JP4994306B2 - 光学的マスクレスリソグラフィにおけるドーズ量制御 - Google Patents

光学的マスクレスリソグラフィにおけるドーズ量制御 Download PDF

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Description

本発明は、リソグラフィ装置、リソグラフィ方法、及びデバイス製造方法に関する。
リソグラフィ装置は、所望のパターンを基板または基板の一部に転写する機械である。リソグラフィ装置は例えばフラットパネルディスプレイや集積回路(IC)、微細構造を有する他のデバイスの製造に用いられる。通常は例えばマスクまたはレチクルと称されるパターニングデバイスを使用して、フラットパネルディスプレイまたは他のデバイスの各層に対応した回路パターンを形成する。このパターンは、基板に塗布された放射感応性材料(レジスト)層への像形成により基板(例えばガラスプレート)の全体または一部に転写される。
パターニングデバイスを使用して、回路パターンではなく例えばカラーフィルタのパターンやドットのマトリックス状配列などの他のパターンを形成する場合もある。パターニングデバイスは、それぞれ個別に制御可能である素子の配列(以下「個別制御可能素子アレイ」という場合もある)を備えるパターニングアレイをマスクの代わりに備えてもよい。このような方式ではマスクを使用する方式に比べて迅速かつ低コストにパターンを変更することができる。
所望のパターンを基板またはその一部に形成するときには、基板上でそのパターンが形成される部位のレジスト厚さがパターンに影響する。所望の性質を有するパターンをレジストに形成するには、レジストの厚さに応じた大きさの放射ドーズ量(すなわち基板を露光するエネルギ量)が必要とされる。例えばパターンは所望の解像度(例えば線幅など)を有する。基板上でレジスト厚さが増減すると、同じ放射ドーズ量を与えても同じようには基板上でレジストに作用しない。つまり、線幅や他のフィーチャ寸法が基板上での位置によって変わってしまうことになる。よって、基板上でレジスト厚さが一定ではない場合には、基板表面でのパターンの均一性を実現するのに困難が生じる。また、その他の要因によってもレジスト特性ひいては基板表面でのパターン均一性に影響が生じ得る。
したがって、基板上での部位によってドーズ量を制御するシステム及び方法が必要とされる。
本発明の一実施形態によれば、1つまたは複数の個別制御可能素子アレイと、投影系と、コントローラと、を備えるリソグラフィ装置が提供される。1つまたは複数の個別制御可能素子アレイは、放射ビームにパターンを付与する。投影系は、パターンが付与された放射ビームを放射感応性材料層に被覆された基板に投影する。放射ビームは、複数の放射パルスを含む。コントローラは、放射ビームのパルスの総エネルギを制御する。コントローラは、放射ビームが投影される基板上の一部位における放射感応性材料層特性を示す情報を利用する。
本発明の他の実施形態によれば、以下のステップを備えるリソグラフィ方法が提供される。1つまたは複数の個別制御可能素子アレイを使用して放射ビームにパターンを付与すること。パターンが付与された放射ビームを放射感応性材料層に被覆された基板に投影系を使用して投影すること。放射ビームは複数の放射パルスを含む。放射ビームのパルスの総エネルギを、放射ビームが投影される基板上の一部位における放射感応性材料層特性を示す情報を利用して制御すること。
本発明の更なる実施形態によれば、以下のステップを備えるデバイス製造方法が提供される。1つまたは複数の個別制御可能素子アレイを使用して放射ビームにパターンを付与すること。パターンが付与された放射ビームを放射感応性材料層に被覆された基板に投影すること。放射ビームは複数の放射パルスを含む。放射ビームのパルスの総エネルギを、放射ビームが投影される基板上の一部位における放射感応性材料層特性を示す情報を利用して制御すること。
本発明の更なる実施形態や特徴、効果は、本発明のさまざまな実施形態の構成及び作用とともに添付図面を参照して以下に詳細に説明される。
本明細書は本発明の特徴を組み入れた1つまたは複数の実施形態を開示する。開示された実施形態は本発明の例示にすぎない。本発明の範囲は開示された実施形態には限定されない。本発明は添付の請求項により定義される。
以下で「一実施形態」、「一実施例」等の表現を用いる場合には、実施形態が特定の特徴、構造、または特性を含んでもよいことを示すにすぎないものであり、当該特徴、構造または特性がすべての実施形態に含まれなければならないことを意味するのではない。またこれらの表現は同一の実施形態を必ずしも指し示すものでもない。さらに、一実施形態に関連して特定の特徴、構造、または特性が説明される場合には、明示的に説明されているか否かによらず当業者の知識により他の実施形態においても当該特徴、構造または特性が有効であるものと理解されたい。
本発明の実施形態は、ハードウエア、ファームウエア、ソフトウエア、またはこれらの組合せの形式で具現化されてもよい。本発明の実施形態は、1つまたは複数のプロセッサにより読取かつ実行可能である機械読取可能媒体に記憶された命令として具現化されてもよい。機械読取可能媒体は、機械(例えばコンピュータ)により読取可能な形式で情報を記憶または伝送するいかなる機構も含んでもよい。例えば、機械読取可能媒体は、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記録媒体、光記録媒体、フラッシュメモリ装置、電気的または光学的または音響的またはその他の信号伝送形式(例えば搬送波、赤外信号、デジタル信号など)、またはその他を含んでもよい。また以下では、ファームウエア、ソフトウエア、ルーチン、命令はある動作を実行するためのものとして記述されていてもよい。しかしこれらの記述は単に簡便化のためであり、これらの動作はそのファームウエア、ソフトウエア、ルーチン、命令等を実行する演算装置、プロセッサ、コントローラ、または他の装置により実際に得られるものと理解されたい。
図1は本発明の一実施形態に係るリソグラフィ装置1を模式的に示す図である。この装置は、照明系IL、パターニングデバイスPD、基板テーブルWT、及び投影系PSを備える。照明系(イルミネータ)ILは放射ビームB(例えば紫外放射)を調整するよう構成されている。
本明細書ではリソグラフィを取りあげて説明しているが、本発明の範囲から逸脱することなくパターニングデバイスPDはディスプレイシステム(例えばLCDテレビジョンまたはプロジェクタ)により構成することもできる。この場合、パターン付与ビームは、例えば基板やディスプレイデバイス等の様々な対象物に投影することができる。
基板テーブルWTは、基板(例えばレジストが塗布された基板)Wを支持するよう構成されており、あるパラメタに従って基板を正確に位置決めする位置決め装置PWに接続されている。
投影系(例えば屈折投影レンズ光学系)PSは、個別制御可能素子アレイにより変調された放射ビームを基板Wの(例えば1つ又は複数のダイからなる)目標部分Cに投影するよう構成されている。本明細書では投影系という用語は、使用される露光光、あるいは液浸露光用液体や真空の利用などの他の要因に関して適切とされるいかなる投影系をも包含するよう広く解釈されるべきである。投影系には例えば屈折光学系、反射光学系、反射屈折光学系、磁気的光学系、電磁気的光学系、静電的光学系、またはこれらの任意の組み合わせなどが含まれる。以下では「投影レンズ」という用語は、より一般的な用語である投影系という用語と同義に用いられ得る。
