JP2003156853A - 露光装置および露光方法 - Google Patents

露光装置および露光方法

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JP2003156853A
JP2003156853A JP2001354066A JP2001354066A JP2003156853A JP 2003156853 A JP2003156853 A JP 2003156853A JP 2001354066 A JP2001354066 A JP 2001354066A JP 2001354066 A JP2001354066 A JP 2001354066A JP 2003156853 A JP2003156853 A JP 2003156853A
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substrate
light source
exposure
scanning
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Masato Hara
正人 原
Yoshinori Kobayashi
義則 小林
Shigetomo Ishibashi
臣友 石橋
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Pentax Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板の部位に応じて露光量を変えられる露光
装置を提供する。 【解決手段】 本発明に係る露光装置は、露光用の光を
照射する第1及び第2の光源(U1、U2)と、基板の
表面に設けられたフォトレジスト層を露光するために、
第1及び第2の光源からの光を走査方向に並べて基板上
で走査させる走査部(112)と、基板の部位により露
光量を変えられるように、光の走査方向の位置に応じ
て、第1及び第2の光源の点灯消灯をそれぞれ独立して
制御する点灯制御部(126)とを備える。第1および
第2の光源は、それぞれ、2次元配列された複数の発光
部を有する。発光部の数密度は、第1および第2の光源
において異なる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感光性のフォトレジス
ト層が設けられている基板を露光するための露光装置に
関し、特に、基板の部位により露光量を変えられる露光
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器は、多種多様な電子デバ
イスを多層プリント基板に取り付け、互いに接続するこ
とにより製作されている。電子デバイスの取り付けに利
用される多層プリント基板は、複数の銅張積層板を重ね
合わせたものである。このような多層プリント基板を製
造するときは、はじめに、銅張積層板と接着シートとを
多数枚互い違いに積層した上で、加熱、加圧する。これ
により、銅張積層板が重ね合わされた状態で接着され、
多層の基板が得られる。
【0003】次に、得られた基板の表面にラミネータに
よりフォトレジスト層が設けられる。具体的には、例え
ば厚みが30μm前後のドライフィルムレジストを2本
のヒートロールにより基板を挟み込んで熱圧着させる事
により基板表面に貼り付けられる。これにより、ドライ
フィルムレジストが基板の表面に圧着され、露光装置に
よりマスクパターンを露光、転写できる基板が得られ
る。
【0004】ところで、上記のようにして基板を製造す
る場合、重ね合わせた銅張積層板を接着するために加
熱、加圧する過程において、各銅張積層板の基材である
エポキシ樹脂等が端部から流れ出し、その結果、積層さ
れた基板の端部の厚みが中央部よりも薄くなることがあ
る。基板の中央部に対する端部の厚みの変化は、ときに
は、数10μmにも及ぶことがある。このように、端部
と中央部で厚みが異なる基板に前述したドライフィルム
レジストをロールコータを用いて圧着すると、今度は、
ドライフィルムレジストの厚みが端部で中央部より厚く
なってしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、ドライフ
ィルムレジストの厚みが基板の全体において一様でない
場合、露光工程において基板全体を一様な光量で露光す
ると、基板中央のフォトレジスト層が適切な露光量で露
光されるのに、基板端部のフォトレジスト層の露光量が
不足するという事態が生じる。例えばドライフィルムレ
ジストにポジタイプ感光剤を利用している場合、露光量
が不足した基板端部では、現像時にフォトレジスト層が
きれいに剥離せずにゴミとして残り、その後の工程でエ
ッチング不良等を生じさせる原因となる。本発明は、上
記のような問題を解決すべく、基板の部位に応じて露光
量を変えられる露光装置を提供することを目的としてい
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る露光装置
は、露光用の光を照射する第1及び第2の光源と、基板
の表面に設けられたフォトレジスト層を露光するため
に、第1及び第2の光源からの光を走査方向に並べて基
板上で走査させる走査部と、第1及び第2の光源の点灯
消灯を制御する点灯制御部とを備える。ここで、点灯制
御部は、基板の部位により露光量を変えられるように、
上記光の走査方向の位置に応じて、第1及び第2の光源
の点灯消灯それぞれ独立して制御する。
【0007】上記の露光装置では、第1及び第2の光源
から照射されたそれぞれの光が基板上で露光できる領域
の走査方向に直交する非走査方向への幅が、基板の非走
査方向における幅以上であることが好ましい。この条件
が満たされる場合には、一度の走査で基板の全体を露光
できる。
【0008】例えば、基板が第1の領域と、フォトレジ
スト層の厚みが第1の領域より厚い第2の領域とを有す
る場合には、点灯制御部が、少なくとも第1の領域を露
光するように第1の光源の点灯消灯を制御すると共に、
第2の領域のみを露光するように第2の光源の点灯消灯
を制御すれば、フォトレジスト層の厚みに応じた適切な
露光量で基板を露光することが可能になる。
【0009】ここで、点灯制御部は、基板のサイズが設
定される基板サイズ設定部と、基板において露光量を変
