JP2007256484A - 液晶の配向剤、配向膜、液晶表示素子および光学部材 - Google Patents

液晶の配向剤、配向膜、液晶表示素子および光学部材 Download PDF

Info

Publication number
JP2007256484A
JP2007256484A JP2006079087A JP2006079087A JP2007256484A JP 2007256484 A JP2007256484 A JP 2007256484A JP 2006079087 A JP2006079087 A JP 2006079087A JP 2006079087 A JP2006079087 A JP 2006079087A JP 2007256484 A JP2007256484 A JP 2007256484A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
liquid crystal
group
polymer
polyamic acid
crystal aligning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2006079087A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4924801B2 (ja
Inventor
Shoichi Nakada
正一 中田
Michinori Nishikawa
通則 西川
Koji Kumano
厚司 熊野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
JSR Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JSR Corp filed Critical JSR Corp
Priority to JP2006079087A priority Critical patent/JP4924801B2/ja
Publication of JP2007256484A publication Critical patent/JP2007256484A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4924801B2 publication Critical patent/JP4924801B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)

Abstract

【課題】ラビング処理を行わずに、偏光または非偏光の放射線照射によって液晶配向能を付与することが可能な液晶配向膜の形成に用いられる、液晶配向剤を提供する。
【解決手段】けい皮酸構造および共役エノン構造を共に有する重合体を含有する液晶配向剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子に関する。さらに詳しくは、ラビング処理を行わずに、偏光または非偏光の放射線の照射によって液晶配向能を付与することが可能な、液晶配向膜の形成に用いられる液晶配向剤、このような液晶配向膜及びこのような液晶配向膜を有する液晶表示素子に関する。
従来、正の誘電異方性を有するネマチック型液晶を、液晶配向膜を有する透明電極付き基板でサンドイッチ構造にし、必要に応じて液晶分子の長軸が基板間で0〜360度連続的に捻れるようにしてなる、TN(Twisted Nematic)型、STN(Super Twisted Nematic)型、IPS(In Plane Switching)型などの液晶セルを有する液晶表示素子が知られている(特許文献1および2参照)。
このような液晶セルにおいては、液晶を基板面に対し所定の方向に配向させるため、基板表面に液晶配向膜を設ける必要がある。この液晶配向膜は、通常、基板表面に形成された有機膜表面をレーヨンなどの布材で一方向にこする方法(ラビング法)により形成されている。しかし、液晶配向膜の形成をラビング処理により行うと、工程内でほこりが発生したり、静電気が発生したりしやすいために、配向膜表面にほこりが付着して表示不良発生の原因となるという問題があった。特にTFT(Thin Film Transistor)素子を有する基板の場合には、発生した静電気によってTFT素子の回路破壊が起こり、歩留まり低下の原因となるという問題もあった。さらに、今後ますます高精細化される液晶表示素子においては、画素の高密度化に伴い基板表面に凹凸が生じるために、均一にラビング処理を行うことが課題となる。
液晶セルにおける液晶を配向させる別の手段として、基板表面に形成したポリビニルシンナメート、ポリイミド、アゾベンゼン誘導体などの感光性薄膜に偏光または非偏光の放射線を照射することにより、液晶配向能を付与する光配向法が知られている。この方法によれば、静電気やほこりを発生することなく、均一な液晶配向を実現することができる(特許文献3〜14参照)。
また、上記とは別の液晶表示素子の動作モードとして、負の誘電異方性を有する液晶分子を基板に垂直に配向させる垂直(ホメオトロピック)配向モードも知られている。この動作モードでは、基板間に電圧を印加して液晶分子が基板に平行な方向に向かって傾く際に、液晶分子が基板法線方向から基板面内の一方向に向かって傾くようにする必要がある。このための手段として、例えば、基板表面に突起を設ける方法、透明電極にストライプを設ける方法、ラビング配向膜を用いることにより液晶分子を基板法線方向から基板面内の一方向に向けてわずかに傾けておく(プレチルトさせる)方法などが提案されている。
前記光配向法は、垂直配向モードの液晶セルにおいて液晶分子の傾き方向を制御する方法としても有用であることが知られている。即ち、光配向法により配向規制力及びプレチルト角を付与した垂直配向膜を用いることにより、電圧印加時の液晶分子の傾き方向を均一に制御できることが知られている(特許文献12〜13および15〜17参照)。
また、従来、ディスプレイ、光エレクトロニクス、光学分野において、偏光板、位相差板、旋光性光学フィルムなどの光学部材が用いられている。これらの光学部材には様々な用途があり、例えば、液晶表示装置において偏光板、補償板、視野角改良フィルムなどの部材として多用されるほか、光ディスク装置において光ピックアップ素子用位相差板としても用いられている。
このような光学部材の製造方法としては、従来、延伸配向した樹脂フィルムを用いる方法など、多くの方法が知られている。しかし、このような方法により製造した光学部材は、その全面にわたって同一の光学特性を有するものであり、面内の異なる領域に異なる光学特性を有するものを得ることはできなかった。
一方、先行発明(特許文献18〜19参照)は、光配向技術により基板上に形成した液晶配向膜上で、光学的機能をもつ液晶物質を配向させた後、配向状態を固定する方法を明らかにしている。この方法により、容易に、面内の異なる領域に異なる光学特性を有する光学部材を製造できる。
このように、前記光配向技術により製造した液晶配向膜(以下、光配向膜ともいう)は、液晶表示素子及び光学部材に有効に適用されうるものである。しかしながら、従来の光配向技術には、液晶配向能を付与するために利用可能な放射線の波長域が狭いという問題があった。例えば、ポリビニルシンナメートのようなけい皮酸誘導体系の材料は、320nmより短波長の紫外線に効果的に感応することが知られており、多くの場合、高圧水銀灯の313nmの波長の紫外線が用いられる(非特許文献1参照)。 一方、共役エノン系材料及びアゾベンゼン系材料に対しては、通常、320nmより長波長の紫外線または可視光線が効果的に用いられる(特許文献6、12〜15参照)。
このような事情のため、従来の光配向技術において、放電ランプ、ハロゲンランプなどを光源として用いた場合には、照射された放射線のうちごく一部の波長域のみが有効に活用されるに過ぎなかった。
特開昭56−91277号公報 特開平1−120528号公報 特開平6−287453号公報 特開平10−251646号公報 特開平11−2815号公報 特開平11−152475号公報 特開2000−144136号公報 特開2000−319510号公報 特開2000−281724号公報 特開平9−297313号公報 特開2002−98970号公報 特開2003−307736号公報 特開2004−163646号公報 特開2002−250924号公報 特開2004−83810号公報 特開平9−211468号公報 特開2003−114437号公報 特開平6−289374号公報 特開2004−20658号公報 Macromolecules,Vol.30,No.4, 1997 p.904
本発明の目的は、ラビング処理を行わずに、偏光または非偏光の放射線照射によって液晶配向能を付与することが可能な液晶配向膜の形成に用いられる、液晶配向剤を提供することにある。
本発明の他の目的は、広範な波長域の放射線により液晶配向能が付与されうる液晶配向膜の形成に用いられる、液晶配向剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、液晶配向膜を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、液晶表示素子を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、光学部材を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、第1に、下記式(I)および(II)のそれぞれで表わされる構造よりなる群から選ばれる少なくとも1つの構造、

−P−CR=CR−CO−D− (I)

−P−CR=CR−CO−D− (II)


(ここで、PおよびPは、ハロゲンまたは有機基で置換されていてもよい芳香族基又は不飽和複素環基であり、但しPは2価の基であり、Pは3価の基である、DおよびDは酸素原子またはNR(ただし、Rは水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を表わす。)であり、R、R、R、およびRは、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基である。)
および、下記式(III)、(IV)および(V)のそれぞれで表わされる構造よりなる群から選ばれる少なくとも1つの構造、

−P−CR=CR−CO−Q− (III)

−P−CR=CR−CO−Q− (IV)


−Q−CO−CR=CR10−P− (V)


