JP3410729B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JP3410729B2
JP3410729B2 JP2001356185A JP2001356185A JP3410729B2 JP 3410729 B2 JP3410729 B2 JP 3410729B2 JP 2001356185 A JP2001356185 A JP 2001356185A JP 2001356185 A JP2001356185 A JP 2001356185A JP 3410729 B2 JP3410729 B2 JP 3410729B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成物
に関し、更に詳しくは、解像力、耐現像液性、耐サンド
ブラスト性等に優れ、ドライフィルムレジスト用途にも
有用な感光性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィルム等のベースフィル
ム上に感光性樹脂組成物を層状に塗布乾燥成層し、その
上からポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコールフ
ィルム等の保護フィルムを積層した3層ラミネートフィ
ルムは、一般にドライフィルムフォトレジスト(以下、
DFRと称することがある)と称され、プリント配線板
の製造用、金属の精密加工用等に広く利用されている。
【0003】その使用にあたっては、まずDFRからベ
ースフィルム又は保護フィルムのうち接着力の小さいほ
うのフィルムを剥離除去して感光性樹脂組成物層の側を
銅張基板の銅面等のパターンを形成させたい基材表面に
貼り付けた後、パターンマスクを他方のフィルム上に当
接させた状態で露光し(当該他方のフィルムを剥離除去
してから露光する場合もある)、次いでその他方のフィ
ルムを剥離除去して現像に供する。露光後の現像方式と
しては、溶剤現像型のものと稀アルカリ現像型のものと
がある。
【0004】DFRのほか、該基材面に直接感光性樹脂
組成物を塗布成層し、その上に積層したポリエステルフ
ィルム等のフィルムを介してパターンマスクを密着さ
せ、露光を行う方法も良く知られている。近年、プラズ
マディスプレイパネルの隔壁形成等にDFRを用いたサ
ンドブラスト法が行われるようになってきた。
【0005】かかる用途に用いることのできるDFR用
の感光性樹脂組成物としては、例えば、特定の方法に
より得られた酸価20〜200mgKOH/gの重合架
橋性不飽和アクリルウレタン化合物、該ウレタン化合物
と相溶性を有するアルカリ可溶な高分子化合物及び光増
感剤からなる固体状光重合性樹脂組成物(特公昭62−
924号公報)、特定の末端カルボキシル−アクリル
型ポリウレタンプレポリマーを用いた感光性樹脂組成物
(特公平2−10165号公報)、酸価が100〜6
00mgKOH/gで重量平均分子量が10000〜5
00000のベースポリマー、重合性不飽和基を1個有
する化合物10〜50重量%と重合性不飽和基を2個有
する化合物10〜90重量%を含有する重合性不飽和化
合物及び光重合開始剤からなる光重合性組成物(特開平
3−6202号公報)、酸価が100〜200mgK
OH/gで重量平均分子量が30000〜120000
のベースポリマー、エチレン性不飽和化合物、P,P′
−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン、ヘキサア
リールビイミダゾール及びロイコ染料の各成分を特定量
含有し、かつ重合性不飽和基を2個有するエチレン性不
飽和化合物をその成分中に95重量%以上含有する感光
性樹脂組成物(特開平7−248621号公報)、カ
ルボキシル基及びアミド結合を有する特定のポリマー、
アミノ基又はその四級化塩を含む不飽和化合物、及び
4,4’−ジアジド−3,3’−ジメトキシビフェニル
を含有する感光性重合体組成物(特開平7−21922
4号公報)、特定の末端(メタ)アクリレート基含有
ウレタン化合物と酸価が50〜250mg/KOHgの
アルカリ可溶性高分子化合物と光重合開始剤からなる感
光性樹脂組成物(特開平8−305017号公報)、
2個以上の(メタ)アクリロイル基を含有し、酸価50
〜250mg/KOHg、硬化後のTgが5〜95℃の
カルボキシル基変性ウレタン(メタ)アクリレート化合
物と酸価が50〜250mg/KOHgのアルカリ可溶
性高分子化合物と光重合開始剤からなる感光性樹脂組成
物レート(特開平8−54734号公報)、2個以上
の(メタ)アクリロイル基を含有するウレタン(メタ)
アクリレート化合物、酸価が50〜250mg/KOH
gのアルカリ可溶性高分子化合物、チオシアン酸アルカ
リ塩とポリアルキレンオキサイドセグメントを有する高
分子化合物および光重合開始剤からなる感光性樹脂組成
物レート(特開平9−152713号公報)が挙げられ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、サンド
ブラスト法においては、耐現像液性(現像時の細線密着
性能)や、耐サンドブラスト性(サンドブラスト時のマ
スキング性能)、解像力等の性能が要求され、上記の
では、比較的耐サンドブラスト性は満足するもの
の、耐アルカリ性に問題があり、解像性が不足し、かつ
現像時の現像液濃度や現像時間等を厳しく管理する必要
があり(ラチテュードが狭く)、は、比較的解像
性や耐現像性は良好であるが、耐サンドブラスト性が不
足し、では、硬化後のレジストに柔軟性が得られず
耐サンドブラスト性に劣り、では、解像性が不足する
上にフォトドープ(感光性樹脂組成物溶液)及びそれを
用いたDFRの保存安定性に問題があると共に耐サンド
ブラスト性に十分とは言い難く、サンドブラスト法に用
いるにはまだまだ改善の余地がある。
【0007】
【問題を解決するための手段】そこで、本発明者は、か
かる事情に鑑み、鋭意研究をした結果、カルボキシル基
含有ジオール化合物及び下記一般式(1)で示されるビ
スフェノール系ジオール化合物とポリイソシアネート化
