JP2009074632A - クラッチ断接制御機構及びその制御方法 - Google Patents

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Susumu Komatsuzaki
晋 小松崎
Isao Okamoto
本 勲 岡
Shigeru Doi
井 茂 土
Tetsuhisa Hayashi
哲 久 林
Kunihiro Kaneko
子 邦 寛 金
Masashi Shirai
井 雅 史 白
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Abstract

【課題】特に、貨物自動車等の定積載走行や、登坂中での変速を迅速に行えて、変速中の失速を防止することのできるクラッチ断接制御機構およびクラッチ断接制御方法の提供。
【解決手段】クラッチ断・接倍力装置(2A)と、エア供給源(31)からクラッチ断・接倍力装置(2A)に連通しエアが流過するエア回路(L1〜L11)と、該エア回路(L1〜L11)に介装された第1〜第3のクラッチバルブ(Vc1、Vc2、Vc3)と、クラッチストロークを検出する検出装置(22)と、制御装置(11)とを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、機械式トランスミッションを有する車両のクラッチ接続を、エアにより制御する技術に関する。
機械式トランスミッションを有し、既存の装置を活用したクラッチ接続機構を有する貨物車両において、クラッチを接続状態から切断状態に切り換える制御が、出願人によって提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図8の制御フローチャート及び図9の制御特性図では、係る制御(特許文献1)について説明している。
図8では、変速起動がなされたら(ステップS11がYES)、エンジントルクを減少させ(ステップS12)、エンジントルクがノーロードトルク(アイドリングが維持できるトルク)未満の条件を満たした場合に(ステップS13がYES)、クラッチをきるように制御している。
しかし、係る従来技術(特許文献1)における制御では、エンジントルクがノーロードトルク以下になるまではクラッチ操作(クラッチ断)がなされていない(図9参照)。
そのため、変速操作に費やされる時間が長くなってしまい、とりわけ、貨物自動車の定積載や、登坂時において、失速してしまう恐れがある。
なお図9において、Ltはエンジントルクの変化を、Lsはクラッチストロークの変化を示している。
その他の従来技術として、機械式トランスミッションを有する車両において、既存の装置を活用でき、自動発進時におけるクラッチ接続動作でのクラッチストロークのオーバーシュートを抑制し、モタツキ感を与えることなく変速操作を迅速に行うことの出来るクラッチ接続技術が、出願人によって提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、係る従来技術(特許文献2)では、特に自動発進時におけるクラッチ接続方法に関するものであり、上述したような問題点を解決するものではない。
特開2007−78101号公報 特開2007−78100号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、特に、貨物自動車等の定積載走行や、登坂中での変速を迅速に行えて、変速中の失速を防止するクラッチ断接制御機構およびクラッチ断接制御方法の提供を目的とする。
本発明のクラッチ断接制御機構は、機械式トランスミッション(3)を有する車両のクラッチ断接をエアにより制御するクラッチ断接制御機構(100)において、クラッチ断・接倍力装置(2A)と、エア供給源(31)からクラッチ断・接倍力装置(2A)に連通しエアが流過するエア回路(L1〜L12)と、クラッチストロークを検出する検出装置(22)と、クラッチ断接の際にエア回路(L1〜L12)におけるエアの流れを制御する制御装置(11)とを有し、前記制御装置(11)は、クラッチ(2)を接続状態から切断状態に切り換えるに際しては、トルクが所定値以上で且つクラッチストロークが規定値未満の領域ではクラッチ(2)を断操作する様にエアの流れを制御し、トルクが所定値以上で且つクラッチストロークが規定値以上の領域ではクラッチストロークを保持する様にエアの流れを制御し、トルクが所定値を下回った領域ではクラッチを断操作する様にエアの流れを制御する機能を有している(請求項1)。
