JP2005037654A - 液晶配向剤および液晶表示素子 - Google Patents

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Shoichi Nakada
正一 中田
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雅之 木村
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Abstract

【課題】 基板表面に形成した液晶配向膜に、直線偏光または部分偏光された放射線の照射によって、電圧印加時に基板面内方向の配向規制力を付与することが可能な垂直配向膜を形成することのできる、液晶配向剤および上記液晶配向膜を備えた液晶表示素子の提供。
【解決手段】 共役エノン構造を有する繰返し単位とイミド構造を有する繰返し単位を共に有する重合体を含有する液晶配向剤およびそれから形成された液晶配向膜を備えた液晶表示素子。
【選択図】 なし

Description

本発明は、液晶配向剤および液晶表示素子に関する。さらに詳しくは、ラビング処理を行わずに、偏光された放射線の照射によって液晶配向能を付与することが可能な液晶配向膜の形成に用いられる液晶配向剤およびこのような液晶配向膜を有する液晶表示素子に関する。
従来、正の誘電異方性を有するネマチック型液晶を、液晶配向膜を有する透明電極付き基板でサンドイッチ構造にし、液晶分子の長軸が基板間で90度以上連続的に捻れるようにしてなるTN(Twisted Nematic)型およびSTN(Super Twisted Nematic)型液晶セルを有する液晶表示素子が知られている。
また、上記とは別の液晶表示素子の動作モードとして、液晶に印加する電界を基板界面に平行な方向とするIPS(In Plane Switching)モードが知られている(特許文献1,2参照)。
このような液晶セルにおける液晶を配向させる手段としては、基板表面に有機膜を形成し、次いでその有機膜表面をレーヨンなどの布材で一方向にこすることにより液晶配向能を付与する(ラビング処理を施す)方法、基板表面に酸化珪素を斜方蒸着する方法またはラングミュア・ブロジェット法(LB法)を用いて長鎖アルキル基を有する単分子膜を形成する方法などがある。このうち、基板サイズ、液晶の配向均一性、処理時間および処理コストの観点からラビング処理によるのが一般的である。
しかし、液晶の配向をラビング処理により行うと、工程内でほこりが発生したり、静電気が発生したりしやすいために、配向膜表面にほこりが付着して表示不良発生の原因となるという問題があった。特にTFT(Thin Film Transistor)素子を有する基板の場合には、発生した静電気によってTFT素子の回路破壊が起こり、歩留まり低下の原因となるという問題もあった。さらに、今後ますます高精細化される液晶表示素子においては、画素の高密度化に伴い基板表面に凹凸が生じるために、均一にラビング処理を行うことが課題となる。
液晶セルにおける液晶を配向させる別の手段は、基板表面に形成したポリビニルシンナメート、ポリ(4’−メタクリロイロキシカルコン)などの感光性高分子膜に直線偏光された紫外線を照射することにより、液晶配向能を付与するものである(光配向法)。この方法によれば、静電気やほこりを発生することなく、均一な液晶配向を実現できる(特許文献3〜10参照)。しかしながら、そのような感光性高分子からなる配向膜は熱的安定性が低いことが問題である。例えば、ポリビニルシンナメート膜を光配向法に用いた場合には、100℃以上の温度で液晶配向性が不安定になることが実験的に見いだされている。
また、上記とは別の液晶表示素子の動作モードとして、負の誘電異方性を有する液晶分子を基板に垂直に配向させる垂直(ホメオトロピック)配向モードも知られている。この動作モードでは、基板間に電圧を印加して液晶分子が基板に平行な方向に向かって傾く際に、液晶分子が基板法線方向から基板面内の一方向に向かって傾くようにする必要がある。このため、電圧を印加しない状態において、液晶分子を基板法線方向から基板面内の一方向に向けてわずかに傾ける方法が提案されており、これにより、電圧印加時に液晶分子の傾く方向を定めることができる。
しかし、これらの方法によって液晶分子の傾き方向を制御した場合であっても液晶分子の基板面内方向の配向規制が十分でないために、ピクセル間に生じる横電界の影響により配向乱れが生じやすいという問題がある。液晶分子の基板面内方向の配向規制は、基板法線からの液晶分子の傾きを大きくすることにより改善することができるが、一方で、例えば、上記液晶分子の傾きが基板法線方向から5゜以上になると、電圧を印加しない状態での光の透過率が増加するためにコントラストが低下する、という新たな問題が生じることになる。
近年、上記とはさらに別の液晶表示素子の動作モードとして、正の誘電異方性を有するネマチック型液晶を、高チルト水平配向膜を有する透明電極付き基板の間に挟みベンド配向させるOCBモード、水平配向膜および垂直配向膜を各々有する透明電極付き基板の間に挟みハイブリッド配向させるR−OCBモードが提案されている。これらの動作モードにおいては、均一な配向を得るために、水平配向膜として10〜20°の大きなプレチルト角が要求される。しかしながら、従来、ラビング法または光配向法により形成した液晶配向膜によっては、このような大きなプレチルト角を安定に発現させることは困難である。
特開平10−251646号 特開平11−2815号 特開平11−152475号 特開2000−144136号 特開2000−319510号 特開2000−281724号 特開2001−27761号 特開2001−294864号 特開2002−97201号 特開2002−258288号
本発明の目的は、ラビング処理を行わずに、直線偏光または部分偏光された放射線の照射によって液晶配向能を付与することが可能な液晶配向膜の形成に用いられる、液晶配向剤を提供することにある。
本発明の他の目的は、熱的安定性に優れた液晶配向膜の形成に用いられる、液晶配向剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、基板表面に形成した液晶配向膜に、直線偏光または部分偏光された放射線の照射によって、電圧印加時に基板面内方向の配向規制力を付与することが可能な垂直配向膜を形成することのできる、液晶配向剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、電圧を印加しない状態でプレチルト角を生じることを要せず、電圧印加時に基板面内方向の配向規制力を付与することが可能な垂直配向膜を形成することのできる、液晶配向剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、10°以上のプレチルト角を安定に発現する液晶配向膜を得ることができる、液晶配向剤を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、下記式(I)
Figure 2005037654
(ここで、S1は2価の有機基であり、T1は4価の有機基であり、Z1およびZ2は互いに独立に水酸基または1価の有機基であり、Z1およびZ2のうち少なくとも1つは、下記式(II)