合物を反応させて得られるウレタン化合物に、エチレン
性不飽和基を1個以上有し、かつヒドロキシル基を1個
有する化合物を反応させて得られるカルボキシル基含有
ウレタンアクリル系樹脂(A)、ヒドロキシル基含有単
官能モノマーを共重合比で50重量%以上含有する酸価
50mgKOH/g以下のアクリル系ポリマー(B)及
び光重合開始剤(C)を含有してなる感光性樹脂組成物
が、高解像度を有し、耐現像液性、耐サンドブラスト性
等に優れることを見いだし、本発明を完成するに至っ
た。
【0008】
【化5】 ここで、R1は水素又はメチル基、R2は−O−、−S
−、−C(CH3)2−、−CH2−、φは−(C64)−、
lは0〜30の整数、mは0〜10の整数である。
【0009】本発明では、特にカルボキシル基含有ウレ
タンアクリル系樹脂(A)が下記一般式(2)で示され
るカルボキシル基含有ウレタンアクリル系樹脂であるこ
とが好ましい。
【0010】
【化6】 ここで、R3はエチレン性不飽和基を1個以上有し、か
つヒドロキシル基を1個有する化合物のウレタン結合残
基、R4はポリイソシアネート化合物の両端ウレタン結
合残基、Xは下記一般式(3)及び一般式(4)で示さ
れる結合種である。nは1〜20の整数である。
【0011】
【化7】 ここで、R4はポリイソシアネート化合物の両端ウレタ
ン結合残基、R5はカルボキシル基含有ジオールの両端
ウレタン結合残基であり、hは1〜20の整数である。
【0012】
【化8】 ここで、R4はポリイソシアネート化合物の両端ウレタ
ン結合残基、R6は一般式(1)で示されるビスフェノ
ール系ジオールの両端ウレタン結合残基であり、iは1
〜20以下の整数である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明で用いられるカルボキシル基含有ウレタンアクリ
ル系樹脂(A)は、カルボキシル基含有ジオール化合物
及び上記一般式(1)で示されるビスフェノール系ジオ
ール化合物とポリイソシアネート化合物を反応させて得
られるウレタン化合物に、エチレン性不飽和基を1個以
上有し、かつヒドロキシル基を1個有する化合物を反応
させて得られるものであればよい。
【0014】特には上記一般式(2)で示される構造を
有する化合物であることが好ましい。ジオール化合物の
うち、カルボキシル基含有ジオールは少なくとも樹脂
(A)の酸価が10〜90mgKOH/gとなる量を含
有することが必要である。かかる樹脂(A)の酸価が1
0mgKOH/g未満では充分な現像性が得られず、解
像力の低下を招き、90mgKOH/gを越えると耐ブ
ラスト性が低下することとなり好ましくない。
【0015】上記のカルボキシル基含有ウレタンアクリ
ル系樹脂(A)を得る方法としては、特に限定されない
が、例えば、カルボキシル基含有ジオール(a1)と
ポリイソシアネート化合物(a2)を1:2のモル比
(理論値)で反応させ、得られる反応生成物(a3)と
上記一般式(1)で示されるビスフェノール系ジオール
化合物(a4)をα:α−1のモル比(αは2以上の整
数)(理論値)で反応させた後、該反応生成物(a5)
とエチレン性不飽和基を1個以上有しかつヒドロキシル
基を1個有する化合物(a6)を1:2のモル比(理論
値)で反応させる方法、カルボキシル基含有ジオール
(a1)と上記一般式(1)で示されるビスフェノール
系ジオール化合物(a4)とポリイソシアネート化合物
(a2)の所定量を一括仕込みし、反応させた後、該反
応生成物(a5)とエチレン性不飽和基を1個以上有し
かつヒドロキシル基を1個有する化合物(a7)を1:
2のモル比(理論値)で反応させる方法、等が挙げられ
る。本発明では特に、の方法が現像ムラ等の発現が起
こり難い点で好ましい。
【0016】以下、の方法について詳述する。かかる
カルボキシル基含有ジオール化合物(a1)としては、
特に限定されないが、分子量500以下であることが好
ましく、特には90〜500であることが好ましい。具
体例としては、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロ
ピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシエチル)プロピオ
ン酸、2,2−ビス(ヒドロキシプロピル)プロピオン
酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸、酒石
酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、2,4−
ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香
酸、ジヒドロキシメチル酢酸、ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)酢酸、4,4−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)ペンタン酸、ホモゲンチジン酸等が挙げられ、好適
には2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、
2,2−ビス(ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,
2−ビス(ヒドロキシメチル)ブタン酸、2,2−ビス
(ヒドロキシエチル)ブタン酸が用いられる。該カルボ
キシル基含有ポリオール化合物(a1)の分子量が50
0を越えると反応溶媒への溶解性が低下してイソシアネ
ートとの反応性が低下し好ましくない。
【0017】ポリイソシアネート化合物(a2)として
は、特に限定されないが、分子量500以下、好ましく
は分子量300以下のポリイソシアネート化合物が好ま
しく、具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、ヘプタンメチレンジイソシアネート、2,2−ジメ
チルペンタン−1,5−ジイソシアネート、オクタメチ
レンジイソシアネート、2,5−ジメチルヘキサン−