更すべき領域の走査方向の幅を設定する幅設定部と、基
板サイズ設定部及び幅設定部とに設定されている情報に
基づいて第1又は第2の光源を点灯又は消灯させるべき
位置を求める点灯位置演算部とを含むことが望ましい。
【0010】上記露光装置では、第1および第2の光源
は、互いに異なる光量で発光することであってもよい。
また、第1および第2の光源は、それぞれ、2次元配列
された複数の発光部を有することであってもよい。この
場合には、第1および第2の光源は、互いに異なる数密
度で複数の発光部を配列させていると、基板のある領域
を第1の光源で露光する一方で、他の領域を第2の光源
で露光することにより、基板の異なる領域を異なる露光
量で露光することが可能になる。なお、発光部として発
光ダイオードを用いると、例えば光源として高圧水銀灯
を使用する場合と比較して消費電力を低く抑制でき、ま
た、露光装置を小型化することが可能となるという利益
がある。
【0011】また、本発明に係る他の露光装置は、2つ
の補助光源と、2つの補助光源の間に配置され、照射す
る光量がその補助光源より小さい主光源と、主光源およ
び補助光源の各々から照射された光を、当該光が並んで
いる方向に沿って、フォトレジスト層が設けられている
基板上で走査させる走査部と、主光源および補助光源に
よって光が照射される光照射領域内に、その光照射領域
より面積が小さい基板を保持する基板保持部とを備え
る。そして、この露光装置では、走査部が、補助光源の
一方から照射された光が基板の一方の端部を露光する位
置と、補助光源の他方から照射された光が基板の他方の
端部を露光する位置との間で往復するように主光源およ
び補助光源から照射された光を走査する。
【0012】上記露光装置では、主光源および補助光源
が、それぞれ、基板を一様な露光量で露光できるように
配列された複数の発光部を有することであってもよい。
この場合、補助光源から基板に照射される光の光量が主
光源よりも大となるように、主光源よりも高い数密度で
補助光源に発光部が配列されていることが好ましい。
【0013】また、走査部は、主光源および補助光源か
らの光が照射される光照射領域の一方の端が前記基板の
一方の端に一致する位置と、前記光照射領域の他方の端
が基板の他方の端に一致する位置との間で露光領域が移
動するように主光源および補助光源からの光を走査する
ことが好ましい。
【0014】また、本発明は、上記の他に、フォトマス
クのパターンが転写されるパターン領域と、パターンが
転写されない周辺領域とを有する基板を露光するための
露光装置を提供する。この露光装置は、露光用の光を照
射する光照射部と、基板の表面に設けられたフォトレジ
スト層を露光するために、光照射部からの光を基板上で
走査させる走査部とを備える。そして、この露光装置で
は、光照射部が、パターン領域を露光するための光源
と、周辺領域の一部のみを露光するための光源とを有す
る。
【0015】一方、本発明に係る露光方法では、第1お
よび第2の光源からの光を走査方向に並べて基板上で走
査させ、基板の部位により露光量を変えられるように、
それら光の走査方向の位置に応じて、第1及び第2の光
源の点灯消灯をそれぞれ独立して制御することにより、
表面にフォトレジスト層が設けられている基板を露光す
る。
【0016】あるいは、本発明に係る他の露光方法で
は、フォトレジスト層が設けられている基板上に、フォ
トマスクを介して、光源からの光を走査させることによ
り前記基板を露光する露光方法において、フォトマスク
に描かれているパターンが基板に転写されるように、光
源を点灯させたまま基板上に前記光を走査させる第1光
走査段階と、基板の一部の部位が他の部位より多い露光
量で露光されるように、光源の点灯消灯を制御しながら
前記基板上に前記光を走査させる第2光走査段階との2
段階で基板を露光する。このような露光方法では、特
に、第1光走査段階と、第2光走査段階とで、同一光源
からの光を基板上に走査させることとすると、当該露光
方法を実施する露光装置の構成を簡単にすることができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の第1実施形態に係る露光装置について説明する。な
お、以下の説明では、露光しようとする基板の露光面に
平行な面をxy平面と呼び、xy平面内で互いに直交す
る2つの方向をそれぞれx方向およびy方向と呼ぶこと
とする。
【0018】はじめに、本実施形態で露光される基板に
ついて簡単に説明する。図1は、本実施形態で露光する
基板10の一例を示す斜視図である。図に示されるよう
に、基板10は、縦横のサイズがそれぞれL1およびL
2であり、銅張積層板が複数重ね合わされた本体部分1
2と、本体部分の表面に張り付けられたドライフィルム
レジスト14とからなる。基板10の図中左右の端部か
ら幅δLの厚膜領域10aおよび10bは、前述した基
板10の製造上の理由により、本体部分12の厚みが中
央より薄く、また、ドライフィルムレジスト14の厚み
が中央部分より厚くなっている領域である。図中2点鎖
線で囲まれている領域は、マスクパターンが露光される
パターン領域16であり、パターン領域16の外側は、
マスクパターンが露光されない非パターン領域(周辺領
域)18である。前述の厚膜領域10aおよび10b
は、周辺領域18の一部である。
【0019】次に、基板10を露光する本実施形態の露
光装置について説明する。図2に、本実施形態の露光装
置100の構成を模式的に示した。図2に示されるよう
に、露光装置100は、露光台102上に配置され、基
板10をx、yの2方向に移動可能に保持する基板ステ
ージ104と、基板ステージ104の動作を制御する基
板ステージ制御部106と、基板10の露光面に平行に
フォトマスク20を保持するマスクステージ108とを
備えている。本実施形態において、マスクステージ10
8は、基板10とフォトマスク20との間に数ミクロン
から数十ミクロンの間隔があくようにフォトマスク20
を保持する。あるいは、マスクステージ108は、基板
10の露光面にフォトマスク20が密着するようにフォ
トマスク20を保持する。したがって、本実施形態で
は、フォトマスク20に描かれているパターンがほぼ
1:1の縮尺比で基板10に露光される。
