装着されたトグルばねと、ベールアームの揺動中心の近傍に先端が係止され、基端がリール本体に向けて前後移動する棒状の移動部材と、移動部材に接触するようにリール本体に設けられた切換突起とを有している。トグルばねは、ベールアームを2つの姿勢に振り分けて付勢し、ベールアームを2つの姿勢で保持する。移動部材は、糸開放姿勢にベールアームが揺動すると、切換突起に接触する位置に後退する。そして、ロータが糸巻取方向に回転すると、切換突起に接触して前進する、この前進によりトグルばねが収縮し、トグルばねによってベールアームが糸巻取姿勢に戻る。
回転伝達効率を高めたスピニングリールでは糸巻取方向に簡単に回転しやすい。ロータが回転すると、キャスティングやサミングのそれぞれに適した回転位相にロータを回転させても回転位相が容易にずれることがある。
前記従来の構成では、糸開放姿勢でのロータの回転を防止するために、リール本体に接触してロータを制動する制動部材が移動部材に装着されている。制動部材は、移動部材が接触位置に移動すると、リール本体の前面に接触して圧縮されロータを制動する。このようにベール反転時にロータを弾性的に制動すると、ロータの回転を防止できるとともに、必要に応じてロータの糸巻取方向へ回転させることができる。
このような構成では、移動部材に装着された制動部材がリール本体に接触して圧縮されることによりロータを制動している。このため、製作誤差や取付誤差等により移動部材の接触位置が前後に変動すると、制動部材の圧縮量が変動する。圧縮量が変動すると、ロータの制動力が変動し、ロータを安定して制動できなくなる。そこで、弾性樹脂製の環状の制動部材をリール本体に装着するとともに、移動部材を制動部材の押圧方向と交差する方向に制動部材の端部から外側面に向けて移動させて制動部材に接触させたものが知られている(たとえば、特許文献2参照)。
しかし、このような構成にすると、移動部材が制動部材に接触する一部分でのみ制動することになるので、制動力にばらつきが生じ、制動力が不安定になるおそれがある。このように制動力が不安定になると、常に所定の制動力が発揮されず、操作性の低下を招くおそれが生じる。
そこで、リール本体に対して相対回転可能に摩擦係合する弾性樹脂製の環状の摩擦部と、移動部材の突出部分が係合する複数の係合部とを有する制動部材を設け、移動部材の突出部分が係合部に係合したとき摩擦部をリール本体に対して摩擦摺動させるものが知られている(たとえば、特許文献3参照)。
この種の制動部材は、たとえば略半円形状の2つの部材により構成された弾性樹脂製の環状部材であって、摩擦部がリール本体に対して摩擦摺動するように、たとえばリール本体の前端部外周に形成された装着溝に摩擦部の全内周面が接触するように側部外周に形成された環状溝に装着されたばね部材により圧接されている。このような構成にすることにより、摩擦部の全体部分によって均等に制動するので、制動力を安定させることができる。
特開平10−4839号公報 特開2003−189767号公報 特開2004−141144号公報
前記従来のリール本体に対して相対回転可能に摩擦係合するロータ制動装置では、摩擦部の全体部分によって均等に制動するので、制動力を安定させることができる。このような摩擦部の制動力は、弾性樹脂の種類やばね部材の圧接力によって決定されるが、従来の構成では、ロータ制動装置を組み立てるときに予め弾性樹脂の種類やばね部材の圧接力が設定されるようになっている。このため、制動力を変更するには構成部品をまるごと交換するしかないので、制動力を容易に変更することが困難である。
本発明の課題は、スピニングリールのロータ制動装置において、制動力を容易に変更できるようにすることにある。
発明1に係るスピニングリールのロータ制動装置は、リール本体に回転自在に装着されたロータを、糸巻取姿勢と糸開放姿勢とに揺動するベールアームの揺動に応じて制動するスピニングリールのロータ制動装置であって、移動部材と、制動部材と、摩擦力変更手段とを備えている。移動部材は、ベールアームに連動して糸巻取姿勢に対応する第1位置と糸開放姿勢に対応する第2位置とに移動自在にロータに設けられている。制動部材は、リール本体の前端部外周に装着される環状の本体部と、本体部の内周側に形成されリール本体に対して相対回転可能に摩擦係合する摩擦部と、本体部の外周側に形成され第2位置に移動した移動部材が係合する複数の係合部とを有している。制動部材は、移動部材が係合部に係合したとき、摩擦部をリール本体に対して摩擦摺動させる部材である。摩擦力変更手段は、リール本体と制動部材との間に設けられ、摩擦部がリール本体に対して摩擦摺動したときに生じる摩擦力の大きさを変更する手段である。
このロータ制動装置では、リール本体と制動部材との間に設けられ、摩擦部がリール本体に対して摩擦摺動したときに生じる摩擦力の大きさを変更する摩擦力変更手段を有しているので、従来のように制動力を変更するために構成部品をまるごと交換する必要がなくなるので、制動力を容易に変更することができる。
発明2に係るロータ制動装置は、発明1のロータ制動装置において、制動部材は、弾性を有する環状の合成樹脂製部材により形成され、弾性力によって摩擦部がリール本体に圧接されるようにして装着されている。この場合、制動部材の着脱が容易になるとともに、弾性部材の弾性力により容易に制動力を得ることができる。
発明3に係るロータ制動装置は、発明1のロータ制動装置において、制動部材は、略半円形状の2つの合成樹脂製部材により形成され、本体部の外周側に形成された環状溝に装着されるばね部材によって摩擦部がリール本体に圧接されるようにして装着されている。この場合、制動部材の外周に形成された溝部にばね部材を挿入して制動部材をリール本体に圧接することにより、制動力を容易に得ることができる。
発明4に係るロータ制動装置は、発明1から3のいずれかのロータ制動装置において、摩擦力変更手段は、リール本体と制動部材との相対位置を変化させることにより、摩擦部をリール本体に対して摩擦摺動させたときに生じる摩擦力の大きさを変更する。この場合、制動部材のリール本体に対する相対位置を変化させるだけで、制動力を容易に変更できる。
発明5に係るロータ制動装置は、発明4のロータ制動装置において、摩擦力変更手段は、リール本体の前端部外周に凹んで形成された凹部と、凹部に先端部が外方に突出するように装着され先端部が制動部材の内周側に接触して摩擦部を前記リール本体に対して摩擦摺動させたときに生じる摩擦力を変更する突出部材とを有している。この場合、突出量の異なる突出部材を交換したり、あるいは突出部材を着脱することにより、制動力を容易に変更できる。
発明6に係るロータ制動装置は、発明5のロータ制動装置において、突出部材は、凹部に着脱可能に装着されている。この場合、製造業者だけでなく、リールを使用する釣人が突出部材の着脱を行うことができるので、釣人が制動力を容易に変更できる。
発明7に係るロータ制動装置は、発明5又は6のロータ制動装置において、突出部材は、凹部に形成された雌ねじ部に螺合可能な雄ねじ部を有している。この場合、雄ねじを雌ねじ部に螺合させることによって、突出部材の突出量を簡単に変更できる。
