JP2006314989A - 窒素酸化物を接触還元するための触媒及び触媒構造体 - Google Patents

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Abstract

【課題】酸素、硫黄酸化物又は水の存在下にも、また、硫黄酸化物共存下での劣化とリッチ時の有害なアンモニア生成もなく、排ガス中のNOx を還元し得る触媒と方法を提供する。
【解決手段】周期的なリッチ/リーン条件下に燃料を供給して燃焼させ、生成する排ガスを接触させて、その排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための触媒であって、
(A)(a)セリア又は(b)酸化プラセオジム又は(c)セリウムほかから選ばれる少なくとも2つの元素の酸化物の混合物及び/又は複合酸化物からなる触媒成分Aと、(C)(f)固体酸と(g)バナジウムほかから選ばれる少なくとも1種の金属酸化物を担持させた固体酸とから選ばれる少なくとも1種からなる触媒成分Cとを表面触媒層と、(B)(d)白金、ロジウム、パラジウム及びこれらの酸化物から選ばれる少なくとも1種からなる貴金属触媒成分と(e)担体とからなる触媒成分Bを有する内部触媒層とからなる。
【選択図】なし

Description

本発明は、窒素酸化物(主として、NOとNO2 とからなる。以下、NOx という。)の触媒による接触還元、即ち、触媒的還元のための触媒と、そのような触媒を用いて排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための方法とに関する。詳しくは、本発明は、周期的なリッチ/リーン燃料供給行程(excursion:行程)にてディーゼルエンジンやガソリンエンジンの燃焼室に燃料を供給して燃焼させ、生成した排ガスを触媒に接触させることによって、排ガス中のNOx を接触還元するための触媒とそのような方法に関する。本発明によるこのような触媒とそれを用いる方法は、例えば、自動車のエンジンからの排ガスに含まれる有害な窒素酸化物を低減し、除去するために適している。
特に、本発明は、硫黄酸化物(主として、SO2 とSO3 とからなる。以下、SOx という。)の存在下に、周期的なリッチ/リーン燃料供給行程にて燃料を供給して燃焼させ、その燃焼によって生成する排ガス中のNOx を触媒の劣化なしに、接触還元するための触媒と方法に関する。
本発明において、上記「行程」(excursion) なる用語は、空気/燃料比率が時間軸に沿ってその平均値から両方に動くこと又はそのような作業を意味する。上記「リッチ」なる用語は、問題とする燃料の空気/燃料比率が化学量論的な空気/燃料比率よりも小さいことを意味し、上記「リーン」なる用語は、問題とする燃料の空気/燃料比率が化学量論的な空気/燃料比率よりも大きいことを意味する。通常の自動車ガソリンでは、化学量論的な空気/燃料比率は約14.5である。また、本発明において、「触媒」は、燃料のリッチ/リーン燃焼の間、NOx を除去するために作動する触媒又はこれを含む構造体を意味する。
従って、本発明において、「周期的なリッチ/リーン燃料供給行程にて燃料を供給する」とは、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンの燃焼室に、燃料の燃焼を主としてリーン条件(燃焼後の排ガス中の酸素濃度は、通常、5%から10%程度である。)で行い、上記リッチ条件とリーン条件との間で交互に雰囲気を周期的に振動させるように、空気/燃料比率を調整しながら、燃料を供給、注入又は噴射することをいう。従って、リッチ/リーン行程は、リッチ/リーン条件と同義である。
従来、排ガスに含まれるNOx は、例えば、これを酸化した後、アルカリに吸収させる方法や、還元剤としてアンモニア、水素、一酸化炭素又は炭化水素を用いて、窒素に還元する等の方法によって除去されている。しかし、これらの従来の方法には、それぞれ欠点がある。
即ち、前者の方法によれば、環境問題を防止するために、生成するアルカリ性の廃水を処理する手段が必要である。後者の方法によれば、例えば、アンモニアを還元剤として用いる場合であれば、アンモニアが排ガス中のSOx と反応して塩類を形成し、その結果、低温で触媒活性が低減する。また、とりわけ、自動車のような移動発生源からのNOxを処理する場合、その安全性が問題となる。
他方、還元剤として水素、一酸化炭素又は炭化水素を用いる場合であれば、それら還元剤は、排ガスがNOx よりも酸素を高濃度で含むので、その酸素と優先的に反応することとなり、かくして、NOx を実質的に低減しようとすれば、多量の還元剤を必要とすることとなり、燃費が大きく低下する。
そこで、還元剤を用いることなしに、NOx を接触分解することが提案されている。しかし、NOx を直接に分解するために、従来知られている触媒は、その低い分解活性の故に、未だ実用化されていない。他方、還元剤として、炭化水素や酸素含有有機化合物を用いるNOx 接触還元触媒として、種々のゼオライトが提案されている。特に、銅イオン交換ZSM−5やH型(水素型又は酸型)ゼオライトZSM−5(SiO2/Al23 モル比=30〜40)が最適であるとされている。しかし、H型ゼオライトでさえ、十分な還元活性を有しておらず、特に、排ガス中に水分が含まれるとき、ゼオライト触媒は、ゼオライト構造の脱アルミニウムのために速やかに性能が低下することが知られている。
このような事情の下、NOx 接触還元のための一層高活性な触媒の開発が求められており、最近、無機酸化物担体材料に銀又は銀酸化物を担持させてなる触媒が提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)。この触媒は、酸化活性は高いものの、NOx に対する選択還元活性が低いので、NOx の窒素への変換速度が遅いことが知られている。しかも、この触媒は、SOx の存在下に速やかに活性が低下する問題がある。これらの触媒は、完全なリーン条件下に炭化水素を用いてNOx をある程度選択的に還元する触媒作用を有するが、しかし、三元触媒に比べて、NOx 除去率が低く、作動する温度ウインドウ(温度域)が狭いために、このようなリーンNOx 触媒の実用化を困難にしている。かくして、NOx 接触還元のための一層高耐熱性で高活性の触媒が緊急に求められている。
上述した問題を克服するために、最近、NOx 貯蔵−還元システムが最も有望な方法として提案されている(例えば、特許文献3及び4参照)。このシステムによれば、燃料を周期的に短時間、化学量論量を上回る量にて燃焼室に供給する。リーン燃焼エンジンを備えている自動車は、非常に小さい燃料/空気比率で駆動することができるので、従来のエンジンを備えた自動車よりも燃料消費率を低くすることができる。このようなリーン燃焼エンジンのNOx 貯蔵−還元システムは、1〜2分間隔の周期的な2工程によってNOx を低減する。
