JP4178771B2 - プラズマディスプレイパネルの製造方法および転写フィルム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラズマディスプレイパネルを構成するパネル材料の形成において、製造効率が高く、パターニング性に優れ、また転写フィルムを使用することにより従来の方法に比べて実質的に作業性を向上させることができるプラズマディスプレイパネルの製造方法および転写フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】
プラズマディスプレイパネル(PDP)は、大型パネルでありながら製造プロセスが容易であること、視野角が広いこと、自発光タイプで表示品位が高いこと等の理由から、フラットパネル表示技術の中で注目されており、特にカラープラズマディスプレイパネルは、20インチ以上の壁掛けTV用の表示デバイスとして将来主流になるものと期待されている。
カラーPDPは、ガス放電により発生する紫外線を蛍光体に照射することによってカラー表示が可能になる。そして、一般に、カラーPDPにおいては、赤色発光用の蛍光体部位、緑色発光用の蛍光体部位及び青色発光用の蛍光体部位が基板上に形成されることにより、各色の発光表示セルが全体に均一に混在した状態に構成されている。具体的には、ガラス等からなる基板の表面に、バリアリブと称される絶縁性材料からなる隔壁が設けられており、この隔壁によって多数の表示セルが区画され、当該表示セルの内部がプラズマ作用空間になる。そして、このプラズマ作用空間に蛍光体部位が設けられるとともに、この蛍光体部位にプラズマを作用させる電極が設けられることにより、各々の表示セルを表示単位とするプラズマディスプレイパネルが構成される。
【0003】
図1は交流型のPDPの断面形状を示す模式図である。同図において、1および2は対向配置されたガラス基板、3は隔壁であり、ガラス基板1、ガラス基板2および隔壁3によりセルが区画形成される。4はガラス基板1に固定された透明電極、5は透明電極の抵抗を下げる目的で、透明電極上に形成されたバス電極、6はガラス基板2に固定されたアドレス電極、7はセル内に保持された蛍光体、8は透明電極4およびバス電極5を被覆するようにガラス基板1の表面に形成された誘電体層、9はアドレス電極6を被覆するようにガラス基板2の表面に形成された誘電体層、10は例えば酸化マグネシウムよりなる保護膜である。なお、直流型のPDPにおいては、通常、電極端子(陽極端子)と電極リード(陽極リード)との間に抵抗体を設ける。また、PDPのコントラストを向上させるために、赤色、緑色、青色のカラーフィルターやブラックマトリックスを、上記誘電体層8と保護膜10の間などに設ける場合もある。
【0004】
このようなプラズマディスプレイパネルにおけるパネル材料の製造方法としては、(1)イオンスパッタ法や電子ビーム蒸着法などによる方法や(2)スクリーン印刷法等により形成した無機粉体含有樹脂層を焼成し、有機物質を除去する方法などが知られており、各々のパネル材料は、通常、上記(1)あるいは(2)の方法を繰り返すことにより形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記(1)の方法では大型の真空設備が必要なこと、工程上のスループットが遅いなどの問題がある。このため、通常、大部分のパネル材料には前記(2)の方法が用いられるが、前記(2)の方法においても、少なくとも無機粉体含有樹脂層の形成と焼成を繰り返すことから、製造効率の面において、十分なものとは言えなかった。また、高精細パターンの形成においては、露光、現像処理を含むフォトリソグラフィー法による無機粉体含有樹脂層のパターニング法が知られているが、現像処理時に無機層上から無機粉体含有樹脂層のパターンが剥離しやすいという問題があった。
本発明の第1の目的は、無機層上に無機パターンを有するパネル材料を形成するにあたって製造効率に優れたプラズマディスプレイパネルの製造方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、現像処理時の密着性の良好な、パターニング性に優れたプラズマディスプレイパネルの製造方法を提供することにある。
本発明の第3の目的は、作業性に優れたプラズマディスプレイパネルの製造方法を提供することにある。
本発明の第4の目的は、製造効率、パターニング性および作業性に優れた新規な転写フィルムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法は、下記(i)〜(iii)の工程を含む方法により、無機膜上にパターンを形成することを特徴とする。
(i)基板上に非感光性の第一の無機粉体含有樹脂層を形成し、当該第一の無機粉体含有樹脂層上に感光性の第二の無機粉体含有樹脂層を形成する工程。
(ii)第二の無機粉体樹脂層を露光・現像処理して、第二の無機粉体含有樹脂層のパターンを形成する工程。
(iii)第一の無機粉体含有樹脂層および当該第一の無機粉体含有樹脂層上に形成された第二の無機粉体含有樹脂層のパターンを焼成する工程。
また、本発明の転写フィルムは、支持フィルム上に、アルカリ可溶性の樹脂成分を含有する感光性の無機粉体含有樹脂層と、アルカリ不溶性または難溶性の樹脂成分を含有する非感光性の無機粉体含有樹脂層とを含む積層膜が形成されてなることを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について詳細に説明する。
<プラズマディスプレイパネルの製造方法>
本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法においては、〔1〕第一の無機粉体含有樹脂層の形成工程、〔2〕第二の無機粉体含有樹脂層の形成工程、〔3〕露光工程、〔4〕現像工程、〔5〕焼成工程を含む方法により、無機膜上にパターンを形成する。本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法により、特に好ましくは、誘電体層上に、隔壁、電極、抵抗体、蛍光体、カラーフィルター、ブラックマトリックスなどのパターンが形成されたパネル材料を形成することができる。
【0008】
〔1〕第一の無機粉体含有樹脂層の形成工程
第一の無機粉体含有樹脂層は、支持フィルム上に非感光性の無機粉体含有樹脂層が形成された構成を有する転写フィルムを用い、基板上に当該無機粉体含有樹脂層を転写することによって形成することが好ましい。このような形成方法によれば、膜厚均一性に優れた第一の無機粉体含有樹脂層を容易に形成することができ、形成されるパターンの膜厚均一化を図ることができる。さらに、上記転写フィルムを用いてn回転写を繰り返すことで、n層(nは2以上の整数を示す)の第一の無機粉体含有樹脂層を有する積層体を形成してもよい。また、n層の第一の無機粉体含有樹脂層からなる積層体を支持フィルム上に形成した転写フィルムを用いて基板上に一括転写することにより、上記積層体を形成してもよい。
転写工程の一例を示せば以下のとおりである。必要に応じて使用される転写フィルムの保護フィルム層を剥離した後、基板の表面に、無機粉体含有樹脂層の表面が当接されるように転写フィルムを重ね合わせ、この転写フィルムを加熱ローラなどにより熱圧着した後、無機粉体含有樹脂層から支持フィルムを剥離除去する。これにより、基板の表面に無機粉体含有樹脂層が転写されて密着した状態となる。ここで、転写条件としては、例えば、加熱ローラの表面温度が40〜140℃、加熱ローラによるロール圧が0.1〜10kg/cm、加熱ローラの移動速度が0.1〜10m/分を示すことができる。また、基板は予熱されていてもよく、予熱温度としては例えば40〜140℃とすることができる。
また、基板上に、スクリーン印刷法、ロール塗布法、回転塗布法、流延塗布法など種々の方法によって、非感光性の無機粉体含有樹脂組成物を塗布した後、塗膜を乾燥する方法により、第一の無機粉体含有樹脂層を形成することもできる。なお、上記工程をn回繰り返すことでn層の積層体を形成してもよい。
【0009】
〔2〕第二の無機粉体含有樹脂層の形成工程
