JP2005189714A - 露光装置 - Google Patents

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隆之 植村
Daisuke Nakatani
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Abstract

【課題】 重層感光層が塗布された記録媒体を用いて、高感度部画像(例えば、高解像度が必要なプリントパターン部画像)と、低感度部画像(例えば、スルーホール内壁及び周縁の銅箔保護が必要なスルーホール部画像)と、を同時に露光する。
【解決手段】 第一感光層110と第二感光層108とで構成されるDFRを用い、パターン画像とスルーホール画像とに振り分け、パターン画像領域のドットパターンデータを間引き処理することで、同時露光が可能となり、露光処理時間が冗長することがない。シェーディング補正後のドットパターンに対して行うDFR対応の間引きを、予め設定した間引きパターンに基づいて実行するようにしたた。この間引きパターンでは、基本的に画像のエッジ部分を間引き対象から外しているため、エッジ部分の強調が維持され、解像度の低下を防止することができる。
【選択図】 図9

Description

本発明は、支持体表面上の導電膜に、相対的に低感度の第一感光層と、高感度の第二感光層を重合して形成された記録媒体へ光ビームを結像させ、前記記録媒体上の前記第一感光層及び第二感光層を露光する露光装置に関するものである。
従来、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)等の空間光変調素子(記録素子)が利用され、画像データに応じて変調された光ビームを照射する記録ヘッドを用いて記録媒体へ画像を記録する(例えば、感光材料への画像露光)画像記録装置が種々提案されている(特許文献1参照)。
例えば、DMDは、制御信号に応じて反射面の角度が変化する多数のマイクロミラーが、シリコン等の半導体基板上にL行×M列の2次元状に配列されたミラーデバイスであり、単一の光源をこのDMDに照射することで、DMDの分解能に応じた複数の光(ドットパターン)を独立して変調制御することができる。
一般に、DMD等の記録素子は、各行の並び方向と各列の並び方向とが直交するように格子状(マトリクス状)に配列されていが、この記録素子を、走査方向に対して傾斜させて配置することで、走査時に走査線の間隔が密になり、解像度を上げることができる。
ところで、上記画像記録装置を用いて記録媒体プリント配線基板のプリントパターンを記録することが実用化されている。すなわち、プリント配線基板の支持体表面上に張られた銅箔に、感光層を塗布し、プリントパターン画像を露光する。
この露光によって感光層は、光があたった部分が硬化して、これを現像するとプリントパターン部分のみが残る。
その後、エッチング処理を施すことで、プリントパターン部分以外の銅箔が溶出し、プリントパターンが形成される。
ここで、プリント配線基板には、表裏面を貫通し、かつ電気的に導通するスルーホールが存在する。このスルーホールの内壁及び周縁は、プリントパターンと同様に銅箔を残す必要があるため、同様に感光層に光をあてて露光し、硬化させることになる(テント部の形成)。
上記のようなプリント配線基板において、近年では、高精細なプリントパターンが要求されている。高精細であればあるほど、前記感光層は薄くしなければならない。例えば、解像度(線幅で20μm)を実現するためには、感光層の厚さは20μm以下であることが好ましい。
ところが、感光層の厚さを薄くすると、プリントパターンでは問題ないが、スルーホール部のテント性(被膜保護性)が悪化し、現像等で侵食してスルーホールの内壁又は周縁の銅箔を溶出させてしまう可能性がある。
そこで、本出願人は、感光層として、プリントパターン用の薄い層と、スルーホール部用(テント部用)の厚い層の2層構造の感光層を開発した(特願2003−177178)。
この場合、薄い層(プリントパターン用)は高感度とし、厚い層(テント部用)を低感度とすることで、露光量の差でそれぞれの目的にあった露光処理を行うことができる。
すなわち、プリントパターンの露光時は低い露光量で露光すると高感度の層のみが感じるため、テント部には影響がない。一方、テント部の露光時は高い露光量で露光することで、テント部を露光することができる。
米国特許第005132723号
しかしながら、上記従来の画像記録装置では、1個の光源をDMD等に照射し、このDMDの各反射面のオン/オフによって形成されるドットパターンで画像を形成しているため、画像領域を部分的に光量を変更することができない。
すなわち、同一プリンタ配線基板上のプリントパターン領域と、テント部領域とを同時に露光する場合、それぞれの領域において光量を変えることができない。
本発明は上記事実を考慮し、重層感光層が塗布された記録媒体を用いて、高感度部画像(例えば、高解像度が必要なプリントパターン部画像)と、低感度部画像(例えば、スルーホール内壁及び周縁の銅箔保護が必要なスルーホール部画像)と、を同時に露光することができる露光装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の発明は、支持体表面上の導電膜に、相対的に低感度の第一感光層と、高感度の第二感光層を重合して形成された記録媒体へ光ビームを結像させ、前記記録媒体上の前記第一感光層及び第二感光層を露光する露光装置であって、前記光ビームを照射する光学系を備えた複数の記録素子アッセンブリがx方向に沿って配列されてユニット化された記録ヘッドと、前記記録ヘッドと記録媒体とを、相対的にx方向とは交差するy方向へ往復移動させる移動手段と、前記記録媒体上に形成する高感度部画像並びに低感度部画像の位置から得られる画像データに対して、前記x方向のドットパターンの光量差を補正して補正画像データを生成する補正手段と、前記補正手段で補正された補正画像データに基づいて、前記移動手段による移動中に前記記録ヘッドからの光ビームの出力を制御し、前記x−y方向のドットパターンによって前記高感度部画像及び低感度部画像を露光する光ビーム出力制御手段と、前記補正画像データの基準となる前記高感度部画像及び前記低感度部画像の位置データ、並びに補正手段による補正結果に基づいて、前記高感度部画像の露光量を、前記低感度部画像の露光量よりも少なくする露光量調整手段と、を有している。
