JP2006279032A - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体層の表面準位によって生じる逆方向バイアス時のリーク電流を低減する半導体装置を実現できるようにする。
【解決手段】半導体装置は、基板1の上に形成された第1の半導体層4と、第1の半導体層4の上に互いに間隔をおいて形成されたショットキー電極7及びオーミック電極8と、ショットキー電極7及びオーミック電極8を露出し且つ第1の半導体層4の上を覆うように形成された第2の半導体層5とを備えている。第2の半導体層5は、第1の半導体層4と比べてバンドギャップが大きい半導体層である。
【選択図】図1
【解決手段】半導体装置は、基板1の上に形成された第1の半導体層4と、第1の半導体層4の上に互いに間隔をおいて形成されたショットキー電極7及びオーミック電極8と、ショットキー電極7及びオーミック電極8を露出し且つ第1の半導体層4の上を覆うように形成された第2の半導体層5とを備えている。第2の半導体層5は、第1の半導体層4と比べてバンドギャップが大きい半導体層である。
【選択図】図1
Description
本発明は、窒化物系半導体材料を用いたショットキー電極を有する半導体装置及びその製造方法に関する。
インジウム(In)、アルミニウム(Al)及びガリウム(Ga)を含み、一般式がInxAlyGa1-x-yN(0≦x,y≦1、x+y≦1)で表されるIII−V族窒化物系半導体は、高い破壊電界や高い飽和電子速度といった従来のSiやGaAsにない特長を有している。さらにAlGaNとGaNとに代表されるヘテロ接合においては、自発分極及びピエゾ分極の効果によりヘテロ界面に1×1013cm-2と極めて高濃度の2次元電子ガス(2DEG)が発生する。これらの特性を活かして、近年、窒化物系半導体を用いた電界効果トランジスタ(FET)やショットキーバリアダイオード(SBD)といった電子デバイスの開発が活発に行われている。
III−V族窒化物系半導体を用いたデバイスの開発においては、耐圧の向上とリーク電流の低減が特に重要である。GaN系の材料は高い破壊電界を有しているが、FETやSBDといったデバイスにおいては、特定の場所に電界が集中するため、破壊電界と比べて遙かに低い電圧においてデバイスのブレークダウンが生じてしまう。また、GaN系の材料には深い表面準位が生じやすく、この深い表面準位を介して電極間にリーク電流が流れてしまう。
電界集中を低減し耐圧を向上させる方法として、FETにおいてはゲート電極をフィールドプレートを備えた構造とする方法が知られている(例えば、特許文献1及び非特許文献1を参照。)。
以下に、従来のフィールドプレートを備えたFETについて図を用いて説明する。図10は、従来のFETの断面構造を示している。図10に示すように、サファイア基板51の上に窒化アルミニウム(AlN)からなるバッファ層52を介してアンドープで厚さ1μmの窒化ガリウム(GaN)層53及びn型ドープで厚さ25nmの窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)層54が順次形成されている。AlGaN層54の上には、オーミック電極であるソース電極56及びドレイン電極57が互いに間隔をおいて形成され、ソース電極56とドレイン電極57との間には、ショットキー電極であるゲート電極58が形成されている。ゲート電極58は、SiN膜59の上面におけるドレイン電極57の側にひさし状に張り出すように形成されている。
ドレイン電極57に高電圧が印加されたときには、一般的にゲート電極58のドレイン側の端部58bの電界が最も高くなる。しかし、SiN膜59の上におけるドレイン電極57の側にゲート電極の一部がひさし状に伸張されたフィールドプレート部58aが設けられている。この構成により、ゲート電極58とドレイン電極57との間の電界分布はフィールドプレート部58aにも分散されるので、ゲート電極のドレイン側の端部58bの電界強度が低減され、その結果、デバイスの耐圧が向上する。
SBDにおいても、ショットキー電極とオーミック電極との間において、FETと同様の電界の集中が生じるため、ショットキー電極にオーミック電極の側に張り出したフィールドプレート部を設けることにより、耐圧を向上させることが可能である。
また、AlGaN層54の表面がSiN膜59により覆われた構造となるため、AlGaN層54が空気中に露出している場合と比べてリーク電流を低減することができる。
特開2004-200248号公報
エレクトロニクスレターズ(Electronics Letters)、2001年、37巻、 3号、 p.196-197
しかしながら、従来例においては耐圧の向上は実現できるが、逆バイアス時におけるリーク電流の低減にはほとんど効果がないという問題がある。
III−V族窒化物半導体を用いたデバイスの表面層には、一般的に比較的バンドギャップが小さくGaとAlとの混晶であるAlGaNが用いられる。AlGaN表面には結晶欠陥が多数存在しており、これらが深い表面準位を形成しているため逆バイアス時には、この表面準位を介して電極間にリーク電流が流れる。しかし、AlGaN層の表面をSiN膜により覆ったとしても、表面準位を低減する効果はほとんど期待できず、リーク電流をほとんど低減することができない。
