JP2022020001A - ダイレクトイメージング露光装置及びダイレクトイメージング露光方法 - Google Patents
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Abstract
Description
DI露光において、典型的な空間光変調器はDMD(Digital Mirror Device)である。DMDは、微小な方形のミラーが直角格子状に配設された構造を有する。各ミラーは、光軸に対する角度が独立に制御されるようになっており、光源からの光を反射して対象物に到達させる姿勢と、光源からの光を対象物に到達させない姿勢とを取り得るようになっている。DMDは、各ミラーを制御するコントローラを備えており、コントローラは、露光パターンに従って各ミラーを制御し、対象物の表面に露光パターンの光が照射されるようにする。
尚、以下の説明において、空間光変調器のうち、光を反射又は透過させて対象物に到達させる各部分を画素と呼ぶ。画素は、反射型の空間光変調器の場合には各ミラーということになるし、透過型の空間光変調器の場合、各セルということになる。また、各画素について、光を反射又は透過させて対象物に到達させる状態をオン状態といい、光を対象物に到達させない状態をオフ状態という。
この点について、図10及び図11を使用して説明する。図10及び図11は、空間光変調器の制御用のイメージデータが設計露光パターンより粗くなることによる問題について示した図である。
ジャギーが発生すると、例えば露光が微細回路の形成のために行われる場合、形成された微細回路において不要輻射(ノイズ)が生じ易くなる問題がある。また一般的に、露光により形成されたパターンにジャギーがあると、見栄えが悪い。したがって、できるだけジャギーのない滑らかな輪郭形状のパターンを形成することが、DI露光において求められる。
設計露光パターンは、微細回路の形成のようにしばしば線状の部分を含んでいる。この場合、線幅は、ラスタイメージにおけるピクセルサイズの単位に丸められる。例えば、設計露光パターンの線幅が8.4ピクセルであった場合、8.4ピクセルにはできないので、図11(1)に示すように、8ピクセルの線幅とされる。この場合、例えば線幅を設計露光パターンにおいて7.4ピクセルに変更したい場合、ラスタイメージでは丸められて7ピクセルとなる。そして、この場合、線路の中心位置(幅方向の中央位置)は変更するべきではない場合が多いので、そうすると、図11(2)に示すように6ピクセルの線幅となってしまう。つまり、設計露光パターンよりも1.4ピクセル分細い線となってしまう。
臨界露光量以上の露光がされることによって感光する感光層が表面に形成されている対象物を露光エリアを通して相対的に且つ連続的に移動させる移動機構と
を備えており、
露光ユニットは、
光源と、光源からの光が照射される位置に配置され、露光エリアに向けて光を指向させる状態であるオン状態と露光エリアに向けて光を指向させない状態であるオフ状態のいずれかとされる多数の画素を有して露光エリアに照射される光が設計露光パターンに従ったパターンとなるように光源からの光を空間的に変調させる空間光変調器と、空間光変調器により空間的に変調された光を露光エリアに投影する光学系とを備えているダイレクトイメージング露光装置であって、
空間光変調器の各画素を制御する変調器コントローラと、
変調器コントローラによる各画素のオンオフ制御のためのデータである露光制御データを記憶した記憶部と
が設けられており、
露光エリアには、空間光変調器の各画素に対応した対応座標が設定されており、
対象物の表面には、露光されるべき箇所を示すものとして要露光点が設定されており、各要露光点は露光点ピッチの距離で互いに隔てられた点であり、
移動機構は、光学系における光軸に垂直な移動方向に対象物を連続的に直線移動させる機構であって、移動の際に対象物の各露光点が移動するラインとして移動方向に沿ったスキャンラインが設定されており、
各要露光点は、移動方向に並んでいるとともに、光軸に対して垂直であって移動方向にも垂直な方向にも並んでいてスキャンラインは平行に複数設定されており、
光学系は、空間光変調器のオン状態である各画素に対応した各対応座標上に当該画素による画素パターンを投影するものであり、
各画素パターンは、互いに重なっておらず、
