JP2006310374A - ウェハ保持体及びウェハ保持体を備えた露光装置 - Google Patents

ウェハ保持体及びウェハ保持体を備えた露光装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 載置された半導体ウェハの温度を全面に亘って短時間で極めて精密に均一化することができるウェハ保持体、及びこのウェハ保持体を用いた露光位置のずれのない露光装置を提供する。
【解決手段】 膜状・箔状発熱体9などの加熱手段を備えた加熱プレート2と、冷媒通路7などの冷却手段を備えた冷却プレート3と、温度測定手段4とを備えたウェハ保持体であって、加熱プレート2と冷却プレート3とがウェハ載置面と直角な方向に積層されている。好ましくは、加熱プレート2が冷却プレート3よりもウェハ載置面側に配置され、加熱プレート2と冷却プレート3の間に熱伝導性部材8を備えている。
【選択図】 図4

Description

本発明は、半導体デバイス製造プロセスにおいて半導体ウェハの加熱及び冷却を行うウェハ保持体に関するものであり、特に露光装置用に好適なウェハ保持体に関するものである。
一般に、半導体デバイス製造プロセスにおける回路形成は、スピンコータにより半導体ウェハにレジストを塗布・乾燥・ベーキングした後、露光装置で紫外線を照射し、回路を焼き付ける工程により行う。
近年、半導体デバイスに形成される回路パターンは微細化が進み、その回路幅は0.1μmを下回っている。このような微細な回路パターンを半導体ウェハに形成する場合には、レジストを露光する際の露光位置の僅かなずれが最終的に形成される回路の不良の原因となる。
この露光位置のずれの主な原因の一つが、半導体ウェハの熱膨張である。従って、露光プロセスにおいては、半導体ウェハの温度を所定の温度に精密に制御することが重要である。しかも、近年では直径200mm又は300mmの大型の半導体ウェハが使用されているため、その全面に亘って同じ温度とすることは非常に難しくなっている。
そこで、この問題を解決するための方法として、特開平05−21308号公報には、温度調節を行うためのペルチエ素子と、ウェハ保持体全面に熱を拡散させるためのヒートパイプを設けることが提案されている。また、特開平11−168056号公報には、ペルチエ素子と温度センサをウェハ保持体に複数配置することが提案されている。更に、特開2003−31470公報には、ペルチエ素子と合わせて加熱ランプ、ヒータを併用してウェハの温度を調整する方法が提案されている。
特開平05−021308号公報 特開平11−168056号公報 特開2003−031470公報
前記した各特許文献記載の方法によれば、ウェハ保持体の温度を所定温度に精密に制御することが可能となる。しかし、形成される回路が更に微細化されると共に、スループット向上のため、ウェハ温度をこれまで以上に精密に且つ短時間で均一化することが求められてきており、上記の方法で得られる温度制御性だけでは必ずしも充分とはいえない状況となっている。
例えば、特開平05−021308号公報に記載のペルチエ素子とヒートパイプを併用する方法及び特開平11−168056号公報に記載の複数のペルチエ素子と温度センサを配置する方法は、ペルチエ素子及びヒートパイプとも微細なサイズのものを作製できないという制約から、温度の均一化には限界があった。また、特開2003−031470公報に記載のペルチエ素子と加熱ランプ又はヒータを併用する方法では、加熱ランプを用いた場合には温度均一化に限界があり、ヒータを用いた場合には測定箇所の温度を短時間に制御するには効果があるが、単に併用しただけではウェハ全面に亘る温度の均一性は逆に悪化することの方が多い。
本発明は、このような従来の事情に鑑み、ウェハ保持体に載置された半導体ウェハの温度を、その全面に亘って短時間で極めて精密に均一化することができるウェハ保持体を提供すること、及びこのウェハ保持体を用いた露光位置のずれのない露光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明が提供するウェハ保持体は、ウェハ載置面に半導体ウェハを載置して加熱するウェハ保持体であって、加熱手段を備えた加熱プレートと、冷却手段を備えた冷却プレートと、ウェハ保持体の温度を測定する温度測定手段とを備え、前記加熱プレートと前記冷却プレートとがウェハ載置面と直角な方向に積層されていることを特徴とする。
上記本発明のウェハ保持体においては、前記加熱プレートが前記冷却プレートよりもウェハ載置面側に配置されていることが好ましい。また、前記加熱プレートと前記冷却プレートの間に、熱伝導性部材を備えることが好ましい。
また、上記本発明のウェハ保持体においては、前記冷却手段は一定出力で冷却を行い、前記加熱手段は前記温度測定手段により測定された温度に基づいて制御されることが好ましい。更に、前記冷却プレートと前記熱伝導性部材の間に、ペルチエ素子を有することができる。
上記本発明のウェハ保持体では、前記温度測定手段が前記熱伝導性部材中に配置されていることが好ましい。更に、前記温度測定手段と前記加熱プレートとの距離が、前記熱伝導性部材の厚みの1/2以下であるこが好ましい。特に、前記温度測定手段が、前記加熱プレートと接触していることが好ましい。
また、上記本発明のウェハ保持体では、前記熱伝導性部材の平面度が30μm以下であることが好ましく、10μm以下であることが更に好ましい。また、前記熱伝導性部材の前記冷却プレートとの接触面及び前記加熱プレートとの接触面の面粗度Raは、3μm以下であることが好ましく、1μm以下であることが更に好ましい。
上記本発明のウェハ保持体において、前記加熱プレートは、加熱手段としてメタライズ薄膜、金属箔、又は金属コイルのいずれかをセラミック基板の内部又は表面に設けたものであることが好ましい。また、前記加熱プレートを構成するセラミック基板の熱伝導率は、30W/mK以上であることが好ましく、50W/mK以上であることがより好ましく、150W/mK以上であることが更に好ましい。このような前記セラミック基板は、窒化アルミニウムからなることが好ましい。
上記本発明のウェハ保持体において、前記熱伝導性部材の比熱と密度の積は、2.0J/cmK以上であることが好ましく、2.3J/cmK以上であることがより好ましく、3.0J/cmK以上であることが更に好ましい。また、このような前記熱伝導性部材としては、銅又は銅合金であることが好ましい。
上記本発明のウェハ保持体においては、前記ウェハ保持体の目標温度が10〜40℃の間の温度に設定されており、前記加熱プレート、前記熱伝導性部材及び前記冷却プレートが押圧され接触していることが好ましい。
また、本発明は、上記したウェハ保持体を備えたことを特徴とする露光装置を提供するものである。