請求項1に記載の発明によれば、補正手段により、記録媒体上に形成する高感度部画像並びに前記記録媒体の表裏面を貫通する低感度部画像の位置から得られる画像データに対して、前記x方向のドットパターンの光量差を補正して補正画像データを生成する。
移動手段では、記録ヘッドと、記録媒体とを相対的に往復移動させる。
この移動中に光ビーム出力制御手段では、ドットパターンによって高感度部画像及び低感度部画像を露光する。
このとき、露光量調整手段により、高感度部画像は、相対的に感度が高い第二感光層のみが感光する露光量(低露光量)で露光する。一方、低感度部画像は、相対的に感度が高い第一感光層が感光する露光量(多露光量)で露光する。この第一感光層が感光するということは、重合されている第二感光層も感光する。
すなわち、補正画像データの基準となる前記高感度部画像の位置データと、前記低感度部画像の位置データとに基づいて、低感度部画像領域は露光量を多くし、配線パターン画像部領域は露光量を少なくすることで、それぞれの感光層で異なる領域を露光することができる。このとき、補正手段による補正結果を考慮する。
この結果、高解像度の画像が要求される配線パターン画像領域では、薄い肉厚の感光層(第二の感光層)を適用し、テント性(被膜保護性)を要求される低感度部画像領域では、厚い肉厚の感光層(第一感光層)を適用することで、同時露光であっても、それぞれの要求にあった露光が可能となる。
補正手段による光量補正と、第一感光層及び第二感光層への異なる露光量とが行われても、補正手段による補正結果を考慮しているため、互いの光量調整が悪影響を及ぼすことがない。
請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の発明において、前記補正手段が、前記画像データをランレングス圧縮した状態で、前記x方向のドットパターンの光量差に応じて、ランレングス値を第1の間引き処理によって補正画像データを生成し、露光量調整手段が、前記補正画像データを表すドットパターンの第2の間引き処理によって露光量を調整することを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、補正手段が、ランレングス圧縮後、前記x方向のドットパターンの光量差に応じて、ランレングス値を第1の間引き処理によって補正画像データを生成する。一方、露光量調整手段は、前記補正画像データを表すドットパターンの第2の間引き処理によって露光量を調整する。
すなわち、補正手段も露光量調整手段も、間引き処理によって光量調整を行っているため、特に第2の間引き処理の際には、第1の間引き処理の結果を考慮することで、間引き領域が一部に集中することを防止することができる。
請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の発明において、前記第2の間引き処理が、予め設定される間引き率に応じて決定される間引きパターンに基づいて実行されることを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、第2の間引き処理において、間引きパターンを予め決めておくことで、第1の間引き処理との間での悪影響を回避することができる共に、x方向の端部となるドットパターンを間引き対象から必ず外すことができる。
請求項4に記載の発明は、前記請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の発明において、前記高感度部画像の露光量EPと、前記低感度部画像の露光量ETとの関係を、EP/ET=0.01〜0.5とすることを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、第一感光層と第二感光層との露光量の差を、両者に比によって特定すると、高感度部画像(第二感光層)の露光量EPと、前記低感度部画像(第一感光層)の露光量ETとの関係を、EP/ET=0.01〜0.5とする。
EP/ET=0.01未満であると、100倍以上の光量差を生成しなければならず、現実的ではない。一方、EP/ET=0.5を超えると、2倍以下の光量差となり、互いに明確な露光領域を得ることができなくなる。
以下に、本発明に適用される媒体(重層感光材料、記録媒体としてのプリント配線基板)について説明する。
(重層感光材料(DFR)について)
本発明に適用される重層感光材料(DFR)は、バインダーポリマー、エチレン性不飽和結合含有モノマー、及び光重合開始剤を含む感光性樹脂組成物からなる層が少なくとも2層以上有し、相対的に低感度の第一感光層、相対的に高感度の第二感光層がこの順に積層されており、以下、ドライフィルムフォトレジスト(DFR)という。このDFRの組成の条件を列挙する。
(1) 前記第一感光層(低感度層)は、その厚さ寸法が50μm以下であり、第二感光層(高感度層)は、その厚さ寸法が1〜10μm以下であり、第二感光層の方が、第一感光層よりも厚い。
(2) 第二感光層を硬化させるために必要な光量Aと、第一感光層を硬化させるために必要な光量Bとの比A/Bが0.01〜0.5の範囲にある。
(3) 第二感光層を硬化させるために必要な光量Aと第一感光層の硬化が始まるまでに必要な光量Cとの差C−Aが、第二感光層を硬化させるために必要な光量Aの10倍より少ない量である。