発明8に係るロータ制動装置は、発明5又は6のロータ制動装置において、摩擦力変更手段は、突出部材を制動部材の内周側に押圧する押圧部材をさらに有している。この場合、たとえば先端部が突出部材の基端部に接触可能に設けられ、かつ凹部に形成された雌ねじ部に螺合可能な雄ねじ部を有するねじ部材であって、雄ねじを雌ねじ部に螺合させることによって、押圧部材が突出部材を押圧する押圧力を容易に変更でき、このため突出部材の突出量を簡単に変更できる。
発明9に係るロータ制動装置は、発明5から8のいずれかのロータ制動装置において、摩擦力変更手段は、リール本体の前端部外周の複数個所に凹んで形成され、複数の突出部材が装着可能な複数の凹部を有している。この場合、制動部材の圧接力をさらに細かく変更できる。
発明10に係るロータ制動装置は、発明5から9のいずれかのロータ制動装置において、摩擦力変更手段は、先端部の凹部からの突出量が異なる複数の突出部材を有している。この場合、突出部材の突出量に応じて制動部材の圧接力を変更できる。
発明11に係るロータ制動装置は、発明1から10のいずれかのロータ制動装置において、制動部材は、リール本体と本体部との間に着脱可能に設けられ、略円筒状の摩擦抵抗が小さい合成樹脂製の介装部材をさらに有している。この場合、たとえば本体部を摩擦抵抗が大きいウレタン等の合成樹脂によって形成したとき、摩擦抵抗が大きいウレタン等の合成樹脂に比して摩擦抵抗が小さいポリアミド系合成樹脂やポリアセタール(POM)等の合成樹脂からなる介装部材を装着することにより、適切な摩擦力を得ることができる。
発明12に係るロータ制動装置は、発明11のロータ制動装置において、介装部材は、略半円筒状の2つの合成樹脂製部材により形成されている。この場合、介装部材の着脱が容易になる。
発明13に係るロータ制動装置は、発明1から12のいずれかのロータ制動装置において、移動部材は金属により形成されている。この場合、たとえばステンレス合金等の金属からなる移動部材を用いることにより、移動部材の変形を防止できる。
発明14に係るロータ制動装置は、発明1から13のいずれかのロータ制動装置において、移動部材は、第2位置にあるとき、リール本体に向けて一部が突出し、制動部材の係合部に係合する突出部を有している。この場合、移動部材を突出させることにより、係合部との係合が簡単になる。
発明15に係るロータ制動装置は、発明1から14のいずれかのロータ制動装置において、移動部材は、先端がベールアームの揺動中心の近傍に向けて揺動軸芯に沿うように屈曲してベールアームに回動自在に係止され、後端がロータの回転軸芯に向けて屈曲してロータに前後移動自在に係止され、その間がロータの回転軸芯に沿って配置された棒状部材である。この場合、ベールアームの揺動運動を移動部材の突出部分の前後直線運動に簡素な構成で簡単に変換できる。
発明16に係るロータ制動装置は、発明2のロータ制動装置において、制動部材は、本体部が弾性体製の環状部材であり、複数の係合部を前記移動部材の進入側と逆側で連結する連結部をさらに有する。この場合には、係合部に移動部材51が係止される制動時に弾性体製の制動部材が変形しにくくなる。
発明7に係るロータ制動装置は、発明5から16のいずれかに記載のロータ制動装置において、リール本体は、内部に空間を有するリールボディと、リールボディの空間を塞ぐためにリールボディに着脱自在に装着される蓋部材とを有し、凹部には、蓋部材のロータに近接する側に設けられ蓋部材をリールボディにねじ止め固定するための板状部が配置され、突出部材は、板状部に接触して配置されている。この場合には、蓋部材を固定するために凹部を利用でき、その凹部に突出部材が配置されるので、蓋部材のロータに近接する前側の固定部分が突出部材の外周側に配置される制動部材でカバーされ外部に露出しなくなる。
本発明によれば、スピニングリールのロータ制動装置において、リール本体と制動部材との間に設けられ、摩擦部がリール本体に対して摩擦摺動したときに生じる摩擦力の大きさを変更する摩擦力変更手段を有しているので、制動力を容易に変更することができる。
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態を採用したスピニングリールは、図1及び図2に示すように、ハンドル1と、ハンドル1を回転自在に支持するリール本体2と、ロータ3と、スプール4とを備えている。ロータ3は、リール本体2の前部に回転自在に支持されている。スプール4は、釣り糸を外周面に巻き取るものであり、ロータ3の前部に前後移動自在に配置されている。図1及び図2ではハンドル1がリール本体2の右側に装着している。なお、ハンドル1はリール本体2の左右いずれにも装着可能である。
リール本体2は、内部に空間を有するリールボディ2aと、リールボディ2aの空間を塞ぐためにリールボディ2aに着脱自在に装着される蓋部材2bとを有している。
リールボディ2aは、たとえばアルミニウム合金製であり、上部に前後に延びるT字形の竿取付脚2cが一体形成されている。図2に示すように、リールボディ2aの空間内には、ロータ3をハンドル1の回転に連動して回転させるロータ駆動機構5と、スプール4を前後に移動させて釣り糸を均一に巻き取るためのオシレーティング機構6とが設けられている。リールボディ2a及び蓋部材2bの前端には、円形のフランジ部2dと、フランジ部2dより小径で先端が開口する円筒部2eとが形成されている。円筒部2eには、図5に示すように、断面が円形状に切り欠かれた装着溝2fが形成されている。また、装着溝2fには、図5に示すように、同一側が開口するように凹んだ第1凹部2g及び第2凹部2hが形成されている。第1凹部2g及び第2凹部2hは、フランジ部2dの中心線と交差する直線を挟んで互いに対称となるように配置されている。
蓋部材2bは、たとえばアルミニウム合金製の部材であり、たとえば3箇所でリールボディ2aにボルト止めされている。フランジ部2dにおいて、リールボディ2aと蓋部材2bとの分割部分には、図5及び図6に示すように、後述する切換部材52が着脱自在に装着されている。
ロータ駆動機構5は、図2に示すように、ハンドル1が回転不能に装着されたハンドル軸10と、ハンドル軸10とともに回転するフェースギア11と、このフェースギア11に噛み合うピニオンギア12とを有している。ピニオンギア12は筒状に形成されており、その前部12aはロータ3の中心部を貫通しており、ナット13によりロータ3と固定されている。ピニオンギア12は、その軸方向の中間部と後端部とが、それぞれ軸受14a、14bを介してリール本体2に回転自在に支持されている。
オシレーティング機構6は、スプール4の中心部にドラグ機構71を介して連結されたスプール軸15を前後方向に移動させてスプール4を同方向に移動させるための機構である。
ロータ3は、図2に示すように、ロータ本体16と、ロータ本体16の先端に糸開放姿勢と糸巻取姿勢とに揺動自在に装着されたベールアーム17と、ベールアーム17を糸開放姿勢から糸巻取姿勢に戻すためにロータ本体16に装着されたベール反転機構18とを有している。
ロータ本体16は、リールボディ2aにスプール軸15回りに回転自在に装着された円筒部30と、円筒部30の側方に互いに対向して設けられた第1及び第2ロータアーム31、32とを有している。円筒部30と両ロータアーム31、32とは、たとえばアルミニウム合金製であり一体成形されている。