即ち、第1の工程においては、(通常の)リーン条件下、白金やロジウム触媒上でNOはNO2 に酸化され、このNO2 はK2CO3 やBaCO3 のようなアルカリ化合物からなる吸収剤に吸収される。次いで、第2工程のためのリッチ条件が形成され、このリッチ条件が数秒間、持続される。このリッチ条件下、上記吸収(貯蔵)されたNO2 は上記吸収剤から放出されて、白金やロジウム触媒上で炭化水素、一酸化炭素又は水素によって効率よく窒素に還元されるとされている。このNOx 貯蔵−還元システムは、SOx の不存在下であれば、長期間にわたってよく作動するが、SOx が存在すれば、リーン及びリッチいずれの条件下においても、アルカリ化合物上のNO2 吸収サイトにおけるSOx の不可逆的吸収によって、システムは急激に劣化するという問題を有している。
そこで、SOx の共存下において、性能が劣化するというNOx 貯蔵−還元システムの欠点を軽減し、又は問題を解決するために、最近、
(A)(a)セリア又は
(b)酸化プラセオジム又は
(c)セリウム、ジルコニウム、プラセオジム、ネオジム、ガドリニウム及びラン タンから選ばれる少なくとも2つの元素の酸化物の混合物と少なくともそれ ら2つの元素の複合酸化物とから選ばれる少なくとも1種
を表面触媒成分として有する表面触媒層と、
(B)(d)白金、ロジウム、パラジウム及びこれらの酸化物から選ばれる少なくとも1 種と、
(e)担体と
を内部触媒成分として有する内部触媒層とからなる触媒がNOx 貯蔵−還元システムに近いNOx 浄化能と高いSOx 耐久性を示すものとして提案されている(特許文献5参照)。
また、ロジウム、パラジウム及びこれらの酸化物から選ばれる第1の触媒成分と、ジルコニア、酸化セリウム、酸化プラセオジム、酸化ネオジム及びこれらの混合物から選ばれる第2の触媒成分とを含む表面触媒層と、ロジウム、パラジウム、白金及びこれらの混合物から選ばれる第3の触媒成分を含む内部触媒層とからなる触媒が高いSOx 耐久性を示すものとして提案されている(特許文献6参照)。
ヨーロッパ特許出願公開第526099号明細書 ヨーロッパ特許出願公開第679427号明細書 国際公開第93/7363号明細書 国際公開第93/8383号明細書 国際公開第02/89977号明細書 国際公開第02/22255号明細書
本発明は、酸素、硫黄酸化物又は水の存在下においても、また、広範囲の反応温度においても、周期的なリッチ/リーン条件の下で燃料を燃焼させ、この燃焼によって生成した排ガス中のNOx を触媒の劣化なしに、高い耐久性にて接触還元することができる触媒と、そのような触媒を用いて排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための方法とを提供することを目的とする。
特に、本発明は、酸素、硫黄酸化物又は水の存在下においても、とりわけ、NOx吸蔵触媒の深刻な問題点であった硫黄酸化物共存下での劣化とリッチ時の有害なアンモニアの生成がなく、広い温度域において、周期的なリッチ/リーン燃焼のリーン行程において、NOx を還元するための耐久性にすぐれた触媒と、そのような触媒を用いて排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための方法とを提供することを目的とする。
また、本発明は、不活性な支持用の基材に上述した触媒を担持させてなるNOx 接触還元のための触媒構造体を提供することを目的とする。
本発明によれば、周期的なリッチ/リーン条件下に燃料を供給して燃焼させ、生成する排ガスを接触させて、その排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための触媒であって、
(A)(a)固体酸と
(b)バナジウム、タングステン、モリブデン、銅、鉄、コバルト、ニッケル及び マンガンから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物及び/又はイオンを担 持させた固体酸と
から選ばれる少なくとも1種からなる触媒成分Aを表面触媒成分として有する表面触媒層と、
(B)白金、ロジウム、パラジウム及びこれらの酸化物から選ばれる少なくとも1種から なる貴金属触媒成分Bと
(C)(c)セリア又は
(d)酸化プラセオジム又は
(e)セリウム、ジルコニウム、プラセオジム、ネオジム、テルビウム、サマリウ ム、ガドリニウム及びランタンから選ばれる少なくとも2つの元素の酸化物 の混合物及び/又は複合酸化物
からなる触媒成分Cとの組合わせ
を内部触媒成分として有する内部触媒層とを有することを特徴とする排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための触媒が提供される。
また、本発明によれば、周期的なリッチ/リーン条件下に燃料を供給して燃焼させ、生成する排ガスを接触させて、その排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための触媒構造体が提供される。この触媒構造体は、不活性な基材上に上記触媒を有せしめてなるものである。
更に、本発明によれば、周期的なリッチ/リーン条件下に燃料を供給して燃焼させ、生成する排ガスを触媒に接触させて、その排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための方法において、上記触媒が
(A)(a)固体酸と
(b)バナジウム、タングステン、モリブデン、銅、鉄、コバルト、ニッケル及び マンガンから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物及び/又はイオンを担 持させた固体酸と
から選ばれる少なくとも1種からなる触媒成分Aを表面触媒成分として有する表面触媒層と、
(B)白金、ロジウム、パラジウム及びこれらの酸化物から選ばれる少なくとも1種から なる貴金属触媒成分Bと
(C)(c)セリア又は
(d)酸化プラセオジム又は
(e)セリウム、ジルコニウム、プラセオジム、ネオジム、テルビウム、サマリウ ム、ガドリニウム及びランタンから選ばれる少なくとも2つの元素の酸化物 の混合物及び/又は複合酸化物
からなる触媒成分Cとの組合わせ
を内部触媒成分として有する内部触媒層とを有するものであることを特徴とする排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための方法が提供される。
本発明の好ましい態様によれば、上記触媒及び方法において、内部触媒成分は、触媒成分Bを触媒成分Cに担持させてなるものである。また、本発明の好ましい別の態様によれば、内部触媒成分は、触媒成分Bを触媒成分Cと、例えば、アルミナのような従来より知られている担体とに担持させてなるものである。
本発明による触媒とそれを用いる本発明の方法によれば、酸素、硫黄酸化物又は水の存在下においても、また、広範囲の反応温度においても、排ガス中のNOx を触媒の劣化なしに、高い耐久性にて接触還元することができる。特に、本発明による触媒とそれを用いる本発明の方法によれば、酸素、硫黄酸化物又は水の存在下においても、とりわけ、NOx貯蔵−還元システムの深刻な問題点であった硫黄酸化物の共存下での触媒性能の劣化とリッチ時の有害なアンモニアの生成なしに、広い温度域において、高い耐久性にて排ガス中のNOx を還元除去することができる。