−R2−P2−CH=CH−CO−Q2 …(II)
(ここで、Q2は芳香環を有する1価の有機基であり、P2は芳香環を有する2価の有機基であり、R2は2価の結合基である、)
で表される1価の有機基および下記式(III)
−R3−P3−CO−CH=CH−Q3 …(III)
(ここで、Q3は芳香環を有する1価の有機基であり、P3は芳香環を有する2価の有機基であり、R3は2価の結合基である、)
で表される1価の有機基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基である、)
で表される構造
および下記式(IV)
Figure 2005037654
(ここで、S1およびT1の定義は式(I)と同じである。)
で表される構造を有する重合体を含有することを特徴とする液晶配向剤によって達成される。
本発明の液晶配向剤を用いて形成した液晶配向膜は、従来の光配向法による液晶配向膜に比べて、液晶配向の熱的安定性が高く、それを用いて表示特性の優れた液晶表示素子を作製できる。また、本発明の液晶配向剤を用いて形成した垂直配向性を有する液晶配向膜は、電圧印加時に液晶分子に対し基板面内方向の配向規制力を有するので、垂直配向型の液晶表示素子に用いた場合に優れた表示特性を得ることができる。また、本発明の液晶配向剤を用いることにより、10°以上のプレチルト角を安定に発現する液晶配向膜を形成することができるので、OCBモード、R−OCBモードなどの液晶表示素子に有効に適用することができる。さらに、本発明の液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜は面内均一性に優れており、TN型、STN型、IPS型、OCB型、R−OCB型および垂直配向型等の液晶表示素子に用いた場合に高い表示性能が得られるので、種々の装置に有効に適用できる。例えば卓上計算機、腕時計、置時計、係数表示板、ワードプロセッサ、パーソナルコンピューターまたは液晶テレビなどの表示装置に好適に用いられる。
液晶配向剤
本発明の液晶配向剤は、放射線に感応する構造を有する重合体(以下、「特定重合体」ともいう)を含有してなる。ここで「感応」とは、放射線の照射により電子が光エネルギーを吸収して励起し、結合を生成または解離して元の基底状態に戻ることを意味する。放射線に感応する構造としては、上記式(II)および(III)で表される共役エノン構造(以下、「特定構造」ともいう)が挙げられる。上記式(II)および(III)におけるP2およびP3は芳香環を有する2価の有機基であり、またQ2およびQ3は芳香環を有する1価の有機基である。P2、P3、Q2およびQ3としては、ハロゲン原子で置換されていてもよい炭素数6〜20の有機基が好ましい。
芳香環を有する1価の有機基(Q2、Q3)としては、具体的には、フェニル基、4−メトキシフェニル基、4−ペンチルフェニル基、4−オクチルフェニル基、4−フルオロフェニル基、3−メトキシフェニル基、3−ペンチルフェニル基、3−オクチルフェニル基、3−フルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、3,4,5−トリフルオロフェニル基、4−トリフルオロメチルフェニル基、3−トリフルオロメチルフェニル基、ビフェニル基、4−ペンチルビフェニル基、4−オクチルビフェニル基、4−フルオロビフェニル基、3,4−ジフルオロビフェニル基、3,4,5−トリフルオロビフェニル基、1−ナフチル基、4−オクチル−1−ナフチル基、5−ペンチル−1−ナフチル基、2−ナフチル基、6−オクチル−2−ナフチル基、9−アントリル基、9−アントリル基、10−ペンチル−9−アントリル基を挙げることができる。
また、芳香環を有する2価の有機基(P2、P3)としては、具体的には、1,2−フェニレン基、3−フルオロ−1,2−フェニレン基、4−フルオロ−1,2−フェニレン基、3−メトキシ−1,2−フェニレン基、4−メトキシ−1,2−フェニレン基、3−メチル−1,2−フェニレン基、4−メチル−1,2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、2−フルオロ−1,3−フェニレン基、4−フルオロ−1,3−フェニレン基、5−フルオロ−1,3−フェニレン基、2−メトキシ−1,3−フェニレン基、4−メトキシ−1,3−フェニレン基、5−メトキシ−1,3−フェニレン基、2−メチル−1,3−フェニレン基、4−メチル−1,3−フェニレン基、5−メチル−1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、2−フルオロ−1,4−フェニレン基、2−メトキシ−1,4−フェニレン基、2−メチル−1,4−フェニレン基、4,4’−ビフェニレン基、3,4’−ビフェニレン基、3,3’−ビフェニレン基などが挙げられる。
上記式(II)および(III)におけるR2およびR3は、2価の結合基であり、好ましくは酸素原子を含む炭素数6〜24の有機基である。かかる酸素原子を含む炭素数6〜24の有機基は、6個以上のメチレン基からなるアルキル直鎖を含有することが好ましい。このような結合基としては、具体的には、1,6−ヘキサメチレンジオキシ基、1,8−オクタメチレンジオキシ基、1,10−デカメチレンジオキシ基などのアルキレンジオキシ基;ビス(2−オキシエチル)エーテル基、(1−オキシプロピレン)−(2−オキシプロピレン)エーテル基、1−(2−(1−オキシプロピレン)オキシ)−2−(1−(2−オキシプロピレン)オキシ)プロピレン基、1,2−ビス(2−オキシエトキシ)エチル基;−O−C510−COO−、−O−C612−COO−で表される基などが挙げられる。
本発明の液晶配向剤を構成する重合体は、上記式(I)で示される構造、および、上記式(IV)で示される構造を有する特定重合体である。上記式(I)および上記式(IV)におけるS1は2価の有機基であり、T1は4価の有機基である。S1およびT1は、炭素数4〜50の有機基であることが好ましい。また、上記式(I)におけるZ1およびZ2は、互いに独立に1価の有機基であり、少なくとも1つが、上記式(II)で表される1価の基および上記式(III)で表される1価の基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基である。Z1およびZ2としては、具体的には、上記式(II)および上記式(III)で表される基のほか、水酸基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、セチルオキシ基、ステアリルオキシ基等のアルコキシル基;2,2,2−トリフルオロメトキシ基等のフルオロアルコキシル基等を例示することができる。
さらに、本発明の液晶配向剤には、当該液晶配向剤に含有される特定重合体の側鎖に、炭素数10〜30のアルキル基、炭素数10〜30の脂環式骨格含有基および炭素数2以上のフッ素含有有機基よりなる群より選ばれる少なくとも1種の疎水基(以下、「特定疎水基」ともいう)を導入することにより、垂直配向性またはプレチルト角発現性を付与することが好ましい。なお、本発明における「プレチルト角」とは、基板面と平行な方向からの液晶分子の傾きの角度を表す。