第二の無機粉体含有樹脂層は、支持フィルム上に感光性の無機粉体含有樹脂層が形成された構成を有する転写フィルムを用い、第一の無機粉体含有樹脂層上に第二の無機粉体含有樹脂層を転写することによって形成することが好ましい。さらに、上記転写フィルムを用いてn回転写を繰り返すことで、n層(nは2以上の整数を示す)の第二の無機粉体含有樹脂層を有する積層体を形成してもよい。また、n層の第二の無機粉体含有樹脂層からなる積層体を支持フィルム上に形成した転写フィルムを用いて基板上に一括転写することにより、上記積層体を形成してもよい。
なお、第二の無機粉体含有樹脂層の転写条件としては、前記〔1〕第一の無機粉体含有樹脂層の形成工程と同様の条件を用いることができる。
また、第一の無機粉体含有樹脂層上は、スクリーン印刷法、ロール塗布法、回転塗布法、流延塗布法など種々の方法によって、感光性の無機粉体含有樹脂組成物を塗布した後、塗膜を乾燥する方法により、第二の無機粉体含有樹脂層を形成することもできる。なお、上記工程をn回繰り返すことでn層の積層体を形成してもよい。
【0010】
さらに、上記〔1〕および〔2〕における樹脂層の形成工程は、支持フィルム上に第二の無機粉体含有樹脂層と第一の無機粉体含有樹脂層との積層膜が形成されてなる転写フィルムを用いることにより、当該積層膜を基板上に転写して、樹脂層と第二の無機粉体含有樹脂層を一括形成することがさらに好ましい。このような形成方法によれば、膜厚均一性に優れた無機粉体含有樹脂層を、さらに容易に形成することができ、パターン形状の向上とともに、工程の簡略化を図ることができる。また、それぞれ独立するn層の第一および/または第二の無機粉体含有樹脂層からなる積層体を支持フィルム上に形成した転写フィルムを用いて基板上に一括転写することにより、上記積層体を形成してもよい。
なお、上記転写条件は、上記〔1〕第一の無機粉体含有樹脂層の形成工程と同様の条件を挙げることができる。
【0011】
〔3〕露光工程
この工程においては、感光性の第二の無機粉体含有樹脂層の表面に、露光用マスクを介して、紫外線などの放射線の選択的照射(露光)を行い、パターンの潜像を形成する。
ここに、放射線照射装置としては、前記フォトリソグラフィー法で使用されている紫外線照射装置、半導体および液晶表示装置を製造する際に使用されている露光装置などが用いられるが、特に限定されるものではない。
【0012】
〔4〕現像工程
この工程においては、露光された第二の無機粉体含有樹脂層を現像処理することにより、第一の無機粉体含有樹脂層上に第二の無機粉体含有樹脂層のパターンを形成する。
ここに、現像処理条件としては、第二の無機粉体含有樹脂層の種類に応じて、現像液の種類・組成・濃度、現像時間、現像温度、現像方法(例えば浸漬法、揺動法、シャワー法、スプレー法、パドル法など)、現像装置などを適宜選択することができる。
【0013】
〔5〕焼成工程
この工程においては、第一の無機粉体含有樹脂層および当該第一の無機粉体含有樹脂層上に形成された第二の無機粉体含有樹脂層パターンを一括焼成処理して、第一および第二の無機粉体含有樹脂層(残留部)中の有機物質を焼失させ、無機膜上に無機のパターンを形成する。
ここに、焼成処理の温度としては、無機粉体含有樹脂層(残留部)中の有機物質が焼失される温度であることが必要であり、通常、400〜600℃とされる。また、焼成時間は、通常10〜90分間とされる。
【0014】
以下、上記各工程に用いられる材料、各種条件などについて説明する。
<基板>
基板材料としては、例えばガラス、シリコーン、ポリカーボネート、ポリエステル、芳香族アミド、ポリアミドイミド、ポリイミドなどの絶縁性材料からなる板状部材が挙げられる。この板状部材の表面に対しては、必要に応じて、シランカップリング剤などによる薬品処理;プラズマ処理;イオンプレーティング法、スパッタリング法、気相反応法、真空蒸着法などによる薄膜形成処理のような適宜の前処理を施されていてもよい。
なお、本発明においては、基板として、耐熱性を有するガラスを用いることが好ましい。ガラス基板としては、例えば旭硝子(株)製PD200を好ましいものとして挙げることができる。
【0015】
<第一の無機粉体含有樹脂層>
本発明の製造方法に用いる第一の無機粉体含有樹脂層は、無機粉体、結着樹脂および溶剤を含有してなるペースト状の無機粉体含有樹脂組成物を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部または全部を除去することにより形成することができる。本発明の製造方法に好ましく用いられる転写フィルムは、支持フィルム上に上記無機粉体含有樹脂組成物を塗布、乾燥して第一の無機粉体含有樹脂層を形成して得られ、当該第一の無機粉体含有樹脂層の表面に保護フィルム層が設けられていてもよい。
なお、本発明の製造方法に用いる第一の無機粉体含有樹脂層は、誘電体形成材料層であることが好ましい。
【0016】
(1)第一の無機粉体含有樹脂組成物
本発明における第一の無機粉体含有樹脂組成物は、無機粉体、結着樹脂および溶剤を必須成分とする、非感光性の組成物である。
【0017】
(a)無機粉体
第一の無機粉体含有樹脂組成物に使用される無機粉体は、形成するパターン材料の種類によって異なるが、誘電体層を形成するためのガラスフリットを含有することが好ましい。
前記ガラスフリットの組成としては例えば、▲1▼ 酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素(PbO−B2O3−SiO2系)の混合物、▲2▼ 酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素(ZnO−B2O3−SiO2系)の混合物、▲3▼ 酸化鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素、酸化アルミニウム(PbO−B2O3−SiO2−Al2O3系)の混合物、▲4▼ 酸化鉛、酸化亜鉛、酸化ホウ素、酸化ケイ素(PbO−ZnO−B2O3−SiO2系)の混合物などを挙げることができる。なお、上記以外にもプラズマディスプレイの誘電体層形成に好適な組成のガラスフリットを用いることができる。
【0018】
ガラスフリットの軟化点としては、通常、400〜600℃の範囲内である。ガラスフリットの軟化点が400℃未満である場合には、本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法による焼成工程において、第一の無機粉体含有樹脂層に含まれる結着樹脂などの有機物質が完全に分解除去されない段階でガラスフリットが溶融してしまうため、形成される誘電体層中に有機物質の一部が残留し、この結果、誘電体層が着色されて、その光透過率が低下する傾向がある。一方、ガラスフリットの軟化点が600℃を超える場合には、600℃より高温で焼成する必要があるために、ガラス基板に歪みなどが発生しやすい。なお、高い光透過率を有する誘電体層を形成するために、ガラスフリットの軟化点としては、450〜550℃であることが好ましい。
【0019】
ガラスフリットの平均粒径(メジアン径)としては、通常、0.1〜10μmのものが用いられるが、好ましくは1.0〜3.0μmである。ガラスフリットの平均粒径が1.0μm未満の場合には、得られる組成物を用いて形成される本発明の製造方法に好ましく用いられる転写フィルムにおける第一の無機粉体含有樹脂層の可塑性を十分に向上させることができない。またガラスフリットの平均粒径が3.0μmを超える場合には、形成される誘電体層の均一性が損なわれる恐れがある。なお、ガラスフリットの平均粒径は、より好ましくは1.5〜3.0μmである。ここで、「ガラスフリットの平均粒径」は、レーザー回折散乱法により測定された粒子径から求められる値を指すものとする。
【0020】
(a)無機粉体中におけるガラスフリットの含有量は、無機粉体100質量部中、通常、80〜100質量部であり、無機粉体として、ガラスフリット以外に、金属、無機顔料、セラミック等の任意の無機粉体を含有していてもよい。
【0021】
(b)結着樹脂
第一の無機粉体含有樹脂層における結着樹脂は、アクリル樹脂であることが好ましい。結着樹脂としてアクリル樹脂が含有されていることにより、本発明の製造方法に好ましく用いられる転写フィルムが、基板に対する優れた(加熱)接着性を有するものとなる。従って、第一の無機粉体含有樹脂組成物を支持フィルム上に塗布して転写フィルムを製造する場合において、得られる転写フィルムは、第一の無機粉体含有樹脂層の転写性(基板への加熱接着性)に優れたものとなる。