(ここで、P、P、P、Q、QおよびQは、互いに独立に、ハロゲンまたは有機基で置換されていてもよい、芳香族基又は不飽和複素環基であり、但しP、P、Q、およびQは2価の基であり、そして、PおよびQは3価の基であり、R、R、R、R、RおよびR10は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基である。)
を共に有する重合体を含有することを特徴とする液晶配向剤により達成される。
本発明によれば、本発明の目的および利点は、第2に、上記式(I)および(II)のそれぞれで表わされる構造よりなる群から選ばれる少なくとも1つの構造を有する重合体と、上記式(III)、(IV)および(V)のそれぞれで表わされる構造よりなる群から選ばれる少なくとも1つの構造を有する重合体とを含有することを特徴とする液晶配向剤により達成される。
本発明によれば、本発明の目的および利点は、第3に、前記重合体の主鎖がポリアミック酸又はポリイミドである液晶配向剤により達成される。
本発明によれば、本発明の目的および利点は、第4に、前記重合体の主鎖がポリアミック酸エステルである液晶配向剤により達成される。
本発明によれば、本発明の目的および利点は、第5に、前記液晶配向剤からなる薄膜に、偏光または非偏光の放射線を照射して液晶配向能を付与してなる液晶配向膜により達成される。
本発明によれば、本発明の目的および利点は、第6に、前記液晶配向膜を有することを特徴とする液晶表示素子により達成される。
本発明によれば、本発明の目的および利点は、第7に、液晶配向膜上で液晶物質を配向させた後、配向状態を固定してなる光学部材により達成される。
本発明の光配向剤を用いると、従来の光配向法による場合に比べて、より広範な波長域の放射線を液晶配向能の付与に効率よく活用できる。その結果、照射する放射線の利用効率が高まるため、より短い放射線照射時間で液晶配向膜を得ることができる。それ故、この液晶配向膜を液晶表示素子または光学部材に適用した場合、液晶表示素子又は光学部材を従来より安価に製造できる。したがって、これらの液晶表示素子又は光学部材は種々の装置に有効に適用でき、例えば卓上計算機、腕時計、置時計、係数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューター、液晶テレビ、または光ピックアップ装置などの装置に好適に用いられる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の光配向剤は、含有する重合体中に、けい皮酸構造、及び、共役エノン構造を有することを特徴とする。本発明の光配向剤は、けい皮酸構造、及び、共役エノン構造を共に有する重合体を含有するものであってもよく、また、けい皮酸誘導体構造を有する重合体と共役エノン構造を有する重合体とを含有するものであってもよい。
かかる重合体を含有する薄膜に放射線の照射を行なうと、けい皮酸構造および/または共役エノン構造が放射線に感応して、放射線の偏光軸で定まる一定方向に配向された構造が形成される。ここで「感応」とは、放射線の照射により電子が光エネルギーを吸収して励起され、場合によっては結合を生成または解離して、元の基底状態に戻ることを意味する。このようにして得られた液晶配向膜上では、液晶配向方位が、前記の一定方向に配向された構造により制御される。
また、このとき、けい皮酸構造は、概ね320nmより短波長域の放射線に効果的に感応し、一方、共役エノン構造は、概ね320nmより長波長の放射線に効果的に感応する。したがって、本発明の光配向剤は、放電ランプ、ハロゲンランプなどの、広範な放射波長域を有する光源と組み合わせて用いられた場合には、その全波長域の放射線を効率よく活用できる。
前記のけい皮酸構造は、上記式(I)および(II)のそれぞれで表される構造のいずれかであり、共役エノン構造は、(III)、(IV)および(V)のそれぞれで表される構造のいずれかである。
上記式(I)、(II)、(III)、(IV)および(V)中、P、P、P、P、P、Q、QおよびQは、互いに独立に、ハロゲンまたは有機基で置換されていてもよい芳香族基又は不飽和複素環基である。これらのうち、P、P、P、QおよびQは2価の基であり、P、PおよびQは3価の基である。
、P、P、QおよびQで表される2価の芳香族基としては、具体的には、1,2−フェニレン基、3−フルオロ−1,2−フェニレン基、4−フルオロ−1,2−フェニレン基、3−メトキシ−1,2−フェニレン基、4−メトキシ−1,2−フェニレン基、3−メチル−1,2−フェニレン基、4−メチル−1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、2−フルオロ−1,3−フェニレン基、4−フルオロ−1,3−フェニレン基、5−フルオロ−1,3−フェニレン基、2−メトキシ−1,3−フェニレン基、4−メトキシ−1,3−フェニレン基、5−メトキシ−1,3−フェニレン基、2−メチル−1,3−フェニレン基、4−メチル−1,3−フェニレン基、5−メチル−1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、2−メトキシ−1,4−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基、3,4’−ビフェニレン基、3,3’−ビフェニレン基、1,4−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基などが挙げられる。また、2価の不飽和複素環基としては、具体的には、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、2,5−チオフェニレン基、2,5−フラニレン基などが挙げられる。これらのうち、1,4−フェニレン基及び2−メトキシ−1,4−フェニレン基が好ましい。
、PおよびQで表される3価の芳香族基としては、具体的には、ベンゼン、ビフェニル、ナフタレン、アントラセン、アニソール、ベンゾトリフルオリドまたはトリフルオロメトキシベンゼンから、ベンゼン環上の水素原子を3個取り除いて得られる基を挙げることができる。また、3価の不飽和複素環基としては、具体的には、ピリミジン、ピリジン、チオフェンおよびフランから、水素原子を3個取り除いて得られる基を挙げることができる。
およびDは、互いに独立に、酸素原子またはNR(ただし、Rは水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を表わす。)であり、好ましくは酸素原子またはNHであり、特に好ましくは酸素原子である。R、R、R、R、R、R、R、R、RおよびR10は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基であり、好ましくは、水素原子またはメチル基であり、特に好ましくは水素原子である。
本発明の液晶配向剤を構成する重合体は、前記けい皮酸構造および/または共役エノン構造を有する重合体である。配向剤に含有される全重合体中の、けい皮酸構造を有する繰り返し単位、および、共役エノン構造を有する繰り返し単位の比率は、各々互いに独立に、全繰り返し単位に対して1〜90%が好ましく、10〜50%が特に好ましい。また、けい皮酸構造および共役エノン構造のおのおのは、重合体の側鎖中にあってもよく、また、主鎖中にあってもよいが、光反応性の点から、側鎖中にあることが好ましい。また、前記けい皮酸構造および/または共役エノン構造は、クマリン骨格のような環状構造で重合体に含まれていてもよい。
本発明で用いられる重合体の骨格には特に制限はなく、具体的には、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミック酸エステル、ポリエステル、ポリアミド、ポリシロキサン、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタ)アクリレート等を挙げることができる。耐熱性に優れている点から、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミック酸エステル、ポリスチレン誘導体およびポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体が好ましく、ポリアミック酸エステル、ポリアミック酸及びポリイミドがより好ましく、ポリアミック酸及びポリイミドが特に好ましい。
ポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミック酸エステル
ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物と、ジアミン化合物とを反応させることにより得られる。また、ポリイミドは、上記ポリアミック酸を脱水閉環することにより得られる。
本発明の光配向剤に含有される重合体として用いられるポリアミック酸およびポリイミドの合成には、テトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物のうちの少なくとも1つの成分に、けい皮酸構造を有する化合物および共役エノン構造を有する化合物が用いられる。好ましくは、ジアミン化合物に、けい皮酸構造を有する化合物および共役エノン構造を有する化合物が用いられる。
ポリアミック酸エステルは、ポリアミック酸と、有機ハロゲン化物、アルコール類またはフェノール類とを反応させることにより得られる。本発明で用いられるポリアミック酸エステルは、けい皮酸構造および共役エノン構造が、テトラカルボン酸二無水物またはジアミン化合物の少なくともいずれか一方に含まれていてもよく、有機ハロゲン化物、アルコール類またはフェノール類に含まれていてもよい。好ましくは、有機ハロゲン化物、アルコール類またはフェノール類にけい皮酸構造および共役エノン構造が含まれる。
けい皮酸構造を有するテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、下記式(i)〜(iv)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2007256484
ただし、式中、BおよびBは、互いに独立に、メチレン基,炭素数2〜12のポリメチレン鎖、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,2−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基、3,3’−ビフェニレン基または3,4’−ビフェニレン基を表し、R11、R12、R13およびR14は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を表しまた、Xは、互いに独立に、下記式(v−1)で表される構造を示し、Yは、互いに独立に、下記式(v−2)で表される構造を示す。
Figure 2007256484
ただし、式中、A、A、およびCは、互いに独立に、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルコキシル基、または、炭素数6〜30の芳香環または脂環構造を含む有機基表す。DおよびDは、互いに独立に、酸素原子またはNR(ただし、Rは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表わす。)を表す。Eは、互いに独立に、水素原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜20のアルキル基、または、炭素数6〜30の芳香環または脂環構造を含む有機基を表す。また、lおよびmは、互いに独立に、0〜4の整数を表し、nは、互いに独立に、0または1である。
これらのうち、好ましいものとして、上記式(i)で表される化合物として、例えば1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(シンナモイルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(4−メトキシシンナモイルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(3−メトキシシンナモイルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(4−フルオロシンナモイルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(4−(トリフルオロメチル)シンナモイルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(4−(トリフルオロメトキシ)シンナモイルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(4−(4−トリフルオロメチルベンゾイルオキシ)シンナモイルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、および、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(4−(4−トリフルオロメトキシベンゾイルオキシ)シンナモイルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(4(3−コレスタニルオキシ)シンナモイルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(4(3−コレステリルオキシ)シンナモイルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオンを挙げることができる。また、上記式(ii)で表される化合物として、例えば1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(2−(シンナモイルオキシ)エトキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(6−(シンナモイルオキシ)ヘキシルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオンを挙げることができる。さらに、上記式(iii)で表される化合物として、例えば1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(オリザニルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、を挙げることができ、(iv)で表される化合物として1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(2−(オリザニルオキシ)エトキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(6−(オリザニルオキシ)ヘキシルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオンを挙げることができる。なお、本明細書において、上記オリザニルオキシ基とは、下記式(vi−1)〜(vi−7)のそれぞれで表される構造よりなる群より選ばれる少なくとも1つの構造を表すものとする。これらのけい皮酸構造を有するテトラカルボン酸二無水物は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
