JPH05263913A - 車両用自動変速機の変速制御方法 - Google Patents

車両用自動変速機の変速制御方法

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JPH05263913A
JPH05263913A JP4062270A JP6227092A JPH05263913A JP H05263913 A JPH05263913 A JP H05263913A JP 4062270 A JP4062270 A JP 4062270A JP 6227092 A JP6227092 A JP 6227092A JP H05263913 A JPH05263913 A JP H05263913A
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friction engagement
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engagement means
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Kenjiro Fujita
憲次郎 藤田
Katsutoshi Usuki
克俊 臼杵
Tetsuo Ikebuchi
徹雄 池渕
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 一の変速段を確立するために、少なくとも第
1及び第2摩擦係合手段を係合させる車両用自動変速機
の変速ショックを低減させる。 【構成】 第2ソレノイド弁を、所謂がた詰め操作後に
急激に係合させる一方、第1ソレノイド弁を、がた詰め
操作後に徐々に係合させて所定の変速段を確立する場
合、少なくとも第1ソレノイド弁のがた詰め操作を完了
(k時点)するまでに、第2ソレノイド弁のがた詰め操
作を完了させる(h時点)。これにより、第1クラッチ
を徐々に係合させながら滑らかにシフトチェンジを終了
させることができ、変速ショックの低減を図ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用自動変速機の、
ニュートラルレンジ(N)からドライブレジ(D)への
切り換え時の変速制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車に搭載される自動変速機は、油圧
式多板クラッチや油圧式ブレーキ等の摩擦係合手段を多
数備えており、係合させる摩擦係合手段の組み合わせを
変えることで、シフトチェンジを実施している。例え
ば、自動車の走行中、走行モードを一旦Nレンジに変更
した後、再びDレンジに変更した場合において、自動変
速機を制御するコントローラが、走行に適している変速
段として、例えば、第3速を選択したときには、このコ
ントローラは、自動変速機の第1の摩擦係合手段(これ
をOD(オーバ・ドライブ)クラッチという)を急激に
係合させると共に、第2の摩擦係合手段(これをUD
(アンダー・ドライブ)クラッチという)を徐々に係合
させ、ニュートラルから第3速へのシフトチェンジを実
施する。
【0003】ところで、前記各クラッチは、多数の摩擦
係合板を互いに摩擦係合させることでトルク伝達を行っ
ている。各摩擦係合板間には、所定のクリアランスが設
けられており、クラッチの係合が完全に解除されている
状態において、各摩擦係合板間に大きい引きずりトルク
が発生することを防止している。このため、前記各クラ
ッチに作動油圧を供給し始めてから、各摩擦係合板同士
が実際に摩擦係合を開始するまでには、無効ストローク
を移動するための所謂がた詰め操作が必要となる。この
がた詰め操作に要する時間は実験により予め求められて
いるが、製造上の精度のばらつき等に起因して各クラッ
チ間で異なることが多く、また、各摩擦係合板の磨耗等
により変化する。
【0004】コントローラは、各クラッチ毎に実験で求
められた各がた詰め時間を予め記憶しておき、さらに、
所謂学習制御を行うことで、これらのがた詰め時間を適
宜更新している。そして、コントローラは、これらのが
た詰め時間に基づいて各クラッチをがた詰め操作した
後、引き続き、各クラッチの係合を開始し、前述したよ
うに自動変速機をNレンジからDレンジの第3速にシフ
トチェンジさせている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、自動変速機
のシフトチェンジを実施する場合、変速ショックを減少
させるためには、急激に係合される側のクラッチ(上述
の場合ではODクラッチ)の係合を、徐々に係合される
