JP2006206930A - 高炭素極低りん鋼の溶製方法 - Google Patents

高炭素極低りん鋼の溶製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】環境や人体への影響が懸念されるFやNa,Clを含まない脱りん剤を用いて、極低りんの高炭素鋼を安定して製造する。
【解決手段】溶銑脱りん炉および脱炭精錬炉の2基の転炉容器を用いるものとし、まず溶銑脱りん炉での脱りんに際し、脱りん剤として石灰系脱りん剤を用い、吹錬中の排ガス組成や流量、酸素ガス流量、副原料投入量および溶銑成分から酸素バランスを逐次計算することにより求められる蓄積酸素量に基づき、次式(1)により炉内のFeO生成量を推定し、その推定したFeO量に応じて、上吹きランス高さ、酸素ガス流量および底吹きガス流量のうち少なくともいずれか一つを調整して、処理後のりん濃度を0.015mass%以下まで低減し、ついで除滓後、上記脱炭精錬炉で所望の炭素濃度まで脱炭吹錬する。
FeO(kg/t)=[蓄積酸素量(m3(標準状態)/t)/22.4]×71.85 ・・・ (1)
【選択図】図1

Description

本発明は、軸受け鋼等の用途に供して好適な高炭素極低りん鋼の溶製方法に関し、特に高炭素鋼について、溶銑脱りん処理における脱りん効率の有利な向上を図ろうとするものである。
溶銑予備処理は、溶鋼中の不純物を効率よく除去する目的で行われる。かかる溶銑予備処理中、溶銑脱りん処理は、転炉や溶銑鍋等を用いて行われる。転炉型溶銑脱りん処理において、脱りん剤としては、主として石灰系脱りん剤が用いられ、この場合、溶銑とスラグ間では、次式(2)に示すような脱りん反応が進行する。
2[P]+5(FeO)+3(CaO)→3(CaO・P2O5)+5[Fe] ・・・ (2)
かような脱りん処理において、スラグ中へのCaOの溶融を促し、脱りん反応をより一層促進させるために、CaF2やNaCO3,CaCl2などの媒溶剤が用いられる。
ところで、近年、製鋼(転炉)スラグを路盤材や埋立て材としてリサイクル使用するようになってきたが、それに伴い、転炉スラグ中に含まれるフッ素(F)やナトリウム(Na)等の存在が問題になっている。というのは、かようなFやNa等が雨水や地下水によって溶出し、環境および人体に悪影響を及ぼすおそれがあると考えられているからである。
そのため、最近では、環境調和を目的として、精錬剤(媒溶剤)としてフッ素(F)やナトリウム(Na)、塩素(Cl)等を用いずに、転炉において溶銑の脱りん処理を行う技術の確立が求められている。
精錬剤としてFやNa等を含まない脱りん剤を用いて行う脱りん処理では、石灰系脱りん剤のCaOの滓化促進のために、FeOの作用を効果的に利用することが必要になる。
このような転炉吹錬については、特許文献1や特許文献2に、排ガス組成、流量、酸素ガス流量、副原料投入量等から酸素バランス計算をして、蓄積酸素量を求め、この蓄積酸素量を制御することにより、スラグ中の(%T.Fe)や吹止めP値(以下、[%P]fと略記する)を制御する技術が提案されている。
特開平2−19413号公報 特開平1−242711号公報
一般に、脱りん処理は、低温の溶銑段階で行うことが平衡論的に有利であり、とくにFやNa,Clを含む媒溶剤を用いずに転炉において溶銑の脱りん処理を行うには、上記(2)式に示したように、FeOによってCaOの滓化促進を図ることが有効であると考えられる。
しかしながら、溶銑処理においては、スラグ中のFeOと溶銑が非平衡状態であり、スラグ中のFeO量は溶銑温度や酸素吹付け条件、底吹きガス条件などによって変化するため、その制御は極めて困難である。しかも、このFeO量は、それが過剰になると、スラグ中CaO濃度の低下に起因して、脱りんの悪化やスロッピングの発生、製出鋼鉄歩留りの悪化等を招く。
