JP2006222132A - 研削装置,被加工物保持部のサイズ判別方法 - Google Patents

研削装置,被加工物保持部のサイズ判別方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 最適な被加工物保持部の種類を判別する機能を有する研削装置を提供する。
【解決手段】 複数種類の被加工物保持部22と,複数種類の被加工物保持部22が選択的に装着される装着部24と,被加工物保持部22および装着部24を移動させる移動部26とからなる搬送手段20を備えた研削装置1であって,認識手段10と,判別手段30と,制御手段とを備えている。ここで,認識手段10は,複数種類の被加工物保持部22のうち,被加工物の種類および/または被加工物の搬送方式に対応した正しい被加工物保持部22の種類を認識する。また,判別手段30は,判別領域において装着部24に装着された被加工物保持部22の種類を判別する。そして,認識手段10によって認識された被加工物保持部22の種類と,判別手段30によって判別された被加工物保持部22の種類とが異なる場合,制御手段により少なくとも搬送手段20が停止される。
【選択図】 図3

Description

本発明は,研削装置および被加工物保持部のサイズ判別方法に関し,特に,複数の被加工物保持部を選択的に装着可能な研削装置および被加工物保持部のサイズ判別方法に関する。
半導体デバイス製造工程においては,略円板形状である半導体ウェハの表面に格子状に配列された多数の領域にIC,LSI等の回路を形成し,当該回路が形成された各領域を所定のストリート(切断ライン)に沿ってダイシングすることにより個々の半導体チップを製造している。この際,半導体チップの放熱性を良好にするため,半導体チップの厚さをできるだけ薄く形成することが望ましい。また,例えば,複数の半導体チップを用いる携帯電話,スマートカード,パソコン等の小型化を可能にするためにも,半導体チップの薄型化が要求されている。このため,半導体ウェハを個々の半導体チップに分割する前に,その裏面を研削して所定の厚さ(例えば,100〜50μm)に加工している。このように薄く加工された半導体ウェハは,剛性が低下して撓みが生じるため,研削装置等の装置内における搬送が困難となる。
例えば,半導体ウェハの裏面を研削する研削装置においては,薄く研削加工された半導体ウェハを洗浄部に搬送し,洗浄部で洗浄された半導体ウェハをカセット内に搬送する。研削加工された半導体ウェハを洗浄部に搬送する搬送手段は,一般に,U字状の搬送ハンドの上面に半導体ウェハの下面(回路面)を吸着保持して搬送している。
しかし,最近では半導体ウェハの薄層化が進んでいる。このため,極薄に加工された半導体ウェハが,例えばU字状のウェハ保持部の上面に吸着保持して搬送されると,半導体ウェハの撓みにより外周部が垂れ下がり,カセットの棚に搬送する際に棚と干渉して半導体ウェハが破損するという問題がある。
そこで本願出願人は,上記の問題を解決するために,半導体ウェハを保持するウェハ保持部を,半導体ウェハと略同一径の円板状のしゃもじ型に形成し,半導体ウェハの外周を吸引保持する搬送手段を提案した(例えば,特許文献1,特許文献2)。このような搬送手段により,半導体ウェハの全面を確実に保持できるようになり,極薄の半導体ウェハが撓んで反りを生じることなく,また半導体ウェハを破損させることなく,確実に搬送して収容カセット内に収容することができる。
また,半導体ウェハの厚みが100〜50μmと薄くなると,半導体ウェハを両側に支持溝が形成された通常のカセットに収容する際,半導体ウェハに撓みが生じ,カセット内に収容できないという問題がある。そこで,最近では,コインスタックキャリアと称する特殊なケースに半導体ウェハを収容する技術が開発され,実用に供されている。
このコインスタックキャリアは,コインを収容するように,半導体ウェハと仕切り用の紙ウェハとを交互に積層させて収容するケースであり,円筒状のケースに上方の開口から半導体ウェハを通して積層させて収納する。このような構成により,半導体ウェハが極めて薄く加工されても安全に収容して搬送することが可能になる。
このコインスタックキャリアに対応したウェハ搬送機構として,半導体ウェハと略同一径のC字型の被加工物保持部を使用し,噴射空気により負圧を発生させて吸引して,摩擦部材に当接させて半導体ウェハの外周を保持するウェハ搬送機構が提案されている。このウェハ搬送機構では,U字型のウェハ保持部の使用時における問題であった外周部の垂れ下がりを防止することができる。さらに,コインスタックキャリアと通常のカセットとに対して共用できるという特徴がある。
一方で,最近では,被加工物である半導体ウェハのサイズが,これまで主流であった8インチ(200mm)サイズから,12インチ(300mm)サイズへシフトする傾向がある。そのため,8インチと12インチといったサイズの異なる半導体ウェハを頻繁に入れ替えなければならなくなってきた。
このように,被加工物の多様化に伴い,研削装置においても,1台の研削装置で多品種の被加工物の研削加工を行う必要性が生じてきた。そのため,それぞれの状態に応じて,最も適切な被加工物保持部に換装することが必要になった。
特開2003−133390号公報 特開2003−303874号公報
ところが,オペレータが誤った被加工物保持部を装着部に装着してしまうことがある。誤った被加工物保持部を装着したまま動作が継続すると,カセットおよび被加工物保持部を破損させてしまうだけでなく,半導体ウェハをも破損させてしまう恐れがある。
これを防止するため,オペレータが誤った被加工物保持部を装着部に装着した場合には,研削装置を停止させ,オペレータに正しい被加工物保持部を装着させるように指示する必要がある。そのためには,研削装置に,搬送手段に実際に装着された被加工物保持部の種類を判別するための判別機能を備えることが不可欠であった。