第一の無機粉体含有樹脂組成物を構成するアクリル樹脂としては、適度な粘着性を有して無機粉体を結着させることができ、膜形成材料の焼成処理(400℃〜600℃)によって完全に酸化除去される(共)重合体の中から選択される。
また、上記アクリル樹脂は、アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性の樹脂であることが好ましい。ここで言う「アルカリ不溶性またはアルカリ難溶性」とは、本発明における第二の無機粉体含有樹脂層の現像条件下で、当該第二の無機粉体含有樹脂層の代わりに上記アクリル樹脂のみを用いた被膜を現像した場合に、当該被膜の初期膜厚の50%以上、特に好ましくは90%以上が現像後に残存する性質を意味する。
かかるアクリル樹脂には、下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物の単独重合体、下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物の2種以上の共重合体、および下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物と共重合性単量体との共重合体が含まれる。
【0022】
【0023】
〔式中、R1 は水素原子またはメチル基を示し、R2 は1価の有機基を示す。〕
【0024】
上記一般式(i)で表される(メタ)アクリレート化合物の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレート、ウンデシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メタ)アクリレート;
ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなどのフェノキシアルキル(メタ)アクリレート;2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−プロポキシエチル(メタ)アクリレート、2−ブトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシブチル(メタ)アクリレートなどのアルコキシアルキル(メタ)アクリレート;
ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどのポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;
シクロヘキシル(メタ)アクリレート、4−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエニル(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、トリシクロデカニル(メタ)アクリレートなどのシクロアルキル(メタ)アクリレート;
ベンジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートなどを挙げることができる。
【0025】
これらのうち、上記一般式(1)中、R2 で示される基が、アルキル基またはアルコキシアルキル基を含有する基であることが好ましく、特に好ましい(メタ)アクリレート化合物として、ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ)アクリレートおよび2−エトキシエチル(メタ)アクリレートを挙げることができる。他の共重合性単量体としては、上記(メタ)アクリレート化合物と共重合可能な化合物ならば特に制限はないが、例えば、(メタ)アクリル酸、ビニル安息香酸、マイレン酸、ビニルフタル酸などの不飽和カルボン酸類;ビニルベンジルメチルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、スチレン、α−メチルスチレン、ブタジエン、イソプレンなどのビニル基含有ラジカル重合性化合物が挙げられる。
第一の無機粉体含有樹脂組成物を構成するアクリル樹脂における、上記一般式(i)で表される(メタ)アクリレート化合物由来の共重合成分は、通常70質量%以上、好ましくは90質量%以上である。また、上記一般式(1)中、R2 で示される基がアルキル基またはオキシアルキレン基を含有する基である(メタ)アクリレート化合物由来の共重合成分が50%以上、特に好ましくは80%以上含まれるアクリル樹脂がさらに好ましい。
特に好ましいアクリル樹脂の具体例としては、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、メチルメタクリレート−ブチルメタクリレート共重合体などを例示することができる。
【0026】
第一の無機粉体含有樹脂組成物を構成するアクリル樹脂の分子量としては、GPCによるポリスチレン換算の重量平均分子量(以下、「Mw」ともいう)として4,000〜300,000であることが好ましく、さらに好ましくは10,000〜200,000とされる。
第一の無機粉体含有樹脂組成における結着樹脂の含有割合としては、無機粉体100質量部に対して、5〜50質量部であることが好ましく、さらに好ましくは5〜25質量部とされる。結着樹脂の割合が過小である場合には、無機粉体を確実に結着保持することができず、一方、この割合が過大である場合には、焼成時における有機成分の除去が困難になる。
【0027】
(c)溶剤
第一の無機粉体含有樹脂組成物を構成する溶剤としては、ガラスフリットなどの無機粉体との親和性、結着樹脂の溶解性が良好で、無機粉体含有樹脂組成物に適度な粘性を付与することができると共に、乾燥されることにより容易に蒸発除去できるものであることが好ましい。
また、特に好ましい溶剤として、標準沸点(1気圧における沸点)が100〜200℃であるケトン類、アルコール類およびエステル類(以下、これらを「特定溶剤」という。)を挙げることができる。
【0028】
かかる特定溶剤の具体例としては、ジエチルケトン、メチルブチルケトン、ジプロピルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;n−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、シクロヘキサノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル系アルコール類;酢酸−n−ブチル、酢酸アミルなどの飽和脂肪族モノカルボン酸アルキルエステル類;乳酸エチル、乳酸−n−ブチルなどの乳酸エステル類;メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネートなどのエーテル系エステル類などを例示することができ、これらのうち、メチルブチルケトン、シクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチル−3−エトキシプロピオネートなどが好ましい。これらの特定溶剤は、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
特定溶剤以外の溶剤の具体例としては、テレビン油、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、テルピネオール、ブチルカルビトールアセテート、ブチルカルビトール、イソプロピルアルコール、ベンジルアルコールなどを挙げることができる。
【0029】
第一の無機粉体含有樹脂組成物における溶剤の含有割合としては、第一の無機粉体含有樹脂組成物の粘度を好適な範囲に維持する観点から、ガラスフリットなどの無機粉体100質量部に対して、1〜50質量部であることが好ましく、さらに好ましくは5〜40質量部とされる。
また、全溶剤に対する特定溶剤の含有割合は、50質量%以上であることが好ましく、更に好ましくは70質量%以上とされる。
【0030】
上記成分以外に、第一の無機粉体含有樹脂組成物には、無機粉体の分散安定性向上の目的で、シリル基含有化合物が含有されていてもよい。当該シリル基含有化合物としては、下記一般式(2)で表されるシリル基含有化合物〔飽和アルキル基含有(アルキル)アルコキシシラン〕が好ましい。
【0031】
【化1】
【0032】