照明系は、屈折光学素子、反射光学素子、磁気的光学素子、電磁気的光学素子、静電的光学素子、あるいは他の種類の光学素子などの各種の光学素子、またはこれらの組合せを含み得るものであり、放射ビームの向きや形状、あるいは他の特性を制御するためのものである。
パターニングデバイスPD(例えばレチクル、マスク、または個別制御可能素子アレイ)はビームを変調する。普通は個別制御可能素子アレイは投影系PSに対して位置が固定されるが、あるパラメタに従って該アレイを正確に位置決めする位置決め装置に接続されていてもよい。
本明細書において「パターニングデバイス」または「コントラストデバイス」なる用語は、例えば基板の目標部分にパターンを生成する等、放射ビーム断面を変調するのに用い得るいかなるデバイスをも示すよう広く解釈されるべきである。パターニングデバイスは、静的なパターニングデバイス(例えばマスクまたはレチクル)であってもよいし、動的なパターニングデバイス(例えばプログラム可能素子アレイ)であってもよい。簡単のため本明細書では動的パターニングデバイスを例に挙げて説明しているが、本発明の範囲から逸脱することなく静的パターニングデバイスを使用することも可能であるものと理解されたい。
放射ビームに付与されるパターンは、パターンが位相シフトフィーチャあるいはいわゆるアシストフィーチャを例えば含む場合には基板の目標部分に所望されるパターンと厳密に一致していなくてもよい。また、基板に最終的に形成されるパターンは、個別制御可能素子アレイ上に形成されるパターンにどの時点においても一致しないようになっていてもよい。このような事態は、基板の各部に形成される最終的なパターンが所定時間または所定回数の露光の重ね合わせにより形成され、かつこの所定の露光中に個別制御可能素子アレイ上のパターン及び/またはアレイと基板との相対位置が変化する場合に起こりうる。
通常、基板の目標部分に生成されるパターンは、その目標部分に生成されるデバイス例えば集積回路やフラットパネルディスプレイの特定の機能層に対応する(例えばフラットパネルディスプレイのカラーフィルタ層や薄膜トランジスタ層)。パターニングデバイスの例としては、レチクル、プログラマブルミラーアレイ、レーザダイオードアレイ、LEDアレイ、グレーティングライトバルブ、及びLCDアレイなどがある。
パターニングデバイスは電子的手段(例えばコンピュータ)でパターンをプログラム可能である。パターニングデバイスは、複数のプログラム可能素子を含んでもよく、例えば前の文で言及したレチクル以外のデバイスはすべて該当する。以下ではこれらを集合的に「コントラストデバイス」と称する。パターニングデバイスは少なくとも10個のプログラム可能素子を備えてもよく、または少なくとも100個、少なくとも1,000個、少なくとも10,000個、少なくとも100,000個、少なくとも1,000,000個、または少なくとも10,000,000個、のプログラム可能素子を備えてもよい。
プログラマブルミラーアレイの一実施例は、粘弾性制御層と反射表面とを有するマトリックス状のアドレス指定可能な表面を備えてもよい。この装置の基本的な原理は例えば、反射表面のうちアドレス指定されている区域が入射光を回折光として反射する一方、アドレス指定されていない区域が入射光を非回折光として反射するというものである。適当な空間フィルタを用いることにより、反射光ビームから非回折光を取り除いて回折光だけを基板に到達させるようにすることができる。このようにして、マトリックス状のアドレス指定可能表面にアドレス指定により形成されるパターンに従ってビームにパターンが付与される。
なお代替例として、回折光をフィルタにより取り除いて非回折光を基板に到達させるようにしてもよい。
他の実施例として、回折光学MEMS(微小電気機械システム)デバイスを同様に用いることもできる。一実施例では、回折光学MEMSデバイスは、入射光を回折光として反射する格子を形成するよう変形される複数の反射性のリボン状部位を備える。
プログラマブルミラーアレイの他の例においては、マトリックス状の微小ミラーの配列が用いられる。各微小ミラーは局所的に電界を適宜付与されることによりまたは圧電駆動手段を使用することにより各々が独立に軸周りに傾斜されうる。繰り返しになるがミラーはマトリックス状にアドレス指定可能に構成されており、アドレス指定されたミラーは入射する放射ビームをアドレス指定されていないミラーとは異なる方向に反射する。このようにしてマトリックス状のアドレス指定可能なミラーにより形成されるパターンに従って反射ビームにパターンが付与されうる。必要とされるマトリックス状アドレス指定は、適宜の電子的手段を使用して実行することができる。
パターニングデバイスの他の例は、プログラマブルLCDアレイである。
リソグラフィ装置は1つ以上のコントラストデバイスを備えてもよい。例えば、コントラストデバイスは、複数の個別制御可能素子アレイを有し、それぞれのアレイが互いに独立に制御されるものであってもよい。この構成においては、個別制御可能素子アレイのうちのいくつかのアレイまたはすべてのアレイが少なくとも1つの照明系(または照明系の一部)を共有していてもよい。斯かるアレイは当該アレイ用の支持構造及び/または投影系(または投影系の一部)を共有していてもよい。
一実施例例えば図1に示される実施例では、基板Wは実質的に円形状であってもよい。基板Wは周縁部にノッチ及び/または平坦部を有していてもよい。他の実施例では基板は例えば長方形などの多角形形状でもよい。
基板の形状が実質的に円形の場合、基板の直径は少なくとも25mmであってもよく、または例えば少なくとも50mm、少なくとも75mm、少なくとも100mm、少なくとも125mm、少なくとも150mm、少なくとも175mm、少なくとも200mm、少なくとも250mm、または少なくとも300mmであってもよい。一実施例では、基板の直径は長くても500mm、長くても400mm、長くても350mm、長くても300mm、長くても250mm、長くても200mm、長くても150mm、長くても100mm、または長くても75mmである。
基板が例えば長方形などの多角形の場合、基板の少なくとも1辺の長さ、または例えば少なくとも2辺または少なくとも3辺の長さが、少なくとも5cmであってもよく、または例えば少なくとも25cm、少なくとも50cm、少なくとも100cm、少なくとも150cm、少なくとも200cm、または少なくとも250cmであってもよい。
基板の少なくとも1辺の長さは、長くても1000cm、または例えば長くても750cm、長くても500cm、長くても350cm、長くても250cm、長くても150cm、または長くても75cmである。
一実施例においては、基板Wはウェーハであり、例えば半導体ウェーハである。一実施例ではウェーハの材料は、Si(ケイ素)、SiGe(シリコンゲルマニウム)、SiGeC(シリコンゲルマニウムカーボン)、SiC(炭化ケイ素)、Ge(ゲルマニウム)、GaAs(ガリウムヒ素)、InP(インジウムリン)、InAs(インジウムヒ素)から成るグループから選択される。ウェーハは、III−V族化合物半導体ウェーハ、シリコンウェーハ、セラミック基板、ガラス基板、またはプラスチック基板である。裸眼で見たときに、基板は透明であってもよいし、有色であってもよいし、無色であってもよい。
この基板の厚さは例えば基板材料及び/または基板寸法に応じてある程度変更される。基板の厚さは、少なくとも50μmであり、または例えば少なくとも100μm、少なくとも200μm、少なくとも300μm、少なくとも400μm、少なくとも500μm、または少なくとも600μmである。また、基板の厚さは、厚くても5000μm、例えば厚くても3500μm、厚くても2500μm、厚くても1750μm、厚くても1250μm、厚くても1000μm、厚くても800μm、厚くても600μm、厚くても500μm、厚くても400μm、または厚くても300μmである。
