JP2006233031A - 無機粒子含有組成物、転写フィルムおよびプラズマディスプレイパネルの製造方法 - Google Patents

無機粒子含有組成物、転写フィルムおよびプラズマディスプレイパネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 保存安定性に優れ、パターン精度に優れたPDPの部材(例えば隔壁、電極、抵抗体、誘電体層、蛍光体、カラーフィルター、ブラックマトリックス)を好適に形成することができる無機粒子含有組成物、転写フィルムおよびPDPの製造方法を提供すること。
【解決手段】 〔A〕無機粒子および〔B〕結着樹脂を含有し、水分含有量が1質量%以下であることを特徴とする無機粒子含有組成物、転写フィルムおよびそれらを用いたPDPの製造方法を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネルを構成するパネル部材の形成に好適な無機粒子含有組成物、転写フィルムおよびこれを用いたプラズマディスプレイパネルの製造方法に関する。
近年、平板状の蛍光表示体としてプラズマディスプレイが注目されている。図1は交流型のプラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」ともいう)の断面形状を示す模式図である。同図において、1および2は対抗配置されたガラス基板、3は隔壁であり、ガラス基板1、ガラス基板2および隔壁3によりセルが区画形成されている。4はガラス基板1に固定された透明電極、5は透明電極4の抵抗を下げる目的で、当該透明電極4上に形成されたバス電極、6はガラス基板2に固定されたアドレス電極、7はセル内に保持された蛍光物質、8は透明電極4およびバス電極5を被覆するようガラス基板1の表面に形成された誘電体層、9はアドレス電極6を被覆するようガラス基板2の表面に形成された誘電体層、10は例えば酸化マグネシウムよりなる保護膜である。また、カラーPDPにあっては、コントラストの高い画像を得るため、ガラス基板と誘電体層との間に、カラーフィルター(赤色・緑色・青色)やブラックマトリックスなどを設けることがある。
このようなPDPの誘電体層、隔壁、電極、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックストライプ(マトリクス)の製造方法としては、感光性無機粒子含有樹脂層を基板上に形成し、この膜にフォトマスクを介して紫外線を照射した上で現像することにより基板上にパターンを残存させ、これを焼成するフォトリソグラフィー法などが好適に用いられている。
特開平11−162339号公報 特開2001−84833号公報 特開2002−245932号公報 特開2003−51250号公報
前記フォトリソグラフィー法では、原理的にパターン精度に優れており、特に転写フィルムを用いる方法においては、膜厚の均一性および表面の均一性に優れたパターンを形成することができる。しかしながら、保存等に伴い、無機粒子含有樹脂層中の結着樹脂が変質し、光硬化反応や現像過程において精度が悪化するという問題がある。また、無機粒子の二次凝集が発生し、得られるパターンの形状や膜厚均一性が劣るという問題がある。
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものである。
本発明の第1の目的は、保存安定性に優れ、パターン精度に優れたPDPの部材(例えば隔壁、電極、抵抗体、誘電体層、蛍光体、カラーフィルター、ブラックマトリックス)を好適に形成することができる無機粒子含有組成物を提供することにある。
本発明の第2の目的は、保存安定性に優れ、パターン精度に優れたPDPの部材を効率的に形成することができる転写フィルムを提供することにある。
本発明の第3の目的は、パターン精度に優れたPDPの部材を効率的に形成することができるPDPの製造方法を提供することにある。
本発明の無機粒子含有組成物は、〔A〕無機粒子および〔B〕結着樹脂を含有し、水分含有量が1質量%以下であることを特徴とする。
本発明の無機粒子含有組成物は、さらに〔C〕感放射線性成分を含有する組成物(以下、「感放射線性無機粒子含有組成物」ともいう)であってもよい。
本発明の第1の転写フィルム(以下、「転写フィルムI」ともいう)は、〔A〕無機粒子および〔B〕結着樹脂を含有し、水分含有量が1質量%以下である膜形成材料層を有することを特徴とする。
当該転写フィルムIは、膜形成材料層にさらに〔C〕感放射線性成分を含有する転写フィルム(以下、「転写フィルムI−2」ともいう)であってもよい。
本発明の第2の転写フィルム(以下、「転写フィルムII」ともいう)は、
レジスト膜と、
〔A〕無機粒子および〔B〕結着樹脂を含有し、水分含有量が1質量%以下である膜形成材料層
との積層を有することを特徴とする。
本発明の第1のPDPの製造方法(以下、「PDPの製造方法I」ともいう)は、本発明の転写フィルムIにおける膜形成材料層を基板に転写し、転写された膜形成材料層を焼成することにより、前記基板上に誘電体層を形成する工程を有することを特徴とする。
本発明の第2のPDPの製造方法(以下、「PDPの製造方法II」ともいう)は、本発明の転写フィルムIにおける膜形成材料層を基板上に転写し、転写された膜形成材料層上にレジスト膜を形成し、当該レジスト膜を露光処理してレジストパターンの潜像を形成し、当該レジスト膜を現像処理してレジストパターンを顕在化させ、当該膜形成材料層をエッチング処理してレジストパターンに対応するパターン層を形成し、当該パターン層を焼成処理することにより、隔壁、電極、抵抗体、誘電体層、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスから選ばれる部材を形成する工程を含むことを特徴とする。
また、本発明の第3のPDPの製造方法(以下、「PDPの製造方法III」ともいう)は、本発明の転写フィルムIIにおける、レジスト膜と膜形成材料層との積層膜を基板上に転写し、当該積層膜を構成するレジスト膜を露光処理してレジストパターンの潜像を形成し、当該レジスト膜を現像処理してレジストパターンを顕在化させ、当該膜形成材料層をエッチング処理してレジストパターンに対応するパターン層を形成し、当該パターン層を焼成処理することにより、隔壁、電極、抵抗体、誘電体層、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスから選ばれる部材を形成する工程を含むことを特徴とする。
さらに、本発明の第4のPDPの製造方法(以下、「PDPの製造方法IV」ともいう)は、本発明の転写フィルムI−2における膜形成材料層を基板上に転写し、当該膜形成材料層を露光処理してパターンの潜像を形成し、当該膜形成材料層を現像処理してパターン層を形成し、当該パターン層を焼成処理することにより、隔壁、電極、抵抗体、誘電体層、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスから選ばれる部材を形成する工程を含むことを特徴とする。
以下、本発明について詳細に説明する。