円筒部30の前部には前壁33が形成されており、前壁33の中央部にはボス部33aが形成されている。ボス部33aの中心部には貫通孔が形成されており、この貫通孔をピニオンギアの前部12a及びスプール軸15が貫通している。
前壁33の前部にロータ3の固定用のナット13が配置されている。円筒部30の後面は第3カバー部材30aにより覆われている。
第1及び第2ロータアーム31、32は、図2から図4に示すように、円筒部30の後部外周面にそれぞれ配置された第1及び第2接続部31a、32aと、第1及び第2接続部31a、32aからそれぞれ外方に凸に湾曲しつつ前方に延びる第1及び第2アーム部31b、32bと、両接続部31a、31bと両アーム部31b、32bとの両外方部分をそれぞれ覆う第1及び第2カバー部材31c、32cとを有している。第1及び第2接続部31a、32aは、円筒部30と周方向に滑らかにそれぞれ連続して形成されている。
第1及び第2アーム部31b、32bは、第1及び第2接続部31a、32aと滑らかに連続して形成され円筒部30と間隔をあけて前方に延びている。第1及び第2アーム部31b、32bは、先端部から円筒部30との接続部分に向けて滑らかに湾曲している。両接続部31a、31bと両アーム部31b、32bとの両外方部分には、開口31d、32dがそれぞれ形成されており、第1及び第2カバー部材31c、32cは、開口31d、32dをそれぞれ外周側から塞いでいる。この第1カバー部材31cと第1接続部31a及び第1アーム部31bとの間には、収納空間48が形成されている。
第1アーム部31bの先端の外周側には、第1ベール支持部材40が揺動自在に装着されている。第1アーム部31bには、図3及び図4に示すように、ベール反転機構18の後述する移動部材51を前後に案内するための細長いガイド溝36と、ベールアーム17に抵抗を付与するための規制機構75(図8参照)が装着される装着穴37と、第1ベール支持部材40を揺動自在に装着するためのねじ孔付きのボス部38とが形成されている。第2アーム部32bの先端内周側には、第2ベール支持部材42が揺動自在に装着されている。
第1ベール支持部材40は、第1アーム部31bのボス部38にねじ込まれた取付ピン39により第1ロータアーム31に取り付けられる。この取付ピン39は引っ掛かりが少ない六角孔付きボルトからなり、その頭部に釣り糸が引っ掛かりにくくなっている。
第1ベール支持部材40の先端には、図3に示すように、釣り糸をスプール4に案内するためのラインローラ41と、ラインローラ41を挟んで第1ベール支持部材40に固定された固定軸カバー47とが装着されている。ラインローラ41は、第1ベール支持部材40の先端に回転自在に装着されている。固定軸カバー47は、先端がとがった変形円錐形状である。固定軸カバー47の先端部と第2ベール支持部材42との間には線材を略U字状に湾曲させた形状のベール43が固定されている。これらの第1及び第2ベール支持部材40、42、ラインローラ41、ベール43及び固定軸カバー47により、釣り糸をスプール4に案内するベールアーム17が構成される。ベールアーム17は、図3(a)に示す糸巻取姿勢と、図3(b)に示す糸巻取姿勢から反転した糸開放姿勢との間で揺動自在である。
ベール反転機構18は、第1ロータアーム31の収納空間48内に配置されている。ベール反転機構18は、ベールアーム17を糸開放姿勢から糸巻取姿勢にロータ3の回転に連動して復帰させるとともに、両姿勢でその状態を保持するために設けられている。
ベール反転機構18は、図3から図6に示すように、収納空間48内で第1アーム部31bに揺動自在に装着されたトグルばね機構50と、収納空間48内に略前後移動自在に装着された移動部材51と、移動部材51に接触可能にフランジ部2dに着脱自在に装着された切換部材52と、ロータ3を制動するための制動部材65を有するロータ制動機構54と、糸開放姿勢にあるベールアーム17の糸巻取姿勢への復帰を規制する規制機構75を有している。
トグルばね機構50は、図3に示すように、ベールアーム17が糸巻取姿勢となる第1位置と糸開放姿勢となる第2位置とを取り得るように第1ロータアーム31内に配置され、ベールアーム17を糸巻取姿勢と糸開放姿勢とに保持するための機構である。トグルばね機構50は、一端が第1ベール支持部材40に係止され、他端が第1アーム部31bに沿って延びるロッド55と、ロッド55を進出側に付勢するコイルばね57とを有している。
ロッド55は、図4に示すように、先端に第1ベール支持部材40の係合穴40aに係止されるように第1ベール支持部材40に向けて折れ曲がった係止部55aを有している。また、ロッド55は、中間部にコイルばね57の先端部を係止するための係止突起55bを有し、後端部に僅かに湾曲した湾曲部55cを有している。係止突起55bには、コイルばね57の先端が当接するワッシャ56が装着されており、これにより、コイルばね57の先端部からロッド55に力が均一に伝達される。
コイルばね57は、アーム部31bに装着された、たとえばポリアミド系合成樹脂などの合成樹脂製の案内シート34に接触して案内される。案内シート34は、コイルばね57の一側面を案内するとともに基端部を係止するように折れ曲がった壁面部34aを有している。壁面部34aは、コイルばね57の側部及び基端部に接触し得る高さを有している。これにより、コイルばね57が伸縮しやすくなるとともに、コイルばね57が伸縮する際にアーム部31bが傷つかなくなる。
コイルばね57のワッシャ56に係止される先端部は他の部分より巻径が小さくなっている。これにより先端部以外でコイルばね57とロッド55との間で大きな隙間が生じ、コイルばね57の内部でロッド55が姿勢を変えてもコイルばね57が変形しにくくなる。なお、コイルばね57の基端部内周面に接触するボス部や基端部外周面を覆うカバー部等を設けてコイルばね57の基端部を係止するようにしてもよい。また、これらのボス部やカバー部を第1ベール支持部材40の揺動軸と平行な軸回りに揺動するようにアーム部31bに装着してもよい。たとえば、ボス部の基端面に円弧凸部を形成するとともにアーム部31b内に円弧凸部に係合する円弧凹部を形成し、これによりボス部を揺動自在に構成することが考えられる。
このような構成のトグルばね機構50は、揺動軸の軸芯であるコイルばね57と基端の中心位置と第1ベール支持部材40の揺動軸芯O(取付ピン39の軸芯)とを結ぶ線分に対して、糸巻取姿勢と糸開放姿勢とでロッド55の第1ベール支持部材40に対する係止位置が異なる方向に位置するように配置されている。この線分に重なる位置がトグルばね機構50の死点(コイルばね57が最も圧縮する位置)である。これにより、トグルばね機構50は、ベールアーム17を死点を挟んで両姿勢に振り分けて付勢しかつ両姿勢で保持できる。このトグルばね機構50の死点は、糸開放姿勢側に偏倚している。
移動部材51は、たとえば、ステンレス合金などの金属製の線材の両端を90度異なる方向に折り曲げて形成された部材である。移動部材51は、図3(a)に示す第1位置(離反位置)と図3(b)に示す第2位置(接触位置)とに、第1アーム部31bに略前後移動自在に装着されている。移動部材51は、図3から図6に示すように、その先端部51aが外周側に折り曲げられ、第1ベール支持部材40に形成された略扇形の係合凹溝40bに係止されている。中間部51bは、ロッド55より径方向内側で第1アーム部31bに沿って延びている。