Figure 2007256484
共役エノン構造を有するテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、特許文献4、特許文献6、特許文献7および特許文献11において、特定構造を有するテトラカルボン酸二無水物として例示した化合物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(4’(3−コレスタニルオキシ)4−カルコニルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(4’(3−コレステリルオキシ)4−カルコニルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(4(3−コレスタニルオキシ)4’−カルコニルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン及び、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(4(3−コレステリルオキシ)4’−カルコニルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオンを挙げることができる。これらの化合物のうち、好ましいものとして、特許文献11において例示した化合物を挙げることができ、特に好ましいものとして、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(6−(4−カルコニルオキシ)ヘキシルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(6−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)ヘキシルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(8−(4−カルコニルオキシ)オクチルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−(8−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)オクチルオキシ)−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオンを挙げることができる。
これらの共役エノン構造を有するテトラカルボン酸二無水物は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
けい皮酸構造を有するジアミン化合物としては、例えば、下記式(vii)〜(xiv)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2007256484
ただし、式中、A〜A10は、互いに独立に、ハロゲン原子、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、または、ハロゲン原子で適宜置換されていてもよい炭素数1〜12のアルコキシル基を表し、B〜Bは、互いに独立に、メチレン鎖、炭素数2〜12のポリメチレン鎖、1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,2−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基、3,3’−ビフェニレン基または3,4’−ビフェニレン基を表す。また、S〜Sは、互いに独立に、単結合、メチレン鎖、炭素数2〜12のポリメチレン鎖、エーテル結合、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、尿素結合、スルフィド結合から選ばれる結合基である。また、Xは、互いに独立に、上記式(v−1)で表される構造を示し、Yは、互いに独立に、上記式(v−2)で表される構造を示す。pは、互いに独立に、0〜4の整数を表す。
これらのけい皮酸構造を有するジアミン化合物は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
これらのうち、上記式(vii)、(viii)、(xi)、(xii)のそれぞれで表される化合物が好ましい。より好ましい化合物として、上記式(xi)または(xii)で表される化合物として、例えば5−オリザニルオキシ−1,3−ジアミノベンゼン、5−オリザニルオキシカルボニル−1,3−ジアミノベンゼン、5−(6−オリザニルオキシヘキシルオキシカルボニル)−1,3−ジアミノベンゼン、(3−コレステリル)−4−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)シンナメート、(3−コレスタニル)−4−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)シンナメート、(3−コレステリル)−4−(2(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)エトキシ)シンナメート、(3−コレスタニル)−4−(2(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)エトキシ)シンナメート、(3−コレステリル)−4−(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシルオキシ)シンナメート、(3−コレスタニル)−4−(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシルオキシ)シンナメート、(3−コレステリル)−4−(2,4−ジアミノフェノキシ)シンナメート、(3−コレスタニル)−4−(2,4−ジアミノフェノキシ)シンナメート、(3−コレステリル)−4−(2(2,4−ジアミノフェノキシ)エトキシ)シンナメート、(3−コレスタニル)−4−(2(2,4−ジアミノフェノキシ)エトキシ)シンナメート、(3−コレステリル)−4−(6(2,4−ジアミノフェノキシ)ヘキシルオキシ)シンナメート、および、(3−コレスタニル)−4−(6(2,4−ジアミノフェノキシ)ヘキシルオキシ)シンナメートを挙げることができる。上記式(vii)または(viii)で表される化合物として、例えば(2(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)エチル)シンナメート、(2(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)エチル)−4−メトキシシンナメート、(2(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)エチル)−3−メトキシシンナメート、(2(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)エチル)−4−トリフルオロメチルシンナメート、(2(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)エチル)−4−トリフルオロメトキシシンナメート、(2(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)エチル)−4−(n−ヘキシルオキシ)シンナメート、(2(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)エチル)−4−(3−コレステリルオキシ)シンナメート、(2(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)エチル)−4−(3−コレスタニルオキシ)シンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)シンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)−4−メトキシシンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)−3−メトキシシンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)−4−トリフルオロメチルシンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)−4−トリフルオロメトキシシンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)−4−(n−ヘキシルオキシ)シンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)−4−(3−コレステリルオキシ)シンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)−4−(3−コレスタニルオキシ)シンナメート、(2,4−ジアミノフェニル)シンナメート、(2,4−ジアミノフェニル)−4−メトキシシンナメート、(2,4−ジアミノフェニル)−3−メトキシシンナメート、(2,4−ジアミノフェニル)−4−トリフルオロメチルシンナメート、(2,4−ジアミノフェニル)−4−トリフルオロメトキシシンナメート、(2,4−ジアミノフェニル)−4−(n−ヘキシルオキシ)シンナメート、(2,4−ジアミノフェニル)−4−(3−コレステリルオキシ)シンナメート、(2,4−ジアミノフェニル)−4−(3−コレスタニルオキシ)シンナメート、(2(2,4−ジアミノフェノキシ)エチル)シンナメート、(2(2,4−ジアミノフェノキシ)エチル)−4−メトキシシンナメート、(2(2,4−ジアミノフェノキシ)エチル)−3−メトキシシンナメート、(2(2,4−ジアミノフェノキシ)エチル)−4−トリフルオロメチルシンナメート、(2(2,4−ジアミノフェノキシ)エチル)−4−トリフルオロメトキシシンナメート、(2(2,4−ジアミノフェノキシ)エチル)−4−(n−ヘキシルオキシ)シンナメート、(2(2,4−ジアミノフェノキシ)エチル)−4−(3−コレステリルオキシ)シンナメート、(2(2,4−ジアミノフェノキシ)エチル)−4−(3−コレスタニルオキシ)シンナメート、(6(2,4−ジアミノフェノキシ)ヘキシル)シンナメート、(6(2,4−ジアミノフェノキシ)ヘキシル)−4−メトキシシンナメート、(6(2,4−ジアミノフェノキシ)ヘキシル)−3−メトキシシンナメート、(6(2,4−ジアミノフェノキシ)ヘキシル)−4−トリフルオロメチルシンナメート、(6(2,4−ジアミノフェノキシ)ヘキシル)−4−トリフルオロメトキシシンナメート、(6(2,4−ジアミノフェノキシ)ヘキシル)−4−(n−ヘキシルオキシ)シンナメート、(6(2,4−ジアミノフェノキシ)ヘキシル)−4−(3−コレステリルオキシ)シンナメート、(6(2,4−ジアミノフェノキシ)ヘキシル)−4−(3−コレスタニルオキシ)シンナメート、を挙げることができる。これらのうち、さらに好ましい化合物として4−オリザニルオキシ−1,3−ジアミノベンゼン、5−オリザニルオキシカルボニル−1,3−ジアミノベンゼン、5−(6−オリザニルオキシヘキシルオキシカルボニル)−1,3−ジアミノベンゼン、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)シンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)−4−メトキシシンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)−3−メトキシシンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)−4−トリフルオロメチルシンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)−4−トリフルオロメトキシシンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)−4−(n−ヘキシルオキシ)シンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)−4−(3−コレステリルオキシ)シンナメート、(6(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシル)−4−(3−コレスタニルオキシ)シンナメート、を挙げることができ、特に好ましいものとして、5−オリザニルオキシカルボニル−1,3−ジアミノベンゼンを挙げることができる。
