JP3372517B2 - 感光性樹脂組成物 - Google Patents

感光性樹脂組成物

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JP3372517B2
JP3372517B2 JP36627899A JP36627899A JP3372517B2 JP 3372517 B2 JP3372517 B2 JP 3372517B2 JP 36627899 A JP36627899 A JP 36627899A JP 36627899 A JP36627899 A JP 36627899A JP 3372517 B2 JP3372517 B2 JP 3372517B2
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meth
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urethane
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弘章 佐藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂組成物
に関し、更に詳しくは耐現像液性、耐サンドブラスト
性、ハンドリング性、ドライフィルムレジストにした際
のコールドフローの抑制等に優れ、ドライフィルムレジ
スト用途にも有用な感光性樹脂組成物に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルフィルム等のベースフィル
ム上に感光性樹脂組成物を層状に塗布乾燥成層し、その
上からポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコールフ
ィルム等の保護フィルムを積層した3層ラミネートフィ
ルムは、一般にドライフィルムフォトレジスト(以下、
DFRと称することがある)と称され、プリント配線板
の製造用、金属の精密加工用等に広く利用されている。
【0003】その使用にあたっては、まずDFRからベ
ースフィルム又は保護フィルムのうち接着力の小さいほ
うのフィルムを剥離除去して感光性樹脂組成物層の側を
銅張基板の銅面等のパターンを形成させたい基材表面に
貼り付けた後、パターンマスクを他方のフィルム上に当
接させた状態で露光し(当該他方のフィルムを剥離除去
してから露光する場合もある)、次いでその他方のフィ
ルムを剥離除去して現像に供する。露光後の現像方式と
しては、溶剤現像型のものと稀アルカリ現像型のものと
がある。
【0004】DFRのほか、該基材面に直接感光性樹脂
組成物を塗布成層し、その上に積層したポリエステルフ
ィルム等のフィルムを介してパターンマスクを密着さ
せ、露光を行う方法も良く知られている。近年、プラズ
マディスプレイパネルの隔壁形成等にDFRを用いたサ
ンドブラスト法が行われるようになってきた。
【0005】かかる用途に用いることのできるDFR用
の感光性樹脂組成物としては、例えば、特定の方法に
より得られた酸価20〜200mgKOH/gの重合架
橋性不飽和アクリルウレタン化合物、該ウレタン化合物
と相溶性を有するアルカリ可溶な高分子化合物及び光増
感剤からなる固体状光重合性樹脂組成物(特公昭62−
924号公報)、特定の末端カルボキシル−アクリル
型ポリウレタンプレポリマーを用いた感光性樹脂組成物
(特公平2−10165号公報)、酸価が100〜6
00mgKOH/gで重量平均分子量が10000〜5
00000のベースポリマー、重合性不飽和基を1個有
する化合物10〜50重量%と重合性不飽和基を2個有
する化合物10〜90重量%を含有する重合性不飽和化
合物及び光重合開始剤からなる光重合性組成物(特開平
3−6202号公報)、酸価が100〜200mgK
OH/gで重量平均分子量が30000〜120000
のベースポリマー、エチレン性不飽和化合物、P,P′
−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン、ヘキサア
リールビイミダゾール及びロイコ染料の各成分を特定量
含有し、かつ重合性不飽和基を2個有するエチレン性不
飽和化合物をその成分中に95重量%以上含有する感光
性樹脂組成物(特開平7−248621号公報)、カ
ルボキシル基及びアミド結合を有する特定のポリマー、
アミノ基又はその四級化塩を含む不飽和化合物、及び
4,4’−ジアジド−3,3’−ジメトキシビフェニル
を含有する感光性重合体組成物(特開平7−21922
4号公報)、特定の末端(メタ)アクリレート基含有
ウレタン化合物と酸価が50〜250mgKOH/gの
アルカリ可溶性高分子化合物と光重合開始剤からなる感
光性樹脂組成物(特開平8−305017号公報)、
2個以上の(メタ)アクリロイル基を含有し、酸価50
〜250mg/KOHg、硬化後のTgが5〜95℃の
カルボキシル基変性ウレタン(メタ)アクリレート化合
物と酸価が50〜250mgKOH/gのアルカリ可溶
性高分子化合物と光重合開始剤からなる感光性樹脂組成
物(特開平8−54734号公報)、2個以上の(メ
タ)アクリロイル基を含有するウレタン(メタ)アクリ
レート化合物、酸価が50〜250mgKOH/gのア
ルカリ可溶性高分子化合物、チオシアン酸アルカリ塩と
ポリアルキレンオキサイドセグメントを有する高分子化
合物および光重合開始剤からなる感光性樹脂組成物(特
開平9−152713号公報)が挙げられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、サンド
ブラスト法においては、耐現像液性(現像時の細線密着
性能)や、耐サンドブラスト性(サンドブラスト時のマ
スキング性能)、解像力等の性能が要求され、更にDF
R化した際の支持体フィルム等との密着を制御する等の
ハンドリング性も要求され、上記のでは、比較
的耐サンドブラスト性は満足するものの、耐アルカリ性
に問題があり、解像性が不足し、かつ現像時の現像液濃
度や現像時間等を厳しく管理する必要があり(ラチテュ
ードが狭く)、は、比較的解像性や耐現像性は良
好であるが、耐サンドブラスト性が不足し、特にで
は、硬化後のレジストに柔軟性が得られず耐サンドブラ
スト性に劣り、では、解像性が不足する上にフォトド
ープ(感光性樹脂組成物溶液)及びそれを用いたDFR
の保存安定性に問題があると共に耐サンドブラスト性に
十分とは言い難く、サンドブラスト法に用いるにはまだ
まだ改善の余地がある。又、ウレタン化合物を含有する
、、、、等は、支持体フィルムとの密着が上
がり、ハンドリング性を損なう可能性が高く、又保存安
定性に関しても改良する必要がある。
【0007】
【問題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
かかる事情に鑑み鋭意研究をした結果、カルボキシル基
含有ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)と、
ビニルカプロラクタムの単独重合体(b1)、ビニルピ
ロリドン及びビニルカプロラクタムの共重合体(b
2)、ビニルピロリドン及び/又はビニルカプロラクタ
ムとその他共重合可能な単量体よりなる共重合体(b
3)から選ばれる少なくとも1種の高分子化合物(B)
とを組み合わせることによって、上述した課題を解決で
きることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0008】即ち、本発明の感光性樹脂組成物は、カル
ボキシル基含有ウレタン(メタ)アクリレート系化合物
(A)、ビニルカプロラクタムの単独重合体(b1)、
ビニルピロリドン及びビニルカプロラクタムの共重合体
(b2)、ビニルピロリドン及び/又はビニルカプロラ
クタムとその他共重合可能な単量体よりなる共重合体
(b3)から選ばれる少なくとも1種の高分子化合物
(B)及び光重合開始剤(C)を含有してなるものであ
る。本発明においては、特にカルボキシル基含有ウレタ
ン(メタ)アクリレート系化合物(A)が、下記一般式
(1)で示されるカルボキシル基含有ウレタン(メタ)
アクリレート系化合物であることが好ましい。
【0009】
【化6】 ここで、R1はエチレン性不飽和基を1個以上有し、か
つヒドロキシル基を1個有する化合物のウレタン結合残
基、R2はポリイソシアネート化合物の両端ウレタン結
合残基、R3はカルボキシル基含有ポリオールの両端ウ
レタン結合残基、Xは下記一般式(2)で示される構
造、Yは下記一般式(3)で示される構造、Zは下記一
般式(4)で示される構造、lは0又は1、mは1〜2
0の整数、nは0又は1である。
【0010】
【化7】 ここで、R4は平均分子量500以上のポリオール又は
