JP2005317749A - 半導体製造装置用保持体及びそれを搭載した半導体製造装置 - Google Patents

半導体製造装置用保持体及びそれを搭載した半導体製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005317749A
JP2005317749A JP2004133623A JP2004133623A JP2005317749A JP 2005317749 A JP2005317749 A JP 2005317749A JP 2004133623 A JP2004133623 A JP 2004133623A JP 2004133623 A JP2004133623 A JP 2004133623A JP 2005317749 A JP2005317749 A JP 2005317749A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
support
semiconductor manufacturing
manufacturing apparatus
holding
ceramic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004133623A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Hiiragidaira
啓 柊平
Hirohiko Nakada
博彦 仲田
Kenji Niima
健司 新間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP2004133623A priority Critical patent/JP2005317749A/ja
Priority to US11/114,867 priority patent/US20050253285A1/en
Priority to TW094113769A priority patent/TWI413438B/zh
Publication of JP2005317749A publication Critical patent/JP2005317749A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/67Apparatus specially adapted for handling semiconductor or electric solid state devices during manufacture or treatment thereof; Apparatus specially adapted for handling wafers during manufacture or treatment of semiconductor or electric solid state devices or components ; Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67005Apparatus not specifically provided for elsewhere
    • H01L21/67011Apparatus for manufacture or treatment
    • H01L21/67098Apparatus for thermal treatment
    • H01L21/67103Apparatus for thermal treatment mainly by conduction
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C16/00Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes
    • C23C16/44Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating
    • C23C16/458Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating characterised by the method used for supporting substrates in the reaction chamber
    • C23C16/4581Chemical coating by decomposition of gaseous compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating, i.e. chemical vapour deposition [CVD] processes characterised by the method of coating characterised by the method used for supporting substrates in the reaction chamber characterised by material of construction or surface finish of the means for supporting the substrate

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Resistance Heating (AREA)
  • Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)
  • Physical Vapour Deposition (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)

