JP2006052262A - ポリオレフィン系樹脂発泡シート - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂発泡シート Download PDF

Info

Publication number
JP2006052262A
JP2006052262A JP2004233468A JP2004233468A JP2006052262A JP 2006052262 A JP2006052262 A JP 2006052262A JP 2004233468 A JP2004233468 A JP 2004233468A JP 2004233468 A JP2004233468 A JP 2004233468A JP 2006052262 A JP2006052262 A JP 2006052262A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyolefin
foam sheet
polyolefin resin
resin foam
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Ceased
Application number
JP2004233468A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsunori Takahashi
克典 高橋
Nobuhiko Inui
延彦 乾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2004233468A priority Critical patent/JP2006052262A/ja
Publication of JP2006052262A publication Critical patent/JP2006052262A/ja
Ceased legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

【課題】 本発明は、優れた衝撃強度、特に耐寒衝撃強度と、圧縮強度とを有するポリオレフィン系樹脂発泡シートを提供する。
【解決手段】 本発明のポリオレフィン系樹脂発泡体は、ポリオレフィン系樹脂、熱分解型発泡剤及びポリオレフィン系熱可塑性エラストマー1〜15重量部からなるポリオレフィン系樹脂組成物を架橋、発泡させて得られるポリオレフィン系樹脂発泡シートであって、JIS K7222に準拠して測定された見掛け密度が30〜130kg/m3 で、気泡のアスペクト比(Dz/Dxy)が1.1〜4.0で、JIS K7181に準拠して測定された圧縮弾性率が1MPa以上で、JIS K7211に準拠して測定された−30℃における50%破壊エネルギーが0.5J以上であることを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐衝撃性、特に寒冷時における耐衝撃性及び圧縮強度に優れたポリオレフィン系樹脂発泡シートに関する。
従来から、ポリオレフィン系樹脂は、軽量性、耐熱性、断熱性、柔軟性、機械的強度などに優れていることから、各種断熱材、緩衝材、浮揚材などに幅広く用いられている。そして、最近では、自動車の天井、ドア、デッキなどの車両内装材として用いられたり、或いは、建材畳の床材や床用断熱材などの複合建材として用いられている。
しかしながら、ポリオレフィン系樹脂発泡シートを上述のような用途に用いた場合、ポリオレフィン系樹脂発泡シートに重量物などによる大きな荷重が加わることがあり、このような時にポリオレフィン系樹脂発泡シートが凹んでしまったり、更に、荷重を除去したにもかかわらず、ポリオレフィン系樹脂発泡シートが元の状態に回復せずに凹んだままの状態となるといった問題点があり、この原因としては、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの圧縮強度が低いことが挙げられる。
又、ポリオレフィン系樹脂発泡シートに重量物が衝突した場合に、ポリオレフィン系樹脂発泡シートが破損することがあり、この問題は特に寒冷時に生じ易く、この原因としては、ポリオレフィン系樹脂の耐衝撃性、特に耐寒時における耐衝撃性が低いことが挙げられる。
そこで、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの圧縮強度や耐衝撃性を向上させる方法として、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの発泡倍率を低下させることが考えられるが、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの発泡倍率を低下させると軽量性が損なわれるという別の問題が発生した。
又、特許文献1には、エラストマー成分として軟質プロピレン−α−オレフィンブロック共重合体を所定量だけ含んだポリプロピレン系樹脂組成物を加熱発泡成形してなる発泡成形体が提案されている。
ところが、上記発泡成形体は、確かに圧縮強度に改善は見られるものの、寒冷時における耐衝撃性は未だ満足のいくものではなく、耐衝撃性、特に寒冷時における耐衝撃性及び圧縮強度の双方を満たすポリオレフィン系樹脂発泡シートが所望されていた。
特開平9−316251号公報
本発明は、優れた衝撃強度、特に耐寒衝撃強度と、圧縮強度とを有するポリオレフィン系樹脂発泡シートを提供する。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートは、ポリオレフィン系樹脂100重量部、熱分解型発泡剤2〜20重量部及びポリオレフィン系熱可塑性エラストマー1〜15重量部からなるポリオレフィン系樹脂組成物を架橋、発泡させて得られるポリオレフィン系樹脂発泡シートであって、JIS K7222に準拠して測定された見掛け密度が30〜130kg/m3 で、気泡のアスペクト比(Dz/Dxy)が1.1〜4.0で、JIS K
7181に準拠して測定された圧縮弾性率が1MPa以上で、JIS K7211に準拠して測定された−30℃における50%破壊エネルギーが0.5J以上であることを特徴とする。
