JP2016188952A - 露光装置、露光装置用測光装置、および露光方法 - Google Patents

露光装置、露光装置用測光装置、および露光方法 Download PDF

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Abstract

【課題】露光装置において、簡易かつ精度よく光学系性能をモニタリングする。【解決手段】露光装置10のステージ12において、ラインセンサによって構成されるフォトセンサPDの情報にスリットSLを形成した光検出部28を設置する。そして、スリットSLを副走査方向に対し傾斜させた状態でバー状パターンPTを投影し、スリットSLを通過させる。このとき、バー状パターンPTのピッチPPが、スリットSLの主走査方向占有長さ幅Bよりも小さくなるように定められる。【選択図】図3

Description

本発明は、光変調素子アレイなどを用いてパターンを形成する露光装置に関し、特に、光量検出に関する。
マスクレス露光装置では、基板が搭載されるステージを走査方向に沿って移動させながら、DMD(Digital Micro-mirror Device)などの光変調素子アレイによってパターン光を基板に投影する。そこでは、レーザあるいは放電ランプなどの光源から放射される光を光学系によって一様な平行光束にしてDMDへ導く。DMDにおいて反射した光は、結像光学系を通ることによって基板感光面に結像される。パターン光の投影エリア(露光エリア)を基板に対して相対的に移動させることにより、基板全体にパターンが形成される。
露光装置において光源寿命によって出力低下が生じると、必要な露光量を得ることができない。また、DMDのマイクロミラーの動作不良などによって局所的に光量ムラが生じる場合がある。光量が仕様条件等を満たすか否かを判断するため、光量センサを露光装置に設置し、露光前に計測用のパターン光を投影して光量検出を行う(特許文献1参照)。
そこでは、光源の光量を直接測定するフォトセンサと、基板に照射される光の光量を測定する光量センサ、DMDの反射光を測定するフォトセンサを露光装置に設置する。光源の出力特性を調べる場合、光源とDMDとの間に配置させたフォトセンサによって光量を検出する。一方、DMDの光学特性、投影光学系の光学特性を調べる場合、描画テーブルに設置されたフォトセンサが、各マイクロミラーをON状態にした場合のパターン光を受光する。
特開2008−242173号公報
稼働中の熱などによってDMD、光学系といった部品が劣化する場合、初めは露光エリアの小さい領域に光量低下が部分的に生じ、徐々に周辺に広がっていく。例えば、熱によって部品の性能劣化が生じる場合、最初に光量低下が中心部に生じて周辺に広がる。大気中の塵といった異物を原因として性能劣化が生じる場合、光量低下が周辺部に生じ、中心部へ広がっていく。
しかしながら、単にフォトセンサを設置して光量検出しただけでは、露光エリア全体における光量分布を調べていないため、部品劣化などに起因する局所的光量低下なのかランプ出力低下などに起因する全体的光量低下なのか判別しにくい。また、測定間隔が光量センサのセルサイズに制限されるため、検出される測定値が段階的に変化し、光量低下エリアを正確に検知することが難しい。
したがって、露光装置において、部品の劣化などに起因する光量低下を、簡易かつ精度よくモニタリングすることが求められる。
本発明の露光装置は、複数の光変調素子をマトリクス状に配列した光変調素子アレイと、光変調素子アレイによる露光エリアを、被描画体に対し主走査方向に沿って相対移動させる走査部と、複数の光変調素子を制御し、主走査方向に沿って並ぶライン&スペース(L/S)パターンの光を被描画体に投影する露光制御部と、L/Sパターンのライン方向に対して傾斜する細長の測光領域を通る光を受光する測光部と、L/Sパターンが測光領域を相対移動するときの測光部からの出力に基づいて、露光エリアの光量分布を検出する光量検出部とを備える。例えば、測光部が、測光領域に応じたサイズを有するスリットを形成した遮光部を有する。
本発明では、L/Sパターンの各ライン状パターンの光量が順に計測されるように、L/Sパターンのピッチが定められている。すなわち、そのピッチに合わせてライン状パターン光の投影に使用する光変調素子を定める。ここで、「光量が順に計測される」とは、あるライン状パターンが測光領域を通過しているときに次のライン状パターンが測光領域に進行せず、各ライン状パターンそれぞれの通過時の光量変化が、1つずつ順に計測されることを示す。
例えば、測光領域のライン方向に対する傾き角度が、以下の式を満たすように定めればよい。

