本開示での技術は、基板上に空間的に制御された、又は画素ベースでの光の投射を提供して、種々の基板プロパティを調整する、システム及び方法を含む。そのようなピクセルベースの光投射は、基板の種々のプロパティを調整するのに用いられることができ、限界寸法(CD)の調整、均一な加熱、気化冷却、フォトリソグラフィーフレア、ラスタ遅延及び感光性剤の生成を含む。そのような画素ベースの光投射をフォトリソグラフィーパターニングプロセスに組み合わせると、プロセス均一性を上げるとともに欠陥を減らすことになる。
一つの実施形態においては、光源と結合した、デジタル光処理(DLP)、グレーティングライトバルブ(GLV)、レーザガルバノメータ、その他のグリッドベースのマイクロ投射技術により、基板上に(レンズを用いて光学的に)画像の焦点を合わせて、限界寸法、温度、その他の不均一性を是正することができる。システムは、投射画像の放射出力を変化させるように構成される。例えば、可視のスペクトルバルブ用いてプレート上に投射された白一色の画像は、その特定のバルブに対する所与の最高温度までプレートを加熱することになる。投射された画素単位での温度がその光源から生成された波長の光の全て若しくは、いくつかを用いて、又は全く用いることなく調整されることができる。そのような技術は、半導体を1nm以内でベークするのに十分な程度に、半導体の所与のベークプロセスに対して極めて正確な制御を与える。同様に、基板のワーク面上の投射画素位置単位の化学線の量は、投射放射なしと(所与の光源についての)フル投射放射との間の多くの段階で調整されることができる。DLPチップ又はレーザガルバノメータは、例えば、基板上に画像を投射し、基板上の特定の(複数の)ポイントで、加熱又は(感光性剤の生成を介して)CD調整の量を変化させることができる。
本開示で開示される投射画像は、選択された投射システム及び入射領域によってサポートされる画素数又は、画素投射のサイズに依存して、基板上の個々の特徴に対して出力を変化させることができる。つまり、マイクロミラー投射を用いることが利用可能なCD制御は、最大投射解像度程度にフレキシブル又はよく調整されることできる。本開示でのシステムは、全ての指示された画素の位置での同時投射、又は所与の画像が基板上にライン単位で投射されるラスタスキャン投射のいずれか一方で、基板上に所与の画像を投射するように構成されることができる。一つの実施形態において、画素ベースでの光投射システムは、ベーキングデバイス、照射チャンバ、ディスペンスチャンバ、ホットプレート、エッチングチャンバ等の制御コンピュータに接続されている。画素ベースでの光投射システムは、任意で、基板が調整されている照射チャンバ内にレンズシステムを通じて集光される。基板上に又は基板上で投射された光は、その後、より多くの光酸を生成すること等により、基板の所望領域を調整する。そのような方法及びシステムには複数の用途がある。ある用途としては、温度均一性を維持することである。他の用途としては、半導体製造の一部として調製されるウェハ上の限界寸法を下げる又は上げることである。
図1は、例示の基板調整システム概略図を示す。処理チャンバ108は、シリコンウェハ、フラットパネル等の基板を受けるようなサイズとされることができる。処理チャンバ108は、より大きなツール内に装着されたモジュール等でより、(基板のサイズに基づいた)相対的な最小限のサイズとされることができる。基板アラインメントシステム107は、基板の作業可能領域に画像を整合させるのに用いられることができ、0.1ナノメート以内で整合されることができる。基板105は、基板ホルダ上に位置決めされることができる。基板105は、任意のコーティングタイプを備えた従来の反射性又は非反射性のシリコンディスクであることができる。