本発明で用いられるポリオレフィン系樹脂とは、オレフィン系モノマーの重合体又は共重合体であって、特に限定されず、例えば、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレンなどのポリエチレン系樹脂;ホモポリプロピレン、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体などのポリプロピレン系樹脂;ポリブテン;エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共重合体などのエチレンを主成分とする共重合体などが挙げられ、単独で用いられても二種以上が併用されてもよいが、ポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂とを併用することが好ましい。又、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、ランダムブロック共重合体の何れであってもよい。
なお、プロピレンと共重合されるオレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等のα−オレフィン等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂として、ポリエチレン系樹脂とポリプロピレン系樹脂とを併用する場合、ポリプロピレン系樹脂の含有量は、少ないと、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの圧縮強度が低下する一方、多いと、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの耐衝撃性が低下するので、ポリオレフィン系樹脂中、40〜95重量%が好ましい。同様の理由で、ポリエチレン系樹脂の含有量は、5〜60重量%が好ましい。
又、本発明で用いられる熱分解型発泡剤としては、特に限定されず、例えば、アゾジカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンスルホニルヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)などが挙げられ、単独で用いられても併用されてもよい。
そして、ポリオレフィン系樹脂組成物中における熱分解型発泡剤の含有量は、少ないと、ポリオレフィン系樹脂組成物が発泡しない虞れがある一方、多いと、ポリオレフィン系樹脂組成物が過剰に発泡して、得られるポリオレフィン系樹脂発泡シートの機械的強度が低下したり或いは発泡時に破泡して美麗なポリオレフィン系樹脂発泡シートを得ることができないことがあるので、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して2〜20重量部に限定され、3〜15重量部が好ましい。
又、上記ポリオレフィン系樹脂組成物中には、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーが含有されるが、熱可塑性エラストマーとは、常温ではゴム弾性を有し、高温では可塑化されて各種の成形加工が可能な高分子材料をいい、一般に、分子中にエントロピー弾性を有するゴム成分(ソフトセグメント)と、塑性変形を防止するための分子拘束成分(ハードセグメント)とを有していることが多く、成形可能な範囲においては一部架橋構造を有する場合もあるが、広範囲の三次元網目構造は有していない。
そして、このようなポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとは、ソフトセグメントが、ポリエチレン、エチレンと少量のジエンとの共重合体又はこれらを部分架橋したもの等で構成され、ハードセグメントがポリプロピレンで構成されてなるものであり、成形可能な範囲において分子内に部分架橋を有するものであってもよい。
更に、上記ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーにおけるクロス分別法による0〜1
0℃での樹脂溶出量は、少ないと、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの耐衝撃性が低下する一方、多いと、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの圧縮強度が低下するので、40〜70重量%が好ましい。なお、このような樹脂溶出量を有するポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、トクヤマ社から商品名「PER」で、サンアロマー社から商品名「キャタロイ」で販売されている。
ここで、本発明においてクロス分別法は以下の要領で行なわれる。即ち、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを先ず140℃或いはポリオレフィン系熱可塑性エラストマーが完全に溶解する温度とされたo−ジクロロベンゼンに溶解し、このポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを溶解させた溶液を一定速度で0℃まで冷却して予め用意した不活性担体表面に薄いポリマー層を結晶性の高い順及び分子量の大きい順に生成させる。次に、温度を連続的に又は段階的に昇温し、順次溶出した成分の濃度を検出して組成分布(結晶性分布)を測定することにより行なわれる。これを温度上昇溶離分別(TREF=Temperature Rising Elution Fractionation)という。
この温度上昇溶離分別と共に、上記順次溶出した成分について、高温型GPCにより重量平均分子量及び分子量分布を測定し、これに基づいて各温度での樹脂の溶出量を算出する。本発明では、温度上昇溶離分別部分と高温GPC(SEC=Size Exclusion Chromatograph)部分とをシステムとして備えている、三菱化学社から商品名「CFC−T150A型」で販売されているクロス分別クロマトグラフ装置を使用した。
クロス分別法による樹脂溶出量が0〜10℃にて40〜70重量%であるポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、チタン化合物及びアルミニウム化合物の存在下で、先ず、プロピレンを重合し、チタン含有ポリプロピレン系樹脂を生成させ、続いて、第二段階目以降の重合において、上記チタン化合物及びアルミニウム化合物の存在下で、第一段階目で生成したチタン含有ポリプロピレン系樹脂とプロピレンとα−オレフィンとを共重合させて得られたプロピレン−α−オレフィン共重合体;長寿命の触媒と多段の気相反応器を用いて気相より直接オレフィン系ポリマーアロイを重合する気相共重合エチレン−プロピレン共重合体などが挙げられる。