本発明によれば、ウェハ保持体に載置された半導体ウェハの温度を、その全面に亘って短時間で極めて精密に均一化することができる。従って、このウェハ保持体を用いることによって、露光位置のずれのなく、微細化した回路の形成時に対応できる露光装置を提供することができる。
従来一般に使用されているウェハ保持体は、加熱手段と冷却手段とがほぼ同一面上に配置されていた。例えば、アルミ合金などからなる基板内に、モリブデンコイルのような加熱手段と、冷媒を流す冷媒通路などの冷却手段とが、ウェハ載置面に平行なほぼ同一面上に配置されていた。また、モリブデンコイルのような加熱手段は、冷媒通路など冷却手段の近傍に集中的に配置されるように設計されていた。そして、通常は加熱手段の出力を一定とする一方、冷媒通路中の冷媒温度を調整してウェハ保持体の温度を制御していた。しかし、この方法では、ウェハ保持体のウェハ載置面全面に亘って均一な温度を得ることは困難であった。
一方、本発明のウェハ保持体では、加熱手段を備えた加熱プレートと冷却手段を備えた冷却プレートとが、ウェハ載置面と直角な方向に積層され、即ち加熱手段を配置した面と冷却手段を配置した面とは同一面上になく且つウェハ載置面と平行になるように積層してある。このように加熱プレートと冷却プレートを積層した構造とすることにより、ウェハ載置面からみて加熱手段が集中している位置と冷却手段が配置されている位置とが概ね一致しているため、各々に起因する温度ばらつきを互いに相殺することができ、ウェハ保持体の温度及びそのウェハ載置面上に載置された半導体ウェハの温度を精密に均一化することができる。
次に、本発明におけるウェハ保持体の幾つかの具体例を、図面を参照して更に詳しく説明する。尚、各図面中の同一部分には、同じ符号を付した。まず、図1に示すウェハ保持体1aは、冷却プレート3の一表面が半導体ウェハ5を載置するウェハ載置面をなし、この冷却プレート3の下側(ウェハ載置面の反対側)に加熱プレート2が積層されている。加熱プレート2はセラミック基板の内部又は表面に加熱手段としてコイル状発熱体6が設けてあり、冷却プレート3の内部には冷却手段として冷媒通路7が設けてある。また、このウェハ保持体1aでは、加熱プレート2の下面に温度測定手段4が設置してある。
このように加熱プレートと冷却プレートを積層した本発明のウェハ保持体においては、ウェハ載置面側から見たとき、加熱手段と冷却手段とが配置されている位置、即ち、図1においてコイル状発熱体6が集中して存在している位置と冷媒通路7が存在している位置とが概ね一致している。その結果、加熱手段単独では温度が高くなり過ぎる位置を冷却手段で集中的に冷却することになり、加熱と冷却の効果が相殺ないし平均化されて、ウェハ保持体のウェハ載置面の温度を均一にすることができる。
本発明におけるウェハ保持体の他の具体例として、図2に示すように、加熱プレート2と冷却プレート3を上下逆に積層して配置することも可能である。一般的に、冷却プレート3が比較的大まかな冷媒通路7の配置設計しかできないのに対し、コイル状発熱体6その他の加熱手段は冷媒通路7よりも緻密な配置設計が可能である。従って、この図2に示すように、加熱手段を備えた加熱プレート2をウェハ載置面側に配置したウェハ保持体1bは、上記図1のように冷却プレート3をウェハ載置面側に配置した場合よりも、温度均一性を向上させることができる。
また、本発明におけるウェハ保持体は、図3に示すように、加熱プレート2と冷却プレート3の間に、熱伝導性部材8を備えることができる。熱伝導性部材8は温度の変動を抑制する効果があるため、加熱プレート2の加熱手段と冷却プレート3の冷却手段のそれぞれに起因する温度ばらつきが緩和され、ウェハ保持体1cの温度を短時間で所定の温度に制御することができ、ウェハ載置面の温度均一性を一層向上させることができる。このような熱伝導性部材8としては、改めて詳細に後述するが、一般的には銅やアルミニウムなどの金属及びその合金、窒化アルミニウムや炭化珪素などのセラミックを用いることができる。
熱伝導性部材の材質としては、熱容量の高いものが好ましい。ウェハ載置時におけるウェハ保持体の温度の変動を抑制する効果が向上するため、半導体ウェハの温度を短時間で所定の温度に制御することができるからである。熱容量を向上させる最も容易な方法は体積を増加させることであるが、現実的には設計上の制約から体積を増加させることは難しい。従って、単位体積当たりの熱容量を増加させることが重要となり、単位体積当たりの熱容量は比熱と密度の積で表すことができる。
熱伝導性部材の比熱と密度の積は、半導体ウェハの温度制御性を考慮すると、2.0J/cmK以上とすることが好ましく、その材質としては例えば炭化珪素を用いることができる。比熱と密度の積が2.3J/cmK以上であれば更に好ましく、この場合の材質としては例えば5052等のアルミ合金、純アルミニウム、窒化アルミニウムなどを用いることができる。更に、比熱と密度の積を3.0J/cmK以上とする場合、その材質として例えば純銅を用いれば、半導体ウェハの温度の制御性は極めて高くなる。
本発明のウェハ保持体における加熱プレートの加熱手段としては、図1〜3に示したコイル状発熱体6だけでなく、図4に示すウェハ保持体1dのように、例えばメタライズ薄膜や金属箔のような膜状・箔状発熱体9を用いることもできる。膜状・箔状発熱体9は、コイル状発熱体6に比べて、緻密な発熱密度分布を設計できるため、冷却手段に起因する温度ばらつきを精密に相殺することができ、より一層ウェハ載置面の温度均一性を向上させることができる。
このような膜状・箔状の発熱体としては、長期信頼性を重視する場合にはメタライズ薄膜とすればよく、コストを重視する場合には金属箔を用いることが好ましい。メタライズ薄膜の材質としては、耐熱性を考慮すると、タングステン、モリブデン、タンタルなどが好ましい。また、金属箔の材質は、エッチングなどにより回路を形成してセラミック基板に挟む構造とするため、セラミック基板との熱膨張係数のマッチングを考慮して適宜選択すればよいが、コストと信頼性を考慮すると、ステンレスやニッケル製のものが好ましい。
加熱プレートを形成するセラミック基板は、熱伝導率の高いものが好ましい。半導体ウェハの温度変化に対する加熱手段の応答性、及びウェハ保持体の温度均一性が向上するからである。具体的には、応答性や温度均一性を考慮すると、熱伝導率が好ましくは30W/mK以上であり、この場合は例えば酸化アルミニウムを用いることができる。更に好ましくは50W/mK以上であり、この場合は例えば炭化珪素を用いることができる。より一層好ましくは150W/mK以上であり、例えば窒化アルミニウムを用いることができ、高い応答性及び温度均一性に加え、ウェハへの汚染性が低く、信頼性が高いことからも望ましい。
一方、本発明のウェハ保持体の冷却プレートは、例えば図1〜4に示したように、アルミ合金などの熱伝導率の高い金属基板の内部に、冷媒を流すための所定形状の冷媒通路7を設けたものが一般的である。具体的には、2枚の金属基板の表面を溝加工して、その片方の溝内に銅や銅合金からなる熱伝導率の高い金属パイプを嵌め込み、その上に他方の金属基板を被せた後、金属パイプを封入するようにネジ止めなどにより張り合わせて固定する。尚、冷媒としては、この種の用途に従来から使用されているものでよく、例えばガルデンなどを好適に用いることができる。