(4) 第二感光層を硬化させるために必要な光量Aと、第一感光層の硬化が始まるまでに必要な光量Cとの差C−Aが、100mJ/cm2以下である。
(5) 第一感光層及び第二感光層が、互いに同一のバインダーポリマー、エチレン性不飽和結合含有モノマー、及び光重合開始剤を含み、第二感光層が第一感光層よりも光重合開始剤を多く含む。
(6) 第二感光層が、さらに増感剤を含む。
上記のようにDFRは、例えば、第二感光層の光重合開始剤の含有量を第一感光層よりも多くする、或いは第二感光層に増感剤を添加することにより得ることができる。
DFRにおいて用いるバインダーポリマーは、アルカリ性水溶液に可溶性であるか、或いはアルカリ性水溶液との接触により少なくとも膨潤する性質を持つ共重合体であることが好ましい。
エチレン性不飽和結合含有モノマーの好適な例としては、少なくとも2個のエチレン不飽和二重結合を有する化合物である(以下、多官能モノマーと言う)。例えば、このような多官能モノマーの例としては、特公昭36−5093号公報、特公昭35−14719号公報、特公昭44−28727号公報等に記載される化合物を挙げることができる。
光重合開始剤としては、芳香族ケトン、米国特許第2367660号明細書に開示されているピシナルポリケタドニル化合物、米国特許第2448828号明細書に記載されているアシロインエーテル化合物、米国特許第2722512号明細書に記載のα−炭化水素で置換された芳香族アシロイン化合物、米国特許第3046127号明細書及び同第2951758号明細書に記載の多核キノン化合物、米国特許第3549367号明細書に記載のトリアリールイミダゾール二量体とp−アミノケトンの組合せ、特公昭51−48516号公報に記載のベンゾチアゾール化合物とトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4239850号明細書に記載されているトリハロメチル−s−トリアジン化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されているトリハロメチルオキサジアゾール化合物等を挙げることができる。
本発明に適用されるDFRでは、感光層に増感剤を添加してもよい。増感剤は、通常は第二感光層にのみ添加する。DFRでは、感光層ロイコ色素を含むことができる。また、DFRには、感光層を着色させたり、保存安定性を付与したりする目的に染料を用いることができる。
DFRの第一感光層と第二感光層との密着性、或いは第二感光層とプリント基板形成用基板との密着性を向上させるために、感光層に公知の所謂密着促進剤を用いることができる。
支持体として用いられるのは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、三酢酸セルロース、二酢酸セルロース、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリ(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリスチレン、セロファン、ポリ塩化ビニルデン共重合体、ポリアミド、ポリイミド、塩化ビニル、酢酸ビニル共重合体、ポリテトラフロロエチレン、ポリトリフロロエチレン等の各種のプラスチックフィルムを挙げることができる。さらに、これらの二種以上からなる複合材料も使用することができる。
DFRは、第二感光層の上に、さらに保護フィルムを設けることができる。上記保護フィルムの例としては、前記支持体に使用されるものんぼ他、紙、或いはポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙等を挙げることができる。特に、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
(DFR層を持つプリント配線基板の製造方法の原理について)
以下に、本発明に適用されるDFR層を持つプリント配線基板の製造方法の原理について説明する。
内壁に銅めっき層を供えた直径3mmのスルーホールを有し、表面が研磨、乾燥した銅層で覆われた、ポリエチレンフィルムを剥離したDFRの第二感光層を重ね、ヒートロールラミネーターを用いて、気泡が入らないように圧着し、胴張積層板、第二感光層、第一感光層、そしてポリエチレンテレフターレートフィルムがこの順で積層された積層体を得る。
得られた積層体のポリエチレンテレフタレートフィルムの上から、波長405nmの青色レーザ光源を有する露光装置を用いて、銅張積層板の配線パターン形成領域に、4mJ/cm2の光を所定のパターン上に照射して、露光する。一方、銅張積層板のスルーホールの開口部及びその周囲領域に、40mJ/cm2の光を照射して、感光層を露光する。
露光後、積層体からポリエチレンテレフタレートフィルムを剥がし取り、次いで、濃度1質量%の炭酸ナトリウム水溶液を第二感光層表面にスプレーして、第一感光層及び第二感光層の未硬化領域を溶解除去して、硬化層レリーフを得る。
銅張積層板の硬化層パターンを観察したところ、配線パターン形成領域上の硬化層、及びスルーホール開口部上の硬化層に剥がれや破れなどの欠陥は見られなかった。また、硬化層の厚さを測定したところ、配線パターン形成領域上の硬化層の厚さは5μmであり、スルーホール開口部上の硬化層の厚さは30μmであった。
次いで、銅張積層板の表面に、塩化鉄エッチャント(塩化第一鉄含有エッチング溶液)をスプレー塗布して、硬化層で覆われていない露出した領域の銅層を溶解除去し、次いで、第2質量%の水酸化ナトリウム水溶液をスプレーして硬化層レリーフを除去して、スルーホールを有し、表面に配線パターン状の銅層を備えたプリント配線板を得る。得られたプリント配線板のスルーホール部を目視で観察したところ、スルーホール内壁の銅めっき層に以上は見られなかった。