(式中、pは3〜20の整数、mは1〜3の整数、nは1〜3の整数、そしてaは1〜3の整数である。)
【0033】
上記一般式(2)において、飽和アルキル基の炭素数を示すpは3〜20の整数とされ、好ましくは4〜16の整数とされる。
pが3未満である飽和アルキル基含有(アルキル)アルコキシシランを含有させても、得られる形膜形成材料層において十分な可撓性が発現されない場合がある。一方、pの値が20を超える飽和アルキル基含有(アルキル)アルコキシシランは分解温度が高く、本発明のプラズマディスプレイの製造方法による焼成工程において、有機物質(前記シラン誘導体)が完全に分解除去されない状態で、形成される誘電体層などの無機層中に有機物質の一部が残留し、この結果、誘電体層の場合においては光透過率が低下する場合がある。
【0034】
上記一般式(2)で表されるシリル基含有化合物の具体例としては、n−プロピルジメチルメトキシシラン、n−ブチルジメチルメトキシシラン、n−デシルジメチルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジメチルメトキシシラン、n−エイコシルジメチルメトキシシランなどの飽和アルキルジメチルメトキシシラン類(a=1,m=1,n=1);
n−プロピルジエチルメトキシシラン、n−ブチルジエチルメトキシシラン、n−デシルジエチルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジエチルメトキシシラン、n−エイコシルジエチルメトキシシランなどの飽和アルキルジエチルメトキシシラン類(a=1,m=1,n=2);
n−ブチルジプロピルメトキシシラン、n−デシルジプロピルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジプロピルメトキシシラン、n−エイコシルジプロピルメトキシシランなどの飽和アルキルジプロピルメトキシシラン類(a=1,m=1,n=3);
n−プロピルジメチルエトキシシラン、n−ブチルジメチルエトキシシラン、n−デシルジメチルエトキシシラン、n−ヘキサデシルジメチルエトキシシラン、n−エイコシルジメチルエトキシシランなどの飽和アルキルジメチルエトキシシラン類(a=1,m=2,n=1);
n−プロピルジエチルエトキシシラン、n−ブチルジエチルエトキシシラン、n−デシルジエチルエトキシシラン、n−ヘキサデシルジエチルエトキシシラン、n−エイコシルジエチルエトキシシランなどの飽和アルキルジエチルエトキシシラン類(a=1,m=2,n=2);
n−ブチルジプロピルエトキシシラン、n−デシルジプロピルエトキシシラン、n−ヘキサデシルジプロピルエトキシシラン、n−エイコシルジプロピルエトキシシランなどの飽和アルキルジプロピルエトキシシラン類(a=1,m=2,n=3);
n−プロピルジメチルプロポキシシラン、n−ブチルジメチルプロポキシシラン、n−デシルジメチルプロポキシシラン、n−ヘキサデシルジメチルプロポキシシラン、n−エイコシルジメチルプロポキシシランなどの飽和アルキルジメチルプロポキシシラン類(a=1,m=3,n=1);
n−プロピルジエチルプロポキシシラン、n−ブチルジエチルプロポキシシラン、n−デシルジエチルプロポキシシラン、n−ヘキサデシルジエチルプロポキシシラン、n−エイコシルジエチルプロポキシシランなどの飽和アルキルジエチルプロポキシシラン類(a=1,m=3,n=2);
n−ブチルジプロピルプロポキシシラン、n−デシルジプロピルプロポキシシラン、n−ヘキサデシルジプロピルプロポキシシラン、n−エイコシルジプロピルプロポキシシランなどの飽和アルキルジプロピルプロポキシシラン類(a=1,m=3,n=3);
【0035】
n−プロピルメチルジメトキシシラン、n−ブチルメチルジメトキシシラン、n−デシルメチルジメトキシシラン、n−ヘキサデシルメチルジメトキシシラン、n−エイコシルメチルジメトキシシランなどの飽和アルキルメチルジメトキシシラン類(a=2,m=1,n=1);
n−プロピルエチルジメトキシシラン、n−ブチルエチルジメトキシシラン、n−デシルエチルジメトキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジメトキシシラン、n−エイコシルエチルジメトキシシランなどの飽和アルキルエチルジメトキシシラン類(a=2,m=1,n=2);
n−ブチルプロピルジメトキシシラン、n−デシルプロピルジメトキシシラン、n−ヘキサデシルプロピルジメトキシシラン、n−エイコシルプロピルジメトキシシランなどの飽和アルキルプロピルジメトキシシラン類(a=2,m=1,n=3)
n−プロピルメチルジエトキシシラン、n−ブチルメチルジエトキシシラン、n−デシルメチルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルメチルジエトキシシラン、n−エイコシルメチルジエトキシシランなどの飽和アルキルメチルジエトキシシラン類(a=2,m=2,n=1);
n−プロピルエチルジエトキシシラン、n−ブチルエチルジエトキシシラン、n−デシルエチルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジエトキシシラン、n−エイコシルエチルジエトキシシランなどの飽和アルキルエチルジエトキシシラン類(a=2,m=2,n=2);
n−ブチルプロピルジエトキシシラン、n−デシルプロピルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルプロピルジエトキシシラン、n−エイコシルプロピルジエトキシシランなどの飽和アルキルプロピルジエトキシシラン類(a=2,m=2,n=3);
n−プロピルメチルジプロポキシシラン、n−ブチルメチルジプロポキシシラン、n−デシルメチルジプロポキシシラン、n−ヘキサデシルメチルジプロポキシシラン、n−エイコシルメチルジプロポキシシランなどの飽和アルキルメチルジプロポキシシラン類 (a=2,m=3,n=1);
n−プロピルエチルジプロポキシシラン、n−ブチルエチルジプロポキシシラン、n−デシルエチルジプロポキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジプロポキシシラン、n−エイコシルエチルジプロポキシシランなどの飽和アルキルエチルジプロポキシシラン類(a=2,m=3,n=2);
n−ブチルプロピルジプロポキシシラン、n−デシルプロピルジプロポキシシラン、n−ヘキサデシルプロピルジプロポキシシラン、n−エイコシルプロピルジプロポキシシランなどの飽和アルキルプロピルジプロポキシシラン類(a=2,m=3,n=3);
【0036】
n−プロピルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−エイコシルトリメトキシシランなどの飽和アルキルトリメトキシシラン類(a=3,m=1);
n−プロピルトリエトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−ヘキサデシルトリエトキシシラン、n−エイコシルトリエトキシシランなどの飽和アルキルトリエトキシシラン類(a=3,m=2);
n−プロピルトリプロポキシシラン、n−ブチルトリプロポキシシラン、n−デシルトリプロポキシシラン、n−ヘキサデシルトリプロポキシシラン、n−エイコシルトリプロポキシシランなどの飽和アルキルトリプロポキシシラン類(a=3,m=3)などを挙げることができ、これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0037】
これらのうち、n−ブチルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−デシルジメチルメトキシシラン、n−ヘキサデシルジメチルメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、n−デシルトリエトキシシラン、n−ヘキサデシルトリエトキシシラン、n−デシルエチルジエトキシシラン、n−ヘキサデシルエチルジエトキシシラン、n−ブチルトリプロポキシシラン、n−デシルトリプロポキシシラン、n−ヘキサデシルトリプロポキシシランなどが特に好ましい。
【0038】