また、本発明のクラッチ断接制御機構は、前記エア回路(L1〜L12)に介装された第1〜第3のクラッチバルブ(Vc1、Vc2、Vc3)を有し、前記制御装置(11)は第1〜第3のクラッチバルブ(Vc1、Vc2、Vc3)を開閉制御してクラッチを断状態やクラッチストロークを保持する状態にする機能を有している(請求項2)。
前記クラッチストロークの規定値は半クラッチ状態よりもクラッチ接続側の領域から選択されたクラッチストロークであり、前記トルクの所定値はアイドリングに必要なトルクである(請求項3)。
本発明のクラッチ断接制御方法は、機械式トランスミッション(3)を有する車両のクラッチ断接をエアにより制御するクラッチ断接制御機構であって、クラッチ断・接倍力装置(2A)と、エア供給源(31)からクラッチ断・接倍力装置(2A)に連通しエアが流過するエア回路(L1〜L12)と、クラッチストロークを検出する検出装置(22)とを備えたクラッチ接続制御機構(100)の制御方法において、クラッチ(2)を接続状態から切断状態に切り換えるに際して、トルクを検出する工程(S4)と、クラッチストロークを検出する工程(S6)と、トルクが所定値以上(S4がNO)で且つクラッチストロークが規定値未満の場合(S6がON)にクラッチの断操作を行う工程(S2)と、トルクが所定値以上(S4がNO)で且つクラッチストロークが規定値以上(S6がYES)の場合にはクラッチストロークを保持する工程(S7)と、トルクが所定値を下回った場合(S4がYES)にはクラッチ(2)の断操作を行う工程(S5)とを有している(請求項4)。
前記エア回路(L1〜L12)には第1〜第3のクラッチバルブ(Vc1、Vc2、Vc3)が介装されており、クラッチの断操作を行う工程(S5)では第1及び第3のクラッチバルブ(Vc1、Vc3)を開放して第2のクラッチバルブ(Vc2)を閉鎖し、前記クラッチストロークを保持する工程(S7)では第1のクラッチバルブ(Vc1)を開放して第2及び第3のクラッチバルブ(Vc2、Vc3)を閉鎖する(請求項5)。
前記クラッチストロークの規定値は半クラッチ状態よりもクラッチ接続側の領域から選択されたクラッチストロークであり、前記トルクの所定値はアイドリングに必要なトルクである(請求項6)。
上述する構成を具備する本発明によれば、クラッチ(2)を接続状態から切断状態に切り換えるに際して、トルクが所定値以上で、且つクラッチストロークが規定値未満の領域ではクラッチ(2)が「断」状態となる様にエアの流れを制御しているので、トルクが所定値(ノーロードトルク)を下回るまでクラッチ(2)が接続した状態を「保持」する従来技術に比較して、クラッチ(2)を切断側に移動するタイミングが早くなる。
そのため、クラッチ断・接倍力装置(2A)のクラッチを切断する側にエアを導入することが早期に開始され、クラッチ(2)を切断する時間を短縮する事ができ、以って、変速時間を短縮する事ができる。
変速時間を短縮する事により、定積載時や登坂走行中に変速操作をした際に失速する事態を抑制する事が出来る。
また、変速時間が短縮される事により、ドライバーのストレスが緩和されると共に、運行時間を短縮する事も可能となる。
また、本発明によれば、クラッチを接続状態から切断状態に切り換えるに際して、ルクが所定値以上であり、且つクラッチストロークが規定値以上の領域ではクラッチストロークを保持し、トルクが所定値を下回った領域ではクラッチを「断」状態とすることにより、変速時のショックを緩和する事が出来る。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
先ず、図1を参照して、本発明の実施形態に係るクラッチの構成について説明する。
図1において、全体を符号100で示すクラッチの接続制御機構は、例えば、ディーゼルエンジン1のエンジン回転数制御手段である電子ガバナ1Aと、クラッチハウジングに内蔵されたクラッチ2と、クラッチ操作を倍力支援するクラッチブースタ2Aと、機械式自動トランスミッション3と、その機械式自動トランスミッションの変速を自動的に行う自動シフトユニット3Aとを有している。
クラッチブースタ2Aは、クラッチ操作用のクラッチバルブ群Vcを経由した高圧エアによって操作される。クラッチバルブ群Vcは、第1のクラッチバルブVc1と、第2のクラッチバルブVc2と、第3のクラッチバルブVc3とを有し、図3を参照して後述する配管レイアウトとなっている。
そして、クラッチブースタ2Aが作動する場合、例えばクラッチを切る(クラッチ断)場合は、エアタンク31から高圧エアがエアラインLaを経由して第3のクラッチバルブVc3に入り、クラッチブースタ2Aを作動させる。
なお、クラッチの作動パターンである「クラッチ断」、「クラッチ保持」に関しては、図4、図5を参照して後述する。