そのため、吹錬中のFeO量を適正に制御することが重要である。
上掲した特許文献1,2に開示の転炉吹錬技術は、脱炭吹錬が主体であり、この場合、脱炭による[%C]の低下に伴いFeOが平衡に近い状態で比較的安定して生成する。しかしながら、溶銑脱りん吹錬では、脱炭の進行を抑えて脱りん処理を優先して行わせる必要があるため、FeOを非平衡状態で生成させるためには、吹錬開始時から直ちにFeO量の制御を行う必要がある。
この点、前記特許文献1に記載の転炉吹錬方法は、中間サブランスによる[%C]測定と蓄積酸素量を用いて、中間サブランスから吹止めまでの(T.Fe)を制御する方法を開示しているにすぎない。
また、特許文献2に記載の転炉吹錬制御方法では、蓄積酸素量の制御は、吹錬開始から30〜70%経過した時点からの技術である。
しかしながら、転炉において、FやNa,Clのような媒溶剤を用いない脱りん剤で、溶銑の脱りんを行う方法では、その脱りん反応を促進させるために、どうしても吹錬開始直後から吹錬全期間にわたり、FeOによるCaOの滓化を安定させ、スロッピングの抑制や鉄歩留りの向上を図ることが必要であるため、上記した各従来技術は、脱りん剤の反応効率や低りん化のための技術としては、なお不十分であった。
そこで、本発明では、上記の問題を解決するために、脱りん処理と脱炭処理とを別工程に分け、まず溶銑脱りん炉において適正なりん濃度まで脱りん処理を行ったのちに、脱炭精錬炉で所望の炭素濃度まで脱炭処理を行うことにした。
さらに、本発明では、上記の溶銑脱りん処理において、脱りん剤としてFやNa,Cl等を含まない石灰系脱りん剤を用い、その際、高い脱りん効率を確保して溶鋼の低りん化を実現したものである。
そして、本発明は、かような低りん化技術を、軸受け鋼等の用途に供して好適な高炭素鋼に適用したものである。
すなわち、本発明の要旨構成は次のとおりである。
(1)溶銑脱りん炉および脱炭精錬炉の2基の転炉容器を用いる高炭素極低りん鋼の溶製方法において、
上記溶銑脱りん炉での脱りんに際し、脱りん剤として石灰系脱りん剤を用い、吹錬中の排ガス組成や流量、酸素ガス流量、副原料投入量および溶銑成分から酸素バランスを逐次計算することにより求められる蓄積酸素量に基づき、下記(1)式より炉内のFeO生成量を推定し、その推定したFeO量に応じて、上吹きランス高さ、酸素ガス流量および底吹きガス流量のうち少なくともいずれか一つを調整して、処理後のりん濃度を0.015mass%以下まで低減し、ついで除滓後、上記脱炭精錬炉で所望の炭素濃度まで脱炭吹錬することを特徴とする高炭素極低りん鋼の溶製方法。

FeO(kg/t)=[蓄積酸素量(m3(標準状態)/t)/22.4]×71.85 ・・・ (1)
(2)上記(1)において、前記脱炭吹錬後のりん濃度が0.020mass%以下であることを特徴とする高炭素極低りん鋼の溶製方法。
(3)上記(1)または(2)において、前記溶銑脱りん炉における吹錬中の(FeO/CaO)を0.5〜3.5の範囲に調整することを特徴とする高炭素極低りん鋼の溶製方法。
(4)上記(1),(2)または(3)において、前記溶銑脱りん炉における吹錬中の酸素量が全吹錬酸素量の30%を超えた段階で、(FeO/CaO)が1.5以上となるように石灰系脱りん剤の投入量を調整することを特徴とする高炭素極低りん鋼の溶製方法。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかにおいて、前記脱炭精錬炉内での吹錬中におけるスラグ中のFeO量を10kg/t以下に維持するために、上吹きランス高さ、酸素ガス流量および底吹きガス流量のうち少なくともいずれか一つを調整することを特徴とする高炭素極低りん鋼の溶製方法。