後端部51cは、ガイド溝36を貫通し、ロータ制動機構54を構成する制動部材65に僅かに重なり合う位置まで内方に突出している。ガイド溝36の幅は、移動部材51の直径とほぼ同じ寸法である。このため、移動部材51の中間部51bの径方向内側は、ベールアーム17の揺動に連動してガイド溝36に沿って前後に案内される。中間部51bと後端部51cとの屈曲部分の外周側は、案内部材67により前後方向及び径方向に案内されている。案内部材67は第1カバー部材31cに固定されており、後端部51cがはまりこむように湾曲した凹溝67aが内部に形成されている。
案内部材67には、コイルばねからなる押圧ばね68を装着可能なたとえば円柱状の装着穴67bが凹溝67aに開口して形成されている。押圧ばね68は、圧縮状態で凹溝67aに装着されており、移動部材51の中間部51bを押圧することで後端部51cを制動部材65に向けて付勢している。押圧ばね68の先端には、移動部材51の中間部51bの外周面に係合するように半円弧状の凹部69aが形成された押圧部材69が装着されている。押圧部材69は、移動部材51の中間部51bを前後移動自在にし、かつ押圧ばね68の付勢力を中間部51bに効率よく伝達するために設けられている。
移動部材51の係合凹溝40bでの係止端は、ベールアーム17が糸開放姿勢にあるとき、後端部51cとベールアーム17の揺動中心とを結ぶ線分より糸巻取姿勢側に位置している。つまり、移動部材51は、接触位置(図3(b))にあるときの後端部51cの軸芯と第1ベール支持部材40の揺動軸芯とを結ぶ線分から同じ方向に第1位置(離反位置)と第2位置(接触位置)とで第1ベール支持部材40への係止位置が存在するように配置されている。これにより、移動部材51の後端部51cが切換部材52により押圧されたとき、第1ベール支持部材40を糸巻取姿勢側に復帰させることができる。この第2位置(接触位置)にあるとき、後端部51cの端面は、制動部材65の前端面より奥側で外周面よりやや内方に食い込んでいる。このため、移動部材51の移動量が僅かに変動しても常に同じ制動力が得られる。
切換部材52は、たとえばポリアミド系合成樹脂やポリアセタール等の合成樹脂製の部材であり、図5及び図6に示すように、リールボディ2aと蓋部材2bとの分割部分でフランジ部2dに着脱自在に装着されている。リールボディ2aと蓋部材2bとの分割部分には、矩形の切り欠き53が形成されている。切換部材52は、2つの傾斜面60a、60bを有する山形のカム部60と、カム部60と一体形成されたくびれ部61と、鍔部62とを有している。傾斜面60aは、図6に矢印で示すロータ3の糸巻取回転方向の下流側が上流側によりロータ3に向けて前方に突出する傾斜面である。傾斜面60bは、傾斜面60aの突出部分から糸巻取回転方向下流側に向けて突出量が減少する傾斜面である。傾斜面60a、60bの最も突出した突出端60cの突出量は、傾斜面60aに後端部51cが接触した移動部材51がベールアーム17を糸巻取姿勢に向けて押圧したときにトグルばね機構50の死点を超えるように設定されている。
くびれ部61は、切り欠き53に嵌め込まれる大きさを有しており、フランジ部2dの肉厚と略同じ寸法の隙間をカム部60と鍔部62との間に形成している。鍔部62は、くびれ部61より大きな断面を有しており、フランジ部2dの裏面に接触する。この傾斜面60bを設けると、ベールアーム17が糸開放姿勢にあるとき、無理に逆転(糸繰り出し方向の回転)が加わって移動部材51が切換部材52に接触しても、ベール反転機構18の移動部材51が傾斜面60bで切換部材52に滑らかに案内される。
ロータ制動機構54は、糸開放姿勢にベールアーム17が揺動したときロータ3を制動するものであり、移動部材51と、円筒部2eの基端部側に形成された装着溝2fに装着された制動部材65とを有している。すなわち、移動部材51は、ベール反転機構18を構成するとともに、ロータ制動機構54も構成する。
制動部材65は、ベールアーム17が糸開放姿勢にあるとき、ロータ3の回転を制動するために設けられている。制動部材65は、図5及び図6に示すように、環状の本体部材65eと、装着溝2fと本体部材65eとの間に着脱可能に設けられた2つの略半円筒状部材からなる第1介装部材65a及び第2介装部材65bとを有している。
本体部材65eは、摩擦抵抗が大きいウレタン等の合成樹脂によって形成された環状部材であって、弾性により第1介装部材65a及び第2介装部材65bの外周部を圧接して固定されている。本体部材65eの外周部には、移動部材51の後端部51cが係合する複数の係合部65dが設けられている。係合部65dは、制動部材65の外周に間隔をあけて配置され、後端部51cが係合する係合溝である。また、本体部材65eには、係合部65dに向けて傾斜するテーパ部65fが複数箇所に山型に形成されている。テーパ部65fは、後端部51cを係合部65dに案内するために形成された傾斜面である。
第1介装部材65a及び第2介装部材65bは、摩擦抵抗が大きいウレタン等の合成樹脂に比して摩擦抵抗が小さいポリアミド系合成樹脂やポリアセタール等の合成樹脂製からなる略半円筒状の2つの合成樹脂製部材により形成されている。第1介装部材65a及び第2介装部材65bの内周部には、装着溝2fに回転可能に摩擦係合する摩擦部65cが設けられている。摩擦部65cは、本体部材65eの弾性力によって第1介装部材65a及び第2介装部材65bが装着溝2fに圧接されることにより摩擦力が生成される。
このようなロータ制動機構54では、図5、図11及び図13に示すように、装着溝2fに形成された第1凹部2g及び第2凹部2hに第1突出部材81及び第2突出部材82を第1介装部材65a及び第2介装部材65bの内周側に接触するように着脱することによって、制動部材65の制動力を変更できるようになっている。
まず、図5及び図10では、第1凹部2gに第1突出部材81が1つ装着されている。第1突出部材81は、図10に示すように、第1凹部2gに先端部81aが外方に突出するように装着されている。このため、第1突出部材81装着部分近傍の装着溝2fと第1介装部材65aとの間には隙間2iが生成される。すると、本体部材65e及び第1介装部材65aは第1突出部材81の突出量だけ外方に伸張されるので、第1介装部材65aの装着溝2fに対する圧接力が増加し、制動部材65の制動力が増加する。
これに対して、図11及び図12では、第1凹部2g及び第2凹部2hに第1突出部材81及び第2突出部材82が1つも装着されていない。ここでは、装着溝2fと第1介装部材65aとの間には隙間2iが生成されることがないので、本体部材65e及び第1介装部材65aは、外方に伸張されることがない。したがって、第1介装部材65aの装着溝2fに対する圧接力が、図5及び図10の場合に比して小さくなるので、制動部材65の制動力が減少する。