ポリエステルポリオールの両端ウレタン結合残基であ
り、R2は上記と同様である。
【0011】
【化8】 ここで、R2、R3、R4は上記と同様である。
【0012】
【化9】 ここで、R2、R4は上記と同様である。
【0013】又、本発明では、更に下記一般式(5)で
示されるウレタンアクリル系樹脂(D)を含有してなる
とき本発明の効果を顕著に発揮する。
【0014】
【化10】 ここで、R5はエチレン性不飽和基を1個以上有し、か
つヒドロキシル基を1個有する化合物のウレタン結合残
基、R6はポリイソシアネート化合物の両端ウレタン結
合残基、R7は平均分子量500〜10000のポリオ
ール又はポリエステルポリオールの両端ウレタン結合残
基、mは1〜20の整数である。
【0015】又、本発明のドライフィルムレジストは、
上記感光性樹脂組成物をポリエチレンテレフタレートフ
ィルム等の支持フィルム上に塗布乾燥する事により所望
の膜厚に形成したものであり、通常、更にポリエチレン
フィルム等の保護フィルムを貼合した3層構成として提
供されるものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に述べる。
本発明で用いられるカルボキシル基含有ウレタン(メ
タ)アクリレート系化合物(A)としては特に限定され
ないが、特に上記一般式(1)で示される構造を有する
化合物であることが好ましい。
【0017】上記のカルボキシル基含有ウレタン(メ
タ)アクリレート系化合物(A)を得る方法としては、
特に限定されないが、例えば、カルボキシル基含有ポリ
オール化合物(a1)とポリイソシアネート化合物(a
2)を1:2のモル比(理論値)で反応させた後、得ら
れる反応生成物(a3)に、分子量500以上の高分子
ポリオール(a4)を反応させ、更に(メタ)アクリロ
イル基含有ヒドロキシ化合物(a5)を反応させる方法
が挙げられる。
【0018】かかるカルボキシル基含有ポリオール化合
物(a1)としては、特に限定されないが、分子量50
0以下のカルボキシル基含有ポリオール化合物が好まし
く、具体例としては2,2−ビス(ヒドロキシメチル)
酪酸、酒石酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、3,5
−ジヒドロキシ安息香酸、2,2−ビス(ヒドロキシメ
チル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシエチ
ル)プロピオン酸、2,2−ビス(ヒドロキシプロピ
ル)プロピオン酸、ジヒドロキシメチル酢酸、ビス(4
−ヒドロキシフェニル)酢酸、4,4−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)ペンタン酸、ホモゲンチジン酸等が挙
げられ、好適には2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪
酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、
2,2−ビス(ヒドロキシエチル)プロピオン酸、2,
2−ビス(ヒドロキシプロピル)プロピオン酸が用いら
れる。該カルボキシル基含有ポリオール化合物(a1)
の分子量が500を越えると反応溶媒への溶解性が低下
してイソシアネートとの反応性が低下し好ましくない。
【0019】ポリイソシアネート化合物(a2)として
は、特に限定されないが、分子量500以下、好ましく
は分子量300以下のポリイソシアネート化合物が好ま
しく、具体例としては、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、ヘプタンメチレンジイソシアネート、2,2−ジメ
チルペンタン−1,5−ジイソシアネート、オクタメチ
レンジイソシアネート、2,5−ジメチルヘキサン−
1,6−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルペ
ンタン−1,5−ジイソシアネート、ノナメチレンジイ
ソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサンジイソ
シアネート、デカメチレンジイソシアネート、ウンデカ
メチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシア
ネート、トリデカメチレンジイソシアネート、ペンタデ
カメチレンジイソシアネート、ブテンジイソシアネー
ト、1,3−ブタジエン−1,4−ジイソシアネート、
2−ブチニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3
−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジ
イソシアネート等が挙げられ、好適にはヘキサメチレン
ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トル
エンジイソシアネートが用いられる。該ポリイソシアネ
ート化合物(a2)の分子量が500を越えるとジオー
ルとの反応性が低下して好ましくない。
【0020】上記カルボキシル基含有ポリオール化合物
(a1)とポリイソシアネート化合物(a2)を反応さ
せるに当たっては、公知の反応手段を用いることがで
き、例えば、ポリイソシアネートに安定な溶媒(酢酸エ
チル等)中で該溶媒の還流以下の温度で反応させればよ
い。但し、本発明においては、上記の如くカルボキシル
基含有ポリオール化合物(a1)とポリイソシアネート
化合物(a2)の反応モル比を理論値として1:2にす
ること(実際の仕込みに当たっては数%程度の誤差は許
容される)が好ましく、かかる条件を逸脱すると両末端
にイソシアネートを付加することができず、後述するエ
チレン性不飽和基の導入が困難となり好ましくない。
【0021】次いで、上記の如くカルボキシル基含有ポ
リオール化合物(a1)とポリイソシアネート化合物
(a2)を反応させて得られる反応生成物(a3)に、
更に分子量500以上、好ましくは500〜10,00
0、更に好ましくは500〜4,000の高分子ポリオ
ール(a4)を反応させるのであるが、かかる高分子ポ
リオール(a4)としては、ポリエーテル系ポリオー
ル、ポリエステル系ポリオール、ポリカーボネート系ポ
リオール、アクリル系ポリオール、ポリブタジエン系ポ
リオール、ポリオレフィン系ポリオール等が挙げられ
る。かかる分子量が500未満では硬化レジストの柔軟
性が低下して好ましくない。
【0022】上記反応においては、公知の方法を採用す
ることができ、例えば、上記の如きカルボキシル基含有
ポリオール化合物(a1)とポリイソシアネート化合物
(a2)の反応生成物(a3)溶液中に分子量500以
上の高分子ポリオール(a4)を添加し、還流以下の温
度で反応させればよい。又、反応を促進するためにジブ
チルチンラウレート等の公知の触媒を添加することもで
きる。
【0023】更に、上記で得られる反応生成物に(メ
タ)アクリロイル基含有ヒドロキシ化合物(a5)を反
応させることにより、カルボキシル基含有ウレタン(メ
タ)アクリレート系化合物(A)が得られる。又、反応
生成物(a3)に高分子ポリオール(a4)を反応さ
せ、両端が高分子ポリオール成分となる場合は、ポリイ
ソシアネート化合物(a2)を更に反応した後、(メ
タ)アクリロリル基含有ヒドロキシ化合物(a5)を反
応させることにより、カルボキシル基含有ウレタン(メ
タ)アクリレート系化合物(A)が得られる。
【0024】かかるアクリロイル基含有ヒドロキシ化合
物(a5)としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)ア
クリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ
ート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2
−(メタ)アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプ
ロピルフタレート、グリセリンジ(メタ)アクリレー
ト、2−ヒドロキシ−3−アクリロイロキシプロピル
(メタ)アクリレート等が挙げられ、好適には2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプ
ロピル(メタ)アクリレートが用いられる。
【0025】かくして得られるカルボキシル基含有ウレ
タン(メタ)アクリレート系化合物(A)は、特に、反
応生成物(a3)の(A)中に占める重量割合が15〜
65重量%であることが好ましく、かかる含有量が15
重量%未満では硬化レジストの充分な強度が得られず、
逆に、65重量%を越えると硬化レジストの柔軟性が低