以上説明した如く本発明では、重層感光層が塗布された記録媒体を用いて、高感度部画像(例えば、高解像度が必要なプリントパターン部画像)と、低感度部画像(例えば、スルーホール内壁及び周縁の銅箔保護が必要なスルーホール部画像)と、を同時に露光することができるという優れた効果を有する。
図1及び図2には、本実施の形態に係るフラッドベッドタイプの画像露光装置10が示されている。
画像露光装置10は、棒状の角パイプを枠状に組み付けて構成された矩形状の枠体12に各部が収容されて構成されている。なお、枠体12には、図示しないパネルが張り付けられることで、内外を遮断している。
枠体12は、背高の筐体部12Aと、この筐体部12Aの一側面から突出するように設けられたステージ部12Bと、で構成されている。
ステージ部12Bは、その上面が筐体部12Aよりも低位とされ、作業者がこのステージ部12Bの前に立ったときに、ほぼ腰高の位置となっている。
ステージ部12Bの上面には、開閉蓋14が設けられている。開閉蓋14の筐体部12A側の一辺には、図示しない蝶番が取付けられており、この一辺を中心として、開閉動作が可能となっている。
開閉蓋14を開放した状態のステージ部12Bの上面には、露光ステージ16が露出可能となっている。
露光ステージ16は、定盤18の長手方向に沿って配設された一対の摺動レール20を介して支持され、図1のy方向へ摺動可能となっている。
露光ステージ16には、記録媒体22が位置決めされるようになっている。
露光ステージ16における定盤18上での移動軌跡(図1のy方向)のほぼ中間位置には、露光ヘッドユニット28が配設されている。
露光ヘッドユニット28は、前記定盤18の幅方向両端部の外側にそれぞれ立設された一対の支柱30に掛け渡されるように破折されている。すなわち、露光ヘッドユニット28と定盤18との間を前記露光ステージ16が通過するゲートが形成される構成である。
露光ヘッドユニット28は、複数のヘッドアッセンブリ28Aが前記定盤18の幅方向に沿って配列されて構成されており、前記露光ステージ16を定速度で移動させながら、所定のタイミングでそれぞれのヘッドアッセンブリ28Aから照射される複数の光ビーム(詳細後述)を前記露光ステージ16上の記録媒体22へ照射することで、感光材料16を露光することができるようになっている。
図3(B)に示される如く、露光ヘッドユニット28を構成するヘッドアッセンブリ28Aは、m行n列(例えば、2行5列)の略マトリックス状に配列されており、これら複数のヘッドアッセンブリ28Aが前記露光ステージ16の移動方向(以下走査方向という)と直交する方向に配列される。本実施の形態では、記録媒体22の幅との関係で、2行で合計10個のヘッドアッセンブリ28Aとした。
ここで、1つのヘッドアッセンブリ28Aによる露光エリア28Bは、走査方向を短辺とする矩形状で、且つ、走査方向に対して所定の傾斜角で傾斜しており、露光ステージ16Aの移動に伴い、記録媒体22にはヘッドアッセンブリ28A毎に帯状の露光済み領域が形成される(図3(A)参照)。
図1に示される如く、前記筐体部12A内には、前記定盤18上の露光ステージ16の移動を妨げない別の場所に光源ユニット30が配設されている。この光源ユニット30には複数のレーザー(半導体レーザー)を収容しており、このレーザーから出射する光を光ファイバー(図示省略)を介して、それぞれのヘッドアッセンブリ28Aへ案内している。
それぞれのヘッドアッセンブリ28Aは、前記光ファイバーによって案内され、入射された光ビームを空間光変調素子である図示しないデジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)によって、ドット単位で制御し、記録媒体22に対してドットパターンを露光する。本実施の形態では、前記複数のドットパターンを用いて1画素の濃度を表現するようになっている。
図4に示される如く、前述した帯状の露光済み領域28B(1つのヘッドアッセンブリ28A)は、二次元配列(例えば4×5)された20個のドットによって形成される。
また、前記二次元配列のドットパターンは、走査方向に対して傾斜されていることで、走査方向に並ぶ各ドットが、走査方向と交差する方向に並ぶドット間を通過するようになっており、実質的なドット間ピッチを狭めることができ、高解像度化を図ることができる。なお、上記のようにヘッドアッセンブリ28Aの傾斜は、装置の標準解像度の設定によっては、同一走査線上に複数のドットパターンが重複する場合がある。このような場合には、何れか一方のドットパターン(図4では、斜線としたドットパターン)に対応するDMDを常にオフ状態し、不使用のドットパターンを設ければよい。
ここで、ステージ部12Bにおいて、前記露光ステージ16上に位置決めされた記録媒体22への露光処理は、前記露光ステージ16に記録媒体22を載置し、定盤18上の摺動レール20に沿って奥側へ移動するとき(往路)ではなく、一旦、定盤18の奥側端部へ到達して、前記ステージ部12Bへ戻るとき(復路)に実行される。
すなわち、往路走行は、露光ステージ16上の記録媒体22の位置情報を得るための移動であり、この位置情報を得るためのユニットとして、定盤18上には、アライメントユニット32が配設されている。
アライメントユニット32は、前記露光ヘッドユニット28よりも往路方向奥側に配設されている。
アライメントユニット32では、前記露光ステージ16上の記録媒体22へ光を照射し、その反射光を撮影し、記録媒体22上のマークをする。
露光ステージ16と、記録媒体22とは、作業者が記録媒体22を載置することで、その相対位置関係が決まるため、若干のずれが生じることがある。前記撮影されたマークによって前記ずれが認識され、露光ステージ16と既知の相対関係となっている前記露光ヘッドユニット28による露光タイミングに補正をかけ、記録媒体22と画像との相対位置を所望の位置としている。