Abstract

【課題】被処理物保持面の均熱性が高く、保持部や支持体に応力がかかりにくい半導体製造装置用保持体およびそれを搭載した半導体製造装置を提供する。
【解決手段】半導体製造装置のチャンバー内に設置され、被処理物11を保持するセラミックス保持部1と、該保持部1を支持する中空の支持体2とを有する半導体製造装置用保持体であって、前記セラミックス保持部1と前記支持体2とは気密に接合されるとともに、前記支持体2と前記チャンバー10とは前記支持体2よりも熱伝導率の低い材料を介して接触しているか、チャンバー10の支持体2が接触する部分を支持体2より熱伝導率の低い材料とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、エッチング装置、スパッタ装置、プラズマCVD装置、減圧プラズマCVD装置、メタルCVD装置、絶縁膜CVD装置、低誘電率膜(Low−K)CVD装置、MOCVD装置、デガス装置、イオン注入装置、コータデベロッパなどの半導体製造装置に使用される保持体、更にはそれを搭載した半導体製造装置に関するものである。
従来、半導体の製造工程では、被処理物である半導体基板(ウェハ)に対して成膜処理やエッチング処理など様々な処理が行われる。このような半導体基板に対する処理を行う半導体製造装置では、半導体基板を保持し、半導体基板を加熱するためのセラミックスヒータが用いられている。
このような従来のセラミックスヒータは、例えば特開平4−78138号公報に開示されている。特開平4−78138号公報に開示されたセラミックスヒータは、抵抗発熱体が埋設され、容器内に設置され、ウェハー加熱面が設けられたセラミックス製のヒータ部と、このヒータ部のウェハー加熱面以外の面に設けられ、前記容器との間で気密性シールを形成する凸状支持部と、抵抗発熱体へと接続され、容器の内部空間へと実質的に露出しないように容器外へ取り出された電極とを有する。
この発明では、セラミックスヒータと凸状支持部とはガラス接合などによって接合し、凸状支持部と容器とは、O−リングによって気密にシールしている。このため、電極が容器の内部空間に露出しないので、半導体製造工程で使用される腐食性の高い例えばハロゲンガスなどを用いた場合でも、電極が腐食されることがない。
しかし、半導体製造工程では、半導体基板を例えば500℃に加熱して、種々の処理を行うが、O−リングは耐熱温度が、200℃程度までしかないので、前記凸状支持部のO−リング側は、水冷などの手法により、170℃程度に冷却して使用する。このため、前記セラミックスヒータと支持部との接合部は、例えば500℃程度に加熱され、支持部のO−リング側は、170℃程度に冷却されており、この場合、支持部は、両端間で170℃から500℃までの温度分布を持つことになる。この温度分布が原因で、セラミックスヒータと支持部との接合部には大きな引っ張り応力が働く。ヒータも支持部もセラミックス製である場合、セラミックスは脆性材料であるので、ヒータかあるいは支持部が引っ張り応力により、破損するという問題があった。
そこで、特開2003−257809号公報では、セラミックヒータと支持部とを接合しない構造が提案されている。しかし、支持部材内と容器(チャンバー)内の雰囲気を実質的に同じに維持するため、腐食性ガスを使用する場合、支持部材内に腐食性ガスが支持部材内に侵入し、支持部材内に設置された電極などを腐食する問題があった。
また、特許文献1の発明では、それ以前のヒータである金属製のヒータで見られた汚染や、熱効率の悪さの改善が図られているが、半導体基板の温度分布については触れられていない。しかし、半導体基板の温度分布は、前記様々な処理を行う場合に、歩留りに密接な関係が生じるので重要である。そこで、例えば特開2001−118664号公報では、セラミック基板の温度を均一化することができるセラミックヒータが開示されている。この発明では、セラミック基板面の最高温度と最低温度の温度差は、数%以内であれば、実用に耐えるとされている。
しかし、近年の半導体基板は大型化が進められている。例えば、シリコン(Si)ウェハでは8インチから12インチへと移行が進められている。この半導体基板の大口径化に伴って、セラミックスヒータの半導体基板の加熱面(保持面)の温度分布は、±1.0%以内が必要とされていたが、最近では、±0.5%以内が望まれるようになってきており、更には±0.3%以内が要求されるようになってきた。
更に近年では、ウエハ上に形成する配線幅が更に微小化し、それに伴って更なるウェハ表面温度の均熱性に対する要求は高まってきている。例えば、ウェハ上にレジスト膜をスピンコートなどの手法で塗布し、これを硬化させる、あるいはレジスト膜を現像した後、硬化させる場合、例えば200℃のような300℃以下の低温で熱処理する装置では、ウェハの温度分布として±0.3%以内、更に好ましくは±0.1%以内の温度分布が要求されるようになってきた。
特開平04−078138号公報 特開2003−257809号公報 特開2001−118664号
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は、被処理物保持面の均熱性が高く、保持部や支持体に応力がかかりにくく、腐食性ガス雰囲気で使用しても電極などが腐食されにくい半導体製造装置用保持体およびそれを搭載した半導体製造装置を提供することを目的とする。
本発明の半導体製造装置用保持体は、半導体製造装置のチャンバー内に設置され、被処理物を保持するセラミックス保持部と、該保持部を支持する中空の支持体とを有する半導体製造装置用保持体であって、前記セラミックス保持部と前記支持体とは気密に接合されるとともに、前記支持体と前記チャンバーとは前記支持体よりも熱伝導率の低い材料を介して接触していることを特徴とする。
また、本発明の半導体製造装置用保持体は、半導体製造装置のチャンバー内に設置され、被処理物を保持するセラミックス保持部と、該保持部を支持する中空の支持体とを有する半導体製造装置用保持体において、前記セラミックス保持部と前記支持体とは気密に接合されるとともに、前記支持体と前記チャンバーとは接触しており、該チャンバーの前記支持体が接触している部分が前記支持体よりも熱伝導率の低い材料で構成されていることを特徴とする。
前記支持体よりも熱伝導率の低い材料の熱伝導率は、30W/mK以下であることが好ましく、具体的には、ムライト、ムライト/アルミナ、アルミナ、ステンレスから選ばれる1種以上の材料からなることは好ましい。更に、前記支持体よりも熱伝導率の低い材料の表面に、耐食性のコーティングを施すことが好ましく、前記耐食性のコーティングの材質は、アルミナあるいは窒化アルミニウムであることが好ましい。
前記セラミックス保持部の主成分は、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウムから選ばれた1種類以上の材料であることは好ましい。また、前記セラミックス保持部には、発熱体が形成されており、該発熱体の主成分が、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、白金(Pt)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)から選ばれる1種以上の材質であることが好ましい。
以上のような半導体製造装置用保持体を搭載した半導体製造装置は、保持部や支持体の破損などのトラブルが少なく、品質の優れた半導体や液晶を製造することができる。
本発明によれば、セラミックス保持部と支持体とが気密に接合されており、支持体とチャンバーが支持体より熱伝導率の低い材料を介して接触している、あるいは支持体と接触するチャンバー部分が支持体より熱伝導率の低い材料で構成されているので、支持体の温度勾配を大きく変化させ、セラミックス保持部と支持体との接合部にかかる温度勾配を低減し、加熱時に、セラミックス保持部と支持体との接合部に過度の応力がかかることがないので、セラミックス保持部や支持体の破損の可能性を少なくすることができる。また、熱伝導率の低い材料を介しているので、発熱体で発生した熱がチャンバー側に逃げにくいので、セラミックス保持部の被処理物保持面の均熱性が向上する。このような保持体を搭載した半導体製造装置は、従来の装置よりもセラミックス保持部や支持体の破損のトラブルが少なく、半導体や液晶の特性や歩留り、信頼性あるいは集積度の向上が図れる。
本発明の半導体製造装置用保持体を、図1を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態の一例である。半導体製造装置のチャンバー10内に設置され、被処理物11を保持するセラミックス保持部1と、該保持部を支持する中空の支持体2とを有する半導体製造装置用保持体において、前記セラミックス保持部と前記支持体とは気密に接合されるとともに、前記支持体と前記チャンバーとは熱伝導率の低い材料8を介して接触する。
本発明の半導体製造装置用保持体の他の実施の形態を、図2を参照して説明する。図2は、本発明の他の実施形態を示す。半導体製造装置のチャンバー10内に設置され、被処理物11を保持するセラミックス保持部1と、該保持部を支持する中空の支持体2とを有する半導体製造装置用保持体において、前記セラミックス保持部と前記支持体とは気密に接合されるとともに、前記チャンバーの支持体が接触する部分は、熱伝導率の低い材料8で構成される。
本発明において、前記支持体は、該支持体よりも熱伝導率の低い材料を介してチャンバーと接触している。あるいは、チャンバーの支持体が接触する部分が支持体より熱伝導率の低い材料で構成される。セラミックス保持部を加熱する場合、セラミックス保持部はできるだけ均熱であることが望まれる。セラミックス保持部の熱は、支持体を介して逃げていくので、支持体の熱伝導率は低い方がよい。しかし、支持体全体を熱伝導率の低い材料で形成しても、例えば、セラミックス保持部を700℃に加熱し、チャンバーが熱劣化しないように、チャンバーの無用な加熱を避けるために、チャンバーを例えば170℃に強制冷却した場合、熱伝達量は減少するが、支持体の温度分布は170℃から700℃まで、なだらかに変化するので、セラミックス保持部と支持体との接合部にかかる応力に変化はない。
発明者等は、支持体が、該支持体よりも熱伝導率の低い材料を介してチャンバーと接触する、あるいはチャンバーの支持体が接触する部分を支持体より熱伝導率の低い材料としていれば、支持体本体と低熱伝導率材料とで、温度分布が大きく変化し、セラミックス保持部と支持体との接合部にかかる応力を大幅に低減できることを見出した。