下して好ましくない。該反応生成物(a3)の重量割合
をコントロールするには上記反応で、(a3)〜(a
5)の割合をコントロールすればよい。
【0026】又、高分子化合物(B)としては、ビニル
カプロラクタムの単独重合体(b1)、ビニルピロリド
ン及びビニルカプロラクタムの共重合体(b2)、ビニ
ルピロリドン及び/又はビニルカプロラクタムとその他
共重合可能な単量体よりなる共重合体(b3)から選ば
れる少なくとも1種の高分子化合物(B)であればよ
い。 ビニルピロリドンとしては、N−ビニルピロリド
ン、1−ビニル−2−ピロリドン等が挙げられ、ビニル
カプロラクタムとしては、N−ビニル−ε−カプロラク
タム等が挙げられる。 更に、高分子化合物(B)におけ
る共重合体(b3)中のビニルピロリドン及び/又はビ
ニルカプロラクタムの共重合成分としての含有割合は、
20重量%以上であることが好ましく、より好ましくは
40重量%以上である。
【0027】単独重合又は共重合に際しては、ビニルカ
プロラクタム或いは、ビニルピロリドン及び/又はビニ
ルカプロラクタムと他の共重合可能な単量体とを溶媒
中、通常使用される重合触媒を用いて重合し、該重合或
いは共重合により得られる高分子化合物(B)はペース
ト状態又は留去によりパウダー化したものとして用いら
れる。高分子化合物(B)における共重合体(b3)中
ビニルピロリドン及び/又はポリビニルカプロラクタ
ムの含有量が、共重合成分として20重量%未満では、
現像時間の著しい遅延や解像不良につながり好ましくな
い。
【0028】ビニルピロリドン及び/又はビニルカプロ
ラクタムと共重合可能な単量体としては、ビニルアセテ
ート、塩化ビニル、臭化ビニル、ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、2−ビニルブタン、ビニル
ブチルエーテル、ビニルオクチルエーテル、n−オクタ
デシルビニルエーテル、ブタン酸ビニルエステル、カプ
リル酸ビニルエステル、オクタン酸ビニルエステル、ラ
ウリル酸ビニルエステル、ビニルシクロヘキサン、ビニ
ルベンゼン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジ
ン、2−ビニルピラジン、ビニルイミダゾール、N−ビ
ニルカルバゾール、4−ビニルアニリン、ビニルアニソ
ール、4−ビニルベンゼンスルホンアミド、4−ビニル
ベンゼンスルホニルクロライド、安息香酸ビニルエステ
ル、ビニルベンジルシアナイド、4−ビニルビフェニル
等が挙げられ、又、酸供与共重合体として(メタ)アク
リル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、ビニル安息香酸、フマ
ル酸等が挙げられる。
【0029】ビニルカプロラクタムの単独重合体(b
1)、ビニルピロリドン及びビニルカプロラクタムの共
重合体(b2)、ビニルピロリドン及び/又はビニルカ
プロラクタムとその他共重合可能な単量体よりなる共重
合体(b3)から選ばれる少なくとも1種の高分子化合
物(B)の分子量としては、スチレン換算の重量平均分
子量で1,000〜200,000であることが好まし
く、より好ましくは3,000〜150,000、更に
好ましくは5,000〜100,000である。かかる
重量平均分子量が1,000未満では、ドライフィルム
化した際のロール端部からの樹脂のしみだし(コールド
フロー)を抑制する効果が乏しく、200,000より
大きいと解像力低下の原因になり好ましくない。
【0030】該高分子化合物(B)の含有量は、カルボ
キシル基含有ウレタン(メタ)アクリレート系化合物
(A)100重量部に対して、1〜100重量部である
ことが好ましく、より好ましくは1〜70重量部、特に
好ましくは3〜50重量部である。かかる含有重量比が
1重量部未満では期待する保存安定性が得られず、10
0重量部を越えると解像性の低下や耐サンドブラスト性
の低下を招き好ましくない。
【0031】光重合開始剤(C)としては、特に限定さ
れず、公知の光重合開始剤を用いることができるが、例
えば、P,P′−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、P,P′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、P,P′−ビス(ジブチルアミノ)ベンゾフェノ
ン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイ
ンエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、
ベンゾインn−ブチルエーテル、ベンゾインフェニルエ
ーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾイル安
息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、ベンジルジフェニ
ルジスルフィド、ベンジルジメチルケタール、ジベンジ
ル、ジアセチル、アントラキノン、ナフトキノン、3,
3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾ
フェノン、ジクロロアセトフェノン、2−クロロチオキ
サントン、2−メチルチオキサントン、2,4−ジエチ
ルチオキサントン、2,2−ジエトキシアセトフェノ
ン、2,2−ジクロロ−4−フェノキシアセトフェノ
ン、フェニルグリオキシレート、α−ヒドロキシイソブ
チルフェノン、ジベンゾスパロン、1−(4−イソプロ
ピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プ
ロパノン、2−メチル−[4−(メチルチオ)フェニ
ル]−2−モルフォリノ−1−プロパノン、トリブロモ
フェニルスルホン、トリブロモメチルフェニルスルホ
ン、更には2,4,6−[トリス(トリクロロメチ
ル)]−1,3,5−トリアジン、2,4−[ビス(ト
リクロロメチル)]−6−(4’−メトキシフェニル)
−1,3,5−トリアジン、2,4−[ビス(トリクロ
ロメチル)]−6−(4’−メトキシナフチル)−1,
3,5−トリアジン、2,4−[ビス(トリクロロメチ
ル)]−6−(ピペロニル)−1,3,5−トリアジ
ン、2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−
(4’−メトキシスチリル)−1,3,5−トリアジン
等のトリアジン誘導体、アクリジン及び9−フェニルア
クリジン等のアクリジン誘導体、2,2’−ビス(o−
クロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニ
ル−1,2−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−ク
ロロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニル
−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−フ
ルオロフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェニ
ル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(o−
メトキシフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフェ
ニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−ビス(p
−メトキシフェニル)−4,5,4’,5’−テトラフ
ェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,4,2’,
4’−ビス[ビ(p−メトキシフェニル)]−5,5’
−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,2’−
ビス(2,4−ジメトキシフェニル)−4,5,4’,
5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、2,
2’−ビス(p−メチルチオフェニル)−4,5,
4’,5’−ジフェニル−1,1’−ビイミダゾール、
ビス(2,4,5−トリフェニル)−1,1’−ビイミ
ダゾール等や特公昭45−37377号公報に開示され
る1,2’−、1,4’−、2,4’−で共有結合して
いる互変異性体等のヘキサアリールビイミダゾール誘導
体、トリフェニルフォスフィン、そのほかにも2−ベン
ゾイル−2−ジメチルアミノ−1−[4−モルフォリノ
フェニル]−ブタン等を挙げることができるが、好適に
