JP2627414B2 - クラッチ操作装置 - Google Patents

クラッチ操作装置

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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 a. 産業上の利用分野 本発明は、自動車のクラッチ操作装置に関し、特に、
クラッチレバー作動用のピストンをシリンダ内に往復動
可能に挿入配置して成るアクチュエータと、前記シリン
ダ内の作動室に圧縮空気を供給する供給弁と、前記作動
室内の圧縮空気を排出する排出弁とをそれぞれ具備し、
前記作動室内の圧縮空気の給排によって前記ピストンを
往復動させてクラッチを断接操作するようにしたクラッ
チ操作装置に関する。
b. 従来の技術 この種の従来のクラッチ操作装置においては、クラッ
チ操作用アクチュエータの作動室に圧縮空気を供給して
ピストンを往動させ、ピストンが往動してクラッチが切
れた段階で圧縮空気の供給を停止し、その後にトランス
ミッションのギヤ切換を行ない、このギヤ切換が完了し
た後に作動室内の圧縮空気を排気してピストンを復動さ
せ、クラッチを接続するようにしている。なお、半クラ
ッチ操作時においては、スムーズな走行を行なうためク
ラッチ接続過少の場合は排気弁を、またクラッチ接続過
多の場合は給気弁を開弁状態と閉弁状態とに交互に切換
えて圧縮空気を一定の周期で間欠的に排気又は給気する
ようにしている。
c. 発明が解決しようとする問題点 このように、従来では、排気弁又は給気弁の切換制御
を一定の周期で一定時間開弁する方法で行って半クラッ
チ接続操作をするように構成していたため、次のような
問題点を有していた。
すなわち、アクチュエータの駆動圧たる圧縮空気の圧
力とピストンのストロークとの関係は第3図に示すよう
なヒステリシス特性を有するため、同図において、半ク
ラッチ操作時にX線で接続過多になり給気を開始して
も、駆動圧力がX点よりX′点になるまでピストンのス
トロークはほとんど変化せず、またY′点の半クラッチ
前点で待機後、半クラッチ操作に移行のため排気を開始
してもアクチュエータ及びクラッチ本体の静摩擦に打ち
勝つまでストロークしないので、半クラッチ操作の時間
遅れが生じ、スムーズな走行ができない不都合がある。
しかも、半クラッチ操作時の圧縮空気の給排は小流量
の電磁弁を間欠的にON−OFF制御するのが一般的であ
り、作動の時間遅れがさらに助長されることとなる。
本発明はこのような問題点を解決すべくなされたもの
であって、本発明の目的は、電磁弁のON−OFF制御の開
始時における作動の時間遅れを解消してクラッチの断接
操作を迅速かつ円滑に行ない得るように構成したクラッ
チ操作装置を提供することにある。
d. 問題点を解決するための手段 上述の問題点を解消するために、本発明では、クラッ
チレバー作動用のピストンをシリンダ内に往復動可能に
挿入配置して成るアクチュエータと、前記シリンダ内の
作動室に圧縮空気を供給する供給弁と、前記作動室内の
圧縮空気を排出する排気弁とをそれぞれ具備し、前記作
動室内の圧縮空気の給排によって前記ピストンを往復動
させてクラッチを断接操作するようにしたクラッチ操作
装置において、半クラッチ状態の期間中は前記供給弁又
は排気弁を開弁状態と閉弁状態とに交互に切換えるON−
OFF制御を行なうと共に、クラッチ完断状態から半クラ
ッチ状態になる前に前記ピストンが一旦停止したのち半
クラッチ操作に入った初期、及び、半クラッチ状態の期
間中に前記ピストンの作動方向を逆方向に変換する際の
作動変換時に、前記ON−OFF制御の開始初期における第
1回目の開弁期間を第2回目の開弁期間よりも長く設定
している。
以下、本発明の実施例に付き第1図〜第3図を参照し
て説明する。
第1図はクラッチ制御装置の構成を示すものであっ
て、同図において、1はクラッチ操作用のアクチュエー
タである。このアクチュエータ1は、シリンダ部2、ス
