JP2011057739A - 微細な炭素繊維を含有するポリイミド粉末及びそれを用いたポリイミド成形体 - Google Patents

微細な炭素繊維を含有するポリイミド粉末及びそれを用いたポリイミド成形体 Download PDF

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【課題】ポリイミド本来の特性を大幅に損なうことなく帯電防止及び/または導電機能を備えたポリイミド成形体を提供する。
【解決手段】芳香族テトラカルボン酸及び/またはその誘導体とジアミン化合物とから得られたポリイミド粉末に、気相成長法により製造される微細な炭素繊維であって、炭素原子のみから構成されるグラファイト網面が、閉じた頭頂部と、下部が開いた胴部とを有する釣鐘状構造単位を形成し、前記胴部の母線と繊維軸とのなす角θが15°より小さく、前記釣鐘状構造単位が、中心軸を共有して2〜30個積み重なって集合体を形成し、前記集合体が、Head−to−Tail様式で間隔をもって連結して繊維を形成していることを特徴とする微細な炭素繊維を、ポリイミド粉末に対して0.5〜10質量%の割合で添加してなる帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末。
【選択図】なし

Description

本発明は、芳香族テトラカルボン酸成分とジアミン成分とからなるポリイミド粉末に微細な炭素繊維を添加してなり、ポリイミドの特性を損なうことなしに帯電防止及び/または導電性能を有するポリイミド成形体を得ることができる帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末、及びそれを用いた帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体の製法及びポリイミド成形体に関するものである。
従来、芳香族テトラカルボン酸成分、例えば3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸成分とパラフェニレンジアミン成分とから得られるポリイミド粉末の成形体の製法としては、例えば特許文献1、特許文献2などに記載されている。これらの文献によると、上記成形体は耐熱性、寸法安定性、圧縮強度等の機械的強度に優れていることが示されている。
しかし、上記の公知文献に記載されているポリイミド粉末の成形体は、単独では摺動性、耐磨耗性あるいは帯電防止性能は持たないことが知られている。このため、ポリイミド粉末に無機質微粉末、他の樹脂及びグラファイト、ケッチェンブラックあるいは無機質繊維状物を添加してこれらの性能を向上させたポリイミド成形体が知られている(特許文献3〜6)。
一方、ポリイミドフィルムの帯電防止性能を向上させるために、ポリイミド中にスルホン酸塩を添加した帯電防止性芳香族ポリイミドフィルム(特許文献7)、ポリイミドフィルム表面に金属酸化物と導電性超微粒子との混合物を塗布法で形成する帯電防止フィルムが提案された(特許文献8)。
しかし、前記の特許文献6以外の各公報に記載の技術によれば、カーボンあるいはグラファイト等はポリイミド成形体の耐磨耗性あるいは摺動性を向上させるためにはポリイミドに対して5.5〜100質量%添加することが必要であり、却ってポリイミド本来の特性が損なわれてしまう。
特許文献6に関しては、少量添加で帯電防止効果が得られるという記載があるが、体積固有抵抗を10Ωcmよりも小さくするためにはケッチェンブラックをポリイミドに対して10質量%以上添加する必要があり、ポリイミド本来の特性が損なわれてしまい、十分満足のいく導電性ポリイミド成形体を得ることができなかった。
特開昭61−241326号公報 特開平1−266134号公報 特開昭62−132960号公報 特開昭62−185748号公報 特開昭63−81160号公報 特開2007−16222号公報 特公平5−28727号公報 特開2004−58562号公報
本発明の目的は、ポリイミド本来の特性を大幅に損なうことなく帯電防止及び/または導電機能を備えたポリイミド成形体を与える帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末、それを用いたポリイミド成形体の製法及びそのような優れた特性を有するポリイミド成形体を提供することである。
本発明は、以下の事項に関する。
1.芳香族テトラカルボン酸及び/またはその誘導体とジアミン化合物とから得られたポリイミド粉末に、気相成長法により製造される微細な炭素繊維であって、炭素原子のみから構成されるグラファイト網面が、閉じた頭頂部と、下部が開いた胴部とを有する釣鐘状構造単位を形成し、前記胴部の母線と繊維軸とのなす角θが15°より小さく、前記釣鐘状構造単位が、中心軸を共有して2〜30個積み重なって集合体を形成し、前記集合体が、Head−to−Tail様式で間隔をもって連結して繊維を形成していることを特徴とする微細な炭素繊維を、ポリイミド粉末に対して0.5〜10質量%の割合で添加してなる帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末。