システムは、処理チャンバ108の内部、近傍又は、これから離れて位置することができる光源102を含む。光源102は、可視光源、赤外光源、UV光源、レーザ又は他の波長の光を生成するバルブ(bulb)等のいくつかの光源のうちどれかである。光源の特性は扱われる特定の基板及び特定の調整用途に合わせられる(選択される)ことができる。いくつかの基板に対しては、60ワット(又は、これと等価)ソース、400〜700nmの波長範囲で、1080p(垂直解像度の1080水平ラインでプログレッシブスキャン)のDLP解像度を備えたものが、十分であり得る。他の用途は、より高いパワーとより高い解像度を必要としてよい。光源は、望まれる特定の波長に基づいて選択されることができる。例えば、紫外光源が所定の用途のために選択されることができる一方、白色又は赤外光源が他の用途のために選択されることができる。光源選択は、特定の基板及び/又は膜の吸収特性に基づくことができる。DLP、GLV、レーザガルバノメータ(galvanometer)、その他の光射影技術によってサポートされた任意の解像度が用いられることができる。
光投射デバイス103が、レーザガルバノメータ、DLPチップ、グレーティングライトバルブ(GLV)、その他の光投射技術として具現化されることができる。DLPチップ及びGLVは従来から利用可能である。デジタルレーザガルバノメータも既知である。レンズシステム104は、任意で用いられることができ、最小限の収差、基板105のサイズで基板上に投射されるように、画像を生成するのを助ける。投射ライン106は同時投射又はラスターベースの投射のいずれかで、基板105に向かって投射される画像又は動画領域を表す。この画像又は動画は、期待CD値及び/又は基板にわたるCDにおける差を特定するように構成された測定(metrology)デバイスからの動的フィードバックに基づいて設計されることができる。アイテム101は、基板の他の部分とは異なる限界寸法を有する、基板上での位置の例を示す。投射画像109は、アイテム101の一つの形状で光を投射する。アイテム101が、たまたま基板105の他の表面領域と比較して、より大きいCD値を有する場合には、例えば、過剰な材料を除去するのを助ける光活性剤(photo active agent)の生成を増加させる等により、その領域に投射される化学線を増加させて、基板105の表面全体にわたって均一なCD値シグナチャを作り出す。
ゆえに、本開示におけるそのようなシステムは、限界寸法の微細な制御について細かくかつ粗い制御システムを組み合わせている。投射画素がオンにされたり、オフにされたりすることのできる全ての位置が、熱、温度、CD補正及び光反応性についての微細調整が可能な領域となる。
図5は、所与の基板に対する例示の単純化されたCDシグナチャ(CD signature)を示すグラフである。これは、基板の断面にわたるCDシグナチャであることができる。この例示のCDシグナチャにおいては、CDにおける相対的な差を測定するための19のポイント位置がある。このグラフの最上部(top)は相対的により大きいCD変化又はCD値を表す。グラフの最下部(bottom)も、CDにおける相対的な差を示すが、グラフの最上部が大きすぎるCDを示す一方で、小さすぎるCDを示すことができる。留意すべきなのは、基板にわたってCD変化があり、平面位置によるCD変化が熱シグナチャ(heat signature)の実施形態であるということである。
図6は、図5に表されたCDシグナチャからCD変化を是正する投射画像を表す図である。言い換えると、投射画像は、揺らぎ(fluctuation)があるCDシグナチャを補正する。例えば、留意すべきなのは、図5におけるCDシグナチャのポイント位置1、9、10、17及び18は相対的に小さいCDを有するということである。図6における投射画像には、これらの位置で投射される光はなく、これにより、光反応性剤における増加が生じない。図5におけるCDシグナチャのポイント2及び12は、相対的に大きなCDを有するので、図6における画像投射において、これらのポイント位置は、フルでの光/放射照射を示す白で示されており、最大限、所与の光源から可能な光反応性剤の生成を生じさせる。他のポイント位置は、CD値においてほどほどの揺らぎを表すグレーの影を変化させて示されているが、変化する光投射で是正される。図7は、図5のCDシグナチャに適用された図6の投射画像による結果である、修正又は是正されたCDシグナチャを示す。図5からのCDシグナチャと比較して、大部分のCD値は、修正されて、CDにおいて実質的に変化が少なくなっているようにする。また、留意すべきなのは、是正されたCDシグナチャは、所望よりも大きいCDから材料を除去する、ベーキング及び/又は現像の任意の中間工程後に実現されることができるということである。
