JP2006103996A - 窒素原子を含むカーボンナノチューブとその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】FEDなどのデバイスの電界電子放出源としての電極材料、リチウム二次電池の電極材料、キャパシタの電極材料、燃料電池の触媒担持用炭素材料、水素吸蔵システムの水素貯蔵材料、半導体素子材料などの各種用途への応用が期待されている化学変換カーボンナノチューブ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】結晶格子の中核をなす炭素原子に化学的に結合した窒素原子を含むカーボンナノチューブであって、一端が開き他端が閉じた釣り鐘型の多層物質が、単位構造ユニットとなり、1つのユニットの閉じた端部が他のユニットの開いた端部へ差し込まれた形態で、お互いが連続的に連結して一本の繊維構造体を形成することを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブ及びその製造方法などを提供した。
【選択図】なし
【解決手段】結晶格子の中核をなす炭素原子に化学的に結合した窒素原子を含むカーボンナノチューブであって、一端が開き他端が閉じた釣り鐘型の多層物質が、単位構造ユニットとなり、1つのユニットの閉じた端部が他のユニットの開いた端部へ差し込まれた形態で、お互いが連続的に連結して一本の繊維構造体を形成することを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブ及びその製造方法などを提供した。
【選択図】なし
Description
本発明は、窒素原子を含むカーボンナノチューブとその製造方法に関し、さらに詳しくは、結晶格子の中核をなす炭素原子に化学的に結合した窒素原子を導入することに伴い、特異な立体構造を示すとともに優れた特性を有する2成分系カーボンナノチューブとその製造方法に関する。
カーボンナノチューブは、熱伝導率が金属よりも高く、電気伝導性が良好又は適度(良導体又は半導体)で、表面が化学的に安定し、軽量なのに強度がダイヤモンド並みなど、その特異な電気的、化学的及び機械的性質により、電界放射電子源、ナノスケール電子デバイス、化学的貯蔵システム、機械的補強材などといった将来のナノテクノロジーに応用できる可能性が高く、検討されている(例えば、特許文献1〜3参照。)。上記のように、カーボンナノチューブは、カイラルベクトルによって電気の良導体に、或いは半導体になることが知られているが、特にカーボンナノチューブの半導体がコンピータなどの電子材料、例えばチップに用いられることが検討されている。また、次世代平面ディスプレイとして、高速応答、低消費電力といった特長をもつ電界放出型ディスプレイ(FED)が注目され、このFEDには良好な電子放出材料が必要であり、電子放出材料として、カーボンナノチューブが検討されている。
従来、カーボンナノチューブの製造方法としては、気相法として、炭化水素などの炭素原料を含むガス雰囲気下でのアーク放電による方法、黒鉛をターゲットにレーザーを照射させて蒸発させて形成するレーザー蒸発法による方法、コバルト金属もしくはニッケル金属の触媒を配した基板上でアセチレンなどの炭素原料となるガスを熱分解することによる方法などが知られている(例えば、特許文献4〜8参照。)。具体的には、特許文献4や特許文献5ではアーク放電による製造方法が、特許文献6では高周波プラズマによる製造方法が、特許文献7ではレーザー蒸発法による製造方法が、特許文献8では熱分解による製造方法が、それぞれ提案されている。
しかしながら、上記特許文献4〜8に示される、カーボンナノチューブなどの製造方法では、原料及び製造装置のコストが高いため、カーボンナノチューブの製造コストが高く、また、大量に合成することが困難であるという問題点がある。
しかしながら、上記特許文献4〜8に示される、カーボンナノチューブなどの製造方法では、原料及び製造装置のコストが高いため、カーボンナノチューブの製造コストが高く、また、大量に合成することが困難であるという問題点がある。
一方、液相法におけるカーボンナノチューブの合成方法も、知られている(特許文献9参照。)。その特許文献9によれば、基板上に金属元素からなる薄膜又は島状微粒子を堆積し、薄膜又は島状微粒子を堆積した基板を水素プラズマに晒し、水素プラズマに晒した基板を有機液体中で一定温度に加熱して合成することを特徴とする方法が開示されている。
さらに、前記のように、二次電池の電極材料、キャパシタの電極材料、FEDなどのデバイスの電界電子放出源、燃料電池の触媒担持用炭素材料、水素吸蔵システムの水素貯蔵材料などの様々な用途のためには、官能基化されたカーボンナノチューブや化学変換カーボンナノチューブが特に注目されている。例えば、この官能基化により、カーボンナノチューブを特定のポリマーに連結することによる複合材料の工業的製造が可能になり得る。また、カーボンナノチューブの物理的性質および機械的性質の増強も、そのような官能基化や化学変換によって達成され得る。一例として、カーボンナノチューブのガス貯蔵性を、ファンデルワールス相互作用により引き起こされるナノチューブの自然の凝集を制限することによって増強することができ、その結果、カーボンナノチューブの内側表面だけでなく、その外側表面においてもまた、水素またはメタンなどのガスをより効率的に吸着させることができる。
しかしながら、現在では、化学的な官能基化方法のほんの少数の例が報告されているだけである(特許文献10参照。)。
したがって、官能基化されたカーボンナノチューブや化学変換カーボンナノチューブなどを製造するための方法が、依然として求められている。
しかしながら、現在では、化学的な官能基化方法のほんの少数の例が報告されているだけである(特許文献10参照。)。
したがって、官能基化されたカーボンナノチューブや化学変換カーボンナノチューブなどを製造するための方法が、依然として求められている。