かかる炭素数10〜30のアルキル基としては、例えば、n−デシル基、n−ドデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−オクタデシル基、n−エイコシル基などの直鎖状のアルキル基を挙げることができる。また、炭素数10〜30の脂環式骨格含有基としては、例えば、コレステリル基、コレスタニル基などを挙げることができる。また、炭素数2以上のフッ素含有有機基としては、例えば、1,1,1−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、4−フルオロシクロヘキシル基、ペンタフルオロシクロヘキシル基、4−フルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基および下記式(i)で表される基などを挙げることができる。上記アルキル基、脂環式骨格含有基およびフッ素含有有機基は、例えば、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−または−S−などの基を介して結合されていてもよい。
Figure 2005037654
(式中、A1は−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−NHCO−、−CONH−または−S−で表される2価の基であり、A2はフッ素原子またはトリフルオロメチル基である。)
これらのうち、炭素数10〜30のアルキル基および炭素数10〜30の脂環式骨格含有基が好ましく、炭素数15〜20の直鎖状のアルキル基、コレステリル基、コレスタニル基がさらに好ましく、n−ヘキサデシル基およびn−オクタデシル基が特に好ましい。
このような疎水基は、特定重合体中の上記式(I)または上記式(IV)で表される単位に含まれていてもよい。この場合には、疎水基は上記式(I)または上記式(IV)中のS1、T1、Z1およびZ2で表される構造の少なくとも1つに含まれる。好ましくはS1およびT1で表される構造の少なくとも1つに含まれ、特に好ましくは、S1で表される構造に含まれる。また、疎水基を含む単位が、上記式(I)または上記式(IV)で表される単位と共重合されていてもよい。
本発明の液晶配向剤を構成する重合体は、特定構造を側鎖に有するポリアミック酸エステル構造、および、ポリイミド構造を含む特定重合体である。これらの特定重合体は、単独でまたは2種以上を組み合わせて用いられる。
また、本発明の液晶配向剤には、本発明の効果を損なわない程度に、他の重合体を併用してもよい。他の重合体としては、ポリアミック酸およびポリイミドが挙げられる。
特定構造を側鎖に有するポリアミック酸エステル構造の含有割合は、液晶配向剤を構成する重合体の全繰返し単位において、好ましくは10〜90%、より好ましくは30〜90%、特に好ましくは50〜90%である。また、ポリイミド構造の含有割合は、液晶配向剤を構成する重合体の全繰返し単位において、好ましくは1〜90%、より好ましくは5〜70%、特に好ましくは10〜50%である。
また、液晶配向剤を構成する重合体の全繰返し単位における特定疎水基を有する構造の含有割合は、必要とされるプレチルト角によって好ましい含有割合が異なるが、垂直配向モードに用いる場合には、好ましくは3〜50%、より好ましくは5〜30%、特に好ましくは10〜15%である。また、垂直配向以外のモードに用いる場合には、目標とするプレチルト角によって好ましい含有割合が異なるが、その上限は、好ましくは30%である。
前記特定重合体は、(イ)下記式(I−1)で表されるテトラカルボン酸二無水物と(ロ)下記式(I−2)で表されるジアミン化合物とを重縮合させることにより得られるポリアミック酸と、(ハ)特定構造を有するハロゲン化物、(ニ)特定構造を有するアルコールまたは(ホ)特定構造を有するフェノール類とを反応させてポリアミック酸エステルとし、さらに残留しているポリアミック酸構造を脱水閉環反応させることにより得られる。
Figure 2005037654
2N−S1−NH2 …(I−2)
上記式中、T1およびS1の定義は、上記式(I)に同じである。
例えば脂肪族および脂環族テトラカルボン酸二無水物および芳香族テトラカルボン酸二無水物を挙げることができる。
脂肪族および脂環族テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、3,5,6−トリカルボキシノルボルナン−2−酢酸二無水物、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]−フラン−1,3−ジオン、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸二無水物、ビシクロ[2.2.2]−オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。
また、芳香族テトラカルボン酸二無水物としては、例えばピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−フランテトラカルボン酸二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルホン二無水物、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルプロパン二無水物、3,3’,4,4’−パーフルオロイソプロピリデンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ビス(フタル酸)フェニルホスフィンオキサイド二無水物、p−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、m−フェニレン−ビス(トリフェニルフタル酸)二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルエーテル二無水物、ビス(トリフェニルフタル酸)−4,4’−ジフェニルメタン二無水物などを挙げることができる。
また、特定疎水基を有するテトラカルボン酸二無水物としては、例えば下記化学式(1)〜(14)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2005037654
これらのうち、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、ブタンテトラカルボン酸二無水物、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物および上記化学式(1)〜(14)で表される化合物が好ましい。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
また、ジアミン化合物としては、芳香族ジアミン、ヘテロ原子を有する芳香族ジアミン、脂肪族および脂環式ジアミン、ジアミノオルガノシロキサン等を挙げることができる。