このような判別機能として,例えば,被加工物保持部が装着部と嵌合する部分に,被加工物保持部の種類に応じて異なる形状の切り欠きを設けることが考えられる。そして,この切り欠きの種類に基づいて,被加工物保持部の種類を判別させる。具体的には,予め正しい被加工物保持部の情報を研削装置に入力し,正しい被加工物保持部の切り欠きが設けられた被加工物保持部しか装着できないようにする。このように,被加工物保持部の装着部の形状を変化させることによって,誤装着を防止することができる。また,例えば,被加工物保持部の切り欠きの形状により実際に装着されている被加工物保持部の種類を読み取り,予め入力されている正しい被加工物保持部の情報と比較する。比較した結果,被加工物保持部の種類が一致しないときは,例えば,研削装置を停止させるなどの処理により,被加工物保持部などが破損するのを防止できる。
上記のような被加工物保持部の切り欠きによって判別する方法では,確実に誤装着を防止できるという効果がある。しかし,被加工物保持部の種類が増加した場合に,搬送手段の装着部をすべて取り替えなくてはならず,拡張性に欠けるものであった。また,搬送手段の内部構造,特に配線が複雑になり,故障の要因となるという問題があった。
そこで,本発明は,上記問題に鑑みてなされたものであり,本発明の目的とするところは,被加工物保持部の種類を判別でき,誤装着があった場合に,被加工物等の損傷を防止することの可能な,新規かつ改良された研削装置を提供することにある。
上記課題を解決するために,本発明のある観点によれば,被加工物を保持する複数種類の被加工物保持部と,複数種類の被加工物保持部が選択的に装着される装着部と,被加工物保持部および装着部を移動させる移動部とからなる搬送手段を備えた研削装置であって,複数種類の被加工物保持部のうち,被加工物の種類および/または被加工物の搬送方式に対応した正しい被加工物保持部の種類を認識する認識手段と,装着部に装着された被加工物保持部を判別領域に配置されたときに,装着部に装着された被加工物保持部の種類を判別する判別手段と,認識手段によって認識された被加工物保持部の種類と,判別手段によって判別された装着部に装着された被加工物保持部の種類とが異なる場合,少なくとも搬送手段を停止させる制御手段と,を備えることを特徴とする研削装置が提供される。
搬送手段の被加工物保持部(例えば,半導体ウェハを保持するウェハ保持部)には,複数の種類があり,例えば,被加工物の種類やカセットへの収容方法に応じて使い分けられる。これら複数種類の被加工物保持部のうち,正しい被加工物保持部が装着されていることを判別するために,研削装置を上記のような認識手段と,判別手段と,制御手段とを備える構成とする。被加工物保持部の種類の判別は,まず,研削装置にカセットが載置されると,認識手段により,例えば被加工物である半導体ウェハの種類やカセットの収容方法などが認識され,装着部に装着されるべき正しい被加工物保持部の種類が認識される。次いで,オペレータにより装着部に被加工物保持部が装着されると,判別手段により,当該装着された被加工物保持部の種類が判別される。そして,認識手段より認識された被加工物保持部の種類と,判別手段により判別された被加工物保持部の種類とを比較して,装着部に装着された被加工物保持部が正しいか否かを判断する。誤った被加工物保持部が装着されていると判断された場合,制御手段により,研削装置の少なくとも搬送手段を停止させる。これにより,被加工物保持部,カセット,および被加工物自体の破損を防止することができる。
ここで,上記判別手段は,装着部に装着された被加工物保持部のサイズを判別するサイズ判別手段を備える。かかるサイズ判別手段により,装着部に装着された被加工物保持部が,どのサイズの被加工物(例えば,8インチ半導体ウェハや12インチ半導体ウェハ)に対応したものであるのかを判別することが可能となる。
さらに,上記判別手段は,装着部に装着された被加工物保持部の形状を判別する形状判別手段を備える。かかる形状判別手段により,装着部に装着された被加工物保持部の形状が,例えばC字型であるのか,しゃもじ型であるのかといった判別をすることができる。
また,上記判別手段は,例えば,反射型光学センサを有し,装着部に装着された被加工物保持部を判別するための判別領域に,少なくとも1つの反射型光学センサを配設することができる。そして,判別領域に配設された反射型光学センサの対応する位置に,装着部に装着された被加工物保持部の一部が存在するか否かを検知する。こうして,複数の反射型光学センサが検知した情報を組み合わせることにより,装着部に装着されている被加工物保持部の種類を判別することができる。
また,被加工物が同一サイズであっても,被加工物の載置方法によって,あるいはユーザの仕様によってカセットの種類が複数存在するため,被加工物保持部の大きさを僅かに変更することが必要な場合がある。被加工物保持部の形状が例えばしゃもじ型である場合,上記判別手段では,しゃもじ型被加工物保持部の大きさの僅かな違いを判別することができない。そこで,まず,しゃもじ型被加工物保持部の大きさを判別する際に基準とする距離を,あらかじめ測定しておく。基準とする距離は,しゃもじ型被加工物保持部が判別領域の測定位置に位置するときの,所定の反射型光学センサの位置を水平面上に投影したときの位置と,しゃもじ型被加工物保持部の任意の縁部の位置を水平面上に投影したときの位置とを結ぶ直線距離とする。次いで,装着部に装着されたしゃもじ型被加工物保持部を,直線に沿って所定の反射型光学センサ側に移動させ,所定の反射型光学センサによって検知されなくなるまでに移動させた測定位置からの距離を測定する。その後,予め記憶された距離と移動させた距離とを比較して,装着部に装着されたしゃもじ型被加工物保持部の大きさを判別する。このようなサイズ判別方法により,通常のサイズ判別手段では判別できない被加工物保持部の大きさについても,新たに判別手段を設置することなく判別することができる。