また、本発明のウェハ保持体では、冷却プレートに設ける冷却手段の一つとして公知のペルチエ素子を用いることができる。例えば、図5に示すウェハ保持体1eでは、冷却プレート3の一部として複数のペルチエ素子10を有し、各ペルチエ素子10は他端で熱伝導性部材8に接している。このように冷却手段の一つとしてペルチエ素子20を設けることにより、冷却プレートの冷却能力が向上し、ウェハ載置面の温度をより短時間で目標温度に制御することができる。
ウェハ保持体の温度制御は、冷却手段あるいは加熱手段のどちらで行ってもよいが、加熱手段で行った方がウェハ保持体及びウェハの温度の制御性が高くなるため好ましい。即ち、一般に冷媒を用いた冷却手段やペルチエ素子を用いた冷却手段に比べると、抵抗発熱体などを用いた加熱手段の方が制御入力に対する応答性が高いため、冷却手段は一定出力で冷却プレート更には熱伝導性部材を連続的に冷却することとし、温度制御は温度測定手段により測定された温度に基づいて加熱手段で制御することが好ましい。
また、温度測定手段の位置は、ウェハ載置面に近い方が好ましい。ウェハの温度変化に対するウェハ保持体の応答性が向上するからである。応答性能を考慮すると、図6に示すウェハ保持体1fのように、温度測定手段4は、冷却プレート3やペルチエ素子10よりもウェハ載置面側、具体的には熱伝導性部材8中に配置することが好ましい。更に温度測定手段4をウェハ載置面に近付け、図7に示すように、熱伝導性部材8の厚みLに対し、温度測定手段4と加熱プレート2との距離をL/2以下とすれば、そのウェハ保持体1gの応答性は更に向上する。特に、図8に示すウェハ保持体1hのように、温度測定手段4が加熱プレート2に接触していると、極めて高い応答性が得られる。
加熱プレートの加熱手段についても、特に回路幅の小さい回路パターンを形成する際には、熱伝導性部材の平面度及び面粗度に注意を払う必要がある。熱伝導性部材の平面度及び面粗度は、その両側に積層された加熱プレート及び冷却プレート(ペルチエ素子を含む)との接触界面の熱抵抗に影響を与え、結果的にウェハ温度の制御性に影響を与えるからである。熱伝導性部材の平面度は、好ましくは30μm以下、更に好ましくは10μm以下とする。また、熱伝導性部材の面粗度については、Raで好ましくは3μm以下、更に好ましくは1μm以下であるとよい。
加熱プレート、熱伝導性部材及び冷却プレート(ペルチエ素子を含む)の各部材間の接触界面における熱抵抗は、これら各部材の平面度と面粗度の値がある程度小さければ、単に各部材を載置するだけでも充分低い値となる。しかし、更に各部材間の接触界面の熱抵抗を低下させ、ウェハ温度の制御性を向上させるためには、各部材間を押圧して接触させるとよい。ただし、押圧して接触させると、各部材間の熱膨張係数の差異が原因で、ウェハ保持体が変形・破損する場合がある。
このウェハ保持体の変形・破損を解消する最も有効な手段は、ウェハ保持体の組み立て時の温度と動作時の温度を近付けること、即ちウェハ保持体の制御温度を室温近傍とすることである。ウェハ保持体の温度制御の目標温度を10〜40℃の間に設定すれば、各部材間を押圧して接触させても、各部材間の熱膨張係数の差異による変形・破損が発生することがない。押圧して接触させる手段としては、接触界面の熱抵抗、信頼性、コストなどを考慮すると、ネジ止めが最も簡単で好ましい。
本発明のウェハ保持体において、そのウェハ載置面に対する半導体ウェハの載置は、通常のごとく離間されて載置されていることが好ましい。半導体ウェハとウェハ載置面が直接接触すると、半導体ウェハの温度均一性の悪化や、半導体ウェハの汚染が起こりやすいからである。
前述の通り、加熱プレートは冷却プレートに比べて精密な設計が可能であるため、逆に半導体ウェハの温度均一性を決定する重要な要素となる。以下に、加熱プレートを形成するセラミック基板として最も好適な窒化アルミニウム基板を使用し、加熱手段としてメタライズ薄膜の発熱体を用いる場合を例にとり、加熱プレートの製造方法を詳しく説明する。
窒化アルミニウムの原料粉末は、比表面積が2.0〜5.0m/gのものが好ましい。比表面積が2.0m/g未満の場合は窒化アルミニウムの焼結性が低下し、また5.0m/gを超えると粉末の凝集が非常に強くなるので取扱いが困難になる。原料粉末に含まれる酸素量は2重量%以下が好ましく、この酸素量を超えると焼結体の熱伝導率が低下する。また、原料粉末に含まれるアルミニウム以外の金属不純物量は2000ppm以下が好ましく、この範囲を超えると焼結体の熱伝導率が低下する。特に、金属不純物として、SiなどのIV族元素やFeなどの鉄族元素は、焼結体の熱伝導率を低下させる作用が高いので、それぞれ500ppm以下の含有量であることが好ましい。
窒化アルミニウムは難焼結性材料であるので、窒化アルミニウム原料粉末に焼結助剤を添加することが好ましく、焼結助剤としては希土類元素化合物が好ましい。希土類元素化合物は、焼結中に窒化アルミニウム粉末粒子の表面に存在するアルミニウム酸化物あるいはアルミニウム酸窒化物と反応して、窒化アルミニウムの緻密化を促進すると共に、窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を低下させる原因となる酸素を除去する働きを有し、得られる窒化アルミニウム焼結体の熱伝導率を向上させることができる。希土類元素化合物の中では、特に酸素を除去する働きが顕著であるイットリウム化合物が好ましい。
上記焼結助剤の添加量は0.01〜5重量%が好ましい。添加量が0.01重量%未満では、緻密な焼結体を得ることが困難であると共に、焼結体の熱伝導率が低下する。また、添加量が5重量%を超えると、窒化アルミニウム焼結体の粒界に焼結助剤が存在することになるので、腐食性雰囲気で使用する場合、この粒界に存在する焼結助剤がエッチングされ、脱粒やパーティクルの原因となる。更に、好ましくは焼結助剤の添加量は1重量%以下であり、この場合には粒界の3重点にも焼結助剤が存在しなくなるので耐食性が向上する。
また、希土類元素化合物としては、酸化物、窒化物、フッ化物、ステアリン酸化合物などが使用できる。この中で特に酸化物は、安価で入手が容易であるため好ましい。また、ステアリン酸化合物は、有機溶剤との親和性が高いので、窒化アルミニウム原料粉末と焼結助剤などを有機溶剤で混合する場合には、混合性が高くなる点で好適である。
加熱プレートの製造工程においては、まず、上記の窒化アルミニウム原料粉末や焼結助剤粉末に、所定量の有機溶剤、有機バインダー、更には必要に応じて分散剤や邂逅剤を添加し、混合して原料スラリーを得る。混合方法は、ボールミル混合や超音波による混合等が使用可能である。得られたスラリーを成形し、焼結することによって、窒化アルミニウム焼結体を得ることができる。尚、その方法として、コファイアー法とポストメタライズ法の2種類の方法が可能である。
