JP2006173048A - コイン形酸化銀電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】 重負荷特性に優れたコイン形酸化銀電池を提供する。
【解決手段】 酸化銀を含有する正極と、亜鉛粒子または亜鉛合金粒子を含有する負極を有するコイン形酸化銀電池であって、上記負極は非ゲル状であり、且つ上記負極の含有する亜鉛粒子または亜鉛合金粒子のうち、200メッシュの篩い目を通過し得るものが50質量%以上であることを特徴とするコイン形酸化銀電池である。上記コイン形酸化銀電池の正極に係る酸化銀は、顆粒状であることが望ましい。
【選択図】 図2

Description

本発明は、酸化銀電池に関し、さらに詳しくは、重負荷特性に優れたコイン形酸化銀電池に関するものである。
正極活物質として酸化銀を用いた酸化銀電池の一般的な用途としては、時計や電卓などがある。これらの用途では、例えば、電流密度が10〜50μA/cm程度の比較的軽負荷で使用されており、おおむね1年以上の連続使用が前提となっている。このような用途は、小型で高容量といった酸化銀電池の特徴を活かしたものである。
近年、この酸化銀電池の小型で且つ高容量である特徴を活かして、特に重負荷の使用環境で短期間使用する用途への適用が検討されている。このような用途としては、医療機器(医療用器具)が挙げられる。
例えば、最近、カプセル型の内視鏡カメラが開発されている。これは、口から飲み込み、一定時間体内を観察した後、体外に排出して取り出すタイプの内視鏡カメラであるが、こうしたカプセル型の内視鏡カメラの如き小型医療機器の電源として、酸化銀電池の適用が検討されている。このような医療機器(例えば、カプセル型の内視鏡カメラ)に適用する酸化銀電池は、例えば、体内に機器が存在する一定時間内において、重負荷での使用に耐え得る特性を有するものでなければならない。
ところが、これまでに開発されてきた酸化銀電池は、比較的長期間の連続使用を前提としているものであることから、特に軽負荷特性と貯蔵特性を重視して設計されており、上記の医療機器のように、例えば50mA/cm程度やこれを超えるような電流密度といった非常に重負荷での放電を行うと、分極が大きく、電池容量の大部分が放電できないといったことがあり、こうした重負荷用途には適用できない。
ところで、酸化銀電池の負極には、通常、亜鉛や亜鉛合金の粒子が使用されている。このような亜鉛系の粒子を用いた負極について、その粒径を適正化して、該負極を有する電池の特性を向上させる試みがなされている(特許文献1)。
特表2001−512284号公報
しかしながら、特許文献1に開示の負極を、特に小型の酸化銀電池に応用しても、重負荷特性の向上が不十分であり、また電池容量も損なわれることが判明した。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、重負荷特性に優れたコイン形酸化銀電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成し得た本発明のコイン形酸化銀電池は、酸化銀を含有する正極と、亜鉛粒子または亜鉛合金粒子を含有する負極を有するものであって、上記負極が非ゲル状であり、且つ上記負極の含有する亜鉛粒子または亜鉛合金粒子(以下、亜鉛粒子と亜鉛合金粒子を纏めて「亜鉛系粒子」という場合がある)のうち、200メッシュの篩い目を通過し得るものが50質量%以上であることを特徴とする。
上記特許文献1の技術は、亜鉛系粒子の粒径を適正化することで、負極の比表面積を増大させ、これにより負極での反応効率を高めて電池特性を向上させるというものである。ところが、特許文献1に係る負極は、従来の亜鉛系粒子負極と同様に、電解液とゲル化剤を添加してゲル状としたものであり(特許文献1の段落番号[0035])、亜鉛系粒子の近傍に存在する電解液中のイオンの移動速度が遅く、これが負極での反応速度向上を阻害しているものと考えられる。
また、負極をゲル状とする場合、本発明に係る亜鉛系粒子の如き形態のものを用いると、従来のゲル状負極と同等の粘度とするには、負極に含有させる水分(電解液)量を多くする必要があり、結果として、電池内に充填する負極活物質(亜鉛系粒子)量を低減せざるを得なかった。
そこで、本発明者らは、負極を非ゲル状とすることで、電池内で亜鉛系粒子の近傍に存在する電解液中のイオンの移動速度を大きくして、負極での反応速度を向上させ、これにより重負荷特性を高めることに成功し、本発明を完成させた。また、本発明では、負極が非ゲル状であることから、負極にゲル化剤を使用する必要がなく、また、粘度調整のために電解液量を増大させる必要もないことから、負極中に占める負極活物質である亜鉛系粒子の容積を高め得るため、電池容量も向上させることができる。
なお、電池業界においては、高さより径の方が大きい扁平形電池をコイン形電池と呼んだり、ボタン形電池と呼んだりしているが、そのコイン形電池とボタン形電池との間に明確な差はなく、本発明に係るコイン形電池も、ボタン形電池と呼ばれるものを排除しているわけではなく、そのようなボタン形電池と呼ばれる電池も、本発明に係るコイン形電池の範囲内に含まれる。
本発明によれば、重負荷特性に優れたコイン形酸化銀電池を提供できる。よって、本発明のコイン形非水電解液電池は、重負荷特性が要求される小型医療機器などの電源として好適に用い得る。
以下、本発明のコイン形酸化銀電池の構成を詳細に説明する。
<負極>
本発明に係る負極は、亜鉛粒子または亜鉛合金粒子を活物質とするものである。亜鉛合金粒子の合金成分としては、例えば、水銀(例えば、含有量が1〜5質量%)、インジウム(例えば、含有量が50〜500質量ppm)、ビスマス(例えば、含有量が50〜500質量ppm)などが挙げられる(残部は亜鉛および不可避不純物である)。負極の有する亜鉛系粒子は、1種単独でもよく、2種以上を有していてもよい。
本発明に係る負極では、亜鉛系粒子のうち、200メッシュの篩い目を通過し得るものが、50質量%以上、好ましくは75質量%以上、より好ましくは90質量%以上、更に好ましくは95質量%以上である。このように、負極の有する亜鉛系粒子が小さい場合には、負極全体の比表面積を大きくできることから、負極での反応を効率よく進めることができるため、電池の重負荷特性が良好となる。
負極の有する亜鉛系粒子のサイズを小さくして、負極での反応効率をより高める観点からは、更に、負極の有する亜鉛系粒子のうち、330メッシュの篩い目を通過し得るものの割合が、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、75質量%以上であることが更に好ましく、また、440メッシュの篩い目を通過し得るものの割合が、20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがより好ましく、50質量%以上であることが更に好ましい。なお、負極の有する亜鉛系粒子のサイズがあまりに小さすぎると、取り扱い性が低下するため、例えば、負極が有する亜鉛系粒子の最小サイズは、1μm程度であることが望ましい。
ただし、亜鉛系粒子は、水銀を含有しないものや、鉛を含有しないものであることが、より好ましい。このような亜鉛系粒子を使用している電池であれば、例えば、人体内において、電池内部の亜鉛などが漏れ出した場合においても、人体への悪影響を最小限に抑えることができ、また、電池の廃棄による環境汚染も抑制できる。
本発明に係る負極は、非ゲル状である。ここでいう「非ゲル状」とは、従来公知のゲル状電極に係るゲル化剤(高分子など)を実質的に含有していない、という意味である(なお、本発明では、亜鉛系粒子近傍に存在する電解液が増粘しなければ構わないので、「ゲル化剤を実質的に含有しない」とは、電解液粘度への影響がない程度に含有していてもよい、という意味である)。ゲル状電極の場合には、亜鉛系粒子の近傍に、ゲル化剤と共に電解液が存在しているが、ゲル化剤の作用によってこの電解液が増粘しており、電解液の移動、延いては電解液中のイオンの移動が抑制されている。このため、負極での反応速度が抑えられ、これが電池の重負荷特性向上を阻害しているものと考えられる。本発明の電池では、負極を非ゲル状とすることで、亜鉛系粒子近傍に存在する電解液の粘度を増大させずに電解液中のイオンの移動速度を高く保つことで、負極での反応速度を高めて、重負荷特性の向上を図っている。
また、本発明の電池は、上記の通りコイン形であり、例えば、上述のカプセル型の内視鏡カメラの如き小型医療機器の電源としての用途など、小型であることが要求される場合がある。このような場合には、電池内容積が極めて小さくなることから、負極がゲル状の場合には、ゲル化剤の添加により、活物質である亜鉛系粒子の充填量が制限されてしまう。しかしながら、本発明の電池では、負極が非ゲル状であるため、ゲル化剤が不要であり、負極中に占める亜鉛系粒子の割合を大きくことができ、電池容量を高め得る。このため、本発明では、特に内容積に制限のある小型の酸化銀電池において、電池容量向上の効果が顕著に発揮される。
<正極>
正極としては、正極活物質である酸化銀(酸化第一銀、酸化第二銀など)と、カーボンブラック、グラファイト、黒鉛などの炭素質材料からなる導電助剤との混合粉末を、円板状に加圧成形することによって作製された正極合剤が適用される。
本発明に係る正極で用いる酸化銀は顆粒状であることが好ましい。通常、酸化銀は、径が0.1〜5μmの微粉末状で供されるが、この酸化銀を造粒して顆粒状にして用いると、微粉末の状態で用いた場合よりも抵抗が低くなるため、酸化銀電池の負荷特性を向上させることができる。
酸化銀を微粉末の状態で用いた場合には、抵抗を低減するには多量の導電助剤を添加する必要があるが、導電助剤として使用する炭素質材料はかさ密度が小さいため、これを多量に添加すると活物質である酸化銀の充填量を高めることが困難になる。これに対し、顆粒状の酸化銀を用いると、秤量性が向上してバラツキが低減したり、また、加圧成形した場合に充填性が高まり成形性が向上するので、抵抗が低減すると共に、複数の正極(延いては酸化銀電池)を製造した場合に、個々の特性が安定化する。さらに、導電助剤として添加する炭素質材料の使用量も、例えば、約半分に低減でき、酸化銀の充填量を増やすこともできる。
さらに、例えば、酸化第一銀では、炭素質材料と次式のような反応を起こして還元されるため、放電性能が低下する。
2AgO+C→4Ag+CO
しかしながら、酸化銀を顆粒にすることによって、上記反応が抑制される上に、上述したように炭素質材料の添加量も低減できるので、さらに酸化銀の還元反応が抑制されることになり、放電特性(特に低温重負荷特性)がより良好となる。
本発明に係る正極において、顆粒状酸化銀を使用する場合には、その粒径が、好ましくは50μm以上、より好ましくは75μm以上であって、好ましくは500μm以下、より好ましくは300μm以下であり、また、そのかさ密度が、好ましくは1.5g/cm以上、より好ましくは1.8g/cm以上であって、好ましくは3.5g/cm以下、より好ましくは2.6g/cm以下であることが推奨される。このような形態の酸化銀であれば、粉末状のものに比較して流動性がよく、上記の通り、秤量性・成形性が向上し、抵抗が低下して反応性が向上するため、負荷特性がより優れたものとなり、また、製造される正極(延いては酸化銀電池)個々の特性が安定化する。なお、ここでいう顆粒状酸化銀の粒径は、Honeywell社製のマイクロトラック粒度分布計「9320−X100」を用いて、レーザー光の散乱により、粒子個数nおよび各粒子の直径dを測定し、算出した数平均粒子径である。また、ここでいう顆粒状酸化銀のかさ密度は、JIS R 1628に規定のかさ密度測定方法に準じて、所定量の顆粒状酸化銀を容器に入れ、かさ密度測定装置を用いて求めた値である。
<電解液>
本発明の酸化銀電池では、アルカリ性の水溶液を電解液として用いる。アルカリとしては、アルカリ金属の水酸化物(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなど)などが好適に用いられ、水酸化カリウムが特に好ましい。電解液の濃度は、例えば、水酸化カリウムの水溶液の場合、水酸化カリウムが20質量%以上、より好ましくは30質量%以上であって、40質量%以下、より好ましくは38質量%以下であることが望ましく、水溶液の濃度をこのような値に調整することで、導電性に優れた電解液とすることができる。
電解液には、上記の各成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて公知の各種添加剤を添加しても良い。例えば、酸化銀電池の負極に用いる亜鉛系粒子の腐食(酸化)を防止するために、酸化亜鉛を添加するなどしてもよい。
<セパレータ>
本発明の電池におけるセパレータについては、特に制限は無く、例えば、ビニロンとレーヨンを主体とする不織布、ビニロン・レーヨン不織布(ビニロン・レーヨン混抄紙)、ポリアミド不織布、ポリオレフィン・レーヨン不織布、ビニロン紙、ビニロン・リンターパルプ紙、ビニロン・マーセル化パルプ紙などを用いることができる。また、親水処理された微孔性ポリオレフィンフィルム(微孔性ポリエチレンフィルムや微孔性ポリプロピレンフィルムなど)とセロファンフィルムとビニロン・レーヨン混抄紙のような吸液層とを積み重ねたものをセパレータとしてもよい。
<酸化銀電池の構造、およびその他の構成要素>
本発明の酸化銀電池の構造、およびその他の構成要素を、図1を用いて説明する。図1は、本発明の酸化銀電池の一例を示す部分断面図である。図2中、1は正極、2はセパレータ、3は負極、4は正極缶、5は負極端子板、6は環状ガスケットである。また、図1の酸化銀電池には、電解液が注入されている(図示しない)。
図1の酸化銀電池では、正極1およびセパレータ2を内填した正極缶4の開口部に、負極3を内填した負極端子板5が、断面L字状の環状ガスケット6を介して嵌合しており、正極缶4の開口端部が内方に締め付けられ、これにより環状ガスケット6が負極端子板5に当接することで、正極缶4の開口部が封口されて電池内部が密閉構造となっている。すなわち、図1の酸化銀電池では、正極缶4、負極端子板5および環状ガスケット6により形成される空間(密閉空間)に、正極1、負極3およびセパレータ2を含む発電要素が装填されている。なお、正極1は、上記の通り、活物質である酸化銀(好ましくは顆粒状酸化銀)と導電助剤を有する正極合剤の成形体である。また、負極3は、活物質である亜鉛系粒子が、粒子のままで存在するものである。
正極缶4には、例えば、鉄にニッケルメッキを施したものなどが使用できるが、本発明の酸化銀電池の主要な用途である医療機器への適用を考慮すると、クロム含量が23質量%以上の鉄基合金(例えば、クロム含量が23質量%以上のステンレス鋼、より具体的にはSUS329J1など)の使用が望ましい。このようなクロム含量の鉄基合金であれば、電池の封口強度を高めることができ、内部のアルカリ電解液の漏液を防止し得ると共に、耐腐食性も向上させ得ることから、例えば、人体内で電池に体液が付着した場合でも、人体への悪影響を抑え得る。また、クロム含量が上記下限値以上の鉄基合金では、電池製造時において、磁石を用いた正極缶の輸送が可能であり、こうした電池製造の面からも推奨される。なお、正極缶に用いる鉄基合金のクロム含量の上限は30質量%であることが望ましい。
負極端子板5としては、例えば、負極3と接する面は銅または黄銅などの銅合金で構成され、その本体部分はステンレス鋼で構成され、外面側、すなわち、負極3と接する面と反対側の面はニッケルで構成されたものが好適である。この負極端子板5において、負極3と接する面を銅または銅合金で構成するのは、亜鉛との局部電池の形成を抑制するためであるが、本体部分をステンレス鋼で構成することや外面側をニッケルで構成することは必ずしも必要でなく、他の材料で構成してもよいし、負極3と接する面も亜鉛と局部電池を形成しないものであれば、銅または銅合金でなくてもよい。また、環状ガスケット6としては、例えば、ナイロン66などを素材とするものが推奨される。
また、本発明の酸化銀電池の他の例を示す部分断面図を図2に示す。図2の電池では、セパレータ2の負極剤3側に、電解液保持層7を設けている。この電解液保持層7は、電解液を保持して、発電効率をより高めるための要素であり、例えば、従来公知の電池のセパレータに使用されているビニロン−レーヨン混抄紙などを用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明を詳細に述べる。ただし、下記実施例は本発明を制限するものではなく、前・後記の趣旨を逸脱しない範囲で変更実施をすることは、全て本発明の技術的範囲に包含される。
実施例1
正極活物質として、酸化第一銀(AgO)を単独で加圧成形した後、この成形体を粉砕し篩い分けして、平均粒径150μm、かさ密度2.0g/cmの顆粒状にした酸化第一銀を準備した。正極は、この顆粒化酸化第一銀に、導電助剤として鱗片状黒鉛を、酸化第一銀に対して2質量%添加して混合して正極合剤とし、この正極合剤を、充填密度6g/cmで、直径7mm、高さ0.5mmの円板状に加圧成形することによって作製し、これにアルカリ電解液の一部を含浸させた。
負極には、200メッシュの篩い目を通過し得る粒子の割合が95質量%の亜鉛粒子0.03gを用いた。
アルカリ電解液としては酸化亜鉛を5質量%溶解した36質量%水酸化カリウム水溶液を用いた。また、正極缶は、SUS319J1(クロム含量23質量%)を用いて作製した。更に負極端子板は、銅−ステンレス鋼−ニッケルクラッド板を用いて作製した。また、セパレータには、株式会社ユアサメンブレンシステムの「YG9132」を用いた。このセパレータは、厚みが20μmのセロハンフィルムと、厚みが30μmのグラフトフィルムとを積層してなるものであり、該グラフトフィルムは、ポリエチレン主鎖にアクリル酸をグラフト共重合させた構造を有するグラフト共重合体で構成されている。また、電解液保持層として、厚みが200μmのビニロン−レーヨン混抄紙を用いた。セパレータおよび電解液保持層は、直径7.5mmの円形に打ち抜いて用いた。
上記の正極、負極、アルカリ電解液、正極缶、負極端子板、セパレータおよび電解液保持層を用い、更にナイロン66製の環状ガスケットを用いて、図2に示す構造で、外径7.9mm、厚さ2.1mmのコイン形酸化銀電池を作製した。
実施例2
負極に、200メッシュの篩い目を通過し得る粒子の割合が75質量%の亜鉛粒子0.03gを用いた他は、実施例1と同様にしてコイン形酸化銀電池を作製した。
実施例3
負極に、200メッシュの篩い目を通過し得る粒子の割合が50質量%の亜鉛粒子0.03gを用いた他は、実施例1と同様にしてコイン形酸化銀電池を作製した。
実施例4
負極に、200メッシュの篩い目を通過し得る粒子の割合が95質量%であり、且つ330メッシュの篩い目を通過し得る粒子の割合が50質量%の亜鉛粒子0.03gを用いた他は、実施例1と同様にしてコイン形酸化銀電池を作製した。
比較例1
負極に、200メッシュの篩い目を通過し得る粒子の割合が10質量%の亜鉛粒子0.03gを用いた他は、実施例1と同様にしてコイン形酸化銀電池を作製した。
比較例2
200メッシュの篩い目を通過し得る粒子の割合が50質量%の亜鉛粒子、ポリアクリル酸ソーダ、ポリアクリル酸および実施例1と同じ電解液を、39:0.2:0.2:18の質量比で混合したゲル状の負極を0.03g用いた他は、実施例1と同様にしてコイン形酸化銀電池を作製した。
実施例および比較例の各電池について、次の負荷特性評価を行った。20℃で、放電電流を25mAとし、終止電圧を1.2Vとして、それぞれ連続放電を行い、放電が持続できた時間を求め、これにより負荷特性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2006173048
表1から分かるように、実施例1〜4の各酸化銀電池は、25mAという重負荷での放電においても放電可能であり、非常に良好な放電特性を有している。これに対し、200メッシュの篩い目を通過し得る粒子の割合が小さい亜鉛系粒子(すなわち、サイズの大きな粒子の割合が大きな亜鉛系粒子)を用いた比較例1の電池で放電試験を行った場合、1.2Vでの放電ができなかった。また、比較例2の電池ではゲル化剤を有する負極を用いた酸化銀電池であるため、ゲル化剤を有していない実施例の電池よりも活物質量が少なくなったため放電容量も小さくなっており、さらに、ゲル化剤によって電池内での反応速度の低下が生じたため放電特性が劣っている。また、330メッシュの篩い目を通過し得る粒子が50質量%以上存在する亜鉛系粒子で負極を構成した実施例4の酸化銀電池は、最も優れた放電特性を有していた。
本発明のコイン形酸化銀電池の一例を示す部分断面図である。 本発明のコイン形酸化銀電池の他の例を示す部分断面図である。
符号の説明
1 正極
2 セパレータ
3 負極
4 正極缶
5 負極端子板
6 環状ガスケット
7 電解液保持層

Claims (7)

  1. 酸化銀を含有する正極と、亜鉛粒子または亜鉛合金粒子を含有する負極を有するコイン形酸化銀電池であって、
    上記負極は非ゲル状であり、且つ
    上記負極の含有する亜鉛粒子または亜鉛合金粒子のうち、200メッシュの篩い目を通過し得るものが50質量%以上であることを特徴とするコイン形酸化銀電池。
  2. 上記亜鉛粒子または上記亜鉛合金粒子のうち、200メッシュの篩い目を通過し得るものが75質量%以上である請求項1に記載のコイン形酸化銀電池。
  3. 上記亜鉛粒子または上記亜鉛合金粒子のうち、200メッシュの篩い目を通過し得るものが90質量%以上である請求項1に記載のコイン形酸化銀電池。
  4. 上記亜鉛粒子または上記亜鉛合金粒子のうち、200メッシュの篩い目を通過し得るものが95質量%以上である請求項1に記載のコイン形酸化銀電池。
  5. 上記亜鉛粒子または上記亜鉛合金粒子のうち、330メッシュの篩い目を通過し得るものが30質量%以上である請求項1〜4のいずれかに記載のコイン形酸化銀電池。
  6. 上記亜鉛粒子または上記亜鉛合金粒子のうち、440メッシュの篩い目を通過し得るものが20質量%以上である請求項1〜5のいずれかに記載のコイン形酸化銀電池。
  7. 上記酸化銀は、顆粒状である請求項1〜6のいずれかに記載のコイン形酸化銀電池。
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