側のクラッチ(上述の場合ではUDクラッチ)の係合が
完了する以前に完了させていることが望ましい。
【0006】しかしながら、各クラッチのがた詰め時間
が異なり、従って、ODクラッチよりもUDクラッチの
方が先にがた詰め操作を終了し、UDクラッチの係合が
先に開始されることがある。このような場合には、自動
変速機の変速ショックが発生する虞があり、シフトフィ
ーリングに劣る問題が生じる。本発明は、上述の問題点
を解決するためになされたもので、一の変速段を確立す
るために2以上の摩擦係合手段を係合させる自動変速機
の変速ショックの低減を図る変速制御方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明によれば、一の変速段を確立するために、少な
くとも第1及び第2摩擦係合手段を係合させる車両用自
動変速機の変速制御方法において、第1摩擦係合手段
を、係合が完全に解除された状態の待機位置から、係合
を開始する直前位置までの無効ストロークを移動させた
後、これに引き続いて当該第1摩擦係合手段を急激に係
合させる一方、第2摩擦係合手段を、係合が完全に解除
された状態の待機位置から、係合を開始する直前位置ま
での無効ストロークを移動させた後、これに引き続いて
当該第2摩擦係合手段を徐々に係合させ、前記第1摩擦
係合手段の無効ストロークの移動を、少なくとも第2摩
擦係合手段の無効ストロークの移動が完了するまでに完
了させるようにする車両用自動変速機の変速制御方法が
提供される。
【0008】
【作用】第1及び第2摩擦係合手段は、無効ストローク
を移動して、所謂がた詰め操作を完了した後、これに引
き続いてこれらの係合操作が開始される。第1摩擦係合
手段は、第2摩擦係合手段よりも先に無効ストロークの
移動を完了するので、第1摩擦係合手段が無効ストロー
クの移動を完了した時点では、第2係合手段は未だ係合
解除状態にあり、伝達トルクを発生させない。このた
め、例え、第1摩擦係合手段が無効ストロークの移動を
完了した時点で、既に第2摩擦係合手段が係合を開始し
ていたとしても変速ショックが生じる虞がない。
【0009】
【実施例】以下、本発明の一実施例を添付図面に基づい
て詳述する。図1は、本発明に係る変速制御方法を実施
する車両用自動変速機の概略構成を示している。図中符
号1は、内燃エンジンを示し、このエンジン1の出力
は、自動変速機2を介して駆動輪(図示せず)に伝達さ
れる。
【0010】自動変速機2は、トルクコンバータ4、歯
車変速装置3、油圧回路5及びコントローラ40等より
構成され、自動変速機2の走行レンジは、運転者がシフ
トレバー(図示せず)を操作することで選択される。こ
のシフトレバーは、運転席に配設されている。歯車変速
装置3は、図2に示すように、複数の遊星歯車機構を利
用したパワートレーンと、各変速段を操作する変速摩擦
係合手段等より構成されている。この変速摩擦係合手段
は、第1〜第3クラッチ33〜35と、第1及び第2ブ
レーキ36,37等より構成されており、これらのう
ち、作動しているクラッチやブレーキの組み合わせを変
えることで、シフトチェンジが実施される。即ち、表1
に示す組み合わせに従って各クラッチやブレーキを作動
させると、対応する変速段が確立される。
【0011】
【表1】 ここで、表中、Cはクラッチを、Bはブレーキを、Re
vはリバースを、Nはニュートラルを、Pはパーキング
を意味する。また、表中、○は作動を示す。
【0012】例えば、各摩擦係合手段のうち、第1クラ
ッチ33と第1ブレーキ36のみを係合させた場合に
は、第1速が確立され、また、第1クラッチ33と第2
クラッチ34のみを係合させた場合には、第3速が確立
される。図3は、第1クラッチ33の断面を示し、この
第1クラッチ33は、多数の摩擦係合板50を有してい
る。そして、後述する油路14からポート51を介して
この第1クラッチ33内に作動油が供給されると、ピス
トン52が往動して各摩擦係合板50を摩擦係合させ
る。一方、リターンスプリング53により押圧されて、
ポート51を介して油路14内に作動油を排出させなが
ら、ピストン52が復動すると、各摩擦係合板50同士
の摩擦係合は解除される。
【0013】そして、第1クラッチ33の係合を完全に
解除する場合には、各摩擦係合板50を待機位置で待機
させる。この待機位置では、各摩擦係合板50間には、
引きずりトルクの発生を防止するために充分なクリアラ
ンスが設けられている。このため、第1クラッチ33を
係合させる場合には、先ず、上述のクリアランスを略0
にする位置、即ち、摩擦係合が生じる直前位置にまで各
摩擦係合板50を無効ストロークだけ移動させる、所謂
がた詰め操作を行う必要がある。
【0014】なお、第2及び第3クラッチ34,35