以上説明したように本発明によれば,装着された被加工物保持部の種類を判別でき,誤った種類の被加工物保持部が搬送手段の装着部に装着された場合には,研削装置の少なくとも搬送手段の動作を停止させることより,被加工物等が破損することを防止することができる。
以下に添付図面を参照しながら,本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお,本明細書及び図面において,実質的に同一の機能構成を有する構成要素については,同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
まず,本発明の第1の実施形態にかかる研削装置について説明する。なお,図1は,本実施形態にかかる研削装置の概略斜視図である。研削装置1は,被加工物である例えば半導体ウェハ50の裏面を研削加工する装置として構成されている。半導体ウェハ50は,例えば,8インチ,12インチ等の略円板状のシリコンウェハである。研削装置1は,この半導体ウェハ50の裏面(回路面と反対側の面)を研削加工して,例えば100〜50μmの厚さにまで薄くする。
かかる研削装置1の各構成要素について具体的に説明する。図1に示すように,研削装置1は,例えば,ハウジング2と,粗研削ユニット3と,仕上げ研削ユニット4と,ターンテーブル5上に設置された例えば3つのチャックテーブル6と,カセット11,12と,ポジションテーブル13と,搬送アーム17,18と,搬送手段20と,スピンナー洗浄装置40とを備える。
粗研削ユニット3は,スピンドル3aの下端に装着された研削ホイール3bを回転させながら,チャックテーブル6に保持された半導体ウェハ50の裏面に押圧することによって,半導体ウェハ50の裏面を粗研削加工する。また,同時に,仕上げ研削ユニット4は,スピンドル4aに装着された研削ホイール4bを回転させながら,上記粗研削された後の半導体ウェハ50の裏面に押圧することによって,当該半導体ウェハ50の裏面を高精度で仕上げ研削加工する。このように,本実施形態にかかる研削装置1は,2つの研削ユニット3,4を具備するが,かかる例に限定されず,研削装置1は,研削ユニットを1つまたは3つ以上具備するように構成することもできる。
ターンテーブル5は,ハウジング2の上面に設けられた円板上のテーブルであり,水平方向に回転可能である。このターンテーブル5には,例えば,3つのチャックテーブル6が,例えば120度の位相角で等間隔に配設されている。このチャックテーブル6は,その上面に真空チャックを備えており,載置された半導体ウェハ50を真空吸着して保持する。このチャックテーブル6は,研削加工時には,回転駆動機構(図示せず。)によって水平方向に回転可能である。かかる構成にチャックテーブル6は,ターンテーブル5の回転によって,搬入・搬出領域A,粗研削加工領域B,仕上げ研削加工領域C,搬入・搬出領域Aに,順次移動される。
カセット11,12は,複数のスロットを有する半導体ウェハ用の収容器である。カセット11は,研削加工前の半導体ウェハ50を収容し,一方,カセット12は,研削加工後の半導体ウェハ50を収容する。研削加工後の半導体ウェハ50をカセット12に収容する際,その後の処理にあわせて,回路面を上向き(研削された加工面を下向き)にして収容したり,反対に回路面を下向き(研削された加工面を上向き)にして収容したりされる。例えば,この収容の仕方に適した種類のウェハ保持部22が選択される。
ポジションテーブル13は,カセット11から取り出された半導体ウェハ50が仮置きされるテーブルである。このポジションテーブル13は,例えば,6本のピンがテーブルの中心に向かって同時に縮径運動することによって,半導体ウェハ50の中心位置を合わせる中心位置合わせ機構を備える。また,本願発明の特徴であるウェハ保持部22の種類を判別する判別手段30を備えている。この判別手段30の詳細については,後述する。
搬送アーム17,18は,半導体ウェハ50を上方より吸着する吸着部と,吸着部を支持するアーム部と,アーム部を水平方向に回動させる回転駆動部とを備える。搬送アーム17は,ポジションテーブル13に載置された研削加工前の半導体ウェハ50を搬送して,搬入・搬出領域Aに位置するチャックテーブル6に載置する。また,搬送アーム18は,搬入・搬出領域Aに位置するチャックテーブル6に載置された研削加工後の半導体ウェハ50を搬送して,スピンナー洗浄装置40のスピンナーテーブル42に載置する。
搬送手段20は,吸着パッド(図示せず。)が設けられたウェハ保持部22(例えばC字型ハンド)を備えた搬送手段(ロボットピック)20である。この搬送手段20は,ウェハ保持部22によって半導体ウェハ50を吸着保持してピックアップする。そして,研削加工前の半導体ウェハ50をカセット11からポジションテーブル13へ搬送する。また,研削加工後の半導体ウェハ50をスピンナーテーブル42からカセット12へ搬送する。
ここで,図2に基づいて,搬送手段20について詳細に説明する。図2は,本実施形態にかかる搬送手段20を示した説明図である。図2に示すように,搬送手段20は,半導体ウェハ50を保持するウェハ保持部22と,複数種類のウェハ保持部22が選択的に装着される装着部24と,ウェハ保持部22および装着部24を移動させる移動部26とを有して構成される。
ウェハ保持部22は,半導体ウェハ50を保持するためのものであり,形状,サイズなどの異なる複数種類のウェハ保持部22が存在する。これらの複数種類のウェハ保持部22より,例えば,半導体ウェハ50をカセット12に収容する仕方によって,C字型ウェハ保持部22aや,しゃもじ型ウェハ保持部22cなどの形状の異なるウェハ保持部22が選択的に使用される。また,加工する半導体ウェハ50のサイズ(例えば,8インチ,12インチ)に合わせて,サイズの異なるウェハ保持部22が選択的に使用される。さらに,同じサイズの半導体ウェハ50を扱う場合でも,被加工物の載置方法が異なったり,あるいは半導体ウェハ50を収容するカセット11,12の大きさがユーザの仕様によって相違する。このため,ウェハ保持部22のサイズが僅かに異なるものを使用することがある。このように,ウェハ保持部22には多様な種類がある。