例えば、セラミックス保持部を700℃に加熱し、チャンバーを170℃に強制冷却する場合、支持体の長さを280mmとすると、支持体の温度分布は、チャンバー側から170℃から700℃までなだらかに変化し、例えばチャンバーから20mmの距離の支持体の温度は、185℃となる。従って、支持体にかかる温度勾配は、Δ515℃/280mmとなる。しかし、支持体の長さを260mmとして、例えば熱伝導率が1W/mKと低熱伝導率の材料を20mmの厚さで、チャンバーと支持体との間に入れると、チャンバーから20mmの距離の支持体の温度は、465℃となる。従って、支持体の温度勾配は、Δ235℃/260mmと、低熱伝導率の材料を介さない場合(Δ515℃/280mm)に比べて、大幅に少なくすることができることを見出した。支持体の温度分布を小さくすることにより、セラミックス保持部と支持体との接合部にかかる熱応力を大幅に低減することができので、セラミックス保持部あるいは支持体の破損を防止することができるのである。
また、上記構造にすると、支持体のチャンバー側端部は、樹脂製のO−リングの耐熱温度以上の温度に上昇するので、支持体2とチャンバー10とは、O−リング等を用いて気密封止せず、例えば治具7によって、保持体が傾かないように押さえる。このため、腐食性ガス雰囲気で使用すると、支持体内部に腐食性ガスが侵入して、電極4等が腐食するので、支持体内部の圧力を制御することが好ましい。圧力の制御は、好ましくは、チャンバーと支持体との接触部近傍に開口5を設け、開口5より真空引きする、あるいは不活性ガスを導入しながら真空引きする、あるいは不活性ガスを導入することがよい。
セラミックス保持部と支持体とは気密に接合されているので、腐食性ガスは、気密封止されていない支持体とチャンバーとの接触部からのみ支持体内に侵入するが、このような構成にすることによって、侵入した腐食性ガスはすぐに真空引きあるいは支持体から押し出されて、支持体内部に拡散しないので、支持体内に設置された電極等を腐食することがなくなる。
本発明において、気密に接合とか気密封止といった気密とは、Heリークレートで、10−8Pa・m/s以下を意味する。例えば、支持体とチャンバーとを高温に耐えるAlやNi等の金属製ガスケットを用いて固定しても、Heリークレートが10−8Pa・m/s以上であれば、気密に封止されていないことを意味する。
支持体と低熱伝導率の材料とは、接合して固定することが好ましい。接合すれば、チャンバーへの取付が安定し、ハンドリングが容易となる。前記支持体よりも熱伝導率の低い材料の熱伝導率が、30W/mK以下であると、支持部の低熱伝導率材料との接触部の温度を高くすることができるので、前記熱応力をより低減することができるので、好ましい。このような低熱伝導率材料は、ムライト、ムライト/アルミナ、アルミナ、ステンレスから選ばれる1種以上の材料からなることにより、熱伝導率が低いだけではなく、耐熱性、耐腐食性にも優れるので、好ましい。
更に、前記支持体よりも熱伝導率の低い材料の表面に、耐腐食性のコーティングを施せば、耐腐食性の低い材料を用いた場合でも容易に耐腐食性を高めることができるので好ましい。前記耐腐食性のコーティングの材質は、アルミナあるいは窒化アルミニウムであることが好ましい。アルミナあるいは窒化アルミニウムは、特にフッ素や塩素等のハロゲン系の腐食ガスに対する耐腐食性に優れ、耐熱性にも優れるからである。耐腐食性コーティングの形成方法は、CVD(Chemical Vapor Deposition)、溶射、スパッタ、印刷焼付けなど既存の方法で行うことができる。
本発明のセラミックス保持部の主成分は、セラミックスが好ましい。セラミックスとしては、温度分布の均一性を重視するならば、熱伝導率の高い窒化アルミニウムや炭化珪素が好ましい。信頼性を重視するならば、窒化珪素が高強度で熱衝撃にも強いので好ましい。コストを重視するのであれば、酸化アルミニウムが好ましい。
これらのセラミックスの中でも、性能とコストのバランスを考慮すれば、熱伝導率が高く、耐食性にも優れた窒化アルミニウム(AlN)が好適である。以下に、本発明のウェハ保持体の製造方法をAlNの場合で詳述する。
AlNの原料粉末は、比表面積が2.0〜5.0m/gのものが好ましい。比表面積が2.0m/g未満の場合は、窒化アルミニウムの焼結性が低下する。また、5.0m/gを超えると、粉末の凝集が非常に強くなるので取扱いが困難になる。更に、原料粉末に含まれる酸素量は、2wt%以下が好ましい。酸素量が2wt%を超えると、焼結体の熱伝導率が低下する。また、原料粉末に含まれるアルミニウム以外の金属不純物量は、2000ppm以下が好ましい。金属不純物量がこの範囲を超えると、焼結体の熱伝導率が低下する。特に、金属不純物として、SiなどのIV族元素や、Feなどの鉄族元素は、焼結体の熱伝導率を低下させる作用が高いので、含有量は、それぞれ500ppm以下であることが好ましい。
AlNは難焼結性材料であるので、AlN原料粉末に焼結助剤を添加することが好ましい。添加する焼結助剤は、希土類元素化合物が好ましい。希土類元素化合物は、焼結中に窒化アルミニウム粉末粒子の表面に存在するアルミニウム酸化物あるいはアルミニウム酸窒化物と反応して、窒化アルミニウムの緻密化を促進するとともに、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を低下させる原因となる酸素を除去する働きもあるので、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を向上させることができる。
希土類元素化合物は、特に酸素を除去する働きが顕著であるイットリウム化合物が好ましい。添加量は、0.01〜5wt%が好ましい。0.01wt%未満であると、緻密な焼結体を得ることが困難であるとともに、焼結体の熱伝導率が低下する。また、5wt%を超えると、窒化アルミニウム焼結体の粒界に焼結助剤が存在することになるので、腐食性雰囲気で使用する場合、この粒界に存在する焼結助剤がエッチングされ、脱粒やパーティクルの原因となる。更に、好ましくは焼結助剤の添加量は、1wt%以下である。1wt%以下であれば、粒界の3重点にも焼結助剤が存在しなくなるので、耐食性が向上する。
また、希土類元素化合物は、酸化物、窒化物、フッ化物、ステアリン酸化合物などが使用できる。この中で、酸化物は安価で入手が容易であり好ましい。また、ステアリン酸化合物は、有機溶剤との親和性が高いので、窒化アルミニウム原料粉末と焼結助剤などを有機溶剤で混合する場合には、混合性が高くなるので特に好適である。
次に、これら窒化アルミニウム原料粉末や焼結助剤粉末に、所定量の溶剤、バインダー、更には必要に応じて分散剤や邂逅剤を添加し、混合する。混合方法は、ボールミル混合や超音波による混合等が可能である。このような混合によって、原料スラリーを得ることができる。
得られたスラリーを成形し、焼結することによって窒化アルミニウム焼結体を得ることができる。その方法には、コファイアー法とポストメタライズ法の2種類の方法が可能である。
まず、ポストメタライズ法について説明する。前記スラリーをスプレードライアー等の手法によって、顆粒を作成する。この顆粒を所定の金型に挿入し、プレス成形を施す。この時、プレス圧力は、9.8MPa以上であることが望ましい。9.8MPa未満の圧力では、成形体の強度が充分に得られないことが多く、ハンドリングなどで破損し易くなる。
成形体の密度は、バインダーの含有量や焼結助剤の添加量によって異なるが、1.5g/cm以上であることが好ましい。1.5g/cm未満であると、原料粉末粒子間の距離が相対的に大きくなるので、焼結が進行しにくくなる。また、成形体密度は、2.5g/cm以下であることが好ましい。2.5g/cmを超えると、次工程の脱脂処理で成形体内のバインダーを充分除去することが困難となる。このため、前述のように緻密な焼結体を得ることが困難となる。
次に、前記成形体を非酸化性雰囲気中で加熱し、脱脂処理を行う。大気等の酸化性雰囲気で脱脂処理を行うと、AlN粉末の表面が酸化されるので、焼結体の熱伝導率が低下する。非酸化性雰囲気ガスとしては、窒素やアルゴンが好ましい。脱脂処理の加熱温度は、500℃以上、1000℃以下が好ましい。500℃未満の温度では、バインダーを充分除去することができないので、脱脂処理後の積層体中にカーボンが過剰に残存するので、その後の焼結工程での焼結を阻害する。また、1000℃を超える温度では、残存するカーボンの量が少なくなり過ぎるので、AlN粉末表面に存在する酸化被膜の酸素を除去する能力が低下し、焼結体の熱伝導率が低下する。
また、脱脂処理後の成形体中に残存する炭素量は、1.0wt%以下であることが好ましい。1.0wt%を超える炭素が残存していると、焼結を阻害するので、緻密な焼結体を得ることができない。
次いで、焼結を行う。焼結は、窒素やアルゴンなどの非酸化性雰囲気中で、1700〜2000℃の温度で行う。この時、使用する窒素などの雰囲気ガスに含有する水分は、露点で−30℃以下であることが好ましい。これ以上の水分を含有する場合、焼結時にAlNが雰囲気ガス中の水分と反応して酸窒化物が形成されるので、熱伝導率が低下する可能性がある。また、雰囲気ガス中の酸素量は、0.001vol%以下であることが好ましい。酸素量が多いと、AlNの表面が酸化して、熱伝導率が低下する可能性がある。
更に、焼結時に使用する治具は、窒化ホウ素(BN)成形体が好適である。このBN成形体は、前記焼結温度に対し充分な耐熱性を有するとともに、その表面に固体潤滑性があるので、焼結時に積層体が収縮する際の治具と積層体との間の摩擦を小さくすることができるので、歪みの少ない焼結体を得ることができる。
得られた焼結体は、必要に応じて加工を施す。次工程の導電ペーストをスクリーン印刷する場合、焼結体の表面粗さは、Raで5μm以下であることが好ましい。5μmを超えるとスクリーン印刷により回路形成した際に、パターンのにじみやピンホールなどの欠陥が発生しやすくなる。表面粗さはRaで1μm以下であればさらに好適である。
上記表面粗さを研磨加工する際には、焼結体の両面にスクリーン印刷する場合は当然であるが、片面のみにスクリーン印刷を施す場合でも、スクリーン印刷する面と反対側の面も研磨加工を施す方がよい。スクリーン印刷する面のみを研磨加工した場合、スクリーン印刷時には、研磨加工していない面で焼結体を支持することになる。その時、研磨加工していない面には突起や異物が存在することがあるので、焼結体の固定が不安定になり、スクリーン印刷で回路パターンがうまく描けないことがあるからである。