1,6−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルペ
ンタン−1,5−ジイソシアネート、ノナメチレンジイ
ソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソ
シアネート、デカメチレンジイソシアネート、ウンデカ
メチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシア
ネート、トリデカメチレンジイソシアネート、ペンタデ
カメチレンジイソシアネート、ブテンジイソシアネー
ト、1,3−ブタジエン−1,4−ジイソシアネート、
2−ブチニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3
−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジ
イソシアネート、トルエンジイソシアネート等が挙げら
れ、好適にはヘキサメチレンジイソシアネート、イソホ
ロンジイソシアネート、トルエンジイソシアネートが用
いられる。該ポリイソシアネート化合物(a2)の分子
量が500を越えるとジオールとの反応性が低下して好
ましくない。
【0018】上記カルボキシル基含有ジオール化合物
(a1)とポリイソシアネート化合物(a2)を反応さ
せるに当たっては、公知の反応手段を用いることがで
き、例えば、ポリイソシアネート化合物(a2)に安定
な溶媒(酢酸エチル等)中で該溶媒の沸点以下の温度で
反応させればよい。又、反応促進のためにジブチルチン
ラウレート等の公知の触媒を添加することもできる。
【0019】但し、本発明においては、上記の如くカル
ボキシル基含有ジオール化合物(a1)とポリイソシア
ネート化合物(a2)の反応モル比を理論値として1:
2にすること(実際の仕込みに当たっては数%程度の誤
差は許容される)が好ましく、かかる条件を逸脱すると
両末端にイソシアネートを付加することができず、後述
する反応において目的とするカルボキシル基含有ウレタ
ンアクリル系樹脂を得ることが困難となり好ましくな
い。
【0020】更に、カルボキシル基含有ジオール(a
1)の含有量としては、目的とするカルボキシル基含有
ウレタンアクリル系樹脂(A)の樹脂酸価が10〜90
mgKOH/gとなる量を含有することが必要である。
【0021】上記一般式(1)で示されるビスフェノー
ル系ジオール化合物(a4)としては、上記構造を有す
るものであれば特に限定されないが、中でも水酸基価1
2〜225mgKOH/g、好ましくは70〜225m
gKOH/gであることがよく、該水酸基価が12mg
KOH/g未満では解像力や細線密着性が低下し、22
5mgKOH/gを越えると耐ブラスト性が低下するこ
ととなり好ましくない。
【0022】カルボキシル基含有ジオール(a1)とポ
リイソシアネート化合物(a2)からなる反応生成物
(a3)と一般式(1)で示されるビスフェノール系ジ
オール化合物(a4)の反応においては、上記と同様、
公知の反応方法が採用され、又、反応を促進するために
ジブチルチンラウレート等の公知の触媒を添加すること
もできる。かかる反応モル比については、反応生成物
(a3)とビスフェノール系ジオール化合物(a4)を
α:α−1のモル比(αは2以上の整数)(理論値)で
反応させることが好ましい。
【0023】かくして反応生成物(a3)と一般式
(1)で示されるビスフェノール系ジオール化合物(a
4)からなる反応生成物(a5)と、エチレン性不飽和
基を1個以上有しかつヒドロキシル基を1個有する化合
物(a6)を1:2のモル比(理論値)で反応させるこ
とにより、カルボキシル基含有ウレタンアクリル系樹脂
(A)が得られる。かかる反応においては、適宜触媒を
用いることも勿論可能である。
【0024】かかるエチレン性不飽和基を1個以上有し
かつヒドロキシル基を1個有する化合物(a6)として
は、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル
(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイロキシ
エチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、グリセリ
ンジ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−アク
リロイロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレン
グリコールモノメチル(メタ)アクリレート、エチレン
グリコールモノエチル(メタ)アクリレート、グリセロ
ール(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモ
ノヒドロキシ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールトリアクリレート等が挙げられ、好適には2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレートが
用いられる。
【0025】エチレン性不飽和基を1個以上有しかつヒ
ドロキシル基を1個有する化合物(a6)は分子末端の
イソシアネート基と反応することにより末端に二重結合
が付加された形のカルボキシル基含有ウレタンアクリル
系樹脂(A)が調製される。かくして得られるカルボキ
シル基含有ウレタンアクリル系樹脂(A)は、上記の如
くその酸価が10〜90mgKOH/g、好ましくは1
5〜75mgKOH/gである。
【0026】又、本発明で用いられるヒドロキシル基含
有単官能モノマーを共重合比で50重量%以上含有する
酸価50mgKOH/g以下のアクリル系ポリマー
(B)としては、(メタ)アクリレートと、ヒドロキシ
ル基含有単官能モノマーを共重合させて得られ、ヒドロ
キシル基含有単官能モノマーは50重量%以上含有して
なるものである。かかる含有量が50重量%未満では感
光性樹脂組成物のドープ又はDFR化した際に相溶性不
