JP2006309181A - 液晶配向膜の製造方法、及び液晶配向膜のチルト角を減じる方法 - Google Patents

液晶配向膜の製造方法、及び液晶配向膜のチルト角を減じる方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 無偏光を使用して、液晶のチルト角が殆ど発生しない液晶配向膜の製造方法、チルト角を減じる方法を提供する。
【解決手段】 基板上に光配向性層を形成した後、斜め方向から光を照射する液晶配向膜の製造方法であって、前記光が、光a及び光bの2つの異なる向きを有する無偏光で平行光であり、1)光a及び光bは前記光配向性層に交わる部分を有し、2)光a及び光bのなす角は実質的に0°又は180°であり、3)光a及び光bと光配向性層表面のなす角は実質的に同一であり、4)光a及び光bの光配向性層表面における光強度をIa及びIbとした場合光強度IaとIbが実質的に同一である、光aと光bを同時に前記光配向性層に対して照射し、光a及び光bが交わる部分で光配向を行う製造方法、チルト角を減じる方法、該製造方法により得た液晶配向膜を使用する液晶表示素子、及び光学異方体。
【選択図】 なし

Description

本発明は液晶表示素子や光学素子に用いられる液晶配向膜の製造方法に関し、さらに詳しくは、光を照射することにより、ラビングを行うことなく液晶分子を配向させることができる液晶配向膜(以下光配向膜と略す)の製造方法、液晶配向膜のチルト角を減じる方法、該製造方法により得られた液晶配向膜を使用した液晶表示素子、及び光学異方体に関する。
液晶表示素子や液晶を用いた光学素子においては、液晶の分子を特定の方向に配列させるために、配向処理を行った基板を使用することが一般的である。
通常、配向処理には、ガラス等の基板にポリイミド等の高分子の膜を設け、これを一方向に布等で摩擦する、ラビングという方法が用いられる。しかしラビング法は、製造工程において静電気や埃が発生するため、配向処理後の洗浄工程が必要となる。また、特に近年多く用いられているTFT方式の液晶セルでは、ラビング時の摩擦により静電気が発生し、あらかじめ基板に設けられたTFT素子が破壊されることもあり、これが製造における歩留まり低下の原因にもなっている。
ラビング法に代わる配向処理法としては、斜方蒸着法、LB(ラングミュアー−ブロジェット)膜法、フォトリソグラフィ法、光配向法等が知られている。中でも光配向法は、配向処理後の洗浄工程が不必要であることから盛んに研究が行われている。
光配向法は、異方性を有する光を、光配向機能を発現させる光配向性基(例えばアゾ基、シンナモイル基、クマリン基、カルコン基、ベンゾフェノン基、ポリイミド樹脂等)を有する光配向性層に照射することで、液晶配向性を生じさせる。異方性を有する光としては、偏光が一般的であるが、偏光された光を得るには、平行光化した後、一定の角度で偏光プリズムを透過させる必要があり、光学系が複雑となって装置が大型化するといった問題がある。また、光の面内において、均一な強度の光を得ることが難しいといった問題もある。
これに対して、無偏光の光を平行光化した後、基板に対して斜めから照射することで、液晶の配向を制御する光配向法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしこの方法は、得られる表示素子の液晶のチルト角が大きくなってしまうことがあった。(なお、ここでいうチルト角とは、液晶素子の液晶を回転結晶法により測定したプレチルト角をいう)
大きい液晶のチルト角は、用途によっては問題が生じることがある。例えば、液晶の表示モードの1つであるインプレインスイッチング(IPS)は、大きなチルト角が発生するとコントラストが低下し、表示品位が低下することがある。また、重合性液晶モノマーを配向させた状態で重合させて得る光学フィルムは、チルト角の発生により、視角特性が低下することがある。従って、このような用途では、チルト角が殆ど発生しないか、発生しても5°以下であるような液晶配向膜が望まれている。
特開平11−160708号公報
本発明が解決しようとする課題は、無偏光を使用して、液晶のチルト角が殆ど発生しないか、発生しても5°以下である、光配向膜の製造方法、液晶配向膜のチルト角を減じる方法、該製造方法により得た液晶配向膜を使用する液晶表示素子、及び光学異方体を提供することにある。
光性配向層表面と入射光のなす角度(極角)が大きいと、液晶のチルト角は大きくなる傾向にある。また、液晶が配向したときの光配向膜表面と液晶とがなす方位角方向の向きは、入射光の方位角方向の向きとほぼ平行になる傾向にある。
このように、本発明者らは、光性配向層表面と入射光とのなす角度と、発生する液晶材料のチルト角との間に何らかの相関があることを見いだし、異なる方向から光性配向層表面に2つの無偏光を同時に照射することで、チルト角の発生が殆どない光配向膜を得られることを見いだした。
