JP2006201692A - 立体パターン形成装置及び立体パターンの形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 特殊なフォトマスクを使用することなく、マイクロレンズ等の立体形状を有する微小部品を形成できるようにする。
【解決手段】 被加工物を載置するための載置手段と、前記載置手段に載置された被加工物に塗布されたレジストに立体的なパターンを形成するための光線を発生させる光発生手段と、前記光線の光路上に設けられた光の回折を発生させる微小光変調素子と、前記微小光変調素子に印加される電圧を制御する制御手段と、前記レジストが塗布された被加工物に前記光線を走査する走査手段とを具備するように立体パターン形成装置を構成する。
【選択図】 図1
【解決手段】 被加工物を載置するための載置手段と、前記載置手段に載置された被加工物に塗布されたレジストに立体的なパターンを形成するための光線を発生させる光発生手段と、前記光線の光路上に設けられた光の回折を発生させる微小光変調素子と、前記微小光変調素子に印加される電圧を制御する制御手段と、前記レジストが塗布された被加工物に前記光線を走査する走査手段とを具備するように立体パターン形成装置を構成する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば半導体集積回路、液晶表示板、プリント基板などの平面基板上に所定の立体パターンを形成する技術、特にCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の固体撮像装置に用いられるオンチップマイクロレンズ(以下、マイクロレンズという)等の形成用パターンを形成するための立体パターン形成装置及び立体パターンの形成方法に関する。
例えば、図12Aに示すように、CCDイメージセンサ本体101上に平坦化されたレンズ用樹脂層(例えばポリスチレン系樹脂層)106を形成し、この樹脂層106上にレジスト膜(感光性樹脂)を塗布し、さらに所定パターンのフォトマスク(図示せず)を介して露光し、現像処理して各受光部103に対応する位置にレジストパターン107を形成する。次に熱処理を施すと、この熱処理によって図12Bに示すようにレジストパターン107は熱流動を起こし凸レンズ形状となる。次に、図12Cに示すように、例えば反応性イオンエッチング(RIE)によるエッチバックを行って、レンズ形成用樹脂層106の各受光部103に対応する位置に微小集光レンズ(マイクロレンズ)109を形成することが知られている(特許文献1参照)。
また、図13に示すように、中心付近が最も密度が高く左右両端に向かって段階的に密度が疎になるようにドットパターン112の分布密度を変化させてなる遮光パターンを有するフォトマスク114を用いて、CCDイメージセンサ本体上の平坦化されたレンズ用樹脂層上に塗布されたレジスト膜をパターニングしてレンズ形状のレジストパターンを形成し、その後エッチバックしてレンズ用樹脂層に微小集光レンズを形成することが知られている。
また、半導体回路のマスクパターンを形成する際に、微小光変調素子であるGLV(登録商標)素子で発生する0次回折光を利用して、マスク形成用のレクチルに平面パターンを形成することが知られている(特許文献2参照)。
特開平5−142752号
特開2003−59804号
しかし、レジストパターン107を熱流動によって凸レンズ形状とすることにより微小集光レンズ109を形成する方法においては、各レンズ間隔e(図12B参照)の制御が困難という問題がある。また、感光性樹脂に熱を加えて溶解させ、表面張力を利用して曲面形状を形成するので、隣り合うレジストパターン107同士が接触し一体化してしまうため、レジストパターン107間にある程度の間隔eを設ける必要があり(図12C参照)、その結果、最終的に各レンズ109間に間隔eをとることになり、各受光部103において、開口率の向上を図ることができないという問題がある。
また、ドットパターン112の分布密度を変化させて遮光パターンを有する特殊なフォトマスク114を用いて微小集光レンズを形成する方法においては、複雑なドットパターンを有しているフォトマスクを形成するための作成過程が複雑であり、また、フォトマスクの作成コストが高くなるという問題がある。
本発明は、上述の点を考慮し、特殊なフォトマスクを使用することなく、微小集光レンズ等の球面形状やその他の3次元的な形状を有する立体部品を形成することができる立体パターン形成装置及び立体パターンの形成方法を提供するものである。