露光制御データは、各画素パターンの配列において、光軸に垂直なある方向をX方向、光軸に垂直であってX方向にも垂直な方向をY方向としたとき、X方向に並ぶ画素パターンの各列は、隣りのX方向の列の画素パターンに対してY方向において同一直線上ではなくずれて配列され、X方向の列における各画素パターンは、隣りのX方向の列において隣り合う二つの画素パターンの間のX方向の位置に位置するよう各画素のオンオフを行うデータであり、
前記移動方向は、X方向に沿った方向であり、
Y方向における各画素パターンの幅は、各スキャンラインの離間間隔の2倍よりも狭く且つ1倍より広くて、対象物が移動機構によって移動した際、要露光点を中心とし露光点ピッチを一辺とする方形の領域が当該要露光点を通るスキャンライン上の画素パターンによって露光されるとともに隣りのスキャンライン上の画素パターンの周辺部によっても重畳的に露光されるようになっており、
各画素パターンにおける照度分布は、中央部において高く周辺部において低くなる分布であり、
露光制御データにおいて、所定回数として、最大回数と、最大回数よりも少なく且つ1回及び2回を含む回数とが設定されており、露光制御データは、移動機構による対象物の移動に伴って、画素パターンが投影されている対応座標に対象物の表面の同一の要露光点が前記所定回数位置して露光がされるようにするものであり、
前記所定回数は、設計露光パターンの境界までの距離が露光点ピッチ以上である要露光点であるにおいては最大回数であり、設計露光パターンの境界までの距離が露光点ピッチ未満である要露光点においては境界までの距離(0を除く)に応じて設定された最大回数よりも少ない回数(0回を除く)であり、
前記所定回数における最大回数は、同一の要露光点が当該回数位置して露光がされた場合、隣接する要露光点が実効露光境界となる回数であり、実効露光境界は、その境界を境に露光量が臨界露光量を下回る境界である
という構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項2記載の発明は、前記請求項1の構成において、前記空間光変調器は、デジタルミラーデバイスであるという構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項3記載の発明は、露光エリアに向けて光を指向させる状態であるオン状態と露光エリアに向けて光を指向させない状態であるオフ状態のいずれかとされる多数の画素を有する空間光変調器に光源からの光を照射する変調器照射ステップと、
空間光変調器を制御して、露光エリアに照射される光が設計露光パターンに従ったパターンとなるように空間光変調器を制御する変調器制御ステップと、
空間光変調器からの光を光学系により露光エリアに投影する投影ステップと、
臨界露光量以上の露光がされることによって感光する感光層が表面に形成されている対象物を露光エリアを通して相対的に且つ連続的に移動させる移動ステップと
を備えたダイレクトイメージング露光方法であって、
露光エリアには、空間光変調器の各画素に対応した対応座標が設定されており、
対象物の表面には、露光されるべき箇所を示すものとして要露光点が設定されており、各要露光点は露光点ピッチの距離で互いに隔てられた点であり、
移動ステップは、光学系における光軸に垂直な移動方向に対象物を連続的に直線移動させるステップであって、移動の際に対象物の各露光点が移動するラインとして移動方向に沿ったスキャンラインが設定されており、
各要露光点は、移動方向に並んでいるとともに、光軸に対して垂直であって移動方向にも垂直な方向にも並んでいてスキャンラインは平行に複数設定されており、
投影ステップは、空間光変調器のオン状態である各画素に対応した各対応座標上に当該
画素による画素パターンを投影するステップであり、
各画素パターンは、互いに重なっておらず、
変調器制御ステップは、各画素パターンの配列において、光軸に垂直なある方向をX方向、光軸に垂直であってX方向にも垂直な方向をY方向としたとき、X方向に並ぶ画素パターンの各列は、隣りのX方向の列の画素パターンに対してY方向において同一直線上ではなくずれて配列され、X方向の列における各画素パターンは、隣りのX方向の列において隣り合う二つの画素パターンの間のX方向の位置に位置するよう各画素のオンオフを行うステップであり、
前記移動方向は、X方向に沿った方向であり、
Y方向における各画素パターンの幅は、各スキャンラインの離間間隔の2倍よりも狭く且つ1倍より広くて、投影ステップ及び移動ステップは、要露光点を中心とし露光点ピッチを一辺とする方形の領域が、当該要露光点を通るスキャンライン上の画素パターンによって露光されるとともに隣りのスキャンライン上の画素パターンの周辺部によっても重畳的に露光されるステップであり、
