JP6696807B2 - 積層発泡シート、及びそれを用いた成形体 - Google Patents

積層発泡シート、及びそれを用いた成形体 Download PDF

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Description

本発明は、自動車内装材等に用いられる積層発泡シート、及びそれを用いた成形体に関する。
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体は、一般的に柔軟性、軽量性及び断熱性に優れており、表皮材との積層体、断熱材、クッション材等として汎用されている。特に自動車分野では、天井材、ドア及びインスツルメントパネル等の自動車内装材用として用いられている。
自動車内装材は、通常、シート状の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の一方の面に、ポリ塩化ビニルや熱可塑性エラストマー等からなる樹脂シートを貼り合わせて積層体とした後、真空成形法や圧縮成形法等により二次加工して所定の形状とし、製品化されている。
一方、近年、嗜好の多様化や高度化に伴って、自動車内装材にも複雑な形状が求められるようになってきており、加えて、生産性向上も要請されている。そこで、自動車内装材を低圧射出成形法で製造することが試みられている。
低圧射出成形法では、射出成形機から、ランナー、ゲートを通して、製品となる金型のキャビティ部に、低圧で樹脂を射出する。例えば、発泡シートの一面に自動車内装材の基材となる溶融樹脂を射出成形するが、溶融樹脂を射出するゲート部分で発泡シート表面が溶けて、ゲートマークと言われる凹みが発生し、この凹みは発泡シートの反対側表面に凹みをつけ、更には発泡シートの表面に被覆される表皮材にまで凹み跡を作ってしまい、外観が悪化するという問題があった。
ゲートマークの発生を抑制するために、ゲートの形状、射出する樹脂の温度や速度等を調整するノウハウ的な検討が行われているが、より根本的な解決手段として、樹脂素材の改善が求められている。
例えば、特許文献1には、MIが0.4〜2.0で、DSC吸熱ピークの少なくとも1つが160℃以上であるポリプロピレン系樹脂と、MIが0.5〜10のポリエチレン系樹脂とからなる架橋樹脂発泡体であって、特定条件における(ゲル分率B/ゲル分率A)の比が特定範囲にある架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体が開示されている。
特許文献2には、DSC吸熱ピークの少なくとも1つが160℃以上であるポリプロピレン系樹脂と、ポリエチレン系樹脂で構成されるポリオレフィン系樹脂組成物100重量部に対し、熱可塑性エラストマー25〜50重量部を含有し、見かけ密度が50〜100kg/m3、ゲル分率が45%以上である架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体が開示されている。
特開平8−59872号公報 特開2008−266589号公報
しかしながら、特許文献1の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体は、伸度や柔軟性の点で更なる改善が求められていた。
また、特許文献2の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体は、成形性が不十分であり、表皮材と貼り合わせた後も外観不良の問題が解消されていない。
本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、柔軟性、成形性、外観性を鼎立することが可能な積層発泡シート、及びそれを用いた成形体を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シートに予め未発泡樹脂シートを積層し、その際、該発泡シートの密度と未発泡樹脂シートの厚みが一定の関係を満たすように構成することにより、柔軟性、成形性、外観性を鼎立することが可能な積層発泡シート、及びそれを用いた成形体を得ることができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[6]を提供する。
[1]架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート(A)と未発泡樹脂シート(B)からなる積層発泡シートであって、下記条件1を満たすことを特徴とする積層発泡シート。
条件1:前記発泡シート(A)の密度(g/cm3)×前記樹脂シート(B)の厚み(μm)=3.0〜25
[2]前記発泡シート(A)の密度が0.03〜0.12g/cm3であり、前記樹脂シート(B)の厚みが20〜300μmである、上記[1]に記載の積層発泡シート。
[3]前記樹脂シート(B)の抗張力が11〜90Nである、上記[1]又は[2]に記載の積層発泡シート。