[無機粒子含有組成物]
本発明の無機粒子含有組成物(以下、単に「組成物」ともいう)は、〔A〕無機粒子および〔B〕結着樹脂を必須成分とする。本発明の組成物にはさらに、〔C〕感放射線性成分が含有されていてもよい。
本発明の組成物は、水分含有量が1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下である。水分含有量が1質量%より多い場合は、組成物の粘度が著しく増加し、分散が不十分となり均一なペーストが得られない。さらに、粘度が増加することによりペーストの均一な塗布が困難となる。さらに、フィルムを作成しパターン形成を行う場合、目的のパターン幅を形成することが困難である。よって、当該組成物を用いてプラズマディスプレイパネルの部材を形成した際、欠陥が少なくパネルの歩留まりおよびパネル品質の向上が可能である。
水分含有量を1質量%以下にコントロールする方法としては、下記の方法が挙げられる。
1.組成物の原料である無機粒子、結着樹脂として、水分含有量が少ないものを用いる。具体的には、無機粒子表面に疎水性のコーティングを施す・溶媒においては乾燥剤を入れて水分を除去するなどの方法が挙げられる。
2.組成物の調製を、湿度の低い雰囲気下で行う。具体的には、湿度30%以下、好ましくは15%以下の雰囲気下で調製を行う。
3.組成物の保存条件として、湿度30%以下、好ましくは15%以下の条件下で保存する。さらに、フィルムにおいては乾燥剤とともに梱包するなどの手段が挙げられる。
なお、本発明において無機粒子含有組成物中の水分含有量は、カールフィッシャー法によって測定された値である。
以下に、本発明の組成物の各成分について具体的に説明する。
<〔A〕無機粒子>
本発明の組成物を構成する無機粒子を構成する無機物質としては特に限定されるものではなく、当該組成物により形成される焼結体の用途(PDPの部材の種類)に応じて適宜選択することができる。
ここに、PDPを構成する「誘電体層」または「隔壁」を形成するための組成物に含有される無機粒子については、軟化点が350〜700℃(好ましくは400〜620℃)の範囲内にあるガラス粉末を挙げることができる。ガラス粉末の軟化点が350℃未満である場合には、当該組成物による膜形成材料層の焼成工程において、結着樹脂などの有機物質が完全に分解除去されない段階でガラス粉末が溶融してしまうため、形成される誘電体層中に有機物質の一部が残留し、この結果、誘電体層が着色されて、その光透過率が低下するおそれがある。一方、ガラス粉末の軟化点が700℃を超える場合には、高温で焼成する必要があるために、ガラス基板に歪みなどが発生しやすい。
好適なガラス粉末の具体例としては、1.酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素(PbO−B2O3−SiO2系)の混合物、2.酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素(ZnO−B2O3−SiO2系)の混合物、3.酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウム(PbO−B2O3−SiO2−Al2O3系)の混合物、4.酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素(PbO−ZnO−B2O3−SiO2系)の混合物などを例示することができる。
これらガラス粉末は、誘電体層および隔壁以外の部材(例えば電極・抵抗体・蛍光体・カラーフィルター・ブラックマトリックス)を形成するための組成物中に含有(併用)されていてもよい。これらのパネル材料を得るための無機粒子含有樹脂組成物におけるガラスフリットの含有量は、無機粒子全量に対して、通常、80質量%以下、好ましくは、1〜70質量%である。
PDPを構成する「電極」を形成するための組成物に含有される無機粒子としては、Ag、Au、Al、Ni、Ag−Pd合金、Cu、CoおよびCrなどからなる金属粒子を挙げることができる。
これらの金属粒子は、誘電体層を形成するための組成物中にガラス粉末と併用する形で含有されていてもよい。誘電体層形成用組成物における金属粒子の含有量は、無機粒子全量に対して、通常、10質量%以下、好ましくは0.1〜5質量%である。
PDPを構成する「抵抗体」を形成するための組成物に含有される無機粒子としては、RuO2などからなる粒子を挙げることができる。
PDPを構成する「蛍光体」を形成するための組成物に含有される無機粒子としては、Y2O3:Eu3+、Y2SiO5:Eu3+、Y3Al5O12:Eu3+、YVO4:Eu3+、(Y, Gd)BO3:Eu3+、Zn3(PO4)2:Mnなどの赤色用蛍光物質;Zn2SiO4:Mn、BaAl12O19:Mn、BaMgAl14O23:Mn、LaPO4:(Ce, Tb)、Y3(Al, Ga)5O12:Tbなどの緑色用蛍光物質;Y2SiO5:Ce、BaMgAl10O17:Eu2+、BaMgAl14O23:Eu2+、(Ca, Sr, Ba)10(PO4)6Cl2:Eu2+、(Zn, Cd)S:Agなどの青色用蛍光物質などからなる粒子を挙げることができる。
PDPを構成する「カラーフィルター」を形成するための組成物に含有される無機粒子としては、Fe2O3、Pb3O4などの赤色用物質、Cr2O3などの緑色用物質、2(Al2Na2Si3O10)・Na2S4などの青色用物質などからなる粒子を挙げることができる。
PDPを構成する「ブラックマトリックス」を形成するための組成物に含有される無機粒子としては、Mn、Fe、Cr、Co、Niなどからなる粒子を挙げることができる。
<〔B〕結着樹脂>
本発明の組成物を構成する結着樹脂は、アクリル樹脂であることが好ましい。
結着樹脂としてアクリル樹脂が含有されていることにより、形成される膜形成材料層には、基板に対する優れた(加熱)密着性が発揮される。従って、本発明の組成物を支持フィルム上に塗布して転写フィルムを製造する場合において、得られる転写フィルムは、膜形成材料層の転写性(基板への加熱密着性)に優れたものとなる。
本発明の組成物を構成するアクリル樹脂としては、適度な粘着性を有して無機粒子を結着させることができ、膜形成材料の焼成処理(400〜620℃)によって完全に酸化除去される(共)重合体の中から選択される。
かかるアクリル樹脂には、下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートの単独重合体、下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートの2種類以上の共重合体、および下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートと共重合性単量体との共重合体が含まれる。
C=C−R
| (1)
O=C−O−CH−R
(式中、Rは水素原子またはメチル基を示し、Rは1価の有機基を示す。)