基板は露光前または露光後において例えばトラック(典型的にはレジスト層を基板に塗布し、露光後のレジストを現像する装置)、メトロロジツール、及び/またはインスペクションツールにより処理されてもよい。一実施例ではレジスト層が基板に設けられる。
投影系は、個別制御可能素子アレイにおけるパターンが基板上にコヒーレントに形成されるように当該パターンの像を形成する。これに代えて投影系は二次光源の像を形成してもよく、この場合個別制御可能素子アレイの各素子はシャッタとして動作してもよい。この場合には投影系は、例えば二次光源を形成し基板上にスポット状に像形成するために、例えばマイクロレンズアレイ(micro lens array、MLAとして知られている)やフレネルレンズアレイなどのフォーカス素子のアレイを含んでもよい。フォーカス素子のアレイ(例えばMLA)は少なくとも10個のフォーカス素子を備え、または例えば少なくとも100個、少なくとも1,000個、少なくとも10,000個、少なくとも100,000個、または少なくとも1,000,000個のフォーカス素子を備えてもよい。
パターニングデバイスにおける個別制御可能素子の数とフォーカス素子のアレイにおけるフォーカス素子の数とは等しいか、あるいは、パターニングデバイスにおける個別制御可能素子の数がフォーカス素子のアレイにおけるフォーカス素子の数よりも多い。フォーカス素子のアレイにおける1つ以上(例えばたいていは1000以上、またはすべての)のフォーカス素子は、個別制御可能素子アレイにおける1つ以上(例えば2つ以上、または3つ以上、5つ以上、10以上、20以上、25以上、35以上、または50以上)の個別制御可能素子に光学的に連関していてもよい。
MLAは、少なくとも基板に近づく方向及び遠ざかる方向に例えば1以上のアクチュエータを用いて移動可能であってもよい。基板に近づく方向及び遠ざかる方向にMLAを移動させることができる場合には、基板を動かすことなく例えば焦点合わせをすることが可能となる。
図1に示されるように本装置は反射型(例えば反射型の個別制御可能素子アレイを用いる)である。透過型(例えば透過型の個別制御可能素子アレイを用いる)の装置を代替的に用いてもよい。
リソグラフィ装置は2つ以上(2つの場合にはデュアルステージと呼ばれる)の基板テーブルを備えてもよい。このような多重ステージ型の装置においては、追加されたテーブルは並行して使用されるか、あるいは1以上のテーブルで露光が行われている間に1以上の他のテーブルで準備工程が実行されるようにしてもよい。
リソグラフィ装置は、基板の少なくとも一部が「液浸露光用の液体」で覆われるものであってもよい。この液体は比較的高い屈折率を有する例えば水などの液体であり、投影系と基板との間の空隙を満たす。液浸露光用の液体は、例えばパターニングデバイスと投影系との間などのリソグラフィ装置の他の空間に適用されるものであってもよい。液浸技術は投影系の開口数を増大させる技術として周知である。本明細書では「液浸」という用語は、基板等の構造体が液体に完全に浸されているということを意味するのではなく、露光の際に投影系と基板との間に液体が存在するということを意味するに過ぎない。
図1に示されるようにイルミネータILは放射源SOから放射ビームを受け取る。放射源により、少なくとも5nm、または例えば少なくとも10nm、少なくとも11乃至13nm、少なくとも50nm、少なくとも100nm、少なくとも150nm、少なくとも175nm、少なくとも200nm、少なくとも250nm、少なくとも275nm、少なくとも300nm、少なくとも325nm、少なくとも350nm、または少なくとも360nmの波長を有する放射が供される。また、放射源SOにより供される放射は、長くても450nm、または例えば長くても425nm、長くても375nm、長くても360nm、長くても325nm、長くても275nm、長くても250nm、長くても225nm、長くても200nm、または長くても175nmの波長を有する。この放射は、436nm、405nm、365nm、355nm、248nm、193nm、157nm、及び/または126nmの波長を含んでもよい。
例えば光源がエキシマレーザである場合には、光源とリソグラフィ装置とは別体であってもよい。この場合、光源はリソグラフィ装置の一部を構成しているとはみなされなく、放射ビームは光源SOからイルミネータILへとビーム搬送系BDを介して受け渡される。ビーム搬送系BDは例えば適当な方向変更用ミラー及び/またはビームエキスパンダを含んで構成される。あるいは光源が水銀ランプである場合には、光源はリソグラフィ装置に一体に構成されていてもよい。光源SOとイルミネータILとは、またビーム搬送系BDが必要とされる場合にはこれも合わせて、放射系または放射システムと総称される。
コントローラCTRが設けられている。コントローラCTRは、放射ビームの各パルスの露光エネルギ(すなわちドーズ量)を制御する。コントローラCTRは、以下に述べるように、放射源SOの出力を直接制御することにより、または他のいずれかの適当な方法で、このドーズ量制御を行う。
イルミネータILは放射ビームの角強度分布を調整するためのアジャスタADを備えてもよい。一般にはアジャスタADにより、イルミネータの瞳面における照度分布の少なくとも半径方向外径及び/または内径の値(通常それぞれ「シグマ−アウタ(σ−outer)」、「シグマ−インナ(σ−inner)」と呼ばれる)が調整される。加えてイルミネータILは、インテグレータIN及びコンデンサCOなどの他の要素を備えてもよい。イルミネータはビーム断面における所望の均一性及び照度分布を得るべく放射ビームを調整するために用いられる。イルミネータIL及び追加の関連構成要素は放射ビームを複数の分割ビームに分割するように構成されていてもよい。例えば各分割ビームが個別制御可能素子アレイにおける1つまたは複数の個別制御可能素子に対応するように構成してもよい。放射ビームを分割ビームに分割するのに例えば二次元の回折格子を用いてもよい。本明細書においては「放射ビーム」という用語は、放射ビームがこれらの複数の分割ビームを含むという状況も包含するが、これに限定されないものとする。
放射ビームBは、パターニングデバイスPD(例えば、個別制御可能素子アレイ)に入射して、当該パターニングデバイスにより変調される。放射ビームはパターニングデバイスPDにより反射され、投影系PSを通過する。投影系PSはビームを基板Wの目標部分Cに合焦させる。位置決め装置PWと位置センサIF2(例えば、干渉計、リニアエンコーダ、静電容量センサなど)により基板テーブルWTは正確に移動され、例えば放射ビームBの経路に異なる複数の目標部分Cをそれぞれ位置決めするように移動される。また、個別制御可能素子アレイ用の位置決め手段が設けられ、例えば走査中にビームBの経路に対してパターニングデバイスPDの位置を正確に補正するために用いられてもよい。
一実施例では、基板テーブルWTの移動は、ロングストロークモジュール(粗い位置決め用)及びショートストロークモジュール(精細な位置決め用)により実現される。ロングストロークモジュール及びショートストロークモジュールは図1には明示されていない。一実施例ではショートストロークモジュールを省略してもよい。個別制御可能素子アレイを位置決めするためにも同様のシステムを用いることができる。必要な相対運動を実現するために、対象物テーブル及び/または個別制御可能素子アレイの位置を固定する一方、放射ビームBを代替的にまたは追加的に移動可能としてもよいということも理解されよう。この構成は装置の大きさを小さくするのに役立ち得る。例えばフラットパネルディスプレイの製造に適用可能な更なる代替例として、基板テーブルWT及び投影系PSを固定し、基板Wを基板テーブルWTに対して移動させるように構成してもよい。例えば基板テーブルWTは、実質的に一定の速度で基板Wを走査させるための機構を備えてもよい。