装着部24は,上記のウェハ保持部22が嵌合するように装着される。図2に示すように,半導体ウェハ50のサイズやその収容方法に合わせて交換される複数種類のウェハ保持部22が,選択的に装着部24に装着される。
移動部26は,例えばアーム型の移動手段であり,移動部26の先端には装着部24が備えられている。アームを構成するリンクとリンクとの各接続部には,駆動のためのモータが設けられている。このモータにより各リンクを水平方向に回動させることによって,搬送手段20はXY平面内を稼動できるようになる。したがって,半導体ウェハ50を所定の位置へ移動させることができる。なお,移動部26の駆動には,例えばサーボモータ機構が用いられ,移動部26を移動させた距離を,正確に測定することが可能となる。
以上,本実施形態にかかる研削装置1について説明した。かかる研削装置1には,ウェハ保持部22の誤装着によるウェハ保持部22等の破損防止のために,ウェハ保持部22の種類を判別する機能を備えている。上述したように,半導体ウェハ50のカセット11,12への収容の仕方,半導体ウェハ50のサイズなどにより,使用するウェハ保持部22の種類は異なる。ここで,複数種類のウェハ保持部22が必要とされる理由について,詳細に説明する。
研削装置1の装着部24に装着されるウェハ保持部22は,半導体ウェハの搬送方式に応じて装着される。この半導体ウェハ50の搬送方式は,半導体ウェハ50の加工方法に応じて異なる。例えば,ダイシングを行った後に半導体ウェハ50の厚さを薄くするDBG(Dicing Before Grinding)プロセスを行った半導体ウェハ50は,通常のダイシング加工後の半導体ウェハ50と比べて,その厚さが極薄になる上に,チップ状に分割されている。このため,半導体ウェハ50がテープで保持されているとしても,ウェハ保持部22の形状は,中央部に保持部が存在する形状,すなわちしゃもじ型でないと保持できない。このように,装着部24には,半導体ウェハ50の搬送方式に適合するウェハ保持部22を装着する必要がある。
オペレータが誤ったウェハ保持部22を装着部24に装着させた場合,そのまま動作が継続されると,カセット11,12およびウェハ保持部22を破損させるだけでなく,半導体ウェハ50も破損させてしまう。例えば,正しいウェハ保持部22のサイズよりも大きいサイズのウェハ保持部22を誤って装着部24に装着させた場合,カセット11,12とウェハ保持部22とが接触してしまい,双方とも破損する恐れがある。
特に,しゃもじ型,C字型などの形状が異なるウェハ保持部22を誤って装着した場合では,カセット11,12のスロットにウェハ保持部22や半導体ウェハ50が接触してしまい,破損してしまう。特に,ウェハ保持部22の形状がしゃもじ型とC字型とでは,搬送手段20の動作が異なる。
例えば,スピンナー洗浄部40からカセット12に半導体ウェハ50を移動させる場合,しゃもじ型のウェハ保持部22は,スピンナーテーブル42上に加工面を上向きにして載置されている半導体ウェハ50を加工面側から吸着して搬送する。そして,カセット12のスロットに挿入するときは,通常半導体ウェハ50の回路面を下向きにして収容する。
一方,C字型のウェハ保持部22は,スピンナーテーブル42上に加工面を上向きにして載置されている半導体ウェハ50を,下側の回路面側から吸着して搬送する。そして,カセット12のスロットに挿入するときには,半導体ウェハ50の上下を反転させた後に,半導体ウェハ50の回路面を上向きにして収容する。
したがって,例えば,本来C字型のウェハ保持部22を装着する際,しゃもじ型のウェハ保持部22を誤って装着すると,ウェハ保持部22はスピンナー洗浄部40のスピンナーテーブル42に接触して破損してしまう。一方,本来しゃもじ型のウェハ保持部22を装着することが正しい場合に,C字型のウェハ保持部22を装着すると,カセット12のスロットにウェハ保持部22や半導体ウェハ50を接触させて破損してしまう。
さらに,半導体ウェハ50の回路面を上向きにして収容する場合は,半導体ウェハ50の直径より径の小さいしゃもじ型のウェハ保持部22を使用する。このとき,研削加工後の半導体ウェハ50をカセット12のスロットに挿入するときは,半導体ウェハ50の上下を反転させた後に,半導体ウェハ50の回路面を上向きにして収容する。ここで,しゃもじ型のウェハ保持部22は,半導体ウェハ50の下側に位置するが,径が小さいため載置するときにカセット12のスロットに接触することはない。
ただし,しゃもじ型の径を半導体ウェハ50よりも小さくすることは,半導体ウェハ50の外周面が保持されていない状態となるため,破損しやすくなる。このようなリスクを伴うことから,安全性を考慮すると,通常は,半導体ウェハ50とほぼ同径かやや大きいものを使用することが好ましい。
このようにして,半導体ウェハ50の載置方法によって,同じサイズの半導体ウェハ50であっても,しゃもじ型のウェハ保持部22の大きさを使い分ける必要がある。しゃもじ型の大きさの違いによって半導体ウェハ50の搬送動作が異なるため,誤ったウェハ保持部22を装着させると,同じサイズの半導体ウェハ50であっても,カセット12のスロットに接触することになる。
上記のような理由から,常に適切な種類のウェハ保持部22が,装着部24に装着されている必要がある。このため,本実施形態にかかる研削装置1は,装着部24に装着されているウェハ保持部22が正しいか否かを判別する機能を有している。
以下に,図3および図4に基づいて,ウェハ保持部22の種類を判別する機能について,詳細に説明する。なお,図3は,本実施形態にかかる研削装置1において,ウェハ保持部22の種類を判別するための構成要素を示したブロック図である。また,図4は,本実施形態にかかる判別手段30を示した説明図である。