レーブシリンダ部3及び電磁弁ユニット4を具備してい
る。
上述のシリンダ部2は、円筒形のシリンダ5と、この
シリンダ5内に往復動可能に挿入されたピストン6とか
ら成り、シリンダ5内はピストン6によって2分割され
てピストン6の左右両側に作動室7及び背圧室8が形成
されている。しかして、作動室7内に圧縮空気が供給さ
れると、ピストン6が第1図において矢印A方向に往動
するようになっている。さらに、ピストン6は、作動室
7内に配設された調整ばね9にて矢印A方向(往動方
向)に常時附勢され、これによりいわゆる常時接触型ク
ラッチの摩耗に対応できるように構成されている。な
お、ピストン6の往動時にシリンダ5内の背圧室8内の
空気を外部に逃がすために、シリンダ5には背圧室8側
に排気用の弁体10が設けられている。
また、上述のスレーブシリンダ部3は、円筒形のスレ
ーブシリンダ3aと、このシリンダ3a内に摺動自在に配設
された中継ピストン11とから構成されている。この中継
ピストン11の一端側にはピストン6のピストンロッド12
の先端が連結されると共に、その他端側にはプッシュロ
ッド13が一端が連結されている。そして、プッシュロッ
ド13の他端は、支軸14aを中心に回動自在に配設された
クラッチレバー14の先端に連結され、プッシュロッド13
に連動してクラッチレバー14が回動されるようになって
いる。なお、スレーブシリンダ3の端部には、防塵のた
めに伸縮自在のダストブーツ17が取付けられている。ま
た、クラチレバー14の側部には、このレバー14の回動位
置を検出するためのストロークセンサ15が設けられ、こ
のセンサ15からの検出信号がコントローラ16に供給され
るようになっている。さらに、このコントローラ16に
は、変速用のセレクトレバーSからのセレクト信号、並
びに、アクセル開度、エンジン回転数、車速、トランス
ミッション位置、ブレーキ等の信号が入力され、これら
の信号の比較演算結果に基いてコントローラ16から所定
の制御信号が出力され、これによって最適な自動クラッ
チ制御がなされるように構成されている。なお、図示を
省略したが、上述のプッシュロッド13の往動によりクラ
ッチが切られ、その後の復動によりクラッチが再び接続
されるように構成されている。
一方、上述の電磁弁ユニット4は、常時閉弁形の第1
〜第4の電磁弁18,19,20,21から成り、これらのうち第
1及び第2の電磁弁18,19は通過流量が大きいものであ
り、第3及び第4の電磁弁20,21は通過流量が小さいも
のである。そして、これらの電磁弁18〜21は、コントロ
ーラ16からの制御信号によって切換制御されるようにな
っている。ここで、電磁弁18〜21の接続関係に付き述べ
ると、圧縮空気供給用の第1及び第3の電磁弁18,20が
互いに並列に接続され、エアーリザーバ22の圧縮空気導
出口がフィルタ23及び管路aを介して電磁弁18,20の導
入口にそれぞれ接続されている。そして、第1の電磁弁
18の導出口は管路b,c、切換弁25のポート部25a及びシリ
ンダ5の通気孔26を順次介して、また第3の電磁弁20の
導出口は絞り弁24、管路b,c、切換弁25のポート部25a及
びシリンダ5の通気孔26を順次介してシリンダ5の作動
室7にそれぞれ接続されている。また、排気用の第2の
電磁弁19の導入口は前記管路b,c、切換弁25のポート部2
5a及び通気孔26を順次介してシリンダ5の作動室7に接
続され、その導出口は大気に連通されている。一方、排
気用の第4の電磁弁21の導入口は絞り弁27、管路d,c、
切換弁25のポート部25a及び通気孔26を順次介してシリ
ンダ5の作動室7に接続され、その導出口は大気に連通
されている。
さらに、本例の装置には、非常用エアリザーバ29、逆
止弁30及び電磁弁31から成る非常用空圧源32と、導入
孔,導出孔,大気排出孔の3ポートを有し、導出孔と大
気排出孔が連通する第1の位置及び導出孔と導入孔が連
通する第2の位置をとる2位置3接続方向制御弁33と、
非常用排気弁34が付設されている。すなわち、非常用空