図1に示されるように放射ビームBはビームスプリッタBSによりパターニングデバイスPDに向けられるようにしてもよい。このビームスプリッタBSは、放射ビームがまずビームスプリッタBSにより反射されてパターニングデバイスPDに入射するように構成される。ビームスプリッタを使わずに放射ビームをパターニングデバイスに入射させるようにすることもできる。放射ビームは0度から90度の間の角度でパターニングデバイスに入射する。または例えば5度から85度の間、15度から75度の間、25度から65度の間、または35度から55度の間の角度であってもよい(図1には90度の例が示されている)。パターニングデバイスPDは放射ビームBを変調し、再度ビームスプリッタBSに向かって戻るように放射ビームBを反射する。ビームスプリッタBSは変調されたビームを投影系PSへと透過させる。しかしながら放射ビームBをパターニングデバイスPDに入射させ、そのまま更に投影系PSに入射させるという代替的な構成も可能であることも理解されよう。特に透過型のパターニングデバイスが用いられる場合には図1に示される構成は必要とはされない。
図示の装置はいくつかのモードで使用することができる。
1.ステップモードにおいては、放射ビームに付与されたパターンの全体が1回の照射で目標部分Cに投影される間、個別制御可能素子アレイ及び基板は実質的に静止状態とされる(すなわち1回の静的な露光)。そして基板テーブルWTがX方向及び/またはY方向に移動されて、異なる目標部分Cが露光される。ステップモードでは露光フィールドの最大サイズによって、1回の静的露光で結像される目標部分Cの寸法が制限されることになる。
2.スキャンモードにおいては、放射ビームに付与されたパターンが目標部分Cに投影される間、個別制御可能素子アレイ及び基板は同期して走査される(すなわち1回の動的な露光)。個別制御可能素子アレイに対する基板の速度及び方向は、投影系PSの拡大(縮小)特性及び像反転特性により定められる。スキャンモードでは露光フィールドの最大サイズが1回の動的露光での目標部分Cの(非走査方向の)幅を制限し、走査移動距離が目標部分の(走査方向の)長さを決定する。
3.パルスモードにおいては、個別制御可能素子アレイは実質的に静止状態とされ、パルス放射源により基板Wの目標部分Cにパターンの全体が投影される。基板テーブルWTが実質的に一定の速度で移動して、ビームBは基板上を線状に走査させられる。個別制御可能素子アレイ上のパターンは放射系からのパルス間に必要に応じて更新される。パルス照射のタイミングは、基板上の複数の目標部分Cが連続して露光されるように調整される。その結果、基板上の1つの短冊状領域にパターンが完全に露光されるようビームBにより基板Wが走査されることになる。この短冊状領域の露光を順次繰り返すことにより基板Wは完全に露光される。
4.連続スキャンモードは基本的にパルスモードと同様である。異なるのは、変調された放射ビームBに対して基板Wが実質的に等速で走査され、ビームBが基板W上を走査し露光しているときに個別制御可能素子アレイ上のパターンが更新されることである。個別制御可能素子アレイのパターンの更新に同期させるようにした、実質的に一定の放射源またはパルス放射源を用いることができる。
5.ピクセルグリッド結像モードでは、基板Wに形成されるパターンはスポット状の露光を連続的に行うことにより実現される。このスポット状の露光はスポット発生器により形成され、パターニングデバイスPDへと向けられる。スポット状の露光はそれぞれ実質的に同形状である。基板W上には露光スポットが実質的に格子状(グリッド状)に転写される。このスポットの寸法は転写されるピクセルグリッドのピッチよりも大きいが、毎回の露光時に露光スポットが形成する格子の大きさよりはかなり小さい。転写されるスポットの強度を変化させることによりパターンが形成される。露光照射の合間に各スポットの強度分布が変更される。
上記で記載したモードを組み合わせて動作させてもよいし、モードに変更を加えて動作させてもよく、さらに全く別のモードで使用してもよい。
リソグラフィでは基板上のレジスト層にパターンが露光される。そしてレジストが現像される。続いて追加の処理工程が基板に施される。基板の各部分へのこれらの追加の処理工程の作用は、レジストへの露光の程度によって異なる。特にこの処理は、所与のドーズ閾値を超える放射ドーズ量を受けた基板の部位が示す反応と、その閾値以下の放射ドーズ量を受けた部位が示す反応とが異なるように調整されている。例えば、エッチング工程においては上記の閾値を超える放射ドーズ量を受けた基板上の区域は、レジスト層が現像されることによりエッチングから保護される。一方、この閾値以下の放射ドーズ量を受けたレジストは露光後の現像工程で除去され、基板のその区域はエッチングから保護されない。このため、所望のパターンにエッチングがなされる。特に、パターニングデバイス内の個別制御可能素子は、パターン図形内部となる基板上の区域での露光中の放射ドーズ量がドーズ閾値を超えるように実質的に高強度であるように設定される。基板の他の領域は、ゼロまたはかなり低い放射強度を受けるように対応の個別制御可能素子が設定されることにより、ドーズ閾値以下の放射を受ける。
実際には、パターン図形端部での放射ドーズ量は所与の最大ドーズ量からゼロへと急激に変化するわけではない。この放射ドーズ量は、たとえ図形の境界部分の一方の側への放射強度が最大となり、かつその図形境界部分の他方の側への放射強度が最小となるように個別制御可能素子が設定されていたとしても急激には変化しない。回折の影響により、放射ドーズ量の大きさは移行領域を介して低下するからである。パターン図形の境界位置は最終的にレジストの現像により形成される。その境界位置は、照射されたドーズ量が閾値を下回る位置によって定められる。この移行領域でのドーズ量低下のプロファイル、ひいてはパターン図形の境界の正確な位置は、当該図形境界上または近傍に位置する基板上の各点に放射を与える個別制御可能素子の設定により、より正確に制御できるであろう。これは、照度レベルの最大値または最小値を制御するだけではなく、当該最大値及び最小値の間の照度レベルにも制御することによっても可能となるであろう。これは通常「グレイスケーリング」と呼ばれる。
グレイスケーリングによれば、個別制御可能素子により基板に2値の放射強度(つまり最大値と最小値)だけが与えられるリソグラフィシステムよりも、パターン図形の境界位置の制御性を向上させることができる。少なくとも3種類の放射強度が基板に投影されてもよく、または例えば少なくとも4種類の放射強度でも、少なくとも8種類の放射強度でも、少なくとも16種類の放射強度でも、少なくとも32種類の放射強度でも、少なくとも64種類の放射強度でも、少なくとも128種類の放射強度でも、少なくとも256種類の放射強度でもよい。