本発明において、窒素酸化物の接触還元とは、リーン時に触媒上に吸着されたNOx がリッチ時に触媒反応によってアンモニアに転換され、このアンモニアが触媒の固体酸上に蓄積され、このようにして蓄積されたアンモニアがリーン時に酸素の共存下でNOx と反応し、リーン/リッチの全工程にわたって、NOx が高い効率で窒素と水、一酸化炭素、二酸化炭素等に変換されることをいう。
前記国際公開第93/7363号明細書及び国際公開第93/8383号明細書に記載されているNOx 貯蔵−還元システムは、図2に示すように、NOx がリーン条件下においてアルカリ化合物のような塩基性材料上に吸収され、そのように吸収されたNOx がリッチ条件下に水素、一酸化炭素、炭化水素等の還元剤によって還元されて、窒素が生成するので、窒素の生成はリッチ条件下にのみ認められる。これに対して、本発明の方法においては、図1に示すように、リーン条件下にのみ、窒素が生成する。このことは、本発明の方法においては、リッチ条件下に触媒上で生成したアンモニアがこの触媒中の固体酸触媒成分上に吸着され、このようにして固体酸触媒成分上に吸着されたアンモニアがリーン条件下においてのみ、NOx を選択的に窒素に還元するためである。従って、リーン/リッチ工程において本発明の触媒を用いれば、リッチ条件下においてのみ窒素が生成する前述したNOx 貯蔵−還元システムとは明確に異なる反応機構によってNOx が浄化される。
酸素の共存下において、アンモニアによるNOx の選択還元反応は、次式
NO + NH3 +(1/4)O2 → N2 +(3/2)H2
で進行するので、排ガス中に存在するNOx の50%がアンモニアに転換すれば、排ガス中のNOx はすべて窒素に転換されることになる。
本発明による排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための触媒は、周期的なリッチ/リーン条件下に燃料を供給して燃焼させ、生成する排ガスを接触させて、その排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための触媒であって、この触媒は、
(A)(a)固体酸と
(b)バナジウム、タングステン、モリブデン、銅、鉄、コバルト、ニッケル及び マンガンから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物及び/又はイオンを担 持させた固体酸と
から選ばれる少なくとも1種からなる触媒成分Aを表面触媒成分として有する表面触媒層と、
(B)白金、ロジウム、パラジウム及びこれらの酸化物から選ばれる少なくとも1種から なる貴金属触媒成分Bと
(C)(c)セリア又は
(d)酸化プラセオジム又は
(e)セリウム、ジルコニウム、プラセオジム、ネオジム、テルビウム、サマリウ ム、ガドリニウム及びランタンから選ばれる少なくとも2つの元素の酸化物 の混合物及び/又は複合酸化物
からなる触媒成分Cとの組合わせ
を内部触媒成分として有する内部触媒層とからなる。
本発明において、上記触媒成分Cは、場合によっては、それが酸素貯蔵機能を有する点に着目して、酸素貯蔵物質ということがある。
本発明による触媒は、表面触媒層と内部触媒層とを有する2層触媒であって、上記表面触媒層が排ガスと直接に接触するように露出しているものであることが好ましい。例えば、本発明による触媒は、粘土や金属からなる不活性な基体上に表面触媒層と内部触媒層とをこの順序にて有する触媒構造体として用いられる。
本発明によれば、触媒成分Cは、1つの態様として、成分(e)として記載されているように、少なくとも2つの元素の酸化物及び/又は複合酸化物(固溶体)、即ち、少なくとも2つの元素の混合物と少なくともそれら2つの元素の複合酸化物(固溶体)とから選ばれる少なくとも1種であってよいが、ここに、上記混合物は、均一な混合物であることが好ましい。しかし、本発明によれば、上記少なくとも2つの元素の酸化物の混合物よりは、上記少なくとも2つの元素の複合酸化物が好ましく用いられ、特に、二元系又は三元系の複合酸化物が好ましく用いられる。
例えば、二元系複合酸化物の場合、固溶体における各元素の酸化物基準重量比は、セリア/酸化プラセオジム複合酸化物、セリア/ジルコニア複合酸化物、セリア/酸化テルビウム複合酸化物、セリア/酸化サマリウム複合酸化物等であれば、好ましくは、80/20から60/40の範囲である。また、三元系複合酸化物の場合、固溶体における酸化物基準重量比は、セリア/酸化ガドリニウム/ジルコニア複合酸化物、セリア/酸化ネオジム/ジルコニア複合酸化物、セリア/ジルコニア/酸化プラセオジム複合酸化物、セリア/ジルコニア/酸化ランタン複合酸化物、セリア/ジルコニア/酸化サマリウム複合酸化物、セリア/ジルコニア/酸化テルビウム複合酸化物等であれば、好ましくは、45/30/30から75/20/5の範囲である。但し、本発明において、これらの複合酸化物中のそれぞれ元素の酸化物基準重量比は、セリア、ジルコニア、酸化テルビウム、酸化プラセオジム、酸化ガドリニウム、酸化ネオジム、酸化サマリウム及び酸化ランタンをそれぞれCeO2、ZrO2、TbO2、Pr611、Ga23、Nd23、Sm23 及びLa23 として計算するものとする。
本発明による触媒における触媒成分Cは、例えば、次のような方法によって調製することができる。即ち、先ず、触媒成分を構成する元素の水溶性塩、例えば、硝酸塩の水溶液を中和し、又は加熱加水分解して、水酸化物を形成させた後、得られた生成物を酸化性又は還元性雰囲気中、300〜900℃の温度で焼成すればよい。しかし、市販されている上記元素の水酸化物や酸化物を上述したように焼成することによっても、触媒成分Cを得ることができる。
本発明において、触媒成分Aの固体酸としては、H−Yゼオライト、H−モルデナイト、H−βゼオライト、H−ZSM−5、H- SUZ−4等の酸型ゼオライトや、また、酸化チタン、ジルコニア、シリカ−アルミナ等を用いることができる。これらのなかで、アンモニア吸着の点からは、H−モルデナイトが最も好ましく用いられる。金属酸化物を担持させた固体酸は、バナジウム、タングステン、モリブデン、銅、鉄、コバルト、ニッケル及びマンガンから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物及び/又はイオンを上述したような固体酸に担持させた触媒成分である。固体酸に担持させる酸化物は、排ガスを処理する際の反応温度に応じて、最適に選ぶ必要があるが、反応温度が200〜300℃の領域では、バナジウムや銅の酸化物が好ましく用いられ、他方、反応温度が300℃以上の領域においては、タングステン、モリブデン、鉄、コバルト、ニッケル又はマンガンの酸化物が好ましく用いられる。また、種々の元素の酸化物やイオンを担持させた固体酸触媒成分を混合して用いることによって、広い温度領域で効果的な触媒とすることができる。これらの酸化物及び/又はイオン担持固体酸からなる触媒成分は、従来知られている金属酸化物担持法、例えば、含浸法、イオン交換法、混練法等の方法によって調製することができる。