(シェーディング補正)
ここで、露光ヘッドユニット28は、それぞれ独立した光源を持つ複数のヘッドアッセンブリ28Aがx方向に配列されており、それぞれがDMDによって複数ドットを形成している構造上、光源の光量むらやDMDの反射率むら等に起因して、x方向にシェーディングが発生する場合がある(図12(A)参照)。このシェーディングでは、例えば、適正光量(図12(A)の一点鎖線レベル)よりも光量が多いと線幅が太くなり(図12(B)参照)、光量が少ないと線幅が細くなる(図12(C)参照)。
そこで、本実施の形態では、予めシェーディング分の光量差を測定しておき、この測定結果に基づいて、画像データの補正値(補正係数)を記憶すると共に、入力される画像データをこの補正値(補正係数)に基づいて補正している(補正画像データ)。
補正の具体的な手段は、画像データを表すドットパターンにおいて、例えば、1画素を8ドットパターンで表現する場合、このドットパターンを間引くことで実現している(第1の間引き処理)。
図13は、光量過多となるシェーディング補正の結果を示しており、図13(A)の入力画像に対して、図13(B)は画像全体を平均的に間引くことでシェーディング補正を行った例であり、図13(C)は画像両端部のドットパターンを削除してシェーディング補正を行った例である。これにより、露光ヘッドユニット28の光量補正が可能となる。なお、このドットパターンは、図10に示される如く、実際には隣接するドットパターンが重なり合って露光され、複数のドットパターンによって1画素を表現するようになっているが、図13では、1個のドットパターンを1個の正方形で示している。本実施の形態では、ドットパターンの径寸法が約0.3μmであり、解像度は、最小線幅として20μmの線が描ける程度となっている。
(パターン/スルーホール露光量補正)
ここで、本実施の形態の記録媒体22は、プリント配線基板22P(図5参照)であり、前記画像露光装置10は、このプリント配線基板22P上に塗布された感光層を露光し、適当なプリント配線パターンを形成する役目を有している。
本実施の形態に適用されるプリント配線基板22P(完成状態)には、適宜銅箔で形成されたプリント配線パターン100が施され、適宜箇所に直径3mm程度のスルーホール102が設けられている。このスルーホール102は、周縁部並びに内壁に銅箔106(図6参照)が形成されており、例えば、電子部品の電気的かつ構造的に接続する位置として適用される、或いは、プリント配線基板22Pの表裏面に設けられたプリント配線パターン同士の導通に適用されるようになっている。
プリント配線基板22Pは、図6(A)に示される如く、原基板22Aから生成されるようになっている。
原基板22Aは、支持体107の表面(或いは表裏面)に銅箔106が張り付けられ(蒸着され)、その上に第二感光層108、第一感光層110の順に感光層が塗布されている。なお、図6(A)では、保護層等は省略してある。
この原基板22Aを、前記画像露光装置10に装填し、前記第一感光層110及び第二感光層108をプリントパターンデータに基づいて露光することになるが、このとき、図6(B)に示される如く、配線パターン画像領域とスルーホール部画像領域とで、露光量を変えている(露光量制御については後述)。
露光量を変えることで、第一感光層110と第二感光層108とは、異なる領域が露光され、硬化する(図6(C)参照)。
この感光層(第一感光層110及び第二感光層108)の硬化状態で現像処理を施すと(図6(D)参照)、硬化した感光層のみが残り、その他の非硬化部分が除去される。
その後、エッチング処理を施すと、露出している銅箔106と、硬化している感光層(第一感光層110及び第二感光層108)が溶出し、完成されたプリント配線基板22P(図6(E)参照)を仕上げることができる。
図7には、本実施の形態における画像露光装置10において、シェーディング補正、並びに図6(B)に示した、配線パターン画像領域とスルーホール部画像領域とで露光量を変えるための露光制御のための機能ブロック図が示されている。
プリントパターンデータは、データ入力部112に入力されて、画像データ生成部114と、パターン領域/スルーホール部領域判別部116とに送出される。
画像データ生成部114では、プリント配線基板22Pの表面を画像領域として、入力されたプリントパターンデータに基づいて、画像データを生成し、ドットパターン作成部118へ送出する。ドットパターン作成部118では、画像データをドットパターンデータに変換し、この作成されたドットパターンデータをランレングス圧縮処理部119へ送出する。ランレングス圧縮処理部119では、ドットパターンデータをランレングス圧縮し、シェーディング補正部121を介して間引き処理部120へ送出する。
図14に示される如く、シェーディング補正部121には、データ入力部150が設けられ、前記ドットパターンデータはこのデータ入力部150に入力される。データ入力部150では、ドットパターンデータが入力されると、シェーディング補正データ読出部152へ読出指示信号が送出され、これにより、シェーディング補正データメモリ154から予め記憶されているシェーディング補正データが読み出され、シェーディング補正処理部156へ送出される。
一方、データ入力部150に入力されたドットパターンデータは、前記シェーディング補正データの送出と同期して、シェーディング補正処理部156へ送出される。シェーディング補正処理部156では、前記シェーディング補正データに基づいて補正(例えば、平均的な間引き処理(図13(B)参照))が実行され、図7の間引き処理部120へ送出される。
図7に示される如く、パターン領域/スルーホール領域判別部116では、入力されたプリントパターンデータに基づいて、パターン領域と、スルーホール部領域とを判別し、パターン領域の画像を形成するドットパターンを間引くための間引き指示データを間引き処理部120へ送出する。
