JP2007086292A - フォトレジストフィルム、及び感光性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 保護フィルムの剥離性、現像密着性、耐サンドブラスト性に優れたフォトレジストフィルム及びそれを得るための感光性樹脂組成物を提供すること。
【解決手段】 支持体フィルム、感光性樹脂組成物層及び保護フィルムが順次積層されてなるフォトレジストフィルムであって、(1)保護フィルムの180度剥離強度が20g/inch以下、(2)スプレー圧0.02MPaで最小現像時間の2倍時間の現像を行い、レジストパターンを形成したときの最小密着線幅が60μm以下であること、(3)感光性樹脂組成物層をブラスト加工を行ったときの硬化膜の残膜率が25%以上であること、を満足するフォトレジストフィルム、及び、重量平均分子量(Mw)が3,000〜30,000で、カルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A)、カルボキシル基を有するジオール系化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有してなる感光性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、フォトレジストフィルムにおける保護フィルムの剥離性、現像密着性、耐サンドブラスト性の全てにおいて優れたフォトレジストフィルム、及びそれを得るための感光性樹脂組成物に関する。
ポリエステルフィルムなどのベースフィルム上に感光性樹脂組成物を層状に塗布乾燥成層し、その上からポリエステルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコールフィルムなどの保護フィルムを積層した3層ラミネートフィルムは、一般にフォトレジストフィルムと称され、プリント配線基板の製造用、金属の精密加工用等に広く利用されている。
その使用にあたっては、まずフォトレジストフィルムから支持体フィルムまたは保護フィルムのうち接着力の小さいほうの一方のフィルムを剥離除去して、感光性樹脂組成物層の側を銅張基板の銅面表面に貼り付けた後、パターンマスクを他方のフィルム上に当接させた状態で露光し(当該他方のフィルムを剥離除去してから露光する場合もある)、次いでその他方のフィルムを剥離除去して現像に供する。露光後の現像方式としては、溶剤現像型のものと希アルカリ現像型のものとがある。
フォトレジストフィルムのほか、該基材面に直接感光性樹脂組成物を塗布成層し、その上に積層したポリエステルフィルムなどのフィルムを介してパターンマスクを密着させ、露光を行う方法も良く知られている。
また近年、かかるプリント配線基板の製造を中心とするフォトレジストフィルムの用途以外にプラズマディスプレイパネルの隔壁形成等にフォトレジストフィルムを用いたサンドブラスト法が行われるようになってきた。
かかる用途に用いることのできるフォトレジストフィルム用の感光性樹脂組成物としては、例えば、カルボキシル基含有アクリルウレタン系樹脂と、カルボン酸変性ポリカプロラクトンジオール化合物、光重合開始剤、発色染料からなる感光性樹脂組成物(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。また、カルボキシル基含有アクリルウレタン樹脂とアクリル酸エステル共重合体のカルボキシル基の一部に脂環式エポキシ基とエチレン性不飽和基を有するモノマーを付加させたアクリルオリゴマーと光開始剤からなる感光性樹脂組成物(例えば、特許文献2参照。)がタックフリー性付与の技術として提案されている。
特開2002−196485号公報 特開2002−72469号公報
しかしながら、上記特許文献1の開示技術では、現像密着性、耐サンドブラスト性、保存安定性等の機能物性は満たしているが、フォトレジストフィルムにおける保護フィルムの剥離性については考慮されておらず改善の余地があった。保護フィルムの剥離性が悪いと製造実機ラミネータでの作業時に保護フィルムが感光性樹脂組成物層から剥離することができないなど保護フィルムの剥離に関するトラブルが発生することになる。
また、上記特許文献2の開示技術では、タックフリー性を達成していることから、これにより保護フィルムの剥離性の改善も期待されるが、サンドブラスト用途としての物理的耐性は考慮されていないため、耐サンドブラスト性に改善の余地があった。
即ち、サンドブラスト工法において、感光性樹脂組成物が要求される機能物性と、実際に製造実機において保護フィルムを容易に剥離することができるという作業物性の両物性を完全に両立することは非常に困難なものであった。
そこで、本発明ではこのような背景下において、フォトレジストフィルムにおける保護フィルムの剥離性、現像密着性、耐サンドブラスト性のいずれにも優れたフォトレジストフィルム、及びそれを得るための感光性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者等はかかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、支持体フィルム、感光性樹脂組成物層及び保護フィルムが順次積層されてなるフォトレジストフィルムにおいて、保護フィルムの剥離性、現像密着性、耐サンドブラスト性のいずれもの性能をもバランスよく実現することができるものであり、特にプラズマディスプレイに用いられるリブ形成用ガラス基材上での現像密着性に優れたものとなり、サンドブラスト用ドライフィルムフォトレジストとして有用なものとなることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の要旨は、支持体フィルム、感光性樹脂組成物層及び保護フィルムが順次積層されてなるフォトレジストフィルムであって、下記の条件を満足するフォトレジストフィルムに関するものである。
(1)保護フィルムの180度剥離強度(剥離速度100mm/min)が20g/inch以下であること。
(2)スペース幅が300μmでライン幅が30〜100μmの範囲で10μm毎にレジストパターンが得られるようにしたパターンマスクを通して、感光性樹脂組成物層を21段ストウファーステップタブレットの7段相当量で露光を行った後、0.3%炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を用い、スプレー圧0.02MPaで最小現像時間の2倍時間の現像を行い、レジストパターンを形成したときの最小密着線幅が60μm以下であること。
(3)感光性樹脂組成物層を21段ストウファーステップタブレットの7段相当量で全面露光を行った後、0.3%炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を用い、スプレー圧0.02MPaで最小現像時間の2倍時間の現像を行い、硬化膜を形成した後、圧送エアー圧80KPa、ノズル内圧74KPa、切削材供給エアー圧90KPa、噴射口の移動速度は7m/minで、20mmの高さから120秒間アルミナ粉体を噴霧してブラスト加工を行ったときの硬化膜の残膜率が25%以上であること。
また、本発明においては、重量平均分子量(Mw)が3,000〜30,000で、カルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A)、カルボキシル基を有するジオール系化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有してなる感光性樹脂組成物であることが好ましい。
本発明では、上記感光性樹脂組成物に、更に、重量平均分子量(Mw)が30,000〜150,000であるポリマー(D)を含有してなることがフィルムに可撓性を持たせる点で好ましく、また、更に、アクリルウレタン系樹脂(E)を含有してなることが活性エネルギー線の照射により得られた硬化膜に物理的耐性を効果的に付与する点で好ましい。
本発明では、更に、アルキルアミン化合物(F)を含有してなることがエッジフュージョン抑制の点で好ましい。