上記一般式(1)で表される(メタ)アクリレートの具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、n−ウンデシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどのフェノキシアルキル(メタ)アクリレート;
2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4-ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリレート;
ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
これらのうち、上記一般式(1)中、Rで示される基が、アルキル基またはアルコキシアルキル基を含有する基であることが好ましく、特に好ましい(メタ)アクリレート化合物として、ブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレートおよび2−エトキシエチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。
他の共重合性単量体としては、上記(メタ)アクリレートと共重合可能な化合物ならば特に制限はないが、例えば、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マレイン酸、ビニルフタル酸などの不飽和カルボン酸類;ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、スチレン、α-メチルスチレン、ブタジエン、イソプレンなどのビニル基含有ラジカル重合性化合物が挙げられる。
本発明の組成物を構成するアクリル樹脂における、上記一般式(1)で表される(メタ)アクリレート由来の共重合成分は、通常70質量%以上、好ましくは90質量%以上である。
ここに、好ましいアクリル樹脂の具体例としては、ポリメチルメタクリレート、ポリn−ブチルメタクリレート、メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体などを例示することができる。
また、後述するフォトレジスト法を利用したPDPの部材の形成において、膜形成材料層のエッチング処理にアルカリ可溶性が必要な場合には、上記他の共重合性単量体(共重合成分)として、カルボキシル基含有単量体が含有されることが好ましい。上記カルボキシル基含有単量体の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、コハク酸モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。これらの中で、メタクリル酸が特に好ましい。
本発明の組成物を構成するアクリル樹脂の分子量としては、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、「GPC」という)によるポリスチレン換算の重量平均分子量(以下、単に「重量平均分子量」ともいう)として、4,000〜300,000であることが好ましく、さらに好ましくは10,000〜200,000とされる。
本発明の組成物における結着樹脂の含有割合としては、無機粒子100質量部に対して、5〜150質量部であることが好ましく、さらに好ましくは10〜120質量部とされる。結着樹脂の割合が過小である場合には、無機粒子を確実に結着保持することができず、一方、この割合が過大である場合には、焼成工程に長い時間を要したり、形成される焼結体(例えば誘電体層)が十分な強度や膜厚を有するものとならなかったりする。
<〔C〕感放射線性成分>
本発明の無機粒子含有組成物は、感放射線性成分を含有する感放射線性無機粒子含有組成物であってもよい。当該感放射線性成分としては、例えば、(イ)多官能性モノマーと放射線重合開始剤との組み合わせ、(ロ)メラミン樹脂と放射線照射により酸を形成する光酸発生剤との組み合わせなどを好ましいものとして例示することができ、上記(イ)の組み合わせのうち、多官能性(メタ)アクリレートと放射線重合開始剤との組み合わせが特に好ましい。
感放射線性成分を構成する多官能性(メタ)アクリレートの具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;両末端ヒドロキシポリブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトンなどの両末端ヒドロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類;
グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールアルカン、テトラメチロールアルカン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類;3価以上の多価アルコールのポリアルキレングリコール付加物のポリ(メタ)アクリレート類;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオール類などの環式ポリオールのポリ(メタ)アクリレート類;ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アクリレート等のオリゴ(メタ)アクリレート類などを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、感放射線性成分を構成する放射線重合開始剤の具体例としては、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、ビス(N、N-ジメチルアミノ)ベンゾフェノン、ビス(N、N-ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、カンファーキノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−〔4’−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなどのカルボニル化合物;アゾイソブチロニトリル、4−アジドベンズアルデヒドなどのアゾ化合物あるいはアジド化合物;メルカプタンジスルフィド、メルカプトベンゾチアゾールなどの有機硫黄化合物;ベンゾイルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、パラメタンハイドロパーオキシドなどの有機パーオキシド;1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−(2−フラニル)エチレニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどのトリハロメタン類;2,2’−ビス(2−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラフェニル1,2’−ビイミダゾールなどのイミダゾール二量体などを挙げることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