すなわち、本発明は上記課題を解決するために、基板上に、光の吸収により液晶配向能を生じる光配向性層を形成した後、該光配向性層に対して斜め方向から光を照射する液晶配向膜の製造方法であって、前記の光が、光a及び光bの2つの異なる向きを有する無偏光で平行光であり、
1)光a及び光bは、前記光配向性層に交わる部分を有し、
2)光a及び光bのなす角(方位角θ1)は、実質的に0°又は180°であり、
3)光a及び光bと光配向性層表面のなす角(極角θ2a、θ2b)は、実質的に同一であり、
4)光a及び光bの光配向性層表面における光強度をIa及びIbとした場合、光強度IaとIbが実質的に同一である、光aと光bを同時に前記光配向性層に対して照射し、光a及び光bが交わる部分で光配向を行う液晶配向膜の製造方法を提供する。
また、本発明は、基板上に、光の吸収により液晶配向能を生じる光配向性層を形成した後、該光配向性層に対して斜め方向から、
光aと光bを同時に前記光配向性層に対して照射し、光a及び光bが交わる部分で光配向を行う(但し、前記光a及び前記光bは、2つの異なる向きを有する無偏光で平行光であり、
1)光a及び光bは、前記光配向性層に交わる部分を有し、
2)光a及び光bのなす角(方位角θ1)は、実質的に0°又は180°であり、
3)光a及び光bと光配向性層表面のなす角(極角θ2a、θ2b)は、実質的に同一であり、
4)光a及び光bの光配向性層表面における光強度をIa及びIbとした場合、光強度IaとIbが実質的に同一である、
を満たす)液晶配向膜のチルト角を減じる方法を提供する。
また、本発明は、前記記載の製造方法により得た液晶配向膜を使用する液晶表示素子を提供する。
また、本発明は、重合性液晶組成物を、配向機能を有する基板上に塗布し、配向させた状態で重合させて得られる光学異方体であって、前記配向機能を有する基板が、前記製造方法により得られた液晶配向膜を有する基板である光学異方体を提供する。
本発明により、無偏光を使用して、液晶のチルト角が殆ど発生しないか、発生しても5°以下である光配向膜が得られる。
(本発明の言葉の定義)
本発明において光配向性層とは、後述の、光の吸収により液晶配向能を生じる基を有する化合物を含有する層を示す。
また、光a及び光bは、無偏光であり、実質的に平行光である。ここで実質的に平行光とは、完全な平行状態の光を求めてはおらず、後述の1)〜4)の条件を満たすような平行光であればよいことを示す。
光a及び光bの異なる向きとは、光配向性層に入射又は透過する光の進行方向が、三次元的に異なることを示す。入射または透過の向きの組み合わせに特に限定はなく、例えば、光源から層表面に直接入射した光同士を組み合わせてもよいし、光源から層表面に直接入射した光と光源から基板を通して層裏面から入射した光とを組み合わせてもよいし、光源から基板を通して層裏面から入射した光同士を組み合わせてもよいし、光源から層表面に直接入射した光と光源から光配向性層内部に入った光を反射させた反射光を組み合わせてもよい。
また、本発明において方位角θ1とは、光a又は光bが光配向性層の面内に投影された時の方位角を示す。
本発明の製造方法では、基板上に形成した光配向性層に、斜め方向から光a及び光bの2つの異なる向きを有する無偏光を同時に照射する。該光a及び光bは
1)前記光配向性層に交わる部分を有し、
2)光a及び光bのなす角(方位角θ1)は、実質的に0°又は180°であり、
3)光a及び光bと光配向性層表面のなす角(極角θ2a、θ2b)は、実質的に同一であり、
4)光a及び光bの光強度をIa、Ibとした場合、光強度IaとIbが光配向性層表面において実質的に同一である。
を満たす。
(光a、光bの関係)
光a及び光bの関係を具体的に説明するために、光a、光bの入射の向きと空間座標の関係の一例を図1に示す。
図1において、X、Y、及びZは空間座標を表す。X、Y、及びZの交点を原点0とし、光配向層が(X、Y)平面上に設置してあり、光a及び光bが光配向性層上で原点0で交わるものとする。
光aが(X、―Y、Z)空間から原点0に向かって入射する光(図1においては3で表される)である場合、光bは、(―X、Y、Z)空間から原点0に向かい入射する光(図1においては4で表される)か、(X、―Y、―Z)空間から原点0に向かい入射する光(図1においては4‘で表される)か、あるいは、原点0から(―X、Y、Z)空間へ向かい出射する光(図1においては4’‘で表される)のいずれかで表される光となる。
1)の、光a及び光bが光配向性層に交わるとは、層の表面あるいは層内部のどこかで光aと光bが交わることを表す。交わる部分は、点状であっても面状でもよい。具体的には、レーザー光のような線光線を使用すると、交わる部分は点状となり、レーザー光をビームエキスパンダーで広げた光や、点光源、線光源、面光源からの光を平行光にした光を使用すると、交わる部分は面状となる。中でも面状であると、1回の光照射で該面の配向処理を行う事が出来るため、配向処理時間が短縮できより好ましい。