本発明に係る立体パターンの形成装置は、被加工物を載置するための載置手段と、前記載置手段に載置された被加工物に塗布されたレジストに立体的なパターンを形成するための光線を発生させる光発生手段と、前記光線の光路上に設けられた光の回折を発生させる微小光変調素子と、前記微小光変調素子に印加される電圧を制御する制御手段と、前記レジストが塗布された被加工物に前記光線を走査する走査手段とを具備した構成とする。
好ましくは、微小光変調素子は、基板の絶縁表面上に形成された基板側電極と、前記基板側電極に対向して交互に配置された静電駆動する可動ビーム及び固定ビームと、前記ビームを支持する支持部材と、前記ビーム上に設けられた光反射面を有する駆動電極とからなる複数の微小振動素子で構成されていることが適当である。
さらに好ましくは、微小光変調素子に印加される電圧は、前記ビーム上に設けられた駆動電極に印加されることが適当である。
さらに好ましくは、微小光変調素子に印加される電圧は、前記ビーム上に設けられた駆動電極に印加されることが適当である。
本発明に係る立体パターンの形成方法は、レジストが塗布された被加工物に立体的なパターンを形成するための光線を発生させる工程と、前記光線の光路上に設けられた光の回折を発生させるための微小光変調素子に印加される電圧を制御して回折強度を変調する工程と、前記変調された回折光を前記レジストが塗布された被加工物に走査する工程と
を有するものである。
を有するものである。
本発明の立体パターン形成装置及び立体パターン形成方法では、直接的にウエハ上のレジストマスクに立体的なレジストパターンを形成できるので、特殊なパターンマスクを使用することなく、曲面等の立体形状を有する微小部品を安価に製造することができる。
本発明に係る立体パターンの形成装置によれば、曲面、傾斜面、その他の3次元的な面等を有する立体的なレジストパターンを、マスク上のレジスト膜に直接的に形成することができるので、特殊なマスクを使用する必要がなく、曲面等の立体形状を有する微小部品、例えばマイクロレンズ等の製造コストを安くすることができる。また、様々なパターン形状による試作が必要な研究開発品や多品種少量生産品についても、フォトマスクを形成する必要がないため、コストを安く製造することができる。
本発明に係る立体パターンの形成方法によれば、微小光変調素子を用いることにより強度の異なる回折光を発生させることによって、マスク上のレジスト膜に、曲面等を有する立体的なレジストパターンを直接的に形成することができるので、特殊なマスクを使用する必要がなく、曲面等の立体形状を有する微小部品、例えばマイクロレンズ等の製造コストを安く作ることができる。また、様々なパターン形状による試作が必要な研究開発品や多品種少量生産品についても、フォトマスクを形成する必要がないため、コストを安く製造することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る立体パターン形成装置の概略構成を示したものである。
図1に示すように、本実施の形態に係る立体パターン形成装置1は、光線を発生させる光発生手段としてのレーザ光源2と、レーザ光を調整するために光軸上に設けられたレンズ3と、レーザ光路上に設けられた光の回折を発生させる微小変調素子としてのGLV(Grating Light Valve)素子4と、回折されたレーザ光を被加工物に走査する走査手段としてのミラー5と、被加工物を載置する載置台6とから構成されている。また、載置台6の上には、レジストの膜8が塗布された被加工物であるウエハ7が置かれている。さらに、立体パターン形成装置1は、GLV素子4に印加される電圧を制御するためのGLV素子駆動制御回路11と、形成装置の全体の制御を行う制御系12と、パターンジェネレータ13と、同期回路14と、走査手段駆動制御回路15とを備えている。なお、GLV素子列として、GLV素子4を多数個配列して使用してもよい。
図1は、本発明の実施の形態に係る立体パターン形成装置の概略構成を示したものである。
図1に示すように、本実施の形態に係る立体パターン形成装置1は、光線を発生させる光発生手段としてのレーザ光源2と、レーザ光を調整するために光軸上に設けられたレンズ3と、レーザ光路上に設けられた光の回折を発生させる微小変調素子としてのGLV(Grating Light Valve)素子4と、回折されたレーザ光を被加工物に走査する走査手段としてのミラー5と、被加工物を載置する載置台6とから構成されている。また、載置台6の上には、レジストの膜8が塗布された被加工物であるウエハ7が置かれている。さらに、立体パターン形成装置1は、GLV素子4に印加される電圧を制御するためのGLV素子駆動制御回路11と、形成装置の全体の制御を行う制御系12と、パターンジェネレータ13と、同期回路14と、走査手段駆動制御回路15とを備えている。なお、GLV素子列として、GLV素子4を多数個配列して使用してもよい。