共役エノン構造を有するジアミン化合物としては、例えば、特許文献4、特許文献6、特許文献7および特許文献11において、特定構造を有するジアミン化合物として例示した化合物、4’−(3−コレステリルオキシ)−4−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)カルコン、4’−(3−コレスタニルオキシ)−4−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)カルコン、4’−(3−コレステリルオキシ)−4−(2−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)エトキシ)カルコン、4’−(3−コレスタニルオキシ)−4−(2−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)エトキシ)カルコン、4’−(3−コレステリルオキシ)−4−(6−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシルオキシ)カルコン、4’−(3−コレスタニルオキシ)−4−(6−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシルオキシ)カルコン、4’−(3−コレステリルオキシ)−4−(2,4−ジアミノフェノキシ)カルコン、4’−(3−コレスタニルオキシ)−4−(2,4−ジアミノフェノキシ)カルコン、4’−(3−コレステリルオキシ)−4−(2−(2,4−ジアミノフェノキシ)エトキシ)カルコン、4’−(3−コレスタニルオキシ)−4−(2−(2,4−ジアミノフェノキシ)エトキシ)カルコン、4’−(3−コレステリルオキシ)−4−(6−(2,4−ジアミノフェノキシ)ヘキシルオキシ)カルコン、および、4’−(3−コレスタニルオキシ)−4−(6−(2,4−ジアミノフェノキシ)ヘキシルオキシ)カルコン、4−(3−コレステリルオキシ)−4’−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)カルコン、4−(3−コレスタニルオキシ)−4’−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)カルコン、4−(3−コレステリルオキシ)−4’−(2−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)エトキシ)カルコン、4−(3−コレスタニルオキシ)−4’−(2−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)エトキシ)カルコン、4−(3−コレステリルオキシ)−4’−(6−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシルオキシ)カルコン、4−(3−コレスタニルオキシ)−4’−(6−(3,5−ジアミノベンゾイルオキシ)ヘキシルオキシ)カルコン、4−(3−コレステリルオキシ)−4’−(2,4−ジアミノフェノキシ)カルコン、4−(3−コレスタニルオキシ)−4’−(2,4−ジアミノフェノキシ)カルコン、4−(3−コレステリルオキシ)−4’−(2−(2,4−ジアミノフェノキシ)エトキシ)カルコン、4−(3−コレスタニルオキシ)−4’−(2−(2,4−ジアミノフェノキシ)エトキシ)カルコン、4−(3−コレステリルオキシ)−4’−(6−(2,4−ジアミノフェノキシ)ヘキシルオキシ)カルコン、および、4−(3−コレスタニルオキシ)−4’ −(6−(2,4−ジアミノフェノキシ)ヘキシルオキシ)カルコンを挙げることができる。これらの化合物のうち、好ましいものとして、特許文献11において例示した化合物を挙げることができ、特に好ましいものとして、6−(4−カルコニルオキシ)ヘキシルオキシ(2,4−ジアミノベンゼン)、6−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)ヘキシルオキシ(2,4−ジアミノベンゼン)、8−(4−カルコニルオキシ)オクチルオキシ(2,4−ジアミノベンゼン)、および、8−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)オクチルオキシ(2,4−ジアミノベンゼン)を挙げることができる。これらの共役エノン構造を有するジアミノ化合物は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
前記ポリアミック酸の合成においては、その性状を改善し、さらに、プレチルト角発現または垂直配向性などの機能を付与するために、けい皮酸構造および/または共役エノン構造を含むテトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物とともに、これらの構造を含まない他のテトラカルボン酸二無水物および他のジアミン化合物を併用することができる。
かかる他のテトラカルボン酸二無水物としては、例えば、特許文献13の[0039]〜[0042]において「他のテトラカルボン酸二無水物」および「特定疎水基を有するテトラカルボン酸二無水物」として例示した化合物を挙げることができる。又、それらのうち、好ましいものとして、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−8−メチル−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物および下記式(1)〜(4)で表される化合物を挙げることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
Figure 2007256484
また、他のジアミン化合物としては、例えば、特許文献13の[0044]〜[0046]において「他のジアミン化合物」および「特定疎水基を有するジアミン化合物」として例示した化合物を挙げることができる。又、それらのうち、好ましいものとして、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル、1−ヘキサデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−オクタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−コレステリルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−コレスタニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、オクタデカノキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、コレステリルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、および、コレスタニルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、および、下記式(5)および(6)で表される化合物を挙げることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
Figure 2007256484
ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミン化合物の使用割合は、ジアミン化合物に含まれるアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、さらに好ましくは0.3〜1.2当量となる割合である。
ポリアミック酸の合成反応は、有機溶媒中において、好ましくは−20〜150℃、より好ましくは0〜100℃の温度条件下で行われる。ここで、有機溶媒としては、合成されるポリアミック酸を溶解できるものであれば特に制限はなく、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルイミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒を挙げることができる。また、有機溶媒の使用量(a)は、好ましくはテトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物の総量(b)が、反応溶液の全量(a+b)に対して0.1〜30重量%になるような量であることが好ましい。
なお、前記有機溶媒には、ポリアミック酸の貧溶媒であるアルコール類、ケトン類、エステル類、エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、炭化水素類などを、生成するポリアミック酸が析出しない範囲で併用することができる。かかる貧溶媒の具体例としては、例えばメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、乳酸ブチル、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、シュウ酸ジエチル、マロン酸ジエチル、ジエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、1,4−ジクロロブタン、トリクロロエタン、クロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ベンゼン、トルエン、キシレンなどを挙げることができる。
以上のようにして、ポリアミック酸を溶解してなる反応溶液が得られる。そして、この反応溶液を大量の貧溶媒中に注いで析出物を得、この析出物を減圧下乾燥することによりポリアミック酸を得ることができる。また、この生成物を再び有機溶媒に溶解させ、次いで貧溶媒で析出させる工程を1回または数回行うことにより、これを精製することができる。
本発明で用いられるポリイミドは、前記ポリアミック酸を脱水閉環することにより調製することができる。ポリアミック酸の脱水閉環は、(i)ポリアミック酸を加熱する方法により、または(ii)ポリアミック酸を有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
上記(i)のポリアミック酸を加熱する方法における反応温度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるイミド化重合体(ポリアミック酸)の分子量が低下することがある。
一方、上記(ii)のポリアミック酸の溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、ポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.01〜20モルとするのが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするのが好ましい。なお、脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。そして、脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0〜180℃、より好ましくは10〜150℃である。また、このようにして得られる反応溶液に対し、ポリアミック酸の精製方法と同様の操作を行うことにより、ポリイミドを精製することができる。
ポリアミック酸エステルの合成に用いられるテトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物としては、例えば、先にテトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物として既に例示した化合物を挙げることができる。ここで用いられるテトラカルボン酸二無水物およびジアミン化合物は、けい皮酸構造および/または共役エノン構造を有するものであっても、有しないものであってもよい。
けい皮酸構造を有する有機ハロゲン化物としては、例えば、2−ブロモエチルシンナメート、6−ブロモヘキシルシンナメート、2−ブロモエチル(4−メトキシシンナメート)、6−ブロモヘキシル(4−メトキシシンナメート)、2−ブロモエチル(3−メトキシシンナメート)、6−ブロモヘキシル(3−メトキシシンナメート)、2−ブロモエチル(4−フルオロシンナメート)、6−ブロモヘキシル(4−フルオロシンナメート)、2−ブロモエチル(4−トリフルオロメチルシンナメート)、6−ブロモヘキシル(4−トリフルオロメチルシンナメート)、2−ブロモエチル(4−トリフルオロメトキシシンナメート)、6−ブロモヘキシル(4−トリフルオロメトキシシンナメート)、メチル(4−(2−ブロモエトキシ)シンナメート)、エチル(4−(2−ブロモエトキシ)シンナメート)、フェニル(4−(2−ブロモエトキシ)シンナメート)、3−コレステリル(4−(2−ブロモエトキシ)シンナメート)、3−コレスタニル(
4−(2−ブロモエトキシ)シンナメート)、メチル(4−(6−ブロモヘキシルオキシ)シンナメート)、エチル(4−(6−ブロモヘキシルオキシ)シンナメート)、フェニル(4−(2−ブロモエトキシ)シンナメート)、3−コレステリル)(4−(6−ブロモヘキシルオキシ)シンナメート)、3−コレスタニル(4−(6−ブロモヘキシルオキシ)シンナメート、)、 1−ブロモ−2−(オリザニルオキシ)エタン、1−ブロモ−6−(オリザニルオキシ)ヘキサンの如き臭化物、ならびに、対応するフッ化物、塩化物およびヨウ化物を挙げることができる。これらの有機ハロゲン化物は単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
また、これらの有機ハロゲン化物のうちでは、反応性が高い点から、臭化物およびヨウ化物が好ましく、臭化物が特に好ましい。
共役エノン構造を有する有機ハロゲン化物としては、例えば、特許文献12において、特定基を有するハロゲン化物として例示した化合物、4−(2−ブロモエトキシ)−4’−(3−コレステリルオキシ)カルコン、4−(2−ブロモエトキシ)−4’ −(3−コレスタニルオキシ)カルコン、4−(6−ブロモヘキシルオキシ)−4’(コレステリルオキシ)カルコン、および、4−(6−ブロモヘキシルオキシ)−4’ −(3−コレスタニルオキシ)カルコンを挙げることができる。これらのうち、1−ブロモ−6−(4−カルコニルオキシ)−ヘキサンが特に好ましい。
けい皮酸構造を有するアルコール、および、共役エノン構造を有するアルコールとしては、各々、先に例示した、けい皮酸構造を有するハロゲン化物、および、共役エノン構造を有するハロゲン化物の、ハロゲン原子を水酸基で置換した化合物を例示することができる。これらは、各々、単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
けい皮酸構造を有するフェノール類としては、例えば、4−ヒドロキシけい皮酸メチル、4−ヒドロキシけい皮酸エチル、4−ヒドロキシけい皮酸フェニル、4−ヒドロキシけい皮酸セチル、4−ヒドロキシけい皮酸ステアリル、4−ヒドロキシけい皮酸−3−コレステリル、4−ヒドロキシけい皮酸−3−コレスタニル、フェルラ酸メチル、フェルラ酸エチル、フェルラ酸フェニル、フェルラ酸セチル、フェルラ酸ステアリル、フェルラ酸−3−コレステリル、フェルラ酸−3−コレスタニル、および、γ−オリザノールを挙げることができる。これらのうち、好ましいものとして、γ−オリザノールを挙げることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
共役エノン構造を有するフェノール類としては、例えば、4’−ヒドロキシカルコン、4−ヒドロキシカルコン、4’−ヒドロキシ−4−(3−コレスタニルオキシ)カルコン、4’−ヒドロキシ−4−(3−コレステリルオキシ)カルコン、4’−ヒドロキシ−4−(3−コレスタニルオキシ)カルコン、4−ヒドロキシ−4’−(3−コレステリルオキシ)カルコン及び4−ヒドロキシ−4’−(3−コレスタニルオキシ)カルコンを挙げることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