本発明に従い、2炉方式の精錬工程を採用することにより、環境や人体への影響が懸念されるFやNa,Clを含まない脱りん剤を用いて、極低りんの高炭素鋼を安定して製造することができる。
以下、本発明を具体的に説明する。
まず、溶銑脱りん炉における脱りん処理について説明する。
本発明は、転炉での溶銑脱りん処理に当たり、ほたる石(CaF2)やソーダ灰(Na2CO3)、塩化カルシウム(CaCl2)などのF、Na、Clを含む脱りん剤を用いないで、効果的な脱りん処理を行うものである。その基本的な考え方は、FやNa,Clを含まない石灰系脱りん剤を用いることを前提として、吹錬中のスラグ中FeO量に応じて転炉吹錬条件を調整することにより、好適には(FeO/CaO)の比を滓化に最も有利な範囲(0.5〜3.5)に調整するものである。
このような転炉溶銑脱りん吹錬を行うことにより、反応効率のよい脱りん反応と低りん化を達成することができる。
以下、本発明に係る脱りん処理方法について、蓄積酸素量の算出とFeO量の推定、さらには石灰系脱りん剤の好適投入量等を順次明らかにする。なお、以下、m3(標準状態)は単にNm3と表記する。
(1)蓄積酸素量の算出とそれに基づくFeO量の推定
図1は、炉内FeO量を求める手順をわかりやすく模式化した図面である。
本発明の転炉溶銑脱りん吹錬(上底吹き転炉が好ましい)では、次式(3)により算出したインプット酸素の総量と次式(4)により算出したアウトプット酸素の総量から、次式(5)により吹錬中の蓄積酸素量を逐次計算する。
Figure 2006206930
なお、溶銑成分の変化については、予め吹錬中の実績値から作ったモデル式を利用した。
上記(5)式は、溶銑に対して供給されたインプット酸素と反応により消費されたアウトプット酸素の差を蓄積酸素と見なしたものである。また、前掲(1)式は蓄積酸素量を全てFeOと見なすという考え方の下に導出したものである。
従って、上記のようにして求めた蓄積酸素量に基づき、前掲(1)式を適用して炉内FeO量を推定することができる。
なお、上掲式(3), (4), (5)中の各要素は、以下のようにして算出することができる。 例えば、酸素バランス計算のうち、転炉排ガス成分と流量から算出するQout(%O2)、Qout(%CO2)、Qout(%CO)は以下のようにして求めることができる。
まず、吹錬中の排ガス組成、流量を随時測定し、次式(6), (7), (8)式により各時点での排ガス組成とその流量を求め、これらを積算することにより、炉口COガス量、炉口CO2ガス量、炉口O2ガス(反応に寄与しなかったO2ガス)量を求める。炉口COガス量を求めるとき、底吹きガスがCOガスである場合にはこれを考慮して計算する。
Figure 2006206930
そして、上記(8)式により、炉口部での酸素ガス量であるQout(%O2)を求めることができる。
上掲の(3)〜(8)式の計算に際しては、排ガス中にはCO,CO2,O2,H2,Arを含む他、それ以外はN2であると仮定すると、次式(9)からN2ガス濃度を求めることができる。
(%N2)=100−{(%CO)+(%CO2)+(%O2)+(%H2)+(%Ar)} ・・・ (9)
但し、(%N2):N2ガス濃度(%)
(%CO):COガス濃度(%)
(%CO2):CO2ガス濃度(%)
(%O2):O2ガス濃度(%)
(%H2):H2ガス温度(%)
(%Ar):Arガス濃度(%)
そして、炉口部でのN2量については、底吹きガスがArガスである場合を考慮して、下記(10)〜(12)式を用いて求める。
Figure 2006206930
次に、転炉の炉□において、炉内より発生するCOガスが集塵のために吸引された空気中の酸素によって、燃焼する分を計算する手順を示す。即ち、底吹きガスがN2ガスである場合を想定し、巻込み空気中のN2量を次式(13)を用いて求め、巻込み空気中にはN2:O2=4:1で存在すると仮定した上で、上記(8), (12)式と次式(13)〜(14)式を用いて巻込み空気中の酸素ガス流量を求める。
