JP2007015967A - 低金属高純度3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンとその製造方法。 - Google Patents
低金属高純度3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンとその製造方法。 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】簡易な操作で、高収率、高純度で、金属イオンの極めて少ない、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの製法及び精製方法の提供。
【解決手段】硫酸中に分散させた4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを、硫酸−硝酸の混酸によりニトロ化し、得られた3,3’−ジニトロ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを、ヒドラジン又は水素還元することを特徴とする3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの製造方法。
【解決手段】硫酸中に分散させた4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを、硫酸−硝酸の混酸によりニトロ化し、得られた3,3’−ジニトロ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを、ヒドラジン又は水素還元することを特徴とする3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの製造方法。
Description
本発明は、着色物、金属イオンが少ない高純度の3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの製造方法および精製方法に関する。
更に詳しくは、高性能ポリマーの合成等に有用な中間体となる着色物、金属イオンが少ない高純度の3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの製造方法及び精製方法に関する。
更に詳しくは、高性能ポリマーの合成等に有用な中間体となる着色物、金属イオンが少ない高純度の3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの製造方法及び精製方法に関する。
ビス−Oーアミノフェノール類は、高耐熱、高強度、電気特性等の良好なポリマーであるポリベンゾオキサゾール、およびポリヒドロキシアミドの製造に必要な化合物である。ポリベンゾオキサゾール、およびポリヒドロキシアミドは、特に半導体の表面保護膜、層間絶縁膜、多層配線基板の層間絶縁膜、フレキシブル配線基板のカバーコート等に重要な感光性または非感光性のポリマーとして供される。ポリベンゾオキサゾールは通常、ビス−Oーアミノフェノールとジカルボン酸ジクロライド又はジカルボン酸ジエステルからポリヒドロキシアミドを得、これを加熱して脱水閉環して製造される。このような用途で使用されるジカルボン酸ジクロライド又はジカルボン酸ジエステルとしては、イソフタール酸のジクロライド又はイソフタール酸ジエステル等が知られている。ビス−Oーアミノフェノール類は、これらから製造される上記のポリマーの耐熱性、機械特性、電気特性、物理化学特性等に大きい影響を与えるので、市場では、ビス−Oーアミノフェノール類の開発が求められている状況にある。また、材料中の金属イオンの量は、電気特性に影響するため、金属イオンの低減化が、強く求められている。
3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンは、上記の性能を満たすことを求められるポリマーの重要中間体であり、特許文献1には、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを水に分散させ、大過剰の硝酸を、熱時、反応させ、析出するジニトロ化物をろ過、熱水で洗浄、粗体をエタノールで精製し、ピリジン中で、酸化白金を触媒として水素還元を行い、反応後、触媒を分離後、濾液を乾固し、メタノール、水を加え、活性炭で2回処理後、メタノール−水で再結晶して、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを得る方法が開示されている。
3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンは、上記の性能を満たすことを求められるポリマーの重要中間体であり、特許文献1には、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを水に分散させ、大過剰の硝酸を、熱時、反応させ、析出するジニトロ化物をろ過、熱水で洗浄、粗体をエタノールで精製し、ピリジン中で、酸化白金を触媒として水素還元を行い、反応後、触媒を分離後、濾液を乾固し、メタノール、水を加え、活性炭で2回処理後、メタノール−水で再結晶して、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを得る方法が開示されている。
特許文献1に記載の方法にて追試を行った場合、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンからの通算収率が20%程度で、着色の強い3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンしか得られず、上記、電気、電子材料として、使用できない。また、ジニトロ化時に、多量の不純物が生成し、精製を行っても、容易に除去できず、また、着色が著しいものであった。更に、大過剰の硝酸を使用し、熱時、ニトロ化するため、不安定なトリニトロ体、テトラニトロ体の生成を防止することができず、工業的に安全に製造することができない方法であった。
感光性ポリマーとして使用するためには、光透過性が良好なることが必須であり、そのためには、感光性ポリマーの原料である3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの光透過性も要求されているが、その要求に耐えられるものは、未だ見出されていなかった。また、光透過性を高めるためには、着色不純物を除去する必要があり、工業的に、安全に、収率よく、純度の高いジニトロ化物が得られ、更に、ジニトロ化物を還元して、収率よく、着色物、金属イオンが少ない高純度の3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンと、工業的な製造法が強く求められていた。
感光性ポリマーとして使用するためには、光透過性が良好なることが必須であり、そのためには、感光性ポリマーの原料である3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの光透過性も要求されているが、その要求に耐えられるものは、未だ見出されていなかった。また、光透過性を高めるためには、着色不純物を除去する必要があり、工業的に、安全に、収率よく、純度の高いジニトロ化物が得られ、更に、ジニトロ化物を還元して、収率よく、着色物、金属イオンが少ない高純度の3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンと、工業的な製造法が強く求められていた。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討の結果、硫酸中に分散させた4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを、硫酸−硝酸の混酸によりニトロ化し、得られた3,3’−ジニトロ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを、水素又はヒドラジン還元することにより、着色物、金属イオンが少ない高純度の3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンが得られることを見出し、更には3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの精製方法につき鋭意検討を行い、本発明に至った。
即ち、本発明は、
即ち、本発明は、
(1)硫酸中に分散させた4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを、硫酸−硝酸の混酸によりニトロ化し、得られた3,3’−ジニトロ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを、ヒドラジン又は水素還元することを特徴とする3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの製造方法、