本発明のフォトレジストフィルムは、保護フィルムの剥離性、現像密着性、耐サンドブラスト性のいずれにも優れた効果を有し、特にサンドブラスト用フォトレジストフィルムとして、中でもプラズマディスプレイの隔壁形成向けのサンドブラスト用フォトレジストフィルムとして非常に有用である。
以下に、本発明を詳細に説明する。
サンドブラスト用フォトレジストフィルムとしての優位性を見る指標として、フォトレジストフィルムにおける保護フィルムの剥離性、現像密着性、耐サンドブラスト性が指標として挙げられる。
本発明のフォトレジストフィルムは、支持体フィルム、感光性樹脂組成物層及び保護フィルムが順次積層されてなるフォトレジストフィルムであって、下記の条件を満足するフォトレジストフィルムである。
(1)保護フィルムの180度剥離強度(剥離速度100mm/min)が20g/inch以下であること。
(2)スペース幅が300μmでライン幅が30〜100μmの範囲で10μm毎にレジストパターンが得られるようにしたパターンマスクを通して、感光性樹脂組成物層を21段ストウファーステップタブレットの7段相当量で露光を行った後、0.3%炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を用い、スプレー圧0.02MPaで最小現像時間の2倍時間の現像を行い、レジストパターンを形成したときの最小密着線幅が60μm以下であること。
(3)感光性樹脂組成物層を21段ストウファーステップタブレットの7段相当量で全面露光を行った後、0.3%炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を用い、スプレー圧0.02MPaで最小現像時間の2倍時間の現像を行い、硬化膜を形成した後、圧送エアー圧80KPa、ノズル内圧74KPa、切削材供給エアー圧90KPa、噴射口の移動速度は7m/minで、20mmの高さから120秒間アルミナ粉体を噴霧してブラスト加工を行ったときの硬化膜の残膜率が25%以上であること。
上記条件(1)においては、上記上限値を超えると基材に貼り合わす工程において保護フィルムの剥離不良を発生したり、剥離途中に一度停止し、再剥離する際に保護フィルムと感光性樹脂組成物層の界面に待機筋と呼ばれる筋が視認され、以降のプラズマディスプレイ製造工程上の隔壁形成性に影響を与えることとなる。好ましい剥離強度は10g/inch以下である。なお、下限値としては、通常0.1g/inch程度である。
上記条件(2)においては、上記上限値を超えると、実際のプラズマディスプレイのパターン形成用プロセス工程の変更がある場合に密着性のマージンが得られないことから、適用できなくなることが考えられる。好ましい最小密着線幅は50μm以下である。
上記条件(3)においては、上記下限値未満ではパターニングされた密着線の耐久性が劣り、サンドブラスト工程において目的としているパターンが欠損する等の不良が発生し、良好な隔壁を得ることができない。好ましい硬化膜の残存率は40%以上である。
本発明において、上記フォトレジストフィルムを得るに当たっては、特に限定されないが、通常は、重量平均分子量(Mw)が3,000〜30,000で、カルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A)、カルボキシル基を有するジオール系化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有してなる感光性樹脂組成物を用いることが好ましい。
本発明で使用するカルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A)としては、重量平均分子量(Mw)が3,000〜30,000であることが好ましく、更には8,000〜20,000であることが好ましい。重量平均分子量が下限値未満では保護フィルムの剥離性改善に顕著な効果が得られず、上限値を超えると現像密着性が劣ることとなる。
また、カルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A)の酸価は30〜160mgKOH/gであることが好ましく、更には30〜140mgKOH/gであることが好ましい。酸価が下限値未満では、パターンニングしたレジストの剥離性に劣る傾向があり、上限値を超えると後述のポリマー(D)やアクリルウレタン樹脂(E)との相溶性が悪くなったり、耐現像液性が低下し現像密着性の悪化に繋がる傾向がある。
尚、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いてポリスチレン換算により測定される。
かかるカルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A)の具体的な樹脂構造としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂構造のもの等が用いられるが、中でもアクリル系樹脂のものが好ましく、カルボキシル基含有、必要に応じて更にアセトアセチル基を含有するアクリル系樹脂等が挙げられる。必要に応じ、エチレン性不飽和カルボン酸や他の共重合可能なモノマーを共重合したアクリル系共重合体の使用も可能である。
ここで共重合に用いることのできる(メタ)アクリレート単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜20、好ましくは1〜15のアルキル基を有する(メタ)アクリレート更に好ましくはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどの炭素数1〜10のアルキル基を有する(メタ)アクリレートが挙げられる。
また、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシ基含有(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリルエステル、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレートアクリルアミド等も例示される。
エチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸が好適に用いられ、そのほか、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸等のジカルボン酸、あるいはそれらの無水物やハーフエステルも用いることができる。これらの中では、アクリル酸とメタクリル酸が特に好ましい。
他の共重合可能なモノマーとしては、例えば、(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、酢酸ビニル、アルキルビニルエーテル、(メタ)アクリロニトリルが挙げられる。
本発明において、カルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A)は、その側鎖にエチレン性不飽和基を有することが現像密着性付与の点で好ましく、かかるエチレン性不飽和基の量は、0.5〜3.5mmol/gであることが好ましく、特には1.0〜3.2mmol/g、更には1.5〜3.2mmol/gであることが好ましい。不飽和基数下限値未満ではレジストパターンの現像密着性が劣り、上限値を超えるとパターンニングしたレジストの剥離性に劣る傾向がある。
カルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A)に、エチレン性不飽和基を導入するに当たっては、主鎖オリゴマーのカルボキシル基に反応できる官能基を分子中に有する不飽和化合物を用いて反応させれば良く、かかる不飽和化合物としては、好ましくは反応性の点でエポキシ基を分子中に有する不飽和化合物が挙げられる。
また分子構造としては脂環式骨格を持つ不飽和化合物であることが耐薬品性の点で好ましい。このようなエチレン性不飽和基が導入されたカルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A)の具体例としては、ダイセル化学工業社製の、「サイクロマーP」のACAシリーズである「ACA200」、「ACA200M」、「ACA230AA」、「ACA250」、「ACA300」、「ACA320」、「ACA210P」などの市販品が挙げられる。