芳香族ジアミンとしては、例えばp−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、1,5−ジアミノナフタレン、3,3−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス(4−アミノフェノキシ)プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−メチレン−ビス(2−クロロアニリン)、2,2’,5,5’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジクロロ−4,4’−ジアミノ−5,5’−ジメトキシビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,4.4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニルなどを挙げることができる。
ヘテロ原子を有する芳香族ジアミンとしては、例えばジアミノテトラフェニルチオフェンなどを挙げることができる。
脂肪族および脂環式ジアミンとしては、例えばメタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、4,4−ジアミノヘプタメチレンジアミン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、イソホロンジアミン、テトラヒドロジシクロペンタジエニレンジアミン、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインダニレンジメチレンジアミン、トリシクロ[6.2.1.02,7]−ウンデシレンジメチルジアミン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)などを挙げることができる。
ジアミノオルガノシロキサンとしては、例えばジアミノヘキサメチルジシロキサンなどが挙げられる。
また、特定疎水基を有するジアミン化合物としては、例えば、1−ドデシルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−テトラデシルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−ペンタデシルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−ヘキサデシルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−オクタデシルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−コレステリルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−コレスタニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ドデシルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、テトラデシルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、ペンタデシルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、ヘキサデシルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、オクタデシルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、コレステリルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、コレスタニルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、(2,4−ジアミノフェノキシ)パルミテート、(2,4−ジアミノフェノキシ)ステアリレート、(2,4−ジアミノフェノキシ)−4−トリフルオロメチルベンゾエート、下記式(15)および(16)で表される化合物などを挙げることができる。
Figure 2005037654
これらのうち、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,5−ジアミノナフタレン、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2’−ビス[4−(4−アミノ−2−トリフルオロメチルフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ジアミノ−2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル、4,4’−ビス[(4−アミノ−2−トリフルオロメチル)フェノキシ]−オクタフルオロビフェニル、1−ヘキサデシルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−オクタデシルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−コレステリルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、1−コレスタニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン、ヘキサデカノキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、オクタデシルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)、コレステリルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)およびコレスタニルオキシ(3,5−ジアミノベンゾイル)が好ましい。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
特定構造を有するハロゲン化物としては、例えば1−ブロモ−3−(4−カルコニルオキシ)プロパン、1−ブロモ−3−(4’−カルコニルオキシ)プロパン、1−ブロモ−4−(4−カルコニルオキシ)ブタン、1−ブロモ−4−(4’−カルコニルオキシ)ブタン、1−ブロモ−6−(4−カルコニルオキシ)ヘキサン、1−ブロモ−6−(4’−カルコニルオキシ)ヘキサン、1−クロロ−3−(4−カルコニルオキシ)プロパン、1−クロロ−3−(4’−カルコニルオキシ)プロパン、1−クロロ−4−(4−カルコニルオキシ)ブタン、1−クロロ−4−(4’−カルコニルオキシ)ブタン、1−クロロ−6−(4−カルコニルオキシ)ヘキサン、1−クロロ−6−(4’−カルコニルオキシ)ヘキサン、1−ブロモ−3−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)プロパン、1−ブロモ−3−(4−フルオロ−4’−カルコニルオキシ)プロパン、1−ブロモ−4−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)ブタン、1−ブロモ−4−(4−フルオロ−4’−カルコニルオキシ)ブタン、1−ブロモ−6−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)ヘキサン、1−ブロモ−6−(4−フルオロ−4’−カルコニルオキシ)ヘキサン、1−クロロ−3−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)プロパン、1−クロロ−3−(4−フルオロ−4’−カルコニルオキシ)プロパン、1−クロロ−4−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)ブタン、1−クロロ−4−(4−フルオロ−4’−カルコニルオキシ)ブタン、1−クロロ−6−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)ヘキサン、1−クロロ−6−(4−フルオロ−4’−カルコニルオキシ)ヘキサンなどが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
