JP2009272441A - 半導体装置および半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置および半導体装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好なオン特性と耐圧特性とを奏することが可能な半導体装置および半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】シリコン基板11上に形成されたキャリア走行層としてのGaN層13と、GaN層13に形成されたキャリア供給層としてのAlGaN層14と、少なくともAlGaN層14の上層の一部に形成され、GaN層13におけるキャリアと反対の導電性を有するp−AlGaN層15と、少なくともp−AlGaN層15上に形成された第2アノード電極AN2と、を備えることで、例えばオフ状態においてp−AlGaN層15下に空乏層を広げることが可能となるため、p−AlGaN層15下に位置するヘテロ接合界面付近に2次元電子ガスが発生することを抑制して、リーク電流の低減を図ることが可能となる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、半導体装置および半導体装置の製造方法に関し、例えばIII族窒化物半導体を用いた高出力ダイオードおよびその製造方法に関する。
III族窒化物半導体における特にGaN(窒化ガリウム)系の半導体材料は、GaAs(砒化ガリウム)系の半導体材料に比べてそのバンドギャップエネルギーが大きく且つ耐熱温度が高いという特徴を備えている。そのため近年では、デバイスの高温環境下での安定動作や動作の高速化などを目的として、これらの材料、特にGaN/AlGaN(砒化ガリウムアルミニウム)系の半導体材料を用いた電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor:FET)やパワー用ダイオードなどの開発が進められている。
また、例えば以下に示す特許文献1には、HEMT(High Electron Mobility Transistor)構造のGaN/AlGaN積層膜を利用することでオン抵抗が低減されたショットキーバリアダイオード(Schottky Barrier Diode:SBD)が開示されている。
特開2004−31896号公報
しかしながら、上記従来技術によるSBDでは、順方向バイアスに対しては良好なオン特性が得られるものの、逆方向バイアスが印加された場合、基本的にピンチオフ電圧までは逆方向リーク電流が増大してしまう。このため、逆方向バイアスに対して良好な耐圧特性を確保することが困難であるという問題が存在した。
そこで本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、良好なオン特性と耐圧特性の向上とを実現することが可能な半導体装置および半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明による半導体装置は、所定基板上に形成されたIII族窒化物半導体よりなるキャリア走行層と、前記キャリア走行層上に形成されたIII族窒化物半導体よりなるキャリア供給層と、少なくとも前記キャリア供給層の上層の一部に形成され、前記キャリア走行層におけるキャリアと反対の導電性を有する半導体層と、少なくとも前記半導体層上に形成された第1電極と、を備えたことを特徴としている。
上記した本発明による半導体装置は、前記半導体層が、前記キャリア供給層を貫通して前記キャリア走行層と接するように形成されていることを特徴としている。
上記した本発明による半導体装置は、少なくとも前記キャリア供給層の上層の一部に形成された第2電極を備え、前記第1電極が、少なくとも前記キャリア供給層の上層であって前記半導体層を挟んで前記第2電極が形成された側と反対側に位置する所定領域および前記半導体層上に形成されていることを特徴としている。
上記した本発明による半導体装置は、前記第1電極が、少なくとも前記所定領域に形成された第1アノード電極と、前記第1アノード電極上および前記半導体層上に形成され、前記キャリア走行層と接合させた場合に該キャリア走行層との間で形成される電位障壁の大きさが前記第1アノード電極と前記キャリア走行層との間に形成される電位障壁の大きさよりも大きい第2アノード電極と、を含み、前記第2電極が、前記キャリア供給層および/または前記キャリア走行層とオーミック接触することを特徴としている。
上記した本発明による半導体装置は、前記第1電極が、少なくとも前記キャリア供給層を貫通して前記キャリア走行層における2次元電子ガスの発生層にまで到達するように形成されていることを特徴としている。
上記した本発明による半導体装置は、前記第1電極と前記キャリア走行層とが、オーミック接触していることを特徴としている。
上記した本発明による半導体装置は、前記第2電極が、少なくとも前記キャリア供給層を貫通して前記キャリア走行層における2次元電子ガスの発生層にまで到達するように形成されており、前記第2電極と前記キャリア走行層とが、オーミック接触していることを特徴としている。本発明でのオーミック接触とは、前記第2電極と前記キャリア走行層との電圧―電流特性が直線状を示す通常のオーミック接触の他、完全なオーミック接触でなくとも、電圧―電流特性が整流性を示さず、オーミック接触に近い状態で、実用上擬似的にオーミック接触として取り扱うことができる接触状態も含むものとする。
上記した本発明による半導体装置は、前記第1アノード電極が、Ti、Al、Si、Pb,Cr、In、Taのうち少なくとも一つを含む金属膜、Ti、Al、Si、Pb,Cr、In、Taのうち少なくとも一つを含む合金よりなる金属膜、および、Ti、Al、Si、Taのうち少なくとも一つを含むシリサイド合金よりなる金属膜のうち、少なくとも1つを含み、前記第2アノード電極が、Ni、Pt、Pd、W、Au,Ag、Cuのうち少なくとも一つを含む金属膜、および、Ni、Pt、Pd、W、Au、Ag、Cuのうち少なくとも一つを含む合金よりなる金属膜のうち、少なくとも1つを含むことを特徴としている。
上記した本発明による半導体装置は、前記半導体層が、p型の導電性を有するAlGaN膜、BAlGaN膜またはInBAlN膜を含んで形成され、前記キャリア供給層が、AlGaN膜、InGaN膜またはGaN膜を含んで形成されていることを特徴としている。