本発明の目的は、上記事情に鑑みてなされたものであって、FEDなどのデバイスの電界電子放出源としての電極材料、リチウム二次電池の電極材料、キャパシタの電極材料、燃料電池の触媒担持用炭素材料、水素吸蔵システムの水素貯蔵材料、半導体素子材料などの各種用途への応用が期待されている化学変換カーボンナノチューブ及びその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、鋭意研究を重ねた結果、特許文献9に開示された液相法におけるカーボンナノチューブの合成方法において、予め触媒金属が表面に配置された基板を、窒素原子を含む添加剤(例えば、ピラジン)を混入した有機液体(例えば、アルコール)中で、有機液体(アルコール)と添加剤(ピラジン)を分解させると同時に、それを原料元素として結晶成長するのに十分な反応条件下に加熱することにより、基板上に炭素原子と窒素原子を含む、一端が開き他端が閉じた釣り鐘型の多層物質が単位構造ユニットとなり、1つのユニットの閉じた端部が他のユニットの開いた端部へ差し込まれた形態の繊維構造体を形成させ、その結果、窒素原子を含む2成分系カーボンナノチューブが得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて、完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、結晶格子の中核をなす炭素原子に化学的に結合した窒素原子を含むカーボンナノチューブであって、一端が開き他端が閉じた釣り鐘型の多層物質が、単位構造ユニットとなり、1つのユニットの閉じた端部が他のユニットの開いた端部へ差し込まれた形態で、お互いが連続的に連結して一本の繊維構造体を形成することを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブが提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記窒素原子は、繊維構造体の表層部と内部層部の両方に存在することを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブが提供される。
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記窒素原子は、釣り鐘型の多層物質における閉じた部分に集中的に存在することを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブが提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記窒素原子は、繊維構造体の表層部と内部層部の両方に存在することを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブが提供される。
さらに、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、前記窒素原子は、釣り鐘型の多層物質における閉じた部分に集中的に存在することを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブが提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、X線光電子分光法で測定される炭素原子に対する窒素原子の比は、0.05〜3原子%であることを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブが提供される。
さらに、本発明の第5の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、バンドギャップは、1.5eV近傍であることを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブが提供される。
さらに、本発明の第5の発明によれば、第1〜3のいずれかの発明において、バンドギャップは、1.5eV近傍であることを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブが提供される。
一方、本発明の第6の発明によれば、予め触媒金属が表面に配置された基板を、窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体中で、該有機液体と添加剤を分解させると同時に、それを原料元素として結晶成長するのに十分な反応条件下に加熱し、基板上に炭素原子と窒素原子を含む繊維構造体を形成させることを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第6の発明において、前記基板を所定の温度に加熱するために、該基板に直接に電気を流すか、該基板を高周波磁場雰囲気中に置くか、又は該基板を加熱体に密着させるかのいずれかの手段を採用することを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法が提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第6の発明において、前記基板は、触媒金属を含有する金属又は合金基板、あるいは予め触媒金属が表面上に堆積されたシリコン、石英、ガラス、ジルコニア、アルミナ、ダイヤモンドまたは窒化ケイ素から選ばれる無機基板のいずれかであることを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第6の発明において、前記基板を所定の温度に加熱するために、該基板に直接に電気を流すか、該基板を高周波磁場雰囲気中に置くか、又は該基板を加熱体に密着させるかのいずれかの手段を採用することを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法が提供される。