良を起こしやすくなり好ましくない。
【0027】(メタ)アクリレートとしては、メチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリ
レート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)
アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジメチ
ルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)
アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等が例
示される。
【0028】ヒドロキシル基含有単官能モノマーとして
は、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−
ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、エチレング
リコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノビニルエーテル、2−(メタ)アクリロイルオキシ−
2−ヒドロキシプロピルフタレート等が挙げられる。
【0029】又、必要に応じて他の共重合可能モノマー
を共重合してもよく、該共重合可能モノマーとしては、
アクリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレ
ン、酢酸ビニル、アルキルビニルエーテル等を共重合す
ることもできる。
【0030】該アクリル系ポリマー(B)の重量平均分
子量は10000〜200000が好ましく、特に30
000〜150000が好ましく、より40000〜1
20000が好ましく、重量平均分子量が10000未
満ではDFR化した際にコールドフロー現象が生じるこ
ととなり、逆に200000を越えると現像性、解像力
が低下し好ましくない。
【0031】又、該アクリル系ポリマー(B)の含有量
は、カルボキシル基含有ウレタンアクリル系樹脂(A)
100重量部に対して3〜20重量部であることが好ま
しく、特に好ましくは5〜15重量部である。かかる含
有量が3重量部未満では現像ラチチュードの顕著な効果
が得られず、20重量部を越えると現像性、解像力が低
下し好ましくない。
【0032】更に、本発明で用いられる光重合開始剤
(C)としては、特に限定されず、公知の光重合開始剤
を用いることができるが、例えば、P,P′−ビス(ジ
メチルアミノ)ベンゾフェノン、P,P′−ビス(ジエ
チルアミノ)ベンゾフェノン、P,P′−ビス(ジブチ
ルアミノ)ベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメ
チルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾイン
イソプロピルエーテル、ベンゾインn−ブチルエーテ
ル、ベンゾインフェニルエーテル、ベンゾインイソブチ
ルエーテル、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸
メチル、ベンジルジフェニルジスルフィド、ベンジルジ
メチルケタール、ジベンジル、ジアセチル、アントラキ
ノン、ナフトキノン、3,3’−ジメチル−4−メトキ
シベンゾフェノン、ベンゾフェノン、ジクロロアセトフ
ェノン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキ
サントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,2−
ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジクロロ−4−フ
ェノキシアセトフェノン、フェニルグリオキシレート、
α−ヒドロキシイソブチルフェノン、ジベンゾスパロ
ン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキ
シ−2−メチル−1−プロパノン、2−メチル−[4−
(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノ−1−プ
ロパノン、トリブロモフェニルスルホン、トリブロモメ
チルフェニルスルホン、更には2,4,6−[トリス
(トリクロロメチル)]−1,3,5−トリアジン、
2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−(4’−
メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4
−[ビス(トリクロロメチル)]−6−(4’−メトキ
シナフチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−[ビ
ス(トリクロロメチル)]−6−(ピペロニル)−1,
3,5−トリアジン、2,4−[ビス(トリクロロメチ
ル)]−6−(4’−メトキシスチリル)−1,3,5
−トリアジン等のトリアジン誘導体、アクリジン及び9
−フェニルアクリジン等のアクリジン誘導体、2,2’
−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−
テトラフェニル−1,2’−ビイミダゾール、2,2’
−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4’,5’−
テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’
−ビス(o−フルオロフェニル)−4,5,4’,5’
−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,
2’−ビス(o−メトキシフェニル)−4,5,4’,
5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾール、
