JP2007003861A - 露光方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コストでフォトレジストに対する中間調露光を実現できる露光方法を得る。
【解決手段】 空間光変調素子により変調した光を発する露光ヘッド166を用いて感光性材料(例えばフォトレジストが塗布されたガラス基板150)に露光光を照射し、それにより該感光性材料150を所定パターンに露光する露光方法において、露光ヘッド166と感光性材料150とを副走査移動させ、この副走査移動を1つの感光性材料150に対して少なくとも2回行い、副走査移動の各回毎に空間光変調素子の動作を制御して、感光性材料150に露光量が少なくとも2段階に異なる露光域を形成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は露光方法および装置に関し、特に詳細には、空間光変調素子により変調した光をフォトレジスト等の感光性材料に照射して、該感光性材料を所定パターンに露光する露光方法および装置に関するものである。
従来、例えばLCD(液晶表示装置)用TFT(薄膜トランジスタ)の製造等において、フォトリソグラフィー(以下、フォトリソという)工程が広く適用されている。このTFT製造等におけるフォトリソ工程は、基本的に、金属や半導体の成膜工程を経たガラス基板上にフォトレジスト薄層を塗布し、所定のパターンが形成されたマスクを通した露光光で該フォトレジストを露光し、次いでフォトレジストを現像処理して所定のレジストパターンを形成する、というものである。
このようなフォトリソ工程に対しては、例えばLCDのコストダウンの要求に応えるために、工程数の削減が求められている。そうするための露光方法の一つとして、例えば特許文献1に記載がある、中間調露光を適用するものが知られている。この露光方法は、露光光の強度をマスク面内で複数段階に変えることができる露光マスクを使用するもので、1回の露光でフォトレジストに露光量が相異なる露光域を形成することができ、したがってその後の現像処理を経ると、パターンに応じて厚みが何段階かに制御されたレジストを残すことが可能となる。
また特許文献2にはフォトリソ工程を利用して、TFTパネル上に構造部材を加工する方法において、上記と同様に中間調露光を適用して、厚みが互いに異なる複数の構造部材を形成する方法が開示されている。
また非特許文献1には、基材としてのLCD−TFTパネル上に、他の透過部よりも厚みを大とした反射部材を設けた構造において、その反射部材の表面に光の散乱効果を高める微細凹凸を形成したものが示されている。従来このような構造は、一旦フォトリソ工程によって反射部材を形成した後、その表面に微細凹凸を加工することによって形成されている。
また特許文献3には、フォトマスクを用いずに、変調された光ビームによるエッチング技術を応用して、回路基板上に積層方向に光配線回路を複数段形成する方法が開示されている。この方法においては、上記光ビームによる露光量を変えることにより、複数段の光配線回路を形成するようにしている。
特開2000−206571号公報 特開2002−350897号公報 特開2004−062157号公報 「シャープ技報」第85号 2003年4月 p34〜35
上述の特許文献1に記載された中間調露光を適用する露光方法は、1回の露光で、通常のマスクを使用する露光複数回分のプロセスを実現できるので、フォトリソ工程の削減に寄与するものとなっている。
しかしこの露光方法は、中間調露光を実現するために、間隔が非常に狭いスリット状の開口パターンを有する特殊なマスクを必要とするものであり、その種のマスクには、中間調露光をしない通常のマスクにおけるパターン精度が±0.5μm程度であるのに対し、その半分以下の精度が求められる。そのような高精細マスクは非常に高価であり、よってそれを用いる露光方法は、実施に当たって当然高いコストを要するものとなる。
上述のような問題は、同様に中間調露光を適用して厚みが互いに異なる複数の構造部材を形成するようにした、特許文献2に記載の方法においても同様に認められるものである。
他方、非特許文献1に示されるように、基材上にフォトリソ工程によってある部材を形成した後、その表面に微細凹凸を加工する方法においては、構造が複雑化するので、それが製品コストを高める要因になるという問題が認められる。
また特許文献3には、1回の副走査により多段階の露光量で感光性材料を露光する方法が開示されているが、多段の露光階調を実現するためには、露光対象の最大露光パワーを出力できるように光源出力を制御する必要がある。そして、最大出力が必要な画像部分が、全体の数%の領域しか占めていないような場合もあり、その場合には、DMDのように照明光を使用する光学系では、露光パワーを無駄に消費してしまうという問題が懸念される。
また、多段の露光階調を1回の副走査で実現するためには、1つの露光ポイントに階調のあるデータを割り当てる必要があるので、データ処理量が数倍に及んでしまい、処理速度の確保が問題となる。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、低コストでフォトレジスト等の感光性材料に対する中間調露光を実現できる露光方法、およびその方法を実施する露光装置を提供することを目的とする。
本発明による露光方法は、
空間光変調素子により変調した光を発する露光ヘッドを用いて感光性材料に露光光を照射し、それにより該感光性材料を所定パターンに露光する露光方法において、
前記露光ヘッドから発せられた露光光を、前記感光性材料上の所定方向に延びる領域に照射するとともに、
前記露光ヘッドと感光性材料とを、前記所定方向と略直交する方向に相対移動させ、
この相対移動を1つの感光性材料に対して少なくとも2回行い、
前記相対移動の各回毎に前記空間光変調素子の動作を制御して、該感光性材料に露光量が少なくとも2段階に異なる露光域を形成可能としたことを特徴とするものである。
なお、この本発明による露光方法においては、空間光変調素子として、2次元的に並設された複数の画素を有する2次元空間光変調素子を用い、副走査方向に連なる複数の前記画素からの光を、感光性材料の同一部分に重ねて照射することが望ましい。
また上記空間光変調素子としてより具体的には、DMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を用いることが望ましい。
他方、本発明による露光方法において露光対象とする感光性材料は、基材またはその上に形成された構造部材材料を加工するために、該基材または構造部材材料上に形成されたフォトレジストであることが望ましい。
そのようなフォトレジストとしては、前記基材上に形成された比較的高感度の層と、さらにその上に形成された比較的低感度の層とからなる2層構造のものが好適に用いられ得る。
また、上述のようなフォトレジストを露光対象とする場合は、露光量が互いに異なる部分のフォトレジストの除去を段階的に行うことにより、2つ以上の構造部材を形成することも可能となる。
また、上記の基材がLCD−TFTパネルである場合、構造部材材料はTFT回路を形成するためのものであってもよい。
また、基材が導電膜である場合、感光性材料としては、基材上に形成された比較的高感度の層と、さらにその上に形成された比較的低感度の層とからなる2層構造のものが好適に用いられ得る。
また本発明の露光方法において露光対象とする感光性材料は、厚みが2段階以上に異なる部分を有して基材上に残される1種の構造部材材料であってもよい。
より具体的に、上記基材として好適なものとしてはLCD−TFTパネルが挙げられ、構造部材材料としては、表面に凹凸を有して該パネル上に形成される反射部材の材料が挙げられる。
また本発明の露光方法において露光対象とする感光性材料は、基材上に残される2種以上の構造部材材料であってもよい。
そのような構造部材材料は、少なくとも前記基材上に形成された比較的高感度の層と、さらにその上に形成された比較的低感度の層の2層を有するものであることが望ましい。
また、より具体的に上記基材としてはLCD−CF(カラーフィルタ)パネルが挙げられ、その場合の構造部材材料としては、少なくともリブ材の材料と柱材の材料を挙げることができる。
また、上記基材がLCD−CF(カラーフィルタ)パネルである場合の構造部材材料としては、その他に、少なくとも透過用RGB部材の材料と反射用RGB部材の材料も挙げることができる。
一方、本発明による第1の露光装置は、
空間光変調素子により変調した露光光を感光性材料に照射して、該感光性材料を所定パターンに露光する露光装置において、
前記変調された露光光を、前記感光性材料上の所定方向に延びる領域に照射可能に形成された露光ヘッドと、
前記露光ヘッドと感光性材料とを、前記所定方向と略直交する方向に相対移動させる操作を、1つの感光性材料に対して少なくとも2回行うことができる副走査手段と、
前記相対移動の各回毎に前記空間光変調素子の動作を制御する露光量制御手段とを備えて、
前記感光性材料に露光量が少なくとも2段階に異なる露光域を形成可能とした露光装置。
なお上記空間光変調素子は、2次元的に並設された複数の画素を有する2次元空間光変調素子であることが望ましい。
さらに、より具体的に上記空間光変調素子としては、DMDを好適に用いることができる。
また、本発明による第2の露光装置は、
支持体表面上の導電膜に、相対的に低感度の第一感光層と、高感度の第二感光層を重合して形成された感光性材料へ直線状に配列された複数の露光ヘッドから光ビームを結像し、前記露光ヘッドと感光性材料とを、前記複数の露光ヘッドを直線状に配列した方向と交差する副走査方向へ相対的に往復移動させて、前記感光性材料上の前記第一感光層及び第二感光層を露光する露光装置であって、
前記感光性材料上に形成させる画像元データを、低感度部画像データと高感度部画像データとに分離するデータ分離手段と、
前記低感度部画像データに基づいて前記感光性材料上の前記第一感光層を露光するための露光量、並びに前記高感度部画像データに基づいて前記感光性材料上の前記第二感光層を露光するための露光量をそれぞれ演算する露光量演算手段と、
前記露光量演算手段で演算した結果に基づいて、前記第一感光層と前記第二感光層の露光をそれぞれ前記露光ヘッドと感光性材料との相対移動における往路と復路とに分けて制御する露光制御手段と、
を有することを特徴とするものである。
また、本発明による第3の露光装置は、
支持体表面上の導電膜に、相対的に低感度の第一感光層と、高感度の第二感光層を重合して形成された感光性材料へ直線状に配列された複数の露光ヘッドから光ビームを結像し、前記露光ヘッドと感光性材料とを、前記複数の露光ヘッドを直線状に配列した方向と交差する副走査方向へ相対的に往復移動させて、前記感光性材料上の前記第一感光層及び第二感光層を露光する露光装置であって、
前記感光性材料上にプリント配線を形成させる画像元データであるプリント配線図データを、前記感光性材料の表裏面を貫通するスルーホールの位置に関するスルーホール部画像データと、前記感光性材料上に形成される配線パターンに関する配線パターン部画像データとに分離するデータ分離手段と、
前記スルーホール部画像データに基づいて前記感光性材料上の前記第一感光層を露光するための露光量、並びに前記配線パターン部画像データに基づいて前記感光性材料上の前記第二感光層を露光するための露光量をそれぞれ演算する露光量演算手段と、
前記露光量演算手段で演算した結果に基づいて、前記第一感光層と前記第二感光層の露光をそれぞれ前記露光ヘッドと感光性材料との相対移動における往路と復路とに分けて制御する露光制御手段と、
を有することを特徴とするものである。
なお、上記第2および第3の露光装置においては、
前記露光ヘッドから出力される前記光ビームの光量が一定であり、
前記露光制御手段が、前記露光ヘッドと前記感光性材料とを副走査方向へ相対的に移動させる副走査速度を、往路と復路とで変更するように構成されていることが好ましい。
あるいは、上記第2および第3の露光装置において、
前記露光ヘッドと前記感光性材料とが副走査方向へ相対的に移動する往路と復路との副走査速度が一定であり、
前記露光制御手段が、前記露光ヘッドから出力される前記光ビームの光量を、前記第一感光層の露光では最大光量とし、前記第二感光層の露光では最大光量の1/n(nは正の整数)とするように構成されていることも望ましい。
また、上記第3の露光装置においては、前記露光制御手段が、前記スルーホール部画像データの露光において、前記感光性材料上に点在している前記スルーホールの間を露光せずに増速して移動するように構成されていることが望ましい。
本発明の露光方法においては、露光ヘッドと感光性材料との相対移動つまり露光光の副走査を1つの感光性材料に対して少なくとも2回行うようにしたので、感光性材料に露光量が少なくとも2段階に異なる露光域を形成することが可能となる。すなわち、例えば副走査を2回行う場合には、感光性材料のAという領域には1回の副走査においてのみ露光光を照射し、Bという領域には2回の副走査のいずれにおいても露光光を照射するようにすれば、A領域は露光量が比較的少ない状態に、またB領域は露光量が比較的多い状態に露光することが可能となる。
そのようにすれば、前述したような高精細マスク、さらには露光マスクそのものが不要となるので、感光性材料に対する中間調露光を低コストで実現可能となる。こうして、感光性材料に露光量が相異なる露光域を形成することができれば、その後の現像処理を経て、パターンに応じて厚みが何段階かに制御されたレジストや、構造部材を残すことが可能となる。
また本発明の露光方法においては、複数回の露光により多段の露光量を得るようにしているから、光源パワーを低くすることができ、かつ、その消費量を少なく抑えることができる。また複数回露光を行うようにしても、同じデータ量、計算速度で露光可能となるので、画像処理パフォーマンスを最適に設計可能となり、装置のコストダウンが実現される。
また本発明の露光方法において、特に前記空間光変調素子として、2次元的に並設された複数の画素を有する2次元空間光変調素子を用い、副走査方向に連なる複数の前記画素からの光を、感光性材料の同一部分に重ねて照射するようにした場合は、1回の副走査当たりで感光性材料に照射できる露光量をより多くすることができる。例えば、副走査方向に2つの画素が連なる2次元空間光変調素子を用い、その1画素から感光性材料に照射できる露光量をExとすると、感光性材料の同一部分に1回の副走査で2Exの露光量を与えることができるから、2回の副走査では最大4Exの露光量を与えることが可能となる。
なお、そのような2次元空間光変調素子を用い、1回の副走査において上記2個の画素の駆動を露光パターンに応じて制御すれば、1回の副走査だけで、2段階に異なる露光域を形成することが可能である。しかしその場合の最大露光量は2Exに留まることになるので、大きな露光量を確保する上では、本発明方法の方が有利であると言える。
一方、本発明による第1の露光装置は、変調された露光光を感光性材料上の所定方向に延びる領域に照射可能に形成された露光ヘッドと、露光ヘッドと感光性材料とを相対移動させて露光光を副走査させる手段と、各回の副走査毎に空間光変調素子の動作を制御する露光量制御手段とを備えたことにより、上記低コストの中間調露光方法を実施可能となる。
また、本発明による第2の露光装置において、画像分離手段は、感光性材料上に画像を形成する画像元データを第一感光層を感光させる領域に関する低感度部画像データと、第二感光層を感光させる領域に関する高感度部画像データとに分離し、露光量演算手段では、分離した低感度部画像データに基づいて低感度の第一感光層を感光させるために必要な露光量、並びに高感度部画像データに基づいて高感度の第二感光層を感光させるために必要な露光量をそれぞれ演算する。
露光制御手段は、前記露光量演算手段で演算した必要露光量に基づき、露光ヘッドが感光性材料に対して往復移動する往路と復路とに分けて低感度部画像データを低感度の第一感光層へ、高感度部画像データを高感度の第二感光層へそれぞれ露光する。すなわち、露光ヘッドが感光性材料に対して一往復することにより、感光性材料上へ低感度部画像データと高感度部画像データとが共に露光される。なお、低感度部画像データを第一感光層へ感光させると重合されている第二感光層も感光する。
このように、露光制御手段によって露光処理を往路と復路とに分けることで低感度部画像データを第一感光層へ、高感度部画像データを第二感光層へそれぞれ感光させる露光量に調整することができる。また、露光制御手段によって露光処理を往路と復路とに分けて時間的にずらすことで互いの干渉を回避でき、それぞれ最適な露光処理が可能となる。
また、本発明による第3の露光装置において、画像分離手段は、プリント配線を形成する元データであるプリント配線図データを感光性材料のスルーホールの位置に関するスルーホール部画像データと、実際の配線に関する配線パターン部画像データとに分離し、露光量演算手段では、分離したスルーホール部画像データに基づいて低感度の第一感光層を感光させるために必要な露光量、並びに配線パターン部画像データに基づいて高感度の第二感光層を感光させるために必要な露光量をそれぞれ演算する。
そして露光制御手段は、前記露光量演算手段で演算した必要露光量に基づき、露光ヘッドが感光性材料に対して往復移動する往路と復路とに分けてスルーホール部画像データを低感度の第一感光層へ、配線パターン部画像データを高感度の第二感光層へそれぞれ露光する。すなわち、露光ヘッドが感光性材料に対して一往復することにより、感光性材料上へスルーホール部画像データと配線パターン部画像データとが共に露光される。なお、スルーホール部画像データを第一感光層へ感光させると重合されている第二感光層も感光する。
このように、露光制御手段によって露光処理を往路と復路とに分けることでスルーホール部を第一感光層へ、配線パターンを第二感光層へそれぞれ感光させる露光量に調整することができる。よって、露光量を調整するため光源数を増減させる必要が無くなり、光源数の増加による露光装置のコストアップを抑えることができる。