また、この時、両加工面の平行度は0.5mm以下であることが好ましい。平行度が0.5mmを超えるとスクリーン印刷時に導電ペーストの厚みのバラツキが大きくなることがある。平行度は0.1mm以下であれば特に好適である。さらに、スクリーン印刷する面の平面度は、0.5mm以下であることが好ましい。0.5mmを超える平面度の場合にも、導電ペーストの厚みのバラツキが大きくなることがある。平面度も0.1mm以下であれば特に好適である。
研磨加工を施した焼結体に、スクリーン印刷により導電ペーストを塗布し、電気回路の形成を行う。導電ペーストは、金属粉末と必要に応じて酸化物粉末と、バインダーと溶剤を混合することにより得ることができる。金属粉末は、セラミックスとの熱膨張係数のマッチングから、タングステンやモリブデンが好ましい。
また、AlNとの密着強度を高めるために、酸化物粉末を添加することもできる。酸化物粉末は、IIa族元素やIIIa族元素の酸化物やAl、SiOなどが好ましい。特に、酸化イットリウムはAlNに対する濡れ性が非常に良好であるので、好ましい。これらの酸化物の添加量は、0.1〜30wt%が好ましい。0.1wt%未満の場合、形成した電気回路である金属層とAlNとの密着強度が低下する。また30wt%を超えると、電気回路である金属層の電気抵抗値が高くなる。
導電ペーストの厚みは、乾燥後の厚みで、5μm以上、100μm以下であることが好ましい。厚みが5μm未満の場合は、電気抵抗値が高くなりすぎるとともに、密着強度も低下する。また、100μmを超える場合も、密着強度が低下する。
また、形成する回路パターンが、ヒータ回路(発熱体回路)の場合は、パターンの間隔は0.1mm以上とすることが好ましい。0.1mm未満の間隔では、発熱体に電流を流したときに、印加電圧及び温度によっては漏れ電流が発生し、ショートする。特に、500℃以上の温度で使用する場合には、パターン間隔は1mm以上とすることが好ましく、3mm以上であれば更に好ましい。
次に、導電ペーストを脱脂した後、焼成する。脱脂は、窒素やアルゴン等の非酸化性雰囲気中で行う。脱脂温度は500℃以上が好ましい。500℃未満では、導電ペースト中のバインダーの除去が不十分で金属層内にカーボンが残留し、焼成したときに金属の炭化物を形成するので、金属層の電気抵抗値が高くなる。
焼成は、窒素やアルゴンなどの非酸化性雰囲気中で、1500℃以上の温度で行うのが好適である。1500℃未満の温度では、導電ペースト中の金属粉末の粒成長が進行しないので、焼成後の金属層の電気抵抗値が高くなり過ぎる。また、焼成温度はセラミックスの焼結温度を超えない方がよい。セラミックスの焼結温度を超える温度で導電ペーストを焼成すると、セラミックス中の含有する焼結助剤などが揮散しはじめ、更には導電ペースト中の金属粉末の粒成長が促進されてセラミックスと金属層との密着強度が低下する。
次に、形成した金属層の絶縁性を確保するために、金属層の上に絶縁性コートを形成することができる。絶縁性コートの材質は、電気回路との反応性が小さく、AlNとの熱膨張係数差が、5.0×10−6/K以下であれば特に制約はない。例えば、結晶化ガラスやAlN等が使用できる。これらの材料を例えばペースト状にして、所定の厚みのスクリーン印刷を行い、必要に応じて脱脂を行った後、所定の温度で焼成することにより形成することができる。
この時、添加する焼結助剤量は、0.01wt%以上であることが好ましい。0.01wt%未満では、絶縁性コートが緻密化せず、金属層の絶縁性を確保することが困難となる。また、焼結助剤量は20wt%を超えないことが好ましい。20wt%を超えると、過剰の焼結助剤が金属層中に浸透するので、金属層の電気抵抗値が変化してしまうことがある。塗布する厚みに特に制限はないが、5μm以上であることが好ましい。5μm未満では、絶縁性を確保することが困難となるからである。
また、導電ペーストとして、銀やパラジウム、白金などの混合物や合金を使用することも可能である。これらの金属は、銀の含有量に対してパラジウムや白金を添加することによって、導体の体積抵抗率が増加するため、回路パターンに応じてその添加量を調整すればよい。またこれらの添加物は回路パターン間のマイグレーションを防止する効果があるため、銀100重量部に対して、0.1重量部以上添加することが好ましい。
また、導電ペーストとして、NiとCrの混合物や合金を使用することも可能である。特に、NiにCrを20重量%程度添加することにより、電気抵抗が高く、耐熱性や耐食性に優れた発熱体を形成することができる。コストを下げるために、Feを25重量%まで添加したり、加工性を増すために、Mnを1重量%添加してもよい。
これらの金属粉末に、AlNとの密着性を確保するために、金属酸化物を添加することが好ましい。例えば酸化アルミニウムや酸化ケイ素、酸化銅、酸化ホウ素、酸化亜鉛、酸化鉛、希土類酸化物、遷移金属元素酸化物、アルカリ土類金属酸化物などを添加することができる。添加量としては、0.1wt%以上50wt%以下が好ましい。含有量がこれより少ないと、窒化アルミニウムとの密着性が低下するため好ましくない。また、含有量がこれより多いと、銀等の金属成分の焼結が阻害されるため好ましくない。
これら金属粉末と無機物の粉末を混合し、更に有機溶剤やバインダーを添加し、ペースト状にし、上記同様スクリーン印刷により回路形成することができる。この場合、形成した回路パターンに対して、窒素などの不活性ガス雰囲気中もしくは大気中にて700℃から1000℃の温度範囲にて焼成する。
更にこの場合、回路間の絶縁を確保するために、結晶化ガラスやグレーズガラス、有機樹脂などを塗布し、焼成、もしくは硬化させることで絶縁層を形成することができる。ガラスの種類としては硼珪酸ガラス、酸化鉛、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ケイ素、などが使用できる。これら粉末に有機溶剤やバインダーを添加し、ペースト状にし、スクリーン印刷により塗布する。塗布する厚みに特に制限はないが、5μm以上であることが好ましい。5μm未満では、絶縁性を確保することが困難となるからである。また焼成温度としては、上記回路形成時の温度より低温であることが好ましい。上記回路焼成時より高い温度で焼成すると、回路パターンの抵抗値が大きく変化するため好ましくない。
次に、必要に応じて更にセラミックス基板を積層することができる。積層は、接合剤を介して行うのが良い。接合剤は、酸化アルミニウム粉末や窒化アルミニウム粉末に、IIa族元素化合物やIIIa族元素化合物とバインダーや溶剤を加え、ペースト化したものを接合面にスクリーン印刷等の手法で塗布する。塗布する接合剤の厚みに特に制約はないが、5μm以上であることが好ましい。5μm未満の厚みでは、接合層にピンホールや接合ムラ等の接合欠陥が生じやすくなる。
接合剤を塗布したセラミックス基板を、非酸化性雰囲気中、500℃以上の温度で脱脂する。その後、積層するセラミックス基板を重ね合わせ、所定の荷重を加え、非酸化性雰囲気中で加熱することにより、セラミックス基板同士を接合する。荷重は、5kPa以上であることが好ましい。5kPa未満の荷重では、充分な接合強度が得られないか、もしくは前記接合欠陥が生じやすい。
接合するための加熱温度は、セラミックス基板同士が接合層を介して十分密着する温度であれば、特に制約はないが、1500℃以上であることが好ましい。1500℃未満では、十分な接合強度が得られにくく、接合欠陥を生じやすい。前記脱脂ならびに接合時の非酸化性雰囲気は、窒素やアルゴンなどを用いることが好ましい。
以上のようにして、ウェハ保持体となるセラミックス積層焼結体を得ることができる。なお、電気回路は、導電ペーストを用いずに、例えば、ヒータ回路であれば、モリブデン線(コイル)、静電吸着用電極やRF電極などの場合には、モリブデンやタングステンのメッシュ(網状体)を用いることも可能である。
この場合、AlN原料粉末中に上記モリブデンコイルやメッシュを内蔵させ、ホットプレス法により作製することができる。ホットプレスの温度や雰囲気は、前記AlNの焼結温度、雰囲気に準ずればよいが、ホットプレス圧力は、0.98MPa以上加えることが望ましい。0.98MPa未満では、モリブデンコイルやメッシュとAlNの間に隙間が生じることがあるので、ヒータの性能が出なくなることがある。
次に、コファイアー法について説明する。前述した原料スラリーをドクターブレード法によりシート成形する。シート成形に関して特に制約はないが、シートの厚みは、乾燥後で3mm以下が好ましい。シートの厚みが3mmを超えると、スラリーの乾燥収縮量が大きくなるので、シートに亀裂が発生する確率が高くなる。
上述したシート上に所定形状の電気回路となる金属層を、導体ペーストをスクリーン印刷などの手法により塗布することにより形成する。導電ペーストは、ポストメタライズ法で説明したものと同じものを用いることができる。ただし、コファイアー法では、導電ペーストに酸化物粉末を添加しなくても支障はない。
次に、回路形成を行ったシート及び回路形成をしていないシートを積層する。積層の方法は、各シートを所定の位置にセットし、重ね合わせる。この時、必要に応じて各シート間に溶剤を塗布しておく。重ね合わせた状態で、必要に応じて加熱する。加熱する場合、加熱温度は、150℃以下であることが好ましい。これを超える温度に加熱すると、積層したシートが大きく変形する。そして、重ね合わせたシートに圧力を加えて一体化する。加える圧力は、1〜100MPaの範囲が好ましい。1MPa未満の圧力では、シートが充分に一体化せず、その後の工程中に剥離することがある。また、100MPaを超える圧力を加えると、シートの変形量が大きくなりすぎる。
この積層体を、前述のポストメタライズ法と同様に、脱脂処理並びに焼結を行う。脱脂処理や焼結の温度や、炭素量等はポストメタライズ法と同じである。前述した、導電ペーストをシートに印刷する際に、複数のシートにそれぞれヒータ回路や静電吸着用電極等を印刷し、それらを積層することで、複数の電気回路を有する通電発熱ヒータを容易に作成することも可能である。このようにして、セラミックス保持部となるセラミックス積層焼結体を得ることができる。
