JP2007078100A - クラッチの接続制御装置及び接続制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】クラッチ断・接倍力装置2Aと、クラッチストロークを検出する検出装置22と、機械式トランスミッション3の変速操作を制御する制御装置11とを有し、自動発進に際して、クラッチ急接続操作によって所定のクラッチストローク以下で且つアクセル開度αが第1の閾値α1以上の場合にそのまま半クラッチ制御を行い、アクセル開度が第1の閾値α1から第2の閾値α1の範囲の場合にクラッチを所定時間保持した後に半クラッチ制御を行い、アクセル開度が第2の閾値α2未満の場合にクラッチを切った後に半クラッチ制御を行う様に構成されている。
【選択図】図8
Description
そして、係るオーバーシュートは、クラッチを接続する際に遅れを生じ、以降の変速動作に所謂「モタツキ感」を与えてしまうこととなる。
先ず、図1を参照して、本発明の実施形態に係るクラッチの接続制御装置の構成について説明する。
図1において、全体を符号100で示すクラッチの接続制御装置は、例えば、ディーゼルエンジン1のエンジン回転数制御手段である電子ガバナ1Aと、クラッチハウジングに内蔵されたクラッチ2と、クラッチ操作を倍力支援するクラッチブースタ2Aと、機械式自動トランスミッション3と、その機械式自動トランスミッションの変速を自動的に行う自動シフトユニット3Aとを有している。
そして、クラッチブースタ2Aが作動する場合、即ち、クラッチを切る場合は、エアタンク31から高圧エアがエアラインLaを経由して第3の制御弁Vc3に入り、更に、第1の制御弁Vc1を経由してクラッチブースタ2Aに入り、クラッチブースタ2Aを作動させる。
尚、クラッチの作動パターンである「クラッチ急接続」、「クラッチ保持」、「クラッチ断」に関しては、図5〜図7を用いて後述する。
そして、第1及び第2のクラッチペダルスイッチ24,25からは信号ラインによって、クラッチペダルを「踏んだ」、「踏んでいない」の信号が、前記コントロールユニット11に伝送される。
又、前記電子ガバナ1Aも電気的にエンジンコントローラ12と接続され、燃料噴射情報(エンジン負荷情報)がエンジンコントローラ12に伝送されている。
前記クラッチブースタ2Aはクラッチ操作用のクラッチレバー7に接続され、そのクラッチレバー7にはクラッチストロークセンサ22が取り付けられている。
又、自動シフトユニット3Aは信号ラインによってコントロールユニット11と接続され、その時点のシフトポジションの情報がコントロールユニット11に伝送されている。
尚、自動/手動切換え用スイッチ5は、シフトレバー4Aの頂部に限らず、シフトレバー4A近傍に配置される事もある。
又、コントロールユニット11はブレーキペダルスイッチ26とも接続され、ブレーキペダルを「踏んでいる」、「踏んでいない」、の情報が伝送されている。
図1において、符号Loはクラッチマスターシリンダ8(後述の図3では省略されて描かれている)とクラッチブースタ2Aを接続し、クラッチ操作信号を油圧として伝送する油圧ラインを示している。
コントロールユニット11はクラッチ制御部11cを有しており、少なくともクラッチストローク検出手段(クラッチストロークセンサ)22、アクセル開度手段(アクセル開度センサ)7、エンジン回転数検出手段(エンジン回転センサ)29、ブレーキ信号検出手段(ブレーキペダルスイッチ)26、ギア位置検出手段(ギヤシフトユニット3Aに内臓)と接続され、各種情報を得て、制御信号を制御弁群Vc(Vc1〜Vc3)に発進する様に構成されている。
先ず、図3において、クラッチブースタ2Aは、大径のエアシリンダ部201を有している。
図4を参照して、そのエアシリンダ部201(図3参照)の上方には、ロッド209cで1対に連結された左右1対の弁体209a,209bがエアシリンダ部201(図3参照)と平行に配置された油圧室207(弁体209aが内部を摺動)及びエア室208(弁体209bが内部を摺動)が形成されている。
従って、図示の様に右方の弁体209bが突出部208cに当接した場合は、エア室208の右室208bと左室208aは右方の弁体209bで隔絶されているが、弁体209が右行し、右方の弁体209bが突出部208cから離れた場合は、切欠き209dによって流路が形成され、エアがエアタンク31からエアラインL3、右室208b、左室208a、エアラインL12を経由してダブルチェックバルブVd側に流れる。