これらのうち、1−ブロモ−6−(4−カルコニルオキシ)ヘキサンまたは1−ブロモ−6−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)ヘキサンが好ましい。
特定構造を有するアルコールとしては、例えば、3−(4−カルコニルオキシ)−1−プロパノール、3−(4’−カルコニルオキシ)−1−プロパノール、1−4−(4−カルコニルオキシ)−1−ブタノール、4−(4’−カルコニルオキシ)−1−ブタノール、6−(4−カルコニルオキシ)−1−ヘキサノール、6−(4’−カルコニルオキシ)−1−ヘキサノール、3−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)−1−プロパノール、3−(4−フルオロ−4’−カルコニルオキシ)−1−プロパノール、4−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)−1−ブタノール、4−(4−フルオロ−4’−カルコニルオキシ)−1−ブタノール、6−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)−1−ヘキサノール、6−(4−フルオロ−4’−カルコニルオキシ)−1−ヘキサノールなどが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。これらのうち、6−(4−カルコニルオキシ)−1−ヘキサノールまたは6−(4’−フルオロ−4−カルコニルオキシ)−1−ヘキサノールが好ましい。
特定構造を有するフェノール類としては、例えば、4−ヒドロキシカルコン、4’−ヒドロキシカルコン、4’−ヒドロキシフルオロ−4−カルコンおよび4−フルオロ−4’−ヒドロキシカルコンなどが挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明において用いられる特定重合体の合成においては、その性状を改善し、さらに、プレチルト角発現性または垂直配向性などの機能を付与するために、特定構造を含むハロゲン化物、アルコールまたはフェノール類とともに、特定構造を含まないハロゲン化物、アルコールまたはフェノール類を用いることができる。
かかる他のハロゲン化物としては、例えば臭化セチル、臭化ステアリル、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル、塩化セチル、塩化ステアリル、塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピルおよび1,1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタン等を挙げることができる。これらのうち、臭化ステアリル、1,1,1−トリフルオロ−2−ヨードエタン、塩化セチルまたは塩化ステアリルが好ましい。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
また、他のアルコールとしては、例えばセチルアルコール、ステアリルアルコール、1,1,1−トリフルオロエタノール、メタノール、エタノール、イソプロパノールおよびノルマルプロパノール等が挙げられる。これらのうち、セチルアルコール、ステアリルアルコールまたは1,1,1−トリフルオロエタノールが好ましい。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
他のフェノール類としては、例えば、フェノール、クレゾール、4−セチルオキシフェノール、4−セチルフェノール、4−ステアリルオキシフェノール、4−ステアリルフェノールおよび4−トリフルオロメチルフェノール等を挙げることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
本発明において用いられる特定重合体は、前記(イ)テトラカルボン酸二無水物成分と(ロ)ジアミン成分を重縮合させてポリアミック酸を得て、次いで、必要に応じて触媒の存在下で、(ハ)特定構造を有するハロゲン化物、(ニ)特定構造を有するアルコールまたは(ホ)特定構造を有するフェノール類と反応させてポリアミック酸エステルとし、さらに残留しているポリアミック酸構造を脱水閉環反応させることにより得られる。
ポリアミック酸と特定構造を有するハロゲン化物を反応する際に用いられる触媒としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエトキシド、ナトリウムプロポキシド、カリウムプロポキシド、ナトリウムブトキシド、カリウムブトキシド、トリメチルアミン、トリエチルアミンおよびピリジン等の塩基触媒を挙げることができる。
ポリアミック酸と特定構造を有するアルコールまたはフェノール類を反応する際に用いられる触媒としては、例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミドおよびクロロギ酸メチル等のような脱水触媒を挙げることができる。これらの脱水触媒は、必要に応じて、ジメチルアミノピリジン等の助触媒と組み合わせて用いることができる。
ポリアミック酸エステル中に残留しているポリアミック酸構造の脱水閉環反応は、(a)ポリアミック酸エステルを加熱する方法により、または(b)ポリアミック酸エステルを有機溶媒に溶解し、この溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加し必要に応じて加熱する方法により行われる。
上記(a)のポリアミック酸エステルを加熱する方法における反応温度は、好ましくは50〜200℃であり、より好ましくは60〜170℃である。反応温度が50℃未満では脱水閉環反応が十分に進行せず、反応温度が200℃を超えると得られるイミド化重合体の分子量が低下することがある。
一方、上記(b)のポリアミック酸エステルの溶液中に脱水剤および脱水閉環触媒を添加する方法において、脱水剤としては、例えば無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸などの酸無水物を用いることができる。脱水剤の使用量は、残留しているポリアミック酸の繰り返し単位1モルに対して0.05〜100モルとするのが好ましい。また、脱水閉環触媒としては、例えばピリジン、コリジン、ルチジン、トリエチルアミンなどの3級アミンを用いることができる。しかし、これらに限定されるものではない。脱水閉環触媒の使用量は、使用する脱水剤1モルに対して0.01〜10モルとするのが好ましい。なお、脱水閉環反応に用いられる有機溶媒としては、ポリアミック酸の合成に用いられるものとして例示した有機溶媒と同じものを挙げることができる。脱水閉環反応の反応温度は、好ましくは0〜180℃であり、より好ましくは10〜150℃である。