各画素パターンにおける照度分布は、中央部において高く周辺部において低くなる分布であり、
変調器制御ステップ及び移動ステップにおいて、所定回数として、最大回数と、最大回数よりも少なく且つ1回及び2回を含む回数とが設定されており、変調器制御ステップ及び移動ステップは、移動機構による対象物の移動に伴って、画素パターンが投影されている対応座標に対象物の表面の同一の要露光点が前記所定回数位置して露光がされるようにするステップであり、
前記所定回数は、設計露光パターンの境界までの距離が露光点ピッチ以上である要露光点においては最大回数であり、設計露光パターンの境界までの距離が露光点ピッチ未満である要露光点においては境界までの距離(0を除く)に応じて設定された最大回数よりも少ない回数(0回を除く)であり、
前記所定回数における最大回数は、同一の要露光点が当該回数位置して露光がされた場合、隣接する要露光点が実効露光境界となる回数であり、実効露光境界は、その境界を境に露光量が臨界露光量を下回る境界である
という構成を有する。
また、上記課題を解決するため、請求項4記載の発明は、前記請求項3の構成において、前記空間光変調器は、デジタルミラーデバイスであるという構成を有する。
まず、DI露光装置の発明の実施形態について説明する。図1は、実施形態のDI露光装置の概略図である。
図1に示すDI露光装置は、露光エリアに設計露光パターンに従ったパターンの光を照射する露光ユニット1と、露光エリアを通して対象物Wを相対的に移動させる移動機構2とを備えている。
この実施形態のDI露光装置は、プリント基板製造用の装置となっている。したがって、対象物Wは、基板上に配線用の導電膜が形成され、その上に感光層が形成されたものとなっている。感光層は、塗布されたレジストフィルムである。
空間光変調器4は、各画素ミラーを駆動する駆動機構を含んでおり、変調器コントローラ41は、各画素ミラーについて、第一の姿勢を取るのか第二の姿勢を取るのかを独立して制御できるようになっている。このような空間光変調器4は、テキサス・インスツルメンツ社から入手できる。
移動機構2としては、例えば図1に示すように、ボールネジ22と、一対のリニアガイド23と、ボールネジ22を回転させるサーボモータ24等から成る直線移動機構が採用される。この他、リニアモーターステージのように磁気の作用を利用してステージ21を直線移動させるものが使用される場合もある。尚、ステージ21は、真空吸着等の方法で対象物Wが動かないように支持するものである。ワークWとの接触面積を少なくするため、表面に多数の突起を設けた構造のものが使用されることもある。
移動機構2による移動方向は水平方向である。移動機構2によるステージ21の移動ライン(スキャンライン)上に露光エリアが設定されている。
対象物Wは図3中矢印で示す方向(X方向)に移動しながら、各露光エリアEに形成されているパターンの光照射を受ける。この際、二列の露光ユニット1は互いにずれて配置されているので、移動方向に垂直な水平方向においても、隙間無く露光が行われる。
前述したように、実施形態のDI露光装置は、空間光変調器4としてDMDを使用しており、投影光学系5は、図4に示すようにオン状態の各画素ミラー42により画素パターンSを投影する。各画素パターンSの投影位置は、露光エリアに設定された各対応座標Gの位置である。オン状態の画素ミラー42に対応した対応座標Gに画素パターンSが投影される。実施形態では、各画素ミラー42は正方形であるので、各対応座標は、縦横比が1である直角格子の各交点の位置に相当している。
各要露光点Mは、対象物Wが移動機構2により移動する際、各画素パターンSの中心を通り、この際に露光が行われる。以下、各要露光点Mが移動する線をスキャンラインと呼び、図4に一点鎖線SLで示す。図4の例では、スキャンラインSLは対象物WのX方向となっているが、これは必須ではなく、XY方向に対して斜めの方向の場合もある。
図5(1)~(4)において、左側のグラフは、連続した(相互に重なり合った)各画素パターンによる個々の露光量を示し、右側のグラフは、画素パターンが連続している領域の全体の露光量を示す。また、図5(2)~(4)において、左側のグラフの破線は、各回の露光により露光量が増加していく状態を示す。
図5(1)の左側に示された各露光量を積算した露光量が実際の露光量であり、それが右側に示されている。以下、この露光量をエリア積算露光量という。