本発明で用いるカルボキシル基を有するジオール系化合物(B)としては、特に限定されず、例えば、酒石酸、ジヒドロキシメチル酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、4,4−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、ホモゲンチジン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシプロピル)プロピオン酸等が挙げられるが、本発明においては、かかるジオール化合物から更にε−カプロラクトンを開環付加反応させることにより得られるカルボン酸変性ポリカプロラクトンジオール化合物を用いることが最も好適である。
かかるカルボン酸変性ポリカプロラクトンジオール化合物(B)の具体例としては、下記一般式(1)〜(6)で示される化合物が挙げられるが、特には一般式(1)〜(3)で示される化合物が好ましく、更には一般式(1)で示される化合物が好ましい。
Figure 2007086292
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上記一般式(1)〜(6)において、R1はH、CH3、CH2CH3のいずれかを、R2、R3はCH2、CH2CH2、C64のいずれかを、mは0〜3の整数を示す。
なお,一般式(1)〜(3)におけるnは、1〜50の整数、より好ましくは1〜30の整数、特に好ましくは2〜20の整数で、かかるnが0の時DFRとして保存した時に感光性樹脂組成物中にゲルが発生したり、結晶が析出して保存安定性を損う傾向があり、0を超えて付加した際はレジスト剥離性が不足する傾向がある。また、一般式(4)〜(6)におけるnは、1〜25の整数、より好ましくは1〜15の整数、特に好ましくは1〜10の整数で、かかるnがかかる範囲以外で付加した際は上記一般式(1)〜(3)の場合と同様の欠点が発生する傾向がある。
また、かかるカルボキシル基を有するジオール系化合物(B)の酸価は10〜500mgKOH/gが好ましく、更には10〜250mgKOH/gであり、水酸基価は30〜500mgKOH/gが好ましく、更には45〜250mgKOH/gである。酸価が下限値未満ではレジスト剥離性が劣る場合があり、上限値を超えると現像密着性が劣る傾向がある。水酸基価が下限値未満では剥離性が劣る場合があり、上限値を超えるとDFRとした時、保存安定性が劣る傾向がある。
かかるカルボキシル基を有するジオール系化合物(B)の具体例としては、ダイセル化学工業社製の「Placcel 205BA」、「Placcel 210BA」、「Placcel 220BA」等が挙げられる。
アクリル系オリゴマー(A)とジオール系化合物(B)の感光性樹脂組成物全体に対する含有割合は、(A)と(B)の合計量として3〜20重量%であることが好ましく、更には5〜15重量%であることが好ましい。かかる含有量が下限値未満では密着性の低下を招き、上限値を超えると保護フィルム剥離性の低下、密着性の低下等に加え、基板貼合時のラミネート性の低下や硬化レジストの剥離速度低下等の不具合を招く傾向がある。
また、アクリル系オリゴマー(A)とジオール系化合物(B)との含有割合については、(A):(B)=1:99〜70:30(重量比)であることが好ましく、特には(A):(B)=5:95〜50:50(重量比)であることが好ましい。かかる含有割合が下限値未満ではアクリル系オリゴマー(A)の添加により望まれる密着性の向上と保護フィルム剥離性の改善効果を得ることが難しい傾向にあり、上限値を超えると剥離性が向上しすぎて保護フィルムの貼合が不可能となったり、形成されたパターンの剥離を行う際に剥離時間が大きく遅延する傾向があり好ましくない。
又、光重合開始剤(C)としては、ベンゾイン化合物、ベンゾフェノン化合物、アセトフェノン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、チオキサントン化合物、ベンゾトリアゾール化合物、トリアジン化合物、アクリジン化合物、2−メチル−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパノン、トリブロモメチルフェニルスルホン、N−フェニルグリシン、ジフェニルジスルフィド、ジベンジル、ジアセチル、アントラキノン、ナフトキノン、ピバロインエチルエーテル、フェニルグリオキシレート、α−ヒドロキシイソブチルフェノン、ジベンゾスパロン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノンが挙げられ、これらの1種類又は2種類以上が用いられる。
ベンゾイン化合物としては、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエーテルが挙げられる。
ベンゾフェノン化合物としては、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾフェノン、p,p’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、p,p’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノンが挙げられる。
アセトフェノン化合物としては、1,1−ジクロロアセトフェノン、p−t−ブチルジクロロアセトフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノンが挙げられる。
ヘキサアリールビイミダゾール化合物としては、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−フルオロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−メトキシフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(p−メトキシフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,4,2’,4’−ビス[ビ(p−メトキシフェニル)]−5,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5,4’,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(p−メチルチオフェニル)−4,5,4’,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、ビス(2,4,5−トリフェニル)−1,1’−ビイミダゾール等が挙げられ、更には特公昭45−37377号公報に開示される1,2’−、1,4’−、2,4’−で共有結合している該化合物の互変異性体を用いることもできる。
上記の中でも2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールが好適に用いられる。
チオキサントン化合物としては、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントンが挙げられる。
ベンゾトリアゾール化合物としては、1,2,3−ベンゾトリアゾール、1−クロロ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、4−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、5−カルボキシ−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾトリアゾール、ビス(N−2−エチルヘキシル)アミノメチレン−1,2,3−トリルトリアゾール、ビス(N−2−ヒドロキシエチル)アミノメチレン−1,2,3−ベンゾトリアゾールが挙げられる。