ここで、高解像度の画像が要求される配線パターン部画像領域では、薄い肉厚の感光層(第二感光層)を適用し、テント性(被膜保護性)を要求されるスルーホール部画像領域では、厚い肉厚の感光層(第一感光層)を適用することで、それぞれの要求にあった露光が可能となる。
以上説明した通り本発明による第2および第3の露光装置では、露光処理を往路、復路に分けて感光性材料への露光を制御することにより、光源数を増減させることなく重層感光層が塗布された感光性材料上への露光量を増減させ、高感度部画像(例えば、高解像度が必要なプリントパターン部画像)と、低感度部画像(例えば、スルーホール内壁及び周縁の銅箔保護が必要なスルーホール部画像)とを露光することができるという優れた効果を有する。
また、特に上記第2あるいは第3の露光装置において、露光ヘッドから出力される光ビームの光量が一定であり、露光制御手段が、露光ヘッドと感光性材料とを副走査方向へ相対的に移動させる副走査速度を、往路と復路とで変更するように構成されている場合は、露光ヘッドから出力される光ビームの光量が一定であっても、副走査速度を速くすることで露光量を減らして第二感光層を感光させ、副走査速度を遅くすることで露光量を増やして第一感光層を感光させることができる。なお、この第一感光層が感光すると重合されている第二感光層も感光する。
よって、露光ヘッドと感光性材料とが往復移動する往路と復路とで副走査速度を変化させることにより、光源数を増減させることなく感光性材料上への露光量を増減させることができる。
また、特に上記第2あるいは第3の露光装置において、露光ヘッドと感光性材料とが副走査方向へ相対的に移動する往路と復路との副走査速度が一定であり、露光制御手段が、露光ヘッドから出力される光ビームの光量を、前記第一感光層の露光では最大光量とし、前記第二感光層の露光では最大光量の1/n(nは正の整数)とするように構成されていれば、往路と復路との副走査速度が一定であっても、露光制御手段による画像データを第一感光層へ露光する場合は、露光ヘッドから出力される光ビームの光量を最大にして露光量を増やし、低感度の第一感光層をより早く感光させることができる。
一方、画像データを第二感光層へ露光する場合は、例えば、露光ヘッドに設けたフィルタ等によって光ビームの光量を1/n(nは正の整数)に減らして露光量を減らし、第二感光層のみを感光させる。露光ヘッドからの光量を減らすことにより、光源数を減少させることなく露光量を減らすことができる。
よって、露光ヘッドと感光性材料とが往復移動する往路と復路との副走査速度が一定であっても、光ビームの光量を増減させることにより、光源数を増減させることなく感光性材料上への露光量を増減させることができる。
また、特に上記第3の露光装置において、露光制御手段が、前記スルーホール部画像データの露光において、前記感光性材料上に点在している前記スルーホールの間を露光せずに増速して移動するように構成された場合、スルーホールは感光性材料の任意の位置に点在しており、スルーホール部画像データの露光処理では、点在するスルーホールの位置のみを露光する。よって、スルーホールの位置以外を露光しないため、スルーホールの位置以外での副走査速度を増加させる。この増速により、スルーホール部画像データ全体を感光性材料上へ露光する処理時間が短縮し、生産性を向上させることができる。
なお以下に、本発明に適用される感光性材料(重層感光材料、プリント配線基板(感光性材料))について説明する。
(重層感光材料(DFR)について)
本発明に適用される重層感光材料(DFR)は、バインダーポリマー、エチレン性不飽和結合含有モノマー、及び光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物からなる層が少なくとも2層以上有し、相対的に低感度の第一感光層、相対的に高感度の第二感光層がこの順に積層されており、以下、ドライフィルムフォトレジスト(DFR)という。このDFRの組成の条件を列挙する。
(1) 前記第一感光層(低感度層)は、その厚さ寸法が50μm以下であり、第二感光層(高感度層)は、その厚さ寸法が1〜10μm以下であり(後述の図36参照)、第一感光層の方が、第二感光層よりも厚い。
(2) 第二感光層を硬化させるために必要な光量Aと、第一感光層を硬化させるために必要な光量Bとの比A/Bが0.01〜0.5の範囲にある(後述の図36参照)。
(3) 第二感光層を硬化させるために必要な光量Aと第一感光層の硬化が始まるまでに必要な光量Cとの差C−Aが、第二感光層を硬化させるために必要な光量Aの10倍より少ない量である。
(4) 第二感光層を硬化させるために必要な光量Aと、第一感光層の硬化が始まるまでに必要な光量Cとの差C−Aが、100mJ/cm2以下である。
(5) 第一感光層及び第二感光層が、互いに同一のバインダーポリマー、エチレン性不飽和結合含有モノマー、及び光重合開始剤を含み、第二感光層が第一感光層よりも光重合開始剤を多く含む。
(6) 第二感光層が、さらに増感剤を含む。
上記のようにDFRは、例えば、第二感光層の光重合開始剤の含有量を第一感光層よりも多くする、或いは第二感光層に増感剤を添加することにより得ることができる。
DFRにおいて用いるバインダーポリマーは、アルカリ性水溶液に可溶性であるか、或いはアルカリ性水溶液との接触により少なくとも膨潤する性質を持つ共重合体であることが好ましい。
エチレン性不飽和結合含有モノマーの好適な例としては、少なくとも2個のエチレン不飽和二重結合を有する化合物である(以下、多官能モノマーと言う)。例えば、このような多官能モノマーの例としては、特公昭36−5093号公報、特公昭35−14719号公報、特公昭44−28727号公報等に記載される化合物を挙げることができる。
光重合開始剤としては、芳香族ケトン、米国特許第2367660号明細書に開示されているピシナルポリケタドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンの組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。
本発明に適用されるDFRでは、感光層に増感剤を添加してもよい。増感剤は、通常は第二感光層にのみ添加する。DFRでは、感光層ロイコ色素を含むことができる。また、DFRには、感光層を着色させたり、保存安定性を付与したりする目的に染料を用いることができる。
DFRの第一感光層と第二感光層との密着性、或いは第二感光層とプリント基板形成用基板との密着性を向上させるために、感光層に公知の所謂密着促進剤を用いることができる。
支持体として用いられるのは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロファン、ポリ塩化ビニルデン共重合体、ポリアミド、ポリイミド、塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体、ポリテトラフロロエチレン、ポリトリフロロエチレン等の各種のプラスチックフィルムを挙げることができる。さらに、これらの二種以上からなる複合材料も使用することができる。
DFRは、第二感光層の上に、さらに保護フィルムを設けることができる。上記保護フィルムの例としては、前記支持体に使用されるものの他、紙、或いはポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙等を挙げることができる。特に、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
(DFR層を持つプリント配線基板(感光性材料)の製造方法の原理について)
以下に、本発明に適用されるDFR層を持つプリント配線基板の製造方法の原理について説明する。
内壁に銅めっき層を供えた直径3mmのスルーホールを有し、表面が研磨、乾燥した銅層で覆われた、ポリエチレンフィルムを剥離したDFRの第二感光層を重ね、ヒートロールラミネーターを用いて、気泡が入らないように圧着し、胴張積層板、第二感光層、第一感光層、そしてポリエチレンテレフタレートフィルムがこの順で積層された積層体を得る。
得られた積層体のポリエチレンテレフタレートフィルムの上から、波長405nmの青色レーザ光源を有する露光装置を用いて、銅張積層板の配線パターン形成領域に、4mJ/cm2の光を所定のパターン上に照射して、露光する。一方、銅張積層板のスルーホールの開口部及びその周囲領域に、40mJ/cm2の光を照射して、感光層を露光する。
露光後、積層体からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がし取り、次いで、濃度1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を第二感光層表面にスプレーして、第一感光層及び第二感光層の未硬化領域を溶解除去して、硬化層レリーフを得る。
銅張積層板の硬化層パターンを観察したところ、配線パターン形成領域上の硬化層、及びスルーホール開口部上の硬化層に剥がれや破れなどの欠陥は見られなかった。また、硬化層の厚さを測定したところ、配線パターン形成領域上の硬化層の厚さは5μmであり、スルーホール開口部上の硬化層の厚さは30μmであった。
次いで、銅張積層板の表面に、塩化鉄エッチャント(塩化第一鉄含有エッチング溶液)をスプレー塗布して、硬化層で覆われていない露出した領域の銅層を溶解除去し、次いで、第2質量%の水酸化ナトリウム水溶液をスプレーして硬化層レリーフを除去して、スルーホールを有し、表面に配線パターン状の銅層を備えたプリント配線板を得る。得られたプリント配線板のスルーホール部を目視で観察したところ、スルーホール内壁の銅めっき層に異常は見られなかった。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態による露光装置について説明する。
[露光装置の構成]
この露光装置は、図1に示すように、表面に薄層状のフォトレジスト150aが塗布されたガラス基板150を表面に吸着して保持する平板状の移動ステージ152を備えている。4本の脚部154に支持された厚い板状の設置台156の上面には、ステージ移動方向に沿って延びた2本のガイド158が設置されている。ステージ152は、その長手方向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド158によって往復移動可能に支持されている。なお、この露光装置には、副走査手段としてのステージ152をガイド158に沿って駆動する後述のステージ駆動装置304(図15参照)が設けられている。
設置台156の中央部には、ステージ152の移動経路を跨ぐようにコ字状のゲート160が設けられている。コ字状のゲート160の端部の各々は、設置台156の両側面に固定されている。このゲート160を挟んで一方の側にはスキャナ162が設けられ、他方の側にはガラス基板150の先端、後端および基板上のパターンを検知する複数(例えば2個)のセンサ164が設けられている。スキャナ162およびセンサ164はゲート160に各々取り付けられて、ステージ152の移動経路の上方に固定配置されている。なお、スキャナ162およびセンサ164は、これらを制御する図示しないコントローラに接続されている。
スキャナ162は、図2および図3(B)に示すように、m行n列(例えば3行5列)の略マトリックス状に配列された複数(例えば14個)の露光ヘッド166を備えている。この例では、ガラス基板150の幅との関係で、3行目には4個の露光ヘッド166を配置してある。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドを示す場合は、露光ヘッド166mnと表記する。
露光ヘッド166による露光エリア168は、副走査方向を短辺とする矩形状である。従って、ステージ152の移動に伴い、ガラス基板150上のフォトレジスト150aには露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。なお、m行目のn列目に配列された個々の露光ヘッドによる露光エリアを示す場合は、露光エリア168mnと表記する。
また、図3(A)および(B)に示すように、帯状の露光済み領域170が副走査方向と直交する方向に隙間無く並ぶように、ライン状に配列された各行の露光ヘッドの各々は、配列方向に所定間隔(露光エリアの長辺の自然数倍、本例では2倍)ずらして配置されている。このため、1行目の露光エリア16811と露光エリア16812との間の露光できない部分は、2行目の露光エリア16821と3行目の露光エリア16831とにより露光することができる。
露光ヘッド16611〜166mnの各々は、図4および図5に示すように、入射された光ビームを画像データに応じて各画素毎に変調する空間光変調素子として、米国テキサス・インスツルメンツ社製のデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)50を備えている。このDMD50は、データ処理部とミラー駆動制御部とを備えた後述のDMDドライバ428(図15参照)に接続されている。このDMDドライバ428のデータ処理部では、入力された画像データに基づいて、各露光ヘッド166毎にDMD50の制御すべき領域内の各マイクロミラーを駆動制御する制御信号を生成する。なお、制御すべき領域については後述する。また、ミラー駆動制御部では、画像データ処理部で生成した制御信号に基づいて、各露光ヘッド166毎にDMD50の各マイクロミラーの反射面の角度を制御する。なお、反射面の角度の制御については後述する。
DMD50の光入射側には、光ファイバの出射端部(発光点)が露光エリア168の長辺方向と対応する方向に沿って一列に配列されたレーザ出射部を備えたファイバアレイ光源66、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光を補正してDMD上に集光させるレンズ系67、このレンズ系67を透過したレーザ光をDMD50に向けて反射するミラー69がこの順に配置されている。なお図4では、レンズ系67を概略的に示してある。
上記レンズ系67は、図5に詳しく示すように、ファイバアレイ光源66から出射した照明光としてのレーザ光Bを集光する集光レンズ71、この集光レンズ71を通過した光の光路に挿入されたロッド状オプティカルインテグレータ(以下、ロッドインテグレータという)72、およびこのロッドインテグレータ72の前方つまりミラー69側に配置された結像レンズ74から構成されている。ロッドインテグレータ72は、ファイバアレイ光源66から出射したレーザ光を、平行光に近くかつビーム断面内強度が均一化された光束としてDMD50に入射させる。このロッドインテグレータ72の形状や作用については、後に詳しく説明する。
上記レンズ系67から出射したレーザ光Bはミラー69で反射し、TIR(全反射)プリズム70を介してDMD50に照射される。なお図4では、このTIRプリズム70は省略してある。
またDMD50の光反射側には、DMD50で反射されたレーザ光Bを、フォトレジスト150a上に結像する結像光学系51が配置されている。この結像光学系51は図4では概略的に示してあるが、図5に詳細を示すように、レンズ系52,54からなる第1結像光学系と、レンズ系57,58からなる第2結像光学系と、これらの結像光学系の間に挿入されたマイクロレンズアレイ55と、マスク板59とから構成されている。
マイクロレンズアレイ55は、DMD50の各画素に対応する多数のマイクロレンズ55aが2次元状に配列されてなるものである。本例では、後述するようにDMD50の1024個×768列のマイクロミラーのうち1024個×256列だけが駆動されるので、それに対応させてマイクロレンズ55aは1024個×256列配置されている。またマイクロレンズ55aの配置ピッチは縦方向、横方向とも41μmである。このマイクロレンズ55aは、一例として焦点距離が0.19mm、NA(開口数)が0.11で、光学ガラスBF7から形成されている。なおマイクロレンズ55aの形状については、後に詳しく説明する。そして、各マイクロレンズ55aの位置におけるレーザ光Bのビーム径は、3.4μmである。
また上記マスク板59は、透明な板状部材の上に、マイクロレンズアレイ55の1つのマイクロレンズ55a毎に開口を有する遮光性マスク59aが形成されてなるものであり、マイクロレンズ55aの焦点位置近傍に配置されている。このマスク板59により、DMD50のオフ光の回り込み光や、マイクロミラー62間からの迷光をカットすることができる。
上記第1結像光学系は、DMD50による像を3倍に拡大してマイクロレンズアレイ55上に結像する。そして第2結像光学系は、マイクロレンズアレイ55を経た像を1.6倍に拡大してガラス基板150上のフォトレジスト150aに結像、投影する。したがって全体では、DMD50による像が4.8倍に拡大してフォトレジスト150aに結像、投影されることになる。
なお本例では、第2結像光学系とガラス基板150との間にプリズムペア73が配設され、このプリズムペア73を図5中で上下方向に移動させることにより、ガラス基板150上のフォトレジスト150aにおける像のピントを調節可能となっている。なお同図中において、ガラス基板150は矢印F方向に副走査送りされる。
DMD50は図6に示すように、SRAMセル(メモリセル)60上に、各々画素(ピクセル)を構成する多数(例えば1024個×768個)の微小ミラー(マイクロミラー)62が格子状に配列されてなるミラーデバイスである。各ピクセルにおいて、最上部には支柱に支えられた矩形のマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウム等の反射率の高い材料が蒸着されている。なお、マイクロミラー62の反射率は90%以上であり、その配列ピッチは縦方向、横方向とも一例として13.7μmである。また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジおよびヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシックに構成されている。