第一の無機粉体含有樹脂組成物におけるシリル基含有化合物の含有割合としては、ガラスフリットなどの無機粉体100質量部に対して、5質量部以下であることが好ましく、さらに好ましくは3質量部以下とされる。シリル基含有化合物の割合が過大である場合には、得られる第一の無機粉体含有樹脂組成物を保存する際に粘度が経時的に上昇したり、シリル基含有化合物同士で反応が起こり、焼成後に有機物質が残留する原因になったりする場合がある。
【0039】
また、第一の無機粉体含有樹脂組成物においては、形成される第一の無機粉体含有樹脂層に良好な可撓性と燃焼性とを発現させるために、可塑剤が含有されていてもよい。可塑剤としては、下記一般式(3)または(4)で示される化合物からなる可塑剤、あるいはポリプロピレングリコールが好ましい。
【0040】
【化2】
【0041】
(式中、R3 およびR6 は、それぞれ、同一または異なる炭素数1〜30のアルキル基を示し、R4 およびR5 は、それぞれ、同一または異なるメチレン基または炭素数2〜30のアルキレン基を示し、sは0〜5の数であり、tは1〜10の数である。)
【0042】
【化3】
【0043】
(式中、R7 は炭素数1〜30のアルキル基またはアルケニル基を示す。)
【0044】
可塑剤を含有する第一の無機粉体含有樹脂層を備えた転写フィルムによれば、これを折り曲げても、当該膜形成材料層の表面に微小な亀裂(ひび割れ)が発生するようなことはなく、また、当該転写フィルムは柔軟性に優れたものとなり、これをロール状に巻き取ることも容易に行うことができる。
特に、上記一般式(3)または(4)で示される化合物からなる可塑剤は、熱により容易に分解除去されるため、当該第一の無機粉体含有樹脂を焼成して得られる無機層中へ悪影響を与えることはない。
【0045】
上記一般式(3)において、R3 またはR6 で示されるアルキル基、並びにR4 またはR5 で示されるアルキレン基は、直鎖状であっても分岐状であってもよく、また、飽和基であっても不飽和基であってもよい。
【0046】
R3 またはR6 で示されるアルキル基の炭素数は、1〜30とされ、好ましくは2〜20、さらに好ましくは4〜10とされる。
当該アルキル基の炭素数が30を超える場合には、溶剤に対する可塑剤の溶解性が低下し、良好な可撓性が得られない場合がある。
【0047】
上記構造式(3)で示される化合物の具体例としては、ジブチルアジペート、ジイソブチルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート、ジ−2−エチルヘキシルアゼレート、ジブチルセバケート、ジブチルジグリコールアジペートなどが挙げられる。好ましくは、nが2〜6で表される化合物である。
【0048】
上記一般式(4)において、R7 は炭素数1〜30のアルキル基またはアルケニル基を示し、R7 で示されるアルキル基およびアルケニル基は、直鎖状であっても分岐状であってもよく、また、飽和基であっても不飽和基であってもよい。R7 で示されるアルキル基またはアルケニル基の炭素数は、1〜30とされ、好ましくは2〜20、さらに好ましくは10〜18とされる。
【0049】
上記一般式(4)で示される化合物の具体例としては、プロピレングリコールモノラウレート、プロピレングリコールモノオレートなどが挙げられる。
【0050】
また、可塑剤としてポリプロピレングリコールを用いる場合、かかるポリプロピレングリコールの重量平均分子量(Mw)は、200〜3,000の範囲にあることが好ましく、300〜2,000の範囲にあることが特に好ましい。ポリプロピレングリコールのMwが200未満である場合には、膜強度の大きい第一の無機粉体含有樹脂層を支持フィルム上に形成することが困難になる場合があり、当該第一の無機粉体含有樹脂層を備えてなる転写フィルムを使用して行う転写工程において、ガラス基板に加熱接着された第一の無機粉体含有樹脂から支持フィルムを剥離しようとすると、当該第一の無機粉体含有樹脂が凝集破壊を起こすことがある。一方、Mwが3,000を越える場合には、ガラス基板との加熱接着性が良好な第一の無機粉体含有樹脂層が得られない場合がある。
【0051】
第一の無機粉体含有樹脂層における可塑剤の含有量としては、無機粉体100質量部に対して、0.5〜10質量部であることが好ましく、さらに好ましくは2〜7質量部とされる。可塑剤の添加量が増えると、得られる本発明のプラズマディスプレイパネルの製造方法に好適に用いられる転写フィルムの強度が保てなくなる恐れがある。
【0052】
第一の無機粉体含有樹脂組成物には、上記の成分のほかに、粘着性付与剤、表面張力調整剤、安定剤、消泡剤、分散剤などの各種添加剤が任意成分として含有されていてもよい。分散剤としては、脂肪酸が好ましく用いられる。特に、炭素数8〜30の脂肪酸が好ましい。上記脂肪酸の好ましい具体例としては、オクタン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペンタデカン酸、ステアリン酸、アラキン酸等の飽和脂肪酸;エライジン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、カルボキシポリカプロラクトン(n=2)モノアクリレートなどの不飽和脂肪酸を挙げることができ、これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
第一の無機粉体含有樹脂組成物における分散剤の含有割合としては、無機粉体100質量部に対して、5質量部以下であることが好ましく、さらに好ましくは3質量部以下とされる。
第一の無機粉体含有樹脂組成物は、通常、上記(a)無機粉体、(b)結着樹脂、(c)溶剤およびその他の有機成分を、ロール混練機、ミキサー、ホモミキサー、サンドミルなどの混練・分散機を用いて混練することにより調製することができる。当該第一の無機粉体含有樹脂組成物の粘度としては、100〜10000mPa・sー1であることが好ましい。
【0053】
<第二の無機粉体含有樹脂層>
本発明の製造方法に用いる第二の無機粉体含有樹脂層は、無機粉体、結着樹脂、溶剤および感光性成分を必須成分として含有してなるペースト状の無機粉体含有樹脂組成物を塗布し、塗膜を乾燥して溶剤の一部または全部を除去することにより形成することができる。本発明の製造方法に好ましく用いられる転写フィルムは、支持フィルム上に上記無機粉体含有樹脂組成物を塗布、乾燥して第二の無機粉体含有樹脂層を形成して得られ、当該第二の無機粉体含有樹脂層の表面に保護フィルム層が設けられていてもよい。
【0054】
(1)第二の無機粉体含有樹脂組成物
本発明における第二の無機粉体含有樹脂組成物は、無機粉体、結着樹脂、溶剤および感光性成分を必須成分とする。
(a)無機粉体
第二の無機粉体含有感光性樹脂組成物に使用される無機粉体は、形成するパターン材料の種類によって異なる。
電極形成材料に使用される無機粉体としては、Ag、Au、Al、Ni、Ag−Pd合金、Cu、Crなどの粒子を挙げることができる。
隔壁形成材料や誘電体形成材料に使用される無機粉体としては、前述の第一の無機粉体含有樹脂組成物中におけるガラスフリットなどが挙げられる。
抵抗体形成材料に使用される無機粉体としては、RuO2などを挙げることができる。
蛍光体形成材料に使用される無機粉体としては、赤色用としてはY2O3:Eu3+、Y2SiO5:Eu3+、Y3Al5O12:Eu3+、YVO4:Eu3+、(Y,Gd)BO3:Eu3+、Zn3(PO4)2:Mnなど、緑色用としてはZn2SiO4:Mn、BaAl12O19:Mn、BaMgAl14O23:Mn、LaPO4:(Ce,Tb)、Y3(Al,Ga)5O12:Tbなど、青色用としてはY2SiO5:Ce、BaMgAl10O17:Eu2+、BaMgAl14O23:Eu2+、(Ca,Sr,Ba)10(PO4)6Cl2:Eu2+、(Zn,Cd)S:Agなどを挙げることができる。
カラーフィルター形成材料に使用される無機粉体としては、赤色用としてはFe2O3、Pb3O4など、緑色用としてはCr2O3など、青色用としては2(Al2Na2Si3O10)・Na2S4などを挙げることができる。
ブラックマトリックス形成材料に使用される無機粉体としては、Ni、Ti、Cu、Mn、Fe、Cr、Coなどの金属、金属酸化物、Cu-Cr、Cu-Fe-Mn、Cu-Cr-Mn、Co-Cr-Fe、Co-Fe-Mn等の複合金属酸化物、カーボンブラック、などを挙げることができる。