Lytanθ<PP

ただし、LyはL/Sパターンの副走査方向に沿った長さを表し、θは傾き角度を表し、PPはL/Sパターンのピッチを表す。
また、測光領域のライン方向に対する傾き角度は、光変調素子アレイの縦横サイズに応じて、その傾斜角度を、例えば37°、あるいは30°以下に定めればよい。例えば、傾き角度θを、1.2°<θ<2.8°に定めることができる。
光量検出部は、光量分布に基づいて、露エリアにおける光量比が所定の閾値以下であるか否かを判断することができる。光量が閾値以下である場合、その旨を報知する報知部を設けてもよい。また、光量検出部は、露光エリアの光量分布グラフを作成することが可能である。
本発明の他の態様における露光方法は、複数の光変調素子をマトリクス状に配列した光変調素子アレイによる露光エリアを、被描画体に対し主走査方向に沿って相対移動させ、複数の光変調素子を制御し、主走査方向に沿って並ぶライン&スペース(L/S)パターンの光を被描画体に投影し、L/Sパターンのライン方向に対して傾斜する細長の測光領域を通る光を受光し、L/Sパターンが測光領域を相対移動するときの測光部からの出力に基づいて、露光エリアの光量分布を検出する露光方法であって、L/Sパターンの各ライン状パターンの光量が順番に計測されるように、L/Sパターンのピッチが定められている。
本発明の他の態様における露光装置用測光装置は、複数の光変調素子をマトリクス状に配列した光変調素子アレイを備えた露光装置の被描画体が搭載されるステージに設けられ、ステージに規定される副走査方向に対して傾斜するスリットを有する遮光部と、スリットを通る光を受光する測光部とを備え、スリットの副走査方向に対する傾斜角度が、37°以下に定められている。また、この測光装置と連係して動作する露光装置は、複数の光変調素子をマトリクス状に配列した光変調素子アレイと、光変調素子アレイによる露光エリアを、被描画体に対し主走査方向に沿って相対移動させる走査部と、複数の光変調素子を制御し、主走査方向に沿って並び、各ライン状パターンの光量が順番に計測されるようにピッチが定められているライン&スペース(L/S)パターンの光を被描画体に投影する露光制御部と、測光部からの出力に基づいて、露光エリアの光量分布を検出する光量検出部とを備える。
本発明によれば、露光装置において、簡易かつ精度よく光学系性能をモニタリングすることができる。
本実施形態である露光装置のブロック図である。 フォトセンサと遮光部の配置を示した概略的側面図である。 遮光部と、光量分布計測用のパターン列を示した図である。 1つのバー状パターンPL1がスリットSLを通過する過程を示した図である。 1つのバー状パターンPL1がスリットSLを通過する過程を示した図である。 1つのバー状パターンPL1がスリットSLを通過する過程を示した図である。 1つのバー状パターンPL1がスリットSLを通過する過程を示した図である。 1つのバー状パターンPL1がスリットSLを通過するときに取得される副走査方向に沿った光量分布である。 フォトセンサの光量検出時間間隔に従ったスリットの移動ピッチを示した図である。 各バー状パターンに対する光量分布を重ねて示した図である。 露光エリア全体に対する光量分布を3次元的に示した図である。 光量分布測定および警告処理を示したフローチャートである。
以下では、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態である露光装置のブロック図である。図2は、フォトセンサと遮光部の配置を示した概略的側面図である。
露光装置10は、フォトレジストなどの感光材料を塗布、あるいは貼り付けた基板Wへ光を照射することによってパターンを形成するマスクレス露光装置であり、基板Wを搭載するステージ12が走査方向に沿って移動可能に設置されている。ステージ駆動機構15は、ステージ12に規定された主走査方向X、副走査方向Yに沿ってステージ12を移動させることができる。
