JP2006320199A - 半導体集積回路装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、低速回転時の低歪性とAGC制御の応答性とを両立させる振幅調整回路が形成された半導体集積回路装置を提供する。
【解決手段】振幅調整回路20において、最大値検出回路11は、最大信号が入れ替わる前後にある程度歪んだ最大値信号MAXを出力し、最小値検出回路12は、最小信号が入れ替わる前後にある程度歪んだ最小値信号MINを出力する。これらの歪みは両者の差である振幅検出信号AMPの変動を緩和する。振幅検出信号AMPに基づいてロータ位置検出信号をAGC制御することで定振幅かつ正弦波状の信号V1〜V3が得られる。モータ駆動制御装置1は信号V1〜V3に基づいてモータを駆動する。この回路は平滑用コンデンサを含まないので、AGC制御の応答性を損なわない。
【選択図】図1

Description

本発明は、多相交流信号を振幅調整して出力する振幅調整回路を集積化した半導体集積回路装置の技術に関する。
従来、テープ記憶装置のヘッドドラムや、ディスク記憶装置の記録媒体を回転させる用途に、直流ブラシレスモータが広く用いられている。
ある種の典型的な直流ブラシレスモータは、ステータ上に120度の回転角をおいて、3組の巻線とホール素子とを備えている。これらのホール素子は、ロータの回転に伴って、互いに120度の位相差を有する3相のロータ位置検出信号を出力する。
そのような直流ブラシレスモータは、当該各ロータ位置検出信号に好適な位相遅延(例えば30゜)を与えて生成した制御信号に従って巻線電流を供給する駆動制御装置によって駆動される。
この駆動制御装置の一例が、特許文献1に開示されている。
図12は、特許文献1に示された駆動制御装置から本発明に関わる部分を抜粋した駆動制御装置9を示す機能ブロック図である。同図中、ホール素子91〜93及び巻線94〜96は、駆動されるモータの一部である。
駆動制御装置9において、電源90から給電されたホール素子91〜93は、それぞれロータ位置検出信号H1〜H3を出力し、可変利得増幅器21〜23によって増幅され信号X1〜X3として出力される。減算回路31〜33は、信号X1〜X3のうち互いに隣接する2相間の差信号P1〜P3を算出し、電流駆動回路41〜43は、差信号P1〜P3に従った大きさの電流を巻線94〜96へ供給する。
可変利得増幅器21〜23の利得は、ホール素子特性のばらつき、温度変化、電源変動等の影響下においても信号X1〜X3の振幅が一定に保たれるように自動調整(AGC:Automatic Gain Control)される。このAGCは、前記各要因の変動下でモータを安定的に駆動することを可能にする。
このために、絶対値加算回路19は、信号X1〜X3の絶対値和を算出することによって振幅検出信号Yを生成して出力する。そして、比較器25は振幅検出信号Yと基準電圧26との比較に応じて可変利得増幅器21〜23へ利得制御信号を出力する。これによって、信号X1〜X3の振幅は、基準電圧26に応じた一定値に保たれる。
図13は、駆動制御装置9における主要信号の波形図である。図13(A)は、ロータ位置検出信号H1〜H3を示している。ホール素子で検出する位置検出信号は、回転磁界に応じて変化する正弦波のような位置検出信号として得られる。図13(B)は、ロータ位置検出信号H1〜H3を絶対値加算した場合に得られる信号であり、ある種の脈流である(この波形は実際の回路中には観測されない)。それぞれロータ位置検出信号H1〜H3がこの脈流の山部分において振幅をリミット(AGC)される結果、信号X1〜X3は台形波のような乱れた信号となる(不図示)。
そして、図13(C)は、差信号P1〜P3であり、何れも2つの乱れた台形波を減算して得られる複雑な波形を呈する。
公開特許公報平2−188183号
従来技術の回路は、前述したようにして、ロータ位置検出信号を一定振幅に調整することによってモータの安定駆動を実現するものの、モータを低騒音、低振動に駆動することができないという問題がある。モータの騒音、振動は、特に、AV(Audio/Video)機器等に使用されるディスク装置等で大きな問題となる。
モータを低騒音、低振動に駆動するためには、巻線電流値を滑らかに、望ましくは純粋な正弦波に従って、増加及び減少させることによって、不要なトルク変動を排除することが有効なのだが、従来技術の回路は、これに反して、台形波のように歪んだ信号X1〜X3から得た差信号P1〜P3を用いることによって、不要なトルク変動を持ち込んでしまう。
そこで、ロータ位置検出信号H1〜H3を正弦波のまま歪ませることなく一定振幅に調整した信号X1〜X3に得るために、例えば、振幅検出信号Yを平滑用コンデンサに通してリップル成分を除去することが考えられる。
しかし、モータの起動直後、及び停止直前のような低速回転時におけるリップル成分の周波数は10Hz以下の低い周波数となり、そのようなリップル成分を遮断する低いカットオフ周波数を得るためには、10μF〜100μFの大容量の平滑用コンデンサを用いざるを得ず、そうすると、そのコンデンサの充電時間のためにAGC制御の応答性が損なわれる。