最初に、ポストメタライズ法について説明する。前記スラリーをスプレードライアー等の手法によって、顆粒を作製する。この顆粒を所定の金型に挿入し、プレス成形を施す。この時のプレス圧力は、9.8MPa以上であることが望ましい。9.8MPa未満の圧力では、成形体の強度が充分に得られないことが多く、ハンドリングなどで破損し易くなる。
また、成形体の密度は、バインダーの含有量や焼結助剤の添加量によって異なるが、通常は1.5〜2.5g/cmであることが好ましい。成形体密度が1.5g/cmcm未満では、原料粉末粒子間の距離が相対的に大きくなるので、焼結が進行しにくくなる。また、成形体密度が2.5g/cm未満を超えると、次工程の脱脂処理で成形体内のバインダーを充分除去することが困難となるため、焼結により緻密な焼結体を得ることが困難となる。
得られた成形体は、非酸化性雰囲気中で加熱して脱脂処理を行う。非酸化性雰囲気ガスとしては、窒素やアルゴンが好ましい。脱脂処理の加熱温度は、500〜1000℃が好ましい。500℃未満の温度では、バインダーを充分除去することができず、脱脂処理後の成形体中にカーボンが過剰に残存するので、その後の焼結工程での焼結が阻害される。また、1000℃を超える温度では、残存するカーボンの量が少なくなり過ぎるので、窒化アルミニウム粉末表面に存在する酸化被膜の酸素を除去する能力が低下し、焼結体の熱伝導率が低下する。
尚、大気などの酸化性雰囲気中で脱脂処理を行うと、窒化アルミニウム粉末の表面が酸化されるので、焼結体の熱伝導率が低下する。また、脱脂処理後の成形体中に残存する炭素量は、1.0重量%以下であることが好ましい。1.0重量%を超える炭素が残存していると、焼結を阻害するので、緻密な焼結体を得ることができないからである。
脱脂後の成形体は焼結を行い、窒化アルミニウム焼結体とする。この焼結は、窒素やアルゴンなどの非酸化性雰囲気中において、1700〜2000℃の温度で行う。焼結時に使用する窒素などの非酸化性雰囲気ガスに含有する水分は、露点で−30℃以下であることが好ましい。これ以上の水分を含有する場合、焼結時に窒化アルミニウムが雰囲気ガス中の水分と反応し、生成した酸窒化物により熱伝導率が低下する可能性がある。また、雰囲気ガス中の酸素量は0.001体積%以下であることが好ましく、これを超える酸素量では窒化アルミニウムの表面が酸化して、熱伝導率が低下する可能性がある。
更に、焼結時に使用する治具は、窒化ホウ素(BN)成形体が好適である。このBN成形体は、上記焼結温度に対し充分な耐熱性を有すると共に、その表面に固体潤滑性があるので、焼結時に収縮する成形体と治具との間の摩擦を小さくすることができ、歪みの少ない焼結体を得ることができる。
得られた窒化アルミニウム焼結体は、必要に応じて加工を施して基板とする。次工程で導電ペーストをスクリーン印刷する場合、焼結体基板の面粗度はRaで5μm以下であることが好ましい。Raが5μmを超えるとスクリーン印刷により回路形成した際に、回路パターンのにじみやピンホールなどの欠陥が発生しやすくなる。基板の面粗度は、Raで1μm以下であれば更に好適である。
上記面粗度を得るため焼結体を研磨加工する際には、スクリーン印刷する表面と共に反対側の表面も研磨加工を施す方が好ましい。スクリーン印刷する表面のみを研磨加工した場合、スクリーン印刷時には、研磨加工していない反対側の表面で焼結体基板を支持することになる。その時、研磨加工していない表面には突起や異物が存在することがあるので、焼結体基板の固定が不安定になり、スクリーン印刷での回路パターン形成に不具合が生じることがあるからである。
この研磨加工後の焼結体基板について、両加工面の平行度は、0.5mm以下であることが好ましく、0.1mm以下であることが更に好ましい。また、スクリーン印刷する表面の平面度は、0.5mm以下であることが好ましく、0.1mm以下であれば特に好適である。両加工面の平行度が0.5mmを超えるか、あるいは印刷表面の平面度が0.5mmを超える場合には、導電ペーストの厚みのバラツキが大きくなることがあるからである。
このようにして得られた窒化アルミニウム焼結体基板の表面に、スクリーン印刷により導電ペーストを塗布し、所定の回路パターンを形成する。使用する導電ペーストは、金属粉末と、必要に応じて酸化物粉末と、有機バインダーと、有機溶剤を混合することにより得ることができる。金属粉末としては、セラミックスとの熱膨張係数のマッチングから、タングステンやモリブデン、あるいはタンタルが好ましい。
また、窒化アルミニウム焼結体基板との密着強度を高めるために、導電ペーストには酸化物粉末を添加することもできる。添加する酸化物粉末は、IIa族元素やIIIa族元素の酸化物、あるいはAl、SiOなどが好ましい。特に、酸化イットリウムは、窒化アルミニウムに対する濡れ性が非常に良好であるため好ましい。これらの酸化物の添加量は、0.1〜30重量%が好ましい。酸化物の添加量が0.1重量%未満の場合には、形成した発熱体のメタライズ薄膜と窒化アルミニウム焼結基板の密着強度が低下する。また、30重量%を超えると、発熱体のメタライズ薄膜の電気抵抗値が高くなる。
導電ペーストの厚みは、乾燥後の厚みで、5〜100μmであることが好ましい。この厚みが5μm未満の場合は、得られるメタライズ薄膜の電気抵抗値が高くなり過ぎると共に、基板との密着強度も低下する。また、厚みが100μmを超える場合も、基板との密着強度が低下する。また、導電ペーストで形成する回路パターンの間隔は、0.1mm以上とすることが好ましい。0.1mm未満の間隔では、発熱体に電流を流したときに、印加電圧及び温度によっては漏れ電流が発生してショートする。特に高い信頼性が要求される場合には、パターン間隔は1mm以上とすることが好ましく、3mm以上であれば更に好ましい。
このように印刷塗布した導電ペーストは、導電ペーストを脱脂した後、焼成してメタライズ薄膜とする。脱脂処理は、窒素やアルゴンなどの非酸化性雰囲気中で行い、脱脂温度は500℃以上が好ましい。500℃未満の脱脂温度では、導電ペースト中の有機バインダーの除去が不十分でメタライズ薄膜内にカーボンが残留し、後に焼成したとき金属の炭化物が形成されて、発熱体であるメタライズ薄膜の電気抵抗値が高くなる。
また、焼成は窒素やアルゴンなどの非酸化性雰囲気中において、1500℃以上の温度で行うのが好適である。1500℃未満の温度では、導電ペースト中の金属粉末の粒成長が進行しないので、焼成後のメタライズ薄膜の電気抵抗値が高くなり過ぎる。また、焼成温度は窒化アルミニウムなど使用するセラミックスの焼結温度を超えない方がよい。セラミックスの焼結温度を超える温度で導電ペーストを焼成すると、セラミックス中に含まれる焼結助剤などが揮散しはじめ、更には導電ペースト中の金属粉末の粒成長が促進されてセラミックスとメタライズ薄膜との密着強度が低下するからである。