本発明によれば、上述したような元素の酸化物及び/又はイオンを担持させた固体酸における元素の酸化物換算の担持量は、固体酸と酸化物成分の合計重量の0.1〜10重量%の範囲である。酸化物の担持量が0.1重量%よりも少ないときは、リーン時のアンモニアによるNOx の選択還元反応が不十分であり、他方、10重量%を越えるときは、アンモニアの再酸化が起こって、NOx 浄化率が低下する。
前述したように、本発明による触媒は表面触媒層と内部触媒層とを有する2層触媒であって、表面触媒層の表面触媒成分は、前記触媒成分Aからなり、内部触媒層の内部触媒成分は、前記触媒成分BとCとの組合わせからなる。ここに、本発明によれば、表面触媒成分/内部触媒成分の重量比は1〜10の範囲であることが好ましい。本発明において、この重量比は、触媒のリッチ/リーン工程におけるNOx 還元能に大きい影響を及ぼす。この重量比の好ましい値は、温度、酸素濃度、空間速度(SV)等のような反応条件にもよるが、リッチ/リーン行程において、高いNOx 還元能を得ることができる好ましい重量比は、3から7.5の範囲である。しかし、通常、5程度が好ましい。重量比を1以下としても、それに見合って性能が向上せず、内部触媒層へのNOx と還元剤の拡散が阻害されるので、むしろ性能が低下する。また、重量比を10より大きくしたとき、リーン時のNOx 吸着率が低下し、リッチ時のアンモニアの生成率が低下し、リーン時におけるにアンモニアによるNOx の選択還元反応が不十分となり、その結果、NOx 浄化能が低下する。
内部触媒層の内部触媒成分は、前記触媒成分BとCとからなり、この触媒成分B、即ち、貴金属触媒成分は、好ましい態様によれば、触媒成分Cに担持されており、また、好ましい別の態様によれば、触媒成分Cと担体とに担持されている。この担体としては、例えば、アルミナ、シリカ、シリカ−アルミナ、ゼオライト、チタニア等、従来知られているものが適宜に用いられる。このように、貴金属触媒成分が触媒成分Cと担体とに担持されているときは、この担体も、内部触媒成分に含めることとする。そして、本発明によれば、貴金属触媒成分Bは、内部触媒成分において、0.5〜5重量%の範囲にあることが好ましく、他方、上記担体は、内部触媒成分において、5〜50重量%の範囲で用いられる。
本発明によれば、前述したように、触媒成分CがOSC機能を有するので、このOSC機能が強い場合、ガス雰囲気がリーンからリッチに転換したときに応答遅れが生じ、その結果、アンモニアの生成率が低下する。そこで、内部触媒層中の金属触媒成分Bを担持させる触媒成分Cの一部をOSC機能をもたない担体にて置き換えることによって、上記応答遅れが生じるのを防止することができる。
特に、本発明によれば、このように表面触媒層と内部触媒層とを有する2層触媒は、不活性な基材上に内部触媒層と表面触媒層とがこの順序で積層された触媒構造体として用いられる。
本発明による2層触媒において、内部触媒層の貴金属触媒成分Bの割合は、内部触媒成分中、金属換算にて、0.5〜5重量%の範囲である。内部触媒成分中の貴金属触媒成分の割合が金属換算にて5重量%を越えても、リッチ時のアンモニア生成率が向上せず、逆に、場合によっては、リーン時に固体酸上に吸着したアンモニアの酸化を促進し、リーン時のNOx とアンモニアとの選択還元反応の選択性が低下する。他方、内部触媒成分中の貴金属触媒成分の割合が金属換算にて0.5重量%よりも少ないときは、還元剤によるアンモニア生成が低下する。
貴金属触媒成分の一部を触媒成分Cに担持させ、残余を担体に担持させるに際して、用いる担体がイオン交換能を有する場合は、分散度を高めることができるので、貴金属触媒成分をイオン交換担持させることが好ましい。しかし、この場合においても、上記貴金属イオンを1%を越えるような高い担持率にて担体に担持させるときは、担体のイオン交換能に限界があることから、上記貴金属元素は、そのイオンと酸化物とが混在した状態で担持されることが多い。
本発明による触媒において、内部触媒成分は、好ましくは、例えば、先ず、含浸法やイオン交換法等の適宜の手段にて触媒成分Cやアルミナ等の担体に貴金属触媒成分を担持させた後、酸化性又は還元性雰囲気中、500〜900℃の温度で焼成することによって、触媒成分Cや担体上に貴金属触媒成分を担持させた粉体として得ることができる。勿論、必要に応じて、触媒成分Cに貴金属触媒成分を担持させたものとアルミナ等の担体に貴金属触媒成分を担持させたものをそれぞれ調製し、これらを混合することによっても、内部触媒成分を得ることができる。
本発明による触媒において、触媒成分Cは、リーン工程において、主として排ガス中のNOx を吸着する役割を果たす。触媒成分Aは、NO吸着サイトとNO2 吸着サイトの双方を有する。用いる酸化物の種類にもよるが、一般的には、NO2 吸着サイト量が大きい。貴金属触媒成分を含む触媒成分Bは、このように、触媒成分Aに吸着されたNOx をリッチ工程においてアンモニアに高効率に還元する役割を担うと共に、リーン期間において、NOを酸化し、NOx 吸着率を高める機能を果たす。種々の貴金属触媒成分のなかでは、アンモニアの生成効率とNOの酸化力の点から、白金が最も好ましく用いられるが、触媒に低温性能が望まれるときには、低温域でのアンモニア生成にすぐれるロジウム又はパラジウムが好ましく用いられる。また、ロジウムとパラジウムから選ばれる少なくとも1種と白金の組み合わせも同様に好ましく用いられる。
本発明によれば、触媒成分は、前述したように、粉末や粒状物のような種々の形態にて得ることができる。従って、従来からよく知られている任意の方法によって、このような触媒成分を用いて、例えば、ハニカム、環状物、球状物等のような種々の形状に成形することができる。このような触媒構造体の調製に際して、必要に応じて、適当の添加物、例えば、成形助剤、補強材、無機繊維、有機バインダー等を用いることができる。
特に、本発明による触媒は、任意の形状の支持用の不活性な基材の表面に、例えば、ウォッシュ・コート法によって、(例えば、塗布して、)触媒層を有する触媒構造体とするのが有利である。上記不活性な基材は、例えば、コージーライトのような粘土鉱物や、また、ステンレス鋼のような金属、好ましくは、Fe−Cr−Alのような耐熱性の金属からなるものであってよく、また、その形状は、ハニカム、環状、球状構造等であってよい。
また、表面触媒層と内部触媒層のための触媒成分は、前述したように、粉末や粒状物のような種々の形態にて得ることができる。従って、従来からよく知られている任意の方法によって、このような内部触媒成分を用いて、内部触媒層を、例えば、ハニカム、環状物、球状物等のような種々の形状に成形し、その後、表面触媒成分を用いて、上記内部触媒層の表面に表面触媒層を形成することによって、種々の形状の触媒構造体とすることができる。このような触媒構造体の調製に際して、必要に応じて、適当な添加物、例えば、成形助剤、補強材、無機繊維、有機バインダー等を用いることができる。