[4]前記樹脂シート(B)を構成する樹脂がポリオレフィン系樹脂である、上記[1]〜[3]のいずれかに記載の積層発泡シート。
[5]前記樹脂シート(B)側に、更に基材樹脂を射出して積層一体化してなる、上記[1]〜[4]のいずれかに記載の積層発泡シート。
[6]前記樹脂シート(B)を構成する樹脂の融点が基材樹脂の融点よりも高い、上記[5]に記載の積層発泡シート。
[7]上記[1]〜[6]のいずれかに記載の積層発泡シートの一面に、表皮材を積層し一体化してなる成形体。
[8]自動車内装材である上記[7]に記載の成形体。
本発明によれば、柔軟性、成形性、外観性を鼎立することが可能な積層発泡シート、及びそれを用いた成形体を提供することが可能である。
本発明の積層発泡シートは、架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート(A)(以下、単に「発泡シート(A)」ともいう)と未発泡樹脂シート(B)(以下、単に「樹脂シート(B)」ともいう)からなる積層発泡シートであって、下記条件1を満たすことを特徴とする。
条件1:前記発泡シート(A)の密度(g/cm3)×前記樹脂シート(B)の厚み(μm)=3.0〜25
以下、本発明の積層発泡シートに用いられる各成分について説明する。
[架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート(A)]
架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート(A)としては、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂を含有するポリオレフィン系樹脂組成物(以下、「樹脂組成物(a)」ともいう)を架橋及び発泡してシート状にしたものが挙げられる。
<ポリプロピレン系樹脂>
ポリプロピレン系樹脂としては、特に限定されず、例えば、プロピレン単独重合体(ホモポリプロピレン)、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体が挙げられる。プロピレンと他のオレフィンとの共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、ランダムブロック共重合体の何れであってもよいが、ランダム共重合体(ランダムポリプロピレン)であることが好ましい。
プロピレンと共重合される他のオレフィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン等のα−オレフィンが挙げられ、これらの中ではエチレンが好ましい。すなわち、ポリプロピレン樹脂としてはエチレン−プロピレンランダム共重合体が好ましい。
なお、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体は、通常、プロピレンが90〜99.5重量%、プロピレン以外のα−オレフィンが0.5〜10質量%であるが、プロピレンが95〜99重量%、プロピレン以外のα−オレフィンが1〜5質量%であることが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂は、そのメルトフローレート(以下、「MFR」ともいう)が0.4〜4.0g/10分であることが好ましく、0.5〜2.5g/10分であることがより好ましい。上記のMFRを有するポリプロピレン系樹脂を使用することで、樹脂組成物(a)を発泡体に加工する際の成形性、及び発泡体を二次成形する際の成形性を良好にしやすくなる。
上記のポリプロピレン系樹脂は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
<ポリエチレン系樹脂>
ポリエチレン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン系樹脂、中密度ポリエチレン系樹脂、高密度ポリエチレン系樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂が挙げられる。
ポリエチレン系樹脂は、そのMFRが1.0〜5.0g/10分であることが好ましく、1.5〜4.0g/10分であることがより好ましい。上記のMFRを有するポリエチレン系樹脂を使用することで、樹脂組成物(a)を発泡体に加工する際の成形性、及び発泡体を二次成形する際の成形性を良好にしやすくなる。
ポリエチレン系樹脂の中では、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(LLDPE)がより好ましい。LLDPEは、密度が0.910g/cm以上0.950g/cm未満のポリエチレンであり、好ましくは密度が0.910〜0.930g/cmのものである。樹脂組成物(a)は、密度が低いLLDPEを含有することで、発泡シートに加工する際の加工性や、発泡シートを成形体に成形する際の成形性等が良好になり易い。なお、上記密度はJISK7112に準拠して測定したものである。