トリアジン化合物としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−n−プロピル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−クロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−4’−メトキシフェニル−s−トリアジン、2−(4−メトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4−エトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−[4−(2−エトキシエチル)−ナフト−1−イル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(4,7−ジメトキシ−ナフト−1−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(アセナフト−5−イル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(2’,4’−ジクロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−n−ノニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(α,α,β−トリクロロエチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−スチリル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−p−メチルスチリル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−p−メトキシスチリル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジンが挙げられる。
アクリジン化合物としては2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プロルパノンアクリジン、9−フェニルアクリジンが挙げられる。
上記の中でも、解像度、現像密着力の点でヘキサアリールビイミダゾール化合物が好ましく、特に、2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールが好ましい。
光重合開始剤(C)が組成全体の中で占める含有割合は、0.1〜15重量%、更に好ましくは1.0〜10重量%である。かかる含有量が下限値未満では充分な内部硬化が得られるまでの露光量が増大することとなり、上限値を超えると光重合開始剤(C)を組成物中に均一に溶解することが困難となる傾向がある。
かくして本発明のカルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A)、カルボキシル基を有するジオール系化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有してなる感光性樹脂組成物が得られるが、本発明では更に、ポリマー(D)やアクリルウレタン系樹脂(E)を含有することが好ましい。
かかるポリマー(D)としては、重量平均分子量としては30,000〜150,000であることが好ましく、更には50,000〜150,000、特には50,000〜120,000であることが好ましい。かかる重量平均分子量が下限値未満では流動性が高くなりすぎ、本発明の感光性樹脂組成物をフォトレジストフィルム状として基板にラミネートする時に皺が入り易く、また上限値を超えると露光後の現像性の低下に伴う解像力の低下が起こる傾向にある。
また、酸価が50〜250mgKOH/gであることが好ましく、特には100〜200mgKOH/g、更には120〜170mgKOH/gであることが好ましい。酸価が下限値未満では、現像性が不足する場合があり、上限値を超えると耐現像液性が低下する傾向がある。
かかるポリマー(D)、好ましくは酸価を有するポリマー(D)の具体的な樹脂としては、前記、アクリル系オリゴマー(A)の主鎖構造の説明中に開示した構成要素の高分子が用いられ、特に好適にはカルボキシル基含有のアクリル系樹脂が用いられる。
ポリマー(D)が感光性樹脂組成物全体の中で占める割合は5〜25重量%、更には10〜20重量%が好ましい。かかる含有量が下限値未満では現像密着性、耐サンドブラスト性が著しく低下し、保護フィルム剥離性も低下する傾向があり、上限値を超えると樹脂の可撓性が低下し、また保護フィルムの剥離性が上がりすぎて三層構造のフィルムの形態を保つことが困難になり、加えて、樹脂中の架橋成分の割合が低下したことにより、耐現像液性が低下し現像密着性が低下する傾向にある。
本発明で用いるアクリルウレタン系樹脂(E)は、カルボキシル基含有アクリルウレタン系樹脂(E1)を単独で用いても、カルボキシル基を含有しないアクリルウレタン系樹脂(E2)を単独で用いても良いが、これら(E1)、(E2)を併用することが現像密着性と耐サンドブラスト性のバランスを取る点でより好ましい。
かかるカルボキシル基含有アクリルウレタン系樹脂(E1)は、カルボキシル基含有ジオール化合物(e1)とジイソシアネート化合物(e2)を通常1:2のモル比で反応させて得られる化合物(e3)にポリオール(e4)を付加させ、更にエチレン性不飽和基含有ヒドロキシ化合物(e5)を付加させて得られるものが好ましく、更にはかかるカルボキシル基含有ジオール化合物(e1)としては分子量が500以下、又ジイソシアネート化合物(e2)としては分子量が300以下のものが好ましい。
上記の分子量が500以下のカルボキシル基含有ジオール化合物(e1)としては、具体的には、例えば酒石酸、ジヒドロキシメチル酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシプロピル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、4,4−ビス(p−ヒドロキシフェニル)ペンタン酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、ホモゲンチジン酸等が挙げられ、好適には2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシプロピル)プロピオン酸が用いられる。該カルボキシル基含有ポリオール化合物(e1)の分子量が上限値を超えると反応溶媒への溶解性が低下してジイソシアネートとの反応性が低下する傾向にある。
また分子量300以下のジイソシアネート化合物(e2)としては、具体的にヘキサメチレンジイソシアネート、ヘプタンメチレンジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2,5−ジメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルペンタン−1,5−ジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、ウンデカメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、トリデカメチレンジイソシアネート、ペンタデカメチレンジイソシアネート、ブテンジイソシアネート、1,3−ブタジエン−1,4−ジイソシアネート、2−ブチニレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートやジフェニルメタンジイソシアネートの水添加体等が挙げられ、好適にはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トルエンジイソシアネートが用いられる。該ジイソシアネート化合物(e2)の分子量が上限値を超えるとジオール化合物との反応性が低下する傾向にある。
(e3)に付加反応させるポリオール(e4)としては、分子量500以上のものが好ましく、更には500〜10000、特には500〜4000であり、分子量が下限値未満では硬化レジストの柔軟性が低下する傾向にある。具体的には、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポリオール、アルキレンオキサイド変性ビスフェノール系ジオール、アクリル系ポリオール、ポリブタジエン系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオールが挙げられる。更には、1,6−ヘキサンジオール等の低分子ジオールとイソホロンジイソシアネート等のポリイソシナネートをα:α−1(αは2以上の整数)のモル比で反応させて得られたウレタン系ジオールも挙げられる。