本実施形態にかかる研削装置1は,図3に示すように,カセット判別手段10と,認識手段15と,搬送手段20と,判別手段30と,記憶手段60と,比較手段70と,制御手段80と,表示部90とを備えている。以下に,ウェハ保持部22の種類を判別するための,各手段の構成について説明する。
カセット判別手段10は,例えば,カセット11,12の種類を識別するための識別マークと,この認識マークを識別する読み取り手段(図示せず。)とを有して構成される。例えば,カセット11,12の種類を識別するための識別マークとして,バーコードをカセット11,12に添付する。そして,バーコードを読み取り手段(図示せず。)により識別させることによって,カセット11,12の種類を判別する。また,例えば,カセット11,12が載置される位置に,複数の接触ピン(図示せず。)を配置することも考えられる。このとき,カセット11,12の種類毎にカセット11,12の形状を相違させたり,相違するようにカセット11,12に加工する。そして,カセット11,12が接触ピンを押圧する組み合わせにより判別する。
認識手段15は,認識部(図示せず。)を有して構成される。認識部は,カセット判別手段10により判別されたカセット11,12の種類に基づいて,装着部24に装着されるべき正しいウェハ保持部22を自動的に認識する。このとき認識された正しいウェハ保持部22の種類は,実際に装着されたウェハ保持部22と比較するために,記憶手段60の記憶部(図示せず。)に記憶される。
搬送手段20は,上述したように,半導体ウェハ50を保持するウェハ保持部22と,複数種類のウェハ保持部22が選択的に装着される装着部24と,ウェハ保持部22および装着部24を移動させる移動部26とを有して構成される。
判別手段30は,装着部24に装着されたウェハ保持部22の種類を判別する手段であり,例えば,サイズ判別手段31と形状判別手段33とを有して構成される。判別手段30は,例えば,ポジションテーブル13上に設置することができる。この判別手段30の詳細については,後述する。
記憶手段60は,記憶部(図示せず。)を有して構成される。記憶部には,認識手段15によって認識された正しいウェハ保持部22の種類が格納される。
比較手段70は,比較部(図示せず。)を有して構成される。この比較手段70では,認識手段15により認識されたウェハ保持部22と,判別手段30により判別されたウェハ保持部22とを比較する。
制御手段80は,制御部(図示せず。)を有して構成される。制御手段80は,認識手段15により認識されたウェハ保持部22と,判別手段30により判別されたウェハ保持部22とが異なる場合,半導体ウェハ50等を破損させないために,研削装置1の少なくとも搬送手段20を停止するように制御する。また,このとき,オペレータにウェハ保持部22の交換を促すために,表示部90に正しいウェハ保持部22を表示させるよう制御する。
ここで,本願発明の特徴である判別手段30について,図4に基づいて,詳細に説明する。
図4に示すように,ポジションテーブル13には,例えば,サイズ判別手段31を構成するサイズ判別センサ32と,形状判別手段33を構成する形状判別センサ34と,判別領域に半導体ウェハ50が載置されたかを検知するウェハ有無センサ36と,ポジションテーブル13上で半導体ウェハ50の位置合わせを行うための複数のピン37aおよび溝37と,ポジションテーブル13に載置された半導体ウェハ50を保持する真空吸着部38とが配置されている。
サイズ判別センサ32は,例えば8インチ半導体ウェハ用や12インチ半導体ウェハ用といったウェハ保持部22のサイズを判別するためのセンサである。また,形状判別センサ34は,例えばC字型やしゃもじ型といったウェハ保持部22の形状を判別するためのセンサである。この各センサ32,34は,ポジションテーブル13上において,判別するウェハ保持部22のサイズや形状に応じた位置に埋設される。
サイズ判別センサ32および形状判別センサ34としては,それぞれ例えば反射型光学センサを使用することができる。非接触センサである反射型光学センサは,投光器と受光器とを有し,投光器から光線を出力する。出力した光線がウェハ保持部22に反射すると,反射光線が受光器へ届いて受光する。光線を受光した場合,ウェハ保持部22が反射型光学センサの検知位置に存在すると判断する。本実施形態では,判別領域に設置された反射型光学センサが,自身の発した光線の反射光線を受光したとき,この反射型光学センサの対応する位置にウェハ保持部22が存在することを利用して判別する。
例えば,サイズ判別センサ32にて,大小2つのサイズのウェハ保持部22を判別する場合を考える。このとき,サイズ判別センサ32は,サイズ判別センサ32の発する光線の光路上に,大きいウェハ保持部22であれば存在し,かつ小さいウェハ保持部22であれば存在しない位置に設置される。このように,ウェハ保持部22のサイズに対応して,ウェハ保持部22の検知の有無が異なるようにサイズ判別センサ32を設置することで,ウェハ保持部22のサイズを判別することが可能となる。
また,形状判別センサ34についても同様に,形状判別センサ34がウェハ保持部22を検知するか否かによって,形状を判別することができるような位置に設置される。例えば,C字型のウェハ保持部22であれば検知せず,しゃもじ型のウェハ保持部22であれば検知するような位置に,形状判別センサ34は設置される。
そして,複数の判別センサ(例えば,サイズ判別センサ32と形状判別センサ34)の検知の有無を組み合わせることによって,装着部24に装着されたウェハ保持部22の種類を判別することができる。