LLDPEは、通常、エチレンを主成分(全モノマーの50質量%以上、好ましくは70質量%以上)とした、エチレンと少量のα−オレフィンの共重合体である。ここで、α−オレフィンとしては、炭素数3〜12、好ましくは炭素数4〜10のものが挙げられ、具体的には、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。なお、共重合体において、これらα−オレフィンは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、ポリエチレン系樹脂も単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
<オレフィン系熱可塑性エラストマー>
オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)としては、ブレンド型、動的架橋型、重合型のいずれも使用可能である。より具体的には、ハードセグメントとしてポリプロピレンを有し、ソフトセグメントとしてエチレンと少量のジエン成分を有する共重合体、例えば、エチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM);ポリエチレンとEPMとのブレンド物;ポリエチレンとEPMとのブレンド物を有機過酸化物を用いて部分架橋したもの;ポリエチレンとEPMとのブレンド物を不飽和ヒドロキシ単量体、不飽和カルボン酸の誘導体等でグラフト変性したもの;ブチルグラフトポリエチレン等が挙げられる。
オレフィン系熱可塑性エラストマーは、そのMFRが0.8〜5.0g/10分であることが好ましく、1.5〜4.0g/10分であることがより好ましい。上記のMFRを有するオレフィン系熱可塑性エラストマーを使用することで、樹脂組成物(a)を発泡体に加工する際の成形性、及び発泡体を二次成形する際の成形性を良好にしやすくなる。
樹脂組成物(a)は、ポリオレフィン系樹脂単独で構成されてもよいが、本発明の目的を阻害しない範囲であれば、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂成分を含んでいてもよい。
かかる樹脂成分としては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アルキルアクリレ−ト共重合体、又はこれらに無水マレイン酸を共重合した変性共重合体等が挙げられる。
ポリオレフィン系樹脂は、樹脂組成物(a)に含有される樹脂全量に対して、通常70質量%以上含有されるが、好ましくは80〜100質量%、より好ましくは90〜100質量%含有される。
また、樹脂組成物(a)は、ポリプロピレン系樹脂を、樹脂組成物(a)に含有される樹脂全量基準で、40質量%以上含有することが好ましく、45質量%以上含有することがより好ましく、そして、90質量%以下含有することが好ましい。
前述のとおり、ポリプロピレン系樹脂は、ランダムポリプロピレンであることが好ましいが、ホモポリプロピレンとランダムポリプロピレンの混合物であってもよい。
発泡シート(A)は、このように、ポリプロピレン系樹脂を主成分とすることで、発泡シート(A)の機械的強度、耐熱性等を良好にすることが可能になる。
樹脂組成物(a)は、ポリオレフィン系樹脂として上記ポリプロピレン系樹脂に加えて、ポリエチレン系樹脂を含有することが好ましい。この場合、ポリエチレン系樹脂は、樹脂組成物(a)に含有される樹脂全量に対して、1質量%以上含有することが好ましく、5質量%以上含有することがより好ましく、そして、30質量%以下含有することが好ましく、20質量%以下含有することがより好ましい。
さらに、樹脂組成物(a)は、オレフィン系熱可塑性エラストマーを含有することが好ましい。この場合、オレフィン系熱可塑性エラストマーは、樹脂組成物(a)に含有される樹脂全量に対して、10質量%以上含有することが好ましく、20質量%以上含有することがより好ましく、30質量%以上含有することがより好ましく、そして、50質量%未満含有することが好ましく、45質量%以下含有することがより好ましい。
樹脂組成物(a)は、ポリプロピレン樹脂に加えてポリエチレン系樹脂、及びオレフィン系熱可塑性エラストマーを含有することで、機械的強度、耐熱性等を高めつつ、加工性、成形性も良好にし易くなる。
<添加剤>
本発明に用いられる樹脂組成物(a)は、上記の樹脂成分以外に添加剤として、通常、発泡剤を含有する。また、架橋助剤及び酸化防止剤の一方又は両方を含有することが好ましい。
(発泡剤)
樹脂組成物(a)を発泡させる方法としては、化学的発泡法、物理的発泡法がある。化学的発泡法は、樹脂組成物(a)に添加した化合物の熱分解により生じたガスにより気泡を形成させる方法であり、物理的発泡法は、低沸点液体(発泡剤)を樹脂組成物(a)に含浸させた後、発泡剤を揮発させてセルを形成させる方法である。発泡法は特に限定されないが、均一な独立気泡発泡体を得る観点から、化学的発泡法が好ましい。
発泡剤としては、熱分解型発泡剤が使用され、例えば分解温度が160〜270℃程度の有機系又は無機系の化学発泡剤を用いることができる。