ポリアミック酸エステルの合成においては、その性状を改善し、さらに、プレチルト角発現または垂直配向性などの機能を付与するために、けい皮酸構造および/または共役エノン構造を含まない有機ハロゲン化物、アルコール類またはフェノール類を用いることもできる。(酸無水物またはジアミンに、けい皮酸構造および共役エノン構造が含まれていれば、ハロゲン化物・アルコール・フェノールに含まれていなくても良いので。)
かかる他の有機ハロゲン化物としては、例えば臭化セチル、臭化ステアリル、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、塩化セチル、塩化ステアリル、塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピル、および、1,1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタンを挙げることができる。
これらのうち、臭化ステアリル、1,1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタン、塩化アセチルおよび塩化ステアロイルが好ましい。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
また、他のアルコール類としては、例えばセチルアルコール、ステアリルアルコール、1,1,1−トリフルオロエタノール、メタノール、エタノール、イソプロパノールおよびノルマルプロパノールが挙げられる。
これらのうち、セチルアルコール、ステアリルアルコール、1,1,1−トリフルオロエタノールが好ましい。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
他のフェノール類としては、例えばフェノール、クレゾール、4−セチルオキシフェノール、4−セチルフェノール、4−ステアリルオキシフェノール、4−ステアリルフェノールおよび4−トリフルオロメチルフェノールを挙げることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
前記ポリアミック酸エステルは、前記テトラカルボン酸二無水物成分とジアミン成分を重縮合させてポリアミック酸を得て、次いで、必要に応じて触媒の存在下で、有機ハロゲン化物、アルコール類またはフェノール類と反応させることにより得られる。
前記ポリアミック酸エステルの合成に用いられるポリアミック酸の合成手法としては、先に記載した、特定重合体であるポリアミック酸の合成手法と同様な方法を用いることができる。
ポリアミック酸と有機ハロゲン化物を反応する際に用いられる触媒としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、カリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムブトキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミンおよびピリジンの如き塩基触媒を挙げることができる。また、このエステル化反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。
ポリアミック酸とアルコール類またはフェノール類を反応する際に用いられる触媒としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、クロロぎ酸メチルのような脱水触媒を挙げることができる。これらの脱水触媒は、必要に応じて、ジメチルアミノピリジン等の助触媒と組み合わせて用いることができる。
ポリアミック酸エステルの合成反応は、有機溶媒中において、好ましくは0〜200℃、より好ましくは50〜150℃の温度条件下で行われる。また、このようにして得られる反応溶液に対し、ポリアミック酸の精製方法と同様の操作を行うことにより、ポリイミドを精製することができる。
溶剤
本発明の液晶配向剤は、けい皮酸構造、および/または、共役エノン構造を有する重合体を含有する溶液からなる。この際用いられる溶剤としては、該重合体を溶解し得る有機溶剤であれば特に制限はない。このような溶媒としては、例えば、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒を挙げることができる。これらは、単独でまたは2種以上組み合わせて使用できる。また、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した貧溶媒を併用することもできる。
その他の添加剤
本発明の液晶配向剤は、溶液特性および電気特性の改善のため、特定構造を持たない重合体を含有することができる。かかる重合体としては、例えば、ポリアミック酸、ポリイミド、ポリアミック酸エステル、ポリエステル、ポリアミド、ポリシロキサン、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体、ポリ(メタ)アクリレート等を挙げることができるが、耐熱性および電気特性の点から、ポリアミック酸が好ましい。また、液晶配向剤に含有される全重合体に対する、特定構造を有しない重合体の比率は、0〜99重量%が好ましく、10〜90重量%がより好ましく、50〜90重量%が特に好ましい。
また、本発明の液晶配向剤は、プレチルト角の安定化及び塗膜強度アップのために、種々の熱硬化性の架橋剤を含有することもできる。熱硬化性架橋剤としては、多官能エポキシ含有化合物が有効であり、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルジアミン系エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂、エポキシ基含有アクリル樹脂などが使用できる。市販品では、例えばエポライト400E、同3002(共栄社油脂化学工業(株)製)、エピコート828、同152、エポキシノボラック180S(油化シェルエポキシ(株)製)などを挙げることができる。かかる熱硬化性架橋剤の含有量は、液晶配向剤に含まれる全重合体100重量部に対して、0〜80重量%が好ましく、5〜50重量%がより好ましく、10〜40重量%が特に好ましい。
さらに、前述の多官能エポキシ含有化合物を使用する際、架橋反応を効率良く起こす目的で、1−ベンジル−2−メチルイミダゾールなどの塩基触媒を添加することができる。
また、本発明の液晶配向剤は、基板との接着性を改善する目的で、官能性シラン含有化合物を含有することができる。官能性シラン含有化合物としては、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシイシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができ、さらに特開昭63ー291922号公報記載のテトラカルボン酸二無水物とアミノ基含有シラン化合物との反応物などを挙げることができる。
液晶配向膜
本発明の液晶配向剤を用いて液晶配向膜を形成する方法としては、例えば次の方法が挙げられる。まず、透明導電膜が設けられた基板の透明導電膜側に、本発明の液晶配向剤を、例えばロールコーター法、スピンナー法、印刷法等により塗布し、例えば40〜200℃の温度で加熱して塗膜を形成させる。塗膜の膜厚は、固形分として、好ましくは0.001〜1μm、より好ましくは0.005〜0.5μmである。
前記基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスの如きガラス、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネートの如きプラスチックフィルムからなる透明基板を用いることができる。
前記透明導電膜としては、SnOからなるNESA膜、In−SnOからなるITO膜等を用いることができる。これらの透明導電膜のパターニングには、フォト・エッチング法、予めマスクを用いる方法等が用いられる。
液晶配向剤の塗布に際しては、基板および透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板および透明導電膜上に、予め官能性シラン含有化合物、チタネート等を塗布することもできる。
次いで、前記塗膜に直線偏光ないしは部分偏光された放射線、または、無偏光の放射線を照射し、場合によってはさらに150〜250℃の温度で加熱処理を行い、液晶配向能を付与する。放射線としては、150nm〜800nmの波長を有する紫外線および可視光線を用いることができるが、200nm〜400nmの波長を有する紫外線が好ましい。用いた放射線が直線偏光ないしは部分偏光している場合には、照射は基板面に垂直の方向から行っても、プレチルト角を付与するために斜め方向から行ってもよく、また、これらを組み合わせて行ってもよい。無偏光の放射線を照射する場合には、照射の方向は斜め方向である必要がある。
前記光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、エキシマーレーザー等が使用できる。また、前記の好ましい波長領域の紫外線は、フィルター、回折格子等を前記光源と併用する手段等により得ることができる。
なお、本発明における「プレチルト角」とは、基板面と平行な方向からの液晶分子の傾きの角度を表す。
液晶表示素子
本発明の液晶配向剤を用いて形成される液晶表示素子は、次のようにして製造される。前記液晶配向膜が形成された基板を準備し、その2枚を液晶配向膜を照射した直線偏光放射線の偏光方向が所定の角度となるように対向させ、基板の間の周辺部をシール剤でシールし、液晶を充填し、充填孔を封止して液晶セルを構成する。次いで、液晶セルを、用いた液晶が等方相をとる温度まで加熱した後、室温まで冷却して、注入時の流動配向を除去することが望ましい。
そして、その両面に偏光板の偏光方向がそれぞれ基板の液晶配向膜の配向容易軸と所定の角度を成すように偏光板を張り合わせることにより、液晶表示素子とする。液晶配向膜が水平配向性である場合、液晶配向膜が形成された2枚の基板における、照射した直線偏光放射線の偏光方向の成す角度および、それぞれの基板と偏光板との角度を調整することにより、TN型またはSTN型液晶セルを有する液晶表示素子を任意に得ることができる。一方、液晶配向膜が垂直配向性である場合には、液晶配向膜が形成された2枚の基板における配向容易軸の方向が平行となるようにセルを構成し、これに、偏光板を、その偏光方向が配向容易軸と45度の角度をなすように張り合わせて、垂直配向型液晶セルを有する液晶表示素子とすることができる。
前記シール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有したエポキシ樹脂等を用いることができる。
前記液晶としては、例えばネマティック型液晶、スメクティック型液晶などを用いることができる。TN型液晶セルおよびSTN型液晶セルの場合、ネマティック型液晶を形成させる正の誘電異方性を有するものが好ましく、例えばビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶、キュバン系液晶等が用いられる。また前記液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエート、コレステリルカーボネート等のコレステリック液晶や商品名C−15,CB−15(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤等をさらに添加して使用することもできる。さらに、p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメート等の強誘電性液晶も使用することができる。また、垂直配向型液晶セルの場合、ネマティック型液晶を形成させる負の誘電異方性を有するものが好ましく、例えば、ジシアノベンゼン系液晶、ピリダジン系液晶、シッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶等が用いられる。
液晶セルの外側に使用される偏光板としては、ポリビニルアルコールを延伸配向させながら、ヨウ素を吸収させたH膜と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板、またはH膜そのものからなる偏光板等を挙げることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。実施例および比較例におけるプレチルト角、電圧保持率およびリターデーションは以下の方法により評価した。
[プレチルト角]
T.J.Scheffer et. al. J. Appl. Phys.vo.19, p.2013(1980)に記載の方法に準拠し、He−Neレーザー光を用いる結晶回転法により測定した。
[液晶の配向性]
液晶表示素子に電圧をオン・オフ(印加・解除)したときの異常ドメインの有無を偏光顕微鏡で観察し、異常ドメインのない場合を「良好」と判定した。
[電圧保持率]
液晶表示素子に5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率を測定した。測定装置は(株)東陽テクニカ製VHR−1を使用した。電圧保持率が90%以上の場合を良、それ以外の場合を不良と判断した。
合成例1
ポリアミック酸の重合
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物0.1モル(22.4g)と、2−(オリザニルオキシ)エチル(3,5−ジアミノベンゾエート)38.4gと、6−(4−カルコニルオキシ)ヘキシルオキシ(2,4−ジアミノベンゼン)0.05モル(21.5g)とを、N−メチル−2−ピロリドン400gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応混合物を大過剰のメタノールに注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させて、けい皮酸構造および共役エノン構造を有するポリアミック酸(以下、「重合体1a」という)77gを得た。
なお、上記2−(オリザニルオキシ)エチル(3,5−ジアミノベンゾエート)は、天然のγ−オリザノールを2−クロロエタノールと反応させてγ−オリザニルオキシエタノールを合成し、次いでこれを3,5−ジニトロベンゾイルハライドと反応させ、次いでこれを還元して製造した。
イミド化反応
重合体1a 41.2gに、N−メチル−2−ピロリドン760g、ピリジン7.9gおよび無水酢酸10.2gを添加し、120℃で4時間イミド化反応をさせた。次いで、反応混合液を大過剰のメタノールに注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後メタノールで洗浄し減圧下で15時間乾燥させて、けい皮酸構造および共役エノン構造を有するポリイミド(以下、「重合体1b」という)35gを得た。
合成例2
ポリアミック酸の重合