図5で図示された基板シグナチャは、単純化された、線形シグナチャである。基板は典型的には平面的であり、ゆえに、均一性揺らぎは基板上の平面的又はXY位置に基づいて変化する可能性がある。図3は、例示の限界寸法シグナチャを示す図である。この限界寸法シグナチャは、微細加工プロセスで用いられるウェハ等の所与の基板の表面上でのポイント位置としてマッピングされている。留意すべきなのは、CDシグナチャ図上での種々のポイントは、暗さ又は明るさの程度が変化していることである。CDシグナチャ図上でのポイント位置でのこれらの相対的な差はCD均一性における相対的な差を表す。例えば、完全に暗くされたポイント位置は、小さすぎるCDを有する領域を表すことができる一方、完全に明るくされた又はより明るいポイント位置は、大きすぎるCDを有する領域を表すことができる。このCDシグナチャは、観察された及び/又は測定された寸法に基づいて生成されることができる。
図3におけるこの基板シグナチャ図は、処理される基板上で所与の投射光がどのように見えることができるのかを表すこともできる。留意すべきなのは、所与の光源は、UV又は赤外であることができるので、図3は、投射エネルギーシグナチャがどのように見えるかを表す、又はエネルギーシグナチャの累積する効果がどのように見えるかを表すことができる。ハッチングパターンの暗さの変化は光強度、振幅及び/又は周波数を表すことができる。従って、フル強度の投射光を受ける、基板表面上でのポイント位置は図中では明るい又は白い領域を含むことができる。同様に、空白が少ないポイント位置は、それらの位置で投射される、中強度又は部分的強度の光を有することができる。この図中で黒い視覚で示されているポイント位置は、まったく光を受けない又は相対的にほとんど光の照射を受けない可能性がある。留意すべきなのは、基板シグナチャは、シグナチャのタイプ又は不均一性に基づいて、視覚的表現において変化することができることである。例えば、CDシグナチャは、スクライブレーン(scribe lanes)、シグナチャに対応するいくつかの知覚可能なラインを有するように見えてもよい。ラスタ遅延不均一性(raster delay non-uniformities)を示す基板シグナチャは、基板の表面にわたる所与のステッパ/スキャナの進行の証拠を示すことができる。加熱不均一性についての基板シグナチャは、円形パターンを有する、又は加熱帯インタフェースで差を示してよい。
図4は、図1に類似し、基板105を調整する光学投射調整システムの例示の実施形態を示す。基板105は、ハードマスク又は他のパターン層若しくはパターン転送についてのメモリ層となる可能性のある下位層110とともに、フォトレジスト膜であることのできる膜115を含むことができる。光投射デバイス103又はこれに伴うコントローラは、基板105に投射する画素ベースの画像を受けることができる。この画素ベースの画像の投射は、投射画像109で示されている。基板105の一部は照射される一方で、他の部分は照射されないことに留意する。露光(photolithographic exposure)に用いられるマスクベースの光投射の代わりに、画素ベースの画像投射が用いられている。投射中、投射画像は、リアルタイムフィードバック又は他の調整対象物に応じる等により、変化(change or vary)することができる。
投射される特定の画像又は動画は、処理プロセスの前(静的調整)又は動的調整のための処理プロセス中にデータを収集することができる一つ以上のセンサに基づくことができる。フィードバックループにおいては、所与のセンサ又はセンサアレイはデータ(CDシグナチャ等)を収集し、そして、この収集されたデータをコントローラに送信することができる。コントローラは、そして、収集されたデータに基づいて、及び/又は必要とされる熱若しくは光補正(CD補正)があるか否かに基づいて、基板に投射する画像を計算する。比例−積分−微分コントローラ(PIDコントローラ)が、熱シグナチャフィードバックを実装するのに用いられることができる。投射画像は、中央からエッジへの揺れ動き(oscillation)等の、基板にわたる任意の揺れ動きに基づいて変化することができる。