レーザ光源2から出射されたレーザ光は、レンズ3を経てGLV素子4に入射して回折されることにより空間変調される。この回折された光は、同期回路14によって描画パターンと同期するように制御された走査ミラー5により空間に展開され、載置台6に載置されたウエハ7上のレジスト膜8に投影される。
レジスト膜8へ描画すべき描画パターンのデータは、パターンジェネレータ13によりGLV素子駆動用のデータに変更される。次に、この変更後のデータに従い、制御系12の制御の下、同期回路14及びGLV素子駆動制御回路11を介してGLV素子4に電圧が印加され、GLV素子列4を変調させる。そして、制御系12の下、同期回路14と走査手段駆動制御回路15を介して、走査ミラー5のレジスト面の走査と、GLV素子列4の変調との同期を行いながら連続的に露光を行うことで、ウエハ7上のレジスト膜8に所望のパターン像を形成する。例えば、レジスト膜8としてポジレジストをウエハ7上に塗布している場合には、レジストを残したい箇所に光が回折されないような電圧をGLV素子4に印加する。また、レジストを除去したい箇所には、光が照射されるような電圧をGLV素子4に印加する。このようにGLV素子4に印加する電圧を調整することで、レジストを立体的に露光し、現像後のレジストマスクを用いてマイクロレンズ等の立体パターンをウエハ7上に形成することができる。
次に図2を使用して上述したレーザ光がウエハ7上に照射される過程を詳しく説明する。本実施の形態に係る立体パターン形成装置1は、レーザ光源92と、レーザ光源に対して、光軸上に順次設けられたミラー94、照明光学系(レンズ群)96、及び光変調素子であるGLVデバイス98とを備えている。レーザ光源92は、例えばi線ステッパーで用いられる発振波長150nm〜400nm程度の紫外線領域の波長をもつレーザ光を射出する。さらに、GLVデバイス98により光強度が変調されたレーザ光を透過させる空間フィルタ102、ディフューザ104、ミラー106、ガルバノスキャナ108、投影光学系(レンズ群)110、およびウエハを載置するための台座部112を備えている。
レーザ光源92から射出されたレーザ光は、ミラー94を経て照明光学系96からGLVデバイス98に入射する。ウエハ上に描画すべきパターンのデータに従って、レーザ光はGLVデバイス98によって回折されることにより空間変調され、次に空間フィルタ102によって信号成分のみがとりだされる。ついで、この描画信号は、ディフューザ104によってレーザスペックルが低減され、ミラー106を経て、描画パターンと同期するガルバノスキャナ108により空間に展開され、投影光学系110によって台座部112に載置されたレジスト膜が塗布されたウエハに描画パターンとして投影される。
図3は、本実施の形態に用いるGLV素子4の概略構成を示す。このGLV素子4は、基板22上に共通の基板側電極23を形成し、この基板側電極23と空間24を挟んで対向するように、支持部材としての支柱16を介して絶縁膜17とその表面を被覆する反射膜を兼ねる駆動側電極18からなる複数、本例では6本のリボン上のビーム19〔191、192、193、194、195、196〕を形成して構成される。このGLV素子4は、いわゆる両持ち梁構造である。GLV素子4は、1本置きの3本のビーム191、193、195が基板側電極23に対して静電力で近接・離間する可動ビームであり、その他のビーム192、194、196が固定ビームとなる。すなわち、可動ビームと固定ビームが基板側電極23に対向して交互に配置されている。図3Aは、1本置きのビーム191、193、195が基板側電極13に引き寄せられた状態を示している。このとき、6本のビーム19が1本置きに沈み込んで回折格子を形成する。