露光装置10は、パターン光を投影する複数の露光ヘッドを備えており(ここでは1つの露光ヘッド18のみ図示)、露光ヘッド18は、DMD22、照明光学系(図示せず)、結像光学系23を備える。光源20は、例えば放電ランプ(図示せず)によって構成され、光源駆動部21によって駆動される。
ベクタデータなどで構成されるCAD/CAMデータが露光装置10へ入力されると、ベクタデータがラスタ変換回路26に送られ、ベクタデータがラスタデータに変換される。生成されたラスタデータは、バッファメモリ(図示せず)に一時的に格納された後、DMD駆動回路24へ送られる。
DMD22は、微小マイクロミラーを2次元配列させた光変調素子アレイであり、各マイクロミラーは、姿勢を変化させることによって光の反射方向を選択的に切り替える。DMD駆動回路24によって各ミラーが姿勢制御されることにより、パターンに応じた光が、結像光学系23を介して基板Wの表面に投影(結像)される。これによって、パターン像が基板Wに形成される。
ステージ駆動機構15は、コントローラ30からの制御信号に従い、ステージ12を移動させる。ステージ駆動機構15には不図示のリニアエンコーダが備わっており、ステージ12の位置を測定し、コントローラ30にフィードバックする。コントローラ30は、露光装置10の動作を制御し、ステージ駆動機構15、DMD駆動回路24へ制御信号を出力する。また、図示しないモニタへメニュー画面などを表示するための表示制御処理を実行する。露光動作に関するプログラムは、あらかじめメモリ32に格納されている。
光検出部28は、ステージ12の端部付近に設置されており、フォトセンサPD、およびパルス信号発生部29を備えている。光検出部28の上方には、部分的に光を通す遮光部40が設けられている(図2参照)。光検出部28は、焦点調整およびアライメント調整時に使用される。また、遮光部40は、ガラスマスクなどによって構成される。演算部27は、光検出部28から送られてくる信号に基づき、露光位置、すなわち露光ヘッドに対する基板W(ステージ12)の位置を算出可能であるとともに、露光エリアに対する光量分布を演算する。
露光動作中、ステージ12は、走査方向Xに沿って所定速度(ここでは一定速度)で移動する。DMD22全体による投影エリア(以下、露光エリアという)は、基板Wの移動に伴って基板W上を相対的に移動する。一方、露光エリア(マイクロミラー配列方向)を主走査方向に対して微小角度傾斜させるようにDMD22等がセッティングされており、露光エリアの移動に伴ってマイクロミラーの微小投影エリアの軌跡は主走査方向からずれていく。
露光動作は、微小投影エリアが主走査方向、副走査方向に沿ってオーバラップするように所定の露光ピッチに従って行なわれる。各マイクロミラーが露光ピッチに合わせて制御されることにより、露光エリアの位置に描くべきパターンの光が順次投影される。このような多重露光(オーバラップ露光)を基板W全体に行うことによって、基板W全体にパターンが形成される。なお、露光方式としては、一定速度で移動する連続移動方式だけでなく、間欠的に移動するステップ&リピートも可能である。
光学系の劣化がないか否かを調べるため、ロットの合間や露光作業時間が所定時間経過する度に、光量測定が行われる。具体的には、ステージ12を一定速度で移動させながら、光量分布検出用のパターン光を投影する。コントローラ30は、光検出部28からの出力信号に基づいて、光量低下が生じているか否かを判断する。
また、パターンを正確な位置に形成するため、露光開始位置に関する補正処理が露光動作開始前に行われる。具体的には、ステージ12を一定速度で移動させながら、位置検出用のパターン光を投影する。コントローラ30は、演算部27から送られてくる位置情報に基づき、露光開始位置を補正する。
以下、図3〜4を用いて、合焦状態の検出、モニタリングについて説明する。
図3は、光量分布測定用のパターン列と遮光部を示した図である。
光量分布測定用のパターンPTは、パターン長さLyをそれぞれ有する複数のバー状パターンPL1、PL2、・・が主走査方向に沿って等間隔に並んだパターン列(以下、ライン&スペース(L/S)パターンともいう)であり、副走査方向に平行な各バー状パターンがピッチPPで等間隔に並んでいる。ここでのバー状パターン各々の幅は、副走査方向に沿った1ライン分のマイクロミラーの微小投影エリア幅に相当する。