2,2’−ビス(p−メトキシフェニル)−4,5,
4’,5’−テトラフェニル−1,1’−ビイミダゾー
ル、2,4,2’,4’−ビス[ビ(p−メトキシフェ
ニル)]−5,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダ
ゾール、2,2’−ビス(2,4−ジメトキシフェニ
ル)−4,5,4’,5’−ジフェニル−1,1’−ビ
イミダゾール、2,2’−ビス(p−メチルチオフェニ
ル)−4,5,4’,5’−ジフェニル−1,1’−ビ
イミダゾール、ビス(2,4,5−トリフェニル)−
1,1’−ビイミダゾール等や特公昭45−37377
号公報に開示される1,2’−、1,4’−、2,4’
−で共有結合している互変異性体等のヘキサアリールビ
イミダゾール誘導体、トリフェニルフォスフィン、その
ほかにも2−ベンゾイル−2−ジメチルアミノ−1−
[4−モルフォリノフェニル]−ブタン等を挙げること
ができるが、好適にはヘキサアリールビイミダゾール誘
導体が用いられる。
【0033】又、光重合開始剤(C)の含有量として
は、上記のカルボキシル基含有ウレタンアクリル系樹脂
(A)100重量部に対して0.1〜20重量部である
ことが好ましく、更に好ましくは0.5〜15重量部、
特に好ましくは1〜12重量部である。かかる含有量が
0.1重量部未満では感度が著しく低下して良好な作業
性が得られず、逆に20重量部を越えるとDFR化した
ときの保存安定性が低下して好ましくない。
【0034】かくして本発明では、(A)、(B)及び
(C)からなる感光性樹脂組成物が得られるが、かかる
(A)〜(C)の成分以外に、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレート、2−フェノキシ−2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロイルオキ
シ−2−ヒドロキシプロピルフタレート、3−クロロ−
2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセ
リンモノ(メタ)アクリレート、2−(メタ)アクリロ
イルオキシエチルアシッドホスフェート、フタル酸誘導
体のハーフ(メタ)アクリレート、N−メチロール(メ
タ)アクリルアミド等の単官能モノマー、エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコール
ジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アク
リレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、
エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)
アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノー
ルA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオ
ールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)ア
クリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレ
ート、エチレングリコールジグリシジルエーテルジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジグリシジル
エーテルジ(メタ)アクリレート、フタル酸ジグリシジ
ルエステルジ(メタ)アクリレート、ヒドロキシピバリ
ン酸変性ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト等の2官能モノマー、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メ
タ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエ
トキシトリメチロールプロパン、グリセリンポリグリシ
ジルエーテルポリ(メタ)アクリレート等の3官能以上
のモノマー等のエチレン性不飽和化合物を配合すること
もでき、かかるエチレン性不飽和化合物の配合量は、カ
ルボキシル基含有ウレタンアクリル系樹脂(A)100
重量部に対して、0〜20重量部が好ましく、更には0
〜10重量部で、かかる配合量が20重量部を越えると
硬化レジストが硬くなり過ぎて、耐サンドブラスト性の
低下を招いて好ましくない。
【0035】又、必要に応じて、更に酸価50〜250
mgKOH/g、好ましくは95〜180mgKOH/
gのカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(D)を含
有してもよい。該カルボキシル基含有アクリル系ポリマ
ー(D)の重量平均分子量は10000〜300000
が好ましく、特に30000〜200000が好まし
く、より40000〜130000が好ましく、重量平
均分子量が10000未満ではDFR化した際にコール
ドフロー現像が生じ、エッジフュージョンの原因とな
り、逆に300000を越えると現像性が低下し、現像
度が低下して好ましくない。
【0036】該カルボキシル基含有アクリル系ポリマー
(D)の含有量は、カルボキシル基含有ウレタンアクリ
ル系樹脂(A)100重量部に対して0〜20重量部で
あることが好ましく、特に好ましくは0〜15重量部で
ある。かかる含有量が20重量部を越えると硬化レジス
トが硬くなり過ぎて耐サンドブラスト性の低下を招くこ
ととなり好ましくない。
【0037】かかるカルボキシル基含有アクリル系ポリ
マー(D)としては、(メタ)アクリレートを主成分と
するもので、必要に応じてエチレン性不飽和カルボン酸
や他の共重合可能なモノマーを共重合したアクリル系共
重合体である。
【0038】ここで(メタ)アクリレート及び他の共重
合可能なモノマーとしては、上記と同様のものが挙げら