特に、光a及び光bの交わる部分の面積が光配向性層の面積よりも大きく、交わる部分で光配向性層全体を覆い尽くせるような照射条件は、光源または光線または光配向性層を形成した基板を動かす必要がなく、全てを固定させた状態で1回の光照射で均一に配向処理を行うことができるのでより好ましい。
光a及び光bの交わる部分の面積が光配向性層の面積よりも小さい場合は、光源または光線または光配向性層を形成した基板を動かす必要があるが、その場合は、光a及び光bを同時に走査させるよりも、光a及び光bを固定して、光配向性層を形成した基板を動かしながら配向処理した方が、光a及び光bの焦点のずれをふせぐことができ好ましい。
2)の、光a及び光bのなす角(以下、方位角θ1と略す)が実質的に0°又は180°とは、具体的には、光a又は光bが光配向性層の面内に投影された時の方位角θ1が実質的に0°又は180°であることを表す。ここで実質的にとは、方位角θ1が、厳密に0°又は180°である必要はなく、0°又は180°に近い角度であり、且つ本発明の効果を得る上で必要な角度(後述の通り)であればよいことを示す。
方位角θ1が0°とは、光a及び光bの向きが、基板を上からみると同じ向きであり、基板横からみると異なる向きの場合のことである。(図2、5参照)。具体的には、光aが(X、―Y、Z)空間から原点0に向かい入射し、光bが(X、―Y、―Z)空間から原点0に向かい入射し、Z軸方向から観察した場合、光aと光bとが重なっていることを示す。
方位角θ1が180°とは、光a及び光bの向きが、基板を上からみても、基板を横からみても異なる向きの場合のことである。(図3、4参照)。
方位角θ1は厳密に0°又は180°である必要はない。特に、前記1)において、光a及び光bが光配向性層に交わる部分が面である場合は、面内全ての光が完全に方位角θ1は0°又は180°となるようにすることは難しい。本発明においては、式(1)又は式(2)を満たす範囲となるような方位角とすることで、十分効果を得ることができる。
Figure 2006309181
Figure 2006309181
3)の、光a及び光bと光配向性層表面のなす角(極角θ2a、θ2b)が実質的に同一であるとは、具体的には、式(3)及び式(4)を同時に満たす範囲にあればよい。式(3)、(4)を満たす範囲でないとチルト角が発生するおそれがある。
Figure 2006309181
Figure 2006309181
4)の、光a及び光bの光強度をIa、Ibとした場合、光強度IaとIbが光配向性層表面において実質的に同一であるとは、具体的には式(5)を満たす範囲にあればよい。ここで、光強度とは、基板表面における光強度をあらわす。
Figure 2006309181
上記4条件のうち、2)及び3)はチルト角の向きと大きさに、4)はチルト角の大きさに関与していると考えられる。
片方の光により発生するチルト角を打ち消す方向から、もう片方の光を、1)の範囲において基板に照射することで、チルト角の発生を打ち消し、チルト角が殆どない(あっても5°以下である)光配向膜が得られる。
また2つの光の強度が異なると、強度の強い光によるチルト角の発生を、強度の弱い光により打ち消すことが、不十分になるため、チルト角が発生する。そのため、2つの光の強度は、ほぼ同一であることが好ましい。
以下、本発明の製造方法について、2つの具体的態様を例に説明する。
(例1)前記光a及び光bが、前記光配向性層に対する直接照射光である場合。図4に、基板の側面から見た場合における、光aと光bの照射方向を示す。例えば、透明基板表面上に光配向性層を形成した後、該透明基板表面に対し斜め方向から照射する光aと、該透明基板表面に対し光aの正反射方向から照射する光bとを同時に照射する。この時、光a及び光bのなす角度θ1は、実質的に180°である。
このような照射方法を可能にする具体的な装置の一例を図6に示す。
光源からの光を、平行光化装置により平行光化した後、ミラーやプリズム等により2分岐させる。2分岐させた光をそれぞれミラー等の反射板により反射させ、一定角度で、光配向層に照射する。このとき光配向層は、2分岐したそれぞれの光a、光bが同時に照射されるように反射板等の角度を調整する必要がある。
また、2分岐させた光を反射板を用いて反射させ、一定角度で、光配向層に照射する方法以外にも、光ファイバーを用いて同様の事を行うことが可能である。光ファイバーを用いた場合、光路の自由度が大きい等のメリットを有する。