(2)1)粗3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、アルコール類、活性炭及びヒドラジン1水和物を含有する混合物を攪拌後、2)活性炭を濾別し、3)ろ液にキレート剤、次いで水を添加し、4)生じる結晶をろ過し、5)水あるいは水を含有するアルコール類で結晶を洗浄する工程からなる3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの精製方法、
(3)粗3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンが、前項(1)に記載の製造方法により得られた3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンである前項(2)に記載の精製方法、
(4)鉄イオンが3ppm以下である高純度の3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、
(5)ニッケルイオン又はパラジウムイオンが3ppm以下である高純度の3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、
に関する。
(2)1)粗3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、アルコール類、活性炭及びヒドラジン1水和物を含有する混合物を攪拌後、2)活性炭を濾別し、3)ろ液にキレート剤、次いで水を添加し、4)生じる結晶をろ過し、5)水あるいは水を含有するアルコール類で結晶を洗浄する工程からなる3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの精製方法、
(3)粗3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンが、前項(1)に記載の製造方法により得られた3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンである前項(2)に記載の精製方法、
(4)鉄イオンが3ppm以下である高純度の3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、
(5)ニッケルイオン又はパラジウムイオンが3ppm以下である高純度の3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、
に関する。
高性能ポリマーの原料として有用な3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを低金属且つ高純度で収率よく、容易に得ることが出来る。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明の製造方法について説明する。
本願発明の製造方法は、硫酸中に分散させた4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン(以下、BPSと示す。)を、硫酸−硝酸の混酸によりニトロ化し、得られた3,3’−ジニトロ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン(以下、NBPSと示す。)を、水素又はヒドラジン還元することを特徴とする3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン(以下、ABPSと示す。)の製造方法である。
以下、本願発明の製造方法を具体的に説明する。
まず、本発明の製造方法について説明する。
本願発明の製造方法は、硫酸中に分散させた4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン(以下、BPSと示す。)を、硫酸−硝酸の混酸によりニトロ化し、得られた3,3’−ジニトロ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン(以下、NBPSと示す。)を、水素又はヒドラジン還元することを特徴とする3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン(以下、ABPSと示す。)の製造方法である。
以下、本願発明の製造方法を具体的に説明する。
[1]硫硝混酸(硫酸−硝酸の混合物)によるNBPSの製造
所定の濃度の硫酸に、BPSを分散させて、硫硝混酸の混合物を、滴下をする。滴下終了後、反応完結をHPLCにより確認し、水を加え、結晶を充分に析出させ、ろ過、ろ過ケーキを水洗する。次いで得られた湿NBPSあるいは、乾燥NBPSを精製する。
原料であるBPSは、一般に市場から入手する事が出来、日華化学(株)製、小西化学(株)製等のものが挙げられる。
BPSを分散させる硫酸の濃度は、通常60−90WT%、好ましくは70−85WT%、特に好ましくは75−83WT%である。
硫酸の量は、BPSに対し、通常1−30倍(W/W)、好ましくは2−20倍(W/W)、より好ましくは3−10倍(W/W)、特に好ましくは4−7倍(W/W)である。
滴下する硫硝混酸混合物中の硫酸濃度は、通常60−90WT%、好ましくは70−85WT%、特に好ましくは75−83WT%である。60WT%未満であれば、未反応物が多量に残り、反応が完結せず、90WT%を超えると、トリニトロ体、テトラニトロ体の危険物の生成が増加し、かつ着色不純物が多くなる為適さない。
硝酸の使用量は、通常、BPSに対し、モル比 0.90−2.0、好ましくは1.0−1.5、より好ましくは1.02−1.10である。
硫硝混酸を滴下する温度は、通常−20−50℃、好ましくは−10−30℃、より好ましくは−5−20℃、特に好ましくは−5−10℃である。滴下後、徐々に温度をあげて、反応を完結させるのが好ましい。
硫硝混酸を滴下する時間は、通常30分−20時間、好ましくは1−15時間、より好ましくは2−10時間、特に好ましくは3−8時間である。
反応後、加えるイオン交換水の量は、BPSに対し、通常2−20倍(W/W)、好ましくは3−10倍(W/W)、特に好ましくは4−6倍(W/W)である。
所定の濃度の硫酸に、BPSを分散させて、硫硝混酸の混合物を、滴下をする。滴下終了後、反応完結をHPLCにより確認し、水を加え、結晶を充分に析出させ、ろ過、ろ過ケーキを水洗する。次いで得られた湿NBPSあるいは、乾燥NBPSを精製する。
原料であるBPSは、一般に市場から入手する事が出来、日華化学(株)製、小西化学(株)製等のものが挙げられる。
BPSを分散させる硫酸の濃度は、通常60−90WT%、好ましくは70−85WT%、特に好ましくは75−83WT%である。
硫酸の量は、BPSに対し、通常1−30倍(W/W)、好ましくは2−20倍(W/W)、より好ましくは3−10倍(W/W)、特に好ましくは4−7倍(W/W)である。
滴下する硫硝混酸混合物中の硫酸濃度は、通常60−90WT%、好ましくは70−85WT%、特に好ましくは75−83WT%である。60WT%未満であれば、未反応物が多量に残り、反応が完結せず、90WT%を超えると、トリニトロ体、テトラニトロ体の危険物の生成が増加し、かつ着色不純物が多くなる為適さない。
硝酸の使用量は、通常、BPSに対し、モル比 0.90−2.0、好ましくは1.0−1.5、より好ましくは1.02−1.10である。
硫硝混酸を滴下する温度は、通常−20−50℃、好ましくは−10−30℃、より好ましくは−5−20℃、特に好ましくは−5−10℃である。滴下後、徐々に温度をあげて、反応を完結させるのが好ましい。
硫硝混酸を滴下する時間は、通常30分−20時間、好ましくは1−15時間、より好ましくは2−10時間、特に好ましくは3−8時間である。
反応後、加えるイオン交換水の量は、BPSに対し、通常2−20倍(W/W)、好ましくは3−10倍(W/W)、特に好ましくは4−6倍(W/W)である。
[2]NBPSの精製
上記[1]で得られた粗NBPS中には、BPS、モノニトロ体、トリニトロ体、テトラニトロ体、着色不純物が含有されているので、精製するのが好ましい。NBPS中のモノニトロ体は、還元され、3−アミノ−4,4‘−ジヒドロキシスルフォン(モノアミノ体)となり、ABPS中に残存しやすく、そのため下記の還元工程の前に精製を行うのが好ましい。
粗NBPSを、精製用溶剤中に熱時、分散あるいは溶解させ、冷却する。次いでろ過を行い、得られたろ過ケーキをメタノールで洗浄する。
粗NBPSは、湿NBPSでも乾燥NBPSでもよい。
精製用溶剤としては、アルコール類として、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリメチレングリコールモノメチルエーテル、トリメチレングリコールモノエチルエーテル トリメチレングリコールモノブチルエーテル、ブタンジオールモノメチルエーテル、ブタンジオールモノエチルエーテル、ブタンジオールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテル等のモノアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、トリメチレングリコール等のジオールを挙げることができるが、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エタノールが好ましく、特に2−メトキシエタノールが好ましい。