【0020】また、露光装置100は、基板10に向け
て光を照射する光照射部110と、光照射部110を予
め定められた走査方向(本実施形態の場合にはx方向)
に前後駆動する光走査機構112とを備えている。光走
査機構112が光照射部110をx方向に移動させる
と、光照射部110からの光が基板10上をx方向に走
査される。露光装置100は、さらに、光走査機構11
2の動作を制御することにより光照射部110を走査さ
せる光走査制御部114と、光照射部110の走査方向
位置を検出し、検出結果を光走査制御部114および後
述する点灯制御部126へ出力するリニアエンコーダ等
の位置検出部116とを備えている。
【0021】図3は、基板ステージ104の側から斜め
に見た光照射部110の斜視図である。光照射部110
は、光照射部110の走査方向(x方向)に並べられた
複数の光源Uを有する。本実施形態の場合、光照射部1
10は、主光源U1および補助光源U2の2つの光源を
有している。主光源U1は、少なくとも基板10のパタ
ーン領域16を露光するための光源である。一方、補助
光源U2は、厚膜領域10a、10bを露光するための
光源である。主光源U1および補助光源U2は、基板1
0の露光面に平行な面内に2次元配列された複数の発光
部又は発光素子118を備えている。
【0022】図4は、主光源U1の一部断面図であり、
基板10の露光面に垂直であり、かつ、y方向に平行な
面に沿った光源Uの断面の一部を示している。
【0023】主光源U1内には、プリント基板120が
配置されており、そのプリント基板120に前述した複
数の発光素子118が取り付けられている。本実施形態
の場合、発光素子118として発光ダイオード(LE
D)を用いることが望ましい。発光ダイオードを用いた
場合には、光照射部110の耐久性を向上させることが
でき、また、その消費電力を抑制することもできるから
である。なお、発光素子118として紫外域の光を発光
する発光ダイオードを利用し、基板10に、紫外線に反
応するタイプのフォトレジストを利用することとしても
よい。
【0024】発光素子118の基板ステージ104側に
は、レンズパネル122が備えられている。レンズパネ
ル122は、ガラス又は光透過性のある樹脂からなり、
各発光素子118から照射された光の通過位置にコリメ
ータレンズ124が形成されている。従って、各発光素
子118から出た光は、コリメータレンズ124によっ
て平行光に変換され、その後、フォトマスク20及び基
板10に照射される。
【0025】図5は、主光源U1および補助光源U2に
おける発光素子118の配列を説明するための図であ
る。図5において、黒点pは発光素子118の位置を表
しており、破線による円形部qは各発光素子118から
コリメータレンズ124を介して照射された光が、基板
10又はフォトマスク20に形成するビームスポットを
表している。
【0026】主光源U1では、等間隔aでy方向に配置
された発光素子118の列が、x方向、つまり走査方向
へ等間隔bで複数列配置されている。発光素子118の
各列は、光源がx方向に走査されたときに、1つの光源
内の2つの発光素子118によりそれぞれ形成されるビ
ームスポットqが走査方向において完全に重なることが
ないように、y方向に互いに一定距離cだけずらされて
配置されている。
【0027】また、ビームスポットの径をd、主光源U
1内の発光素子118のx方向列数をmとすると、発光
素子118は、次式が成立するように配列される; (d×m)≧a ・・・(1) (c×m)=a ・・・(2) 式(1)、(2)が満たされている場合には、光源をx
方向に走査させたときに、図5において斜線部rおよび
sで示すように、相前後する列の発光素子118のビー
ムスポットがそれぞれ基板10上を通過する領域が一部
において重複する。このために、光源がx方向に走査さ
れたときに、基板10の全面に光源からの光が照射さ
れ、光が照射されず、露光されない領域が残るという事
態は生じない。
【0028】発光素子118は、補助光源U2において
も、式(1)および(2)を満たすように配置されてい
る。補助光源U2では、主光源U1と同一の間隔で発光
素子118を配列してもよく、あるいは、発光素子11
8の数密度が主光源U1におけるそれと異なるように発
光素子118の間隔を変えて配列してもよい。ここで、
発光素子118の数密度とは、発光素子118が配列さ
れている面内における単位面積あたりの発光素子118
の個数をいう。
【0029】また、補助光源U2における発光素子11
8の数密度は、補助光源U2のみを用いて基板10の厚
膜領域10a、10bを露光した場合に、その領域にお
けるフォトレジスト層を適切な露光量で露光できるよう
に定めることであってもよく、あるいは、主光源U1が
厚膜領域10a、10bを露光し、その後さらに補助光
源U2が同領域を露光した場合に、同領域におけるフォ
トレジスト層を適切な露光量で露光できるように定める
ことであってもよい。本実施形態の場合には、後者に従
って補助光源U2における発光素子118の数密度を定
めている。
【0030】なお、図5には、補助光源U2において、
発光素子118のy方向間隔、および発光素子118の
各列がy方向にずらされている間隔がそれぞれ主光源U
1における間隔a、cより小さいa、cに設定され
ている例、つまり、補助光源U2の数密度が主光源U1
より大きく設定されている例が示されている。また、主
光源U1及び補助光源U2において、発光素子118
は、少なくとも基板10のy方向幅Lより長い幅L
を露光できるようにy方向に十分な数で配列されてい
る。
【0031】図2に戻って、露光装置100は、さら
に、主光源U1および補助光源U2の点灯消灯をそれぞ
れ独立に制御する点灯制御部126と、露光装置100
の円滑な露光動作が達成されるように、基板ステージ制
御部106、光走査制御部114、点灯制御部126の
動作を統括制御する主制御部128とを備えている。
【0032】図6は、点灯制御部126の詳細な構成を
示すブロック図である。点灯制御部126は、基板サイ
ズ設定部140、厚膜領域幅設定部142、点灯位置演
算部144、主光源点灯制御部146、および補助光源
点灯制御部148を有する。
【0033】主光源点灯制御部146は、主光源U1が