尚、この実施形態では、要露光箇所の幾つかは1回のみの露光がされる。1回のみの露光も「多重露光」の概念に含めるため、以下の説明では、1回のみの露光を「1多重」と呼ぶ。そして、2回の露光を「2重」、3回の露光を「3多重」、4回の露光を「4多重」とそれぞれ呼ぶ。
図6では、要露光箇所のうち最も右側に位置する要露光箇所の要露光点をG1とする。G1に達するまでの要露光箇所を1多重とした場合、2多重とした場合、3多重とした場合、4多重とした場合がそれぞれ示されている。また、露光点ピッチをDで示す。
尚、この例では、1多重の場合、端に位置する要露光点(G1)に対して露光点ピッチDの1/4離れた位置P1が臨界露光量ECに達するものとなっている。したがって、G1を実効露光境界にしたい場合、G1に対して一つ手前の要露光点(G0で示す)において4多重とし、要露光点G1については露光回数0とすれば良いことになる。以下、露光回数0を、便宜上、「0多重」と呼ぶ。
上記の点を、露光制御データに即してより具体的に説明する。図8は、実施形態のDI露光装置における露光制御データについて模式的に示した図である。
露光制御データは、対象物Wの表面における要露光箇所の情報を含んでいる。理解のため、投影光学系(図8中不図示)の光軸は鉛直方向(Z方向)であるとする。また、対象物WはXY方向に沿って辺が延びる方形の板状物であるとする。また、移動機構2による移動方向はX方向であるとする。
この場合、この要露光点Mが進む線(スキャンライン)SL上のうちの四つの対応座標G1~G4において要露光点Mは露光がされる。即ち、図8(1)に示すように、スキャンラインSL上に位置する四つの対応座標G1~G4において画素パターンSの光が照射される。これは、四つの対応座標に対応する四つの画素ミラー42がオン状態であることを意味する。尚、図8(1)では、同時期に四つの画素ミラー42がオン状態であるように描かれているが、これは理解のためであり、実際には、要露光点Mが各対応座標G1~G4に達したタイミングでオン状態になっていれば足りる。
図9(1)は、対象物Wの表面において露光したい形状の一部が示されている。この例は、斜めに延びる一定の幅の線(回路線)のパターンで露光する例となっている。グレーで塗りつぶされた領域が露光したい形状であり、これが設計露光パターンということになる。図9(1)において、黒丸で示した箇所は、要露光点である。
図9(2)は、(1)のような形状で露光を行う場合の各スキャンラインSLで上の多重度を棒グラフで示したものである。
また、スキャンラインb上の要露光点のうち、中央の四つの露光点は境界まで露光点ピッチ以上であるため4多重(4回露光)とされ、左端の要露光点は1多重(1回露光)とされる。このため、図9(1)に示すように露光点ピッチDの1/4だけ左側にはみ出して露光がされる。右端の要露光点では3多重(3回露光)とされ、このため、図9(1)に示すように露光点ピッチDの3/4だけ右にはみ出して実効的に露光がされる。
さらに、スキャンラインd上では、同様に中央の四つの要露光点は境界まで露光点ピッチ以上であるため4多重(4回露光)とされ、左端の要露光点は3多重(3回露光)、右端の要露光点は1多重(1回露光)とされる。このため、右端で露光点ピッチDの3/4だけはみ出し、右端で露光点ピッチDの1/4だけはみ出して実効的に露光される。
主制御部7の記憶部71には、露光制御データが組み込まれたシーケンスプログラムが実装されている。シーケンスプログラムは、変調器コントローラ41に送られ、空間光変調器4が多重度データに基づいたシーケンスで制御される。この結果、図9に示すような多重度で各要露光点が露光される。シーケンスプログラムには、上記の他、ステージ21上の基準点に対する対象物Wの載置位置のデータ、ステージ21上の基準点に対する対象物Wの表面の各要露光点のデータ、ステージ21の移動速度のデータ等が組み込まれている。
図1において、対象物Wはロード位置においてステージ21に載置され、必要に応じてステージ21上に真空吸着される。次に、移動機構2が動作し、各露光ユニット1の下方の露光エリアE向けて水平移動する。この移動方向は、対応座標の一方の配列方向に精度良く一致している。
移動機構2は、引き続き同じ向きにステージ21を移動させる。そして、当該要露光点が次の対応座標に到達した際、当該要露光点が2多重以上の要露光点であれば、当該対応座標に対応した画素ミラー42がオン状態とされ、2回目の露光が行われる。
その後、ステージ21がアンロード位置に達するとステージ21の移動は停止し、露光済みの対象物Wは、ステージ21から取り上げられる。そして、対象物Wは、次の処理(例えば現像処理)が行われる場所に搬送される。