れる。エチレン性不飽和カルボン酸としては、アクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン酸が好
適に用いられ、その他、マレイン酸、フマール酸、イタ
コン酸等のジカルボン酸、あるいはそれらの無水物やハ
ーフエステルも用いることができる。これらの中では、
アクリル酸とメタクリル酸が特に好ましい。エチレン性
不飽和カルボン酸は7〜38重量%、好ましくは15〜
27重量%程度共重合されることが望まれる。
【0039】又、本発明では上記の他、ビス(4−N,
N−ジエチルアミノ−o−トリル)メチレンジルチオフ
ェニルメタン、ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−o
−トリル)ベンジルチオフェニルメタン、ロイコクリス
タルバイオレット、ロイコマラカイトグリーン、ロイコ
ダイアモンドグリーン等のロイコ染料や、クリスタルバ
イオレット、マラカイトグリーン、ブリリアントグリー
ン、パテントブルー、メチルバイオレット、ビクトリア
ブルー、ローズアニリン、パラフクシン、エチレンバイ
オレット等の着色染料、密着性付与剤、可塑剤、酸化防
止剤、熱重合禁止剤、溶剤、表面張力改質材、安定剤、
連鎖移動剤、消泡剤、難燃剤などの添加剤を適宜添加す
ることができる。
【0040】又、必要に応じて、DFR化の際のピール
強度改善の点で、更に(メタ)アクリル酸アルキルエス
テルを含有することも好ましく、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルとしては、炭素数12〜22、好ましく
は15〜22のアルキル基を有するものが好ましく、例
えばステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレー
ト、セチル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)ア
クリレート等が挙げられ、中でも特にステアリル(メ
タ)アクリレートが好ましく用いられる。
【0041】該(メタ)アクリル酸アルキルエステルの
含有量は、カルボキシル基含有ウレタンアクリル系樹脂
(A)100重量部に対して、0.1〜7重量部である
ことが好ましく、更に好ましくは0.5〜5重量部、特
に好ましくは1〜3重量部である。
【0042】次いで、本発明の感光性樹脂組成物を用い
たDFRの製造及びそれを用いたサンドブラスト法(プ
ラズマディスプレイ隔壁形成)について説明する。 (成層方法)上記の感光性樹脂組成物は、これをポリエ
ステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレ
ンフィルム等のベースフィルム面に塗工した後、必要に
応じてその塗工面の上からポリエチレンフィルム、ポリ
ビニルアルコール系フィルム等の保護フィルムを被覆し
てDFRとする。
【0043】DFR以外の用途としては、本発明の感光
性樹脂組成物を、ディップコート法、フローコート法、
スクリーン印刷法等の常法により、被処理体上に直接塗
工し、厚さ1〜150μmの感光層を容易に形成するこ
ともできる。塗工時に、メチルエチルケトン、メチルセ
ロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、シ
クロヘキサン、メチルセルソルブ、塩化メチレン、1,
1,1−トリクロルエタン等の溶剤を添加することもで
きる。
【0044】(露光)DFRによって画像を形成させる
にはベースフィルムと感光性樹脂組成物層との接着力及
び保護フィルムと感光性樹脂組成物層との接着力を比較
し、接着力の低い方のフィルムを剥離してから感光性樹
脂組成物層の側をガラス上に均一に形成されたリブ層
(ガラス粉体、バインダー及び高沸点溶剤からなるリブ
ペーストをスクリーン印刷して乾燥させた層)に貼り付
けた後、他方のフィルム上にパターンマスクを密着させ
て露光する。感光性樹脂組成物が粘着性を有しないとき
は、前記他方のフィルムを剥離してからパターンマスク
を感光性樹脂組成物層に直接接触させて露光することも
できる。上記のリブ層面上に直接塗工した場合は、その
塗工面に直接またはポリエステルフィルムなどを介して
パターンマスクを接触させ、露光に供する。
【0045】露光は通常紫外線照射により行い、その際
の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボン
アーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカ
ルランプなどが用いられる。紫外線照射後は、必要に応
じ加熱を行って、硬化の完全を図ることもできる。
【0046】(現像)露光後は、レジスト上のフィルム
を剥離除去してから現像を行う。本発明の感光性樹脂組
成物は稀アルカリ現像型であるので、露光後の現像は、
炭酸ソーダ、炭酸カリウム等のアルカリ0.01〜2重
量%程度の稀薄水溶液を用いて行う。
【0047】(サンドブラスト)上記の如く硬化レジス
トのパターンが形成された後、粒子径が0.1〜100
μm程度のCaCO3、BaSO4、SiC、SiO2
Al23等を用いて、ブラスト圧0.05〜1MPaで
吹き付けて、現像により露出したリブ層のサンドブラス
トを行う。
【0048】(硬化レジスト剥離)サンドブラスト後、
残っている硬化レジストのパターンの剥離を行う。硬化
レジストのパターンの剥離除去は、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等の0.1〜5重量%程度の濃度のアル
カリ水溶液からなるアルカリ剥離液を用いて行う。ま
た、アルカリ水溶液で剥離させる代わりに、硬化レジス
トのパターンを焼失させることも可能である。
【0049】上記は、プラズマディスプレイ隔壁形成に
ついて説明したが、シリコーンウエハーのダイシングや
PZT(圧電素子)の加工、ガラスの食刻やセラミック
加工等のサンドブラスト法にも有用で、更にはガラス製
のメタルマスクの作製や墓標の食刻等にも用いることが
できる。