有する発光素子118の点灯消灯を制御する。本実施形
態の場合、主光源点灯制御部146は、主制御部128
からの指示に従い、光照射部110が露光のための走査
を開始する前に主光源U1の全発光素子118を点灯さ
せ、光照射部110が露光のための走査を終了した後
に、それら発光素子118を消灯させる。つまり、主光
源点灯制御部146は、基板10の全面を一様に露光す
るように主光源U1の点灯消灯を制御する。
【0034】基板サイズ設定部140には、露光装置1
00で露光しようとする基板10の縦横のサイズL1、
L2が入力、設定される。また、厚膜領域幅設定部14
2には、その基板10における厚膜領域10a、10b
の幅δLが入力、設定される。点灯位置演算部144
は、基板サイズ設定部140および厚膜領域幅設定部1
42に設定されているデータに基づいて補助光源U2が
有する発光素子118を点灯又は消灯させるべき光照射
部110の走査方向位置を求める。本実施形態におい
て、点灯位置演算部144は、y方向に並んでいる発光
素子118の列毎に点灯および消灯の位置を求める。点
灯位置演算部144が行う処理内容の詳細については後
述する。
【0035】補助光源点灯制御部148は、補助光源U
2が備える発光素子118の点灯消灯を発光素子118
のy方向の列毎に制御する。補助光源点灯制御部148
は、位置検出部116が検出する光照射部110の走査
方向位置を監視し、その位置が点灯位置演算部144が
求めた発光素子118を点灯又は消灯すべき位置に一致
したときに、該当する列の発光素子118を点灯又は消
灯させる。
【0036】次に、図7のフローチャートを用いて、本
実施形態に係る露光装置100の動作の一例について説
明する。本実施形態では、露光装置100に基板10お
よびフォトマスク20が取り付けられ、また、それらの
アライメントが行われた後に、まず、基板10の基板サ
イズL1、L2と厚膜領域幅δLがそれぞれ基板サイズ
設定部140および厚膜領域幅設定部142に入力、設
定される(S102)。基板サイズL1、L2及び厚膜
領域幅δLが入力されると、次に、点灯位置演算部14
4が、それらのデータに基づいて補助光源U2が備える
発光素子118の点灯消灯位置を求める(S104)。
【0037】図8は、S104において点灯位置演算部
144が求める発光素子118の点灯消灯位置を説明す
るための図である。図8には、露光位置にアライメント
された基板10と、露光のための走査開始位置に配置さ
れた光照射部110とが示されている。ここで、走査開
始位置は、光照射部110において走査方向の最も前方
に位置する発光素子118が基板10より手前に位置
し、その発光素子118からの光が直接基板10を露光
しない位置である。基板10上で斜線が付されている領
域は、厚膜領域10aおよび10bであり、2点鎖線で
囲まれている領域がパターン領域16である。位置P
s1およびPs2は、厚膜領域10aと10bのパター
ン領域16側にある端部の走査方向位置を表している。
【0038】本実施形態では、補助光源U2が走査開始
位置に配置されたときに発光素子118の各列が位置す
る走査方向位置(xa1、xa2、・・・、xam
と、アライメントされた基板10の一端の走査方向位置
が点灯位置演算部144に予め設定される。点灯位
置演算部144は、上記の情報と、さらに基板サイズ設
定部140及び厚膜領域幅設定部142に設定された基
板サイズL1、L2および厚膜領域幅δLとから、補助
光源U2が備える発光素子118の各列から、位置P
s1までの距離(x1、1、x1、2、・・・、x
1、m)と、位置Ps2までの距離(x2、1、x
2、2、・・・、x2、m)を求める。
【0039】求められた距離x1、1、x1、2、・・
・、x1、mの各々は、対応する発光素子118の列が
位置Ps1に達するまでに光照射部110が走査開始位
置から走査される距離を示す。補助光源U2が厚膜領域
10aのみを露光するためには、発光素子118が位置
s1を越えるときに消灯されなければならないので、
求められた距離x1、1、x1、2、・・・、x1、m
の各々は、対応する列の発光素子118が消灯されるべ
き位置に達したときの光照射部110の走査距離を示し
ていることになる。
【0040】一方、距離x2、1、x2、2、・・・、
2、mの各々は、対応する発光素子118の列が位置
s2に達するまでに光照射部110が走査される距離
を示す。つまり、距離x2、1、x2、2、・・・、x
2、mの各々は、厚膜領域10bを露光するために、対
応する列の発光素子118が再び点灯されるべき位置に
達したときの光照射部110の走査距離を示している。
【0041】図7に戻って、点灯位置演算部144がS
104の処理を終了すると、次に、光走査制御部114
が光走査機構112を制御して、光照射部110を走査
開始位置へ移動させる(S106)。光照射部110が
走査開始位置に配置されると、次に、主光源点灯制御部
146および補助光源点灯制御部148がそれぞれ主光
源U1と補助光源U2の発光素子118を点灯させる
(S108)。その後、光照射部110の走査が開始さ
れる(S110)。すなわち、光走査制御部114が光
走査機構112を介して、予め定められた一定の速度で
光照射部110をx方向に移動させる。
【0042】次に、光照射部110が走査されている
間、補助光源点灯制御部148が、補助光源U2が有す
る発光素子118の点灯消灯を制御する(S112)。
すなわち、補助光源点灯制御部148は、位置検出部1
16が検出する光照射部110の走査方向位置を監視
し、それが距離x1、1、x1、2、・・・、x1、m
の各々に達する度に、対応する列の発光素子118を順
に消灯させる。また、補助光源点灯制御部148は、そ
の後、位置検出部116が検出する光照射部110の走
査方向位置が距離x2、1、x2、2、・・・、x
2、mの各々に達する度に、対応する列の発光素子11
8を再び点灯させる。これにより、補助光源点灯制御部
148は、基板10の膜厚領域10a及び10bのみを
露光するように補助光源U2の点灯消灯を制御する。
【0043】補助光源点灯制御部148がS112を実
行している間、主光源点灯制御部146は、S108で
点灯した主光源U1の各発光素子118を点灯状態に維
持している。したがって、本実施形態では、基板10の