DMD50のSRAMセル60にデジタル信号が書き込まれると、支柱に支えられたマイクロミラー62が、対角線を中心としてDMD50が配置された基板側に対して±α度(例えば±12度)の範囲で傾けられる。図7(A)は、マイクロミラー62がオン状態である+α度に傾いた状態を示し、図7(B)は、マイクロミラー62がオフ状態である−α度に傾いた状態を示す。したがって、画像信号に応じて、DMD50の各ピクセルにおけるマイクロミラー62の傾きを、図6に示すように制御することによって、DMD50に入射したレーザ光Bはそれぞれのマイクロミラー62の傾き方向へ反射される。
なお図6には、DMD50の一部を拡大し、マイクロミラー62が+α度または−α度に制御されている状態の一例を示す。それぞれのマイクロミラー62のオン・オフ制御は、DMD50に接続された前記コントローラ302によって行われる。また、オフ状態のマイクロミラー62で反射したレーザ光Bが進行する方向には、光吸収体(図示せず)が配置されている。
また、DMD50は、その短辺が副走査方向と所定角度θ(例えば、1°〜5°)を成すように僅かに傾斜させて配置するのが好ましく、本実施形態でもそのようにされている。図8(A)はDMD50を傾斜させない場合の各マイクロミラーによる反射光像(露光ビームスポット)53の走査軌跡を示し、図8(B)はDMD50を傾斜させた場合の露光ビームスポット53の走査軌跡を示している。
DMD50には、長手方向にマイクロミラーが多数個(例えば1024個)配列されたマイクロミラー列が、短手方向に多数組(例えば756組)配列されているが、図8(B)に示すように、DMD50を傾斜させることにより、各マイクロミラーによる露光ビームスポット53の走査軌跡(走査線)のピッチP1が、DMD50を傾斜させない場合の走査線のピッチP2より狭くなり、解像度を大幅に向上させることができる。一方、DMD50の傾斜角は微小であるので、DMD50を傾斜させた場合の走査幅W2と、DMD50を傾斜させない場合の走査幅W1とは略同一である。
また、それぞれのマイクロミラー62は、副走査方向に隣接する露光ビームスポットが互いに主走査方向に微小量(例えば0.1〜0.5μm程度)ずれるように配置されている。露光ビームスポットの径は5〜20μm程度で、スポット配置間隔よりも大きいため、DMD50の2画素以上を部分的にオーバーラップさせた状態で、フォトレジスト150が露光(多重露光)されることになる。
このように、多重露光されることで、露光位置の微少量をコントロールすることができ、高精細な露光を実現することができる。また、主走査方向に配列された複数の露光ヘッドの間のつなぎ目を微少量の露光位置制御により段差無くつなぐことができる。
なお、DMD50を傾斜させる代わりに、各マイクロミラー列を副走査方向と直交する方向に所定間隔ずらして千鳥状に配置しても、同様の効果を得ることができる。
ファイバアレイ光源66は図9aに示すように、複数(例えば14個)のレーザモジュール64を備えており、各レーザモジュール64には、マルチモード光ファイバ30の一端が結合されている。マルチモード光ファイバ30の他端には、コア径がマルチモード光ファイバ30と同一で且つクラッド径がマルチモード光ファイバ30より小さい光ファイバ31が結合されている。図9bに詳しく示すように、マルチモード光ファイバ31の光ファイバ30と反対側の端部は副走査方向と直交する主走査方向に沿って7個並べられ、それが2列に配列されてレーザ出射部68が構成されている。
マルチモード光ファイバ31の端部で構成されるレーザ出射部68は、図9bに示すように、表面が平坦な2枚の支持板65に挟み込まれて固定されている。また、マルチモード光ファイバ31の光出射端面には、その保護のために、ガラス等の透明な保護板が配置されるのが望ましい。マルチモード光ファイバ31の光出射端面は、光密度が高いため集塵し易く劣化し易いが、上述のような保護板を配置することにより、端面への塵埃の付着を防止し、また劣化を遅らせることができる。
本例では図10に示すように、クラッド径が大きいマルチモード光ファイバ30のレーザ光出射側の先端部分に、長さ1〜30cm程度のクラッド径が小さい光ファイバ31が同軸的に結合されている。それらの光ファイバ30,31は、それぞれのコア軸が一致する状態で光ファイバ31の入射端面を光ファイバ30の出射端面に融着することにより結合されている。上述した通り、光ファイバ31のコア31aの径は、マルチモード光ファイバ30のコア30aの径と同じ大きさである。
マルチモード光ファイバ30および光ファイバ31としては、ステップインデックス型光ファイバ、グレーテッドインデックス型光ファイバ、および複合型光ファイバの何れも適用可能である。例えば、三菱電線工業株式会社製のステップインデックス型光ファイバを用いることができる。本例において、マルチモード光ファイバ30および光ファイバ31はステップインデックス型光ファイバであり、マルチモード光ファイバ30は、クラッド径=125μm、コア径=50μm、NA=0.2、入射端面コートの透過率=99.5%以上であり、光ファイバ31は、クラッド径=60μm、コア径=50μm、NA=0.2である。
ただし、光ファイバ31のクラッド径は60μmには限定されない。従来のファイバ光源に使用されている多くの光ファイバのクラッド径は125μmであるが、クラッド径が小さくなるほど焦点深度がより深くなるので、マルチモード光ファイバのクラッド径は80μm以下が好ましく、60μm以下がより好ましく、40μm以下がさらに好ましい。一方、コア径は少なくとも3〜4μm必要であることから、光ファイバ31のクラッド径は10μm以上が好ましい。
レーザモジュール64は、図11に示す合波レーザ光源(ファイバ光源)によって構成されている。この合波レーザ光源は、ヒートブロック10上に配列固定された複数(例えば7個)のチップ状の横マルチモードまたはシングルモードのGaN系半導体レーザLD1,LD2,LD3,LD4,LD5,LD6,およびLD7と、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々に対応して設けられたコリメータレンズ11,12,13,14,15,16および17と、1つの集光レンズ20と、1本のマルチモード光ファイバ30とから構成されている。なお、半導体レーザの個数は7個に限定されるものではなく、その他の個数が採用されてもよい。また、上述のような7個のコリメータレンズ11〜17に代えて、それらのレンズが一体化されてなるコリメータレンズアレイを用いることもできる。
GaN系半導体レーザLD1〜LD7は、発振波長が総て共通(例えば、405nm)であり、最大出力も総て共通(例えばマルチモードレーザでは100mW、シングルモードレーザでは50mW程度)である。なお、GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、350nm〜450nmの波長範囲において、上記405nm以外の波長で発振するレーザを用いてもよい。
上記の合波レーザ光源は、図12および図13に示すように、他の光学要素と共に、上方が開口した箱状のパッケージ40内に収納されている。パッケージ40は、その開口を閉じるように作成されたパッケージ蓋41を備えており、脱気処理後に封止ガスを導入し、パッケージ40の開口をパッケージ蓋41で閉じることにより、それらによって形成される閉空間(封止空間)内に上記合波レーザ光源が気密封止されている。
パッケージ40の底面にはベース板42が固定されており、このベース板42の上面には、前記ヒートブロック10と、集光レンズ20を保持する集光レンズホルダー45と、マルチモード光ファイバ30の入射端部を保持するファイバホルダー46とが取り付けられている。マルチモード光ファイバ30の出射端部は、パッケージ40の壁面に形成された開口からパッケージ外に引き出されている。
また、ヒートブロック10の側面にはコリメータレンズホルダー44が取り付けられており、そこにコリメータレンズ11〜17が保持されている。パッケージ40の横壁面には開口が形成され、この開口を通してGaN系半導体レーザLD1〜LD7に駆動電流を供給する配線47がパッケージ外に引き出されている。
なお、図13においては、図の煩雑化を避けるために、複数のGaN系半導体レーザのうちGaN系半導体レーザLD7にのみ番号を付し、複数のコリメータレンズのうちコリメータレンズ17にのみ番号を付している。
図14は、上記コリメータレンズ11〜17の取り付け部分の正面形状を示すものである。コリメータレンズ11〜17の各々は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取った形状に形成されている。この細長形状のコリメータレンズは、例えば、樹脂または光学ガラスをモールド成形することによって形成することができる。コリメータレンズ11〜17は、長さ方向がGaN系半導体レーザLD1〜LD7の発光点の配列方向(図14の左右方向)と直交するように、上記発光点の配列方向に密接配置されている。
一方GaN系半導体レーザLD1〜LD7としては、発光幅が2μmの活性層を備え、活性層と平行な方向、直角な方向の拡がり角が各々例えば10°、30°の状態で各々レーザ光B1〜B7を発するレーザが用いられている。これらGaN系半導体レーザLD1〜LD7は、活性層と平行な方向に発光点が1列に並ぶように配設されている。
したがって、各発光点から発せられたレーザ光B1〜B7は、上述のように細長形状の各コリメータレンズ11〜17に対して、拡がり角度が大きい方向が長さ方向と一致し、拡がり角度が小さい方向が幅方向(長さ方向と直交する方向)と一致する状態で入射することになる。つまり、各コリメータレンズ11〜17の幅が1.1mm、長さが4.6mmであり、それらに入射するレーザ光B1〜B7の水平方向、垂直方向のビーム径は各々0.9mm、2.6mmである。また、コリメータレンズ11〜17の各々は、焦点距離f1=3mm、NA=0.6、レンズ配置ピッチ=1.25mmである。
集光レンズ20は、非球面を備えた円形レンズの光軸を含む領域を平行な平面で細長く切り取って、コリメータレンズ11〜17の配列方向、つまり水平方向に長く、それと直角な方向に短い形状に形成されている。この集光レンズ20は、焦点距離f2=23mm、NA=0.2である。この集光レンズ20も、例えば樹脂または光学ガラスをモールド成形することにより形成される。
次に図15を参照して、本実施形態の露光装置における電気的な構成について説明する。ここに示されるように全体制御部300には、前記ステージ152を駆動するステージ駆動装置304と、露光制御部422とが接続されている。露光制御部422にはドットパターンデータ作成部418が接続され、そしてこのドットパターンデータ作成部418には、データ入力部412を介してプリントパターンデータを受ける画像データ生成部414が接続されている。また露光制御部422には複数のヘッドアッセンブリ428Aおよび、複数の光源ユニット430が接続されている。各ヘッドアッセンブリ428Aは、前述のDMD50と、それを駆動するDMDドライバ428とを備えてなるものである。一方各光源ユニット430は、前述のレーザモジュール64と、それを駆動する光源ドライバ424とから構成されている。
[露光装置の動作]
次に、上記露光装置の動作について説明する。スキャナ162の各露光ヘッド166において、ファイバアレイ光源66の合波レーザ光源を構成するGaN系半導体レーザLD1〜LD7(図11参照)の各々から発散光状態で出射したレーザ光B1,B2,B3,B4,B5,B6,およびB7の各々は、対応するコリメータレンズ11〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザ光B1〜B7は、集光レンズ20によって集光され、マルチモード光ファイバ30のコア30aの入射端面上で収束する。
本例では、コリメータレンズ11〜17および集光レンズ20によって集光光学系が構成され、その集光光学系とマルチモード光ファイバ30とによって合波光学系が構成されている。すなわち、集光レンズ20によって上述のように集光されたレーザ光B1〜B7が、このマルチモード光ファイバ30のコア30aに入射して光ファイバ内を伝搬し、1本のレーザ光Bに合波されてマルチモード光ファイバ30の出射端部に結合された光ファイバ31から出射する。
各レーザモジュールにおいて、レーザ光B1〜B7のマルチモード光ファイバ30への結合効率が0.9で、GaN系半導体レーザLD1〜LD7の各出力が50mWの場合には、アレイ状に配列された光ファイバ31の各々について、出力315mW(=50mW×0.9×7)の合波レーザ光Bを得ることができる。したがって、14本のマルチモード光ファイバ31全体では、4.4W(=0.315W×14)の出力のレーザ光Bが得られる。
露光に際しては、図15に示すようにプリントパターンデータがデータ入力部412を介して画像データ生成部414に入力される。画像データ生成部414は入力されたプリントパターンデータに基づいて画像データを生成し、それをドットパターンデータ作成部418へ送出する。ドットパターンデータ作成部418は、画像データをドットパターンデータに変換し、そのドットパターンデータを露光データとして露光制御部422へ送出する。この露光データは、画像を構成する各画素の濃度を例えば3値(高濃度ドット記録、低濃度ドット記録、ドット記録無し)で表したデータであり、露光制御部422のフレームメモリに一旦記憶される。
露光制御部422は、処理開始タイミング(例えば図1に示す移動ステージ152の移動開始時期)に基づいて光源ユニット430の光源ドライバ424へ点灯信号を送出し、光源ドライバ424はその点灯信号に基づいてレーザモジュール64を点灯させる。
一方露光制御部422は、露光開始のタイミングに、露光データに基づいて複数のヘッドアッセンブリ428AのDMDドライバ428を制御して、DMD50にオン/オフ信号を送出させる。DMD50は、このオン/オフ信号に基づいて駆動される。
ガラス基板150を表面に吸着したステージ152は、図15に示す副走査手段としてのステージ駆動装置304により、ガイド158に沿ってゲート160の上流側から下流側に一定速度で移動される。なおこのステージ駆動装置304の動作は、全体制御部300によって制御される。ステージ152がゲート160下を通過する際に、ゲート160に取り付けられたセンサ164によりガラス基板150の先端が検出されると、上記フレームメモリに記憶された画像データが複数ライン分ずつ順次読み出され、読み出された画像データに基づいて各露光ヘッド166毎に制御信号が生成される。そしてDMDドライバ428により、生成された制御信号に基づいて各露光ヘッド166毎にDMD50のマイクロミラーの各々がオン・オフ制御される。なお本例の場合、1画素部となる上記マイクロミラーのサイズは14μm×14μmである。
ファイバアレイ光源66からDMD50にレーザ光Bが照射されると、DMD50のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系54、58によりガラス基板150上のフォトレジスト150aに照射される。このようにして、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光が画素毎にオン・オフされて、フォトレジスト150aが露光される。また、ガラス基板150がステージ152と共に一定速度で移動されることにより、フォトレジスト150aがスキャナ162によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、各露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。
なお本例では、図16(A)および(B)に示すように、DMD50には、主走査方向にマイクロミラーが1024個配列されたマイクロミラー列が副走査方向に768組配列されているが、本例では、コントローラ302により一部のマイクロミラー列(例えば、1024個×256列)だけが駆動するように制御がなされる。
この場合、図16(A)に示すようにDMD50の中央部に配置されたマイクロミラー列を使用してもよく、図16(B)に示すように、DMD50の端部に配置されたマイクロミラー列を使用してもよい。また、一部のマイクロミラーに欠陥が発生した場合は、欠陥が発生していないマイクロミラー列を使用するなど、状況に応じて使用するマイクロミラー列を適宜変更してもよい。
DMD50のデータ処理速度には限界があり、使用する画素数に比例して1ライン当りの変調速度が決定されるので、一部のマイクロミラー列だけを使用することで1ライン当りの変調速度が速くなる。一方、連続的に露光ヘッドを露光面に対して相対移動させる露光方式の場合には、副走査方向の画素を全部使用する必要はない。したがって、副走査方向の解像度を上げたり、副走査速度を上げる場合には、必要な変調速度に応じて使用する画素数(マイクロミラー数)を決定し、副走査方向の画素数を必要な数に設定し、露光システムを決定する。
ここで、図5に示したファイバアレイ光源66、集光レンズ71、ロッドインテグレータ72、結像レンズ74、ミラー69およびTIRプリズム70から構成されてDMD50に照明光としてのレーザ光Bを照射する照明光学系について説明する。ロッドインテグレータ72は例えば四角柱状に形成された透光性ロッドであり、その内部をレーザ光Bが全反射しながら進行するうちに、該レーザ光Bのビーム断面内強度分布が均一化される。なお、ロッドインテグレータ72の入射端面、出射端面には反射防止膜がコートされて、透過率が高められている。以上のようにして、照明光であるレーザ光Bのビーム断面内強度分布を高度に均一化できれば、照明光強度の不均一を無くして、高精細な画像をフォトレジスト150aに露光可能となる。
スキャナ162によるフォトレジスト150aに対する露光光の副走査が終了し、センサ164でガラス基板150の後端が検出されると、ステージ152は、ステージ駆動装置304により、ガイド158に沿ってゲート160の最上流側にある原点に復帰し、再度、ガイド158に沿ってゲート160の上流側から下流側に一定速度で移動される。このようにして本実施形態では、1つのフォトレジスト150aは2回の副走査を受け、それにより中間調露光が可能となっている。
