JP2005025078A - クリーニング装置及びこれを備えた画像形成装置 - Google Patents

クリーニング装置及びこれを備えた画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡単な構成で、感光ドラムに対するクリーニングブレードの食い込み量を適正化し、感光ドラムの必要以上の摩耗、高環境下におけるクリーニングブレードのめくれ、低温環境下におけるクリーニングブレードの欠けを防止する。
【解決手段】クリーニングブレード11の下側の自由端が感光ドラム1表面に摺擦されるように、ブレードホルダー22にクリーニングブレード11の上側を固定する。クリーニングブレードは、2層構成とし、裏面側の第2部材15の熱膨張率が表面側の第1部材14の熱膨張率よりも大きくなるように、第1,第2部材14,15を選定する。高温環境下では、この熱膨張率の違いにより、クリーニングブレード11下端が矢印K11方向に移動して食い込み量が増加し、めくれを防止する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ,複写機等において像担持体表面に付着したトナーを除去するクリーニング装置、及びこれを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタ,複写機等の画像形成装置は、原稿走査部において原稿画像を光学的に走査し、その原稿情報に基づいてプリンタ部において感光体(例えば、感光ドラム、感光ベルト)上に静電潜像を形成し、その静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成し、このトナー像を転写材(例えば、紙、透明フィルム)に転写して画像を形成する。また中間転写体(中間転写ベルトや中間転写ドラム)を使用した画像形成装置にあっては、感光体上に形成したトナー像を一旦、中間転写体上に転写(一次転写)し、さらに中間転写体から転写材上に転写(二次転写)することにより、画像を形成するものもある。
【0003】
この種の画像形成装置は、トナー像を転写材に転写した後に、像担持体である感光体や中間転写体にトナーが残ってしまい、この残留トナーを除去するためにクリーニング装置を備えている。
【0004】
図5に従来のクリーニング装置10Aを示す。同図は、クリーニング装置10Aの縦断面を模式的に示す図である。感光体(感光ドラム)1は、矢印R1方向に回転駆動される。転写材又は中間転写体に対するトナー像転写後に感光体1表面に残ったトナー(残留トナー)は、まずクリーニングブラシ12を通過する。このクリーニングブラシ12は絶縁性又は導電性の多数の繊維材からなり、回転しながら感光体1表面に接触する。このクリーニングブラシ12によって感光体1上の残留トナーTの一部が除去されるとともに、残りの残留トナーTは、クリーニングブラシ12のディスターブ効果により感光体1との付着力が弱められてクリーニングブレード11に達する。なお、感光体1からクリーニングブラシ12に転移した残留トナーTは、フリッカーバー13によってクリーニング装置10A内に掻き落とされる。
【0005】
クリーニングブレード11は、クリーニング装置10Aのクリーニング容器10aの一部である固定部材18に固定されたブレードホルダー22によって一端を固定され、他端を感光体1表面にカウンタ方向に弾性的に当接させている。クリーニングブレード11は、クリーニングブラシ12を通過して付着力が弱められた残留トナーTを感光体1表面から掻きとって除去する。このクリーニング装置10Aは、クリーニングブレード11を一定の圧接力で感光体1表面に押し付けて残留トナーTを除去するように構成されているが、近年多用されている有機感光性材料を用いた感光体では、クリーニングブレードは感光体の表面を逐次研削し、また感光体の表面に付着した放電生成物を除去して画質を良好に保つ作用を兼ね備えている。
【0006】
なお、この種の従来技術を開示したものとしては、例えば特許文献1が挙げられる。
【0007】