遮光部40に形成されたスリットSLは、パターンPTの副走査方向に沿った長さLyより大きい副走査方向に沿った長さSLLを有する。また、スリットSLは、パターンPTのライン方向(長手方向)に対し、微小角度θだけ傾斜している。ここでパターンPTは、上述したようにステージ12に規定されたX−Y座標系のY方向(副走査方向)に対して微小角度θ0(図3では示さず)だけ傾斜するように形成される。したがって、スリットSLは、副走査方向Yに対してθ±θ0だけ傾いている。
スリットSLの下方に配置されたフォトセンサPDは、ここでは1つの受光面を持つ1個のフォトダイオードによって構成されており、バー状の細長い領域(測光領域)PDSを有するスリットSLを通った光のみ受光する。すなわち、フォトセンサPDの受光面全体領域PDSの中で、一部の領域にスリットSLを透過した光が入射する。また、フォトセンサPDは、スリットSLを透過した光がすべてフォトセンサPDに到達するように、その副走査方向に沿った長さSBはパターン長さLyよりも長く、スリットSLの幅よりも大きいフォトセンサ幅PDWを有する。一方、後述するように、スリット幅SLBは各バー状パターンの幅よりも小さい。
パターンPTのピッチPPは、スリットSLの主走査方向に沿った占有長さBよりも大きくなるように定められている。ここで、占有長さBは、スリットSLの任意の点T1(ここではパターンPTに合わせたスリット位置)から副走査方向にLy離れた点T2の間の、主走査方向に沿って占める長さ(射影したときの長さ)を表し、傾斜角度θが微小であることから、主走査方向占有長さB≒Lytanθと表すことができる。
このようにパターンピッチPPをスリットSLの主走査方向の占有長さBより大きく定めることにより、パターンPTがスリットSLを通過するとき、1つのバー状パターンがスリットSLを通過し始めてから通過終了するまで、次のバー状パターンがスリットSLの通過を開始しない。すなわち、ラインセンサであるフォトセンサPDは、バー状パターンの光を時系列的に1つずつ順番に受光することになる。
図4A〜図4Dは、1つのバー状パターンPL1がスリットSLを通過する過程を示した図である。図5は、1つのバー状パターンPL1がスリットSLを通過するときに取得される副走査方向に沿った光量分布である。なお、説明のため、スリットSLのパターンPTに対する傾斜角度を誇張して描いている。
スリットSLがバー状パターンPL1に対して傾斜しているため、バー状パターンPL1の一方の長手方向サイドLT1がその端部ELにおいてスリットSLと交差し始める。(図4A参照)。バー状パターンPL1が相対移動するのに伴い、パターンPL1とスリットSLとの交差レンジRが広がり(図4B参照)、スリットSLがバー状パターンPLの両サイドLT1、LT2と交差するようになる。
スリットSLがバー状パターンPL1の両サイドLT1、LT2と交差する状態が続いた後(図4C参照)、サイドLT2のみとバー状パターンPLと交差する段階に移り、最終的に、バー状パターンPL1全体がスリットSLを超えていく(図4D参照)。
図5には、バー状パターンPL1がスリットSLを通過したときに検出される副走査方向に沿った光量分布を示している。ラインセンサであるフォトセンサPDは、時系列的に光量を検出するが、上述したように、1つのバー状パターンPL1のスリットSLとの交差開始から交差終了までの間、隣のバー状パターンPL2はスリットSLと交差しない。
したがって、フォトセンサPDにおいて時系列的に検出される1つのバー状パターンにおける光量分布は、副走査方向に沿った光量分布に相当する。図5の(A)〜(D)は、それぞれ図4A〜図4Dの示す位置にバー状パターンPL1があるときの光量を示している。
図6は、フォトセンサの光量検出時間間隔に従ったスリットの移動ピッチを示した図である。