形成したメタライズ薄膜の絶縁性を確保するために、その上に絶縁性コートを形成することができる。絶縁性コートの材質としては、発熱体との反応性が小さく、窒化アルミニウムとの熱膨張係数差が5.0×10−6/K以下であれば特に制約はなく、例えば、結晶化ガラスや窒化アルミニウムなどが使用できる。これらの材料を例えばペースト状にして、メタライズ薄膜上に所定の厚みのスクリーン印刷を行い、必要に応じて脱脂処理を行った後、所定の温度で焼成することにより、絶縁性コートが得られる。
更に必要に応じて、上記のメタライズ薄膜上又は絶縁性コート上を、窒化アルミニウムなどのセラミック基板で積層被覆することができる。このセラミックス基板での被覆は、接合剤を介して行うのが良い。接合剤としては、酸化アルミニウム粉末や窒化アルミニウム粉末に、IIa族元素化合物やIIIa族元素化合物とバインダーや溶剤を加え、ペースト化したものを用いる。接合面にスクリーン印刷などの手法で塗布する接合剤の厚みは、特に制約はないが、5μm以上であることが好ましい。5μm未満の厚みでは、接合層にピンホールや接合ムラなどの接合欠陥が生じやすくなるからである。
接合剤を塗布したセラミックス基板は、非酸化性雰囲気中にて500℃以上の温度で脱脂処理する。その後、積層する2枚のセラミックス基板を、メタライズ薄膜又は絶縁性コートを内側にして重ね合わせ、所定の荷重を加え、非酸化性雰囲気中で加熱することにより、セラミックス基板同士を接合する。加える荷重は5kPa以上であることが好ましく、5kPa未満では充分な接合強度が得られないか、もしくは前記接合欠陥が生じやすい。
また、接合のための加熱温度は、セラミックス基板同士が接合層を介して十分密着する温度であれば特に制約はないが、1500℃以上であることが好ましい。接合温度が1500℃未満では、十分な接合強度が得られにくく、接合欠陥を生じやすい。尚、前記脱脂時並びに接合時の非酸化性雰囲気としては、窒素やアルゴンなどを用いることが好ましい。以上のようにして、セラミック基板である窒化アルミニウム基板の内部に、加熱手段としてメタライズ薄膜の発熱体を備えた加熱プレートを得ることができる。
尚、加熱手段としてコイル状発熱体を用いる場合には、上記した窒化アルミニウム原料粉末中にモリブデン製などのコイルを内蔵させ、ホットプレス法により作製することができる。ホットプレスの温度や雰囲気は、上記窒化アルミニウムの焼結温度及び雰囲気に準ずればよいが、ホットプレス圧力は0.98MPa以上とすることが望ましい。ホットプレス圧力が0.98MPa未満では、コイルと窒化アルミニウム粉末の間に隙間が生じることがあり、最終的に得られるウェハ保持体の性能が低下することがある。
次に、コファイアー法による加熱プレートの製造について説明する。前述した原料スラリーを用い、ドクターブレード法によりシート成形する。シート成形に関して特に制約はないが、シートの厚みは乾燥後で3mm以下が好ましい。シートの厚みが3mmを超えると、スラリーの乾燥収縮量が大きくなるので、シートに亀裂が発生する確率が高くなるからである。
得られたシート上に、上記と同じ導電ペーストをスクリーン印刷などの手法により塗布し、所定の回路パターンを形成する。使用する導電ペーストは、上記ポストメタライズ法で説明したものと同じものを用いることができるが、コファイアー法では導電ペーストに酸化物粉末を添加しなくても支障はない。
このように回路形成を行ったシートの回路形成面上に、回路形成をしていない別のシートを積層する。具体的には、必要に応じて片方のシートに溶剤を塗布しておき、両方のシートを所定の位置にセットして重ね合わせる。この状態で、必要に応じて加熱するが、加熱温度は150℃以下であることが好ましい。これを超える温度に加熱すると、積層したシートが大きく変形するからである。その後、重ね合わせた2枚のシートに圧力を加えて一体化する。加える圧力は1〜100MPaの範囲が好ましく、1MPa未満の圧力ではシートが充分に一体化せず、その後の工程中に剥離することがある。また、100MPaを超える圧力を加えると、シートの変形量が大きくなり過ぎる。
このように積層したシートは、前述のポストメタライズ法と同様に、脱脂処理並びに焼結を行うことによって、塗布した導電ペーストの回路をメタライズ薄膜とすると同時に、シートを焼結することができる。脱脂処理や焼結温度、炭素量などについては、ポストメタライズ法の場合と同様である。このようにして、窒化アルミニウムなどのセラミック基板の内部に、加熱手段であるメタライズ薄膜を備えた加熱プレートを得ることができる。
尚、加熱手段であるメタライズ薄膜が窒化アルミニウムなどのセラミックス基板の最外層に露出して形成されている場合は、発熱体となる加熱手段の保護と絶縁性の確保のために、前述のポストメタライズ法の場合と同様に、加熱手段であるメタライズ薄膜の上に絶縁性コートを形成することもできる。
以上に説明した本発明のウェハ保持体は、そのウェハ載置面の温度を全面に亘って短時間で精密に均一化することができ、従ってウェハ載置面上の半導体ウェハの温度も全面に亘って短時間で精密に均一化することができる。この温度の均一性に優れたウェハ保持体を用いた露光装置は、半導体ウェハを均一に加熱して熱膨張を防ぎ、露光位置のずれをなくすることができるので、スループット向上や、微細化した回路の形成時に対応することができる。
[実施例1]
図1に示すウェハ保持体1aを作製した。まず、直径300mm、厚み13mmのアルミ合金5052のプレートを準備し、そのプレートのPCD200mmの位置に幅8mm、深さ8mmの溝を加工し、この溝の中に冷媒通路となる外径8mmの銅パイプを嵌め込んだ。この銅パイプを封入するように、直径300mm、厚み5mmのアルミ合金5052の別のプレートを重ね、ネジ止めにより張り合わせて、図10に示すように内部に冷却手段として銅パイプの冷媒通路7を備えた冷却プレート3とした。
一方、セラミック基板の材質を酸化アルミニウム(Al)とし、加熱手段のコイル状発熱体6としてモリブデンコイルを備えた加熱プレート2を作製した。即ち、基板のサイズは直径300mm、厚み7mmとし、ホットプレス法にて基板の内部にコイル状発熱体6を封入した。得られた焼結体の両面に研磨加工を施し、面粗度Raを4μm、平行度を0.2mm、平面度を0.2mmとした。また、コイル状発熱体6のモリブデンコイルは、冷却プレート3と積層したときに冷媒通路7の直下に集中的に配置されるように設計した。
上記の冷却プレート3と加熱プレート2を、冷却プレート3が上になるように単に載置して積層した。更に、この冷却プレート3の上表面をフェハ載置面とすると共に、加熱プレート2の裏面中央に測温抵抗体(RTD)を貼り付けて温度測定手段4として、ウェハ保持体1aを完成させた。冷却手段である冷媒通路7の冷媒にはガルデンを使用し、温度測定手段により測定される温度を25℃に保つように、ガルデンの温度を制御した。一方、加熱プレート2のコイル状発熱体6の出力は、温度測定手段4の測定値にかかわらず一定とした。