広く一般的に知られているAGC回路では、可変利得増幅器の出力信号を検波し、その検波出力を平滑用コンデンサで平滑した制御電圧で可変利得制御増幅器の利得を制御しているが、この場合も前例と同様に、モータの起動直後、及び停止直前のような低速回転時における制御電圧のリップル成分が検出信号波形の歪みをもたらし、安定なモータ駆動を行うことができない。低速回転時の特性を重視すると10μF〜100μFの大容量の平滑用コンデンサを用いないといけないが、回転速度の変動や検出信号の変動があった場合の応答性が悪くなるというように、前例と同じように低速回転時の低歪性とAGC制御の応答性を両立できないという問題がある。
上記の問題に鑑み、本発明は、低速回転時における検出信号の低歪性とAGC制御の応答性とを両立させる振幅調整回路が集積化された半導体集積回路装置の提供を目的とする。
上記問題を解決するため、本発明に係る半導体集積回路装置は、ロータ位置を表す複数のホール信号を基に、複数の相のコイルを有するブラシレスモータを駆動するモータ駆動制御装置が形成された半導体集積回路装置であって、前記モータ駆動制御装置は、前記各ホール信号を増幅して出力する可変利得増幅手段を含み、前記可変利得増幅手段から出力される信号のうち最大となる信号と最小となる信号とのレベル差に基づく利得制御を行うことにより、前記各ホール信号を一定振幅に調整して得た信号を出力する振幅調整回路と、前記振幅調整回路の出力信号から、コイルの電圧又は電流の目標値を示す参照信号を相ごとに生成する参照信号生成手段と、前記各相の参照信号に基づいて前記ブラシレスモータの複数の相のコイルを駆動する駆動回路とを備えることを特徴とする。
この構成において、一定振幅に調整された複数のホール信号が前記振幅調整回路から出力されるから、その各ホール信号をそのまま、又は単に位相シフトして得られる参照信号を基に、滑らかに変化する駆動電流を生成することができる。そのため、装置全体の回路構成は簡素であり、ブラシレスモータを低振動で駆動することができる。また、AGCの制御信号を平滑する必要がないから、モータの広い回転域で応答性が損なわれることがない。
また、前記振幅調整後のホール信号から得た位相情報に基づいて参照信号を合成する場合には次のような効果が得られる。一般に、ホール素子で検出されるホール信号の振幅は製造ばらつき、周囲温度等によって変化する。従って、この種の振幅調整回路が無い場合、ホール信号のレベルが小さくなると、位相検出誤差が相対的に大きくなる。それを改善するために、一般的なAGC回路を用いた場合、低速回転域になるとAGC制御信号のリップル成分が大きくなり、位置検出信号が歪むことから位相検出精度が劣化する。しかし、この構成では、ホール素子の検出レベルが変動しても、振幅調整回路から出力する位置検出信号が低歪かつ一定振幅に保たれるので位相の検出精度が維持される。その結果、低速回転域まで高い精度で参照信号が合成され、モータを良好に駆動できる。
前記駆動回路は、前記各相の参照信号の波動に応じてパルス幅が変調されたPWM信号を相毎に出力して前記ブラシレスモータの複数の相のコイルを駆動することとしてもよい。
この構成によれば、各コイルをPWM駆動することによって、高い電源効率が得られる。
また、前記可変利得増幅手段は、各相に対応するものであり、制御信号に応じて利得が設定され、対応する前記各相の信号を増幅して出力し、前記振幅調整回路は、更に、前記各可変利得増幅手段から出力された信号のうち最大となる信号に基づいて最大値信号を出力する最大値検出手段と、前記各可変利得増幅手段から出力された信号のうち最小となる信号に基づいて最小値信号を出力する最小値検出手段と、前記最大値信号と前記最小値信号との差が所定の基準値よりも大きい場合、利得を下げる方向の制御信号を前記各可変利得増幅手段へ出力し、逆に小さい場合、利得を上げる方向の制御信号を前記各可変利得増幅手段へ出力する制御信号生成手段とを備えることとしてもよい。
また、本発明に係る半導体集積回路装置は、多相交流の各相の信号それぞれを一定振幅に調整して得た信号を出力する振幅調整回路が形成された半導体集積回路装置であって、前記各相に対応し、制御信号に応じて利得が設定され、対応する前記各相の信号を増幅して出力する可変利得増幅手段と、前記各可変利得増幅手段から出力された信号のうち最大となる信号に基づいて最大値信号を出力する最大値検出手段と、前記各可変利得増幅手段から出力された信号のうち最小となる信号に基づいて最小値信号を出力する最小値検出手段と、前記最大値信号と前記最小値信号との差が所定の基準値よりも大きい場合、利得を下げる方向の制御信号を前記各可変利得増幅手段へ出力し、逆に小さい場合、利得を上げる方向の制御信号を前記各可変利得増幅手段へ出力する制御信号生成手段とを備える。
この構成によれば、前記最大値信号と前記最小値信号との差を前記各相の信号の振幅に比例する直流の制御信号として検出し、その制御信号が一定となるように前記各可変利得増幅手段を利得調整する。現実の最大値信号は最大の信号が入れ替わる前後にある程度歪み、また現実の最小値信号は最小信号が入れ替わる前後にある程度歪むが、これらの歪みは両者の差の変動を緩和する。これによって、前記可変利得増幅手段へ指示される利得の変動が緩和され、低歪な出力信号が得られる。また、本振幅調整回路は平滑用コンデンサを含まずに構成されるので、AGC制御の応答性を損なうことがない。