は、上述した第1クラッチ33とは、がた詰め操作に要
する時間、即ち、がた詰め時間が異なるものの、これら
は同様に構成されている。それ故、第2及び第3クラッ
チ34,35についての説明及び図示を省略する。ま
た、第1及び第2ブレーキ36,37に関しても、従来
からあるものを使用しており、これらのブレーキを係合
させる場合にも、その待機位置から摩擦係合開始直前位
置までの無効ストロークを移動させることには変わりが
ない。
【0015】各変速摩擦係合手段の各々は、油圧回路5
に備えられたデューティソレノイド弁(以下、単にソレ
ノイド弁と記す)で操作される。つまり、この油圧回路
5には、各クラッチ33〜35及び各ブレーキ36,3
7の各々に対応してソレノイド弁が1つずつ設けられ、
これらを互いに独立して操作する。なお、各ソレノイド
弁は、各クラッチ33〜35や各ブレーキ36,37を
同様にして操作するので、第1クラッチ33を操作する
ソレノイド弁11について図4に基づきながら説明し、
他の各クラッチ34,35や各ブレーキ36,37を操
作するソレノイド弁についての説明は省略する。
【0016】図4は、油圧回路5の一部を示し、第1ク
ラッチ33に油圧を供給できるソレノイド弁11を備え
ている。このソレノイド弁11は、常閉型の2位置切換
弁で、3箇所にポート11a〜11cを有している。第
1のポート11aには、オイルポンプ(図示せず)に延
びる第1油路13が接続されている。この第1油路13
の途中には、図示しない制御弁や調圧弁等が介在されて
おり、シフトレバーで選択された走行レンジに応じて、
所定圧に調圧された作動油圧(ライン圧)が供給されて
いる。
【0017】また、第2のポート11bには、第1クラ
ッチ33に延びる第2油路14が、第3のポート11c
には、図示しないオイルタンクへ延びる第3油路15が
それぞれ接続されている。これら第2及び第3油路1
4,15の途中には、それぞれ絞り16,17が設けら
れている。第2油路14に設けられた絞り16の流路面
積は、第3油路15に設けられた絞り17の流路面積に
比べて大きく設定されている。さらに、第1クラッチ3
3と絞り16間の第2油路14の途中には、アキューム
レータ18が接続されている。
【0018】ソレノイド弁11は、コントローラ40に
電気的に接続されており、このコントローラ40により
所定の周期、例えば、50ヘルツの制御周期でデューテ
ィ比制御される。そして、ソレノイド弁11のソレノイ
ド11eが消勢されている場合には、弁体11fはリタ
ーンスプリング11gに押圧されて第1のポート11a
と第2ポート11bを遮断する一方、ソレノイド11e
が付勢されている場合には、弁体11fは、リターンス
プリング11gのばね力に抗してリフトし、第1のポー
ト11aと第2のポート11bを連通させる。なお、第
2のポート11bと第3のポート11cは、常時連通し
ている。
【0019】コントローラ40は、図示しないROM,
RAM等の記憶装置、中央演算装置、入出力装置、カウ
ンタ等を内蔵している。このコントローラ40の入力側
には、種々のセンサ、例えば、Ntセンサ21,Noセ
ンサ22,θtセンサ23等が電気的に接続されてい
る。前記Ntセンサ21は、トルクコンバータ4のター
ビンの回転速度Ntを検出するタービン回転速度センサ
である。また、前記Noセンサ22は、図示しないトラ
ンスファドライブギヤの回転速度Noを検出するトラン
スファドライブギヤ回転速度センサである。コントロー
ラ40は、この回転速度Noに基づいて車速Vを求める
ことができる。そして、前記θtセンサ23は、エンジ
ン1の図示しない吸気通路途中に配設されたスロットル
弁の弁開度θtを検出するスロットル弁開度センサであ
る。これら各センサ21〜23は、所定の時間周期毎に
検出信号をコントローラ40に供給している。
【0020】このコントローラ40は、シフトレバーで
選択された走行レンジや、自動車の走行状態に応じて、
記憶装置に記憶されたプログラムに従い、自動変速機2
のシフトチェンジを実施する。つまり、コントローラ4
0は、シフトレバーで選択されている走行レンジと、各
Ntセンサ21,Noセンサ22、θtセンサ23等か
らの信号を監視し続け、これらの情報に基づき自動変速
機のシフトチェンジ実行の可否を判断する。
【0021】例えば、自動変速機を、ニュートラルから
第3速にシフトチェンジする場合について説明する。こ
のシフトチェンジの態様は、自動車の走行中、シフトレ
バーがNレンジに選択された後、再びこのシフトレバー
をDレンジに選択させた場合において、自動車の走行に
適した変速段は第3速であると、コントローラ40が判
断したときに実現される。