は2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,
4’,5’−テトラフェニル−1,2−ビイミダゾール
等のヘキサアリールビイミダゾール誘導体、P,P′−
ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェ
ノン誘導体、9−フェニルアクリジン等のアクリジン誘
導体、2,4−[ビス(トリクロロメチル)]−6−
(4’−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン
等のトリアジン誘導体が用いられる。
【0032】又、光重合開始剤(C)の含有量として
は、上記のカルボキシル基含有ウレタン(メタ)アクリ
レート系化合物(A)100重量部に対して0.1〜2
0重量部であることが好ましく、更に好ましくは0.5
〜15重量部、特に好ましくは1〜12重量部である。
かかる含有量が0.1重量部未満では感度が著しく低下
して良好な作業性が得られず、逆に20重量部を越える
とDFR化したときの保存安定性が低下して好ましくな
い。
【0033】かくして上記カルボキシル基含有ウレタン
(メタ)アクリレート系化合物(A)、ビニルカプロラ
クタムの単独重合体(b1)、ビニルピロリドン及びビ
ニルカプロラクタムの共重合体(b2)、ビニルピロリ
ドン及び/又はビニルカプロラクタムとその他共重合可
能な単量体よりなる共重合体(b3)から選ばれる少な
くとも1種の高分子化合物(B)及び光重合開始剤
(C)からなる感光性樹脂組成物が得られるが、更に本
発明では上記一般式(5)で示されるウレタンアクリル
系樹脂(D)を含有することが耐ブラスト性の向上の点
から好ましい。
【0034】ウレタンアクリル系樹脂(D)の含有量
は、カルボキシル基含有ウレタン(メタ)アクリレート
系化合物(A)100重量部に対して3〜50重量部で
あることが好ましく、特に好ましくは5〜40重量部、
より好ましくは5〜30重量部である。かかる含有量が
3重量部未満では耐ブラスト性の顕著な効果が得られ
ず、50重量部を越えると現像不良や解像力の低下につ
ながり好ましくない。
【0035】上記のウレタンアクリル系樹脂(D)を得
る方法としては、特に限定されないが、例えば、分子量
500〜10,000、好ましくは500〜4,000
のポリオール又はポリエステルポリオール(nモル)
に、ポリイソシアネート化合物(n+1モル(理論
値))を反応させた後、更に(メタ)アクリロイル基含
有ヒドロキシ化合物を反応させて得られる。(nは1以
上の整数である。)かかる分子量500〜10,000
のポリオール又はポリエステルポリオールやポリイソシ
アネート化合物、(メタ)アクリロイル基含有ヒドロキ
シ化合物としては上記のものと同様のものが挙げられ
る。反応方法についても上記と同様、公知の方法を採用
することができる。
【0036】更に本発明においては、上記の(A)〜
(C)、好ましくは(A)〜(C)及び(D)以外に、
更に酸価50〜250mgKOH/g、好ましくは95
〜180mgKOH/gのカルボキシル基含有アクリル
系ポリマー(E)を現像時間の調整のために含有しても
良い。
【0037】酸価が50mgKOH/g未満では期待す
る効果が乏しく、逆に250mgKOH/gを越えると
耐現像液性や耐サンドブラスト性が低下し好ましくな
い。
【0038】更に、該カルボキシル基含有アクリル系ポ
リマー(E)の重量平均分子量は10,000〜30
0,000が好ましく、より好ましくは30,000〜
200,000、特に好ましくは40,000〜13
0,000である。重量平均分子量が10,000未満
ではDFR化した際にコールドフロー現像が生じ、エッ
ジフュージョンの原因となり、逆に300,000を越
えると現像度が低下して好ましくない。
【0039】該カルボキシル基含有アクリル系ポリマー
(E)の含有量は、カルボキシル基含有ウレタン(メ
タ)アクリレート系化合物(A)100重量部に対して
0〜20重量部であることが好ましく、特に好ましくは
0〜15重量部である。かかる含有量が20重量部を越
えると硬化レジストが硬くなり過ぎて耐サンドブラスト
性の低下を招くこととなり好ましくない。
【0040】かかるカルボキシル基含有アクリル系ポリ
マー(E)としては、(メタ)アクリレートを主成分と
するもので、必要に応じてエチレン性不飽和カルボン酸
や他の共重合可能なモノマーを共重合したアクリル系共
重合体である。
【0041】ここで(メタ)アクリレートとしては、メ
チル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチ
ルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メ
タ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ジ
メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等
が例示される。
【0042】エチレン性不飽和カルボン酸としては、ア
クリル酸、メタクリル酸、クロトン酸等のモノカルボン
酸が好適に用いられ、その他、マレイン酸、フマール
酸、イタコン酸等のジカルボン酸、あるいはそれらの無
水物やハーフエステルも用いることができる。これらの
中では、アクリル酸とメタクリル酸が特に好ましい。エ
チレン性不飽和カルボン酸は7〜38重量%、好ましく
は15〜27重量%程度共重合されることが望まれる。
【0043】又、他の共重合可能モノマーとしては、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、アクリロニトリル、
メタクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、
酢酸ビニル、アルキルビニルエーテル等が例示できる。
【0044】更に本発明においては、上記の(A)〜
(C)、好ましくは(A)〜(C)及び(D)以外に、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ
ブチル(メタ)アクリレート、2−フェノキシ−2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−(メタ)
アクリロイルオキシ−2−ヒドロキシプロピルフタレー
ト、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アク
リレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、2−
(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェー
ト、フタル酸誘導体のハーフ(メタ)アクリレート、N
−メチロール(メタ)アクリルアミド等の単官能モノマ
ー、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノール
A型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変
性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6
−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリ
ンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジグリシジ
ルエーテルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコ
ールジグリシジルエーテルジ(メタ)アクリレート、フ
タル酸ジグリシジルエステルジ(メタ)アクリレート、
ヒドロキシピバリン酸変性ネオペンチルグリコールジ
(メタ)アクリレート等の2官能モノマー、トリメチロ
ールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールペンタ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリ
ロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン、グリセ
リンポリグリシジルエーテルポリ(メタ)アクリレート
等の3官能以上のモノマーなどのエチレン性不飽和化合
物を配合することもでき、かかるエチレン性不飽和化合
物の配合量は、カルボキシル基含有ウレタン(メタ)ア
クリレート系化合物(A)100重量部に対して、0〜
20重量部が好ましく、更には0〜10重量部で、かか
る配合量が20重量部を越えると硬化レジストが硬くな