そして、上記ポリオレフィン系樹脂組成物中におけるポリオレフィン系熱可塑性エラストマーの含有量は、少ないと、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを添加した効果が発現せず、得られるポリオレフィン系樹脂発泡シートの寒冷時における耐衝撃性が低下する一方、多いと、得られるポリオレフィン系樹脂発泡シートが柔らかくなり過ぎて圧縮強度が低下するので、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して1〜15重量部に限定され、3〜10重量部が好ましい。
更に、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートにおけるJIS K7222に準拠して測定された見掛け密度は、小さいと、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの気泡壁の厚みが薄くなり、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの圧縮強度及び寒冷時の耐衝撃性が低下する一方、大きいと、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの圧縮強度が高くなりすぎて実用上、使用し難くなるので、30〜130kg/m3 に限定され、40〜100kg/m3 が好ましい。
又、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートにおける気泡のアスペクト比(Dz/Dxy)は、小さいと、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの気泡が略球状となり、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの圧縮強度が低下する一方、大きいと、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの断熱性が低下したり或いは圧縮強度が高くなり過ぎて緩衝性が低下するので、
1.1〜4.0に限定され、1.3〜3.0が好ましい。
ここで、ポリオレフィン系樹脂発泡シートにおける気泡のアスペクト比(Dz/Dxy)は下記の要領で測定されたものをいう。先ず、ポリオレフィン系樹脂発泡シートをその厚み方向に切断し、図1のように、この切断面に露出している気泡断面を少なくとも50個、抽出する。
次に、各気泡断面におけるポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚み方向の最大長さDzとポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚み方向に対して垂直で且つ切断面に沿った方向の最大長さDxyとを測定し、各気泡断面のアスペクト比(Dz/Dxy)を算出する。ここで、気泡断面の最大長さDz,Dxyは、図1に示したように、測定方向における任意の気泡内壁部分間を結ぶ直線のうち最長の直線長さをいう。なお、測定対象となる直線は、その全長が全て気泡内を通過する直線のみとする。
そして、得られた各気泡断面のアスペクト比(Dz/Dxy)の平均値を算出して、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの気泡のアスペクト比(Dz/Dxy)とする。なお、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの厚み方向とは、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面に対して直交する方向をいう。
上記測定において測定の対象となる気泡は、切断面において隣接する気泡と連通したりすることなく完全に独立した状態の気泡のみであり、例えば、切断面において隣接する気泡同士がそれら対向する部分において連通して一体化している気泡や、端部がポリオレフィン系樹脂発泡シートの表面に達しているような気泡などは測定対象から除外される。
更に、ポリオレフィン系樹脂発泡シートにおけるJIS K7181に準拠して測定された圧縮弾性率は、小さいと、重量物などによる大きな荷重が加わった場合、ポリオレフィン系樹脂発泡シートが凹んだり或いは荷重を除去した後も凹んだままの状態となることがあるので、1MPa以上に限定され、大き過ぎると、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの柔軟性が低下することがあるので、1〜10MPaが好ましい。
又、ポリオレフィン系樹脂発泡シートにおけるJIS K7211に準拠して測定された−30℃での50%破壊エネルギーは、小さいと、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの寒冷時の耐衝撃性が低下するので、0.5J以上が好ましく、大きすぎると、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの柔軟性が低下することがあるので、0.5〜5Jが好ましい。
なお、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートには、その物性を損なわない範囲内において、炭酸カルシウム、タルク、クレー、酸化マグネシウムなどの気泡形成剤、フェノール系、リン系、アミン系、硫黄系などの酸化防止剤、金属害防止剤、ヘキサブロモビフェニルエーテル、デカブロモジフェニルエーテルなどのハロゲン系難燃剤、ポリリン酸アンモニウム、トリメチルフォスフェートなどのリン系難燃剤、充填剤、帯電防止剤、安定剤、顔料などの添加剤が添加されてもよい。
次に、本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法について説明する。ポリオレフィン系樹脂発泡シートの製造方法としては、特に限定されず、例えば、ポリオレフィン系樹脂、熱分解型発泡剤及びポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを所定量づつ配合してなるポリオレフィン系樹脂組成物を押出機に供給し、溶融混練して所望形状の発泡性樹脂シートを形成し、この発泡性樹脂シートの両面に表面材を積層する前或いは積層した後に発泡性樹脂シートを架橋させ、発泡させてポリオレフィン系樹脂発泡シートを得る方法が挙げられる。なお、ポリオレフィン系樹脂を押出機中にて架橋させてもよい。
