JP2007030932A - 易開封袋 - Google Patents

Abstract

【課題】 食品、飼料、化学品等の粉末製品は、クラフト袋等に収納包装されて流通されているが、袋を積み重ねて保管、運搬する際に、開口部を封止した部分の硬い角で他の袋を傷つけ易いという問題があった。本発明は他の袋を傷つける虞がないとともに、開封が容易な易開封袋を提供する。
【解決手段】 本発明の易開封袋１は、紙製の筒状袋体４の開封部２側の端部を折り返して形成した折り畳み部を、テープ状シール材７で表裏から挟み込み、テープ状シール材７を貼着して開封部２側の端部が封止されているとともに、テープ状シール材７の両端部には折り畳み部の両端部よりも突出し、かつ相互が貼着されていない突出部９を有することを特徴とする。
【選択図】 図１

Description

本発明は開封が容易な易開封袋に関する。

食品、飼料、化学品等の粉体は、クラフト袋等に収納包装されて流通されている。従来、この種のクラフト袋はミシン縫いによって口が閉じられていたが、開封に手間がかかったり、ミシン目の隙間から粉体が漏れ出たり、逆に異物が内部に混入し易かったり、開封時にミシン糸が製品に混入するという問題があった。このため開口端部を折り返して接着や融着により閉鎖する方法が採用されるようになってきた。しかしながら、このような袋は流通過程等において、折り返し端部の硬い角で、他の袋を傷つけ易いという問題があった。このような問題を解決する方法として、両端に余尺部を有する封袋を開口部に設け、その封袋に開封用紐を添着してその端末と、余尺部に設けた切目線の端末とを連結することで、開封を容易とするとともに開封時の異物混入を防止するようにした易開封性袋（特許文献１）や、内袋と外袋とからなる袋状体を平面状にし、端部を折り返すことなくテープで挟んで該端部に沿ってテープを貼り付けて端部を閉鎖することにより、袋端部で他の袋を傷つけないようにした袋（特許文献２）が提案されている。

実開昭６４−２０４５１号公報 特開２００４−３３１１９５号公報

特許文献１に記載の袋は、易開封性はあるものの、袋状体の端部を折り返すことなく端部にテープを貼着して閉鎖する構造のため、内容物の重量が大きい場合等に閉鎖部が開いて製品が漏れ出る虞がある。また、特許文献２に記載の袋も同様の構造であるため、製品が漏れ出る虞があり、このため特許文献２には内袋の端部はヒートシール等によって閉鎖することが記載されている。しかしながら内袋端部をヒートシール等によって接合すると、袋の開封が容易ではなくなるという問題があった。本発明は上記の点に鑑みなされたもので、袋の閉鎖端部によって他の袋を傷つける虞がないとともに、開封が容易な易開封袋を提供することを目的とする。

即ち本発明は、
（１） 紙製の筒状袋体の開封部側の端部を折り返して形成した折り畳み部を、テープ状シール材で表裏から挟み込み、テープ状シール材を貼着して開封部側の端部が封止されているとともに、テープ状シール材の両端部には折り畳み部の両端部よりも突出し、かつ相互が貼着されていない突出部を有することを特徴とする易開封袋、
（２） 紙製の筒状袋体内側に、ヒートシール性の内袋を有する上記（１）の易開封袋、
（３） 筒状袋体の開封部側の端部を、多重折りに折り返して折り畳み部が形成されている上記（１）又は（２）の易開封袋、
（４） テープ状シール材に開封用の剥離テープが設けられている上記（１）〜（３）のいずれかの易開封袋、
を要旨とする。

本発明の易開封袋は、開封が容易であるとともに、開封側端部を封止するテープ状シール材の両端部に、開封側の両端部よりも突出し、かつ相互が貼着されていない突出部を有することにより、シール材の突出部の緩衝作用で袋体端部の折り畳み部角部が他の袋を傷つけるのを防止することができる。また筒状袋体の内側にヒートシール製の内袋を設けると、製品収納後に非開封側の端部の内面側をヒートシールして封止することで、収納物の重量が重たい場合でも収納品が袋底部から漏れたり、袋の底が抜ける等の虞がない。また袋体の開封部側の端部を、多重折りに折り返して折り畳み部を形成すると、当該端部内面側がヒートシールされていなくても、より確実に袋が封止され、テープ状シール材に開封用の剥離テープを設けることにより、開封側の端部がヒートシールされていないことと相俟って、袋の開封が更に容易となる等の効果がある。

以下、本発明の易開封袋の一実施態様を図面に基づき説明する。
図１において１は本発明の易開封袋の一例を示し、４は製品収納部となる紙製の筒状袋体で、この筒状袋体４の開封部２側は閉じられ、底部３側は開いた状態となっており、底部３側から製品を収納できるように構成されている。筒状袋体４の内側には、図２に示すようにヒートシール性を有する内袋５が設けられ、筒状袋体４は内袋４ａと外袋４ｂの二重構造となっている。