この間引き処理部120には、前記シェーディング補正部121でシェーディング補正されたドットパターンデータが入力されており、その中から、パターン領域の画像に対して、間引き処理が実行される(第2の間引き処理)。
この間引き処理により、パターン領域とスルーホール部領域とが受ける露光量の比は、パターン領域露光量EP/スルーホール部領域露光量ES=1/8(0.125)となり、EP/ES=0.01〜0.5の条件の範囲となっている(図8参照)。なお、図8では、縦軸を硬化度としているが、本実施の形態では、硬化度と膜厚とを同等に扱うことができ、膜厚が厚いほど硬化するのに露光量を多く必要とする。
このような間引き処理が施されたドットパターンデータは、露光制御部122へ送出される。
露光制御部122では、処理開始タイミング(露光ステージ16の移動開始時期)に基づいて、光源ユニット30の光源ドライバ124へ点灯信号を送出することで、光源ドライバ124は、LD126を点灯させる。
また、露光制御部122では、露光開始タイミング(本実施の形態では、露光ステージ16の復路移動中における露光ヘッドユニット28との対応時期)に、ドットパターンデータに基づいて、複数のヘッドアッセンブリ28AのDMDドライバ128を制御して、DMD130にオン/オフ信号を送出する。
ところで、前記間引き処理部部120での間引き処理(第2の間引き処理)は、パターン領域とスルーホール領域との露光量差を得るためのものであるが、その前に、画像データは、シェーディング補正によって既に間引き処理(第1の間引き処理)が行われている。言い換えれば、間引きの間引きがなされていることになり、これを独立して行った場合、間引き率が多くなって、鮮明な(高解像度の)画像が得られない場合がある。
そこで、本実施の形態では、上記シェーディング補正による第1の間引き処理と、DFR(第一感光層110及び第二感光層108)に対応して行う第2の間引き処理とを、互いに考慮した間引き処理を実行している。以下、単純な系を例にとり説明する。
図15に示される如く、x方向の画像データ(画素)が、「11001」であり、各画素を8ドットパターンで表現する場合、それぞれに8ドットパターンを割り当てる。
このドットパターンに対してランレングス圧縮を行う。ランレングス圧縮とは、連続する同一のドットパターン(「1」、「0」の何れか)を長さで表現する圧縮方法であり、当該長さによって符号が決まっており(MH符号表)、この符号表に基づいて変換していく。例えば、「元データ」→『圧縮データ』とすると、「0000000」→『1111』、「111」→『10』、「11111111」→『000101』…等となり、ビット数が減ることがわかる。
上記x方向の画像データ「11001」は、ランレングス圧縮によれば、「1」が2連続であるため16ドットパターン、「0」が2連続であるため8ドットパターン、「1」が単独であるため8ドットパターンの長さとなる。
次に、このランレングス圧縮されたドットパターンデータに対して、シェーディング補正を行う。ここでは、黒(「1」)の線幅の両端を2ドットパターンずつ(合計4ドットパターン)削減することとすると、仮の画像データα、βを利用して、黒(「1」)のドットパターンを2ドットずつ左右の白(「0」)に振り分ける。
次に、DFR対応の間引きを行うが、ここでは1/8間引きを考える。
第一感光層110の場合、間引き処理は不要であるため、ランレングス圧縮されたデータ通りとなる。一方、第二感光層108の場合、予め定められた間引きパターン(図16参照)に基づいて、間引き処理が実行される(後述)。なお、左右の両端の2ドットずつの白(「0」)データは、仮に設定したものであり、データとしては無視される。この結果、間引き処理が実行されても、両端のドットは間引き対象から外されるため、エッジが強調され、解像度を維持することが可能となる。
図16に示す間引きパターンは、8画素単位で間引くことを前提して設定されたものであり、ベストパターンとしては17ドットパターンとなる。すなわち、17ドットパターンでは、両端と中央のドット(合計3ドット)以外が間引き対象となり、バランスがよい。
なお、パターンを無限に持つことができないため、利用最低ランレングス値を22(6画素間引きを回避するため)とするため、8倍の露光エネルギーを得るためのベストパターンである16を加算した38ドットパターンを上限として設定する。
ランレングスドットパターンが38ドット以上の場合には、ベストパターンの内、2単位(8画素×2)分をベストパターンに従い間引きを実行し、これを繰り返すことで、38ドット未満とし、余り分を図16に示した間引きパターンに基づいて間引きを実行する。
上記のような間引きパターンを設定しておくことで、シェーディングによる間引きと、DFR(第一感光層110及び第二感光層108)に対応させる間引きとが行われても、一部に偏った間引きが回避されることになる。
例えば、図9(A)に示す画像がパターン領域の画像としてドットパターンデータ作成部118(図7参照)で作成された場合(十字画像)、シェーディング補正によって画像を間引く(光量過多の場合)ことで、図9(B)のような画像となる。その後、間引き処理部120(図7参照)では、前記エッジ部分のドットパターンを間引き対象から外し、それ以外のドットパターンで間引き処理を実行している(図9(C)参照)。
以下に本実施の形態の作用を説明する。
(露光処理の流れ)
記録媒体22を表面に吸着した露光ステージ16は、リニアモータ部26の駆動力により、定盤18の摺動レール20に沿ってステージ部12Bから筐体部12Aの奥側へ一定速度で移動される(往路移動)。ここで露光ステージ16がカメラユニット32を通過する際に、記録媒体22に予め付与されたマークを検出する。このマークは、予め記憶されたマークと照合され、その位置関係に基づいて露光ヘッドユニット28による露光開始時期等が補正される。