り過ぎて、耐サンドブラスト性の低下を招いて好ましく
ない。
【0045】又、本発明ではその他、ビス(4−N,N
−ジエチルアミノ−o−トリル)メチレンチオフェニル
メタン、ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−o−トリ
ル)ベンジルチオフェニルメタン、ロイコクリスタルバ
イオレット、ロイコマラカイトグリーン、ロイコダイア
モンドグリーン等のロイコ染料や、クリスタルバイオレ
ット、マラカイトグリーン、ブリリアントグリーン、パ
テントブルー、メチルバイオレット、ビクトリアブル
ー、ローズアニリン、パラフクシン、エチレンバイオレ
ット等の着色染料、密着性付与剤、可塑剤、酸化防止
剤、熱重合禁止剤、溶剤、表面張力改質材、安定剤、連
鎖移動剤、消泡剤、難燃剤等の添加剤を適宜添加するこ
とができる。
【0046】次いで、本発明の感光性樹脂組成物を用い
たDFRの製造及びそれを用いたサンドブラスト法(プ
ラズマディスプレイ隔壁形成)について説明する。 (成層方法)上記の感光性樹脂組成物は、これをポリエ
ステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレ
ンフィルム等のベースフィルム面に塗工した後、必要に
応じてその塗工面の上からポリエチレンフィルム、ポリ
ビニルアルコール系フィルム等の保護フィルムを被覆し
てDFRとする。
【0047】DFR以外の用途としては、本発明の感光
性樹脂組成物を、ディップコート法、フローコート法、
スクリーン印刷法等の常法により、被処理体上に直接塗
工し、厚さ1〜150μmの感光層を容易に形成するこ
ともできる。塗工時に、メチルエチルケトン、メチルセ
ロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、シ
クロヘキサン、メチルセルソルブ、塩化メチレン、1,
1,1−トリクロルエタン等の溶剤を添加することもで
きる。
【0048】(露光)DFRによって画像を形成させる
にはベースフィルムと感光性樹脂組成物層との接着力及
び保護フィルムと感光性樹脂組成物層との接着力を比較
し、接着力の低い方のフィルムを剥離してから感光性樹
脂組成物層の側をガラス上に均一に形成されたリブ層
(ガラス粉体、バインダー及び高沸点溶剤からなるリブ
ペーストをスクリーン印刷して乾燥させた層)に貼り付
けた後、他方のフィルム上にパターンマスクを密着させ
て露光する。感光性樹脂組成物が粘着性を有しないとき
は、前記他方のフィルムを剥離してからパターンマスク
を感光性樹脂組成物層に直接接触させて露光することも
できる。上記のリブ層面上に直接塗工した場合は、その
塗工面に直接またはポリエステルフィルムなどを介して
パターンマスクを接触させ、露光に供する。
【0049】露光は通常紫外線照射により行い、その際
の光源としては、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、カーボン
アーク灯、キセノン灯、メタルハライドランプ、ケミカ
ルランプなどが用いられる。紫外線照射後は、必要に応
じ加熱を行って、硬化の完全を図ることもできる。
【0050】(現像)露光後は、レジスト上のフィルム
を剥離除去してから現像を行う。本発明の感光性樹脂組
成物は稀アルカリ現像型であるので、露光後の現像は、
炭酸ソーダ、炭酸カリウム等のアルカリ0.01〜2重
量%程度の稀薄水溶液を用いて行う。
【0051】(サンドブラスト)上記の如く硬化レジス
トのパターンが形成された後、粒子径が0.1〜100
μm程度のCaCO3、BaSO4、SiC、SiO2
Al23、AlOH等を用いて、ブラスト圧0.05〜
1MPaで吹き付けて、現像により露出したリブ層のサ
ンドブラストを行う。
【0052】(硬化レジスト剥離)サンドブラスト後、
残っている硬化レジストのパターンの剥離を行う。硬化
レジストのパターンの剥離除去は、水酸化ナトリウム、
水酸化カリウム等の0.1〜5重量%程度の濃度のアル
カリ水溶液からなるアルカリ剥離液を用いて行う。又、
アルカリ水溶液で剥離させる代わりに、硬化レジストの
パターンを焼失させることも可能である。
【0053】上記は、プラズマディスプレイ隔壁形成に
ついて説明したが、シリコーンウエハーのダイシングや
PZT(圧電素子)の加工、ガラスの食刻やセラミック
加工等のサンドブラスト法にも有用で、更にはガラス製
のメタルマスクの作製や墓標の食刻等にも用いることが
できる。
【0054】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、実施例中「%」、「部」とあるのは、断り
のない限り重量基準を意味する。
【0055】実施例1 ・カルボキシル基含有ウレタンアクリレート系化合物
(A1)の合成 温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み
口を備えた4つ口フラスコに、2,2−ビス(ヒドロキ
シメチル)プロピオン酸85.14g(0.63モル)
とヘキサメチレンジイソシアネート213.66g
(1.27モル)、酢酸エチル450.23gを仕込
み、窒素雰囲気下、80℃で反応させ、残存イソシアネ
ート基が7.6%となった時点で、平均分子量600の
ポリエチレングリコール569.75g(0.95モ
ル)を加え、ジブチルスズラウリレート0.15gを加
えて更に約5時間反応させ、残存イソシアネート基が
0.5%となった時点で、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート107.40g(0.64モル)を新たに加えて反
応を続け、残存イソシアネート基が2.3%となったと
ころで反応温度を60℃に下げ、2−ヒドロキシエチル
アクリレート73.67g(0.64モル)を加え反応
させ、残存イソシアネート基が0.3%となった時点で
反応を終了し、カルボキシル基含有ウレタンアクリレー
ト系化合物(A1)溶液を得た。
【0056】得られたカルボキシル基含有ウレタンアク
リレート系化合物(A1)の樹脂分は70.5%、イソ
シアネート含有率は0.3%、酸価は23.9mgKO
H/gであった。上記カルボキシル基含有ウレタンアク
リレート系樹脂(A1)溶液を用いて、以下を行った。
【0057】 (ドープの調製) ・上記カルボキシル基含有ウレタンアクリレート系化合物 141.8部 (A1)溶液 (該カルボキシル基含有ウレタンアクリレート化合物(A1) 100部) ・下記記載のN−ビニルピロリドン含有高分子化合物溶液(B1) 30.0部 (該ビニルピロリドン含有高分子化合物(B1) 15部) ・2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′ 4.0部 −テトラフェニル−1,2−ビイミダゾール(C) ・ロイコクリスタルバイオレット 1.0部 ・P,P′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 0.2部 ・マラカイトグリーン 0.05部 ・メチルエチルケトン 75部 を配合してよく混合し、感光性樹脂組成物のドープを調
製した。
【0058】高分子化合物(B1) N−ビニルピロリドンと酢酸ビニルを共重合比が3:7
になるようにエタノール溶媒中で重合させて作製した
(樹脂分:50%、重量平均分子量:45,000)。
【0059】(DFRの作製)次に上記ドープをギャッ
プ8ミルのアプリケーターを用いて厚さ20μmのポリ
エステルフィルム上に塗工し、室温で1分30秒放置し
た後、60℃、90℃、110℃のオーブンでそれぞれ
3分間乾燥して、レジスト厚40μmのDFRを作製し
た(但し、保護フィルムは設けていない)。
【0060】(リブ形成用ガラス基板へのラミネート)
上記DFRをオーブンで60℃に予熱したリブ形成用ガ
ラス基板(日本電気硝子社製のリブ形成用組成物『白リ
ブDLS−3551』が200μm厚コーティングされ
たガラス基板)上に、ラミネートロール温度100℃、
同ロール圧3kg/cm2、ラミネート速度2m/mi
nにてラミネートした。
【0061】(露光)ラミネート後、室温に10分間放
置することにより除熱し、オーク製作所製平行露光機:
EXM−1201にて露光を行った。
【0062】最小現像時間 上記露光後、0.3%炭酸ナトリウム水溶液(30℃)
を用いて、スプレー圧1.2kg/cm2で現像し、未
露光の40μm厚のレジストが溶解し、基板表面が露出
するまでの時間(秒)を求めた。
【0063】感度 上記露光において、ストーファー21段ステップタブレ
ットを用い、50mj/cm2から1000mj/cm2
まで、50mj/cm2毎に露光を行い、0.3%炭酸
ナトリウム水溶液(30℃)を用いて、スプレー圧1.