クラッチの接続制御機構100は、機械式トランスミッション3の変速操作を制御するトランスミッションコントロールユニット(コントロールユニット)11と、エンジンコントロールユニット(エンジンコントローラ)12を備えている。
クラッチの接続制御機構100は、マニュアル操作用に、クラッチペダル2Pも備えている。そのクラッチペダル2Pには、クラッチペダル2Pを踏んでいないことを認識する第1のクラッチペダルスイッチ24と、クラッチペダル2Pを踏んだことを認識する第2のクラッチペダルスイッチ25とを備えている。
そして、第1及び第2のクラッチペダルスイッチ24、25からは、信号ラインを介して、クラッチペダルを「踏んだ」、「踏んでいない」の信号が、前記コントロールユニット11に伝送される。
ディーゼルエンジン1には、エンジントルクセンサ1Bと、エンジン回転センサ29が取り付けられ、エンジントルクとエンジン回転情報が、前記エンジンコントローラ12に伝送されている。
電子ガバナ1Aも電気的にエンジンコントローラ12と接続され、燃料噴射情報(エンジン負荷情報)がエンジンコントローラ12に伝送されている。エンジントルク制御は、電子ガバナ1Aが担っている。
エンジンコントローラ12は、アクセルペダル6に取り付けたアクセル開度センサ7とも接続され、アクセル開度情報がエンジンコントローラ12に伝送されている。
クラッチブースタ2Aはクラッチ操作用のクラッチレバー27に接続され、そのクラッチレバー27にはクラッチストロークセンサ22が取り付けられている。
機械式トランスミッション3の自動シフトユニット3Aは高圧エアによって作動し、その高圧エアはエアラインLaを介して供給される。
自動シフトユニット3Aは、信号ラインを介してコントロールユニット11と接続され、その時点のシフトポジションの情報がコントロールユニット11に伝送されている。
機械式トランスミッション3の後端には、車速センサ21が設けられ、車速情報が信号ラインを介してコントロールユニット11に伝送されている。機械式トランスミッション3には、レンジシャフト回転センサ17とメインシャフト回転センサ23が設けられ、各シャフトの回転情報がコントロールユニット11に伝送されている。
クラッチの接続制御機構100は、シフトレバー4Aを有するシフトユニット4とも接続されている。そして、シフトレバー4Aの頂部には、自動/手動切換用スイッチ5が設けられ、「手動」か「自動」かの情報が、コントロールユニット11に伝送されている。
コントロールユニット11はブレーキペダルスイッチ26とも接続され、ブレーキペダルを「踏んでいる」か「踏んでいない」かの情報が、コントロールユニット11に伝送されている。
エンジンコントローラ12はコントロールユニット11と接続され、エンジンの運転状況や、アクセル開度情報が、コントロールユニット11にも伝達されるように構成されている。
コントロールユニット11は、前記クラッチバルブ群Vcと接続され、クラッチバルブVc1〜Vc3に制御信号を発信する。また、コントロールユニット11は運転席のディスプレーユニット13及び警報ブザー13Aとも接続され、変速やクラッチ操作に関する情報が表示されたり、警告音を吹鳴させたりして、ドライバーに注意を喚起している。
図1において、符号Loは油圧ラインを示し、当該油圧ラインは、クラッチマスターシリンダ8(後述の図3では省略されて描かれている)とクラッチブースタ2Aを接続し、マニュアル操作時のクラッチ操作信号を油圧として伝送している。
次に、図2を参照して、コントロールユニット11と、その他の各ユニット(各検出手段や、制御先のユニット)との接続関係を説明する。
コントロールユニット11は、クラッチ制御部11cを有している。コントロールユニット11は、入力信号ラインSiを介して、エンジントルクセンサ1B、クラッチストロークセンサ22、変速起動検出手段(ギヤシフトユニット3Aに内臓)と接続されている。
また、コントロールユニット11は、制御信号ラインSoを介して、エンジントルク制御手段である電子ガバナ1Aと、クラッチバルブ群Vc(Vc1、Vc2、Vc3)とに接続されている。そして、コントロールユニット11は、各センサで得た情報をもとに、電子ガバナ1Aおよびクラッチバルブ群Vcに制御信号を発信する様に構成されている。
次に、図3を参照して、クラッチの制御機構について詳細に説明する。
図3において、クラッチブースタ2Aは、大径のエアシリンダ部201を有している。
クラッチブースタ2Aの上方には、詳細構造を省略した開閉弁208が設けられている。その開閉弁208は、マニュアル変速操作の場合(クラッチペダル2Pを踏んだ場合)のみに開放されるように構成されている。