露光ステージ16が往路端まで至ると、折り返してステージ部12B方向へ定速度で戻ってくる(復路移動)。この復路移動中に露光ヘッドユニット28を通過することになる。
露光ヘッドユニット28では、前記補正された露光開始時期に基づいて、DMDにレーザ光が照射され、DMDのマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光が光学系を介して記録媒体22へと案内され、この記録媒体22上に結像される。
上記のように、本実施の形態の画像露光装置10は、露光ステージ16の往復移動によって、記録媒体22と露光ヘッドユニット16との相対位置に基づいて、露光開始時期を設定し(往路移動)、露光ヘッドユニット16による露光処理が実行される(復路移動)。
ここで、本実施の形態として記録媒体22として適用されるプリント配線基板22Pでは、高解像度を要求されるパターン領域と、テント性(被膜保護性)を要求されるスルーホール部領域とが混在しており、従来では、同一厚さの感光層で同一の露光量で露光していたため、何れか一方が犠牲になる。
より具体的に言えば、パターン領域の高解像度を達成するためには、感光層は薄くする必要があり、この結果、スルーホール部領域の感光層も薄くなり、テント性(被膜保護性)が低下する。
一方、スルーホール部領域のテント性(被膜保護性)を達成するためには、感光層は厚くする必要があり、この結果、パターン領域の感光層も厚くなり、解像度の低下を招く。
このため、本実施の形態では、低感度かつ厚肉の第一感光層110と、高感度かつ薄肉の第二感光層108とを重合し、パターン領域とスルーホール部領域とでそれぞれ異なる露光量で同時露光を可能とし、二律背反であった高解像度化と、テント性(被膜保護性)の向上を両立している。
また、本実施の形態では、2種類の感光層(第一感光層110及び第二感光層108)を同時に露光する手段としてドットパターンの間引きによって実現している。さらに、この間引き処理の前に、シェーディング補正による間引きを行っている(図12及び図13参照)。このため、本実施の形態では、上記目的の異なる2回の間引き処理により、画像の一部に偏った間引きがなされない配慮がなされている。
すなわち、図16に示される如く、シェーディング補正がなされたドットパターンに対して、DFR対応の間引きパターンを予め設定しておき、必ず画像エッジが残る(間引き対象から外す)ようにしている。
これにより、2回の間引きがあっても、画像のエッジが維持され、解像度が低下するようなことがない。
以下、図11のフローチャートに従い、ドットパターンデータ作成及び間引き制御を主体とした露光制御の流れを説明する。
ステップ200では、データが入力されたか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ202へ移行してプリント配線基板22P上に露光する画像の画像データを生成する。
次のステップ203では、前記生成された画像データに基づき、本実施の形態にかかる画像露光装置10に適合するドットパターンデータに変換してステップ204へ移行する。
ステップ204では、まずランレングス圧縮処理が実行され、次いでステップ205へ移行してシェーディング補正(第1の間引き)が実行される(図9(A)から図9(B)の状態)。
次のステップ206では、前記入力されたデータに基づいて、プリント配線基板22P上のパターン画像領域と、スルーホール部画像領域とを判別し、次いでステップ208へ移行して、上記判別結果に基づいて第2の間引きデータを作成し、ステップ210へ移行してドットパターンデータに対して第2の間引き処理を施す。すなわち、パターン画像領域の露光対象となる第二感光層108に対しては、感度が高いため、露光量を低くして第一感光層110に影響を与えないようにする。
一方、スルーホール部画像領域の露光対象となる第一感光層110に対しては、感度が低いため、もともと作成されたドットパターンデータのまま適用する。
本実施の形態の第2の間引き処理によれば、パターン画像領域に対応する第二感光層108への露光量EPとスルーホール部画像領域に対応する第一感光層110への露光量ESとの比は、EP/ES≒1/8=0.125であり、条件(EP/ES=0.01〜0.5)の範囲内となる(図8参照)。
次のステップ212では、露光準備が完了したか否かが判断され、肯定判定されると、ステップ214へ移行して露光処理が実行される。なお、露光処理については、本実施の形態の作用の最初に説明したとおりである。
以上説明したように本実施の形態では、第一感光層110と第二感光層108とで構成されるドライフィルムレジスト(DFR)を用い、プリント配線基板22P上に混在するパターン画像と、スルーホール部画像とを、それぞれ異なる感光層を対応させた。すなわち、第一感光層110は、低感度であり、これを厚肉としてスルーホール部画像用とした。これにより、スルーホール部画像領域のテント性(被膜保護性)を向上することができる。第二感光層108は、高感度であり、これを薄肉としてパターン画像用とした。これにより、パターン画像領域の高解像度化を実現することができる。
また、上記DFR対応の間引き(第2の間引き)の前に、シェーディング補正による間引き(第1の間引き)がなされている場合がある。この場合、それぞれの間引き処理を独立して実行すると、画像の一部が集中的に間引かれて、結果として偏った間引き処理がなされることで、画質の低下を招くことがあった。そこで、本実施の形態では、シェーディング補正後のドットパターンに対して行うDFR対応の間引きを、予め設定した間引きパターン(図16参照)に基づいて実行するようにしたた。この間引きパターンでは、基本的に画像のエッジ部分を間引き対象から外しているため、エッジ部分の強調が維持され、解像度の低下を防止することができる。