このような本発明による触媒はいずれも、熱に対する抵抗にすぐれるのみならず、硫黄酸化物に対する抵抗性にもすぐれており、ディーゼルエンジンやリーンガソリンエンジン自動車排ガス中のNOx の還元、即ち、脱硝するための触媒として用いるのに好適である。
本発明による触媒は、好ましくは、燃料の燃焼雰囲気が前述したようなリッチ条件とリーン条件の間で振動する条件下での触媒反応において用いられる。ここに、触媒反応の周期(即ち、リッチ雰囲気(又はリーン雰囲気)から次のリッチ雰囲気(又はリーン雰囲気)までの時間)は、好ましくは、5〜150秒、特に好ましくは、30〜90秒である。また、本発明による方法においては、リッチ時間は0.1〜10秒の範囲が好ましく、リーン時間は5〜150秒の範囲が好ましく、更に、本発明によれば、リッチ/リーン幅、即ち、リッチ時間/リーン時間の比率は、通常、0.2〜0.01の範囲である。
リッチ条件は、燃料としてガソリンを用いる場合には、通常、エンジンの燃焼室に重量比で10〜14の空気/燃料比率で燃料を周期的に噴射することによって形成される。リッチ条件下の典型的な排ガスは、数百容量ppmのNOx、5〜6容量%の水、2〜3容量%の一酸化炭素、2〜3容量%の水素、数千容量ppmの炭化水素及び0〜0.5容量%の酸素を含む。一方、リーン条件は、燃料としてガソリンを用いる場合には、通常、エンジンの燃焼室に重量比で20〜40の空気/燃料比率で燃料を周期的に噴射することによって形成される。リーン条件下の典型的な排ガスは、数百容量ppmのNOx、5〜6容量%の水、数千容量ppmの一酸化炭素、数千容量ppmの水素、数千容量ppmの炭化水素及び5〜10容量%の酸素を含む。
本発明による触媒を用いるNOx 接触還元のために好適な温度は、個々のガス組成にもよるが、リッチ行程において、長期問にわたってNOx に対して有効な触媒反応活性を有するように、通常、150〜550℃の範囲であり、好ましくは、200〜500℃の範囲である。上記反応温度域においては、排ガスは、好ましくは、5000〜150000h-1の範囲の空間速度で処理される。
本発明に従って、上述したように、NOx を含む排ガスを周期的なリッチ/リーン工程において、上述した触媒に接触させることによって、酸素、硫黄酸化物又は水分の存在下においても、排ガス中のNOx を安定に且つ効率よく接触還元することができる。
以下に触媒成分である粉体触媒の製造例と共に、これを用いるハニカム触媒構造体の製造例とそれらハニカム触媒構造体の窒素酸化物還元性能を実施例として挙げて、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。以下において、すべての「部」及び「%」は、特に明示しない限り、重量基準である。
(1)触媒成分Cの調製
製造例1
イオン交換水1000mLに硝酸セリウム(Ce(NO3)3・6H2O)151.37gを加えて、水溶液とし、これに0.1規定のアンモニア水を加えて、セリウムイオンを中和加水分解し、1時間熟成した。得られたスラリーを濾過し、120℃で24時間乾燥した後、空気中、500℃で3時間焼成して、セリア粉体(比表面積138m2/g)を得た。
製造例2
イオン交換水1000mLに硝酸セリウム(Ce(NO3)3・6H2O)164.31gと硝酸プラセオジム(Pr(NO3)3・6H2O)4.47gとを溶解させて、水溶液を調製した。この水溶液に0.1規定のアンモニア水を加え、上記セリウム塩とプラセオジム塩を中和加水分解した後、1時間熟成した。得られたスラリーから生成物を濾過にて分離し、これを120℃で24時間乾燥した後、空気中、500℃で3時間焼成して、セリア/酸化プラセオジム複合酸化物粉体(酸化物基準重量比95/5、比表面積182m2/g)を得た。
製造例3
イオン交換水1000mLに硝酸セリウム(Ce(NO3)3・6H2O)164.31gと硝酸プラセオジム(Pr(NO3)3・6H2O)2.24gと硝酸ランタン(La(NO3)3・6H2O)3.98gとを溶解させて、水溶液を調製した。この水溶液に0.1規定のアンモニア水を加え、上記セリウム塩とプラセオジム塩とランタン塩を中和加水分解した後、1時間熟成した。得られたスラリーから生成物を濾過にて分離し、これを120℃で24時間乾燥した後、空気中、500℃で3時間焼成して、セリア/酸化プラセオジム/酸化ランタン複合酸化物粉体(酸化物基準重量比95/2.5/2.5、比表面積180m2/g)を得た。
製造例4
イオン交換水1000mLに硝酸セリウム(Ce(NO3)3・6H2O)121.06gとオキシ硝酸ジルコニウム(ZrO(NO3)2)28.12gと硝酸ガドリニウム(Gd(NO3)3・6H2O)7.48gとを溶解させて、水溶液を調製した。この水溶液に0.1規定のアンモニア水を加え、上記セリウム塩とオキシジルコウム塩とガドリニウム塩を中和加水分解した後、1時間熟成した。得られたスラリーから生成物を濾過にて分離し、これを120℃で24時間乾燥した後、空気中、500℃で3時間焼成して、セリア/ジルコニア/酸化ガドリニウム複合酸化物粉体(酸化物基準重量比72/24/4、比表面積198m2/g)を得た。
製造例5
イオン交換水1000mLに硝酸セリウム(Ce(NO3)3・6H2O)109.43gとオキシ硝酸ジルコニウム(ZrO(NO3)2)31.27gと硝酸ネオジム(Nd(NO3)3・6H2O)15.63gとを溶解させて、水溶液を調製した。この水溶液に0.1規定のアンモニア水を加え、上記セリウム塩とオキシジルコウム塩とネオジム塩を中和加水分解した後、1時間熟成した。得られたスラリーから生成物を濾過にて分離し、これを120℃で24時間乾燥した後、空気中、500℃で3時間焼成して、セリア/ジルコニア/酸化ネオジム複合酸化物粉体(酸化物基準重量比70/20/10、比表面積171m2/g)を得た。
製造例6
イオン交換水1000mLに硝酸セリウム(Ce(NO3)3・6H2O)103.77gと硝酸テルビウム(Tb(NO3)3・6H2O)40.96gとを溶解させて、水溶液を調製した。この水溶液に0.1規定のアンモニア水を加え、上記セリウム塩とテルビウム塩を中和加水分解した後、1時間熟成した。得られたスラリーから生成物を濾過にて分離し、これを120℃で24時間乾燥した後、空気中、500℃で3時間焼成して、セリア/酸化テルビウム複合酸化物粉体(酸化物基準重量比70/30、比表面積139m2/g)を得た。
製造例7
イオン交換水1000mLに硝酸セリウム(Ce(NO3)3・6H2O)121.06gとオキシ硝酸ジルコニウム(ZrO(NO3)2)28.12gと硝酸サマリウム(Sm(NO3)3・6H2O)3.40gとを溶解させて、水溶液を調製した。この水溶液に0.1規定のアンモニア水を加え、上記セリウム塩とオキシジルコニウム塩とサマリウム塩を中和加水分解した後、1時間熟成した。得られたスラリーから生成物を濾過にて分離し、これを120℃で24時間乾燥した後、空気中、500℃で3時間焼成して、セリア/ジルコニア/酸化サマリウム複合酸化物粉体(酸化物基準重量比72/24/4、比表面積187m2/g)を得た。