<溶剤>
本発明の組成物には、通常、溶剤が含有される。上記溶剤としては、無機粒子との親和性、結着樹脂の溶解性が良好で、得られる組成物に適度な粘性を付与することができ、乾燥されることによって容易に蒸発除去できるものであることが好ましい。
かかる溶剤の具体例としては、ジエチルケトン、メチルブチルケトン、ジプロピルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;n−ペンタノ−ル、4−メチル−2−ペンタノ−ル、シクロヘキサノ−ル、ジアセトンアルコールなどのアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系アルコール類;酢酸−n−ブチル、酢酸アミルなどの不飽和脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル類;乳酸エチル、乳酸−n−ブチルなどの乳酸エステル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネートなどのエーテル系エステル類などを例示することができ、これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
本発明の組成物における溶剤の含有割合としては、組成物の粘度を好適な範囲に維持する観点から、無機粒子100質量部に対して、40質量部以下であることが好ましく、さらに好ましくは5〜30質量部とされる。
本発明の組成物には、上記の必須成分のほかに、粘着性付与剤、表面張力調整剤、安定剤、消泡剤などの各種添加剤が任意成分として含有されていてもよい。
無機粒子含有組成物の一例として、好ましい電極形成用の組成物の例を示せば、無機粒子として銀粉末100質量部とガラス粉末1〜30質量部、結着樹脂としてメタクリル酸/エチルヘキシルメタクリレート/コハク酸モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)/2−ヒドロキシプロピルメタクリレート/n−ブチルメタクリレート(15/15/20/20/30)共重合体80〜100質量部、非イオン性界面活性剤としてエーテル化ポリオキシエチレン系界面活性剤1〜10質量部、可塑剤としてトリプロピレングリコールジアクリレート50質量部以下、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルおよび/またはエチル−3−エトキシプロピオネート5〜30質量部を含有する組成物を挙げることができる。
本発明の組成物は、上記無機粒子、結着樹脂、溶剤並びに任意成分をロール混錬機、ミキサー、ホモミキサーなどの混錬機を用いて混錬することにより調製することができる。
上記のようにして調製される本発明の組成物は、塗布に適した流動性を有するペースト状の組成物であり、その粘度は、通常1,000〜30,000cpとされ、好ましくは3,000〜10,000cpとされる。
本発明の組成物は、以下に詳述する転写フィルム(本発明の転写フィルム)を製造するために特に好適に使用することができる。
また、本発明の組成物は、従来において公知の膜形成材料層の形成方法、すなわち、スクリーン印刷法などによって当該組成物を基板の表面に直接塗付し、塗膜を乾燥させることにより膜形成材料層を形成する方法にも好適に使用することができる。
[転写フィルムI]
本発明の転写フィルムIは、PDP部材の形成工程、特に誘電体層の形成工程に好適に使用される複合フィルムであって、無機粒子および結着樹脂を含有する膜形成材料層を備えてなる。当該膜形成材料層の水分含有量は1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下である。水分含有量が1質量%より多い場合は、フィルムのタックが上昇するため転写性(ハンドリング)が悪化し、転写する際の精度が劣る。また、現像によってパターンを形成する際に、解像不良を起こすなどの不具合が見られる。
膜形成材料層の水分含有量を1質量%以下にコントロールする方法としては、下記の方法が挙げられる。
1.本発明の組成物を用いて膜形成材料層を形成する。
2.膜形成材料層の形成を、湿度の低い雰囲気下で行う。具体的には、湿度30%以下、好ましくは15%以下の雰囲気下で調製を行う。
3.転写フィルムの保存条件として、湿度30%以下、好ましくは15%以下の条件下で保存する。
本発明の転写フィルムは、本発明の組成物を用いて得られる膜形成材料層を有することが好ましい。
さらに、本発明の転写フィルムは、膜形成材料層に〔C〕感放射線性成分を含有するものであってもよい。
<転写フィルムIの構成>
図2(イ)は、ロール状に巻回された本発明の転写フィルムIを示す概略断面図であり、同図(ロ)は、当該転写フィルムの層構成を示す断面図〔(イ)の部分詳細図〕である。
図2に示す転写フィルムは、本発明の転写フィルムIの一例として、PDPを構成する誘電体層を形成するために使用される複合フィルムであって、通常、支持フィルムF1と、この支持フィルムF1の表面に剥離可能に形成された膜形成材料層F2と、この膜形成材料層F2の表面に剥離容易に設けられたカバーフィルムF3とにより構成されている。カバーフィルムF3は、膜形成材料層F2の性質によっては使用されない場合もある。
転写フィルムを構成する支持フィルムF1は、耐熱性および耐溶剤性を有するとともに可撓性を有する樹脂フィルムであることが好ましい。支持フィルムF1が可撓性を有することにより、ロールコーター、ブレードコーターなどを用いてペースト状の組成物(本発明の組成物)を塗布することができ、これにより、膜厚の均一な膜形成材料層を形成することができるとともに、形成された膜形成材料層をロール状に巻回した状態で保存し、供給することができる。
支持フィルムF1を構成する樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリフロロエチレンなどの含フッ素樹脂、ナイロン、セルロースなどを挙げることができる。支持フィルムF1の厚さとしては、例えば20〜100μmとされる。
転写フィルムを構成する膜形成材料層F2は、焼成されることによってガラス焼結体(誘電体層)となる層であり、ガラス粉末(無機粒子)、結着樹脂を必須成分として含有されている。
膜形成材料層F2の厚さとしては、ガラス粉末の含有率、パネルの種類やサイズによっても異なるが、例えば5〜200μmとされ、好ましくは10〜100μmとされる。この厚さが5μm未満である場合には、最終的に形成される誘電体層の膜厚が過小なものとなり、所期の誘電特性を確保することができないことがある。通常、この厚さが10〜100μmであれば、大型のパネルに要求される誘電体層の膜厚を十分に確保することができる。
転写フィルムを構成するカバーフィルムF3は、膜形成材料層F2の表面(ガラス基板との接触面)を保護するためのフィルムである。このカバーフィルムF3も可撓性を有する樹脂フィルムであることが好ましい。カバーフィルムF3を形成する樹脂としては、支持フィルムF1を形成するものとして例示した樹脂を挙げることができる。カバーフィルムF3の厚さとしては、例えば20〜100μmとされる。