上記発泡性樹脂シートの両面に積層する表面材としては、発泡性樹脂シートがその面方向に発泡するのを抑制し、発泡性樹脂シートをその厚み方向に優先的に発泡させて、得られるポリオレフィン系樹脂発泡シートの気泡がその厚み方向に長い紡錘形状となり、アスペクト比(Dz/Dxy)が所定範囲内となるように発泡性樹脂シートの発泡を制御することができるものであれば、特に限定されない。このような表面材としては、例えば、合成樹脂シート、不織布、金属板などが挙げられる。
又、上記発泡性樹脂シートを架橋させる方法としては、ポリオレフィン系樹脂中に架橋剤を添加し、この架橋剤によってポリオレフィン系樹脂を架橋させる方法や、発泡性樹脂シートに電離性放射線を照射する方法などが挙げられる。
上記架橋剤としては、特に限定されず、例えば、p−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシムなどのジオキシム化合物;ビスマレイミド化合物;ジビニルベンゼン;トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレートなどの(メタ)アクリル系多官能モノマー;キノン化合物;2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、クミルハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルヘキサン、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレレート、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、t−ブチルパーオキシクメンなどの有機過酸化物などが挙げられ、p−キノンジオキシム、p,p’−ジベンゾイルキノンジオキシム、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレートが好ましい。なお、架橋剤は単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
そして、ポリオレフィン系樹脂組成物中における架橋剤の含有量は、少ないと、架橋が不充分となって発泡時に破泡が生じて美麗な発泡シートを得ることができない一方、多いと、架橋が過度に施されてしまい発泡が困難となるので、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、0.2〜6重量部がより好ましい。そして、架橋剤として(メタ)アクリル系多官能モノマーを用いる場合には、架橋を促進するために発泡性樹脂シートに電離性放射線を照射してもよい。なお、上記電離性放射線としては、例えば、α線、β線、γ線、電子線などが挙げられ、電子線が好ましい。
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートは、ポリオレフィン系樹脂100重量部、熱分解型発泡剤2〜20重量部及びポリオレフィン系熱可塑性エラストマー1〜15重量部からなるポリオレフィン系樹脂組成物を架橋、発泡させて得られるポリオレフィン系樹脂発泡シートであって、JIS K7222に準拠して測定された見掛け密度が30〜130kg/m3 で、気泡のアスペクト比(Dz/Dxy)が1.1〜4.0で、JIS K7181に準拠して測定された圧縮弾性率が1MPa以上で、JIS K7211に準拠して測定された−30℃における50%破壊エネルギーが0.5J以上であることを特徴とし、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーを含有させており、このポリオレフィン系熱可塑性エラストマーの添加によってポリオレフィン系樹脂発泡シートは、優れた圧縮強度を有すると共に、優れた耐衝撃性、特に、寒冷時にあっても良好な耐衝撃性を有する。
更に、上記ポリオレフィン系樹脂発泡シートにおいて、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーにおけるクロス分別法による樹脂溶出量が0〜10℃にて40〜70重量%である場合には、このポリオレフィン系熱可塑性エラストマーの添加によってポリオレフィン系樹脂発泡シートの耐衝撃性、特に寒冷時における耐衝撃性及び圧縮強度をより優れたものとすることができ、種々の用途に更に幅広く用いることができる。
そして、上記ポリオレフィン系樹脂発泡シートにおいて、ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン系樹脂5〜60重量%及びポリプロピレン系樹脂40〜95重量%からなる場合には、ポリオレフィン系樹脂発泡シートは、より優れた圧縮強度及び耐衝撃性を有する。
(実施例1,2、比較例1〜3)
ポリプロピレン系樹脂としてエチレン−プロピレンランダム共重合体(日本ポリプロピレン社製 商品名「ノバテックPP EG7」、メルトフローレイト:1.7g/10分、密度:0.9g/cm3 、エチレン含有量:4重量%)、ポリエチレン系樹脂として直鎖状低密度ポリエチレン(日本ポリエチレン社製 商品名「ノバテックPE UF340」、メルトフローレイト:1.9g/10分、密度:0.92g/cm3 )、架橋剤としてp−キノンジオキシム及び熱分解型発泡剤としてアゾジカルボンアミド、並びに、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー(サンアロマー社製 商品名「キャタロイC200F」、クロス分別法による0〜10℃における樹脂溶出量:50重量%)を表1に示した所定量づつ押出機に供給して樹脂温185℃にて溶融混練してシート状に押出し、厚さが0.4mmの発泡性ポリオレフィン系樹脂シートを製造した。
そして、上記発泡性ポリオレフィン系樹脂シートの両面にポリテトラフルオロエチレンーシートを積層した。この発泡性ポリオレフィン系樹脂発泡シートを250℃に加熱して、ポリテトラフルオロエチレンシートによって発泡性ポリオレフィン系樹脂シートの面方向の発泡を抑制する一方、発泡性ポリオレフィン系樹脂シートの厚み方向の発泡を優先させて、厚みが6mmのポリオレフィン系樹脂発泡シートを得た。なお、ポリオレフィン系樹脂発泡シートの両面に積層された状態のポリテトラフルオロエチレンシートは剥離除去した。
得られたポリオレフィン系樹脂発泡シートのJIS K7222に準拠して測定された見掛け密度、気泡のアスペクト比(Dz/Dxy)、JIS K7181に準拠して測定された圧縮弾性率、及び、JIS K7211に準拠して測定された−30℃における50%破壊エネルギーを測定し、その結果を表1に示した。
Figure 2006052262
本発明のポリオレフィン系樹脂発泡シートの断面気泡の一例を示した模式図である。