溶剤
本発明の液晶配向剤は、上記式(I)で表される構造および上記式(IV)で表される構造を有する重合体の溶液を含有してなる。この際用いられる溶剤としては、該重合体を溶解し得る有機溶剤であれば特に制限はない。このような溶媒としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素およびヘキサメチルホスホルトリアミドなどの非プロトン系極性溶媒;m−クレゾール、キシレノール、フェノールおよびハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒;クロロベンゼン、ジクロロエタンおよびテトラクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素系溶媒;シクロヘキサノンのようなケトン系溶媒を例示することができる。これらは、単独でまたは2種以上組み合わせて使用できる。なお、前記溶媒には、用いられる重合体の貧溶媒を、重合体が析出しない範囲で併用することができる。
その他の添加剤
本発明において用いられる液晶配向剤は、プレチルト角の安定化および塗膜強度アップのために、種々の熱硬化性の架橋剤を含有することもできる。熱硬化架橋剤としては、例えば多官能エポキシ含有化合物が有効であり、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂、グリシジルジアミン系エポキシ樹脂、複素環式エポキシ樹脂およびエポキシ基含有アクリル樹脂などが使用できる。市販品では、例えばエポライト400E、同3002(共栄社油脂化学工業(株)製)、エピコート828、同152およびエポキシノボラック180S(油化シェルエポキシ(株)製)などを挙げることができる。
さらに、前述の多官能エポキシ含有化合物を使用する際、架橋反応を効率良く進行させる目的で、1−ベンジル−2−メチルイミダゾールなどの塩基性触媒を添加することができる。
また、本発明の液晶配向剤は、基板との接着性を改善する目的で、官能性シラン含有化合物を含有することができる。官能性シラン含有化合物としては、例えば、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、2−アミノプロピルトリメトキシシラン、2−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−エトキシカルボニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−トリエトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、N−トリメトキシシリルプロピルトリエチレントリアミン、10−トリメトキシイシリル−1,4,7−トリアザデカン、10−トリエトキシシリル−1,4,7−トリアザデカン、9−トリメトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、9−トリエトキシシリル−3,6−ジアザノニルアセテート、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(オキシエチレン)−3−アミノプロピルトリエトキシシランおよび特開昭63−291922号公報記載のテトラカルボン酸二無水物とアミノ基含有シラン化合物との反応物などを挙げることができる。
液晶配向膜
本発明の液晶配向剤を用いて液晶配向膜を形成する方法としては、例えば次の方法が挙げられる。まず、透明導電膜が設けられた基板の透明導電膜側に、本発明の液晶配向剤をロールコーター法、スピンナー法または印刷法等により塗布し、40〜200℃の温度で加熱して塗膜を形成する。塗膜の膜厚は、固形分として、好ましくは0.001〜1μm、より好ましくは0.005〜0.5μmである。前記基板としては、例えばガラスまたはポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン若しくはポリカーボネート等のプラスチックフィルムからなる透明基板を用いることができる。前記透明導電膜としては酸化インジウム系や酸化スズ系の膜などを用いることができる。これらの透明導電膜のパターニングにはフォトリソ法や印刷法等が適用可能である。液晶配向剤の塗布に際しては、基板および透明導電膜と塗膜との接着性をさらに良好にするために、基板および透明導電膜上に、予め官能性シラン含有化合物またはチタネート等を塗布することもできる。
次いで、前記塗膜に直線偏光ないしは部分偏光された放射線または無偏光の放射線を照射し、場合によってはさらに150〜250℃の温度で加熱処理を行い、液晶配向能を付与する。放射線としては、150nm〜800nmの波長を有する紫外線および可視光線を用いることができる。特に、320nm〜450nmの波長を有する紫外線が好ましい。用いた放射線が直線偏光ないしは部分偏光である場合には、照射は基板面に垂直の方向から行ってもよいし、プレチルト角を付与するために斜め方向から行ってもよく、さらに、これらを組み合わせて行ってもよい。無偏光の放射線を照射する場合には、照射の方向は基板面に対し斜めとなる必要がある。前記光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプまたはエキシマーレーザー等が使用できる。前記の好ましい波長領域の紫外線は、フィルターまたは回折格子を前記光源と併用する手段等により得ることができる。簡便には、例えばパイレックス(登録商標)ガラス製偏光板などの320nmより短い波長の紫外線を透過しないものを、前記光源とともに用いることにより得られる。
液晶表示素子
本発明の液晶配向剤を用いて形成される液晶表示素子は、例えば次のようにして製造される。まず、前記液晶配向膜が形成された基板2枚を先に照射した直線偏光放射線の偏光方向が所定の角度となるよう対向させてシール剤で貼り合わせた後、液晶を注入し、注入孔を封止して液晶セルを組み立てる。この際、液晶が等方相をとる温度までセルを加熱した後、室温まで冷却することにより、液晶注入時の流動配向を除去することが望ましい。次いで、セルの両面に、偏光板の偏光方向がそれぞれ前記直線偏光放射線の偏光方向と所定の角度をなすように偏光板を貼り付けて液晶表示素子とする。液晶配向膜が水平配向性である場合には、照射される直線偏光放射線の偏光方向のなす角度および各基板と偏光板との角度を調整することにより、任意にTN型、STN型またはIPS型などの液晶表示素子を得ることができる。一方、液晶配向膜が垂直配向性である場合には、液晶配向膜が形成された2枚の基板における配向容易軸の方向が平行となるようにセルを構成し、これに偏光板をその偏光方向が配向容易軸と45度の角度をなすように貼り合わせることにより、垂直配向型液晶セルを有する液晶表示素子とすることができる。
前記シール剤としては、例えば硬化剤およびスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有したエポキシ樹脂等を用いることができる。