(2)内部触媒成分の調製
製造例8
イオン交換水100mLにPt(NH3)4(NO3)2 水溶液(白金として9.0%)16.8gを加えて、水溶液とし、これに製造例1において調製したセリア粉体60gを投入し、攪拌しながら、100℃で乾燥させた後、空気中、500℃にて3時間焼成して、セリア上に白金2%を担持させてなる触媒粉体を得た。
製造例9
製造例8において、Pt(NH3)4(NO3)2 水溶液(白金として9.0%)16.8gに代えて、硝酸ロジウム水溶液(ロジウムとして9.0%)4.20gとPt(NH3)4(NO3)2 水溶液(白金として9.0%)16.80gとを用いた以外は、同様にして、セリア上に白金2%とロジウム0.5%とを担持させてなる触媒粉体を得た。
製造例10
製造例8において、Pt(NH3)4(NO3)2 水溶液(白金として9.0%)16.8gに代えて、硝酸パラジウム水溶液(パラジウムとして9.0%)4.20gとPt(NH3)4(NO3)2 水溶液(白金として9.0%)8.40gとを用いた以外は、同様にして、セリア上に白金2%とパラジウム0.5%とを担持させてなる触媒粉体を得た。
製造例11
製造例8において、製造例1において調製したセリア粉体に代えて、製造例2において得たセリア/酸化プラセオジム複合酸化物粉体(酸化物基準重量比95/5、比表面積182m2/g)を用いた以外は、同様にして、セリア/酸化プラセオジム複合酸化物上に白金2%を担持させてなる触媒粉体を得た。
製造例12
製造例8において、製造例1において調製したセリア粉体に代えて、製造例3において得たセリア/酸化プラセオジム/酸化ランタン複合酸化物粉体(酸化物基準重量比95/2.5/2.5、比表面積180m2/g)を用いた以外は、同様にして、セリア/酸化プラセオジム/酸化ランタン複合酸化物上に白金2%を担持させてなる触媒粉体を得た。
製造例13
製造例8において、製造例1において調製したセリア粉体に代えて、製造例4において得たセリア/ジルコニア/酸化ガドリニウム複合酸化物粉体(酸化物基準重量比72/24/4、比表面積198m2/gを用いた以外は、同様にして、セリア/ジルコニア/酸化ガドリニウム複合酸化物上に白金2%を担持させてなる触媒粉体を得た。
製造例14
製造例8において、製造例1において調製したセリア粉体に代えて、製造例5において得たセリア/ジルコニア/酸化ネオジム複合酸化物粉体(酸化物基準重量比70/20/10、比表面積171m2/gを用いた以外は、同様にして、セリア/ジルコニア/酸化ネオジム複合酸化物上に白金2%を担持させてなる触媒粉体を得た。
製造例15
製造例8において、製造例1において調製したセリア粉体に代えて、製造例6において得たセリア/酸化テルビウム複合酸化物粉体(酸化物基準重量比70/30、比表面積139m2/g)を用いた以外は、同様にして、セリア/酸化テルビウム複合酸化物上に白金2%を担持させてなる触媒粉体を得た。
製造例16
イオン交換水100mLにPt(NH3)4(NO3)2 水溶液(白金として9.0%)16.8gを加えて、水溶液とし、これにγ−アルミナ30gと上記セリア粉体30gを投入し、攪拌しながら、100℃で乾燥させた後、空気中、500℃で3時間焼成して、γ−アルミナ/セリア(重量比1/1)上に白金2%を担持させてなる触媒粉体を得た。
製造例17
製造例11において、γ−アルミナ10gとセリア粉体50gを用いた以外は、同様にして、γ−アルミナ/セリア(重量比1/5)上に白金2%を担持させてなる触媒粉体を得た。
(3)表面触媒成分Aの調製
製造例18
アンモニアモルデナイト−10(ズードケミカル社製、シリカ/アルミナ比=10)を空気中、500℃で3時間焼成して、H−モルデナイトを得た。
製造例19
アンモニアβ−ゼオライトト−25(ズードケミカル社製、シリカ/アルミナ比=25)を空気中、500℃で3時間焼成して、H−β−ゼオライトを得た。
製造例20
硫酸法の工程から得られたメタチタン酸(TiO(OH)2) (ケミラピグメント社製)を酸化チタン換算で60g計量し、これに適量の水を加え、スラリーとした。このスラリーにメタタングステン酸アンモニウム水溶液(WO3 として50%水溶液)をWO3 換算で6.7gとシュウ酸バナジウム水溶液(V25 として10%水溶液)をV25 換算で0.67gを加え、加え、攪拌しながら、蒸発、乾固させた。これを更に空気中、500℃で3時間焼成して、V25 1%とWO3 10%を担持させた酸化チタン粉体を得た。
製造例21
アンモニウムβ−ゼオライト−25(ズードケミカル杜製、シリカ/アルミナ比=25)を60g計量し、これに適量の水を加え、スラリーとした。このスラリーに硝酸銅をCuO換算で0.62g加え、攪拌しながら、蒸発、乾固させた。これを更に、空気中、500℃で3時間焼成して、CuO1%を担持させたβ−ゼオライト粉体を得た。
製造例22
アンモニウムSUZ−4(日本化学工業杜製、シリカ/アルミナ比=6)を60g計量し、これに適量の水を加え、スラリーとした。このスラリーに硝酸鉄をFe23 換算で0.62g加え、攪拌しながら、蒸発、乾固させた。これを更に、空気中、500℃で3時間焼成して、Fe23 を1%担持させたSUZ−4粉体を得た。
(4)ハニカム触媒構造体の調製
実施例1
製造例8において得られたセリア上に白金3%を担持させてなる触媒粉体30g、シリカゾル(日産化学工業(株)製スノーテックスN、シリカとして20%、以下、同じ)12g及び適量の水を混合した。ジルコニアボール100gを粉砕媒体として用い、この混合物を遊星ミルで5分間粉砕して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布して、セリア上に白金3%を担持させてなる触媒成分をハニカム容積1L当たりに150g/L(ハニカム容積)の割合で内部触媒層として有するハニカム構造体を得た。
次いで、製造例18で得たH−モルデナイト15g、シリカゾル(日産化学工業(株)製スノーテックスN、シリカとして20%、以下、同じ)6g及び適量の水を混合した。ジルコニアボール50gを粉砕媒体として用い、この混合物を遊星ミルで5分間粉砕して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。上記内部触媒層を有するハニカム構造体上に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布して、H−モルデナイトからなる触媒成分を表面触媒層として50g/L(ハニカム容積)の割合で有するハニカム触媒構造体を得た。
実施例2
実施例1と同様にして、製造例9で得たセリア上に白金2%とロジウム0.5%とを担持させてなる触媒成分を150g/L(ハニカム容積)の割合で内部触媒層として有すると共に、製造例19で得たH−β−ゼオライトからなる触媒成分を表面触媒層として50g/L(ハニカム容積)の割合で有するハニカム触媒構造体を得た。