全体が主光源U1により露光される一方で、厚膜領域1
0aおよび10bのみがさらに補助光源U2により露光
される。つまり、本実施形態では、フォトレジスト層の
厚みが厚い厚膜領域10a、10bがパターン領域16
を露光するよりも多い光量で露光され、厚膜領域10
a、10bが露光不足となることが防止される。
【0044】S112が実行された後、光照射部110
が走査終了位置まで達すると(S114:yes)、光
走査制御部114が光走査機構112を制御して光照射
部110の走査を終了させる(S116)。ここで、走
査終了位置とは、走査された光照射部110が基板10
を完全に通過し、光照射部110において走査方向の最
も後方に位置する発光素子118からの光がもはや基板
10を露光しない位置である。
【0045】また、主光源点灯制御部146および補助
光源点灯制御部148が、それぞれ主光源U1および補
助光源U2の発光素子118を消灯させる(S11
8)。以上により、露光装置100の一連の動作は終了
する。
【0046】次に、本発明の第1実施形態の変形例につ
いて説明する。本変形例では、露光装置100が基板を
2回露光する。1回目の露光(以下、通常露光という)
では、主光源U1のみが点灯され、フォトマスク20に
描かれているパターンが基板10に転写されるように、
主光源U1を点灯状態に維持したままで基板10の全面
が露光される。2回目の露光(以下、追加露光という)
では、基板10の一部の領域、例えば厚膜領域10a及
び10bが他の領域より多い露光量で露光されるように
補助光源U2を点灯消灯させながら基板10が露光され
る。
【0047】図9は、本変形例での露光装置100の動
作を示すフローチャートである。本変形例では、第1実
施形態と同様に、露光装置100に基板10およびフォ
トマスク20が取り付けられ、また、それらのアライメ
ントが行われた後に、まず、基板10の基板サイズL
1、L2と厚膜領域幅δLがそれぞれ基板サイズ設定部
140および厚膜領域幅設定部142に入力、設定され
る(S202)。また、点灯位置演算部144が、それ
らのデータに基づいて補助光源U2が備える発光素子1
18の点灯消灯位置を求める(S204)。ここでは、
図7におけるS104と同じ内容の処理が行われる。こ
の後、上記した通常露光を実施するための通常露光処理
(S206)と、追加露光を実施するための追加露光処
理(S208)が順に行われる。なお、通常露光処理と
追加露光処理の実行順は図示のものと逆であってもよ
い。
【0048】図10は、図9のS206で行われる通常
露光処理の内容を示すフローチャートである。通常露光
処理では、はじめに、光照射部110が走査開始位置へ
移動される(S220)。次に、主光源点灯制御部14
6が主光源U1の発光素子118を点灯させる(S22
2)。このとき、補助光源点灯制御部148は動作せ
ず、補助光源U2の発光素子118は消灯状態に維持さ
れる。その後、光照射部110の走査が開始され、光照
射部110がx方向へ移動される(S224)。光走査
部110が走査されている間、主光源点灯制御部146
は、S222で点灯した主光源U1の各発光素子118
を点灯状態に維持する。したがって、通常露光処理で
は、基板10の全体が主光源U1により一様に露光され
る。
【0049】光照射部110が走査終了位置に達すると
(S226:yes)、光照射部110の走査が終了さ
れる(S228)。また、主光源点灯制御部146が、
主光源U1の発光素子118を消灯させる(S23
0)。以上により、通常露光処理の一連の動作が終了す
る。
【0050】図11は、図9のS208で行われる追加
露光処理の処理内容を示すフローチャートである。追加
露光処理でも、はじめに光照射部110が走査開始位置
へ移動される(S240)。光照射部110が走査開始
位置に配置されると、次に、補助光源点灯制御部148
が補助光源U2の発光素子118を点灯させる(S24
2)。このとき、主光源点灯制御部146は動作せず、
主光源U1の発光素子118は消灯状態に維持される。
その後、光照射部110の走査が開始され、光照射部1
10がx方向へ移動される(S244)。
【0051】光照射部110が走査されている間、補助
光源点灯制御部148は、補助光源U2が有する発光素
子118の点灯消灯を制御する(S246)。ここで
は、図7におけるS112と同じ処理が行われる。した
がって、補助光源点灯制御部148は、基板10の膜厚
領域10a及び10bのみが露光されるように補助光源
U2の点灯消灯を制御する。
【0052】S246が行われた後、光照射部110が
走査終了位置に達すると(S248:yes)、光照射
部110の走査が終了される(S250)。また、補助
光源点灯制御部148が、補助光源U2の発光素子11
8を消灯させる(S252)。以上により、追加露光処
理の一連の動作が終了する。
【0053】以上説明したように、本変形例では、通常
露光処理により基板10の全面を一様に露光した後に、
追加露光処理により、基板10の厚膜領域10a及び1
0bのみを選択的に露光する。したがって、本変形例に
よっても、フォトレジスト層の厚みが厚い厚膜領域10
a、10bがパターン領域16を露光するよりも多い光
量で露光され、厚膜領域10a、10bが露光不足とな
ることが防止される。
【0054】なお、上記では、光照射部110が補助光
源U2を有し、補助光源点灯制御部148が補助光源U
2の点灯消灯を制御することにより追加露光を行う例を
説明したが、光照射部110は、主光源U1のみを有
し、補助光源点灯制御部148が追加露光処理時に主光
源U1の点灯消灯を制御することにより追加露光を行う
こととしてもよい。
【0055】次に、本発明の第2実施形態に係る露光装
置について説明する。本発明の第2実施形態に係る露光
装置は、光照射部の構成、点灯制御部の構成、並びに、
光照射部の走査方法及び点灯方法が第1実施形態の露光
装置と異なっており、他の点では第1実施形態の露光装
置と同様である。そこで、以下では、第1実施形態で説
明した要素と同じ要素に同一の符号を付すことでその説
明を省略し、第2実施形態の露光装置が第1実施形態の
露光装置と相違する点についてのみ説明する。
【0056】図12は、本発明の第2実施形態に係る露