光強度又は振幅は、基板の表面上の材料のタイプに基づいて調整されることができる。例えば、いくつかのポリマーは低い反射率を有することができる一方で、シリコン、金属等の他の材料は最大反射率値を有することができる。一つの特定の材料例、つまり銅においては、反射率は45%から99%であることができるが、光が銅に入射されると、銅はそれでも加熱されてしまう。ゆえに、本開示に技術は、大部分の基板材料に適用されることができる。
図2は、改善された基板処理のための例示のシステムの側面図である。基板105は、加熱チャックとして具現化される、又はこれを含む基板ホルダ130上にある。基板の上方(処理される基板側に面した)で、レーザガルバノメータ、DLPプロジェクタ等が、光投射デバイス103の一部として基板表面上に画像を投射するように位置決めされることができる。プロジェクタの位置は、所与のチャンバ内での空間可用性に基づいて変化する可能性がある。例えば、多くのマイクロ製造ツールの加熱モジュールは相対的に短い。これらの実施形態においては、種々のアパーチャ135及び/又はレンズシステムが、基板上方で限られた鉛直方向空間内に画像を投射するのに用いられることができる。例示の高さ及び幅の測定値が示されているが、これらは非限定的なものであり、一つの特定の実施形態を示しているにすぎない。
目的をもって組み立てられた光投射システムを、そのような基板調整又は加熱モジュールにおいて用いられるのに製造することができる。あるいは、従来のレーザガルバノメータ及びDLPプロジェクタを用いることができる。
他の実施形態は、単一の基板上に光投射のための複数の異なる波長のランプを用いることができる。これらのランプは、全てが光投射に寄与する、又は選択的に起動されることができる。同様に、基板処理モジュール単位で複数のプロジェクタが用いられることができる。他の実施形態においては、3Dグラフィクスを用いる等、よりよい調整のため、周波数ベースの出力を有することができる。画像ベースの光プロジェクタに加えて、カメラ143又は他の計測デバイスが基板の105の観点から位置決めされて、投射画像に基づくCDシグナチャの動的調整のため、リアルタイムで所与のCDシグナチャを特定する。他の実施形態においては、センサアレイが、設置されて、PIDコントローラのフィードバックループに接続されていることができる。
ホットプレート上に位置決めされた基板上に熱シグナチャベースの画像を投射することは、本開示におけるシステム及び方法の一つの実施形態にすぎない。半導体製造の多様な段階において、基板を処理する多くの追加的な用途及び実施形態がある。ゆえに、用途はリソグラフィーに限られない。他の実施形態において、投射光熱技術は、基板のコーティング(例えば、フォトレジストを用いたコーティング)中に用いられることができる。液体のコーティング中に回転する基板上に画像を投射すると、気化冷却の影響を低減することに助けとなることができる。その利得は、より良いコート均一性を提供しつつ、必要となるディスペンス体積が小さくなることである。回転チャンバ内に、光投射を妨げる不透明な対象物がある場合、光は、少なくとも基板のセグメント上に投射され、基板の回転のため、本質的に周波数ベースの投射となるだろう(径方向セグメントのみが所与の時点で照射される実施形態についてである)。
他の実施形態においては、光画像投射は、ポストアプリケーションベーク(PAB)及びポストエクスポージャベーク(PEB)のいずれにも用いられることができる。光画像投射は、複雑なエッジビードリムーバル(EBR)の掃除に用いられることができる。つまり、ある領域がエッジビードリムーバルのため「描画」される、又は投射される。光画像投射は、アレイを印刷するやり方として、ブロック共重合体のディレクテッドセルフアセンブリのための領域を規定するのにも用いられることができる。つまり、ディレクテッドセルフアセンブリ(DSA)がアレイで印刷することができる場所に対して十分に露光がブーストされ、ブロック共重合体がカットマスクを用いることなく自己組織化するように、残りの領域は露光されない。これにより、いくつかのマイクロ製造プロセスにおいて、プロセス工程を節約する。