ヒートシール性を有する内袋５は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のヒートシール性を有する合成樹脂により構成される。筒状袋体４の内側に、更にヒートシール性を有する内袋５を設けることにより、収納製品が粉末油脂等の油性製品の場合には耐油性や吸湿性が向上するとともに、底部をヒートシールによって確実に封止することができる。

筒状袋体４の内袋４ａ、外袋４ｂを構成する紙としては、通常、クラフト紙が好適であるが、クラフト紙以外の紙も使用することができる。図示した例では筒状袋体４を、内袋４ａと外袋４ｂの二重構造とした場合を示したが、筒状袋体４は図示したように内外２層構成とする場合に限らず、一層構成としても三層以上の多層構造としても良いが、筒状袋体４を多層構造とすることにより内容物が漏れ出る虞がなくなるとともに、包装が強固となるため好ましい。

筒状袋体４の開封部２側は、図３に示すように端部を二つ折りに折り返して折り畳み部６を形成し、当該折り畳み部６をテープ状シール材７で表裏から挟んでシール材７によって折り畳み部６を包み込み、シール材７を接着剤８等によって貼着することにより封止されている。筒状袋体の開封部側の端部は２回以上の多重折りにすると、開封部から内容物が漏れにくくなるので好ましい。テープ状シール材７の両端部には、折り畳み部６の両端部よりも突出し、かつシール材７同士が貼着されていない突出部９が設けられる。突出部９の折り畳み部６の端部からの突出長さは、０．５ｃｍ〜２ｃｍが好ましい。

テープ状シール材７は折り畳み部６の表面全体に接着剤等で貼着されていると、袋の易開封性が損なわれる虞がある。このため、図３に示すように折り畳み部６表面に直接接着することなく、折り畳み部６を包み込んで筒状袋体４の表裏面に接着剤８等を介して貼着することが易開封性を維持する上から好ましい。接着剤８としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、アクリル系、ゴム系、澱粉糊等の接着剤が用いられる。シール材を貼着するための接着剤は、袋側に塗布することが好ましい。テープ状シール材７としては、通常紙よりなるものが用いられるが、クラフト紙製のものが好ましい。テープ状シール材７には開封用の剥離テープ１０が設けられていると、袋の開封が容易となり好ましい。

本発明の易開封袋１は、底部３側より製品を収納した後、底部３を封止して包装製品とすることができる。底部３側は、端部を折り返して開封部２側と同様に封止しても良いが底部３は開封の必要がないため、収納される製品の重量が大きい高重量製品用袋として用いる場合には、内袋５の底部３側の端部をヒートシールすることで、搬送過程等において底部から製品が漏れ出る等の事故を防止できるため好ましい。

本発明の易開封袋１に製品を収納包装した後、袋を開封するには、開封部２側を封止しているテープ状シール材７を剥離すれば、開封部２側の端部は容易に開封することができる。この際にテープ状シール材７に剥離テープ１０が設けられているとシール材７の剥離が容易となる。また図３に示すようにテープ状シール材７を折り畳み部６全体に接着することなく、折り畳み部６を包み込んで筒状袋体４の表裏面に接着剤８等を介して貼着すると、シール材７を剥離することで容易に折り畳み部６を展開でき、さらにヒートシール性の内袋を有するときも折り畳み部６は内袋５がヒートシールされていないため、極めて容易に開封することができる。

本発明の易開封袋の一例を示す斜視図である。 図１のII−II線縦断面図である。 開封部側側面の拡大図である。

符号の説明

１ 易開封袋
２ 開封部
３ 底部
４ 筒状袋体
４ａ筒状袋体の内袋
４ｂ筒状袋体の外袋
５ 内袋
６ 折り畳み部
７ テープ状シール材
８ 接着剤
９ 突出部
１０ 剥離テープ

Claims (4)

1. 紙製の筒状袋体の開封部側の端部を折り返して形成した折り畳み部を、テープ状シール材で表裏から挟み込み、テープ状シール材を貼着して開封部側の端部が封止されているとともに、テープ状シール材の両端部には折り畳み部の両端部よりも突出し、かつ相互が貼着されていない突出部を有することを特徴とする易開封袋。
2. 紙製の筒状袋体内側に、ヒートシール性の内袋を有する請求項１記載の易開封袋。
3. 筒状袋体の開封部側の端部を、多重折りに折り返して折り畳み部が形成されている請求項１又は２記載の易開封袋。
4. テープ状シール材に開封用の剥離テープが設けられている請求項１〜３のいずれかに記載の易開封袋。
   

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