本発明は前記従来の問題を解決し、半導体層の表面準位によって生じる逆方向バイアス時のリーク電流を低減する半導体装置を実現できるようにすることを目的とする。
前記の目的を達成するため、本発明は半導体装置をバンドギャップが大きい表面保護半導体層を備えた構成とする。
具体的に本発明の半導体装置は、基板の上に形成された第1の半導体層と、第1の半導体層の上に互いに間隔をおいて形成されたショットキー電極及びオーミック電極と、ショットキー電極及びオーミック電極を露出し且つ第1の半導体層の上面を覆うように形成され、第1の半導体層と比べてバンドギャップが大きい第2の半導体層とを備えていることを特徴とする。
本発明の半導体装置によれば、第1の半導体層の上面を覆うように形成され、第1の半導体層と比べてバンドギャップが大きい第2の半導体層を備えているため、第1の半導体層が露出しておらず、バンドギャップが大きく安定な第2の半導体層により第1の半導体層の表面における表面準位を低減することができる。従って、逆バイアスを印加した際にオーミック電極とショットキー電極との間に生じるリーク電流を小さくすることが可能となる。
本発明の半導体装置において、ショットキー電極におけるオーミック電極側の側部は、第2の半導体層の上面においてオーミック電極側に張り出すように形成されていることが好ましい。このような構成であれば、フィールドプレート効果によりショットキー電極のオーミック電極側の端部に電界が集中することを防止できるので、オーミック電極とショットキー電極との間の耐圧を向上させることができる。また、第2の半導体層と第1の半導体層との間に2次元電子ガスが生じるため、ショットキー電極と第1の半導体層との実質的な接触面積が大きくなるので、順方向電流を増大させることもできる。
この場合において、第2の半導体層の上に該第2の半導体層と接して形成された絶縁膜をさらに備え、ショットキー電極におけるオーミック電極側の側部は、絶縁膜の上面においてオーミック電極側に張り出すように形成されていることが好ましい。このような構成とすることにより、ショットキー電極と第2の半導体層とが接している部分における電界集中を緩和することが可能となり、耐圧をより向上させることが可能となる。
この場合において、絶縁膜は窒化シリコンからなることが好ましい。このような構成とすることにより、第2の半導体層の表面における表面準位の低減が期待できる。
本発明の半導体装置において、第2の半導体層は、第1の半導体層の上にエピタキシャル成長させて形成したエピタキシャル層であることが好ましい。このような構成とすることにより、第1の半導体層の表面の原子が再配列することにより発生する表面準位を低減することができるので、リーク電流を確実に低減できる。また、第2の半導体層と第1の半導体層との間に2次元電子ガスを確実に発生させ、順方向電流を増大させることができる。
本発明の半導体装置は、第1の半導体層と基板との間に形成され、第1の半導体層と比べてバンドギャップが小さい第3の半導体層をさらに備えていることが好ましい。この場合において、第1の半導体層は、一般式がAlxGa1-xN(0.15≦x≦0.35)で表される化合物であり、第2の半導体層は、一般式がAlyGa1-yN(x+0.15≦y≦1)で表される化合物であり、第3の半導体層は窒化ガリウムであることが好ましい。このような構成であれば、第3の半導体層の上に第1の半導体層を結晶成長させることが容易で、第3の半導体層と第1の半導体層との界面に高濃度の2次元電子ガスを発生させることができる。また、第1の半導体層と第2の半導体層とのバンドギャップの差が十分に大きいためリーク電流を確実に低減できる。
本発明の半導体装置において、第1の半導体層はn型の不純物を含むことが好ましい。このような構成とすることにより、第1の半導体層にチャネルを形成することができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、基板の上に第1の半導体層及び該第1の半導体層と比べてバンドギャップが大きい第2の半導体層を順次形成する工程(a)と、第2の半導体層に第1の半導体層を露出する第1の開口部を形成する工程(b)と、第2の半導体層における第1の開口部とは離れた位置に、第1の半導体層を露出する第2の開口部を形成する工程(c)と、第1の半導体層の上における第1の開口部から露出する部分にショットキー電極を形成する工程(d)と、第1の半導体層の上における第2の開口部から露出する部分にオーミック電極を形成する工程(e)とを備えていることを特徴とする。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、第1の半導体層の上における第1の開口部から露出する部分にショットキー電極を形成する工程と、第1の半導体層の上における第2の開口部から露出する部分にオーミック電極を形成する工程とを備えているため、電極が形成された第1の半導体層の上に第1の半導体層と比べてバンドギャップが大きい第2の半導体層が形成された、リーク電流が小さい半導体装置を得ることができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(d)において、ショットキー電極は、第2の半導体層の上面におけるオーミック電極の側に張り出すように形成することが好ましい。このような構成とすれば、ショットキー電極のオーミック電極側の端部に生じる電界集中をフィールドプレート効果により緩和することができるので、高耐圧の半導体装置を得ることができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(a)において、第2の半導体層は、第1の半導体層の上にエピタキシャル成長させることが好ましい。このような構成とすることにより、第1の半導体層の表面の原子が再配列することにより発生する表面準位を低減することができるので、リーク電流を確実に低減できる。また、第2の半導体層と第1の半導体層との界面に2次元電子ガスを発生させることが可能となり、順方向電流を増大させることができる。