2−(オリザニルオキシ)エチル(3,5−ジアミノベンゾエート)38.4gに換えて、オリザニルオキシ(3,5−ジアミノベンゾエート)37.0gを用いたほかは合成例1と同様にして、けい皮酸構造および共役エノン構造を有するポリアミック酸(以下、「重合体2a」という)68gを得た。
なお、上記オリザニルオキシ(3,5−ジアミノベンゾエート)は天然のγ−オリザノールを3,5−ジニトロベンゾイルハライドと反応させ次いで還元することにより製造した。
イミド化反応
重合体1a 41.2gに換えて、重合体2a 40.5gを用いたほかは合成例1と同様にして、けい皮酸構造および共役エノン構造を有するポリイミド(以下、「重合体2b」という)34gを得た。
合成例3
ポリアミック酸の重合
2−(オリザニルオキシ)エチル(3,5−ジアミノベンゾエート)38.4gと、6−(4−カルコニルオキシ)ヘキシルオキシ(2,4−ジアミノベンゼン)0.05モル(21.5g)に換えて、2−(オリザニルオキシ)エチル(3,5−ジアミノベンゾエート)19.2gと6−(4−カルコニルオキシ)ヘキシルオキシ(2,4−ジアミノベンゼン)0.025モル(10.8g)とp−フェニレンジアミン 0.025モル(2.54g)を用いたほかは合成例1と同様にして、けい皮酸構造および共役エノン構造を有するポリアミック酸(以下、「重合体3a」という)72gを得た。
イミド化反応
重合体1a 41.2gに換えて、重合体3a 36.6gを用いたほかは合成例1と同様にして、けい皮酸構造および共役エノン構造を有するポリイミド(以下、「重合体3b」という)31gを得た。
合成例4
ポリアミック酸の重合
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物0.1モル(22.4g)と、2−(オリザニルオキシ)エチル(3,5−ジアミノベンゾエート)78.1gを、N−メチル−2−ピロリドン400gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応混合物を大過剰のメタノールに注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させて、けい皮酸構造を有するポリアミック酸(以下、「重合体4a」という)99gを得た。
イミド化反応
重合体4a 20.1gに、N−メチル−2−ピロリドン380g、ピリジン3.2gおよび無水酢酸4.08gを添加し、120℃で4時間イミド化反応をさせた。次いで、反応混合液を大過剰のメタノールに注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後メタノールで洗浄し減圧下で15時間乾燥させて、けい皮酸構造を有するポリイミド(以下、「重合体4b」という)19gを得た。
合成例5
ポリアミック酸の重合
2−(オリザニルオキシ)エチル(3,5−ジアミノベンゾエート)78.1gに換えて、天然のγ−オリザノールから合成されたオリザニル(2−(2,4−ジアミノフェノキシ)アセテート) 38.4gとp−フェニレンジアミン 0.05モル(5.4g)を併せて用いたほかは合成例3と同様にして、けい皮酸構造を有するポリアミック酸(以下、「重合体5a」という)70gを得た。
イミド化反応
重合体4a 20.1gに換えて、重合体5a 14.3gを用いたほかは合成例4と同様にして、けい皮酸構造を有するポリイミド(以下、「重合体5b」という)13gを得た。
合成例6
ポリアミック酸の重合
オリザニル(2(2,4−ジアミノフェノキシ)アセテート)38.4gに換えて、オリザニルオキシ(3,5−ジアミノベンゾエート)37.0gを用いたほかは合成例5と同様にして、ポリアミック酸(以下、「重合体6a」という)69gを得た。
イミド化反応
重合体4a 20.1gに換えて、重合体6a 14.0gを用いたほかは合成例4と同様にして、けい皮酸構造を有するポリイミド(以下、「重合体6b」という)13gを得た。
合成例7
ポリアミック酸の重合
ピロメリット酸二無水物0.1モル(21.8g)と 6−(4−カルコニルオキシ)ヘキシルオキシ(2,4−ジアミノベンゼン)0.05モル(21.5g)とp−フェニレンジアミン 0.05モル(5.4g)をN−メチル−2−ピロリドン400gに溶解させ、室温で6時間反応させた。
次いで、反応混合物を大過剰のメタノールに注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させて、共役エノン構造を有するポリアミック酸(以下、「重合体7a」という)47gを得た。
合成例8
ポリアミック酸の重合
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物0.1モル(22.4g)と6−(4−カルコニルオキシ)ヘキシルオキシ(2,4−ジアミノベンゼン)0.05モル(21.5g)とp−フェニレンジアミン 0.05モル(5.4g)をN−メチル−2−ピロリドン400gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。
次いで、反応混合物を大過剰のメタノールに注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させて、共役エノン構造を有するポリアミック酸(以下、「重合体8a」という)48gを得た。
イミド化反応
得られた重合体8a 20.0gにN−メチル−2−ピロリドン300g、ピリジン8.2gおよび無水酢酸9.6gを添加し、120℃で4時間イミド化反応をさせた。
次いで、反応混合液を大過剰のメタノールに注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後メタノールで洗浄し減圧下で15時間乾燥させて、共役エノン構造を有するポリイミド(以下、「重合体8b」という)15gを得た。
合成例9
ポリアミック酸の重合
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物0.1モル(22.4g)とp−フェニレンジアミン0.1モル(10.8g)をN−メチル−2−ピロリドン300gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応混合物を大過剰のメタノールに注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させて、ポリアミック酸(以下、「重合体Aa」という)27.4gを得た。
イミド化反応
20.0gの重合体Aaに、N−メチル−2−ピロリドン380g、ピリジン9.5gおよび無水酢酸12.3gを添加し、120℃で4時間イミド化反応をさせた。次いで、反応混合液を大過剰のメタノールに注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後メタノールで洗浄し減圧下で15時間乾燥させて、ポリイミド(以下、「重合体Ab」という)15.3gを得た。
合成例10
ポリアミック酸の重合
1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物0.1モル(19.6g)および2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル0.1モル(21.2g)をN−メチル−2−ピロリドン400gに溶解させ、室温で3時間反応させた。次いで、反応溶液を大過剰のメタノールに注いで反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させることにより、ポリアミック酸(以下、「重合体Ba」という)40gを得た。
参考例
合成例9で得られた重合体AbをN−メチル−2−ピロリドンに溶解させて固形分濃度2.5重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過して、液晶配向剤(以下、「液晶配向剤P」という。)を調製した。この溶液をITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明電極面上に、膜厚が0.1μmになるようにスピンナーを用いて塗布し、180℃で1時間乾燥させて薄膜を形成した。この薄膜に、ナイロン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンを用いて、ロールの回転数500rpm、ステージの移動速度1cm/秒でラビング処理を行った。次に、前記ラビング処理を行った一対の基板について、液晶配向膜を形成した面に直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷塗布した後、ラビング方向が反平行となるように基板を重ね合わせて圧着し、150℃で1時間かけて接着剤を熱硬化させた。次いで、液晶注入口より一対の基板間に、ネマティック型液晶(メルク社製、ZLI−1565)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止した。さらに、液晶注入時の流動配向を除くために、これを150℃で加熱してから室温まで徐冷した。次に、基板の外側両面に、偏光板を、その偏光方向が互いに直交し、かつ、液晶配向膜のラビング方向と45度の角度をなすように貼り合わせて液晶表示素子を作製したところ、液晶の配向性は良好であった。電圧5Vを印加すると、印加した電圧のON−OFFに応答して液晶表示素子の明暗の変化が観察された。また、この液晶セルにおけるプレチルト角は0.5°であり、電圧保持率の判定は良であった。
実施例1〜4
合成例1〜2で得られた重合体1aおよび1b〜2bを、表1に示す組成でN−メチル−2−ピロリドン/ブチルセロソルブ(60/40)(重量比)の混合溶媒に溶解させて固形分濃度2.5重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過して、液晶配向剤B−1〜B−4を調製した。
Figure 2007256484
表1における添加剤は下記のとおり。
E−1: N,N,N’,N’ −テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフ
フェニルメタン
E−2: ビスフェノールAジグリシジルエーテル
次に、液晶配向剤Pに代えて液晶配向剤B−1〜B−4を用いたほかは参考例と同様にして、基板上に薄膜を形成した。この薄膜表面に、Hg−Xeランプ、ショートカットフィルター、及びグランテーラープリズムを用いて、波長313nmおよび365nmの輝線を含む偏光紫外線を、基板法線から40度傾いた方向から50秒照射した。このとき、照射面での、波長313nmおよび365nmにおける照度は、各々、2mW/cmおよび5mW/cmであった。
次に、基板および偏光板の張り合わせの際に、ラビング方向に代えて、紫外線の光軸の基板面への射影方向に従い、液晶として、メルク社製ZLI−1565に代えて、メルク社製MLC−6608を用いた以外は、参考例と同様の方法で液晶表示素子を作製したところ、液晶の垂直配向性はいずれも良好であった。参考例1と同様の条件で電圧を印加すると、いずれの液晶表示素子においても印加した電圧のON−OFFに応答して、液晶表示素子の明暗の変化が観察された。
これらの液晶表示素子のプレチルト角および電圧保持率の判定を表2に示す。
Figure 2007256484
実施例5〜8
合成例3で得られた重合体3a、3b、および、合成例9〜10で得られた重合体Aa、および、Baを、表3に示す組成でN−メチル−2−ピロリドン/ブチルセロソルブ(60/40)(重量比)の混合溶媒に溶解させて固形分濃度2.5重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過して、液晶配向剤B−5〜B−8を調製した。
Figure 2007256484
ただし、表3における添加剤の記号は表1と同じである。
次に、液晶配向剤B−1に代えて液晶配向剤B−5〜B−8を用い、液晶として、メルク社製ZLI−6608に代えて、メルク社製MLC−6221を用いたほかは実施例1と同様にして液晶表示素子を作製した。いずれの液晶表示素子においても、液晶は良好な水平配向性を示していた。参考例と同様の条件で電圧を印加すると、いずれの液晶表示素子においても印加した電圧のON−OFFに応答して液晶表示素子の明暗の変化が観察され、電圧印加時の液晶配向性は良好であった。
これらの液晶表示素子のプレチルト角および電圧保持率の判定を表4に示す。
Figure 2007256484
実施例9〜11
合成例4で得られた重合体4bと、合成例8で得られた重合体8bを、表5に示す組成でN−メチル−2−ピロリドン/ブチルセロソルブ(60/40)(重量比)の混合溶媒に溶解させて固形分濃度2.5重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過して、液晶配向剤B−9〜B−11を調製した。
Figure 2007256484
ただし、表5における添加剤の記号は表1と同じである。
次に、液晶配向剤B−1に代えて液晶配向剤B−9〜B−11を用いたほかは実施例1と同様にして液晶表示素子を作製した。いずれの液晶表示素子においても、液晶は良好な垂直配向性を示した。参考例1と同様の条件で電圧を印加すると、いずれの液晶表示素子においても印加した電圧のON−OFFに応答して液晶表示素子の明暗の変化が観察され、電圧印加時の液晶配向性は良好であった。
これらの液晶表示素子のプレチルト角および電圧保持率の判定を表6に示す。
Figure 2007256484
実施例12〜15
合成例5〜6で得られた重合体5a、6b、合成例7〜8で得られた重合体7a、8b、および、合成例9〜10で得られた重合体Aa、および、Baを、表7に示す組成でN−メチル−2−ピロリドン/ブチルセロソルブ(60/40)(重量比)の混合溶媒に溶解させて固形分濃度2.5重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過して、液晶配向剤B−12〜B−15を調製した。
Figure 2007256484
ただし、表7における添加剤の記号は表1と同じである。
次に、液晶配向剤B−5に代えて液晶配向剤B−12〜B−15を用いたほかは実施例5と同様にして液晶表示素子を作製した。いずれの液晶表示素子においても、液晶は良好な水平配向性を示していた。参考例と同様の条件で電圧を印加すると、いずれの液晶表示素子においても印加した電圧のON−OFFに応答して液晶表示素子の明暗の変化が観察され、電圧印加時の液晶配向性は良好であった。
これらの液晶表示素子のプレチルト角および電圧保持率の判定を表8に示す。
Figure 2007256484
比較例1
液晶配向剤B−5に代えて液晶配向剤Pを用いたほかは実施例5と同様にして、液晶表示素子を作製したところ、液晶配向は認められなかった。