さらに、本発明の第8の発明によれば、第6の発明において、前記基板は、触媒金属を含有する金属又は合金基板、あるいは予め触媒金属が表面上に堆積されたシリコン、石英、ガラス、ジルコニア、アルミナ、ダイヤモンドまたは窒化ケイ素から選ばれる無機基板のいずれかであることを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法が提供される。
本発明の第9の発明によれば、第6の発明において、反応温度は、700〜1000℃であることを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法が提供される。
また、本発明の第10の発明によれば、第6の発明において、前記有機液体は、アルコール類又は炭化水素であることを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法が提供される。
さらに、本発明の第11の発明によれば、第6の発明において、前記窒素原子を含む添加剤は、有機液体に可溶であって、かつ反応温度以下で分解することを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法が提供される。
また、本発明の第10の発明によれば、第6の発明において、前記有機液体は、アルコール類又は炭化水素であることを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法が提供される。
さらに、本発明の第11の発明によれば、第6の発明において、前記窒素原子を含む添加剤は、有機液体に可溶であって、かつ反応温度以下で分解することを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法が提供される。
また、本発明の第12の発明によれば、第6の発明において、前記窒素原子を含む添加剤の混入割合は、有機液体と添加剤との全量に対して、0.01〜70質量%であることを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法が提供される。
さらに、本発明の第13の発明によれば、第6の発明において、前記触媒金属は、Fe、Co又はNiから選ばれる少なくとも1種の金属元素であることを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法が提供される。
さらに、本発明の第13の発明によれば、第6の発明において、前記触媒金属は、Fe、Co又はNiから選ばれる少なくとも1種の金属元素であることを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法が提供される。
本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブは、結晶格子の中核をなす炭素原子に化学的に結合した窒素原子を含むカーボンナノチューブであって、特異な構造及び特性を有しているので、その構造、特性を利用した、FEDなどのデバイスの電界電子放出源としての電極材料、リチウム二次電池の電極材料、キャパシタの電極材料、燃料電池の触媒担持用炭素材料、水素吸蔵システムの水素貯蔵材料、半導体素子材料などの各種用途に使用できる可能性があり、極めて使用しやすいなど、種々の優れた効果を奏することができる。
また、本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法によれば、窒素原子を含むカーボンナノチューブを低コストで大量に合成することができ、また、本発明の製造方法は、現在の種々のSiテクノロジーに適合するものであり、従って、工業的に大量生産をすることができるという効果を奏する。
また、本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法によれば、窒素原子を含むカーボンナノチューブを低コストで大量に合成することができ、また、本発明の製造方法は、現在の種々のSiテクノロジーに適合するものであり、従って、工業的に大量生産をすることができるという効果を奏する。
以下、本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブ及びその製造方法について、項目毎に、詳細に説明する。
1.窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法
本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法又は合成方法は、予め触媒金属が表面に配置された基板を、窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体中で、該有機液体と添加剤を分解させると同時に、それを原料元素として結晶成長するのに十分な反応条件下に加熱し、基板上に炭素原子と窒素原子を含む繊維構造体を形成させることを特徴とするものである。
さらに、具体的に説明すると、本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブの合成方法は、基板上に、触媒、即ち金属元素からなる薄膜又は島状微粒子を堆積し、あるいは触媒金属を含有する基板を、窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体中で一定温度に加熱して合成するものである。
本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法又は合成方法は、予め触媒金属が表面に配置された基板を、窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体中で、該有機液体と添加剤を分解させると同時に、それを原料元素として結晶成長するのに十分な反応条件下に加熱し、基板上に炭素原子と窒素原子を含む繊維構造体を形成させることを特徴とするものである。
さらに、具体的に説明すると、本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブの合成方法は、基板上に、触媒、即ち金属元素からなる薄膜又は島状微粒子を堆積し、あるいは触媒金属を含有する基板を、窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体中で一定温度に加熱して合成するものである。