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(a)において、第2の半導体層を、第1の半導体層の上面における第1の開口部の形成領域にマスクを形成した後に、第1の半導体層の上にエピタキシャル成長させ、工程(b)において、第1の開口部を、マスクを除去することにより形成することが好ましい。このような構成とすることにより、第2の半導体層をエッチングすることなく第1の開口部を形成できるので、第1の半導体層及び第2の半導体層にエッチングによるダメージを与えることがない。また、第1の半導体層の表面をオーバーエッチングする恐れもない。
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(d)よりも前に、第2の半導体層の上に絶縁膜を形成する工程と、絶縁膜に、第2の半導体層の上面における第1の開口部形成領域を内包する領域を露出させる第2の開口部を形成する工程とをさらに備え、工程(d)において、ショットキー電極は、第2の開口部を埋め且つ絶縁膜の上面におけるオーミック電極の側に張り出すように形成することが好ましい。このような構成とすることにより、ショットキー電極が第2の半導体層と接している部分における電界集中を緩和することが可能となる。
本発明の半導体装置の製造方法は、工程(a)よりも前に、基板の上に、第1の半導体層と接し且つ第1の半導体層と比べてバンドギャップが小さな第3の半導体層を形成する工程をさらに備えていることが好ましい。この場合において、第1の半導体層は、一般式がAlxGa1-xN(0.15≦x≦0.35)で表される化合物であり、第2の半導体層は、一般式がAlyGa1-yN(x+0.15≦y≦1)で表される化合物であり、第3の半導体層は窒化ガリウムであることが好ましい。このような構成とすることにより、第1の半導体層と第2の半導体層とのバンドギャップの差を十分に大きくすることができるので、リーク電流の小さい半導体装置を得ることができる。
本発明の半導体装置の製造方法において、第1の半導体層はn型の不純物を含むことが好ましい。このような構成とすることにより、第1の半導体層にチャネルを形成することができる。
本発明に係る半導体装置によれば、半導体層の表面準位によって生じる逆方向バイアス時のリーク電流を低減する半導体装置を実現できる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は第1の実施形態に係る半導体装置の断面構成を示している。図1に示すように本実施形態の半導体装置はショットキーバリアダイオード(SBD)である。サファイアからなる基板1の上に形成されたAlNからなるバッファ層2の上に、アンドープで厚さが1μmのGaNからなるチャネル層3と、部分的にn型不純物がドープされた厚さ25nmのAl0.25Ga0.75Nからなる電子供給層4と、ノンドープで厚さ10nmのAlNからなる保護半導体層5とが下から順にエピタキシャル成長されている。保護半導体層5を貫通して電子供給層4と接するように、厚さが10nmのチタン(Ti)及び厚さが200nmのアルミニウム(Al)が下から順次積層されたオーミック電極7と、厚さが50nmのニッケル(Ni)及び厚さが200nmの金(Au)が下から順次積層されたショットキー電極8とが互いに間隔をおいて形成されている。
本発明の第1の実施形態について図面を参照して説明する。図1は第1の実施形態に係る半導体装置の断面構成を示している。図1に示すように本実施形態の半導体装置はショットキーバリアダイオード(SBD)である。サファイアからなる基板1の上に形成されたAlNからなるバッファ層2の上に、アンドープで厚さが1μmのGaNからなるチャネル層3と、部分的にn型不純物がドープされた厚さ25nmのAl0.25Ga0.75Nからなる電子供給層4と、ノンドープで厚さ10nmのAlNからなる保護半導体層5とが下から順にエピタキシャル成長されている。保護半導体層5を貫通して電子供給層4と接するように、厚さが10nmのチタン(Ti)及び厚さが200nmのアルミニウム(Al)が下から順次積層されたオーミック電極7と、厚さが50nmのニッケル(Ni)及び厚さが200nmの金(Au)が下から順次積層されたショットキー電極8とが互いに間隔をおいて形成されている。
本実施形態のSBDは、バンドギャップが大きく表面が安定であり、表面準位が少ないAlNからなる保護半導体層5が表面に設けられており、表面準位が多いAlGaNからなる電子供給層4が露出していないため、電子供給層4の表面準位に起因して逆バイアス時に発生するリーク電流を大幅に低減することができる。