また、本発明による半導体装置の製造方法は、所定基板上にIII族窒化物半導体よりなるキャリア走行層を形成するキャリア走行層形成工程と、前記キャリア走行層上にIII族窒化物半導体よりなるキャリア供給層を形成するキャリア供給層形成工程と、前記キャリア走行層におけるキャリアと反対の導電性を有する半導体層を少なくとも前記キャリア供給層の上層の一部に形成する半導体層形成工程と、少なくとも前記半導体層上に電極を形成する電極形成工程と、を含むことを特徴としている。
本発明によれば、キャリア供給層とキャリア走行層とを含むHEMT構造を有する半導体装置において、キャリア供給層となる半導体層上にキャリア走行層におけるキャリアと反対の導電性を有する半導体層を備えているため、オフ状態において半導体層下にキャリアが不足した空乏層を形成することが可能である。この構成により、例えばオフ状態や逆方向バイアスが印加された場合にヘテロ接合界面付近にまで空乏層が形成された構成を実現することが可能となり、ヘテロ接合界面付近のキャリア走行層に形成されるチャネルパスを遮断することが可能となる。結果、多数キャリアを用いることで良好なオン特性を奏することが可能な半導体装置において、オフ状態や逆方向バイアスが印加された場合におけるリーク電流を低減することが可能となり、耐圧特性を向上させることが可能となる。また、同様に、良好なオン特性がえられると共に耐圧特性が向上された半導体装置を製造することが可能となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明において、各図は本発明の内容を理解でき得る程度に形状、大きさ、および位置関係を概略的に示してあるに過ぎず、従って、本発明は各図で例示された形状、大きさ、および位置関係のみに限定されるものではない。さらに、各図では、構成の明瞭化のため、断面におけるハッチングの一部が省略されている。さらにまた、後述において例示する数値は、本発明の好適な例に過ぎず、従って、本発明は例示された数値に限定されるものではない。
<実施の形態1>
以下、本発明の実施の形態1による半導体装置としてショットキーバリアダイオード(SBD)10を例に挙げて説明する。
(構成)
図1は、本実施の形態によるSBD10の一部(第1アノード電極AN1および第2アノード電極AN2、カソード電極CA1、並びにp−AlGaN層15)を上方から見た際のレイアウト例を示す上視図である。また、図2は、本実施の形態によるSBD10の層構造を示す断面図である。なお、図2では、シリコン基板11上面と垂直な面であって、チャネル長方向DL(図1参照)と平行な面(図1におけるA−A’面)でSBD10を切断した際の層構造を示す。
図1に示すように、SBD10は、2つのカソード電極CA1と、該2つのカソード電極CA1で挟まれた領域に設けられた複数のアノード電極(例えば第1アノード電極AN1および第2アノード電極AN2)よりなる複合アノード電極と、を1つの構成パターン10Uに含み、この構成パターン10Uがチャネル長方向DLおよびチャネル幅方向DWにそれぞれ1つ以上配列された構成を有する。
図2に示すように、SBD10の各構成パターン10Uは、例えば所定基板としてのシリコン(111)基板11上に形成されたGaN層13と、GaN層13上に形成されたAlGaN層14と、AlGaN層14上の一部に形成された2つのp−AlGaN層15と、2つのp−AlGaN層15を挟む2つの領域であってAlGaN層14上からシリコン基板11にまで埋め込まれたカソード電極CA1と、2つのp−AlGaN層15の間であってAlGaN層14上からGaN層13の上層部分にまで埋め込まれた第1アノード電極AN1と、第1アノード電極AN1およびp−AlGaN層15を覆うように形成された第2アノード電極AN2と、を備えている。なお、シリコン基板11とGaN層13との間には、バッファ層12が形成されている。また、p−AlGaN層15とカソード電極CA1との間は、絶縁膜16が形成されている。
上記において、基板には、シリコン基板11の他に、例えばサファイア基板など、種々の基板を用いることができる。シリコン基板11上のバッファ層12は、上層に成長させるGaN層13とシリコン基板11との特性差による相互作用を緩衝し、両者の接合強度を向上するための層である。このようなバッファ層12は、シリコン基板11上に膜厚が例えば50nm程度のAlN(窒化アルミニウム)層を形成し、これの上に、例えば膜厚が5〜100nm程度のGaN層と例えば膜厚が1〜10nm程度のAlN層とよりなる積層膜を例えば20〜80層程度重ねることで形成することができる。ただし、本発明ではこの構成に限定されず、バッファ層12の上に形成する半導体層(本実施の形態ではGaN層13)の材料等によって種々変形されるものである。
バッファ層12上のGaN層13は、動作時にチャネル層が形成される層であり、例えばアンドープのGaN膜(以下、un−GaN膜という)あるいはn型の不純物を含むGaN膜(n−GaN膜)などのIII族窒化物半導体を用いて形成することができる。本実施の形態では、un−GaN膜を用いてGaN層13を形成した場合を例に挙げる。また、その膜厚は例えば3000nm程度とすることができる。ただし、本発明ではこれに限定されず、例えばAlGaNやInGaNなど、種々のIII族窒化物半導体を用いて形成することができる。なお、本実施の形態におけるGaN層13は、上層に形成されるAlGaN層14のバンドギャップエネルギーとの関係等から若干n型の導電性を示す半導体層として振る舞う。
GaN層13上のAlGaN層14は、上記したGaN層13とヘテロ接合することで、GaN層13におけるヘテロ接合界面付近に2次元電子ガスを発生させるための層である。すなわち、AlGaN層14は、GaN層13に電子を供給する、いわゆるキャリア供給層として機能する層である。一方、上述したGaN層13は、発生した2次元電子ガスが走行する、いわゆるキャリア走行層として機能する層である。このように本実施の形態によるSBD10は、GaN層13とAlGaN層14とが積層されてなるHEMT構造を備えており、GaN層13に発生した2次元電子ガスをキャリアとして用いる構成を有している。言い換えれば、多数キャリアを電流の輸送に用いた構成を有している。このため、高速動作に優れ且つオン特性に優れるという特徴を備える。