光装置で用いられる光照射部202および露光対象であ
る基板204を模式的に示す斜視図である。図に示され
ているように、光照射部202は、光走査機構112に
よって一体に移動されるuからuまでのn個の光源
を有している。n個の光源u〜uは、第1実施形態
における光照射部110と同様に走査方向(x方向)に
並べられている。したがって、光走査機構112が光源
〜uを移動させると、それら光源の各々から照射
された光は、それら光が並んでいる方向に沿って基板2
04上で走査される。
【0057】本発明の第2実施形態に係る露光装置は、
主光源u〜un−1および補助光源u、uによっ
て光が照射される光照射領域206より面積が小さい基
板204を露光する。第1実施形態で説明した基板10
と同様に、基板204は表面にドライフィルムレジスト
が貼られている。また、基板204は、基板10と同様
にフォトマスクのパターンが露光により転写されるパタ
ーン領域と、そのパターン領域の周囲に位置し、パター
ンが転写されない周辺領域とを有する。さらに、周辺領
域の中には、ドライフィルムレジストがパターン領域内
よりも厚くなっている厚膜領域がある。図12におい
て、基板202中に点線で区切られている端部204a
及び204bは、厚膜領域に対応している。
【0058】光照射部202の走査方向の両端に配置さ
れている2つの光源u及びuは、第1の実施形態で
説明した補助光源U2と同じ構成を、そして、2つの光
源u とuの間に配置されている少なくとも一つの他
の光源uからun−1は、第1の実施形態において説
明した主光源U1と同じ構成を有する。つまり、光源u
〜uの各々は、図5において説明したように、xy
平面に平行な面内で2次元的に配置された複数の発光素
子118を有し、光源u及びu(以下、補助光源と
呼ぶ)では、光源u〜un−1(以下、主光源と呼
ぶ)よりも高い数密度で発光素子118が配列されてい
る。したがって、各光源の各発光素子118を同じ光量
で発光させた場合には、補助光源u及びuの各々が
基板204へ照射する光の光量が、主光源u〜u
各々より多くなる。なお、本実施形態では、各光源u
〜uの走査方向幅wが、少なくとも端部204a、
204bの幅より長く、周辺領域の幅より短く設定され
ている。
【0059】図13は、本実施形態の露光装置が有する
点灯制御部402の構成を示すブロック図である。図に
示されるように、点灯制御部402は、厚膜領域幅設定
部142、点灯位置演算部144、及び補助光源点灯制
御部148を有していない点で第1実施形態の点灯制御
部126(図6参照)と異なっている。また、点灯制御
部402は、主光源点灯制御部146が主制御部128
からの命令に従い、光照射部110が有する全ての光源
〜uの発光素子118の点灯消灯、及び発光量の
制御を同時かつ一律に行う点で点灯制御部126と異な
っている。その他の点では、点灯制御部402は、点灯
制御部126と同様の構成を有し、同様に動作する。
【0060】図14は、本発明の第2実施形態に係る露
光装置の露光方法を説明するための図である。図14
(a)に示すように、基板204は、露光開始前に、図
中2点鎖線で示す光照射領域206内に配置される。次
に、光照射部202が光走査機構112によってx方向
に前後駆動される。このとき、光照射部202は、光照
射領域206の一方の端が基板204の一方の端に一致
する位置(図14(b)参照)と、露光領域206の他
方の端が基板204の他方の端に一致する位置(図14
(c))との間で光照射領域206が移動、又は往復す
るように走査される。このように光照射部202を走査
した場合、基板204の中央部は、主光源u〜u
n−1のみによって露光されるが、基板204の走査方
向側にある端部204a及び204b(図12参照)
は、発光素子118が高数密度で配列されており、主光
源u〜un−1より発光量が多い補助光源u及びu
によっても露光される。
【0061】図15は、本発明の第2実施形態で用いる
光照射部202の点灯方法の一例を説明する図である。
図15(a)は、光照射部202の走査速度Vと時間
の関係を示している。一方、図15(b)は、各光源u
〜uが備える発光素子118の発光量と時間との関
係を示している。図15(a)に見られるように、露光
時の光照射部202は、加減速(0〜t1、t2〜t
3、t4〜t5)と、一方の方向への一定速度vによ
る走査(t1〜t2、t5〜t6)と、逆方向への一定
速度vの走査(t3〜t4)とを繰り返すことによ
り、前述した走査方向に沿った前後移動、又は往復移動
を行う。
【0062】各発光素子118は、光照射部202が一
定速度vで走査されている間は、予め定められている
光量Lsで発光するように点灯制御部402によって制
御される。また、光照射部202が加減速を行っている
ときには、各発光素子118は、光照射部202の速度
vに比例した光量、すなわち(v/v1)・Lsで発光
するように点灯制御部402によって制御される。この
ように発光素子118の発光量を制御することにより、
本実施形態では、光照射部110が加減速しているとき
に基板10が過多に露光されることを防止している。
【0063】以上、本発明の一実施形態について説明し
たが、本発明に係る露光装置は、上記実施形態に限定さ
れず、本発明の技術的思想の範囲内において上記実施形
態に種々の変形を加えることが可能である。
【0064】例えば、第1実施形態では、点灯制御部1
26が補助光源U2が備える発光素子118の点灯消灯
の制御を発光素子118の列毎に行っているが、補助光
源U2の点灯消灯の制御は、各発光素子118毎に行う
こととしてもよい。各発光素子118毎に点灯消灯を制
御できる場合には、補助光源U2を用いて、基板10上
の実質的に任意の領域を選択的に露光することが可能に
なり、例えば図16に示すような、光照射部110の走
査方向(x方向)に縦長い膜厚領域10c、10dをも
選択的に露光することが可能になる。
【0065】発光素子118毎に点灯消灯を行う場合に
は、点灯位置演算部144が、図7のS104の処理に
おいて、前述した点灯消灯位置(x1、1、・・・、x
1、 、x2、1、・・・、x2、m)を求めることに
加えて、光照射部110が走査された場合に、厚膜領域
10c又は10d上を通過することとなる発光素子11