以下、この中間調露光について、図8を参照して詳しく説明する。先に説明した通り本実施形態では、DMD50を傾斜配置したことにより、副走査方向に隣接する露光ビームスポットが互いに主走査方向に微小量(例えば0.1〜0.5μm程度)ずれて配置される。露光ビームスポットの径は5〜20μm程度で、スポット配置間隔よりも大きいため、DMD50の2画素以上を部分的にオーバーラップさせた状態で、フォトレジスト150aが露光(多重露光)されることになる。つまり同図(B)で説明すれば、そこに斜線を付して示す1つの露光ビームスポット53aで露光されたフォトレジスト150aの部分が、副走査に伴って順次、別の露光ビームスポット53b、53c、53dの照射を受け得る位置に来たとき、この別の露光ビームスポットが実際に照射されるようにDMD50の各マイクロミラー62の動作を制御すれば、多重露光がなされる。同図(C)には、このように多重露光されたときの露光ビームスポット53の重なりの様子を示す。ここに示す通り複数の露光ビームスポット53は、主走査方向に僅かずつずれた状態で重なるようになる。
そして本実施形態では、副走査方向に一列に並ぶ例えば10個のマイクロミラー62をオンにして10回の多重露光を行う状態と、上記10個のマイクロミラー62を全てオフにして露光無しとする状態とが切り替えられる。この切り替えは、図15に示した露光制御部422により、そこに入力された前記3値の画像データに基づいて、前記2回の副走査においてそれぞれなされる。すなわち、フォトレジスト150aの各領域に関するこの3値の画像データがそれぞれ高濃度ドット記録、低濃度ドット記録、ドット記録無しを示すとき、それに対応して2回の副走査において共に露光、1回の副走査においてのみ露光、2回の副走査とも露光無し、の状態が設定される。
以上の操作により本実施形態においては、フォトレジスト150aに露光量が2段階に異なる露光域を形成することができる。したがってその後の現像処理を経ると、露光パターンに応じて厚みが2段階に制御されたフォトレジスト150aを残すことが可能となる。
以上説明した通り本方法においては、感光性材料であるフォトレジスト150aに対する露光光の副走査を複数回行い、各副走査においてフォトレジスト150aの各領域に対する露光を制御して中間調露光を行うようにしているので、従来技術で使用されている前述の高精細マスクや、さらには露光マスクそのものが不要となる。したがってこの方法によれば、フォトレジスト150aに対する中間調露光を低コストで実現可能となる。
なお、この実施形態では、フォトレジスト150aに対する露光量を2段階に制御しているが、副走査の回数を3通り以上に設定することにより、露光量を3段階以上に制御することも勿論可能である。
なお本発明による露光装置は、1回の副走査で行う露光処理において、感光性材料の全面を複数に分けた各領域に対して並列的に露光処理を行うようにして、露光処理を高速化することも可能である。図17はそのような並列処理を可能にする構成の一例を示すブロック図である。
以下、この図17の構成および、それによってなされる露光処理について説明する。なお図18にはこの露光処理の流れを示してあり、適宜この図18のフローチャートを参照して説明する。図17に示すRIP(Raster Image Processor)490には、例えば前述のプリントパターンデータ等のユーザーデータ495が入力される(図18のステップ801)。このユーザーデータ495は、1枚の感光性材料を1回目の副走査で露光させるための1回目露光データ496と、同じ感光性材料を2回目の副走査で露光させるための2回目露光データ497とからなるものである。
RIP490は、入力されたユーザーデータ495をRaster Image Processing処理、つまりラスタ形式の画像データに変換する処理を行うとともに、該データ495を、感光性材料の複数の領域を各々露光するためのデータに分割する処理を行う(図18のステップ802)。そしてRIP490は、分割された各画像データを、各領域担当処理用の複数の画像処理PC(Personal Computer)492に転送する(図18のステップ803)。
複数の画像処理PC492はそれぞれフレームメモリ498およびHDD(Hard Disk Drive)494を備えており、転送されて来た分割画像データを、HDD494に記憶させる(図18のステップ804)。この分割画像データは、図17中の上から1番目の画像処理PC492に入力されるものは1回目露光データ496の中の一部領域に関する496Aと、2回目露光データ496の中の一部領域に関する497Aとからなり、2番目の画像処理PC492に入力されるものは1回目露光データ496の中の一部領域に関する496Bと、2回目露光データ496の中の一部領域に関する497Bとからなり、3番目の画像処理PC492に入力されるものは1回目露光データ496の中の一部領域に関する496Cと、2回目露光データ496の中の一部領域に関する497Cとからなるものである。なお上記一部領域とは感光性材料の一部領域のことであり、各画像処理PC492毎にその領域は異なる。
全ての画像処理PC492に分割画像データ496A〜Cおよび497A〜Cが転送、記憶された後、1番目の画像処理PC492は、HDD494に記憶した分割画像データ496Aおよび497Aのうち、1回目の露光に供する前者のみをフレームメモリ498にセットする(図18のステップ805)。なお以下では、1番目の画像処理PC492を例に挙げて説明するが、他の2番目、3番目の画像処理PC492においても、それぞれ分割画像データ496Bおよび497B、分割画像データ496Cおよび497Cに基づいて画像露光する操作が同様になされる。
それと併行して、図示外のアライメント測定手段により、副走査手段上における感光性材料のアライメント状態が測定される(図18のステップ807)。そしてその測定データは、アライメント変形データとして画像処理PC492に入力される(図18のステップ806)。画像処理PC492は上記アライメント変形データに基づいて、分割画像データ496Aを、副走査手段上における感光性材料のアライメント状態に拘わらず、感光性材料上の所定位置で露光がなされるように変形する画像処理を行う(図18のステップ808)。
この画像処理を受けた分割画像データ496Aは、高速ハードウェア493に転送され、そこで適宜の画像処理を受ける(図18のステップ809)。高速ハードウェア493はその画像処理済みの分割画像データ496AをDMDドライバ428に転送する(図18のステップ810)。そこで、DMDドライバ428により、この分割画像データ496Aに基づいてDMDが駆動され、第1回目の副走査による露光処理がなされる(図18のステップ811)。
この第1回目の露光処理が終了すると画像処理PC492は、HDD494に記憶した分割画像データ496Aおよび497Aのうち、2回目の露光に供する後者のみをフレームメモリ498にセットする(図18のステップ825)。以後は、1回目の露光におけるステップ806、808〜811と同様のステップ826、828〜831の処理がなされて、第2回目の副走査による露光処理が終了し、それにより、1つの感光性材料に対する露光処理が終了する(図18のステップ832)。
なお、分割画像データ496Aに基づく画像露光と、分割画像データ497Aに基づく画像露光は、感光性材料上の互いに同じ領域に対して行われることが必要であるので、前述のアライメント変形データは、1回目の露光処理と2回目の露光処理とにおいて、共通に用いられる。
図49は、上述したような露光処理の主要工程に要する時間を例示するものである。ここに示される通り、上記アライメント計測には、プリアライメント計測の工程を含めると通常35〜55秒程度要する。したがって、このアライメント計測を上記のように1回のみで済ませることができれば、1回目と2回目の露光処理を全く同様に行う場合(そのときはアライメント計測も2回行われる)と比べて、露光処理全体の所要時間を35〜55秒程度短縮することができる。
次に図19を参照して、本発明の露光方法の別の実施形態について説明する。本実施形態の方法は、基材上に残される1種の構造部材材料を、厚みが2段階に異なった状態で残すようにしたものである。より具体的に、この図19に示すのは、前述した非特許文献1にも記載されている高透過型LCD−TFTパネルであり、基材としての2枚のガラス基板500、501の間に絶縁膜502、透過部を構成する透明電極503、構造部材としての反射部を構成するアクリル樹脂層504、液晶層505、ITO電極506、カラーフィルタ507が形成されてなるものである。なお508はソースバスライン、509はブラックマトリクスである。また反射部を構成するアクリル樹脂層504の表面には、図中上方から入射する光を反射させる反射膜として機能するアルミニウム電極510が形成されている。この構造においては、ブラックマトリクス509で囲われた領域が1画素となり、この1画素内に透過部と反射部とが存在している。
そしてアルミニウム電極510が形成されるアクリル樹脂層504の表面には、光の散乱効果を高めるための微細凹凸が形成されている。このような構造を形成する場合、従来は、図20(A)に示すような工程が適用されていた。すなわち、まずアクリル樹脂層504となる感光性アクリル樹脂が塗布され、次に透過部と反射部とを形成するための露光が行われる。つまり、例えば感光性アクリル樹脂がポジ型のものである場合は、所定のフォトマスクを用いて、透過部とする部分を露光し、反射部とする部分は露光しないように露光を行う。
その後現像・リンスを行うことにより、露光しなかった感光性アクリル樹脂の部分が残り、露光した感光性アクリル樹脂の部分が溶出する。次いで、残ったアクリル樹脂層504の表面に凹凸加工を施して上記微細凹凸を形成し、その後洗浄し、アルミニウム電極510とするアルミニウム(Al)を成膜し、それにPEP(フォトリソ)工程を適用して所定の電極形状とすると、上記構造が完成する。
それに対して、本発明による露光方法を適用すると、図20(B)に示す工程によって上記構造を形成することができる。つまりこの場合は、透過部と反射部とを形成するための露光において、透過部とする部分は2回の副走査において共に露光光を照射することにより露光量を大にして感光性アクリル樹脂を露光する一方、反射部とする領域の感光性アクリル樹脂には、1回の副走査においてのみ所定パターンに従って露光光を照射することにより、露光量を小とした露光を行う。そうすることにより、次の現像・リンスを行うと、露光量を大とした部分では感光性アクリル樹脂が完全に溶出して透過部が形成される。また、露光量を小として露光がなされた部分では、ある程度の深さだけ感光性アクリル樹脂が溶出して所定パターンの凹部が形成されるので、反射部として残るアクリル樹脂層504の表面に凹凸が形成されることになる。
つまり本発明の露光方法を適用することにより、従来方法においてなされていた図20(A)の凹凸処理および洗浄の工程を省くことが可能になる。
なお上記の実施形態では、アクリル樹脂層504に対して露光量が2段階に異なる露光処理をすることにより、該アクリル樹脂層504を厚さが2段階に異なる状態で残すようにしているが、アクリル樹脂層504に対して露光量が3段階以上に異なる露光処理をすることにより、該アクリル樹脂層504を厚さが3段階以上に異なる状態で残すことも勿論可能である。
次に、本発明の露光方法のさらに別の実施形態について説明する。本実施形態の方法は、基材上に2種以上の構造部材を形成するものである。より具体的に本実施形態の方法は、基材としてのLCD−CFパネル上に、構造部材としてのリブ材と柱材とを形成する。
まず図21を参照して、液晶層618内に設けられた柱材であるスペーサ622、およびリブ材である液晶配向制御用突起624について説明する。これらは、転写シートを光透過性基板610Bに形成されたカラーフィルタ膜614上の導電性膜(不図示)と接するように貼り合わせてラミネートすることにより、導電性膜側から順次、光感度の高い第1のネガ型感光性透明樹脂層(第1透明層)と、これに対し相対的に光感度の低い第2のネガ型感光性透明樹脂層(第2透明層)とを設けた後、光透過性基板610B側から、配向制御用突起部位となる領域には低エネルギー量にて、スペーサ部位となる領域には高エネルギー量にてレーザ露光し、その後現像することによって同時に形成される。この場合も低エネルギー量、高エネルギー量の設定は、1回の副走査のみにおいてレーザ露光を行う、2回の副走査において共にレーザ露光を行う、という操作によって可能である。
これにより、配向制御用突起624は第1透明層のみが残った凸部で構成され、スペーサ622は第1および第2透明層が残った柱部で構成される。図示のように、第1透明層と第2透明層とが残されてなるスペーサ622は、第1透明層のみが残されてなる液晶配向制御用突起624と比べて、厚みが第2透明層の厚み分だけ厚くなっている。ネガ型感光性透明樹脂層の各々の厚みを適宜所望に応じて選択することで、好適な厚み、つまり高さを持つ配向制御用突起624あるいはスペーサ622を形成することができる。
以下、具体的な工程について説明する。
〔転写シートの作製〕
厚さ0.2μmのゼラチン層が下塗りされた、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体(PET仮支持体)のゼラチン層の表面に、下記の処方H1よりなる塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥層厚20μmの熱可塑性樹脂層を塗設し、さらにこの熱可塑性樹脂層上に下記処方B1よりなる塗布液を塗布、乾燥させて乾繰層厚1.6μmの中間層を塗設した。なお処方中の「部」は、質量基準である。
〔熱可塑性樹脂層の処方H1〕
・メチルメタクリレート/2−エチルヘキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体 …15部
(共重合比[モル比]=55/4.5/11.7/28.8、重量平均分子量90000)
・ポリプロピレングリコールジアクリレート(平均分子量=822)
… 6.5部
・テトラエチレングリコールジメタクリレート … 1.5部
・p−トルエンスルホンアミド … 0.5部
・ベンゾフェノン … 1.0部
・メチルエチルケトン …30部
〔中間層の処方B1〕
・ポリビニルアルコール … 130部
(PVA−205(鹸化率=80%)、株式会社クラレ製)
・ポリビニルピロリドン … 60部
(K−90、GAFコーポレーション社製)
・フッ素系界面活性剤 … 10部
(サーフロンS−131、旭硝子株式会社製)
・蒸留水 …3350部
以上のようにして熱可塑性樹脂層および中間層が設けられた仮支持体の中間層上に、下記表1に示す処方よりなる透明層(A1層)用のネガ型感光性透明樹脂溶液をさらに塗布、乾燥させ、層厚1.2μmのネガ型感光性透明樹脂層A1を塗設した。その後、ネガ型感光性透明樹脂層A1上にさらにポリプロピレン(厚さ12μm)のカバーフィルムを圧着し、熱可塑性樹脂層/中間層/ネガ型感光性透明樹脂層A1が積層されてなる感光性転写シートSA1を作製した。
Figure 2007003861
次に、上記とは別に厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体を用意し、そのPET面に上記と同様に前記処方H1よりなる塗布液を塗布、乾燥させて乾燥層厚20μmの熱可塑性樹脂層を塗設し、さらに同様にこの熱可塑性樹脂層上に前記処方B1よりなる塗布液を塗布、乾燥させて乾繰層厚1.6μmの中間層を塗設した。こうして熱可塑性樹脂層および中間層が設けられた仮支持体の中間層上に、下記表2に示す処方よりなる透明層(P1層)用のネガ型感光性透明樹脂溶液をさらに塗布、乾燥させ、層厚4.0μmのネガ型感光性透明樹脂層P1を塗設した。その後、ネガ型感光性透明樹脂層P1上にさらにポリプロピレン(厚さ12μm)のカバーフィルムを圧着し、熱可塑性樹脂層/中間層/ネガ型感光性透明樹脂層P1が積層されてなる感光性転写シートSP1を作製した。
Figure 2007003861
なお、上記感光性転写シートSA1のネガ型感光性透明樹脂層A1の光感度h1と、感光性転写シートSP1のネガ型感光性透明樹脂層P1の光感度h2との光感度比h1/h2は10となるように調整してある。
〔スペーサおよび液晶配向制御用突起の作製〕
これらの感光性転写シートSA1およびSP1を用いて、予めガラス基板(0.7mm厚)上に形成しておいたカラーフィルタ上に、前述と同様の露光装置による下記方法でスペーサと液晶配向制御用突起を形成した。
まず、予め形成されたカラーフィルタ上にITO膜を20Ω/□となるようにスパッタリングにより形成した。感光性転写シートSA1のカバーフィルムを剥離し、露出したネガ型感光性透明樹脂層A1の表面をITO膜にラミネーター(VP−II、大成ラミネータ株式会社製)を用いて加圧(0.8kg/cm2)、加熱(130℃)しながら貼り合わせ、続いて中間層とネガ型感光性透明樹脂層A1との界面で剥離し、ガラス基板上に透明のネガ型感光性透明樹脂層A1のみを転写した。
引き続き感光性転写シートSP1のカバーフィルムを剥離し、ネガ型感光性透明樹脂層A1の表面に、露出したネガ型感光性透明樹脂層P1が接するように上記と同様にして貼り合わせた後、仮支持体と熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、ガラス基板上にネガ型感光性透明樹脂層A1/ネガ型感光性透明樹脂層P1/中間層/熱可塑性樹脂層となるように転写した。
次に、例えば既述のように構成された露光装置により、波長405nmのレーザ光で4mJ/cm2、40mJ/cm2のエネルギー量にて露光を行った。この際、前述の第一透明層となるネガ型感光性透明樹脂層A1のみを残して配向制御用突起624を形成しようとする部分は4mJ/cm2のエネルギー量で、前述の第二透明層となるネガ型感光性透明樹脂層P1および上記ネガ型感光性透明樹脂層A1を残してスペーサ622を形成しようとする部分は40mJ/cm2のエネルギー量で露光する。