【0022】そして、この場合には、解除されている第
1及び第2クラッチ33,34を係合させる(表1参
照)。この場合において、コントローラ40は、第2ク
ラッチ34を急激に係合させる一方、第1クラッチ33
を徐々に係合させて、変速ショックを減少させる。図5
は、第1及び第2クラッチ33,34を係合させる場合
の操作手順を示している。
【0023】先ず、コントローラ40は、ステップS6
0において、第1クラッチ33及び第2クラッチ34の
がた詰め時間T1,T2を読み込む。なお、各がた詰め
時間T1,T2は、実験等により求められ、コントロー
ラ40の記憶装置に予め記憶されている。そして、これ
らの値は、コントローラ40が所謂学習制御を行うこと
で適宜最適値に更新されている。
【0024】次に、コントローラ40は、ステップS6
1に進み、第1クラッチ33のがた詰め時間T1を、第
2クラッチ34のがた詰め時間T2と余裕時間Tmの和
と比較する。ここで、余裕時間Tmは、第2クラッチ3
4の無効ストローク時間のばらつきや、経年変化を考慮
して微小値に設定してある。そして、条件T1≧T2+
Tmを満たす場合には、コントローラ40はステップS
62に進む。この場合には、がた詰め時間T2はがた詰
め時間T1に比べて十分に短い時間であり、第1クラッ
チ33と第2クラッチ34のがた詰め操作を同時に開始
しても、第2クラッチ34のがた詰め操作は、第1クラ
ッチ33のがた詰め操作よりも先に完了する(図6)。
【0025】従って、ステップS62において、コント
ローラ40は、第2クラッチ34及び第1クラッチ33
の各ソレノイド弁11を、デューティ率100%で同時
に駆動させる(図6中a時点)。これにより、各クラッ
チ33,34のがた詰め操作が同時に開始され、図6に
示すように、各クラッチ33,34の各油圧は、緩やか
に上昇する。
【0026】そして、コントローラ40は、ステップS
63に進み、がた詰め操作を開始してからの時間が、前
記がた詰め時間T1に達したか否かを判断し、時間T1
が経過するまで、このステップS63を繰り返し実行す
る。このとき、第2クラッチ34に関しては、a時点か
らの経過時間が時間T2に達したとき(図6中b時点)
に、がた詰め操作が完了する。従って、図6に示すよう
に、以後、第2クラッチ34の油圧は急上昇し、第2ク
ラッチ34は急激に係合される。
【0027】そして、このステップS63において時間
T1が経過すると(図6中c時点)、第1クラッチ33
のがた詰め操作が完了し、コントローラ40は、ステッ
プS63を抜けてステップS64に進む。ステップS6
4においては、コントローラ40は、第1クラッチ33
側のソレノイド弁11を所定の初期デューティ率Daで
駆動して、フィードバック制御を開始する。このフィー
ドバック制御は、入力軸回転速度Ntを出力軸側の回転
数に同期させるために、所定の制御則、例えば、入力軸
回転速度変化率(Nt)’が目標回転速度変化率(N
i)’に一致するように、第1クラッチ33に供給する
作動油圧をフィードバック制御するものであり、これに
より入力軸回転速度Ntは、同期回転速度に向けて変化
していく。
【0028】そして、ステップS65を繰り返し実行
し、前記フィードバック制御を続けて第1クラッチ33
を徐々に係合させ、回転速度Ntが同期回転速度に到達
するのを待つ。そして、同期が完了するとフィードバッ
ク制御も完了し、コントローラ40はステップS65を
抜けてステップS66に進む。ステップS66では、コ
ントローラ40は、第1クラッチ33を操作するソレノ
イド弁11をデューティ率100%で駆動する(図6中
d時点)。これにより、第1クラッチ33は、係合状態
に保持され、第3速段が確立される。
【0029】このように、コントローラ40は、第2ク
ラッチ34の係合完了後に、第1クラッチ34の係合を
完了させることができ、自動変速機2は、第3速に滑ら
かにシフトチェンジされる。一方、ステップS61にお
いて、前述の条件T1≧T2+Tmを満たさない場合に
は、ステップS70に進む。この場合には、がた詰め時
間T1は、がた詰め時間T2に比べて短いことを意味
し、第1クラッチ33のがた詰め操作よりも先に、第2
クラッチ34のがた詰め操作を完了させるには、第1ク
ラッチ33のがた詰め操作の開始時点を遅らせる必要が
ある(図7)。
【0030】ステップS70において、コントローラ4
0は、第2クラッチ34を操作するソレノイド弁をデュ
ーティ率100%で駆動し(図7中f時点)、先ず、第
2クラッチ34のがた詰め操作を開始する。そして、ス
テップS71において、時間T2と時間Tmの和から時
間T1を除算してΔTを求めた後、ステップS72にお