有機系発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩(アゾジカルボン酸バリウム等)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド、4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物等が挙げられる。
無機系発泡剤としては、酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、無水クエン酸モノソーダ等が挙げられる。
これらの中では、微細な気泡を得る観点、及び経済性、安全面の観点から、アゾ化合物、ニトロソ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N’−ジニトロソペンタメチレンテトラミンがより好ましく、アゾジカルボンアミドが特に好ましい。
発泡剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱分解型発泡剤の添加量は、発泡体の気泡が破裂せずに適切に発泡させる観点から、樹脂成分100質量部に対して1〜30質量部が好ましく、2〜15質量部がより好ましい。
(架橋助剤)
架橋助剤としては、多官能モノマーを使用することができる。例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート等の3官能(メタ)アクリレート系化合物;トリメリット酸トリアリルエステル、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸トリアリルエステル、トリアリルイソシアヌレート等の1分子中に3個の官能基を持つ化合物;1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9−ノナンジオールジメタクリレート、1,10−デカンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート等の2官能(メタ)アクリレート系化合物、ジビニルベンゼン等の1分子中に2個の官能基を持つ化合物;フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、エチルビニルベンゼン、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート等が挙げられる。これらの中では、3官能(メタ)アクリレート系化合物がより好ましい。
架橋助剤は、単独で又は2以上を組み合わせて用いることができる。
架橋助剤を樹脂組成物(a)に添加することによって、少ない電離性放射線量で樹脂組成物(a)を架橋することが可能になる。そのため、電離性放射線の照射に伴う各樹脂分子の切断、劣化を防止することができる。
架橋助剤の含有量は、樹脂組成物(a)を発泡する際に、架橋度の調整、制御の容易さの観点から、樹脂組成物(a)100質量部に対して0.2〜20質量部が好ましく、0.5〜15質量部がより好ましい。
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等が挙げられる。これらの中では、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤が好ましく、フェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤とを併用することがより好ましい。
フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、n−オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2−tert−ブチル−6−(3−tert−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)−4−メチルフェニルアクリレート、テトラキス[メチレン−3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等が挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)等が挙げられる。
これらの酸化防止剤は、単独で又は2以上を組み合わせて用いることができる。
酸化防止剤の含有量は、樹脂組成物(a)100質量部に対して0.1〜10質量部が好ましく、0.2〜5質量部がより好ましい。
また、樹脂組成物(a)は、必要に応じて、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、尿素等の分解温度調整剤、難燃剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、充填剤、顔料等の上記以外の添加剤を含有してもよい。
[発泡シート(A)]