精製用溶剤の量は、粗NBPS(乾燥NBPS基準)に対し、通常1−30倍(V/W)、好ましくは2−20倍(V/W)、より好ましくは3−10倍(V/W)、特に好ましくは4−7倍(V/W)である。
精製溶剤で、粗NBPSを分散、溶解させる温度は、通常30−140℃、好ましくは50−130℃、特に好ましくは70−110℃である。湿粗NBPSの場合は、水を留去させながら、温度を高くする。
攪拌する時間は、通常15分−10時間、好ましくは30分−5時間、特に好ましくは、1−2時間程度である。
次いで、1−3時間程度かけて冷却する。
ろ過する前の温度は、使用する精製用溶剤により異なるが、通常0−30℃、好ましくは10−20℃である。
ろ過ケーキを洗浄するメタノールの量は、特に限定されないが、通常0.5−5倍(V/W)、好ましくは1−3倍(V/W)である。
上記[1]で得られた粗NBPS中には、BPS、モノニトロ体、トリニトロ体、テトラニトロ体、着色不純物が含有されているので、精製するのが好ましい。NBPS中のモノニトロ体は、還元され、3−アミノ−4,4‘−ジヒドロキシスルフォン(モノアミノ体)となり、ABPS中に残存しやすく、そのため下記の還元工程の前に精製を行うのが好ましい。
粗NBPSを、精製用溶剤中に熱時、分散あるいは溶解させ、冷却する。次いでろ過を行い、得られたろ過ケーキをメタノールで洗浄する。
粗NBPSは、湿NBPSでも乾燥NBPSでもよい。
精製用溶剤としては、アルコール類として、例えばメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリメチレングリコールモノメチルエーテル、トリメチレングリコールモノエチルエーテル トリメチレングリコールモノブチルエーテル、ブタンジオールモノメチルエーテル、ブタンジオールモノエチルエーテル、ブタンジオールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテル等のモノアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、トリメチレングリコール等のジオールを挙げることができるが、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、エタノールが好ましく、特に2−メトキシエタノールが好ましい。
精製用溶剤の量は、粗NBPS(乾燥NBPS基準)に対し、通常1−30倍(V/W)、好ましくは2−20倍(V/W)、より好ましくは3−10倍(V/W)、特に好ましくは4−7倍(V/W)である。
精製溶剤で、粗NBPSを分散、溶解させる温度は、通常30−140℃、好ましくは50−130℃、特に好ましくは70−110℃である。湿粗NBPSの場合は、水を留去させながら、温度を高くする。
攪拌する時間は、通常15分−10時間、好ましくは30分−5時間、特に好ましくは、1−2時間程度である。
次いで、1−3時間程度かけて冷却する。
ろ過する前の温度は、使用する精製用溶剤により異なるが、通常0−30℃、好ましくは10−20℃である。
ろ過ケーキを洗浄するメタノールの量は、特に限定されないが、通常0.5−5倍(V/W)、好ましくは1−3倍(V/W)である。
[3−1]NBPSのヒドラジン還元によるABPSの製造
窒素気流下、精製NBPSを、反応溶剤としてのアルコール類に分散させ、触媒として、ラネーニッケル、あるいは活性炭担持パラジウム(以下、Pd/Cと示す。)を加え、加熱時、ヒドラジン1水和物を通常1−20時間、好ましくは2−10時間かけて、滴下を行う。同温度、あるいは還流温度にて熟成し、HPLCにて、反応完結を確認する。
次いで冷却し、ABPSが析出してくる温度より、約10−20℃高い温度にて静置する。触媒としてラネーニッケルを使用した場合、上澄み液を抜き取り、後記するろ過助剤をプリコートしたろ過器でろ過する。Pd/Cを使用した場合は、反応液全量を、同様なろ過器に導き、反応液より、Pd/Cを除去する。ろ液より、ABPSの取り出しは、後記精製と同様に行う。
反応溶剤として使用するアルコール類は、前記と同様のものが使用出来、その使用量は、NBPS(乾燥基準)に対し、アルコールによっても異なるが、通常3−30倍(V/W)、好ましくは4−20倍(V/W)、特に好ましくは5−13倍(V/W)である。
また、N−メチルピロリドンのようなNBPSを溶解する溶剤を加えてもよい。
触媒は、上記のように、NBPSを反応溶剤に分散させた後に、加えるのが一般的であるが、反応溶剤に、触媒を分散させた後、NBPSを加えても良い。また、ヒドラジン1水和物を、NBPSに対し、0−30WT%、好ましくは、5−20WT%加えた後、触媒を加えても良い。
本発明で使用しうるPd/Cは、種々の担持率のものがあるが、特に限定されず、通常5%担持率のものでよい。
Pd/Cの使用量は、ドライ換算で、NBPSに対し、通常0.1−20WT%、好ましくは1−10WT%、特に好ましくは2−6WT%である。
本発明で使用しうるラネーニッケルも一般的なものでよく、特に限定されない。ラネーニッケルの使用量は、NBPSに対し、通常1−30WT%、好ましくは5−25WT%、特に好ましくは10−20WT%である。
ヒドラジン1水和物の使用量は、通常、NBPSに対し、モル比 1.0−2.0、好ましくは1.1−1.7、特に好ましくは1.2−1.5である。
滴下温度は、通常、アルコール類の沸点の近傍であり、反応熱をアルコール類の蒸発潜熱が吸収してくれるため、温度の調節が容易である。沸点より低い温度でもよい。
窒素気流下、精製NBPSを、反応溶剤としてのアルコール類に分散させ、触媒として、ラネーニッケル、あるいは活性炭担持パラジウム(以下、Pd/Cと示す。)を加え、加熱時、ヒドラジン1水和物を通常1−20時間、好ましくは2−10時間かけて、滴下を行う。同温度、あるいは還流温度にて熟成し、HPLCにて、反応完結を確認する。
次いで冷却し、ABPSが析出してくる温度より、約10−20℃高い温度にて静置する。触媒としてラネーニッケルを使用した場合、上澄み液を抜き取り、後記するろ過助剤をプリコートしたろ過器でろ過する。Pd/Cを使用した場合は、反応液全量を、同様なろ過器に導き、反応液より、Pd/Cを除去する。ろ液より、ABPSの取り出しは、後記精製と同様に行う。
反応溶剤として使用するアルコール類は、前記と同様のものが使用出来、その使用量は、NBPS(乾燥基準)に対し、アルコールによっても異なるが、通常3−30倍(V/W)、好ましくは4−20倍(V/W)、特に好ましくは5−13倍(V/W)である。
また、N−メチルピロリドンのようなNBPSを溶解する溶剤を加えてもよい。
触媒は、上記のように、NBPSを反応溶剤に分散させた後に、加えるのが一般的であるが、反応溶剤に、触媒を分散させた後、NBPSを加えても良い。また、ヒドラジン1水和物を、NBPSに対し、0−30WT%、好ましくは、5−20WT%加えた後、触媒を加えても良い。
本発明で使用しうるPd/Cは、種々の担持率のものがあるが、特に限定されず、通常5%担持率のものでよい。
Pd/Cの使用量は、ドライ換算で、NBPSに対し、通常0.1−20WT%、好ましくは1−10WT%、特に好ましくは2−6WT%である。
本発明で使用しうるラネーニッケルも一般的なものでよく、特に限定されない。ラネーニッケルの使用量は、NBPSに対し、通常1−30WT%、好ましくは5−25WT%、特に好ましくは10−20WT%である。
ヒドラジン1水和物の使用量は、通常、NBPSに対し、モル比 1.0−2.0、好ましくは1.1−1.7、特に好ましくは1.2−1.5である。
滴下温度は、通常、アルコール類の沸点の近傍であり、反応熱をアルコール類の蒸発潜熱が吸収してくれるため、温度の調節が容易である。沸点より低い温度でもよい。
[3−2]NBPSの水素還元によるABPSの製造
オートクレーブ中に、NBPS、触媒、反応溶剤を加え、室温あるいは加熱して、水素を導入して、反応させる。
NBPSは、上記に従って、精製したNBPSを使用するのが好ましい。
触媒としては、白金族系触媒、ニッケル系触媒を挙げることが出来る。
白金族系触媒としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム等の金属を挙げることができる。該金属は、活性炭、二酸化珪素、アルミナ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム等の担体に分散させて使用しても良い。例えば、パラジウム−活性炭、白金−活性炭が好ましい。促進剤、及び又は、被毒剤を加えて、選択性を向上する事も出来る。
Ni系触媒としては、漆原触媒、担体付き触媒、ホウ化ニッケル触媒、ラネーニッケル触媒を挙げることが出来る。中でもラネーニッケル触媒が好ましい。促進剤、被毒剤を加えて、選択性を向上することも出来る。
触媒量(担体を含む。)は、NBPSに対し、通常1−100重量%、好ましくは2−40重量%、更に好ましくは5−30重量%であり、100重量%を超えると、初期の反応速度が速くなりすぎ、温度を制御しにくく、経済的でなく、1重量%未満では、速度が遅くなりすぎ、反応時間が20時間を超え、経済的でない。