また、対象物Wの移動速度を遅くする必要はなく、各要露光点が対応座標に到達した際の各画素ミラー42の制御データ(オンオフデータ)を変えるのみで良い。このため、生産性も何ら低下しない。尚、露光制御データのデータ量も特に増えることはなく、データ処理が煩雑になることはない。
尚、対象物Wの移動は、照射されている露光パターンの光に対して相対的であれば足り、上記のように対象物Wが移動する場合の他、静止した対象物Wに対して露光パターンが移動しても良い。例えば、静止した対象物Wに対して露光ユニット1が全体に移動する構成であっても良い。
以上の説明において、対象物Wはプリント基板製造用のワークであるとしたが、本願発明のDI露光装置及びDI露光方法は、他の用途の露光技術においても採用できる。例えば、マイクロマシーンのような微細構造物の製造(いわゆるMEMS)の際のフォトリソグラフィにおいて、本願発明のDI露光技術は採用され得る。
2 移動機構
21 ステージ
3 光源
4 空間光変調器
41 変調器コントローラ
42 画素ミラー
5 投影光学系
6 照射光学系
7 主制御部
71 記憶部
W 対象物
S 画素パターン
EB 実効露光境界
D 露光点ピッチ
Claims (4)
- 露光エリアに設計露光パターンに従ったパターンで光を照射する露光ユニットと、
臨界露光量以上の露光がされることによって感光する感光層が表面に形成されている対象物を露光エリアを通して相対的に且つ連続的に移動させる移動機構と
を備えており、
露光ユニットは、
光源と、光源からの光が照射される位置に配置され、露光エリアに向けて光を指向させる状態であるオン状態と露光エリアに向けて光を指向させない状態であるオフ状態のいずれかとされる多数の画素を有して露光エリアに照射される光が設計露光パターンに従ったパターンとなるように光源からの光を空間的に変調させる空間光変調器と、空間光変調器により空間的に変調された光を露光エリアに投影する光学系とを備えているダイレクトイメージング露光装置であって、
空間光変調器の各画素を制御する変調器コントローラと、
変調器コントローラによる各画素のオンオフ制御のためのデータである露光制御データを記憶した記憶部と
が設けられており、
露光エリアには、空間光変調器の各画素に対応した対応座標が設定されており、
対象物の表面には、露光されるべき箇所を示すものとして要露光点が設定されており、各要露光点は露光点ピッチの距離で互いに隔てられた点であり、
移動機構は、光学系における光軸に垂直な移動方向に対象物を連続的に直線移動させる機構であって、移動の際に対象物の各露光点が移動するラインとして移動方向に沿ったスキャンラインが設定されており、
各要露光点は、移動方向に並んでいるとともに、光軸に対して垂直であって移動方向にも垂直な方向にも並んでいてスキャンラインは平行に複数設定されており、
光学系は、空間光変調器のオン状態である各画素に対応した各対応座標上に当該画素による画素パターンを投影するものであり、
各画素パターンは、互いに重なっておらず、
露光制御データは、各画素パターンの配列において、光軸に垂直なある方向をX方向、光軸に垂直であってX方向にも垂直な方向をY方向としたとき、X方向に並ぶ画素パターンの各列は、隣りのX方向の列の画素パターンに対してY方向において同一直線上ではなくずれて配列され、X方向の列における各画素パターンは、隣りのX方向の列において隣り合う二つの画素パターンの間のX方向の位置に位置するよう各画素のオンオフを行うデータであり、
前記移動方向は、X方向に沿った方向であり、
Y方向における各画素パターンの幅は、各スキャンラインの離間間隔の2倍よりも狭く且つ1倍より広くて、対象物が移動機構によって移動した際、要露光点を中心とし露光点ピッチを一辺とする方形の領域が当該要露光点を通るスキャンライン上の画素パターンによって露光されるとともに隣りのスキャンライン上の画素パターンの周辺部によっても重畳的に露光されるようになっており、
各画素パターンにおける照度分布は、中央部において高く周辺部において低くなる分布であり、
露光制御データにおいて、所定回数として、最大回数と、最大回数よりも少なく且つ1回及び2回を含む回数とが設定されており、露光制御データは、移動機構による対象物の移動に伴って、画素パターンが投影されている対応座標に対象物の表面の同一の要露光点が前記所定回数位置して露光がされるようにするものであり、