近年の画像形成装置では、その高画質化に伴ってトナーはより小粒径化されてきているため、トナーと感光体1の付着力が増しており、感光体1上の残留トナーTを除去するためのクリーニングブレード11の圧接力は大きくなる傾向にある。このため、特に低温環境下においてクリーニングブレード11の硬度が増大した場合には、感光体1の表面を必要以上に研削して感光体1の寿命を短縮してしまうという問題がある。また、感光体に対するクリーニングブレードの圧接力が強いとクリーニングブレード11の一部に、欠け変形が生じてその寿命が低下するという問題も生じる。さらに、高温環境下においては、クリーニングブレードの硬度低下で先端のめくれ・ビビリが発生しやすいという問題がある。クリーニングブレード11の感光体1に対する圧接力は、クリーニングブレード11の感光体1に対する食い込み量(侵入量)に依存する。このクリーニングブレード11の食い込み量と環境変化との適切な関係は、高温下においてはクリーニングブレード11のめくれの発生を防止し、また低温下においては感光体1の摩耗量の増大を防止するようにすることである。
【0008】
上述の高温環境下で発生するクリーニングブレード11のめくれに対しては、感光体1に対するクリーニングブレード11の食い込み量が多く、また圧接力が高い方が望ましい。一方、低温環境下で発生する感光体1の摩耗量の増加やクリーニングブレード11の欠けに対しては、食い込み量が少なく、また圧接力が低い方が望ましい。このように、望ましいクリーニングブレード11の食い込み量は、環境により異なるが、上述の図5に示すクリーニング装置10Aでは、この食い込み量の調整機能を設けることなく、高温下での使用を想定しクリーニングブレード11のめくれに対して有利な設定(食い込み量が多く、圧接力が高い)としているのが一般的である。
【0009】
このため、従来の画像形成装置においては、その感光体の摩耗量が多くなって寿命が短く、また低温環境においてクリーニングブレードの欠けの発生頻度が高いという問題がある。
【0010】
なお、このような問題に対する対策として、例えば、特許文献2,3,4に開示されているように、スプリングやソレノイド等の調整機構を用いて感光体に対するクリーニングブレードの圧接力を調整する機構が提案されている。
【0011】
これらの従来例によると、クリーニングブレードの圧接力の調整は可能ではあるが、スプリング機構の弾性力の変化を調整したり、ソレノイドを使用する等の複雑な構成を要し、必要とする部品点数が多くなって組立ての複雑化とコスト高を招くという問題がある。
【0012】
さらに、特許文献5には、クリーニングブレードを、熱膨張率が異なる2種の金属からなるブレードホルダー22で挟持したクリーニング装置が開示されている。図6にその概略構成を示す。同図中、符合1は感光体、11はクリーニングブレード、22はブレードホルダー、30は第1の金属部材、31は第2の金属部材、32はネジ、33はブレード固定部材である。同図において、クリーニングブレード11は、ブレードホルダー22の第1の金属部材30と第2の金属部材31とによって挟持された状態で支持されている。このブレードホルダー22は、ネジ32によってブレード固定部材33に固定される。上述の第2の金属部材31の熱膨張率は、第1の金属部材30の熱膨張率より大きい。
【0013】
【特許文献1】
特開昭62−9382号公報
【特許文献2】
特開平2−29772号公報
【特許文献3】
実開平2−98368号公報
【特許文献4】
特開平4−328785号公報
【特許文献5】
特開昭62−9382号公報
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述の第1,第2の金属部材30,31を使用したクリーニング装置22は、第2の金属部材31が第1の金属部材30より膨張率が大であるため、高温環境下においては、クリーニングブレード11は感光体1方向に偏倚され、感光体1の表面への食い込み量が多くなって、トナーの除去効果が大きくなる。
【0015】
しかし、この構成では、ブレードホルダー22が熱変形したとき、第1の金属部材30と第2の金属部材31との間隔が広くなってクリーニングブレード11の固定効果が低下したり、クリーニングブレード11を挟む第1の金属部材30と第2の金属部材31のクリーニングブレード長手方向に湾曲が生じて、感光体1へのクリーニングブレードの接触状態が不安定となってクリーニング効果が低下するという問題がある。
【0016】
さらに、ブレードホルダー22のブレード固定部材33へのネジ固定部分付近でその長手方向に湾曲が生じてしまう。特に、ネジ止め対象部がABS樹脂のように強度の低いものである場合は、そのネジ止め部分が破壊されるという問題がある。特によりコストダウンの図られた簡易なブレード支持構成を取る板金にクリーニングブレード11を貼り付けて長手両端部を二本のビスで止めるタイプのクリーナー構成では、その影響が顕著である。そして、上記したネジ止め対象部に歪みが生じて感光体1に対するクリーニングブレード11の接触状態が不安定になり、クリーニング不良やクリーニングブレードのめくれという問題となる。