(例2)前記基板が透明基板であって、前記光aが、前記光配向性層に対する直接照射光であり、前記光bが、前記光aとは反対側の透明基板に対する直接照射光である場合。図5に、基板の側面から見た場合における、光aと光bの照射方向を示す。例えば、透明基板表面上に光配向性層を形成した後、該透明基板表面に対し斜め方向から照射する光aと、該透明基板裏面に対し前記光aと該透明基板面に線対称方向から照射する光bとを同時に照射する。この時、光a及び光bのなす角度θ1は、実質的に0°である。
この方法では、使用する基板や光配向性層の屈折率を考慮して、光bの照射向きを決定する必要がある。光bは、基板中に入射すると基板の屈折率により入射角度が変わり、さらに配向膜の屈折率により入射角度が変わり、さらに配向膜と空気の屈折率により角度が変わる。これをふまえ、θ2aとθ2bが、実質的に同一になるような光bを照射する事が必要である。強度についても同様である。光配向性層表面での強度が実質的に同一となるように照射する。
(光a及び光bの波長)
光a及び光bの波長は、光の吸収により液晶配向能を生じる基を有する化合物(以下「光配向性化合物」と略す)の、光の吸収により液晶配向能を生じる基(以下、光配向性基と略す)が吸収を有する波長領域であれば良い。例えば光配向性基がアゾベンゼン構造を有する場合は、アゾベンゼンのπ→π遷移による強い吸収がある、波長350〜500nmの範囲の紫外線が特に好ましい。照射光の光源としては、キセノンランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、KrF、ArF、Ar等の紫外光レ−ザ−等が挙げられる。特に光配向性基がアゾベンゼン構造を有する場合、超高圧水銀ランプは365nmの紫外線の発光強度が大きいことから特に好ましい。
(光配向性層)
本発明において、光の吸収により液晶配向能を生じる光配向性層が含有する、光配向性化合物としては、公知の化合物を使用することができる。光配向性化合物の分子量は、重量平均分子量に換算して1×10〜1×10の範囲が好ましく、低分子化合物でも、光配向性基を有するポリマーであってもよい。あまり分子量が高くなると、光配向性基が系中で動きづらくなり、光に対して感度が下がる傾向にあるので、1×10〜1×10の範囲がより好ましく、1×10〜5×10の範囲が更に好ましい。前記光配向性基を有するポリマーの分子量は、重量平均分子量に換算して1×10〜1×10程度が好ましい。中でも低分子の光配向性化合物が、光の応答性が早く、一様に配向させることができ好ましい。
光配向性基とは、具体的には、光を照射することで生じる、光二色性に起因するワイゲルト効果による分子の配向誘起もしくは異性化反応(例:アゾベンゼン基)、二量化反応(例:シンナモイル基)、光架橋反応(例:ベンゾフェノン基)、あるいは光分解反応(例:ポリイミド基)のような、液晶配向能の起源となる光反応を生じる基を表す。中でも、光二色性に起因するワイゲルト効果による分子の配向誘起もしくは異性化反応、二量化反応、あるいは光架橋反応を利用したものが、配向性に優れ、重合性液晶を簡単に配向させることができ好ましい。
光配向性基としては特に限定されないが、中でも、C=C、C=N、N=N、及びC=Oからなる群より選ばれる少なくとも一つの二重結合(但し、芳香環を形成する二重結合を除く)を有する基が特に好ましく用いられる。
これらの光配向性基として、C=C結合を有する基としては、例えば、ポリエン基、スチルベン基、スチルバゾ−ル基、スチルバゾリウム基、シンナモイル基、ヘミチオインジゴ基、カルコン基等の構造を有する基が挙げられる。C=N結合を有する基としては、芳香族シッフ塩基、芳香族ヒドラゾン等の構造を有する基が挙げられる。N=N結合を有する基としては、アゾベンゼン基、アゾナフタレン基、芳香族複素環アゾ基、ビスアゾ基、ホルマザン基等の構造を有する基や、アゾキシベンゼンを基本構造とするものが挙げられる。C=O結合を有する基としては、ベンゾフェノン基、クマリン基、アントラキノン基等の構造を有する基が挙げられる。これらの基は、アルキル基、アルコキシ基、アリ−ル基、アリルオキシ基、シアノ基、アルコキシカルボニル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、ハロゲン化アルキル基等の置換基を有していても良い。
中でも、光異性化反応により光配向性を示すアゾベンゼン基又はアントラキノン基、あるいは、光二量化反応により光配向性を示すベンゾフェノン基、シンナモイル基、カルコン基、又はクマリン基が、光配向に必要な偏光の照射量が少なく、かつ得られた光配向膜の熱安定性、経時安定性が優れているため、特に好ましい。
光配向性化合物は、重合性基を有していると、配向後重合させて光配向性層の配向を固定化させることができ、なお好ましい。重合性基としては、例えば、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルオキシ基、アジド基、クロロメチル基、エポキシ基、マレイミド基などが挙げられる。これらの中でも、光重合や熱重合が比較的容易なことから、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルオキシ基が好ましく、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、又は(メタ)アクリルアミド基がより好ましい。また、マレイミド基であると、光重合開始剤を使用せずに重合させることができる。