2.ポリイミド粉末が、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物及び/またはその誘導体と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルからなる項1に記載の帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末。
3.項1〜2のいずれかにに記載の帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を金型内に充填し、圧力及び熱を同時あるいは別々に加えて成形することを特徴とする帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体の製法。
4.帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末の成形を成形温度350〜600℃及び成形圧力30〜2000MPaで加熱圧縮成形、または室温〜350℃及び成形圧力30〜2000MPaにて得た予備成形体を非圧縮下350〜600℃にて後焼結を行う項3記載の帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体の製法。
5.項3あるいは4に記載の製法によって得られる帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体。
6.ASTM D257に準拠して測定した体積固有抵抗が10−2〜10Ωcmである項5に記載の帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体。
本発明によれば、少量の気相成長法により製造される微細な炭素繊維を添加することによって充分な帯電防止及び/または導電性能を有するポリイミド成形体を与える帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を得ることができる。
また、本発明によれば、少量の気相成長法により製造される微細な炭素繊維を添加した帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末によって、充分な帯電防止及び/または導電性能を有するポリイミド成形体を製造することができる。
さらに、本発明によれば、少量の気相成長法により製造される微細な炭素繊維を添加した帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末によって、充分な帯電防止及び/または導電性能を有するポリイミド成形体を得ることができる。
(a)微細な炭素繊維を構成する最小構造単位(釣鐘状構造単位)を模式的に示す図である。(b)釣鐘状構造単位が、2〜30個積み重なった集合体を模式的に示す図である。 (a)集合体が間隔を隔てて連結し、繊維を構成する様子を模式的に示す図である。(b)集合体が間隔を隔てて連結する際に、屈曲して連結した様子を模式的に示す図である。 微細な炭素繊維のTEM写真像の一例である。
以下の説明において、「微細な炭素繊維」は、明示的に示さない限り、以下に説明される特定構造の炭素繊維を意味し、公知の構造の炭素繊維を意味しない。
本発明におけるポリイミド粉末は、芳香族テトラカルボン酸及び/またはその誘導体とジアミン化合物、特に好ましくは、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物及び/またはその誘導体と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルとを有機極性溶媒中で反応させて得られるポリアミック酸溶液から得られる。この場合、ポリアミック酸溶液からポリイミド前駆体粉末を単離した後、加熱乾燥してポリイミド粉末を得てもよく、あるいはポリアミック酸溶液を加熱してイミド化してポリイミド粉末を生成して単離し加熱して乾燥してポリイミド粉末を得ても良い。
本発明におけるポリイミド粉末は、平均粒子径(一次粒子)が0.5〜100μmの粉末が好ましい。