Figure 2006206930
以上のようにして算出された空気中の酸素により、炉内からのCOガスが完全燃焼してCO2になる(2CO+O2=2CO2)と、O2 1molに対してCOが2mol消費し、CO2が2mol生成するので、炉内で発生するCO、CO2ガス量は、下記(15)〜(16)式を用いて求めることができる 。
Figure 2006206930
(2)FeO量の制御
次に、上記のようにして求めることができる吹錬中の炉内FeO量を、ランス高さ、酸素ガス流量および底吹きガス流量のうちから選ばれる少なくともいずれか一つを調整することにより、吹錬中におけるFeO量を適正範囲内に的確に制御する。以下、このFeO量の制御の一例を説明するが、本発明はこの例示の方法だけに限定されるものではない。
さて、発明者らが行ったFeO量の制御実験は、表1に示す実験条件下で、表2に示す吹錬パターンで行った。図2(a)〜図2(c)に、各吹錬パターンとFeO量の推移を示す。
図2(a)は、ランス高さが低いため、炉内の浴全域に上吹きランスからの酸素ガス流が至らず、いわゆるハードブローであったため、生成するFeO量が少なく、その結果、滓化が悪化して脱りん反応が低く、[%P]fが高い値となった。
図2(c)は、底吹きガス量が少なかったため、炉内の浴撹拌が不足ぎみとなってFeOが過剰に発生し、FeO量過剰によるスロッピングの発生のみならず、(T.Fe)が高くなり、製出鋼歩留りが悪化した。
これに対し、図2(b)は、図2(a)に比べて、上吹きランス高さが高く、いわゆるソフトブローであったため、十分なFeOの生成が図れただけでなく、底吹きガスによる効果的な撹拌で過剰なFeOの生成が抑制された結果、FeO量を適正範囲内に納めることができた。
なお、上記の実験は、200t上底吹き転炉を用い、底吹きは不活性ガス吹き形式で行った。
上述したとおり、吹錬中のFeOの制御は、上吹きランス高さや上吹きランスからの酸素ガス流量や底吹きガス流量の調整で可能である。また、上吹きランス高さの調整は、上吹きランスからの酸素ガス流量の調整と等価であるが、いわゆるソフトブローとして精錬の進行に吹込み酸素ガスが作用しないように、上吹きランス高さを高くしソフトブロー化してFeO生成を促進するか、あるいは上吹きランス高さは保持しつつ酸素ガス流量をソフトブロー域まで低下させることにより、FeO生成を促進することが可能である。また、FeO生成を促進する期間は、底吹きガス流量は増加させず浴撹拌を積極的に行わないことで浴表面のFeO生成を促進することができる。
なお、溶銑中の[Si]の脱Si時期である吹錬前半、すなわち全吹錬酸素量の30%以下の吹錬進行度までの吹錬前半の領域では、上吹きランスからの酸素ガスは脱Si時期のSiO2形成に消費されるため、脱Si時期に消費される酸素ガスを補填することおよびFeOを生成させることのために、上吹きランスからの酸素ガス流量を増加させることが好ましい。
従って、本発明においては、吹錬前半域でのFeO生成のために、ランス高さを高めてソフトブローにすると共に、該ソフトブロー域での上吹きランスからの酸素ガス流量の増加により、FeO生成を促進するものとする。
また、本発明において、ソフトブローとは、浴内の上吹きランスからの酸素ジェットの進入深さがないあるいは軽度のものを指しており、酸素ジェットの進入深さが深く浴中に火点を形成して精錬反応(脱炭反応)を生じさせるものをハードブローとして区別しているが、脱りん処理において若干の脱炭を許容する操業が許されるのであれば、軽度の脱炭反応を許容できる弱ハードブロー側に移行するまで酸素ガス流量を増加させて、吹錬前半の脱SiおよびFeO生成を行ってもかまわない。