なお、発熱体回路などの電気回路が、セラミックス積層体の最外層に形成されている場合は、電気回路の保護と絶縁性の確保のために、前述のポストメタライズ法と同様に、電気回路の上に絶縁性コートを形成することができる。
得られたセラミックス積層焼結体は、必要に応じて加工を施す。通常、焼結した状態では、半導体製造装置で要求される精度に入らないことが多い。加工精度は、例えば、被処理物搭載面の平面度は0.5mm以下が好ましく、さらには0.1mm以下が特に好ましい。平面度が0.5mmを超えると、被処理物とセラミックス保持部との間に隙間が生じやすくなり、セラミックスヒータの熱が被処理物に均一に伝わらなくなり、被処理物の温度ムラが発生しやすくなる。
また、被処理物保持面の面粗さは、Raで5μm以下が好ましい。Raで5μmを超えると、セラミックス保持部と被処理物との摩擦によって、AlNの脱粒が多くなることがある。この時、脱粒した粒子はパーティクルとなり、被処理物上への成膜やエッチングなどの処理に対して悪影響を与えることになる。さらに、表面粗さは、Raで1μm以下であれば、好適である。
以上のようにして、セラミックス保持部を作製することができる。さらに、このセラミックス保持部に支持体を取り付ける。支持体の材質は、セラミックス保持部のセラミックスの熱膨張係数と大きく違わない熱膨張係数のものであれば特に制約はないが、セラミックス保持部との熱膨張係数の差が5×10−6/K以下であることが好ましい。
熱膨張係数の差が、5×10−6/Kを超えると、取付時にセラミックス保持部と支持体の接合部付近にクラックなどが発生したり、接合時にクラックが発生しなくても、繰り返し使用しているうちに接合部に熱サイクルが加わり、割れやクラックが発生することがある。例えば、セラミックス保持部がAlNの場合、支持体の材質は、AlNが最も好適であるが、窒化珪素や炭化珪素あるいはムライト等が使用できる。
取付は、接合層を介して接合する。接合層の成分は、AlN及びAl並びに希土類酸化物からなることが好ましい。これらの成分は、セラミックス保持部や支持体の材質であるAlNなどのセラミックスと濡れ性が良好であるので、接合強度が比較的高くなり、また接合面の気密性も得られやすいので好ましい。
接合する支持体並びにセラミックス保持部それぞれの接合面の平面度は0.5mm以下であることが好ましい。これを超えると接合面に隙間が生じやすくなり、十分な気密性を持つ接合を得ることが困難となる。平面度は0.1mm以下がさらに好適である。なお、セラミックス保持部の接合面の平面度は0.02mm以下であればさらに好適である。また、それぞれの接合面の面粗さは、Raで5μm以下であることが好ましい。これを超える面粗さの場合、やはり接合面に隙間が生じやすくなる。面粗さは、Raで1μm以下がさらに好適である。
次に、セラミックス保持部に電極を取り付ける。取付は、公知の手法で行うことができる。例えば、セラミックス保持部の被処理物保持面と反対側から電気回路までザグリ加工を施し、電気回路にメタライズを施すかあるいはメタライズなしで直接活性金属ろうを用いて、モリブデンやタングステン等の電極を接続すればよい。その後必要に応じて電極にメッキを施し、耐酸化性を向上させることができる。このようにして半導体製造装置用保持体を作製することができる。
また、本発明の半導体製造装置用保持体を半導体装置に組み込んで、半導体ウェハを処理することができる。本発明の半導体製造装置用保持体は、セラミックス保持部や支持体の割損トラブルが少なく、品質の優れた半導体や液晶を製造することができる。
99.5重量部の窒化アルミニウム粉末と0.5重量部のY粉末を混合し、ポリビニルブチラールをバインダー、ジブチルフタレートを溶剤として、それぞれ10重量部、5重量部混合して、スプレードライにより造粒し、顆粒を作成した。この顆粒を、一軸プレスにより、焼結、加工後に直径350mm、厚み5mmとなるように、2枚成形した。
99.5重量部の窒化アルミニウム粉末と0.5重量部のY粉末を混合し、ポリビニルブチラールをバインダー、ジブチルフタレートを溶剤として、それぞれ10重量部、5重量部混合し、さらに可塑剤と分散剤を混合し、スプレードライにより造粒し、顆粒を作成した。この顆粒を、焼結、加工後に外径60mm、内径54mm、長さ280mmのAlN支持体となるように、パイプ形状に押出し成形した。また、なお、窒化アルミニウム粉末は、平均粒径0.6μm、比表面積3.4m/gのものを使用した。
いずれの成形体も、窒素雰囲気中で900℃にて脱脂を行い、窒素雰囲気中で1900℃、5時間の条件で焼結を行った。得られた焼結体の熱伝導率は、180W/mKであった。なお、焼結後、被処理物保持面はRaで1μm以下に、支持体接合面はRaで5μm以下になるよう研磨加工を施した。また外径も仕上加工を行った。
平均粒径が2.0μmのW粉末を100重量部として、Yを1重量部と、5重量部のバインダーであるエチルセルロースと、溶剤としてブチルカルビトールを用いてWペーストを作製した。混合には雷かい機と三本ロールを用いた。このWペーストをスクリーン印刷で、前記直径350mmのAlN焼結体上に、ヒータ回路パターンを印刷した。これを窒素雰囲気中で900℃にて脱脂し、窒素雰囲気中1850℃で1時間加熱して焼き付けた。
ヒータ回路を印刷していないもう1枚の直径350mmのAlN焼結体に、エチレンセルロース系のバインダーを添加、混錬した接合用のガラスを塗布し、窒素雰囲気中900℃で脱脂した。前記ヒータ回路を形成した面と、ガラスを塗布した面とをあわせて、ずれ防止のために、0.5MPaの荷重をかけて、1800℃で2時間加熱して、接合した。
被処理物保持面の反対側の面から、前記ヒータ回路までザグリ加工を行い、ヒータ回路を一部露出させた。AlN支持体の片端面に、接合用のY系ガラスを塗布し、前記電極と引出線が内部に入るようにセットし、ずれ防止のために5kPaの荷重をかけて、1770℃で1時間加熱して接合した。前記露出したヒータ回路部にW製の電極を活性金属ろうを用いて850℃で直接接合し、系外に電気的に接続される引出線を接合し、セラミックス保持部と支持体とからなる半導体製造装置用保持体を作成した。
このような半導体製造装置用保持体を10台作成した。図1に示すように、表1に示す材質の、外径60mm、内径54mm、厚み20mmのリング8を介してチャンバーにクランプ固定した。なお、AlNは、Siの添加量を調整して、表1に示す熱伝導率のものとした。
これらの保持体のセラミックス保持部が700℃になるように加熱し、均熱性を測定した。均熱性の測定は、直径300mmのウェハ温度計を被処理物保持面に搭載し、その温度分布を測定した。その結果を表1に示す。表1には、リング材質の熱伝導率もあわせて示す。なお、リング材質が同じであれば、10台の半導体製造装置用保持体で均熱性に差はなかった。
Figure 2005317749
表1から判るように、支持体の熱伝導率(180W/mK)よりも熱伝導率の低い材料を介して支持体とチャンバーを接触させるようにすると、均熱性が良くなる。熱伝導率が30W/mKよりも低い熱伝導率の低い材料にすれば、均熱性は特に優れることが判る。
更に、セラミックス保持部が700℃になるように加熱し、その後、加熱を止め、室温(25℃)まで冷却した。再度、700℃まで加熱し、室温まで冷却するというサイクルを500回繰り返す加熱サイクル試験を行った。加熱サイクル試験後、10台の保持体のセラミックス保持部と支持体との接合部を実体顕微鏡で観察したが、全ての保持体にクラックなどの異常は全くなかった。
比較のために、10台の保持体を、図3に示すように、支持体をO−リング9を介してチャンバーに気密にシールした。支持体内部は、チャンバー外と同じ雰囲気の大気雰囲気とした。同様に、700℃に加熱して均熱性を測定したところ、いずれの保持体も、700℃±0.9%であった。また、同様に500回の繰り返しテストを行ったところ、10台中3台は、保持部と支持体の接合部で、完全に破壊した。残る7台の保持体の保持部と支持体との接合部を、実体顕微鏡で観察したところ、4台に微小クラックが観察された。
支持体の長さを20mm長い300mmとしたこと以外は実施例1と同様の保持体を作成した。図2に示すように、チャンバーの支持体が接触する部分を、熱伝導率が8W/mKであるマンガン(Mn)製の板にし、実施例1と同様にクランプ固定した。実施例1と同様にして、700℃での均熱性を測定したところ、±0.21%であった。
また、実施例1と同様に室温から700℃までの加熱サイクル試験を500回行ったところ、いずれの保持体でも保持部と支持体の接合部にクラックなどの異常は発生しなかった。
実施例1のNo.1において、ムライト/アルミナと支持体との間に、B−Si系のガラスプリフォームを挟み込み、ずれ防止のために5kPaの荷重をかけて、750℃で1時間加熱して、ムライト/アルミナと支持体とを接合した。これ以外は、実施例1と同様にして、700℃での均熱性とサイクル試験を実施した。その結果、均熱性は、±0.17%であり、500回のサイクル試験後に、保持部と支持体の接合部にクラックなどの異常は発生しなかった。
実施例1のNo.1において、ムライト/アルミナのリングの表面に、Alは溶射で、AlNはCVDでコーティングした。コーティングの厚みは、いずれも20μmである。これ以外は、実施例2と同様にして、700℃での均熱性とサイクル試験を実施した。その結果、いずれのコーティングを施した保持体の均熱性は、±0.15%で実施例1のNo.1と同じであり、500回のサイクル試験後に、保持部と支持体の接合部にクラックなどの異常は発生しなかった。
また、コーティングを施したリングを、CFとOのガスを150Wのマイクロ波で励起したプラズマ中に曝して、耐腐食性の試験を行った。その結果、腐食量は、コーティングを施さないムライト/アルミナでは、10μm/hであったが、Alをコーティングすると、0.2μm/hとなり、AlNをコーティングすると、0.1μm/hと、耐腐食性が大幅に向上することが確認できた。
100重量部のSiC粉末と、1.0重量部の炭化ホウ素(BC)と1.0重量部の炭素(C)粉末を混合し、ポリビニルブチラールをバインダー、ジブチルフタレートを溶剤として、それぞれ10重量部、5重量部混合して、スプレードライにより顆粒を作成した。この顆粒を、一軸プレスにより、焼結、加工後に直径350mm、厚み5mmとなるように、2枚成形した。