前記基板として、特に限定されないが、Si等の無機基板、又は金属基板、例えばNiCr基板が好適である。Si基板は、単結晶である必要はなく、多結晶体でも良い。
また、前記触媒は、原料である窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体との加熱により、カーボンナノチューブの生成反応の活性点となり、かつ該反応を促進するものであれば、特に限定されず、例えば、金属および金属酸化物等が挙げられる。また該金属の中でも遷移金属が好ましい。ここで遷移金属としては、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タンタル、タングステン、レニウム、イリジウムまたは白金を指すものであるが、これらの内、特に周期律表VIII族に属するもの、その内で、特に鉄、ニッケル、コバルトが好適であって、鉄が最も好適である。
さらに、予め触媒金属が表面に配置された基板として、触媒金属を含有する金属又は合金製基板であるか、または予め触媒金属が表面上に堆積されたシリコン、石英、ガラス、ジルコニア、アルミナ、ダイヤモンドまたは窒化ケイ素から選ばれる無機基板のいずれかが好ましい。
また、上記触媒は、微細であることが好ましい。本発明で述べる微細とは、触媒同士が凝集、接触等していなく、独立して微粒子、基板上にスパッタ処理等で粒状、島状に付着、又は合金からなる基板の表面に極少面積で多数露出し存在した状態を意味するものである。またその独立して多数存在する微細な触媒の1つ1つの大きさは、所望の小径のカーボンナノチューブに応じて適宜定義されるものであり、特に限定されるものではないが、例えば、2〜30nmの範囲である。
さらに、上記の微細な触媒は、その大きさが揃っていることが好ましい。微細な触媒として大きさの揃っているものを用いることにより、均一な径のカーボンナノチューブを生成することができる。
また、上記の微細な触媒は、その触媒間の間隔が揃っていることが好ましい。微細な触媒間の間隔が揃っていることにより、カーボンナノチューブを均一な密度に成長させることができる。
また、前記触媒は、原料である窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体との加熱により、カーボンナノチューブの生成反応の活性点となり、かつ該反応を促進するものであれば、特に限定されず、例えば、金属および金属酸化物等が挙げられる。また該金属の中でも遷移金属が好ましい。ここで遷移金属としては、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、イットリウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、タンタル、タングステン、レニウム、イリジウムまたは白金を指すものであるが、これらの内、特に周期律表VIII族に属するもの、その内で、特に鉄、ニッケル、コバルトが好適であって、鉄が最も好適である。
さらに、予め触媒金属が表面に配置された基板として、触媒金属を含有する金属又は合金製基板であるか、または予め触媒金属が表面上に堆積されたシリコン、石英、ガラス、ジルコニア、アルミナ、ダイヤモンドまたは窒化ケイ素から選ばれる無機基板のいずれかが好ましい。
また、上記触媒は、微細であることが好ましい。本発明で述べる微細とは、触媒同士が凝集、接触等していなく、独立して微粒子、基板上にスパッタ処理等で粒状、島状に付着、又は合金からなる基板の表面に極少面積で多数露出し存在した状態を意味するものである。またその独立して多数存在する微細な触媒の1つ1つの大きさは、所望の小径のカーボンナノチューブに応じて適宜定義されるものであり、特に限定されるものではないが、例えば、2〜30nmの範囲である。
さらに、上記の微細な触媒は、その大きさが揃っていることが好ましい。微細な触媒として大きさの揃っているものを用いることにより、均一な径のカーボンナノチューブを生成することができる。
また、上記の微細な触媒は、その触媒間の間隔が揃っていることが好ましい。微細な触媒間の間隔が揃っていることにより、カーボンナノチューブを均一な密度に成長させることができる。
前記有機液体は、特に限定されないが、アルコール類又は炭化水素であることが好ましく、その具体例としては、メタノール、エタノール、オクタノール、デカノールなどのアルコール、シクロヘキサン、ヘキサン、オクタン、デカン等の液体炭化水素等が挙げられる。
本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法において、前記有機液体中に、窒素原子を含む添加剤を混入したものを用いることに最大の特徴がある。
前記窒素原子を含む添加剤としては、有機液体に可溶であって、かつ反応温度以下で分解するものであれば、特に限定されるものではなく、具体的には、複素環式窒素化合物、脂肪族アミン、脂肪族ニトリル、芳香族アミン、芳香族ニトリル、芳香族ニトロ化合物等が例示できるが、それらの中でも、複素環式窒素化合物、特にピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジンなどが特に好ましい。
窒素原子を含む添加剤の有機液体への混入割合は、有機液体と添加剤との溶液全量に対して、0.01〜70質量%であり、好ましくは、0.1〜60質量%である。混入割合が0.01質量%未満であると、窒素原子がカーボンナノチューブに含まれ難く、含まれたとしても効果が薄いという問題があり、一方、70質量%を超えると、有機液体へ溶けにくく、またナノチューブが合成されにくい恐れがある。
