JP2006293039A - パターン形成材料、並びにパターン形成装置及びパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 支持体上に感光層を有し、該感光層が、アルカリ可溶性バインダー、重合性モノマー及び光重合開始剤を含む感光性組成物からなり、該感光性組成物の30〜40℃における溶融粘度が、1×104〜1×107mPa・sであり、前記感光層を露光、現像して得られるパターン厚みが未露光状態の厚みの90%となる波長405nmのレーザ光における最少露光量が、20mJ/cm2以下のパターン形成材料である。
【選択図】 図1
Description
前記パターンの製造方法としては、例えば、前記パターンが形成される銅張積層板などの基体上に、前記パターン形成材料を積層させて積層体を形成し、リソグラフィ技術などを用いて、該積層体における前記感光層に対して露光を行い、該露光後、前記感光層を現像してパターンを形成させ、その後エッチング処理などを行うことにより前記パターンが形成される。
近年、電子機器は、移動体通信機器に代表されるように小型、薄型、軽量と共に、高性能、高機能、高品質、高信頼性が要求されるようになってきており、このような電子機器に搭載される電子部品モジュールも小型、高密度化が要求され、大量生産の要請による生産効率の向上も要求されるようになってきている。
前記パターン形成材料においても、高品質、高精細、高密度化が要求されるようになり、前記基体と前記パターン形成材料とを接着させる際の、気泡や微細なゴミ等に起因した接着不良を防止し、支持フィルム上にクッション層と、非粘着性樹脂層と、粘着性感光層とを有し、前記クッション層と前記非粘着性樹脂層との間の層間接着力が最も小さくなるように接着性を改善して高精細なパターンの形成を図る提案がなされている(特許文献1参照)。
しかし、前記特許文献1における接着性の改善の場合、現像時において、前記粘着性感光層だけでなく、前記非粘着性樹脂層も除去する必要が生じるため、現像時間が長くなり、しかも現像後の現像液にスカムが発生してしまうため現像液が疲労しやすいという点で生産性が低下するという問題がある。
しかし、前記パターン形成材料に用いられる感光性組成物の高感度を達成するためには、前記感光性組成物に含まれる化合物の種類や、化合物の混合比などを改善して感度を高める必要がある。前記混合などにより前記感光性組成物の室温での溶融粘度が高くなると、パターン形成材料から保護フィルムを剥離して、前記基体上にパターン形成材料を積層させる際に、保護フィルムの剥離跡が発生したり、前記感光層が支持体から剥離してしまうことがあり生産性に劣るという問題がある。
前記感光性組成物の好適な溶融粘度の感光性組成物が得られ、パターン形成材料による基体への積層体形成時に、保護フィルムの剥離跡が発生せず、保護フィルムをスムーズに剥離することができ、効率よくパターン形成が可能であり、高感度かつ高精細なパターンが得られるパターン形成材料、パターン形成材料を備えたパターン形成装置及び前記パターン形成材料を用いたパターン形成方法は未だ提供されておらず、更なる改良が望まれているのが現状である。
<1> 支持体上に感光層を少なくとも有し、該感光層が、アルカリ可溶性バインダー、重合性モノマー及び光重合開始剤を含む感光性組成物からなり、該感光性組成物の30℃〜40℃における溶融粘度が、1×104〜1×107mPa・sであり、前記感光層を露光、現像して得られるパターン厚みが未露光状態の厚みの90%となる波長405nmのレーザ光における最少露光量が、20mJ/cm2以下であることを特徴とするパターン形成材料である。
該<1>に記載のパターン形成材料においては、前記感光層を露光、現像して得られるパターン厚みが未露光状態の厚みの90%となる波長405nmのレーザ光における最少露光量が、20mJ/cm2以下の感度の高いものでも、該感光層が、アルカリ可溶性バインダー、重合性モノマー及び光重合開始剤を含む感光性組成物からなり、該感光性組成物の30℃〜40℃における溶融粘度が、1×104〜1×107mPa・sであると、該感光層の感度低下を抑制可能であると共に、パターン形成材料による基体への積層体形成時に、保護フィルムの剥離跡が発生せず、保護フィルムをスムーズに剥離することができ、効率よくパターン形成が可能であり、高感度かつ高精細なパターンが得られる。
<2> 支持体上に感光層を少なくとも有し、該感光層が、アルカリ可溶性バインダー、重合性モノマー及び光重合開始剤を含む感光性組成物からなり、前記アルカリ可溶性バインダーと前記重合性モノマーの合計重量の比が1:0.90〜1:0.70であり、前記感光層を露光、現像して得られるパターン厚みが未露光状態の厚みの90%となる波長405nmのレーザ光における最少露光量が、20mJ/cm2以下であることを特徴とするパターン形成材料である。
<3> 感光性組成物の30℃〜40℃における溶融粘度が、1×104〜1×107mPa・sである前記<2>に記載のパターン形成材料である。
<4> アルカリ可溶性バインダーが、酸性基を有する前記<1>から<3>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<5> アルカリ可溶性バインダーが、ビニル共重合体である前記<1>から<4>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<6> 重合性モノマーが、ウレタン基及びアリール基の少なくともいずれかを有するモノマーを含む前記<1>から<5>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<7> 光重合開始剤が、ハロゲン化炭化水素誘導体、ホスフィンオキシド、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、アシルホスフィンオキシド化合物、芳香族オニウム塩及びケトオキシムエーテルから選択される少なくとも1種を含む前記<1>から<6>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<8> 感光層上に保護フィルムを有してなる前記<1>から<7>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<9> 感光層の厚みが、3〜100μmである前記<1>から<8>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<10> 支持体が、合成樹脂を含み、かつ透明である前記<1>から<9>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
<11> 支持体が、長尺状である前記<1>から<10>のいずれかに記載のパターン形成材料である。
光を照射可能な光照射手段と、該光照射手段からの光を変調し、前記パターン形成材料における感光層に対して露光を行う光変調手段とを少なくとも有することを特徴とするパターン形成装置である。
該<12>に記載のパターン形成装置においては、前記光照射手段が、前記光変調手段に向けて光を照射する。前記光変調手段が、前記光照射手段から受けた光を変調する。前記光変調手段により変調した光が前記感光層に対して露光させる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、高精細なパターンが形成される。
該<13>に記載のパターン形成方法においては、露光が前記パターン形成材料に対して行われる。例えば、その後、前記感光層を現像すると、高精細なパターンが形成される。
<14> 前記<1>から<2>に記載の感光性組成物を基体の表面に塗布し、乾燥して感光層積層体を形成した後、露光し、現像する前記<13>に記載のパターン形成方法である。
<15> 基体が、配線形成済みのプリント配線基板である前記<13>から<14>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
該<15>に記載のパターン形成方法においては、前記基体が配線形成済みのプリント配線基板であるので、該パターン形成方法を利用することにより、半導体や部品の多層配線基板やビルドアップ配線基板などへの高密度実装が可能である。
<16> 露光が、形成するパターン情報に基づいて像様に行われる前記<13>から<15>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<17> 露光が、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成し、該制御信号に応じて変調させた光を用いて行われる前記<13>から<16>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<18> 露光が、光を照射する光照射手段と、形成するパターン情報に基づいて前記光照射手段から照射される光を変調させる光変調手段とを用いて行われる前記<13>から<17>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<19> 光変調手段が、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成するパターン信号生成手段を更に有してなり、前記光照射手段から照射される光を該パターン信号生成手段が生成した制御信号に応じて変調させる前記<18>に記載のパターン形成方法である。