ウェハ保持体1aのウェハ載置面に載置される半導体ウェハ5の温度分布は、図11に示すように、直径300mmのシリコンの半導体ウェハ5に測温抵抗体(RTD)14を17箇所に埋め込んだウェハ温度計15を用いて測定した。即ち、30℃±0.5℃に保温したウェハ温度計15を、上記のごとく25℃に設定・保温(温度測定手段4で測定)したウェハ保持体1aのウェハ載置面に載置して、載置から7秒後のウェハ温度計14の最低温度と最高温度を測定した。
この測定を10回繰り返し、最低温度及び最高温度の平均値を求めたところ、平均最低温度は24.14℃、平均最高温度は25.81℃となり、設定温度25℃からのずれは0.86℃であった。
[比較例1]
図9に示す一般的な従来のウェハ保持体11を作製した。まず、冷却手段と加熱手段を兼ね備えた温調プレート12を作製した。即ち、直径300mm、厚み13mmのアルミ合金プレートに、実施例1と同様に溝加工して銅パイプを嵌め込んで冷媒通路7を形成した。更に、同じアルミ合金プレートに溝加工を施し、コイル状発熱体6となる絶縁被覆を施したモリブデンコイルを嵌め込み、更にその上から直径300mm、厚み5mmの別のアルミ合金プレートをネジ止めにより張り合わせて、温調プレート12とした。尚、コイル状発熱体6は冷媒通路7の近傍に集中的に配置され、且つ両者は同一平面に配置されるように設計した。
一方、直径300mm、厚み7mmの酸化アルミニウム基板13を用意し、その両面に研磨加工を施して、面粗度Raを4μm、平行度を0.2mm、平面度を0.2mmとした。この酸化アルミニウム基板13と上記の温調プレート12を、温調プレート12が上になるように単に載置して積層し、更に酸化アルミニウム基板13の裏面中央に測温抵抗体(RTD)を貼り付けて温度測定手段4とし、従来のウェハ保持体11を完成させた。
冷却手段である冷媒通路7の冷媒にはガルデンを使用し、温度測定手段により測定される温度を25℃に保つように、ガルデンの温度を制御した。一方、加熱プレート2のコイル状発熱体6の出力は、温度測定手段4の測定値にかかわらず一定とした。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、平均最低温度23.98℃、平均最高温度25.95℃となり、設定温度からのずれは1.02℃であった。
[実施例2]
図2に示すウェハ保持体1bを作製した。即ち、実施例1と同様に冷却プレート3及び加熱プレート2を作製した。モリブデンコイルのコイル状発熱体6は、冷却プレート3と積層したときに冷媒通路7の直上に集中的に配置されるように設計した。加熱プレート2が冷却プレート3の上になるように載置して積層し、更に冷却プレート3の裏面中央に測温抵抗体(RTD)を貼り付けて温度測定手段4とし、ウェハ保持体1bを完成させた。
得られたウェハ保持体1bについて、冷却手段の冷媒にはガルデンを使用し、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように、ガルデンの温度を制御した。一方、加熱プレート2のコイル状発熱体6の出力は、温度測定手段4の測定値にかかわらず一定とした。
実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、平均最低温度温度24.29℃、最高温度25.76℃となり、設定温度からのずれは0.76℃であった。
[実施例3]
図3に示すウェハ保持体1cを作製した。上記実施例2と同様に冷却プレート3及び加熱プレート2を作製した。更に、直径300mm、厚み13mmのアルミ合金5052のプレートを用意し、これに研磨加工を施し、面粗度Raを5μm、平面度を40μmとして、熱伝導性部材8とした。
これらを下から冷却プレート3、熱伝導性部材8、加熱プレート2の順に載置して積層し、更に冷却プレート3の裏面中央に測温抵抗体(RTD)を貼り付けて温度測定手段4として、ウェハ保持体1cを完成させた。
得られたウェハ保持体1cについて、冷却手段の冷媒にはガルデンを使用し、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように、ガルデンの温度を制御した。一方、加熱プレート2のコイル状発熱体6の出力は、温度測定手段4の測定値にかかわらず一定とした。
実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、平均最低温度温度24.39℃、最高温度25.67℃となり、設定温度からのずれは0.67℃であった。
[実施例4]
上記実施例3と同じく、図3に示すウェハ保持体1cを作製した。ただし、冷却手段の冷媒にはガルデンを使用し、ガルデンの温度は温度測定手段4により測定される温度に係らず、常に一定となるように制御した。一方、加熱プレート2は、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように、コイル状発熱体6の出力を制御した。
実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.42℃、最高温度25.51℃となり、設定温度からのずれは0.58℃であった。
[実施例5]
図4に示すウェハ保持体1dを作製した。即ち、基板材質を酸化アルミニウムとして加熱プレート2を作製した。その加熱手段である膜状・箔状発熱体9には、金属粉末としてタングステンの導電ペーストを用いて、ポストメタライズ法によりメタライズ薄膜を形成した。メタライズ薄膜は、冷却プレート3と積層したときに、冷媒通路7の直上に集中的に配置されるように設計した。
上記加熱プレート2を用いる以外は、上記実施例4と同様とした。即ち、これらを下から冷却プレート3、熱伝導性部材8、加熱プレート2の順に載置して積層し、更に冷却プレート3の裏面中央に測温抵抗体(RTD)を貼り付けて温度測定手段4として、ウェハ保持体1dを完成させた。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とする一方、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.50℃、最高温度25.45℃となり、設定温度からのずれは0.50℃であった。
[実施例6]
上記実施例5と同じく、図4に示すウェハ保持体1d作製した。即ち、基板材質を酸化アルミニウムとし、加熱手段である膜状・箔状発熱体9にはエッチングにより形成したステンレス箔を用いた。ステンレス箔は、冷却プレート3と積層したときに、冷媒通路7の直上に集中的に配置されるように設計した。基板のサイズは直径300mm、厚み7mmとし、ホットプレス法にて基板の中にステンレス箔を封入した。