クラッチペダル2P(図1参照:図3では図示せず)を踏むと、クラッチマスターシリンダ8(図1参照:図3では図示せず)の油圧が、ラインLo(図1参照:図3では図示せず)を経由して、図3で示す開閉弁208の図示しないスプールを移動させ、エアラインL3とL12とを連通させる。
その結果、高圧エアが、エアタンク31から、エアラインL3、開閉弁208、エアラインL12を経由して、ダブルチェックバルブVdの一方の入口i1に流入する。そしてダブルチェックバルブVdの弁体(スプール)Vdbは、図3において左方に移動して、ラインL12とラインL11とを連通させる。
上記動作は、マニュアル変速操作の場合について記述している。
図示の実施形態では、クラッチペダル2Pを使用しない自動変速であるので、ラインL3、L12にはエアは流れない。そして、自動変速時には、ダブルチェックバルブVdの弁体Vdbは、図3で示すように、右側に移動しており、ラインL5とラインL11とを連通している。
ダブルチェックバルブVdの他方の入口i2は、第1のクラッチバルブVc1と、エアラインL5を介して接続されている。
また、ダブルチェックバルブVdの出口Vdoは、エアシリンダ部201の左室201Lと、エアラインL11を介して連通している。
クラッチバルブVc1とクラッチバルブVc2は、エアラインL6及びエアラインL10を介して連通しており、エアラインL10にはオリフィスOが介装されている。
クラッチバルブVc1とクラッチバルブVc3は、エアラインL4を介して連通している。
クラッチバルブVc2は、エアラインL7及びL8を介して、エアシリンダ部201の右室201Rに連通している。
エアラインL7は、分岐点Bで、エアラインL8と分岐ラインL9に分岐している。分岐ラインL9の先端はブリーザ210が取り付けられ、ブリーザ210から大気にエアが開放されている。
クラッチバルブVc3は、エアラインL2及びL1を介して、エアタンク31に連通している。
前記エアシリンダ部201の内部にはピストン202が配置されており、ピストン202は、エアシリンダ201内周を摺動するように構成されている。
ピストン202の中心には、ロッド203が取り付けられている。ロッド203は、クラッチレバー27(図1参照:図3では図示せず)に係合し、ピストン202の左右の動きに従って、クラッチレバー27が揺動する様に構成されている。
図3中、符号Srはリターンスプリングを示し、リターンスプリングSrはピストン202を図示の左側に付勢している。
クラッチブースタ2Aは、上述したように構成されており、ロッド203及びピストン202が図3において右行(矢印Ya)すれば、クラッチが切れる(クラッチ断)ように作用し、ロッド203が図3において左行(矢印Yb)すれば、クラッチがつながる(クラッチ接)ように作用する。
ここで、図示の実施形態におけるクラッチの断・接の制御には、「クラッチ断」、「クラッチ保持」のモードがある。
次に、係る2つの制御モードについて、図4、図5を参照して説明する。
図4を参照して、「クラッチ断」の制御モードについて説明する。
「クラッチ断」モードでは、第1のクラッチバルブVc1及び第3のクラッチバルブVc3は共にON、第2のクラッチバルブVc2はOFFとなる。
第1のクラッチバルブVc1及び第3のクラッチバルブVc3が共にONになるため、エアタンク31からの高圧エアは、エアラインL1、L2、クラッチバルブVc3、エアラインL4、クラッチバルブVc1、エアラインL5、ダブルチェックバルブVd、エアラインL11を介して、エアシリンダ部201の左室201Lに流入する。なお、エアシリンダ部201の右室201Rは、エアラインL8、L9を介して、常時大気と連通している。
エアタンク31からの高圧エアが、エアシリンダ部201の左室201Lに流入し、エアシリンダ部201の右室201Rが大気と連通しているため、クラッチブースタ2Aのピストン202及びロッド203は、図4において右行(矢印Ya)して、クラッチレバー27(図1参照:図4では図示せず)を反時計回りに揺動させ、「クラッチ断」操作を行う。
次に図5を参照して、「クラッチ保持」の制御モードの場合の作動について説明する。
「クラッチ保持」モードでは、第1のクラッチバルブVc1はON、第2のクラッチバルブVc2及び第3のクラッチバルブVc3は共にOFFとなる。
第1のクラッチバルブVc1はONで、第3のクラッチバルブVc3がOFFであるため、エアシリンダ部201の左室201L側のエアは、エアラインL11、ダブルチェックバルブVd、エアラインL5、第1クラッチバルブVc1、ラインL6、第2のクラッチバルブVc2、エアラインL4までは連通する。しかし、第2のクラッチバルブVc2及び第3のクラッチバルブVc3が閉鎖しているため、それ以上は圧力を作用させる事が出来ない。その結果、クラッチブースタ2Aのピストン202は現状位置に保持される。