100重量部のSiC粉末と、1.0重量部の炭化ホウ素(BC)と1.0重量部の炭素(C)粉末を混合し、ポリビニルブチラールをバインダー、ジブチルフタレートを溶剤として、それぞれ10重量部、5重量部混合し、さらに可塑剤と分散剤を混合し、スプレードライにより造粒し、顆粒を作成した。この顆粒を、焼結、加工後に外径60mm、内径54mm、長さ300mmのSiC支持体となるように、パイプ形状に押出し成形した。
いずれの成形体も、アルゴン雰囲気中で800℃にて脱脂を行い、アルゴン雰囲気中で2000℃、6時間の条件で焼結を行った。得られた焼結体の熱伝導率は、150W/mKであった。なお、焼結後、被処理物保持面はRaで1μm以下に、支持体接合面はRaで5μm以下になるよう研磨加工を施した。また外径も仕上加工を行った。
Ag−Pd粉末を100重量部として、Y粉末を1重量部と、5重量部のバインダーであるエチルセルロースと、溶剤としてブチルカルビトールを用いてAg−Pdペーストを作製した。混合にはポットミルと三本ロールを用いた。このAg−Pdペーストをスクリーン印刷で、前記直径350mmのSiC焼結体上に、ヒータ回路パターンを印刷した。これを大気中で500℃にて脱脂し、大気中850℃で1時間加熱して焼き付けた。
ヒータ回路を印刷していないもう1枚の直径350mmのSiC焼結体に、エチレンセルロース系のバインダーを添加、混錬した接合用のB−Si系ガラスを塗布し、大気中500℃で脱脂した。前記ヒータ回路を形成した面と、ガラスを塗布した面とをあわせて、ずれ防止のために、0.5MPaの荷重をかけて、750℃で1時間加熱して、接合した。
被処理物保持面の反対側の面から、前記ヒータ回路までザグリ加工を行い、ヒータ回路を一部露出させた。露出したヒータ回路部にW製の電極を活性金属ろうを用いて直接接合し、系外に電気的に接続される引出線を接合し、セラミックス保持部を作成した。
SiC支持体の片端面に、接合用のB−Si系ガラスを塗布し、前記電極と引出線が内部に入るようにセットし、ずれ防止のために5kPaの荷重をかけて、750℃で1時間加熱して接合し、半導体製造装置用保持体を作成した。
図1に示すように、半導体製造装置用保持体を半導体製造装置のチャンバー10内に、ムライト/アルミナ製のリングを介してクランプ固定し、チャンバーの底部に載置した。クランプ固定しているだけなので、チャンバーに対し、支持体の端部は、径方向に自由に熱膨張や熱収縮することができる。
このような半導体製造装置用保持体を10台作成した。実施例1と同様に、700℃の均熱性を測定した。その結果、いずれの保持体でも、700℃±0.50%であった。また、実施例1と同様に、サイクル試験をしたところ、全ての保持体にクラックなどの異常は全くなかった。
100重量部のAl粉末と、1.0重量部の酸化マグネシウム(MgO)粉末を混合し、ポリビニルブチラールをバインダー、ジブチルフタレートを溶剤として、それぞれ10重量部、5重量部混合して、スプレードライにより顆粒を作成した。この顆粒を、一軸プレスにより、焼結、加工後に直径350mm、厚み5mmとなるように、2枚成形した。
100重量部のAl粉末と、1.0重量部の酸化マグネシウム(MgO)粉末を混合し、ポリビニルブチラールをバインダー、ジブチルフタレートを溶剤として、それぞれ10重量部、5重量部混合し、さらに可塑剤と分散剤を混合し、スプレードライにより造粒し、顆粒を作成した。この顆粒を、焼結、加工後に外径60mm、内径54mm、長さ300mmのAl支持体となるように、パイプ形状に押出し成形した。
いずれの成形体も、大気中で500℃にて脱脂を行い、大気中で1550℃、6時間の条件で焼結を行った。得られた焼結体の熱伝導率は、28W/mKであった。なお、焼結後、被処理物保持面はRaで1μm以下に、支持体接合面はRaで5μm以下になるよう研磨加工を施した。また外径も仕上加工を行った。
Ag−Pd粉末を100重量部として、Y粉末を1重量部と、5重量部のバインダーであるエチルセルロースと、溶剤としてブチルカルビトールを用いてAg−Pdペーストを作製した。混合にはポットミルと三本ロールを用いた。このAg−Pdペーストをスクリーン印刷で、前記直径350mmのAl焼結体上に、ヒータ回路パターンを印刷した。これを大気中で500℃にて脱脂し、大気中850℃で1時間加熱して焼き付けた。
ヒータ回路を印刷していないもう1枚の直径350mmのAl焼結体に、エチレンセルロース系のバインダーを添加、混錬した接合用のB−Si系ガラスを塗布し、大気中500℃で脱脂した。前記ヒータ回路を形成した面と、ガラスを塗布した面とをあわせて、ずれ防止のために、0.5MPaの荷重をかけて、750℃で1時間加熱して、接合した。
被処理物保持面の反対側の面から、前記ヒータ回路までザグリ加工を行い、ヒータ回路を一部露出させた。露出したヒータ回路部にW製の電極を活性金属ろうを用いて直接接合し、系外に電気的に接続される引出線を接合し、セラミックス保持部を作成した。
Al支持体の片端面に、接合用のB−Si系ガラスを塗布し、前記電極と引出線が内部に入るようにセットし、ずれ防止のために5kPaの荷重をかけて、750℃で1時間加熱して接合し、半導体製造装置用保持体を作成した。
図1に示すように、半導体製造装置用保持体を半導体製造装置のチャンバー10内に、ムライト/アルミナ製のリングを介してクランプ固定し、チャンバーの底部に載置した。クランプ固定しているだけなので、チャンバーに対し、支持体の端部は、径方向に自由に熱膨張や熱収縮することができる。
このような半導体製造装置用保持体を10台作成した。実施例1と同様に、700℃の均熱性を測定した。その結果、いずれの保持体でも、700℃±0.90%であった。また、実施例1と同様に、サイクル試験をしたところ、全ての保持体にクラックなどの異常は全くなかった。
100重量部のSi粉末と、1.0重量部のY粉末を混合し、ポリビニルブチラールをバインダー、ジブチルフタレートを溶剤として、それぞれ10重量部、5重量部混合して、スプレードライにより顆粒を作成した。この顆粒を、一軸プレスにより、焼結、加工後に直径350mm、厚み5mmとなるように、2枚成形した。
100重量部のSi粉末と、1.0重量部のY粉末を混合し、ポリビニルブチラールをバインダー、ジブチルフタレートを溶剤として、それぞれ10重量部、5重量部混合し、さらに可塑剤と分散剤を混合し、スプレードライにより造粒し、顆粒を作成した。この顆粒を、焼結、加工後に外径60mm、内径54mm、長さ300mmのSi支持体となるように、パイプ形状に押出し成形した。
いずれの成形体も、窒素雰囲気中で800℃にて脱脂を行い、窒素雰囲気中で1650℃、4時間の条件で焼結を行った。得られた焼結体の熱伝導率は、40W/mKであった。なお、焼結後、被処理物保持面はRaで1μm以下に、支持体接合面はRaで5μm以下になるよう研磨加工を施した。また外径も仕上加工を行った。
Ag−Pd粉末を100重量部として、Y粉末を1重量部と、5重量部のバインダーであるエチルセルロースと、溶剤としてブチルカルビトールを用いてAg−Pdペーストを作製した。混合にはポットミルと三本ロールを用いた。このAg−Pdペーストをスクリーン印刷で、前記直径350mmのSi焼結体上に、ヒータ回路パターンを印刷した。これを大気中で500℃にて脱脂し、大気中850℃で1時間加熱して焼き付けた。
ヒータ回路を印刷していないもう1枚の直径350mmのSi焼結体に、エチレンセルロース系のバインダーを添加、混錬した接合用のB−Si系ガラスを塗布し、大気中500℃で脱脂した。前記ヒータ回路を形成した面と、ガラスを塗布した面とをあわせて、ずれ防止のために、0.5MPaの荷重をかけて、750℃で1時間加熱して、接合した。
被処理物保持面の反対側の面から、前記ヒータ回路までザグリ加工を行い、ヒータ回路を一部露出させた。露出したヒータ回路部にW製の電極を活性金属ろうを用いて直接接合し、系外に電気的に接続される引出線を接合し、セラミックス保持部を作成した。
Si支持体の片端面に、接合用のB−Si系ガラスを塗布し、前記電極と引出線が内部に入るようにセットし、ずれ防止のために5kPaの荷重をかけて、750℃で1時間加熱して接合し、半導体製造装置用保持体を作成した。
図1に示すように、半導体製造装置用保持体を半導体製造装置のチャンバー10内に、ムライト/アルミナ製のリングを介してクランプ固定し、チャンバーの底部に載置した。クランプ固定しているだけなので、チャンバーに対し、支持体の端部は、径方向に自由に熱膨張や熱収縮することができる。
このような半導体製造装置用保持体を10台作成した。実施例1と同様に、700℃の均熱性を測定した。その結果、いずれの保持体でも、700℃±0.70%であった。また、実施例1と同様に、サイクル試験をしたところ、全ての保持体にクラックなどの異常は全くなかった。
実施例5の、Ag−PdをPt、Ni−Cr、Moに代えたこと以外は、実施例5と同様に、半導体製造装置用保持体を各々10台作成した。ただし、Moの場合は、脱脂を窒素中800℃、焼き付けを窒素中1750℃にした。実施例5と同様に、700℃での均熱性を測定したところ、実施例5と同様±0.50%であった。また、実施例5と同様に、サイクル試験をしたところ、全ての保持体にクラックなどの異常は全くなかった。
本発明によれば、セラミックス保持部と支持体とが気密に接合されており、支持体とチャンバーが支持体より熱伝導率の低い材料を介して接触している、あるいは支持体と接触するチャンバー部分が支持体より熱伝導率の低い材料で構成されているので、支持体の温度勾配を大きく変化させ、セラミックス保持部と支持体との接合部にかかる温度勾配を低減し、加熱時に、セラミックス保持部と支持体との接合部に過度の応力がかかることがないので、セラミックス保持部や支持体の破損の可能性を少なくすることができる。また、熱伝導率の低い材料を介しているので、発熱体で発生した熱がチャンバー側に逃げにくいので、セラミックス保持部の被処理物保持面の均熱性が向上する。このような保持体を搭載した半導体製造装置は、従来の装置よりもセラミックス保持部や支持体の破損のトラブルが少なく、半導体や液晶の特性や歩留り、信頼性あるいは集積度の向上が図れる。
本発明の半導体製造装置用保持体の断面構造の一例を示す。 本発明の半導体製造装置用保持体の断面構造の他の一例を示す。 従来の半導体製造装置用保持体の断面構造を示す。
符号の説明
1 セラミックス保持部
2 支持体
3 発熱体
4 電極
5 貫通孔
6 接合部
7 クランプ
8 低熱伝導部材
9 O−リング
10 チャンバー
11 被処理物