<転写フィルムIの製造方法>
本発明の転写フィルムは、支持フィルム(F1)上に膜形成材料層(F2)を形成し、当該膜形成材料層(F2)上にカバーフィルム(F3)を設ける(圧着する)ことにより製造することができる。
膜形成材料層は、本発明の組成物を支持フィルム上に塗布し、乾燥させることにより形成することができる。本発明の組成物を支持フィルム上に塗布する方法としては、膜厚が大きく(例えば20μm以上)、膜厚の膜厚の均一性に優れた塗膜を効率よく形成することができる観点から、ロールコーターによる塗布方法、ドクターブレードなどのブレードコーターによる塗布方法、カーテンコーターによる塗布方法、ワイヤーコーターによる塗布方法などを好ましいものとして挙げることができる。
なお、本発明の組成物が塗布される支持フィルムの表面には離型処理が施されていることが好ましい。これにより、膜形成材料層を転写した後において、当該膜形成材料層から支持フィルムを容易に剥離することができる。
支持フィルム上に形成された本発明の組成物による塗膜は、乾燥されることによって溶剤の一部または全部が除去され、転写フィルムを構成する膜形成材料層となる。本発明の組成物による塗膜の乾燥条件としては、例えば40〜150℃で0.1〜30分間程度とされる。乾燥後における溶剤の残存割合(膜形成材料層中の溶剤の含有割合)は、通常10質量%以下とされ、基板に対する粘着性および適度な形状保持性を膜形成材料層に発揮させる観点から0.1〜5質量%であることが好ましい。
上記のようにして形成された膜形成材料層の上に設けられる(通常、熱圧着される)カバーフィルムの表面にも離型処理が施されていることが好ましい。これにより、膜形成材料層を転写する前に、当該膜形成材料層からカバーフィルムを容易に剥離することができる。
<膜形成材料層の転写(転写フィルムの使用方法)>
支持フィルム上の膜形成材料層は、基板の表面に一括転写される。本発明の転写フィルムによれば、このような簡単な操作によって膜形成材料層をガラス基板上に確実に形成することができるので、誘電体層などのPDPの部材の形成工程における工程改善(高効率化)を図ることができるとともに、形成される部材の品質の向上(例えば、誘電体層のおける安定した誘電特性の発現)を図ることができる。
[転写フィルムII]
本発明の転写フィルムIIは、支持フィルム上に、レジスト膜と膜形成材料層との積層を有する。具体的には、支持フィルム上に後述するレジスト組成物を塗布し、乾燥させた上に、本発明の組成物を塗布し、乾燥させることにより得ることができる。膜形成材料層の上には、カバーフィルムが設けられていてもよい。転写フィルムIIに用いられる支持フィルムおよびカバーフィルムとしては、上述した転写フィルムIに準ずる。また、レジスト組成物および無機粉体含有組成物の塗布方法も、転写フィルムIに準ずる。
転写フィルムIIにおける膜形成材料層の水分含有量は1質量%以下、好ましくは0.5質量%以下である。水分含有量が1質量%より多い場合は、上述した転写フィルムIにおける不具合と同様の不具合が発生する。膜形成材料層の水分含有量を1質量%以下にコントロールする方法としては、上述した転写フィルムIにおける方法が挙げられる。
<PDPの製造方法I(誘電体層の形成)>
本発明のPDPの製造方法Iは、本発明の転写フィルムIを構成する膜形成材料層を基板の表面に転写し、転写された膜形成材料層を焼成することにより、前記基板の表面に誘電体層を形成する工程を含む。
図2に示したような構成の転写フィルムによる膜形成材料層の転写工程の一例を示せば以下のとおりである。
1.ロール上に巻回された状態の転写フィルムを基板の面積に応じた大きさに裁断する。
2.裁断した転写フィルムにおける膜形成材料層(F2)表面からカバーフィルム(F3)を剥離した後、基板の表面に膜形成材料層(F2)の表面が当接するように転写フィルムを重ね合わせる。
3.基板に重ね合わされた転写フィルム上に加熱ローラを移動させて熱圧着させる。
4.熱圧着により基板に固定された膜形成材料層(F2)から支持フィルム(F1)を剥離除去する。
上記のような操作により、支持フィルム(F1)上の膜形成材料層(F2)が基板上に転写される。ここで転写条件としては、例えば、加熱ローラの表面温度が60〜120℃、加熱ローラによるロール圧が1〜5kg/cm2、加熱ローラの移動速度が0.2〜10.0m/分とされる。このような操作(転写工程)は、ラミネータ装置により行うことができる。なお、基板は予熱されていてもよく、予熱温度としては例えば40〜100℃とすることができる。
基板の表面に形成転写された膜形成材料層(F2)は、焼成されて無機焼結体(誘電体層)となる。ここに、焼成方法としては、膜形成材料層(F2)が転写形成された基板を高温雰囲気下に配置する方法を挙げることができる。これにより、膜形成材料層(F2)に含有されている有機物質(例えば結着樹脂、残留溶剤、各種添加剤)が分解されて除去され、無機粒子が溶融して燒結する。ここに、焼成温度としては、基板の溶融温度、膜形成材料層中の構成物質などによっても異なるが、例えば300〜800℃とされ、さらに好ましくは400〜620℃とされる。
<PDPの製造方法II(フォトレジスト法を利用した部材の形成)>
本発明のPDPの製造方法IIは、本発明の転写フィルムIを構成する膜形成材料層を基板上に転写し、転写された膜形成材料層上にレジスト膜を形成し、当該レジスト膜を露光処理してレジストパターンの潜像を形成し、当該レジスト膜を現像処理してレジストパターンを顕在化させ、当該膜形成材料層をエッチング処理してレジストパターンに対応するパターン層を形成し、当該パターン層を焼成処理することにより、隔壁、電極、抵抗体、誘電体層、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスから選ばれる部材を形成する工程を含む。
以下、PDPの部材である「隔壁」を背面基板上の表面に形成する方法について説明する。この方法においては、〔1〕膜形成材料層の転写工程、〔2〕レジスト膜の形成工程、〔3〕レジスト膜の露光工程、〔4〕レジスト膜の現像工程、〔5〕膜形成材料層のエッチング工程、〔6〕隔壁パターンの焼成工程により、基板の表面に隔壁が形成される。
図3および図4は、隔壁を形成するための一連の工程を示す概略断面図である。図3および図4において、11はガラス基板であり、このガラス基板上には、プラズマを発生させるための電極12が等間隔に配列され、電極12を被覆するように、ガラス基板11の表面に誘電体層13が形成されている。
なお、本発明において、「膜形成材料層を基板上に転写する」態様としては、前記ガラス基板11の表面に転写するような様態のほかに、前記誘電体層13の表面に転写するような様態も包括されるものとする。
膜形成材料層の転写工程:
膜形成材料層の転写工程一例を示せば以下のとおりである。