また、前記最大値検出手段は、一つの定電流源と、各相各々について、当該相の前記各可変利得増幅手段から出力された信号がベースに入力され、かつ、エミッタが個別の抵抗を介して前記定電流源に接続されたNPNトランジスタとを備え、前記最小値検出手段は、前記各抵抗と定電流源との接続点から前記最小値信号を出力することとしてもよい。
この構成によれば、前記最大値信号の歪み、及び前記最小値信号の歪みを、前記抵抗に応じて意図的に発生させることができるので、前記各可変利得増幅手段の出力信号に応じた最適な抵抗値を採用することにより、歪みを極小化させることができる。
また、前記最大値検出手段は、一つの定電流源と、各相各々について、当該相の前記各可変利得増幅手段から出力された信号それぞれがゲートに入力され、かつ、各ソースが前記定電流源に接続されたNチャネルMOSFETとを備え、前記最小値検出手段は、前記ソースと定電流源との接続点から前記最小値信号を出力することとしてもよい。
この構成によれば、前記最大値信号の歪み、及び前記最小値信号の歪みを、前記MOSFETの特性に応じて意図的に発生させることができるので、前記各可変利得増幅手段の出力信号に応じた最適なゲート長、ゲート幅を採用することにより、歪みを極小化させることができる。
<第1の実施の形態>
第1の実施の形態における3相直流ブラシレスモータ用の駆動制御装置は、当該モータのロータ位置を表すホール信号(以降、ロータ位置検出信号と言う)を一定振幅に調整する振幅調整回路を含んで構成され、振幅調整後のロータ位置検出信号に基づいて当該モータへの給電を制御する。ここで、一定振幅とは、振幅調整の手がかりとなる程度の微小な振幅変動を含んではいるものの、モータを駆動制御する上では実用的に一定とみなせる振幅を言う。また、ホール素子を用いて得られるロータ位置検出信号は、従来技術の項で説明したように、回転磁界に応じて変化する正弦波のような信号である。

以下、第1の実施の形態におけるモータ駆動制御装置について、図面を参照しながら詳細に説明する。
<全体構成>
図1は、第1の実施の形態における振幅調整回路を用いた3相直流ブラシレスモータ用の駆動制御装置1を、駆動されるモータの一部を含めて表した機能ブロック図である。同図において、従来の技術の項で説明した駆動制御装置9と同一の構成要素に同一の符号を付して示す。図に示したように、駆動制御装置1は、駆動制御装置9と比べて、ロータ位置検出信号H1〜H3を振幅調整する制御信号を生成するための構成が異なる。
駆動制御装置1において、可変利得増幅器21〜23、振幅検出回路10、比較器25、基準電圧26、及び位相補償用コンデンサ27が、振幅調整回路20を構成する。振幅調整回路20は、出力される信号の振幅を一定に調整する目的をもって設定される利得でロータ位置検出信号H1〜H3を増幅する。
また、説明の便宜上、減算回路31〜33を総括して参照信号生成回路30と言い、電流駆動回路41〜43を総括して駆動回路40と言う。電源90、ホール素子91〜93、及び巻線94〜96は、駆動されるモータの一部であり、駆動制御装置1には含まれない。
<振幅検出回路10>
振幅検出回路10は、平滑用コンデンサを用いずに構成され、AGC制御の応答性を良好に保つと共に、リップル成分を従来よりも大幅に低減させた利得制御用の制御信号(振幅検出信号AMP)を出力する。この特徴は、次のような構成によって実現される。
図2は、振幅検出回路10の詳細な構成を示した等価回路図である。
振幅検出回路10は、最大値検出回路11、最小値検出回路12、レベルシフト回路14、及び減算器13から構成される。
最大値検出回路11は、定電流源117と、NPNトランジスタ111〜113と、抵抗114〜116とから構成される。NPNトランジスタ111〜113のそれぞれのベースには可変利得増幅器21〜23から信号V1〜V3が入力され、それぞれのエミッタは個別の抵抗114〜116を介して定電流源117に接続されている。最大値検出回路11は各抵抗と定電流源117との接続点から最大値信号MAXを出力する。
レベルシフト回路14において、定電流源119及びPNPトランジスタ118は、最大値信号MAXのレベルを上方へシフトさせる。
最小値検出回路12は、定電流源121と、PNPトランジスタ125〜127と、抵抗122〜124とから構成される。PNPトランジスタ125〜127のそれぞれのベースには可変利得増幅器21〜23から信号V1〜V3が入力され、それぞれのエミッタは個別の抵抗122〜124を介して定電流源121に接続されている。最小値検出回路12は各抵抗と定電流源121との接続点から最小値信号MINを出力する。
レベルシフト後の最大値信号MAXと、最小値信号MINとは、減算器13によってその差を算出され、振幅検出信号AMPとして出力される。この振幅検出信号AMPは、利得制御用の制御信号として可変利得増幅器21〜23へ与えられる。
図3は、振幅検出回路10における主要信号の波形図である。この波形図は、抵抗114〜116、抵抗122〜124を何れも5.2KΩとし、定電流源117、121の電流値を何れも25μAとし、信号V1〜V3の振幅を何れも800mVp−pとし、信号V1〜V3の周波数を200Hzとして行ったシミュレーションの結果に基づいている。
なお、図3では、各信号のレベルをシフトして表示している。このようなレベルシフトは、好ましい結果を得るために適宜設計される事項である。信号を実際にレベルシフトするには、例えば図2に示したレベルシフト回路14等を用いることができる。