圧源32からの圧縮空気は管路eを介して制御弁33の導入
口に接続され、この制御弁33の導出口は管路fを介して
切換弁25の他方の導入口25bに接続されている。また、
上述の非常用排気弁34の導入口は管路gを介して切換弁
25の一方の導入口25aに接続され、その導出口は大気に
連通されている。なお、上述の弁31,33,34は共にコント
ローラ16にて切換制御されるようになっている。
次に、このような構成のクラッチ制御装置の動作を第
2図及び第3図を参照して詳細に説明する。
第2図は車両走行の各状態におけるクラッチの操作状
況を時間の経過と共に示すタイムチャートであって、同
図において領域(I)は車両の発進時にニュートラルか
ら例えば第1速に変速する場合のクラッチ操作を示し、
領域(II)は車両走行中に例えば第2速から第3速に切
換える際のクラッチ操作を示し、領域(III)は車両走
行中に超低速でいわゆる“のろのろ走行”を行なう場合
のクラッチ操作を示している。
まず、領域(I)における各クラッチ操作に付き述べ
る。
クラッチ操作A: この操作Aは発進に際しクラッチを切るための操作で
ある。
この場合には、アクセル開度、エンジン回転数、車
速、ブレーキ、トランスミッション位置等の信号と共
に、ストロークセンサ15からのストローク位置信号及び
セレクトレバーSからのセレクト位置信号がコントロー
ラ16に入力され、これらの信号がコントローラ16内で比
較演算される。その演算結果に基いてクラッチを切る必
要があると判断された時にクラッチ断指令信号がコント
ローラ16から出力される。これに伴い、第1の電磁弁18
だけが励磁状態(ON状態)に切換えられて開弁され、エ
アーリザーバ22からの圧縮空気がフィルタ23、管路a、
第1の電磁弁18、管路b,c、切換弁25のポート部25a及び
シリンダ5の通気孔26を順次介して作動室7内に供給さ
れる。これによって、ピストン6及びピストンロッド12
が第1図において矢印A方向に往動され、これと一緒に
中継ピストン11及びプッシュロッド13が矢印A方向に往
動される。なお、このピストン6の往動時には、背圧室
8内の空気はパワーシリンダ5の弁体10を介して外部に
排出される。これに伴い、クラッチレバー14が支軸14a
を中心として矢印C方向に回動されると共に、図外のク
ラッチ機構が応動してクラッチが切られる。
この際、クラッチが切られた直後のクラッチレバー14
の回動位置がストロークセンサ15にて検出され、このス
トロークセンサ15からの検出信号がコンローラ16に入力
される。この検出信号がコントローラ16に入力される
と、コントローラ16から第1の電磁弁18に所定の制御信
号が供給され、この第1の電磁弁18が非励磁状態(OFF
状態)に切換えられて閉弁状態となり、作動室7への圧
縮空気の供給が停止される。
クラッチ操作B: この操作Bは、上述のクラッチ操作Aの完了後に、変
速機をニュートラルから第1速に切換えるための操作で
ある。
この場合、クラッチ操作Aで第1の電磁弁18が閉弁し
た時、他の第2〜第4の電磁弁19〜21はすべて非励磁
(OFF)が閉弁状態となされ、この操作Bの期間中にト
ランスミッションは図示しないアクチュエータによりニ
ュートラルから第1速に自動的に切換操作される。
クラッチ操作C: この操作は前記操作Bでのトランスミッションの切換
操作後において、再びクラッチを接続するための操作で
ある。
この場合、コントローラ16からクラッチ接指令信号が
出力され、これに基いて排気用の第2及び第4の電磁弁
19,21だけが同時に励磁(ON)されて開弁される。な
お、大流量の第2の電磁弁19はクラッチ操作Cの開始直
後から比較的短時間T1だけ開弁状態となされ、時間T1
経過後に閉弁状態となされるが、小流量の第4の電磁弁
21は時間T1の経過後も開弁状態のままに維持される。
しかして、クラッチ操作Cの開始時には、シリンダ5
の作動室7内の圧縮空気がシリンダ5の通気孔26、切換
弁25、及び第2及び第4の電磁弁19,21の双方を介して