8の存在するy方向範囲w、wと、厚膜領域10a
及び10b上のみを通過することとなる発光素子118
のy方向範囲wを求める。次に、S112では、補助
光源点灯制御部148が、範囲wにある発光素子11
8については図7で説明したのと同じ点灯消灯制御を行
い、また、範囲w及びwにある発光素子118につ
いては、光照射部110の走査開始から終了まで、発光
素子118を点灯した状態に維持する。これにより、光
照射部110が基板10上を1回走査するだけで、光照
射部110の走査方向に沿って縦長い厚膜領域10c及
び10dをも補助光源U2で選択的に露光することがで
きる。
【0066】さらに、第1実施形態では、点灯制御部1
26が、補助光源U2の全発光素子118を同時に点灯
消灯させてもよい。例えば、点灯制御部126は、補助
光源U2において走査方向の最も後方に位置する発光素
子118のビームスポットが、基板10の走査方向後端
を通過したときに補助光源U2の全発光素子118を消
灯させ、補助光源U2において走査方向の最も前方に位
置する発光素子118のビームスポットが、基板10の
走査方向前端に達したときに補助光源U2の全発光素子
118を再び点灯させることができる。なお、このよう
なタイミングで発光素子118の点灯消灯を制御する場
合には、補助光源U2の走査方向幅をw 、厚膜領域1
0a、10bがある場所での基板10の周辺領域18の
走査方向幅をwとすれば、wをwより小さく設定
し、補助光源U2がパターン領域16をも露光すること
を防ぐことが好ましい。
【0067】また、第1実施形態では、補助光源U2と
して、全面からほぼ一様な光量で光を照射する面光源を
用い、面光源から照射された光が、基板10のパターン
領域を露光することなく、厚膜領域10a、10b又は
周辺領域18の一部又は全部を露光するようにその面光
源の点灯消灯を点灯制御部で制御することとしてもよ
い。
【0068】第2実施形態では、光照射部110が加減
速されている間は、光照射部110の速度vに比例する
光量で発光素子118を発光させることとしていたが、
これは、光照射部110が加減速されている間は発光素
子118を発光させず、光照射部110が一定速度v
で走査される間のみ、発光素子118を予め定められた
光量Lsで発光させることとしてもよい。
【0069】上記実施形態では、光照射部110を基板
10に対して相対的に移動させることにより基板10に
照射される光の走査を実現していたが、光の走査は、例
えば、光照射部110が照射した光を角度可変のミラー
を用いて基板10に向けて反射させ、そのミラーの角度
を変えることで反射光を基板10上に走査させることで
あってもよい。あるいは、光照射部110からの光を縦
長いスリットを通して基板10上へ照射させ、基板10
をそのスリットに対して相対移動させることにより光を
基板10上で走査させることであってもよい。
【0070】上記実施形態では、光源として発光ダイオ
ードを用いる場合を例に説明したが、光源としては、そ
のほかに、水銀灯、レーザ光、X線等を利用してもよ
い。
【0071】
【発明の効果】以上説明したように本発明では、基板を
露光するために第1及び第2の光源を用意し、それら光
源からの光を基板上で走査させ、さらに、その光の走査
に同期して、第1及び第2の光源の点灯消灯それぞれ独
立して制御する。したがって、本発明では、例えば基板
のある領域を第1及び第2の光源の双方で露光しなが
ら、他の領域を一方の光源のみで露光することにより、
基板の異なる領域を異なる露光量で露光することが可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る露光装置で露光す
る基板の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る露光装置の構成を
模式的に示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る露光装置で用いて
いる光源の斜視図である。
【図4】光源の一部断面図である。
【図5】主光源および補助光源における発光素子の配列
を説明するための図である。
【図6】点灯制御部の詳細な構成を示すブロック図であ
る。
【図7】本発明の第1実施形態に係る露光装置の動作を
示すフローチャートである。
【図8】図7のS104において点灯位置演算部が求め
る発光素子の点灯消灯位置を説明するための図である。
【図9】本発明の第1実施形態の変形例に係る露光装置
の動作を示すフローチャートである。
【図10】本発明の第1実施形態の変形例における通常
露光処理の内容を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第1実施形態の変形例における追加
露光処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第2実施形態に係る露光装置で用い
られる光照射部および露光対象である基板を模式的に示
す斜視図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係る露光装置が有す
る点灯制御部の構成を示すブロック図である。
【図14】本発明の第2実施形態に係る露光装置の露光
方法を説明するための図である。
【図15】本発明の第2実施形態における光照射部の点
灯方法の一例を説明する図である。
【図16】図7のS104において点灯位置演算部が求
める発光素子の点灯消灯位置を説明するための図8と異
なる図である。
【符号の説明】
100 露光装置 110 光照射部 112 光走査機構 114 光走査制御部 116 位置検出部 118 発光素子 126 点灯制御部 128 主制御部 140 基板サイズ設定部 142 厚膜領域幅設定部 144 点灯位置演算部 146 主光源点灯制御部 148 補助光源点灯制御部 U1 主光源 U2 補助光源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石橋 臣友 東京都板橋区前野町2丁目36番9号 旭光 学工業株式会社内 Fターム(参考) 2H097 AA04 AB05 BA10 BB01 BB10 CA11 FA06 GA45 LA09