【0017】
本発明は、上述事情に鑑みてなされたものであり、クリーニングブレードの圧接力を、簡単な構成で環境温度の変化に応じて自動的に調整でき、必要以上に感光体を摩耗させることなく、また高温環境下でのクリーニングブレードのめくれを防止し長期にわたって安定したクリーニング性能を得ることのできるクリーニング装置、及びこれを備えた画像形成装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、移動可能な像担持体表面のトナーを除去するクリーニング装置において、前記像担持体表面に摺擦されるクリーニングブレードと、前記クリーニングブレードの一方の端部が前記像担持体表面に摺擦されるように、前記クリーニングブレードの他方の端部を支持するブレードホルダーと、を備え、前記クリーニングブレードとして、熱膨張率の異なる少なくとも第1部材と第2部材とを有する層構成のクリーニングブレードを使用するとともに、前記第1部材と前記第2部材との熱膨張率を、温度上昇に伴って前記クリーニングブレードの他方の端部が前記像担持体を押圧する方向に移動するように選定した、ことを特徴とする。
【0019】
請求項2に係る発明は、移動可能な表面にトナー像が形成される像担持体と、前記像担持体上のトナー像を他部材に転写する転写手段と、トナー像転写後の前記像担持体表面を清掃するクリーニング手段と、を備えた画像形成装置において、前記クリーニング手段が、請求項1に記載のクリーニング装置である、ことを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。なお、各図面において同一の符号を付したものは、同一の構成又は作用をなすものであり、これらについての重複説明は適宜省略した。
【0021】
<実施の形態1>
図1に、本発明に係るクリーニング装置を備えた、本発明に係る画像形成装置の一例を示す。なお、同図に示す画像形成装置は、電子写真方式の4色フルカラーのプリンタ(以下、「画像形成装置」という。)であり、同図はその概略構成を模式的に示す図である。
【0022】
同図に示す画像形成装置は、像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」という。)1を備えている。本実施の形態では、感光ドラム1は、導電性のドラム基体の表面に、OPC(有機光半導体)感光層を設けたOPC感光体を使用した。
【0023】
感光ドラム1の周囲には、一次帯電器(帯電手段)2、露光装置(露光手段)3、現像装置(現像手段)4、転写ドラム7、転写帯電器8、クリーニング装置10等が配設されている。
【0024】
また画像形成装置本体(不図示)の下部には、給紙カセット5が配設されている。さらに、転写材(他部材)Pの搬送方向に沿っての感光ドラム1の下流側には、定着装置(定着手段)9が配設されている。
【0025】
上述の現像装置4は、矢印R4方向に回転自在なロータリ4Aと、これに搭載された4個の現像器、すなわち、イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックの現像剤を収納した現像器4a,4b,4c,4dを備えている。また、上述のクリーニング装置10は、クリーニングブラシ12とクリーニングブレード11とを有している。
【0026】
上述構成の画像形成装置は、以下のようにして、画像形成対象となる転写材P(例えば、紙,透明フィルム)上に4色フルカラーのトナー像を形成する。
【0027】
まず、感光ドラム1は、駆動手段(不図示)によって矢印方向に所定のプロセススピード(回転速度)で回転駆動される。感光ドラム1表面は、一次帯電器2によって、所定の極性・電位に一様に帯電される。本実施の形態では、負極性に帯電される。
【0028】
帯電後の感光ドラム1表面は、露光装置3によって静電潜像が形成される。露光装置3は、画像信号に基づいて変調されたレーザ光3aによって帯電後の感光ドラム1表面を照射し、照射部分の電荷を除去して静電潜像を形成する。
【0029】
この静電潜像は、イエローの帯電器4aによって現像される。帯電装置4は、感光ドラム1上の静電潜像の現像に供される現像器が、ロータリ4Aの矢印R4方向の回転によって感光ドラム1表面に対向する現像位置に配置される。図1では、イエローの現像器4aが現像位置に配置されている。現像器4aは、現像バイアス印加電源(不図示)によって負の現像バイアスが印加され、いわゆる反転現像によって静電潜像にトナー(現像剤)を付着させてトナー像として現像する。
【0030】