また、この異なる感光層への露光量を、パターン画像領域のドットパターンデータを間引き処理することで、同時露光が可能となり、露光処理時間が冗長することがなく、従来の露光処理時間とほぼ変わらない状態で、プリント配線基板22Pへの露光処理を完了することができる。
さらに、間引き処理の際、画像のエッジ部分に対応するドットパターンを間引き対象から外したため、エッジ部分が明確となり、解像度の低下を防止することができる。
なお、本実施の形態では、間引きによって第二感光層108の露光量EPと第一感光層110の露光量ESとの比(EP/ES)を1/8としたが、この数値に限らず、EP/ES=0.01〜0.5の範囲内であればよい。
本実施の形態の画像記録装置の概略を示す斜視図である。 本実施の形態の画像記録装置の概略略を示す側面図である。 (A)露光ヘッドユニットによる露光領域を示す平面図、(B)はヘッドアッセンブリの配列パターンを示す平面図である。 単一のヘッドアッセンブリにおけるドットパターンの配列状態を示す平面図である。 本実施の形態の記録媒体として適用されるプリント配線基板の一部を示す正面図である。 図5のVIーVI線断面図であり、原基板から、露光、現像、エッチングの各処理によってプリント配線基板が仕上がるまでの過程を示した流れ図である。 本実施の形態における画像露光装置10において、配線パターン画像領域とスルーホール部画像領域とで露光量を変えて露光制御するための機能ブロック図であRU. 露光量と感度との関係を示した特性図である。 特定のドットパターンの間引きの状態を示す正面図である。 ドットパターンのエネルギー分布並びにドットパターン径を示す模式図である。 ドットパターンデータ作成及び間引き制御を主体とした露光制御の流れを示すフローチャートである。 (A)はヘッドアッセンブリにおけるx方向のシェーディングによる光量特性図、(B)は光量過多による線幅の拡張状態を示す平面図、(C)は光量不足による線幅の縮小状態を示す平面図である。 (A)は元画像パターン図、(B)は平均間引きによるシェーディング補正パターン図、(C)は両端間引き補正パターン図である。 図7に示すシェーディング補正部の詳細を示す機能ブロック図である。 ドットパターンデータの処理の流れを示す説明図である。 DFR対応間引き処理時の間引きパターンを示す平面図である。
符号の説明
10 画像露光装置
12 枠体
12A 筐体部
12B ステージ部
14 開閉蓋
16 露光ステージ(移動手段)
18 定盤(移動手段)
22 記録媒体
22P プリント配線基板(記録媒体)
28 露光ヘッドユニット(記録ヘッド)
28A ヘッドアッセンブリ
28B 露光エリア
30 光源ユニット
32 アライメントユニット
100 プリント配線パターン(高感度部)
102 スルーホール(低感度部)
106 銅箔
107 支持体
108 第二感光層
110 第一感光層
112 データ入力部
114 画像データ生成部
116 パターン領域/スルーホール領域判別部
118 ドットパターン作成部
119 ランレングス圧縮処理部
120 間引き処理部(露光量調整手段)
121 シェーディング補正部(補正手段)
122 露光制御部(光ビーム出力制御手段)
124 光源ドライバ
126 LD
128 DMDドライバ
130 DMD
150 データ入力部
152 シェーディング補正データ読出部
154 シェーディング補正データメモリ
156 シェーディング補正処理部

Claims (4)

  1. 支持体表面上の導電膜に、相対的に低感度の第一感光層と、高感度の第二感光層を重合して形成された記録媒体へ光ビームを結像させ、前記記録媒体上の前記第一感光層及び第二感光層を露光する露光装置であって、
    前記光ビームを照射する光学系を備えた複数の記録素子アッセンブリがx方向に沿って配列されてユニット化された記録ヘッドと、
    前記記録ヘッドと記録媒体とを、相対的にx方向とは交差するy方向へ往復移動させる移動手段と、
    前記記録媒体上に形成する高感度部画像並びに低感度部画像の位置から得られる画像データに対して、前記x方向のドットパターンの光量差を補正して補正画像データを生成する補正手段と、
    前記補正手段で補正された補正画像データに基づいて、前記移動手段による移動中に前記記録ヘッドからの光ビームの出力を制御し、前記x−y方向のドットパターンによって前記高感度部画像及び低感度部画像を露光する光ビーム出力制御手段と、
    前記補正画像データの基準となる前記高感度部画像及び前記低感度部画像の位置データ、並びに補正手段による補正結果に基づいて、前記高感度部画像の露光量を、前記低感度部画像の露光量よりも少なくする露光量調整手段と、
    を有する露光装置。
  2. 前記補正手段が、前記画像データをランレングス圧縮した状態で、前記x方向のドットパターンの光量差に応じて、ランレングス値を第1の間引き処理によって補正画像データを生成し、
    露光量調整手段が、前記補正画像データを表すドットパターンの第2の間引き処理によって露光量を調整することを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. 前記第2の間引き処理が、予め設定される間引き率に応じて決定される間引きパターンに基づいて実行されることを特徴とする請求項2記載の露光装置。
  4. 前記高感度部画像の露光量EPと、前記低感度部画像の露光量ETとの関係を、EP/ET=0.01〜0.5とすることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の露光装置。
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