また、図13では、第1凹部2g及び第2凹部2hに第1突出部材81及び第2突出部材82の2つが装着されている。ここでは、装着溝2fと第1介装部材65aとの間には、図5及び図10の場合に比して広い隙間2iが生成される。すると、本体部材65e及び第1介装部材65aは第1突出部材81及び第2突出部材82の突出量だけ外方に大きく伸張されるので、第1介装部材65aの装着溝2fに対する圧接力が大きく増加し、制動部材65の制動力が図5及び図10の場合に比して増加する。
ここでは、第1凹部2g及び第2凹部2hに第1突出部材81及び第2突出部材82が1つも装着されていないときの制動部材65の小さい制動力と(図11及び図12参照)、第1凹部2gに第1突出部材81のみを装着したときの制動部材65の大きい制動力(図5及び図10参照)と、第1凹部2g及び第2凹部2hに第1突出部材81及び第2突出部材82の2つが装着されているときの制動部材65のさらに大きい制動力(図13参照)とを製造業者や釣人が任意に変更できる。
なお、図5及び図10において第1凹部2gに第1突出部材81のみを装着したが、第1突出部材81及び第2突出部材82は互いに対称となる形状であるので、第2凹部2hに第2突出部材82のみを装着しても図5及び図10と同じ大きさの制動部材65の制動力が得られる。
規制機構75は、ベールアーム17とロータ3の第1アーム部31bとの間の対向部分に設けられ、ベールアーム17が糸開放姿勢に配置されているとき、ベールアーム17が糸巻取姿勢に戻るのを規制するとともに、ベールアーム17が糸巻取姿勢に揺動するとき、移動部材51の後端部51cが傾斜面60aの突出端60cに到達するまでに規制を解除する機構である。規制機構75は、図7及び図8に示すように、第1アーム部31bの装着穴37に装着された規制ピン76と、規制ピン76をベールアーム17側に付勢するコイルばね77と、第1ベール支持部材40に設けられた押圧部78とを有している。
規制ピン76は、大径の当接部76aと小径のばね装着部76bとを有する金属製のピンである。この当接部76aとばね装着部76bとの段差部分にコイルばね77の先端が接触している。コイルばね77は、ばね装着部76bの外周側に配置されており、規制ピン76を第1ベール支持部材40に向けて付勢する。押圧部78は、2つの傾斜面78a、78bを有し、第1アーム部31bに向けて突出して形成されている。押圧部78は、糸開放姿勢から糸巻取姿勢に揺動するとき、移動部材51の後端部51cが傾斜面60aの突出端60cに到達するまでに規制ピン76を通過して規制を解除できる位置に配置されている。具体的には、図9(a)に示すように、押圧部78は、糸開放姿勢のとき規制ピン76より矢印で示す糸巻取姿勢への揺動方向の上流側に位置し、図9(b)に示すように、糸巻取姿勢への揺動中にトグルばね機構50が死点に至るまでに規制ピン76を通過するような位置に配置されている。
このような構成のベール反転機構18では、トグルばね機構50は、図3(a)に示すような第1位置と、図3(b)に示すような第2位置とを取ることが可能である。第1位置は、ベールアーム17の糸巻取姿勢に対応し、第2位置はベールアーム17の糸開放姿勢に対応している。また、移動部材51は、図3(a)に示す第1位置(離反位置)と、図3(b)に示す第2位置(接触位置)とに後端部51cがガイド溝36に案内されて前後移動することができる。この第1位置(離反位置)が糸巻取姿勢に対応し、第2位置(接触位置)が糸開放姿勢に対応する。第2位置(接触位置)では、移動部材51の後端部51cが制動部材65の係合部65dに係合する。このとき、ロータ制動装置54では、ロータ3とともに制動部材65が回転すると、摩擦部65cは装着溝2fと摩擦係合しているので、ロータ3が制動される。
また、第2位置(接触位置)でハンドル1の操作によりロータ3が糸巻取方向に回転すると、移動部材51の後端部51cが切換部材52の傾斜面60aに衝突して回転し、移動部材51は第1位置(離反位置)に向けて前方に押圧され、トグルばね機構50の死点を超えた時点でベールアーム17は、糸巻取姿勢に復帰する。このとき、規制機構75の規制ピン76による規制はトグルばね機構50の死点を超えるまでに解除されている。
ロータ3の円筒部30の内部には、図2に示すように、ロータ3の逆転を禁止、解除するための逆転防止機構70が配置されている。逆転防止機構70をローラ型のワンウェイクラッチを有しており、ワンウェイクラッチを作用状態と非作用状態とに切り換えることにより、ロータ3の逆転を禁止、解除する。
スプール4は、ロータ3の第1ロータアーム31と第2ロータアーム32との間に配置されており、スプール軸15の先端にドラグ機構71を介して装着されている。スプール4は、外周に釣り糸が巻かれる糸巻胴部4aと、糸巻胴部4aの後部に一体で形成されたスカート部4bと、糸巻胴部4aの前端に一体で形成されたフランジ部4cとを有している。
次に、リールの操作及び動作について詳細に説明する。
キャスティング時には逆転防止機構70によりロータ3を逆転禁止状態にして手でベールアームを持ってベールアーム17を糸開放姿勢に反転させる。ベールアーム17を糸開放姿勢に反転させると、第1ベール支持部材40及び第2ベール支持部材42は後方側に倒れ、ベール反転機構18は、図3(b)に示すような第2位置に配置される。このとき、規制機構75では、トグルばね機構50の死点を超えると押圧部78が規制ピン76を通過する。ベールアーム17が糸開放姿勢に倒れた状態では、スプール4からの釣り糸を容易に繰り出すことが可能である。
この糸巻取姿勢から糸開放姿勢への揺動において、トグルばね機構50では、第1ベール支持部材40の回転によってロッド55が図3(a)において徐々に退入しつつ反時計方向に揺動し、図3(b)に示す第2位置にいたる。このとき、死点を超えるまでは退入する。死点を超えると、ロッド55がコイルばね57の付勢力により進出してベールアーム17を糸開放姿勢側に切り換えるとともにその姿勢で保持する。この死点を超えると、規制機構75の押圧部78が規制ピン76を乗り越えてベールアーム17の糸巻取姿勢への揺動を規制するとともに、押圧部78が規制ピン76を通過した時点で規制ピン76が急激に第1ベール支持部材40に衝突して発音する。
ベールアーム17が糸開放姿勢に揺動すると、この揺動にともなって移動部材51の後端部51cは制動部材65の係合部65dに係合する。そして、ロータ3とともに制動部材65が回転すると、摩擦部65cは装着溝2fと摩擦係合しているので、ロータ3が制動される。
この状態で釣竿を握る手の人差し指で釣り糸を引っ掛けながら釣竿をキャスティングする。すると釣り糸は仕掛けの重さにより勢いよく放出される。このとき、前述したようにベールアーム17は、規制機構75により規制され、糸開放姿勢から糸巻取姿勢に戻りにくくなっている。
キャスティング後に、ベールアーム17を糸開放姿勢に維持したままの状態でハンドル1を糸巻取方向に回転させると、ロータ駆動機構5によりロータ3が糸巻取方向に回転する。ロータ3が糸巻取方向に回転すると、ベールアーム17がベール反転機構18により糸巻取姿勢に復帰する。
このようなロータ制動装置54では、ベールアーム17が糸巻取姿勢から糸開放姿勢に揺動すると、ロータ3に設けられた移動部材51の後端部51cが制動部材65の係合部65dに係合し、ロータ3とともに制動部材65が回転すると、摩擦部65cは装着溝2fと摩擦係合しているので、ロータ3が制動される。ここでは、摩擦部65cは装着溝2fと回転可能に摩擦係合しているので、従来のように一部分でのみ制動するのではなく、全体部分によって均等に制動するので、制動力を安定させることができる。