前記所定回数は、設計露光パターンの境界までの距離が露光点ピッチ以上である要露光点であるにおいては最大回数であり、設計露光パターンの境界までの距離が露光点ピッチ未満である要露光点においては境界までの距離(0を除く)に応じて設定された最大回数よりも少ない回数(0回を除く)であり、
前記所定回数における最大回数は、同一の要露光点が当該回数位置して露光がされた場合、隣接する要露光点が実効露光境界となる回数であり、実効露光境界は、その境界を境に露光量が臨界露光量を下回る境界であることを特徴とするダイレクトイメージング露光装置。 - 前記空間光変調器は、デジタルミラーデバイスであることを特徴とする請求項1記載のダイレクトイメージング露光装置。
- 露光エリアに向けて光を指向させる状態であるオン状態と露光エリアに向けて光を指向させない状態であるオフ状態のいずれかとされる多数の画素を有する空間光変調器に光源からの光を照射する変調器照射ステップと、
空間光変調器を制御して、露光エリアに照射される光が設計露光パターンに従ったパターンとなるように空間光変調器を制御する変調器制御ステップと、
空間光変調器からの光を光学系により露光エリアに投影する投影ステップと、
臨界露光量以上の露光がされることによって感光する感光層が表面に形成されている対象物を露光エリアを通して相対的に且つ連続的に移動させる移動ステップと
を備えたダイレクトイメージング露光方法であって、
露光エリアには、空間光変調器の各画素に対応した対応座標が設定されており、
対象物の表面には、露光されるべき箇所を示すものとして要露光点が設定されており、各要露光点は露光点ピッチの距離で互いに隔てられた点であり、
移動ステップは、光学系における光軸に垂直な移動方向に対象物を連続的に直線移動させるステップであって、移動の際に対象物の各露光点が移動するラインとして移動方向に沿ったスキャンラインが設定されており、
各要露光点は、移動方向に並んでいるとともに、光軸に対して垂直であって移動方向にも垂直な方向にも並んでいてスキャンラインは平行に複数設定されており、
投影ステップは、空間光変調器のオン状態である各画素に対応した各対応座標上に当該
画素による画素パターンを投影するステップであり、
各画素パターンは、互いに重なっておらず、
変調器制御ステップは、各画素パターンの配列において、光軸に垂直なある方向をX方向、光軸に垂直であってX方向にも垂直な方向をY方向としたとき、X方向に並ぶ画素パターンの各列は、隣りのX方向の列の画素パターンに対してY方向において同一直線上ではなくずれて配列され、X方向の列における各画素パターンは、隣りのX方向の列において隣り合う二つの画素パターンの間のX方向の位置に位置するよう各画素のオンオフを行うステップであり、
前記移動方向は、X方向に沿った方向であり、
Y方向における各画素パターンの幅は、各スキャンラインの離間間隔の2倍よりも狭く且つ1倍より広くて、投影ステップ及び移動ステップは、要露光点を中心とし露光点ピッチを一辺とする方形の領域が、当該要露光点を通るスキャンライン上の画素パターンによって露光されるとともに隣りのスキャンライン上の画素パターンの周辺部によっても重畳的に露光されるステップであり、
各画素パターンにおける照度分布は、中央部において高く周辺部において低くなる分布であり、
変調器制御ステップ及び移動ステップにおいて、所定回数として、最大回数と、最大回数よりも少なく且つ1回及び2回を含む回数とが設定されており、変調器制御ステップ及び移動ステップは、移動機構による対象物の移動に伴って、画素パターンが投影されている対応座標に対象物の表面の同一の要露光点が前記所定回数位置して露光がされるようにするステップであり、
前記所定回数は、設計露光パターンの境界までの距離が露光点ピッチ以上である要露光点においては最大回数であり、設計露光パターンの境界までの距離が露光点ピッチ未満である要露光点においては境界までの距離(0を除く)に応じて設定された最大回数よりも少ない回数(0回を除く)であり、
前記所定回数における最大回数は、同一の要露光点が当該回数位置して露光がされた場合、隣接する要露光点が実効露光境界となる回数であり、実効露光境界は、その境界を境に露光量が臨界露光量を下回る境界であることを特徴とするダイレクトイメージング露光方法。 - 前記空間光変調器は、デジタルミラーデバイスであることを特徴とする請求項3記載のダイレクトイメージング露光方法。
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