また、前記のジアミンは粉末成形品の物性と重合・イミド化の操作の簡単さから4,4’−ジアミノジフェニルエーテルを単独で使用することが望ましいが、物性を実質的に損なわない範囲でその少量部、好適には約20モル%以下を他の芳香族ジアミンで置き換えてもよい。例えば、このようなジアミンとしては、メタフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルプロパン、ビス(4−アミノフェニル) ジメチルシラン、1,4−ビス(4−アミノ−フェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ−フェノキシ)ベンゼンなどを挙げることができる。
前記の各成分をN,N−ジメチルアセトアミドやN−メチル−2−ピロリドンなどのポリアミック酸(ポリイミド前駆体)の製造に通常使用される有機極性溶媒中で、好ましくは10〜80℃で1〜30時間重合して、ポリマーの対数粘度(測定温度:30℃、濃度:0.5g/100ml溶媒、溶媒:N−メチル−2−ピロリドン)が5以下、ポリマー濃度が25質量%以下であり、回転粘度(30℃)が4500ポイズ以下であるポリアミック酸(イミド化率:5%以下)溶液を得る。次いで、前記ポリアミック酸溶液を160〜300℃、0.2〜20時間程度加熱することによってイミド化を完了し、反応系からの粉末回収によってポリイミド粉末を得ることができる。
本発明においては、前記ポリイミド粉末に対して、0.5〜10質量%、好適には0.75〜5質量%、より好適には1〜3質量%の割合で気相成長法により製造される微細な炭素繊維を添加し、好適には均一に混合して、本発明の帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を得ることができる。
本発明に用いられる微細な炭素繊維は、図1(a)に示すような釣鐘状構造を最小構造単位として有する。釣鐘(temple bell)は、日本の寺院で見られ、比較的円筒形に近い胴部を有しており、円錐形に近いクリスマスベルとは形状が異なる。図1(a)に示すように、構造単位11は、釣鐘のように、頭頂部12と、開放端を備える胴部13とを有し、概ね中心軸の周囲に回転させた回転体形状となっている。構造単位11は、炭素原子のみからなるグラファイト網面により形成され、胴部開放端の円周状部分はグラファイト網面の開放端となる。なお、図1(a)において、中心軸および胴部13は、便宜上直線で示されているが、必ずしも直線ではなく、後述する図3のように曲線の場合もある。
胴部13は、開放端側に緩やかに広がっており、その結果、胴部13の母線は釣鐘状構造単位の中心軸に対してわずかに傾斜し、両者のなす角θは、15°より小さく、より好ましくは1°<θ<15°、更に好ましくは2°<θ<10°である。θが大きくなりすぎると、該構造単位から構成される微細繊維が魚骨状炭素繊維様の構造を呈してしまい、繊維軸方向の導電性が損なわれてしまう。一方θが小さいと、円筒チューブ状に近い構造となり、構造単位の胴部を構成するグラファイト網面の開放端が繊維外周面に露出する頻度が低くなるため、隣接繊維間の導電性が悪化する。
本発明に用いられる微細な炭素繊維には、欠陥、不規則な乱れが存在するが、このような不規則性を排除して、全体としての形状を捉えると、胴部13が開放端側に緩やかに広がった釣鐘状構造を有していると言える。この微細な炭素繊維は、すべての部分においてθが上記範囲を示すことを意味しているのではなく、欠陥部分や不規則な部分を排除しつつ、構造単位11を全体的に捉えたときに、総合的にθが上記範囲を満たしていることを意味している。そこで、θの測定では、胴部の太さが不規則に変化していることもある頭頂部12付近を除くことが好ましい。より具体的には、例えば、図1(b)に示すように釣鐘状構造単位集合体21の長さをLとすると、頭頂側から(1/4)L、(1/2)Lおよび(3/4)Lの3点においてθを測定してその平均を求め、その値を、構造単位11についての全体的なθとしてもよい。また、Lについては、直線で測定することが理想であるが、実際は胴部13が曲線であることも多いため、胴部13の曲線に沿って測定した方が実際の値に近い場合もある。
頭頂部の形状は、胴部と滑らかに連続し、上側(図において)に凸の曲面となっている。頭頂部の長さは、典型的には、釣鐘状構造単位集合体について説明するD(図1(b))以下程度であり、d(図1(b))以下程度であるときもある。
さらに、後述するように活性な窒素を原料として使用しないため、窒素等の他の原子は、釣鐘状構造単位のグラファイト網面中に含まれない。このため繊維の結晶性が良好である。
本発明に用いられる微細な炭素繊維は、図1(b)に示すように、このような釣鐘状構造単位が中心軸を共有して2〜30個積み重なって釣鐘状構造単位集合体21(以下、単に集合体という場合がある。)を形成している。積層数は、好ましくは2〜25個であり、より好ましくは2〜15個である。