スリットSLが主走査方向に沿って移動ピッチdだけ移動するたびにフォトセンサPDにおいて光量が検出される場合、測定長L(=Lx/tanθ)は、副走査方向に沿ったピッチP(=d/tanθ)だけ移動する。ただし、測定長Lは、フォトセンサPDにおいて光量が検出される副走査方向に沿ったスリット長を表す。
ここで、パターンPL1の幅Lxが主走査方向に沿った移動ピッチdよりも十分大きく、測定長Lは副走査方向に沿ったピッチPよりも十分長くなる(L≫P)。ピッチPは副走査方向に沿った分解能を表すことから、ピッチPは1つのマイクロミラーの微小投影エリアサイズ(セルサイズ)よりも小さくなる。
その結果、移動ピッチdごとに検出される光量分布を副走査方向に沿った光量分布とみなすと、その光量変化はセルサイズ以下の変化で表すことになり、光量分布曲線は平滑になる。すなわち、図5に示すような段差のない光量分布曲線を得ることができる。バー状パターンが順次スリットSLを通過する度に副走査方向に沿った光量分布が検出される結果、露光エリアEA全体に対する光量分布を得ることができる。
図7は、各バー状パターンに対する光量分布を重ねて示した図である。図8は、露光エリア全体に対する光量分布を3次元的に示した図である。
図8には、露光エリア全体に対する光量分布LGを示している。ここでは、周辺付近には光量減少が生じていないが、中心部において光量が低下している。図7に示すように、露光エリア周囲の光量分布DPL1において最大光量MMを検出し、中心付近の光量分布DPLmにおいて最小光量MLが検出した場合、その光量比(ML/MM)に基づいて光学系等の劣化を検知することができる。ただし、光量検出については、検出に有効な範囲BEを対象にして光量比を算出する。
図9は、光量分布測定および警告処理を示したフローチャートである。ここでは、所定の稼働時間ごとに実行される。
露光エリアをスリットSLに対して相対移動させながら、バー状パターンPTを投影し、フォトセンサPDによって光量を検出する(S101)。そして、フォトセンサPDからの出力信号に基づいて、光量比を算出する。また、光量比の算出とともに、3次元的な光量分布データを作成し、図示しないメモリなどに保存する(S102)。
光量比があらかじめ定めた閾値以下である場合、操作画面などに警告表示するなどして光量低下したことを報知する(S103、S104)。このとき、生産管理用のファイルにその旨を知らせる情報を記録させてもよい。なお、演算処理によって得られた3次元的光量分布データを、部品劣化のない初期の光量分布データと比較し、光量低下が生じているか判断してもよい。
このように本実施形態によれば、露光装置10のステージ12において、フォトセンサPDの上方にスリットSLを形成した光検出部28を設置する。そして、スリットSLを副走査方向に対し傾斜させた状態でバー状パターンPTを投影し、スリットSLを通過させる。このとき、バー状パターンPTのピッチPPが、スリットSLの主走査方向に沿った占有長さBよりも小さくなるように定められる。
パターンPTがスリットSLを通過する間、各バー状パターンPT1、PT2・・・は、1つずつ順に入れ替わりながらフォトセンサPDに投影される。1つのバー状パターンがスリットSLを通過している間、次のパターンがスリットSLを通過開始しない。そして、フォトセンサPDにおけるその投影領域が微小角度θに応じて移動していくことにより、副走査方向に沿った光量分布を検出可能になり、露光エリア全体の光量分布を獲得することが可能となる。
露光エリアの光量分布を形成するためには、露光エリアのスリット通過時に各バー状パターンの光すべてが受光される必要があることから、傾斜角度を露光エリアの対角線角度以下に定めることにより、露光エリアの光量分布測定を実現することができる。例えば、映像規格などに従って光変調素子アレイ(マイクロミラー配列)の縦横サイズが4:3である場合、傾斜角度θを37°以下に定めればよい。また、光変調素子アレイの縦横サイズが16:9である場合、傾斜角度θを30°以下に定めればよい。