反応溶剤は、上記したアルコール類、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の有機酸類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類、N−メチルピロリドン、水を挙げることが出来る。特に、メタノール、2−メトキシエタノール、N−メチルピロリドンが好ましい。該溶剤は、単独にあるいは、二種以上混合して、使用しても良い。
反応温度は、通常10−150℃、好ましくは30−100℃、特に好ましくは40−80℃である。150℃を超えると、副反応物が多くなる。10℃未満では、反応速度が遅い。
反応水素圧は、通常0.2−20MPa(ゲージ圧)、好ましくは0.2−5MPa(ゲージ圧)、特に好ましくは0.3−2MPa(ゲージ圧)である。
オートクレーブ中に、NBPS、触媒、反応溶剤を加え、室温あるいは加熱して、水素を導入して、反応させる。
NBPSは、上記に従って、精製したNBPSを使用するのが好ましい。
触媒としては、白金族系触媒、ニッケル系触媒を挙げることが出来る。
白金族系触媒としては、例えば、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム等の金属を挙げることができる。該金属は、活性炭、二酸化珪素、アルミナ、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム等の担体に分散させて使用しても良い。例えば、パラジウム−活性炭、白金−活性炭が好ましい。促進剤、及び又は、被毒剤を加えて、選択性を向上する事も出来る。
Ni系触媒としては、漆原触媒、担体付き触媒、ホウ化ニッケル触媒、ラネーニッケル触媒を挙げることが出来る。中でもラネーニッケル触媒が好ましい。促進剤、被毒剤を加えて、選択性を向上することも出来る。
触媒量(担体を含む。)は、NBPSに対し、通常1−100重量%、好ましくは2−40重量%、更に好ましくは5−30重量%であり、100重量%を超えると、初期の反応速度が速くなりすぎ、温度を制御しにくく、経済的でなく、1重量%未満では、速度が遅くなりすぎ、反応時間が20時間を超え、経済的でない。
反応溶剤は、上記したアルコール類、酢酸、プロピオン酸、酪酸等の有機酸類、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類、トルエン、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素類、N−メチルピロリドン、水を挙げることが出来る。特に、メタノール、2−メトキシエタノール、N−メチルピロリドンが好ましい。該溶剤は、単独にあるいは、二種以上混合して、使用しても良い。
反応温度は、通常10−150℃、好ましくは30−100℃、特に好ましくは40−80℃である。150℃を超えると、副反応物が多くなる。10℃未満では、反応速度が遅い。
反応水素圧は、通常0.2−20MPa(ゲージ圧)、好ましくは0.2−5MPa(ゲージ圧)、特に好ましくは0.3−2MPa(ゲージ圧)である。
本願発明の製造方法において、BPSを硫酸中で分散させて、ニトロ化して得たNBPSには、着色不純物が存在しない。このNBPSの精製品を還元するとき、中間生成物の3−ニトロ−3‘−アミノ−4,4‘−ジヒドロキシジフェニルスルフォン(以下、モノニトロモノアミノ体と示す。)の残存量を制御(少なく)することにより、白色結晶のABPSを得ることが出来る。
また、本願発明の製造方法において、NBPSを還元してABPSを製造する工程では、水素還元のみならず、ヒドラジン還元でも、反応は、完結させる事が好ましい。モノニトロモノアミノ体のHPLC分析の値は、通常0.2面積%以下、好ましくは0.1面積%以下、特に好ましくは0.05面積%以下である。
モノニトロモノアミノ体を制御することにより、以下に示す精製工程を経ることなく、白色結晶を得ることが出来る場合がある。モノニトロモノアミノ体が0.2面積%を超えると、残存している着色物が取り出しの工程中、更に着色度を増していくことになり、精製工程が必要となる。
また、本願発明の製造方法において、NBPSを還元してABPSを製造する工程では、水素還元のみならず、ヒドラジン還元でも、反応は、完結させる事が好ましい。モノニトロモノアミノ体のHPLC分析の値は、通常0.2面積%以下、好ましくは0.1面積%以下、特に好ましくは0.05面積%以下である。
モノニトロモノアミノ体を制御することにより、以下に示す精製工程を経ることなく、白色結晶を得ることが出来る場合がある。モノニトロモノアミノ体が0.2面積%を超えると、残存している着色物が取り出しの工程中、更に着色度を増していくことになり、精製工程が必要となる。
次に、本発明の精製方法について説明する。
本発明の精製方法は、
1)粗3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、アルコール類、活性炭及びヒドラジン1水和物を含有する混合物を攪拌後、
2)活性炭を濾別し、
3)ろ液にキレート剤、次いで水を添加し、
4)生じる結晶をろ過し、
5)水あるいは水を含有するアルコール類で結晶を洗浄する工程
からなる3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの精製方法である。
本発明の精製方法は、
1)粗3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、アルコール類、活性炭及びヒドラジン1水和物を含有する混合物を攪拌後、
2)活性炭を濾別し、
3)ろ液にキレート剤、次いで水を添加し、
4)生じる結晶をろ過し、
5)水あるいは水を含有するアルコール類で結晶を洗浄する工程
からなる3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの精製方法である。
窒素気流下、溶剤としてアルコール類を加え、攪拌下、ヒドラジン1水和物の水溶液を加え、粗ABPS、活性炭、必要に応じてキレート剤を加えてもよい。更に必要に応じて加熱を行い、次いで、活性炭を濾別する。ろ液にキレート剤を加え、必要なら、常圧下、あるいは、減圧下、熱時濃縮する。必要なら、冷却し、次いで、イオン交換水、あるいは、必要なら、キレート剤を溶解したイオン交換水を滴下して、結晶を析出させる。イオン交換水を滴下する前に、ABPSが析出していてもよい。イオン交換水を滴下した後、熱時、濃縮して、結晶を析出させても良い。
析出したABPSをろ過し、イオン交換水、あるいはイオン交換水とアルコール類の混合物で、ろ過ケーキを洗浄する。熱時、減圧乾燥あるいは温風乾燥して、乾燥ABPSを得る。
析出したABPSをろ過し、イオン交換水、あるいはイオン交換水とアルコール類の混合物で、ろ過ケーキを洗浄する。熱時、減圧乾燥あるいは温風乾燥して、乾燥ABPSを得る。
本発明の精製方法において、粗ABPSは、反応完結した反応液中に存在してもよいし、反応液中より取り出した乾燥前のものでもよく、乾燥したものでもよい。
上記した[1]、必要により[2]、[3−1]又は[3−2]の工程からなる本発明の製造方法によって得られたABPSを使用するのが好ましいが、それ以外の製法によって得られたABPSでも使用可能である。
本発明の精製方法で使用される粗ABPSの製法について、上記の[1]、必要により[2]、[3−1]あるいは[3−2]の工程からなる本発明の製造方法以外の別工程について下記に説明する。[1]、[1’]又は[1−2]、必要により[2]、[3−1]又は[3−2]の工程を組み合わせることにより本発明の精製方法で使用される粗ABPSを得ることが出来る。
上記した[1]、必要により[2]、[3−1]又は[3−2]の工程からなる本発明の製造方法によって得られたABPSを使用するのが好ましいが、それ以外の製法によって得られたABPSでも使用可能である。
本発明の精製方法で使用される粗ABPSの製法について、上記の[1]、必要により[2]、[3−1]あるいは[3−2]の工程からなる本発明の製造方法以外の別工程について下記に説明する。[1]、[1’]又は[1−2]、必要により[2]、[3−1]又は[3−2]の工程を組み合わせることにより本発明の精製方法で使用される粗ABPSを得ることが出来る。
[1’][1]の方法に代えて、所定の濃度の硫硝混酸に、BPSをすこしづつ加え、反応完結後は[1]と同じ操作を行う。硫硝混酸中に、少しずつBPSを添加する方法の場合においても、各試薬の使用量、反応条件等は[1]と同様に行うことが出来る。
[1−2]酢酸中、硝酸によるNBPSの製造
酢酸に、BPSを分散あるいは溶解させて、硝酸を滴下を行う。滴下終了後、反応完結をHPLCにより確認し、水を加え、結晶を充分に析出させ、ろ過後、ろ過ケーキを水洗する。湿NBPSあるいは乾燥NBPSを精製する。
酢酸の使用量は、BPSに対し、通常1−30倍(V/W)、好ましくは2−20倍(V/W)、より好ましくは3−10倍(V/W)、特に好ましくは4−7倍(V/W)である。
硝酸を滴下中の温度は、通常30−112℃、好ましくは40−80℃、より好ましくは45−70℃、特に好ましくは50−60℃である。硝酸滴下終了後、反応完結するまでの温度は、滴下時より0−30℃高くしてもよい。
硝酸の濃度は、通常20−98WT%、好ましくは40−80WT%、特に好ましくは、60−75WT%である。