上記加熱プレート2以外は、上記実施例4と同様とした。即ち、これらを下から冷却プレート3、熱伝導性部材8、加熱プレート2の順に載置して積層し、更に冷却プレート3の裏面中央に測温抵抗体(RTD)を貼り付けて温度測定手段4として、ウェハ保持体1dを完成させた。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.49℃、最高温度25.46℃となり、設定温度からのずれは0.51℃であった。
[実施例7]
図5に示すウェハ保持体1eを作製した。即ち、加熱プレート2は、実施例5と同様に作製した。メタライズ薄膜は、冷却プレート3と積層したときに、ペルチエ素子10の直上に集中的に配置されるように設計した。冷却プレート3は実施例2と同様に、及び熱伝導性部材8は実施例3と同様に作製した。
冷却プレート3の上にペルチエ素子10を配置し、更に熱伝導性部材8、加熱プレート2の順に載置して積層し、更に冷却プレート3の裏面中央に測温抵抗体(RTD)を貼り付けて温度測定手段4とし、ウェハ保持体1eを完成させた。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.58℃、最高温度25.37℃となり、設定温度からのずれは0.42℃であった。
[実施例8]
図6に示すウェハ保持体1fを作製した。即ち、上記実施例7と同様に、冷却プレート3、ペルチエ素子10、熱伝導性部材8、加熱プレート2を順に積層し、更に熱伝導性部材8の下面近くに測温抵抗体(RTD)を埋め込んで温度測定手段4とし、ウェハ保持体1fを完成させた。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.64℃、最高温度25.32℃となり、設定温度からのずれは0.36℃であった。
[実施例9]
図7に示すウェハ保持体1gを作製した。即ち、上記実施例7と同様に、冷却プレート3、ペルチエ素子10、熱伝導性部材8、加熱プレート2を順に積層し、更に熱伝導性部材8の上面近く(熱伝導性部材8の厚みLに対し、温度測定手段4と加熱プレート2との距離がL/2以下の位置)に測温抵抗体(RTD)を埋め込んで温度測定手段4とし、ウェハ保持体1gを完成させた。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.72℃、最高温度25.31℃となり、設定温度からのずれは0.31℃であった。
[実施例10]
図8に示すウェハ保持体1hを作製した。即ち、上記実施例7と同様に、冷却プレート3、ペルチエ素子10、熱伝導性部材8、加熱プレート2を順に積層し、更に熱伝導性部材8と加熱プレート2との接触面中央に測温抵抗体(RTD)を埋め込んで温度測定手段4とし、ウェハ保持体1hを完成させた。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.74℃、最高温度25.22℃となり、設定温度からのずれは0.26℃であった。
[実施例11]
図8に示すウェハ保持体1hを作製した。即ち、実施例10と同様にしたが、熱伝導性部材8については、直径300mm、厚み13mmのアルミ合金5052のプレートを用意し、これに研磨加工を施して、面粗度Raを5μm、平面度を25μmとした。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.78℃、最高温度25.20℃となり、設定温度からのずれは0.22℃であった。
[実施例12]
図8に示すウェハ保持体1hを作製した。即ち、実施例10と同様にしたが、熱伝導性部材8については、直径300mm、厚み13mmのアルミ合金5052のプレートを用意し、これに研磨加工を施して、面粗度Raを5μm、平面度を8μmとした。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.85℃、最高温度25.18℃となり、設定温度からのずれは0.18℃であった。
[実施例13]
図8に示すウェハ保持体1hを作製した。即ち、実施例10と同様にしたが、熱伝導性部材8については、直径300mm、厚み13mmのアルミ合金5052のプレートを用意し、これに研磨加工を施して、面粗度Raを2.6μm、平面度を8μmとした。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.87℃、最高温度25.14℃となり、設定温度からのずれは0.14℃であった。
[実施例14]
図8に示すウェハ保持体1hを作製した。即ち、実施例10と同様にしたが、熱伝導性部材8については、直径300mm、厚み13mmのアルミ合金5052のプレートを用意し、これに研磨加工を施して、面粗度Raを0.8μm、平面度を8μmとした。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.90℃、最高温度25.11℃となり、設定温度からのずれは0.11℃であった。
[実施例15]
図8に示すウェハ保持体1hを作製した。即ち、上記実施例14と同様にしたが、加熱プレート2の基板材質を窒化珪素(Si)とした。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.86℃、最高温度25.11℃となり、設定温度からのずれは0.14℃であった。
[実施例16]
図8に示すウェハ保持体1hを作製した。即ち、上記実施例14と同様にしたが、加熱プレート2の基板材質を炭化珪素(SiC)とした。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.94℃、最高温度25.08℃となり、設定温度からのずれは0.08℃であった。
[実施例17]
図8に示すウェハ保持体1hを作製した。即ち、上記実施例14と同様にしたが、加熱プレート2の基板材質を窒化アルミニウム(AlN)とした。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.96℃、最高温度25.05℃となり、設定温度からのずれは0.05℃であった。
[実施例18]
図8に示すウェハ保持体1hを作製した。即ち、上記実施例17と同様にしたが、熱伝導性部材8の材質を二酸化珪素(石英)とした。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.91℃、最高温度25.07℃となり、設定温度からのずれは0.09℃であった。
[実施例19]
図8に示すウェハ保持体1hを作製した。即ち、上記実施例17と同様にしたが、熱伝導性部材8の材質を炭化珪素(SiC)とした。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.93℃、最高温度25.05℃となり、設定温度からのずれは0.07℃であった。
[実施例20]