なお、露光エリアを微小角度傾斜させて相対移動させる場合、その角度は微小である。したがって、描画テーブルに規定される副走査方向に対してスリットの傾斜角度を37°以下に定めることにより、同じような光量分布を求めることができる。
パターンPTに対するスリットSLの傾斜角度θは様々な角度に設定可能であるが、精度面を考慮すると、L/Sパターンのパターン配列本数をできる限り増やすのが望ましい。その意味では、マイクロミラーの1ラインで各バー状パターンを投影するのが望ましい。この場合、パターンPTの幅等がマイクロミラーの微小投影エリア(セルサイズ)などに影響されることから、B<PPを満たすためには、所定の傾斜角度以下に定めるのがよい。
一方、B<PPを満たす範囲内で、θをなるべく大きくした方が分解能をより高めることができる。また、測定長Lが長くなるにつれて光量立ち上がり/立下り領域の長さが長くなると、その分検出有効範囲BEが狭くなってしまう。有効範囲BEをできるだけ広げるためにも、θをなるべく大きくするのが良い。
一例として、XGA規格に従った1024×768のマイクロミラーから成るDMDを使用する場合(ライン方向に1024ピクセル)、ラインピッチPPはL/Sパターンのライン本数によって定めることができる。光量分布データの精度面を考慮して16本以上のライン本数に設定すると、ライン16本の際のピッチPPは768/15=51ピクセルとなり、B(=1024tanθ)<PP(=51)を満たす必要があることから、傾斜角度θは2.8°より小さく定められる。Y方向の分解能Pはd/tanθで表されるため、移動ピッチd=1μmとしたとき、θ=2.8°のとき分解能P=20μmとなる。
一方、検出有効範囲BEをパターン長さLyの90%を超えるように(つまりLはLyの5%以下となるように)したい場合、パターン光のラインの幅Lxは1ピクセルなので、L=Lx/tanθ<Ly×0.05から、tanθ>1/51.2が導かれる。すなわち、傾斜角度θは1.2°より大きい角度に定められる。この場合、θ=1.2°では分解能P=48μmとなる。
以上のことから、1.2°<θ<2.8°の範囲でスリットSLとパターンPTとのなす角度θを決定することが可能で、更に好ましくは2.0°<θ<2.8°の範囲でθを決定してもよい。なお、露光エリアの傾斜角度θ0がある場合、スリットと同じ側に傾斜していればその分減算し、スリットと反対側に傾斜していればその分加算すればよい。
なお、フォトセンサPDについては、上述した長手方向に延びる細長のフォトダイオード以外のセンサで構成してもよく、バー状パターンを受光可能となる受光面サイズを持ったフォトセンサであればよい。フォトセンサPD状にスリットを設けた遮光部以外の構成によって、光量分布を検出することも可能である。また、投影パターンについても、上述したパターン以外のL/Sパターンを適用することが可能である。L/Sパターンの各ライン状パターンの光量が順番に計測されるように、L/Sパターン光のピッチを定めることにより、露光エリア全体の光量分布を測定することができる。また、露光ヘッドが複数ある場合、各露光ヘッドに対してスリットを形成すればよい。
測光部の構成は上記構成に限定されず、例えば、遮光部とフォトセンサを一体的に構成した測光部を露光装置に着脱自在に装着あるいは一体的に設置するように構成してもよい。ラインパターンに対して傾斜する細長い(長手方向に延びる)の測光領域を通過した光を受光可能な受光領域を有するフォトセンサを設け、パターン光が通過したとき受光領域全体の中で測光領域に応じたエリアに光が入射するように構成すればよい。
また、光量比ではなく光量差を求め、差が所定閾値以上のときに光学系の劣化が生じていると判断してもよい。光量比、光量差以外のパラメータによって光量変化を検出してもよい。
10 露光装置
22 DMD(光変調素子アレイ)
27 演算部(光量検出部)
28 光検出部(測光部)
30 コントローラ(露光制御部、光量検出部、報知部)
40 遮光部
SL スリット(測光領域)
PD フォトセンサ
PT パターン(L/Sパターン)