<20> 光変調手段が、n個の描素部を有してなり、該n個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部を、形成するパターン情報に応じて制御可能である前記<13>から<19>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
該<20>に記載のパターン形成方法においては、前記光変調手段におけるn個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の描素部をパターン情報に応じて制御することにより、前記光照射手段からの光が高速で変調される。
<21> 光変調手段が、空間光変調素子である前記<13>から<20>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<22> 空間光変調素子が、デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)である前記<21>に記載のパターン形成方法である。
<23> 描素部が、マイクロミラーである前記<22>に記載のパターン形成方法である。
<24> 露光が、光変調手段により光を変調させた後、前記光変調手段における描素部の出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して行われる前記<22>から<23>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<25> 非球面が、トーリック面である前記<24>に記載のパターン形成方法である。
該<25>に記載のパターン形成方法においては、前記非球面がトーリック面であることにより、前記描素部における放射面の歪みによる収差が効率よく補正され、前記感光層上に結像させる像の歪みが効率よく抑制される。その結果、前記感光層への露光が高精細に行われる。その後、前記感光層を現像することにより、高精細なパターンが形成される。
<26> 露光が、アパーチャアレイを通して行われる前記<13>から<25>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
該<26>に記載のパターン形成方法においては、露光が前記アパーチャアレイを通して行われることにより、消光比が向上する。その結果、露光が極めて高精細に行われる。その後、前記感光層を現像することにより、極めて高精細なパターンが形成される。
<27> 露光が、露光光と感光層とを相対的に移動させながら行われる前記<13>から<26>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
該<27>に記載のパターン形成方法においては、前記変調させた光と前記感光層とを相対的に移動させながら露光することにより、露光が高速に行われる。
<28> 露光が、感光層の一部の領域に対して行われる前記<13>から<27>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<29> 光照射手段が、2以上の光を合成して照射可能である前記<13>から<28>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
該<29>に記載のパターン形成方法においては、前記光照射手段が2以上の光を合成して照射可能であることにより、露光が焦点深度の深い露光光で行われる。その結果、前記感光層への露光が極めて高精細に行われる。その後、前記感光層を現像することにより、極めて高精細なパターンが形成される。
<30> 光照射手段が、複数のレーザと、マルチモード光ファイバと、該複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光を集光して前記マルチモード光ファイバに結合させる集合光学系とを有する前記<13>から<29>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
該<30>に記載のパターン形成方法においては、前記光照射手段により、前記複数のレーザからそれぞれ照射されたレーザ光が前記集合光学系により集光され、前記マルチモード光ファィバに結合可能とすることにより、露光が焦点深度の深い露光光で行われる。その結果、前記感光層への露光が極めて高精細に行われる。その後、前記感光層を現像することにより、極めて高精細なパターンが形成される。
<31> 露光が、395〜415nmの波長のレーザ光を用いて行われる前記<13>から<30>のいずれかに記載のパターン形成方法である。
<32> パターンが、配線パターンであり、該パターンの形成がエッチング処理及びメッキ処理の少なくともいずれかにより行われる前記<31>に記載のパターン形成方法である。
本発明のパターン形成材料は、支持体上の感光層が、感光性組成物からなり、かつ、該感光性組成物の30℃〜40°における溶融粘度が、1×104〜1×107mPa・sであり、前記感光層を露光、現像して得られるパターン厚みが未露光状態の厚みの90%となる、波長405nmのレーザ光における最少露光量が、20mJ/cm2以下であるパターン形成材料である。
前記感光性組成物は、アルカリ可溶性バインダー、重合性モノマー、光重合開始剤及び必要に応じて適宜選択したその他の成分を含み、該感光性組成物から形成される感光層への露光及び現像して得られるパターン厚みが未露光状態の厚みの90%になる波長405nmのレーザ光における最少露光量が、20mJ/cm2以下である。
前記アルカリ可溶性バインダーとしては、例えば、アルカリ性液に対して膨潤性であることが好ましく、アルカリ性液に対して可溶性であることがより好ましい。
アルカリ性液に対して膨潤性又は溶解性を示すバインダーとしては、例えば、酸性基を有するものが好適に挙げられる。
カルボキシル基を有するアルカリ可溶性バインダーとしては、例えば、カルボキシル基を有するビニル共重合体、ポリウレタン樹脂、ポリアミド酸樹脂、変性エポキシ樹脂などが挙げられ、これらの中でも、塗布溶媒への溶解性、アルカリ現像液への溶解性、合成適性、膜物性の調整の容易さ等の観点からカルボキシル基を有するビニル共重合体が好ましい。
また、カルボキシル基の前駆体として無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等の無水物を有するモノマーを用いてもよい。
前記含有率が、5モル%未満であると、アルカリ水への現像性が不足することがあり、50モル%を超えると、硬化部(画像部)の現像液耐性が不足することがある。
前記質量平均分子量が、2,000未満であると、膜の強度が不足しやすく、また安定な製造が困難になることがあり、300,000を超えると、現像性が低下することがある。
前記含有量が10質量%未満であると、アルカリ現像性やプリント配線板形成用基板(例えば、銅張積層板)との密着性が低下することがあり、90質量%を超えると、現像時間に対する安定性や、硬化膜(テント膜)の強度が低下することがある。なお、前記含有量は、前記アルカリ可溶性バインダーと必要に応じて併用される高分子結合剤との合計の含有量であってもよい。
前記酸価が、70(mgKOH/g)未満であると、現像性が不足したり、解像性が劣り、配線パターン等の永久パターンを高精細に得ることができないことがあり、250(mgKOH/g)を超えると、パターンの耐現像液性及び密着性の少なくともいずれかが悪化し、配線パターン等の永久パターンを高精細に得ることができないことがある。
前記重合性モノマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ウレタン基及びアリール基の少なくともいずれかを有するモノマー又はオリゴマーが好適に挙げられる。また、これらは、重合性基を2種以上有することが好ましい。
前記ウレタン基を有するモノマーとしては、ウレタン基を有する限り、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、特公昭48−41708、特開昭51−37193、特公平5−50737、特公平7−7208、特開2001−154346、特開2001−356476号公報等に記載されている化合物などが挙げられ、例えば、分子中に2個以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物と分子中に水酸基を有するビニルモノマーとの付加物などが挙げられる。
前記脂肪族基の炭素原子数としては、例えば、1〜30の整数が好ましく、1〜20の整数がより好ましく、3〜10の整数が特に好ましい。
前記芳香族基の炭素原子数としては、6〜100の整数が好ましく、6〜50の整数がより好ましく、6〜30の整数が特に好ましい。
前記アルキレン基の炭素原子数としては、例えば、1〜18の整数が好ましく、1〜10の整数がより好ましい。
前記アリーレン基の炭素原子数としては、6〜18の整数が好ましく、6〜10の整数がより好ましい。