集合体21の胴部の外径Dは、5〜40nm、好ましくは5〜30nm、更に好ましくは5〜20nmである。Dが大きくなると形成される微細繊維の径が太くなるため、例えばポリマーとのコンポジットにおいて導電性能等の機能を付与するためには、多くの添加量が必要となってしまう。一方、Dが小さくなると形成される微細繊維の径が細くなって繊維同士の凝集が強くなり、例えばポリマーとのコンポジット調製において、分散させることが困難になる。胴部外径Dの測定は、集合体の頭頂側から、(1/4)L、(1/2)Lおよび(3/4)Lの3点で測定して平均することが好ましい。なお、図1(b)に胴部外径Dを便宜上示しているが、実際のDの値は、上記3点の平均値が好ましい。
また、集合体胴部の内径dは、3〜30nm、好ましくは3〜20nm、更に好ましくは3〜10nmである。胴部内径dの測定についても、釣鐘状構造単位集合体の頭頂側から、(1/4)L、(1/2)Lおよび(3/4)Lの3点で測定して平均することが好ましい。なお、図1(b)に胴部内径dを便宜上示しているが、実際のdの値は、上記3点の平均値が好ましい。
集合体21の長さLと胴部外径Dから算出されるアスペクト比(L/D)は、2〜150、好ましくは2〜30、より好ましくは2〜20、更に好ましくは2〜10である。アスペクト比が大きいと、形成される繊維の構造が円筒チューブ状に近づき、1本の繊維における繊維軸方向の導電性は向上するが、構造単位胴部を構成するグラファイト網面の開放端が繊維外周面に露出する頻度が低くなるため、隣接繊維間の導電性が悪化する。一方、アスペクト比が小さいと構造単位胴部を構成するグラファイト網面の開放端が繊維外周面に露出する頻度が高くなるため、隣接繊維間の導電性は向上するが、繊維外周面が、繊維軸方向に短いグラファイト網面が多数連結して構成されるため、1本の繊維における繊維軸方向の導電性が損なわれる。
本発明に用いられる微細な炭素繊維における、釣鐘状構造単位および釣鐘状構造単位集合体については、本質的に同じ構成を有しているが、以下のように繊維長が異なる。
本発明に用いられる微細な炭素繊維は、図2(a)に示すように、前記集合体がさらにHead−to−Tailの様式で連結することにより形成される。Head−to−Tailの様式とは、微細な炭素繊維の構成において、隣り合った前記集合体どうしの接合部位が、一方の集合体の頭頂部(Head)と他方の集合体の下端部(Tail)の組合せで形成されていることを意味する。具体的な接合部分の形態は、第一の集合体21aの下端開口部において、最内層の釣鐘状構造単位の更に内側に、第二の集合体21bの最外層の釣鐘状構造単位の頭頂部が挿入され、さらに、第二の集合体21bの下端開口部に、第三の集合体21cの頭頂部が挿入され、これがさらに連続することによって繊維が構成される。
本発明に用いられる微細な炭素繊維の1本の微細繊維を形成する各々の接合部分は、構造的な規則性を有しておらず、例えば第一の集合体と第二の集合体の接合部分の繊維軸方向の長さは、第二の集合体と第三の集合体の接合部分の長さと必ずしも同じではない。また、図2(a)のように、接合される二つの集合体が中心軸を共有して直線状に連結することもあるが、図2(b)の釣鐘状構造単位集合体21bと21cのように、中心軸が共有されずに接合して、結果として接合部分において屈曲構造を生じることもある。前記釣鐘状構造単位集合体の長さLは繊維ごとにおおむね一定である。しかしながら、気相成長法では、原料及び副生のガス成分と触媒及び生成物の固体成分が混在するため、発熱的な炭素析出反応の実施においては、前記の気体及び固体からなる不均一な反応混合物の流動状態によって一時的に温度の高い局所が形成されるなど、反応器内に温度分布が生じ、その結果、長さLにある程度のばらつきが生じることもある。
このようにして構成される微細な炭素繊維は、前記釣鐘状構造単位下端のグラファイト網面の開放端の少なくとも一部が、前記集合体の連結間隔に応じて、繊維外周面に露出する。この結果、1本の繊維における繊維軸方向の導電性を損なうことなく、前記π電子の飛び出しによるジャンピング効果(トンネル効果)によって隣接する繊維間の導電性を向上させることができる。以上のような微細な炭素繊維の構造は、TEM画像によって観察できる。また、本発明の微細な炭素繊維の効果は、集合体自体の曲がり、集合体の連結部分における屈曲が存在しても、ほとんど影響がないと考えられる。従って、TEM画像の中で、比較的直線に近い形状を有する集合体を観察して、構造に関する各パラメータを求め、その繊維についての構造パラメータ(θ、D、d、L)としてよい。
本発明に用いられる微細な炭素繊維の学振法によるXRDにおいて、測定される002面のピーク半価幅W(単位:degree)は、2〜4の範囲である。Wが4を超えると、グラファイト結晶性が低く導電性も低い。一方、Wが2未満ではグラファイト結晶性は良いが、同時に繊維径が太くなり、ポリマーに導電性等の機能を付与するためには多くの添加量が必要となってしまう。