本発明に用いられる発泡シート(A)は、上記した樹脂組成物(a)を架橋し、かつ発泡してなるものである。
(密度)
発泡シート(A)の密度(見かけ密度)は、柔軟性と機械的強度をバランスよく向上させる観点から、好ましくは0.03g/cm3以上、より好ましくは0.032g/cm3以上、更に好ましくは0.035g/cm3以上であり、そして、好ましくは0.12g/cm3以下、より好ましくは0.11g/cm3以下、より更に好ましくは0.10g/cm3以下である。
(発泡倍率)
発泡シート(A)の発泡倍率は、密度の逆数として算出され、柔軟性と機械的強度をバランスよく良好にする観点から、好ましくは8cm3/g以上、より好ましくは9cm3/g以上、更に好ましくは10cm3/g以上であり、そして、好ましくは33cm3/g以下、より好ましくは31cm3/g以下、より更に好ましくは29cm3/g以下である。
(架橋度)
発泡シート(A)全体の架橋度(質量%)は、柔軟性、機械的強度、成形性をバランスよく向上させる観点から、好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上、更に好ましくは35%以上であり、そして、好ましくは65%以下、より好ましくは60%以下、更に好ましくは55%以下である。
なお、架橋度の測定方法は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
(厚み)
発泡シート(A)の厚みは、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは0.8mm程以上、更に好ましくは1.2mm以上であり、そして、好ましくは8mm以下、より好ましくは6mm以下、更に好ましくは5mm以下である。発泡体の厚みがこれら範囲であると、柔軟性と成形性の両方を向上させ易く、自動車内装材に成形し易くなる。
(25%圧縮硬さ)
発泡シート(A)の25%圧縮硬さは、機械的強度等を確保する観点から、好ましくは30kPa以上、より好ましくは35kPa以上、更に好ましくは40kPa以上であり、そして、柔軟性を高める観点から、好ましくは90kPa以下、より好ましくは85kPa以下、更に好ましくは80kPa以下、更に好ましくは70kPa以下である。
<発泡シート(A)の製造方法>
発泡シート(A)は、例えば、樹脂組成物(a)を溶融混練して所望形状に成形した後、電離性放射線を照射して樹脂組成物(a)を架橋し、さらに加熱発泡することにより製造することができる。
具体的には、以下の工程1〜3を有する製造方法がより好ましい。
工程1:樹脂組成物(a)を構成する各成分を溶融混練した後、シート状等の所定形状の樹脂組成物(a)を得る工程
工程2:工程1で得られた樹脂組成物(a)に電離性放射線を照射して、架橋する工程
工程3:工程2で架橋した樹脂組成物(a)を、熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させ、発泡シートを得る工程
工程1では、まず、樹脂組成物(a)を構成する各成分を混練装置に供給して、熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度で溶融混練し、その後、溶融混練された樹脂組成物(a)を、好ましくは溶融混練で使用した混練装置でシート状等の所望形状に成形する。
ここで使用される混練装置としては、例えば、射出成形機、押出機(単軸押出機、二軸押出機等)、バンバリーミキサー、ロール等の汎用混練装置等が挙げられるが、射出成形機や押出機が好ましく、射出成形機を用いれば、生産性よく製造することができる。
射出成形機又は押出機の内部の樹脂温度は、好ましくは120〜220℃、より好ましくは140〜200℃、更に好ましくは150〜195℃である。
工程2では、所望形状に成形された樹脂組成物(a)には電離性放射線が照射される。
電離性放射線としては、例えば、電子線、α線、β線、γ線、X線等が挙げられる。これらの中では、生産性及び照射を均一に行う観点から、電子線が好ましい。
電離性放射線の照射は、例えば、樹脂組成物(a)をシート状に成形した場合、シートの片面のみに照射してもよいし、両面に照射してもよいが、両面に照射することが好ましい。
電離性放射線の照射量は、照射する発泡性樹脂組成物の厚さ等を考慮し、所望の架橋度を得ることができる量であれがよいが、通常、0.1〜10Mradが好ましく、0.2〜5Mradがより好ましい。
工程3では、以上のように電離性放射線の照射により樹脂組成物(a)を架橋した後、樹脂組成物(a)を、発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させ、発泡と成形を同時に行い、発泡シート(A)を得ることができる。
ここで、樹脂組成物(a)を加熱発泡させる温度は、発泡剤として使用される熱分解型発泡剤の分解温度によるが、通常140〜300℃、好ましくは150〜280℃、より好ましくは160〜260℃である。また、発泡シートは、発泡後、又は発泡されつつMD方向又はCD方向の何れか一方又は双方に延伸されてもよい。