GLV素子4は、可動ビームに設けられた駆動側電極18に印加する電圧を調整することで、可動ビーム191、193、195の表面で反射する光の位相と、固定ビーム192、194、196の表面で反射する位相との差が0〜λ/4の間でアナログ的に制御することが可能である。例えば、レーザ光がGLV素子4に対して垂直に入射した場合を考える。6本のビーム19〔191〜196〕が同一平面を形成していれば、図4Aに示すように、光はそのまま垂直に反射する。このときのビーム19表面における反射光の波面W0は、破線で示すようになっている。この反射光は0次光である。一方、ビーム19が1本置きにさがっていれば、図4Bに示すように、垂直に反射する0次光の他に、回折により±1次光が発生する。±1次光の波面W1、W−1は、実線で示すようになっている。GLVでは、この±1次光を加算して使用する。光の回折によって駆動側電極18で反射する光の強度(回折強度)を変調する光変調素子は、いわゆる空間変調である。
図5は1つのビーム19を模式的に示し、図6A,BはGLV素子11のオン・オフ動作を模式的に示した要部の構成である。動作は6本のビームのうちの隣合う2本のビーム19について示している。オフ時は図6Aに示すように、全ビーム19に0Vが印加され、全ビーム19は変位されず同一平面にある。オン時は図6Bに示すように、1つ置きの可動ビーム191の駆動側電極18に例えば15Vが印加され、その他の固定ビーム192に0Vが印加され、15Vが印加された可動ビーム91が例えばλ/4だけ基板側電極に引かれて降下し、回折格子が形成される。ここで、隣り合う可動ビーム191と固定ビーム192との反射面の高さの差をdとする。
入射光の波長をλとすると、隣接する可動ビーム(例えば、191と192)の反射面の高さの差dが、λ/4となるとき、すなわち可動ビーム191の駆動側電極18に15Vの電圧が印加されたときに回折光の強度が最大となる。また、反射面の高さの差dが0となるとき、すなわち可動ビーム191の駆動側電極18に電圧が印加されないときに、回折光の強度は最小となる。
GLV素子4を構成する微小振動素子である光学MEMS素子21は、例えば、図7に示すようにビーム19を片持ち梁構造にして構成され、あるいは図8に示すようにビーム19を両持ち梁構造に構成される。
図9は、被加工物であるウエハ7の断面図である。ウエハ7の上にレジスト膜8(ポジ型の感光性樹脂膜)が形成されている。このレジスト膜8に対して、GLV素子4で回折した光をミラー5の走査によって照射して露光する。
レジスト膜8が露光される深さは、レジスト膜8に対する光の強さ、すなわちGLV素子4により回折された光の強さに比例する。回折された光の強度が強ければ、レジスト膜8が露光される深さは深くなり、回折された光の強度が弱ければ、レジスト膜8が露光される深さは浅くなる。上述したように回折された光の強さは、可動ビームの駆動側電極18に印加される電圧に応じて変化する可動ビーム19の位置によって決まる。すなわち、隣り合う可動ビームと固定ビームの反射面の高さの差dによって、回折光の強度が決定し、レジスト膜8が露光される深さが定まる。
図10は、球面を有している、例えばマイクロレンズをパターニングする際の実施の形態を示す。
図10に示すように、球面レンズのエッジ領域A1、A2を形成する場合には、レジスト膜8(ポジ型の感光性樹脂膜)に対する回折光の照射を強くすることで、レジスト膜8を深くまで露光する。すなわち、可動ビーム191,193,195の駆動側電極18に、例えば15Vの電圧を印加し、可動ビーム191、193、195を基板側電極13に引き寄せ、隣接する可動ビームと固定ビームの反射面の高さの差dをλ/4となるように調整する。その結果、GLV素子4で回折される光の強度は最大となり、レジスト膜8を深く露光することができるので、レンズ球面の端部領域を形成することができる。
図10に示すように、球面レンズのエッジ領域A1、A2を形成する場合には、レジスト膜8(ポジ型の感光性樹脂膜)に対する回折光の照射を強くすることで、レジスト膜8を深くまで露光する。すなわち、可動ビーム191,193,195の駆動側電極18に、例えば15Vの電圧を印加し、可動ビーム191、193、195を基板側電極13に引き寄せ、隣接する可動ビームと固定ビームの反射面の高さの差dをλ/4となるように調整する。その結果、GLV素子4で回折される光の強度は最大となり、レジスト膜8を深く露光することができるので、レンズ球面の端部領域を形成することができる。
球面レンズの中間領域B1、B2を形成する場合には、レジスト膜8に対する回折光の強度をエッジ領域A1,A2を形成する場合よりも弱くすることで、エッジ領域を形成する場合よりもレジスト膜8を浅く露光する。すなわち、可動ビーム191,193,195の駆動側電極18に、例えば7.5Vの電圧を印加し、可動ビーム191、193、195を基板側電極13に引き寄せ、隣接する可動ビームと固定ビームの反射面の高さの差dを、例えばλ/8となるように調整する。その結果、GLV素子4で回折する光の強度は、エッジ領域A1,A2を形成する場合よりも弱くなるので、レンズ球面の中間部を形成する程度の露光をレジスト膜8に行うことができ、レンズ球面の中間部領域を形成することができる。