その後、現像液PD2(富士写真フイルム株式会社製)を用いてネガ型感光性透明樹脂層P1を現像し、熱可塑性樹脂層及び中間層を除去した。この際、ネガ型感光性透明樹脂層A1は実質的に現像されていなかった。次いで、現像液CD1(富士写真フイルム株式会社製)を用いてネガ型感光性透明樹脂層A1の不要部を現像除去し、さらにSD1(富士写真フイルム株式会社製)を用いて仕上げ処理(ブラシ処理)を行なうことにより、ガラス基板上にネガ型感光性透明樹脂層A1のみの透明パターンからなる液晶配向制御用突起部と、ネガ型感光性透明樹脂層A1およびP1が積層されてなる透明パターンであるスペーサ部とを形成した。
なお、上記ネガ型感光性透明樹脂層A1は330〜390nmの波長領域に実質的な感度を有するように構成されており、ネガ型感光性透明樹脂層P1は、330〜415nmの波長領域に実質的な感度を有するように構成されている。
次いで、240℃で50分間ベーキングし、ITO膜上に高さ3.7μmのスペーサ622と、高さ1.0μmの液晶配向制御用突起624とを形成した。以上の通り本実施形態の方法によれば、高さ(厚み)が互いに異なる高精細のスペーサ622および液晶配向制御用突起624を簡易かつ同時に形成することが可能である。
次に、上記スペーサ622および液晶配向制御用突起624を形成する別の方法について説明する。
上述の実施形態において、〔転写シートの作製〕で用いたPET仮支持体を、下塗りが施されていない厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体に代え、この仮支持体の表面に熱可塑性樹脂層及び中間層を予め塗設せず、直接、前記表1に示す処方よりなる透明層(A1層)用のネガ型感光性樹脂溶液を塗布し、乾燥させて層厚1.2μmのネガ型感光性透明樹脂層A1を塗設するようにしたこと以外、上記の実施形態と同様にしても、スペーサ622および液晶配向制御用突起624を形成することができた。
次に、本発明の露光方法のさらに別の実施形態について説明する。本実施形態の方法は、基材上に2種以上の構造部材を形成するものである。より具体的に本実施形態の方法は、基材としてのLCD−CFパネル上に、構造部材としての透過用RGB部材と反射用RGB部材とを形成する。
まず図22を参照して、上記透過用RGB部材および反射用RGB部材からなるカラーフィルタについて説明する。このカラーフィルタは、転写シートを光透過性基板610Aと接するように貼り合わせてラミネートすることにより、光透過性基板610A上に順次、光感度の高い第1のネガ型感光性着色樹脂層(第1着色層)と、これに対し相対的に光感度の低い第2のネガ型感光性着色樹脂層(第2着色層)とを設けた後、光透過性基板610Aの着色層が設けられた側から、反射型液晶表示部位となる領域には低エネルギー量にて、透過型液晶表示部位となる領域には高エネルギー量にてレーザ露光し、その後現像することによって得られるものである。
すなわち、反射型液晶表示部位となる領域は第1着色層のみが残って画素部614Bで構成され、透過型液晶表示部位となる領域は第1および第2着色層が残って画素部614Aで構成されており、画素部614Aとこれを挟む二つの画素部614Bとで着色画素(R,GまたはB)614が形成されている。第1着色層と第2着色層とが残ってなる画素部614Aは、第1着色層のみが残ってなる画素部614Bに比して厚みが第2着色層の厚み分だけ厚くなっており、画素部614Aは透過型に、画素部614Bは反射型に好適な膜厚で形成される。
なおこのような構造において、バックライト620から発せられた光は図中aで示すように透過型画素部614Aを観察側に透過し、観察側からbで示すように入射した光は反射板(反射電極)612で反射し、cで示すように反射型画素部614Bを経て観察側に戻る。
以下、具体的な工程について説明する。
〔転写シートの作製〕
厚さ0.2μmのゼラチン層が下塗りされた、厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体(PET仮支持体)のゼラチン層の表面に、前述と同様の処方H1よりなる塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥層厚20μmの熱可塑性樹脂層を塗設した。
次に、塗設した熱可塑性樹脂層上に、これも前述と同様の処方B1よりなる塗布液を塗布、乾燥させ、乾燥層厚1.6μmの中間層を塗設した。
上記のようにして、予め熱可塑性樹脂層および中間層を設けたPET仮支持体を3枚用意し、それぞれの中間層上に、下記表3に示す処方よりなる赤色層(R1層)用、緑色層(G1層)用、または青色層(B1層)用のネガ型感光性樹脂溶液をさらに塗布、乾燥させて、層厚1.2μmのネガ型感光性樹脂層R1,B1,G1を塗設し、塗設された各色のネガ型感光性樹脂層(R1,B1またはG1)上にさらに、ポリプロピレン(厚さ12μm)のカバーフィルムを圧着し、熱可塑性樹脂層/中間層/ネガ型感光性樹脂層(R1、B1またはG1)が積層されてなる3種の感光性転写シートR1,B1,G1を作製した。
Figure 2007003861
次に、上記とは別に厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体を用意し、そのPET面に前記処方H1よりなる塗布液を塗布、乾燥させて乾燥層厚20μmの熱可塑性樹脂層を塗設し、さらにこの熱可塑性樹脂層上に前記処方B1よりなる塗布液を塗布、乾燥させて乾繰層厚1.6μmの中間層を塗設した。このように、熱可塑性樹脂層及び中間層が設けられた仮支持体を3枚用意し、それぞれの中間層上に、下記表4に示す処方よりなる赤色層(R2層)用、緑色層(G2層)用、または青色層(B2層)用のネガ型感光性樹脂溶液をさらに塗布、乾燥させ、層厚1.2μmのネガ型感光性樹脂層を塗設した。その後、各色のネガ型感光性樹脂層上にさらにポリプロピレン(厚さ12μm)のカバーフィルムを圧着し、熱可塑性樹脂層/中間層/ネガ型感光性樹脂層(R2、B2またはG2)が積層されてなる3種の感光性転写シートR2,B2,G2を作製した。
Figure 2007003861
上記において、感光性転写シートR1,B1,G1の各ネガ型感光性樹脂層の光感度h1と感光性転写シートR2,B2,G2の各ネガ型感光性樹脂層の光感度h2との、各色間における光感度比h1/h2は10となるように調整してある。
〔カラーフィルタの作製〕
上記より得た6種の感光性転写シートを用いて、次のようにしてカラーフィルタを作製した。
まず、感光性転写シートR1のカバーフィルムを剥離し、露出したネガ型感光性樹脂層R1の表面を透明なガラス基板(厚さ1.1mm)にラミネーター(VP−II、大成ラミネータ株式会社製)を用いて加圧(0.8kg/cm2)、加熱(130℃)しながら貼り合わせ、続いて中間層とネガ型感光性樹脂層R1との界面で剥離し、ガラス基板上に赤色のネガ型感光性樹脂層R1のみを転写した。引き続いて、感光性転写シートR2のカバーフィルムを剥離し、ネガ型感光性樹脂層R1の表面に露出したネガ型感光性樹脂層R2が接するように上記と同様にして貼り合わせた後、仮支持体と熱可塑性樹脂層との界面で剥離し、ガラス基板上にネガ型感光性樹脂層R1/ネガ型感光性樹脂層R2/中間層/熱可塑性樹脂層となるように転写した。
次に、例えば既述のように構成された露光装置により、波長405nmのレーザ光で4mJ/cm2、40mJ/cm2のエネルギー量にて露光を行った。この際、ネガ型感光性樹脂層R1のみを残して反射型画素部614Bを形成しようとする部分は4mJ/cm2のエネルギー量で、ネガ型感光性樹脂層R1およびネガ型感光性樹脂層R2を残して透過型画素部614Aを形成しようとする部分は40mJ/cm2のエネルギー量で露光する。この場合も、低エネルギー量、高エネルギー量の設定は、1回の副走査のみにおいてレーザ露光を行う、2回の副走査において共にレーザ露光を行う、という操作によって可能である。
その後、現像液PD2(富士写真フイルム株式会社製)を用いてネガ型感光性樹脂層R2を現像し、熱可塑性樹脂層及び中間層を除去した。この際、ネガ型感光性透明樹脂層R1は実質的に現像されていなかった。次いで、現像液CD1(富士写真フイルム株式会社製)を用いてネガ型感光性透明樹脂層R1の不要部を現像除去し、さらにSD1(富士写真フイルム株式会社製)を用いて仕上げ処理(ブラシ処理)を行なうことにより、ガラス基板610A上にネガ型感光性樹脂層R1のみの赤色パターン(反射表示部)と、ネガ型感光性樹脂層R1及びR2が積層された赤色パターン(透過表示部)とを形成した。
引き続き、赤色パターンが形成されたガラス基板上に、感光性転写シートG1、G2を上記と同様に順次貼り合わせ、剥離、露光、現像を繰り返し行なって、ネガ型感光性樹脂層G1のみの緑色パターン(反射表示部)と、ネガ型感光性樹脂層G1及びG2が積層された緑色パターン(透過表示部)とを形成した。また、感光性転写シートB1、B2を用いて上記同様の操作を繰り返し、赤色パターン及び緑色パターンが形成された透明ガラス基板上に、ネガ型感光性樹脂層B1のみの青色パターン(反射表示部)と、ネガ型感光性樹脂層B1及びB2が積層された青色パターン(透過表示部)とを形成し、RGBよりなる反射・透過両用のカラーフィルタを得た。
以上のようにして、表示上一画素をなす領域内に、各色ごとに部分的に厚みを異にして反射表示部と透過表示部とが設けられてなる色画素(R,G,B)で構成されたカラーフィルタを簡便にかつ高い解像度で形成することができた。
次に、上記反射・透過両用のカラーフィルタを形成する別の方法について説明する。
上述の実施形態において、〔転写シートの作製〕で用いたPET仮支持体を、下塗りが施されていない厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム仮支持体に代え、この仮支持体の表面に熱可塑性樹脂層及び中間層を予め塗設せず直接、前記表3に示す処方よりなる赤色層(R1層)用、緑色層(G1層)用、または青色層(B1層)用のネガ型感光性樹脂溶液を塗布し、乾燥させて層厚1.2μmのネガ型感光性樹脂層R1,B1,G1を塗設するようにしたこと以外、上記実施形態と同様にして、カラーフィルタを作製した。この方法においても、色画素(R,G,B)で構成されたカラーフィルタを簡便にかつ高い解像度で形成することができた。
次に図23〜29を参照して、本発明の露光方法のさらに別の実施形態について説明する。本実施形態の方法は、フォトレジストによって基材上に1つの構造部材を形成した後そのフォトレジストを段階的に除去し、それを用いて別の構造部材を形成する処理を行うことにより、2つ以上の構造部材を基材上に形成するようにしたものである。ここでは、構造部材によってTFT回路が形成される。
図23〜29は、このようにして高開口率アクティブマトリクス基板を製造する処理を順を追って示すものである。なおここでは、ゲート電極とソース電極とが交差するG−S交差部、TFT素子部、画素部および端子部を並べた模式的な断面構成で図示することとする。
まず図23の(A)は、ガラス基板701上にゲート電極膜702を成膜した状態を示している。このゲート電極膜702は、スパッタリング法などを適用して、クロム、アルミニウム、タンタルなどの金属膜として形成する。同図(B)は、ゲート電極膜702上にフォトレジストを均一に塗布した後、1枚目のフォトマスクを用いて、レジストパターン703を形成した状態を示す。次に同図(C)は、レジストパターン703を用いたエッチングにより、ゲート電極膜702をパターニングした状態を示す。
次いで図24(D)に示すように、レジストパターン703を除去した後、ゲート絶縁膜704、第1半導体層705および第2半導体層706の3層を連続積層成膜し、さらにソース・ドレイン電極膜707をプラズマCVD法やスパッタリング法などで連続して積層成膜する。上記ゲート絶縁膜704は、たとえば窒化シリコン(SiNx)膜などで形成する。第1半導体層705は、アモルファスシリコン(a−Si)膜で形成する。第2半導体層706は、n型不純物を高濃度にドープしたシリコン(n+−Si)膜で形成する。ソース・ドレイン電極膜707は、クロム、アルミニウム、タンタルなどの金属で形成する。
次に同図(E)に示すように、ガラス基板701の表面側の全面にフォトレジストを塗布した後、所定の領域毎に露光量を変えた露光を行い、1回のレジスト塗布、露光、現像で複数段階の厚さを有するレジストパターン708を形成する。なおレジストパターン708は、画素部および端子部には形成しない。またTFT素子部のチャネル部705aに相当する部分は薄肉部708aとして形成し、その他の部分は厚く形成する。すなわち、その他の部分は所定の厚みである第1の厚み以上に形成し、薄肉部708aは第1の厚みより薄い第2の厚みとして形成する。なおこの場合も、所定の領域毎に露光量を変える露光は、1回の副走査のみにおいて露光を行う、2回の副走査において共に露光を行う、という操作によって可能である。
次に同図(F)に示すように、レジストパターン708に覆われていない部分の第1半導体層706および第2半導体層706の2層と、ソース・ドレイン電極膜707とを全てエッチングにより除去する。
次に図25(G)に示すように、上記(F)において残存しているレジストパターン708の全体の厚みをアッシングにより減少させることで、薄肉部708aに対応するチャネル部750aの位置でソース・ドレイン電極膜707の表面を露出させる。
同図(H)は、残存するレジストパターン708を利用して、ソース・ドレイン電極分離およびチャネルエッチングを行った状態を示す。チャネル部7O5aでは、第1半導体層705の厚みが調整され、第2半導体層706およびソース・ドレイン電極膜707は除去される。同図(I)は、レジストパターン708を除去した状態を示す。
図26(J)は、基板の全面にパッシベーション膜709を形成した状態を示す。パッシベーション膜709は、窒化シリコン(SiNx)などによる保護膜であり、CVD法やスパッタリング法などによって形成する。
同図(K)は、パッシベーション膜709の上に電気絶縁性合成樹脂材料、たとえばアクリル系樹脂を塗布した後、表面を平坦化し、表面が平坦化した電気絶縁膜であるアクリル系樹脂膜710を形成した状態を示す。次に同図(L)は、アクリル系樹脂膜710を、80〜100℃の温度でプリベークした後、その上にフッ素系樹脂を塗布することにより撥水性樹脂層711を形成し、さらにその上にフォトレジストを塗布することによりフォトレジスト層712を形成した状態を示す。
次に図27(M)は、3枚目のフォトマスクとしてスリットマスクなどを用いて露光量を調整し、フォトレジスト層712を所定の領域毎に露光量を変えて露光し、1回の露光、現像で多段階のパターン形状にパターニングした状態を示す。この露光によりフォトレジスト層712は、画素電極形成領域の予め定めるコンタクトホール領域712bで未硬化となり、コンタクトホール領域712bを除く画素電極形成領域である凹所712aで部分的に硬化し、これら以外の領域で硬化するように露光/現像される。
次に同図(N)は、フォトレジスト層712の第1のレジストパターンをマスクとしてアクリル系樹脂膜710およびパッシベーション膜709をエッチングし、アクリル系樹脂膜710の表面からドレイン電極部分までの貫通孔であるコンタクトホール710bを形成した状態を示す。このとき、端子部ではパッシベーション膜709およびゲート絶縁膜704などが除去され、ゲート電極および図示しないソース電極までの貫通孔であるコンタクトホール710cが形成され、ゲート電極膜702および図示しないソース電極膜が露出する。この際、撥水性樹脂層711の膜厚は薄いので、リフトオフと同様のプロセスによって、コンタクトホール710bおよび710cの部分の撥水性樹脂層711が除去される。同図(O)は、フォトレジスト層712の全体的な厚みをアッシングにより減少させ、第2のレジストパターンを形成した状態を示す。
次に図28(P)は、フォトレジスト層712の第2のレジストパターンをマスクとして撥水性樹脂層711をエッチングし、画素電極形成領域のアクリル系樹脂膜710にコンタクトホールに連なる凹所領域710aを形成した状態を示す。同図(Q)は、上記(P)において残存している不要なフォトレジスト層712を除去した状態を示す。
同図(R)は、塗布型透明導電材をスピンコートなどにより塗布して塗布型透明導電膜713を形成した状態を示す。この塗布型透明導電膜713は、アクリル系樹脂膜710の凹所領域710aの表面と、コンタクトホール710bおよび710cの内表面を覆う。撥水性樹脂層711はその撥水性によって塗布型透明導電材を弾くので、塗布型透明導電膜713は撥水性樹脂層711が残存している部分には形成されない。
その後、200〜250℃で焼成することにより画素電極713aを形成する。なお、画素電極713aを形成する塗布型透明導電膜713は、酸化インジウム錫(ITO)などによって形成することができる。本実施形態では、ITOなどの塗布型透明導電材を塗布して画素電極を形成するので、プラズマCVD法やスパッタリング法などの真空成膜法を用いなくても画素電極を形成することができ、製造コストの低減を図ることができる。
次に図29(S)は、画素電極713aを形成した後、残存する撥水性樹脂層711をアッシングなどにより除去した状態を示す。これによって、高開口率アクティブマトリクス基板714が形成される。
次に、本発明のさらに異なる実施形態による露光装置について説明する。図30及び図31には、本実施形態に係るフラッドベッドタイプの画像露光装置1010が示されている。この画像露光装置1010は、棒状の角パイプを枠状に組み付けて構成された矩形状の枠体1012に各部が収容されて構成されている。なお、枠体1012には、図示しないパネルが張り付けられることで、内外を遮断している。