なお、本実施形態において電子供給層4にAl0.25Ga0.75Nを用いたが、一般式がAlxGa1-xN(0.15≦x≦0.35)で表されるAlの混晶比xが0.15以上且つ0.35以下の化合物を用いることが好ましい。このような組成のAlGaNであればGaNからなるチャネル層3の上に結晶成長させやすく、またチャネル層3との界面に高濃度の2DEGを発生させることができる。
また、保護半導体層5にGaを含まないAlNを用いる例を示したが、一般式がAlyGa1-yN(0.15+x≦y≦1)で表される電子供給層4と比べてバンドギャップが大きい化合物を用いることができる。このような範囲であれば電子供給層4とのバンドギャップの差が十分に大きく、表面を安定化する効果が期待できる。
さらに、チャネル層3、電子供給層4及び保護半導体層5のうち少なくともチャネル層3には、Inを含むIII−V属窒化物半導体を用いてもよい。
なお、本実施形態の半導体装置はSBDとしたが、同様の構成はFETにも適用可能である。この場合、AlNにより表面準位の影響が低減されることにより、高い周波数においてドレイン電流が低下する周波数分散という現象を改善する効果が得られる。
なお、保護半導体層5に用いるAlN膜はエピタキシャル成長された単結晶膜に限らない。例えば、スパッタ法等でAlNの多結晶膜を形成してもよい。この場合、低パワーでのスパッタ条件を用いたり、スパッタ後に熱処理を行ったりすることにより、電子供給層4の表面にダメージが入ることを防ぐことができる。従って、エピタキシャル成長を用いて保護半導体層5を形成した場合と同様に、表面準位の影響が低減されSBDやFETの特性が改善される。
(第1の実施形態の第1変形例)
以下に、第1の実施形態の第1変形例について図面を参照して説明する。図2は第1の実施形態の第1変形例に係る半導体装置の断面構成を示している。図2において図1と同一の構成要素には同一の符号を附すことにより説明を省略する。
以下に、第1の実施形態の第1変形例について図面を参照して説明する。図2は第1の実施形態の第1変形例に係る半導体装置の断面構成を示している。図2において図1と同一の構成要素には同一の符号を附すことにより説明を省略する。
図2に示すように本変形例の半導体装置は、ショットキー電極8に、保護半導体層5の上にひさし状に張り出したフィールドプレート部8aが設けられている。フィールドプレート部8aを設けることにより、逆バイアス時にはショットキー電極8のオーミック電極7側の端部8bにおける電界が緩和されるためSBDの耐圧が向上する。
また、順バイアス時においてはフィールドプレート部8aの下側における保護半導体層5と 電子供給層4との界面に2次元電子ガス(2DEG)が発生するため、ショットキー電極8と電子供給層4との実効的な接触面積が広がるので、大きな順バイアス電流を流すことが可能となる。
フィールドプレート部8aの大きさは、ショットキー電極8とオーミック電極7との間隔、ショットキー電極8が電子供給層4の表面と接触する部分の長さ、半導体素子の使用条件等に応じて適宜決定すればよい。例えば、ショットキー電極8とオーミック電極7との間隔が3μmで、ショットキー電極8が電子供給層4の表面と接触する部分の長さが4μmの場合には、フィールドプレート部8aと保護半導体層5の表面と接触する部分の長さを2μmとすればよい。
なお、本実施形態においては、フィールドプレート部8a以外の部分についても、ショットキー電極8が保護半導体層5の上にわずかに張り出すように形成されており、オーミック電極7についても保護半導体層5の上にわずかに張り出すよう形成されている。このようにすることにより、電子供給層4の表面が露出しないようにすることができるため、電子供給層4の表面を安定化させる効果が得られ、SBDの信頼性を向上させることができる。ただし、このようなフィールドプレート部8a以外の張り出し部分は設けなくても、耐圧を向上させる効果を実現することができる。
以下に、本変形例のSBDにおける電流及び電圧の特性について説明する。図3及び図4は本変形例のSBDについて電流及び電圧の特性をシミュレーションにより求めた結果を示しており、図3は逆方向電流の絶対値を対数プロットしたグラフであり、図4は順方向電流をプロットしたグラフである。
シミュレーションにおいては、アンドープGaNからなるチャネル層3の膜厚を1μmとし、Al0.25Ga0.75Nからなる電子供給層4の膜厚を25nmとし、AlNからなる保護半導体層5の膜厚を0nm、5nm、10nm及び15nmの4段階に変化させている。
図3に示すように保護半導体層5を設けることにより逆方向リーク電流が減少しており、保護半導体層5により表面準位の影響が低減できることが明らかである。また、保護半導体層5の膜厚を厚くするに従い、逆方向リーク電流が減少している。
図4に示すように保護半導体層5を設けることによりオーミック電極へ流れる順方向電流が増加している。これは、保護半導体層5を設けた場合には、フィールドプレート部8aの下側における保護半導体層5と電子供給層4との界面に2DEGが発生することによる。また、保護半導体層5の膜厚を厚くするに従い順方向電流が増加しており、保護半導体層5の膜厚を厚くすることにより保護半導体層5と電子供給層4との界面に発生する2DEGの濃度を高くできることが判る。