実施例3
実施例1と同様にして、製造例10で得たセリア上に白金2%とパラジウム0.5%とを担持させてなる触媒成分を150g/L(ハニカム容積)の割合で内部触媒層として有すると共に、製造例20で得たV25 1%とWO3 10%を担持させた酸化チタンからなる触媒成分を表面触媒層として50g/L(ハニカム容積)の割合で有するハニカム触媒構造体を得た。
実施例4
製造例16で得たγ−アルミナ/セリア(重量比1/1)上に白金2%を担持させてなる触媒粉体60gにシリカゾル12gと適量の水とを混合した。ジルコニアボール100gを粉砕媒体として用い、この混合物を遊星ミルで5分間粉砕して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。1平方インチ当りのセル数400のコージーライト製ハニカム基体に上記ウォッシュ・コート用スラリーを塗布して、上記触媒を150g/L(ハニカム容積)の割合で内部触媒層として有するハニカム構造体を得た。
次に、製造例21で得たCuO1%を担持させたβ−ゼオライト粉体30gにシリカゾル6gと適量の水とを混合した。ジルコニアボール50gを粉砕媒体として用い、この混合物を遊星ミルで5分間粉砕して、ウォッシュ・コート用スラリーを得た。上記内部触媒層を有するハニカム構造体上にこのスラリーを塗布して、CuO1%を担持させたβ−ゼオライトからなる触媒を50g/L(ハニカム容積)の割合で表面触媒層として有するハニカム触媒構造体を得た。
実施例5
実施例4と同様にして、製造例17で得たγ−アルミナ/セリア(重量比1/5)上に白金2%を担持させてなる触媒を150g/L(ハニカム容積)の割合で内部触媒層として有すると共に、CuO1%を担持させたβ−ゼオライトからなる触媒を50g/L(ハニカム容積)の割合で表面層触媒層として有するハニカム触媒構造体を得た。
実施例6
実施例4と同様にして、製造例11で得たセリア/酸化プラセオジム複合酸化物上に白金2%を担持させてなる触媒を150g/L(ハニカム容積)の割合で内部触媒層として有すると共に、製造例22で得たFe23 1%を担持させたSUZ−4からなる触媒を50g/L(ハニカム容積)の割合で表面触媒層として有するハニカム触媒構造体を得た。
実施例7
実施例4と同様にして、製造例12で得たセリア/酸化プラセオジム/酸化ランタン複合酸化物上に白金2%を担持させてなる触媒を150g/L(ハニカム容積)の割合で内部触媒層として有すると共に、製造例22で得たFe23 1%を担持させたSUZ−4からなる触媒を50g/L(ハニカム容積)の割合で表面触媒層として有するハニカム触媒構造体を得た。
実施例8
実施例4と同様にして、製造例13で得たセリア/ジルコニア/酸化ガドリニウム複合酸化物上に白金2%を担持させてなる触媒を150g/L(ハニカム容積)の割合で内部触媒層として有すると共に、製造例22で得たFe23 1%を担持させたSUZ−4からなる触媒を50g/L(ハニカム容積)の割合で表面触媒層として有するハニカム触媒構造体を得た。
実施例9
実施例4と同様にして、製造例14で得たγセリア/ジルコニア/酸化ネオジム複合酸化物上に白金2%を担持させてなる触媒を150g/L(ハニカム容積)の割合で内部触媒層として有すると共に、製造例22で得たFe23 1%を担持させたSUZ−4からなる触媒を50g/L(ハニカム容積)の割合で表面触媒層として有するハニカム触媒構造体を得た。
実施例10
実施例4と同様にして、製造例15で得たセリア/酸化テルビウム複合酸化物上に白金2%を担持させてなる触媒を150g/L(ハニカム容積)の割合で内部触媒層として有すると共に、製造例22で得たFe23 1%を担持させたSUZ−4からなる触媒を50g/L(ハニカム容積)の割合表面触媒層として有するハニカム触媒構造体を得た。
比較例1
イオン交換水100mLにPt(NH3)4(NO3)2 水溶液(白金として9.0%)8.40gを加えて、水溶液とし、これにγ−アルミナ60gを投入し、攪拌しながら、100℃で乾燥させた後、空気中、500℃にて3時間焼成して、γ−アルミナ上に白金1%を担持させてなる触媒粉体を得た。
以下、実施例1と同様にして、上記γ−アルミナ上に白金1%を担持させた触媒を50g/L(ハニカム容積)の割合で内部触媒層として有すると共に、製造例12で得たセリア/酸化プラセオジム/酸化ランタン複合酸化物上に白金2%を担持させてなる触媒を100g/L(ハニカム容積)の割合で表面触媒層として有するハニカム触媒構造体を得た。
比較例2
イオン交換水100mLにPt(NH3)4(NO3)2 水溶液(白金として9.0%)8.40gを加えて、水溶液とし、これにγ−アルミナ60gを投入し、攪拌しながら、100℃で乾燥させた後、空気中、500℃にて3時間焼成して、γ−アルミナ上に白金1%を担持させてなる触媒粉体を得た。
イオン交換水1000mLに硝酸セリウム(Ce(NO3)3・6H2O)151.37gを加えて、水溶液とし、これに0.1規定のアンモニア水を加えて、セリウムイオンを中和加水分解し、1時間熟成した。得られたスラリーを濾過し、120℃で24時間乾燥した後、空気中、500℃で3時間焼成して、セリア粉体(比表面積138m2/g)を得た。
イオン交換水1000mLに硝酸ロジウム水溶液(ロジウムとして9.0%)4.20gを加えて、水溶液とし、これに上記セリア粉体30gを投入し、攪拌しながら、100℃で乾燥した後、空気中、500℃で3時間焼成して、セリア上にロジウム1%を担持させた触媒粉体を得た。
以下、実施例1と同様にして、上記γ−アルミナ上に白金1%を担持させた触媒を50g/L(ハニカム容積)の割合で内部触媒層として有すると共に、セリア上にロジウム1%を担持させた触媒を100g/L(ハニカム容積)の割合で表面触媒層として有するハニカム触媒構造体を得た。
比較例3
水酸化バリウム水溶液と炭酸ナトリウム水溶液から炭酸バリウムを調製し、この炭酸バリウム(BaCO3) とγ−アルミナとの混合物(重量比8/2)上に白金1%を担持させて、触媒粉体を調製した。γ−アルミナを炭酸カリウム水溶液中に投入、混合し、乾燥させた後、空気中、1100℃で3時間焼成して、K2O・12Al23 (比表面積18m2/g)を調製した。別に、γ−アルミナと上記K2O・12Al23 とを混合して、γ−アルミナ/K2O・12Al23(重量比9/1)混合物を調製し、これに白金1%を担持させて、触媒粉体を得た。
上記BaCO3/γ−アルミナ上に白金1%を担持させた触媒粉体48gと、上記γ−アルミナ/K2O・12Al23 上に白金1%を担持させた触媒粉体12gとを乾式混合して、実施例1と同様にして、ウォッシュ・コート用スラリーを調製した。このスラリーを実施例1と同じコージーライト製ハニカム基体に実施例1と同様に塗布して、100g/L(ハニカム容積)の割合で触媒層を有するハニカム触媒構造体を得た。
(5)性能試験