これらの重合性基は、前記光配向性基と直接結合していてもよいし、アルキレン基やフェニレン基等の連結基を介して結合していてもよい。該連結基は、エステル結合、エ−テル結合、イミド結合、アミド結合又はウレタン結合を有していてもよい。そのような連結基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基等の炭素原子数が1〜18の直鎖状アルキレン基;1−メチルエチレン基、1−メチルト角リメチレン基、2−メチルト角リメチレン基、1−メチル−テトラメチレン基、2−メチル−テトラメチレン基、1−メチル−ペンタメチレン基、2−メチル−ペンタメチレン基、3−メチル−ペンタメチレン基等の炭素原子数が1から18の分岐状アルキレン基;p−フェニレン基等のフェニレン基;2−メトキシ−1/4−フェニレン基、3−メトキシ−1/4−フェニレン基、2−エトキシ−1/4−フェニレン基、3−エトキシ−1/4−フェニレン基、2,3,5−トリメトキシ−1/4−フェニレン基等の炭素原子数が1〜18の直鎖状又は分岐状アルコキシル基を有するアルコキシフェニレン基、などが挙げられる。
光配向性化合物として、具体的には、一般式(1)で表される化合物が好ましい。
Figure 2006309181
一般式(1)中、RおよびRは、各々独立して、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、(メタ)アクリルアミド基、ビニル基、ビニルオキシ基、及びマレイミド基からなる群から選ばれる重合性基を表す。なかでも、(メタ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基、又は(メタ)アクリルアミド基であると、光重合や熱重合が比較的容易であり好ましい。またマレイミド基は、重合開始剤が不要となるので、より好ましい。
一般式(1)において、Xは、−(A−B−で表される連結基を表し、Xは−(B−A−で表される連結基を表す。ここで、A及びAは各々独立して単結合、又は二価の炭化水素基を表す。二価の炭化水素基としては、エチレン基、メチレン基、プロピレン基、ペンタメチレン基、ヘプチレン基等の炭素原子数1〜20のアルキレン基;シクロプロピレン基、シクロヘキシレン基等の炭素原子数3〜20のシクロアルキレン基;フェニレン基、ナフチレン基等の炭素原子数6〜20のアリ−レン基等が挙げられる。これらの中でも、アルキレン基が好ましく、炭素原子数1〜4のアルキレン基がより好ましい。
及びBは各々独立して単結合、−O−、−CO−O−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−NHCO−O−、又は−OCONH−を表す。m及びnは各々独立して1〜4の整数を表す。m又はnが2以上のとき、複数あるA、B、A及びBは、同じであっても異なっていてもよい。但し、二つのB又はBの間に挟まれたA又はAは、単結合ではないものとする。具体的には、mが2のとき、−(A−B−で表される連結基は、−CHCH−O−CHCHCHCH−CO−O−や、−O−CHCHCH−CO−O−等を表し、nが2のとき、−(B−A−で表される連結基は、−O−CO−Ph(フェニレン基)−O−(CH−等を表す。
Yは、アゾベンゼン基、アントラキノン基、ベンゾフェノン基、シンナモイル基、カルコン基又はクマリン基を有する基を表す。中でも、下記構造の基が好ましい。
Figure 2006309181
前記構造中、p〜p11は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン化アルコキシ基、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリルオキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、スルホン酸基、アミノ基、又はヒドロキシ基を表す。但し、カルボキシル基、スルホン酸基はアルカリ金属と塩を形成していても良い。
前記一般式(1)で表される化合物は、具体的には、特開2002−250924号公報や特開2002−317013号公報に記載の化合物をあげることができ、該公報に記載の方法で容易に合成することができる。
前記一般式(1)で表される化合物は低分子であるので、塗膜にした際の光による感度にすぐれる。従って光照射により簡単に液晶配向能を付与できる。