なお、吹錬中の(FeO/CaO)の制御は、上吹きランス高さの調整、上吹きランスからの酸素ガス流量の調整および底吹きガス流量の調整のうち少なくともいずれか一つの制御またはそれらを組み合わせることによって行うことができる。
Figure 2006206930
Figure 2006206930
本発明では、上記のようにして、溶銑脱りん炉において効果的に脱りんを行うことができる。
ここに、脱りん処理後のりん濃度は0.015mass%以下とする必要がある。というのは、りん濃度が0.015mass%超では、後続の脱炭吹錬において極力復りんを抑制した条件下で脱炭精錬を行うとはいえ、条件次第では幾分かの復りんが生じて、脱炭吹錬後に本発明で目標とするりん濃度:0.020mass%以下までの低りん化が達成されないおそれがあるからである。
(3)FeO量に応じた石灰系脱りん剤の投入制御
また、本発明では、脱りん剤として石灰系脱りん剤を用いるが、以下、この石灰系脱りん剤の好適投入条件に関して行った実験について説明する。
なお、本発明における石灰系脱りん剤とは、生石灰や石灰石だけでなく、F,NaおよびClを含まない転炉精錬スラグ等も意味する。
転炉の炉内FeO量に応じ、吹錬中に順次に石灰系脱りん剤を投入する実験を行った。表3に、この実験での吹錬パターンを示す。そして、実験結果を、図3(a)〜図3(c)にそれぞれ示す。
Figure 2006206930
図3(a)に示したように、(FeO/CaO)max≒2.8〜4.1の範囲で[%P]fは、0.015mass%以下と低い値となる。しかしながら、(FeO/CaO)maxが3.5より大きくなるとスロッピングが発生するため、(FeO/CaO)maxは3.5が好ましい。
すなわち、本発明では、転炉吹錬におけるスロッピング抑止の観点から(FeO/CaO)≦3.5とすることが好ましい。
また、図3(b)に示したように、(FeO/CaO)≦3.5の条件下で、(FeO/CaO)initialが0.5以上の時、[%P]fは安定して0.015mass%以下の低い値となった。
従って、溶銑脱りん炉における吹錬中の(FeO/CaO)が0.5〜3.5の範囲を維持できるように、石灰系脱りん剤を投入して吹錬制御を行うことが好ましい。なお、吹錬中におけるより好適な(FeO/CaO)範囲は1.5〜2.3の範囲である。
なお、吹錬中の酸素量が全吹錬酸素量の30%を超えると、生成するFeO量が急激に増加する傾向にある。そこで、(FeO/CaO)=0.5〜3.5の吹錬条件下で、吹錬中の酸素量が全吹錬酸素量の30%を超えた段階における(FeO/CaO)について調査した。
その結果、図3(c)に示したように、(FeO/CaO)が1.5以上 3.5以下の場合に、[%P]fが安定して低い値となることが判明した。これは、吹錬初期からFeO生成量が多く、CaOの溶融(滓化)がよいためである。
これらの結果から、本発明では、吹錬中の酸素量が全吹錬酸素量の30%を超えた段階(好ましくは50%以下の段階まで)に(FeO/CaO)が1.5以上となるように吹錬制御を行うことが有効である。
(FeO/CaO)≧1.5の制御は、上述のようにして吹錬の各段階で算出される炉内生成FeOの推定量をもとに石灰系脱りん剤の好適量を、そのFeO量に応じて、分割して投入することで実現される。ここで、石灰系脱りん剤の投入は、塊状のものを炉上より少量ずつ添加するだけでなく、粉状のものを上吹きランスより溶銑浴に吹き付けること、あるいは底吹き羽口より底吹きガスと共に、溶銑浴内に吹き込む等、分割して投入する形態は、いかなる方法でもよい。なお、脱りん反応促進のためにFeOを高めることは、スラグ中への鉄損失となるため、吹錬末期の低りん域において脱りん反応を低下させない範囲でFeO還元を行うことが好ましい。具体的には、上吹き酸素ガス流量低下や、底吹きガス流量増加(撹拌力強化)により、FeOを低下させることにより実現される。