転写フィルムのカバーフィルム(図示省略)を剥離した後、図3(ロ)に示すように、誘電体層13の表面に、膜形成材料層21の表面が当接されるように転写フィルム20を重ね合わせ、この転写フィルム20を加熱ローラなどにより熱圧着した後、膜形成材料層21から支持フィルム22を剥離除去する。これにより、図3(ハ)に示すように、誘電体層13の表面に膜形成材料層21が転写されて密着した状態となる。ここで転写条件としては、例えば、加熱ローラの表面温度が80〜140℃、加熱ローラによるローラ圧が1〜5kg/cm2、加熱ローラの移動速度が0.1〜10.0m/分を示すことができる。また、ガラス基板11は予熱されていてもよく、予熱温度としては例えば40〜100℃とすることができる。
レジスト膜の形成工程:
この工程においては、図3(ニ)に示すように、転写された膜形成材料層21の表面にレジスト膜31を形成する。このレジスト膜31を構成するレジストとしてはポジ型レジストおよびネガ型レジストのいずれであってもよい。
レジスト膜31は、スクリーン印刷法、ロール塗布法、回転塗布法、流延塗布法など種々の方法によってレジストを塗布した後、塗膜を乾燥することにより形成することができる。ここに塗膜の乾燥温度は、通常60〜130℃程度とされる。
また、支持フィルム上に形成されたレジスト膜を膜形成材料層21の表面に転写することによって形成してもよい。このような形成方法によれば、レジスト膜の形成工程数を減らすことができるとともに、得られるレジストの膜厚均一性が優れたものとなるため、当該レジスト膜の現像処理および膜形成材料層のエッチング処理が均一に行われ、形成される隔壁の高さおよび形状が均一なものとなる。
レジスト膜31の膜厚としては、通常0.1〜40μmとされ、好ましくは0.5〜20μmとされる。
レジスト膜の露光工程:
この工程においては、図3(ホ)に示すように、膜形成材料層21上に形成されたレジスト膜31の表面に、露光用マスクMを介して、紫外線などの放射線を選択的に照射(露光)して、レジストパターンの潜像を形成する。同図において、MAおよびMBは、それぞれ露光用マスクMにおける光透過部および遮光部である。
ここに、紫外線照射装置としては、前記フォトリソグラフィー法で使用されている紫外線照射装置、半導体および液晶表示装置を製造する際に使用されている露光装置など特に限定されるものではない。
なお、レジスト膜を転写により形成した場合には、レジスト膜上に被覆されている支持フィルムを剥離しない状態で露光工程を行うのが好ましい。
レジスト膜の現像工程
この工程においては、露光されたレジスト膜を現像処理することにより、レジストパターン(潜像)を顕在化させる。
ここに、現像処理条件としては、レジスト膜31の種類などに応じて、現像液の種類・組成・濃度、現像時間、現像温度、現像方法(例えば浸漬法、揺動法、シャワー法、スプレー法、パドル法)、現像装置などを適宜選択することができる。
この現像工程により、図4(ヘ)に示すように、レジスト残留部35Aと、レジスト除去部35Bとから構成されるレジストパターン35(露光用マスクMに対応するパターン)が形成される。
このレジストパターン35は、次工程(エッチング工程)におけるエッチングマスクとして作用するものであり、レジスト残留部35Aの構成材料(光硬化されたレジスト)は、膜形成材料層21の構成材料よりもエッチング液に対する溶解速度が小さいことが必要である。
膜形成材料層のエッチング工程:
この工程においては、膜形成材料層をエッチング処理し、レジストパターンに対応する隔壁パターン層を形成する。
すなわち、図4(ト)に示すように、膜形成材料層21のうち、レジストパターン35のレジスト除去部35Bに対応する部分がエッチング液に溶解されて選択的に除去される。ここに図4(ト)は、エッチング処理中の状態を示している。
そして、更にエッチング処理を継続すると、図4(チ)に示すように、膜形成材料層21における所定の部分が完全に除去されて誘電体層13が露出する。これにより、材料層残留部25Aと、材料層除去部25Bとから構成される隔壁パターン層25が形成される。
ここに、エッチング処理条件としては、膜形成材料層21の種類などに応じて、エッチング液の種類・組成・濃度、処理時間、処理温度、処理方法(例えば浸漬法、揺動法、シャワー法、スプレー法、パドル法)、処理装置などを適宜選択することができる。
なお、エッチング液として、現像工程で使用した現像液と同一の溶液を使用することができるよう、レジスト膜31および膜形成材料層21の種類を選択することにより、現像工程とエッチング工程とを連続的に実施することが可能となり、工程の簡略化による製造効率の向上を図ることができる。
ここに、レジストパターン35を構成するレジスト残留部35Aは、エッチング処理の際に徐々に溶解され、隔壁パターン層25が形成された段階(エッチング処理の終了時)で完全に除去されるものであることが好ましい。
なお、エッチング処理後にレジスト残留部35Aの一部または全部が残留していても、当該レジスト残留部35Aは、次の焼成工程で除去される。
隔壁パターン層の焼成工程:
この工程においては、隔壁パターン層25を焼成処理して隔壁を形成する。これにより、材料層残留部25A中の有機物質が焼失して隔壁が形成され、図4(リ)に示すような、誘電体層13の表面に隔壁40が形成されてなるパネル材料50において、隔壁40により区画される空間(材料層除去部25Bに由来する空間)はプラズマ作用空間となる。
ここに、焼成処理の温度としては、材料層残留部25Aの有機物質が焼失される温度であることが必要であり、通常400〜600℃とされる。また、焼成時間は、通常10〜90分間とされる。
<PDPの製造方法III(フォトレジスト法を利用した好ましい実施態様)>
本発明におけるPDPの製造方法は、図3および図4に示したような方法に限定されるものではない。
ここに、PDP部材を形成するための他の好ましい方法(PDPの製造方法III)として、下記(1)〜(3)の工程による形成方法を挙げることができる。
(1)支持フィルム上にレジスト膜を形成した後、当該レジスト膜上に本発明の無機粒子含有組成物を塗布、乾燥することにより膜形成材料層を積層形成して、転写フィルムIIを得る。ここに、レジスト膜および膜形成材料層を形成する際には、ロールコーターなどを使用することができ、これにより膜厚の均一性に優れた積層膜を支持フィルム上に形成することができる。
(2)支持フィルム上に形成されたレジスト膜と膜形成材料層との積層膜を基板上に転写する。ここに、転写条件としては前記「膜形成材料層の転写工程」における条件と同様でよい。
(3)前記「レジスト膜の露光工程」、「レジスト膜の現像工程」、「膜形成材料層のエッチング工程」および「隔壁パターン層の焼成工程」と同様の操作を行う。その際、先に記載したように、レジスト膜の現像液と膜形成材料層のエッチング液とを同一の溶液とし、「レジスト膜の現像工程」と「膜形成材料層のエッチング工程」とを連続的に実施することが好ましい。
以上のような方法によれば、膜形成材料層とレジスト膜とが基板上に一括転写されるので、工程の簡略化により製造効率を更に向上させることができる。
<PDPの製造方法IV(感放射線性転写フィルムを用いた部材の形成)>