(第1の実施形態の第2変形例)
以下に、第1の実施形態の第2変形例について図面を参照して説明する。図5は第1の実施形態の第2変形例に係る半導体装置の断面構成を示している。図5において図2と同一の構成要素には同一の符号を附すことにより説明を省略する。
以下に、第1の実施形態の第2変形例について図面を参照して説明する。図5は第1の実施形態の第2変形例に係る半導体装置の断面構成を示している。図5において図2と同一の構成要素には同一の符号を附すことにより説明を省略する。
図5に示すように本変形例の半導体装置はSBDであり、保護半導体層5の上に形成された厚さが200nmの窒化膜(SiN)からなる絶縁膜6を有しており、ショットキー電極8は保護半導体層5の上と絶縁膜6の上とに2段に張り出したフィールドプレート部8cを有していることを特徴とする。この構造により電子供給層4の上面に形成されたショットキー電極8のオーミック電極7側の端部8dだけでなく、保護半導体層5の上面に形成されたフィールドプレート部8cの端部8eにおける電界も緩和されるので1段のフィールドプレートを設けた場合と比べてさらに耐圧が向上する。
フィールドプレート部8cの大きさは、ショットキー電極8とオーミック電極7との間隔、ショットキー電極8が電子供給層4の表面と接触する部分の長さ、半導体素子の使用条件等に応じて適宜決定すればよい。ただし、ショットキー電極8が絶縁膜6の上面と接触する部分の長さを保護半導体層5の上面と接する部分の長さよりも長くする方が好ましい。例えばショットキー電極8とオーミック電極7との間隔が3μmで、ショットキー電極8が電子供給層4の表面と接触する部分の長さが4μmの場合には、フィールドプレート部8cが保護半導体層5の上面と接触する部分の長さを1μm、フィールドプレート部8cが絶縁膜6の上面と接触する部分の長さを2μmとすればよい。
なお、絶縁膜6は、保護半導体層5の表面にわずかに存在する表面準位をさらに低減する効果が期待できるため、SiNとすることが好ましいが、SiO2等であってもよい。
(第2の実施形態)
以下に、第2の実施形態について図面を参照して説明する。図6は第2の実施形態に係る半導体装置の断面構成を示している。図6において図5と同一の構成要素には同一の符号を附すことにより説明を省略する。図6に示すように本実施形態の半導体装置はSBDである。
以下に、第2の実施形態について図面を参照して説明する。図6は第2の実施形態に係る半導体装置の断面構成を示している。図6において図5と同一の構成要素には同一の符号を附すことにより説明を省略する。図6に示すように本実施形態の半導体装置はSBDである。
サファイアからなる基板1の上に形成されたAlNからなるバッファ層2の上に、不純物濃度が3×1017cm-3となるようにドープされたn型で厚さが1μmのGaNからなる動作層13と、ノンドープで厚さ10nmのAlNからなる保護半導体層5とが下から順にエピタキシャル成長されている。保護半導体層5を貫通して動作層13と接するように、厚さが10nmのチタン(Ti)及び厚さが200nmのアルミニウム(Al)が下から順次積層されたオーミック電極7と、厚さが50nmのニッケル(Ni)及び厚さが200nmの金(Au)が下から順次積層され、フィールドプレート部8cを有するショットキー電極8とが互いに間隔をおいて形成されている。
本実施形態においては、n型にドープされたGaNを動作層13として用いており、ヘテロ接合界面に形成される2DEGをチャネルとして利用していない。従って、チャネルに2DEGを用いた場合と比べて順方向電流が低くなるが、動作層13における不純物濃度を調整することにより高耐圧化を容易に行うことができる。
また、フィールドプレート部8cを設けたことにより、逆バイアス時にはショットキー電極8のオーミック電極7側の端部8d及び8eにおける電界が緩和されるためSBDの耐圧が向上する。さらに、順バイアス時においてはフィールドプレート部8cの下側における保護半導体層5と 動作層13との界面に2次元電子ガス(2DEG)が発生するため、ショットキー電極8と動作層13との実効的な接触面積が広がるので、大きな順バイアス電流を流すことが可能となる。
なお、本実施形態においては、第1の実施形態の第2変形例と同様に保護半導体層5の上に絶縁膜6を設けたが、第1の実施形態の第1変形例のように絶縁膜6がない構成であってもよい。
(第3の実施形態)
以下に、第3の実施形態について図面を参照して説明する。図7は第3の実施形態に係る半導体装置の断面構成を示している。図7において図5と同一の構成要素には同一の符号を附すことにより説明を省略する。図7に示すように本実施形態の半導体装置は電界効果トランジスタ(FET)であり、SiNからなる絶縁膜6及び保護半導体層5を貫通して電子供給層4と接するように形成されたオーミック電極であるソース電極36及びドレイン電極37と、ソース電極36とドレイン電極37との間に形成されたショットキー電極であるゲート電極38とが形成されている。