一方、給紙カセット5に収納された転写材Pのうちの1枚が、給紙ローラ6の回転によって給紙され、転写ドラム7表面に静電的に吸着される。転写ドラム7の矢印R7方向の回転によって、転写材Pが転写帯電器8のある転写部に到達すると、転写帯電器8によって転写ドラム7の裏面側から感光ドラム1上のトナーとは逆極性の電荷が付与され、これにより、感光ドラム1上のイエローのトナー像が転写材P表面に転写される。
【0031】
トナー像転写後の感光ドラム1は、転写材Pに転写されないで感光ドラム1表面に残ったトナー(残留トナー)Tがクリーニング装置10のクリーニングブラシ12及びクリーニングブレード11によって除去され、次の色の画像形成に供される。なお、クリーニング装置10については後にさらに詳述する。
【0032】
上述の一連の画像形成プロセス、すなわちイエローについて行った一次帯電、露光、現像、転写、クリーニングの各プロセスを他の3色である、マゼンタ,シアン,ブラックについても同様に行い、これにより、転写ドラム7上の転写材Pに4色のトナー像を重ね合わせる。
【0033】
4色のトナー像の転写が終了した転写材Pは、転写ドラム7から分離されて定着装置9に搬送される。転写材Pは、ここで、加熱・加圧を受けて表面にトナー像が定着される。トナー像定着後の転写材Pは、画像形成装置本体外部に排出され、これにより4色フルカラーの画像形成が終了する。
【0034】
図2,図3,図4に、本発明に係るクリーニング装置の一例を示す。このうち、図2,図3は、感光ドラム1の軸芯(回転中心)に直交する平面で切った、クリーニング装置10aの縦断面図を示しており、図2は低温環境下における状態を、また図3は高温環境下における状態を示している。さらに、図4は、ブレードホルダー22に固定された状態のクリーニングブレード11の斜視図を示している。なお、以下の説明では、感光ドラム1、クリーニング装置10、及びクリーニング装置10を構成する各部材について、幅方向とは、感光ドラム1の軸に沿った方向、つまり図2,図3における紙面に直行する方向、また図4における矢印L方向をいうものとする。
【0035】
図2,図3において、感光ドラム1は、矢印R1方向に回転駆動されている。クリーニング装置10は、感光ドラム1表面に対向する部分に開口部Kを有するクリーニング装置10aを備えている。クリーニング容器10aの内側には、クリーニング容器10の一部である固定部材18にネジ部材17によって取り付けられたブレードホルダー22と、このブレードホルダー22に固定されたクリーニングブレード11と、クリーニングブラシ12と、フリッカーバー13とが配置されている。
【0036】
このうちブレードホルダー22は、水平部22aと垂直部22bとを有する幅方向に長い部材であり、長手方向に直交する方向の断面形状がほぼL字形となっている。ブレードホルダー22の垂直部22の表面22c側(感光ドラム1に近い側)における下側には、長板状のクリーニングブレード11が固定されている。ブレードホルダー22は、例えばステンレス部材によって形成することができる。
【0037】
クリーニングブレード11は2層構成である。すなわち、それぞれ熱膨張率の異なる2枚の層状の部材、すなわち表面側(感光ドラム1に近い側)の第1部材14と裏面側(感光ドラム1から遠い側)の第2部材15とを張り合わせることによって全体として幅方向に長い板状に構成されている。クリーニングブレード11は、裏面側の第2部材15の裏面15aにおける上側が、上述のブレードホルダー22の垂直部22bの表面22cの下側に固定(貼着)されている。クリーニングブレード11全体としては、上側がブレードホルダー22に固定され、下側がブレードホルダー22から下方に突出されて自由端となっている。本実施の形態では、第1部材14及び第2部材15の熱膨張率について、第1部材14の熱膨張率が1.7×10−5[℃−1]、一方、第2部材15の熱膨張率が2.7×10−5[℃−1]となるように、それぞれ第1部材14、第2部材15を選定した。
【0038】
上述のクリーニングブレード22には、垂直部22bの上部を表裏方向に貫通する透孔17a,17bが穿設されている。これら透孔17a,17bは、それぞれブレードホルダー22の幅方向の両端部近傍に設けられており、上下方向に長い長孔となっている。ブレードホルダー22は、これら透孔16a,16bをそれぞれ貫通するネジ部材17a,17bによって固定部材18に取り付けられている。ブレードホルダー22を固定部材18に固定することにより、クリーニングブレード11は、その下部の自由端を感光ドラム1表面に当接させている。このときの感光ドラム1表面に対するクリーニングブレード11の食い込み量(侵入量)は、ネジ部材17a,17bを緩めた状態で、長孔である透孔16a,16bを利用して、ブレードホルダー22を固定部材18に対して上下方向に微動させ、その後、ネジ部材17a,17bを締め付けることで調整できる、すなわち規定し、また管理することができるようになっている。例えば、固定部材18に対してブレードホルダー22を、下げた状態で固定すれば食い込み量は増加し、反対に上げた状態で固定すれば食い込み量は減少する。