前記液晶としては、ネマティック型液晶、スメクティック型液晶などを用いることができる。TN型液晶セル、STN型液晶セルの場合には、ネマティック型液晶を形成させる正の誘電異方性を有する液晶分子からなるものが好ましく、例えばシッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶、フェニルシクロヘキサン系液晶、エステル系液晶、ターフェニル系液晶、ビフェニルシクロヘキサン系液晶、ピリミジン系液晶、ジオキサン系液晶、ビシクロオクタン系液晶またはキュバン系液晶等が用いられる。また前記液晶に、例えばコレスチルクロライド、コレステリルノナエートおよびコレステリルカーボネート等のコレステリック液晶や商品名C−15またはCB−15(メルク社製)として販売されているようなカイラル剤等をさらに添加して使用することもできる。さらに、p−デシロキシベンジリデン−p−アミノ−2−メチルブチルシンナメート等の強誘電性液晶も使用することができる。また、垂直配向型液晶セルの場合には、ネマティック型液晶を形成させる負の誘電異方性を有する液晶分子からなるものが好ましく、例えば、ジシアノベンゼン系液晶、ピリダジン系液晶、シッフベース系液晶、アゾキシ系液晶、ビフェニル系液晶またはフェニルシクロヘキサン系液晶等が用いられる。なお、IPS型液晶セルの場合には、前述したネマティック型液晶を形成させる正負いずれの誘電異方性を有する液晶分子からなるものも好適に用いることができる。
液晶セルの外側に使用される偏光板としては、例えばポリビニルアルコールを延伸配向させながらヨウ素を吸収させたH膜と呼ばれる偏光膜を酢酸セルロース保護膜で挟んだ偏光板、またはH膜そのものからなる偏光板等を挙げることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
合成例1
ポリアミック酸の重合
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物0.1モル(22.4g)とp−フェニレンジアミン0.1モル(10.8g)をN−メチル−2−ピロリドン300gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。次いで、反応混合物を大過剰のメタノールに注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させて、ポリアミック酸(以下、「重合体1a」という)27.4gを得た。
特定重合体の合成
16.6gの重合体1aにN−メチル−2−ピロリドン350g、1−ブロモ−8−(4−カルコニルオキシ)オクタン20.6gおよび炭酸カリウム6.9gを添加し、120℃で4時間反応させた。次いで、反応混合液を水に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。得られた沈殿物を水で洗浄し減圧下で15時間乾燥させて、ポリアミック酸エステル31.4g(以下、「重合体1b」という)を得た。
16.5gの重合体1bに、N−メチル−2−ピロリドン250g、ピリジン15.8gおよび無水酢酸10.2gを添加し、120℃で4時間イミド化反応をさせた。次いで、反応混合液を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後メタノールで洗浄し減圧下で15時間乾燥させて、特定重合体(以下、「重合体1c」という)14.8gを得た。
合成例2
特定重合体の合成
16.6gの重合体1a、16.2gの6−(4−カルコニルオキシ)−1−ヘキサノールおよび6gのジメチルアミノピリジンを100mlのクロロホルムに加えた。この混合物を撹拌しつつ、ジシクロヘキシルカルボジイミド12gを加え、さらに3時間撹拌を継続した。得られた反応溶液から沈殿を濾別、除去したのち、溶液を0.5規定塩酸、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、純水で順次洗浄し、次いで、反応混合液をメタノールに注ぎ、反応生成物を沈澱させた。得られた沈殿物を水で洗浄し減圧下で15時間乾燥させて、ポリアミック酸エステル(以下、「重合体2b」という)30.7gを得た。
15.9gの重合体2bに、N−メチル−2−ピロリドン250g、ピリジン15.8gおよび無水酢酸10.2gを添加し、120℃で4時間イミド化反応をさせた。次いで、反応混合液を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後メタノールで洗浄し減圧下で15時間乾燥させて、特定重合体(以下、「重合体2c」という)14.2gを得た。
合成例3
ポリアミック酸の重合
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物0.1モル(22.4g)、p−フェニレンジアミン0.09モル(9.73g)および1−オクタデカノキシ−2,4−ジアミノベンゼン0.01モル(3.77g)をN−メチル−2−ピロリドン300gに溶解させ、60℃で6時間反応させた。
次いで、反応混合物を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後、メタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥させて、ポリアミック酸(以下、「重合体3a」という)33.7gを得た。
特定重合体の合成
重合体3a 17.9gにN−メチル−2−ピロリドン350g、1−ブロモ−6−(4−カルコニルオキシ)オクタン20.6gおよび炭酸カリウム6.9gを添加し、120℃で4時間反応させた。
次いで、反応混合液を水に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。得られた沈殿物を水で洗浄し減圧下で15時間乾燥させて、ポリアミック酸エステル(以下、「重合体3b」という)34.3gを得た。
17.2gの重合体3bに、N−メチル−2−ピロリドン250g、ピリジン15.8gおよび無水酢酸10.2gを添加し、120℃で4時間イミド化反応をさせた。次いで、反応混合液を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後メタノールで洗浄し減圧下で15時間乾燥させて、特定重合体(以下、「重合体3c」という)14.6gを得た。
比較合成例1
イミド化反応
20.0gの重合体1aに、N−メチル−2−ピロリドン380g、ピリジン9.5gおよび無水酢酸12.3gを添加し、120℃で4時間イミド化反応をさせた。次いで、反応混合液を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。その後メタノールで洗浄し減圧下で15時間乾燥させて、ポリイミド(以下、「重合体Ab」という)15.3gを得た。
比較合成例2
ポリメタクリレートの合成
4’−メタクリロイロキシカルコン(2g)およびアゾビスイソブチロニトリル(50mg)をテトラヒドロフラン(10ml)に溶解し、窒素雰囲気下で10時間加熱還流した。粘凋な反応混合物をメタノール中に投入しポリマーを沈殿させ、乾燥後2.2gのポリマーBbを得た。
参考例