以上のようなAlGaN層14は、キャリア走行層として用いたGaN層13よりもバンドギャップエネルギーの大きいIII族窒化物半導体材料を用いて形成することができる。このような材料としては、例えばアンドープのAlGaN(以下、un−AlGaNという)あるいはn型の不純物を含むAlGaN(n−AlGaN)などが存在する。本実施の形態では、un−AlGaN層を用いてAlGaN層14を形成した場合を例に挙げる。また、その膜厚は、例えば20nm程度とすることができる。ただし、本発明ではこれに限定されず、例えばBAlGaNやInBAlNなど、キャリア走行層(本実施の形態ではGaN層13)とヘテロ接合し、且つ、これよりもバンドギャップエネルギーの大きな種々のIII族窒化物半導体材料を用いることができる。なお、本実施の形態において、un−AlGaNを用いて形成したAlGaN層14は、後述するp−AlGaN層15のバンドギャップエネルギーとの関係等から若干n型の導電性を示す半導体層として振る舞う。
AlGaN層14の上層の一部には、p−AlGaN層15が形成されている。本実施の形態では、後述のアノード電極(AN1およびAN2)を挟む2つの領域に、p−AlGaN層15が形成されている。p−AlGaN層15は、n型の半導体層として振る舞うAlGaN層14と反対の導電性であるp型の導電性を有することで、AlGaN層14との間にPN接合を形成し、これにより、AlGaN層14側へ広がる空乏層を形成するための半導体層である。本実施の形態では、例えばp型の不純物としてマグネシウム(Mg)がドーピングされたAlGaNを用いてp−AlGaN層15を形成する。また、その膜厚は例えば20nm程度とすることができる。ただし、本発明はこれに限定されず、例えばp型の導電性を有するBAlGaNまたはInBAlNなど、下層のIII族窒化物半導体層(本実施の形態ではAlGaN層14)に空乏層を形成することが可能な、例えばPN接合する材料であれば如何なるものを用いてもよい。
少なくともAlGaN層14の上層の一部であってp−AlGaN層15を挟んでカソード電極CA1が形成された領域と反対側に位置する領域(例えば所定領域)ar1には、第1アノード電極AN1が形成されている。本実施の形態では、2つのp−AlGaN層15の間に位置する領域ar1からAlGaN層14を貫通し、GaN層13における2次元電子ガスの発生層gl1まで到達するように、第1アノード電極AN1が形成されている。この第1アノード電極AN1は、チャネル層が形成されるGaN層13との間で比較的バリアハイトが小さなショットキー障壁を形成するか、もしくはGaN層13とオーミック接合する材料を用いて形成された電極である。本実施の形態では、チタニウム(Ti)を用いた場合を例に挙げる。ただし、本発明ではこれに限定されず、例えばチタニウム(Ti)、アルミニウム(Al)、シリコン(Si)、鉛(Pb)、クロム(Cr)インジウム(In)、タンタル(Ta)のうち少なくとも一つを含む金属膜、Ti、Al、Si、Pb、Cr、In、Taのうち少なくとも一つを含む合金よりなる金属膜、および、Ti、Al、Si、Taのうち少なくとも一つを含むシリサイド合金よりなる金属膜のうち、少なくとも1つを含む金属膜など、上記条件を満たす金属材料であれば如何なるものを用いてもよい。
少なくともAlGaN層14の上層であってp−AlGaN層15を挟んで後述するカソード電極CA1が形成される側と反対側に位置する領域上およびp−AlGaN層15上には、第2アノード電極AN2が形成されている。本実施の形態では、p−AlGaN層15上および第1アノード電極AN1上を覆うように第2アノード電極AN2が形成されている。この第2アノード電極AN2は、p−AlGaN層15との間で比較的バリアハイトが大きなショットキー障壁を形成する材料を用いて形成された電極(第1電極)である。本実施の形態では、GaN層13と接触させた場合に形成されるショットキー障壁のバリアハイト(電位障壁の大きさ)が、第1アノード電極AN1とGaN層13との間に形成される電位障壁の大きさよりも高くなる金属材料を用いて、第2アノード電極AN2を形成する。そこで、本実施の形態では、ニッケル(Ni)を用いた場合を例に挙げる。ただし、本発明はこれに限定されず、例えばニッケル(Ni)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)のうち少なくとも一つを含む金属膜、および、Ni、Pt、Pd、W、Au、Ag、Cuのうち少なくとも一つを含む合金よりなる金属膜のうち、少なくとも1つを含む金属膜など、上記条件を満たす金属材料であれば如何なるものを用いても良い。尚、第2アノード電極を上下2段で構成するような場合に、上部の第2アノード電極にAlまたはAlを含む合金を用いても良い。
なお、本実施の形態では、上記のような第1アノード電極AN1および第2アノード電極AN2よりなる複合アノード電極を用いるが、本発明はこれに限定されず、少なくともp−AlGaN層15上に、下層の半導体層(本実施の形態ではp−AlGaN層15)とショットキー接合するアノード電極(第1電極)が形成されていればよい。
少なくともAlGaN層14の上層の一部には、カソード電極CA1(第2電極)が形成される。本実施の形態では、上記した第1アノード電極AN1および第2アノード電極AN2をチャネル長方向DL(図1参照)において挟む2つの領域に、カソード電極CA1が形成されている。また、このカソード電極CA1は、例えばAlGaN層14を貫通してGaN層13における2次元電子ガスの発生層gl1にまで到達するように形成される。本実施の形態では、AlGaN層14およびバッファ層12を貫通してシリコン基板11まで到達するようにカソード電極CA1が形成されている。このカソード電極CA1は、GaN層13とオーミック接合する層である。本実施の形態では、例えばTiとAlとSiとの合金膜で形成された主電極部分と、これの表面に形成された例えばタングステンシリサイド膜よりなる副電極部分とを含む多層構造の金属膜を用いてカソード電極CA1を形成する。ただし、本発明ではこれに限定されず、GaN層13とオーミック接合することが可能であれば種々の金属材料を用いることができる。
(特性)
次に、以上の構成を有する本実施の形態によるSBD10の特性について、図面を用いて詳細に説明する。図3(a)は、本実施の形態によるSBD10の断面構造を模式化した図であり、オフ状態時のSBD10の特性の説明を補助するための図である。図3(b)は、本実施の形態によるSBD10の断面構造を模式化した図であり、オン状態時のSBD10の特性の説明を補助するための図である。また、図4(a)は図3(a)に示す深さ方向のラインDにおけるバンド構造を説明するための模式図であり、図4(b)は図3(a)に示す深さ方向のラインDにおけるバンド構造を説明するための模式図であり、図4(c)は図3(b)における深さ方向のラインDにおけるバンド構造を説明するための模式図である。さらに、図5は本実施の形態によるSBD10に対する比較例として例示するSBD100の構成を示す断面図であり、図6は本実施の形態によるSBD10の電流特性Lと比較例によるSBD100の電流特性Lとを示す図である。