硝酸の理論モル比は、通常1.1−3.0、好ましくは1.2−2.0、より好ましくは1.3−1.8、特に好ましくは1. 4−1.6である。
硝酸の滴下時間は、通常0.5−20時間、好ましくは1−15時間、より好ましくは2−10時間、特に好ましくは3−7時間である。
反応完結後、加えるイオン交換水の量は、BPSに対し、通常0−10倍(W/W)、好ましくは0.5−7倍(W/W)、より好ましくは1−7倍(W/W)、特に好ましくは2−6倍(W/W)である。
イオン交換水を加える温度は、特に限定されない。反応完結するまでの温度でよい。
析出した、NBPSをろ過する前の温度は、通常0−50℃、好ましくは0−30℃、より好ましくは0−20℃、特に好ましくは0−10℃である。
ろ過ケーキを洗浄するイオン交換水の量は、BPSに対し、通常2−50倍(W/W)、好ましくは5−40倍(W/W)、より好ましくは10−30倍(W/W)、特に好ましくは20−30倍(W/W)である。
酢酸に、BPSを分散あるいは溶解させて、硝酸を滴下を行う。滴下終了後、反応完結をHPLCにより確認し、水を加え、結晶を充分に析出させ、ろ過後、ろ過ケーキを水洗する。湿NBPSあるいは乾燥NBPSを精製する。
酢酸の使用量は、BPSに対し、通常1−30倍(V/W)、好ましくは2−20倍(V/W)、より好ましくは3−10倍(V/W)、特に好ましくは4−7倍(V/W)である。
硝酸を滴下中の温度は、通常30−112℃、好ましくは40−80℃、より好ましくは45−70℃、特に好ましくは50−60℃である。硝酸滴下終了後、反応完結するまでの温度は、滴下時より0−30℃高くしてもよい。
硝酸の濃度は、通常20−98WT%、好ましくは40−80WT%、特に好ましくは、60−75WT%である。
硝酸の理論モル比は、通常1.1−3.0、好ましくは1.2−2.0、より好ましくは1.3−1.8、特に好ましくは1. 4−1.6である。
硝酸の滴下時間は、通常0.5−20時間、好ましくは1−15時間、より好ましくは2−10時間、特に好ましくは3−7時間である。
反応完結後、加えるイオン交換水の量は、BPSに対し、通常0−10倍(W/W)、好ましくは0.5−7倍(W/W)、より好ましくは1−7倍(W/W)、特に好ましくは2−6倍(W/W)である。
イオン交換水を加える温度は、特に限定されない。反応完結するまでの温度でよい。
析出した、NBPSをろ過する前の温度は、通常0−50℃、好ましくは0−30℃、より好ましくは0−20℃、特に好ましくは0−10℃である。
ろ過ケーキを洗浄するイオン交換水の量は、BPSに対し、通常2−50倍(W/W)、好ましくは5−40倍(W/W)、より好ましくは10−30倍(W/W)、特に好ましくは20−30倍(W/W)である。
また、BPSをニトロ化して、NBPSを製造する工程では、酢酸中で、ニトロ化すると、着色不純物が生成しやすく、この、着色不純物を取り除くことは、精製を繰り返しても極めて難しい為、還元してABPSにしてから、精製することが、好ましい。
酢酸中でニトロ化して得たNBPSを還元した場合、上記のモノニトロモノアミン体の残存量を制御しても、白色の結晶 ABPSを得る事はできない。
酢酸中、約70%程度の硝酸でニトロ化して得られるNBPSを、更に還元して得られるABPSでも使用可能だが、使用する活性炭の量を多くしなければ着色の少ない高純度ABPSは得られず、精製時の収率も下がる。
酢酸中でニトロ化して得たNBPSを還元した場合、上記のモノニトロモノアミン体の残存量を制御しても、白色の結晶 ABPSを得る事はできない。
酢酸中、約70%程度の硝酸でニトロ化して得られるNBPSを、更に還元して得られるABPSでも使用可能だが、使用する活性炭の量を多くしなければ着色の少ない高純度ABPSは得られず、精製時の収率も下がる。
本発明の精製方法において用いられるアルコール類は、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリメチレングリコールモノメチルエーテル、トリメチレングリコールモノエチルエーテル トリメチレングリコールモノブチルエーテル、ブタンジオールモノメチルエーテル、ブタンジオールモノエチルエーテル、ブタンジオールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテル等のモノアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ブタンジオール、トリメチレングリコール等のジオールを挙げることができるが、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールが好ましく、特に、メタノールが好ましい。
アルコール類の使用量は、特に限定されないが、粗ABPSに対し、通常1−30倍(V/W)、好ましくは2−20倍(V/W)、特に好ましくは3−15倍(V/W)である。30倍(V/W)を超えると、生産効率が低くなり、経済的でない。1倍(V/W)未満だと、結晶が析出しやすくなり、活性炭との分離が難しくなる。
アルコール類に粗ABPSを溶解させる温度は、通常室温から沸点の範囲であり、好ましくは、室温−70℃である。
アルコール類の使用量は、特に限定されないが、粗ABPSに対し、通常1−30倍(V/W)、好ましくは2−20倍(V/W)、特に好ましくは3−15倍(V/W)である。30倍(V/W)を超えると、生産効率が低くなり、経済的でない。1倍(V/W)未満だと、結晶が析出しやすくなり、活性炭との分離が難しくなる。
アルコール類に粗ABPSを溶解させる温度は、通常室温から沸点の範囲であり、好ましくは、室温−70℃である。
本発明の精製方法に用いられるヒドラジン1水和物の水溶液の濃度は特に限定されないが、工業的には、60WT%程度が一般に使用される。
60WT%ヒドラジン水溶液として、使用量は、粗ABPSに対し、通常0.01−50WT%、好ましくは0.1−40WT%、より好ましくは1−30WT%、特に好ましくは5−20WT%である。
60WT%ヒドラジン水溶液として、使用量は、粗ABPSに対し、通常0.01−50WT%、好ましくは0.1−40WT%、より好ましくは1−30WT%、特に好ましくは5−20WT%である。
本発明の精製方法で使用される活性炭は、液に分散させて使用するため、粉末が好ましい。活性炭は、着色不純物を吸着するだけでなく、酸化鉄等の金属酸化物のコロイド状態のものを吸着する。活性炭の持つミクロ細孔構造により、その性能に差が生じるが、通常工業薬品の脱色精製、酒造の脱色精製、排水に使用される活性炭が用いられる。
商品名としては、フタムラ化学の太閤活性炭SA、KS、K(A)、A、AP、RC、B5、日本エンバイロケミカル製の白鷺C、M、A、Pが挙げられるが、フタムラ化学の太閤活性炭SAが好ましい。
活性炭の使用量は、処理する粗ABPSの品質に大きく左右される。品質が悪い場合(着色があり、金属イオンも多い)、使用量も多くなるが、粗ABPSに対し、通常1−30WT%、好ましくは2−20WT%、より好ましくは5−10wt%である。
活性炭を加えて、攪拌する温度は、媒体としてのアルコール類により異なるが、通常0−100℃、好ましくは10−80℃、より好ましくは20−60℃、特に好ましくは30−40℃である。100℃を超えると、活性炭の吸着性が低下する。0℃未満だと、ABPSが析出しやすくなり、溶解させるための、アルコール使用量が多くなる。
商品名としては、フタムラ化学の太閤活性炭SA、KS、K(A)、A、AP、RC、B5、日本エンバイロケミカル製の白鷺C、M、A、Pが挙げられるが、フタムラ化学の太閤活性炭SAが好ましい。
活性炭の使用量は、処理する粗ABPSの品質に大きく左右される。品質が悪い場合(着色があり、金属イオンも多い)、使用量も多くなるが、粗ABPSに対し、通常1−30WT%、好ましくは2−20WT%、より好ましくは5−10wt%である。
活性炭を加えて、攪拌する温度は、媒体としてのアルコール類により異なるが、通常0−100℃、好ましくは10−80℃、より好ましくは20−60℃、特に好ましくは30−40℃である。100℃を超えると、活性炭の吸着性が低下する。0℃未満だと、ABPSが析出しやすくなり、溶解させるための、アルコール使用量が多くなる。
不純物であるコロイド状態の酸化鉄は、活性炭、分散媒体(溶剤)、濾紙(濾布)を選択することにより、効率よく、分散媒体から除去される。
本発明の精製方法で使用される濾紙(濾布)は、通常、一般的に使用されるものでよく、特に限定されないが、濾紙としては、定性用のNo.2が好ましい。
濾紙(濾布)を通過した金属イオンは、キレート剤により、水溶性となり、析出したABPSをろ過して得られるろ過ケーキを水洗することにより、水溶性の鉄キレートはろ過ケーキより除去され、極めて簡単な、操作により、金属イオンが少ないABPSが得られる。
また、ろ過助剤を用いて、活性炭を濾別するときに、活性炭の漏れを防止してもよい。セルロース系の助剤が、金属イオンが溶出することがないので、好ましく、例えば日本製紙ケミカルの商品名 KCフロックが好ましく、特にKCフロックW−100が好ましい。このものは、水中でマイナスに荷電するので、金属イオンも除去できる。
また、日本エンバイロケミカルズ製の炭素系ろ過助剤 白鷺FAも有効である。