比較合成例で得られた重合体Abをγ−ブチロラクトンに溶解させて固形分濃度4重量%の溶液とし、この溶液を孔径1μmのフィルターで濾過して、液晶配向剤溶液を調製した。この溶液をITO膜からなる透明電極付きガラス基板の透明電極面上に、膜厚が0.1μmになるようにスピンナーを用いて塗布し、180℃で1時間乾燥させて薄膜を形成した。この薄膜に、ナイロン製の布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンを用いて、ロールの回転数500rpm、ステージの移動速度1cm/秒でラビング処理を行った。次に、前記ラビング処理を行った一対の基板について、液晶配向膜を形成した面に直径17μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷塗布した後、ラビング方向が直交するように基板を重ね合わせて圧着し、150℃で1時間かけて接着剤を熱硬化させた。次いで、液晶注入口より一対の基板間に、ネマティック型液晶(メルク社製、ZLI−1565)を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止した。さらに、液晶注入時の流動配向を除くために、これを150℃で加熱してから室温まで徐冷した後、偏光板を、その偏光方向が各基板の液晶配向膜のラビング方向と一致するように、基板の外側両面に貼り合わせて液晶表示素子を作製したところ、液晶の配向性は良好であった。電圧5Vを印加すると、印加した電圧のON−OFFに応答して液晶表示素子の明暗の変化が観察された。
実施例1
合成例1で得られた特定重合体1cを用いて、参考例と同様に基板上に薄膜を形成した。
薄膜表面に、Hg−Xeランプを用いて、パイレックス(登録商標)ガラス製偏光板SPF−50C−32(シグマ光機製)を通して、365nmの波長を主とする直線偏光した紫外線5J/cm2を照射した。次に、液晶配向膜を重ね合わせる向きをラビング方向の代わりに紫外線の偏光方向に従った以外は、参考例と同様の方法で液晶表示素子を作製したところ、液晶の配向性は良好であった。参考例と同様の条件で電圧を印加すると、印加した電圧のON−OFFに応答して、液晶表示素子の明暗の変化が観察された。また、He−Neレーザー光を用いる結晶回転法によりプレチルト角を測定したところ、0.1°であった。
実施例2〜3
合成例2〜3で得られた特定重合体2cまたは3cを用いた以外は、実施例1と同様に液晶表示素子を作製したところ、いずれも液晶の配向性は良好であった。実施例1と同様の条件で電圧を印加すると、印加した電圧のON−OFFに応答して、液晶表示素子の明暗の変化が観察された。また、プレチルト角はそれぞれ、0.2°および11°であった。
実施例4
合成例3で得られた特定重合体3cを用い、液晶配向膜を重ね合せる向きを照射された紫外線の偏光方向が互いに逆平行となるようにし、液晶として負の誘電異方性を有するネマチック液晶(メルク社製、MLC−6608)を用い、さらに、偏光板の張り合せ方向が紫外線の偏光方向と45度の角度をなすようにした以外は、実施例1と同様に液晶表示素子を作製した。
この液晶表示素子においては、液晶は垂直(ホメオトロピック)配向しており、その配向性は良好であった。また、そのプレチルト角は89度であった。電圧12Vを印加したところ、照射した紫外線の偏光面に平行な液晶配向が観察された。
実施例5
合成例1で得られた特定重合体1cを用い、基板としてITO膜からなる櫛形透明電極を有するガラス基板を用いた以外は実施例1と同様にして薄膜を形成した。
基板を100℃に加熱した状態で、薄膜表面に、Hg−Xeランプを用い、パイレックス(登録商標)ガラス製偏光板SPF−50C−32(シグマ光機製)を通して、365nmの波長を主とする直線偏光した紫外線を、紫外線の偏光方向と櫛形電極の長手方向とのなす角が90°になる角度で照射した。照射量は5J/cm2であった。この露光工程により液晶配向膜が形成された2枚の基板を、液晶配向方向が平行になるように貼り合わせてセル厚3.5μmのセルを作成し、液晶MLC−2043(メルク社製)を注入し、IPSモードの液晶表示素子を作製した。得られた素子の液晶配向性は良好であり、オン−オフ時の応答特性を下記評価法により評価したところ、立ち下がり特性は15m秒で、応答性に優れたものであった。また、クリスタルローテーション法により測定した液晶のプレチルト角は0.1°であった。なお、得られた素子の視覚特性を図1に示す。
さらに、電圧増加スイープ(up)と電圧減少スイープ(down)における透過率―電圧特性(ヒステリシス特性)の評価結果を図2に示す。図2よりヒステリスは殆ど見られなく、残像現象が殆ど発生しない優れたIPS表示特性が達成されていることがわかる。
<応答特性の評価方法>
中間調表示状態となる電圧を液晶セルに印加した後、電圧をオフとしたときの時刻をT1とし、液晶セルの透過率がオフ時透過率の10%になったときの時刻をT2として、T2−T1の値を求めた。この値が小さいほど、液晶表示素子の応答特性(立ち下がり特性)は良好である。なお、液晶セルに印加した電圧は、矩形波64Hzで印可電圧は2.5Vであった。
比較例1
比較合成例で得られた重合体Abを用い、実施例1と同様にして基板上に薄膜を形成した後、直線偏光紫外線を照射して液晶配向膜を作成した。次に、これを用いて液晶表示素子を作製したところ、液晶の配向は観察されなかった。
比較例2
比較合成例で得られた重合体Bbを用い、実施例1と同様にして基板上に薄膜を形成した後、直線偏光紫外線を照射して液晶配向膜を作成した。次に、これを用いて液晶表示素子を作製したところ、熱硬化における耐熱性(150℃)が悪いため、配向性能が失われたため、液晶の配向は観察されなかった。
実施例5で得られた本発明の液晶表示素子についての視覚特性を表す評価図。 実施例5で得られた本発明の液晶表示素子についての透過率−電圧特性におけるヒステリシス評価図。

Claims (2)

  1. 下記式(I)
    Figure 2005037654
    (ここで、S1は2価の有機基であり、T1は4価の有機基であり、Z1およびZ2は互いに独立に水酸基または1価の有機基であり、Z1およびZ2のうち少なくとも1つは、下記式(II)
    −R2−P2−CH=CH−CO−Q2 …(II)
    (ここで、Q2は芳香環を有する1価の有機基であり、P2は芳香環を有する2価の有機基であり、R2は2価の結合基である、)
    で表される1価の有機基および下記式(III)
    −R3−P3−CO−CH=CH−Q3 …(III)
    (ここで、Q3は芳香環を有する1価の有機基であり、P3は芳香環を有する2価の有機基であり、R3は2価の結合基である、)
    で表される1価の有機基よりなる群から選ばれる少なくとも1種の基である、)
    で表される構造
    および下記式(IV)
    Figure 2005037654
    (ここで、S1およびT1の定義は式(I)と同じである。)
    で表される構造を有する重合体を含有することを特徴とする液晶配向剤。
  2. 請求項1に記載の液晶配向剤を用いた液晶配向膜を有する液晶表示素子。
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