本発明の発泡シート(A)は、独立気泡構造であることが好ましいが、連続気泡を含む独立気泡構造であってもよい。
[未発泡樹脂シート(B)]
未発泡樹脂シート(B)は、発泡シート(A)と接着して積層される。
未発泡樹脂シート(B)を発泡シート(A)に予め積層し、その際、前記条件1を満たすように構成することにより、成形体製造時に射出、積層される基材樹脂によるゲートマークの発生を抑制し、外観不良を防止することが可能となる。
樹脂シート(B)としては、熱可塑性樹脂シート、熱可塑性エラストマーシート、不織布等が挙げられるが、熱可塑性樹脂シートが好ましい。
熱可塑性樹脂シートの材質としては、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
これらの中では、発泡シート(A)との接着性、汎用性の観点から、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリプロピレン系樹脂がより好ましい。ポリプロピレン系樹脂は、架橋、発泡されていない点を除いて、上述した架橋ポリオレフィン系樹脂の欄で記載したポリプロピレン系樹脂の好適例と同じである。
未発泡樹脂シート(B)の形態は、単層又は多層のいずれであってもよい。
(厚み)
樹脂シート(B)の厚みは、本発明の積層発泡シートの機械的強度を向上させる観点から、好ましくは20μm以上、より好ましくは40μm以上、更に好ましくは60μm以上、より更に好ましくは80μm以上であり、積層発泡シートの柔軟性を向上させる観点から、好ましくは300μm以下、より好ましくは280μm以下、より更に好ましくは250μm以下、より更に好ましくは230μm以下である。
樹脂シート(B)を構成する樹脂の融点は、積層発泡シートにゲートマークが発生することを抑制し、外観を向上させる観点から、積層発泡シートに張り合わせる基材樹脂の融点よりも高いことが好ましく、基材樹脂の融点よりも5℃以上高いことがより好ましく、10℃以上高いことがより好ましい。その融点は、好ましくは150℃以上で、より好ましくは155℃以上、更に好ましくは160℃以上である。
なお、樹脂を2種以上用いる場合、融点はその加重平均値を用いる。
(抗張力)
樹脂シート(B)の抗張力は、本発明の積層発泡シートのせん断強度を向上させる観点から、好ましくは11N以上、より好ましくは15N以上、更に好ましくは20N以上、より更に好ましくは25N以上であり、積層発泡シートの加工性を向上させる観点から、好ましくは90N以下、より好ましくは85N以下、更に好ましくは80N以下、より更に好ましくは75N以下である。
なお、樹脂シート(B)のMD方向及びTD方向により抗張力に差がある場合は、抗張力が大きいMD方向又はTD方向の値を採用する。
また、前記抗張力は常温(23℃)における値であり、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
[積層発泡シート]
本発明の積層発泡シートは、発泡シート(A)と樹脂シート(B)とを接着して積層されてなるものであり、下記条件1を満たす。
条件1:前記発泡シート(A)の密度(g/cm3)×前記樹脂シート(B)の厚み(μm)=3.0〜25
条件1は、積層発泡シートの柔軟性、成形性、外観性を鼎立させる観点から、好ましくは3.2以上、より好ましくは3.5以上、更に好ましくは3.7以上であり、そして、好ましくは20以下、より好ましくは15以下、更に好ましくは10以下である。
発泡シート(A)と樹脂シート(B)を積層して、積層発泡シートを製造する方法としては、以下の方法(1)及び(2)が挙げられる。
方法(1);押出しラミネート法
樹脂シート(B)に接するロール表面に金属ロールを配置し、発泡シート(A)に接するロール表面にゴムロールを配置して、ゴムロールを圧接した2本のロール間に押出した樹脂と発泡体を同時に供給し積層発泡シートとする方法。
方法(2);熱融着ラミネート法
平行に配列した2本の金属ロールを用い、所定の隙間を有するロール間に樹脂シート(B)と発泡シート(A)を同時に供給する。この際、樹脂シート(B)は積層する発泡体面を、発泡体は積層する樹脂シート面を遠赤ヒーターで加熱することにより樹脂シート(B)と発泡体を熱融着し積層発泡シートとする方法。
樹脂シート(B)は、発泡シート(A)の一方の面のみに設けられてもよいし、両面に設けられてもよい。積層発泡シートに表皮材を積層して成形体とする場合、発泡シート(A)は表皮材と接する面と反対の面に配置されることが好ましい。
[成形体]
本発明の成形体は、本発明の積層発泡シートを公知の方法で成形して得られるものである。成形体を製造するに際し、基材、表皮材等の他の素材を積層し貼合わせて製造することができる。
(基材)
基材は成形体の骨格となるものであり、通常、熱可塑性樹脂が用いられる。基材用の熱可塑性樹脂としては、上述したポリオレフィン系樹脂、エチレンとα−オレフィン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル等との共重合体、ABS樹脂、及びポリスチレン樹脂等を適用することができる。