次に、図7の制御特性図を参照して、図示の実施形態において、クラッチを接続状態から、切断状態に切り換える制御を説明する。
図7において、Lt線はエンジントルクの変化を、線Lsは、クラッチストロークの変化を示している。横軸は何れも経過時間を示す。
符号Ptaはエンジントルクが減少し始める点、Ptcはエンジントルクが所定値(例えば、アイドリング時のエンジントルク、或いは、ノーロードトルク)に達した点を示している。
また、符号Psaは時間経過におけるPtaに対応する点、Psbはクラッチストロークが規定値に達した点、PscはPtcに対応する点を示している。
クラッチ動作は、点Psa〜点Psb間では「断」、点Psb〜点Psc間では「保持」、点Psc以降は再び「断」を行っている。
図7において、自動変速が開始されたら、直ちにエンジントルクを減少させる動作に入る(Pta点)。トルクを減少させる動作に入ると同時に、すなわちPta点に対応する時間では、クラッチを切る(「クラッチ断」)の操作を行う(Psa点)。
エンジントルクを減少させる具体的な方法としては、電子ガバナ1Aによって、燃料噴射量を制限する。
クラッチを切る場合、動力が完全に切れてしまうとショックを生じるので、クラッチストロークが規定値(5〜30%:Psb点)を超えたら、一旦、クラッチを「保持」する(Psb〜Psc:図5の状態)。そしてエンジントルクが所定値(アイドリングを維持する程度のエンジントルク)未満となった時点(Psc点)で、再度クラッチ「断」操作を行う。
次に、図6のフローチャートに基づき、図7をも参照して、クラッチ断・接制御、特にクラッチ断制御について説明する。
図6において、変速が起動したか否かを判定する。変速が起動するまでは待機しており(ステップS1がNOのループ)、変速が起動したなら(ステップS1がYES)、クラッチを「断」に操作する(ステップS2:図4の操作)。同時に、例えば電子ガバナ1Aによって燃料噴射量を減少せしめて、エンジントルクを減少させる(「トルク引き」:ステップS3)。
次のステップS4では、エンジントルクが所定値(ノーロードトルク:アイドリングが維持できるトルク)未満になったか否かを判断する。
エンジントルクが所定値未満になったなら(ステップS4がYES)、ステップS5に進む。一方、エンジントルクが未だ所定値以上の場合は(ステップS4のNO)、ステップS6に進む。
変速のためのクラッチ「断」操作を開始した直後であれば、エンジントルクはノーロードトルク以上であり(ステップS4のNO)、ステップS6において、クラッチストロークが規定値以上「断」側に移動しているか否かが判断される。
変速のためのクラッチ「断」操作を開始した直後であれば、クラッチストロークはさほど「断」側には進んでいないので(ステップS6がNO)、ステップS3に戻り、ステップS3以降を繰り返す。すなわち、図4で示す状態を維持して、クラッチ「断」操作を続行する。
時間の経過と共に、クラッチストロークが「断」側に進むと、クラッチストロークは規定値以上となり(規定値以上に「断」側に進む:ステップS6がYES)、ステップS7に進む。
ステップS7では、クラッチを保持した状態にせしめ(図5の状態)、ステップS3まで戻り、クラッチ「保持」状態を続行しつつ、ステップS3以降を繰り返す。
時間の経過と共にエンジントルクが減少(ステップS3)して、Ptc点においてエンジントルクがノーロードトルク未満になり(ステップS4がNO)、ステップS5に進む。
ステップS4がNOとなった時点では、ステップS7におけるクラッチ「保持」状態が持続している。ステップS5では、クラッチを「保持」状態(図5)から再び「断」状態(図4)に戻し、クラッチ断操作を続行し、変速制御を継続する。
上述した構成及び制御方法を具備した図示の実施形態によれば、エンジントルクがノーロードトルク以上で、且つ、クラッチストロークが規定値以上の場合は、クラッチを保持し、クラッチブースタの左室201Lにエアを溜めておくことで、クラッチを「断」操作する時間を短縮する。その結果、変速操作全体に費やされる時間を短縮することができる。
換言すれば、図示の実施形態によれば、エンジントルクがノーロードトルク以下になる以前の段階から、クラッチ「断」操作が開始され、クラッチブースタの左室201Lにエアを溜める操作が行われるので、クラッチを「断」操作する時間が短縮され、変速操作全体に費やされる時間が短縮される。