即ち、自動発進時には、クラッチマスターシリンダ8(図1参照)を操作しないため、高圧エアは、エアタンク31からエア室208及びダブルチェックバルブVdを経由してエアシリンダ部201の左室201Lに流入することはないので油圧室207や弁体209を省略して描いている。
また、ダブルチェックバルブVdの出口はエアシリンダ部201の左室201LとエアラインL11で連通している。
図3において、符号VdbはダブルチェックバルブVdの弁対(スプール)を表し、弁体Vdbが在る側の入り口が閉塞されていることを示している。
第1の制御弁Vc1と第2の制御弁Vc2は、エアラインL6及びオリフィスOを有するエアラインL10で連通している。
第2の制御弁Vc2はエアラインL7及びL8でエアシリンダ部201の右室201Rに連通している。
エアラインL7は分岐点で前記エアラインL8と分岐ラインL9に分岐し、その分岐ラインL9の先端はブリーザ210が取り付けられ、ブリーザ210から大気にエアが開放されている。
第3の制御弁Vc3はエアラインL2及びL1でエアタンク31に連通している。
ピストン202の中心にはロッド203が取り付けられ、そのロッド203はクラッチレバー27に係合し、ピストン202の左右の動きに従ってレバーが揺動する様に構成されている。
或いは、そのロッド203先端には図示しない接続部材を介して図示しないリンクが接続されている。そして、その図示しないリンクはクラッチレバー27に係合し、当該リンクの左右の動き、即ち、ピストン202の動きによってレバー27が揺動する様に構成されている。
図3中、符号Sr1はピストン202を図示の左側に付勢するリターンスプリングである。
「クラッチ急接続」モードでは、第1の制御弁Vc1及び第2の制御弁Vc2はONで、エア第3の制御弁Vc3がOFFである。タンク31空のエアの供給は絶たれている。
従って、リターンスプリングSr1の付勢もあって、エアシリンダ部201の左室201Lからエアが大気に急速に排出され、クラッチブースタ2Aのピストン202及びロッド203が左行し、クラッチレバー27を時計回りに揺動させ、「クラッチ急接続」に操作する。
「クラッチ保持」モードでは、第1の制御弁Vc1はON、第2の制御弁Vc2、第3の制御弁Vc3は共にOFFとする。
すると、エアシリンダ部201の左室201L側のエアは、エアラインL11、ダブルチェックバルブVd、エアラインL5、第1制御弁Vc1までは連通するが、それ以外は閉塞してしまうので、クラッチブースタ2Aのピストン202は現状位置に保持される。
「クラッチ断」モードでは、第1の制御弁Vc1及び第3の制御弁Vc3は共にON、第2の制御弁Vc2はOFFとする。
従ってエアタンク31〜高圧エアがエアシリンダ部201の左室201Lに流入し、クラッチブースタ2Aのピストン202及びロッド203は右行してクラッチレバー27を反時計回りに揺動させ、「クラッチ断」に操作する。
図8において、先ず、クラッチストロークセンサ22によってクラッチストロークを検出すると共にアクセル開度センサ7によってアクセル開度を検出する(ステップS0)。
すると、上述した作動(図5)によってクラッチブースタ2Aのエアシリンダ部の左室201LのエアがエアラインL9を経由してブリーザ210から大気にすばやく排出される。ピストン202及びロッド203はリターンスプリングSr1の付勢も借りて左行し、クラッチレバー27を時計回りに回動させ、「クラッチ急接続」を行う。
一方、アクセル開度αが第1の閾値α1(α1=60%)以下であれば(ステップS4のNO)、ステップS5に進む。
アクセル開度αが第1の閾値α1〜第2の閾値α2の範囲であれば(ステップS5のYES)、ステップS6に進み、アクセル開度αが第2の閾値α2未満であれば(ステップS5のNO)、ステップS8に進む。
そしてその状態で所定時間T2が経過する(ステップS9のYES)のを待って、ステップS10の半クラッチ制御に移る。
図9の変形例は、図8の実施例に対して、アクセル開度の第2の閾値以下を細分化して閾値の数を図示の例では図8の第2の閾値から第4の閾値までに増やした実施例である。
すると、上述した作動(図5)によってクラッチブースタ2Aのエアシリンダ部の左室201LのエアがエアラインL9を経由してブリーザ210から大気にすばやく排出される。ピストン202及びロッド203はリターンスプリングSr1の付勢も借りて左行し、クラッチレバー27を時計回りに回動させ、「クラッチ急接続」を行う。