枠体1012は、背高の筐体部1012Aと、この筐体部1012Aの一側面から突出するように設けられたステージ部1012Bと、で構成されている。ステージ部1012Bは、その上面が筐体部1012Aよりも低位とされ、作業者がこのステージ部1012Bの前に立ったときに、ほぼ腰高の位置となっている。ステージ部1012Bの上面には、開閉蓋1014が設けられている。開閉蓋1014の筐体部1012A側の一辺には、図示しない蝶番が取付けられており、この一辺を中心として、開閉動作が可能となっている。
開閉蓋1014を開放した状態のステージ部1012Bの上面には、露光ステージ1016が露出可能となっている。この露光ステージ1016は、定盤1018の長手方向に沿って配設された一対の摺動レール1020を介して支持され、露光ステージ1016下部に設けたリニアモータ1026(図31参照)の駆動力によって、図30のy方向へ摺動可能となっている。また、露光ステージ1016下部には、図示しないリニアエンコーダ1027を設けており、露光ステージ1016の移動に伴いパルス信号が出力され、パルス信号により露光ステージ1016の摺動レール1020に沿った位置情報及び副走査速度が検出可能となっている。露光ステージ1016には、感光性材料1022が位置決めされるようになっている。
露光ステージ1016における定盤1018上での移動軌跡(図30のy方向)のほぼ中間位置には、露光ヘッドユニット1028が配設されている。この露光ヘッドユニット1028は、前記定盤1018の幅方向両端部の外側にそれぞれ立設された一対の支柱1030に掛け渡されるように架設されている。すなわち、露光ヘッドユニット1028と定盤1018との間を前記露光ステージ1016が通過するゲートが形成される構成である。
露光ヘッドユニット1028は、複数のヘッドアッセンブリ1028Aが前記定盤18の幅方向に沿って配列されて構成されており、前記露光ステージ1016を往復移動させながら、所定のタイミングでそれぞれのヘッドアッセンブリ1028Aから照射される複数の光ビーム(詳細後述)を前記露光ステージ1016上の感光性材料1022へ照射することで、感光材料を露光することができるようになっている。
図32(B)に示される如く、露光ヘッドユニット1028を構成するヘッドアッセンブリ1028Aは、m行n列(例えば、2行5列)の略マトリックス状に配列されており、これら複数のヘッドアッセンブリ1028Aが前記露光ステージ1016の移動方向(以下副走査方向という)と直交する方向に配列される。本実施形態では、感光性材料1022の幅との関係で、2行で合計10個のヘッドアッセンブリ1028Aとした。
ここで、1つのヘッドアッセンブリ1028Aによる露光エリア1028Bは、副走査方向を短辺とする矩形状で、且つ、副走査方向に対して所定の傾斜角で傾斜しており、露光ステージ1016の移動に伴い、感光性材料1022にはヘッドアッセンブリ1028A毎に帯状の露光済み領域が形成される(図32(A)参照)。
図30に示される如く、前記筐体部1012A内には、前記定盤1018上の露光ステージ1016の移動を妨げない別の場所に光源ユニット1031が配設されている。この光源ユニット1031には複数のレーザ(半導体レーザ)を収容しており、このレーザから出射する光を光ファイバ(図示省略)を介して、それぞれのヘッドアッセンブリ1028Aへ案内している。
それぞれのヘッドアッセンブリ1028Aは、前記光ファイバによって案内され、入射された光ビームを空間光変調素子である図示しないデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)によって、ドット単位で制御し、感光性材料1022に対してドットパターンを露光する。本実施形態では、前記複数のドットパターンを用いて1画素の濃度を表現するようになっている。
図33に示される如く、前述した帯状の露光済み領域1028B(1つのヘッドアッセンブリ1028A)は、二次元配列(例えば4×5)された20個のドットによって形成される。
また、前記二次元配列のドットパターンは、副走査方向に対して傾斜されていることで、副走査方向に並ぶ各ドットが、副走査方向と交差する方向に並ぶドット間を通過するようになっており、実質的なドット間ピッチを狭めることができ、高解像度化を図ることができる。
ここで、ステージ部1012B(図30参照)において、前記露光ステージ1016上に位置決めされた感光性材料1022への露光処理は、前記露光ステージ1016に感光性材料1022を載置し、定盤1018上の摺動レール1020に沿って奥側へ移動する際(往路)と、一旦、定盤1018の奥側端部へ到達して、手前側へ戻る際(復路)にそれぞれ実行され、1往復することにより感光性材料1022への露光処理が完了する。
また、前記露光ヘッドユニット1028の露光ステージ1016側に隣接して感光性材料1022の位置情報を得るためのユニットとして、アライメントユニット1032が配設されている。アライメントユニット1032では、前記露光ステージ1016上の感光性材料1022へ光を照射し、その反射光を撮影し、感光性材料1022上のマークを検出する。
露光ステージ1016と、感光性材料1022とは、作業者が感光性材料1022を載置することで、その相対位置関係が決まるため、若干のずれが生じることがある。前記撮影されたマークによって前記ずれが認識され、露光ステージ1016と既知の相対関係となっている前記露光ヘッドユニット1028による露光タイミングに補正をかけ、感光性材料1022と画像との相対位置を所望の位置としている。
ここで、本実施形態の感光性材料1022は、プリント配線基板1022P(図34参照)であり、前記画像露光装置1010は、このプリント配線基板1022P上に塗布された感光層を露光し、適当なプリント配線パターンを形成する役目を有している。
本実施形態に適用されるプリント配線基板1022P(完成状態)には、適宜銅箔で形成されたプリント配線パターン1100が施され、適宜箇所に直径3mm程度のスルーホール1102が設けられている。このスルーホール1102は、周縁部並びに内壁に銅箔1106(図35(G)参照)が形成されており、例えば、電子部品の電気的かつ構造的に接続する位置として適用される、或いは、プリント配線基板1022Pの表裏面に設けられたプリント配線パターン同士の導通に適用されるようになっている。
プリント配線基板1022Pは、図35(A)に示される如く、原基板1022Aから生成されるようになっている。
原基板1022Aは、支持体1107の表面(或いは表裏面)に銅箔1106が張り付けられ(蒸着され)、その上に薄い肉厚の第二感光層1108、厚い肉厚の第一感光層1110の順に感光層が塗布されている。この第二感光層1108は相対的に高感度であるため少ない露光量で感光して硬化し、第一感光層1110は低感度であるため多くの露光量で感光して硬化する(図36参照)。なお、図35(A)では、保護層等は省略してある。
この原基板1022Aを露光ステージ1016に装填し、露光ステージ1016を副走査方向へ往復移動させるが、往路と復路で露光量を変えて、往路では低感度部であるスルーホール部領域を露光(図35(B)参照)して第一感光層1110を感光(図35(C)参照)させ、復路では高感度部である配線パターン領域を露光(図35(D)参照)して第二感光層1108を感光させる(露光量制御については後述)。
往路と復路で露光量を変えることにより、第一感光層1110と第二感光層1108とは、異なる領域が感光して硬化する(図35(E)参照)。この感光層(第一感光層1110及び第二感光層1108)の硬化状態で現像処理を施すと(図35(F)参照)、硬化した感光層のみが残り、その他の非硬化部分が除去される。
その後、エッチング処理を施すと、露出している銅箔1106と、硬化している感光層(第一感光層1110及び第二感光層1108)が溶出し、完成されたプリント配線基板1022P(図35(G)参照)を仕上げることができる。
このように2種類の異なる感光層への異なる露光量での露光処理を実現するために、本実施形態では、露光処理を露光ステージ1016が往復移動するときの往路と復路とに分けて行っている。
すなわち、往路時は、スルーホール部のテント性(被膜保護性)を保つことを目的として第一感光層1110を対象とした露光処理を行い、復路時は、配線パターンの高解像度化を目的として第二感光層1108を対象とした露光処理を行う。このように、時間的に露光処理をずらすことで、互いの干渉を回避して、それぞれ最適な露光処理が可能となる。
図37には、本実施形態における画像露光装置1010において、露光ステージ1016を往復移動させる往路と復路とで露光処理を行う制御に関する機能ブロック図が示されている。なお、機能ブロック図には図示しないCPUがあり、CPUにより往路露光処理、復路露光処理の開始指示が出力される。
データ分離部1112は、スルーホールデータ記憶メモリ1114及び配線パターンデータ記憶メモリ1116と接続されている。データ分離部1112は、プリント配線図データ(本実施形態以前の配線を設計する工程にて作成)が入力されると、前記プリント配線図データから配線パターンとスルーホール部とを判別して低感度部画像データであるスルーホール部画像データと高感度部画像データである配線パターン部画像データとに分離し、スルーホール部画像データをスルーホールデータ記憶メモリ1114、配線パターン部画像データを配線パターンデータ記憶メモリ1116へ記憶させる。
露光量演算部118は、スルーホールデータ記憶メモリ1114、配線パターンデータ記憶メモリ1116、露光時間演算部1120及び図示しないCPUと接続されている。露光量演算部118は、図示しないCPUより往路露光処理の開始指示を受けるとスルーホールデータ記憶メモリ1114からスルーホール部画像データを読み込み、スルーホール部画像データを第一感光層1110に感光させる必要な露光量(以下、スルーホール部必要露光量)をプリント配線基板上の露光位置毎に演算する。
一方、図示しないCPUより復路露光処理の開始指示を受けると配線パターンデータ記憶メモリ1116から配線パターン部画像データを読み込み、配線パターン部画像データを第二感光層1108に感光させる必要な露光量(以下、配線パターン部必要露光量)を露光位置毎に演算する。演算した各必要露光量は露光時間演算部1120へ送出される。
露光時間演算部1120は、露光量演算部118、移動制御部1122及び露光制御部1128と接続されている。露光時間演算部1120は、露光制御部1128(後述)より光源ユニット1031から出力される光量データと露光量演算部1118より各必要露光量とを受け、光量データより必要露光量が得られる露光時間を演算する。すなわち、往路露光処理では、スルーホール部必要露光量が得られる露光時間(以下、スルーホール部露光時間)を、復路露光処理では、配線パターン部必要露光量が得られる露光時間(以下、配線パターン部露光時間)を露光位置毎に演算する。演算した各露光時間は移動制御部1122へ送出される。
移動制御部1122は、リニアモータ1026、リニアエンコーダ1027、露光時間演算部1120、トリガ記憶メモリ1124及び露光制御部1128と接続されている。移動制御部1122は、露光時間演算部1120より往路露光処理ではスルーホール部露光時間、復路露光処理では配線パターン部露光時間を受け、各露光時間に基づきリニアモータ1026を制御して露光ステージ1016を往路、復路へ移動させる。このとき、移動制御部1122では、露光ステージ1016の移動によって生じるリニアエンコーダ1027からのパルスを検出して、露光ステージ1016の位置情報及び副走査速度を検出している。すなわち、往路、復路露光処理の開始位置からのパルス数をカウントすることにより露光ステージ1016の摺動レール1020に沿った位置情報が検出し、パルス間隔(パルスが検出される時間間隔)を測定することにより副走査速度が検出する。移動制御部1122では検出した副走査速度に基づきリニアモータ1026を制御して所望の副走査速度とし、露光ステージ1016の位置情報を露光制御部1128へ送出する。
さらに、移動制御部1122は、往路露光処理(スルーホール部画像データの露光処理)において、露光位置毎のスルーホール部露光時間からスルーホール部の露光開始位置となるパルス数を演算し、露光位置トリガとしてトリガ記憶メモリ1124に記憶する。これは、往路露光処理がプリント配線基板上に点在するスルーホールのみの露光処理であるため、スルーホール以外の部分(点在しているスルーホールの間)の副走査速度を増加させて処理時間を短縮するためである。移動制御部1122では、露光ステージ1016の移動によって検出されるパルス数が露光位置トリガの値となると、副走査速度を制御してスルーホールの露光を行い、スルーホールの露光が終了すると速度を増加させる。
ドットパターンデータ変換部1126は、スルーホールデータ記憶メモリ1114、配線パターンデータ記憶メモリ1116、露光制御部1128及び図示しないCPUと接続されている。ドットパターンデータ変換部1126は、図示しないCPUより往路露光処理の開始指示を受けるとスルーホールデータ記憶メモリ1114からスルーホール部画像データを読み込みドットパターンデータに変換する。一方、図示しないCPUより復路露光処理の開始指示を受けると配線パターンデータ記憶メモリ1116から配線パターン部画像データを読み込みドットパターンデータに変換する。変換した各ドットパターンデータは露光制御部1128へ送出される。
露光制御部1128は、露光時間演算部1120、移動制御部1122、ドットパターン変換部1126、各ヘッドアッセンブリ1028A及び各光源ユニット1031と接続されている。露光制御部1128は、移動制御部1122より露光ステージ1016の位置情報、ドットパターン変換部1126より各ドットパターンデータを受け、往路露光処理ではスルーホール部画像データを変換したドットパターンデータ、復路露光処理では配線パターン部画像データを変換したドットパターンデータに基づき、露光ステージ1016が移動する位置毎に複数のヘッドアッセンブリ1028AのDMDドライバ1130を制御してDMD1132をオン/オフさせ、光源ユニット1031の光源ドライバ1136へ点灯信号を送出してLD1138を点灯させる。
また、露光制御部1128では、往路、復路露光処理で点灯させるLD1138の光量を光量データとして露光時間演算部1120へ送出する。なお、本実施形態では、往路、復路で共にLD1138を全て点灯(最大光量)させてとしており、往路、復路露光処理で露光時間演算部1120へ送出される光量データは同一となる。
以下、本実施形態の作用を説明する。感光性材料1022(図30参照)への露光処理は、感光性材料1022を表面に吸着した露光ステージ1016が露光ヘッドユニット1028を通過する際に行われる。往路露光処理では、移動制御部1122(図37参照)がリニアモータ1026を制御して露光ステージ1016を定盤1018の摺動レール1020に沿ってステージ部1012Bから筐体部1012Aの奥側へ移動させる。
アライメントユニット1032(図31参照)は、露光ステージ1016が通過する際に、感光性材料1022に予め付与されたマークを検出する。このマークは、予め記憶されたマークと照合され、その位置関係に基づいて露光ヘッドユニット1028による露光タイミングが補正される。以下の往路、復路露光処理は補正された露光タイミングに基づき処理が行われる。
露光ヘッドユニット1028では、露光ステージ1016の位置情報とスルーホール部画像データを変換したドットパターンデータに基づき、前記補正された露光タイミングでDMDへレーザ光が照射され、DMDのマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光が光学系を介して感光性材料1022へと案内され、この感光性材料1022上(図35(B)参照)に結像される。
移動制御部1122(図37参照)は、スルーホール部で感光性材料1022上の第一感光層1110を硬化させるため、図38(A)に示すように露光ステージ1016の副走査速度を低速にする。副走査速度を低速にすることにより、露光ヘッドユニット1028からレーザ光が照射される露光時間が長くなり、第一感光層1110が感光して硬化する必要露光量が得られる。
また、移動制御部1122は、スルーホール部以外では露光を行わないため副走査速度を増加させている。これは、図39に示すように、露光ステージ1016の移動に伴いリニアエンコーダ1027から出力されるパルスをカウントした値が、トリガ記憶メモリ1124(図37参照)に記憶した露光位置トリガ値となると(図39の矢印t1)、露光ステージ1016の副走査速度を低速にしてスルーホール部の露光(図39の期間t2)を行う。スルーホール部の露光が終了すると副走査速度を速くする。
露光ステージ1016(図30参照)が往路端に至ると往路露光処理は終了し、復路露光処理が開始される。復路露光処理では、移動制御部1122(図37参照)がリニアモータ1026を制御して露光ステージ1016(図31参照)を筐体部1012Aの奥側から手前側へ移動させる。
露光ヘッドユニット1028では、往路露光処理と同様に、露光ステージ1016の位置情報と配線パターン部画像データを変換したドットパターンデータに基づき、DMDへレーザ光が照射され、DMDより反射されたレーザ光が感光性材料1022上(図35(D)参照)に結像される。
移動制御部1122では、第二感光層1108を硬化させるため、図38(B)に示すように露光ステージ1016の副走査速度を高速にする。副走査速度を高速にすることにより、レーザ光が照射される露光時間が短くなり、第二感光層1108のみが感光して硬化する必要露光量が得られる。
このように、本実施形態によれば、露光ステージ1016の副走査速度を制御することにより、往路露光処理では、スルーホール部画像データに基づき第一感光層1110を感光させてスルーホール部領域のテント性(被膜保護性)を保つことができ、復路露光処理では、配線パターン部画像データに基づき第二感光層1108を感光させて配線パターン領域を高解像度にすることができる。
以下、図40のフローチャートに従い、画像データ分割処理、分割した画像データ処理及び往路、復路露光制御の流れについて説明する。