【0050】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、実施例中「%」、「部」とあるのは、断り
のない限り重量基準を意味する。
【0051】実施例1・カルボキシル基含有ウレタンアクリル系樹脂(A1)
の合成 温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み
口を備えた4つ口フラスコに、2,2−ビス(ヒドロキ
シメチル)プロピオン酸402g(3モル)とイソホロ
ンジイソシアネート1333g(6モル)及び酢酸エチ
ル1993gを仕込み、窒素雰囲気下、内温80℃で反
応を行い、残存イソシアネート基が7.1%以下になっ
た時点で、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型
ジオール(エチレンオキサイド17モル変性、水酸基価
117mgKOH/g、平均分子量957)1915g
(2モル)を添加し反応を続けた。その後、残存イソシ
アネート基が1.9%になったところで、内温を60℃
に下げ、ペンタエリスリトールトリアクリレート(水酸
基価123mgKOH/g、平均分子量455)100
0g(2.2モル)を加え、残存イソシアネート基が
0.3%になるまで反応を行い、カルボキシル基含有ウ
レタンアクリル系樹脂(A1)溶液を得た。
【0052】得られたカルボキシル基含有ウレタンアク
リル系樹脂(A1)の樹脂分は66.4%、イソシアネ
ート含有率は0.3%、酸価は29.7mgKOH/g
であった。
【0053】・アクリル系ポリマー(B1) メチルメタクリレート/2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート=35/65(重量比)の共重合体で、平均分子
量は90000、酸価0mgKOH/g、ガラス転移温
度は71℃であった。
【0054】上記カルボキシル基含有ウレタンアクリル
系樹脂(A1)、アクリル系ポリマー(B1)を用い
て、以下を行った。 (ドープの調製)上記カルボキシル基含有ウレタンアク
リル系樹脂(A1)溶液150.6部(該カルボキシル
基含有ウレタンアクリル系樹脂(A1)100部)、ア
クリル系ポリマー(B1)7.5部、2,2′−ビス
(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラ
フェニル−1,2′−ビイミダゾール(C)5.0部、
N,N−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェ
ノン(C)0.2部、ロイコクリスタルバイオレット
0.3部、マラカイトグリーン0.1部及びメチルエチ
ルケトン45部を配合してよく混合し、感光性樹脂組成
物のドープを調製した。
【0055】(DFRの作製)次に上記ドープをギャッ
プ6ミルのアプリケーターを用いて厚さ20μmのポリ
エステルフィルム上に塗工し、室温で1分30秒放置し
た後、60℃、90℃、110℃のオーブンでそれぞれ
3分間乾燥して、レジスト厚40μmのDFRを作製し
た(但し、保護フィルムは設けていない)。
【0056】(リブ形成用ガラス基板へのラミネート)
上記DFRをオーブンで60℃に予熱したリブ形成用ガ
ラス基板(日本電気硝子社製のリブ形成用組成物『白リ
ブDLS−3551』が200μm厚コーティングされ
たガラス基板)上に、ラミネートロール温度100℃、
同ロール圧3kg/cm2、ラミネート速度2m/mi
nにてラミネートした。
【0057】(露光)ラミネート後、室温に10分間放
置することにより除熱し、オーク製作所製平行露光機:
EXM−1201にて露光を行った。
【0058】最小現像時間 上記露光後、1%炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を用
いて、スプレー圧1.2kg/cm2で現像し、未露光
の40μm厚のレジストが溶解し、基板表面が露出する
までの時間を求めた。
【0059】感度 上記露光において、ストーファー21段ステップタブレ
ットを用い、50mj/cm2から1000mj/cm2
まで、50mj/cm2毎に露光を行い、1%炭酸ナト
リウム水溶液(30℃)を用いて、スプレー圧1.2k
g/cm2で最小現像時間の1.5倍で現像した際に、
7段ステップタブレットが残っている時の露光量を求め
た。
【0060】解像力 上記の7段ステップタブレットの露光量にて、別途、L
(ライン幅)/S(スペース幅)において、L=400
μmで、Sが30〜100μmで10μm毎に設けられ
たパターンマスクを真空密着させて、露光を行い、1%
炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を用いて、スプレー圧
1.2kg/cm2で最小現像時間の1.5倍で現像し
た際に、解像する最小スリット幅を測定した。
【0061】耐現像液性 上記の7段ステップタブレットの露光量にて、別途、L
(ライン幅)/S(スペース幅)において、S=400
μmで、Lが10〜150μmで10μm毎に設けられ
たパターンマスクを真空密着させて、露光を行い、1%
炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を用いて、スプレー圧
1.2kg/cm2で120秒間現像を行い、顕微鏡で
観察して以下の通り評価した。 ◎・・・Lが80μmにおいて、レジストの膨潤や浮き
による密着不良が全く認められない。 ○・・・Lが80μmにおいて、ラインの先端部分が浮
き気味に見えるが不良個所は認められない。 △・・・Lが80μmにおいて、ラインの一部又は先端
部分に明らかに密着不良が認められる。 ×・・・Lが80μmにおいて、ラインの一部又は全部
が欠損又は消失しているのが認められる。
【0062】耐サンドブラスト性 上記露光、現像により、ライン/スペース=60/16
0のマスクによってレジストパターンを形成した後、不
二製作所製の「PNEUMA BLASTER」(ハイ
パーノズル、エアー圧:0.3MPa、切削材:BaS
4#600、粉体供給量:220g/min)を用い