2kg/cm2で最小現像時間の1.5倍で現像した際
に、7段ステップタブレットが残る露光量(mj/cm
)を求めた。
【0064】解像力 上記の7段ステップタブレットの露光量にて、別途、L
(ライン幅)/S(スペース幅)において、L=400
μmで、Sが30〜100μmで10μm毎に設けられ
たパターンマスクを真空密着させて、露光を行い、0.
3%炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を用いて、スプレ
ー圧1.2kg/cm2で最小現像時間の1.5倍で現
像した際に、解像する最小スリット幅(μm)を測定し
た。
【0065】耐現像液性 上記の7段ステップタブレットを与える露光量にて、別
途、L(ライン幅)/S(スペース幅)がL=80μ
m、S=400μmのラインが100本設けられたパタ
ーンマスクを真空密着させて、露光を行い、0.3%炭
酸ナトリウム水溶液(30℃)を用いて、スプレー圧
1.2kg/cm2で最小現像時間の2.0倍の時間、
現像を行い、顕微鏡で観察して以下の通り評価した。 ◎・・・ラインの膨潤や浮きによる密着不良が全く認め
られない。 ○・・・ラインの先端部分が浮き気味に見えるが不良個
所は認められない。 △・・・ラインの一部又は先端部分に明らかに密着不良
が認められる。 ×・・・ラインの一部又は全部が欠損又は消失している
のが認められる。
【0066】耐サンドブラスト性 上記露光、現像により、ライン/スペース=80/20
0のマスクによってレジストパターンを形成した後、不
二製作所製の「PNEUMA BLASTER」(ハイ
パーノズル、エアー圧:0.3MPa、切削材:BaS
4#600、粉体供給量:220g/min)を用い
て、ボトム幅が130μになる時間サンドブラストを行
ってブラスト後のレジスト状態を顕微鏡にて目視観察し
て、以下の基準で評価した。 ◎・・・レジストに浮きやダメージが無く、良好。 ○・・・レジストの先端部が下地からやや浮き気味に見
えるがダメージがない。 △・・・レジストの一部又は先端に欠けが認められる。 ×・・・レジストの一部又は全部が消失。
【0067】ピール強度 上記露光後のポリエステルフィルムの剥離除去における
ハンドリング性の評価として、上記DFRを長さ125
mm、幅50.8mm、厚さ2.8mmのガラス基板
に、上記ラミネート条件でラミネートし、未露光のま
ま、島津製作所製オートグラフAG−100を用い、長
さ方向への180度剥離を行い、ピール強度を測定する
ことにより評価し、以下の基準で評価した。 ○・・・20g/2inch未満 △・・・20g/2inch以上40g/2inch未
満 ×・・・40g/2inch以上
【0068】コールドフロー 上記組成物を厚さ20μm、幅550mmのポリエチレ
ンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥膜厚が
40μmになるよう塗工幅500mmにて塗工した。そ
の後、厚さ22μmのポリエチレン(PE)フィルムを
室温で貼合し、PETフィルム/レジスト/PEフィル
ムの3層フィルム(DFR)形態となした。このDFR
を400mm幅にスリットしながら、外径82.2mm
の支管に50m巻き取った。このようにして作成したロ
ールを横置き、宙づりになるようブラケットで支え、温
度:32℃、湿度:40%RHに制御した乾燥機中に放
置し、ロール端部よりレジストのしみだし具合を観察し
た。評価基準は以下の通りである。 ○:端部のレジストのしみだしが5日以上発生しない。 ×:端部のレジストのしみだしが4日以内に発生した。
【0069】実施例2 ・カルボキシル基含有ウレタンアクリレート系化合物
(A2)の合成 実施例1と同様に、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)
プロピオン酸119.5g(0.89モル)とイソホロ
ンジイソシアネート396.2g(1.78モル)、酢
酸エチル435gを仕込み、窒素雰囲気下、80℃で反
応させ、残存イソシアネート基が8.3%となった時点
で、平均分子量1000のポリエチレングリコール60
0g(0.60モル)を加え、ジブチルスズラウリレー
ト0.15gを加えて更に約5時間反応させ、残存イソ
シアネート基が2.0%となった時点で、反応温度を6
0℃に下げ、2−ヒドロキシエチルアクリレート69.