まず、本実施の形態によるSBD10は、上述したようにGaN層13とAlGaN層14とが積層されてなるHEMT構造を有している。したがって、p−AlGaN層15が形成されていない領域下における深さ方向のバンド構造(例えば図3(a)におけるラインDに沿ったバンド構造)は、図4(a)に示すように、ヘテロ接合界面付近におけるGaN層13の伝導帯下限エネルギー準位が第2アノード電極AN2のフェルミ準位よりも低くなる。この結果、図3(a)および図4(a)に示すように、ヘテロ接合界面付近のGaN層13に2次元電子ガス2DEGが発生する。ただし、p−AlGaN層15が形成された領域下では、後述する理由により、オフ状態における2次元電子ガス2DEGの発生が抑制される。
p−AlGaN層15が形成された領域下では、n型の半導体として振る舞うAlGaN層14とp型の半導体であるp−AlGaN層15とが形成するPN接合により、p−AlGaN層15からAlGaN層14側へ、キャリアとしての電子が不足した空乏層が広がる。さらに、本実施の形態では、第2アノード電極AN2の材料としてp−AlGaN層15との間に比較的大きなバリアハイトのショットキー障壁を形成する金属材料を用いているため、p−AlGaN層15下の空乏層がさらに拡張された構成を有している。
そこで、例えば図4(b)に示すように、オフ状態におけるヘテロ接合界面付近のGaN層13の伝導帯下限エネルギー準位が第2アノード電極AN2のフェルミ準位Eよりも高くなる構成とすることで、図3(a)に示すように、p−AlGaN層15下に広がる空乏層DEP1をGaN層13における2次元電子ガス2DEGの発生層まで拡張することが可能となる。この結果、オフ状態では、p−AlGaN層15下のGaN層13に2次元電子ガス2DEGが発生せず、カソード電極CA1から第1アノード電極AN1にかけてのチャネルパスが遮断される。この構成により、オフ状態におけるSBD10のリーク電流が低減され、耐圧特性の向上が達成される。また、カソード電極CA1およびアノード電極(AN1およびAN2)間に逆方向バイアスが印加された場合には、p−AlGaN層15下の空乏層DEP1がGaN層13内部へさらに拡張するため、良好な耐圧特性を実現することが可能である。本実施の形態によるSBD10では、図6におけるSBD10のリーク電流IL1で示すように、図5に示すp−AlGaN層15を有しないSBD100のリーク電流IL0と比較して、1000分の1程度若しくはそれ以上のリーク電流の低減が可能である。なお、図5に示すSBD100は、説明の都合上、キャリア走行層をGaN層103とし、キャリア供給層をAlGaN層104とし、カソード電極CA100をTi膜とし、アノード電極AN100をNi膜とした。
また、動作時、すなわちカソード電極CA1およびアノード電極(AN1およびAN2)間に順方向バイアスが印加された、いわゆるオン状態においては、図3(b)に示すように、p−AlGaN層15下の空乏層DEP1の広がりが収縮または消滅するため、図4(c)に示すように、ヘテロ接合界面付近であるGaN層13上層に2次元電子ガス2DEGが発生し、これにより、カソード電極CA1から第1アノード電極AN1にかけてのチャネルパスが形成される。本実施の形態では、上述したように、第1アノード電極AN1がGaN層13に対して比較的小さいバリアハイトのショットキー障壁を形成するか若しくはオーミック接合する金属材料を用いて形成されているため、オン状態の際にキャリアとして機能する2次元電子ガス2DEGを直接的に第1アノード電極AN1に導通させることが可能である。この構成により、順方向バイアスの電位差が増加する、いわゆる立ち上がり動作の初期段階では、第1アノード電極AN1が主なアノード電極として機能して良好な立ち上がり特性が実現される。また、その後の動作においても、オン状態における順方向電流に多数キャリアを用いているため、実質的なオン抵抗が低減されている。したがって、本実施の形態によるSBD10は、高速動作に優れ且つオン特性に優れている。
(製造方法)
次に、本発明の実施の形態1によるSBD10の製造方法を、図面を用いて詳細に説明する。図7(a)から図9(b)は、本実施の形態によるSBD10の製造方法を示すプロセス図である。
本製造方法では、まず、図7(a)に示すように、シリコン基板11上に、バッファ層12を形成し、その上にアンドープのGaN層13とアンドープのAlGaN層14とp型の不純物を含むp−AlGaN層15Aとを順次形成する。
具体的には、まず、例えばMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)装置のチャンバ内にシリコン基板11を導入し、この状態でターボポンプ等を用いて真空引きすることで、チャンバ内圧力を1×10−6hPa程度以下にする。続いて、アンモニアを導入してチャンバ内圧力を100hPa程度とし、基板温度を1000℃程度とした後、基板温度が安定したところで、シリコン基板11を900rpm程度で回転させつつ、原料となるトリメチルアルミニウム(TMA)とアンモニアとをシリコン基板11上面に導入する。この際、TMAは例えば10cm/分の流量で、また、アンモニアは例えば12リットル/分の流量で、それぞれ導入される。また、成長時間は例えば4分とすることができる。これにより、シリコン基板11上面に膜厚が例えば50nm程度の窒化アルミニウム(AlN)膜が成長する。続いて、同様のMOCVD装置を用いることで、膜厚が例えば20nm程度のGaN層を形成し、その上にさらに、膜厚が例えば5nm程度のAlN層を形成することで、GaN層とAlN層とよりなる積層膜(以下、AlN/GaN積層膜という)を上記で形成したAlN層上に形成する。AlN/GaN積層膜を60層程度重ねることで、合計の膜厚が例えば1550nm程度のバッファ層12を形成する。