最大値信号MAXは、図示したように、抵抗114〜116の作用によって、最大となる信号が入れ替わる前後において変化率が緩和された(言うなれば、歪んだ)波形となる。最小値信号MINも、同様に、最小となる信号が入れ替わる前後において歪んだ波形となる。これらの歪みは、図から明らかに、両者の差である振幅検出信号AMPの変動を緩和する方向に作用する。
振幅検出信号AMPは、前記シミュレーションの結果、その最大電圧が439mV、最小電圧が430mVと求まり、(振幅偏差/平均電圧)によってリップル成分を評価すれば、((439mV−430mV)/((439mV+430mV)/2))から、約2%のリップル成分を含んでいると算出される。
<最大値検出回路11における抵抗の作用>
信号V1、V2の大小が入れ替わる前後における最大値信号MAXの変化率は、抵抗114、115によって次のようにして緩和される。
図4は、抵抗がある場合の最大値信号MAXを詳細に示した波形図である。同図には、比較のため、抵抗がない(抵抗値を0Ωとした)場合の最大値信号MAXを併記している。
(1)V1に比べてV2が十分に小さい期間、NPNトランジスタ111(以下Tr111と略記する)はON、NPNトランジスタ112(以下Tr112と略記する)はOFFなので、V1からTr111に関係するベース・エミッタ間電圧VBE、と抵抗に生じる電圧I・Rとを差し引いた電圧V1−(VBE+I・R)が最大値信号MAXとして得られる。
(2)V2がV1−I・Rを上回ると、Tr112のエミッタ電流が流れ始めると同時に、同一の定電流源117から供給されるTr111のエミッタ電流が減少し始める。この後、V2の上昇に伴って、Tr111に関係する(VBE+I・R)が減少し、TR112に関係する(VBE+I・R)が増大する。これにより、V1及びV2のそれぞれに、両者の差に応じた重みを付けて加算した電圧が最大値信号MAXとして得られる。
(3)その後、V1がV2−I・Rを下回ると、Tr111は完全にOFFするので、電圧V2−(VBE+I・R)が最大値信号MAXとして得られる。
このように、信号V1及び信号V2の差が抵抗値に依存するしきい値(ここではI・R)と等しいか又はより大きい場合、大きいほうの信号に関係する単一のトランジスタがONするので、最大値信号MAXは当該大きいほうの信号に沿って変化する。逆に小さい場合には2つのトランジスタがONするので、最大値信号MAXは信号V1及び信号V2のそれぞれに、両者の差に応じた重みを付けて加算した電圧となり、信号V1に沿った変化から信号V2に沿った変化へと滑らかに移行する。
抵抗がない場合の最大値信号MAXは、前記しきい値がVBEである場合として説明される。
2つのトランジスタがONする期間を移行期間と呼び、抵抗がある場合の移行期間tと抵抗がない場合の移行期間tとを、図4に表示した。t<tであり、抵抗を大きくするほど前記しきい値が大きくなって移行期間が延長され、最大値信号MAXの変化率が一層緩和される。
なお、ここで説明した作用は、V2からV3、及びV3からV1への移行期間における最大値信号に関しても同様に生じ、また、最小値検出回路12においても同様に生じるものである。
<第1のまとめ>
以上説明したように、第1の実施の形態の振幅検出回路10を用いて、振幅検出信号AMPに含まれるリップル成分を約2%に低減できる条件を見出した。
3相の純粋な正弦波の絶対値和で与えられる従来の振幅検出信号について振幅偏差/平均電圧で表されるリップル成分は約14%と算出されるから、この振幅検出回路10は従来と比べて大幅なリップル低減を達成する。
振幅調整回路20は、この振幅検出信号AMPをAGC用制御信号としてロータ位置検出信号H1〜H3の振幅を調整するので、低リップルでかつ正弦波のまま一定振幅に調整された信号V1〜V3が得られる。振幅検出信号AMPは平滑用コンデンサを用いずに生成されるため、当該振幅検出信号AMPを用いてAGC制御を行っても応答性は損なわれない。
参照信号生成回路30における減算回路31〜33は、位相シフタとして機能しており、信号V1〜V3のうちの2つを単純に減算することによって、各巻線の電流の目標値として望ましい位相の参照信号を得る。減算回路31〜33はモータコイルとホール素子との位置が適切であれば不要である。つまり、振幅調整回路20から直接、信号V1〜V3を参照信号として得ることができる。
駆動回路40は、得られた参照信号に従った大きさの電流を巻線94〜96へ供給する。なお、参照信号が各巻線の電圧の目標値を表し、駆動回路が各巻線を電圧駆動するとしても、もちろん構わない。
<第2の実施の形態>
第2の実施の形態における駆動制御装置は、第1の実施の形態に示した駆動制御装置と比べて全体構成(図1参照)は同一であるが、振幅検出回路の詳細な構成が異なる。以下、第2の実施の形態の振幅検出回路について詳細に説明する。
<振幅検出回路15>
図5は、第2の実施の形態の振幅検出回路15の詳細な構成を示した等価回路図である。振幅検出回路15は、振幅検出回路10と同様に、最大値及び最小値の差に基づいて振幅を検出する。しかしながら、振幅検出回路10がNPNトランジスタ及びPNPトランジスタを用いて構成されるのに対して、振幅検出回路15はMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Filed Effect Transistor)を用いて構成される。