更に、エチレン性不飽和基含有ヒドロキシ化合物(e5)としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等が挙げられ、好適には2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート等が用いられる。
カルボキシル基含有アクリルウレタン系樹脂(E1)を調製するには、まず、上記ジオール化合物(e1)とジイソシアネート化合物(e2)を反応させて反応生成物(e3)を得る。該反応は公知の反応手段を用いることができ、例えば、酢酸エチル、メチルエチルケトン等の溶媒中で溶媒の沸点以下(好ましくは60〜80℃)の温度で(e1)と(e2)を反応させればよい。本発明においては、上記の如くジオール化合物(e1)とジイソシアネート化合物(e2)との反応モル比を1:2程度にすることにより両末端にイソシアネートを付加することができ、後述する分子量500以上のポリオール(e4)の導入が効率良く行われる。
次いで、反応生成物(e3)に分子量500以上のポリオール(e4)を添加し、該溶媒の沸点以下の温度で反応させる。この時反応を促進するためにジブチルチンラウレート等の公知の触媒を添加するのが有利である。触媒は該ポリオール(e4)に対して0.01〜0.1重量%程度使用し、60〜80℃で3〜10時間程度反応させる。反応生成物(e3)と該ポリオールとの反応モル比はβ:β−1(βは2以上の整数)程度にすることにより両末端にイソシアネートを付加できるが、反応モル比によっては、その後必要に応じて更に(e2)を反応させると後述する(e5)の導入が効率よく行われる。
更に、エチレン性不飽和基含有ヒドロキシ化合物(e5)を系に仕込み反応させ、残存ジイソシアネート基含有率が0.1〜0.5重量%程度になった時点で反応を終了してカルボキシル基含有アクリルウレタン系樹脂(E1)が得られる。
本発明で使用するカルボキシル基含有アクリルウレタン系樹脂(E1)は、酸価が10〜150mgKOH/gが好ましく、更には50〜130mgKOH/gが有利であり、上記(e1)、(e2)、(e4)、(e5)の種類や配合割合、縮合度等を選択して上記範囲にするのが望ましい。酸価が下限値未満では解像度が劣ることがあり、上限値を超えると耐現像液性が劣る傾向がある。
上記範囲に酸価を調整する以外に、(E1)中に占める反応生成物(e3)の重量割合を15〜65重量%とすることが好ましく、かかる含有量が下限値未満では硬化レジストの充分な強度が得られず、逆に上限値を超えると硬化レジストの柔軟性が低下する傾向がある。
また、本発明で用いるカルボキシル基を含有しないアクリルウレタン系樹脂(E2)は、(E1)にて開示した構成要素の中の(e1)〜(e5)のうちの(e2)、(e4)、(e5)から構成することにより得られるアクリルウレタン系樹脂であり、現像性を低下させずに耐サンドブラスト性を更に向上させることができる。
カルボキシル基を含有しないアクリルウレタン系樹脂(E2)は、例えば分子量500〜10,000、好ましくは500〜4,000のポリオール(ポリエステルポリオールやポリエーテルポリオール)nモルに、ポリイソシアネート化合物(n+1)モルを反応させた後、更にエチレン性不飽和基含有ヒドロキシ化合物を反応させて得られる(nは1以上の整数である。)化合物である。かかる分子量500〜10,000のポリオールやポリイソシアネート化合物、エチレン性不飽和基含有ヒドロキシ化合物としては(E1)成分の説明に記載のものと同様のものが挙げられる。反応方法についても(E1)成分の説明に記載の方法を採用することができる
アクリルウレタン系樹脂(E)が感光性樹脂組成物全体の中で占める割合は、40〜90重量%が好ましく、更には60〜90重量%が好ましい。かかる含有量が、下限値未満では耐サンドブラスト性が低下し、上限値を超えると硬化レジストが硬くなりすぎて耐サンドブラスト性の低下を招き、また保護フィルムの剥離性も低下する傾向がある。
(E1)と(E2)を併用する場合において、その含有割合は、(E2)よりも(E1)を多く含有することが好ましく、より好ましくは(E1):(E2)=70:30〜95:5(重量比)の範囲で混合すると現像密着性、耐サンドブラスト性のバランスが取れ易く良好な結果を得ることができる。
更に本発明では、アルキルアミン化合物(F)を含有することがエッジフュージョンの改善の点から好ましい。アルキルアミン化合物(F)としては、特に制限されないが、炭素数4以上のトリアルキルアミンであることが好ましく、具体的にはトリ−n−ブチルアミン、トリイソブチルアミン、トリ−tert−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、トリス(2−エチルヘキシル)アミン、トリイソオクチルアミン、トリ−n−デシルアミン、トリドデシルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン等が挙げられ、中でもトリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミンが好ましく用いられる。
エッジフュージョンとは、該感光性樹脂層を含む層構造のロール形態に加工したときに該樹脂がロール端部よりしみ出す不良のことである。アルキルアミン化合物(F)を含有させることにより、樹脂成分中に化学的擬似架橋の発生から樹脂の増粘効果が発現し、エッジフュージョン抑制効果を得ることができる。かかるアルキルアミン化合物(F)はロール形態として感光性樹脂組成物を加工し保存する際には含有することが好ましい。
アルキルアミン化合物(F)が感光性樹脂組成物全体の中で占める割合は、0.05〜10重量%であることが好ましく、特には0.1〜5重量%、更には0.3〜3重量%であることが好ましい。かかる含有量が下限値未満では期待する増粘効果が得られず、上限値を超えると現像性の低下を招く傾向になる。
更に本発明では、前記(A)〜(F)以外に現像密着力の向上のため光発色染料が併用されることが多い。光発色染料として、ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−o−トリル)メチレンチオフェニルメタン、ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−o−トリル)ベンジルチオフェニルメタン、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン、ロイコマラカイトグリーン、ロイコアニリン、ロイコメチルバイオレット等が例示され、特にトリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン[ロイコクリスタルバイオレット]、ロイコマラカイトグリーンの併用が有利である。
しかも光重合開始剤(C)として2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾールを光重合開始剤(C)全体の20重量%以上含有する系にかかる光発色染料を併用するとより高い現像密着力が得られる。
光発色染料が感光性樹脂組成物全体の中で占める割合は0.05〜5重量%であることが好ましく、更には0.1〜3重量%であることが好ましい。
該含有量が下限値未満では現像密着力の向上効果が得られず、また、上限値を超えると組成物中への均一溶解性が低下する傾向にある。
本発明の感光性樹脂組成物は、更に溶剤、熱重合禁止剤、可塑剤、色素、変色剤、密着付与剤、表面張力改質剤、安定剤、連鎖移動剤、消泡剤、難燃剤等を適宜添加することもできる。
かかる添加剤の中で例えば、熱重合禁止剤は感光性樹脂組成物の熱的な重合又は経時的な重合を防止するために添加するもので、p−メトキシフェノール、ヒドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ニトロベンゼン、ピクリン酸、p−トルイジン等が挙げられる。