本発明のPDPの製造方法IVは、感放射線性を有する本発明の転写フィルムI−2を構成する膜形成材料層を基板上に転写し、当該膜形成材料層を露光処理してレジストパターンの潜像を形成し、当該膜形成材料層を現像処理してパターン層を形成し、当該パターン層を焼成処理することにより、隔壁、電極、抵抗体、誘電体層、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスから選ばれる部材を形成する工程を含む。
この方法においては、例えば隔壁の形成方法を例に採ると、前記「膜形成材料層の転写工程」の後、「レジスト膜の露光工程」、「レジスト膜の現像工程」に準じた条件でパターン層を形成し、その後、「隔壁パターンの焼成工程」により、基板の表面に隔壁が形成される。
以上PDPの製造方法I〜IVの各工程説明において、PDP部材として「隔壁」を形成する方法について説明したが、この方法に準じてPDPを構成する電極、抵抗体、誘電体層、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスなどを形成することもできる。
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、以下について「部」は「質量部」を示す。
<実施例1>
以下の調製工程、フィルムの作製工程および電極の製造工程において、作業は常に湿度30%以下の雰囲気下にて行った。
1)反射防止膜形成用無機粉体含有樹脂組成物1の調製:
無機粉体としてニッケル粉末(平均粒径0.2μm)100部、Bi−O−B−SiO系ガラスフリット(軟化点560℃、平均粒径2.0μm)10部、結着樹脂としてn−ブチルメタクリレート/2−エチルヘキシルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレート/メタクリル酸/コハク酸(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)=30/15/20/15/20(質量%)共重合体(重量平均分子量:90,000)80部、可塑剤としてトリメチロールプロパントリアクリレート40部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテル20部を、分散機を用いて混練することにより反射防止膜形成用無機粉体含有樹脂組成物1を調製した。
2)導電膜形成用無機粉体樹脂組成物の調製:
導電性粒子として銀粉末(平均粒径2.2μm)100部、Bi−O−B−SiO系ガラスフリット(軟化点520℃、平均粒径2.0μm)10部、結着樹脂としてベンジルメタクリレート/2−エチルヘキシルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレート/メタクリル酸/コハク酸(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)=20/20/20/20/20(質量%)共重合体(重量平均分子量:90,000)15部、可塑剤としてトリプロピレングリコールジアクリレート10部、分散剤としてオレイン酸1部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテル9部を、分散機を用いて混練することにより導電膜形成用無機粉体樹脂組成物を調製した。
3)レジスト組成物の調製
バインダー樹脂としてベンジルメタクリレート/メタクリル酸=75/25(質量%)共重合体(重量平均分子量30,000)60部、多官能性モノマーとしてトリプロピレングリコールジアクリレート40部、光重合開始剤として2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン20部および溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート100部を混練りした後、カートリッジフィルター(2μm径)でフィルタリングすることにより、アルカリ現像型感放射線性レジスト組成物(以下、「レジスト組成物」という。)を調製した。
4)反射防止膜形成用無機粉体含有樹脂組成物1の評価
グラインドゲージ(OBISHI KEIKI(株)社製0〜25μm)を用い、JIS K5600−2−5に準じて反射防止膜形成用無機粉体含有樹脂組成物1中の最大粒度を測定した。その結果、8μmであり、得られた組成物は分散性に優れたものであった。また、この組成物を室温にて72時間、静置したところ、わずかな沈降しか観測されず、分散安定性に優れたものであった。
また、反射防止膜形成用無機粉体含有樹脂組成物1の水分含有量を下記の手順で測定した。まず、水分気化装置(三菱化学(株)社製 VA−100)の試料室内を窒素で1分間パージした後、250℃で2分間プレヒートを行った。その後、組成物0.052gをサンプルとして投入し、250℃で3分間、水分を気化させ、気化した水分を、微量水分測定装置(三菱化学(株)社製 CA-100)にてカールフィッシャー反応に基づき算出し、水分含有量として求めた。その結果、反射防止膜形成用無機粉体含有樹脂組成物1の水分含有量は、0.4質量%であった。
5)電極形成用転写フィルムの作製:
下記(ハ)〜(ホ)の操作により、レジスト膜、導電膜形成用ペースト層および反射防止膜形成用ペースト層を有する積層膜が支持フィルム上に形成されてなる本発明の転写フィルムを作製した。
(ハ)3)で調製したレジスト組成物を予め離型処理した膜厚38μmのPETフィルムよりなる支持フィルム上にロールコーターを用いて塗布し、塗膜を100℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去し、厚さ5μmのレジスト膜を支持フィルム上に形成した。
(ニ)2)で調製した導電膜形成用ペースト組成物を(ハ)で作成したレジスト膜上にロールコーターを用いて塗布し、塗膜を100℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去し、膜厚20μmの導電膜形成用ペースト層をレジスト膜上に形成した。
(ホ)1)で調製した反射防止膜形成用ペースト組成物を(ニ)で形成した導電膜形成用ペースト層上にロールコーターを用いて塗布し、塗膜を100℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去し、膜厚8μmの反射防止膜形成用ペースト層を導電膜形成用ペースト層上に形成した。
6)電極形成用転写フィルムの転写:
予めホットプレート上で80℃に加熱されたガラス基板の表面に、反射防止膜形成用ペースト層の表面が当接されるよう上記5)で作製した転写フィルムを重ね合わせ、この転写フィルムを加熱ローラに熱圧着した。ここで、圧着条件としては、加熱ローラの表面温度を100℃、ロール圧を2kg/cm、加熱ローラの移動速度を0.5m/分とした。熱圧着処理の終了後、転写フィルム(レジスト膜の表面)から支持フィルムを剥離除去し、当該電極形成用無機粉体含有樹脂層の転写を完了した。
7)レジスト膜の露光工程