振幅検出回路15は、最大値検出回路16、最小値検出回路17、及び減算器13から構成される。
最大値検出回路16は、定電流源164と、NチャネルMOSFET161〜163とから構成される。NチャネルMOSFET161〜163のそれぞれのゲートには、可変利得増幅器21〜23から信号V1〜V3が入力され、それぞれのソースは定電流源164に接続されている。最大値検出回路16は各ソースと定電流源164との接続点から最大値信号MAXを出力する。
最小値検出回路17は、定電流源171と、PチャネルMOSFET172〜174とから構成される。PチャネルMOSFET172〜174のそれぞれのゲートには、可変利得増幅器21〜23から信号V1〜V3が入力され、それぞれのソースは定電流源171に接続されている。最小値検出回路17は各ソースと定電流源171との接続点から最小値信号MINを出力する。
最大値信号MAXと、最小値信号MINとは、減算器13によってその差を算出され、振幅検出信号AMPとして出力される。
図6は、振幅検出回路15における主要信号の波形図である。この波形図は、定電流源164、171の電流値を何れも25μAとし、信号V1〜V3の振幅を何れも800mVp−pとし、信号V1〜V3の周波数を200Hzとし、NチャネルMOSFET161〜163のゲート長を3μm、ゲート幅1.5μmとし、PチャネルMOSFET172〜174のゲート長を3μm、ゲート幅4.5μmとして行ったシミュレーションの結果に基づいている。
なお、各信号は、第1の実施の形態と同様、そのレベルを適宜シフトして表している。
最大値信号MAXは、図示したように、MOSFETの非線形(2乗)特性の作用によって、最大となる信号が入れ替わる前後において変化率が緩和された波形となる。最小値信号MINも、同様に、最小となる信号が入れ替わる前後において変化率が緩和された波形となる。前記シミュレーションの結果から、振幅検出信号AMPの平均電圧は105mV、含まれるリップル成分は約0.8%と算出される。
<第2のまとめ>
以上説明したように、第2の実施の形態の振幅検出回路15を用いて、振幅検出信号AMPに含まれるリップル成分を約0.8%に低減できる条件を見出した。
第2の実施の形態による振幅調整回路に含まれた最大値検出回路16、及び最小値検出回路17は何れも抵抗を含まず、同種の回路としては一般的な構成を採るが、増幅素子をNチャネルMOSFET、及びPチャネルMOSFETとし、その非線形特性の作用を用いることによってリップル成分の低減を達成する。
振幅検出回路15によって得られた振幅検出信号AMPを用いてロータ位置検出信号H1〜H3の振幅を調整した場合もまた、第1の実施の形態と同様に、低リップルでかつ正弦波のまま一定振幅に調整された信号V1〜V3が得られる。振幅検出信号AMPは平滑用コンデンサを用いずに生成されるため、当該振幅検出信号AMPを用いてAGC制御を行っても応答性は損なわれない点も、第1の実施の形態と同様である。
<第3の実施の形態>
第3の実施の形態における駆動制御装置は、第1の実施の形態に示した駆動制御装置と比べて振幅検出回路の構成が異なる。
図7は、第3の実施の形態における駆動制御装置2を、駆動されるモータの一部を含めて表した機能ブロック図である。同図において、第1の実施の形態で説明した駆動制御装置1と同一の構成要素に同一の符号を付して示す。
<振幅検出回路18>
振幅検出回路18は、2乗回路181〜183、及び加算回路184から構成され、可変利得増幅器21〜23から出力された信号V1〜V3の2乗和を算出して得た振幅検出信号AMPを出力する。
3相の純粋な正弦波の2乗和値が振幅に比例した定数になることと、ロータ位置検出信号H1〜H3が3相の正弦波であることから、この振幅検出信号AMPは、ほとんどリップル成分を含まず、かつロータ位置検出信号H1〜H3に比例した理想的な信号となる。
図8は、振幅検出回路18における主要信号の波形図である。ほとんどリップル成分を含まない振幅検出信号AMPが得られる結果、ロータ位置検出信号H1〜H3は、ほとんど歪むことなく一定振幅の信号V1〜V3に増幅される。
<第3のまとめ>
振幅検出回路18によって得られた振幅検出信号AMPを用いてロータ位置検出信号H1〜H3の振幅を調整した場合もまた、第1及び第2の実施の形態と同様に、低リップルでかつ正弦波のまま一定振幅に調整された信号V1〜V3が得られる。振幅検出信号AMPは平滑用コンデンサを用いずに生成されるため、当該振幅検出信号AMPを用いてAGC制御を行っても応答性が損なわれない点も、第1及び第2の実施の形態と同様である。
<第4の実施の形態>
第4の実施の形態における駆動制御装置は、ロータ位置検出信号の位相に基づいて参照信号を合成し、当該合成された参照信号を用いて各巻線をPWM(Pulse Width Modulation)駆動する。以下、第4の実施の形態の駆動制御装置について詳細に説明する。
<全体構成>
図9は、第4の実施の形態における駆動制御装置3の全体構成を表す機能ブロック図である。第1の実施の形態で説明した駆動制御装置1に含まれる構成要素に同一の符号を付して示し、説明を省略する。
図10は、駆動制御装置3における主要信号の時間変化を示す波形図である。