次に、同一チャンバ内においてアンモニアを例えば12リットル/分の流量で導入しつつ、基板温度を1050℃に上昇させた後、基板温度が安定したところで、原料となるトリメチルガリウム(TMG)を例えば300cm/分の流量で導入する。この際の成長時間は例えば2000秒とすることができる。これにより、バッファ層12上に膜厚が例えば3000nm程度のアンドープのGaN層13が成長する(キャリア走行層形成工程)。
次に、同一チャンバ内において原料となるTMAとTMGとアンモニアとを導入する。この際、TMAは例えば50cm/分の流量で、TMGは例えば100cm/分の流量で、アンモニアは例えば12リットル/分の流量で、それぞれ導入される。また、成長時間は例えば40秒とすることができる。これにより、GaN層13上に膜厚が例えば20nm程度のアンドープのAl0.25Ga0.75N層14が成長する(キャリア供給層形成工程)。なお、この工程におけるアンモニアの流量を増やすことで、AlGaN層14における窒素原子(N)の欠落による格子空孔(N空孔)を低減させることも可能である。
次に、同一チャンバ内において上述したTMAとTMGとアンモニアとの他にビスシクロペンタジエニルマグネシウム(Bis(cyclopentadienyl)magnesium:CP2Mg)を導入する。なお、TMAとTMGとアンモニアとの流量および成長時間は、上記のAlGaN層14形成における流量および成長時間と同じである。また、CP2Mgの流量は、例えばp−AlGaN層15AにおけるMg濃度が例えば2.0×1019/cm程度となる流量に設定される。その後、活性化熱処理をすることで、ホールの濃度としては、ほぼ1.0×1018/cmになる。これにより、AlGaN層14上に、膜厚が例えば20nm程度であり、p型のドーパントとしてマグネシウム(Mg)を含むp−AlGaN層15Aが成長する(半導体層形成工程(1))。
以上のように、GaN層13とAlGaN層14とp−AlGaN層15Aとよりなる積層膜を形成すると、次に、例えばフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いることで、シリコン基板11上面に素子分離のためのトレンチを形成する。具体的には、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法を用いて膜厚が例えば1000nm程度のシリコン酸化膜をp−AlGaN層15A上に形成し、これの上面にフォトリソグラフィ技術を用いて素子分離パターンが転写されたフォトレジストを形成する。続いて、当該フォトレジストをマスクとして用いつつシリコン酸化膜をエッチングすることで、シリコン酸化膜に素子分離パターンを転写する。続いて、フォトレジストを除去した後、素子分離パターンが転写されたシリコン酸化膜をマスクとして用いつつ、例えば塩素ガスなどを用いてシリコン基板11をドライエッチングする。これにより、シリコン基板11上層に素子分離のためのトレンチが形成される。なお、本発明では上記方法に限定されず、STI(Shallow Trench Isolation)法やLOCOS(Local Oxidation Of Silicon)法など、種々の素子分離技術を用いることが可能である。
次に、上記の素子分離に用いたシリコン酸化膜を除去した後、例えばフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いることで、図7(b)に示すように、AlGaN層14上のp−AlGaN層15をパターニングする(半導体層形成工程(2))。具体的には、上記と同様に、例えばCVD法を用いて膜厚が例えば300nm程度のシリコン酸化膜をp−AlGaN層15A上に形成し、これに例えばフォトリソグラフィ技術を用いてp−AlGaN層15の配置パターンを転写することで、シリコン酸化膜よりなるマスク酸化膜M1を形成する。続いて、マスク酸化膜M1をマスクとして用いつつ、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングによりp−AlGaN層15Aを整形することで、AlGaN層14上の所定の領域にp−AlGaN層15を形成する。この際、オーバエッチング気味に処理することで、不要な領域におけるp−AlGaN層15Aを完全に除去することが好ましい。
次に、マスク酸化膜M1を除去した後、例えばフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いることで、図7(c)に示すように、カソード電極CA1を形成する領域に、シリコン基板11まで到達するトレンチt1を形成する。具体的には、上記と同様に、例えばCVD法を用いて膜厚が例えば1000nm程度のシリコン酸化膜をAlGaN層14上にp−AlGaN層15を覆うように形成し、これに例えばフォトリソグラフィ技術を用いてカソード電極CA1の配置パターンを転写することで、シリコン酸化膜よりなるマスク酸化膜M2を形成する。続いて、マスク酸化膜M2をマスクとして用いつつ、例えば塩素系ガスなどを用いたドライエッチングによりAlGaN層14とGaN層13とバッファ層12とを順次エッチングすることで、底部がシリコン基板11まで到達するトレンチt1を形成する。なお、各層のエッチングでは、使用するガスや流量比などが適宜選択される。
次に、マスク酸化膜M2を除去した後、例えばリフトオフ法を用いることで、図8(a)に示すように、トレンチt1内部にシリコン基板11まで埋め込まれたカソード電極CA1を形成する。具体的には、例えばフォトリソグラフィ技術を用いてトレンチt1以外を覆うフォトレジストR1を形成し、続いて、例えばスパッタリング法を用いることで、Tiを形成し、その後AlとSiとよりなる合金膜をフォトレジストR1上およびトレンチt1内部に形成し、続いて、例えばスパッタリング法を用いることで、合金膜上にW膜を形成する。これにより、トレンチt1内部にシリコン基板11まで到達するカソード電極CA1が形成される。その後、例えばアセトンなどの剥離液を用いてフォトレジストR1を除去することで、フォトレジストR1上の合金膜およびW膜よりなる金属膜1001を除去する。なお、トレンチt1内部に形成されたカソード電極CA1は熱処理されることでGaN層13とオーミック接触するように形成される。