実施形態は、本開示において、ウェット又はドライの基板洗浄システムで用いられることができる。ウェット洗浄システムを用いると、投射される光画像は、中央からエッジに向かう温度均一性の助けとなることができる。液体が、回転する基板上にディスペンスされるいくつかのプロセスにおいては、膜厚がエッジに比べ、基板の中央に向かってより大きくなっている。しかし、本開示における技術は、径方向の温度均一性でも助けとなる。ディスペンスノズルの及びディスペンスアームの位置に依存するが、ディスペンスチャンバ内での投射画像は、本質的に部分画像となり得る(例えば、パイ形状の画像)。基板の一部にのみ投射しても、基板の全部が投射画像で照射される又はこれを通過することができるので、特に回転する基板には効果的であることができる。UV用いて画像を投射すると、さらに、ケミカル(chemical)の反応性の助けとなることができ、例えば、直接的に照射の大部分を提供するUVランプと組み合わされることのできる空間光増強技術として、そのようなケミカルの径方向反応性を改善する。UV光の増強及び投射について、クオーツ、フッ化カルシウム、その他の透過性伝達媒体等のUV透過を可能にする光学品が選択されるべきであることに留意する。たとえば、多くの温度増強及び化学線増強実施形態においては、増強量は、代表的には、当初の熱又は化学線による処理の15%未満である。例えば、フォトレジスト膜を備えた所与の基板は、スキャナ又はステッパツールを用いてマスクべースのパターンに露光される。そのような露光では、光量は、本質的に各ダイ位置で同一である。本開示において、実施形態は、その後、基板のポイント位置に依存して、相対的に少量及び異なる量によって、露光量を増加させるのに用いられることができる。
明らかであるように、本開示のシステム及び方法に対しては、多くの様々なバリエーションがある。
一つの実施形態は、基板を処理するシステム又は方法を含む。本システムは、処理するための基板を受けるようなサイズとされ、構成されたチャンバを含む。基板ホルダが、チャンバ内に位置決めされ、基板を保持するように構成されている。本システムは、基板がチャンバ内にあるときに基板の上側表面(つまり、ワーク面又は処理される面)上に画像を投射するように構成された画像投射システムを含む。画像投射システムは、マイクロミラー投射デバイスを用いて、画像を投射する。マイクロミラー投射デバイスは、例えば、レーザビームを反射する制御可能なミラー又は、投射画像内の画素に対応する微小ミラーアレイを含むことができる。システムは、画像投射システムを制御し、画像投射システムに、基板のワーク面上に画素ベースの画像を投射させるように構成されたコントローラを含む。画像投射システムは、光源を含み、画素ベースの投射システムを用いることができる。投射される画素の各々は、光波長と、光強度と、光周波数と、光振幅とからなる群から選択されたパラメータによって変化させることができる。画像投射システムは、表面プロパティ(熱、露光量、限界寸法変化)を変化させる画素ベースの表現である所定の基板シグナチャに基づいた画像を投射するように構成されることができ、光源は、化学線を所与の基板に提供するように構成されることができる。光源は、紫外放射等の、波長が400ナノメータ未満の放射を提供するように構成されることができる。所与の光源は、基板上にある特定の放射感光性膜に基づいた(複数の)特定のスペクトル線を有するように選択されることができる。所与の基板シグナチャに基づいた投射は、基板表面の異なる特性を空間的にマップする基板シグナチャを含む。
他の実施形態においては、所与の投射画像は、基板シグナチャ及び所与/特定のエッチングチャンバのCDエッチングシグナチャのいずれにも基づくことができる。所与のエッチングチャンバのCDエッチングシグナチャは、所与のエッチングパターン転送プロセスにより生じる様々なエッチング不均一性を表す又は識別する。例えば、プラズマベースのドライエッチングチャンバを用いると、代表的には、特定のタイプのプラズマリアクタに依存した基板表面にわたるエッチング不均一性がある。例えば、プラズマは、中央からエッジに向かう濃度変化及び/又は方位角濃度変化を有する。したがって、多かれ少なかれエッチングは、他の領域と比較して基板の同じ領域で起きる可能性がある。結果として、(たとえ、エッチングマスクが均一のCDを有していたとしても)CD不均一性を有する転送パターンを備えた、エッチングされた基板となる。本開示のシステム及び方法は、そのようなエッチング不均一性を補填することができる。基板シグナチャ(到来するCDシグナチャ)及び所与のエッチングチャンバが、代表的に、基板をエッチングする又はした方法を識別するデータの両方で投射画像をバイアスすることで、結果として、その後に続くエッチングプロシージャ中のCD正規化を可能にするプレバイアスされたCDを生成する画像を投射する。非限定的な例によれば、所与のエッチングシステムが基板の中央部分をより多く、基板のエッジ部分をより少なくエッチングする場合、投射画像は、エッジ部分と比較して中央部分のより大きい(又はより小さい)CDがあるので、到来するCDを調整し、CDをバイアスするように構成されることができる。そして、基板がエッチングされるときは、結果として生じるエッチング成果が基板にわたって均一なCDを生成するよう、到来するCDは既にエッチング不均一性を考慮している。
半導体ウェハ等の基板が、代表的には、その背面で載っている、又はマウントされている(裏側表面が地面を向いている)とともに、コーティング、ベーキング、リソグラフィー、現像、エッチング等のプロセスが反対側の面で実行されることに留意する。従って、ワーク面は、通常、上側を向いているため、裏側表面とは反対側にある「上側表面」である。そして、上側表面は、裏側表面とは反対にある面を示し、言い換えれば、ワーク面である。電気めっき等のいくつかの製造プロセスにおいては、基板は鉛直方向に保持されることができる。そのような鉛直方向構成においては、ワーク面が横を向くため、上側表面は横を向くが、それでも上側表面とする。
処理システムは、基板の画素ベースのCDシグナチャを識別するように構成されたCD計測システムも含むことができる。画像投射システムは、レーザガルバノメータ、デジタル光処理(DLP)デバイス又はグレーティングライトバルブ(GLV)デバイスを用いることができ、基板のワーク面上に画像を投射する。位置によって光学強度を調節することのできる任意の画像投射デバイスが用いられることができる。システムは、同じ処理チャンバ内で基板表面に液体組成物をディスペンスするように構成されたディスペンスシステムを含むことができる。チャンバは、回転する基板上に液体をディスペンスする少なくとも一つのモジュールを含み、基板を加熱する加熱機構を備えた少なくとも一つのモジュールと、を含む半導体製造ツール内に位置決めされることができる。そのようなツールは時々コータ/デベロッパとして知られる。図8に示すように、他の実施形態においては、チャンバは、基板上にフォトレジストをディスペンスするように構成された少なくとも一つのモジュールと、基板上にケミカルを現像するように構成された少なくとも一つのモジュールと、基板をベークするように構成された少なくとも一つのモジュールと、を含む、半導体製造ツール内に位置決めされる。他のシステムは、マイクロミラー投射システム又は画素ベースの投射システムを含むスキャナ/ステッパとして具現化されることができる。そのような実施形態は、露光スタックとは別のモジュールである、又は露光中に基板表面上に画像を投射するように位置している処理モジュールとで構成されることができる。