一方、アクセル開度αが第1の閾値α1(α1=60%)以下であれば(ステップS14のNO)、ステップS15に進む。
アクセル開度αが第1の閾値α1〜第2の閾値α2の範囲(60%≧α≧50%)であれば(ステップS15のYES)、ステップS16に進み、アクセル開度αが第2の閾値α2未満であれば(ステップS15のNO)、ステップS18に進む。
アクセル開度αが第2の閾値α2〜第3の閾値α3の範囲(50%≧α≧40%)であれば(ステップS18のYES)、ステップS19に進み、アクセル開度αが第3の閾値α3未満であれば(ステップS18のNO)、ステップS21に進む。
ここで、所定時間T2は、前記所定時間T1よりも長い時間に設定してあることが好ましい。
アクセル開度αが第3の閾値α3〜第4の閾値α4の範囲(40%≧α≧30%)であれば(ステップS21のYES)、ステップS22に進み、アクセル開度αが第4の閾値α4未満であれば(ステップS21のNO)、ステップS24に進む。
そしてその状態で所定時間T3が経過する(ステップS23のYES)のを待って、ステップS26の半クラッチ制御に移る。
そしてその状態で規定時間T4が経過する(ステップS25のYES)のを待って、ステップS26の半クラッチ制御に移る。
ここで、所定時間T4は、前記所定時間T3よりも長い時間に設定してあることが好ましい。
1A・・・エンジン回転数制御手段/電子ガバナ
2・・・クラッチ機構
2A・・・クラッチブースタ
2P・・・クラッチペダル
3・・・機械式トランスミッション
3A・・・ギアシフトユニット
4・・・シフトレバーユニット
4A・・・シフトレバー
5・・・自動/手動切換えスイッチ
7・・・アクセルペダルセンサ
11・・・トランスミッションコントロールユニット/コントロールユニット
13・・・ディスプレーユニット
13A・・・警報ブザー
22・・・クラッチストロークセンサ
24,25・・・クラッチペダルスイッチ
26・・・ブレーキペダルスイッチ
27・・・クラッチレバー
31・・・エアタンク
Claims (4)
- 機械式トランスミッションを有する車両のクラッチ接続をエアにより制御するクラッチ接続制御機構において、クラッチ断・接倍力装置と、クラッチストロークを検出する検出装置と、機械式トランスミッションの変速操作を制御する制御装置とを有し、該制御装置は、クラッチペダルを操作せずに発進するに際して、発進開始後、クラッチ急接続操作によって所定のクラッチストローク以下で且つアクセル開度が第1の閾値以上の場合にそのまま半クラッチ制御を行い、アクセル開度が第1の閾値と第2の閾値との間にある場合にクラッチを所定時間保持した後に半クラッチ制御を行い、アクセル開度が第2の閾値未満の場合にクラッチを切った後に半クラッチ制御を行う様に構成されていることを特徴とするクラッチの接続制御装置。
- 前記クラッチ断・接倍力装置は、エアを充填させた場合にクラッチを切る側に作動する第1の空気室とエアを充填させた場合にクラッチを繋ぐ側に作動する第2の空気室を有し、クラッチペダルを操作しない場合第1の空気室は第1の電磁弁がONの時に第1の電磁弁と連通し、第2の空気室は第2の電磁弁がONの時第2の電磁弁と連通している請求項1のクラッチの接続制御装置。
- 前記クラッチ断・接倍力装置は、ピストンロッドを有し、前記検出装置はそのピストンロッドに直接的又は間接的に係合してピストンロッドのストロークを検出する様に構成された請求項1、請求項2の何れかのクラッチの接続制御装置。
- 機械式トランスミッションを有する車両のクラッチ接続をエアにより制御するクラッチ接続制御方法において、クラッチペダルを操作せずに発進するに際して、発進開始後、クラッチを急接続する工程と、クラッチストロークが半クラッチ接続ポイントを超えたか否かを判断する工程と、クラッチストロークが半クラッチ接続ポイントを超えた場合にアクスル開度が第1の閾値を超えたか否かを判断する工程と、アクセル開度が第1の閾値未満の場合にアクセル開度が第1の閾値から第2の閾値の範囲であるか否かを判断する工程とを有し、アクセル開度が第1の閾値を超えた場合にそのまま半クラッチ制御を行い、アクセル開度が第1の閾値と第2の閾値との間にある場合にクラッチを所定時間保持した後に半クラッチ制御を行い、アクセル開度が第2の閾値未満の場合にクラッチを切り所定時間経過後に半クラッチ制御を行うことを特徴としたクラッチの接続制御方法。
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