球面レンズの頂点領域Cを形成する場合には、レジスト膜8に対する回折光の強さを中間領域B1、B2を形成する場合よりもさらに弱くすることで、中間領域を形成する場合よりもさらにレジスト膜8を浅く露光する(若しくは露光しない)。すなわち、可動ビーム191,193,195の駆動側電極18に、例えば0.5Vの電圧を印加し(若しくは電圧を印加しない)、可動ビーム191、193、195を基板側電極13にわずかに引き寄せ、隣接する可動ビームと固定ビームの反射面の高さの差dを、例えばλ/16(若しくは0)となるように調整する。その結果、GLV素子4で回折する光の強度は、中間領域B1、B2を形成する場合よりもさらに弱くなる(若しくは0)ので、レジスト膜8を浅く露光することができ、レンズ球面の頂点領域を形成することができる。
すなわち、作成するマイクロレンズの球面の形状に合わせて、可動ビーム191、193、195の駆動側電極18に印加する電圧を調整することにより、光変調素子であるGLV素子4に発生する回折光の強度を調整することができるので、その結果、レジスト膜8に対する露光の深さをマイクロレンズの球面の形状に合うように変えることができる。なお、ブレーズ構造のような斜め形状を有する部品を形成する場合にも、可動ビームの駆動電極へ印加する電圧を調整することで斜め形状に合わせてレジスト膜の露光の深さを調整する。
ミラー5によって走査される回折光の走査方向を図10に示すような矢印の向きにとった場合には、エッジ領域A1から中間領域B1を経て頂点領域C方向に回折光を走査するときには、制御系12によって回折光の強度が強いものから弱いものになるようにGLV素子4に印加する電圧を連続的に調整する。次に、頂点領域Cから中間領域B2を経てエッジ領域A2方向に走査するときは、制御系12によって、回折光の強度が弱いものから強くなるようにGLV素子4に印加する電圧を連続的に調整する。
その後、露光されたレジスト膜8を現像処理により除去すると、図10に示すようにマイクロレンズの形状に合ったレジストパターン8Aが形成される。そして、反応性イオンエッチング(RIE)によって、レジストパターン8Aを除去すると同時にレジストパターン8Aの下層のレンズ用樹脂層7を選択エッチングすることによりマイクロレンズが形成される。
次に、図11を用いて、本発明を適用したCCDイメージセンサにおける微小集光レンズ(マイクロレンズ)の形成方法の態様を説明する。
図11Aにおいて、31はCCDイメージセンサ本体を示し、例えば被加工物であるシリコンウェーハ32の主面上に画素となる複数の受光部33(本例ではフォトダイオード)を形成し、受光部の信号電荷を読み出す転送領域に転送電極(ゲート電極)34を形成して構成されている。35は絶縁膜である。そして、CCDイメージセンサ31本体上に表面を平坦化したレンズ用樹脂層36(例えばポリスチレン系の樹脂層)を形成し、このレンズ用樹脂層上にポジ型のレジスト膜32(感光性樹脂膜)を形成する。上述したようにマイクロレンズ形状のレジストパターンが残るように回折光の走査を行う。次に、現像処理することにより図11Bに示すように、各受光部33に対しマイクロレンズ形状のレジストパターン32Aが形成される。次に、反応性イオンエッチング(RIE)によってエッチバックしてレジスト膜32を除去すると同時に、レンズ用樹脂層36を選択エッチングする。これによってマイクロレンズ形状のレジストパターン32Aの形状に沿ってレンズ用樹脂層36がエッチングされ、図11Cに示すように、各受光部33に対応して曲面を有するマイクロレンズ34が形成される。
図11Aにおいて、31はCCDイメージセンサ本体を示し、例えば被加工物であるシリコンウェーハ32の主面上に画素となる複数の受光部33(本例ではフォトダイオード)を形成し、受光部の信号電荷を読み出す転送領域に転送電極(ゲート電極)34を形成して構成されている。35は絶縁膜である。そして、CCDイメージセンサ31本体上に表面を平坦化したレンズ用樹脂層36(例えばポリスチレン系の樹脂層)を形成し、このレンズ用樹脂層上にポジ型のレジスト膜32(感光性樹脂膜)を形成する。上述したようにマイクロレンズ形状のレジストパターンが残るように回折光の走査を行う。次に、現像処理することにより図11Bに示すように、各受光部33に対しマイクロレンズ形状のレジストパターン32Aが形成される。次に、反応性イオンエッチング(RIE)によってエッチバックしてレジスト膜32を除去すると同時に、レンズ用樹脂層36を選択エッチングする。これによってマイクロレンズ形状のレジストパターン32Aの形状に沿ってレンズ用樹脂層36がエッチングされ、図11Cに示すように、各受光部33に対応して曲面を有するマイクロレンズ34が形成される。