ガラス基板上に形成された電極形成用無機粉体含有樹脂層のレジスト膜に対して、ライン幅100μm、スペース幅400μmのストライプ状ネガ用露光用マスクを介して、超高圧水銀灯によりg線(436nm)、h線(405nm)、i線(365nm)の混合光を照射した。その際の露光量は、365nmのセンサーで測定した照度換算で200mJ/cm2 とした。
8)現像工程・エッチング工程
露光処理されたレジスト膜に対して、液温30℃の0.3質量%炭酸ナトリウム水溶液を現像液とするシャワー法による現像処理と、引き続き無機粉体含有樹脂層のエッチング処理を、併せて90秒間行い、続いて、超純水を用いて水洗を行った。これにより、レジストパターンを形成し、その後、当該レジストパターンに対応した無機粉体含有樹脂パターンを形成した。得られた無機粉体含有樹脂パターンを光学顕微鏡にて観察したところ、レジスト未露光部の基板上に現像残さは認められず、かつパターンの欠けは認められなかった。
9)焼成工程
無機粉体含有樹脂パターンが形成されたガラス基板を焼成炉内で590℃の温度雰囲気下で30分間にわたり焼成処理を行った。これによりガラス基板の表面にパターン幅100μm、厚み10μmの電極が形成されてなるパネル材料を得ることができた。形成された電極パターンを、顕微鏡を用いて観察したところ、そのパターンは直線性に優れたものであった。
<実施例2>
実施例1の5)において作製した電極形成用転写フィルムを、防湿用袋に入れ、温度5±1℃、湿度30%以下の条件下で3ヶ月保管した。保存後の転写フィルムにおける膜形成材料層部分を0.38g測りとり、実施例1の4)と同様にして水分量を測定したところ、0.8質量%であった。この転写フィルムを用いて、実施例1と同様にして、電極の製造を行った。得られた電極パターンを評価したところ、パターン幅は100μmであり、目的とする幅のラインを形成することができた。
<比較例1>
実施例1において、全ての操作を湿度70%以上の雰囲気下で行ったこと以外は実施例1と同様にして、各組成物の調製、転写フィルムの作製および電極の製造を行った。
得られた反射防止膜形成用無機粉体含有樹脂組成物の分散性を評価したところ、グラインドゲージを用いた最大粒度は13.5μmであり、水分含有量を測定したところ、1.7質量%であった。また、得られた電極パターンの評価を行ったところ、パターン幅は115μmであり、目的とする幅のラインを形成することができなかった。
<比較例2>
実施例1の5)において作成したフィルムを、温度5±1℃、湿度70%以上の条件下で3ヶ月保管した。保存後の転写フィルムにおける膜形成材料層部分を0.27g測りとり、実施例1の4)と同様にして水分量を測定したところ、1.3質量%であった。この転写フィルムを用いて、実施例1と同様にして、電極の製造を行った。得られた電極パターンを評価したところ、パターン幅は112μmであり、目的とする幅のラインを形成することができなかった。
交流型プラズマディスプレイパネルの断面形状を示す模式図である。 (イ)は、本発明の転写フィルムを示す概略断面図であり、(ロ)は、当該転写フィルムの層構成を示す断面図である。 本発明の製造方法における隔壁の形成工程(転写工程・レジスト膜の形成工程・露光工程)の一例を示す概略断面図である。 本発明の製造方法における隔壁の形成工程(現像工程・エッチング工程・焼成工程)の一例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 ガラス基板 2 ガラス基板
3 隔壁 4 透明電極
5 バス電極 6 アドレス電極
7 蛍光物質 8 誘電体層
9 誘電体層 10 保護層
F1 支持フィルム F2 膜形成材料層
F3 カバーフィルム 11 ガラス基板
12 電極 13 誘電体層
20 転写フィルム 21 膜形成材料層
22 支持フィルム 25 隔壁パターン層
25A 材料層残留部 25B 材料層除去部
31 レジスト膜 35 レジストパターン
35A レジスト残留部 35B レジスト除去部
40 隔壁 50 パネル材料
M 露光用マスク MA 光透過部
MB 遮光部




Claims (9)

  1. 〔A〕無機粒子および〔B〕結着樹脂を含有し、水分含有量が1質量%以下であることを特徴とする無機粒子含有組成物。
  2. さらに〔C〕感放射線性成分を含有する、請求項1記載の無機粒子含有組成物。
  3. 〔A〕無機粒子および〔B〕結着樹脂を含有し、水分含有量が1質量%以下である膜形成材料層を有することを特徴とする、転写フィルム。
  4. 膜形成材料層がさらに〔C〕感放射線性成分を含有する、請求項3記載の転写フィルム。
  5. レジスト膜と、
    〔A〕無機粒子および〔B〕結着樹脂を含有し、水分含有量が1質量%以下である膜形成材料層
    との積層を有することを特徴とする、転写フィルム。
  6. 請求項3記載の転写フィルムにおける膜形成材料層を基板上に転写し、転写された膜形成材料層を焼成することにより、前記基板上に誘電体層を形成する工程を有することを特徴とする、プラズマディスプレイパネルの製造方法。
  7. 請求項3記載の転写フィルムにおける膜形成材料層を基板上に転写し、転写された膜形成材料層上にレジスト膜を形成し、当該レジスト膜を露光処理してレジストパターンの潜像を形成し、当該レジスト膜を現像処理してレジストパターンを顕在化させ、当該膜形成材料層をエッチング処理してレジストパターンに対応するパターン層を形成し、当該パターン層を焼成処理することにより、隔壁、電極、抵抗体、誘電体層、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスから選ばれる部材を形成する工程を含むことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  8. 請求項5記載の転写フィルムにおける、レジスト膜と膜形成材料層との積層膜を基板上に転写し、当該積層膜を構成するレジスト膜を露光処理してレジストパターンの潜像を形成し、当該レジスト膜を現像処理してレジストパターンを顕在化させ、当該膜形成材料層をエッチング処理してレジストパターンに対応するパターン層を形成し、当該パターン層を焼成処理することにより、隔壁、電極、抵抗体、誘電体層、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスから選ばれる部材を形成する工程を含むことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  9. 請求項4記載の転写フィルムにおける膜形成材料層を基板上に形成し、当該膜形成材料層を露光処理してパターンの潜像を形成し、当該膜形成材料層を現像処理してパターン層を形成し、当該パターン層を焼成処理することにより、隔壁、電極、抵抗体、誘電体層、蛍光体、カラーフィルターおよびブラックマトリックスから選ばれる部材を形成する工程を含むことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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