本発明に用いられる微細な炭素繊維の学振法によるXRD測定によって求められるグラファイト面間隔d002は、0.350nm以下、好ましくは0.341〜0.348nmである。d002が0.350nmを超えるとグラファイト結晶性が低くなり、導電性が低下する。一方、0.341nm未満の繊維は、製造の際に収率が低い。
本発明に用いられる微細な炭素繊維に含有される灰分は、4質量%以下であり、通常の用途では、精製を必要としない。通常、0.3質量%以上4質量%以下であり、より好ましくは0.3質量%以上3質量%以下である。尚、灰分は、繊維を0.1グラム以上燃焼して残った酸化物の重量から決定される。
次に、本発明に用いられる微細な炭素繊維の製造方法について説明する。
コバルトのスピネル型結晶構造を有する酸化物に、マグネシウムが固溶置換した触媒を用いて、CO及びHを含む混合ガスを触媒粒子に供給して気相成長法により、微細な炭素繊維を製造する。
Mgが置換固溶したコバルトのスピネル型結晶構造は、MgCo3−xで表される。ここで、xは、MgによるCoの置換を示す数であり、形式的には0<x<3である。また、yはこの式全体が電荷的に中性になるように選ばれる数で、形式的には4以下の数を表す。即ち、コバルトのスピネル型酸化物Coでは、2価と3価のCoイオンが存在しており、ここで、2価および3価のコバルトイオンをそれぞれCoIIおよびCoIIIで表すと、スピネル型結晶構造を有するコバルト酸化物はCoIICoIII で表される。Mgは、CoIIとCoIIIのサイトの両方を置換して固溶する。MgがCoIIIを置換固溶すると、電荷的中性を保つためにyの値は4より小さくなる。但し、x、y共に、スピネル型結晶構造を維持できる範囲の値をとる。
触媒として使用できる好ましい範囲として、Mgの固溶範囲は、xの値が0.5〜1.5であり、より好ましくは0.7〜1.5である。xの値が0.5未満の固溶量では、触媒の活性は低く、生成する微細な炭素繊維の量は少ない。xの値が1.5を超える範囲では、スピネル型結晶構造を調製することが困難である。
触媒のスピネル型酸化物結晶構造は、XRD測定により確認することが可能であり、結晶格子定数a(立方晶系)は、0.811〜0.818nmの範囲であり、より好ましくは0.812〜0.818nmである。aが小さいとMgの固溶置換が充分でなく、触媒活性が低い。また、0.818nmを超える格子定数を有する前記スピネル型酸化物結晶は調製困難である。
このような触媒が好適である理由として、コバルトのスピネル構造酸化物にマグネシウムが置換固溶した結果、あたかもマグネシウムのマトリックス中にコバルトが分散配置された結晶構造が形成されることにより、反応条件下においてコバルトの凝集が抑制されていると推定される。
また、触媒の粒子サイズは、適宜選ぶことができるが、例えばメジアン径として、0.1〜100μm、好ましくは、0.1〜10μmである。
触媒粒子は、一般に基板または触媒床等の適当な支持体に、散布するなどの方法により載せて使用する。基板または触媒床への触媒粒子の散布は、触媒粒子を直接散布して良いが、エタノール等の溶媒に懸濁させて散布し、乾燥させることにより所望の量を散布しても良い。
触媒粒子は、原料ガスと反応させる前に、活性化させることも好ましい。活性化は通常、HまたはCOを含むガス雰囲気下で加熱することにより行われる。これらの活性化操作は、必要に応じて、HeやNなどの不活性ガスで希釈することにより実施することができる。活性化を実施する温度は、好ましくは400〜600℃、より好ましくは450〜550℃である。
気相成長法の反応装置に特に制限はなく、固定床反応装置や流動床反応装置といった反応装置により実施することができる。
気相成長の炭素源となる原料ガスは、CO及びHを含む混合ガスが利用される。
ガスの添加濃度{H/(H+CO)}は、好ましくは0.1〜30vol%、より好ましくは2〜20vol%である。添加濃度が低すぎると円筒状のグラファイト質網面が繊維軸に平行したカーボンナノチューブ様の構造を形成してしまう。一方、30vol%を超えると釣鐘状構造体の炭素側周面の繊維軸に対する傾斜角が大きくなり、魚骨形状を呈するため繊維方向の導電性の低下を招く。
また、原料ガスは不活性ガスを含有していてもよい。不活性ガスとしては、CO、N、He、Ar等が挙げられる。不活性ガスの含有量は、反応速度を著しく低下させない程度が好ましく、例えば80vol%以下、好ましくは50vol%以下の量である。また、HおよびCOを含有する合成ガスまたは転炉排出ガス等の廃棄ガスを、必要により適宜処理して使用することもできる。
気相成長を実施する反応温度は、好ましくは400〜650℃、より好ましくは500〜600℃である。反応温度が低すぎると繊維の成長が進行しない。一方、反応温度が高すぎると収量が低下してしまう。反応時間は、特に限定されないが、例えば2時間以上であり、また12時間程度以下である。