これらの無機粉体の平均粒径としては、好ましくは0.01〜10μm、より好ましくは0.05〜5μmである。無機粉体の平均粒径が0.01μm未満の場合は、無機粉体の比表面積が大きくなることから第二の無機粉体含有感光性樹脂組成物中で粒子の凝集が発生しやすくなり、安定した分散状態を得るのが難しくなる。一方、無機粉体の平均粒径が10μm以上の場合は、高精細パターンを得るのが難しくなる。
また、電極、抵抗体、蛍光体、カラーフィルター、ブラックマトリックス形成材料には、上述した各無機粉体のほかに、隔壁および誘電体層に用いられるガラスフリットが含有されてもよい。これらのパネル材料を得るための無機粉体含有樹脂組成物におけるガラスフリットの含有量は、無機粉体全量に対して80質量%以下、好ましくは50質量%以下である。
【0055】
(b)結着樹脂
第二の無機粉体含有感光性樹脂組成物を構成する結着樹脂としては、種々の樹脂を用いることができるが、アルカリ可溶性樹脂を30〜100重量%の割合で含有する樹脂を用いることが好ましい。ここに、「アルカリ可溶性」とは、アルカリ性のエッチング液によって溶解し、目的とするエッチング処理が遂行される程度に溶解性を有する性質をいう。
かかるアルカリ可溶性樹脂の具体例としては、例えば(メタ)アクリル系樹脂、ヒドロキシスチレン樹脂、ノボラック樹脂、ポリエステル樹脂などを挙げることができる。
このようなアルカリ可溶性樹脂のうち、特に好ましいものとしては、下記のモノマー(イ)とモノマー(ハ)との共重合体、モノマー(イ)、モノマー(ロ)およびモノマー(ハ)の共重合体などのアクリル樹脂を挙げることができる。
【0056】
モノマー(イ):カルボキシル基含有モノマー類
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、コハク酸モノ(2−(メタ)アクリロイロキシエチル)、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノ(メタ)アクリレートなど。
モノマー(ロ):OH含有モノマー類
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピルなどの水酸基含有モノマー類;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレンなどのフェノール性水酸基含有モノマー類など。
モノマー(ハ):その他の共重合可能なモノマー類
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−ラウリル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニルなどのモノマー(イ)以外の(メタ)アクリル酸エステル類;スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族ビニル系モノマー類;ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン類;ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ベンジル等のポリマー鎖の一方の末端に(メタ)アクリロイル基などの重合性不飽和基を有するマクロモノマー類など。
【0057】
上記モノマー(イ)とモノマー(ハ)との共重合体や、モノマー(イ)、モノマー(ロ)およびモノマー(ハ)の共重合体は、モノマー(イ)に由来する共重合成分の存在により、アルカリ可溶性を有するものとなる。中でもモノマー(イ)、モノマー(ロ)およびモノマー(ハ)の共重合体は、(A)無機粒子の分散安定性や後述するアルカリ現像液への溶解性の観点から特に好ましい。この共重合体におけるモノマー(イ)に由来する共重合成分の含有率は、好ましくは5〜60質量%、特に好ましくは10〜40質量%であり、モノマー(ロ)に由来する共重合成分の含有率は、好ましくは1〜50質量%、特に好ましくは5〜30質量%である。
【0058】
上記アルカリ可溶性樹脂の分子量としては、Mwが5,000〜5,000,000であることが好ましく、さらに好ましくは10,000〜300,000とされる。
また、第二の無機粉体含有感光性樹脂組成物における結着樹脂の含有割合としては、無機粉体100質量部に対して、通常、1〜200質量部とされ、好ましくは、5〜100質量部、特に好ましくは、10〜80質量部とされる。
【0059】
(c)溶剤
第二の無機粉体含有感光性樹脂組成物を構成する溶剤は、当該無機粉体含有感光性樹脂組成物に、適当な流動性または可塑性、良好な膜形成性を付与するために含有され、前述の(1)第一の無機粉体含有樹脂組成物中における溶剤と同種のものを用いることができる。
第二の無機粉体含有感光性樹脂組成物における溶剤の含有割合としては、良好な膜形成性(流動性または可塑性)が得られる範囲内において適宜選択することができる。
(d)感光性成分
第二の無機粉体含有樹脂組成物を構成する感光性成分としては、例えば、(イ)多官能性モノマーと光重合開始剤との組み合わせ、(ロ)メラミン樹脂と光照射により酸を形成する光酸発生剤との組み合わせなどを好ましいものとして例示することができ、上記(イ)の組み合わせのうち、多官能性(メタ)アクリレートと光重合開始剤との組み合わせが特に好ましい。
【0060】
感光性成分を構成する多官能性(メタ)アクリレートの具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコールなどのアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコールのジ(メタ)アクリレート類;両末端ヒドロキシポリブタジエン、両末端ヒドロキシポリイソプレン、両末端ヒドロキシポリカプロラクトンなどの両末端ヒドロキシル化重合体のジ(メタ)アクリレート類;
グリセリン、1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールアルカン、テトラメチロールアルカン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールのポリ(メタ)アクリレート類;3価以上の多価アルコールのポリアルキレングリコール付加物のポリ(メタ)アクリレート類;1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−ベンゼンジオール類などの環式ポリオールのポリ(メタ)アクリレート類;ポリエステル(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、アルキド樹脂(メタ)アクリレート、シリコーン樹脂(メタ)アクリレート、スピラン樹脂(メタ)アクリレート等のオリゴ(メタ)アクリレート類などを挙げることができ、これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
【0061】
また、感光性成分を構成する光重合開始剤の具体例としては、ベンジル、ベンゾイン、ベンゾフェノン、カンファーキノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2−メチル−〔4’−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルフォリノ−1−プロパノン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンなどのカルボニル化合物;アゾイソブチロニトリル、4−アジドベンズアルデヒドなどのアゾ化合物あるいはアジド化合物;メルカプタンジスルフィドなどの有機硫黄化合物;ベンゾイルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルハイドロパーオキシド、クメンハイドロパーオキシド、パラメタンハイドロパーオキシドなどの有機パーオキシド;1,3−ビス(トリクロロメチル)−5−(2’−クロロフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−〔2−(2−フラニル)エチレニル〕−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジンなどのトリハロメタン類;2,2’−ビス(2−クロロフェニル)4,5,4’,5’−テトラフェニル1,2’−ビイミダゾールなどのイミダゾール二量体などを挙げることができる。これらは単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