上記実施例と比較例による触媒構造体をそれぞれ用いて、窒素酸化物を含むガスを以下の条件下に還元した。窒素酸化物から窒素への変換率(除去率)はケミカル・ルミネッセンス法にて求めた。
試験方法
リッチ条件下のNOx の還元実験に用いた試験用ガスの組成は次のとおりである。
NO:100ppm
SO2:50ppm
2:0.4%
CO:2%
36(プロピレン):2000ppm
2:2%
2O:9.0%
リーン条件下の試験用ガスは、上記リッチ条件下の試験用ガスに酸素を注入して調製したものであって、その組成は次のとおりである。
NO:100ppm
SO2:50ppm
2:9.0%
CO:0.2%
36(プロピレン):500ppm
2:0%
2O:6.0%
リッチ時間(秒)/リーン(秒)を3(秒)/30(秒)から12(秒)/120(秒)の範囲として、触媒反応を行って、それぞれの触媒の性能を調べた。
(i)空間速度:
50000h-1(リーン条件下)
50000h-1(リッチ条件下)
(ii)反応温度:
200、250、300、350及び400℃
結果を表1に示す。表1から明らかなように、本発明による触媒は、窒素酸化物の除去率が高い。これに対して、比較例による触媒は、概して、窒素酸化物の除去率が低い。
Figure 2006314989
(6)窒素の生成の確認試験
(i)本発明による触媒を用いるハニカム触媒
実施例1において調製したハニカム触媒1mLを石英製の反応管に充填して、反応に供した。
(ii)比較例による触媒を用いた触媒充填層の調製
比較例3において調製したハニカム触媒1mLを石英製の反応管に充填して、反応に供した。
(iii)反応試験
上記それぞれの触媒を用いて、上記試験用ガスを下記の条件下に処理して、窒素の生成を確認する試験を行った。即ち、リーン条件下の試験用ガス組成はNO2000ppm、酸素9容量%及びバランスがヘリウムであり、この試験用ガス中に周期的に水素5容量%を噴射して、リッチ条件下の試験用ガスを調製した。リッチ時間(秒)/リーン(秒)を5(秒)/60(秒)として、リッチ条件下に上記触媒充填層を通過した処理済みガス中の窒素とNOx を四重極質量分析計(バルザー社製オムニスター)を用いて計測した。
本発明による触媒を用いた触媒にて上記試験用ガスを処理した結果を図1に示すように、反応温度が250〜400℃の範囲にわたって、窒素がリーン条件下において生成していることが認められる。このことは、リッチ条件下において、触媒上で生成したアンモニアが触媒中の固体酸成分に吸着され、このように吸着されたアンモニアがリーン条件下においてのみ、NOx を選択的に窒素に還元するためである。
これに対して、比較例による触媒を用いた触媒充填層にて上記試験用ガスを処理したときは、結果を図2に示すように、反応温度が250〜400℃の範囲にわたって、処理したガスの雰囲気がリーン条件からリッチ条件に転換した直後においてのみ、窒素の生成が認められる。このことは、アルカリ化合物(NOx 吸着剤)に吸着されたNO2 がリッチ時にガス中に存在する還元剤によってのみ、還元されるからである。
本発明による触媒の一例を用いて、窒素酸化物を含有するガスを反応温度250〜400℃にわたって処理したときのガス中の窒素の濃度の時間(リッチ/リーン時間)による変化を示す。 比較例による触媒の一例を用いて、窒素酸化物を含有するガスを反応温度250〜400℃にわたって処理したときのガス中の窒素の濃度の時間(リッチ/リーン時間)による変化を示す。

Claims (7)

  1. 周期的なリッチ/リーン条件下に燃料を供給して燃焼させ、生成する排ガスを接触させて、その排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための触媒であって、
    (A)(a)固体酸と
    (b)バナジウム、タングステン、モリブデン、銅、鉄、コバルト、ニッケル及び マンガンから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物及び/又はイオンを担 持させた固体酸と
    から選ばれる少なくとも1種からなる触媒成分Aを表面触媒成分として有する表面触媒層と、
    (B)白金、ロジウム、パラジウム及びこれらの酸化物から選ばれる少なくとも1種から なる貴金属触媒成分Bと
    (C)(c)セリア又は
    (d)酸化プラセオジム又は
    (e)セリウム、ジルコニウム、プラセオジム、ネオジム、テルビウム、サマリウ ム、ガドリニウム及びランタンから選ばれる少なくとも2つの元素の酸化物 の混合物及び/又は複合酸化物
    からなる触媒成分Cとの組合わせ
    を内部触媒成分として有する内部触媒層とを有することを特徴とする排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための触媒。
  2. 内部触媒成分が触媒成分Bを触媒成分Cに担持させてなるものである請求項1に記載の触媒。
  3. 内部触媒成分が触媒成分Bを触媒成分Cと担体とに担持させてなるものである請求項1に記載の触媒。
  4. 周期的なリッチ/リーン条件下に燃料を供給して燃焼させ、生成する排ガスを接触させて、その排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための触媒構造体であって、不活性な基材上に請求項1から3のいずれかに記載の触媒を有せしめてなるものである触媒構造体。
  5. 周期的なリッチ/リーン条件下に燃料を供給して燃焼させ、生成する排ガスを触媒に接触させて、その排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための方法において、上記触媒が
    (A)(a)固体酸と
    (b)バナジウム、タングステン、モリブデン、銅、鉄、コバルト、ニッケル及び マンガンから選ばれる少なくとも1種の元素の酸化物及び/又はイオンを担 持させた固体酸と
    から選ばれる少なくとも1種からなる触媒成分Aを表面触媒成分として有する表面触媒層と、
    (B)白金、ロジウム、パラジウム及びこれらの酸化物から選ばれる少なくとも1種から なる貴金属触媒成分Bと
    (C)(c)セリア又は
    (d)酸化プラセオジム又は
    (e)セリウム、ジルコニウム、プラセオジム、ネオジム、テルビウム、サマリウ ム、ガドリニウム及びランタンから選ばれる少なくとも2つの元素の酸化物 の混合物及び/又は複合酸化物
    からなる触媒成分Cとの組合わせ
    を内部触媒成分として有する内部触媒層とを有するものであることを特徴とする排ガス中の窒素酸化物を接触還元するための方法。
  6. 内部触媒成分が触媒成分Bを触媒成分Cに担持させてなるものである請求項5に記載の方法。
  7. 内部触媒成分が触媒成分Bを触媒成分Cと担体とに担持させてなるものである請求項5に記載の方法。
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