JP2007034171A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 像担持体に接離可能に構成されているがために強い押圧力でもって像担持体に接触するギャップコロによって削られる像担持体表面の材料粉を適切にクリーニングする。
【解決手段】 像担持体(1)と転写ローラ(5)とこれらの間隔を適正に維持する接離可能なギャップコロ(7)を有する画像形成装置のための像担持体表面クリーニング機構において、像担持体表面上のギャップコロ接触領域に対応してクリーニング部材(16)が配され、少なくとも当該クリーニング部材の像担持体表面との接触部が表面ポーラス性繊維材で構成される。
【選択図】 図３

Description

本発明は、電子写真画像形成技術を利用した複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置における像担持体の表面部分の削れ粉をクリーニングする機構に関するものである。更に、当該クリーニング機構を備えた画像形成装置に関する。

特開平４−１３８４８４号公報 特開２００１−３４３８６２号公報 特開２００１−３１２１２１号公報

電子写真方式の画像形成装置においては、像担持体である感光体と当該感光体に周囲に配された帯電手段や現像手段を一体的にカートリッジ化して、このカートリッジを画像形成装置装置本体に着脱可能とするプロセスカートリッジ方式がよく知られている。

一方、感光体との間に転写紙等、記録媒体を通紙して感光体表面上のトナー像を記録媒体に転写する転写手段として、感光体に接触して回転する転写ローラが多く用いられている。転写に際しては、転写ローラに印加されたバイアスと転写ローラの押圧力で感光体のトナー像を記録媒体へ転移させる。転写ローラは、押圧部材を用い所定の押圧量をもって感光体表面に接触する状態で配されるが、押圧部材の製作誤差や組み付け誤差等によって転写ローラの感光体に対する押圧接触範囲における押圧量は、長手方向において均一にすることは容易でなく、そのため、押圧接触状態で転写ローラが長手方向で均一に感光体へ接触するとともに、感光体に対して所定押圧量を超えて押圧することのないように、転写ローラ端部にはギャップコロを設ける構成となっている。

他方、感光体と転写ローラの間では通紙にあたってジャムすることがあり、その処理のために転写ローラは感光体から接離可能なように画像形成装置筐体の開閉ドアに付設されている構成が多く採用されている。それに伴って転写ローラ端部のギャップコロも感光体から接離可能になっており、開閉ドアを閉じた状態では転写ローラ・ギャップコロが弾性力で感光体に押し付けられる構成となっている。装置筐体と開閉ドアの取り付け誤差はカートリッジ化した部材間の誤差に比べてかなり大きく、そのために開閉ドアに取り付けられた転写ローラ・ギャップコロの感光体への弾性力は、感光体と一体化された他の部材で利用されるギャップコロに比べて強く、ギャップコロによる感光体表面の削れは顕著である。

特許文献１では、帯電部材や転写部材と感光体がギャップコロで位置決めされていて、そのギャップコロの感光体面に対する接触位置を、現像装置の現像有効幅領域、或いは帯電部材の帯電有効幅領域、或いはクリーニング手段のクリーニング有効幅領域、或いは転写手段の転写有効幅領域に対応する感光体面領域から外れた感光体面部分に設定して、ギャップコロの跡汚れをクリーニングブレードで延ばして、その部分まで清掃する構成が開示されている。しかしながら、各種の画像形成装置での使用のため部品を共通化するという観点からすると、クリーニングブレードを延長する（長くする）ことは、そのブレード個々の材料が増えるだけでなく、パーツの出荷ロット数が減り、コストアップにつながるし、更に部品精度（ブレード平面度確保）という部品に厳しい条件が必要となってくる。

特許文献２では、感光体と各種部材の間の間隔を適正に維持するため、ギャップコロを利用する構成において、ギャップコロや感光体の表面上へのトナー等の残留、異物の付着を有効に防止するために、感光体表面の表面自由エネルギーγＤ、コロ表面の表面自由エネルギーγＧ、トナーの表面自由ネルギーγＴについて、γＧ＞（γＤ、γＴ）の関係を満たすように選択してギャップコロ清掃部材を設け、又はγＤ＞γＴ＞γＧの関係を満たすように選択して感光体のコロ当接部のクリーニング機構を設けることが開示されている。逆に言えば、有効なクリーニングのためには上記のような表面エネルギーの関係式を満たすことが必要である。

特許文献４には、感光体と帯電ローラのギャップコロ跡を清掃するクリーニング機構が開示されているが、この機構では、クリーニングブレードを揺動させてクリーニングしている。そのため、揺動用のカムが設けられており、機構が複雑である。