Claims (10)

  1. 半導体製造装置のチャンバー内に設置され、被処理物を保持するセラミックス保持部と、該保持部を支持する中空の支持体とを有する半導体製造装置用保持体において、前記セラミックス保持部と前記支持体とは気密に接合されるとともに、前記支持体と前記チャンバーとは前記支持体よりも熱伝導率の低い材料を介して接触していることを特徴とする半導体製造装置用保持体。
  2. 半導体製造装置のチャンバー内に設置され、被処理物を保持するセラミックス保持部と、該保持部を支持する中空の支持体とを有する半導体製造装置用保持体において、前記セラミックス保持部と前記支持体とは気密に接合されるとともに、前記支持体と前記チャンバーとは接触しており、該チャンバーの前記支持体が接触している部分が前記支持体よりも熱伝導率の低い材料で構成されていることを特徴とする半導体製造装置用保持体。
  3. 前記支持体と、支持体よりも熱伝導率の低い材料とが、接合されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体製造装置用保持体。
  4. 前記支持体よりも熱伝導率の低い材料の熱伝導率が、30W/mK以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体製造装置用保持体。
  5. 前記支持体よりも熱伝導率の低い材料が、ムライト、ムライト/アルミナ、アルミナ、ステンレスから選ばれる1種以上の材料からなることを特徴とする請求項4に記載の半導体製造装置用保持体。
  6. 前記支持体よりも熱伝導率の低い材料の表面に、耐腐食性のコーティングを施したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の半導体製造装置用保持体。
  7. 前記耐腐食性のコーティングの材質が、アルミナあるいは窒化アルミニウムであることを特徴とする請求項6に記載の半導体製造装置用保持体。
  8. 前記セラミックス保持部の主成分が、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウムから選ばれた1種類以上の材料であることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の半導体製造装置用保持体。
  9. 前記セラミックス保持部には、発熱体が形成されており、該発熱体の主成分が、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、白金(Pt)、銀(Ag)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)から選ばれる1種以上の材質であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の半導体製造装置用保持体。
  10. 請求項1乃至9のいずれかに記載の半導体製造装置用保持体を搭載した半導体製造装置。