Claims (3)

  1. ポリオレフィン系樹脂100重量部、熱分解型発泡剤2〜20重量部及びポリオレフィン系熱可塑性エラストマー1〜15重量部からなるポリオレフィン系樹脂組成物を架橋、発泡させて得られるポリオレフィン系樹脂発泡シートであって、JIS K7222に準拠して測定された見掛け密度が30〜130kg/m3 で、気泡のアスペクト比(Dz/Dxy)が1.1〜4.0で、JIS K7181に準拠して測定された圧縮弾性率が1MPa以上で、JIS K7211に準拠して測定された−30℃における50%破壊エネルギーが0.5J以上であることを特徴とするポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  2. ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーにおけるクロス分別法による樹脂溶出量が0〜10℃にて40〜70重量%であることを特徴とする請求項1に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
  3. ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン系樹脂5〜60重量%及びポリプロピレン系樹脂40〜95重量%からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のポリオレフィン系樹脂発泡シート。
JP2004233468A 2004-08-10 2004-08-10 ポリオレフィン系樹脂発泡シート Ceased JP2006052262A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004233468A JP2006052262A (ja) 2004-08-10 2004-08-10 ポリオレフィン系樹脂発泡シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004233468A JP2006052262A (ja) 2004-08-10 2004-08-10 ポリオレフィン系樹脂発泡シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006052262A true JP2006052262A (ja) 2006-02-23