前記アリール基を有するモノマーとしては、アリール基を有する限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アリール基を有する多価アルコール化合物、多価アミン化合物及び多価アミノアルコール化合物の少なくともいずれかと不飽和カルボン酸とのエステル又はアミドなどが挙げられる。
本発明のパターン形成方法には、前記ウレタン基を含有するモノマー、アリール基を有するモノマー以外の重合性モノマーを用いてもよい。
前記単官能モノマーとしては、例えば、前記バインダーの原料として例示した化合物、特開平6−236031号公報に記載されている2塩基のモノ((メタ)アクリロイルオキシアルキルエステル)モノ(ハロヒドロキシアルキルエステル)等の単官能モノマー(例えば、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル−β′−メタクリロイルオキシエチル−o−フタレート等)、特許2744643号公報、WO00/52529号公報、特許2548016号公報等に記載の化合物が挙げられる。
前記含有量が、5質量%となると、テント膜の強度が低下することがあり、90質量%を超えると、保存時のエッジフュージョン(ロール端部からのしみだし故障)が悪化することがある。
また、重合性モノマー中に前記重合性基を2個以上有する多官能モノマーの含有量としては、5〜100質量%が好ましく、20〜100質量%がより好ましく、40〜100質量%が特に好ましい。
前記光重合開始剤としては、前記重合性化合物の重合を開始する能力を有する限り、特に制限はなく、公知の光重合開始剤の中から適宜選択することができるが、例えば、紫外線領域から可視の光線に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい
また、前記光重合開始剤は、約300〜800nm(より好ましくは330〜500nm)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
前記増感剤は、後述する光照射手段としての可視光線や紫外光レーザ、可視光レーザなどにより適宜選択することができる。
前記増感剤は、活性エネルギー線により励起状態となり、他の物質(例えば、ラジカル発生剤、酸発生剤など)と相互作用(例えば、エネルギー移動、電子移動など)することにより、ラジカルや酸などの有用基を発生することが可能である。
前記増感剤は、前記感光層を露光、現像して得られるパターン厚みが未露光状態の厚みの90%となる、波長405nmのレーザ光における最少露光量が、20mJ/cm2以下になるように、添加することが好ましい。
前記光重合開始剤の特に好ましい例としては、後述する露光において、波長が405nmのレーザ光に対応可能である、前記ホスフィンオキサイド類、前記α−アミノアルキルケトン類、前記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物と後述する増感剤としてのアミン化合物とを組合せた複合光開始剤、ヘキサアリールビイミダゾール化合物、あるいは、チタノセンなどが挙げられる。
前記その他の成分としては、例えば、熱重合禁止剤、可塑剤、発色剤、着色剤などが挙げられ、更に基体表面への密着促進剤及びその他の助剤類(例えば、顔料、導電性粒子、充填剤、消泡剤、難燃剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、熱架橋剤、表面張力調整剤、連鎖移動剤等)を併用してもよい。これらの成分を適宜含有させることにより、目的とするパターン形成材料の安定性、写真性、焼きだし性、膜物性等の性質を調整することができる。
前記熱重合禁止剤は、前記感光層における前記重合性化合物の熱的な重合又は経時的な重合を防止するために添加してもよい。
前記熱重合禁止剤としては、例えば、4−メトキシフェノール、ハイドロキノン、アルキルまたはアリール置換ハイドロキノン、t−ブチルカテコール、ピロガロール、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−メトキシ−2−ヒドロキシベンゾフェノン、塩化第一銅、フェノチアジン、クロラニル、ナフチルアミン、β−ナフトール、2,6−ジ−t−ブチル−4−クレゾール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、ピリジン、ニトロベンゼン、ジニトロベンゼン、ピクリン酸、4−トルイジン、メチレンブルー、銅と有機キレート剤反応物、サリチル酸メチル、及びフェノチアジン、ニトロソ化合物、ニトロソ化合物とAlとのキレート等が挙げられる。
前記含有量が、0.001質量%未満であると、保存時の安定性が低下することがあり、5質量%を超えると、活性エネルギー線に対する感度が低下することがある。
前記可塑剤は、前記感光層の膜物性(可撓性)をコントロールするために添加してもよい。
前記可塑剤としては、例えば、ジメチルフタレート、ジブチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート、ジトリデシルフタレート、ブチルベンジルフタレート、ジイソデシルフタレート、ジフェニルフタレート、ジアリルフタレート、オクチルカプリールフタレート等のフタル酸エステル類;トリエチレングリコールジアセテート、テトラエチレングリコールジアセテート、ジメチルグリコースフタレート、エチルフタリールエチルグリコレート、メチルフタリールエチルグリコレート、ブチルフタリールブチルグリコレート、トリエチレングリコールジカブリル酸エステル等のグリコールエステル類;トリクレジルホスフェート、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステル類;4−トルエンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−n−ブチルアセトアミド等のアミド類;ジイソブチルアジペート、ジオクチルアジペート、ジメチルセバケート、ジブチルセパケート、ジオクチルセパケート、ジオクチルアゼレート、ジブチルマレート等の脂肪族二塩基酸エステル類;クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、グリセリントリアセチルエステル、ラウリン酸ブチル、4,5−ジエポキシシクロヘキサン−1,2−ジカルボン酸ジオクチル等、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類が挙げられる。
前記発色剤は、露光後の前記感光層に可視像を与える(焼きだし機能)ために添加してもよい。
前記発色剤としては、例えば、トリス(4−ジメチルアミノフェニル)メタン(ロイコクリスタルバイオレット)、トリス(4−ジエチルアミノフェニル)メタン、トリス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン、トリス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)メタン、ビス(4−ジブチルアミノフェニル)−〔4−(2−シアノエチル)メチルアミノフェニル〕メタン、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)−2−キノリルメタン、トリス(4−ジプロピルアミノフェニル)メタン等のアミノトリアリールメタン類;3,6−ビス(ジメチルアミノ)−9−フェニルキサンチン、3−アミノ−6−ジメチルアミノ−2−メチル−9−(2−クロロフェニル)キサンチン等のアミノキサンチン類;3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(2−エトキシカルボニルフェニル)チオキサンテン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)チオキサンテン等のアミノチオキサンテン類;3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9,10−ジヒドロ−9−フェニルアクリジン、3,6−ビス(ベンジルアミノ)−9,10−ジビドロ−9−メチルアクリジン等のアミノ−9,10−ジヒドロアクリジン類;3,7−ビス(ジエチルアミノ)フェノキサジン等のアミノフェノキサジン類;3,7−ビス(エチルアミノ)フェノチアゾン等のアミノフェノチアジン類;3,7−ビス(ジエチルアミノ)−5−ヘキシル−5,10−ジヒドロフェナジン等のアミノジヒドロフェナジン類;ビス(4−ジメチルアミノフェニル)アニリノメタン等のアミノフェニルメタン類;4−アミノ−4’−ジメチルアミノジフェニルアミン、4−アミノ−α、β−ジシアノヒドロケイ皮酸メチルエステル等のアミノヒドロケイ皮酸類;1−(2−ナフチル)−2−フェニルヒドラジン等のヒドラジン類;1,4−ビス(エチルアミノ)−2,3−ジヒドロアントラキノン類のアミノ−2,3−ジヒドロアントラキノン類;N,N−ジエチル−4−フェネチルアニリン等のフェネチルアニリン類;10−アセチル−3,7−ビス(ジメチルアミノ)フェノチアジン等の塩基性NHを含むロイコ色素のアシル誘導体;トリス(4−ジエチルアミノ−2−トリル)エトキシカルボニルメンタン等の酸化しうる水素をもつていないが、発色化合物に酸化しうるロイコ様化合物;ロイコインジゴイド色素;米国特許3,042,515号及び同第3,042,517号に記載されているような発色形に酸化しうるような有機アミン類(例、4,4’−エチレンジアミン、ジフェニルアミン、N,N−ジメチルアニリン、4,4’−メチレンジアミントリフェニルアミン、N−ビニルカルバゾール)が挙げられ、これらの中でも、ロイコクリスタルバイオレット等のトリアリールメタン系化合物が好ましい。