気相成長を実施する反応圧力は、反応装置や操作の簡便化の観点から常圧で行うことが好ましいが、Boudouard平衡の炭素析出が進行する範囲であれば、加圧または減圧の条件で実施しても差し支えない。
本発明に用いられる微細な炭素繊維の製造方法によれば、触媒単位重量あたりの微細な炭素繊維の生成量は、従来の製造方法、例えば非特許文献(Carbon 2003(41)2949−2959(Gadelle P.ら))記載の方法に比べて格段に大きいことが示された。この微細な炭素繊維の製造方法による微細な炭素繊維の生成量は、触媒単位重量あたり40倍以上であり、例えば40〜200倍である。その結果、前述のような不純物、灰分の少ない微細な炭素繊維の製造が可能である。
本発明に用いられる微細な炭素繊維の製造方法により製造される微細な炭素繊維に特有な接合部の形成過程は明らかではないが、発熱的なBoudouard平衡と原料ガスの流通による除熱とのバランスから、前記触媒から形成されたコバルト微粒子近傍の温度が上下に振幅するため、炭素析出が断続的に進行することにより形成されるものと考えられる。即ち、[1]釣鐘状構造体頭頂部形成、[2]釣鐘状構造体の胴部成長、[3]前記[1]、[2]過程の発熱による温度上昇のため成長停止、[4]流通ガスによる冷却、の4過程が触媒微粒子上で繰り返されることにより、微細な炭素繊維構造特有の接合部が形成されると推定される。
本発明においては、ポリイミド粉末に所定量の気相成長法により製造される微細な炭素繊維を添加した後、それ自体公知の混合方法、好適にはボールミルを用いて1〜50時間程度混合して、本発明の帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を得ることができる。
本発明において、前記帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を金型内に充填し、圧力及び熱を同時あるいは別々に加えて成形してポリイミド粉末成形体を製造することができる。
前記製法において、成形温度350〜600℃及び成形圧力30〜2000MPaで加熱圧縮成形、または室温(特に下限はないが、一般的な作業条件であれば、15℃程度以上)〜350℃及び成形圧力30〜2000MPaにて得た予備成形体を非圧縮下350〜600℃にて後焼結を行うことによって、帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体を得ることが好ましい。
また、前記のポリイミド粉末成形体を製造する装置としては、例えば、4柱式油圧式プレス、高圧ホットプレスなどを挙げることができる。また、前記の予備成形体は、例えば、ロータリープレス、タブレットマシーンを使用する方法によって形成することが好ましい。
本発明の帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体の体積固有抵抗は、ASTM D257に準拠して測定し、その値は、10−2〜10Ωcmが好ましい。10Ωcmを超えると、帯電防止効果が小さくなり好ましくない。
以下に本発明の実施例を比較例とともに説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
まず、実施例及び比較例で用いた化合物の略号や測定方法について説明する。
<化合物の略号>
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
s−BPDA:3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物
ODA:4,4’−ジアミノジフェニルエーテル
<比重測定方法>
ポリイミド成形体の比重はASTM D792に準拠して測定した。
<体積固有抵抗の測定方法>
ポリイミド成形体の体積固有抵抗はASTM D257に準拠して測定した。
<成形体外観評価方法>
ポリイミド成形体の外観評価方法については、成形体に割れ、欠け、導電剤の分散不良などが全く見られなかったものを○、一部分に見られたものを△、全体に見られたものを×とした。
<参考例;ポリイミド粉末の作製>
NMP4250gと、ODA303.74g(1.517モル)とを、攪拌機と還流冷却管(水分離器付き)、温度計及び窒素導入管を装着した5Lの4つ口セパラブルフラスコに60℃において添加し、その混合液に窒素ガス流通と攪拌しながら、s−BPDA446.26g(1.517モル)を添加し、2時間攪拌して各モノマー成分をNMPに均一に溶解した溶液を調製した。次いで、その溶液を窒素ガス流通と攪拌を継続しながら、溶媒と生成水とを還流させ、生成水を除去しながら、約60分間で190℃まで昇温した。ポリイミド粉末の析出は内温165℃付近から始まった。内温が190℃に達した後、その温度で3時間継続し反応を完結させた。その後、反応液を冷却しポリイミド粉末を濾別し、その粉末をアセトンで洗浄し、さらに真空乾燥機により150℃で10時間乾燥し、次いで300℃にて常圧乾燥を30分間行いポリイミド粉末を得た。