ステップ1200では、プリント配線図データが入力されたか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ1202へ移行する。ステップ1202では、入力されたプリント配線図データから配線パターンと、スルーホール部とを判別し、スルーホール部画像データと配線パターン部画像データとに分離してステップ1204へ移行する。
ステップ1204では、分離したスルーホール部画像データをスルーホールデータ記憶メモリ1114(図37参照)へ、配線パターン部画像データを配線パターンデータ記憶メモリ1116へ記憶し、ステップ1206へ移行する。ステップ1206では、往路露光処理を開始し、露光の往復処理フラグFGに往路を意味する0をセットして、ステップ1208へ移行する。
ステップ1208では、露光量演算部1118とドットパターン変換部1126とにおいて、往路露光処理を行うためスルーホールデータ記憶メモリ1114からスルーホール部画像データを読み込む。さらに、ドットパターン変換部1126では、読み込んだスルーホール部画像データのドットパターンデータに変換を行い、ステップ1210へ移行する。
ステップ1210では、往路、復路露光処理で各画像データを感光層へ感光させる必要な露光量の演算処理を行う。すなわち、往路露光処理(往復処理フラグFGが0)ではスルーホール部画像データを第一感光層1110へ、復路露光処理(往復処理フラグFGが1)では配線パターン部画像データを第二感光層1108へ感光させるために必要な露光量を演算して、ステップ1212へ移行する。
ステップ1212では、光源ユニット1031から送出される光量データ(光源ユニット1031から出力される光量)に基づき、ステップ1210において演算した必要露光量が得られる露光時間を露光位置ごとに演算して、ステップ1214へ移行する。
また、往路露光処理(往復処理フラグFGが0)ではスルーホール部の露光開始位置となるパルス数を演算し、露光位置トリガとしてトリガ記憶メモリ1124に記憶させる。
ステップ1214では、画像データ(往路ではスルーホール部画像データ、復路では配線パターン部画像データ)変換したドットパターンデータと演算した露光時間とに基づき露光処理が実行される。なお、往路、復路露光処理については、本実施形態の作用の最初に説明したとおりである。
ステップ1216では、往復処理フラグFGから復路(1)処理が終了したかを判別する。否定判定の場合、まだ復路露光処理が行われていないため、ステップ1218へ移行し、復路露光処理の開始として往復処理フラグFGに復路を意味する1をセットし、その後ステップ1220へ移行する。
一方、ステップ1216において肯定判定の場合、往路、復路露光処理が終了であるため、処理終了(エンド)となる。
ステップ1220では、復路露光処理として、露光量演算部1118とドットパターン変換部1126とにおいて配線パターン部画像データを読み込む。さらに、ドットパターン変換部1126では、読み込んだ配線パターン部画像データのドットパターンデータに変換を行い、ステップ1210へ移行し、復路露光処理が実行される。
以上説明したように本実施形態では、光源数を増減させることなく、露光ステージ1016の副走査速度を制御することによりプリント配線基板(感光性材料1022)上への露光量を増減させることができる。また、往路、復路露光処理では、露光ステージ1016の副走査速度を制御して、スルーホール部画像(低感度部画像)データを第一感光層1110、配線パターン部画像(高感度部画像)データを第二感光層1108にそれぞれ感光させることにより、スルーホール部のテント性(被膜保護性)の向上と配線パターンの高解像度化を実現することができる。
なお、本実施形態では、露光ヘッドユニット1028にヘッドアッセンブリ1028Aを用いて、ドットパターンにより1画素を表現したが、ドットパターンを有さず、単一の光量の光ビームを出力する露光ヘッドであってもよい。
また、本実施形態では露光ステージ1016の副走査速度を制御することにより、プリント配線基板への露光量を調整したが、副走査速度を一定として、往路または復路露光処理で各ヘッドアッセンブリ1028Aの二次元配列された20個のドット(図33参照)の一部をオフ状態として光量を制御し、プリント配線基板への露光量を調整してもよい。この場合、例えば、往路露光処理ではドットパターンの全部をオン(最大光量)してスルーホール部画像データを低感度の第一感光層1110へ露光(図41(A)参照)し、復路露光処理ではドットパターンの一部(例えば、図33の斜線としたドットパターン)をオフ状態(最大光量の1/n)として、配線パターン部画像データを高感度の第二感光層1108へ露光(図41(B)参照)するようにしてもよい。また、露光ヘッドにフィルタを設け、復路露光処理ではフィルタにより光量を最大光量の1/nに減少させ、配線パターン部画像データを第二感光層1108へ露光するようにしてもよい。
次に、フォトレジスト等の感光性材料に対する中間調露光を低コストで実現できるようにした露光装置の実施形態について説明する。なお以下では、中間調露光を低コストで実現するための構成についてのみ説明するが、感光性材料に露光量が2段階以上に異なる露光域を形成するための構成は、以上説明した各種のものが適宜され得るものである。
本実施形態の露光装置は、図18で説明した並列処理を行う装置の一種であって、図1に示した露光装置と同じ基本構成を有し、そこで適用されているDMD50は、図42に示すように、複数のマイクロミラー行からなる4つのブロック領域A〜Dに分割されている。そして、そのブロック領域A〜Dの制御信号は並列して各ブロック領域A〜Dに転送される。なお、上記マイクロミラー行とは、マイクロミラー62(図6参照)が配列された直交する2方向のうち、露光光の副走査方向に対する傾斜角がより大きい方の方向にマイクロミラー62が一列に配置されたものである。
上記のようにDMD50の各ブロック領域A〜Dに並列に制御信号を転送するため、各露光ヘッド166(図2参照)には、図43に示すように、4つの制御信号転送部960A〜960Dがブロック領域A〜D毎に設けられている。なお、図43においては、制御信号転送部960Cは図示省略してある。また、本実施形態においては、上記のようにDMD50を4つのブロック領域に分割するようにしたが、これに限らず、2以上のブロック領域であればいくつのブロック領域に分割するようにしてもよい。
各制御信号転送部960A〜960Dは、図43に示すように、P個のシフトレジスタ回路961と、ラッチ回路962と、コラムドライバ回路963とを備えている。P個のシフトレジスタ回路961には、コントローラ965からクロック信号CKが入力され、そのクロック信号CKに応じてP個のシフトレジスタ回路961にそれぞれ1個ずつ制御信号が同時に書き込まれる。そして、P個のシフトレジスタ回路961にそれぞれN個の制御信号が書き込まれると、そのN×P個の1行の制御信号がラッチ回路962に転送される。
そして、ラッチ回路962に転送された1行の制御信号は、そのままコラムドライバ回路963に転送され、コラムドライバ回路963から出力された1行の制御信号は、SRAMアレイ956の所定の行に書き込まれる。制御信号が書き込まれる所定の行は、ローデコーダ964においてアドレス信号に基づいて選択される。
そして、上記のようにラッチ回路962に制御信号がラッチされ、SRAMアレイ956の所定の行に制御信号が書き込まれる間に、次の行の制御信号がシフトレジスタ回路961に書き込まれる。なお、シフトレジスタ回路961、ラッチ回路962、コラムドライバ回路963およびSRAMアレイ956への制御信号の書き込みのタイミングはコントローラ965によって制御される。
そして、上記のようにしてSRAMアレイ956に制御信号が書き込まれた後、その書き込まれた制御信号に応じた制御電圧が電圧制御部966によりマイクロミラー62毎に設けられた電極部に印加され、各マイクロミラー62がリセットされる。
ここで、各ブロック領域A〜Dに設けられた電圧制御部966は、各ブロック領域A〜Dにおけるマイクロミラー行を、さらにK行毎に分割した3個の分割領域1〜3毎に制御電圧を出力可能なものである。なお、本実施形態においては、3つの分割領域に分割するようにしたが、これに限らず、2以上の分割領域であればいくつの分割領域に分割するようにしてもよい。
また、各ブロック領域A〜Dにおける分割領域の数Nは、下式を満たす大きさとすることが望ましい。
N=Tsr/Ttr
ただし、Ttr:各分割領域のリセット時間
Tsr:各分割領域への制御信号の転送時間
そして本露光装置には、図43に示すように、露光装置全体を制御する全体制御部300および各露光ヘッド166の制御信号転送部960A〜960Dへ制御信号を出力するデータ制御部968が設けられており、上記のようなDMD50のSRAMアレイ956への制御信号の書き込みおよびマイクロミラー62の駆動は全体制御部300により制御される。また、全体制御部300はステージ152(図1参照)を移動させるステージ駆動装置304を駆動制御するものでもある。
次に、本実施形態の露光装置の作用について詳細に説明する。まず、図示外の所定のデータ作成装置において、感光性材料(ここでは例えば図1に示したガラス基板150上のフォトレジスト150aとする)に露光すべき画像に応じた画像データが作成され、その画像データがデータ制御部968に出力される。そして、データ制御部968において、上記画像データに基づいて各露光ヘッド166に出力される制御信号が生成される。なお、本実施形態の露光装置は、DMD50のブロック領域A〜D毎に制御信号を転送し、ブロック領域A〜D毎にマイクロミラー62を駆動制御するものであるので、上記制御信号も各ブロック領域A〜D毎に生成される。
そして、上記のようにデータ制御部968において各露光ヘッド166毎の制御信号が生成されるとともに、全体制御部300からステージ駆動装置304にステージ駆動制御信号が出力され、ステージ駆動装置304はステージ駆動制御信号に応じてステージ152をガイド158に沿ってステージ移動方向へ所望の速度で移動させる。そして、ステージ152がゲート160下を通過する際、ゲート160に取り付けられたセンサ164によりフォトレジスト150aの先端が検出されると、データ制御部968から各露光ヘッド166に制御信号が出力され、各露光ヘッド166毎の描画が開始される。
ここで、各露光ヘッド166におけるDMD50の駆動制御について詳細に説明する。まず、上記のようにして生成されたDMD50のブロック領域A〜D毎の制御信号が、データ制御部968から各制御信号転送部960A〜960Dに1行ずつ転送される。このとき、各ブロック領域A〜Dの制御信号は、図44(A)に示すようタイミングで転送される。つまり、各ブロック領域A〜D毎に、予め設定された時間だけタイミングがずらされて制御信号が転送される。
そして、上記のようにして転送された制御信号は、各ブロック領域A〜D毎に設けられた制御信号転送部960A〜960Dにより、上記のようにして各ブロック領域A〜D毎のSRAMアレイ956に書き込まれる。
そして、図44(A)に示すように、制御信号の転送が終わったブロック領域から順次その転送された制御信号に応じてマイクロミラー62がリセットされる。
図44(B)に、図44(A)に示すようなタイミングで各ブロック領域A〜Dに制御信号を転送して各ブロック領域A〜Dのマイクロミラー62をリセットし、フォトレジスト150aに描画した描画点の一例を示す。なお、図44(B)に示す白丸がブロック領域Aのマイクロミラー62により描画された描画点を示し、2重丸がブロック領域Bのマイクロミラー62により描画された描画点を示し、黒丸がブロック領域Cのマイクロミラー62により描画された描画点を示し、斜線丸がブロック領域Dのマイクロミラー62により描画された描画点を示す。また、本実施形態の露光装置におけるDMD50は、図44(B)に示すように、各ブロック領域A〜Dにおけるマイクロミラー62がそれぞれ同一の副走査線上を通過するような角度だけ走査方向に対して傾けられて設置されている。
上記のように各ブロック領域A〜Dの変調のタイミングを予め設定された時間だけずらすことによって、図44(B)に示すように、たとえば、ブロック領域Aのマイクロミラー62による描画点の間に同一の間隔をおいてブロック領域B、ブロック領域Cおよびブロック領域Dのマイクロミラー62による描画点を配置するようにすることができる。なお、図44(B)におけるブロック領域Aの変調時間の間に描画されるブロック領域B〜Dの描画点は、同じフレームで描画されたものではなく、それぞれ異なるフレームで描画された点である。ここで、フレームとは、ブロック領域Aからブロック領域Dまで順次制御信号を転送して順次リセットする処理を1つの処理単位として考えた場合におけるその1単位である。
また、上記のようにブロック領域Aの描画点の間に同一の間隔をおいてブロック領域B、ブロック領域Cおよびブロック領域Dの描画点を配置するようにするには、各ブロック領域A〜Dの変調のタイミングをずらすことのほかに、フォトレジスト150aの副走査速度、つまりステージ152の移動速度を制御するようにしてもよい。
全体制御部300には各ブロック領域A〜Dの変調のタイミングのずれに応じたステージ152の移動速度が予め設定されており、この予め設定された移動速度でステージ152が移動するようにステージ駆動装置304が制御される。
また、本実施形態の露光装置においては、上記のように各ブロック領域A〜Dの変調のタイミングをずらすようにしたが、必ずしもずらす必要はなく、図45に示すように、各ブロック領域A〜Dへ同時に制御信号を転送し、各ブロック領域A〜Dにおけるマイクロミラー62を同時にリセットするようにしてもよい。
なお、ステージ152の移動速度を予め所望の移動速度に設定しておき、この移動速度に対して、各ブロック領域A〜Dの変調のタイミングを制御または設定するようにしてもよい。
また、各ブロック領域A〜Dの描画点が重なり合うように、各ブロック領域A〜Dの変調のタイミングあるいはステージ152の移動速度を制御するようにしてもよい。
なお、比較のために上記実施形態のようにブロック領域A〜D毎に制御信号を転送して順次リセットするのではなく、全てのブロック領域A〜Dに制御信号を転送した後にリセットした場合における描画点の一例を図48に示す。図48(A)に示すように全てのブロック領域A〜Dに制御信号を転送した後にリセットした場合には、図48(B)に示すように、たとえば、ブロック領域Aのマイクロミラー62による描画点の間にブロック領域B、ブロック領域Cおよびブロック領域Dのマイクロミラー62による描画点が、不規則に配置されることになる。これは各ブロック領域A〜Dにより描画するタイミングが、副走査速度と無関係に変調時間にのみによって決定されるからである。
本実施形態の露光装置においては、各露光ヘッド166におけるDMD50がそれぞれ上記のようにして駆動制御されてフォトレジスト150aに描画点が形成される。
そして、フォトレジスト150aがステージ152とともに一定速度で移動し、フォトレジスト150a上において、露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170(図3(A)参照)が形成される。
上記のようにして、フォトレジスト150aに対する露光光の1回目の副走査が終了し、センサ164でフォトレジスト150aの後端が検出されると、ステージ152は、ステージ駆動装置304により、ガイド158に沿ってゲート160の最上流側にある原点に復帰し、第2回目の副走査が引き続きなされる。このような2回の副走査により、フォトレジスト150a上に、露光量が2段階に異なる露光域が形成されることは、既に説明した通りである。
本実施形態の露光装置によれば、DMD50を副走査方向について複数のブロック領域に分割し、その複数のブロック領域毎の制御信号を並列に転送するようにしたので、従来のように画像データを1行ずつ順次SRAMに転送して書き込み、全ての行の画像データがSRAMアレイに転送された後にリセットする場合と比較すると、変調速度をより高速化することができる。たとえば、本実施形態では4つのブロック領域に分割しているので、変調速度を4倍にすることができる。
次に、さらに別の実施形態による露光装置について説明する。本実施形態の露光装置の基本構成は、上記実施形態の露光装置とほぼ同様であり、各露光ヘッド166におけるDMD50の駆動制御の方法が上記実施形態の露光装置と異なるものである。したがって、各露光ヘッド166におけるDMD50の駆動制御の方法のみ以下に説明する。
まず、上記実施形態と同様に、DMD50のブロック領域A〜D毎の制御信号が、データ制御部968から各制御信号転送部960A〜960Dに1行ずつ転送される。そして、たとえばブロック領域Aにおいては、図46(A)に示すように、分割領域1〜3毎に制御信号が順次転送され、その転送終了時点から順次各分割領域1〜3におけるマイクロミラー62がリセットされる。その他のブロック領域B〜Dにおいても、上記と同様に各分割領域1〜3に制御信号が順次転送されるとともに、その転送終了時点から順次分割領域1〜3におけるマイクロミラー62がリセットされる。そして、各ブロック領域A〜Dの各分割領域1〜3の制御信号は、図46(A)に示すように、予め設定された時間だけタイミングがずらされて転送される。
図46(A)に示すようなタイミングで各ブロック領域A〜Dの各分割領域1〜3に制御信号を転送して各ブロック領域A〜Dの各分割領域1〜3におけるマイクロミラー62をリセットし、フォトレジスト150aに描画した描画点の一例を、図46(B)に示す。なお、図46(B)に示す白丸がブロック領域Aのマイクロミラー62により描画された描画点を示し、2重丸がブロック領域Bのマイクロミラー62により描画された描画点を示し、黒丸がブロック領域Cのマイクロミラー62により描画された描画点を示し斜線丸がブロック領域Dのマイクロミラー62により描画された描画点を示す。