前記窒素原子を含む添加剤としては、有機液体に可溶であって、かつ反応温度以下で分解するものであれば、特に限定されるものではなく、具体的には、複素環式窒素化合物、脂肪族アミン、脂肪族ニトリル、芳香族アミン、芳香族ニトリル、芳香族ニトロ化合物等が例示できるが、それらの中でも、複素環式窒素化合物、特にピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジンなどが特に好ましい。
窒素原子を含む添加剤の有機液体への混入割合は、有機液体と添加剤との溶液全量に対して、0.01〜70質量%であり、好ましくは、0.1〜60質量%である。混入割合が0.01質量%未満であると、窒素原子がカーボンナノチューブに含まれ難く、含まれたとしても効果が薄いという問題があり、一方、70質量%を超えると、有機液体へ溶けにくく、またナノチューブが合成されにくい恐れがある。
また、有機液体と添加剤を分解させると同時に、それを原料元素として結晶成長するのに十分な反応条件下に加熱する方法としては、(i)基板に電流を流して加熱することを特徴とする方法と、(ii)基板を、窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体に接触させて、誘導加熱すること、すなわち基板を高周波磁場雰囲気中に置くことを特徴とする方法と、(iii)基板を加熱体に密着させて加熱することを特徴とする方法との、三つの方法又は手段がある。
上記(i)の方法は、例えば、Fe元素からなる薄膜又は島状微粒子が堆積したSi基板を、窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体中でSi基板に電流を流して、Si基板を高温に加熱することによって、Si基板近傍の有機液体が非熱平衡状態の触媒反応により分解して、窒素原子を導入したカーボン原子が生成し、窒素原子を導入したカーボン原子がFe液体微粒子に過飽和に溶け込み、Si基板表面の高温とSi基板近傍の有機液体との温度勾配により、Fe液体微粒子中の窒素原子を導入したカーボン原子がFe液体微粒子の表面に析出して成長核を形成し、この核にFe液体微粒子中から窒素原子を導入したカーボン原子が連続的に供給されて、Si基板表面の垂直方向に窒素原子を含むカーボンナノチューブが成長するものである。
または触媒が少なくとも表面に存在する金属基板に有機液体中で電流を流して、金属基板を高温に加熱しても同様である。
または触媒が少なくとも表面に存在する金属基板に有機液体中で電流を流して、金属基板を高温に加熱しても同様である。
上記(ii)の方法は、例えば、触媒が少なくとも表面に存在する電気的導体からなる基板を、窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体とを接触させて、電磁誘導加熱する方法である。前者の(i)の方法は、Si等の比較的に抵抗率が高いものに電流を流すことによって加熱する「抵抗加熱方式」であるのに対し、この(ii)の方法は、電流を流すための電極部分が必要なく構造が簡易かつ基板の形状も自由度が高くなり、抵抗加熱と異なる非接触加熱のために、温度制御がしやすく、加熱温度にムラを生じることなく緻密に温度制御可能となる。
上記(iii)の方法は、基板を加熱体、例えばヒーターに密着させて、加熱することを特徴とする方法である。
上記(iii)の方法は、基板を加熱体、例えばヒーターに密着させて、加熱することを特徴とする方法である。
また、有機液体と添加剤を分解させると同時に、それを原料元素として結晶成長するのに十分な反応条件として、反応温度は、700〜1000℃であることが好ましい。反応温度が700℃未満であると、不完全な構造のナノチューブとなったりアモルファスが析出する問題があり、一方、1000℃を超えると、グラファイトが析出する恐れがある。
本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法で用いる合成装置としては、例えば、図1に示すようなものがある。この合成装置は、窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体を保持する液体槽1の外側に液体槽1を冷却するための水冷手段2と、基板3を保持し、かつ、基板3に電流を流すための電極4を有する基板ホルダー5と、液体槽1から蒸発する有機液体蒸気を冷却凝縮して液体槽1に戻す水冷パイプ6からなる凝縮手段7と、基板ホルダー5と凝縮手段7とN2ガスを導入するバルブ8とを保持する蓋9を有し、液体槽1と蓋9で窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体10を密閉して保持する構成である。
この構成によれば、窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体の温度を沸点未満に保持することができると共に、基板温度を高温の成長温度に保持でき、窒素原子を含むカーボンナノチューブの合成が可能になる。また、有機液体の気相が凝縮されてもどるため原料の有機液体を無駄にすることがないと共に、有機気相と空気との混合による爆発、炎上の危険がない。さらに、不活性ガス導入手段を有するから、液体槽中での有機気相と空気との混合による爆発、炎上の危険がない。
この構成によれば、窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体の温度を沸点未満に保持することができると共に、基板温度を高温の成長温度に保持でき、窒素原子を含むカーボンナノチューブの合成が可能になる。また、有機液体の気相が凝縮されてもどるため原料の有機液体を無駄にすることがないと共に、有機気相と空気との混合による爆発、炎上の危険がない。さらに、不活性ガス導入手段を有するから、液体槽中での有機気相と空気との混合による爆発、炎上の危険がない。