他の実施形態においては、画像投射システムは、所与の画像をライン単位でウェハのワーク面上に投射するように構成される。他の実施形態においては、画像投射システムは、所与の画像をワーク面にわたってレーザビームを動かすように構成された一つ以上のミラーを用いて、所与の画像をウェハのワーク面上に投射し、基板のワーク面の各画素位置に指向されたレーザ放射量を変更するように構成される。例えば、そのような画像投射システムは、レーザガルバノメータを用いることを含む。画像投射システムは、所与の画像を、例えば、30秒未満で、基板のワーク面上に投射するように構成されることができる。あるいは、所与の画像は、毎秒複数回、基板のワーク面上に投射されるようにすることができる。例えば、レーザガルバノメータは、ラスタスキャン又はレーザベースの投射機構を有する。そのようなラスターベースの投射は、基板表面にわたってライン単位でレーザビームを投射することを含む。投射速度は、大体毎秒数百から二、三秒又はそれより長い時間毎に一回までの幅があることができる。レーザガルバノメータは、所与のレーザビーム又はUV光ビームを動かし、レーザビームの強度は、基板のワーク面上の各画素位置又は解像度ポイントで0から100パーセントまで変化させられることができる。例えば、アコースティック光学モジュレータ(acoustic optical modulator)が用いられることができ、所与の基板表面上でのポイント位置ごとの光強度を調節する。あるいは、所与の画素位置での投射放射の滞留時間(dwell time)を変えて、所望の光投与量を提供することもできる。
他の実施形態は、基板を処理する方法を含む。本方法は、基板ホルダ上に基板を位置決めすることを含む。基板を位置決めすることは、半導体製造ツールのモジュール内に基板を受けることを含む。半導体製造ツールは、基板上のフォトレジストをディスペンスする少なくとも一つのモジュールを含むことができる。そのような半導体ツールは、処理モジュールのうち、基板の自動化された移動のための基板ハンドリング機構を含むことができる。そして、位置によって投射される光の強度を変化させるように構成されたグリッドベースの光投射システムを介して、基板の表面上に光が投射される。典型的には、露光(photolithographic light exposure)は、光のパターンが基板表面に届くように、光の一部をブロックするマスク又はレクチルを用いて実行される。その一方、グリッドベースの光投射システムは、ポイントのアレイ又は行列として光を投射し、各投射ポイントはオン若しくはオフに切り替えられる及び/又は周波数又は振幅で変化させられることができる。そして、投射された光は、基板シグナチャをベースする変化を用いて基板上の位置によって、基板の表面上の振幅により変化させられる。基板の表面上に光を投射することは、レーザガルバノメータ又はデジタル光処理(DLP)デバイスを介して基板上に画像を投射することを含むことができる。特定の投射画像は、基板又はそこのフィーチャに対応する、所定のプロパティシグナチャに基づいていることができる。そのようなシグナチャは、限界寸法シグナチャ、熱シグナチャ、光反射シグナチャ、表面エネルギー、X線、マイクロ波等を含むことができる。生成された画像は、基板に対応する所定の又はリアルタイムで測定された限界寸法(CD)シグナチャ、又はラスタ遅延又はフレアの結果である可能性がある基板に対応する所定の露光シグナチャに基づく。そのようなシグナチャは、ラスタスキャン/照射の遅延と極紫外線(EUV)フレアを補填することができる。
所与の基板シグナチャは、特定のツール、ツールのセット及び/又はプロセスシーケンスによって処理された以前の基板から特定することができることに留意する。言い換えると、基板シグナチャは、処理される基板についてリアルタイムで計算される、又は所与の微細加工プロセスについてのシグナチャの繰り返しパターンから計算される/観察される。そのような繰り返しパターンは、特定のツールの作為及び/又は用いられた材料による可能性がある。基板プロパティは、光学プロパティ、電気的プロパティ、機械的プロパティ、構造高さ、膜厚、温度等を含むことができる。
いくつかの実施形態においては、レーザガルバノメータ又はデジタル光処理デバイスは、独立的にアドレス可能な画素の画像を基板の表面上に投射するように構成される。そのデジタル光処理デバイスは、各々独立してアドレス可能な光強度を変化させるように構成されることができる。