次に、例えばフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いることで、図8(b)に示すように、2つのp−AlGaN層15で挟まれた領域、すなわち第1アノード電極AN1を形成する領域に、GaN層13における2次元電子ガスの発生層まで到達するようなトレンチt2を形成する。具体的には、上記と同様に、例えばCVD法を用いて膜厚が例えば300nm程度のシリコン酸化膜をAlGaN層14上にp−AlGaN層15およびカソード電極CA1を覆うように形成し、これに例えばフォトリソグラフィ技術を用いて第1アノード電極AN1の配置パターンを転写することで、シリコン酸化膜よりなるマスク酸化膜M3を形成する。続いて、マスク酸化膜M3をマスクとして用いつつ、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングによりAlGaN層14とGaN層13の上層部分を順次エッチングすることで、底部がGaN層13における2次元電子ガスの発生層に到達するようなトレンチt2を形成する。
次に、マスク酸化膜M3を除去した後、例えばリフトオフ法を用いることで、図9(a)に示すように、トレンチt2内部にGaN層13の上層まで埋め込まれた第1アノード電極AN1を形成する。具体的には、例えばフォトリソグラフィ技術を用いてトレンチt2以外を覆うフォトレジストR2を形成し、続いて、例えばスパッタリング法を用いることで、例えばTiを含む比較的小さな電位障壁(オーミック接合を含む)を形成することが可能な金属膜をフォトレジストR2上およびトレンチt2内部に形成する。これにより、トレンチt2内部にGaN層13における2次元電子ガスの発生層gl1(図2参照)まで到達する第1アノード電極AN1が形成される。その後、例えばアセトンなどの剥離液を用いてフォトレジストR2を除去することで、フォトレジストR2上の金属膜1002を除去する。
次に、例えばリフトオフ法を用いることで、図9(b)に示すように、第1アノード電極AN1およびp−AlGaN層15を覆う第2アノード電極AN2を形成する(電極形成工程)。具体的には、上記と同様に、例えばフォトリソグラフィ技術を用いて2つのp−AlGaN層15およびこれに挟まれた領域に開口ap1を有するフォトレジストR3を形成し、続いて、例えばスパッタリング法を用いることで、例えばNiを含む比較的大きなバリアハイトを形成することが可能な金属膜をフォトレジストR3上および開口ap1内部に形成する。これにより、p−AlGaN層15および第1アノード電極AN1を覆う第2アノード電極AN2が形成される。その後、例えばアセトンなどの剥離液を用いてフォトレジストR3を除去することで、フォトレジストR3上の金属膜1003を除去する。
その後、p−AlGaN層15とカソード電極CA1との間におけるAlGaN層14上に例えばCVD法を用いてシリコン酸化膜などの絶縁膜16を形成する。これにより、図2に示す断面構造を有するSBD10が製造される。
なお、上記した本実施の形態では、SBD10におけるキャリア供給層にAlGaN層14を用い、このキャリア供給層上に形成する半導体層にp−AlGaN層15を用いたが、このAlGaN層14およびp−AlGaN層15に代えて、例えばBAlGaN層およびp型の不純物がドーピングされたBAlGaN層(以下、p−BAlGaN層という)を用いる場合、それぞれの層の形成は、以下のようになる。
すなわち、AlGaN層14に代えてBAlGaN層を形成する場合、下層のGaN層13を形成した後、同一チャンバ内において原料となるTEB(Tri−Ethyl−Boron)とTMAとTMGとアンモニアとを導入する。この際、TMAは例えば50cm/分の流量で、TMGは例えば100cm/分の流量で、TEBは例えば30cm/分の流量で、アンモニアは例えば12リットル/分の流量で、それぞれ導入される。また、成長時間は例えば40秒とすることができる。これにより、GaN層13上に膜厚が例えば20nm程度のアンドープのB0.1Al0.15Ga0.75N層が成長する(キャリア供給層形成工程)。なお、この工程におけるアンモニアの流量を増やすことで、BAlGaN層における窒素原子の欠落による格子空孔(N空孔)を低減させることも可能である。
また、上記のBAlGaN層上に、p−AlGaN層15Aに替わるp−BAlGaN層を形成する場合、同一チャンバ内において原料となるTMAとTMGとTEBとアンモニアとの他にCP2Mgを導入する。なお、TMAとTMGとTEGとアンモニアとの流量および成長時間は、上記のBAlGaN層形成における流量および成長時間と同じである。また、CP2Mgの流量は、例えばp−BAlGaN層におけるMg濃度が例えば2.0×1019/cm程度となる流量に設定される。これにより、BAlGaN層上に、膜厚が例えば20nm程度であり、p型のドーパントとしてマグネシウム(Mg)を含むp−BAlGaN層が成長する(半導体層形成工程(1))。
(変形例1)
また、図10に、本実施の形態によるSBD10の変形例1であるSBD10−1を示す。図10に示すように、本変形例によるSBD10−1は、SBD10における第1アノード電極AN1が第1アノード電極AN1−1に置き換えられ、同じくSBD10におけるカソード電極CA1がカソード電極CA1−1に置き換えられた構成を有する。なお、その他の構成は、上記したSBD10と同様であるため、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本変形例において、第1アノード電極AN1−1は、2つのp−AlGaN層15で挟まれた領域に位置するAlGaN層14上面を覆うように形成されている。このような構成であっても、オフ状態時には、p−AlGaN層15下に広がる空乏層によってGaN層13上層における2次元電子ガスの発生が抑制されるため、リーク電流を低減することが可能である。
一方、動作時には、p−AlGaN層15下の空乏層が収縮または消滅し、GaN層13上層にカソード電極CA1−1から第1アノード電極AN1−1にかけてのチャネルパスが形成されるため、高速動作に優れ且つオン特性に優れたSBD10−1を実現することが可能である。
なお、本変形例において、カソード電極CA1−1はキャリア供給層であるAlGaN層14上に形成されているが、本発明はこれに限定されず、例えばシリコン基板11にまで到達するように各層を貫通する構成や、キャリア走行層であるGaN層13における少なくとも2次元電子ガスの発生層gl1にまで到達するようにAlGaN層14を貫通する構成など、種々変形することが可能である。
(変形例2)