Family

ID=36029944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004233468A Ceased JP2006052262A (ja) 2004-08-10 2004-08-10 ポリオレフィン系樹脂発泡シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006052262A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009069804A1 (ja) * 2007-11-30 2009-06-04 Synztec Co., Ltd. エラストマー多孔質体及びその製造方法
WO2009069803A1 (ja) * 2007-11-30 2009-06-04 Synztec Co., Ltd. エラストマー多孔質体及びその製造方法
WO2009069805A1 (ja) * 2007-11-30 2009-06-04 Synztec Co., Ltd. エラストマー多孔質体及びその製造方法
JP2012021332A (ja) * 2010-07-15 2012-02-02 Toppan Cosmo Inc 床材
US10301447B2 (en) 2009-07-14 2019-05-28 Toray Plastics (America), Inc. Crosslinked polyolefin foam sheet with exceptional softness, haptics, moldability, thermal stability and shear strength
WO2020053826A1 (en) * 2018-09-13 2020-03-19 3M Innovative Properties Company Foam compositions and methods of making same

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05214144A (ja) * 1992-02-04 1993-08-24 Sekisui Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体
JPH08311229A (ja) * 1995-05-16 1996-11-26 Hitachi Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂発泡体
JPH0925351A (ja) * 1995-07-11 1997-01-28 Sekisui Chem Co Ltd 発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物、発泡性ポリプロピレン系樹脂組成物及び発泡体の製造方法
JPH10330560A (ja) * 1997-06-05 1998-12-15 Chisso Corp 発泡成形用樹脂組成物及び発泡成形品
JP2001064430A (ja) * 1999-08-30 2001-03-13 Sekisui Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂発泡体およびその製造方法
JP2001150616A (ja) * 1999-11-26 2001-06-05 Sekisui Chem Co Ltd 積層複合体及びその製造方法
JP2002243092A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Sekisui Chem Co Ltd 筒状発泡体
JP2006052263A (ja) * 2004-08-10 2006-02-23 Sekisui Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂発泡シート

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05214144A (ja) * 1992-02-04 1993-08-24 Sekisui Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体
JPH08311229A (ja) * 1995-05-16 1996-11-26 Hitachi Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂発泡体
JPH0925351A (ja) * 1995-07-11 1997-01-28 Sekisui Chem Co Ltd 発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物、発泡性ポリプロピレン系樹脂組成物及び発泡体の製造方法
JPH10330560A (ja) * 1997-06-05 1998-12-15 Chisso Corp 発泡成形用樹脂組成物及び発泡成形品
JP2001064430A (ja) * 1999-08-30 2001-03-13 Sekisui Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂発泡体およびその製造方法
JP2001150616A (ja) * 1999-11-26 2001-06-05 Sekisui Chem Co Ltd 積層複合体及びその製造方法
JP2002243092A (ja) * 2001-02-19 2002-08-28 Sekisui Chem Co Ltd 筒状発泡体
JP2006052263A (ja) * 2004-08-10 2006-02-23 Sekisui Chem Co Ltd ポリオレフィン系樹脂発泡シート