可塑剤は膜物性をコントロールするために添加するもので、例えばジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジアリルフタレート等のフタル酸エステル類;トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;p−トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルアセトアミド等のアミド類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレート等の脂肪族二塩基酸エステル類;クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル、4,5−ジエポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジオクチル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類等が挙げられる。
色素としては、例えば、ブリリアントグリーン、エオシン、エチルバイオレット、エリスロシンB、メチルグリーン、クリスタルバイオレット、ベイシックフクシン、フェノールフタレイン、1,3−ジフェニルトリアジン、アリザリンレッドS、チモールフタレイン、メチルバイオレット2B、キナルジンレッド、ローズベンガル、メタニルイエロー、チモールスルホフタレイン、キシレノールブルー、メチルオレンジ、オレンジIV、ジフェニルチオカルバゾン、2,7−ジクロロフルオレセイン、パラメチルレッド、コンゴーレッド、ベンゾプルプリン4B、α−ナフチルレッド、ナイルブルーA、フェナセタリン、メチルバイオレット、マラカイトグリーン、パラフクシン、オイルブルー#603、ビクトリアピュアブルーBOH、スピロンブルーGN、ローダミン6G等が挙げられる。
変色剤は、露光により可視像を与えることができるように感光性樹脂組成物中に添加され、具体例として前記色素の他にジフェニルアミン、ジベンジルアニリン、トリフェニルアミン、ジエチルアニリン、ジフェニル−p−フェニレンジアミン、p−トルイジン、4、4′−ビフェニルジアミン、o−クロロアニリン、等が挙げられる。
密着促進剤としては、例えばベンズイミダゾール、ベンズチアゾール、ベンズオキソゾール、ベンズトリアゾール、2−メルカプトベンズチアゾール、2−メルカプトベンズイミダゾール等が挙げられる。
硬化性、感度、密着性、耐サンドブラスト性、保護フィルム剥離性等、様々な物性の調整のため、必要に応じて、本発明の感光性樹脂組成物にエチレン性不飽和化合物を適宜添加してもよい。
かかるエチレン性不飽和化合物としては、単官能モノマー、2官能モノマー、3官能以上のモノマーが挙げられる。
単官能モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシエチルフタレート、2−(メタ)アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェート、フタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
2官能モノマーとしては、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレートが挙げられる。
3官能以上のモノマーとしては、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレートが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物はポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルムなどの支持体フィルム面に塗工した後、その塗工面の上からポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコール系フィルム、ポリエステルフィルムなどの保護フィルムを被覆してDFRを製造することにより実用化されることが多い。また、ディップコート法、フローコート法、スクリーン印刷法等の常法により、被処理体上に直接塗工することもできる。
次に上記フォトレジストフィルムを用いてプリント配線基板製造のためのレジストパターンを形成する方法を説明する。
フォトレジストフィルムによってレジストパターンを形成させるには、支持体フィルム及び保護フィルムと感光性樹脂組成物層との接着力を比較し、接着力の低い方のフィルムを剥離し、感光性樹脂組成物層を銅板やガラス面、ITO膜等の基板に貼り付けた後、他方のフィルム上にパターンマスクを密着させて露光する。感光性樹脂組成物が粘着性を有しないときは、前記他方のフィルムを剥離してからパターンマスクを感光性樹脂組成物層に直接接触させて露光することもできる。
露光は通常紫外線照射により行い、その際の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカルランプなどが用いられる。紫外線照射後は、必要に応じ加熱を行って、硬化の完全を図ることもできる。
露光後は、レジスト上のフィルムを剥離除去してから現像を行う。
本発明の感光性樹脂組成物は希アルカリ現像型であるので、露光後の現像は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリの0.1〜2重量%程度の希薄水溶液を用いえばよい。
本発明の感光性樹脂組成物は上記用途以外にサンドブラスト法による隔壁形成を行う時にも有用で、かかる方法について以下説明する。
まず、基板としてリブ形成用ガラス基板を用いる以外は上記と同様にしてレジストパターンを形成する。該リブの組成は鉛成分を含有していても含有していなくても良い。
上記の如くレジストのパターンが形成された後、粒子径が1〜100μm程度のSiC、SiO2、Al2O3、 SUS、炭酸カルシウム等を、ブラスト圧0.05〜1MPaで基板に吹き付けてサンドブラストを行う。
サンドブラスト後、残っている硬化レジストのパターンの剥離を行い、目的とする隔壁が形成される。
硬化レジストのパターンの剥離除去は、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、有機アミンなどの0.1〜5重量%程度の濃度のアルカリ水溶液からなるアルカリ剥離液を用いて行う。また、アルカリ水溶液で剥離させる代わりに、硬化レジストのパターンを焼失させることも可能である。
本発明の感光性樹脂組成物及びフォトレジストフィルムは、上記の他ガラスの食刻やセラミック加工等のサンドブラスト法にも有用で、更にはガラス製のメタルマスクの作製や墓標の食刻等にも用いることができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中「%」、「部」とあるのは、断りのない限り重量基準を意味する。
実施例1
下記表1の通り各成分を配合してよく混合して感光性樹脂組成物を調製した。
Figure 2007086292
[カルボキシル基含有ポリマー(D1)溶液の調製]
メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/メタクリル酸の共重合割合が重量基準で57/20/23である共重合体(酸価150mgKOH/g、ガラス転移点68.6℃、重量平均分子量10.4万、数平均分子量5.5万)のメチルエチルケトン/メチルセロソルブ(8:2(重量比))である40%溶液を調製した。
〔カルボキシル基含有アクリルウレタン系樹脂(E1)の製造〕
温度計、攪拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコに、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(e1)119.5g(0.89mol)とイソホロンジイソシアネート(e2)396.2g(1.78mol)、酢酸エチル551.6gを仕込み、窒素雰囲気下60℃で残存イソシアネート基が8.2%となるまで反応させて反応生成物(e3)を得た。次いで平均分子量1000のポリエステルポリオール(e4)590.0g(0.59mol)、ジブチルチンラウリレート0.15gを加えて更に約5時間反応させ、残存イソシアネート基が3.0%となった時点でペンタエリスリトールトリアクリレート(e5)177.0g(0.59mol)を加え反応させ、残存イソシアネート基が0.3%となった時点で反応を終了し、カルボキシル基含有アクリルウレタン系樹脂(E1)〔酸価25.0mgKOH/g、固形分70%〕を得た。