振幅調整回路29は、振幅調整回路20に比べて、振幅調整後の信号が差動出力される点で異なる。可変利得増幅器21〜23はロータ位置検出信号H1〜H3を一定振幅に調整して得た信号V1〜V3を差動出力する。当該信号V1〜V3は、差動増幅器101〜103を介して振幅検出回路10へ入力されると共に、参照信号生成回路50の比較器51〜53へ入力され信号ごとにその極性が判断される。図10に、信号V1及びV2についてそれぞれ得られる極性判断信号A及びBを例示する。この極性判断によって、信号ごとの位相情報が抽出される。
スロープ生成回路54〜56は、それぞれ比較器51〜53の判断結果が正極性を示す期間に増加し負極性を示す期間に減少するスロープ波を生成する。図10に、極性判断信号A及びBについてそれぞれ得られるスロープ波C及びDを例示する。
減算回路57は、生成されたスロープ波のうちの2つの差によって表される参照信号を巻線ごとに合成する。スロープ波が三角波である場合、得られる参照信号は台形波である。図10に、スロープ波CからDを減じて得られる参照信号Eを例示する。
駆動回路60において、PWM基準信号生成回路64はPWM基準信号Fを生成する。PWM基準信号Fは、例えば三角波や鋸歯波等である。パワートランジスタ74〜79は、比較器61〜63からの比較結果信号とインバータ71〜73によって得られるその反転信号に従ってスイッチングされ、巻線94〜96への給電を行う。図10に、比較器61から出力される比較結果信号Gを例示する。比較結果信号Gは、参照信号EがPWM基準信号Fよりも大きい期間にハイレベルとなる。他の比較器62及び63からも、それぞれ位相が異なる同様の比較結果信号が出力される。
<第4のまとめ>
振幅調整回路29は、モータの回転速度の広い範囲にわたってロータ位置検出信号を一定振幅に調整するので、特に低速回転域まで当該信号が一定振幅で得られることは、次のような効果を生じる。駆動制御装置3では振幅調整回路29を用いることによって低速回転域までロータ位置検出信号が低歪かつ一定振幅に保たれるので、高精度な参照信号を生成することができる。その参照信号を基に比較器による比較動作を行うと、良好な極性判断精度が維持され、モータを良好に駆動することができる。
<第5の実施の形態>
第5の実施の形態における駆動制御装置は、振幅調整後のロータ位置検出信号を参照信号として用いて各巻線をPWM(Pulse Width Modulation)駆動する。以下、第5の実施の形態の駆動制御装置について詳細に説明する。
<全体構成>
図11は、第5の実施の形態における駆動制御装置4の全体構成を表す機能ブロック図である。第1及び第4の実施の形態で説明した駆動制御装置1及び3に含まれる構成要素に同一の符号を付して示し、説明を省略する。
振幅調整回路20において、前述したように、比較器25から交流成分を殆ど含まない制御電圧が得られるため、その制御電圧でAGC制御される可変利得増幅器21〜23は、歪みの少ない正弦波の出力信号(ホール素子から出力されるロータ位置検出信号)V1〜V3を出力することができる。
参照信号生成回路58は、信号V1〜V3の位相をシフトして得た正弦波の参照信号 Y1〜Y3を出力する。参照信号生成回路58は、図1の参照信号生成回路30と実質的に等価であってもよい。
駆動回路80において、相ごとに設けられたPWMコンパレータ81〜83は、PWM基準信号生成回路64が出力する三角波信号と、対応する相の参照信号Y1、Y2、又はY3とを比較して、各相の参照信号の波動に応じてパルス幅が変調されたPWM信号を出力する。そして、その出力に接続されたCMOSインバータ回路84〜86は、巻線94〜96をPWM駆動する。
<第5のまとめ>
この駆動制御装置によれば、モータの低速回転域であっても、平滑用コンデンサを用いずに低歪みでかつ一定振幅のロータ位置検出信号が得られるため、誤差の少ないPWM信号で各相の巻線を駆動することができ、低速回転域においても回転むらの少ない安定なモータ駆動を行うことができる。
<その他の変形例>
なお、本発明を上記の実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限定されないのはもちろんである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)本発明は、実施の形態で説明したステップを含む方法を、コンピュータシステムを用いて実現するためのコンピュータプログラムであるとしてもよいし、前記プログラムを表すデジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、前記プログラム又は前記デジタル信号を記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD、MO、DVD、BD、半導体メモリ等であるとしてもよい。
また、本発明は、電気通信回線、無線又は有線通信回線、若しくはインターネットに代表されるネットワーク等を経由して伝送される前記コンピュータプログラム又は前記デジタル信号であるとしてもよい。
また、本発明は、デジタル信号プロセッサ及びメモリを備えたコンピュータシステムであり、前記メモリは前記プログラムを記憶しており、前記デジタル信号プロセッサは前記メモリに記憶されている前記プログラムに従って動作することにより、前記方法を実現するとしてもよい。