前記ハロゲン化合物としては、例えば、ハロゲン化炭化水素(例えば、四臭化炭素、ヨードホルム、臭化エチレン、臭化メチレン、臭化アミル、臭化イソアミル、ヨウ化アミル、臭化イソブチレン、ヨウ化ブチル、臭化ジフェニルメチル、ヘキサクロロエタン、1,2−ジブロモエタン、1,1,2,2−テトラブロモエタン、1,2−ジブロモ−1,1,2−トリクロロエタン、1,2,3トリブロモプロパン、1−ブロモ−4−クロロブタン、1,2,3,4−テトラブロモブタン、テトラクロロシクロプロペン、ヘキサクロロシクロペンタジエン、ジブロモシキロヘキサン、1,1,1−トリクロロ−2,2−ビス(4−クロロフェニル)エタンなど);ハロゲン化アルコール化合物(例えば、2,2,2−トリクロロエタノール、トリブロモエタノール、1,3−ジクロロ−2−プロパノール、1,1,1−トリクロロ−2−プロパノール、ジ(ヨードヘキサメチレン)アミノイソプロパノール、トリブロモ−t−ブチルアルコール、2,2,3−トリクロロブタン−1,4−ジオールなど);ハロゲン化カルボニル化合物(例えば1,1−ジクロロアセトン、1,3−ジクロロアセトン、ヘキサクロロアセトン、ヘキサブロモアセトン、1,1,3,3−テトラクロロアセトン、1,1,1−トリクロロアセトン、3,4−ジブロモ−2−ブタノン、1,4−ジクロロ−2−ブタノン−ジブロモシクロヘキサノン等);ハロゲン化エーテル化合物(例えば2−ブロモエチルメチルエーテル、2−ブロモエチルエチルエーテル、ジ(2−ブロモエチル)エーテル、1,2−ジクロロエチルエチルエーテル等);ハロゲン化エステル化合物(例えば、酢酸ブロモエチル、トリクロロ酢酸エチル、トリクロロ酢酸トリクロロエチル、2,3−ジブロモプロピルアクリレートのホモポリマー及び共重合体、ジブロモプロピオン酸トリクロロエチル、α,β−ジグロロアクリル酸エチル等);ハロゲン化アミド化合物(例えば、クロロアセトアミド、ブロモアセトアミド、ジクロロアセトアミド、トリクロロアセトアミド、トリブロモアセトアミド、トリクロロエチルトリクロロアセトアミド、2−ブロモイソプロピオンアミド、2,2,2−トリクロロプロピオンアミド、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミドなど);硫黄やリンを有する化合物(例えば、トリブロモメチルフェニルスルホン、4−ニトロフェニルトリブロモメチルスルホン、4−クロルフェニルトリブロモメチルスルホン、トリス(2,3−ジブロモプロピル)ホスフェート等)、2,4−ビス(トリクロロメチル)6−フェニルトリアゾールなどが挙げられる。有機ハロゲン化合物では、同一炭素原子に結合した2個以上のハロゲン原子を持つハロゲン化合物が好ましく、1個の炭素原子に3個のハロゲン原子を持つハロゲン化合物がより好ましい。前記有機ハロゲン化合物は、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、トリブロモメチルフェニルスルホン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−フェニルトリアゾールが好ましい。
前記着色剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、例えば、赤色、緑色、青色、黄色、紫色、マゼンタ色、シアン色、黒色等の公知の顔料又は染料が挙げられ、具体的には、ビクトリア・ピュアーブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150)、モノライト・エローGT(C.I.ピグメントエロー12)、パーマネント・エローGR(C.I.ピグメント・エロー17)、パーマネント・エローHR(C.I.ピグメント・エロー83)、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメント・レッド146)、ホスターバームレッドESB(C.I.ピグメント・バイオレット19)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメント・レッド11)、ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグメント・レッド81)、モナストラル・ファースト・ブルー(C.I.ピグメント・ブルー15)、モノライト・ファースト・ブラックB(C.I.ピグメント・ブラック1)、カーボンブラックが挙げられる。
前記感光層には、取り扱い性の向上のために感光性樹脂組成物を着色し、又は保存安定性を付与する目的に、染料を用いることができる。
前記染料としては、ブリリアントグリーン(例えば、その硫酸塩)、エオシン、エチルバイオレット、エリスロシンB、メチルグリーン、クリスタルバイオレット、ベイシックフクシン、フェノールフタレイン、1,3−ジフェニルトリアジン、アリザリンレッドS、チモールフタレイン、メチルバイオレット2B、キナルジンレッド、ローズベンガル、メタニル−イエロー、チモールスルホフタレイン、キシレノールブルー、メチルオレンジ、オレンジIV、ジフェニルチロカルバゾン、2,7−ジクロロフルオレセイン、パラメチルレッド、コンゴーレッド、ベンゾプルプリン4B、α−ナフチル−レッド、ナイルブルーA、フェナセタリン、メチルバイオレット、マラカイトグリーン、パラフクシン、オイルブルー#603(オリエント化学工業社製)、ローダミンB、ローダミン6G、ビクトリアピュアブルーBOHなどを挙げることができ、これらの中でもカチオン染料(例えば、マラカイトグリーンシュウ酸塩、マラカイトグリーン硫酸塩等)が好ましい。該カチオン染料の対アニオンとしては、有機酸又は無機酸の残基であればよく、例えば、臭素酸、ヨウ素酸、硫酸、リン酸、シュウ酸、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の残基(アニオン)などが挙げられる。
各層間の密着性、又はパターン形成材料と基体との密着性を向上させるために、各層に公知のいわゆる密着促進剤を用いることができる。
本発明の前記パターン形成材料を製造する際に発生する面状ムラを改善させるために、公知の界面活性剤を添加することができる。
前記界面活性剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素含有界面活性剤などから適宜選択できる。
前記含有量が、0.001質量%未満になると、面状改良の効果が得られなくことがあり、10質量%を超えると、密着性が低下することがある。
前記感光性組成物の溶融粘度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、30〜40℃における、感光性組成物の溶融粘度、前記感光性組成物溶液を、塗布液装置を用いて、支持体上に塗布する際の溶融粘度などが挙げられる。
前記溶融粘度の値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、30〜40℃において、1×104〜1×107ma・sが好ましく、1×105〜1×107mPa・sがより好ましい。前記溶融粘度が、1×104mPa・s未満であると、軟らかすぎ、保護フィルムをパターン形成材料から剥離する際に、剥離跡が発生することがあり、1×107MPa・sを超えると、ラミネート機能が低下し、ラミネート時に柔軟性が欠け、均一なラミネートができないことがあり、保護フィルムを支持体から剥離する際に該保護フィルムとともに前記感光層も支持体から剥離することがある。
前記溶融粘度の測定は、粘度計を用いて測定する。前記粘度計としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)ハーゲン・ポアズイユの法則に従い、一定量の試料が毛細管を通って流出するのに要する時間を求める:毛細管粘度計、(2)ストークスの法則に従い、試料中の物体落下速度または気泡上昇速度から求める:気泡粘度計、落体粘度計、ヘプラ粘度計、ビスコレータ、(3)流体中の物体が受ける粘度抵抗から求める:回転粘度計、振動粘度計、平板粘度計及びレオメータなどが挙げられる。
前記塗布後、形成された感光層は、各成分、溶媒の種類、使用割合などによっても異なるが、例えば、60〜110℃の温度で30秒間〜15分間乾燥装置により乾燥させる。
前記支持体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記感光層を剥離可能であり、かつ光の透過性が良好であるのが好ましく、更に表面の平滑性が良好であるのがより好ましい。
なお、前記支持体としては、例えば、特開平4−208940号公報、特開平5−80503号公報、特開平5−173320号公報、特開平5−72724号公報などに記載の支持体を用いることもできる。