以下に、第3の実施形態について図面を参照して説明する。図7は第3の実施形態に係る半導体装置の断面構成を示している。図7において図5と同一の構成要素には同一の符号を附すことにより説明を省略する。図7に示すように本実施形態の半導体装置は電界効果トランジスタ(FET)であり、SiNからなる絶縁膜6及び保護半導体層5を貫通して電子供給層4と接するように形成されたオーミック電極であるソース電極36及びドレイン電極37と、ソース電極36とドレイン電極37との間に形成されたショットキー電極であるゲート電極38とが形成されている。
ゲート電極38は、ドレイン電極37の側に張り出したフィールドプレート部38cを有している。フィールドプレート部38cは、保護半導体層5の上とSiNからなる絶縁膜6の上とに2段に張り出すように形成されている。
フィールドプレート部38cの大きさは、ゲート電極38とドレイン電極37との間隔、ゲート電極38が電子供給層4の表面と接触する部分の長さ、半導体素子の使用条件等に応じて適宜決定すればよい。ただし、ゲート電極38が絶縁膜6の上面と接触する部分の長さを保護半導体層5の上面と接する部分の長さよりも長くする方が好ましい。例えばゲート電極38とドレイン電極37との間隔が5μmで、ゲート電極38が電子供給層4の表面と接触する部分の長さが1μmの場合には、フィールドプレート部38cが保護半導体層5の上面と接触する部分の長さを1μm、フィールドプレート部38cが絶縁膜6の上面と接触する部分の長さを2μmとすればよい。
本実施形態のFETは、電子供給層4の上にバンドギャップが大きく安定な保護半導体層5が形成され、電子供給層4が露出していないため、逆バイアス時に電子供給層4の表面準位に起因して発生するリーク電流を大幅に低減することができる。また、ゲート電極38がフィールドプレート部38cを有しているため、ゲート電極38におけるドレイン電極37側の端部に印加される電界が緩和されるので、FETの耐圧が向上する。さらに、周波数の上昇に伴いドレイン電流が低下する周波数分散という現象を改善する効果も得られる。
なお、本実施形態においては、第1の実施形態の第2変形例と同様に保護半導体層5の上に絶縁膜6を設けたが、第1の実施形態の第1変形例のように絶縁膜6がない構成であってもよい。
(第4の実施形態)
以下に、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法について図面を参照して説明する。図8は第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法について工程順に断面構造を示している。
以下に、本発明の第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法について図面を参照して説明する。図8は第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法について工程順に断面構造を示している。
図8(a)に示すように、まずサファイアからなる基板1の上にAlNからなるバッファ層2を介して、アンドープで厚さが1μmのGaNからなるチャネル層3と、部分的にn型ドープした厚さが25nmのAl0.25Ga0.75Nからなる電子供給層4と、ノンドープで厚さが10nmのAlNからなる保護半導体層5とを有機金属気相成長法(MOCVD法)で下から順次成長させる。さらに、その上に厚さが200nmのSiNからなる絶縁膜6をプラズマCVDにより堆積する。
次に、図8(b)に示すようにレジストによるパターンニングとドライエッチングにより、絶縁膜6に保護半導体層5を露出させる開口部6a及び開口部6bを形成する。
次に、図8(c)に示すように開口部6a及び開口部6bの内側に開口を有するレジストパターンを形成した後、塩素ガスをエッチャントとして保護半導体層5をドライエッチングすることにより電子供給層4を露出させる。これにより、電子供給層4が露出した底面と保護半導体層5が露出した中間段とを有する階段状の開口部5a及び5bを形成する。
次に、図8(d)に示すように絶縁膜6の上に開口部5aよりも大きい開口を有するレジストパターンを形成した後、厚さが10nmのTiと厚さが200nmのAlとを順次蒸着した後リフトオフすることにより、電子供給層4と接し且つ保護半導体層5及び絶縁膜6の上に2段に張り出した構造を有するオーミック電極7を形成する。続いて、700℃で熱処理を行いオーミック接触を得る。
次に、図8(e)に示すように絶縁膜6の上に開口部5bよりも大きい開口を有するレジストパターンを形成した後、厚さが50nmのNiと厚さが200nmのAuとを順次蒸着した後リフトオフすることにより、フィールドプレート部8cを有するショットキー電極8を形成する。続いて、300℃で熱処理を行い良好なショットキー接合を得る。
第4の実施形態に係る半導体装置の製造方法においては、チャネル層3、電子供給層4及び保護半導体層5を基板の上に一度の膜成長工程においてエピタキシャル成長させている。このようにすることにより、電子供給層4の表面には原子の再配列による表面準位が生じないため、リーク電流をより効果的に低減できる。また、各層間の界面におけるマッチングがよく、2DEGを確実に発生させることもできるので、リーク電流が小さく且つ順方向の特性についても優れたSBDを得ることができる。