また、前記プログラム又は前記デジタル信号は、前記記録媒体に記録されて移送され、若しくは、前記ネットワーク等を経由して移送され、独立した他のコンピュータシステムにおいて実施されるとしてもよい。
(2)本発明の振幅調整回路を、駆動制御装置に関する他の技術と併用しても構わない。
例えば、モータのトルク調整を可能とするための技術と併用する場合、電流駆動回路41〜43は、減算回路31〜33から与えられた差信号の振幅を、外部から与えられるトルク指令信号に応じて調整し、当該振幅調整後の差信号に比例した巻線電流を供給してもよい。
本発明の振幅調整回路によってロータ位置検出信号が低歪かつ一定振幅に増幅されているので、このような簡便な構成によって正確なトルク調整を行うことができる。
(3)実施の形態で説明した駆動制御装置は、IC(半導体集積回路)に形成されるとしてもよい。一例を代表して説明すれば、例えば図9の駆動制御装置3の枠内の回路をICに形成してもよい。その場合、枠の上に示された白丸が、当該ICが備える入出力端子を表す。
位相補償用コンデンサ27は、図9に示すように外付けとしてもよく、また当該ICの内部に形成されてもよい。パワートランジスタ74〜79は、図9に示すように当該ICの内部に形成されてもよく、また外付けとしてもよい。
(4)実施の形態では、本発明の振幅調整回路を、3相直流ブラシレスモータのロータ位置検出信号の振幅調整に用いる例を説明した。しかしながら、本発明の振幅調整回路の用途が、ロータ位置検出信号の振幅調整に限定されないことはいうまでもない。
例えば、3相交流電源装置において、電圧と電流との位相差から力率を求める際に、電圧の検出信号と電流の検出信号とがそれぞれ正弦波で得られる場合に、本発明の振幅調整回路を用いて、それらを歪ませることなく一定振幅に調整してもよい。
本発明に係る半導体集積回路装置は、例えば、モータ駆動装置に利用できる。
第1の実施の形態における駆動制御装置を示す機能ブロック図である。 第1の実施の形態における振幅検出回路を示す等価回路図である。 当該振幅検出回路における主要信号の波形図である。 最大値検出回路における抵抗の作用を説明する波形図である。 第2の実施の形態における振幅検出回路を示す等価回路図である。 当該振幅検出回路における主要信号の波形図である。 第3の実施の形態における駆動制御装置を示す機能ブロック図である。 第3の実施の形態における振幅検出回路における主要信号の波形図である。 第4の実施の形態における駆動制御装置を示す機能ブロック図である。 当該駆動制御装置における主要信号の波形図である。 第5の実施の形態における駆動制御装置を示す機能ブロック図である。 従来の駆動制御装置を示す機能ブロック図である。 従来の駆動制御装置における主要信号の波形図である。
符号の説明
1〜3、9 駆動制御装置
10 振幅検出回路
11 最大値検出回路
12 最小値検出回路
13 減算器
14 レベルシフト回路
15 振幅検出回路
16 最大値検出回路
17 最小値検出回路
18 振幅検出回路
19 絶対値加算回路
20 振幅調整回路
21〜23 可変利得増幅器
25 比較器
26 基準電圧
27 位相補償用コンデンサ
29 振幅調整回路
30 参照信号生成回路
31〜33 減算回路
40 駆動回路
41〜43 電流駆動回路
50 参照信号生成回路
51〜53 比較器
54〜56 スロープ生成回路
57 減算回路
58 参照信号生成回路
59 減算回路
60 駆動回路
61〜63 比較器
64 PWM基準信号生成回路
71〜73 インバータ
74〜79 パワートランジスタ
80 駆動回路
81〜83 PWMコンパレータ
84〜86 CMOSインバータ回路
90 電源
91〜93 ホール素子
94〜96 巻線
101〜103 差動増幅器
111〜113 NPNトランジスタ
114〜116 抵抗
117 定電流源
118 PNPトランジスタ
119、121 定電流源
122〜124 抵抗
125〜127 PNPトランジスタ
161〜163 NチャネルMOSFET
164、171 定電流源
172〜174 PチャネルMOSFET
181〜183 2乗回路
184 加算回路

Claims (11)

  1. ロータ位置を表す複数のホール信号を基に、複数の相のコイルを有するブラシレスモータを駆動するモータ駆動制御装置が形成された半導体集積回路装置であって、
    前記モータ駆動制御装置は、
    前記各ホール信号を増幅して出力する可変利得増幅手段を含み、前記可変利得増幅手段から出力される信号のうち最大となる信号と最小となる信号とのレベル差に基づく利得制御を行うことにより、前記各ホール信号を一定振幅に調整して得た信号を出力する振幅調整回路と、
    前記振幅調整回路の出力信号から、コイルの電圧又は電流の目標値を示す参照信号を相ごとに生成する参照信号生成手段と、
    前記各相の参照信号に基づいて前記ブラシレスモータの複数の相のコイルを駆動する駆動回路と
    を備えることを特徴とする半導体集積回路装置。
  2. 前記駆動回路は、前記各相の参照信号の波動に応じてパルス幅が変調されたPWM信号を相毎に出力して前記ブラシレスモータの複数の相のコイルを駆動する
    ことを特徴とする請求項1に記載の半導体集積回路装置。