〔酸価を有しないアクリルウレタン系樹脂(E2)の製造〕
温度計、攪拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート222g(1.0mol)と平均分子量2000のポリプロピレングリコール1340g(0.67mol)を仕込み、窒素雰囲気下、80℃で反応させ、残存イソシアネート基が3.4%となった時点で2−ヒドロキシエチルアクリレート79.0g(0.67mol)を加え反応させ、残存イソシアネート基が0.3%となった時点でメチルエチルケトン243g添加し、アクリルウレタン系樹脂(E2)〔酸価は0mgKOH/g、固形分80%〕を得た。
上記で得られた感光性樹脂組成物を用いて以下の通りフォトレジストフィルムを作製した。
上記の感光性樹脂組成物を、ギャップ8ミルのアプリケーターを用いて厚さ25μmのポリエステルフィルム上に塗工し、室温で1分30秒放置した後、60℃、90℃、110℃のオーブンでそれぞれ3分間乾燥して、レジスト厚40μmのフォトレジストフィルムとした。このフォトレジストフィルムの感光性樹脂組成物層に対し、ラミネートロール温度30℃、ラミネートロール圧0.3MPa、ラミネート速度1m/minにて保護フィルムをラミネートした。保護フィルムには23μのポリエチレンフィルムを用いた。
かかるフォトレジストフィルムについて、以下の通り、保護フィルムの剥離性、現像密着性、耐サンドブラスト性の評価を行った。
[保護フィルムの剥離性]
支持フィルム、感光性樹脂組成物層、保護フィルムからなる三層構造として作成したフォトレジストフィルムをA4サイズの枚葉サンプルとし、28℃、50%RHの環境下に2時間放置した後、幅25mm、長さ150mmに裁断し、保護フィルムと感光性樹脂組成物層の間の剥離力を180度剥離試験を行い、1インチあたりの剥離力を測定した。
測定には島津製オートグラフ「AGS−H」を使用し、この測定も該環境下にてサンプル裁断後すみやかに行った。装置には定格容量50Nのロードセルを設置し、ネジ式平面形つかみ具〔65(W)×30(L)mm〕を使用した。測定の際には、つかみ具の上下間隔は40mmに維持し、あらかじめ40mm保護フィルムを剥離したものの支持フィルム層と感光性樹脂層の20mmを下部つかみ具に、保護フィルムの20mmを上部つかみ具にそれぞれ固定し、100mm/minの引っ張り速度において測定を行い、島津製作所性解析ソフト「Factory SHiKiBU2000」にて、1インチ当たりの剥離力数値が一定となった剥離後20mm〜100mmの範囲における全平均数値を記録した。なお、評価基準は下記の通りである。
◎ −−−剥離強度が10g/inch以下であった。
○ −−−剥離強度が10g/inchを超え、20g/inch以下であった。
× −−−剥離強度が20g/inchを超えた。
[現像密着性]
上記フォトレジストフィルムをオーブンで70℃に予熱したリブ形成用ガラス基板(旭硝子社製、リブ形成用組成物『RPW124−1(無鉛タイプ)』が200μm厚でコーティングされたガラス基板)上に、ラミネートロール温度100℃、同ロール圧0.3MPa、ラミネート速度1m/minにてラミネートした。
ラミネート後、室温に10分間放置することにより除熱し、オーク製作所製の平行露光機「EXM−1201」にて、スペース幅が300μm一定でライン幅が30〜100μmの範囲で10μm毎にレジストパターンが得られるようにしたパターンマスクを密着させて、21段ストウファーステップタブレットの7段相当量で露光を行った。
次いで、0.3%炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を用い、スプレー圧0.02MPaで最小現像時間の2.0倍時間の速さになるように現像機搬送速度を調節し、現像を行い、完全に密着を維持している最小幅のラインパターン線幅を測定した。
現像に用いた装置は750〜800mL/minの吐出量を持つフルコーンノズルスプレー現像装置であり、該スプレーノズルは基材搬送に垂直に揺動するものである。
ここでいう最小現像時間とは、使用する現像装置にて未露光感光性樹脂組成物層が、完全に溶解する時間を指すものである。
更に、現像後の水洗工程では75mL/minの供給量を持つフルコーンスプレーで最少現像時間の4倍の時間をかけて基材を水洗した。なお、評価基準は下記の通りである。
◎ −−−最小密着線幅が50μm以下であった。
○ −−−最小密着線幅が50μmを超え、60μm以下であった。
× −−−最小密着線幅が60μmを超えた。
[耐サンドブラスト性]
上記フォトレジストフィルムをオーブンで100℃に予熱したガラス基板(127mm×127mm×2mm)上に、ラミネートロール温度100℃、ラミネートロール圧0.3MPa、ラミネート速度1m/minにてラミネートした。
ラミネート後、室温に10分間放置することにより除熱し、オーク製作所製の平行露光機「EXM−1201」にて、21段ストウファーステップタブレットの7段相当量でラミネート基材全面に露光を行った。
次いで、0.3%炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を用いて、スプレー圧0.02MPaで最少現像時間の2.0倍の時間現像を行い硬化膜を作製した後、ブラスト加工を行った。
ブラスト装置はエルフォテック社製の「ELP−4MR」(直圧式、切削剤:WA−1200)を用い、噴射口直下にサンプル基材を固定した後、噴射口を50mmの範囲で往復するように設定し加工を行った。該装置における加工条件は、圧送エアー圧:80KPa、ノズル内圧:74KPa、切削材供給エアー圧:90KPaであり、噴射口の移動速度は7m/minとした。また、噴射装置における噴射口先端は評価基材から20mmの高さとし、噴射ノズルはボロン製8mm径のものを使用した。この方法により、120秒間アルミナ粉体を噴射した後、レジスト膜のダメージ深度を測定し、硬化膜の残膜率を測定し、耐サンドブラスト性の指標とした。
ダメージ深度の測定には(株)小坂研究所製「万能表面形状測定器 MODEL SE−3A」を使用し、粉体噴射部における感光性樹脂組成物層のダメージ深度を測定した。該測定器は、先端半径2μmのダイアモンド製触針を持つもので、測定の際は水平であることを確認した後、評価基材に先端を接触させつつ、触針を0.1mm/secの速さで移動して測定する。該測定器における測定条件はCUT OFF値:W=0.8とし、増幅縦倍率:500倍として測定を実施した。
加工基材における測定点は加工された部分における長さ方向の中心を装置触針が通るように設定した後、触針を幅方向に平行に動かし、加工部を中心に50mmの凹凸を測定した。
測定結果より得られる残膜率とは、ガラス基材から未噴射部の膜厚を100%の膜厚とし、かかる値から噴射により最大にダメージを受けた部分の深さ(ダメージ深度)を引いた値の百分率を硬化膜の残膜率とした。なお、評価基準は下記の通りである。
◎ −−−残膜率が40%以上であった。
○ −−−残膜率が40%未満、25%以上であった。
× −−−残膜率が25%未満であった。
実施例2
実施例1において、ダイセル化学工業社製「Placcel 205BA」(B1)に代えて、ダイセル化学工業社製「Placcel 220BA」(2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸とε−カプロラクトンの開環付加反応生成物、水酸基価56mgKOH/g、酸価28mgKOH/g)を使用した以外は同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
実施例3