いて、ΔTの経過を判断する。なお、このΔTが経過す
るまでは、第1クラッチ33に関しては、がた詰め操作
は行われない。
【0031】ステップS72において、ΔTが経過する
と、コントローラ40はステップS73に進み、第1ク
ラッチ33を操作するソレノイド弁11をデューティ率
100%で駆動して、第1クラッチ33のがた詰め操作
を開始する(図中g時点)。これにより、第1及び第2
クラッチ33,34は、ともにがた詰め操作されること
になる。
【0032】そして、ステップS73を抜けると、コン
トローラ40は、前述のステップS63に進み、g時点
より時間T1が経過するまで第1クラッチ33をがた詰
め操作し続ける。このとき、第2クラッチ34に関して
は、そのがた詰め操作は、図中f時点より時間T2が経
過したとき(図中h時点)に完了する。そして、以後、
図に示すように、第2クラッチ34の油圧は急上昇し、
第2クラッチ34は急激に係合される。
【0033】一方、図5のステップS63において、g
時点より時間T1が経過すると(図7中k時点)、第1
クラッチ33のがた詰め操作が完了する。これに引き続
き、コントローラ40は上述した場合と同様に、ステッ
プS64以降を実行し、第1クラッチ33を徐々に係合
させる。そして、第1クラッチ33が完全に係合すると
(図7中p時点)、コントローラ40はソレノイド弁1
1をデューティ率100%で駆動し、このクラッチ33
の係合状態を保持する。これにより、自動変速機2は滑
らかにシフトチェンジされ、第3速が確立される。
【0034】なお、本実施例においては、自動変速機2
をニュートラルからDレンジの第3速にシフトチェンジ
する場合について説明したが、この態様のシフトチェン
ジに限るものではない。また、一の変速段を確立するの
に、3つあるいはそれ以上の係合手段を係合させる必要
がある場合には、上述のように入力軸回転速度Ntの制
御に使用する摩擦係合手段、即ち、無効ストロークを移
動させた後に徐々に係合させる摩擦係合手段を残して、
それ以外の摩擦係合手段は、徐々に係合させる摩擦係合
手段の無効ストロークの移動が完了するまでに、それら
の無効ストロークの移動を完了させておけば良い。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
上述の方法で車両用自動変速機の変速制御を実施するの
で、変速ショックが減少してシフトフィーリングを良好
にすることができ、また、シフトレスポンスの向上を図
ることができる等の優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る方法が実施される車両用自動変速
機の概略構成図である。
【図2】図1の歯車変速装置の概略構成図である。
【図3】図2のクラッチを示す断面図である。
【図4】図2及び図3のクラッチを操作する油圧回路の
一部を示す概略構成図である。
【図5】図1の自動変速機をニュートラルから第3速に
シフトチェンジする場合に結合する第1及び第2クラッ
チの操作手順を示す流れ図である。
【図6】図5のステップS61の条件を満たす場合の、
各クラッチの油圧変化と各ソレノイド弁のデューティ率
変化との関係を示す図である。
【図7】図5のステップS61の条件を満たさない場合
の、各クラッチの油圧変化と各ソレノイド弁のデューテ
ィ率変化との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 3 歯車変速装置 5 油圧回路 11 ソレノイド弁 13〜15 油路 33〜35 クラッチ 36,37 ブレーキ 40 コントローラ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一の変速段を確立するために、少なくと
    も第1及び第2摩擦係合手段を係合させる車両用自動変
    速機の変速制御方法において、 第1摩擦係合手段を、係合が完全に解除された状態の待
    機位置から、係合を開始する直前位置までの無効ストロ
    ークを移動させた後、これに引き続いて当該第1摩擦係
    合手段を急激に係合させる一方、第2摩擦係合手段を、
    係合が完全に解除された状態の待機位置から、係合を開
    始する直前位置までの無効ストロークを移動させた後、
    これに引き続いて当該第2摩擦係合手段を徐々に係合さ
    せ、前記第1摩擦係合手段の無効ストロークの移動を、
    少なくとも第2摩擦係合手段の無効ストロークの移動が
    完了するまでに完了させることを特徴とする車両用自動
    変速機の変速制御方法。
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