  3. 前記可変利得増幅手段は、前記各相に対応するものであり、制御信号に応じて利得が設定され、対応する前記各相の信号を増幅して出力し、
    前記振幅調整回路は、更に、
    前記各可変利得増幅手段から出力された信号のうち最大となる信号に基づいて最大値信号を出力する最大値検出手段と、
    前記各可変利得増幅手段から出力された信号のうち最小となる信号に基づいて最小値信号を出力する最小値検出手段と、
    前記最大値信号と前記最小値信号との差が所定の基準値よりも大きい場合、利得を下げる方向の制御信号を前記各可変利得増幅手段へ出力し、逆に小さい場合、利得を上げる方向の制御信号を前記各可変利得増幅手段へ出力する制御信号生成手段と
    を備えることを特徴とする請求項2記載の半導体集積回路装置。
  4. 前記最大値検出手段は、
    一つの定電流源と、
    各相各々について、当該相の前記各可変利得増幅手段から出力された信号がベースに入力され、かつ、エミッタが個別の抵抗を介して前記定電流源に接続されたNPNトランジスタと
    を備え、
    前記最小値検出手段は、前記各抵抗と定電流源との接続点から前記最小値信号を出力する
    ことを特徴とする請求項3に記載の半導体集積回路装置。
  5. 前記最大値検出手段は、
    一つの定電流源と、
    各相各々について、当該相の前記各可変利得増幅手段から出力された信号それぞれがゲートに入力され、かつ、各ソースが前記定電流源に接続されたNチャネルMOSFETと
    を備え、
    前記最小値検出手段は、前記ソースと定電流源との接続点から前記最小値信号を出力する
    ことを特徴とする請求項3に記載の半導体集積回路装置。
  6. 前記可変利得増幅手段は、前記各相に対応するものであり、制御信号に応じて利得が設定され、対応する前記各相の信号を増幅して出力し、
    前記振幅調整回路は、更に、
    前記各可変利得増幅手段から出力された信号のうち最大となる信号に基づいて最大値信号を出力する最大値検出手段と、
    前記各可変利得増幅手段から出力された信号のうち最小となる信号に基づいて最小値信号を出力する最小値検出手段と、
    前記最大値信号と前記最小値信号との差が所定の基準値よりも大きい場合、利得を下げる方向の制御信号を前記各可変利得増幅手段へ出力し、逆に小さい場合、利得を上げる方向の制御信号を前記各可変利得増幅手段へ出力する制御信号生成手段と
    を備えることを特徴とする請求項1記載の半導体集積回路装置。
  7. 前記最大値検出手段は、
    一つの定電流源と、
    各相各々について、当該相の前記各可変利得増幅手段から出力された信号がベースに入力され、かつ、エミッタが個別の抵抗を介して前記定電流源に接続されたNPNトランジスタと
    を備え、
    前記最小値検出手段は、前記各抵抗と定電流源との接続点から前記最小値信号を出力する
    ことを特徴とする請求項6に記載の半導体集積回路装置。
  8. 前記最大値検出手段は、
    一つの定電流源と、
    各相各々について、当該相の前記各可変利得増幅手段から出力された信号それぞれがゲートに入力され、かつ、各ソースが前記定電流源に接続されたNチャネルMOSFETと
    を備え、
    前記最小値検出手段は、前記ソースと定電流源との接続点から前記最小値信号を出力する
    ことを特徴とする請求項6に記載の半導体集積回路装置。
  9. 多相交流の各相の信号それぞれを一定振幅に調整して得た信号を出力する振幅調整回路が形成された半導体集積回路であって、
    前記各相に対応し、制御信号に応じて利得が設定され、対応する前記各相の信号を増幅して出力する可変利得増幅手段と、
    前記各可変利得増幅手段から出力された信号のうち最大となる信号に基づいて最大値信号を出力する最大値検出手段と、
    前記各可変利得増幅手段から出力された信号のうち最小となる信号に基づいて最小値信号を出力する最小値検出手段と、
    前記最大値信号と前記最小値信号との差が所定の基準値よりも大きい場合、利得を下げる方向の制御信号を前記各可変利得増幅手段へ出力し、逆に小さい場合、利得を上げる方向の制御信号を前記各可変利得増幅手段へ出力する制御信号生成手段と
    を備えることを特徴とする半導体集積回路装置。
  10. 前記最大値検出手段は、
    一つの定電流源と、
    各相各々について、当該相の前記各可変利得増幅手段から出力された信号がベースに入力され、かつ、エミッタが個別の抵抗を介して前記定電流源に接続されたNPNトランジスタと
    を備え、
    前記最小値検出手段は、前記各抵抗と定電流源との接続点から前記最小値信号を出力する
    ことを特徴とする請求項9記載の半導体集積回路装置。
  11. 前記最大値検出手段は、
    一つの定電流源と、
    各相各々について、当該相の前記可変利得増幅手段から出力された信号それぞれがゲートに入力され、かつ、ソースが前記定電流源に接続されたNチャネルMOSFETと
    を備え、
    前記最小値検出手段は、前記ソースと前記定電流源との接続点から前記最小値信号を出力する
    ことを特徴とする請求項9記載の半導体集積回路装置。
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