また、有機液体と添加剤を分解させると同時に、それを原料元素として結晶成長するのに十分な反応条件下に加熱する方法が、(ii)基板を、窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体に接触させて、誘導加熱することを特徴とする方法の場合には、その合成装置としては、例えば、触媒が少なくとも表面に存在する電気的導体からなる基板と、当該基板と窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体を接触して設置する容器と、この容器の外部から基板を電磁誘導で加熱する誘導加熱手段とを有する構成となる。この構成では、合成装置を構造簡易化、省スペース化が可能となる。
2.窒素原子を含むカーボンナノチューブ
本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブは、結晶格子の中核をなす炭素原子に化学的に結合した窒素原子を含むカーボンナノチューブであって、一端が開き他端が閉じた釣り鐘型の多層物質が、単位構造ユニットとなり、1つのユニットの閉じた端部が他のユニットの開いた端部へ差し込まれた形態で、お互いが連続的に連結して一本の繊維構造体を形成することを特徴とするものである。
本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブは、結晶格子の中核をなす炭素原子に化学的に結合した窒素原子を含むカーボンナノチューブであって、一端が開き他端が閉じた釣り鐘型の多層物質が、単位構造ユニットとなり、1つのユニットの閉じた端部が他のユニットの開いた端部へ差し込まれた形態で、お互いが連続的に連結して一本の繊維構造体を形成することを特徴とするものである。
本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブについて、更に具体的に説明する。
本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブは、前記の製造方法により、得ることができるものであり、窒素原子を化学結合により導入したカーボンナノチューブ、すなわち、結晶格子の中核をなす炭素原子に化学的に結合した窒素原子を含むカーボンナノチューブである。その顕微鏡写真の一例を図2、3に示す。図2は、本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブの透過型電子顕微鏡(TEM)による観察写真、また図3は、他の類似した試料の暗視野STEM(走査透過電子顕微鏡)観察写真である。このSTEM観察写真は、日本電子製のJEM−2010F型電界放射型透過型電子顕微鏡を用い、加速電圧200kVの測定条件で観察したものである。図2、3によれば、本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブは、一端が開き他端が閉じた釣り鐘型の多層物質が、単位構造ユニットとなり、1つのユニットの閉じた端部が他のユニットの開いた端部へ差し込まれた形態で、お互いが連続的に連結して一本の繊維構造体を形成することが判る。
本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブは、前記の製造方法により、得ることができるものであり、窒素原子を化学結合により導入したカーボンナノチューブ、すなわち、結晶格子の中核をなす炭素原子に化学的に結合した窒素原子を含むカーボンナノチューブである。その顕微鏡写真の一例を図2、3に示す。図2は、本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブの透過型電子顕微鏡(TEM)による観察写真、また図3は、他の類似した試料の暗視野STEM(走査透過電子顕微鏡)観察写真である。このSTEM観察写真は、日本電子製のJEM−2010F型電界放射型透過型電子顕微鏡を用い、加速電圧200kVの測定条件で観察したものである。図2、3によれば、本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブは、一端が開き他端が閉じた釣り鐘型の多層物質が、単位構造ユニットとなり、1つのユニットの閉じた端部が他のユニットの開いた端部へ差し込まれた形態で、お互いが連続的に連結して一本の繊維構造体を形成することが判る。
また、上記図3中の一部領域(Spectrum Image部)の暗視野STEM観察写真について、C−KとN−Kの電子エネルギー損失分光(EELS)マッピング像を、図4、図5に示す。EELSは、Gatan製の「ENFINA1000」を用い、分光領域1nmの測定条件で測定したものである。図5によれば、本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブは、窒素原子が、繊維構造体の表層部と内部層部の両方に存在し、また、釣り鐘型の多層物質における閉じた部分に集中的に存在することが判る。
上記したEELSによる解析結果は、本発明の特異な立体構造、すなわち一端が開き他端が閉じた釣り鐘型の多層物質が単位構造ユニットとなり、それらがお互いに1つのユニットの閉じた端部が他のユニットの開いた端部へ差し込まれた形態で連続的に連結して一本の繊維構造体を形成するに際し、窒素原子の存在が重要な役目を果たし、窒素原子と炭素原子の原子価の差により生じていることを裏付けるものと思われる。
上記したEELSによる解析結果は、本発明の特異な立体構造、すなわち一端が開き他端が閉じた釣り鐘型の多層物質が単位構造ユニットとなり、それらがお互いに1つのユニットの閉じた端部が他のユニットの開いた端部へ差し込まれた形態で連続的に連結して一本の繊維構造体を形成するに際し、窒素原子の存在が重要な役目を果たし、窒素原子と炭素原子の原子価の差により生じていることを裏付けるものと思われる。
さらに、本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブは、X線光電子分光法で測定される炭素原子に対する窒素原子の比が0.05〜3原子%である。すなわち、窒素原子の炭素原子への導入量は、カーボンナノチューブの表層において0.05〜3原子%である。この範囲にすることにより、導電性や電子放出特性が良好となる。