さらに、このロータ制動装置54では、第1凹部2g及び第2凹部2hに装着可能な第1突出部材81及び第2突出部材82を有しているので、第1凹部2g及び第2凹部2hに第1突出部材81及び第2突出部材82が1つも装着されていないときの制動部材65の小さい制動力(図11及び図12参照)と、第1凹部2gに第1突出部材81のみを装着したときの制動部材65の大きい制動力(図5及び図10参照)と、第1凹部2g及び第2凹部2hに第1突出部材81及び第2突出部材82の2つが装着されているときの制動部材65のさらに大きい制動力(図13参照)とに、制動力を容易に変更することができる。
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態を採用したスピニングリールは、図19に示すように、ハンドル501と、ハンドル501を回転自在に支持するリール本体502と、ロータ503と、スプール504とを備えている。ロータ503は、リール本体502の前部に回転自在に支持されている。スプール504は、釣り糸を外周面に巻き取るものであり、ロータ503の前部に前後移動自在に配置されている。なお、ハンドル501はリール本体502の左右いずれにも装着可能である。
リール本体502は、内部に空間を有するリールボディ502aと、リールボディ502aの空間を塞ぐためにリールボディ502aに着脱自在に装着される蓋部材502bとを有している。また、リール本体502は、リールボディ502a及び蓋部材502bの後部を覆うカバー部材526を有している。
リールボディ502aは、たとえばアルミニウム合金製であり、上部に前後に延びるT字形の竿取付脚502cが一体形成されている。リールボディ502aの空間内には、第1実施形態と同様なロータ駆動機構と、オシレーティング機構とが設けられている。リールボディ2aの前端には、図20に示すように、円形のフランジ部502dを構成する概ね半円形の第1フランジ502d1と、フランジ部502dより小径で先端が開口する円筒部502eとが形成されている。第1フランジ502dの上部には、カバー部材526を固定する固定ボルト528が装着される装着孔502jが開口している。この装着孔502jは、固定ボルト528によりカバー部材526を取り付けた後にキャップ529により塞がれている。円筒部502eのフランジ部502d側の基端部には、断面が円形状に切り欠かれた装着溝502fが形成されている。また、装着溝502fには、図21から図23に示すように、ロータ制動機構554の制動部材565が装着されている。
蓋部材502bは、たとえばアルミニウム合金製の部材であり、図20に示すように、たとえば、ロータ503に接近する前側の2箇所で固定ボルト80によりリールボディ502aに固定されているとともに、ロータ503から離反する後側の1箇所で固定ボルト90によりリールボディ502aに固定されている。なお、固定ボルト90は、カバー部材526によりカバーされる位置で蓋部材502bをリールボディ502aに固定する。
蓋部材502bの前端には、第1フランジ502d1とで円形のフランジ部502dを構成する概ね半円形の第2フランジ502d2が形成されている。第2フランジ502d2の前面には、固定ボルト80が貫通する板状部502iが一体形成されている。板状部502iは、蓋部材502bの前部をリールボディ502aに固定ボルト80によりねじ止め固定するために設けられている。板状部502iは、シール部材25を装着するための、概ねC字状のシール装着部502hの外側に前方に突出して形成されている。板状部502iは、上下に長い板状の部分であり、その両端に固定ボルト80が貫通する1対の貫通孔502kが形成されている。貫通孔502k形成部分の間は、貫通孔502k形成部分より突出量が小さくなっている。すなわち、板状部502iは、両端が略半円形に同じ厚みで突出し、その間が貫通孔502kの中心位置より僅かに後方に凹むように第2フランジ502d2から突出して形成されている。
シール部材25は、合成樹脂製のC字状に形成された部材であり、蓋部材502dとリールボディ502aのフランジ分割部分をシールするために設けられている。リールボディ502aと蓋部材502bとの分割部分には、図22及び図23に示すように、第1実施形態と同様に切換部材52が着脱自在に装着されている。
円筒部502eの装着溝502f形成部分には、突出部材581が装着される凹部502gが凹んで形成されている。前記第1実施形態では、2つの凹部2g,2hに2つの突出部材81,82を設けたが、第2実施形態では、1つの凹部502gに1つの突出部材581を設けている。凹部502gは、図22及び図23に示すように、70度から100度程度の中心角を有する円弧部分から中心側に向けて平坦に凹ませて形成されている。凹部502gは、板状部502iの輪郭に沿うように凹んで形成されており、上下方向の両端部が中間部分より前方に突出するように略半円形に凹んでいる。板状部502iは、2本の固定ボルト80により、リールボディ502aの凹部502gに固定されている。したがって、凹部502gには、固定ボルト80が螺合するねじ孔502mが上下に間隔を隔てて配置されている。
突出部材581は、板状部502iに接触する形態で凹部502gを塞ぐように凹部502gに装着されている。突出部材581には、固定ボルト80の頭部との干渉を避けるための逃がし部581eが両端部に形成されている。この突出部材581の先端部581aの突出量を変更することでロータ制動機構554の制動力を調整できる。また、制動部材565が突出部材581の外周に接触するとともに、ロータ503が円筒部502eを覆うので、蓋部材502bの前側(ロータ503に近接する側)の固定部分が外部に露出しなくなる。
なお、第2実施形態では、図24に示すように、制動部材565は、たとえば、ウレタンゴムやニトリルゴム等の弾性体製の環状部材であり、装着溝2fに装着されている。この制動部材565では、環状の本体部材565eの内周部に摩擦部565cが設けられている。また、制動部材565には、先端にテーパ部565fを有する複数の係合部565dを移動部材51の進入側と逆側で連結する連結部565hが一体形成されている。これにより、係合部565dに移動部材51が係止される制動時に弾性体製の制動部材565が変形しにくくなる。ロータ制動装置554のその他の構成は第1実施形態と同様なため説明を省略する。
カバー部材526は、図20に示すように、姿合わせのためのパッキン527を介して竿取付脚502cを含むリールボディ502a及び蓋部材502bの後部に形成された凹み部502nに装着される。カバー部材526は、第1フランジ502d1から挿入されたボルト528によりリールボディ502aに固定される。
このリール本体502では、リールボディ502aに蓋部材502bを固定する固定ボルト90がカバー部材526によりカバーされ、固定ボルト80が制動部材565によりカバーされ、さらにロータ503によりカバーされるので、ボルト類が外部から見えない。また、カバー部材526を取り付けるための固定ボルト528もキャップ529により覆われている。このため、ボルト類が外部に露出しないすっきりとした外観を得ることができる。