6g(0.6モル)を加え反応させ、残存イソシアネー
ト基が0.3%となった時点で反応を終了し、カルボキ
シル基含有ウレタンアクリレート系化合物(A2)溶液
を得た。
【0070】得られたカルボキシル基含有ウレタンアク
リレート系化合物(A2)の樹脂分は73.5%、イソ
シアネート含有率は0.3%、酸価は30.7mgKO
H/gであった。上記カルボキシル基含有ウレタンアク
リレート系化合物(A2)溶液を用いて、以下を行っ
た。
【0071】 (ドープの調製) ・上記カルボキシル基含有ウレタンアクリレート系化合物 136.1部 (A2)溶液 (該カルボキシル基含有ウレタンアクリレート系化合物(A2)100部) ・下記記載のN−ビニルピロリドン含有高分子化合物溶液(B2) 20.0部 (該ビニルピロリドン含有高分子化合物(B2) 10部) ・2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′ 7.0部 −テトラフェニル−1,2−ビイミダゾール(C) ・ロイコダイアモンドグリーン 0.3部 ・マラカイトグリーン 0.1部 ・2,2−ジメトキシ−2−ベンジルアセトフェノン 3部 ・メチルエチルケトン 85部 を配合してよく混合し、感光性樹脂組成物のドープを調
製した。
【0072】高分子化合物(B2) N−ビニルピロリドンと酢酸ビニルを共重合比が5:5
になるようにイソプロピルアルコール溶媒中で重合させ
て作製した(樹脂分:50%、重量平均分子量:40,
000)。その後、実施例1と同様にDFRを作製し、
リブ形成用ガラス基板へのラミネートを行い、露光、現
像を行って、実施例1と同様の評価を行った。
【0073】実施例3 ・カルボキシル基含有ウレタンアクリレート系化合物
(A3)の合成 実施例1と同様に、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)
ブタン酸148.0g(1.0モル)とイソホロンジイ
ソシアネート444.5g(2.0モル)、酢酸エチル
1013gを仕込み、窒素雰囲気下、80℃で反応さ
せ、残存イソシアネート基が5.6%となった時点で、
重量平均分子量957のエチレンオキサイド変性ビスフ
ェノール(水酸基価が117mgKOH/g)718g
(0.75モル)を加え、ジブチルスズラウリレート
0.15gを加えて更に約5時間反応させ、残存イソシ
アネート基が1.3%となった時点で、反応温度を60
℃に下げ、重量平均分子量418のペンタエリスリトー
ルトリアクリレート(水酸基価が134mgKOH/
g)209g(0.5モル)を加え反応させ、残存イソ
シアネート基が0.3%となった時点で反応を終了し、
カルボキシル基含有ウレタンアクリレート系化合物(A
3)溶液を得た。
【0074】得られたカルボキシル基含有ウレタンアク
リレート系化合物(A3)の樹脂分は60.5%、イソ
シアネート含有率は0.3%、酸価は21.9mgKO
H/gであった。上記カルボキシル基含有ウレタンアク
リレート系化合物(A3)溶液を用いて、以下を行っ
た。
【0075】 (ドープの調製) ・上記カルボキシル基含有ウレタンアクリレート系化合物 166.7部 (A3)溶液 (該カルボキシル基含有ウレタンアクリレート系化合物(A3) 100部 ) ・上記記載のN−ビニルピロリドン含有高分子化合物溶液(B2) 20.0部 (該ビニルピロリドン含有高分子化合物(B2) 10部 ) ・2,2′−ビス(o−クロロフェニル)−4,5,4′,5′ 7.0部 −テトラフェニル−1,2−ビイミダゾール(C) ・ロイコクリスタルバイオレット 0.3部 ・マラカイトグリーン 0.1部 ・2,2−ジメトキシ−2−ベンジルアセトフェノン 3部 ・メチルエチルケトン 60部 を配合してよく混合し、感光性樹脂組成物のドープを調
製した。
【0076】その後、実施例1と同様にDFRを作製
し、リブ形成用ガラス基板へのラミネートを行い、露
光、現像を行って、実施例1と同様の評価を行った。
【0077】実施例4 実施例3において、ビニルピロリドン含有高分子化合物
溶液(B2)20部を下記記載のビニルピロリドン含有
高分子化合物溶液(B3)25部に変更した以外は同様
に行い、実施例1と同様の評価を行った。
【0078】高分子化合物(B3) N−ビニルピロリドンとビニルカプロラクタムを共重合
比が5:5になるように水溶媒中で重合し(樹脂分:4
0%、重量平均分子量:90,000)、乾燥した後エ
タノールに樹脂40%となるように溶解させて作製し
た。
【0079】実施例5 実施例1において、ビニルピロリドン含有高分子化合物
溶液(B1)30部を下記記載のビニルカプロラクタム
含有高分子化合物溶液(B4)20部に変更した以外は
同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
【0080】高分子化合物(B4) N−ビニルカプロラクタムと酢酸ビニルを共重合比が9
0:10になるようにエタノール溶媒中で重合させて作
製した(樹脂分:40%、重量平均分子量:35,00
0)。
【0081】実施例6 実施例1において、ビニルピロリドン含有高分子化合物
溶液(B1)30部を下記記載のビニルカプロラクタム
含有高分子化合物溶液(B5)20部に変更した以外は
同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
【0082】高分子化合物(B5) N−ビニルカプロラクタムをエタノール溶媒中で単独重
合させて作製した(樹脂分:40%、重量平均分子量:
100,000)。
【0083】実施例7 実施例1において、感光性樹脂組成物のドープに、更に
下記に示すウレタンアクリル系樹脂(D1)溶液を1
2.6部(該ウレタンアクリル系樹脂(D1)10部)
を配合した感光性樹脂組成物のドープを用いた以外は同
様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
【0084】・ウレタンアクリル系樹脂化合物(D1) 温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み
口を備えた4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネ
ート66.6g(0.3モル)、平均分子量1000の
ポリオール(ジエチレングリコール/アジピン酸=1.
12/1(モル比)の縮合体)200g(0.2モ
ル)、酢酸エチル74.3gを仕込み、窒素雰囲気下、
75℃で反応させ、残存イソシアネート基が2.5%と
なった時点で、温度を60℃に下げ、2−ヒドロキシエ
チルアクリレート23.2g(0.2モル)を加え反応
させ、残存イソシアネート基が0.3%となった時点で
反応を終了し、ウレタンアクリル系樹脂(D1)溶液を
得た。得られたウレタンアクリル系樹脂(D1)の樹脂
分は79.6%、イソシアネート含有率は0.3%であ
った。
【0085】実施例8 実施例6において、感光性樹脂組成物のドープに、更に
実施例7で用いたウレタンアクリル系樹脂(D1)溶液
を12.6部(該ウレタンアクリル系樹脂(D1)10
部)を配合した感光性樹脂組成物のドープを用いた以外
は同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。
【0086】実施例9 実施例6において、感光性樹脂組成物のドープに、更に
下記に示すカルボキシル基含有アクリル系ポリマー(E
1)を5部配合した感光性樹脂組成物のドープを用いた
以外は同様に行い、実施例1と同様の評価を行った。・カルボキシル基含有アクリル系ポリマー(E1) メチルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート/2
−エチルヘキシルアクリレート/メタクリル酸=32/
30/15/23(重量比)の共重合体で、平均分子量
は73,000、酸価は150mgKOH/g、ガラス
転移温度は48.4℃であった。
【0087】実施例10 実施例1において、感光性樹脂組成物のドープに、更に
実施例7で用いたウレタンアクリル系樹脂(D1)を1
0部及び実施例9で用いたカルボキシル基含有アクリル
系ポリマー(E1)を10部配合した感光性樹脂組成物
のドープを用いた以外は同様に行い、実施例1と同様の
評価を行った。
【0088】比較例1 実施例1において、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)