この炭素原子に対する窒素原子の比が0.05原子%未満であると、導電性向上の効果がうすいといった問題があり、一方、炭素原子に対する窒素原子の比が3原子%を超えると、表層の欠陥が多くなり、安定な構造を保てなくなる恐れがある。
この炭素原子に対する窒素原子の比が0.05原子%未満であると、導電性向上の効果がうすいといった問題があり、一方、炭素原子に対する窒素原子の比が3原子%を超えると、表層の欠陥が多くなり、安定な構造を保てなくなる恐れがある。
また、本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブのバンドギャップは、1.5eV近傍(室温)である。バンドギャップ(禁止帯幅)は、半導体の物性を評価する重要な指標である。このバンドギャップが1.5eV近傍であることにより、ガリウム砒素系半導体(1.43eV@300K)と同程度のバンドギャツプであり、発光素子としての特性が良好となる可能性がある。また、シリコンのバンドギャップ(約1.1eV)より大きいので、可視光域で利用できる半導体材料となる可能性もある。
本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブの特異な構造、性質を活かした優れた機能を有するナノテクノロジー製品を低コストで大量に供給することが可能になる。
以下に、本発明の実施例及び比較例によって、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。
[実施例1〜4]:Si基板への抵抗加熱
実施例1は、高純度メタノール400mlに、ピラジン(C4H4N2:常温で固体であるが、アルコールに易溶。)35g(約10質量%に相当)を溶かし、原料溶液とした。
また、抵抗率0.02Ωcmの(100)面を持つ、10×20×0.5mmのシリコン基板をエタノール中で超音波洗浄し、乾燥後にマグネトロンスパッタで触媒である鉄を平均10nmの厚さで堆積した。
そして、上記溶液を、500ccのセパラブルフラスコに入れ、上記基板の両端をそれぞれ金属電極で挟み込んだ状態で、溶液に浸し、フラスコカバーを付けて安全のために、N2ガスで満たした。尚、N2ガスは反応が終了するまで、継続的に流す。
直流電源を金属電極に接続し、ゆっくりと電流をあげていき、基板温度を800℃とした。その状態で5分間反応をおこなった。尚、温度は、放射温度計で測定した。
このようにして、窒素原子を含むカーボンナノチューブを生成した。この生成したカーボンナノチューブについて、XPSにてN/Cが0.8%であることを、窒素原子の分布は電子エネルギー損失分光(EELS)にて測定し、確認した。また、CN結合の存在をTOF−SIMSにて、確認した。さらに、バンドギャップは、紫外線電子分光法にて、計測(光源はHe)し、1.5eV近傍であった。
また、高純度メタノール400mlに、ピラジン3.2g(約1質量%に相当)を溶かし、原料溶液とした場合で生成したナノチューブのXPSによる比は、N/Cが0.3%であった。
実施例1は、高純度メタノール400mlに、ピラジン(C4H4N2:常温で固体であるが、アルコールに易溶。)35g(約10質量%に相当)を溶かし、原料溶液とした。
また、抵抗率0.02Ωcmの(100)面を持つ、10×20×0.5mmのシリコン基板をエタノール中で超音波洗浄し、乾燥後にマグネトロンスパッタで触媒である鉄を平均10nmの厚さで堆積した。
そして、上記溶液を、500ccのセパラブルフラスコに入れ、上記基板の両端をそれぞれ金属電極で挟み込んだ状態で、溶液に浸し、フラスコカバーを付けて安全のために、N2ガスで満たした。尚、N2ガスは反応が終了するまで、継続的に流す。
直流電源を金属電極に接続し、ゆっくりと電流をあげていき、基板温度を800℃とした。その状態で5分間反応をおこなった。尚、温度は、放射温度計で測定した。
このようにして、窒素原子を含むカーボンナノチューブを生成した。この生成したカーボンナノチューブについて、XPSにてN/Cが0.8%であることを、窒素原子の分布は電子エネルギー損失分光(EELS)にて測定し、確認した。また、CN結合の存在をTOF−SIMSにて、確認した。さらに、バンドギャップは、紫外線電子分光法にて、計測(光源はHe)し、1.5eV近傍であった。
また、高純度メタノール400mlに、ピラジン3.2g(約1質量%に相当)を溶かし、原料溶液とした場合で生成したナノチューブのXPSによる比は、N/Cが0.3%であった。
実施例2は、原料溶液として、メタノール400mlに、ピラジン300g(約49質量%に相当)を溶解したものを用いた以外は、実施例1と同様にして、窒素原子を含むカーボンナノチューブを生成した。
また、実施例3、4は、実施例1において、基板を実施例3では150×5×0.12mmのニクロム板、および実施例4では220×5×0.1mmのSUS304基板に変え、温度850℃で合成した以外は、実施例1と同様にして、窒素原子を含むカーボンナノチューブを生成した。
また、実施例3、4は、実施例1において、基板を実施例3では150×5×0.12mmのニクロム板、および実施例4では220×5×0.1mmのSUS304基板に変え、温度850℃で合成した以外は、実施例1と同様にして、窒素原子を含むカーボンナノチューブを生成した。
また、実施例2〜4の生成したカーボンナノチューブについて、実施例1と同様に、窒素原子の分布とCN結合の存在を確認した。さらに、バンドギャップは、紫外線電子分光法にて、計測(光源はHe)し、1.5eV近傍であった。
[実施例5]:金属基板への誘導加熱
実施例5は、高純度メタノール300mlに、ピラジン15g(約6質量%に相当)を溶かし、原料溶液とした。
また、基板として、150×20×0.2mmのNiCr基板を用い、基板中に含まれる鉄をそのまま触媒として利用し、新たに触媒は付着させていない。
そして、約400ccの容量を持つ円筒石英ガラス容器に、上記溶液と基板を入れ、実施例1と同様に、N2ガスで満たした。石英ガラスの周囲には、加熱用のコイルが巻かれており、ここに400kHzの高周波電流を流した。