上記のように各ブロック領域A〜Dにおいて、各分割領域1〜3毎に制御信号を転送して順次リセットするとともに、各ブロック領域A〜Dの各分割領域1〜3のリセットのタイミングを、予め設定された時間だけずらすことによって、図46(B)に示すように、たとえば、ブロック領域Aのマイクロミラー62による描画点の間に同一の間隔をおいてブロック領域B、ブロック領域Cおよびブロック領域Dのマイクロミラー62による描画点を配置するようにすることができるとともに、図46(B)に示す変調時間だけフォトレジスト150aが移動する間に各ブロック領域A〜Dのマイクロミラー62による描画点を3回繰り返して描画するようにすることができる。この場合、各分割領域1〜3のリセットタイミングを直接的に制御または設定してもよいし、各ブロック領域A〜Dのリセットタイミングの制御を通じて、これらの各ブロック領域A〜Dにおける各分割領域1〜3のリセットタイミングを制御または設定するようにしてもよい。なお、図46(B)における変調時間の間に描画されるブロック領域A〜Dの描画点は、同じフレームで描画されたものではなく、それぞれ異なるフレームで描画された点である。また、上記のようにブロック領域Aの描画点の間に同一の間隔をおいてブロック領域B、ブロック領域Cおよびブロック領域Dの描画点を配置するようにするには、上記第1の実施形態と同様に、各ブロック領域A〜Dの変調のタイミングのずれに合わせてフォトレジスト150aの副走査速度、つまりステージ152の移動速度を制御するようにしてもよい。
本実施形態においては、各ブロック領域を、副走査方向について複数の分割領域にさらに分割し、各ブロック領域において分割領域毎に制御信号を順次転送するとともに、その転送終了時点から順次変調を行うようにしているので、各ブロック領域において、1つの分割領域のリセット時間の間にその他の分割領域への画像データの転送を行うようにすることができるので、各ブロック領域の変調速度をさらに高速化することができる。具体的には、4つのブロック領域を3つの分割領域に分割するようにしているので、従来技術と比較すると(解像度は同じと考えた場合)、変調速度を12倍にすることができる。
なお、本実施形態の露光装置においては、上記のように各ブロック領域A〜Dの各ブロック領域1〜3の変調のタイミングをずらすようにしたが、必ずしもずらす必要はなく、図47に示すように、各ブロック領域A〜Dの各分割領域1〜3へ同時に制御信号を転送し、各ブロック領域A〜Dの各分割領域1〜3におけるマイクロミラー62を同時にリセットするようにしてもよい。
また、各ブロック領域A〜Dの各分割領域1〜3の描画点が重なり合うように、各ブロック領域A〜Dの各分割領域1〜3の変調のタイミングあるいはステージ152の移動速度を制御するようにしてもよい。
また、上記実施形態においては、DMD50を、走査方向について複数のブロック領域A〜Dに分割するようにしたが、走査方向に限らず、たとえば走査方向に直交する方向に分割して複数のブロック領域とし、そのブロック領域毎に並列に制御信号を転送するようにしてもよい。そして、上記のように分割したブロック領域をさらに走査方向または走査方向に直交する方向に分割して分割領域とし、上記実施形態と同様にして分割領域毎に制御信号の転送および変調を行うようにしてもよい。
また、上記実施形態では、空間光変調素子としてDMDを備えた露光装置について説明したが、このような反射型空間光変調素子の他に、透過型空間光変調素子を使用することもできる。
また、上記実施形態では、いわゆるフラッドベッドタイプの露光装置を例に挙げたが、感光材料が巻きつけられるドラムを有する、いわゆるアウタードラムタイプの露光装置としてもよい。
また、上記実施形態の露光対象である感光性材料はフォトレジスト150aに限らず、プリント基板や、ディスプレイ用のフィルタであってもよい。また、フォトレジスト150aの形状は、シート状のものであっても、長尺状のもの(フレキシブル基板など)であってもよい。
本発明の一実施形態である露光装置の外観を示す斜視図 図1の露光装置のスキャナの構成を示す斜視図 (A)はフォトレジストに形成される露光済み領域を示す平面図、(B)は各露光ヘッドによる露光エリアの配列を示す図 図1の露光装置の露光ヘッドの概略構成を示す斜視図 上記露光ヘッドの断面図 デジタルマイクロミラーデバイス(DMD)の構成を示す部分拡大図 (A)および(B)はDMDの動作を説明するための説明図 (A)および(B)は、DMDを傾斜配置しない場合と傾斜配置する場合とで、露光ビームの配置および走査線を比較して示す概略図であり、(C)は露光ビームスポットの重なりを示す説明図 ファイバアレイ光源の構成を示す斜視図 ファイバアレイ光源のレーザ出射部における発光点の配列を示す正面図 マルチモード光ファイバの構成を示す図 合波レーザ光源の構成を示す平面図 レーザモジュールの構成を示す平面図 図12に示すレーザモジュールの構成を示す側面図 図12に示すレーザモジュールの構成を示す部分正面図 上記露光装置の電気的構成を示すブロック図 (A)および(B)は、DMDの使用領域の例を示す図 感光性材料の複数の分割領域に対して、露光処理を並列的に行うための構成の一例を示すブロック図 図17の構成によりなされる露光処理の流れをフローチャート 本発明の露光方法が適用されるLCD−TFTパネルの例を示す概略側断面図 本発明の露光方法と従来の露光方法における工程を比較して示す流れ図 本発明の露光方法が適用されるLCD−CFパネルの一部を示す概略側断面図 本発明の露光方法が適用されるLCD−CFパネルの別の部分を示す概略側断面図 本発明の露光方法を適用したアクティブマトリクス基板作製工程を示す概略図 上記アクティブマトリクス基板作製工程を示す概略図 上記アクティブマトリクス基板作製工程を示す概略図 上記アクティブマトリクス基板作製工程を示す概略図 上記アクティブマトリクス基板作製工程を示す概略図 上記アクティブマトリクス基板作製工程を示す概略図 上記アクティブマトリクス基板作製工程を示す概略図 本発明の別の実施形態による画像記録装置の概略斜視図 図30の画像記録装置の概略側面図 (A)は図30の画像記録装置の露光ヘッドユニットによる露光領域を示す平面図であり、(B)はヘッドアッセンブリの配列パターンを示す平面図 単一のヘッドアッセンブリにおけるドットパターンの配列状態を示す平面図 図30の画像記録装置において感光性材料として適用されるプリント配線基板の一部を示す正面図 図34のVI−VI線に沿った部分の断面形状を、原基板から、露光、現像、エッチングの各処理によってプリント配線基板が仕上がるまでの過程について示す模式図 露光量と感度との関係を示す特性図 図30の画像露光装置において、露光ステージを往復移動させる往路、復路で露光量を変える制御を行う部分を示すブロック図 図30の画像露光装置において、往路、復路露光処理がなされるときの露光ステージの移動を示す説明図 図30の画像露光装置において、露光ステージの移動を検出する手段が発生する信号の波形を示す図 画像データ分割処理と、分割した画像データ処理と、往路、復路露光制御の流れとを示すフローチャート 露光量を往路、復路露光処理で変化させた場合の露光ステージの移動及び光量制御処理を示す説明図 DMDにおけるブロック領域を示す図 DMDのブロック領域毎に設けられた制御信号転送部の概略構成図 DMDの各ブロック領域における制御信号の転送および変調のタイミングを示す図(A)、図8(A)に示すタイミングにより描画した場合における描画点に一例を示す図(B) DMDの各ブロック領域における制御信号の転送および変調のタイミングのその他の例を示す図 DMDの各ブロック領域の各分割領域における制御信号の転送および変調のタイミングを示す図(A)、図10(A)に示すタイミングにより描画した場合における描画点に一例を示す図(B) DMDの各ブロック領域の各分割領域における制御信号の転送および変調のタイミングのその他の例を示す図 従来の露光装置における制御信号の転送および変調のタイミングを示す図(A)、図12(A)に示すタイミングにより描画した場合における描画点に一例を示す図(B) 本発明の露光装置においてなされる各処理の所要時間例を示す説明図
符号の説明
LD1〜LD7 GaN系半導体レーザ
30、31 マルチモード光ファイバ
50 デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)
51 拡大結像光学系
52、54 第1結像光学系のレンズ
53 露光ビームスポット
55 マイクロレンズアレイ
57、58 第2結像光学系のレンズ
59 マスク板
59a マスク
66 レーザモジュール
66 ファイバアレイ光源
72 ロッドインテグレータ
150 ガラス基板
150a フォトレジスト
152 ステージ
162 スキャナ
166 露光ヘッド
168 露光エリア
170 露光済み領域
300 全体制御部
301 変調回路
302 コントローラ
304 ステージ駆動装置
504 アクリル樹脂層
622 スペーサ
624 液晶配向制御用突起
614A 透過型画素部
614B 反射型画素部
708 レジストパターン
712 フォトレジスト層
1010 画像露光装置
1012 枠体
1012A 筐体部
1012B ステージ部
1014 開閉蓋
1016 露光ステージ
1018 定盤
1022 感光性材料
1022P プリント配線基板(感光性材料)
1028 露光ヘッドユニット(露光ヘッド)
1028A ヘッドアッセンブリ
1028B 露光エリア
1031 光源ユニット
1032 アライメントユニット
1100 プリント配線パターン(高感度部)
1102 スルーホール(低感度部)
1106 銅箔
1107 支持体
1108 第二感光層
1110 第一感光層
1112 データ分離部(データ分離手段)
1114 スルーホールデータ記憶メモリ
1116 配線パターンデータ記憶メモリ
1118 露光量演算部(露光量演算手段)
1120 露光時間演算部
1122 移動制御部(露光制御手段)
1124 トリガ記憶メモリ
1126 ドットパターンデータ変換部
1128 露光制御部(露光制御手段)
1130 DMDドライバ
1132 DMD
1136 光源ドライバ
1138 LD(半導体レーザ)

Claims (22)

  1. 空間光変調素子により変調した光を発する露光ヘッドを用いて感光性材料に露光光を照射し、それにより該感光性材料を所定パターンに露光する露光方法において、
    前記露光ヘッドから発せられた露光光を、前記感光性材料上の所定方向に延びる領域に照射するとともに、
    前記露光ヘッドと感光性材料とを、前記所定方向と略直交する方向に相対移動させ、
    この相対移動を1つの感光性材料に対して少なくとも2回行い、
    前記相対移動の各回毎に前記空間光変調素子の動作を制御して、該感光性材料に露光量が少なくとも2段階に異なる露光域を形成可能とした露光方法。
  2. 前記空間光変調素子として、2次元的に並設された複数の画素を有する2次元空間光変調素子を用い、
    副走査方向に連なる複数の前記画素からの光を、感光性材料の同一部分に重ねて照射することを特徴とする請求項1記載の露光方法。
  3. 前記空間光変調素子としてDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を用いることを特徴とする請求項1または2記載の露光方法。
  4. 前記感光性材料が、基材またはその上に形成された構造部材材料を加工するために、該基材または構造部材材料上に形成されたフォトレジストであることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の露光方法。
  5. 前記フォトレジストが、前記基材上に形成された比較的高感度の層と、さらにその上に形成された比較的低感度の層とからなる2層構造のものであることを特徴とする請求項4記載の露光方法。
  6. 露光量が互いに異なる部分の前記フォトレジストの除去を段階的に行うことにより、2つ以上の構造部材を形成することを特徴とする請求項4または5記載の露光方法。
  7. 前記基材がLCD−TFTパネルであり、前記構造部材材料がTFT回路を形成するためのものであることを特徴とする請求項4記載の露光方法。
  8. 前記基材が導電膜であり、前記感光性材料が、前記基材上に形成された比較的高感度の層と、さらにその上に形成された比較的低感度の層とからなる2層構造のものであることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の露光方法。
  9. 前記感光性材料が、厚みが2段階以上に異なる部分を有して基材上に残される1種の構造部材材料であることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の露光方法。
  10. 前記基材がLCD−TFTパネルであり、前記構造部材材料が、表面に凹凸を有して該パネル上に形成される反射部材の材料であることを特徴とする請求項9記載の露光方法。
  11. 前記感光性材料が、基材上に残される2種以上の構造部材材料であることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の露光方法。
  12. 前記構造部材材料が、少なくとも前記基材上に形成された比較的高感度の層と、さらにその上に形成された比較的低感度の層の2層を有するものであることを特徴とする請求項11記載の露光方法。
  13. 前記基材がLCD−CFパネルであり、前記構造部材材料が、少なくともリブ材の材料と柱材の材料であることを特徴とする請求項10から12いずれか1項記載の露光方法。
  14. 前記基材がLCD−CFパネルであり、前記構造部材材料が、少なくとも透過用RGB部材の材料と反射用RGB部材の材料であることを特徴とする請求項10から12いずれか1項記載の露光方法。
  15. 空間光変調素子により変調した露光光を感光性材料に照射して、該感光性材料を所定パターンに露光する露光装置において、
    前記変調された露光光を、前記感光性材料上の所定方向に延びる領域に照射可能に形成された露光ヘッドと、
    前記露光ヘッドと感光性材料とを、前記所定方向と略直交する方向に相対移動させる操作を、1つの感光性材料に対して少なくとも2回行うことができる副走査手段と、
    前記相対移動の各回毎に前記空間光変調素子の動作を制御する露光量制御手段とを備えて、
    前記感光性材料に露光量が少なくとも2段階に異なる露光域を形成可能とした露光装置。
  16. 前記空間光変調素子が、2次元的に並設された複数の画素を有する2次元空間光変調素子であることを特徴とする請求項15記載の露光装置。
  17. 前記空間光変調素子がDMDであることを特徴とする請求項15または16記載の露光装置。
  18. 支持体表面上の導電膜に、相対的に低感度の第一感光層と、高感度の第二感光層を重合して形成された感光性材料へ直線状に配列された複数の露光ヘッドから光ビームを結像し、前記露光ヘッドと感光性材料とを、前記複数の露光ヘッドを直線状に配列した方向と交差する副走査方向へ相対的に往復移動させて、前記感光性材料上の前記第一感光層及び第二感光層を露光する露光装置であって、
    前記感光性材料上に形成させる画像元データを、低感度部画像データと高感度部画像データとに分離するデータ分離手段と、
    前記低感度部画像データに基づいて前記感光性材料上の前記第一感光層を露光するための露光量、並びに前記高感度部画像データに基づいて前記感光性材料上の前記第二感光層を露光するための露光量をそれぞれ演算する露光量演算手段と、
    前記露光量演算手段で演算した結果に基づいて、前記第一感光層と前記第二感光層の露光をそれぞれ前記露光ヘッドと感光性材料との相対移動における往路と復路とに分けて制御する露光制御手段と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  19. 支持体表面上の導電膜に、相対的に低感度の第一感光層と、高感度の第二感光層を重合して形成された感光性材料へ直線状に配列された複数の露光ヘッドから光ビームを結像し、前記露光ヘッドと感光性材料とを、前記複数の露光ヘッドを直線状に配列した方向と交差する副走査方向へ相対的に往復移動させて、前記感光性材料上の前記第一感光層及び第二感光層を露光する露光装置であって、
    前記感光性材料上にプリント配線を形成させる画像元データであるプリント配線図データを、前記感光性材料の表裏面を貫通するスルーホールの位置に関するスルーホール部画像データと、前記感光性材料上に形成される配線パターンに関する配線パターン部画像データとに分離するデータ分離手段と、
    前記スルーホール部画像データに基づいて前記感光性材料上の前記第一感光層を露光するための露光量、並びに前記配線パターン部画像データに基づいて前記感光性材料上の前記第二感光層を露光するための露光量をそれぞれ演算する露光量演算手段と、
    前記露光量演算手段で演算した結果に基づいて、前記第一感光層と前記第二感光層の露光をそれぞれ前記露光ヘッドと感光性材料との相対移動における往路と復路とに分けて制御する露光制御手段と、
    を有することを特徴とする露光装置。
  20. 前記露光ヘッドから出力される前記光ビームの光量が一定であり、
    前記露光制御手段が、前記露光ヘッドと前記感光性材料とを副走査方向へ相対的に移動させる副走査速度を、往路と復路とで変更することを特徴とする前記請求項21または請求項22記載の露光装置。
  21. 前記露光ヘッドと前記感光性材料とが副走査方向へ相対的に移動する往路と復路との副走査速度が一定であり、
    前記露光制御手段が、前記露光ヘッドから出力される前記光ビームの光量を、前記第一感光層の露光では最大光量とし、前記第二感光層の露光では最大光量の1/n(nは正の整数)とすることをすることを特徴とする前記請求項21または請求項22記載の露光装置。
  22. 前記露光制御手段が、前記スルーホール部画像データの露光において、前記感光性材料上に点在している前記スルーホールの間を露光せずに増速して移動することを特徴とする前記請求項19から21いずれか1項記載の露光装置。
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