ついで、脱炭吹錬を行う。
本発明の高炭素鋼の主用途は軸受け鋼であるが、この軸受け鋼は介在物を嫌うため、例えばRH脱ガス炉において長時間の脱ガス処理を必要とする。従って温度降下が大きい。そのため、脱炭炉では吹止め温度を高く、すなわち出鋼温度を高くして出鋼する必要がある。
例えば、目標とする炭素濃度が1mass%の軸受け鋼の場合、40〜60分程度の脱ガス処理をみこして、吹止め温度は1680〜1720℃程度の高温となる。
しかしながら、出鋼温度が高くなると、脱りん能には不利に作用し、炉内に存在するスラグから復りんが生じるおそれが生じる。
従って、脱炭吹錬に際しては、吹錬中の復りんを防止するために、脱りん処理後はできる限り除滓(好ましくはスラグ量:5.0kg/t以下に抑制)して、脱炭吹錬炉に脱りん銑を装入することが有効である。
また、脱炭吹錬においてFeOが生成すると、脱りん能の面では有利に作用するものの、FeOの生成はスラグの融点を下げスラグを溶融する、すなわち持ち込みスラグの他、脱炭炉に付着していたスラグも溶融することになり、これによる復りんの悪影響が大きい。
従って、脱炭炉では、FeOの生成を抑制するような吹錬、すなわち未滓化吹錬を行うことが好ましい。
そこで、この点についてさらに研究を重ねた。その結果、図4に示す結果が得られた。
同図に示したとおり、スラグ中のFeO量が10kg/t以下を満足する条件下で吹錬を行うことにより、脱炭吹錬後の吹止めP値[%P]fを0.020mass%以下に安定して抑制できることが判明した。
なお、上記したようなFeOの生成を抑制した未滓化吹錬は、上吹きランス高さ、酸素ガス流量および底吹きガス流量のうち少なくともいずれか一つを調整することによって実施することが可能である。
200t上底吹き転炉を用い、本発明に適合する条件(発明例1,2)および適合しない条件(比較例)で、脱りん・脱炭吹錬を行った。
(脱りん吹錬)
脱りん吹錬おける溶銑条件は表1に示したとおりである。また、吹錬パターンは表3に示す条件に従った。吹錬中、FeO量の生成に応じて、上吹きランス高さ、酸素ガス流量および底吹きガス流量のうち、少なくともいずれか一つを表3に示す範囲内で調整した。すなわち、FeO量が不足(低位)の場合は、上吹きランス高さの上昇、酸素ガス流量の減少および底吹きガス流量の減少のうち、少なくとも一つを調整(操作)する。また、FeO量が過剰の場合は、上吹きランスを下降させ高さを低めること、酸素ガス流量を増加させることの少なくとも一つを調整(操作)する。なお、FeO量過剰が全吹錬酸素量の30%以下で発生した場合は、前記調整の他、底吹きガス流量を調整することでも制御できる。
かような調整により(FeO/CaO)を0.5〜3.5の範囲に維持する操業を行ったのが発明例1であり、さらに吹錬中の酸素量が全吹錬酸素量の30%を超えた段階で、FeO量が不足する場合は、上吹きランス高さの上昇、酸素ガス流量の減少および底吹きガス流量の減少のうち、少なくとも一つを調整(操作)することにより(FeO/CaO)を1.5以上として操業を行ったのが発明例2である。
また、比較例における吹錬パターンは表2の水準1に従った。
実験は、各吹錬条件下で50回行った。
脱りん処理後の吹止めP値[%P]fについて調べた結果を表4および図5に示す。
Figure 2006206930
表4および図5から明らかなように、比較例では[%P]fのばらつきが大きく、また平均[%P]fが0.0155mass%と高かったのに対し、発明例1,2はいずれも、[%P]fのばらつきが小さく、平均[%P]fはそれぞれ0.0123mass%、0.0110mass%と、発明例の優位性が確認された。特に、吹錬中の酸素量が全吹錬酸素量の30%を超えた段階で、(FeO/CaO)を1.5以上として操業を行った発明例2では、[%P]fのばらつきの程度および平均[%P]fに関し、とりわけ優れた結果が得られている。