<実施例1>
参考例で得られたポリイミド粉末500gに微細な炭素繊維「AMC(宇部興産社製)」を2.5g添加しボールミルで24時間混合して、帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を得た。
円形の金型にこの帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を詰め、押し蓋をしないで300℃で6時間かけて予備加熱した後、直ちに金型に押し蓋を重ね、300℃に加熱したプレス機にセットして200MPaの圧力で押しながら400℃まで6時間かけて昇温した。その後、400℃になったら直ちに冷却を開始し12時間かけ室温まで下げ、金型から直径100mm、厚み25mmの帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体を取り出した。この帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体は全体に割れ、欠けなどは見られず、また全体が黒色で色斑は見られず分散性は良好であった。また、比重は1.35で、体積固有抵抗は1.7×10Ωcmであった。
<実施例2>
微細な炭素繊維「AMC(宇部興産社製)」の添加量を5gとした以外は、参考例と同様に行って、帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を得た。そして、この帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を使用した他は実施例1と同様にして、帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体を得た。
得られた帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体は全体に割れ、欠けなどは見られず、また全体が黒色で色斑は見られず分散性は良好であった。また、比重は1.32で、体積固有抵抗は1.6×10Ωcmであった。
<実施例3>
微細な炭素繊維「AMC(宇部興産社製)」の添加量を10gとした以外は、参考例と同様に行って、帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を得た。そして、この帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を使用した他は実施例1と同様にして、帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体を得た。
得られた帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体は全体に割れ、欠けなどは見られず、また全体が黒色で色斑は見られず分散性は良好であった。また、比重は1.32で、体積固有抵抗は5.2×10Ωcmであった。
<実施例4>
微細な炭素繊維「AMC(宇部興産社製)」の添加量を25gとした以外は、参考例と同様に行って、帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を得た。そして、この帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を使用した他は実施例1と同様にして、帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体を得た。
得られた帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体は全体に割れ、欠けなどは見られず、また全体が黒色で色斑は見られず分散性は良好であった。また、比重は1.32で、体積固有抵抗は6.2×10Ωcmであった。
<比較例1>
微細な炭素繊維とは異なるカーボンナノチューブ「NC7000(ナノシル社製)」を用いた他は、参考例と同様に行なって、ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を得た。そして、このポリイミド成形体用ポリイミド粉末を使用し、実施例1と同様にして成形を行ったが、全体に割れが発生し、ポリイミド成形体を得ることができなかった。
<比較例2>
微細な炭素繊維の代わりにアセチレンブラック「デンカブラック粉状品(電気化学工業社製)」を用いた他は、参考例と同様に行なって、ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を得た。そして、このポリイミド成形体用ポリイミド粉末を使用した他は実施例1と同様にして、ポリイミド成形体を得た。