【0039】
感光ドラム1の回転方向に沿ってのクリーニングブレード11の上流側には、クリーニングブラシ12が配設されている。このクリーニングブラシ12は、矢印R12方向に回転しながら感光ドラム1表面に当接して、感光ドラム1上の残留トナーTの一部を除去するとともに、残りの残留トナーTに対してそのディスターブ効果により感光ドラム1に対する付着力を弱めるものである。なお、クリーニングブラシ12に付着した残留トナーは、フリッカーバー13によって除去される。
【0040】
感光ドラム1の矢印R1方向に回転によってクリーニングブレード11に到達する残留トナーTは、クリーニングブラシ12の作用により感光ドラム1表面に対する付着力が弱められているので、クリーニングブレード11によって比較的容易に掻き取って除去することができるようになっている。
【0041】
なお、このクリーニングブレード11は、図2に示す低温環境下、例えば10℃における感光ドラム1への食い込み量は0.9mmになるように取付け、このときの感光ドラム1表面に対する圧接力は1.5g/mm程度であった。
【0042】
図3に示す高温環境下においては、前述のように、第1部材14,第2部材15の熱膨張率がそれぞれ1.7×10−5[℃−1]、2.7×10−5[℃−1]と、第2部材15の方が大きいことに起因して、ブレードホルダー22に上部を固定されているクリーニングブレード11は、その下部の自由端が感光ドラム1側(矢印K11方向)に変形し、感光ドラム1表面に対するクリーニングブレード11の食い込み量が増加する。
【0043】
本実施の形態では、高温環境、例えば30℃での食い込み量は1.2mmとなり、圧接力は2.2g/mm程度となる。ちなみに、周囲環境の温度が10℃おけるクリーニング装置付近の温度と、周囲環境の温度が30℃におけるクリーニング装置付近の温度とを実測したところ、それぞれ15℃、45℃であった。
【0044】
このように本実施の形態によれば、環境温度に応じて感光ドラム1に対するクリーニングブレード11の食い込み量を変化させて、低温環境下における感光ドラム1の過大な研磨を防止し、かつクリーニングブレード11の欠けを防止するとともに、高温環境下でのクリーニングブレード11の圧接力の低下を阻止してブレードめくれの発生がないクリーニング装置10を得ることができた。
【0045】
図4を参照して、本実施の形態に係るクリーニング装置10の、クリーニングブレード11近傍の寸法例を説明する。
【0046】
同図に示すように、L字形のブレードホルダー22の垂直部22bの長さは25mm、厚さは3mmである。そして、この垂直部22bの表面22cにおける下端から10mmに、2層構成のクリーニングブレード11の上部を接着固定している。
【0047】
なお、クリーニングブレード11の総厚みは2mmで、その幅Lは感光ドラム1の幅寸法をカバーする長さ(感光ドラム1の幅寸法よりも大きい)とされている。
【0048】
本実施の形態中の層構成をなすクリーニングブレード11の製法としては、クリーニングブレード11の成形段階において、一般的に用いられるドラム遠心式クリーニングブレード成型時に、第1層(第1部材)を流し込みドラム内で均等に延ばし1mmの厚さにされた後、その上に第2層(第2部材)を流し込み遠心法により第2層を1mm上塗りすることで、2層構成を得ている。
【0049】
各層材料とその性質により、第2層を流し込むときの第1層の乾燥管理と温度管理、第2層材の温度管理により、上述の2層構成のクリーニングブレード11を作製する事ができる。また、従来から有る板クリーニングブレードの片面を膨潤させることにより膨張率の異なる層を生成する方法を採用することも可能である。
【0050】
上述の実施の形態1におけるクリーニング装置10と、前述の従来例の図5,6で説明したクリーニング装置10Aとをそれぞれ具備した画像形成装置を用いて、10℃の環境下で5000枚のコピーを行い、30℃の環境下で5000枚コピーを行う画像形成動作を4回繰り返し、それぞれ計40000枚のコピー試験を行った結果、本実施の形態のクリーニング装置10では、感光ドラム1の摩耗が7μmであるのに対し、従来のクリーニング装置10Aでは10μmであった。