グレイスケーリングは上述の目的に加えてまたは上述の目的に代えて使用されてもよい。例えば、照射されたドーズ量レベルに応じて基板の各領域が2種以上の反応を可能とするように、露光後の基板への処理が調整されていてもよい。例えば、第1のドーズ閾値以下の放射を受けた基板の部位では第1の種類の反応が生じ、第1のドーズ閾値以上で第2のドーズ閾値以下の放射を受けた基板の部位では第2の種類の反応が生じ、第2のドーズ閾値以上の放射を受けた基板の部位では第3の種類の反応が生じるようにしてもよい。したがって、グレイスケーリングは、基板上での放射ドーズ量プロファイルが2以上の望ましいドーズ量レベルを有するようにするのに用いることができる。一実施例では、このドーズ量プロファイルは少なくとも2つの所望のドーズ量レベルを有し、または例えば少なくとも3つの所望のドーズ量レベル、少なくとも4つの所望のドーズ量レベル、少なくとも6つの所望のドーズ量レベル、または少なくとも8つの所望のドーズ量レベルを有してもよい。
放射ドーズ量プロファイルの制御は、上述のように基板上の各点が受ける放射強度を単に制御するという方法以外の方法によっても可能である。例えば、基板上の各点が受ける放射ドーズ量は、各点への露光時間を代替的にまたは追加的に制御することによっても制御することができる。他の例として、基板上の各点は、連続的な複数回の露光により放射を受けてもよい。このような連続的複数露光から一部の露光を選択して照射することにより代替的にまたは追加的に各点が受ける放射ドーズ量を制御することが可能となる。
要求されるパターンを基板に形成するためには、パターニングデバイスの各個別制御可能素子を露光プロセスの各段階において必要状態に設定することが必要である。そのために必要状態を表す制御信号が各個別制御可能素子に伝達されなければならない。好ましくは、リソグラフィ装置が制御信号を生成する制御部を備える。基板に形成されるパターンは例えばGDSIIなどのベクトル定義の形式でリソグラフィ装置に与えられる。設計情報を各個別制御可能素子への制御信号に変換するためには、制御部は1つまたは複数のデータ処理装置を備える。それらのデータ処理装置は各々が、パターンを表すデータストリームに所定の処理を施すように構成されている。これらのデータ処理装置は以下では「データパス」と総称される場合もある。
データパスの各データ処理装置は、以下の処理のうち1つまたは複数を実行する。その処理は、ベクトル形式の設計情報をビットマップのパターンデータに変換すること、ビットマップのパターンデータを要求放射ドーズ量マップ(すなわち基板上での要求放射ドーズ量プロファイル)に変換すること、要求放射ドーズ量マップを各個別制御可能素子での要求放射照度値に変換すること、及び、各個別制御可能素子での要求放射照度値をそれに対応する制御信号に変換すること、である。
図2は、図1のパターニングデバイスPDの一例を示す図である。パターニングデバイスPDは、ミラーアレイ1の列を2つ備える。ミラーアレイ1の列はそれぞれ4つのミラーアレイ1を備える。なおミラーアレイ1が4つであることは必須ではなく、ミラーアレイはそれより多くても少なくてもよい。ミラーアレイ1の列は、それぞれが互いに平行に延びている。第2の列のミラーアレイ間の空き場所に対向して第1の列のミラーアレイが配置されるように、各ミラーアレイ1は配置されている。ミラーアレイ1の各々には複数の個別制御可能ミラー(図示せず)が設けられている。これらのミラーは移動可能であり放射ビームにパターンを与える。使用時には、パターニングデバイスによりパターンが付与された放射ビームが実質的に基板表面全域を通る経路を描くようにパターニングデバイスPDに対して基板が移動される。このようにして基板表面にパターンが与えられる。
図3は、パターン付き放射ビームが基板全体を通る経路の典型例を模式的に示す図である。放射ビームが基板表面全域にわたって複数の直線的走査2を描くように基板Wが移動されていることがわかる。パターニングデバイスに対して基板Wが移動するにつれてミラーアレイのミラーの設定が変更されて基板に与えられるパターンが変更されてもよい。普通は、パターニングデバイスPDによりパターンが付与された放射ビームはパルス放射ビームである。放射ビームは、放射源からの出力をパルス化することにより、または(例えば回転シャッタなどを使用することにより)放射ビームの経路を選択的に通過可能または遮断することにより、複数のパルスを含むように生成される。ミラーアレイのミラー設定は放射ビームのパルス間に変更されることが都合がよい。同様に、放射ビームパルス間にパターニングデバイスPDに対して基板Wが移動されて基板Wの別の部位に放射ビームの全体または一部が投影されるようにしてもよい。
従来は、放射ビームのパルスはすべて同一のエネルギ(すなわちドーズ量)を有する。言い換えれば、基板に投影されるパルスはそれぞれ等しい全エネルギを有する。よって、基板Wがパターニングデバイスに対して移動されるにつれて、同一エネルギのパルスが基板に一列に投影される。また従来は、等しいエネルギを有する放射ビームパルスが基板に与えられるのには理由があった。その1つは、基板が放射感応性材料層(例えばレジスト層)で平滑に被覆されているという仮定または近似に基づいている。
図4aは、レジストで覆われた基板Wを示す。図4bは、基板W全体のレジスト厚さのコンター図を示す。図示されるように複数の等高線3が存在し、レジスト厚さは基板Wの全体にわたって均一ではないことがわかる。
図4c及び図4dは、基板中心から放射方向外側に向かって計測したレジスト厚さプロファイルの例を示す図である。これらのプロファイルは単なる一例であってこれらに限られるものではなく、他の厚さプロファイルになることもある。
基板上でレジスト厚さが変化することにはいくつか理由がある。例えば、レジストを基板に塗布するにはスピンコート処理が通常使用される。スピンコート処理中にレジストの粘性が基板上の部位によって異なる影響を受けることがある。この粘性に関する変化によって、レジストの乾燥速度が基板上で変化し得る。異なる速さで乾燥すると、レジスト層の厚さが基板上で異なってしまうおそれがある。
従来は、基板全体でレジスト厚さが均一であるとの仮定の下で、各パルスのエネルギが等しいパルス放射ビームを使用してレジスト被覆基板にパターンを形成している。
図4a乃至図4dによれば、レジスト被覆基板がレジストで平らに覆われているわけでは必ずしもないことが示されている。
従来の方法及び装置を使用した場合には、各パルスが等しい総エネルギを有する放射ビームで基板の各部位がレジスト厚さにかかわらず露光される。つまり各パルスは同一の強度及びパルス幅を有する。基板上でレジスト厚さが変化していれば、その厚さ変動によってレジストの別々の部位に与えられるパターンも変わってしまうことになる。レジスト被覆基板に生じるパターンは、レジストのある領域に露光される放射ドーズ量に依存するだけでなく、その領域のレジスト厚さにも依存するからである。
本発明の一実施形態または複数の実施形態によれば、パルス放射ビームをレジスト被覆基板に投影するときにレジスト厚さが考慮される場合には、基板上の複数の異なる部位ごとにレジスト厚さを考慮に入れて放射ビームパルスの総エネルギが変更される。すなわち、例えばパルス強度及び/またはパルス幅を変えることで、放射ビームの1パルスのエネルギ総和が変更される。これは、レジスト厚さにかかわらず基板上のすべての領域でパターンがより均一に形成されるということを意味する。
図5は、基板W全域でレジスト厚さがどのように測定されるかを示す図である。基板W上でのレジスト厚さは、放射ビームの走査方向または基板表面上での移動方向と同一方向に測定される。つまり、基板を直線的に横切ってレジスト厚さがどのように変化するかというプロファイル4が複数得られ、1つのプロファイルは基板上での放射ビームの1回の走査に対応する。図5からわかるように、レジスト厚さのプロファイルは、そのプロファイルが基板のどの部位のものであるかによって変動する。例えば、基板Wの周縁部に延在する領域においてはレジスト厚さはほとんど変化しない。一方、基板Wの中心部においては、レジスト厚さは0.5%から10%変化しうる。このため、基板上の異なる複数の部位に均一にパターンを形成することを保証するには、レジストが厚いところでは放射ビームパルスの総エネルギを大きくするとともにレジストが薄いところでは総エネルギを規定値または小さい値にする必要がある。