ここで,図5A〜5Dに基づいて,具体的に判別手段30を用いたウェハ保持部22を判別する方法を説明する。ここでは,12インチC字型ウェハ保持部22a,8インチC字型ウェハ保持部22b,12インチしゃもじ型ウェハ保持部22c,そして8インチしゃもじ型ウェハ保持部22dの4つのウェハ保持部22を判別する。
本例において,サイズ判別センサ32は,装着されたウェハ保持部22が8インチ用であるか12インチ用であるかを判別する。このとき,12インチ用のウェハ保持部22であればサイズ判別センサ32の出力する光線の光路上に存在し,8インチ用のウェハ保持部22であればこの光路上に存在しないような位置に,サイズ判別センサ32は配置される。例えば,8インチ用のウェハ保持部22の外郭より外側の位置で,かつ12インチ用のウェハ保持部22の外郭よりも内側の位置に配置することができる。このように配置することにより,サイズ判別センサ32は,12インチ用のウェハ保持部22の場合のみ,ウェハ保持部22で反射された反射光を受光する。したがって,サイズ判別センサ22は,12インチ用のウェハ保持部22は検知し,8インチ用のウェハ保持部22は検知しない。
また,形状判別センサ34は,装着部24に装着されたウェハ保持部22の形状がC字型であるかしゃもじ型であるかを判別する。サイズ判別センサ32と同様に,しゃもじ型のウェハ保持部22であれば形状判別センサ34の出力する光線の光路上に存在し,C字型のウェハ保持部22であればこの光路上に存在しないような位置に,形状判別センサ34は配置される。例えば,しゃもじ型のウェハ保持部22には,保持面の中央部にも半導体ウェハ50を保持する面がある。一方,C字型のウェハ保持部には,保持面の中央部には半導体ウェハ50を保持する面がない。この形状の相違を利用して,ポジションテーブル13上の保持面の中央部に対応する領域内に,形状判別センサ34を配置することができる。このように配置することにより,ウェハ保持部22の形状がしゃもじ型の場合のみ,ウェハ保持部22で反射された反射光を受光する。したがって,しゃもじ型のウェハ保持部22は検知し,C字型のウェハ保持部22は検知しない。
このように設置されたサイズ判別センサ32および形状判別センサ34の検知状態の組み合わせにより,上記4つのウェハ保持部22a〜22dを判別する。まず,12インチC字型ウェハ保持部22aについては,図5Aに示すように,サイズ判別センサ32は,その光路上にあるウェハ保持部22の一部を検知し,形状判別センサ34はウェハ保持部22を検知しない。したがって,装着されたウェハ保持部22は,12インチC字型ウェハ保持部22aであると判別される。
次に,8インチC字型ウェハ保持部22bについては,図5Bに示すように,サイズ判別センサ32および形状判別センサ34の各光路上に,ウェハ保持部22は存在しない。そのため,各判別センサ32,34はともにウェハ保持部22を検知しない。したがって,装着されたウェハ保持部22は,8インチC字型ウェハ保持部22bであると判別される。
同様に,12インチしゃもじ型ウェハ保持部22cについては,図5Cに示すように,サイズ判別センサ32および形状判別センサ34の各光路上にウェハ保持部22の一部が存在するため,各判別センサ32,34はともに,ウェハ保持部22を検知する。したがって,装着されたウェハ保持部22は,12インチしゃもじ型ウェハ保持部22cであると判別される。
そして,8インチしゃもじ型ウェハ保持部22dについては,図5Dに示すように,サイズ判別センサ32はウェハ保持部22を検知せず,形状判別センサ34はその光路上にあるウェハ保持部22を検知する。したがって,装着されたウェハ保持部22は,8インチしゃもじ型ウェハ保持部22dであると判別される。
このように,例えばサイズ判別センサ32や形状判別センサ34等の複数の判別センサを設置し,その組み合わせによって装着されたウェハ保持部22の種類を判別することができる。
次に,図6に基づいて,上述した研削装置1において,ウェハ保持部22の種類を判別の手順について説明する。
まず,オペレータは,研削装置1に,加工対象の半導体ウェハ50が収容されたカセット11,12を載置する。その後,カセット判別手段10により,載置されたカセット11,12の種類が判別される(ステップS10)。カセット判別手段10によるカセットの判別の方法は,上述したように,例えば,バーコードなどの識別マークを読み取って識別する方法がある。
次いで,カセット認識手段10により判別されたカセット11,12の種類に基づいて,認識手段15により,正しいウェハ保持部22の種類を認識する(ステップS20)。認識手段15により,装着部24に装着されるべき正しいウェハ保持部22が認識される。そして,正しいウェハ保持部22の形状を,記憶手段75に記憶させておく。
さらに,オペレータは,搬送手段20の装着部24にウェハ保持部22を装着する。装着した後,ウェハ保持部22は,搬送手段20により,装着されたウェハ保持部22の種類を判別するための判別領域に移動される(ステップS30)。
その後,判別手段30により,装着部24に装着されたウェハ保持部22の種類を判別する(ステップS40)。ステップS40では,上述したように,サイズ判別センサ32および形状判別センサ34により,判別領域に移動されたウェハ保持部22を検知する。これらの検知の有無を組み合わせることによって,装着部24に装着されたウェハ保持部22の種類が判別される。
次いで,比較手段70により,判別手段30で判別されたウェハ保持部22の種類と,認識手段15で認識されたウェハ保持部22の種類とを比較し,双方が一致するか否かを判断する(ステップS50)。一致する場合,正しいウェハ保持部22が装着されていると判断して,研削装置1の動作が続行される(ステップS90)。一致しない場合は,誤ったウェハ保持部22が装着されていると判断して,研削装置1の動作,少なくとも搬送手段20の動作を停止させる(ステップS60)。