また、図11に、本実施の形態によるSBD10の変形例2であるSBD10−2を示す。図11に示すように、本変形例によるSBD10−2は、SBD10における第1アノード電極AN1が第1アノード電極AN1−2に置き換えられ、同じくSBD10におけるカソード電極CA1がカソード電極CA1−2に置き換えられ、さらに、シリコン基板11の裏面に裏面電極19−2が形成された構成を有する。なお、その他の構成は、上記したSBD10と同様であるため、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
本変形例において、第1アノード電極AN1−2は、AlGaN層14、GaN層13、バッファ層12およびシリコン基板11を貫通し、シリコン基板11裏面に形成された裏面電極19−2と電気的に接続されている。
このような構成であっても、上記した本発明の実施の形態1と同様に、オフ状態時におけるリーク電流の低減と、オン状態時における高速動作およびオン特性の向上とが可能である。
なお、本変形例において、カソード電極CA1−2はキャリア走行層であるGaN層13における2次元電子ガスの発生層gl1にまで到達するように形成されているが、本発明はこれに限定されず、例えばシリコン基板11にまで到達するように各層を貫通する構成や、AlGaN層14上に形成された構成など、種々変形することが可能である。
<実施の形態2>
次に、本発明の実施の形態2による半導体装置としてSBD20を例に挙げて説明する。なお、以下の説明において、本発明の実施の形態1によるSBD10と同様の構成については同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
(構成)
図12は、本実施の形態によるSBD20の層構造を示す断面図である。なお、図12では、図2と同様に、シリコン基板11上面と垂直な面であって、チャネル長方向と平行な面でSBD20を切断した際の層構造を示す。
図12と図2とを比較すると明らかなように、SBD20は、本発明の実施の形態1によるSBD10と同様の構成において、p−AlGaN層15がAlGaN層14を貫通してGaN層13と接するp−AlGaN層25に置き換えられると共に、第1アノード電極AN1が省略された構成を有する。なお、他の構成は、SBD10と同様であるため、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上記構成を有することで、本実施の形態によるSBD20では、n型の半導体層として振る舞うGaN層13とp型の半導体層であるp−AlGaN層25がPN接合を形成するため、GaN層13上層部分におけるp−AlGaN層25下に位置する領域には、キャリアとしての電子が不足した空乏層が形成される。この空乏層は、本発明の実施の形態1によるSBD10と同様に、ヘテロ接合界面付近に位置するGaN層13の上層部分にも存在するため、カソード電極CA1からGaN層13上層および2つのp−AlGaN層25に挟まれた領域に位置するAlGaN層14側面を経由して第2アノード電極AN2まで形成されるチャネルパスが遮断される。この構成により、オフ状態におけるSBD20のリーク電流が低減され、耐圧特性の向上が達成される。また、カソード電極CA1および第2アノード電極AN2間に逆方向バイアスが印加された場合にも、p−AlGaN層25下の空乏層がGaN層13内部へさらに広がるため、良好な耐圧特性を実現することが可能である。
また、動作時においては、GaN層13とp−AlGaN層25とが形成するヘテロ接合界面付近に発生する2次元電子ガスをキャリアとして用いることが可能であるため、実質的なオン抵抗が低減され、オン特性が向上されたSBD20を実現することが可能である。
なお、本実施の形態において、第2アノード電極AN2の下面は、2つのp−AlGaN層25で挟まれた領域に位置するAlGaN層14の上面と接触しており、このAlGaN層14とがショットキー接合している。
(製造方法)
次に、本発明の実施の形態2によるSBD20の製造方法を、図面を用いて詳細に説明する。図13(a)および図13(b)は、本実施の形態によるSBD20の製造方法を示すプロセス図である。なお、以下の説明において、本発明の実施の形態1と同様の工程については、それを引用することで説明の簡略化を図る。
本製造方法では、まず、本発明の実施の形態1において図7(a)を用いて説明した工程と同様の構成を用いることで、シリコン基板11上に、バッファ層12とGaN層13とAlGaN層14とを形成する。続いて、本発明の実施の形態1と同様な方法を用いることで、シリコン基板11上層に素子分離のためのトレンチを形成する。
次に、例えばフォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を用いることで、図13(a)に示すように、AlGaN層14にp−AlGaN層25を形成するためのトレンチを形成する。具体的には、例えばCVD法を用いて膜厚が例えば300nm程度のシリコン酸化膜をAlGaN層14上に形成し、これに例えばフォトリソグラフィ技術を用いてp−AlGaN層25の配置パターンを転写することで、シリコン酸化膜よりなるマスク酸化膜M21を形成する。続いて、マスク酸化膜M21をマスクとして用いつつ、例えば塩素系ガスを用いたドライエッチングによりAlGaN層14を整形することで、AlGaN層14におけるp−AlGaN層25を形成する領域にトレンチt21を形成する。この際、オーバエッチング気味に処理することで、トレンチt21下部のAlGaN層14を完全に除去することが好ましい。
次に、例えばMOCVD法を用いることで、図13(b)に示すように、トレンチt21内にGaN層13まで埋め込まれたp−AlGaN層25を形成する。なお、p−AlGaN層25の成長方法は、本発明の実施の形態1による製造方法において図7(a)を用いて説明したp−AlGaN層15Aの形成方法と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、例えばフッ酸系水溶液を用いたウェットエッチングによりマスク酸化膜M21を除去することで、マスク酸化膜M21上に形成されたp−AlGaN層2001をリフトオフにより除去する。その後、本発明の実施の形態1における製造方法と同様の工程を用いることで、カソード電極CA1(図7(c)および図8(a)参照)および第2アノード電極AN2(図9(b)参照)を形成し、さらに、p−AlGaN層25とカソード電極CA1との間におけるAlGaN層14上に例えばCVD法を用いてシリコン酸化膜などの絶縁膜16を形成する。これにより、図12に示す断面構造を有するSBD20が製造される。