そして、変速操作全体に費やされる時間を短縮すれば、定積載走行や登坂中の変速時の失速を抑制することができる。
また、変速操作全体に費やされる時間の短縮はドライバーのストレスを抑える効果を奏する。
さらに、変速操作全体に費やされる時間の短縮は運行時間の短縮にもつながり、特に貨物自動車等においては、経済的効果をもたらす。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない旨を付記する。
本発明の実施形態を示すブロック図。 実施形態に係るコントロールユニットのブロック図。 実施形態に係るクラッチ操作機構のブロック図。 実施形態に係る「クラッチ断」状態の作動説明図。 実施形態に係る「クラッチ保持」状態の作動説明図。 実施形態に係るクラッチ断・接制御のフローチャート。 実施形態に係るクラッチ断・接制御の特性図。 従来技術におけるクラッチ断・接制御のフローチャート。 従来技術におけるクラッチ断・接制御の特性図。
符号の説明
1・・・ディーゼルエンジン
1A・・・電子ガバナ
2・・・クラッチ機構
2A・・・クラッチブースタ
2P・・・クラッチペダル
3・・・機械式トランスミッション
3A・・・ギヤシフトユニット
4・・・シフトレバーユニット
4A・・・シフトレバー
11・・・トランスミッションコントロールユニット/コントロールユニット
22・・・クラッチストロークセンサ
31・・・エアタンク
Vc1〜Vc3・・・クラッチバルブ

Claims (6)

  1. 機械式トランスミッションを有する車両のクラッチ断接をエアにより制御するクラッチ断接制御機構において、クラッチ断・接倍力装置と、エア供給源からクラッチ断・接倍力装置に連通しエアが流過するエア回路と、クラッチストロークを検出する検出装置と、クラッチ断接の際にエア回路におけるエアの流れを制御する制御装置とを有し、前記制御装置は、クラッチを接続状態から切断状態に切り換えるに際しては、トルクが所定値以上で且つクラッチストロークが規定値未満の領域ではクラッチを断操作する様にエアの流れを制御し、トルクが所定値以上で且つクラッチストロークが規定値以上の領域ではクラッチストロークを保持する様にエアの流れを制御し、トルクが所定値を下回った領域ではクラッチを断操作する様にエアの流れを制御する機能を有していることを特徴とするクラッチ断接制御機構。
  2. 前記エア回路に介装された第1〜第3のクラッチバルブを有し、前記制御装置は第1〜第3のクラッチバルブを開閉制御してクラッチを断状態やクラッチストロークを保持する状態にする機能を有している請求項1のクラッチ断接制御機構。
  3. 前記クラッチストロークの規定値は半クラッチ状態よりもクラッチ接続側の領域から選択されたクラッチストロークであり、前記トルクの所定値はアイドリングに必要なトルクである請求項1、2の何れかのクラッチ断接制御機構。
  4. 機械式トランスミッションを有する車両のクラッチ断接をエアにより制御するクラッチ断接制御機構であって、クラッチ断・接倍力装置と、エア供給源からクラッチ断・接倍力装置に連通しエアが流過するエア回路と、クラッチストロークを検出する検出装置とを備えたクラッチ接続制御機構の制御方法において、クラッチを接続状態から切断状態に切り換えるに際して、クラッチストロークを検出する工程と、トルクを検出する工程と、トルクが所定値以上で且つクラッチストロークが規定値未満の場合にクラッチの断操作を行う工程と、トルクが所定値以上で且つクラッチストロークが規定値以上の場合にはクラッチストロークを保持する工程と、トルクが所定値を下回った場合にはクラッチの断操作を行う工程とを有していることを特徴とするクラッチ断接制御機構の制御方法。
  5. 前記エア回路には第1〜第3のクラッチバルブが介装されており、クラッチの断操作を行う工程では第1及び第3のクラッチバルブを開放して第2のクラッチバルブを閉鎖し、前記クラッチストロークを保持する工程では第1のクラッチバルブを開放して第2及び第3のクラッチバルブを閉鎖する請求項4の制御方法。
  6. 前記クラッチストロークの規定値は半クラッチ状態よりもクラッチ接続側の領域から選択されたクラッチストロークであり、前記トルクの所定値はアイドリングに必要なトルクである請求項4、5の何れかの制御方法。
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JP2012254735A (ja) * 2011-06-09 2012-12-27 Isuzu Motors Ltd エアコンプレッサーシステム及びエアコンプレッサー制御方法

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