図5においては(図面上)基板の上から下へ向かう複数のレジスト厚さプロファイルが示されているが、これは必須ではない。例えば、まず基板の下から上に向かう直線レジストプロファイルを取得して、次に基板の上から下に向かう直線レジストプロファイルを取得してもよい(例えば、レジストプロファイルは上向き、下向き、上向き、下向きのようにして取得してもよい。)。この直線プロファイルの方向は、露光中の基板移動方向をそのまま反映したものであってもよい。例えば、基板の移動は、基板表面を放射ビームが単一方向にのみ移動するように行われてもよいし、基板表面を放射ビームが上向き、下向き、上向き、下向きを繰り返すように行われてもよい。
図6aは、レジスト被覆基板Wにパターンを与えるのに使用されるパターニングデバイスPDを示す。パターニングデバイスPDはミラーアレイ1の列を2列備える。各ミラーアレイ1は個別制御可能ミラー(図示せず)のアレイを備える。これらのミラーは放射ビームにパターンを付与するように移動可能である。各ミラーアレイ1は、長さが約41.6mmであり幅が16.8mmである。ミラーアレイ1の列はそれぞれ互いに平行に延びており、およそ80mmの距離だけ隔てられている。ミラーアレイ1の第1の列は、第2の列のミラーアレイ1の間の空き場所に対向して配置されている。ただし、他方に対して投影したときに長手方向にいくらか重なり合うようになっている(例えばフットプリントが重なり合うようになっている)。これは以下でより詳細に説明する。
図6aにおいてはミラーアレイ1の列はそれぞれ4つのミラーアレイ1を備えているが、各列のミラーアレイ数はいくつであってもよい。2列よりも多数の列が使用されてもよい。あるリソグラフィ装置では、ミラーアレイ1の列はそれぞれ7つのミラーアレイを備える。
図6bは、図6aのパターニングデバイスPDの使用例を示す。図6bは、パルス放射ビームが基板上の異なる複数の部位に投影されるように基板が移動されるときに連続的に生じるミラーアレイ1のフットプリント10を示す。基板位置においてはミラーアレイのフットプリント10はミラーアレイ1の物理的寸法よりも400倍小さい(すなわち縮小倍率が導入されている)。つまり、基板位置での各ミラーアレイ1のフットプリントは約104μm×42μmであり、各ミラーアレイ列は約200μm隔てられている。ミラーアレイ1のフットプリント10はミラーアレイ1の物理的寸法よりも相当小さいので、高解像度のパターニングが可能である。縮小倍率を得るのにさまざまな光学素子(例えばレンズ、ミラー、またはこれら2つの組み合わせ)が使用されてもよい。他の実施形態においては、縮小倍率は400倍よりも大きくても小さくてもよい。例えば267倍の縮小率としてもよい。
放射ビームの第1のパルスを受けるために、基板は第1の位置に配置される。放射ビームの第2のパルスを受けるために、基板は第2の位置へと移動される。さらに同様の処理が繰り返される。ミラーアレイ1のフットプリント10が基板表面をステップ状に移動するように直線的に基板は移動される。それとともにパルス放射ビームが照射される。パターニングデバイスに対して基板が移動されるときに、放射ビームのパルスの総エネルギがコントローラ(例えば図1のコントローラCTR)によって制御されてもよい。コントローラは、放射ビームが投影されるレジストの厚さを考慮に入れる。例えば、パルス放射ビームが投影されるレジスト領域が厚さを増していく場合には、放射ビームのパルス強度またはパルス幅が増加される。逆に、レジスト厚さが減少していく場合には、パルス強度またはパルス幅は小さくされる。
図6bに示されるように、ミラーアレイのフットプリント間にはオーバーラップOVがある。これは、複数のミラーアレイにより基板に投影されるパターン間に隙間やラインが生じるのを避けるためである。フットプリント10が重なり合うところでは、「ステッチング」という公知の処理がなされなければならない。これにより、各ミラーアレイによって基板に投影される放射強度はミラーアレイの端部において減少されなければならない。この処理は、フットプリント10のオーバーラップ部での強度がフットプリント10の非オーバーラップ部に投影される放射強度を超えないように行われる。ミラーアレイの端部またはその近傍のミラーによって基板に反射される放射の強度は、これらのミラーの位置または向きを適切に制御することで低減してもよい。
フットプリント10のオーバーラップ部を形成する放射強度はフットプリント10の非オーバーラップ部に投影される放射強度を超えるべきではないから、放射ビームパルスの総エネルギは小幅で増減されるしかない。例えば、個々のパルスの総エネルギは、基板の所定領域の全域において所定の限界を超えることは許容されていない。例えば、パルスの総エネルギの変化が、基板上の区域(例えばダイやフットプリントのオーバーラップ部)において約0.1%、0.5%、1.0%、2.0%、または3.0%を超えることができないようにしてもよい。これは、所定区域での総エネルギの規定値の約0.1%、0.5%、1.0%、2.0%、または3.0%の変化率を最大値とする小さなステップでパルス総エネルギを増減させることにより保証される。ミラーアレイの寸法及びミラーアレイ列の間隔により、第1の列のミラーアレイのフットプリントは、基板が十分に移動した後に第2の列のミラーアレイのフットプリントに重なり合う(すなわち、ミラーアレイは基板移動方向に長さ40μmであり、各列が200μm離れていると、5回の基板ステップ移動によりフットプリント10が重なり合うことになる)。この移動範囲におけるパルスエネルギの最大変化は所定水準例えば総エネルギ規定値の約0.1%、0.5%、1.0%、2.0%、または3.0%の変化を超えないから、フットプリントのオーバーラップ部分のレジストは約0.1%、0.5%、1.0%、2.0%、または3.0%に満たない総エネルギ(つまりドーズ量)変化で露光される。通常、パルス放射ビームは約5mJ乃至90mJ、特に約5mJ乃至30mJの範囲に含まれる総エネルギを有してもよい。
図7aは、例えばレジスト厚さが基板上で増えるにつれて緩やかに強度を増すことで放射ビームパルスの総エネルギがどのように変動し得るかを示す。
図7bは、基板の一区域の全長にわたって放射ビームパルスの強度プロファイルがどのように変動するかを示す。
図8aは、放射ビームパルスの強度を変える代わりに放射ビームパルス幅をどのように変動させてパルス総エネルギに影響を与えるかを示す。例えばレジスト厚さが増えるにつれて各パルスのエネルギが増えるように緩やかにパルス幅が増加される。
図8bは、基板の一区域の全長にわたって放射ビームパルス幅プロファイルがどのように変動するかを示す。