研削装置1の少なくとも搬送手段20の動作が停止された場合,研削装置1の表示部90に,正しいウェハ保持部22の種類を表示し,オペレータにウェハ保持部22の交換を促す(ステップS70)。そして,オペレータは,表示部90に表示された正しいウェハ保持部22を,装着部24に装着させる(ステップS80)。そして,オペレータがウェハ保持部22を交換したことを検知,またはオペレータによりウェハ保持部22を交換したとの入力があった場合には,再度確認のため,判別領域へ移動して,ウェハ保持部22の種類を判別する(ステップS30〜ステップS50)。なお,正しいウェハ保持部22に交換した後は,再度ウェハ保持部22の種類を判別するとしたが,そのまま次の処理に移行してもよい。
このような手順により,認識手段15により認識されたウェハ保持部22と,判別手段30により判別されたウェハ保持部22とを比較して,装着部24に正しいウェハ保持部22が装着されているか否かを確認できる。これにより,オペレータによるウェハ保持部22の誤装着を防止することができる。
上記のような判別手段30により,サイズ判別センサ32および形状判別センサ34等の複数の判別センサを設置し,その組み合わせによって装着されたウェハ保持部22の種類を判別することができる。ウェハ保持部22の種類が増加した場合にも,判別センサを増加させることで対応することができる。
さらに,判別センサを増設せずに,ウェハ保持部22を移動させることによって,装着されたウェハ保持部22の種類を判別することも可能である。
例えば,被加工物のサイズが同じであり,かつ同形状のウェハ保持部22であっても,前述した理由により,ウェハ保持部22の大きさを変更する必要がある。具体的に,12インチしゃもじ型のウェハ保持部22について考える。ここで,12インチしゃもじ型のウェハ保持部22のうち,大きい方を「しゃもじ大型22e」,小さい方を「しゃもじ小型22f」とする。この場合,サイズ判別センサ32および形状判別センサ34は共に同じ検知状態を示すため,この2つの判別センサ32,34のみでは双方を判別することはできない。
そこで,しゃもじ大型22eとしゃもじ小型22fとを判別するためのサイズ判別方法について,図7〜9に基づいて以下に説明する。なお,図7は,ウェハ保持部22を移動させることによってウェハ保持部22の種類を判別する方法を示したフローチャートである。また,図8は,しゃもじ大型22eおよびしゃもじ小型22fが判別領域の測定位置にあるときの状態を示した図である。そして,図9は,しゃもじ大型22eおよびしゃもじ小型22fを測定位置から移動させて,形状判別センサ34の検知の有無が変化したときの状態を示した図である。
まず,図7に示すように,しゃもじ大型22eとしゃもじ小型22fについて,判別領域における各ウェハ保持部22の任意の縁部から,任意の反射型光学センサまでの直線距離を記憶する(ステップS41)。ここで,任意の反射型光学センサを,形状判別センサ34とする。図8(a)および図8(b)に示すように,例えば,しゃもじ大型22eの任意の縁部を縁部A,しゃもじ小型22fの任意の縁部を縁部Bとする。そして,しゃもじ大型22eについては縁部Aから形状判別センサ34までの直線距離D,およびしゃもじ小型22fについては縁部Bから形状判別センサ34までの直線距離Dについて予め記憶しておく。
次いで,ウェハ保持部22を,各ウェハ保持部22の任意の縁部と形状判別センサ34とを結ぶ直線に沿って移動させる(ステップS43)。図9(a)および図9(b)に示すように,ステップS41で距離を測定した直線に沿って,各ウェハ保持部22を形状判別センサ34側に移動させていく。
さらに,ウェハ保持部22が,形状判別センサ34によって検知されなくなる位置まで移動されたとき,ウェハ保持部22を停止して,最初の測定位置からの移動距離dを測定する(ステップS45)。このとき,各ウェハ保持部22は,図9(a)および図9(b)に示すように,縁部Aおよび縁部Bが形状判別センサ34と重なる位置に存在する。そして,この位置までに移動させた距離,すなわち,移動距離dおよび移動距離dを測定する。
その後,予め記憶された距離(D,D)と,ステップS45において測定した移動距離dとを比較して,ウェハ保持部22の種類を判別する(ステップS47)。例えば,ウェハ保持部22の移動距離dがDと一致するとき,このウェハ保持部22はしゃもじ大型22eと判別できる。同様に,ウェハ保持部22の移動距離dがDと一致するとき,このウェハ保持部22はしゃもじ小型22fと判別できる。
このように,サイズ判別センサ32および形状判別センサ34以外に,新たな判別センサを増設することなく,ウェハ保持部22を移動させることによって,判別センサのみでは判別不可能なウェハ保持部22のサイズを判別することができる。
以上説明したように,本実施形態にかかる研削装置1により,常に適切な種類のウェハ保持部22が装着されていることを確認することができる。これにより,オペレータのウェハ保持部22の誤装着を検知し,研削装置1の移動手段20を停止することで,ウェハ保持部22および半導体ウェハ50などの破損を防止できる。また,搬送手段20に判別手段30を設けないため,搬送手段20が故障する要因を低減させることができる。さらに,ウェハ保持部22の種類が増加した場合には,判別手段30を増加させることによって容易に対応することも可能であるが,新たに判別手段を設置しなくとも,各ウェハ保持部の特定の距離を予め記憶しておくことによって,この記憶された距離に基づいてその種類を判別することができる。