第二の無機粉体含有感光性樹脂組成物における感光性成分の含有割合としては、無機粉体100質量部に対して、通常1〜500質量部とされ、好ましくは5〜100質量部とされる。
【0062】
また、上記第二の無機粉体含有樹脂組成物には、任意成分として、可塑剤、分散剤、現像促進剤、接着助剤、ハレーション防止剤、レベリング剤、保存安定剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、増感剤、連鎖移動剤などの各種添加剤が含有されてもよい。
なお、前述の一般式(2)で表されるシリル基含有化合物や一般式(3)または(4)で示される化合物からなる可塑剤、あるいはポリプロピレングリコールを(1)第一の無機粉体含有樹脂組成物と同様に含有されていても良い。
第二の無機粉体含有感光性樹脂組成物は、上記無機粉体、結着樹脂、溶剤、感光性成分および必要に応じて上記任意成分を、ロール混練機、ミキサー、ホモミキサー、ボールミル、ビーズミルなどの混練機を用いて混練することにより調製することができる。
上記のようにして調製される第二の無機粉体含有感光性樹脂組成物は、塗布に適した流動性を有するペースト状の組成物であり、その粘度は、通常100〜1,000,000cp、好ましくは500〜300,000cpとされる。
【0063】
<転写フィルム>
本発明の転写フィルムは、支持フィルム上に、第二の無機粉体含有樹脂層と、第一の無機粉体含有樹脂層とを含む積層膜が形成されてなる。また、本発明の製造方法に好適に用いられる他の転写フィルムとしては、支持フィルム上に第一の無機粉体含有樹脂層が形成されてなるもの、支持フィルム上に第二の無機粉体含有樹脂層が形成されてなるものなどが挙げられ、これらの樹脂層はそれぞれn層からなる積層体であってもよい。
転写フィルムを構成する支持フィルムは、耐熱性および耐溶剤性を有すると共に可撓性を有する樹脂フィルムであることが好ましい。支持フィルムが可撓性を有することにより、ロールコータによってペースト状組成物を塗布することができ、無機粉体含有樹脂層をロール状に巻回した状態で保存し、供給することができる。支持フィルムを形成する樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリフロロエチレンなどの含フッ素樹脂、ナイロン、セルロースなどを挙げることができる。支持フィルムの厚さとしては、例えば20〜100μmとされる。
【0064】
無機粉体含有樹脂組成物を支持フィルム上に塗布する方法としては、膜厚の均一性に優れた膜厚の大きい(例えば10μm以上)塗膜を効率よく形成することができるものであることが必要とされ、具体的には、ロールコータによる塗布方法、ドクターブレードによる塗布方法、カーテンコータによる塗布方法、ダイコータによる塗布方法、ワイヤーコータによる塗布方法などを好ましいものとして挙げることができる。
なお、無機粉体含有樹脂組成物が塗布される支持フィルムの表面には離型処理が施されていることが好ましい。これにより、後述する転写工程において、支持フィルムの剥離操作を容易に行うことができる。
【0065】
塗膜の乾燥条件としては、例えば、50〜150℃で0.5〜30分間程度とされ、乾燥後における溶剤の残存割合(無機粉体含有樹脂層中の含有率)は、通常2質量%以内とされる。
上記のようにして支持フィルム上に形成される無機粉体含有樹脂層の厚さとしては、無機粉体の含有率、部材の種類やサイズなどによっても異なるが、例えば5〜500μmとされる。
なお、無機粉体含有樹脂層の表面に設けられることのある保護フィルム層としては、ポリエチレンフィルム、ポリビニルアルコール系フィルムなどを挙げることができる。
【0066】
<露光用マスク>
本発明の製造方法による露光工程において使用される露光用マスクの露光パターンとしては、材料によって異なるが、一般的に10〜500μm幅のストライプである。
【0067】
<現像液>
本発明の製造方法による現像工程で使用される現像液としては、アルカリ現像液を好ましく使用することができる。
なお、第二の無機粉体含有樹脂層に含有される無機粉体は、アルカリ可溶性樹脂により均一に分散されているため、アルカリ性溶液でバインダーであるアルカリ可溶性樹脂を溶解させ、洗浄することにより、無機粉体も同時に除去される。アルカリ現像液の有効成分としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二カリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、ケイ酸リチウム、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、アンモニアなどの無機アルカリ性化合物;テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルヒドロキシエチルアンモニウムヒドロキシド、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、エタノールアミンなどの有機アルカリ性化合物などを挙げることができる。
第二の無機粉体含有樹脂層の現像工程で使用されるアルカリ現像液は、前記アルカリ性化合物の1種または2種以上を水などに溶解させることにより調製することができる。ここに、アルカリ性現像液におけるアルカリ性化合物の濃度は、通常0.001〜10重量%とされ、好ましくは0.01〜5重量%とされる。なお、アルカリ現像液による現像処理がなされた後は、通常、水洗処理が施される。
【0068】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、以下において「部」は「質量部」を示す。
【0069】
<実施例1>
(1)第一の無機粉体含有樹脂組成物(誘電体形成用組成物)の調製:
(a)無機粉体としてPbO−B2 O3 −SiO2 系ガラスフリット(軟化点570℃、平均粒径1.5μm)100部、(b)結着樹脂としてn−ブチルメタクリレート/n−ラウリルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレート=40質量%/50質量%/10質量%共重合体(重量平均分子量:100,000)20部、(c)溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテル20部および可塑剤として、プロピレングリコールモノオレート4部を分散機を用いて混練することにより、粘度が4,000mPa・s-1である第一の無機粉体含有樹脂組成物を調製した。
(2)第二の無機粉体含有感光性樹脂組成物(ブラックストライプ形成用感光性組成物)の調製:
(a)無機粉体としてCu−Cr系複合酸化物黒色顔料(平均粒径0.3μm)60部、Bi2O3−O−B2 O3 −SiO2 系ガラスフリット(軟化点560℃、平均粒径2.0μm)40部、(b)結着樹脂として2−エチルヘキシルメタクリレート/2−ヒドロキシプロピルメタクリレート/メタクリル酸=60質量%/25質量%/15質量%共重合体(重量平均分子量:50,000)20部、(c)溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテル20部および(d)感光性成分としてトリプロピレングリコールジアクリレート(多官能性アクリレート)20部、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン(光重合開始剤)5部を分散機を用いて混練することにより、粘度が4,000mPa・s-1である第二の無機粉体含有感光性樹脂組成物を調製した。
(3)転写フィルムの製造:
上記(1)で調製した第一の無機粉体含有樹脂組成物を予め離型処理したPETフィルムよりなる支持フィルム(幅200mm、長さ30m、厚さ38μm)上にロールコータを用いて塗布して、塗膜を100℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去し、厚さ50μmの第一の無機粉体含有樹脂層を支持フィルム上に形成した(以下、「転写フィルム(1)」という)。