電流を徐々に大きくしていくと、基板が赤くなりはじめた。このときの温度は、放射温度計で約850℃であり、このまま約1分間保持した。
このようにして、窒素原子を含むカーボンナノチューブを生成した。この生成したカーボンナノチューブについて、実施例1と同様に、窒素原子の分布とCN結合の存在を確認した。さらに、バンドギャップは、紫外線電子分光法にて、計測(光源はHe)し、1.5eV近傍であった。
実施例5は、高純度メタノール300mlに、ピラジン15g(約6質量%に相当)を溶かし、原料溶液とした。
また、基板として、150×20×0.2mmのNiCr基板を用い、基板中に含まれる鉄をそのまま触媒として利用し、新たに触媒は付着させていない。
そして、約400ccの容量を持つ円筒石英ガラス容器に、上記溶液と基板を入れ、実施例1と同様に、N2ガスで満たした。石英ガラスの周囲には、加熱用のコイルが巻かれており、ここに400kHzの高周波電流を流した。
電流を徐々に大きくしていくと、基板が赤くなりはじめた。このときの温度は、放射温度計で約850℃であり、このまま約1分間保持した。
このようにして、窒素原子を含むカーボンナノチューブを生成した。この生成したカーボンナノチューブについて、実施例1と同様に、窒素原子の分布とCN結合の存在を確認した。さらに、バンドギャップは、紫外線電子分光法にて、計測(光源はHe)し、1.5eV近傍であった。
本発明の窒素原子を含むカーボンナノチューブは、特異な構造、性質を活かした優れた機能を有するので、FEDなどのデバイスの電界電子放出源としての電極材料、リチウム二次電池の電極材料、キャパシタの電極材料、燃料電池の触媒担持用炭素材料、水素吸蔵システムの水素貯蔵材料、半導体素子材料などの各種ナノテクノロジー用途へ応用できる可能性が高い。
1 液体槽
2 水冷手段
3 基板
4 電極
5 基板ホルダー
6 水冷管
7 凝縮手段
8 バルブ
9 蓋
10 窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体
2 水冷手段
3 基板
4 電極
5 基板ホルダー
6 水冷管
7 凝縮手段
8 バルブ
9 蓋
10 窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体
Claims (13)
- 結晶格子の中核をなす炭素原子に化学的に結合した窒素原子を含むカーボンナノチューブであって、
一端が開き他端が閉じた釣り鐘型の多層物質が、単位構造ユニットとなり、1つのユニットの閉じた端部が他のユニットの開いた端部へ差し込まれた形態で、お互いが連続的に連結して一本の繊維構造体を形成することを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブ。 - 前記窒素原子は、繊維構造体の表層部と内部層部の両方に存在することを特徴とする請求項1に記載の窒素原子を含むカーボンナノチューブ。
- 前記窒素原子は、釣り鐘型の多層物質における閉じた部分に集中的に存在することを特徴とする請求項1又は2に記載の窒素原子を含むカーボンナノチューブ。
- X線光電子分光法で測定される炭素原子に対する窒素原子の比は、0.05〜3原子%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の窒素原子を含むカーボンナノチューブ。
- バンドギャップは、1.5eV近傍であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の窒素原子を含むカーボンナノチューブ。
- 予め触媒金属が表面に配置された基板を、窒素原子を含む添加剤を混入した有機液体中で、該有機液体と添加剤を分解させると同時に、それを原料元素として結晶成長するのに十分な反応条件下に加熱し、基板上に炭素原子と窒素原子を含む繊維構造体を形成させることを特徴とする窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法。
- 前記基板を所定の温度に加熱するために、該基板に直接に電気を流すか、該基板を高周波磁場雰囲気中に置くか、又は該基板を加熱体に密着させるかのいずれかの手段を採用することを特徴とする請求項6に記載の窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法。
- 前記基板は、触媒金属を含有する金属又は合金基板、あるいは予め触媒金属が表面上に堆積されたシリコン、石英、ガラス、ジルコニア、アルミナ、ダイヤモンドまたは窒化ケイ素から選ばれる無機基板のいずれかであることを特徴とする請求項6に記載の窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法。
- 反応温度は、700〜1000℃であることを特徴とする請求項6に記載の窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法。
- 前記有機液体は、アルコール類又は炭化水素であることを特徴とする請求項6に記載の窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法。
- 前記窒素原子を含む添加剤は、有機液体に可溶であって、かつ反応温度以下で分解することを特徴とする請求項6に記載の窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法。
- 前記窒素原子を含む添加剤の混入割合は、有機液体と添加剤との全量に対して、0.01〜70質量%であることを特徴とする請求項6に記載の窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法。
- 前記触媒金属は、Fe、Co又はNiから選ばれる少なくとも1種の金属元素であることを特徴とする請求項6に記載の窒素原子を含むカーボンナノチューブの製造方法。
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