以上,添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが,本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば,特許請求の範囲に記載された範疇内において,各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり,それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば,ウェハ保持部20の形状は,本実施形態ではC字型およびしゃもじ型について説明したが,本発明はかかる例に限定されず,例えばU型などの形状であってもよい。また,ウェハ保持部20のサイズも,本実施形態では,8インチと12インチの半導体ウェハ50のサイズに対応したものとしたが,かかる例に限定されず,例えば6インチの半導体ウェハ50に対応するウェハ保持部20を備えることもできる。
また,本実施形態にかかる研削装置1では,判別領域を位置合わせ手段に設定したが,本発明はかかる例に限定されず,別途,研削装置1に判別するための領域を設けてもよい。
また,本実施形態にかかる研削装置1では,判別されたカセット11,12の種類の情報に基づいて,認識手段15により装着部24に装着されるべき正しいウェハ保持部22を自動的に認識する。しかし,かかる例に限定されず,例えば,オペレータの入力によって認識させてもよい。
また,本実施形態では判別手段30として反射型光学センサを使用したが,本発明はかかる例に限定されず,例えば接触型センサを用いて被加工物保持部22の存在を検知してもよい。ただし,反射型光学センサのような非接触型センサは,被加工物保持部22に接触しないので,接触による破損がないという利点を有する。
本発明は,研削装置および被加工物保持部のサイズ判別方法に適用可能であり,特に,複数の被加工物保持部を選択的に装着可能な研削装置および被加工物保持部のサイズ判別方法に適用可能である。
本発明の第1の実施形態にかかる研削装置を示す全体斜視図である。 本実施形態にかかる搬送手段を示した説明図である。 本実施形態にかかる研削装置において,ウェハ保持部の種類を判別するための構成要素を示したブロック図である。 本実施形態にかかる判別手段を示した説明図である。 12インチC字型ピックが判別領域に置かれた状態を示した図である。 8インチC字型ピックが判別領域に置かれた状態を示した図である。 12インチしゃもじ型ピックが判別領域に置かれた状態を示した図である。 8インチしゃもじ型ピックが判別領域に置かれた状態を示した図である。 本実施形態にかかるウェハ保持部の種類を判別する方法を示したフローチャートである。 ウェハ保持部を移動させることによってウェハ保持部の種類を判別する方法を示したフローチャートである。 被加工物保持部が判別領域の測定位置に置かれた状態を示す説明図であり,(a)は,しゃもじ大型が判別領域に置かれた状態を示し,(b)は,しゃもじ小型が判別領域に置かれた状態を示している。 被加工物保持部を測定位置から移動させて,形状判別センサの検知状態が変化したときの状態を示す説明図であり,装着された被加工物保持部が,(a)は,しゃもじ大型であるときを示し,(b)は,しゃもじ小型であるときを示している。
符号の説明
1 研削装置
10 カセット判別手段
11,12 カセット
13 ポジションテーブル
15 認識手段
20 搬送手段
22 ウェハ保持部(被加工物保持部)
24 装着部
26 移動部
30 判別手段
32 サイズ判別センサ
34 形状判別センサ
50 半導体ウェハ
60 制御手段
70 表示部

Claims (5)

  1. 被加工物を保持する複数種類の被加工物保持部と,前記複数種類の被加工物保持部が選択的に装着される装着部と,前記被加工物保持部および前記装着部を移動させる移動部とからなる搬送手段を備えた研削装置であって:
    前記複数種類の被加工物保持部のうち,前記被加工物の種類および/または前記被加工物の搬送方式に対応した正しい被加工物保持部の種類を認識する認識手段と;
    前記装着部に装着された被加工物保持部が判別領域に配置されたときに,前記装着部に装着された被加工物保持部の種類を判別する判別手段と;
    前記認識手段によって認識された前記被加工物保持部の種類と,前記判別手段によって判別された前記装着部に装着された前記被加工物保持部の種類とが異なる場合,少なくとも前記搬送手段を停止させる制御手段と;
    を備えることを特徴とする,研削装置。
  2. 前記判別手段は,前記装着部に装着された前記被加工物保持部のサイズを判別するサイズ判別手段を備えることを特徴とする,請求項1に記載の研削装置。
  3. 前記判別手段は,前記装着部に装着された前記被加工物保持部の形状を判別する形状判別手段を備えることを特徴とする,請求項1または2のいずれかに記載の研削装置。
  4. 前記判別手段は,前記判別領域の所定の位置に配設された少なくとも1つの反射型光学センサを有し,
    前記反射型光学センサに対応する位置に,前記装着部に装着された被加工物保持部が存在するか否かを検知することによって,前記装着部に装着された被加工物保持部の種類を判別することを特徴とする,請求項1,2または3のいずれかに記載の研削装置。
  5. 請求項4に記載の研削装置において,前記判別手段によって,しゃもじ型被加工物保持部のサイズが判別できない場合に,前記しゃもじ型被加工物保持部のサイズを判別するサイズ判別方法であって:
    前記しゃもじ型被加工物保持部が前記判別領域における測定位置にあるときの,所定の前記反射型光学センサの水平投影面上の位置と,前記しゃもじ型被加工物保持部の任意の縁部の水平投影面上の位置とを結ぶ直線の距離を予め記憶しておき,
    前記装着部に装着されたしゃもじ型被加工物保持部を,前記測定位置から前記直線に沿って前記所定の反射型光学センサ側に移動させ,前記所定の反射型光学センサによって検知されなくなる位置まで移動させた距離を測定し,
    前記予め記憶された距離と前記移動させた距離とを比較して,前記装着部に装着されたしゃもじ型被加工物保持部のサイズを判別することを特徴とする,被加工物保持部のサイズ判別方法。
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