本発明の精製方法で使用される濾紙(濾布)は、通常、一般的に使用されるものでよく、特に限定されないが、濾紙としては、定性用のNo.2が好ましい。
濾紙(濾布)を通過した金属イオンは、キレート剤により、水溶性となり、析出したABPSをろ過して得られるろ過ケーキを水洗することにより、水溶性の鉄キレートはろ過ケーキより除去され、極めて簡単な、操作により、金属イオンが少ないABPSが得られる。
また、ろ過助剤を用いて、活性炭を濾別するときに、活性炭の漏れを防止してもよい。セルロース系の助剤が、金属イオンが溶出することがないので、好ましく、例えば日本製紙ケミカルの商品名 KCフロックが好ましく、特にKCフロックW−100が好ましい。このものは、水中でマイナスに荷電するので、金属イオンも除去できる。
また、日本エンバイロケミカルズ製の炭素系ろ過助剤 白鷺FAも有効である。
本願発明の精製方法で使用しうるキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIDA)、ジヒドロキシエチルグリシン(DHEG)、および、これらの、ナトリウム塩、アミン塩が挙げられる。好ましくは、EDTA、DTPAのナトリウム塩、脂肪族アミン塩である。特にトリエタノールアミン塩が好ましい。
商品名としては、キレート株式会社製のキレストB、C、D、NTA、NTB、K、H、P、M、PAが好ましく、特に、M,PAが、鉄イオンの除去に効果的である。
キレート剤の使用量は、ABPSに対し、通常0.1−100WT%、好ましくは0.5−30WT%、より好ましくは1−20WT%、特に好ましくは2−10WT%である。
キレート剤は、ABPSを活性炭で処理している系に、加えてもよいし、活性炭を濾別後、加えてもよいが、アルコール類に溶解しないキレート剤の場合は、ABPSを活性炭で処理している系に加え、不溶のキレート剤を活性炭と一緒に濾別してもよい。
また、活性炭を濾別した濾液に、キレート剤を加えて、濾液を濃縮してもよい。また、イオン交換水に溶解させて、結晶析出させるための水と一緒に加えてもよい。
ABPSとキレート剤の接触時間は、特に限定されないが、通常10分−24時間、好ましくは30分−10時間、より好ましくは1−8時間、特に好ましくは2−5時間である。この場合の接触時間とは、キレート剤を添加後、晶析したABPSをろ過するまでの時間である。10分未満であれば、キレートが十分に、平衡状態に達しないが、24時間を越えると、生産効率が悪く、経済的でない。
キレート剤を加えて、攪拌する温度は、通常0−100℃、好ましくは10−80℃、より好ましくは20−60℃、特に好ましくは30−40℃である。100℃を超えると、キレート安定度定数が低下する。0℃未満だと、ABPSが析出しやすくなり、溶解させるための、アルコール使用量が多くなる。
商品名としては、キレート株式会社製のキレストB、C、D、NTA、NTB、K、H、P、M、PAが好ましく、特に、M,PAが、鉄イオンの除去に効果的である。
キレート剤の使用量は、ABPSに対し、通常0.1−100WT%、好ましくは0.5−30WT%、より好ましくは1−20WT%、特に好ましくは2−10WT%である。
キレート剤は、ABPSを活性炭で処理している系に、加えてもよいし、活性炭を濾別後、加えてもよいが、アルコール類に溶解しないキレート剤の場合は、ABPSを活性炭で処理している系に加え、不溶のキレート剤を活性炭と一緒に濾別してもよい。
また、活性炭を濾別した濾液に、キレート剤を加えて、濾液を濃縮してもよい。また、イオン交換水に溶解させて、結晶析出させるための水と一緒に加えてもよい。
ABPSとキレート剤の接触時間は、特に限定されないが、通常10分−24時間、好ましくは30分−10時間、より好ましくは1−8時間、特に好ましくは2−5時間である。この場合の接触時間とは、キレート剤を添加後、晶析したABPSをろ過するまでの時間である。10分未満であれば、キレートが十分に、平衡状態に達しないが、24時間を越えると、生産効率が悪く、経済的でない。
キレート剤を加えて、攪拌する温度は、通常0−100℃、好ましくは10−80℃、より好ましくは20−60℃、特に好ましくは30−40℃である。100℃を超えると、キレート安定度定数が低下する。0℃未満だと、ABPSが析出しやすくなり、溶解させるための、アルコール使用量が多くなる。
本願発明の精製方法において、濃縮温度は、使用するアルコール類によっても異なるが、通常30−100℃、好ましくは40−70℃、特に好ましくは50−60℃である。濃縮時間は、特に限定されないが、通常30分−20時間、好ましくは1−10時間、特に好ましくは2−6時間である。20時間を越して、濃縮すると、品質低下、生産効率の低下があり、好ましくない。30分未満だと、工業的な装置が対応できない。
濃縮量は、ABPSの結晶形、粒径に大きく影響し、その結果、ABPSのろ過速度、湿ABPS中の含水量、乾燥時間、乾燥ABPS中の水の量、純度、品質に大きく影響する。
濃縮残の量は、使用したアルコールにより異なるが、通常粗ABPSの2−10倍(W/W)、好ましくは2.3−6倍(W/W)、より好ましくは2.5−5倍(W/W)、特に好ましくは3−4倍(W/W)である。
濃縮量は、ABPSの結晶形、粒径に大きく影響し、その結果、ABPSのろ過速度、湿ABPS中の含水量、乾燥時間、乾燥ABPS中の水の量、純度、品質に大きく影響する。
濃縮残の量は、使用したアルコールにより異なるが、通常粗ABPSの2−10倍(W/W)、好ましくは2.3−6倍(W/W)、より好ましくは2.5−5倍(W/W)、特に好ましくは3−4倍(W/W)である。
本願発明の精製方法においてABPSを析出させるイオン交換水の量は、粗ABPSに対し、通常3−30倍(W/W)、好ましくは4−20倍(W/W)、より好ましくは5−15倍(W/W)、特に好ましくは6−13倍(W/W)である。30倍(W/W)を超えると、生産効率が低下、経済的でない。3倍(W/W)だと、収率が低下する。
イオン交換水を滴下して、ABPSを析出させる温度は、通常0−100℃、好ましくは10−90℃、より好ましくは20−80℃、特に好ましくは30−60℃である。100℃を超えると、品質の低下が起こり、0℃未満だと、微細な結晶が析出して、ろ過速度が遅くなる。
イオン交換水を滴下終了後は、更に、温度をあげて結晶を成長させてもよいし、同温度で、30分から、2時間攪拌してもよい。
その後、通常30分−5時間程度かけて、0−30℃に冷却して、30分−24時間程度同温度に保持後、ろ過する。
ろ過ケーキは、通常O−25℃のイオン交換水で洗浄する。そのイオン交換水の量は、粗ABPSに対し、通常3−30倍(W/W)、好ましくは5−20倍、特に好ましくは7−15倍(W/W)である。
ケーキの洗浄は、イオン交換水に、使用したアルコール類を混合してもよい。アルコール類の濃度は通常0−50WT%、好ましくは0−30WT%、特に好ましくは0−20WT%である。50WT%を超えると、収率が下がる。
イオン交換水を滴下して、ABPSを析出させる温度は、通常0−100℃、好ましくは10−90℃、より好ましくは20−80℃、特に好ましくは30−60℃である。100℃を超えると、品質の低下が起こり、0℃未満だと、微細な結晶が析出して、ろ過速度が遅くなる。
イオン交換水を滴下終了後は、更に、温度をあげて結晶を成長させてもよいし、同温度で、30分から、2時間攪拌してもよい。
その後、通常30分−5時間程度かけて、0−30℃に冷却して、30分−24時間程度同温度に保持後、ろ過する。
ろ過ケーキは、通常O−25℃のイオン交換水で洗浄する。そのイオン交換水の量は、粗ABPSに対し、通常3−30倍(W/W)、好ましくは5−20倍、特に好ましくは7−15倍(W/W)である。
ケーキの洗浄は、イオン交換水に、使用したアルコール類を混合してもよい。アルコール類の濃度は通常0−50WT%、好ましくは0−30WT%、特に好ましくは0−20WT%である。50WT%を超えると、収率が下がる。
湿ABPSの乾燥条件は特に限定しないが、通常40℃−50℃で70−90%程度水を蒸発させ、その後、80℃まで昇温し、80℃で水分0.3−0.5%程度まで乾燥する。
本発明の製造方法、更には本発明の精製方法によると、鉄イオンが3ppm以下、あるいはニッケルイオン又はパラジウムイオンが3ppm以下であるABPSを容易に得ることが可能である。上記の金属イオンの下限値は通常50ppb程度である。
以下に実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明がこれらの具体例のみに限定されるものではない。尚、化合物中の金属イオン含量の測定は、フレームレス原子吸光法で行った。
実施例1
(硫硝混酸法によるNBPSの製造)
温度計、攪拌羽根を備えた2000cc 4口フラスコに、窒素気流下、80WT% 硫酸、1000gを加え、更に、BPS 187.7g(0.75モル)を分散させ、−3〜―5℃に保持。あらかじめ、70WT% 硝酸 148.5g(理論モル比:1.1)と97.5WT% 硫酸 203.6gを混合して、硫酸濃度を80WT%に調整した硫酸−硝酸混合液を、約 5時間かけて滴下した。