図8に示すウェハ保持体1hを作製した。即ち、上記実施例17と同様にしたが、熱伝導性部材8の材質を純銅とした。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度24.97℃、最高温度25.02℃となり、設定温度からのずれは0.03℃であった。
[実施例21]
図8に示すウェハ保持体1hを作製した。即ち、上記実施例20と同様にしたが、熱伝導性部材8の材質を純銅とした。更に、冷却プレート3、ペルチエ素子10、熱伝導性部材8、加熱プレート2を順に積層した後、それぞれネジ止めして固定することにより、ウェハ保持体1hを得た。
上記実施例4と同様に、冷却プレート3側の冷媒の温度は常に一定とし、温度測定手段4により測定される温度を25℃に保つように加熱プレート2側の出力を制御した。実施例1と同様にして、ウェハ温度計14の最低温度及び最高温度を測定したところ、最低温度25.00℃、最高温度25.01℃となり、設定温度からのずれは0.01℃であった。
以上の実施例1〜21及び比較例1について、ウェハ保持体の構造及び各部材の材質、並びに得られたウェハ温度などをまとめて、下記表1に示す。
Figure 2006310374
[実施例22]
実施例21で作製したウェハ保持体を露光装置に搭載して、レジストを露光したところ、露光位置がずれることなく良好な回路パターンを形成することができた。
本発明のウェハ保持体における基本的な積層構造を示す模式的な断面図である。 本発明のウェハ保持体における他の基本的な積層構造を示す模式的な断面図である。 本発明のウェハ保持体における熱伝導性部材を含む積層構造を示す模式的な断面図である。 本発明のウェハ保持体における熱伝導性部材を含む他の積層構造を示す模式的な断面図である。 本発明のウェハ保持体における熱伝導性部材とペルチエ素子を含む積層構造を示す模式的な断面図である。 本発明のウェハ保持体における熱伝導性部材とペルチエ素子を含む他の積層構造を示す模式的な断面図である。 本発明のウェハ保持体における熱伝導性部材とペルチエ素子を含む更に他の積層構造を示す模式的な断面図である。 本発明のウェハ保持体における熱伝導性部材とペルチエ素子を含み且つ温度測定手段が加熱プレートと接触した積層構造を示す模式的な断面図である。 従来のウェハ保持体を示す模式的な断面図である。 本発明に係わる冷却プレートの冷媒通路の形状を示す模式的な断面図である。 半導体ウェハに測温抵抗体を埋め込んだウェハ温度計を示す模式的な平面図である。
符号の説明
1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、 ウェハ保持体
2 加熱プレート
3 冷却プレート
4 温度測定手段
5 半導体ウェハ
6 コイル状発熱体
7 冷媒通路
8 熱伝導性部材
9 膜状・箔状発熱体
10 ペルチエ素子
11 従来のウェハ保持体
12 温調プレート
13 酸化アルミニウム基板
14 測温抵抗体
15 ウェハ温度計


Claims (23)

  1. ウェハ載置面に半導体ウェハを載置して加熱するウェハ保持体であって、加熱手段を備えた加熱プレートと、冷却手段を備えた冷却プレートと、ウェハ保持体の温度を測定する温度測定手段とを備え、前記加熱プレートと前記冷却プレートとがウェハ載置面と直角な方向に積層にされていることを特徴とするウェハ保持体。
  2. 前記加熱プレートが前記冷却プレートよりもウェハ載置面側に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のウェハ保持体。
  3. 前記加熱プレートと前記冷却プレートの間に熱伝導性部材を備えることを特徴とする、請求項2に記載のウェハ保持体。
  4. 前記冷却手段は一定出力で冷却を行い、前記加熱手段は前記温度測定手段により測定された温度に基づいて制御されることを特徴とする、請求項2又は3に記載のウェハ保持体。
  5. 前記冷却プレートと前記熱伝導性部材の間にペルチエ素子を有することを特徴とする、請求項3〜4のいずれかに記載のウェハ保持体。
  6. 前記温度測定手段が前記熱伝導性部材中に配置されていることを特徴とする、請求項3〜5のいずれかに記載のウェハ保持体。
  7. 前記温度測定手段と前記加熱プレートとの距離が、前記熱伝導性部材の厚みの1/2以下であることを特徴とする、請求項6に記載のウェハ保持体。
  8. 前記温度測定手段が前記加熱プレートと接触していることを特徴とする、請求項7に記載のウェハ保持体。
  9. 前記熱伝導性部材の平面度が30μm以下であることを特徴とする、請求項3〜8のいずれかに記載のウェハ保持体。
  10. 前記熱伝導性部材の平面度が10μm以下であることを特徴とする、請求項9に記載のウェハ保持体。
  11. 前記熱伝導性部材の前記冷却プレートとの接触面及び前記加熱プレートとの接触面の面粗度Raが3μm以下であることを特徴とする、請求項3〜10のいずれかに記載のウェハ保持体。
  12. 前記熱伝導性部材の前記冷却プレートとの接触面及び前記加熱プレートとの接触面の面粗度Raが1μm以下であることを特徴とする、請求項11に記載のウェハ保持体。
  13. 前記加熱プレートは、加熱手段としてメタライズ薄膜、金属箔、又は金属コイルのいずれかをセラミック基板の内部又は表面に設けたものであることを特徴とする、請求項1〜12のいずれかに記載のウェハ保持体。
  14. 前記加熱プレートを構成するセラミック基板の熱伝導率が30W/mK以上であることを特徴とする、請求項13に記載のウェハ保持体。
  15. 前記セラミック基板の熱伝導率が50W/mK以上であることを特徴とする、請求項14に記載のウェハ保持体。
  16. 前記セラミック基板の熱伝導率が150W/mK以上であることを特徴とする、請求項15に記載のウェハ保持体。
  17. 前記セラミック基板が窒化アルミニウムからなることを特徴とする、請求項13〜16のいずれかに記載のウェハ保持体。
  18. 前記熱伝導性部材の比熱と密度の積が2.0J/cmK以上であることを特徴とする、請求項3〜17のいずれかに記載のウェハ保持体。
  19. 前記熱伝導性部材の比熱と密度の積が2.3J/cmK以上であることを特徴とする、請求項18に記載のウェハ保持体。
  20. 前記熱伝導性部材の比熱と密度の積が3.0J/cmK以上であることを特徴とする、請求項19に記載のウェハ保持体。
  21. 前記熱伝導性部材が銅又は銅合金であることを特徴とする、請求項3〜20に記載のウェハ保持体。
  22. 前記ウェハ保持体の目標温度が10〜40℃の間の温度に設定されており、前記加熱プレート、前記熱伝導性部材及び前記冷却プレートが押圧され接触していることを特徴とする、請求項3〜21のいずれかに記載のウェハ保持体。
  23. 請求項1〜22のいずれかに記載のウェハ保持体を備えたことを特徴とする露光装置。


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