上例では、CCDイメージセンサのマイクロレンズの形成に適用したが、その他の例、例えばCMOSイメージセンサのマイクロレンズの形成にも適用できる。
本発明に係る立体パターンの形成装置1によれば、マスク7上のレジスト膜8に、曲面、傾斜面、あるいはその他の3次元的な面等を有する立体的なレジストパターンを直接的に形成することができる。従って、本発明に係る立体パターンの形成装置によれば、特殊なマスクを使用することがないので、曲面等の立体形状を有する微小部品、例えばマイクロレンズの製造コストを安くすることができる。
また、例えば研究開発用の半導体集積回路や多品種少量生産品を製造する場合であっても、個々のパターンを形成する毎にフォトマスクを作成する必要がないので、製造のコストを安くすることができる。
立体パターンの形成方法においても、GLV素子4によって強度の異なる回折光を発生させることによって、直接的にマイクロレンズの球面形状に合わせたレジストパターン8Aをマスク7上に作成することができる。従って、本実施の形態の立体パターンの形成方法によれば、特殊なマスクを使用することがないので、曲面等の立体形状を有する微小部品、例えばマイクロレンズ等の作成コストを低減することができる。
1 立体パターン形成装置
2 レーザ光源
3 レンズ
4 GLV素子
5 ミラー
6 載置台
7 ウエハ
8 レジスト膜
11 GLV素子駆動制御回路
12 全体制御系
13 パターンジェネレータ
14 同期回路
15 走査手段駆動制御回路
16 支柱
17 絶縁膜
18 駆動側電極
19 ビーム
21 微小振動素子
22 基板
23 基板側電極
24 空間
2 レーザ光源
3 レンズ
4 GLV素子
5 ミラー
6 載置台
7 ウエハ
8 レジスト膜
11 GLV素子駆動制御回路
12 全体制御系
13 パターンジェネレータ
14 同期回路
15 走査手段駆動制御回路
16 支柱
17 絶縁膜
18 駆動側電極
19 ビーム
21 微小振動素子
22 基板
23 基板側電極
24 空間
Claims (4)
- 被加工物を載置するための載置手段と、
前記載置手段に載置された被加工物に塗布されたレジストに立体的なパターンを形成するための光線を発生させる光発生手段と、
前記光線の光路上に設けられた光の回折を発生させる微小光変調素子と、
前記微小光変調素子に印加される電圧を制御する制御手段と、
前記レジストが塗布された被加工物に前記光線を走査する走査手段と
を具備することを特徴とする立体パターン形成装置。 - 前記微小光変調素子は、基板の絶縁表面上に形成された基板側電極と、
前記基板側電極に対向して交互に配置された静電駆動する可動ビーム及び固定ビームと、
前記ビームを支持する支持部材と、
前記ビーム上に設けられた光反射面を有する駆動電極とからなる複数の微小振動素子で構成されていることを特徴とする請求項2記載の立体パターン形成装置。 - 前記微小光変調素子に印加される電圧は、前記ビーム上に設けられた駆動電極に印加されることを特徴とする請求項3記載の立体パターン形成装置。
- レジストが塗布された被加工物に立体的なパターンを形成するための光線を発生させる工程と、
前記光線の光路上に設けられた光の回折を発生させるための微小光変調素子に印加される電圧を制御して回折強度を変調する工程と、
前記変調された回折光を前記レジストが塗布された被加工物に走査する工程と
を有することを特徴とする立体パターンの形成方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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2005
- 2005-01-24 JP JP2005015695A patent/JP2006201692A/ja active Pending
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