なお、本実施形態においては、保護半導体層5のエッチング前に絶縁膜6を堆積したが、保護半導体層5をエッチングした後に絶縁膜6を堆積するように順序を入れ替えても構わない。また、絶縁膜6の堆積を省略すれば、第1の実施形態の第1変形例において示した、絶縁膜6がないSBDを得ることができる。
(第4の実施形態の一変形例)
以下に、本発明の第4の実施形態の一変形例に係る半導体装置の製造方法について図を参照して説明する。図9は本変形例に係る半導体装置の製造方法について工程順に断面構造を示している。
以下に、本発明の第4の実施形態の一変形例に係る半導体装置の製造方法について図を参照して説明する。図9は本変形例に係る半導体装置の製造方法について工程順に断面構造を示している。
図9(a)に示すように、まずサファイアからなる基板1の上にAlNからなるバッファ層2を介して、アンドープで厚さが1μmのGaNからなるチャネル層3と、部分的にn型ドープした厚さが25nmのAl0.25Ga0.75Nからなる電子供給層4とをMOCVD法で下から順次成長させる。さらに、その上に厚さが100nmのSiO2膜をプラズマCVDにより堆積した後、パターニングすることにより再成長用マスク25を形成する。
次に、図9(b)に示すようにノンドープで厚さが10nmのAlNからなる保護半導体層5を電子供給層4の上に再成長させ、続いて再成長用マスク25を除去する。再成長用マスク25の部分にはAlNが成長しないため、開口部を有する保護半導体層5が得られる。
次に、図9(c)に示すように保護半導体層5の上に開口部を埋めるようにSiNからなる絶縁膜6をプラズマCVDにより堆積する。
次に、図9(d)に示すようにSiN膜6の上にレジストパターンを形成してドライエッチングを行うことにより、電子供給層4が露出した底面と保護半導体層5が露出した中間段とを有する階段状の開口部5c及び5dを形成する。
次に、図9(e)に示すように絶縁膜6の上に開口部5cよりも大きい開口を有するレジストパターンを形成した後、厚さが10nmのTiと厚さが200nmのAlとを蒸着してリフトオフすることにより、電子供給層4と接し保護半導体層5及び絶縁膜6の上に2段に張り出した構造を有するオーミック電極7を形成する。続いて、700℃で熱処理を行いオーミック接触を得る。
次に、図9(f)に示すように絶縁膜6の上に開口部5dよりも大きい開口を有するレジストパターンを形成した後、厚さが50nmのNiと厚さが200nmのAuとを蒸着してリフトオフすることにより、フィールドプレート部8cを有するショットキー電極8を形成する。続いて、300℃で熱処理を行い良好なショットキー接合を得る。
本変形例の半導体装置の製造方法によれば、保護半導体層5をドライエッチングする必要がないため、保護半導体層5及び電子供給層4へのダメージを低減することができる。また、Al0.25Ga0.75Nからなる電子供給層4の表面がエッチングされることなく、保護半導体層5だけに開口部を形成することが可能である。
第4の実施形態及びその変形例において、エピタキシャル成長させる半導体層の種類を変更することにより、第2の実施形態に示したSBDを得ることができる。また、同様にして第3の実施形態に示したFETを得ることもできる。
各実施形態及び変形例において、表面保護半導体層の厚さを10nmとする例を示したが、リーク電流を低減するためには特に厚さは限定されない。しかし、電子供給層又は動作層等の上にエピタキシャル成長させることを考えると3nm以上且つ20nm以下とすることが好ましい。また、保護半導体層と下側の半導体層との界面近傍に2DEGを発生させ、順方向電流を増大させるためには5nm以上且つ15nm以下とすることが好ましい。
なお、各実施形態及び変形例において、サファイア基板上に半導体装置を形成する例を示したが、炭化シリコン基板又は窒化ガリウム基板等の上に半導体装置を形成してもよい。また、オーミック電極を電子供給層又は動作層等の上に直接形成する例を示したが、オーミック電極と電子供給層との間にコンタクト層を介在させてもよい。
本発明に係る半導体装置及びその製造方法は、半導体層の表面準位によって生じる逆方向バイアス時のリーク電流を低減する半導体装置を実現でき、窒化物系半導体材料を用いたショットキー電極を有する半導体装置及びその製造方法等として有用である。
1 基板
2 バッファ層
3 チャネル層
4 電子供給層
5 保護半導体層
5a 開口部
5b 開口部
5c 開口部
5d 開口部
6 絶縁膜
6a 開口部
6b 開口部
7 オーミック電極
8 ショットキー電極
8a フィールドプレート部
8b 電極端部
8c フィールドプレート部
8d 電極端部
8e 電極端部
13 動作層
25 再成長用マスク
36 ソース電極
37 ドレイン電極
38 ゲート電極
2 バッファ層
3 チャネル層
4 電子供給層
5 保護半導体層
5a 開口部
5b 開口部
5c 開口部
5d 開口部
6 絶縁膜
6a 開口部
6b 開口部
7 オーミック電極
8 ショットキー電極
8a フィールドプレート部
8b 電極端部
8c フィールドプレート部
8d 電極端部
8e 電極端部
13 動作層
25 再成長用マスク
36 ソース電極
37 ドレイン電極
38 ゲート電極
Claims (16)
- 基板の上に形成された第1の半導体層と、
前記第1の半導体層の上に互いに間隔をおいて形成されたショットキー電極及びオーミック電極と、