本発明の積層発泡シートに基材を積層する場合は、樹脂シート(B)側に、基材樹脂を射出して積層一体化することが好ましい。
この際、ポリアミド系樹脂やポリブチレンテレフタレート系樹脂等のように融点が相当高い樹脂を基材として用いると、基材層の溶融温度が高くなり、その温度によって成形時に発泡シート(A)の気泡が破壊されることもある。そのため、基材樹脂の融点は、樹脂シート(B)を構成する樹脂の融点よりも低くなるように、換言すれば、樹脂シート(B)を構成する樹脂の融点が基材樹脂の融点よりも高くなるように、基材樹脂を選定することが好ましい。
(表皮材)
表皮材としては、ポリ塩化ビニルシート、ポリ塩化ビニルとABS樹脂との混合樹脂からなるシート、熱可塑性エラストマーシート、天然繊維や人造繊維を用いた織物、編物、不織布、人工皮革や合成皮革等のレザー、金属等が挙げられる。また、本革や、石や木等から転写した凹凸を付したシリコーンスタンパ等を用いて、表面に皮目や木目模様等の意匠が施された複合成形体としてもよい。
表皮材を貼り合わせる方法としては、例えば、押出ラミネート法、接着剤を塗布した後張り合わせる接着ラミネート法、熱ラミネート法(熱融着法)、ホットメルト法、高周波ウェルダー法、金属等では無電解メッキ法、電解メッキ法及び蒸着法等が挙げられるが、如何なる方法でも両者が接着されればよい。
本発明の成形体の成形方法としては、スタンピング成形法、真空成形法、圧縮成形法、射出成形法等が挙げられる。これらの中ではスタンピング成形法、真空成形法が好ましい。真空成形法としては、雄引き真空成形法、雌引き真空成形法のいずれも採用しうるが、雄引き真空成形法がより好ましい。
本発明の積層発泡シートを成形してなる成形体は、断熱材、クッション材等として使用することができるが、特に自動車分野において、天井材、ドア、インスツルメントパネル等の自動車内装材として好適に使用できる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各物性の測定方法、及び発泡シートの評価方法は以下のとおりである。
(1)MFR
MFRは、JIS K7210に基づき、ポリプロピレン系樹脂は温度230℃、荷重2.16kgf、ポリエチレン系樹脂は温度190℃、荷重2.16kgf、オレフィン系熱可塑性エラストマーは温度230℃、荷重2.16kgfの条件で測定された値である。
(2)融点
MFRは、JIS K0064に基づき測定された値である。
(3)密度及び発泡倍率
発泡シートの密度(見かけ密度)はJISK7222に準拠して測定した。
発泡倍率は、得られた密度の逆数として算出した。
(4)架橋度
発泡シートから約100mgの試験片を採取し、試験片の質量A(mg)を精秤する。次に、この試験片を120℃のキシレン30cm中に浸漬して24時間放置した後、200メッシュの金網で濾過して金網上の不溶解分を採取、真空乾燥し、不溶解分の質量B(mg)を精秤する。得られた値から、下記式により架橋度(質量%)を算出した。
架橋度(質量%)=100×(B/A)
(5)シートの厚み
ダイヤルゲージで計測した。
(6)抗張力
発泡シートの抗張力を、常温(23℃)で引張試験機を用いてJIS K6767(A法)に準拠して行った。抗張力は、シートのせん断強度を向上させる観点から、値が大きい方が好ましい。
製造例1〜4、比較製造例1〜2〔発泡シート(A)の製造〕
表1に示す各樹脂成分及び添加剤を、表1に示した部数で単軸押出機に投入して、樹脂温度190℃にて溶融混練して押し出し、所定厚さのシート状の樹脂組成物を得た。このシート状の樹脂組成物の両面に、加速電圧800kVで電子線を1Mradで照射することにより樹脂組成物を架橋した。その後、架橋した樹脂組成物を、熱風オーブンにより250℃で5分間加熱し、その加熱により発泡させて所定厚みの発泡シートとした。結果を表1に示す。
Figure 0006696807
表1に示す樹脂成分及び添加剤の詳細は以下のとおりである。
ランダムPP:エチレン−プロピレンランダム共重合体、日本ポリプロ株式会社製、ノバテックEG7F、MFR=1.3g/10分、エチレン量:3質量%、融点:130〜150℃
LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂、製品名:2036P、ダウケミカル社製、MFR=2.5g/10分、融点:110〜130℃
TPO:オレフィン系熱可塑性エラストマー、製品名:CA7320A、サンアロマー株式会社製、MFR=2.1g/10分、融点:163℃
発泡剤:アゾジカルボンアミド
架橋助剤:トリメチロールプロパントリメタクリレート
酸化防止剤1:2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール
酸化防止剤2:ジラウリルチオジプロピオネート