Claims (7)

  1. 下記式(I)および(II)のそれぞれで表わされる構造よりなる群から選ばれる少なくとも1つの構造、

    −P−CR=CR−CO−D− (I)

    −P−CR=CR−CO−D− (II)
    |

    (ここで、PおよびPは、ハロゲンまたは有機基で置換されていてもよい芳香族基又は不飽和複素環基であり、但しPは2価の基であり、Pは3価の基であり、DおよびDは酸素原子またはNR(ただし、Rは水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基を表わす。)であり、R、R、RおよびRは、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基である。)
    および、下記式(III)、(IV)および(V)のそれぞれで表わされる構造よりなる群から選ばれる少なくとも1つの構造、

    −P−CR=CR−CO−Q− (III)

    −P−CR=CR−CO−Q− (IV)


    −Q−CO−CR=CR10−P− (V)


    (ここで、P、P、P、Q、QおよびQは、互いに独立に、ハロゲンまたは有機基で置換されていてもよい、芳香族基又は不飽和複素環基であり、但しP、P、QおよびQは2価の基であり、そして、PおよびQは3価の基であり、R、R、R、R、RおよびR10は、互いに独立に、水素原子又は炭素数1〜12のアルキル基である。)
    を共に有する重合体を含有することを特徴とする液晶配向剤。
  2. 上記式(I)および(II)のそれぞれで表わされる構造よりなる群から選ばれる少なくとも1つの構造を有する重合体と、上記式(III)、(IV)、および(V)のそれぞれで表わされる構造よりなる群から選ばれる少なくとも1つの構造を有する重合体とを含有することを特徴とする液晶配向剤。
  3. 前記重合体の主鎖がポリアミック酸又はポリイミドである請求項1または2に記載の液晶配向剤。
  4. 前記重合体の主鎖がポリアミック酸エステルである請求項1または2に記載の液晶配向剤。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の液晶配向剤からなる薄膜に、偏光または非偏光の放射線を照射して液晶配向能を付与してなる液晶配向膜。
  6. 請求項5に記載の液晶配向膜を有することを特徴とする液晶表示素子。
  7. 請求項5に記載の液晶配向膜上で液晶物質を配向させた後、配向状態を固定してなる光学部材。
JP2006079087A 2006-03-22 2006-03-22 液晶の配向剤、配向膜、液晶表示素子および光学部材 Expired - Fee Related JP4924801B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006079087A JP4924801B2 (ja) 2006-03-22 2006-03-22 液晶の配向剤、配向膜、液晶表示素子および光学部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006079087A JP4924801B2 (ja) 2006-03-22 2006-03-22 液晶の配向剤、配向膜、液晶表示素子および光学部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007256484A true JP2007256484A (ja) 2007-10-04
JP4924801B2 JP4924801B2 (ja) 2012-04-25

Family

ID=38630804

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006079087A Expired - Fee Related JP4924801B2 (ja) 2006-03-22 2006-03-22 液晶の配向剤、配向膜、液晶表示素子および光学部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4924801B2 (ja)