感光体と転写ローラの間の間隔を適正に維持するためのギャップコロは、感光体と接離可能に且つＯＰＣ感光体の画像形成領域外に接するように配置されている。しかしながら、既述のように感光体への押圧力が比較的大きいために、例えば通紙数千枚程度の時点で感光体の表面がギャップコロによって削れてしまう。特にＯＰＣ感光体に使用されているＡｌ素管部が削れて、Ａｌ削れ粉を発生させると、その削れ粉は飛散して現像装置内部に入り込み、帯電部で放電し感光体にダメージを与えてしまうことがある。感光体表面にダメージを受けると転写紙上に「黒点」や「スジ」という異常画像が発生してしまう。

本発明は、上記問題に照らし、像担持体に接離可能に構成されているがために強い押圧力でもって像担持体に接触するギャップコロによって削られる像担持体表面の材料粉を適切にクリーニングすることを課題とするものである。

上記課題は、本発明にしたがって、像担持体と転写ローラとこれらの間隔を適正に維持する接離可能なギャップコロを有する画像形成装置のための像担持体表面クリーニング機構において、像担持体表面上のギャップコロ接触領域に対応してクリーニング部材が配され、少なくとも当該クリーニング部材の像担持体表面との接触部が表面ポーラス性繊維材で構成されていることで、解決される。

像担持体の画像形成有効幅領域に対応し像担持体回転方向下流側に自由先端が位置するよう配されたクリーニングブレードと、当該クリーニングブレードとクリーニング部材の間に配された、クリーニングブレードからのトナー漏れを防止するためのシール手段とを更に備えれば、好適である。また、クリーニング部材がブラケットに貼り付けられ、当該ブラケットには締結部材により装置本体に取り付けられるための長穴が備えられていれば、効果的である。

請求項１に係る発明によれば、像担持体表面上のギャップコロ接触領域に対応して配されるクリーニング部材の少なくとも像担持体表面との接触部がフェルトのような表面ポーラス性繊維材で構成されているので、ギャップコロと像担持体の磨耗によって像担持体表面から生じるＡｌ粉等の異物を繊維内に取り込んで保持し、上記異物の現像装置内部への入り込みを阻止して異常画像の発生を未然に防ぐことができる。

上記のような表面ポーラス性繊維材をクリーニング手段に配した場合、初期では良好に削れ粉を収集できるが、経時的な使用により、表面が摩耗したり目詰まりを起こし、本来のクリーニング性能が落ちてしまう。その際、クリーニング部材をブラケットに貼り付け、当該ブラケットには締結部材により装置本体に取り付けられるための長穴を備えれば、クリーニング部材の繊維材が磨耗したり、拭き取った異物によって目詰まりを起こす際には、容易に交換できる。

以下、本発明を電子写真方式画像形成装置であるレーザープリンタ（以下、プリンタという）に適用した実施の形態として説明する。まず、本形態に係るプリンタ全体の構成及び動作について説明する。図１、図２は、感光体を中心に周辺部品を示す。本プリンタは、潜像担持体としての感光体ドラム１を有している。感光体ドラム１は、図中左方向に回転駆動されながら、一様帯電手段としての帯電ローラ２により、その表面を一様に帯電される。その後、潜像形成手段である光書込ユニット（図示せず）により画像情報に基づき走査露光され、感光体ドラム１の表面に静電潜像が形成される。感光体ドラム１上に形成された静電潜像は、現像ユニットの現像ローラ３により現像され、感光体ドラム１上にトナー像が形成される。感光体ドラム１上に形成されたトナー像は、図２で理解できるように、プリンタ筐体に開閉回動可能に取り付けられた右ドア４に設置された転写ローラ５を備えた転写手段としての転写ユニットにより、不図示の給紙カセットから搬送される記録媒体としての転写紙上に転写される。転写ローラ５は右ドア４に保持され、ドアを閉じた際にスプリング６によって感光体１に押し付けられる。転写ローラ５の両端（図１，２では紙面に対して垂直方向上下端）の軸部には、ＭＯ製ギャップコロ７（図３）が設置されている。このギャップコロ７によって、感光体１と転写ローラ５のギャップが一定に保たれる。