前記支持体の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、長尺状が好ましい。前記長尺状の支持体の長さとしては、特に制限はなく、例えば、10m〜20000mの長さのものが挙げられる。
前記感光層の前記パターン形成材料において設けられる箇所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記支持体上の全面であってもよく、一部のみであってもよい。
前記その他の層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、保護フィルム、クッション層、酸素遮断層(PC層)、剥離層、接着層、光吸収層、表面保護層などの層を形成する工程などが挙げられる。
前記クッション層は、常温ではタック性が無く、真空及び加熱条件で積層した場合に溶融し、流動する層である。前記PC層は、通常ポリビニルアルコールを主成分として形成された1.5μm程度の被膜である。
前記保護フィルムは、前記感光層の汚れや損傷を防止し、保護する機能を有する。
前記保護フィルムの前記パターン形成材料において設けられる箇所としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、通常、前記感光層上に設けられる。
前記保護フィルムとしては、例えば、前記支持体に使用されるもの、シリコーン紙、ポリエチレン、ポリプロピレンがラミネートされた紙、ポリオレフィン又はポリテトラフルオルエチレンシート、などが挙げられ、これらの中でも、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムが好ましい。
前記保護フィルムの厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、5〜100μmが好ましく、8〜30μmがより好ましい。
前記支持体と保護フィルムとの組合せ(支持体/保護フィルム)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリ塩化ビニル/セロフアン、ポリイミド/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。また、支持体及び保護フィルムの少なくともいずれかを表面処理することにより、上述のような接着力の関係を満たすことができる。前記支持体の表面処理は、前記感光層との接着力を高めるために施されてもよく、例えば、下塗層の塗設、コロナ放電処理、火炎処理、紫外線照射処理、高周波照射処理、グロー放電照射処理、活性プラズマ照射処理、レーザ光線照射処理などを挙げることができる。
前記静摩擦係数が、0.3未満であると、滑り過ぎるため、ロール状にした場合に巻ズレが発生することがあり、1.4を超えると、良好なロール状に巻くことが困難となることがある。
本発明のパターンは、本発明のパターン形成方法により得られる。
本発明のパターン形成方法は、第1の態様として、本発明の感光性組成物を、基材の表面に塗布し、乾燥して感光層を形成した後、露光し、現像する。
また、本発明のパターン形成方法は、第2の態様として、本発明のパターン形成材料を、加熱及び加圧の少なくともいずれかの下において基材の表面に積層した後、露光し、現像する。
以下、本発明のパターン形成方法の説明を通じて、本発明のパターンの詳細も明らかにする。
前記基材としては、特に制限はなく、公知の材料の中から表面平滑性の高いものから凸凹のある表面を有するものまで適宜選択することができ、板状の基材(基板)が好ましく、具体的には、公知のプリント配線板形成用基板(例えば、銅張積層板)、ガラス板(例えば、ソーダガラス板など)、合成樹脂性のフィルム、紙、金属板などが挙げられ、これらの中でも、プリント配線板形成用基板が好ましく、多層配線基板やビルドアップ配線基板などへの半導体などの高密度実装化が可能となる点で、該プリント配線板形成用基板が配線形成済みであるのが特に好ましい。
前記第1の態様の積層体の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、前記基材上に、前記感光性組成物を塗布及び乾燥して形成した感光層を積層するのが好ましい。
前記塗布及び乾燥の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記パターン形成材料における感光層を形成する際に行われる、前記感光性組成物溶液の塗布及び乾燥と同様な方法で行うことができ、例えば、該感光性組成物溶液をスピンコーター、スリットスピンコーター、ロールコーター、ダイコーター、カーテンコーターなどを用いて塗布する方法が挙げられる。
前記加熱温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、70〜130℃が好ましく、80〜110℃がより好ましい。
前記加圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.01〜1.0MPaが好ましく、0.05〜1.0MPaがより好ましい。
前記露光は、前記感光層を感光させて、硬化部分と未硬化部分を形成する目的で行う。
前記光変調手段としては、光を変調することができる限り、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、n個の描素部を有するのが好ましい。
前記n個の描素部を有する光変調手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、空間光変調素子が好ましい。
前記制御信号としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、デジタル信号が好適に挙げられる。
DMD50は図2に示すように、SRAMセル(メモリセル)60上に、各々描素(ピクセル)を構成する多数(例えば、1024個×768個)の微小ミラー(マイクロミラー)62が格子状に配列されてなるミラーデバイスである。各ピクセルにおいて、最上部には支柱に支えられたマイクロミラー62が設けられており、マイクロミラー62の表面にはアルミニウムなどの反射率の高い材料が蒸着されている。なお、マイクロミラー62の反射率は90%以上であり、その配列ピッチは縦方向、横方向とも一例として13.7μmである。また、マイクロミラー62の直下には、ヒンジ及びヨークを含む支柱を介して通常の半導体メモリの製造ラインで製造されるシリコンゲートのCMOSのSRAMセル60が配置されており、全体はモノリシックに構成されている。
前記光変調手段は、前記n個の描素の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部をパターン情報に応じて制御可能であるのが好ましい。前記光変調手段のデータ処理速度には限界があり、使用する描素数に比例して1ライン当りの変調速度が決定されるので、連続的に配列された任意のn個未満の描素部だけを使用することで1ライン当りの変調速度が速くなる。
ファイバアレイ光源66からDMD50にレーザ光Bが照射されると、DMD50のマイクロミラーがオン状態のときに反射されたレーザ光は、レンズ系54、58により感光層150上に結像される。このようにして、ファイバアレイ光源66から出射されたレーザ光が描素毎にオンオフされて、感光層150がDMD50の使用描素数と略同数の描素単位(露光エリア168)で露光される。また、感光層150がステージ152と共に一定速度で移動されることにより、感光層150がスキャナ162によりステージ移動方向と反対の方向に副走査され、露光ヘッド166毎に帯状の露光済み領域170が形成される。
前記光変調手段を含むパターン形成装置は、図8に示すように、感光層150を有する前記積層体を表面に吸着して保持する平板状のステージ152を備えている。
4本の脚部154に支持された厚い板状の設置台156の上面には、ステージ移動方向
に沿って延びた2本のガイド158が設置されている。ステージ152は、その長手方向がステージ移動方向を向くように配置されると共に、ガイド158によって往復移動可能に支持されている。なお、前記パターン形成装置には、ステージ152をガイド158に沿って駆動するための図示しない駆動装置を有している。
そして、各マイクロレンズ55aの位置におけるレーザ光Bのビーム径は、41μmである。
前記光変調素子が有する描素部の数(前記n)としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記光変調素子における描素部の配列としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、2次元状に配列しているのが好ましく、格子状に配列しているのがより好ましい。
前記光照射手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(超)高圧水銀灯、キセノン灯、カーボンアーク灯、ハロゲンランプ、複写機用などの蛍光管、LED、半導体レーザなどの公知光源、又は2以上の光を合成して照射可能な手段が挙げられ、これらの中でも2以上の光を合成して照射可能な手段が好ましい。