滴下中、−3〜−5℃に保持した。滴下後、約3時間かけて 室温に戻し、HPLC 分析の結果、原料 0.61面積%、モノニトロ体 2.77面積%、NBPS 95.5面積%。反応が完結していた。冷イオン交換水 1000ccを約 2.5時間かけて、滴下。この間、40℃以下に保持した。その後、約20℃でろ過した。ろ過ケーキをイオン交換水 6000ccで洗浄した。
(NBPSの精製)
温度計、還流冷却器、攪拌羽根を備えた2000cc 4口フラスコに、2−メトキシエタノール 1150ccを加え、攪拌しながら、上記湿NBPS 485gを加えた。加熱すると、102℃で、水が留出し始めた。約 3時間 加熱を継続していると、107.7℃まで、温度が上昇した。その後、約 2時間かけて、20℃まで冷却。ろ過。ろ過ケーキを、メタノール 400ccで洗浄。2日 風乾して、乾燥NBPS 230gを得た。 通算収率 90%。HPLC モノニトロ体、0.05面積%、NBPS 99.5面積%。
(硫硝混酸法によるNBPSの製造)
温度計、攪拌羽根を備えた2000cc 4口フラスコに、窒素気流下、80WT% 硫酸、1000gを加え、更に、BPS 187.7g(0.75モル)を分散させ、−3〜―5℃に保持。あらかじめ、70WT% 硝酸 148.5g(理論モル比:1.1)と97.5WT% 硫酸 203.6gを混合して、硫酸濃度を80WT%に調整した硫酸−硝酸混合液を、約 5時間かけて滴下した。
滴下中、−3〜−5℃に保持した。滴下後、約3時間かけて 室温に戻し、HPLC 分析の結果、原料 0.61面積%、モノニトロ体 2.77面積%、NBPS 95.5面積%。反応が完結していた。冷イオン交換水 1000ccを約 2.5時間かけて、滴下。この間、40℃以下に保持した。その後、約20℃でろ過した。ろ過ケーキをイオン交換水 6000ccで洗浄した。
(NBPSの精製)
温度計、還流冷却器、攪拌羽根を備えた2000cc 4口フラスコに、2−メトキシエタノール 1150ccを加え、攪拌しながら、上記湿NBPS 485gを加えた。加熱すると、102℃で、水が留出し始めた。約 3時間 加熱を継続していると、107.7℃まで、温度が上昇した。その後、約 2時間かけて、20℃まで冷却。ろ過。ろ過ケーキを、メタノール 400ccで洗浄。2日 風乾して、乾燥NBPS 230gを得た。 通算収率 90%。HPLC モノニトロ体、0.05面積%、NBPS 99.5面積%。
(NBPSのヒドラジン還元によるABPSの製造)
温度計、攪拌羽根を備えた1000cc 4口フラスコに、窒素気流下、メタノール 578ccを加え、更に、上記で得られた精製NBPS 96.33g(0.283モル)を分散させ、5WT%Pd/C、湿10g(ドライ換算 4.32g)を加え、加熱した。
65℃で、還流開始を確認後、60WT%ヒドラジン1水和物 96g(1.15モル)(理論モル比 1.33)を約 5時間かけて滴下した。還流下、更に熟成を3時間した後、HPLCで測定したところ、NBPSはトレース、モノニトロモノアミノ体 0.02面積%となり、反応完結していた。
温度計、攪拌羽根を備えた1000cc 4口フラスコに、窒素気流下、メタノール 578ccを加え、更に、上記で得られた精製NBPS 96.33g(0.283モル)を分散させ、5WT%Pd/C、湿10g(ドライ換算 4.32g)を加え、加熱した。
65℃で、還流開始を確認後、60WT%ヒドラジン1水和物 96g(1.15モル)(理論モル比 1.33)を約 5時間かけて滴下した。還流下、更に熟成を3時間した後、HPLCで測定したところ、NBPSはトレース、モノニトロモノアミノ体 0.02面積%となり、反応完結していた。
(ABPSの精製)
メタノール 222ccを反応液に加え、50℃に冷却。フタムラ化学製太閤活性炭 8gを加え、40−50℃で1時間、攪拌後、ろ過。活性炭のケーキを、熱メタノール 75ccで洗浄。ろ液を、50℃、−70kPaで減圧蒸留して、メタノールを留去した。内容物が、240gになったとき、減圧を常圧に戻した。既に、結晶が析出していた。50−60℃で、イオン交換水 700cc(キレート株式会社製 キレート剤 M 4g含有)を2時間かけて滴下した。滴下後、約 1時間かけて、3℃以下に冷却。ろ過。ろ過ケーキを、冷イオン交換水500ccで洗浄した。
湿ABPS、150gを、40−50℃、7時間、60−80℃、8時間かけて、温風乾燥した。乾燥 ABPS 75.3g、収率 95%。HPLC モノアミン体、0.15面積%、ABPS 99.7面積%。白色粉末。
0.1gを、メタノール 10gに溶解させた液色は、無色透明。
金属イオン:Fe 0.1ppm、Pd 0.1ppm
モノニトロモノアミノ体は 3−ニトロ−3‘−アミノ−4,4‘−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの略称。
モノアミノ体は、3−アミノ−4,4‘−ジヒドロキシスルフォンの略称。
このものを原料にした感光性ポリマーは、感度が良好であった。
メタノール 222ccを反応液に加え、50℃に冷却。フタムラ化学製太閤活性炭 8gを加え、40−50℃で1時間、攪拌後、ろ過。活性炭のケーキを、熱メタノール 75ccで洗浄。ろ液を、50℃、−70kPaで減圧蒸留して、メタノールを留去した。内容物が、240gになったとき、減圧を常圧に戻した。既に、結晶が析出していた。50−60℃で、イオン交換水 700cc(キレート株式会社製 キレート剤 M 4g含有)を2時間かけて滴下した。滴下後、約 1時間かけて、3℃以下に冷却。ろ過。ろ過ケーキを、冷イオン交換水500ccで洗浄した。
湿ABPS、150gを、40−50℃、7時間、60−80℃、8時間かけて、温風乾燥した。乾燥 ABPS 75.3g、収率 95%。HPLC モノアミン体、0.15面積%、ABPS 99.7面積%。白色粉末。
0.1gを、メタノール 10gに溶解させた液色は、無色透明。
金属イオン:Fe 0.1ppm、Pd 0.1ppm
モノニトロモノアミノ体は 3−ニトロ−3‘−アミノ−4,4‘−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの略称。
モノアミノ体は、3−アミノ−4,4‘−ジヒドロキシスルフォンの略称。
このものを原料にした感光性ポリマーは、感度が良好であった。
製造例1
(酢酸法によるNBPSの製造)
温度計、攪拌羽根を備えた2000cc 4口フラスコに、窒素気流下、酢酸 1000ccを加え、更に、BPS 187.7g(0.75モル)を分散させ、45℃に保持。70WT% 硝酸 202.5g(理論モル比:1.5)を、約 5時間かけて滴下した。
同温度で熟成3時間。HPLCでの分析の結果、原料(BPS)0.10面積%、モノニトロ体 3.76面積%、NBPS 89.74面積%、テトラニトロ体 2.26面積%。室温に冷却後、イオン交換水 1000ccを約 2.5時間かけて、滴下。その後、2℃まで冷却して、ろ過した。ろ過ケーキをイオン交換水 4000ccで洗浄した。湿粗NBPS 368g、60℃で乾燥。乾燥粗NBPS187g。収率 73.3%、HPLC モノニトロ体 4.6面積%、NBPS 94.3面積%
(NBPSの精製)
温度計、還流冷却器、攪拌羽根を備えた2000cc 4口フラスコに、2−エトキシエタノール 930ccを加え、攪拌しながら上記乾燥粗NBPS 186gを加えた。90−100℃で1時間 加熱。冷却。室温にてろ過。ろ過ケーキを、メタノール 500ccで洗浄。2日 風乾して、乾燥NBPS 170gを得た。回収率 91.6%、通算収率 67.2%。HPLC モノニトロ 1.58面積%、NBPS 98.1面積%。
(粗ABPSの製造)
温度計、攪拌羽根を備えた1000cc 4口フラスコに、窒素気流下、メタノール 578ccを加え、更に、上記で得られた精製NBPS 96.33g(0.283モル)を分散させ、5WT%Pd/C、湿10g(ドライ換算 4.32g)を加え、加熱した。
65℃で、還流開始を確認後、60WT%ヒドラジン1水和物 96g(1.15モル)(理論モル比 1.35)を約 5時間かけて滴下した。還流下、更に熟成を3時間した後、HPLCで測定したところ、NBPSはトレース、モノニトロモノアミノ体 0.02面積%となり、反応完結していた。
メタノール 222ccを反応液に加え、50℃に冷却。40−50℃で1時間、攪拌後、ろ過。活性炭のケーキを、熱メタノール 75ccで洗浄。50℃、−70kPaで減圧蒸留して、メタノールを留去した。内容物が、240gになったとき、減圧を常圧に戻した。既に、結晶が析出していた。50−60℃で、イオン交換水 700ccを2時間かけて滴下した。滴下後、約 1時間かけて、3℃以下に冷却。ろ過。ろ過ケーキを、冷イオン交換水500ccで洗浄した。
湿ABPS、150gを、40−50℃、7時間、60−80℃、8時間かけて、温風乾燥した。乾燥 ABPS 63.4g、収率 80%。HPLC モノアミン体、1.15面積%、ABPS 98.5面積%。褐色粉末。
0.1gを、メタノール 10gに溶解させた液色は、褐色。
金属イオン:Fe 7.5ppm、Pd 5.0ppm
(酢酸法によるNBPSの製造)
温度計、攪拌羽根を備えた2000cc 4口フラスコに、窒素気流下、酢酸 1000ccを加え、更に、BPS 187.7g(0.75モル)を分散させ、45℃に保持。70WT% 硝酸 202.5g(理論モル比:1.5)を、約 5時間かけて滴下した。