上述のように、放射ビームパルスの総エネルギは、放射ビームパルス強度またはパルス幅を変えることで制御されうる。図1のコントローラCTRは、放射源の放射強度及び/またはパルス幅を直接制御してもよい。あるいは、コントローラCTRは、放射ビームパルスの強度及び/またはパルス幅を間接的に制御してもよい。例えば、コントローラCTRは、放射ビームの経路に設けられる装置を制御してもよい。この装置はフィルタまたはスイッチ(例えば電気光学スイッチ)を備えてもよい。このフィルタまたはスイッチは、放射ビームパルスの強度及び/またはパルス幅を制御する。放射ビームパルスの強度及び/またはパルス幅を直接制御するのか(例えば放射源の制御)、または間接的に制御するのか(例えばスイッチの使用)という選択は、パルス強度及び/またはパルス幅の変更所要時間に依存し得る。例えば、放射源の放射強度の変更はスイッチ制御よりも時間がかかるかもしれない。コントローラCTRには、パルスエネルギを制御するために、レジスト厚さを示す情報が供給されてもよい。あるいはこのような情報を記憶してもよい。この情報は実際のレジスト厚さでなくてもよく、放射ビームのパルス強度及び/またはパルス幅の増減率であってもよい。この情報はデータであってもよいし、制御電圧等であってもよい。コントローラCTRは例えば計算装置等であってもよいし、あるいは電気回路またはその一部であってもよい。
図5を参照して説明したように、直線に沿って複数のレジスト厚さプロファイルが取得される。そしてこれらのプロファイル4を利用してレジスト被覆基板に照射するパルス総エネルギを変化させるようにコントローラCTRが使用される。レジスト厚さの測定は公知の方法で行われてもよい。例えば、レジスト厚さは公知の光学的技術または機械的技術を使用して測定されてもよい。レジスト厚さは、パターンが投影されるべき基板上で測定されてもよい。あるいは、同一の処理がなされた基板のレジスト厚さを測定し、得られた厚さを使用して別の基板に照射する放射パルスのエネルギを変化させてもよい。リソグラフィにおいて使用される処理技術は十分に均質かつ高信頼性であり、1枚の基板を基準としてレジスト厚さを取得し、同一の処理がなされる他の基板に照射する放射パルス強度及び/またはパルス幅をその基準レジスト厚さを使用して変化させることができる。なお、直線的レジストプロファイルを複数とすることは必須ではない。適当な方法でレジスト厚さを測定し、基板全域にわたってレジスト厚さがどのように変化するかというマップ(あるいはマップ的なもの)を構築するようにしてもよい。
上述の実施形態の1つまたは複数においては、放射ビームのパルスの総エネルギは基板上でのレジスト厚さ変動を考慮に入れて制御される。レジスト厚さ変動は基板処理の均一性に影響を与える主要因子の1つであるが、影響を与える因子は他にもある。放射ビームパルスの総エネルギは、レジスト特性に影響を与える他の因子を考慮に入れて制御してもよい。例えば、レジスト厚さが基板全域で均一であっても、処理条件(例えばレジストの乾燥、スピンコート後の基板ベーキングなど)が放射ビームに対するレジストの感度に影響する。よって、より一般化すると、コントローラは、放射ビームに対するレジストの感度を基板上での位置の関数として考慮に入れて放射ビームパルスの総エネルギを制御してもよい。上述のレジスト厚さの決定方法と同様に、放射ビームに対するレジストの感度は複数の方法で決定できる。例えば、レジストで被覆された基板を放射ビームで露光し、その結果レジストに形成されたパターンを分析してレジストがどの程度の感度を有するかを決定してもよい(例えば、露光されたパターンのライン幅や他のフィーチャ寸法を測定することで決定する)。この情報は、基準基板に形成されたパターンから取得されてもよいし、既にパターンが形成された基板に形成されているパターンから取得されてもよい。この情報はレジストの感度を示しており、他の基板に投影される放射ビームパルスの総エネルギを制御してパターンがより均一となることを保証するようにコントローラによって使用される。レジスト特性またはレジスト特性を示す情報は、基板に形成されたパターンのクリティカルディメンジョン均一性(CDU)を分析することで取得されてもよいし、同一処理がなされ基準基板として使用される基板に形成されたパターンのクリティカルディメンジョン均一性を分析することで取得されてもよい。例えば、パターンラインまたは他のフィーチャの幅がレジスト厚さの決定に使用されてもよい。レジスト厚さは所定ドーズ量の露光光に対しライン幅(または他のフィーチャの幅)がどの程度となるかを決定するからである。
放射ビームパルスの総エネルギを制御する際にコントローラによってその他のレジスト特性が利用されてもよい。利用可能な特性として例えば、(1)基板に用いられるレジストの種類(例えば、レジストの種類が異なると露光前及び露光後の反応が異なる)、(2)基板へのレジスト塗布処理中の処理条件(例えば、ソフトベーク処理を含む塗布処理中の熱プロファイル)、(3)基板に形成される他の層(例えば、レジストよりも先に形成しレジスト中の定常波の生成を低減して結像条件及びCDU特性を改善するためのBARC(下層反射防止膜))の形成処理中の処理条件、(4)基板にレジストが塗布されてから露光されるまでの経過時間(個別制御可能素子アレイを使用するリソグラフィ装置を用いて基板を露光するには比較的長い時間を要するので、レジストのドーズ量閾値に大きな影響が生じ得る。この閾値は基板の最初の露光部位から最後の露光部位までに相当変化しうる。)、(5)基板にレジストが塗布されてから露光後処理が開始されるまでの経過時間(例えば、露光済レジストが現像されるときの反応性に影響する)、(6)その他の2つの処理の間の経過時間または予想経過時間、(7)熱プロファイルを含む露光後ベークの処理条件(これも露光済レジストが現像されるときの反応性に影響する)、(8)熱プロファイルを含む露光後ベーク後の基板冷却の処理条件(これも露光済レジストが現像されるときの反応性に影響する)、(9)基板現像中の処理条件、(10)処理装置間の基板搬送中の条件、(11)後続するエッチング処理、イオン注入処理、メタライゼーション処理、酸化処理、化学機械研磨処理、及び洗浄処理の予想処理条件が挙げられるがこれらに限られない。
上述のパターニングデバイスは複数のミラーアレイを備えるが、これは必須ではない。一実施形態においては単一の個別制御可能素子アレイのみが必要とされてもよい。
複数の個別制御可能素子アレイが使用される場合には通常、すべてのアレイに同時に放射パルスが入射する。すなわち、パルスエネルギの変動はすべてのアレイ及びそれらの基板上でのフットプリントに与えられる。レジスト厚さは基板上で比較的緩やかに変化するから、複数アレイのフットプリントが基板上の一領域に広がっていたとしても、この領域におけるレジスト厚さの変化は無視しうるほどに小さい。レジスト厚さ変化は実用上、基板上での多数ステップにわたる放射ビームにおいて感知できるようになるにすぎない。よって、パルスエネルギを一回または複数回のステップで少量変化させることは、基板全域にわたるレジスト厚さ変動を補償するのに容認できる方法である。
なお、(例えば複数の放射ビームパルスで)複数回露光を受ける基板の部位があってもよい。例えば、放射ビームに対して基板の走査を繰り返している間に複数回露光されてもよい。この場合、レジストにパターンを形成するのに必要な総エネルギ(つまりドーズ量)を1回のパルスが有していなくてもよい。その代わりに1回のパルスが、レジストにパターンを形成するのに必要な総エネルギの一部の割合を有していてもよい。複数パルスの総エネルギひいてはパルスごとのエネルギ割合が、基板上での位置の関数としてレジストの感度を利用してコントローラによって制御されてもよい。
本説明においてはリソグラフィ装置の用途を特定の装置(例えば集積回路やフラットパネルディスプレイ)の製造としているが、ここでのリソグラフィ装置は他の用途にも適用することが可能であるものと理解されたい。他の用途としては、集積回路や集積光学システム、磁気ドメインメモリ用ガイダンスおよび検出パターン、フラットパネルディスプレイ、液晶ディスプレイ(LCD)、薄膜磁気ヘッド、微小電気機械素子(MEMS)、LEDなどの製造に用いることが可能であり、これらに限られない。また、例えばフラットパネルディスプレイに関しては、本発明に係る装置は、例えば薄膜トランジスタ層及び/またはカラーフィルター層などのさまざまな層の製造に用いることができる。
ここでは特に光学的なリソグラフィを本発明に係る実施形態に適用したものを例として説明しているが、本発明は例えばインプリントリソグラフィなど文脈が許す限り他にも適用可能であり、光学的なリソグラフィに限られるものではない。インプリントリソグラフィでは、パターニングデバイスのトポグラフィーが基板に生成されるパターンを決める。パターニングデバイスのトポグラフィーが基板に塗布されているレジスト層に押し付けられ、電磁放射や熱、圧力、あるいはこれらの組み合わせによってレジストが硬化される。レジストが硬化されてから、パターニングデバイスは、パターンが生成されたレジストから外されて外部に移動される。
[結語]
本発明の種々の実施例を上に記載したが、それらはあくまでも例示であって、それらに限定されるものではない。本発明の精神と範囲に反することなく種々に変更することができるということは、関連技術の当業者には明らかなことである。本発明の範囲と精神は上記で述べた例示に限定されるものではなく、請求項とその均等物によってのみ定義されるものである。
「課題を解決する手段」及び「要約書」の項ではなく「発明の詳細な説明」の項が請求項を解釈するのに使用されるように意図されている。「課題を解決する手段」及び「要約書」の欄は本発明者が考えた本発明の実施例の1つ以上を示すものであるが、すべてを説明するものではない。よって、本発明及び請求項をいかなる形にも限定するものではない。
リソグラフィ装置を示す図である。 レジスト被覆基板にパターンを形成するのに使用されるパターニングデバイスを示す図である。 図2のパターニングデバイスの動作原理を示す図である。 レジスト被覆基板及びその基板の特性を示す図である。 レジスト被覆基板及びその基板の特性を示す図である。 レジスト被覆基板及びその基板の特性を示す図である。 レジスト被覆基板及びその基板の特性を示す図である。 動作原理を示す図である。 他の動作原理を示す図である。 他の動作原理を示す図である。 更に他の動作原理を示す図である。 更に他の動作原理を示す図である。 代替的な動作原理を示す図である。 代替的な動作原理を示す図である。
符号の説明
B 放射ビーム、 C 目標部分、 CTR コントローラ、 IL 照明系、 PD パターニングデバイス、 PS 投影系、 SO 放射源、 W 基板、 WT 基板テーブル。

Claims (11)

  1. リソグラフィ装置であって、
    射ビームにパターンを付与するパターニングデバイスと、
    前記パターニングデバイスによりパターンが付与された放射ビームを放射感応性材料層に被覆された基板に投影する投影系と、を備え、前記放射ビームは、放射のパルスを複数含み、前記リソグラフィ装置は、
    前記放射ビームの複数のパルスに含まれる個々のパルスのエネルギを、放射ビームが投影される基板上の一部位における放射感応性材料層特性を示す情報を利用して制御するコントローラをさらに備え、
    前記パターニングデバイスは、互いにフットプリントが重なり合うよう配置されている第1の個別制御可能素子アレイと第2の個別制御可能素子アレイとを含む複数の個別制御可能素子アレイを備え
    前記コントローラは、前記情報を利用して制御される前記個々のパルスのエネルギについてのパルス間の変化幅であって、前記第1の個別制御可能素子アレイのフットプリントと前記第2の個別制御可能素子アレイのフットプリントとが重なり合うまでの前記パターニングデバイスの移動範囲における変化幅に、限界を設定することを特徴とするリソグラフィ装置。
  2. 前記コントローラは、パターニングデバイスの構成を変更することなく前記個々のパルスのエネルギを制御することを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  3. 前記コントローラは、放射ビームが投影される基板上の一部位における放射感応性材料層の厚さを示す情報を利用して制御することを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  4. 前記コントローラは、パルスの強度及び/またはパルス幅を制御することで当該パルスのエネルギを制御することを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  5. 前記コントローラは、放射ビーム源及び/または放射ビームの経路に設けられた装置を制御することで個々のパルスのエネルギを制御することを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  6. 複数の個別制御可能素子アレイが二列に配列されていることを特徴とする請求項1に記載のリソグラフィ装置。
  7. 前記二列は平行にかつ間隔をあけて配列されていることを特徴とする請求項に記載のリソグラフィ装置。
  8. 個別制御可能素子アレイの第1の列は個別制御可能素子アレイの第2の列で空いている場所に合わせて配列されていることを特徴とする請求項に記載のリソグラフィ装置。
  9. パターニングデバイスを使用して複数の放射パルスを含む放射ビームにパターンを付与し、
    パターンが付与された前記放射ビームを、放射感応性材料を表面に備える基板に投影し、
    前記放射ビームの複数のパルスに含まれる個々のパルスのエネルギを、放射ビームが投影される基板上の一部位における放射感応性材料特性を示す情報を利用して制御することを含み、
    前記パターニングデバイスは、互いにフットプリントが重なり合うよう配置されている第1の個別制御可能素子アレイと第2の個別制御可能素子アレイとを含む複数の個別制御可能素子アレイを備え
    前記制御は、前記情報を利用して制御される前記個々のパルスのエネルギについてのパルス間の変化幅であって、前記第1の個別制御可能素子アレイのフットプリントと前記第2の個別制御可能素子アレイのフットプリントとが重なり合うまでの前記パターニングデバイスの移動範囲における変化幅に、限界を設定することを含むことを特徴とするリソグラフィ方法。
  10. パターニングデバイスを使用して複数の放射パルスを含む放射ビームにパターンを付与し、
    パターンが付与された前記放射ビームを、放射感応性材料を表面に備える基板に投影し、
    前記放射ビームの複数のパルスに含まれる個々のパルスのエネルギを、放射ビームが投影される基板上の一部位における放射感応性材料特性を示す情報を利用して制御することを含み、
    前記パターニングデバイスは、互いにフットプリントが重なり合うよう配置されている第1の個別制御可能素子アレイと第2の個別制御可能素子アレイとを含む複数の個別制御可能素子アレイを備え
    前記制御は、前記情報を利用して制御される前記個々のパルスのエネルギについてのパルス間の変化幅であって、前記第1の個別制御可能素子アレイのフットプリントと前記第2の個別制御可能素子アレイのフットプリントとが重なり合うまでの前記パターニングデバイスの移動範囲における変化幅に、限界を設定することを含むことを特徴とするデバイス製造方法。
  11. 前記制御は、パターニングデバイスの構成を変更することなく前記個々のパルスのエネルギを制御することを含むことを特徴とする請求項9または10に記載の方法。
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