特に、前記一般式(1)においてYがアゾベンゼン基を有する基である化合物は、光照射によりシス-トランスの異性化を可逆的に繰り返すことが可能である。シス-トランスの異性化を繰り返すことで、最も吸収の少ない方向へ配向することができ、配向の均一性が向上するため特に好ましい。
前記光配向性化合物は、適切な溶媒に溶解した後、スピンコート等の方法で基板に塗布して、光配向性層を形成する。基板は、光配向膜に通常用いられる基板であって、耐熱性を有する物であればさらに望ましい。
また前記(例2)の態様のような、基板に光透過性が必要とされる場合は、光配向性層中の光配向性化合物の光配向性基が吸収を有する波長領域の光透過がなるべく高い基板を用いると好ましい。基板としては、例えば、ほうけい酸ガラス等のガラス板、ポリカーボネートフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアリレートフィルム、ポリエーテルスルフォンフィルム、環状オレフィン系フィルム、タックフィルム等のプラスチックフィルム等を使用できる。
光配向性化合物が重合性基を有する場合は、紫外線等の光照射あるいは加熱により重合させる。
重合を光照射で行う場合は、既に得られている光配向性層の配向状態を乱さないようにするため、一般には、使用する光配向性化合物が有する光の吸収帯、例えば、アゾベンゼン骨格やアントラキノン骨格が持つ吸収帯以外の波長で行われることが好ましい。具体的には320nm以下の紫外光を照射することが好ましく、250〜300nmの波長の光を照射することが最も好ましい。この光は、既に得られた光配向性基の配向を乱さないために、拡散光で、かつ偏光していない光であることが好ましい。そのために、通常は、使用する光配向性化合物が有する光の吸収帯とは異なる光吸収波長帯域を持つ光重合開始剤を使用するのが好ましい。一方、重合のための光を光配向操作と同じ方向から照射する場合は、光配向性化合物の配向状態を乱す恐れがないので、任意の波長を用いることができる。
重合させるための光は、光配向性層表面から照射しても、基板側から照射してもよく、任意で構わないが、通常は光重合開始剤を添加した側から照射する。
一方、加熱による重合は、光配向性化合物が分解する温度以下で行うことが好ましい。また該熱重合開始剤と光重合開始剤を併用することもできる。
これらの光重合開始剤、熱重合開始剤としては公知慣用のものが使用できる。使用量は化合物(B)に対して10質量%以下が好ましく、0.5〜5質量%が特に好ましい。
本発明の製造方法で得た光配向膜は、汎用の液晶表示素子用の液晶配向膜や、重合性液晶モノマーを配向硬化させて得る光学異方体等に使用することができる。特にIPSモードの液晶表示素子や重合性液晶モノマーを配向させた状態で重合させて得る光学フィルム用の液晶配向膜として有用である。
(液晶表示素子)
例えば、本発明の製造方法で得た光配向膜を、汎用の液晶表示素子用の液晶配向膜として使用する場合は、本発明の製造方法で得た光配向膜を有する1枚の透明性電極付き基板上に、ギャップ形成用スペーサーとシール剤を形成した後、もう1枚の本発明の製造方法で得た光配向膜を有する透明性電極付きの基板上を、2枚の基板の配向容易軸が任意角度となるように貼り合わせ、シール剤を硬化させ、空セルを製作する。その後真空注入法や毛細管現象を利用した常圧注入法などにより液晶を注入し、封口を行い、偏光板を貼り合わせることにより、液晶表示素子を得ることができる。
(光学異方体)
例えば、本発明の製造方法で得た光配向膜を、重合性液晶モノマーを配向硬化させて得る光学異方体の液晶配向膜として使用する場合は、重合性液晶組成物を、本発明の製造方法で得た光配向膜を有する基板上に塗布または印刷し、配向させた状態で重合させて、光学異方体を得ることができる。
ここで、使用する重合性液晶組成物としては、汎用の重合性液晶組成物を使用することができる。また、重合性液晶組成物を塗布または印刷する方法、配向させる方法、及び重合方法については特に限定されることなく、公知の方法で得ることができる。
塗布または印刷方法としては、スピンコーター、キャップコーター、ダイコーター、マイクログラビアコーターなどにより塗布する方法や、フレキソ印刷法やグラビア印刷法などにより印刷する方法などがある。
また、配向させる方法には特に限定はないが、例えば、重合性液晶組成物溶液を塗布または印刷後、必要に応じてホットプレートや恒温槽により有機溶媒を乾燥させ、重合性液晶組成物の等方相−液晶相転移温度まで加熱し、それから液晶相を示す温度まで徐々に冷却を行う方法がある。一端等方相にしてから液晶相に戻すことで、配向均一性をより向上させることができる。有機溶媒を乾燥させる温度は、乾燥後の重合性液晶組成物が液晶相を示す温度であれば良く、溶媒を徐々に乾燥するような温度は、配向の均一性が良好となるため好ましい。