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8222309B2 (en) 2007-11-30 2012-07-17 Synztec Co, Ltd. Elastomer porous material and method of producing the same
WO2009069803A1 (ja) * 2007-11-30 2009-06-04 Synztec Co., Ltd. エラストマー多孔質体及びその製造方法
WO2009069805A1 (ja) * 2007-11-30 2009-06-04 Synztec Co., Ltd. エラストマー多孔質体及びその製造方法
JPWO2009069804A1 (ja) * 2007-11-30 2011-04-21 シンジーテック株式会社 エラストマー多孔質体及びその製造方法
JPWO2009069805A1 (ja) * 2007-11-30 2011-04-21 シンジーテック株式会社 エラストマー多孔質体及びその製造方法
JPWO2009069803A1 (ja) * 2007-11-30 2011-04-21 シンジーテック株式会社 エラストマー多孔質体及びその製造方法
US8217090B2 (en) 2007-11-30 2012-07-10 Synztec Co., Ltd. Elastomer porous material and method of producing the same
US8217089B2 (en) 2007-11-30 2012-07-10 Synztec Co., Ltd. Elastomer porous material and method of producing the same
WO2009069804A1 (ja) * 2007-11-30 2009-06-04 Synztec Co., Ltd. エラストマー多孔質体及びその製造方法
JP5598902B2 (ja) * 2007-11-30 2014-10-01 シンジーテック株式会社 エラストマー多孔質体及びその製造方法
US10301447B2 (en) 2009-07-14 2019-05-28 Toray Plastics (America), Inc. Crosslinked polyolefin foam sheet with exceptional softness, haptics, moldability, thermal stability and shear strength
JP2012021332A (ja) * 2010-07-15 2012-02-02 Toppan Cosmo Inc 床材
WO2020053826A1 (en) * 2018-09-13 2020-03-19 3M Innovative Properties Company Foam compositions and methods of making same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2918412B2 (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡体
JP2015187232A (ja) ポリオレフィン発泡シート
JP2006052262A (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡シート
JPWO2017170907A1 (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体、及びそれを用いた成形体
KR102517797B1 (ko) 발포체, 적층체 및 성형체
JP2003082144A (ja) ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体
JP2006052263A (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡シート
JP2001139713A (ja) ポリエチレン系樹脂架橋発泡体
JP6696807B2 (ja) 積層発泡シート、及びそれを用いた成形体
JP3308737B2 (ja) オレフィン系樹脂組成物及び架橋オレフィン系樹脂発泡体
JP2007063537A (ja) オレフィン系樹脂発泡シート
JP2009227756A (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体
JP4190314B2 (ja) 成形品
JPH0925351A (ja) 発泡性ポリオレフィン系樹脂組成物、発泡性ポリプロピレン系樹脂組成物及び発泡体の製造方法
JP2853955B2 (ja) オレフィン系樹脂組成物
JP2006070206A (ja) ポリオレフィン系樹脂架橋発泡シート
JP2003260766A (ja) 積層シート及び該積層シートを用いた成形体
JP2003082142A (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体及びその製造方法
JP2006169405A (ja) ポリオレフィン系樹脂架橋発泡シート及び車両用内装材
JPS599571B2 (ja) ポリオレフイン発泡体の製造方法
JP2003183435A (ja) 架橋樹脂発泡体
JP2006045320A (ja) ポリオレフィン系樹脂発泡体
KR20220003523A (ko) Kee 캡 층을 갖는 공압출 가교된 폴리올레핀 발포체
JP2001114919A (ja) ポリオレフィン系樹脂架橋発泡体
JP2019065116A (ja) 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体及びその成形体

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070521

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100128

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100405

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100707

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101007

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20101007

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20101015

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101214

A313 Final decision of rejection without a dissenting response from the applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A313

Effective date: 20110321

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20110506