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光用の光を照射する第1及び第2の光
    源と、 基板の表面に設けられたフォトレジスト層を露光するた
    めに、前記第1及び第2の光源からの光を走査方向に並
    べて前記基板上で走査させる走査部と、 前記基板の部位により露光量を変えられるように、前記
    光の前記走査方向の位置に応じて、前記第1及び第2の
    光源の点灯消灯をそれぞれ独立して制御する点灯制御部
    とを備えることを特徴とする露光装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2の光源から照射された
    それぞれの光が前記基板上で露光できる領域の前記走査
    方向に直交する非走査方向への幅が、前記基板の前記非
    走査方向における幅以上であることを特徴とする請求項
    1に記載の露光装置。
  3. 【請求項3】 前記基板は、第1の領域と、前記フォト
    レジスト層の厚みが前記第1の領域より厚い第2の領域
    とを有し、 前記点灯制御部は、少なくとも前記第1の領域を露光す
    るように前記第1の光源の点灯消灯を制御すると共に、
    前記第2の領域のみを露光するように前記第2の光源の
    点灯消灯を制御することを特徴とする請求項1に記載の
    露光装置。
  4. 【請求項4】 前記点灯制御部は、 前記基板のサイズが設定される基板サイズ設定部と、 前記基板において露光量を変更すべき領域の前記走査方
    向の幅を設定する幅設定部と、 前記基板サイズ設定部及び前記幅設定部とに設定されて
    いる情報に基づいて前記第1又は第2の光源を点灯又は
    消灯させるべき位置を求める点灯位置演算部とを含むこ
    とを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  5. 【請求項5】 前記第1および第2の光源は、互いに異
    なる光量で発光することを特徴とする請求項1に記載の
    露光装置。
  6. 【請求項6】 前記第1および第2の光源は、それぞ
    れ、2次元配列された複数の発光部を有することを特徴
    とする請求項1に記載の露光装置。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2の光源は、互いに異
    なる数密度で前記複数の発光部を配列させていることを
    特徴とする請求項6に記載の露光装置。
  8. 【請求項8】 2つの補助光源と前記2つの補助光源の
    間に配置され、照射する光量が前記補助光源より小さい
    主光源と、 前記主光源および前記補助光源の各々から照射された光
    を、当該光が並んでいる方向に沿って、フォトレジスト
    層が設けられている基板上で走査させる走査部と、 前記主光源および前記補助光源によって光が照射される
    光照射領域内に、前記光照射領域より面積が小さい前記
    基板を保持する基板保持部とを備え、 前記走査部は、前記補助光源の一方から照射された光が
    前記基板の一方の端部を露光できる位置と、前記補助光
    源の他方から照射された光が前記基板の他方の端部を露
    光できる位置との間で前記主光源および前記補助光源か
    ら照射された光を走査することを特徴とする露光装置。
  9. 【請求項9】 前記主光源および前記補助光源は、それ
    ぞれ、前記基板を一様な露光量で露光できるように配列
    された複数の発光部を有し、 前記補助光源では、前記主光源よりも高い数密度で前記
    複数の発光部が配列されていることを特徴とする請求項
    8に記載の露光装置。
  10. 【請求項10】 前記走査部は、前記主光源および前記
    補助光源からの光が照射される光照射領域の一方の端が
    前記基板の一方の端に一致する位置と、前記光照射領域
    の他方の端が前記基板の他方の端に一致する位置との間
    で前記光照射領域が移動するように前記主光源および前
    記補助光源からの光を走査することを特徴とする請求項
    8に記載の露光装置。
  11. 【請求項11】 前記発光部は、発光ダイオードである
    ことを特徴とする請求項5又は9に記載の露光装置。
  12. 【請求項12】 フォトマスクのパターンが転写される
    パターン領域と、前記パターンが転写されない周辺領域
    とを有する基板を露光するための露光装置であって、 露光用の光を照射する光照射部と、 前記基板の表面に設けられたフォトレジスト層を露光す
    るために、前記光照射部からの光を基板上で走査させる
    走査部とを備え、 前記光照射部は、前記パターン領域を露光するための光
    源と、前記周辺領域の一部のみを露光するための光源と
    を有することを特徴とする露光装置。
  13. 【請求項13】 表面にフォトレジスト層が設けられて
    いる基板を露光する露光方法において、 第1および第2の光源からの光を走査方向に並べて前記
    基板上で走査させ、 前記基板の部位により露光量を変えられるように、前記
    光の前記走査方向の位置に応じて、前記第1及び第2の
    光源の点灯消灯をそれぞれ独立して制御することを特徴
    とする露光方法。
  14. 【請求項14】 フォトレジスト層が設けられている基
    板上に、フォトマスクを介して、光源からの光を走査さ
    せることにより前記基板を露光する露光方法において、 前記フォトマスクに描かれているパターンが前記基板に
    転写されるように、前記光源を点灯させたまま前記基板
    上に前記光を走査させる第1光走査段階と、 前記基板の一部の部位が他の部位より多い露光量で露光
    されるように、前記光源の点灯消灯を制御しながら前記
    基板上に前記光を走査させる第2光走査段階とを含む露
    光方法。
  15. 【請求項15】 前記第1光走査段階と、前記第2光走
    査段階では、同一光源からの光を前記基板上に走査させ
    ることを特徴とする請求項14に記載の露光方法。
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