JP2004133623A 2004-04-28 2004-04-28 半導体製造装置用保持体及びそれを搭載した半導体製造装置 Pending JP2005317749A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004133623A JP2005317749A (ja) 2004-04-28 2004-04-28 半導体製造装置用保持体及びそれを搭載した半導体製造装置
US11/114,867 US20050253285A1 (en) 2004-04-28 2005-04-26 Supporting unit for semiconductor manufacturing device and semiconductor manufacturing device with supporting unit installed
TW094113769A TWI413438B (zh) 2004-04-28 2005-04-28 半導體製造裝置用之保持單元、及裝載有該保持單元之半導體製造裝置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004133623A JP2005317749A (ja) 2004-04-28 2004-04-28 半導体製造装置用保持体及びそれを搭載した半導体製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005317749A true JP2005317749A (ja) 2005-11-10

Family

ID=35308652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004133623A Pending JP2005317749A (ja) 2004-04-28 2004-04-28 半導体製造装置用保持体及びそれを搭載した半導体製造装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20050253285A1 (ja)
JP (1) JP2005317749A (ja)
TW (1) TWI413438B (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006339637A (ja) * 2005-06-02 2006-12-14 Ngk Insulators Ltd 基板処理装置
JP2009094138A (ja) * 2007-10-04 2009-04-30 Sei Hybrid Kk ウエハ保持体および半導体製造装置
JP2011176064A (ja) * 2010-02-24 2011-09-08 Sumitomo Electric Ind Ltd ウェハ保持体
JP2012502478A (ja) * 2008-09-04 2012-01-26 モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ インコーポレイテッド 調整可能な電気抵抗率を有するウェーハ処理装置
WO2016117424A1 (ja) * 2015-01-20 2016-07-28 日本碍子株式会社 シャフト端部取付構造
WO2017115599A1 (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 日本特殊陶業株式会社 セラミックス部材
WO2022075093A1 (ja) * 2020-10-07 2022-04-14 京セラ株式会社 クランプ用治具および洗浄装置
KR20230039247A (ko) * 2021-09-14 2023-03-21 주식회사 케이에스엠컴포넌트 반도체 제조 장치용 가열 장치

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20080193320A1 (en) * 2007-02-09 2008-08-14 Burgess-Norton, Mfg. Co., Inc. Manufacture and measuring of automotive components
KR101525634B1 (ko) * 2009-03-30 2015-06-03 엔지케이 인슐레이터 엘티디 세라믹 히터 및 그 제조 방법
JP2013008949A (ja) * 2011-05-26 2013-01-10 Hitachi Kokusai Electric Inc 基板載置台、基板処理装置及び半導体装置の製造方法
US10276410B2 (en) * 2011-11-25 2019-04-30 Nhk Spring Co., Ltd. Substrate support device
US9153463B2 (en) 2011-11-25 2015-10-06 Nhk Spring Co., Ltd. Substrate support device
KR102226887B1 (ko) * 2012-02-29 2021-03-12 오아시스 머티리얼 코포레이션 천이 액체상, 알루미늄 질화물 부품의 무가압 연결
CN107546147A (zh) * 2016-06-27 2018-01-05 北京北方华创微电子装备有限公司 加热腔室及半导体加工设备
CN108962780A (zh) * 2017-05-19 2018-12-07 北京北方华创微电子装备有限公司 加热装置和工艺腔室
US20190371577A1 (en) * 2018-05-31 2019-12-05 Applied Materials, Inc. Extreme uniformity heated substrate support assembly
US20210265189A1 (en) * 2018-09-28 2021-08-26 Kyocera Corporation Ceramic structure and wafer system
JP7370201B2 (ja) * 2019-09-20 2023-10-27 株式会社Screenホールディングス 基板処理装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08222619A (ja) * 1995-02-14 1996-08-30 Toshiba Corp 半導体製造装置
WO2000060658A1 (fr) * 1999-04-06 2000-10-12 Tokyo Electron Limited Electrode, etage de tranche, dispositif a plasma, et procede de fabrication d'une electrode et d'un etage de tranche
JP3398936B2 (ja) * 1999-04-09 2003-04-21 日本エー・エス・エム株式会社 半導体処理装置
JP4444437B2 (ja) * 2000-03-17 2010-03-31 キヤノンアネルバ株式会社 プラズマ処理装置
JP4744671B2 (ja) * 2000-05-22 2011-08-10 東京エレクトロン株式会社 枚葉式処理装置
JP4331427B2 (ja) * 2001-10-03 2009-09-16 住友電気工業株式会社 半導体製造装置に使用される給電用電極部材
JP3791432B2 (ja) * 2002-02-27 2006-06-28 住友電気工業株式会社 半導体製造用加熱装置
US6677167B2 (en) * 2002-03-04 2004-01-13 Hitachi High-Technologies Corporation Wafer processing apparatus and a wafer stage and a wafer processing method
JP4311910B2 (ja) * 2002-04-15 2009-08-12 住友電気工業株式会社 半導体製造装置用保持体
US7175737B2 (en) * 2002-04-16 2007-02-13 Canon Anelva Corporation Electrostatic chucking stage and substrate processing apparatus
JP3832409B2 (ja) * 2002-09-18 2006-10-11 住友電気工業株式会社 ウエハー保持体及び半導体製造装置

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4672597B2 (ja) * 2005-06-02 2011-04-20 日本碍子株式会社 基板処理装置
JP2006339637A (ja) * 2005-06-02 2006-12-14 Ngk Insulators Ltd 基板処理装置
JP2009094138A (ja) * 2007-10-04 2009-04-30 Sei Hybrid Kk ウエハ保持体および半導体製造装置
JP2012502478A (ja) * 2008-09-04 2012-01-26 モメンティブ パフォーマンス マテリアルズ インコーポレイテッド 調整可能な電気抵抗率を有するウェーハ処理装置
JP2011176064A (ja) * 2010-02-24 2011-09-08 Sumitomo Electric Ind Ltd ウェハ保持体
US10388560B2 (en) 2015-01-20 2019-08-20 Ngk Insulators, Ltd. Shaft-end mounting structure
WO2016117424A1 (ja) * 2015-01-20 2016-07-28 日本碍子株式会社 シャフト端部取付構造
JP6085073B2 (ja) * 2015-01-20 2017-02-22 日本碍子株式会社 シャフト端部取付構造
JPWO2016117424A1 (ja) * 2015-01-20 2017-04-27 日本碍子株式会社 シャフト端部取付構造
CN107078093A (zh) * 2015-01-20 2017-08-18 日本碍子株式会社 轴端部安装结构
TWI666705B (zh) * 2015-01-20 2019-07-21 日商日本碍子股份有限公司 Shaft end mounting structure
WO2017115599A1 (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 日本特殊陶業株式会社 セラミックス部材
US10880955B2 (en) 2015-12-28 2020-12-29 Ngk Spark Plug Co., Ltd. Ceramic member
WO2022075093A1 (ja) * 2020-10-07 2022-04-14 京セラ株式会社 クランプ用治具および洗浄装置
KR20230039247A (ko) * 2021-09-14 2023-03-21 주식회사 케이에스엠컴포넌트 반도체 제조 장치용 가열 장치
KR102518254B1 (ko) 2021-09-14 2023-04-05 주식회사 케이에스엠컴포넌트 반도체 제조 장치용 가열 장치

Also Published As

Publication number Publication date
US20050253285A1 (en) 2005-11-17
TW200541377A (en) 2005-12-16
TWI413438B (zh) 2013-10-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI413438B (zh) 半導體製造裝置用之保持單元、及裝載有該保持單元之半導體製造裝置
JP3975944B2 (ja) 半導体あるいは液晶製造装置用保持体およびそれを搭載した半導体あるいは液晶製造装置
JP3933174B2 (ja) ヒータユニットおよびそれを備えた装置
JP2004296254A (ja) セラミックスヒータおよびそれを搭載した半導体あるいは液晶製造装置
JP2005235672A (ja) ヒータユニット及びそれを搭載した装置
JP2006332068A (ja) セラミックスヒータおよびそれを搭載した半導体あるいは液晶製造装置
JP2007281161A (ja) 半導体製造装置用ウエハ保持体及び半導体製造装置
JP3966201B2 (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置
JP4258309B2 (ja) 半導体製造装置用サセプタおよびそれを搭載した半導体製造装置
JP5644161B2 (ja) 半導体保持用の静電チャックおよびその製造方法
JP2006044980A (ja) 窒化アルミニウム焼結体
JP4111013B2 (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置
JP2006319344A (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置
JP3991887B2 (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置
JP2005267931A (ja) ヒータユニット
JP2004247387A (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置
JP2005209825A (ja) 半導体製造装置
JP2004289137A (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体及びそれを搭載した半導体製造装置
JP4479302B2 (ja) ヒータユニット及びそれを搭載した装置
JP3994888B2 (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置
JP2005332837A (ja) ウェハ保持体
JP5061500B2 (ja) 半導体あるいは液晶製造装置用保持体およびそれを搭載した半導体あるいは液晶製造装置
JP2004253665A (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置
JP2006312755A (ja) ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置
JP2007273992A (ja) 半導体製造装置用ウェハ保持体およびそれを搭載した半導体製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD07 Notification of extinguishment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7427

Effective date: 20060419

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080930

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081128

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090106