【0051】
また、従来のクリーニング装置10Aにおいては、1800枚コピー付近から感光ドラム1の周方向に筋状のクリーニング不良が数箇所発生し始めたのに対し、本実施の形態のクリーニング装置10では、クリーニング不良の発生はなかった。そして、このコピー試験の終了後のクリーニングブレード11を電子顕微鏡で観察したところ、従来のクリーニング装置10Aにおいては100μm程度のクリーニングブレード11の欠けが見られたのに対し、本実施の形態のクリーニング装置10ではクリーニングブレード11の欠けは観察されなかった。
【0052】
なお、上述のコピー試験を実施する際の条件は以下のとおりである。
【0053】
Figure 2005025078
【0054】
以上説明した実施の形態においては、少なくとも2層以上からなるクリーニングブレード11を構成する熱膨張の異なる第1部材14、第2部材15の材料として配合の異なるウレタン材質A,Bを用いたが、これに限るものではなく、第1部材14と第2部材15ともその他の既存の材料を用いることができる。この材料の選定は、コストと加工性の観点も考慮して熱膨張率の異なる2種の材料を採用すればよい。また、使用する材料の熱膨張率を最適化することでクリーニングブレード11の感光ドラム1への食い込み量の変化の割合を所望の値とすることができる。
【0055】
一般に、カラー複写機等の画像形成装置は比較的低温の環境下で使用されることが多いが、設置環境によっては高温の雰囲気に曝されることがある。本発明によれば、このような場合のクリーニングブレード11のめくれを防止でき、長期にわたって安定したクリーニング性能を維持することが可能となり、画像形成装置の長寿命化と信頼性の向上を図ることができる。
【0056】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、使用環境の変化に応じてクリーニングブレードを変形させ、これによって像担持体(感光体)に対するクリーニングブレードの食い込み量を簡易な構成で適正に調整することができる。このため、像担持体を必要以上に摩耗させることがなく、また高温環境下でのクリーニングブレードのめくれを防止し、かつ低温環境下でのクリーニングブレードの欠けを防止して、長期にわたって安定したクリーニング性能を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態1の画像形成装置の概略構成を模式的に示す縦断面図である。
【図2】実施の形態1のクリーニング装置の低温環境下における構成及び動作を示す縦断面図である。
【図3】実施の形態1のクリーニング装置の高温環境下における構成及び動作を示す縦断面図である。
【図4】ブレードホルダー及びクリーニングブレードの構成及び寸法例を示す斜視図である。
【図5】従来のクリーニング装置の構成を示す縦断面図である。
【図6】従来の他のクリーニング装置の構成を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 像担持体(感光体:感光ドラム)
8 転写手段(転写帯電器)
11 クリーニング装置
14 第1部材
15 第2部材
22 ブレードホルダー
P 他部材(転写材)

Claims (2)

  1. 移動可能な像担持体表面のトナーを除去するクリーニング装置において、
    前記像担持体表面に摺擦されるクリーニングブレードと、
    前記クリーニングブレードの一方の端部が前記像担持体表面に摺擦されるように、前記クリーニングブレードの他方の端部を支持するブレードホルダーと、を備え、
    前記クリーニングブレードとして、熱膨張率の異なる少なくとも第1部材と第2部材とを有する層構成のクリーニングブレードを使用するとともに、
    前記第1部材と前記第2部材との熱膨張率を、温度上昇に伴って前記クリーニングブレードの他方の端部が前記像担持体を押圧する方向に移動するように選定した、
    ことを特徴とするクリーニング装置。
  2. 移動可能な表面にトナー像が形成される像担持体と、前記像担持体上のトナー像を他部材に転写する転写手段と、トナー像転写後の前記像担持体表面を清掃するクリーニング手段と、を備えた画像形成装置において、前記クリーニング手段が、請求項1に記載のクリーニング装置である、ことを特徴とする。
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