また、重合方法としては、例えば、本発明の製造方法で得た光配向膜が有する光の吸収帯とは異なる光吸収波長帯域を持つ光重合開始剤を予め重合性液晶組成物あるいは光配向膜の一方又は両方に添加しておき、重合性液晶組成物を配向させた後、光重合開始剤の吸収帯を有する光を照射して重合する方法や、熱重合開始剤を予め前記と同様に添加したおき、重合性液晶組成物を配向させた後、加熱し重合する方法等が上げられる。
以下、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明する。しかしながら、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例において、「%」及び「部」は各々「質量%」及び「質量部」を表わす。
(実施例1)
化学式(3)で表される光配向性化合物を2−ブトキシエタノール、NMPからなる混合溶媒に溶解し、固形分1重量%溶液とした。この溶液を孔径0.45μmのフィルタ−で濾過し、光配向性層用組成物(A)とした。
光配向性層用組成物(A)を、スピンコーターにてITO付きガラス基板に均一に塗布した後、ホットプレートで溶媒を乾燥させた。得られた光配向性層表面に超高圧水銀ランプを用いて、図4に示すように2方向から同時に中心波長365(nm)の平行紫外線を60秒間照射し光配向処理を行った。このとき、θ1=180(度)、光a及び光bの光強度は、Ia=20(mw/cm),Ib=20(mw/cm)、θ2a=θ2b=45(度)であった。
このようにして光配向膜付基板(1)及び(2)を作成した。
光配向膜付基板(1)の周囲に直径5μmのスチレンビーズを含んだ熱硬化性接着剤を液晶注入口を残して塗布し、80℃で5分乾燥させた。
光配向膜付基板(2)の配向膜上には、直径5μmのスチレンビーズを乾式で分散させた。
アンチパラレル配向となるよう光配向膜付基板(1)及び(2)を重ね合わせて圧着し、接着剤を150℃で90分かけて硬化させた。
次いで、液晶注入口よりネマチック液晶組成物RDP―93046(大日本インキ化学工業(株)製)を真空注入により充填を行った後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止し、液晶素子を作成した。
液晶素子を偏光顕微鏡で観察し、液晶の配向を確認した。このとき、配向欠陥によるディスクリネーションは認められなかった。次に、この液晶素子の液晶のプレチルト角を回転結晶法により測定した結果、プレチルト角は約0.43°であった。
Figure 2006309181
(実施例2)
実施例1で得られた光配向性層用組成物(A)を、スピンコーターにてITO付きガラス基板に均一に塗布した後、ホットプレートで溶媒を乾燥させた。超高圧水銀ランプを用いて、図5に示すように、光配向性層を設けた側及び反対側の透明基板面に同時に中心波長365(nm)の平行紫外線を60秒間照射し光配向処理を行った。このとき光a及び光bの光強度は、それぞれIa=20(mw/cm),Ib=17(mw/cm)であり、(ただし、Ibは光配向膜透過後の空気雰囲気における光強度である。)、θ2a=θ2b=45(度)であった。このようにして、2枚の光配向膜付基板(3)及び(4)を得た。
光配向膜付基板(3)及び(4)を使用し、実施例1と同様にして液晶素子を得た。
得られた液晶素子のプレチルト角を回転結晶法により測定した結果、プレチルト角は約0.94°であった。
(比較例)
実施例1で得られた光配向性層用組成物(A)を、スピンコーターにてITO付きガラス基板に均一に塗布した後、ホットプレートで溶媒を乾燥させた。得られた塗膜表面に超高圧水銀ランプを用いて、図4の光aだけを、図4に示すように、中心波長365(nm)の平行紫外線を60秒間照射し光配向処理を行い、光配向膜付基板を得た。
このとき、光aの光強度は、Ia=20(mw/cm)、θ2a=45(度)であった。
次に、実施例1と同様にして、液晶素子を得た。得られた液晶素子のプレチルト角を回転結晶法により測定した結果、プレチルト角は約7.2°であった。
(実施例3) 光学異方体
式(4)、(5)、(6)、(7)、(8)で表される化合物を、それぞれ22wt%、18wt%、33wt%、22wt%、5wt%なるように混合し重合性液晶組成物(B)を得た。重合性液晶組成物(B)99.5 wt%と質量平均分子量47000の添加剤(9)0.5 wt%を混合し、溶液(C)を得た。
溶液(C)48wt%とキシレン50wt%および熱重合開始剤V−65(和光純薬工業社製)2wt%からなる混合溶液を、実施例1で得られた光配向膜付基板(1)上にスピンコーターにより塗布し、80℃で乾燥後、窒素雰囲気下で150℃で1時間重合処理を行い、光学異方体を得た。
得られた光学異方体を偏光顕微鏡で観察し、光学異方性を有することを確認した。次にこの素子の液晶のプレチルト角を回転結晶法により測定した結果、プレチルト角は約0.72°であった。自動複屈折計(コブラ21ADH 王子計測機器社製器)を用い、540nmの波長で測定した結果、位相差は126nmであった。