転写終了後の転写紙は、定着装置８（図２）によりトナー像を定着され、機外の排紙トレイに排出される。現像ローラ３と転写ローラ５の間には、発光素子と受光素子を有する画像濃度検出手段、及び帯電印加電圧補正手段としてのＰセンサ９（図１）が設けられている。転写されずに感光体ドラム１上に残留した転写残トナーは、クリーニングユニットのクリーニングブレード１０により感光体ドラム１の表面から除去される。また、感光体ドラム１上の残留電荷は、除電手段としての除電ランプ１１で除去される。

図３では、感光体１と当該感光体１を清掃するクリーニングユニットの位置関係を示している。クリーニングブレード１５は、感光体１の画像形成有効幅領域における残留トナー等を掻き取るもので、ゴム製であるが、これは比較的耐久性に優れるからである。一方、感光体１と転写ローラ５のギャップを一定に保つためのギャップコロ７による感光体１上のコロ跡をクリーニングするために、サブクリーニング部材１６が、感光体１とギャップコロ７の接触円周上に設けられている。ギャップコロ７は、転写有効幅領域に対応する感光体表面領域から外れた位置に設置されている。クリーニングブレード１５は、感光体１の長手方向に沿って当該感光体表面に接するものなので、感光体の回転に際して撓むように感光体に接することとなり、当該クリーニングブレードで掻き取られた残留トナーの一部は、感光体表面上を長手方向外側へ移動し、クリーニングブレード端部から漏れる。これを防ぐために、クリーニングブレード端部とサブクリーニング部材１６の側面の間に、感光体に接するシールブレード１７が配されている。

図４は、クリーニングユニットをその長手方向（感光体長手方向に同じ）において示す。シールブレード１７は、クリーニングブレード１５とサブクリーニング部材１６の夫々の端部に密着しており、クリーニングブレード端部からのトナーを壁となって塞ぎ、上記のようなトナー漏れを防止する機能を奏している。その材料としては、遮断性に優れた発泡ポリウレタン等である。サブクリーニング１６は、感光体表面から削り取られたＡｌ粉を拭き取って保持するために、フェルトや不織布と称されるポーラス表面を備え、金属粉をからめ取るのに適した繊維材でできている。少なくとも感光体に接する部分が、これら表面ポーラス性繊維材で構成されている必要がある。フェルト等であれば、摩擦係数が低く、ギャップコロの接触で荒れた感光体表面を、その接触で更に摩耗する事態を抑制することができ、削れ粉の取り込み性に優れる。クリーニングブレード１５の更に外方には廃トナー回収スクリュー１８が配され、クリーニングブレード１５により掻き取られた残留トナーを回収する。図４ではスリットが描かれており、その中に在るスクリューが回転して、廃トナーをリサイクルさせるために現像部へ送り込む。廃トナー回収スクリュー１８の更に外方に入口シール１９があり、廃トナー回収スクリュー１８スリット（穴）のクリーニングブレードと逆側をシールし、端部は感光体１に接するようになっている。

図５は、金属板であるブラケット２０にサブクリーニング部材１６を貼り付けた構成を示す。ブラケット中央部の長穴２１に不図示のネジにて本体フレームに締結させる。長穴２１にてサブクリーニング部材１６の位置調整が可能である。

画像形成装置の概略構成図である。 転写ローラが画像形成装置の右ドアに取り付けられていることを説明する概略図である。 感光体とクリーニングユニットの位置関係を示す部分斜視図である。 クリーニングユニットをその長手方向において示す図である。 サブクリーニング部材をブラケットに貼り付けた構成を示す図である。

符号の説明

１ 感光体
７ ギャップコロ
１５ クリーニングブレード
１６ サブクリーニング部材
１７ シールブレード

Claims (4)

1. 像担持体と転写ローラとこれらの間隔を適正に維持する接離可能なギャップコロを有する画像形成装置のための像担持体表面クリーニング機構において、像担持体表面上のギャップコロ接触領域に対応してクリーニング部材が配され、少なくとも当該クリーニング部材の像担持体表面との接触部が表面ポーラス性繊維材で構成されていることを特徴とするクリーニング機構。
2. 像担持体の画像形成有効幅領域に対応し像担持体回転方向下流側に自由先端が位置するよう配されたクリーニングブレードと、当該クリーニングブレードとクリーニング部材の間に配された、クリーニングブレードからのトナー漏れを防止するためのシール手段とを更に備えることを特徴とする請求項１に記載のクリーニング機構。
3. クリーニング部材がブラケットに貼り付けられ、当該ブラケットには締結部材により装置本体に取り付けられるための長穴が備えられていることを特徴とする請求項１又は２に記載のクリーニング機構。
4. 請求項１〜３のいずれか一項に記載のクリーニング機構を備えた画像形成装置。

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