同様に、上記(2)で調製した第二の無機粉体含有感光性樹脂組成物を予め離型処理したPETフィルムよりなる支持フィルム(幅200mm、長さ30m、厚さ38μm)上にロールコータを用いて塗布し、塗膜を100℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去し、厚さ15μmの第二の無機粉体含有樹脂層を支持フィルム上に形成した(以下、「転写フィルム(2)」という)。
【0070】
(4)フィルムの転写工程:
6インチパネル用のガラス基板の表面に、無機粉体含有樹脂層の表面が当接されるよう転写フィルム(1)を重ね合わせ、この転写フィルム(1)を加熱ローラにて熱圧着した。ここで、圧着条件としては、加熱ローラの表面温度を120℃、ロール圧を4kg/cm、加熱ローラの移動速度を0.5m/分とした。熱圧着処理の終了後、支持フィルムを剥離除去した。これにより、ガラス基板の表面に第一の無機粉体含有樹脂層が転写されて密着した状態となった。
次いで、第一の無機粉体含有樹脂層上に第二の無機粉体含有樹脂層の表面が当接されるよう転写フィルム(2)を重ね合わせ、この転写フィルム(2)を加熱ローラにて熱圧着した。ここで、圧着条件としては、加熱ローラの表面温度を120℃、ロール圧を4kg/cm、加熱ローラの移動速度を0.5m/分とした。
【0071】
(5)第二の無機粉体含有樹脂層の露光工程:
第一の無機粉体含有樹脂層上に形成された第二の無機粉体含有樹脂層に対して、露光用マスク(200μm幅のストライプパターン)を介して、支持フィルム上より超高圧水銀灯により、i線(波長365nmの紫外線)を照射した。ここに、照射量は400mJ/cm2とした。
【0072】
(6)第二の無機粉体含有樹脂層の現像工程:
第二の無機粉体含有樹脂層から支持フィルムを剥離した後、露光処理された第二の無機粉体含有樹脂層に対して、1.0質量%の炭酸ナトリウム水溶液(30℃)を現像液とするシャワー法による現像処理を30秒間かけて行い、これにより、紫外線が照射されていない未硬化の第二の無機粉体含有樹脂層を除去し、第一の無機粉体含有樹脂層上に第二の無機粉体含有樹脂層のパターンを得ることができた。
【0073】
(7)焼成工程:
第一の無機粉体含有樹脂層上に第二の無機粉体含有樹脂層のパターンが形成されたガラス基板を焼成炉内で590℃の温度雰囲気下で30分間にわたり焼成処理を行った。これにより、ガラス基板の表面に厚み25μmの誘電体層上にパターン幅200μm、高さ6μmのブラックストライプが形成されてなるパネル材料を得ることができた。
【0074】
<実施例2>
実施例1中(3)転写フィルムの製造において、上記(2)で調製した第二の無機粉体含有感光性樹脂組成物を予め離型処理したPETフィルムよりなる支持フィルム(幅200mm、長さ30m、厚さ38μm)上にロールコータを用いて塗布して、塗膜を100℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去し、厚さ15μmの第二の無機粉体含有樹脂層を支持フィルム上に形成した。
さらに、上記(1)で調製した第一の無機粉体含有樹脂組成物を第二の無機粉体含有樹脂層上にロールコータを用いて塗布し、塗膜を100℃で5分間乾燥して溶剤を完全に除去し、第二の無機粉体含有樹脂層上に厚さ50μmの第一の無機粉体含有樹脂層が形成された本発明の転写フィルム(以下、「転写フィルム(3)」という)を得た。
実施例1中(4)フィルムの転写工程において、6インチパネル用のガラス基板の表面に、第一の無機粉体含有樹脂層の表面が当接されるよう転写フィルム(3)を重ね合わせ、この転写フィルム(3)を加熱ローラにて熱圧着した。ここで、圧着条件としては、加熱ローラの表面温度を120℃、ロール圧を4kg/cm、加熱ローラの移動速度を0.5m/分とした。
実施例1と同様にして第二の無機粉体含有樹脂層の露光工程、現像工程および焼成工程を行った。これにより、ガラス基板の表面に厚み25μmの誘電体層上にパターン幅200μm、高さ6μmのブラックストライプが形成されてなるパネル材料を得ることができた。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば下記のような効果が奏される。
(1)無機層上にパターンを有するパネル材料を形成するにあたって製造効率に優れたプラズマディスプレイパネルの製造方法を提供することができる。
(2)現像処理時の密着性の良好な、パターニング性に優れたプラズマディスプレイパネルの製造方法を提供することができる。
(3)作業性に優れたプラズマディスプレイパネルの製造方法を提供することができる。
(4)製造効率、パターニング性および作業性に優れた新規な転写フィルムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般的なPDPを示す説明用断面図である。
【符号の説明】
1 ガラス基板 2 ガラス基板
3 隔壁 4 透明電極
5 バス電極 6 アドレス電極
7 蛍光体 8 誘電体層
9 誘電体層 10 保護膜
Claims (6)
- 下記(i)〜(iii)の工程を含む方法により無機膜上にパターンを形成することを特徴とする、プラズマディスプレイパネルの製造方法。
(i)基板上に、下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物由来の共重合成分が50%以上含まれるアルカリ不溶性または難溶性のアクリル樹脂を含有する非感光性の第一の無機粉体含有樹脂層を形成し、当該第一の無機粉体含有樹脂層上に、カルボキシル基含有モノマー類に由来する共重合成分の含有率が5〜60質量%であり、かつ、ヒドロキシル基含有モノマー類に由来する共重合成分の含有率が1〜50質量%であるアルカリ可溶性樹脂と、多官能性(メタ)アクリレートとを含有する感光性の第二の無機粉体含有樹脂層を形成する工程。
(ii)第二の無機粉体樹脂層を露光・アルカリ現像液による現像処理して、第二の無機粉体含有樹脂層のパターンを形成する工程。
(iii)第一の無機粉体含有樹脂層および当該第一の無機粉体含有樹脂層上に形成された第二の無機粉体含有樹脂層のパターンを焼成する工程。 - 支持フィルム上に形成された無機粉体含有樹脂層を転写する工程を含む方法により、第一の無機粉体含有樹脂層および/または第二の無機粉体含有樹脂層を形成することを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 支持フィルム上に形成された第二の無機粉体含有樹脂層と第一の無機粉体含有樹脂層との積層膜を基板上に転写する工程を含む方法により、第一の無機粉体含有樹脂層および第二の無機粉体含有樹脂層を形成することを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 第一の無機粉体含有樹脂層が、無機粉体としてガラスフリットを含有することを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 第二の無機粉体含有樹脂層が、無機粉体として黒色顔料およびガラスフリットを含有することを特徴とする、請求項1記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
- 支持フィルム上に、アルカリ可溶性の樹脂成分および多官能性(メタ)アクリレートを含有する感光性の無機粉体含有樹脂層と、アルカリ不溶性または難溶性の樹脂成分を含有する非感光性の無機粉体含有樹脂層とを含む積層膜が形成されてなり、
該アルカリ可溶性の樹脂が、カルボキシル基含有モノマー類に由来する共重合成分5〜60質量%と、ヒドロキシル基含有モノマー類に由来する共重合成分1〜50質量%とを含有する共重合体であり、
該アルカリ不溶性または難溶性の樹脂が、下記一般式(1)で表される(メタ)アクリレート化合物由来の共重合成分が50%以上含まれるアクリル樹脂である
ことを特徴とする、無機膜上にアルカリ現像液による現像処理によりパターンを形成するプラズマディスプレイパネルの製造方法に用いられる転写フィルム。
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