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、フロントドラグ式のスピニングリールを例に説明したが、本発明は揺動するベールアームを糸巻取姿勢に復帰させる、リアドラグ式のスピニングリールやレバーブレーキ式のスピニングリールなどの全ての形式のスピニングリールのベール反転装置に適用できる。
(b) 前記実施形態では、制動部材65は、本体部材65eと、第1介装部材65a及び第2介装部材65bとで構成されていたが、図14に示すように、制動部材165に第1介装部材65a及び第2介装部材65bを設けない構成にしてもよい。なお、この場合には、本体部材165eの内周部に摩擦部165cが設けられるので、ポリアミド系合成樹脂やポリアセタール等の合成樹脂によって本体部材165eを形成するようにしてもよい。
(c) 前記実施形態では、制動部材65の本体部材65eは、1つの環状部材であったが、図25に示すように、制動部材265が外周面に係合部265dを有する略半円形状の2つの合成樹脂製部材265a,265bであってもよい。なお、この場合には、2つの合成樹脂製部材265a,265bの外周側に形成された環状溝265gに装着されるばね部材266によって、摩擦部265cが装着溝2fに圧接されるようにしてもよい。
(d) 前記実施形態では、2つの第1凹部2g及び第2凹部2hと、2つの第1突出部材81及び第2突出部材82とを設けていたが、これらの個数や形状に限定されるものではない。
(e) 前記実施形態では、第1突出部材81及び第2突出部材82を装着する個数に応じて制動部材65の制動力を変更していたが、第1突出部材81の先端部81aの突出量が異なる他の第1突出部材81を装着することによって制動部材65の制動力を変更するようにしてもよい。この場合には、本体部材65e及び第1介装部材65aは第1突出部材81の突出量だけ外方に伸張されるので、第1突出部材81の先端部81aの突出量が大きいほど、制動部材65の制動力が大きくなる。
(f) 図15及び図16に示すように、ロータ制動装置354の第1突出部材381は、外周部に第1凹部302gに形成された雌ねじ部302jに螺合可能な雄ねじ部381bが形成され、基端部に六角穴381cが形成された六角穴付き止めねじであってもよい。ここでは、六角穴381cに先端部の外形が六角形状の治具を係止して第1突出部材381を回転させ、雌ねじ部302jに雄ねじ部381bを螺合させることによって、第1突出部材381を制動部材65の内周部方向に進退させることができる。この場合、図15に示すように、第1突出部材381の先端部381aが、制動部材65の内周部に接触していない状態であるときは、装着溝2fと第1介装部材65aとの間には隙間2iが生成されることがないので、本体部材65e及び第1介装部材65aは、外方に伸張されることがない。したがって、第1介装部材65aの装着溝2fに対する圧接力が小さくなるので、制動部材65の制動力が減少する。また、図16に示すように、第1突出部材381の先端部381aが、制動部材65の内周部に接触している状態であるときは、装着溝2fと第1介装部材65aとの間には隙間2iが生成され、本体部材65e及び第1介装部材65aは、外方に伸張する。したがって、第1介装部材65aの装着溝2fに対する圧接力が大きくなるので、制動部材65の制動力が増大する。ここでは、第1突出部材381の先端部381aが、制動部材65の内周部に接触していないときの制動部材65の小さい制動力(図15参照)と、制動部材65の内周部に接触しているときの制動部材65の大きい制動力(図16参照)とに、制動力を容易に変更することができる。
(g) 図17及び図18に示すように、ロータ制動装置454の第1突出部材481を制動部材65の内周側に押圧する押圧部材483を設ける構成にしてもよい。押圧部材483は、先端部483aが第1突出部材481の基端部481dに接触可能に設けられ、第1凹部402gの基端側に連通する形成された雌ねじ部402kに螺合可能な雄ねじ部483bが外周部に形成され、かつ基端部に六角穴483cが形成された六角穴付き止めねじである。ここでは、六角穴483cに先端部の外形が六角形状の治具を係止して押圧部材483を回転させ、雌ねじ部402kに雄ねじ部483bを螺合させ押圧部材483を第1突出部材481の基端部481d方向に進退させることによって、第1突出部材481を制動部材65の内周部方向に進退させることができる。この場合、図17に示すように、押圧部材483を第1突出部材481の基端部481d方向に少しだけ移動させ、第1突出部材481の先端部481aが制動部材65の内周部に弱い押圧力で接触している状態であるときは、装着溝2fと第1介装部材65aとの間には隙間2iが生成されることがないので、本体部材65e及び第1介装部材65aは、外方に伸張されることがない。したがって、第1介装部材65aの装着溝2fに対する圧接力が小さくなるので、制動部材65の制動力が減少する。また、図18に示すように、押圧部材483を第1突出部材481の基端部481d方向に多く移動させ、第1突出部材81の先端部81aが制動部材65の内周部に強い圧接力で接触している状態であるときは、装着溝2fと第1介装部材65aとの間には隙間2iが生成され、本体部材65e及び第1介装部材65aは、外方に伸張する。したがって、第1介装部材65aの装着溝2fに対する圧接力が大きくなるので、制動部材65の制動力が増大する。ここでは、第1突出部材81の先端部81aが、制動部材65の内周部に弱い圧接力で接触しているときの制動部材65の小さい制動力(図17参照)と、制動部材65の内周部に強い圧接力で接触しているときの制動部材65の大きい制動力(図18参照)とに、制動力を簡単に変更することができる。
本発明の一実施形態を採用したスピニングリールの左側面図。 前記スピニングリールの左側面断面図。 第1ロータアームの平面図。 前記第1ロータアームの断面拡大図。 第1突出部材のみを装着しているときにおけるベール反転機構を示すリールボディの正面図。 前記ベール反転機構を示す前記リールボディの底面部分図。 第1ベール支持部材の部品図。 図7のVIII−VIII断面図。 ベールアームの揺動時の規制状態の変化を示す模式図。 前記第1突出部材のみを装着しているときにおける制動部材周辺の側面断面拡大図。 前記第1突出部材及び第2突出部材をいずれも装着していないときにおける図5に相当する図。 前記第1突出部材及び前記第2突出部材をいずれも装着していないときにおける図10に相当する図。 前記第1突出部材及び前記第2突出部材の2つを装着しているときにおける図5に相当する図。 他の実施形態の図5に相当する図。 他の実施形態の図10に相当する図。 他の実施形態の図12に相当する図。 他の実施形態の図10に相当する図。 他の実施形態の図12に相当する図。 第2実施形態の図1に相当する図。 第2実施形態のリール本体の分解斜視図。 第2実施形態のスプール及びロータを外した状態の側面図。 第2実施形態の図21のXXII断面図。 第2実施形態の図21のXXIII断面図。 第2実施形態の制動部材の斜視図。 他の実施形態の図5に相当する図。