前記光照射手段から照射される光としては、例えば、支持体を介して光照射を行う場合には、該支持体を透過し、かつ用いられる光重合開始剤や増感剤を活性化する電磁波、紫外から可視光線、電子線、X線、レーザ光などが挙げられ、これらの中でもレーザ光が好ましく、2以上の光を合成したレーザ光(以下、「合波レーザ光」と称することがある)がより好ましい。また支持体を剥離してから光照射を行う場合でも、同様の光を用いることができる。
前記レーザ光の波長としては、例えば、200〜1500nmが好ましく、300〜800nmがより好ましく、330nm〜500nmが更に好ましく、395nm〜415nmが特に好ましい。
スキャナ162の各露光ヘッド166において、ファイバアレイ光源66の合波レーザ光源を構成するGaN系半導体レーザLD1〜LD7の各々から発散光状態で出射したレーザ光B1,B2,B3,B4,B5,B6,及びB7の各々は、対応するコリメータレンズ11〜17によって平行光化される。平行光化されたレーザ光B1〜B7は、集光レンズ20によって集光され、マルチモード光ファイバ30のコア30aの入射端面に収束する。
また、前記露光は、前記変調させた光を、マイクロレンズアレイを通して行うのが好ましく、更にアパーチャアレイ、結像光学系などを通して行ってもよい。
ここで、図15に、DMD50を構成するマイクロミラー62の反射面の平面度を測定した結果を示す。同図においては、反射面の同じ高さ位置を等高線で結んで示してあり、等高線のピッチは5nmである。なお同図に示すx方向及びy方向は、マイクロミラー62の2つ対角線方向であり、マイクロミラー62はy方向に延びる回転軸を中心として前述のように回転する。また、図16の(A)及び(B)にはそれぞれ、上記x方向、y方向に沿ったマイクロミラー62の反射面の高さ位置変位を示す。
前記露光ヘッドでは、光照射手段144からレーザ光が照射されると、DMD50によりオン方向に反射される光束線の断面積が、レンズ系454、458により数倍(例えば、2倍)に拡大される。拡大されたレーザ光は、マイクロレンズアレイ472の各マイクロレンズによりDMD50の各描素部に対応して集光され、アパーチャアレイ476の対応するアパーチャを通過する。アパーチャを通過したレーザ光は、レンズ系480、482により被露光面56上に結像される。
本発明のパターン形成方法では、公知の光学系の中から適宜選択したその他の光学系と併用してもよく、例えば、1対の組合せレンズからなる光量分布補正光学系などが挙げられる。
前記光量分布補正光学系は、光軸に近い中心部の光束幅に対する周辺部の光束幅の比が入射側に比べて出射側の方が小さくなるように各出射位置における光束幅を変化させて、光照射手段からの平行光束をDMDに照射するときに、被照射面での光量分布が略均一になるように補正する。以下、前記光量分布補正光学系について図面を参照しながら説明する。
下記表1に基本レンズデータを示す。
下記表2に、第1面及び第4面の非球面データを示す。
Z:光軸から高さρの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面(光軸に垂直な平面)に下ろした垂線の長さ(mm)
ρ:光軸からの距離(mm)
K:円錐係数
C:近軸曲率(1/r、r:近軸曲率半径)
ai:第i次(i=3〜10)の非球面係数
表2に示した数値において、記号“E”は、その次に続く数値が10を底とした“べき指数″であることを示し、その10を底とした指数関数で表される数値が“E”の前の数値に乗算されることを示す。例えば、「1.0E−02」であれば、「1.0×10−2」であることを示す。
前記その他の工程としては、特に制限はなく、公知のパターン形成における工程の中から適宜選択することが挙げられるが、例えば、現像工程、エッチング工程、メッキ工程などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記現像工程は、前記露光工程により前記パターン形成材料における感光層を露光し、該感光層の露光した領域を硬化させた後、未硬化領域を除去することにより現像し、パターンを形成する工程である。
前記現像手段としては、現像液を用いて現像することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記現像液を噴霧する手段、前記現像液を塗布する手段、前記現像液に浸漬させる手段などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記現像手段は、前記現像液を交換する現像液交換手段、前記現像液を供給する現像液供給手段などを有していてもよい。
前記現像液の温度としては、前記感光層の現像性に合わせて適宜選択することができるが、例えば、約25℃〜40℃が好ましい。
前記エッチング処理に用いられるエッチング液としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、前記金属層が銅で形成されている場合には、塩化第二銅溶液、塩化第二鉄溶液、アルカリエッチング溶液、過酸化水素系エッチング液などが挙げられ、これらの中でも、エッチングファクターの点から塩化第二鉄溶液が好ましい。
前記エッチング工程によりエッチング処理した後に前記パターンを除去することにより、前記基体の表面にパターンを形成することができる。
前記パターンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、配線パターンなどが好適に挙げられる。
前記メッキ処理としては、例えば、硫酸銅メッキ、ピロリン酸銅メッキ等の銅メッキ、ハイフローはんだメッキ等のはんだメッキ、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)メッキ、スルファミン酸ニッケル等のニッケルメッキ、ハード金メッキ、ソフト金メッキ等の金メッキなど処理が挙げられる。
前記メッキ工程によりメッキ処理した後に前記パターンを除去することにより、また更に必要に応じて不要部をエッチング処理等で除去することにより、前記基体の表面にパターンを形成することができる。
本発明の前記パターン形成方法は、プリント配線板の製造、特にスルーホール又はビアホールなどのホール部を有するプリント配線板の製造、及び、カラーフィルタの製造に好適に使用することができる。以下、本発明のパターン形成方法を利用したプリント配線板の製造方法及びカラーフィルタの製造方法の一例について説明する。
特に、スルーホール又はビアホールなどのホール部を有するプリント配線板の製造方法としては、(1)前記基体としてホール部を有するプリント配線板形成用基板上に、前記パターン形成材料を、その感光層が前記基体側となる位置関係にて積層して積層体形成し、(2)前記積層体の前記基体とは反対の側から、所望の領域に光照射行い感光層を硬化させ、(3)前記積層体から前記パターン形成材料における支持体、クッション層及びバリア層を除去し、(4)前記積層体における感光層を現像して、該積層体中の未硬化部分を除去することによりパターンを形成することができる。
前記パターン形成材料の積層温度としては、特に制限はなく、例えば、室温(15〜30℃)、又は加熱下(30〜180℃)が挙げられ、これらの中でも、加温下(60〜140℃)が好ましい。
前記圧着ロールのロール圧としては、特に制限はなく、例えば、0.1〜1MPaが好ましい。
前記圧着の速度としては、特に制限はなく、1〜3m/分が好ましい。
また、前記プリント配線板形成用基板を予備加熱しておいてもよく、また、減圧下で積層してもよい。
前記強アルカリ水溶液における塩基成分としては、特に制限はなく、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
前記強アルカリ水溶液のpHとしては、例えば、約12〜14が好ましく、約13〜14がより好ましい。
前記強アルカリ水溶液としては、特に制限はなく、例えば、1〜10質量%の水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液などが挙げられる。
なお、前記パターン形成材料は上記のエッチングプロセスのみでなく、メッキプロセスに使用してもよい。前記メッキ法としては、例えば、硫酸銅メッキ、ピロリン酸銅メッキ等の銅メッキ、ハイフローはんだメッキ等のはんだメッキ、ワット浴(硫酸ニッケル−塩化ニッケル)メッキ、スルファミン酸ニッケル等のニッケルメッキ、ハード金メッキ、ソフト金メッキ等の金メッキなどが挙げられる。
ガラス基板等の基体上に、本発明の前記パターン形成材料における感光層を貼り合わせ、該パターン形成材料から支持体、クッション層及びバリア層を剥離する場合に、帯電した前記支持体(フィルム)と人体とが不快な電気ショックを受けることがあり、あるいは帯電した前記支持体に塵埃が付着する等の問題がある。このため、前記支持体上に導電層を設けたり、前記支持体自体に導電性を付与する処理を施すことが好ましい。また、前記導電層をクッション層とは反対側の前記支持体上に設けた場合は、耐傷性を向上させるために疎水性重合体層を設けることが好ましい。
<感光性組成物溶液の調製>