実施例1−1〜4−1、比較例1−1〜2−1〔積層発泡シート1の製造〕
上記製造例で得られた発泡シート(A)と未発泡樹脂シート(B)を、180℃で加熱プレス成形し、積層発泡シート1を製造した。
得られた積層発泡シート1を用いて、以下の評価を行った。結果を表2に示す。
<25%圧縮硬さ>
JIS K6767に準拠して測定し、以下の基準で柔軟性を判定した。
(判定基準)
A:25%圧縮硬さが40kPa以上70kPa以下であり、柔軟性に優れ、機械的強度も十分である。
B:25%圧縮硬さが70kPaを越えているが、柔軟性は実用上問題ない。
C:柔軟性に乏しく、実用上問題である。
<シート変形量>
180℃の平板で加熱プレス成型した積層発泡シートを、樹脂シートが上面になる状態で常温になるまで冷却し、断面が円弧状に変形した積層発泡シートの底部から端面までのソリ量(高さ)を金尺で測定し変形量を求めた。
(判定基準)
A:変形量が1.5mm以下である。
B:変形量が1.5〜3.5mmであるが、実用上問題ない。
C:変形量が3.5mmを越え、実用上問題である。
Figure 0006696807
表2から、実施例1−1〜4−1で得られた積層発泡シートは、柔軟性、成形性に優れているが、比較例1−1で得られた積層発泡シートは、シートの変形があり、実用上問題であった。
また、比較例2−1で得られた積層発泡シートは、柔軟性、シートの変形に問題はないが、後述する比較例2−2から明らかなように、基材との積層時にゲートマークの発生があり、外観が悪く、実用上問題であった。
実施例1−2〜4−2、比較例1−2〜2−2〔積層発泡シート2の製造〕
実施例1−1〜4−1又は比較例1−1〜2−1で得られた積層発泡シート1を射出成形金型内に設置した後、基材(ランダムポリプロピレン、日本ポリプロ株式会社製、ノバテックBC4BSW、MFR=5.0g/10分、融点:135〜150℃)を射出して、発泡シート(A)
/未発泡樹脂シート(B)/基材の順に積層した、積層発泡シート2を得た。
得られた積層発泡シート2を用いて、外観の評価を行った。結果を表3に示す。
<外観>
得られた積層発泡シートの表面外観を目視観察してゲートマークの凹みの有無を調べ、以下の基準で外観を判定した。
(判定基準)
A:ゲートマーク現象が殆どなく、僅かに存在する凹みの深さも0.05mm以下であり、外観は良好である。
B:ゲートマーク現象が僅かにあるが、僅かに存在する凹みの深さも0.1mm以下であり、外観も実用上問題ない。
C:ゲートマークの凹み深さが0.2mm以上と大きく、外観が悪く、実用上問題である。
Figure 0006696807
表3から、実施例1−2〜4−2で得られた積層発泡シート2は、外観に問題はなく、前述した実施例1−1〜4−1から明らかなように、柔軟性、成形性にも優れ、それらの特性を鼎立していることが分かる。
一方、比較例1−2で得られた積層発泡シートは、外観に問題はないが、前述した比較例1−1で示したとおり、比較例1−2の原材料である積層発泡シートは、シートの変形があり、実用上問題であった。
また、比較例2−2で得られた積層発泡シートは、ゲートマークの発生があり、外観が悪く、実用上問題であった。

Claims (7)

  1. 架橋ポリオレフィン系樹脂発泡シート(A)と未発泡樹脂シート(B)からなる積層発泡シートであって、
    前記発泡シート(A)の架橋度が35〜65%であり、
    前記発泡シート(A)が、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、及びオレフィン系熱可塑性エラストマーを含むポリオレフィン系樹脂組成物を架橋及び発泡してなり、
    前記樹脂シート(B)側に、更に基材樹脂を射出して積層一体化してなり、
    下記条件1を満たすことを特徴とする積層発泡シート。
    条件1:前記発泡シート(A)の密度(g/cm3)×前記樹脂シート(B)の厚み(μm)=3.0〜25
  2. 前記発泡シート(A)の密度が0.03〜0.12g/cm3であり、前記樹脂シート(B)の厚みが20〜300μmである、請求項1に記載の積層発泡シート。
  3. 前記樹脂シート(B)の抗張力が11〜90Nである、請求項1又は2に記載の積層発泡シート。
  4. 前記樹脂シート(B)を構成する樹脂がポリオレフィン系樹脂である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層発泡シート。
  5. 前記樹脂シート(B)を構成する樹脂の融点が基材樹脂の融点よりも高い、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層発泡シート。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の積層発泡シートの一面に、表皮材を積層し一体化してなる成形体。
  7. 自動車内装材である請求項に記載の成形体。
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