外部へ排出されるため、ピストンロッド6の復動が急速
に行なわれる。さらに詳述すると、ピストン6のストロ
ークとピストン6の駆動圧(作動室7内の圧力)との間
には、アクチュエータ1及びクラッチ本体における摩擦
抵抗等に起因して第3図に示す如くヒステリシスを有
し、ピストン6のストロークが第3図においてYf点にあ
る時に作動室7内の圧縮空気を排出して駆動圧を減少せ
しめてもその駆動圧がYf′点まで低下して初めてピスト
ン6が復動されるが、本例の場合には、小流量の第2の
電磁弁のみならず大流量の第4の電磁弁21を介して作動
室7内の圧縮空気を排出するようにしているので、ピス
トン6の駆動圧をYf点からYf′点まで短時間のうちに低
下せしめることができる。従って、ヒステリシスに基づ
く復動遅れが解消され、ピストン6は迅速に復動開始さ
れることとなる。
また、大流量の第2の電磁弁19が閉弁された後には、
小流量の第4の電磁弁21のみを介しての圧縮空気の排出
が行なわれ、ピストン6の矢印B方向すなわちクラッチ
が接続される方向への復動が緩やかに行なわれる。そし
て、クラッチがいわゆる半クラッチ状態になり始める位
置までクラッチレバー14が復動してピストン6のストロ
ークが第2図において符号αで示す位置に達すると、ス
トロークセンサ15から所定の検出信号がコントローラ16
へ供給され、第4の電磁弁21が非励磁(OFF)となされ
て閉弁状態に切換えられる。
クラッチ操作D: この操作は、前記操作Cの後に半クラッチ状態になり
始める位置にプッシュロッド13を保持するための操作で
ある。
この場合、すべての電磁弁18〜21が閉弁状態となさ
れ、図外のクラッチと作動室7内の圧縮空気及び調整ば
ね9による作用力とが均衡した位置にピストン6及びプ
ッシュロッド13が保持される。
クラッチ操作E: この操作は、前記操作Dにて発進条件が整い、発進の
ためプッシュロッド13が復動してクラッチが接続される
過程において、コントローラ16からの制御信号に基いて
第4の電磁弁21を交互にON−OFF制御(デューティ制
御)し、クラッチを迅速かつ円滑に接続させるための操
作である。
この場合、クラッチ操作Eの開始時点βから第4の電
磁弁21の開閉制御が行なわれるが、第4の電磁弁21の第
1回目の励磁(ON)期間すなわち第1回目の開弁時間T2
は比較的長く、第2回目の開弁時間T3は比較的短い時間
(但し、T2>T3)に設定され、開弁、閉弁を交互に繰り
返されてON−OFF制御される。なお、第2回目以降の開
弁時間と閉弁時間の関係は一定周期に限定されることな
く、最適なクラッチ接続速度が得られるようデューティ
比を任意に設定可能である。
このようなON−OFF制御によれば、ON−OFF制御の開始
時から短時間のうちにプッシュロッド13が復動を開始
し、クラッチが迅速かつスムーズに接続される。さらに
詳述すると、プッシュロッド13、中継ピストン11及びピ
ストン6が静止状態の下に置かれている時(第2図にお
いて符号βで示す時点)の静摩擦係数が可成り大きいた
め、短時間の励磁を一定期間毎に行なっていたのではピ
ストン6の復動開始に時間を要し、第4の電磁弁21のON
−OFF制御の開始時点からピストン6の復動開始時点ま
での間に大きな時間遅れを生じる。しかし、本例の場合
には、第4の電磁弁21のON−OFF制御において第1回目
の励磁期間を長く設定するようにしているので、上述の
如き時間遅れの問題を効果的に解消することができる。
すなわち、第1回目の励磁により第4の電磁弁21が比較
的長い期間に亘って開弁されるため、この期間中にシリ
ンダ5の作動室7内の圧縮空気が急激に外部へ排出され
ることとなり、作動室7内の圧力が急激に低下する。こ
のため、ピストン6は静摩擦力に抗して短時間のうちに
復動し始め、それ以後は、短期間毎のON−OFF制御によ
りスムーズなクラッチ接続動作がなされる。
クラッチ操作F: この操作は、クラッチ操作Eの終了後、ピストン6を
更に復動させてクラッチを完全に接状態にするためのも
のである。