得られたポリイミド成形体は、全体が黒色で色斑は見られず分散性は良好であったが、一部分に欠けが見られた。また、比重は1.28で、体積固有抵抗は1.0×10Ωcmであり、十分な帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体を得ることはできなかった。
<比較例3>
微細な炭素繊維の代わりにケッチェンブラック「EC−600JD(ライオン社製)」を用いた他は、参考例と同様に行なって、ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を得た。そして、このポリイミド成形体用ポリイミド粉末を使用した他は実施例1と同様にして、ポリイミド成形体を得た。
得られたポリイミド成形体は、全体が黒色で色斑は見られず分散性は良好であったが、一部分に欠けが見られた。また、比重は1.33で、体積固有抵抗は4.0×10Ωcmであり、十分な帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体を得ることはできなかった。
実施例及び比較例の結果を次表に示す。
Figure 2011057739
本発明によって、少量の気相成長法により製造される微細な炭素繊維を添加することによって充分な帯電防止及び/または導電性能を有するポリイミド成形体を与える帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を得ることができる。
また、本発明によって、少量の気相成長法により製造される微細な炭素繊維を添加した帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末によって、充分な帯電防止及び/または導電性能を有するポリイミド成形体を製造することができる。
さらに、本発明によって、少量の気相成長法により製造される微細な炭素繊維を添加した帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末によって、充分な帯電防止及び/または導電性能を有するポリイミド成形体を得ることができる。
11 構造単位
12 頭頂部
13 胴部
21、21a、21b、21c 集合体

Claims (6)

  1. 芳香族テトラカルボン酸及び/またはその誘導体とジアミン化合物とから得られたポリイミド粉末に、気相成長法により製造される微細な炭素繊維であって、炭素原子のみから構成されるグラファイト網面が、閉じた頭頂部と、下部が開いた胴部とを有する釣鐘状構造単位を形成し、前記胴部の母線と繊維軸とのなす角θが15°より小さく、前記釣鐘状構造単位が、中心軸を共有して2〜30個積み重なって集合体を形成し、前記集合体が、Head−to−Tail様式で間隔をもって連結して繊維を形成していることを特徴とする微細な炭素繊維を、ポリイミド粉末に対して0.5〜10質量%の割合で添加してなる帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末。
  2. ポリイミド粉末が、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物及び/またはその誘導体と4,4’−ジアミノジフェニルエーテルからなる請求項1に記載の帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末。
  3. 請求項1〜2のいずれかに記載の帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末を金型内に充填し、圧力及び熱を同時あるいは別々に加えて成形することを特徴とする帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体の製法。
  4. 帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体用ポリイミド粉末の成形を成形温度350〜600℃及び成形圧力30〜2000MPaで加熱圧縮成形、または室温〜350℃及び成形圧力30〜2000MPaにて得た予備成形体を非圧縮下350〜600℃にて後焼結を行う請求項3記載の帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体の製法。
  5. 請求項3あるいは4に記載の製法によって得られる帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体。
  6. ASTM D257に準拠して測定した体積固有抵抗が10−2〜10Ωcmである請求項5に記載の帯電防止及び/または導電性ポリイミド成形体。
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