Figure 2006309181
Figure 2006309181
Figure 2006309181
Figure 2006309181
Figure 2006309181
Figure 2006309181
光a、光bの入射の向きと空間座標の関係の一例を示した図である。 「方位角θ1が0°」の説明の図であり、光a及び光bの向きが、基板を上からみると同じ向きの場合である。 「方位角θ1が180°」の説明の図であり、光a及び光bの向きが、基板を上からみると異なる向きの場合のことである。 図3において、基板を横からみた場合の図である。 図2において、基板を横からみた場合の図である。 本発明の光配向膜の製造方法を可能にする具体的な装置の一例である。
符号の説明
1 光配向性層
2 基板
3 光a
4 光b
4‘ 光b
4‘’ 光b
5 反射板
6 平行光化装置
7 光源

Claims (11)

  1. 基板上に、光の吸収により液晶配向能を生じる光配向性層を形成した後、該光配向性層に対して斜め方向から光を照射する液晶配向膜の製造方法であって、前記の光が、光a及び光bの2つの異なる向きを有する無偏光で平行光であり、
    1)光a及び光bは、前記光配向性層に交わる部分を有し、
    2)光a及び光bのなす角(方位角θ1)は、実質的に0°又は180°であり、
    3)光a及び光bと光配向性層表面のなす角(極角θ2a、θ2b)は、実質的に同一であり、
    4)光a及び光bの光配向性層表面における光強度をIa及びIbとした場合、光強度IaとIbが実質的に同一である、光aと光bを同時に前記光配向性層に対して照射し、光a及び光bが交わる部分で光配向を行うことを特徴とする液晶配向膜の製造方法。
  2. 前記2)光a及び光bのなす角度(方位角θ1)が式(1)又は式(2)を満たす請求項1に記載の液晶配向膜の製造方法。
    Figure 2006309181

    Figure 2006309181
  3. 前記3)光a及び光bと光配向性層表面とがなす角度(極角θ2a、θ2b)が、式(3)及び式(4)を同時に満たす請求項1に記載の液晶配向膜の製造方法。
    Figure 2006309181

    Figure 2006309181
  4. 前記4)光a及び光bの光配向性層表面における光強度Ia、Ibが式(5)を満たす請求項1に記載の液晶配向膜の製造方法。
    Figure 2006309181
  5. 前記光a及び光bが、前記光配向性層に対する直接照射光である請求項1記載の液晶配向膜の製造方法。
  6. 透明基板表面上に光照射により液晶配向能が生じる光配向性重合性組成物層を形成した後、該透明基板表面に対し斜め方向から照射する光aと、該透明基板表面に対し光aの正反射方向から照射する光bとを同時に照射する、請求項5に記載の液晶配向膜の製造方法。
  7. 前記基板が透明基板であり、前記光aが、前記光配向性層に対する直接照射光であり、前記光bが、前記光配向性層を設けた側と反対側の透明基板面に対する直接照射光である請求項1記載の液晶配向膜の製造方法。
  8. 透明基板表面上に光照射により液晶配向能が生じる光配向性重合性組成物層を形成した後、該透明基板表面に対し斜め方向から照射する光aと、該透明基板裏面に対し前記光aと該透明基板面に線対称方向から照射する光bとを同時に照射する、請求項7に記載の液晶配向膜の製造方法。
  9. 基板上に、光の吸収により液晶配向能を生じる光配向性層を形成した後、該光配向性層に対して斜め方向から、光aと光bを同時に前記光配向性層に対して照射し、光a及び光bが交わる部分で光配向を行う(但し、前記光a及び前記光bは、2つの異なる向きを有する無偏光で平行光であり、
    1)光a及び光bは、前記光配向性層に交わる部分を有し、
    2)光a及び光bのなす角(方位角θ1)は、実質的に0°又は180°であり、
    3)光a及び光bと光配向性層表面のなす角(極角θ2a、θ2b)は、実質的に同一であり、
    4)光a及び光bの光配向性層表面における光強度をIa及びIbとした場合、光強度IaとIbが実質的に同一である、を満たす)ことを特徴とする液晶配向膜のチルト角を減じる方法。
  10. 請求項1〜8に記載の製造方法により得た液晶配向膜を使用することを特徴とする液晶表示素子。
  11. 重合性液晶組成物を、配向機能を有する基板上に塗布し、配向させた状態で重合させて得られる光学異方体であって、前記配向機能を有する基板が、請求項1〜8のいずれかに記載の製造方法により得られた液晶配向膜を有する基板であることを特徴とする光学異方体。



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