実施例1において、ダイセル化学工業社製「Placcel 205BA」(B1)に代えて、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸とε−カプロラクトンの開環付加物、水酸基価60mgKOH/g、酸価30mgKOH/g)を使用した以外は同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
実施例4
実施例1において、カルボキシル基を有しないアクリルウレタン系樹脂(E2)を使用せず、カルボキシル基を有するアクリルウレタン系樹脂(E1)のみを104.7部(73.3部)使用した以外は同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
実施例5
実施例1において、ACA250(A1)に代えて、エチレン性不飽和基のないアクリル系オリゴマー(A2)(東亜合成社製「ARUFON UC3900」(酸価109mgKOH/g、重量平均分子量4300)を使用した以外は同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
比較例1
実施例1において、カルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A1)を使用しなかった以外は同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
比較例2
実施例1において、カルボン酸変性ポリカプロラクトンジオール(B1)を使用しなかった以外は同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
比較例3
実施例1において、ACA250(A1)に代えて、下記のカルボキシル基を有しないアクリル系オリゴマー(A’1)を使用した以外は同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
[カルボキシル基を有しないアクリル系オリゴマー(A’1)溶液の調製]
メチルメタクリレート/n−ブチルアクリレート/スチレンの共重合割合が重量基準で60/20/20である共重合体(酸価0mgKOH/g、ガラス転移点54.4℃、重量平均分子量2.9万)の40%メチルエチルケトン溶液を調製した。
比較例4
実施例1において、ACA250(A1)に代えて、重量平均分子量4万の下記のカルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A’2)を使用した以外は同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
[カルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A’2)溶液の調製]
メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート/メチルアクリレート/メタクリル酸の共重合割合が重量基準で50/14/14/22である共重合体(酸価143mgKOH/g、ガラス転移点84.0℃、重量平均分子量4万)の40%メチルエチルケトン溶液を調製した。
比較例5
実施例1において、ACA250(A1)に代えて、カルボキシル基を有するアクリル系オリゴマーとしてポリアクリル酸(A’3)(ALDRICH試薬 「ポリアクリル酸」 重量平均分子量1800)を使用した以外は同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
比較例6
実施例1において、ダイセル化学工業社製『Placcel 205BA』(B1)に代えて、エチレングリコールを使用した以外は同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
実施例及び比較例の評価結果を表2に示す。
Figure 2007086292
本発明のフォトレジストフィルム及びそれを得るための感光性樹脂組成物は、保護フィルムの剥離性、現像密着性、耐サンドブラスト性のいずれにも優れた効果を有し、特にサンドブラスト用フォトレジストフィルムとして、中でもプラズマディスプレイの隔壁形成向けのサンドブラスト用フォトレジストフィルムとして非常に有用である。


Claims (12)

  1. 支持体フィルム、感光性樹脂組成物層及び保護フィルムが順次積層されてなるフォトレジストフィルムであって、下記の条件を満足することを特徴とするフォトレジストフィルム。
    (1)保護フィルムの180度剥離強度(剥離速度100mm/min)が20g/inch以下であること。
    (2)スペース幅が300μmでライン幅が30〜100μmの範囲で10μm毎にレジストパターンが得られるようにしたパターンマスクを通して、感光性樹脂組成物層を21段ストウファーステップタブレットの7段相当量で露光を行った後、0.3%炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を用い、スプレー圧0.02MPaで最小現像時間の2倍時間の現像を行い、レジストパターンを形成したときの最小密着線幅が60μm以下であること。
    (3)感光性樹脂組成物層を21段ストウファーステップタブレットの7段相当量で全面露光を行った後、0.3%炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を用い、スプレー圧0.02MPaで最小現像時間の2倍時間の現像を行い、硬化膜を形成した後、圧送エアー圧80KPa、ノズル内圧74KPa、切削材供給エアー圧90KPa、噴射口の移動速度は7m/minで、20mmの高さから120秒間アルミナ粉体を噴霧してブラスト加工を行ったときの硬化膜の残膜率が25%以上であること。
  2. 重量平均分子量(Mw)が3,000〜30,000で、カルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A)、カルボキシル基を有するジオール系化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有してなることを特徴とする感光性樹脂組成物。
  3. カルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A)の酸価が30〜160mgKOH/gであることを特徴とする請求項2記載の感光性樹脂組成物。
  4. カルボキシル基を有するアクリル系オリゴマー(A)が、側鎖にエチレン性不飽和基を0.5〜3.5mmol/g含有することを特徴とする請求項2または3記載の感光性樹脂組成物。
  5. カルボキシル基を有するジオール系化合物(B)が、カルボキシル基含有ジオール化合物にε−カプロラクトンを開環付加させることにより得られたカルボン酸変性ポリカプロラクトンジオール化合物であることを特徴とする請求項2〜4いずれか記載の感光性樹脂組成物。
  6. カルボキシル基を有するジオール系化合物(B)の酸価が10〜500mgKOH/gであることを特徴とする請求項2〜5いずれか記載の感光性樹脂組成物。
  7. 更に、重量平均分子量(Mw)が30,000〜150,000であるポリマー(D)を含有してなることを特徴とする請求項2〜6いずれか記載の感光性樹脂組成物。
  8. 更に、アクリルウレタン系樹脂(E)を含有してなることを特徴とする請求項2〜7いずれか記載の感光性樹脂組成物。
  9. アクリルウレタン系樹脂(E)がカルボキシル基含有アクリルウレタン系樹脂(E1)及び/又はカルボキシル基を含有しないアクリルウレタン系樹脂(E2)であることを特徴とする請求項8記載の感光性樹脂組成物。
  10. 更に、アルキルアミン化合物(F)を含有してなることを特徴とする請求項2〜9いずれか記載の感光性樹脂組成物。
  11. 請求項2〜10いずれか記載の感光性樹脂組成物からなる層を支持体フィルムに積層してなることを特徴とするフォトレジストフィルム。
  12. 更に、感光性樹脂組成物層側に保護フィルムを設けてなることを特徴とする請求項2〜11いずれか記載のフォトレジストフィルム。


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