他の実施形態は、基板を処理する方法を含む。基板は、処理チャンバ内の基板ホルダ上に位置決めされる。画素ベースの画像が基板シグナチャに基づいて生成され、デジタル的に制御された、マイクロミラー投射デバイスを介して、画素ベースの画像が基板の表面上に投射される。投射された画素ベースの画像は、基板上の所与のポイント位置で投射された光の振幅及び/又は波長に基づいた画素ベースの画像に光反応性剤を化学的に反応させるようにするため、基板は、光反応性剤を有する層を含むことができる。言い換えると、投射された光のパターンは、光反応性剤が酸、ベース、又は他の溶解度シフト材料を生成することを支援する。基板シグナチャは、基板上の温度の所定の熱シグナチャに対応することができる。画素ベースの画像を投射することは、投射された画素の各々での、光強度、継続時間(duration)及び波長を変化させることを含む。
他の実施形態において、基板を処理する方法は、基板を半導体製造ツールの基板ホルダ上に位置決めすることを含む。そして、基板ホルダ内に位置した加熱機構を用いて、基板を基板ホルダ上で加熱し、デジタル的に制御されたマイクロミラー投射デバイスを用いて、画素ベースの画像を基板上に投射することによって、基板の表面温度を空間的に調整する。画素ベースの画像は、個別にアドレス可能な画素によって光振幅を変更し、投射された画素ベースの画像は、基板の熱シグナチャに基づく。
他の実施形態は、ブロック共重合体のディレクテッドセルフアセンブリで用いられる膜を有する基板を受けることを含む。画像は、画像が、空間的に投射された画像に従ってフィルムを修正するように、デジタル光投射を用いて基板の膜上に投射される。ブロック共重合体の膜が適用され、共重合体が空間的に投射された(画素ベースの)画像に基づいたパターンに組織化するように、自己組織化が活性化又は開始される。
前述の説明においては、処理システムの特定のジオメトリ、そこで用いられる種々のコンポーネントと処理の説明等の、特定の詳細が明記されている。しかし、本開示での技術は、これら特定の詳細から離れた他の実施形態において実施されてよく、そのような詳細は説明を目的とし、限定事項ではないと理解されるべきである。本開示で開示された実施形態は、添付の図面を参照して説明されている。同様に、説明を目的として、特定の数、材料及び構成が、完全な理解を提供するため、明記されている。それでも、実施形態は、そのような特定の詳細がなくとも実施されてよい。実質的に同一の機能的な構成を有するコンポーネントは、似たような文字で示されるので、任意の冗長な説明は省略されてよい。
種々の技術が複数のディスクリートな動作として説明されており、本発明を理解するのに役立っている。説明の順序は、これらの動作が必然的に順序に依存することを示唆するものとして、解釈されるべきではない。実際、これらの動作は提示の順序で行われることを必要としない。説明された動作は説明された実施形態でのものとは異なる順序で行われてよい。種々の追加的な動作が行われてよく、及び/又は、記載された動作が追加的な実施形態において省略されてよい。
本開示で用いられる「基板」又は「目標基板(target substrate)」は、概して、本発明に従って処理される対象物をいう。基板は、デバイス、特には、半導体、その他の電子デバイスの任意の材料部分又は構造を含んでよい。例えば、半導体ウェハ、レクチル、薄膜などのベース基板構造上又はこれにオーバレイする層、のベース基板構造であってよい。ゆえに、基板は、パターンが形成された、又はパターンが形成されていないに関わらず、任意の特定のベース構造、下位層又はオーバレイ層に限定されることを意図しておらず、むしろ、任意のそのような層や、ベース構造と、層及び/又はベース構造の任意の組み合わせを含むと考える。本説明は、特定のタイプの基板を参照してよいが、これは、説明のみを目的としている。
当業者は、本発明と同じ目的を依然として達成しつつ、上記に説明した技術の動作に対してなされる多くのバリエーションが可能であることも理解するものである。そのようなバリエーションは、本開示の範囲に含まれることを意図している。従って、本発明の実施形態についての前述の説明は、限定することを意図していない。むしろ、本発明の実施形態についての任意の限定は、次の特許請求の範囲内で提示されている。