下記の各成分を混合し、M/B比が1:0.80の感光性組成物溶液を調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・フェノチアジン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.013質量部
・メチルメタクリレート/2−エチルへキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート/
メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量比):50/20/7/23、質量平均分子
量:90,000、酸価150)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15質量部
・ヘキサメチレンジイソシアネートとテトラエチレンオキシドモノメタアクリレートの
1/2モル比付加物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6.0質量部
・N−ブチル−2クロル−メチルアクリドン・・・・・・・・・・・・0.05質量部
・2,2−ビス(4−(メタクリロイルオキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン
(新中村化学社製、BPE−500)・・・・・・・・・・・・・・・・6.0質量部
・2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル
ビイミダゾール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.17質量部
・ビクトリアブルー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02質量部
・ロイコクリスタルバイオレット・・・・・・・・・・・・・・・・・0.26質量部
・メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40質量部
・1−メトキシ−2−プロパノール・・・・・・・・・・・・・・・・・・20質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
図1に示すように、支持体1として、厚み16μmのポリエチレンテレフタレートフィム(PET:東レ(株)製、16QS52)を用い、前記感光性組成物溶液を、前記支持体1上に、バーコーターにより、乾燥後の感光層2の厚みが約15μmになるように、塗布し、80℃、30分間熱風循環式乾燥機中で乾燥させ、次いで、該感光層の上に、前記保護フィルム3として厚み20μmのポリプロピレンフィルムをラミネータで積層した。
−積層体の作製−
次に、前記基材として、配線形成済みの銅張積層板(スルーホールなし、銅厚み12μmのプリント配線板)の表面に化学研磨処理を施した。該銅張積層板上に、前記パターン形成材料の感光層が前記銅張積層板に接するようにして前記パターン形成材料における保護フィルムを剥がしながら、オートカットラミネーター(MACH730、伯東(株)製)を用いて積層させ、前記銅張積層板と、前記感光層と、前記ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)とがこの順に積層された積層体を作製した。圧着条件は、圧着ロール温度105℃、圧着ロール圧力0.3MPa、ラミネート速度1m/分とした。
前記保護フィルム剥離後の感光層表面を反射顕微鏡にて、表面観察を実施し、剥離跡の有無を評価した。結果を表3に示す。
◎:剥離跡はなく、極めて平滑である。
○:剥離跡はない。
×:スジ、シワなどの剥離跡がみられる。
前記支持体フィルムからの保護フィルムの剥離について、スムーズに剥がれるか否かを、目視により観察した。結果を表3に示す。
◎:支持体フィルムから保護フィルムがスムーズに剥離された
○:支持体フィルムから感光層が保護フィルムとともに剥離しなかった。
×:支持体フィルムから感光層が保護フィルムとともに剥離した。
前記溶融粘度の測定は、前記感光性組成物溶液を前記支持体上に塗布した際の、前記感光性組成物の35℃における溶融粘度について下記のように実施した。
溶融粘度の測定器として、レオメータ(DAR、REOLICA社製)を使用し、昇温速度5℃/min及び周波数1Hzの条件で実施した。測定結果を表3に示す。
前記解像度の測定において、前記現像液をスプレーしてから、前記未硬化領域を溶解除去するまでの現像時間を測定した。
前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)、クッション層及びバリア層を剥がし取り、銅張積層板上の前記感光層の全面に30℃の1質量%炭酸ナトリウム水溶液を0.15MPaの圧力にてスプレーし、炭酸ナトリウム水溶液のスプレー開始から銅張積層板上の感光層が溶解除去されるまでに要した時間を測定し、これを最短現像時間とした。この結果、前記最短現像時間は、3秒であった。
(2)感度の測定
前記積層体におけるパターン形成材料の感光層に対し、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)側から、前記光照射手段としての405nmのレーザ光源を有するパターン形成装置を用いて、0.1mJ/cm2から21/2倍間隔で100mJ/cm2までの光エネルギー量の異なる光を照射して露光し、前記感光層の一部の領域を硬化させた。室温にて10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取り、銅張積層板上の感光層の全面に、炭酸ナトリウム水溶液(30℃、1質量%)をスプレー圧0.15MPaにて前記(1)で求めた最短現像時間の2倍の時間スプレーし、未硬化の領域を溶解除去して、残った硬化領域の厚みを測定した。
次いで、光の照射量と、硬化層の厚さとの関係をプロットして感度曲線を得る。こうして得た感度曲線から硬化領域の厚さが30μmとなった時の光エネルギー量を、感光層を硬化させるために必要な光エネルギー量とした。
前記(1)の最短現像時間の評価方法と同じ方法及び条件で前記積層体を作成し、室温(23℃、55%RH)にて10分間静置した。得られた積層体のポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)上から、前記パターン形成装置を用いて、ライン/スペース=1/1でライン幅5μm〜20μmまで1μm刻みで各線幅の露光を行い、ライン幅20μm〜50μmまで5μm刻みで各線幅の露光を行った。この際の露光量は、前記(2)で測定した前記パターン形成材料の感光層を硬化させるために必要な最少の光エネルギー量である。室温にて10分間静置した後、前記積層体からポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)を剥がし取った。銅張積層板上の感光層の全面に、前記現像液として炭酸ナトリウム水溶液(30℃、1質量%)をスプレー圧0.15MPaにて前記(1)で求めた最短現像時間の2倍の時間スプレーし、未硬化領域を溶解除去した。この様にして得られた硬化樹脂パターン付き銅張積層板の表面を光学顕微鏡で観察し、硬化樹脂パターンのラインにツマリ、ヨレ等の異常のない最小のライン幅を測定し、これを解像度とした。該解像度は数値が小さいほど良好である。
前記パターン形成装置を用いて、露光光と前記感光層とを相対的に移動させる速度を変更し、一般的な配線パターンが形成される速度を求めた。露光は、前記調製した積層体におけるパターン形成材料の感光層に対して、ポリエチレンテレフタレートフィルム(支持体)側から行った。なお、この設定速度が速い方が効率的なパターン形成が可能となる。
前記光照射手段として図28〜33に示す合波レーザ光源と、前記光変調手段として図5に示す主走査方向にマイクロミラーが1024個配列されたマイクロミラー列が、副走査方向に768組配列された内、1024個×256列のみを駆動するように制御したDMD50と、図14に示した一方の面がトーリック面であるマイクロレンズ474をアレイ状に配列したマイクロレンズアレイ472及び該マイクロレンズアレイを通した光を前記パターン形成材料に結像する光学系480、482とを有するパターン形成装置を用いた。
実施例1に対して、M/B比が1:0.80に代え、1:0.88とした以外は、実施例1と同様に実施例2のパターン形成材料を作製し、実施例1と同様に評価した。その結果を表3に示す。
実施例1に対して、M/B比が1:0.80に代え、1:0.72とした以外は、実施例1と同様に実施例3のパターン形成材料を作製し、実施例1と同様に評価した。その結果を表3に示す。
<感光性組成物溶液の調製>
下記の各成分を混合し、M/B比が1:0.93の感光性組成物溶液を調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・フェノチアジン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.013質量部
・メチルメタクリレート/2−エチルへキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート
/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量比):50/20/7/23、