て、2分間サンドブラストを行ってブラスト後のレジス
ト状態を顕微鏡にて目視観察して、以下の基準で評価し
た。 ◎・・・良好なパターンが得られる。 ○・・・ライン先端部が浮きやや不ぞろいなパターンが
得られる。 △・・・ラインの一部又は先端に欠けのあるパターンが
得られる。 ×・・・ラインの一部又は全部が消失したパターンが得
られる。
【0063】比較例1 実施例1において、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)
プロピオン酸の代わりにネオペンチルグリコールを用い
た以外は同様に行い、ウレタンアクリル系樹脂(A′)
溶液を得た。得られたウレタンアクリル系樹脂(A′)
の樹脂分は65.2%、イソシアネート含有率は0.3
%、酸価はほぼ0mgKOH/gであった。上記ウレタ
ンアクリル系樹脂(A′)100部、2,2′−ビス
(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′−テトラ
フェニル−1,2′−ビイミダゾール(C)5.0部、
N,N−テトラエチル−4,4′−ジアミノベンゾフェ
ノン(C)0.2部、ロイコクリスタルバイオレット
0.3部、マラカイトグリーン0.1部及びメチルエチ
ルケトン45部を配合してよく混合し、感光性樹脂組成
物のドープを調製した。かかるドープを用いた以外は実
施例1と同様に行い、評価を行った。
【0064】比較例2 実施例1において、エチレンオキサイド変性ビスフェノ
ールA型ジオールの代わりに、2,2−ビス(ヒドロキ
シメチル)プロピオン酸270g(2モル)を用いた以
外は同様に行い、カルボキシル基含有ウレタンアクリル
系樹脂(A′′)溶液を得た。得られたウレタンアクリ
ル系樹脂(A′′)の樹脂分は52.3%、イソシアネ
ート含有率は0.3%、酸価は69.6mgKOH/g
であった。上記ウレタンアクリル系樹脂(A′′)10
0部、2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,
5,4′,5′−テトラフェニル−1,2′−ビイミダ
ゾール(C)5.0部、N,N−テトラエチル−4,
4′−ジアミノベンゾフェノン(C)0.2部、ロイコ
クリスタルバイオレット0.3部、マラカイトグリーン
0.1部及びメチルエチルケトン45部を配合してよく
混合し、感光性樹脂組成物のドープを調製した。かかる
ドープを用いた以外は実施例1と同様に行い、評価を行
った。実施例及び比較例の評価結果は、表1に示す。
【0065】
【表1】 最小現像時間 感度 解像力 耐現像液性 耐サント゛フ゛ラスト性 (秒) (mj/cm2) (μm) 実施例1 75 112 60 ◎ ○ 比較例1 −−− −−− −− −− −− 〃 2 70 160 60 ○ × 注)実施例1はアクリル系ポリマー(B)を含有しているため、現像ラチチュー ドが広く細線密着性が良好であった。 比較例1は酸価不足に伴う現像性不足のため、測定不能であった。
【0066】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は、特定のカ
ルボキシル基含有ウレタンアクリル系樹脂(A)、特定
のアクリル系ポリマー(B)及び光重合開始剤(C)を
含有しているため、解像力、耐現像液性、耐サンドブラ
スト性等に優れ、各種のサンドブラスト用途に有用で、
特にプラズマディスプレイの隔壁形成向けのサンドブラ
スト用途に有用である。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基含有ジオール化合物及び
    下記一般式(1)で示されるビスフェノール系ジオール
    化合物とポリイソシアネート化合物を反応させて得られ
    るウレタン化合物に、エチレン性不飽和基を1個以上有
    し、かつヒドロキシル基を1個有する化合物を反応させ
    て得られるカルボキシル基含有ウレタンアクリル系樹脂
    (A)、ヒドロキシル基含有単官能モノマーを共重合比
    で50重量%以上含有する酸価50mgKOH/g以下
    のアクリル系ポリマー(B)及び光重合開始剤(C)を
    含有してなることを特徴とする感光性樹脂組成物。 【化1】 ここで、R1は水素又はメチル基、R2は−O−、−S
    −、−C(CH3)2−、−CH2−、φは−(C64)−、
    lは0〜30の整数、mは0〜10の整数である。
  2. 【請求項2】 カルボキシル基含有ウレタンアクリル系
    樹脂(A)が下記一般式(2)で示されるカルボキシル
    基含有ウレタンアクリル系樹脂であることを特徴とする
    請求項1記載の感光性樹脂組成物。 【化2】 ここで、R3はエチレン性不飽和基を1個以上有し、か
    つヒドロキシル基を1個有する化合物のウレタン結合残
    基、R4はポリイソシアネート化合物の両端ウレタン結
    合残基、Xは下記一般式(3)及び一般式(4)で示さ
    れる結合種である。nは1〜20の整数である。 【化3】 ここで、R4はポリイソシアネート化合物の両端ウレタ
    ン結合残基、R5はカルボキシル基含有ジオールの両端
    ウレタン結合残基であり、hは1〜20の整数である。 【化4】 ここで、R4はポリイソシアネート化合物の両端ウレタ
    ン結合残基、R6は一般式(1)で示されるビスフェノ
    ール系ジオールの両端ウレタン結合残基であり、iは1
    〜20以下の整数である。
  3. 【請求項3】 ドライフィルムレジストに用いることを
    特徴とする請求項1又は2記載の感光性樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 プラズマディスプレイパネルの隔壁形成
    に用いることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の
    感光性樹脂組成物。
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