同温度で熟成3時間。HPLCでの分析の結果、原料(BPS)0.10面積%、モノニトロ体 3.76面積%、NBPS 89.74面積%、テトラニトロ体 2.26面積%。室温に冷却後、イオン交換水 1000ccを約 2.5時間かけて、滴下。その後、2℃まで冷却して、ろ過した。ろ過ケーキをイオン交換水 4000ccで洗浄した。湿粗NBPS 368g、60℃で乾燥。乾燥粗NBPS187g。収率 73.3%、HPLC モノニトロ体 4.6面積%、NBPS 94.3面積%
(NBPSの精製)
温度計、還流冷却器、攪拌羽根を備えた2000cc 4口フラスコに、2−エトキシエタノール 930ccを加え、攪拌しながら上記乾燥粗NBPS 186gを加えた。90−100℃で1時間 加熱。冷却。室温にてろ過。ろ過ケーキを、メタノール 500ccで洗浄。2日 風乾して、乾燥NBPS 170gを得た。回収率 91.6%、通算収率 67.2%。HPLC モノニトロ 1.58面積%、NBPS 98.1面積%。
(粗ABPSの製造)
温度計、攪拌羽根を備えた1000cc 4口フラスコに、窒素気流下、メタノール 578ccを加え、更に、上記で得られた精製NBPS 96.33g(0.283モル)を分散させ、5WT%Pd/C、湿10g(ドライ換算 4.32g)を加え、加熱した。
65℃で、還流開始を確認後、60WT%ヒドラジン1水和物 96g(1.15モル)(理論モル比 1.35)を約 5時間かけて滴下した。還流下、更に熟成を3時間した後、HPLCで測定したところ、NBPSはトレース、モノニトロモノアミノ体 0.02面積%となり、反応完結していた。
メタノール 222ccを反応液に加え、50℃に冷却。40−50℃で1時間、攪拌後、ろ過。活性炭のケーキを、熱メタノール 75ccで洗浄。50℃、−70kPaで減圧蒸留して、メタノールを留去した。内容物が、240gになったとき、減圧を常圧に戻した。既に、結晶が析出していた。50−60℃で、イオン交換水 700ccを2時間かけて滴下した。滴下後、約 1時間かけて、3℃以下に冷却。ろ過。ろ過ケーキを、冷イオン交換水500ccで洗浄した。
湿ABPS、150gを、40−50℃、7時間、60−80℃、8時間かけて、温風乾燥した。乾燥 ABPS 63.4g、収率 80%。HPLC モノアミン体、1.15面積%、ABPS 98.5面積%。褐色粉末。
0.1gを、メタノール 10gに溶解させた液色は、褐色。
金属イオン:Fe 7.5ppm、Pd 5.0ppm
実施例2
(NBPSの還元及びABPSの精製))
温度計、攪拌羽根を備えた1000cc 4口フラスコに、窒素気流下、メタノール 1000cc、60WT%ヒドラジン1水和物 15gを加え、更に、製造例1で得られた精製NBPSを還元して得られた 粗ABPS 60g、フタムラ化学製太閤活性炭SA、11gを分散させ、加熱した。66℃で、還流開始を確認後、還流下,1時間、混合攪拌し、後、冷却、40−50℃で1時間保持後、ろ過。
熱メタノール 50ccで洗浄。ろ液を、50℃、−70kPaで減圧蒸留して、メタノールを留去した。
内容物が、180gになったとき、減圧を常圧に戻した。既に、結晶が析出していた。50−60℃で、イオン交換水 650cc(キレート株式会社製 キレート剤 M 6g含有)を2時間かけて滴下した。滴下後、約 1時間かけて、3℃以下に冷却。ろ過。ろ過ケーキを、冷イオン交換水500ccで洗浄した。
湿ABPS 88gを、40−50℃、7時間、60−80℃、8時間かけて、温風乾燥した。乾燥 ABPS 52g、収率 86.7%。HPLC モノアミン体、0.53面積%、ABPS、99.2面積%。白色粉末。
0.1gを、メタノール 10gに溶解させた液色は、無色透明。
金属イオン:Fe 0.1ppm、Pd 0.1ppm
このものを原料にした感光性ポリマーは、感度が良好であった。
(NBPSの還元及びABPSの精製))
温度計、攪拌羽根を備えた1000cc 4口フラスコに、窒素気流下、メタノール 1000cc、60WT%ヒドラジン1水和物 15gを加え、更に、製造例1で得られた精製NBPSを還元して得られた 粗ABPS 60g、フタムラ化学製太閤活性炭SA、11gを分散させ、加熱した。66℃で、還流開始を確認後、還流下,1時間、混合攪拌し、後、冷却、40−50℃で1時間保持後、ろ過。
熱メタノール 50ccで洗浄。ろ液を、50℃、−70kPaで減圧蒸留して、メタノールを留去した。
内容物が、180gになったとき、減圧を常圧に戻した。既に、結晶が析出していた。50−60℃で、イオン交換水 650cc(キレート株式会社製 キレート剤 M 6g含有)を2時間かけて滴下した。滴下後、約 1時間かけて、3℃以下に冷却。ろ過。ろ過ケーキを、冷イオン交換水500ccで洗浄した。
湿ABPS 88gを、40−50℃、7時間、60−80℃、8時間かけて、温風乾燥した。乾燥 ABPS 52g、収率 86.7%。HPLC モノアミン体、0.53面積%、ABPS、99.2面積%。白色粉末。
0.1gを、メタノール 10gに溶解させた液色は、無色透明。
金属イオン:Fe 0.1ppm、Pd 0.1ppm
このものを原料にした感光性ポリマーは、感度が良好であった。
比較例1
温度計、攪拌羽根を備えた1000cc 4口フラスコに、窒素気流下、メタノール 1000cc、製造例1で得られた粗ABPS 60g、活性炭 白鷺C(日本エンバイロケミカル製)6gを分散させ、加熱した。66℃で、還流開始を確認後、還流下,1時間、混合攪拌した後、冷却、40−50℃で1時間保持後、ろ過。熱メタノール 50ccで洗浄。ろ液を、50℃、−70kPaで減圧蒸留して、メタノールを留去した。
内容物が、300gになったとき、減圧を常圧に戻した。2時間かけて3℃以下に冷却。ろ過。ろ過ケーキを、冷イオン交換水500ccで洗浄した。
湿ABPS 75gを、40−50℃、7時間、60−80℃、8時間かけて、温風乾燥した。乾燥 ABPS 40g。
収率 66.7%。HPLC モノアミノ体、0.45面積%、ABPS、98.3面積%。褐色粉末。
0.1gを、メタノール 10gに溶解させた液色は、褐色。
金属イオン:Fe 15ppm、Pd 5ppm
このものを原料にしたポリマーは、感光性ポリマーとして、感度が悪く、使用できなかった。
温度計、攪拌羽根を備えた1000cc 4口フラスコに、窒素気流下、メタノール 1000cc、製造例1で得られた粗ABPS 60g、活性炭 白鷺C(日本エンバイロケミカル製)6gを分散させ、加熱した。66℃で、還流開始を確認後、還流下,1時間、混合攪拌した後、冷却、40−50℃で1時間保持後、ろ過。熱メタノール 50ccで洗浄。ろ液を、50℃、−70kPaで減圧蒸留して、メタノールを留去した。
内容物が、300gになったとき、減圧を常圧に戻した。2時間かけて3℃以下に冷却。ろ過。ろ過ケーキを、冷イオン交換水500ccで洗浄した。
湿ABPS 75gを、40−50℃、7時間、60−80℃、8時間かけて、温風乾燥した。乾燥 ABPS 40g。
収率 66.7%。HPLC モノアミノ体、0.45面積%、ABPS、98.3面積%。褐色粉末。
0.1gを、メタノール 10gに溶解させた液色は、褐色。
金属イオン:Fe 15ppm、Pd 5ppm
このものを原料にしたポリマーは、感光性ポリマーとして、感度が悪く、使用できなかった。
Claims (5)
- 硫酸中に分散させた4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを、硫酸−硝酸の混酸によりニトロ化し、得られた3,3’−ジニトロ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンを、ヒドラジン又は水素還元することを特徴とする3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの製造方法。
- 1)粗3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、アルコール類、活性炭及びヒドラジン1水和物を含有する混合物を攪拌後、2)活性炭を濾別し、3)ろ液にキレート剤、次いで水を添加し、4)生じる結晶をろ過し、5)水あるいは水を含有するアルコール類で結晶を洗浄する工程からなる3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンの精製方法。
- 粗3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンが、請求項1に記載の製造方法により得られた3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォンである請求項2に記載の精製方法。
- 鉄イオンが3ppm以下である高純度の3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン。
- ニッケルイオン又はパラジウムイオンが3ppm以下である高純度の3,3’−ジアミノ−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン。
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