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009054545A1 (ja) * 2007-10-26 2009-04-30 Jsr Corporation 液晶配向剤、液晶配向膜の形成方法及び液晶表示素子
JP2010049230A (ja) * 2008-03-21 2010-03-04 Chisso Corp 光配向剤、配向膜およびこれを用いた液晶表示素子
JP2011081379A (ja) * 2009-10-05 2011-04-21 Sony Corp 二酸無水物とジアミンとの反応により得られるポリアミド酸、ポリイミド、基板、液晶ディスプレイ、ポリイミドの使用方法、及び液晶ディスプレイの製造方法
JP2011158835A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Jsr Corp 液晶配向剤
KR20110123207A (ko) 2010-05-06 2011-11-14 제이에스알 가부시끼가이샤 액정 배향제, 액정 배향막, 액정 표시 소자 및 폴리오르가노실록산 화합물
WO2013002345A1 (ja) * 2011-06-28 2013-01-03 日産化学工業株式会社 液晶配向膜の製造方法、液晶配向膜及び液晶表示素子
WO2013024749A1 (ja) * 2011-08-12 2013-02-21 シャープ株式会社 液晶表示装置
WO2013024750A1 (ja) * 2011-08-12 2013-02-21 シャープ株式会社 液晶表示装置
US8576362B2 (en) 2007-03-26 2013-11-05 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and polymer for alignment film materials
JPWO2013002345A1 (ja) * 2011-06-28 2015-02-23 日産化学工業株式会社 液晶配向膜の製造方法、液晶配向膜及び液晶表示素子
KR20150081279A (ko) * 2012-10-31 2015-07-13 제이엔씨 주식회사 액정 표시 소자 및 그 제조 방법
CN107615148A (zh) * 2015-06-02 2018-01-19 日产化学工业株式会社 光取向用液晶取向剂、取向材料及相位差材料
JP2018158966A (ja) * 2017-03-22 2018-10-11 信越化学工業株式会社 ポリイミド前駆体の重合体、ポジ型感光性樹脂組成物、ネガ型感光性樹脂組成物、パターン形成方法、硬化被膜形成方法、層間絶縁膜、表面保護膜、及び電子部品
CN111381401A (zh) * 2018-12-26 2020-07-07 Dic株式会社 液晶显示元件的制造方法及液晶显示元件

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000053766A (ja) * 1998-07-15 2000-02-22 Cheil Industries Co Ltd 液晶ディスプレイ用ポリマレイミド及びポリイミド光配向材
JP2000075131A (ja) * 1998-08-28 2000-03-14 Fuji Photo Film Co Ltd 光学補償シート、その製造方法およびstn型液晶表示装置
JP2001089657A (ja) * 1999-09-24 2001-04-03 Fuji Photo Film Co Ltd 液晶配向膜、光学補償シート、stn型液晶表示装置およびディスコティック液晶性分子を配向させる方法
JP2001330726A (ja) * 2000-05-22 2001-11-30 Dainippon Printing Co Ltd 偏光素子及び偏光素子の製造方法
JP2001337329A (ja) * 2000-05-30 2001-12-07 Hayashi Telempu Co Ltd 配向膜およびその製造方法
JP2005215029A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Jsr Corp 光学フィルム
JP2005528486A (ja) * 2002-05-31 2005-09-22 エルシコン・インコーポレーテッド 液晶配向層用ハイブリッドポリマー材料
JP2006512422A (ja) * 2002-05-31 2006-04-13 エルシコン・インコーポレーテッド 液晶配向層用ハイブリッドポリマー材料
JP2010031281A (ja) * 2002-05-31 2010-02-12 Elsicon Inc 液晶配向層用ハイブリッドポリマー材料

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000053766A (ja) * 1998-07-15 2000-02-22 Cheil Industries Co Ltd 液晶ディスプレイ用ポリマレイミド及びポリイミド光配向材
JP2000075131A (ja) * 1998-08-28 2000-03-14 Fuji Photo Film Co Ltd 光学補償シート、その製造方法およびstn型液晶表示装置
JP2001089657A (ja) * 1999-09-24 2001-04-03 Fuji Photo Film Co Ltd 液晶配向膜、光学補償シート、stn型液晶表示装置およびディスコティック液晶性分子を配向させる方法
JP2001330726A (ja) * 2000-05-22 2001-11-30 Dainippon Printing Co Ltd 偏光素子及び偏光素子の製造方法
JP2001337329A (ja) * 2000-05-30 2001-12-07 Hayashi Telempu Co Ltd 配向膜およびその製造方法
JP2005528486A (ja) * 2002-05-31 2005-09-22 エルシコン・インコーポレーテッド 液晶配向層用ハイブリッドポリマー材料
JP2006512422A (ja) * 2002-05-31 2006-04-13 エルシコン・インコーポレーテッド 液晶配向層用ハイブリッドポリマー材料
JP2010031281A (ja) * 2002-05-31 2010-02-12 Elsicon Inc 液晶配向層用ハイブリッドポリマー材料
JP2005215029A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Jsr Corp 光学フィルム

Cited By (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8576362B2 (en) 2007-03-26 2013-11-05 Sharp Kabushiki Kaisha Liquid crystal display device and polymer for alignment film materials
KR101169862B1 (ko) * 2007-10-26 2012-07-31 제이에스알 가부시끼가이샤 액정 배향제, 액정 배향막의 형성 방법 및 액정 표시 소자
JP5177450B2 (ja) * 2007-10-26 2013-04-03 Jsr株式会社 液晶配向剤、液晶配向膜の形成方法及び液晶表示素子
WO2009054545A1 (ja) * 2007-10-26 2009-04-30 Jsr Corporation 液晶配向剤、液晶配向膜の形成方法及び液晶表示素子
TWI471654B (zh) * 2007-10-26 2015-02-01 Jsr Corp A liquid crystal alignment agent, a liquid crystal alignment film, and a liquid crystal display device
JP2010049230A (ja) * 2008-03-21 2010-03-04 Chisso Corp 光配向剤、配向膜およびこれを用いた液晶表示素子
JP2011081379A (ja) * 2009-10-05 2011-04-21 Sony Corp 二酸無水物とジアミンとの反応により得られるポリアミド酸、ポリイミド、基板、液晶ディスプレイ、ポリイミドの使用方法、及び液晶ディスプレイの製造方法
JP2011158835A (ja) * 2010-02-03 2011-08-18 Jsr Corp 液晶配向剤
KR20110123207A (ko) 2010-05-06 2011-11-14 제이에스알 가부시끼가이샤 액정 배향제, 액정 배향막, 액정 표시 소자 및 폴리오르가노실록산 화합물
WO2013002345A1 (ja) * 2011-06-28 2013-01-03 日産化学工業株式会社 液晶配向膜の製造方法、液晶配向膜及び液晶表示素子
JPWO2013002345A1 (ja) * 2011-06-28 2015-02-23 日産化学工業株式会社 液晶配向膜の製造方法、液晶配向膜及び液晶表示素子
WO2013024749A1 (ja) * 2011-08-12 2013-02-21 シャープ株式会社 液晶表示装置
WO2013024750A1 (ja) * 2011-08-12 2013-02-21 シャープ株式会社 液晶表示装置
JP5525108B2 (ja) * 2011-08-12 2014-06-18 シャープ株式会社 液晶表示装置
KR20150081279A (ko) * 2012-10-31 2015-07-13 제이엔씨 주식회사 액정 표시 소자 및 그 제조 방법
KR102085682B1 (ko) 2012-10-31 2020-03-06 제이엔씨 주식회사 액정 표시 소자 및 그 제조 방법
CN107615148A (zh) * 2015-06-02 2018-01-19 日产化学工业株式会社 光取向用液晶取向剂、取向材料及相位差材料
CN107615148B (zh) * 2015-06-02 2021-05-25 日产化学工业株式会社 光取向用液晶取向剂、取向材料及相位差材料
JP2018158966A (ja) * 2017-03-22 2018-10-11 信越化学工業株式会社 ポリイミド前駆体の重合体、ポジ型感光性樹脂組成物、ネガ型感光性樹脂組成物、パターン形成方法、硬化被膜形成方法、層間絶縁膜、表面保護膜、及び電子部品
CN111381401A (zh) * 2018-12-26 2020-07-07 Dic株式会社 液晶显示元件的制造方法及液晶显示元件

Also Published As

Publication number Publication date
JP4924801B2 (ja) 2012-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4924801B2 (ja) 液晶の配向剤、配向膜、液晶表示素子および光学部材
JP5057056B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜の製造方法、ポリアミック酸およびポリイミドならびにジアミン化合物
JP5041134B2 (ja) 液晶の配向剤、配向膜および液晶表示素子
EP1818354B1 (en) Liquid crystal aligning agent, alignment film and liquid crystal display device
JP6179711B2 (ja) 液晶配向剤
JP3849138B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜の形成方法および液晶表示素子
JP3650982B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5477572B2 (ja) 液晶配向剤および液晶配向膜の形成方法
JP5516863B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP5413610B2 (ja) 液晶配向剤および液晶配向膜の形成方法
JP2008176304A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶表示素子および光学部材
JP5831674B2 (ja) 液晶配向剤
JP4094764B2 (ja) 液晶配向剤
JPWO2009017252A1 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜およびその形成方法ならびに液晶表示素子
JP6672821B2 (ja) 液晶配向剤及び液晶配向膜の製造方法
JP4544438B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜の形成方法および液晶表示素子
JP5668907B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP5105108B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子
JP2010102014A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜およびその形成方法ならびに液晶表示素子
JPWO2018124166A1 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、及び液晶表示素子
JP4497291B2 (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜の製造方法および液晶表示素子
JP2005037654A (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP3885709B2 (ja) 液晶配向剤および液晶表示素子
JP2022162467A (ja) 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶素子及び化合物
JP2014178378A (ja) 光配向剤、液晶配向膜の製造方法、液晶配向膜及び液晶表示素子

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20081030

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101130

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101208

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110622

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110707

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120111

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120124

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4924801

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150217

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees