JP2006140367A - 半導体製造装置用加熱体およびこれを搭載した加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 加熱開始から冷却終了までの間の温度分布をより均一にできる加熱体及びこれを搭載した装置を提供する。
【解決手段】 本発明の半導体製造装置用加熱体は、被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材と抵抗発熱体とから構成される加熱体であって、該加熱体を構成する基材の一部もしくは全ての材料が、単位体積当りの熱容量が2.0J/K・cm以上で、かつ熱伝導率が50W/mK以上であることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被加熱物を搭載して熱処理するための加熱体と、これを搭載した装置に関する。より詳しくは、半導体製造装置に好ましく使用でき、特に半導体ウェハを熱処理するために使用する加熱体、及びこの加熱体を搭載した加熱装置に関する。
従来、半導体の製造工程では、被処理物である半導体基板(ウェハ)に対して成膜処理やエッチング処理など様々な処理が行われる。このような半導体基板に対する処理を行う半導体製造装置では、半導体基板を保持し、半導体基板を加熱するための加熱体が用いられている。
例えば、フォトリソグラフィー工程においては、ウェハ上にレジスト膜パターンが形成される。この工程では、ウェハを洗浄後、加熱乾燥し、冷却後ウェハ表面にレジスト膜を塗布し、フォトリソグラフィー処理装置内の加熱体上にウェハを搭載し、乾燥した後、露光、現像などの処理が施される。このフォトリソグラフィー工程では、レジストを乾燥あるいは焼き付けるときの温度が塗膜の品質に大きな影響を与えるので、加熱体の処理時の温度の均一性が重要である。
また、これらのウェハの処理はスループットを向上させるために、できるだけ短時間で終わらせることが要求される。このため、発明者等は、加熱したヒータを短時間で冷却するために冷却手段を有する半導体製造装置を検討してきた。例えば、特許文献1では、ヒータのウェハ搭載面とは反対側の面に、当接、分離が可能な冷却モジュールを備えた半導体製造装置を提案した。
また、特許文献2では、冷却モジュールに冷却用液体の流路を形成し、冷却速度をさらに向上させるとともに、冷却開始から冷却終了までのヒータの温度の均一性を保つような半導体製造装置を提案した。
特開2004−014655号公報 特願2003−387741号公報
最近の電子デバイスなどの半導体製造プロセスにおいては、更なるヒータの温度分布の均一性が要求されており、加熱保持中はもちろんのこと、冷却開始から冷却終了までの間のヒータの温度分布の更に高い均一性が要求されている。また、昇温や冷却速度の更なる向上も要求されている。
フォトリソグラフィー工程の露光には、最近の半導体の微細配線化に伴い、KrFやArFが光源として用いられるようになり、レジスト膜には化学増幅膜が用いられる。この工程では露光時に発生した酸が触媒となって、レジスト膜がその後の現像工程で可溶化して洗い流すことが可能となる。露光後にレジスト膜を硬化させるPEB(Post Exposure Baking:露光後にレジスト膜を固化させる)工程の温度によって酸が拡散し、その移動量は温度に強く依存する。そのためフォトリソグラフィーによるパターン精度を向上させるにはレジストの固化温度を厳密に制御する必要がある。露光前のPAB(Post Applied Baking:レジスト膜をスピナーでコートした後、溶媒を揮散させて粘度を上げることにより露光時の流れを防止するための工程)工程でもレジスト膜の粘度によって露光後の酸の拡散が影響されるため、温度を厳密に制御する必要がある。PEB工程やPAB工程における反応は昇温過程でも起こり、その温度ばらつきがパターン精度に強く影響するため、昇温過程でも温度ばらつきを厳しく制御する必要がある。
枚様式によって1枚ずつウェハ処理される場合、そのスループットを上げるために、例えば1枚/分程度のスピードで次々に処理されていく。通常、加熱体上に被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する際、被処理物は常温あるいは若干予熱した状態で加熱体上に載置される。このため載置直後には加熱体の温度が下げられ、その後加熱体に形成した同心円状や渦巻状の抵抗発熱体に通電し、発熱させることにより加熱体の温度を上昇させ、被処理物を昇温する。被処理物を載置後、長時間保持すれば徐々に熱拡散して被処理物の温度は均熱とすることができるが、スループットは上げられない。スループットを上げるためには、例えば加熱体上に被処理物を載置後、30秒程度の過渡状態で均熱性を制御することは非常に難しいが、PEB工程やPAB工程で用いられる加熱体は、ウェハを載置して温度が低下した後、素早く昇温し、かつ素早く温度ばらつきが安定することが要求される。
しかしながら、現在の加熱体においては、加熱体の温度が定常状態になった際は比較的良好な温度分布を示すものの、前記のように加熱体の昇温中である過渡状態では、加熱体内の温度ばらつきが大きいため、フォトリソグラフによる良好な微細配線パターンを形成することは困難であった。
また、PAB工程やPEB工程では、加熱体の温度を変えて処理することも多く、例えば、180℃で処理後、加熱体の温度を50℃冷却して、130℃で処理するようなことも行われている。この場合も、スループットを上げるために、冷却開始後できるだけ早く、加熱体が均熱になるようにするという要求もあった。
そこで、本発明の目的は、昇温開始から冷却終了までの間の温度分布をより均一にできる加熱体及びこれを搭載した装置を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、加熱体を構成する基材の一部もしくは全ての材料が、単位体積当りの熱容量が2.0J/K・cm以上で、かつ熱伝導率が50W/mK以上であれば、加熱体内の温度分布を従来に比較して向上させることを見出した。
すなわち、本発明の半導体製造装置用加熱体は、被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材と抵抗発熱体とから構成される加熱体であって、該加熱体を構成する基材の一部もしくは全ての材料が、単位体積当りの熱容量が2.0J/K・cm以上で、かつ熱伝導率が50W/mK以上であることを特徴とする。
熱容量が、2.0J/K・cm以上とすることにより、加熱体上に被処理物を載置した時の加熱体の温度が下がり難いので、均熱性を損なうことが少なくできる。そのため、抵抗発熱体の発熱により、温度が復帰したときの加熱体の温度分布が小さくなり、加熱体上に載置した被処理物の温度分布も小さくすることができる。更に、加熱体の温度分布が大きくなっても、熱伝導率が50W/mK以上の高熱伝導率の材料で構成されていると、熱が素早く拡散して加熱体の温度分布を小さくすることができる。特に、過渡状態での温度分布を小さくすることができる。熱容量は、3.0J/K・cm3以上であるとこのような効果はさらに大きくなる。
前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の材料が、金属あるいは合金あるいは金属とセラミックスの複合体で構成され、その背面に抵抗発熱体として金属あるいは合金製の箔を取り付けていることが好ましい。
また、被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材と、その背面に配される基材と、抵抗発熱体とから構成されていてもよい。前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の材料が、金属あるいは合金あるいは金属とセラミックスの複合体で構成され、前記その背面に配される基材の材料が、金属あるいは合金あるいは金属とセラミックスの複合体で構成され、抵抗発熱体として金属あるいは合金製の箔をその間に挟み込んでいる構成でもよい。
あるいは、前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の材料が、金属あるいは合金あるいは金属とセラミックスの複合体で構成され、前記その背面に配される基材の材料が、セラミックスで構成され、抵抗発熱体として金属あるいは合金製の箔をその間に挟み込んでいる構成でもよく、さらに、前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の材料が、金属あるいは合金あるいは金属とセラミックスの複合体で構成され、前記その背面に配される基材の材料が、セラミックスで構成され、抵抗発熱体としての回路を該セラミックス上に形成している構成としてもよい。
前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の厚みaと、前記その背面に配される基材の厚みbの比率(a/(a+b))が、0.05以上、0.95以下の範囲にあることが好ましい。加熱面を有する基材とその背面に配される基材とで構成する場合、抵抗発熱体の上下で、厚みのバランスが崩れると、反りが発生して平面度が大きくなって、被処理物の温度分布が大きくなるからである。更に、前記比率を0.05以上、0.49以下にすれば、抵抗発熱体を被処理物加熱面に近づけることができるので、抵抗発熱体で発生する熱を素早く被処理物に伝達することができるので、特に過渡状態での被処理物の温度分布をよくすることができる。
前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の温度を検出するための温度センサーの温度検出部が、前記加熱面と抵抗発熱体との間にあり、抵抗発熱体から5mm以内の距離にあることが好ましい。温度センサーは、抵抗発熱体への電力供給装置へ検出した信号を送って、電力供給装置による温度制御を行うが、温度センサーの温度検出部が前記位置にあれば、抵抗発熱体で発生した熱が、加熱面に到達する前に、温度を検出して、温度が過剰な場合は電力供給を抑制し、また温度不足の場合は電力供給を増加させることができる。このため、温度制御の制御性を高めることができる。
特に、コーダデベロッパにおける樹脂焼成においては、温度が指定温度より高くなってしまうと、急速にパターン精度の低下を引き起こしてしまうため、温度のオーバーシュートの許容は0.1℃程度と厳しい。このような場合に、温度検出部を前記位置にしておけば、温度制御が容易になるので好ましい。
前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の該加熱面の輻射率は、0.5以上であることが好ましい。輻射率を0.5以上とすることにより、加熱体から被処理物へ熱が素早く伝わるので、被処理物の特に過渡状態での均熱性を高めることができる。更に、該輻射率は、0.8以上であれば、均熱性はより向上させることができる。
前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の該加熱面の平面度は、0.1mm以下であることが好ましい。該平面度を0.1mm以下にすることにより、加熱体から被処理物への熱伝達が均一となり、特に被処理物の過渡状態での均熱性を高める効果がある。該平面度が0.05mm以下にすれば、均熱性を高める効果がさらに顕著になる。
前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の該加熱面の背面の平面度が、0.1mm以下であることが好ましい。該平面度を0.1mm以下にすることにより、抵抗発熱体で発生した熱が、均一に加熱面を有する基材に伝わり、設計通りの加熱特性を得ることができる。該平面度は、0.05mm以下にすれば、さらにその効果が顕著になる。
前記その背面に配される基材の抵抗発熱体側の面の平面度が、0.1mm以下であることが好ましい。該平面度を0.1mm以下にすることにより、被処理物を加熱面に設置したことによって加熱体の温度が下がる際、抵抗発熱体の背面に存在してその熱容量による温度低下防止の効果を示す背面材への冷却が均一に伝わり、加熱体の温度低下が加熱面と平行方向において均一になるため、被処理物の温度の均一化が起こりやすく好ましい。
加熱体や被処理物が板状の場合、外周ほど熱が放散して温度が下がりやすい。このため、いわゆるセンターホットになりやすいので、発熱密度は、内周に比べて外周の方を高くして熱収支を合わせることにより、被処理物の過渡状態における均熱性を高めることができる。装置内において外周の放熱量と内周の放熱量を把握して、その放熱量の差の分だけ、外周側の発熱量を多くなるように設計すれば、加熱体の均熱性をより高くすることができる。具体的には、前記加熱体の中心から該加熱体の1/2の半径の領域の発熱密度c(W/cm)と、その外側の領域の発熱密度d(W/cm)との比(c/(c+d))が、0.05以上、0.49以下であることが好ましい。
前記金属あるいは合金が、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)が熱容量、熱伝導率がともに高く、これらから選ばれた1種以上の金属あるいは合金であることにより、特に過渡状態での均熱性が高くすることができるので、好ましい。
また、前記金属とセラミックスの複合体が、シリコンと炭化ケイ素の複合体、アルミニウムと炭化ケイ素の複合体、アルミニウムと窒化アルミニウムの複合体から選ばれた1種以上であれば、熱容量や熱伝導率が比較的高いので、特に過渡状態での均熱性を高くすることができるので、好ましい。セラミックスの比率が上がるほど、熱容量が大きくなるので、セラミックスの比率は50%以上でることが好ましい。
また、前記セラミックスは、耐熱性、高熱伝導率の観点から、窒化アルミニウム(AlN)、炭化ケイ素(SiC)、酸化アルミニウム(Al)から選ばれた1種以上であることが好ましい。
また、前記加熱面の輻射率が高くない場合、前記加熱面に輻射率が高い材料を被覆すれば、輻射率を上げることができ、被処理物を素早く加熱し、過渡状態での均熱性を高めることができるので好ましい。該被覆材料は、セラミックスであることにより、高い輻射率を得やすく、耐熱性の観点からも好ましい。
前記セラミックスは、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、炭化ケイ素(SiC)、カーボン(C)から選ばれた1種以上であることが好ましい。このような材料にすることにより、高輻射率が得やすく、耐熱性も高くすることができる。また、これらの材料は、溶射、蒸着、スプレー、印刷焼付けなどによって被覆することが容易にできるので、安価に被覆することができる。特に、加熱面を構成する基材がアルミニウムの場合には、アルマイト処理により、表面に酸化アルミニウム膜を形成することが容易であり好ましい。
高輻射被覆材の厚みは薄すぎると輻射効果が少なく、厚すぎると下地材料と被覆材の熱膨張率の差異により熱応力が発生し、特にヒートサイクルが掛かった際に割れや剥離が生じてしまう。好ましくは1〜500μmが好ましい。被処理物を載置またはある一定の距離を離して加熱する面の平面度を上げるためには被覆後研磨をしても良い。例えばアルマイトの場合、5〜7μm厚みでの輻射率は0.85、30μm厚みでの輻射率は0.95と変化する。そのため厚みはさらに好ましくは20〜200μmである。
また、加熱体の使用温度が400℃以下である場合には、前記被覆材料は、耐熱性の高輻射率の樹脂であってもよい。耐熱性の高輻射率の樹脂を用いることにより、非常に安価に加熱面の輻射率を向上させることが可能となる。このような耐熱性樹脂として、ポリイミド、フッ素樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂のいずれかであることが好ましい。このような樹脂とすることによって、高輻射率を得やすく、耐熱性も高く、溶射、蒸着、スプレー、印刷焼付け、スピナーなどによる被覆が行いやすいので、安価に被覆することができる。また上記耐熱樹脂の片面に耐熱接着剤を有したテープを被処理物載置面に貼り付ければ、非常に安価に簡便に高輻射面を形成できるため好ましい。厚みは薄すぎると輻射効果が少なく、厚すぎると熱抵抗になってしまうため過渡状態での均熱性を低めることになるので、好ましくない。このため、厚みは1〜500μmが好ましい。
抵抗発熱体を金属あるいは合金の箔で形成することにより、箔のエッチングや打ち抜きにより簡単に量産しやすいため、量産に向いており好ましい。金属と金属あるいは金属とセラミックスの間に抵抗発熱体を挟みこんで用いる場合、金属と抵抗発熱体が触れると電気的にショートしてしまうため、金属と抵抗発熱体の間に絶縁箔や絶縁樹脂等を挟み込んで、絶縁を取る必要がある。絶縁用には絶縁性、耐熱性が高く安価であることからポリイミド、フッ素樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、マイカ等が好ましい。
絶縁用のシートの熱伝導率は一般に金属や高熱伝導性セラミックスに比べ熱伝導率が低いため、薄いほど熱抵抗にならないため好ましいが、薄すぎると絶縁が十分に取れず、破損しやすくなるため、絶縁箔や絶縁樹脂の厚みは1〜500μm程度が好ましい。輻射率の効率と熱抵抗のバランスから絶縁箔や絶縁樹脂の厚みは20〜200μmが好ましい。また絶縁箔や絶縁樹脂に厚みばらつきが存在すると、局所的な電界集中による絶縁破壊が生じる恐れがあるため、厚みばらつきは20%以内であることが好ましい。
金属と抵抗発熱体の間に絶縁シートを挟みこんで絶縁を得る場合、抵抗発熱体に電力を供給する柱状もしくは箔状の電極を、金属に開けた穴を通じて引き出すことがある。その際、金属穴径eと絶縁シート穴径fの間には、e≦fとなると絶縁が取れない。e=fの場合もセッティング公差から危険であり、f≦e−0.1(mm)とする必要がある。あるいは金属板の側に0.1mm以上の深さの座繰りを設ける、あるいは金属の穴部にエッジに0.1mm以上の面取りを施して、抵抗発熱体と金属板が接しないようにする必要がある。
また、抵抗発熱体が、セラミックスに形成した金属回路で形成されることにより、印刷や蒸着によって微細回路を正確に形成できるので好ましい。絶縁は抵抗発熱体上にセラミックス(AlN、Al、SiC等)やガラスを被覆して焼き付ければ容易に絶縁が取れる。
抵抗発熱体を構成する成分は、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ステンレス(SUS)から選ばれた1種以上であることが、耐熱性の観点から好ましい。2種以上の場合、Ag−Pd、Ni−Cr等が好ましい。セラミックスは、耐熱性、高熱伝導率の観点から、窒化アルミニウム(AlN)、炭化ケイ素(SiC)、酸化アルミニウム(Al)が好ましい。
加熱体の温度を変えて熱処理するために、急速冷却して温度を変え、過渡状態での均熱レンジを抑制して熱処理するために、冷却モジュールを設置するとそれを達成しやすく好ましい。冷却モジュールは常設タイプでなく、加熱状態では加熱体から離して設置し、冷却するときに冷却モジュールを加熱体に押し付けて熱を奪い、急速冷却を起こすように可動方式にする方が好ましい。
以上のような半導体製造装置用加熱体が金属製の容器に収容されている半導体製造装置とすることにより、環境の変動を受け難くなる。
本発明によれば、加熱体を構成する基材の一部もしくは全ての材料が、単位体積当りの熱容量が2.0J/K・cm以上で、かつ熱伝導率が50W/mK以上とすることで、加熱体の温度分布をより均一にすることができ、特に過渡状態における温度分布を均一にすることができる。また定常状態においても均一な温度分布を実現することができる。このような加熱体を搭載した半導体製造・検査装置、あるいはフラットディスプレイパネルの製造・検査装置、またはフォトレジスト加熱処理装置は、従来の装置よりも加熱体の温度分布がより均一になるので、半導体やフラットディスプレイパネルの特性や歩留り、信頼性あるいは集積度や画像品質の向上が図れる。
本発明の半導体製造装置用加熱体は、被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材と抵抗発熱体とから構成される加熱体であって、該加熱体を構成する基材の一部もしくは全ての材料が、単位体積当りの熱容量が2.0J/K・cm以上で、かつ熱伝導率が50W/mK以上であることを特徴とする。
加熱体を構成する基材の熱容量は、ウェハが載置された際の加熱体の温度の低下量に影響を及ぼす。すなわち、基材の熱容量が大きいと載置したウェハに取られる熱量の影響は制限され、温度が設定値に素早く回復する。また、ウエハ載置後の基材の温度は載置したウエハに熱量を取られるため、前述のように温度の低下を引き起こすが、この温度の低下の大きさは基材内の場所によって異なる。最も単純な条件下では、ウエハの中心部に相当する基材の部分が最も多くの熱量を取られるため、温度の低下量は大きい。一方、ウエハに面しない基材の部分では熱量の変化は少なく温度の低下は抑制される。このように基材とウェハの大きさや位置関係等により、載置したウエハの影響を受けて、様々な温度低下による温度分布を発生させる。ウエハの温度分布を迅速に均熱化するためには、基材の温度分布を好ましい状態にすることが求められるため、このような基材の温度分布はウエハの均熱化には大きな障害となる。
このように発生する基材の温度分布を防ぐには、ウエハ載置後の基材の温度低下量を抑制し、かつ、温度低下後に好ましい温度分布を形成するような制御が必要である。ウエハの均熱化に好ましい温度分布を形成させるには、ウエハに取られた熱量を考慮して必要な熱量を可能な限り短時間に供給することが求められる。さらに、先に述べたように、ウエハに取られる熱量は、基材内で一定でなく不均一である。このような要求に応えるために、基材に熱容量および熱伝導性の大きな材料を用いれば、基材の温度低下を抑制することができることを見出した。熱容量が2.0J/K・cm以上の場合、被処理物載置時に加熱体の温度低下を抑制できるため過渡状態での均熱性向上が可能であり好ましい。また熱伝導率が50W/mK以上であれば、均熱性が低下しても、急速な熱拡散により均熱化が行えるため、過渡状態での均熱性を向上させることが可能となる。
加熱体を構成する基材の材料は、金属あるいは合金あるいは金属とセラミックスとの複合体で構成されることが好ましい。例えばAlは単位体積当りの熱容量は2.4J/K・cmで、熱伝導率が236W/mKであるため過渡状態での均熱性を向上させることが可能となる。Alは表面のアルマイト処理により絶縁化および高輻射率化が容易に図れるため好ましい材料である。
さらに好ましくは単位体積当たりの熱容量が3.0J/K・cm以上であることにより、大幅な基材の温度低下を抑制でき、効果が著しくなる。単位体積当たりの熱容量が3.0J/Kcm以上であり、かつ熱膨張率が50W/mK以上である材料は、Cu、Ni、Fe、Co、Pdなどが存在する。Cuは熱容量:3.4J/K・cm、熱伝導率:403W/m・Kで非常に好ましい材料である。またNiは熱容量:3.9J/K・cm、熱伝導率:94W/m・K、Feは熱容量:3.4J/K・cm、熱伝導率:84W/m・K、Coは熱容量:3.8J/K・cm、熱伝導率:69W/m・K、Pdは熱容量:3.0J/K・cm、熱伝導率:72W/m・Kであり好ましい材料である。
また、金属とセラミックスの複合体では、シリコンと炭化ケイ素の複合体(Si−SiC)はSiC比率が30%では熱容量:2.28J/K・cm、熱伝導率:150W/m・K、SiC比率が70%では熱容量:3.00J/K・cm、熱伝導率:172W/m・KとSiC比率が高いほど、熱容量、熱伝導率両面から好ましい。また、アルミニウムと炭化ケイ素の複合体(Al−SiC)は、例えば、SiC比率30%では熱容量:2.3J/K・cm、熱伝導率:150W/m・Kであり好ましい。更に、アルミニウムと窒化アルミニウムの複合体(Al−AlN)は、例えばAlN比率70%では熱容量:2.75J/K・cm、熱伝導率:176W/m・Kと熱容量が2.0J/K・cm以上で熱伝導率も50W/m・K以上であり好ましい。
前記基材の加熱面の輻射率を0.5以上とすることにより、加熱体から被処理物へ熱が素早く伝わるので、被処理物の特に過渡状態での均熱性を高めることができる。輻射率は、一般に金属は低く、セラミックスや樹脂は高い傾向にある。金属や合金や金属-セラミックス複合体の方が安価で、セラミックスのような非均一系の焼結現象を経て焼結体を得る場合と異なり、均一系から製造が可能であるため特性が安定しており好ましい。そのため、本発明の加熱体の材質は特に制約はないが、耐熱性、コストの観点から金属あるいは合金あるいは金属-セラミックス複合体が好ましい。樹脂で加熱体の素材を形成するのは耐熱性、剛性の観点から好ましくない。
そのため上記のような高熱容量、高熱伝導性の金属や合金や金属-セラミックス複合体の表面を高輻射材料で被覆することにより、高熱容量でかつ高熱伝導性でかつ高輻射の加熱体が得られる。
被覆材としては高輻射のセラミックスや耐熱性樹脂が好ましい。セラミックスではAlNやSiCやAlやSiCあるいはCのようなセラミックス粉末を溶射したり蒸着して被覆する方法がある。被覆厚みが薄すぎると高輻射の効果が少なく、厚すぎると金属とセラミックスの熱膨張率差に起因する熱応力で、セラミックス被覆が割れたり剥離したりするため、厚みは1〜500μmの範囲が好ましく、さらに1.5〜200μmの範囲が被覆しやすくコストの面からも好ましい。厚みばらつきが存在すると輻射熱のばらつきが発生して過渡均熱レンジ抑制を阻害するので、厚みばらつきは20%以内が好ましい。
金属あるいは合金あるいは金属とセラミックスの複合体と前記セラミックス被覆の間に、密着力を改善したり熱応力を緩和するために熱応力緩和層を1層あるいは複数層の下地層を形成してから、セラミックス被覆を施すことが好ましい。例えば、TiCやTiNを被覆した後に、Alを被覆すると、熱応力が緩和されて密着強度が向上する。
溶射は安価に200〜500μmの厚膜が得やすいが、表面の平面度が大きくなってしまうため、溶射後研磨を行って平面度を得る方法もある。表面粗さは粗すぎると輻射率にばらつきが生じてしまい、鏡面に近くなると反射率が高くなり輻射率が低下してしまうため、表面粗さは、Raで0.05μm以上、20μm以下であることが好ましい。Raで0.1μm以上、5μm以下が製造しやすくコストの観点から好ましい。
蒸着はバッチ処理になってしまうため、量産効果が望めず高価になってしまうが、均一膜を高密着力で得ることが可能となる。
また金属や合金や金属-セラミックス複合体の表面に耐熱樹脂被覆しても良い。ポリイミドは耐熱性や絶縁性が高く、300℃以下なら問題なく使用できる。ポリイミドシートの片面に耐熱性の粘着材の付いたシートを貼って使用しても良い。あるいはポリイミドペーストを印刷やスピナー等で塗布したあと、焼き付けても構わない。ポリイミド以外にフッ素樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂等、耐熱性が高く輻射率の高い樹脂なら良い。
金属あるいは合金あるいは金属-セラミックス複合体は導電性があるため、これらの材料と、抵抗発熱体との間を十分に絶縁してやる必要がある。例えばポリイミド樹脂シートやマイカシート、あるいは樹脂やセラミックスを被覆することが好ましい。ポリイミドの熱伝導率は、0.5W/mK、マイカシートの熱伝導率は0.7W/mKと、いずれも金属や合金や金属-セラミックス複合体より遥かに熱伝導性が低いので熱抵抗要因となるため、出来るだけ薄いほうが好ましいが、薄すぎると十分な絶縁効果が得られず、あるいは破損しやすくなり信頼性に欠けるようになる。このため1〜500μm程度が好ましいが、特に20〜200μmが絶縁性や耐破損性が充分で熱抵抗が問題にならない程度の厚みであり好ましい。また厚みバラツキは±10%以内に抑えた材料を用いることが好ましい。厚みバラツキが±10%を超えると、絶縁シートの両面に対して印加された電圧が、絶縁シートの薄い箇所に集中して絶縁破壊を起こしやすくなる。
また加熱面の平面度は大きすぎると被処理物との接触状況あるいは接近状況が場所によって変化して、過渡状態での均熱性を下げてしまう要因となってしまうため、0.1mm以下が好ましい。特に0.5mm以下にすると特に被処理物と加熱面の接触や間隔が全面に亘って均一になるため好ましい。
また金属表面はある程度粗くしたほうがセラミックスや樹脂を被覆する際、アンカー効果で密着性が向上するが、金属表面を粗くしすぎると被処理物と加熱体表面の接触あるいは空間のばらつきが大きくなりすぎて過渡状態での均熱性を悪くするので好ましくない。表面粗さは、Raで0.005〜5μmが好ましく、0.01〜1.0μmが、密着性が充分得られながら均熱性も充分取れる範囲であり好ましい。
セラミックスは、そのまま金属回路を印刷焼成、あるいはマスクして蒸着やスパッタ等を行うことにより抵抗発熱体との間の絶縁の問題に危惧することなく、かつ高精度で回路形成が出来る点で優れている。そのため被処理物加熱面の背面側にセラミックスに抵抗発熱体を形成したセラミックスヒータを配置し、被処理物加熱面側には高熱容量、高熱伝導性の金属あるいは金属合金あるいは金属-セラミックス複合体を用いるハイブリッドヒータを用いることも好ましい。
セラミックスの材質としては、各種セラミックスが選択できる。特にパーティクルの発生を抑えるために、気孔などの欠陥が極力少ないセラミックスが好ましい。特に気孔率が1%以下であれば、パーティクルの発生を抑えることができるため好ましい。逆に気孔率が1%を超える場合、表面上における気孔部のエッジと、ウェハなどの載置物との摩擦やこすれによって、セラミックス側の気孔部のエッジが脱落しやすくなり、パーティクルを発生しやすくなるため好ましくない。気孔率が1%以下であれば、材質の選択はその用途において適切なものを選択すればよい。まず、加熱体の載置面の温度分布の均一性を重視するならば、熱伝導率の高い窒化アルミニウムや炭化珪素が好ましい。機械的強度などの信頼性を重視するならば、窒化珪素が高強度で熱衝撃にも強いので好ましい。またコストを重視するのであれば、酸化アルミニウムが好ましい。
これらのセラミックスの中でも、性能とコストのバランスを考慮すれば、窒化アルミニウム(AlN)が好適である。以下に、本発明のヒータの製造方法をAlNの場合で詳述する。
AlNの原料粉末は、比表面積が2.0〜5.0m/gのものが好ましい。比表面積が2.0m/g未満の場合は、窒化アルミニウムの粒子が相対的に大きいため焼結性が低下する。このため、焼結温度が2000℃を超えるような温度でなければ焼結することができず、例えば焼結炉としてカーボンを使用した炉を用いる場合は、焼結時にカーボンの蒸気圧が上昇し、カーボンが劣化する速度が速くなるため好ましくない。
また、5.0m/gを超えると、粉末の凝集が非常に強くなるので取扱いが困難になる。すなわち、比表面積が大きくなりすぎると、粉末の凝集が強くなり、焼結助剤との混合性が悪くなり、焼結温度が高くなるため、上記と同様に好ましくない。また粉末の比表面積が大きくなると、相対的にAlN粉末の表面の存在する酸素量の増大を招き、焼結体の熱伝導率が低下するため、好ましくない。
更に、原料粉末に含まれる酸素量は、2wt%以下が好ましい。酸素量が2wt%を超えると、焼結体の熱伝導率が低下する。また、原料粉末に含まれるアルミニウム以外の金属不純物量は、2000ppm以下が好ましい。金属不純物量がこの範囲を超えると、焼結体の熱伝導率が低下する。特に、金属不純物として、SiなどのIV族元素や、Feなどの鉄族元素は、焼結体の熱伝導率を低下させる作用が高いので、含有量は、それぞれ500ppm以下であることが好ましい。
AlNは難焼結性材料であるので、AlN原料粉末に焼結助剤を添加することが好ましい。添加する焼結助剤は、希土類元素化合物が好ましい。希土類元素化合物は、焼結中に窒化アルミニウム粉末粒子の表面に存在するアルミニウム酸化物あるいはアルミニウム酸窒化物と反応して、窒化アルミニウムの緻密化を促進するとともに、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を低下させる原因となる酸素を除去する働きもあるので、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を向上させることができる。
希土類元素化合物は、特に酸素を除去する働きが顕著であるイットリウム化合物が好ましい。添加量は、0.01〜5wt%が好ましい。0.01wt%未満であると、緻密な焼結体を得ることが困難であるとともに、焼結体の熱伝導率が低下する。また、5wt%を超えると、窒化アルミニウム焼結体の粒界に焼結助剤が存在することになるので、腐食性雰囲気で使用する場合、この粒界に存在する焼結助剤がエッチングされ、脱粒やパーティクルの原因となる。更に、好ましくは焼結助剤の添加量は、1wt%以下である。1wt%以下であれば、粒界の3重点にも焼結助剤の存在量が大幅に少なくなるので、耐食性が向上する。
また、希土類元素化合物は、酸化物、窒化物、フッ化物、ステアリン酸化合物などが使用できる。この中で、酸化物は安価で入手が容易であり好ましい。また、ステアリン酸化合物は、有機溶剤との親和性が高いので、窒化アルミニウム原料粉末と焼結助剤などを有機溶剤で混合する場合には、混合性が高くなるので特に好適である。
次に、これら窒化アルミニウム原料粉末や焼結助剤粉末に、所定量の溶剤、バインダー、更には必要に応じて分散剤や邂逅剤を添加し、混合する。混合方法は、ボールミル混合や超音波による混合等が可能である。このような混合によって、原料スラリーを得ることができる。
得られたスラリーを成形し、焼結することによって窒化アルミニウム焼結体を得ることができる。その方法には、コファイアー法とポストメタライズ法の2種類の方法が可能である。
まず、ポストメタライズ法について説明する。前記スラリーをスプレードライアー等の手法によって、顆粒を作成する。この顆粒を所定の金型に挿入し、プレス成形を施す。この時、プレス圧力は、9.8MPa以上であることが望ましい。9.8MPa未満の圧力では、成形体の強度が充分に得られないことが多く、ハンドリングなどで破損し易くなる。
成形体の密度は、バインダーの含有量や焼結助剤の添加量によって異なるが、1.5g/cm以上であることが好ましい。1.5g/cm未満であると、原料粉末粒子間の距離が相対的に大きくなるので、焼結が進行しにくくなる。また、成形体密度は、2.5g/cm以下であることが好ましい。2.5g/cmを超えると、次工程の脱脂処理で成形体内のバインダーを充分除去することが困難となる。このため、脱脂体内のカーボン量が相対的に多くなり、そのカーボンがAlNの焼結を阻害するため、前述のように緻密な焼結体を得ることが困難となる。
次に、前記成形体を非酸化性雰囲気中で加熱し、脱脂処理を行う。大気等の酸化性雰囲気で脱脂処理を行うと、AlN粉末の表面が酸化されるので、焼結体の熱伝導率が低下する。非酸化性雰囲気ガスとしては、窒素やアルゴンが好ましい。脱脂処理の加熱温度は、500℃以上、1000℃以下が好ましい。500℃未満の温度では、バインダーを充分除去することができないので、脱脂処理後の成形体中にカーボンが過剰に残存するので、その後の焼結工程での焼結を阻害する。また、1000℃を超える温度では、残存するカーボンの量が少なくなり過ぎるので、AlN粉末表面に存在する酸化被膜の酸素を除去する能力が低下し、焼結体の熱伝導率が低下する。
また、脱脂処理後の成形体中に残存する炭素量は、1.0wt%以下であることが好ましい。1.0wt%を超える炭素が残存していると、焼結を阻害するので、緻密な焼結体を得ることができない。
次いで、焼結を行う。焼結は、窒素やアルゴンなどの非酸化性雰囲気中で、1700〜2000℃の温度で行う。この時、使用する窒素などの雰囲気ガスに含有する水分は、露点で−30℃以下であることが好ましい。これ以上の水分を含有する場合、焼結時にAlNが雰囲気ガス中の水分と反応して酸窒化物が形成されるので、熱伝導率が低下する可能性がある。また、雰囲気ガス中の酸素量は、0.001vol%以下であることが好ましい。酸素量が多いと、AlNの表面が酸化して、熱伝導率が低下する可能性がある。
更に、焼結時に使用する治具は、窒化ホウ素(BN)成形体が好適である。このBN成形体は、前記焼結温度に対し充分な耐熱性を有するとともに、その表面に固体潤滑性があるので、焼結時に成形体が収縮する際の治具と成形体との間の摩擦を小さくすることができるので、歪みの少ない、すなわち変形の少ない焼結体を得ることができる。
得られた焼結体は、必要に応じて加工を施す。次工程の導電ペーストをスクリーン印刷する場合、焼結体の表面粗さは、Raで5μm以下であることが好ましい。5μmを超えるとスクリーン印刷により回路形成した際に、パターンのにじみやピンホールなどの欠陥が発生しやすくなる。表面粗さはRaで1μm以下であればさらに好適である。
上記表面粗さを研磨加工する際には、焼結体の両面にスクリーン印刷する場合は当然であるが、片面のみにスクリーン印刷を施す場合でも、スクリーン印刷する面と反対側の面も研磨加工を施す方がよい。スクリーン印刷する面のみを研磨加工した場合、スクリーン印刷時には、研磨加工していない面で焼結体を支持することになる。その時、研磨加工していない面には突起や異物が存在することがあるので、焼結体の固定が不安定になり、スクリーン印刷で回路パターンがうまく描けないことがあるからである。
また、この時、両加工面の平行度は0.5mm以下であることが好ましい。平行度が0.5mmを超えるとスクリーン印刷時に導電ペーストの厚みのバラツキが大きくなることがある。平行度は0.1mm以下であれば特に好適である。さらに、スクリーン印刷する面の平面度は、0.5mm以下であることが好ましい。0.5mmを超える平面度の場合にも、導電ペーストの厚みのバラツキが大きくなることがある。平面度も0.1mm以下であれば特に好適である。
研磨加工を施した焼結体に、スクリーン印刷により導電ペーストを塗布し、電気回路の形成を行う。導体ペーストは、金属粉末と必要に応じて酸化物粉末と、バインダーと溶剤を混合することにより得ることができる。金属粉末は、セラミックスとの熱膨張係数のマッチングから、タングステンやモリブデンあるいはタンタルが好ましい。また、銀やパラジウム、白金などの混合物や合金を用いることもできる。
また、AlNとの密着強度を高めるために、酸化物粉末を添加することもできる。酸化物粉末は、IIa族元素やIIIa族元素の酸化物やAl、SiOなどが好ましい。特に、酸化イットリウムはAlNに対する濡れ性が非常に良好であるので、好ましい。これらの酸化物の添加量は、0.1〜30wt%が好ましい。0.1wt%未満の場合、形成した電気回路である金属層とAlNとの密着強度が低下する。また30wt%を超えると、電気回路である金属層の電気抵抗値が高くなる。
次にこれらの粉末を十分に混合し、バインダー、溶剤を加え導電ペーストを作製する。これを用いてスクリーン印刷によって回路パターンを形成する。導電ペーストの厚みは、乾燥後の厚みで、5μm以上、100μm以下であることが好ましい。厚みが5μm未満の場合は、電気抵抗値が高くなりすぎるとともに、密着強度も低下する。また、厚みが100μmを超える場合も、密着強度が低下する。
また、形成する抵抗発熱体のパターン間隔は0.1mm以上が好適である。0.1mm未満の間隔では、抵抗発熱体に電流を流したときに、印加電圧及び温度によっては漏れ電流が発生し、ショートする。特に、500℃以上の温度で使用する場合には、パターン間隔は1mm以上とすることが好ましく、3mm以上であれば更に好ましい。また抵抗発熱体パターンだけではなく、RF電極、静電チャック用電極をスクリーン印刷によって形成することも可能である。
次に、導電ペーストを脱脂した後、焼成する。脱脂は、窒素やアルゴン等の非酸化性雰囲気中で行う。脱脂温度は500℃以上が好ましい。500℃未満では、導電ペースト中のバインダーの除去が不十分で金属層内にカーボンが残留し、焼成したときに金属の炭化物を形成するので好ましくない。
焼成は、窒素やアルゴンなどの非酸化性雰囲気中で、1500℃以上の温度で行うのが好適である。1500℃未満の温度では、導電ペースト中の金属粉末の粒成長が進行しないので、焼成後の金属層の電気抵抗値が非常に高くなり好ましくない。また、焼成温度はセラミックスの焼結温度を超えない方がよい。セラミックスの焼結温度を超える温度で導電ペーストを焼成すると、セラミックス中の含有する焼結助剤などが揮散しはじめ、更には導電ペースト中の金属粉末の粒成長が促進されてセラミックスと金属層との密着強度が低下する。
次に、形成した金属層の絶縁性を確保するために、金属層の上に絶縁性コートを形成することができる。絶縁性コートの材質は、金属層が形成されているセラミックスと同材質のものを使用することが好ましい。これは、セラミックスと絶縁性コート膜の組成が大幅に異なると、当然のことながら熱膨張係数も異なるため、焼成後に反りが発生するなどの問題が生じるため好ましくない。例えば、窒化アルミニウムの場合、窒化アルミニウムに焼結助剤として所定量のIIa、IIIa族酸化物や炭酸化物を加え、混合し、これにバインダーや溶剤を加え、ペーストとし、スクリーン印刷により金属層上に塗付することができる。このとき添加する焼結助剤量としては、0.01wt%以上であることが好ましい。0.01wt%未満の場合、セラミックスが緻密化せず、発熱体パターン間の絶縁を確保するための効果は小さくなるため好ましくない。また添加する助剤量は20wt%を超えないことも必要である。この範囲を超えると、過剰の焼結助剤が金属層中に浸透し、抵抗発熱体の抵抗値を変化させることがあり、好ましくない。
塗付する膜厚としては、特に規定はないが、5μm以上であることが好ましい。これ以下の膜厚では、目的とする絶縁性が得られにくいため好ましくない。
また金属層の材質として、W等の高融点金属を使用する場合、絶縁層として、結晶化ガラスやグレーズガラス、有機樹脂などを塗布し、焼成、もしくは硬化させることで絶縁層を形成することもできる。ガラスの種類としては硼珪酸ガラス、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、などが使用できる。これら粉末に有機溶剤やバインダーを添加し、ペースト状にし、スクリーン印刷により塗布する。塗布する厚みに特に制限はないが、上記と同様5μm以上であることが好ましい。5μm未満では、絶縁性を確保することが困難となるからである。このときの焼成温度としては、特に制約はないが、金属層が耐酸化性を有していないため、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気中が好ましい。
また、導電ペーストとして、銀やパラジウム、白金などの混合物や合金を使用することも可能である。これらの金属は、銀の含有量に対してパラジウムや白金を添加することによって、導体の体積抵抗率が増加するため、回路パターンに応じてその添加量を調整すればよい。またこれらの添加物は回路パターン間のマイグレーションを防止する効果があるため、銀100重量部に対して、0.1重量部以上添加することが好ましい。
これらの金属粉末に、AlNとの密着性を確保するために、金属酸化物を添加することが好ましい。例えば酸化アルミニウムや酸化ケイ素、酸化銅、酸化ホウ素、酸化亜鉛、酸化鉛、希土類酸化物、遷移金属元素酸化物、アルカリ土類金属酸化物などを添加することができる。添加量としては、0.1wt%以上、50wt%以下が好ましい。含有量がこれより少ないと、窒化アルミニウムとの密着性が低下するため好ましくない。また、含有量がこれより多いと、銀等の金属成分の焼結が阻害されるため好ましくない。
これら金属粉末と無機物の粉末を混合し、更に有機溶剤やバインダーを添加し、ペースト状にし、上記同様スクリーン印刷により回路形成することができる。この場合、形成した回路パターンに対して、窒素などの不活性ガス雰囲気中もしくは大気中にて700℃から1000℃の温度範囲にて焼成する。
更にこの場合、回路間の絶縁を確保するために、結晶化ガラスやグレーズガラス、有機樹脂などを塗布し、焼成、もしくは硬化させることで絶縁層を形成することができる。ガラスの種類としては硼珪酸ガラス、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、などが使用できる。これら粉末に有機溶剤やバインダーを添加し、ペースト状にし、スクリーン印刷により塗布する。塗布する厚みに特に制限はないが、上記と同様5μm以上であることが好ましい。5μm未満では、絶縁性を確保することが困難となるからである。また焼成温度としては、上記回路形成時の温度より低温であることが好ましい。上記回路焼成時より高い温度で焼成すると、回路パターンの抵抗値が大きく変化するため好ましくない。
次に、必要に応じて更にセラミックス焼結体を積層することができる。積層は、接合剤を介して行うのが良い。接合剤は、酸化アルミニウム粉末や窒化アルミニウム粉末に、IIa族元素化合物やIIIa族元素化合物とバインダーや溶剤を加え、ペースト化したものを接合面にスクリーン印刷等の手法で塗布する。塗布する接合剤の厚みに特に制約はないが、5μm以上であることが好ましい。5μm未満の厚みでは、接合層にピンホールや接合ムラ等の接合欠陥が生じやすくなる。このとき、形成された金属層が接合層と反応することがあるため、金属層には上記に記載したような窒化アルミニウムを主成分とした保護層が形成されていることがより好ましい。
接合剤を塗布したセラミックス焼結体を、非酸化性雰囲気中、500℃以上の温度で脱脂する。その後、積層するセラミックス焼結体を重ね合わせ、所定の荷重を加え、非酸化性雰囲気中で加熱することにより、セラミックス焼結体同士を接合する。荷重は、5kPa以上であることが好ましい。5kPa未満の荷重では、充分な接合強度が得られないか、もしくは前記接合欠陥が生じやすい。
接合するための加熱温度は、セラミックス焼結体同士が接合層を介して十分密着する温度であれば、特に制約はないが、1500℃以上であることが好ましい。1500℃未満では、十分な接合強度が得られにくく、接合欠陥を生じやすい。前記脱脂ならびに接合時の非酸化性雰囲気は、窒素やアルゴンなどを用いることが好ましい。
以上のようにして、加熱体を構成する基板となるセラミックス積層焼結体を得ることができる。なお、電気回路は、導電ペーストを用いずに、例えば、ヒータ回路であれば、モリブデン線(コイル)、静電吸着用電極やRF電極などの場合には、モリブデンやタングステンのメッシュ(網状体)を用いることも可能である。
この場合、AlN原料粉末中に上記モリブデンコイルやメッシュを内蔵させ、ホットプレス法により作製することができる。ホットプレスの温度や雰囲気は、前記AlNの焼結温度、雰囲気に準ずればよいが、ホットプレス圧力は、0.98MPa以上加えることが望ましい。0.98MPa未満では、モリブデンコイルやメッシュとAlNの間に隙間が生じることがあるので、ヒータの性能が出なくなることがある。
次に、コファイアー法について説明する。前述した原料スラリーをドクターブレード法によりシート成形する。シート成形に関して特に制約はないが、シートの厚みは、乾燥後で3mm以下が好ましい。シートの厚みが3mmを超えると、スラリーの乾燥収縮量が大きくなるので、シートに亀裂が発生する確率が高くなる。
上述したシート上に所定形状の電気回路となる金属層を、導体ペーストをスクリーン印刷などの手法により塗布することにより形成する。導電ペーストは、ポストメタライズ法で説明したものと同じものを用いることができる。ただし、コファイアー法では、導電ペーストに酸化物粉末を添加しなくても支障はない。
次に、回路形成を行ったシート及び回路形成をしていないシートを積層する。積層の方法は、各シートを所定の位置にセットし、重ね合わせる。この時、必要に応じて各シート間に溶剤を塗布しておく。重ね合わせた状態で、必要に応じて加熱する。加熱する場合、加熱温度は、150℃以下であることが好ましい。これを超える温度に加熱すると、積層したシートが大きく変形する。そして、重ね合わせたシートに圧力を加えて一体化する。加える圧力は、1〜100MPaの範囲が好ましい。1MPa未満の圧力では、シートが充分に一体化せず、その後の工程中に剥離することがある。また、100MPaを超える圧力を加えると、シートの変形量が大きくなりすぎる。
この積層体を、前述のポストメタライズ法と同様に、脱脂処理並びに焼結を行う。脱脂処理や焼結の温度や、炭素量等はポストメタライズ法と同じである。前述した、導電ペーストをシートに印刷する際に、複数のシートにそれぞれヒータ回路や静電吸着用電極等を印刷し、それらを積層することで、複数の電気回路を有する通電発熱ヒータを容易に作成することも可能である。このようにして、加熱体を構成するヒータ基板となるセラミックス積層焼結体を得ることができる。
なお、発熱体回路などの電気回路が、セラミックス積層体の最外層に形成されている場合は、電気回路の保護と絶縁性の確保のために、前述のポストメタライズ法と同様に、電気回路の上に絶縁性コートを形成することができる。
本発明においては、抵抗発熱体パターンを加熱体の放熱状況に応じて発熱密度を変えることによって過渡均熱性を向上させることが可能となる。複数のゾーンに分割して別々に制御しても良いが、制御系のコスト、制御の煩わしさを考えると出来るだけ1ゾーンで制御することが好ましい。外周あるいは加熱体の支持部から熱がより多く逃げたり、非処理物リフトピン用の穴周辺に発熱回路を形成できず温度が下がり気味になったりする。好ましくは使用周辺環境を取り込んでコンピュータシミュレーションで発熱密度を設計して、過渡均熱性を向上させることも良い。
また、本発明においては、冷却モジュールを具備することができる。冷却モジュールは、加熱体を構成するヒータ基板を冷却する必要が生じた際に、加熱体の基板あるいは抵抗発熱体に当接し、その熱を奪うことで、加熱体を急速に冷却することができる。このようにすることで、加熱体の冷却速度を大幅に向上させ、スループットを増加させることができるため好ましい。冷却モジュールの材質としては特に制約はないが、アルミニウムや銅及びその合金は、熱伝導率が比較的高いため、好ましく用いられる。またステンレスやマグネシウム合金、ニッケル、その他の金属材料を使用することができる。又この冷却モジュールに、耐酸化性を付与するために、Niや金、銀といった耐酸化性を有する金属膜をメッキや溶射等の手法を用いて形成することができる。
また冷却モジュールの材質としてセラミックスを使用することもできる。この場合の材質としては、特に制約はないが、窒化アルミニウムや炭化珪素は熱伝導率が比較的高いため、加熱体から素早く熱を奪うことができるため好ましい。また窒化珪素や酸窒化アルミニウムにおいては、機械的強度が高く、耐久性に優れているため好ましい。またアルミナやコージェライト、ステアタイトなどの酸化物セラミックスは比較的安価であるため好ましい。以上のように冷却モジュールの材質は、種々選択できるため、用途によって材質を選択すればよい。これらの中では、アルミニウムにニッケルメッキを施したものが、耐酸化性にも優れ、また熱伝導率も高く、軽量であり、価格的も比較的安価であるため、特に好ましい。
またこの冷却モジュールの内部に、冷却媒体を流すことも可能である。このようにすることで加熱体から冷却モジュールに伝達された熱を素早く冷却モジュールから取り除くことができるため、更に加熱体の冷却速度を向上できるため好ましい。冷却モジュール内に流す冷媒としては、水や、フロリナートなどが選択でき、特に制約はないが、比熱の大きさ、価格を考慮すると水が最も好ましい。好適な例としては、2枚のアルミニウム板を用意し、その一方のアルミニウム板に水を流す流路を機械加工等によって形成する。そして耐食性、耐酸化性を向上させるために、ニッケルメッキを前面に施す。そしてもう一枚のニッケルメッキを施したアルミニウム板を張り合わせる。このとき流路の周囲には水が漏れないように例えばO-リング等を挿入し、ネジ止めや溶接によって2枚のアルミニウム板を張り合わせる。
また加熱体を構成する基板と冷却モジュールとの当接面の平面度と、冷却モジュールの前記基板との当接面の平面度との合計が0.8mm以下となるように平坦化する。平面度の合計が、0.4mm以下であれば、更に好ましい。従来は、被加熱物を搭載する加熱体の主面の平面度や表面粗さを良くして、被加熱物の温度分布を均一にする提案はされていたが、冷却モジュールを有するヒータユニットにおいて、加熱体と冷却モジュールとのそれぞれの当接面の平面度を向上させて温度分布を均一にし、冷却速度も向上させる提案はなかった。
加熱体を構成する基板の冷却モジュールとの当接面の平面度と、冷却モジュールの前記基板との当接面の平面度の両方を平坦化することによって、加熱体を構成する基板と冷却モジュールが全面均一に当接できるようになり、両者の密着性がより高まるので、熱伝達率が向上し、冷却モジュールを加熱体に当接させた時、冷却速度が向上すると共に、加熱体裏面全面が、均一に冷却されるので、冷却時の加熱体の温度分布の均一性が向上する。
加熱体を構成する基板の冷却モジュールとの当接面の平面度と、冷却モジュールの前記基板との当接面の平面度のいずれか一方だけを平坦にしても、上記効果は得られない。両者の平面度の合計が0.8mm以下にすることによって、上記効果を得ることができる。
前記基板と冷却モジュールのそれぞれの当接面を平坦にするには、公知のラップ研磨法や、砥石による研削などの加工方法を取ることができる。加工後の表面の面粗さは、Raで5μm以下であることが好ましい。前記基板と冷却モジュールそれぞれの当接面の面粗さをRaで5μm以下にすることによって、ヒータ基板と冷却モジュールの密着性が向上し、ヒータ基板の温度分布の均一性と冷却速度が向上する。
特に、前記基板の当接面の面粗さを良くして、鏡面状態に近づけると、その面の輻射率が低下する。輻射率が低下すると、その面からの放熱量が減少するので、加熱体を加熱するための電力の省エネルギー化になるので好ましい。また、加熱体を構成する基板がセラミックスの場合、表面粗さが粗いと、冷却モジュールと当接したときの摩擦などによって、セラミックス粒子の脱落が多くなり、これがパーティクルとなって、被加熱物の品質に悪影響を与える。このため表面粗さRaは、1μm以下であれば更に好ましい。
また、裏面に発熱体回路と該発熱体回路を保護する絶縁層が形成されたセラミックス基板の場合、冷却モジュールとの当接面を平坦化するために、加工しすぎると、絶縁層の厚みが薄くなり、場合によっては、発熱体回路が露出して、短絡事故を起こす可能性がある。これを防ぐためには、絶縁層の厚みを厚くすればよいが、絶縁層は、熱伝導率が低いことが多いので、厚みが厚いと熱抵抗が増大し、冷却速度が遅くなる。そこで、絶縁層の厚みは、平坦化後で、15μm以上、500μm以下にすることが好ましい。
また、平坦化後の絶縁層の厚みにバラツキがあると、前記熱抵抗が変化して、冷却速度がばらつくので、前記基板の温度分布が不均一になりやすくなる。従って、平坦化後の絶縁層の厚みは、均一であることが望ましく、絶縁層の厚みの最大値と最小値の差は、200μm以下であることが好ましい。
例えば、冷却モジュールは、エアーシリンダなどの昇降手段によって容器内に設置され、必要に応じて加熱体に当接および分離ができるようになっている。この冷却モジュールには、給電のための電極や温度測定手段などの挿入物を貫通するための貫通孔が設けられている。
また、これら加熱体と冷却モジュールは、金属製の容器に収容されていることが好ましい。このように容器に収容されることによって、加熱体の加熱面の温度分布が気流等の影響によって乱されることがなくなり、より均一な温度分を実現できるため好ましい。また、このとき、収容する金属容器と、加熱体の距離は、できるだけ一定に保たれていることが好ましい。なぜなら、加熱体が容器に近づけば、容器に対する熱伝達量が相対的に増大し、相対的に加熱面の温度を低下させるため好ましくない。
前記基材のウエハ載置面側あるいは背面側に基材加熱ヒータを具備していることにより、基材自身の温度ばらつきを矯正することが可能となる。前記基材加熱ヒータの発熱量が、外周側が大きくなるように設計されていることにより外周からの熱の逃げによる温度ばらつきを矯正できる。基材表面にニッケル(Ni)や金(Au)めっきを施してあることにより、基材の酸化や熱劣化を防ぎ、基材の材質がウエハにとって好ましくない材料の場合、基材構成材料を表面に出さないため、不純物防止のためにも好ましい。
またこれらの加熱体、冷却モジュールを備えた加熱装置は、加熱面に置ける温度分布が均一にできるため、特に半導体ウェハを加熱処理する半導体製造装置に好ましく使用することができる。例えば、ウェハ上に形成された樹脂膜を硬化させるためのヒータや、半導体を検査するためのヒータ、あるいは成膜やエッチング、アッシング装置などにも使用することができる。
図1に示すように、発熱回路が1ゾーンからなる厚さ50μmで直径330mmのSUS製の抵抗発熱体3を、絶縁体4として2枚のポリイミド板(厚さ150μm)で挟み込んで、厚さ15mmで直径330mmの銅板2に取付け、加熱体1を作成した。なお、銅板には、ニッケルメッキを施した。
この加熱体をステンレス製の容器に設置した。加熱体を130℃に加熱し、常温(25℃)の直径300mmのウェハ温度計を加熱面10の搭載し、搭載後30秒後、60秒後、5分後のウェハ温度計の温度を測定した。測定した温度の最高値と最低値の差を温度レンジとして表1に示す。なお、表には、基材として用いた銅板の熱容量と熱伝導率もあわせて示す。
Figure 2006140367
図2に示すように、実施例1と同様に、厚さ50μmで直径330mmのSUS製の抵抗発熱体3を2枚のポリイミド板4で挟み込み、直径330mmの基材2と基材5との間に配し、加熱体1を作成した。基材2の厚みは、4.5mmとし、基材5の厚みは、10.5mmとした。基材2と基材5の材質は、表2に示すとおりである。なお、銅板はニッケルメッキを施した。これらの加熱体をステンレス製の容器に取付け、実施例1と同様に、ウェハ温度計を加熱面10の上に搭載後、30秒、60秒、5分後の温度レンジを測定した。その結果を、基材の熱容量、熱伝導率とともに、表2に示す。
Figure 2006140367
基材2と基材5の材質を表3に示すように、金属とセラミックスの複合体にしたこと以外は、実施例2と同様にして加熱体を作成し、ウェハ温度計で温度レンジを測定した。その結果を表3に示す。なお、表中、例えば、Si−70SiCとは、SiとSiCの複合体であって、SiCが70重量%であることを示す。
Figure 2006140367
100重量部の窒化アルミニウム粉末と0.5重量部の酸化イットリウム(Y)粉末を混合し、ポリビニルブチラールをバインダー、ジブチルフタレートを溶剤として、それぞれ10重量部、5重量部混合して、スプレードライにより顆粒を作成後、プレス成形し、700℃窒素雰囲下で脱脂し、窒素雰囲気中、1850℃で5時間焼結し、窒化アルミニウム焼結体を作成した。なお、窒化アルミニウム粉末は、平均粒径0.6μm、比表面積3.4m/gのものを使用した。前記窒化アルミニウム焼結体を加工し、直径330mm、厚み10.5mmとした。この窒化アルミニウム(AlN)焼結体の熱伝導率は、175W/mKであった。
また、100重量部の炭化ケイ素(SiC)粉末と0.5重量部のホウ素(B)粉末と0.5重量部の炭素(C)粉末を混合し、ポリビニルブチラールをバインダー、ジブチルフタレートを溶剤として、それぞれ10重量部、5重量部混合して、スプレードライにより顆粒を作成後、焼結研磨後に直径330mm、厚さ10.5mmの焼結体が得られるようにプレス成形し、700℃アルゴン(Ar)雰囲下で脱脂し、窒素雰囲気中、2000℃で5時間焼結し、SiC焼結体を作成した。このSiC焼結体を加工して、直径330mm、厚み10.5mmとした。このSiC焼結体の熱伝導率は、195W/mKであった。
また、100重量部の酸化アルミニウム(Al)粉末と2重量部の酸化マグネシウム(MgO)粉末を混合し、ポリビニルブチラールをバインダー、ジブチルフタレートを溶剤として、それぞれ10重量部、5重量部混合して、スプレードライにより顆粒を作成後、焼結研磨後に直径330mm、厚さ10.5mmの焼結体が得られるようにプレス成形し、500℃大気雰囲下で脱脂し、窒素雰囲気中、1550℃で5時間焼結し、Al焼結体を作成した。このAl焼結体を加工して、直径330mm、厚み10.5mmとした。このAl焼結体の熱伝導率は、24W/mKであった。
また、平均粒径が2.0μmのW粉末を100重量部として、Yを1重量部と、5重量部のバインダーであるエチルセルロースと、溶剤としてブチルカルビトールを用いてWペーストを作製した。混合にはポットミルと三本ロールを用いた。このWペーストをスクリーン印刷で、前記加工したAlN焼結体とSiC焼結体の上に、発熱体回路パターンを形成した。その後、900℃、窒素雰囲気中で脱脂し、窒素雰囲気中1800℃で1時間焼成した。
また、平均粒径が2.0μmのW粉末を100重量部として、MgOを1重量部と、5重量部のバインダーであるエチルセルロースと、溶剤としてブチルカルビトールを用いてWペーストを作製した。混合にはポットミルと三本ロールを用いた。このWペーストをスクリーン印刷で、前記加工したAl焼結体の1面に、発熱体回路パターンを形成した。これを、900℃窒素雰囲気中で脱脂し、窒素雰囲気中、1500℃で1時間焼成した。
図3に示すように、前記AlN焼結体、SiC焼結体、Al焼結体の発熱体回路パターン3を形成した面に、温度測定素子取付け部と給電部を除いて、B−Al系のガラスペーストを用いて、50μmの厚さに塗布し、窒素雰囲気中700℃で焼成し、絶縁コート膜6とした。また、給電部には、図示しないタングステン端子をネジで取付け、セラミックス基材とした。
これらのセラミックス基材と直径330mmで厚み4.5mmの銅板を組み付けて、加熱体1とした。これらの加熱体を実施例1と同様に、ウェハ温度計を搭載して温度レンジを測定した。これらの結果を表4に示す。
Figure 2006140367
実施例2と同様の構成で、基材2と基材5の厚みを表5に示す組合せにして、実施例2と同様に温度レンジを測定した。その結果を表5に示す。なお、表5には、基材2の厚みaと基材5の厚みbとの比(a/(a+b))もあわせて示す。
Figure 2006140367
加熱面を有する基材の厚みaと、前記その背面に配される基材の厚みbの比率(a/(a+b))が、0.05以上、0.95以下の範囲にあれば、温度レンジが小さく、温度の均熱性に優れることが判る。
実施例1から実施例5までは、温度センサーの温度検出部の位置を、抵抗発熱体から2mmにしたが、表6に示すような位置にして、基材2と基材5の厚みをともに7.5mmとしたこと以外は実施例2と同様の構成で、実施例2と同様に温度レンジを測定した。また、ウェハ温度計を加熱面に搭載した直後からウェハ温度計の温度は上昇するが、設定温度(130℃)以上の温度になってから設定温度まで下降する。この設定温度を越えた温度(オーバーシュート)も測定した。これらの結果を表6に示す。
Figure 2006140367
実施例2の基材材質がCuの加熱体と同じ構成で、基材2の上下面と基材5の上面の平面度を表7に示すようにして、実施例2と同様に加熱体を作成し、温度レンジを測定した。その結果を表7に示す。
Figure 2006140367
抵抗発熱体の1/2の半径の領域の発熱密度c(W/cm)と、その外側の領域の発熱密度d(W/cm)との比(c/(c+d))が、表8に示す値になるように、厚さ50μmのSUS製の発熱体を内側と外側の線幅を変えることによって作成し、厚さ4.5mmと10.5mmの銅板を用いて、実施例2と同様に加熱体を作成した。これらの加熱体を実施例1と同様にして、温度レンジを測定した。その結果を表8に示す。
Figure 2006140367
実施例2で用いたCu製の基板2の加熱面10に、表9に示すような材料を被覆したこと以外は、実施例2と同様にして、加熱体を作成し、実施例1と同様に温度レンジを測定した。その結果を表9に示す。
Figure 2006140367
発熱体の材質を表10に示す材質にしたこと以外は、実施例2で用いた基材が銅板の加熱体と同じ構成の加熱体を作成し、実施例1と同様に温度レンジを測定した。その結果を表10に示す。なお、各発熱体の厚みは50μmである。
Figure 2006140367
実施例4で用いたAlN製の基板で、発熱体をWから表11に示す材質に変更したこと以外は、実施例4と同様にして加熱体を作成し、実施例1と同様に温度レンジを測定した。その結果を表11に示す。
Figure 2006140367
本発明によれば、加熱体を構成する基材の一部もしくは全ての材料が、単位体積当りの熱容量が2.0J/K・cm以上で、かつ熱伝導率が50W/mK以上とすることで、加熱体の温度分布をより均一にすることができ、特に過渡状態における温度分布を均一にすることができる。また定常状態においても均一な温度分布を実現することができる。このような加熱体を搭載した半導体製造・検査装置、あるいはフラットディスプレイパネルの製造・検査装置、またはフォトレジスト加熱処理装置は、従来の装置よりも加熱体の温度分布がより均一になるので、半導体やフラットディスプレイパネルの特性や歩留り、信頼性あるいは集積度や画像品質の向上が図れる。
本発明の加熱体の一例を示す断面模式図である。 本発明の加熱体の他の一例を示す断面模式図である。 本発明の加熱体の他の一例を示す断面模式図である。
符号の説明
1 加熱体
2 基材
3 抵抗発熱体
4 絶縁体
5 背面基材
6 絶縁コート膜
10 加熱面



Claims (25)

  1. 被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材と抵抗発熱体とから構成される加熱体であって、該加熱体を構成する基材の一部もしくは全ての材料が、単位体積当りの熱容量が2.0J/K・cm以上で、かつ熱伝導率が50W/mK以上であることを特徴とする半導体製造装置用加熱体。
  2. 前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の材料が、金属あるいは合金あるいは金属とセラミックスの複合体で構成され、その背面に抵抗発熱体として金属あるいは合金製の箔を取り付けていることを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置用加熱体。
  3. 被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材と、その背面に配される基材と、抵抗発熱体とから構成されることを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置用加熱体。
  4. 前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の材料が、金属あるいは合金あるいは金属とセラミックスの複合体で構成され、前記その背面に配される基材の材料が、金属あるいは合金あるいは金属とセラミックスの複合体で構成され、抵抗発熱体として金属あるいは合金製の箔をその間に挟み込んでいることを特徴とする請求項3に記載の半導体製造装置用加熱体。
  5. 前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の材料が、金属あるいは合金あるいは金属とセラミックスの複合体で構成され、前記その背面に配される基材の材料が、セラミックスで構成され、抵抗発熱体として金属あるいは合金製の箔をその間に挟み込んでいることを特徴とする請求項3に記載の半導体製造装置用加熱体。
  6. 前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の材料が、金属あるいは合金あるいは金属とセラミックスの複合体で構成され、前記その背面に配される基材の材料が、セラミックスで構成され、抵抗発熱体としての回路を該セラミックス上に形成していることを特徴とする請求項3に記載の半導体製造装置用加熱体。
  7. 前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の厚みaと、前記その背面に配される基材の厚みbの比率(a/(a+b))が、0.05以上、0.95以下の範囲にあることを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載の半導体製造装置用加熱体。
  8. 前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の温度を検出するための温度センサーの温度検出部が、前記加熱面と抵抗発熱体との間にあり、抵抗発熱体から5mm以内の距離にあることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の半導体製造装置用加熱体。
  9. 前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の該加熱面の輻射率が、0.5以上であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の半導体製造装置用加熱体。
  10. 前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の該加熱面の輻射率が、0.8以上であることを特徴とする請求項9に記載の半導体製造装置用加熱体。
  11. 前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の該加熱面の平面度が、0.1mm以下であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の半導体製造装置用加熱体。
  12. 前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の該加熱面の平面度が、0.05mm以下であることを特徴とする請求項11に記載の半導体製造装置用加熱体。
  13. 前記被処理物を載置あるいは一定の距離を離して加熱する加熱面を有する基材の該加熱面の背面の平面度が、0.1mm以下であることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の半導体製造装置用加熱体。
  14. 前記その背面に配される基材の抵抗発熱体側の面の平面度が、0.1mm以下であることを特徴とする請求項3乃至13のいずれかに記載の半導体製造装置用加熱体。
  15. 前記加熱体の中心から該加熱体の1/2の半径の領域の発熱密度c(W/cm)と、その外側の領域の発熱密度d(W/cm)との比(c/(c+d))が、0.05以上、0.49以下であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の半導体製造装置用加熱体。
  16. 前記金属あるいは合金が、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、パラジウム(Pd)、アルミニウム(Al)から選ばれた1種以上の金属あるいは合金であることを特徴とする請求項2乃至15のいずれかに記載の半導体製造装置用加熱体。
  17. 前記金属とセラミックスの複合体が、シリコンと炭化ケイ素の複合体、アルミニウムと炭化ケイ素の複合体、アルミニウムと窒化アルミニウムの複合体から選ばれた1種以上であることを特徴とする請求項2乃至15のいずれかに記載の半導体製造装置用加熱体。
  18. 前記セラミックスが、窒化アルミニウム(AlN)、炭化ケイ素(SiC)、酸化アルミニウム(Al)から選ばれた1種以上であることを特徴とする請求項5乃至15のいずれかに記載の半導体製造装置用加熱体。
  19. 前記加熱面に輻射率が高い材料を被覆していることを特徴とする請求項1乃至18のいずれかに記載の半導体製造装置用加熱体。
  20. 前記被覆材料が、セラミックスであることを特徴とする請求項19に記載の半導体製造装置用加熱体。
  21. 前記セラミックスが、酸化アルミニウム(Al)、窒化アルミニウム(AlN)、炭化ケイ素(SiC)、カーボン(C)から選ばれた1種以上であることを特徴とする請求項20に記載の半導体製造装置用加熱体。
  22. 前記被覆材料が、耐熱性樹脂であることを特徴とする請求項19に記載の半導体製造装置用加熱体。
  23. 前記耐熱性樹脂が、ポリイミド、フッ素樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂のいずれかであることを特徴とする請求項22に記載の半導体製造装置用加熱体。
  24. 抵抗発熱体を構成する成分が、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、ステンレス(SUS)から選ばれた1種以上であることを特徴とする請求項1乃至23のいずれかに記載の半導体製造装置用加熱体。
  25. 請求項1乃至24のいずれかに記載の半導体製造装置用加熱体を設置した半導体製造装置。





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