符号の説明
2,502 リール本体
2a,502a リールボディ
2b,502b 蓋部材
2c,502c 竿取付脚
2d,502d フランジ部
2e,502e 円筒部
2f,502f 装着溝
2g,302g,402g 第1凹部
2h 第2凹部
2i 隙間
3 ロータ
17 ベールアーム
50 トグルばね機構
51 移動部材
54,254,454,554 ロータ制動装置
65,165,265,565 制動部材
65a 第1介装部材
65b 第2介装部材
65c,165c,265c,565c 摩擦部
65d,565d 係合部
65e 本体部材
65f テーパ部
81 第1突出部材
81a 先端部
81b 雄ねじ部
82 第2突出部材
83 押圧部材
302j 雌ねじ部

Claims (17)

  1. リール本体に回転自在に装着されたロータを、糸巻取姿勢と糸開放姿勢とに揺動するベールアームの揺動に応じて制動するスピニングリールのロータ制動装置であって、
    前記ベールアームに連動して糸巻取姿勢に対応する第1位置と前記糸開放姿勢に対応する第2位置とに移動自在に前記ロータに設けられた移動部材と、
    前記リール本体の前端部外周に装着される環状の本体部と、前記本体部の内周側に形成され前記リール本体に対して相対回転可能に摩擦係合する摩擦部と、前記本体部の外周側に形成され前記第2位置に移動した前記移動部材が係合する複数の係合部とを有し、前記移動部材が前記係合部に係合したとき、前記摩擦部を前記リール本体に対して摩擦摺動させる制動部材と、
    前記リール本体と前記制動部材との間に設けられ、前記摩擦部が前記リール本体に対して摩擦摺動したときに生じる摩擦力の大きさを変更する摩擦力変更手段と、
    を備えたスピニングリールのロータ制動装置。
  2. 前記制動部材は、弾性を有する環状の合成樹脂製部材により形成され、前記弾性力によって前記摩擦部が前記リール本体に圧接されるようにして装着されている、請求項1に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  3. 前記制動部材は、略半円形状の2つの合成樹脂製部材により形成され、前記本体部の外周側に形成された環状溝に装着されるばね部材によって前記摩擦部が前記リール本体に圧接されるようにして装着されている、請求項1に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  4. 前記摩擦力変更手段は、前記リール本体と前記制動部材との相対位置を変化させることにより、前記摩擦部を前記リール本体に対して摩擦摺動させたときに生じる摩擦力の大きさを変更する、請求項1から3のいずれか1項に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  5. 前記摩擦力変更手段は、前記リール本体の前端部外周に凹んで形成された凹部と、前記凹部に先端部が外方に突出するように装着され前記先端部が前記制動部材の内周側に接触して前記摩擦部を前記リール本体に対して摩擦摺動させたときに生じる摩擦力を変更する突出部材とを有している、請求項4に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  6. 前記突出部材は、前記凹部に着脱可能に装着されている、請求項5に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  7. 前記突出部材は、前記凹部に形成された雌ねじ部に螺合可能な雄ねじ部を有している、請求項5又は6に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  8. 前記摩擦力変更手段は、前記突出部材を前記制動部材の内周側に押圧する押圧部材をさらに有している、請求項5又は6に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  9. 前記摩擦力変更手段は、前記リール本体の前端部外周の複数個所に凹んで形成され、複数の前記突出部材が装着可能な複数の前記凹部を有している、請求項5から8のいずれか1項に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  10. 前記摩擦力変更手段は、前記先端部の前記凹部からの突出量が異なる複数の前記突出部材を有している、請求項5から9のいずれか1項に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  11. 前記制動部材は、前記リール本体と前記本体部との間に着脱可能に設けられ、略円筒状の摩擦抵抗が小さい合成樹脂製の介装部材をさらに有している、請求項1から10のいずれか1項に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  12. 前記介装部材は、略半円筒状の2つの合成樹脂製部材により形成されている、請求項11に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  13. 前記移動部材は金属により形成されている、請求項1から12のいずれか1項に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  14. 前記移動部材は、前記第2位置にあるとき、前記リール本体に向けて一部が突出し、前記制動部材の前記係合部に係合する突出部を有している、請求項1から13のいずれか1項に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  15. 前記移動部材は、先端が前記ベールアームの揺動中心の近傍に向けて揺動軸芯に沿うように屈曲して前記ベールアームに回動自在に係止され、後端が前記ロータの回転軸芯に向けて屈曲して前記ロータに前後移動自在に係止され、その間が前記ロータの回転軸芯に沿って配置された棒状部材である、請求項1から14のいずれか1項に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  16. 前記制動部材は、前記本体部が弾性体製の環状部材であり、前記複数の係合部を前記移動部材の進入側と逆側で連結する連結部をさらに有する、請求項2に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
  17. 前記リール本体は、内部に空間を有するリールボディと、前記リールボディの前記空間を塞ぐために前記リールボディに着脱自在に装着される蓋部材とを有し、
    前記凹部には、前記蓋部材の前記ロータに近接する側に設けられ前記蓋部材を前記リールボディにねじ止め固定するための板状部が配置され、
    前記突出部材は、前記板状部に接触して配置されている、請求項5から16のいずれか1項に記載のスピニングリールのロータ制動装置。
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