前記ショットキー電極及びオーミック電極を露出し且つ前記第1の半導体層の上を覆うように形成され、前記第1の半導体層と比べてバンドギャップが大きい第2の半導体層とを備えていることを特徴とする半導体装置。 - 前記ショットキー電極における前記オーミック電極側の側部は、前記第2の半導体層の上面において前記オーミック電極側に張り出すように形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
- 前記第2の半導体層の上に該第2の半導体層と接して形成された絶縁膜をさらに備え、
前記ショットキー電極における前記オーミック電極側の側部は、前記絶縁膜の上面において前記オーミック電極側に張り出すように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。 - 前記絶縁膜は窒化シリコンからなることを特徴とする請求項3に記載の半導体装置。
- 前記第2の半導体層は、前記第1の半導体層の上にエピタキシャル成長させて形成したエピタキシャル層であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記第1の半導体層と前記基板との間に形成され、前記第1の半導体層と比べてバンドギャップが小さい第3の半導体層をさらに備えていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記第1の半導体層は一般式がAlxGa1-xN(0.15≦x≦0.35)で表される化合物であり、
前記第2の半導体層は一般式がAlyGa1-yN(x+0.15≦y≦1)で表される化合物であり、
前記第3の半導体層は窒化ガリウムであることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。 - 前記第1の半導体層は、n型の不純物を含むことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 基板の上に第1の半導体層及び該第1の半導体層と比べてバンドギャップが大きい第2の半導体層を順次形成する工程(a)と、
前記第2の半導体層に前記第1の半導体層を露出する第1の開口部を形成する工程(b)と、
前記第2の半導体層における前記第1の開口部とは離れた位置に、前記第1の半導体層を露出する第2の開口部を形成する工程(c)と、
前記第1の半導体層の上における前記第1の開口部から露出する部分にショットキー電極を形成する工程(d)と、
前記第1の半導体層の上における前記第2の開口部から露出する部分にオーミック電極を形成する工程(e)とを備えていることを特徴とする半導体装置の製造方法。 - 前記工程(d)において、前記ショットキー電極は、前記第2の半導体層の上面における前記オーミック電極の側に張り出すように形成することを特徴とする請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記工程(a)において、前記第2の半導体層は、前記第1の半導体層の上にエピタキシャル成長させることを特徴とする請求項9又は10に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記工程(a)において、前記第1の半導体層の上面における前記第1の開口部形成領域にマスクを形成した後に、前記第2の半導体層を前記第1の半導体層の上にエピタキシャル成長させ、
前記工程(b)において、前記マスクを除去することにより前記第1の開口部を形成することを特徴とする請求項9又は10に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記工程(d)よりも前に、前記第2の半導体層の上に絶縁膜を形成する工程と、
前記絶縁膜に、前記第2の半導体層の上面における前記第1の開口部形成領域を内包する領域を露出させる第2の開口部を形成する工程とをさらに備え、
前記工程(d)において、前記ショットキー電極は、前記第2の開口部を埋め且つ前記絶縁膜の上面における前記オーミック電極の側に張り出すように形成することを特徴とする請求項9から12のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記工程(a)よりも前に、前記基板の上に、前記第1の半導体層と接し且つ前記第1の半導体層と比べてバンドギャップが小さい第3の半導体層を形成する工程をさらに備えていることを特徴とする請求項9から13のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
- 前記第1の半導体層は一般式がAlxGa1-xN(0.15≦x≦0.35)で表される化合物であり、
前記第2の半導体層は一般式がAlyGa1-yN(x+0.15≦y≦1)で表される化合物であり、
前記第3の半導体層は窒化ガリウムであることを特徴とする請求項14に記載の半導体装置の製造方法。 - 前記第1の半導体層は、n型不純物を含むことを特徴とする請求項9から13のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
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