この場合、クラッチの接続がほぼ完了した旨の信号に
基いて、コントローラ16からの制御信号により、第4の
電磁弁21のON−OFF制御が停止されて閉弁状態となされ
る一方、第2の電磁弁19が励磁されて開弁される。これ
に伴い、前記作動室7内の圧縮空気が切換弁25、管路c,
d及び第2の電磁弁19を順次介して外部へ排出され、ク
ラッチが完全に接続される。
以上のクラッチ操作A〜Eによって領域Iの操作が完
了し、次いで領域IIのクラッチ操作が行なわれる。この
領域IIにおいては、既述の如きクラッチ操作A,B,Cが順
次行なわれ、クラッチ操作Bにおいて変速機が第2速か
ら第3速に切換えられる。
また、領域(III)においては、既述の如きクラッチ
操作A,B,C,Dが順次行なわれ、その後にクラッチ操作E
及びGが必要に応じた期間に亘って交互に繰り返され
る。
クラッチ操作G: この操作は、前記クラッチ操作Eの途中で、すなわち
クラッチをON−OFF制御によって接続している時、接続
過多になり少しクラッチを切る状態にするための操作で
ある。
この場合、前記クラッチ操作Eによりプッシュロッド
13のストロークが第3図においてY′点からX点に復動
されて半クラッチ状態からクラッチを接続しすぎた状態
になった時点γ(第2図参照)で、小流量の第3の電磁
弁20がON−OFF制御されると同時に、大流量の第1の電
磁弁18が比較的短い期間T4に亘って励磁されて開弁され
る。この第3の電磁弁20のON−OFF制御は、前記クラッ
チ操作Eにおける第4の電磁弁21のON−OFF制御と同様
に、第1回目の開弁時間T5が長く設定され、第2回目の
開弁期間は短時間T6となされている。従って、符号γで
示す時点の直後には、小流量の第3の電磁弁20のみなら
ず大流量の第1の電磁弁18も開弁されるため、作動室7
内の圧力(駆動圧)は第3図においてX点からX′点に
まで短時間のうちに上昇せしめられ、ピストン6が直ち
に往動することとなる。しかして、符号γで示す時点の
直後に比較的多量の圧縮空気が作動室7内に急激に供給
され、ピストン6のストロークと駆動圧との間にヒステ
リシスが存在するにも拘わらず、短時間のうちにピスト
ン6が往動開始されてそれ以後は緩やかに作動され、ク
ラッチが接続されすぎな状態からクラッチ断方向の位置
(第2図において符号β′で示す箇所)に移動される。
しかる後、クラッチを切りすぎた状態になると第3の
電磁弁20が閉弁されると同時に、第2及び第4の電磁弁
19,21が共に開弁される。なおこの場合も、第4の電磁
弁21は既述と同様なON−OFF制御がなされ、さらに既述
の場合と同様に、第2の電磁弁19の開弁期間T1は第4の
電磁弁21の第1回目の開弁期間T2よりも短く設定され
る。
しかして、クラッチ操作E及びGが交互に繰り返さ
れ、半クラッチ状態の下で超低速の“のろのろ走行”が
行なわれる。
ところで、非常時(何らかの故障によりエアリザーバ
22からの圧縮空気がシリンダ5の作動室7に供給されな
くなった時)には、コントローラ16からの制御信号に基
づいて電磁弁31が開弁されると共に制御弁33が第2の位
置になり、非常用排気弁34が開弁されて切換弁25のポー
ト部25a側の排気が行なわれ、非常用エアリザーバ29か
ら電磁弁31,制御弁33及び切換弁25のポート部25bを順次
介して圧縮空気が前記作動室7内に供給され、これによ
ってクラッチ断操作が行なわれる。また、クラッチ接操
作時における作動室7内の圧縮空気の排気は制御弁33が
第1の位置をとることにより行なわれる。
e. 発明の効果 以上の如く、本発明は、クラッチ完断状態から半クラ
ッチ状態になる前にピストンが一旦停止したのち半クラ
ッチ操作に入った初期、及び、半クラッチ状態の期間中
にピストンの作動方向を逆方向に変換する際の作動変換
時に、供給弁(例えば、実施例における第3の電磁弁2
0)又は排気弁(例えば実施例における第4の電磁弁2
1)を開弁状態と閉弁状態とに交互に切換制御(ON−OFF
制御)するに際し、第1回目の開弁期間を第2回目の開