Claims (11)

  1. 複数の光変調素子をマトリクス状に配列した光変調素子アレイと、
    前記光変調素子アレイによる露光エリアを、被描画体に対し主走査方向に沿って相対移動させる走査部と、
    前記複数の光変調素子を制御し、主走査方向に沿って並ぶライン&スペース(L/S)パターンの光を前記被描画体に投影する露光制御部と、
    L/Sパターンのライン方向に対して傾斜する細長の測光領域を通る光を受光する測光部と、
    L/Sパターンが前記測光領域を相対移動するときの前記測光部からの出力に基づいて、露光エリアの光量分布を検出する光量検出部とを備え、
    L/Sパターンの各ライン状パターンの光量が順に計測されるように、L/Sパターンのピッチが定められていることを特徴とする露光装置。
  2. 前記測光領域のライン方向に対する傾き角度が、以下の式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。

    Lytanθ<PP

    ただし、LyはL/Sパターンの副走査方向に沿った長さを表し、θは傾き角度を表し、PPはL/Sパターンのピッチを表す。
  3. 前記測光領域のライン方向に対する傾き角度が、以下の式を満たすことを特徴とする請求項1乃至2のいずれかに記載の露光装置。

    θ≦37°

    ただし、θは前記測光領域の傾き角度を表す。
  4. 前記測光領域のライン方向に対する傾き角度が、以下の式を満たすことを特徴とする請求項3に記載の露光装置。

    1.2°<θ<2.8°

    ただし、θは前記測光領域の傾き角度を表す。
  5. 前記測光部が、前記測光領域に応じたサイズを有するスリットを形成した遮光部を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の露光装置。
  6. 前記光量検出部が、光量分布に基づいて、露光エリアにおける光量比が所定の閾値以下であるか否かを判断することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の露光装置。
  7. 前記光量検出部が、光量が閾値以下である場合、その旨を報知する報知部を有することを特徴とする請求項6に記載の露光装置。
  8. 前記光量検出部が、露光エリアの光量分布グラフを作成することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の露光装置。
  9. 複数の光変調素子をマトリクス状に配列した光変調素子アレイによる露光エリアを、被描画体に対し主走査方向に沿って相対移動させ、
    前記複数の光変調素子を制御し、前記主走査方向に沿って並ぶライン&スペース(L/S)パターンの光を前記被描画体に投影し、
    前記L/Sパターンのライン方向に対して傾斜する細長の測光領域を通る光を受光し、
    L/Sパターンが前記測光領域を相対移動するときの前記測光部からの出力に基づいて、露光エリアの光量分布を検出する露光方法であって、
    L/Sパターンの各ライン状パターンの光量が順番に計測されるように、L/Sパターンのピッチが定められていることを特徴とする露光方法。
  10. 複数の光変調素子をマトリクス状に配列した光変調素子アレイを備えた露光装置の被描画体が搭載されるステージに設けられ、前記ステージに対して規定される副走査方向に対して傾斜するスリットを有する遮光部と、
    前記スリットを通る光を受光する測光部とを備え、
    前記スリットの副走査方向に対する傾斜角度が、以下の式を満たすことを特徴とする露光装置用測光装置。

    θ≦37°

    ただし、θは傾斜角度を表す。
  11. 請求項10に記載された前記露光装置用測光装置の出力に基づいて光量分布を検出する露光装置であって、
    複数の光変調素子をマトリクス状に配列した光変調素子アレイと、
    前記光変調素子アレイによる露光エリアを、被描画体に対し主走査方向に沿って相対移動させる走査部と、
    前記複数の光変調素子を制御し、主走査方向に沿って並び、各ライン状パターンの光量が順番に計測されるようにピッチが定められているライン&スペース(L/S)パターンの光を被描画体に投影する露光制御部と、
    請求項10に記載された露光装置用測光装置の測光部からの出力に基づいて、露光エリアの光量分布を検出する光量検出部と
    を備えたことを特徴とする露光装置。
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