ついで、上記のようにして得られた比較例および発明例2に係る各溶銑について、除滓後、脱炭精錬炉に装入し、脱炭吹錬に供した。
脱炭吹錬における溶銑条件は表5に示すとおりであり、また発明例2の吹錬パターンは表6に示す範囲内で行った。すなわち、FeOの生成を抑制する未滓化吹錬を実施するため、上吹きランス高さ、酸素ガス流量および底吹きガス流量を調整して、スラグ中のFeO量が10kg/t以下となる条件で行った。
一方、比較例における吹錬パターンは、表7に示すように一定条件とした。
なお、実験は、各吹錬条件下で50回行った。
脱炭処理後の吹止めP値[%P]fについて調べた結果を表8および図6に示す。
Figure 2006206930
Figure 2006206930
Figure 2006206930
Figure 2006206930
表8および図6から明らかなように、比較例では[%P]fのばらつきが大きく、また[P]fが0.0202mass%と高かったのに対し、発明例2では、その後の脱炭処理で若干の復りんが生じたとはいえ、[P]fのばらつきは小さく、また平均[%P]fは0.0154mass%という、優れた吹止めP値を得ることができた。
炉内FeO量計算手順を示す模式図である。 吹錬パターンとFeO量の推移を示すグラフである。 表3の吹錬パターンを説明するためのグラフである。 脱炭吹錬におけるスラグ中FeO量と[%P]fとの関係を示すグラフである。 比較例および発明例1,2における脱りん処理後の吹止めP値[%P]fを比較して示すグラフである。 比較例および発明例2における脱炭処理後の吹止めP値[%P]fを比較して示すグラフである。

Claims (5)

  1. 溶銑脱りん炉および脱炭精錬炉の2基の転炉容器を用いる高炭素極低りん鋼の溶製方法において、
    上記溶銑脱りん炉での脱りんに際し、脱りん剤として石灰系脱りん剤を用い、吹錬中の排ガス組成や流量、酸素ガス流量、副原料投入量および溶銑成分から酸素バランスを逐次計算することにより求められる蓄積酸素量に基づき、下記(1)式より炉内のFeO生成量を推定し、その推定したFeO量に応じて、上吹きランス高さ、酸素ガス流量および底吹きガス流量のうち少なくともいずれか一つを調整して、処理後のりん濃度を0.015mass%以下まで低減し、ついで除滓後、上記脱炭精錬炉で所望の炭素濃度まで脱炭吹錬することを特徴とする高炭素極低りん鋼の溶製方法。

    FeO(kg/t)=[蓄積酸素量(m3(標準状態)/t)/22.4]×71.85 ・・・ (1)
  2. 請求項1において、前記脱炭吹錬後のりん濃度が0.020mass%以下であることを特徴とする高炭素極低りん鋼の溶製方法。
  3. 請求項1または2において、前記溶銑脱りん炉における吹錬中の(FeO/CaO)を0.5〜3.5の範囲に調整することを特徴とする高炭素極低りん鋼の溶製方法。
  4. 請求項1,2または3において、前記溶銑脱りん炉における吹錬中の酸素量が全吹錬酸素量の30%を超えた段階で、(FeO/CaO)が1.5以上となるように石灰系脱りん剤の投入量を調整することを特徴とする高炭素極低りん鋼の溶製方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記脱炭精錬炉内での吹錬中におけるスラグ中のFeO量を10kg/t以下に維持するために、上吹きランス高さ、酸素ガス流量および底吹きガス流量のうち少なくともいずれか一つを調整することを特徴とする高炭素極低りん鋼の溶製方法。
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