質量平均分子量:90,000、酸価150)・・・・・・・・・・・・・15質量部
・ヘキサメチレンジイソシアネートとテトラエチレンオキシドモノメタアクリレートの
1/2モル比付加物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7.0質量部
・N−ブチル−2クロル−メチルアクリドン・・・・・・・・・・・・0.05質量部
・2,2−ビス(4−(メタクリロイルオキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン
(新中村化学社製、BPE−500)・・・・・・・・・・・・・・・・7.0質量部
・2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル
ビイミダゾール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.17質量部
・ビクトリアブルー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02質量部
・ロイコクリスタルバイオレット・・・・・・・・・・・・・・・・・0.26質量部
・メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40質量部
・1−メトキシ−2−プロパノール・・・・・・・・・・・・・・・・・・20質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
<感光性組成物溶液の調製>
下記の各成分を混合し、M/B比が1:0.65の感光性組成物溶液を調製した。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
・フェノチアジン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.013質量部
・メチルメタクリレート/2−エチルへキシルアクリレート/ベンジルメタクリレート
/メタクリル酸共重合体(共重合体組成(質量比):50/20/7/23、
質量平均分子量:90,000、酸価150)・・・・・・・・・・・・・15質量部
・ヘキサメチレンジイソシアネートとテトラエチレンオキシドモノメタアクリレートの
1/2モル比付加物・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4.5質量部
・N−ブチル−2クロル−メチルアクリドン・・・・・・・・・・・・0.05質量部
・2,2−ビス(4−(メタクリロイルオキシペンタエトキシ)フェニル)プロパン
(新中村化学社製、BPE−500)・・・・・・・・・・・・・・・・4.5質量部
・2,2’−ビス(o−クロロフェニル)−4,4’,5,5’−テトラフェニル
ビイミダゾール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2.17質量部
・ビクトリアブルー・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.02質量部
・ロイコクリスタルバイオレット・・・・・・・・・・・・・・・・・0.26質量部
・メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40質量部
・1−メトキシ−2−プロパノール・・・・・・・・・・・・・・・・・・20質量部
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
本発明のパターン形成材料では、感光層の感度を高感度に維持しながら、オートカットラミネータでのラミネートが極めて良好に行うことができ、効率よくパターン形成が可能であることが判った。
2 感光層
3 保護フィルム
LD1〜LD7 GaN系半導体レーザ
10 ヒートブロック
11〜17コリメータレンズ
20 集光レンズ
30〜31マルチモード光ファイバ
44 コリメータレンズホルダー
45 集光レンズホルダー
46 ファイバホルダー
50 デジタル・マイクロミラー・デバイス(DMD)
52 レンズ系
53 反射光像(露光ビーム)
54 第2結像光学系のレンズ
55 マイクロレンズアレイ
56 被露光面(走査面)
55a マイクロレンズ
57 第2結像光学系のレンズ
58 第2結像光学系のレンズ
59 アパーチャアレイ
64 レーザモジュール
66 ファイバアレイ光源
67 レンズ系
68 レーザ出射部
69 ミラー
70 プリズム
73 組合せレンズ
74 結像レンズ
100 ヒートブロック
110 マルチキャピティレーザ
111 ヒートブロック
113 ロッドレンズ
120 集光レンズ
130 マルチモード光ファイバ
130a コア
140 レーザアレイ
144 光照射手段
150 感光層
152 ステージ
155a マイクロレンズ
156 設置台
158 ガイド
160 ゲート
162 スキャナ
164 センサ
166 露光ヘッド
168 露光エリア
170 露光済み領域
180 ヒートブロック
184 コリメートレンズアレイ
302 コントローラ
304 ステージ駆動装置
454 レンズ系
468 露光エリア
472 マイクロレンズアレイ
476 アパーチャアレイ
478 アパーチャ
480 レンズ系
Claims (16)
- 支持体上に感光層を少なくとも有し、該感光層が、アルカリ可溶性バインダー、重合性モノマー及び光重合開始剤を含む感光性組成物からなり、該感光性組成物の30〜40℃における溶融粘度が、1×104〜1×107mPa・sであり、前記感光層を露光、現像して得られるパターン厚みが未露光状態の厚みの90%となる波長405nmのレーザ光における最少露光量が、20mJ/cm2以下であることを特徴とするパターン形成材料。
- 支持体上に感光層を少なくとも有し、該感光層が、アルカリ可溶性バインダー、重合性モノマー及び光重合開始剤を含む感光性組成物からなり、前記アルカリ可溶性バインダーと前記重合性モノマーの合計重量の比が1:0.90〜1:0.70であり、前記感光層を露光、現像して得られるパターン厚みが未露光状態の厚みの90%となる波長405nmのレーザ光における最少露光量が、20mJ/cm2以下であることを特徴とするパターン形成材料。
- 感光性組成物の30℃〜40℃における溶融粘度が、1×104〜1×107mPa・sである請求項2に記載のパターン形成材料。
- 重合性モノマーが、(メタ)アクリルレート基を有するモノマーから選択される少なくともいずれか1種を含む請求項1から3のいずれかに記載のパターン形成材料。
- 光重合開始剤が、ハロゲン化炭化水素誘導体、ホスフィンオキシド、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、アシルホスフィンオキシド化合物、芳香族オニウム塩及びケトオキシムエーテルから選択される少なくとも1種を含む請求項1から4のいずれかに記載のパターン形成材料。
- 感光層上に保護フィルムを有してなる請求項1から5のいずれかに記載のパターン形成材料。
- 感光層の厚みが、3〜100μmである請求項1から6のいずれかに記載のパターン形成材料。
- 請求項1から7のいずれかに記載のパターン形成材料を備えており、
光を照射可能な光照射手段と、該光照射手段からの光を変調し、前記パターン形成材料における感光層に対して露光を行う光変調手段とを少なくとも有することを特徴とするパターン形成装置。 - 請求項1から7のいずれかに記載のパターン形成材料における感光層を、基体の表面に転写した後、露光し、現像することを特徴とするパターン形成方法。
- 露光が、光を照射する光照射手段と、形成するパターン情報に基づいて前記光照射手段から照射される光を変調させる光変調手段とを用いて行われる請求項9に記載のパターン形成方法。
- 光変調手段が、形成するパターン情報に基づいて制御信号を生成するパターン信号生成手段を更に有してなり、前記光照射手段から照射される光を該パターン信号生成手段が生成した制御信号に応じて変調させる請求項10に記載のパターン形成方法。
- 光変調手段が、n個の描素部を有してなり、該n個の描素部の中から連続的に配置された任意のn個未満の前記描素部を、形成するパターン情報に応じて制御可能である請求項9から11のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 露光が、光変調手段により光を変調させた後、前記光変調手段における描素部の出射面の歪みによる収差を補正可能な非球面を有するマイクロレンズを配列したマイクロレンズアレイを通して行われる請求項9から12のいずれかに記載のパターン形成方法。
- 非球面が、トーリック面である請求項13に記載のパターン形成方法。
- 現像が行われた後、パターンの形成を行う請求項9から14のいずれかに記載のパターン形成方法。
- パターンが、配線パターンであり、該パターンの形成がエッチング処理及びメッキ処理の少なくともいずれかにより行われる請求項15に記載のパターン形成方法。
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