弁期間よりも長く設定するようにしたものであるから、
アクチュエータ及びクラッチ本体の静摩擦係数が大き
く、アクチュエータのピストンのストロークと作動室内
の圧縮空気の圧力との間にヒステリシスが存在しても、
ON−OFF制御の第1回目の開弁期間に比較的多量(例え
ば、ヒステリシス相当分)の圧縮空気が給排されて、ON
−OFF制御の開始時点から短時間のうちにピストンが迅
速に作動開始されることとなる。
すなわち、本発明によれば、ピストンが一旦停止した
後の半クラッチ操作の初期時におけるON−OFF制御の第
1回目の開弁期間を第2回目の開弁期間よりも長く設定
したので、その長くした分だけ、停止による動摩擦と静
摩擦の差による動作遅れを解消することができ、ON−OF
F制御の開始時点から短時間のうちにピストンを迅速に
作動させることができる。さらに、本発明によれば、ピ
ストンの作動方向を逆方向に変換する際の作動変換時に
おける第1回目の開弁時間を第2回目よりも相対的に長
く設定したので、その長くした分だけ、作動方向が異な
ることによるヒステリシスによる作動遅れを解消するこ
とができる。従って、クラッチ完断状態から半クラッチ
状態への移行を速やかに行なうことができると共に、半
クラッチ状態の期間中にクラッチ接続過少やクラッチ接
続過多が生じた場合には速やかにこれを是正することが
できる。このため、クラッチ断接操作時(半クラッチ
時)の応答性が改善され、クラッチ操作のフィーリング
の改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係るクラッチ操作装置の構成図、第2
図は本クラッチ操作装置の動作を説明するタイムチャー
ト、第3図は作動室内の圧縮空気の圧力とピストンのス
トロークとの関係を示す特性図である。 1……クラッチ操作用のアクチュエータ、 5……シリンダ、6……ピストン、 7……作動室、8……背圧室、 11……中継ピストン、12……ピストンロッド、 13……プッシュロッド、14……クラッチレバー、 15……ストロークセンサ、16……コントローラ、 18……第1の電磁弁(給気用の大流量の電磁弁)、 19……第2の電磁弁(排気用の大流量の電磁弁)、 20……第3の電磁弁(給気用の小流量の電磁弁)、 21……第4の電磁弁(排気用の小流量の電磁弁)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−124735(JP,A) 特開 昭61−119819(JP,A) 特開 昭61−278629(JP,A) 実開 昭62−4430(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クラッチレバー作動用のピストンをシリン
    ダ内に往復動可能に挿入配置して成るアクチュエータ
    と、前記シリンダ内の作動室に圧縮空気を供給する供給
    弁と、前記作動室内の圧縮空気を排出する排気弁とをそ
    れぞれ具備し、前記作動室内の圧縮空気の給排によって
    前記ピストンを往復動させてクラッチを断接操作するよ
    うにしたクラッチ操作装置において、半クラッチ状態の
    期間中は前記供給弁又は排気弁を開弁状態と閉弁状態と
    に交互に切換えるON−OFF制御を行なうと共に、クラッ
    チ完断状態から半クラッチ状態になる前で前記ピストン
    が一旦停止したのち半クラッチ操作に入った初期、及
    び、半クラッチ状態の期間中に前記ピストンの作動方向
    を逆方向に変換する際の作動変換時に、前記ON−OFF制
    御の開始初期における第1回目の開弁期間を第2回目の
    開弁期間よりも長く設定したことを特徴とするクラッチ
    操作装置。
JP62265557A 1987-10-21 1987-10-21 クラッチ操作装置 Expired - Lifetime JP2627414B2 (ja)

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