プロピオン酸の代わりにネオペンチルグリコールを用
い、ネオペンチルグリコール65.79g(0.63モ
ル)とヘキサメチレンジイソシアネート213.66g
(1.27モル)、酢酸エチル450.23gを仕込
み、窒素雰囲気下、80℃で反応させ、残存イソシアネ
ート基が7.7%となった時点で、平均分子量600の
ポリエチレングリコール569.75g(0.95モ
ル)を加え、ジブチルスズラウリレート0.15gを加
えて更に約5時間反応させ、残存イソシアネート基が
0.5%となった時点で、ヘキサメチレンジイソシアネ
ート107.40g(0.64モル)を新たに加え反応
を続け、残存イソシアネート基が2.3%となったとこ
ろで2−ヒドロキシエチルアクリレート73.67g
(0.64モル)を加え反応させ、残存イソシアネート
基が0.3%となった時点で反応を終了し、ウレタンア
クリレート化合物(A′)溶液を得た。
【0089】得られたウレタンアクリレート化合物
(A′)の樹脂分は70.3%、イソシアネート含有率
は0.3%、酸価はほぼ0mgKOH/gであった。次
に、実施例1において、カルボキシル基含有ウレタンア
クリレート化合物(A1)を上記ウレタンアクリレート
化合物(A′)に変えた以外は同様に行い、実施例1と
同様の評価を行った。
【0090】比較例2 実施例1において、ビニルピロリドン含有高分子化合物
(B1)を配合しなかった以外は同様に行い、実施例1
と同様に評価した。実施例及び比較例の評価結果は、表
1に示す。
【0091】 〔表1〕 最小現 感度 解像力 耐現像 耐サント゛ ヒ゜ール コールト゛ 像時間 液性 フ゛ラスト性 強度 フロー (秒) (mj/cm2)(μm) 実施例1 30 160 70 ◎ ○ ○ ○ 〃 2 25 160 70 ◎ ○ ○ ○ 〃 3 35 112 60 ◎ ○ ○ ○ 〃 4 35 112 50 ◎ ○ ○ ○ 〃 5 42 112 80 ◎ ○ ○ ○ 〃 6 40 112 80 ◎ ○ ○ ○ 〃 7 30 112 50 ◎ ◎ ○ ○ 〃 8 36 96 60 ○ ○ ○ ○ 〃 9 28 112 40 ◎ ○ ○ ○ 〃 10 25 160 50 ◎ ◎ ○ ○ 比較例1 −− −− −− −− −− ○ ○ 〃 2 35 160 70 ○ ○ × × 注)比較例1は酸価不足に伴う現像性不足のため測定不能であった。
【0092】
【発明の効果】本発明の感光性樹脂組成物は、カルボキ
シル基含有ウレタン(メタ)アクリレート系化合物
(A)、ビニルカプロラクタムの単独重合体(b1)、
ビニルピロリドン及びビニルカプロラクタムの共重合体
(b2)、ビニルピロリドン及び/又はビニルカプロラ
クタムとその他共重合可能な単量体よりなる共重合体
(b3)から選ばれる少なくとも1種の高分子化合物
(B)及び光重合開始剤(C)、好ましくは更に特定の
ウレタンアクリル系樹脂(D)を含有しているため、解
像力、耐現像液性、耐サンドブラスト性、ハンドリング
性、保存安定性性等に優れ、各種のサンドブラスト用途
に有用で、特にプラズマディスプレイの隔壁形成向けの
サンドブラスト用途に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01J 11/02 H01J 11/02 (56)参考文献 特開 平10−254132(JP,A) 特開 平10−312057(JP,A) 特開 平11−181042(JP,A) 特開 平11−184082(JP,A) 特開 平8−328249(JP,A) 特開 昭62−293237(JP,A) 特開 平5−27435(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カルボキシル基含有ウレタン(メタ)ア
    クリレート系化合物(A)、ビニルカプロラクタムの単
    独重合体(b1)、ビニルピロリドン及びビニルカプロ
    ラクタムの共重合体(b2)、ビニルピロリドン及び/
    又はビニルカプロラクタムとその他共重合可能な単量体
    よりなる共重合体(b3)から選ばれる少なくとも1種
    の高分子化合物(B)及び光重合開始剤(C)を含有し
    てなることを特徴とする感光性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 カルボキシル基含有ウレタン(メタ)ア
    クリレート系化合物(A)が下記一般式(1)で示され
    るカルボキシル基含有ウレタン(メタ)アクリレート系
    化合物であることを特徴とする請求項1記載の感光性樹
    脂組成物。 【化1】 ここで、Rはエチレン性不飽和基を1個以上有し、か
    つヒドロキシル基を1個有する化合物のウレタン結合残
    基、Rはポリイソシアネート化合物の両端ウレタン結
    合残基、Rはカルボキシル基含有ポリオールの両端ウ
    レタン結合残基、Xは下記一般式(2)で示される構
    造、Yは下記一般式(3)で示される構造、Zは下記一
    般式(4)で示される構造、lは0又は1、mは1〜2
    0の整数、nは0又は1である。 【化2】 ここで、Rは平均分子量500以上のポリオール又は
    ポリエステルポリオールの両端ウレタン結合残基であ
    り、Rは上記と同様である。 【化3】 ここで、R、R、Rは上記と同様である。 【化4】 ここで、R、Rは上記と同様である。
  3. 【請求項3】 一般式(1)で示されるカルボキシル基
    含有ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(A)が、
    カルボキシル基含有ポリオール化合物(a1)とポリイ
    ソシアネート化合物(a2)を1:2のモル比(理論
    値)で反応させて得られる反応生成物(a3)に、分子
    量500以上の高分子ポリオール(a4)を反応させ、
    更に(メタ)アクリロイル基含有ヒドロキシ化合物(a
    5)を反応させて得られるウレタン(メタ)アクリレー
    ト化合物であることを特徴とする請求項2記載の感光性
    樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 カルボキシル基含有ポリオール化合物
    (a1)の分子量が500以下で、かつポリイソシアネ
    ート化合物(a2)の分子量が500以下で、更に反応
    生成物(a3)のカルボキシル基含有ウレタン(メタ)
    アクリレート系化合物(A)中に占める重量割合が15
    〜65重量%であることを特徴とする請求項2又は3記
    載の感光性樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 カルボキシル基含有ウレタン(メタ)ア
    クリレート系化合物(A)100重量部に対して、ビニ
    ルカプロラクタムの単独重合体(b1)、ビニルピロリ
    ドン及びビニルカプロラクタムの共重合体(b2)、ビ
    ニルピロリドン及び/又はビニルカプロラクタムとその
    他共重合可能な単量体よりなる共重合体(b3)から選
    ばれる少なくとも1種の高分子化合物(B)を1〜10
    0重量部含有することを特徴とする請求項1〜4いずれ
    か記載の感光性樹脂組成物。
  6. 【請求項6】 更に、下記一般式(5)で示されるウレ
    タンアクリル系樹脂(D)を含有してなることを特徴と
    する請求項1〜5いずれか記載の感光性樹脂組成物。 【化5】 ここで、Rはエチレン性不飽和基を1個以上有し、か
    つヒドロキシル基を1個有する化合物のウレタン結合残
    基、Rはポリイソシアネート化合物の両端ウレタン結
    合残基、Rは平均分子量500〜10,000のポリ
    オール又はポリエステルポリオールの両端ウレタン結合
    残基、mは1〜20の整数である。
  7. 【請求項7】 ドライフィルムレジストに用いることを
    特徴とする請求項1〜6いずれか記載の感光性樹脂組成
    物。
  8. 【請求項8】 プラズマディスプレイパネルの隔壁形成
    に用いることを特徴とする請求項1〜7いずれか記載の
    感光性樹脂組成物。
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