本発明の実施の形態1によるSBDの一部を上方から見た際のレイアウト例を示す上視図である。 本発明の実施の形態1によるSBDの層構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態1によるSBDの断面構造を模式化した図であり、オフ状態時のSBDの特性およびオン状態時のSBDの特性の説明を補助するための図である。 本発明の実施の形態1によるSBDのバンド構造を説明するための模式図であり、図3(a)に示す深さ方向のラインDにおけるバンド構造、図3(a)に示す深さ方向のラインDにおけるバンド構造、および図3(b)における深さ方向のラインDにおけるバンド構造を説明するための模式図である。 本発明の実施の形態1によるSBDに対する比較例として例示するSBD100の構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態1によるSBDの電流特性Lと比較例によるSBDの電流特性Lとを示す図である。 本発明の実施の形態1によるSBDの製造方法を示すプロセス図である(1)。 本発明の実施の形態1によるSBDの製造方法を示すプロセス図である(2)。 本発明の実施の形態1によるSBDの製造方法を示すプロセス図である(3)。 本発明の実施の形態1によるSBDの変形例1を示す断面図である。 本発明の実施の形態1によるSBDの変形例2を示す断面図である。 本発明の実施の形態2によるSBDの層構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態2によるSBDの製造方法を示すプロセス図である。
符号の説明
10、10−1、10−2、20 SBD
10U 構成パターン
11 シリコン基板
12 バッファ層
13 GaN層
14 AlGaN層
15、25 p−AlGaN層
15A p−AlGaN層
16 絶縁膜
19−2 裏面電極
2DEG 2次元電子ガス
AN1、AN1−1、AN1−2 第1アノード電極
AN2 第2アノード電極
CA1、CA1−1、CA1−2 カソード電極
D1、D2 深さ方向のライン
DEP1 空乏層
DL チャネル長方向
DW チャネル幅方向
M1、M2、M3、M21 マスク酸化膜
R1、R2、R3 フォトレジスト
ap1 開口
ar1 領域
gl1 発生層
t1、t2、t21 トレンチ

Claims (10)

  1. 所定基板上に形成されたIII族窒化物半導体よりなるキャリア走行層と、
    前記キャリア走行層上に形成されたIII族窒化物半導体よりなるキャリア供給層と、
    少なくとも前記キャリア供給層の上層の一部に形成され、前記キャリア走行層におけるキャリアと反対の導電性を有する半導体層と、
    少なくとも前記半導体層上に形成された第1電極と、
    を備えたことを特徴とする半導体装置。
  2. 前記半導体層は、前記キャリア供給層を貫通して前記キャリア走行層と接するように形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 少なくとも前記キャリア供給層の上層の一部に形成された第2電極を備え、
    前記第1電極は、少なくとも前記キャリア供給層の上層であって前記半導体層を挟んで前記第2電極が形成された側と反対側に位置する所定領域および前記半導体層上に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置。
  4. 前記第1電極は、少なくとも前記所定領域に形成された第1アノード電極と、前記第1アノード電極上および前記半導体層上に形成され、前記キャリア走行層と接合させた場合に該キャリア走行層との間で形成される電位障壁の大きさが前記第1アノード電極と前記キャリア走行層との間に形成される電位障壁の大きさよりも大きい第2アノード電極と、を含み、
    前記第2電極は、前記キャリア供給層および/または前記キャリア走行層とオーミック接触することを特徴とする請求項3記載の半導体装置。
  5. 前記第1電極は、少なくとも前記キャリア供給層を貫通して前記キャリア走行層における2次元電子ガスの発生層にまで到達するように形成されていることを特徴とする請求項3または4記載の半導体装置。
  6. 前記第1電極と前記キャリア走行層とは、オーミック接触していることを特徴とする請求項5記載の半導体装置。
  7. 前記第2電極は、少なくとも前記キャリア供給層を貫通して前記キャリア走行層における2次元電子ガスの発生層にまで到達するように形成されており、
    前記第2電極と前記キャリア走行層とは、オーミック接触していることを特徴とする請求項3〜6のいずれか一つに記載の半導体装置。
  8. 前記第1アノード電極は、Ti、Al、Si、Pb、Cr、In、Taのうち少なくとも一つを含む金属膜、Ti、Al、Si、Pb、Cr、In、Taのうち少なくとも一つを含む合金よりなる金属膜、および、Ti、Al、Si、Taのうち少なくとも一つを含むシリサイド合金よりなる金属膜のうち、少なくとも1つを含み、
    前記第2アノード電極は、Ni、Pt、Pd、W、Au、Ag、Cuのうち少なくとも一つを含む金属膜、および、Ni、Pt、Pd、W、Au、Ag、Cuのうち少なくとも一つを含む合金よりなる金属膜のうち、少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項4記載の半導体装置。
  9. 前記半導体層は、p型の導電性を有するAlGaN膜、BAlGaN膜またはInBAlN膜を含んで形成され、
    前記キャリア供給層は、AlGaN膜、InGaN膜またはGaN膜を含んで形成されていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の半導体装置。
  10. 所定基板上にIII族窒化物半導体よりなるキャリア走行層を形成するキャリア走行層形成工程と、
    前記キャリア走行層上にIII族窒化物半導体よりなるキャリア供給層を形成するキャリア供給層形成工程と、
    前記キャリア走行層におけるキャリアと反対の導電性を有する半導体層を少なくとも前記キャリア供給層の上層の一部に形成する半導体層形成工程と、
    少なくとも前記半導体層上に電極を形成する電極形成工程と、
    を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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