JP7020983B2 - 複合発泡シート及び成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車内装材等に用いられる複合発泡シート、及びそれを用いた成形体に関する。
車両には、車両の軽量化を目的として、樹脂発泡体が使用されている。近年、車両は更なる軽量化が望まれており、車両に使用されている樹脂発泡体についても更に軽くする努力が進められている。特に、車両の内装材として樹脂発泡体を用いる場合、軽量性の他に柔軟性が要求される。樹脂発泡体の柔軟性を良好にするためには、樹脂発泡体の発泡倍率を高くする必要がある。
一方、近年、嗜好の多様化や高度化に伴って、自動車内装材にも複雑な形状が求められるようになってきており、加えて、生産性向上も要請されている。そこで、自動車内装材を低圧射出成形法で製造することが試みられている。低圧射出成形法では、射出成形機から、ランナー、ゲートを通して、製品となる金型のキャビティ部に、低圧で樹脂を射出する。例えば、樹脂発泡体の一面に骨材となるポリプロピレン樹脂等の溶融樹脂を射出成形する。
しかしながら、発泡倍率が高い樹脂発泡体の一面に溶融樹脂を射出成形すると、溶融樹脂を射出するゲート近傍で樹脂発泡体が融解してしまう場合がある。そして、樹脂発泡体の融解した部分が固化すると、体積収縮を起こす。このため、例えば、図3に示すように、樹脂発泡体100における樹脂500が射出成形された面120の反対側の面140のゲート600に対応する位置に、ゲートマークと言われる凹み160が発生する場合がある。この凹みは、樹脂発泡体の表面に被覆される表皮材にまで凹み跡を作ってしまい、外観が悪化するという問題があった。
ゲートマークの発生を抑制するために、ゲートの形状、射出する樹脂の温度や速度等を調整するノウハウ的な検討が行われているが、より根本的な解決手段として、樹脂素材の改善が求められている。
例えば、特許文献1には、DSC吸熱ピークの少なくとも1つが160℃以上であるポリプロピレン系樹脂と、ポリエチレン系樹脂で構成されるポリオレフィン系樹脂組成物100重量部に対し、熱可塑性エラストマー25~50重量部を含有した架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体が開示されている。この架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体の見かけ密度は50~100kg/m3、ゲル分率が45%以上である。
特開2008-266589号公報
しかしながら、特許文献1の架橋ポリオレフィン系樹脂発泡体でも、射出成形によるゲートマーク発生の抑制が不十分であり、外観不良の問題が完全には解消されていない。
そこで、本発明は、以上の実情に鑑みてなされたものであり、柔軟性を有し、かつ射出成形に起因するゲートマークの発生を抑制できる複合発泡シート、及びそれを用いた成形体を提供することを課題とする。
本発明者らは、鋭意検討の結果、融点が所定の条件をそれぞれ満たす第1の未発泡樹脂シート及び第2の未発泡樹脂シートを、熱可塑性樹脂発泡シートの一方の面に予め積層することにより、柔軟性を有し、かつ射出成形に起因するゲートマークの発生を抑制できる複合発泡シート、及びそれを用いた成形体を得られることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[8]を提供する。
[1]熱可塑性樹脂発泡シートと、前記熱可塑性樹脂発泡シートの一方の面に設けられた第1の未発泡樹脂シートと、前記第1の未発泡樹脂シートにおける前記熱可塑性樹脂発泡シート側の面の反対側の面に設けられた第2の未発泡樹脂シートとを備え、前記第1の未発泡樹脂シートの融点が前記熱可塑性樹脂発泡シートの融点以下の温度であり、前記第2の未発泡樹脂シートの融点が160℃以上である、複合発泡シート。
[2]前記第2の未発泡樹脂シートを構成する樹脂が、ポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、及びポリエチレンテレフタレート樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂である、上記[1]に記載の複合発泡シート。
[3]前記第2の未発泡樹脂シートにおける前記熱可塑性樹脂発泡シート側の面の反対側の面に第3の未発泡樹脂シートを備え、前記第3の未発泡樹脂シートを構成する樹脂がポリオレフィン系樹脂である、上記[1]又は[2]に記載の複合発泡シート。
[4]前記第3の未発泡樹脂シートを構成する樹脂がポリプロピレン系樹脂である、上記[3]に記載の複合発泡シート。
[5]前記第1の未発泡樹脂シート及び前記第2の未発泡樹脂シートの厚みの合計が10~100μmである、上記[1]~[4]のいずれか1つに記載の複合発泡シート。
[6]前記熱可塑性樹脂発泡シートがポリオレフィン系樹脂発泡シートである、上記[1]~[5]のいずれか1つに記載の複合発泡シート。
[7]上記[1]~[6]のいずれか1つに記載の複合発泡シートを成形して得られた成形体。
[8]自動車内装材である、上記[7]に記載の成形体。
本発明によれば、柔軟性を有し、かつ射出成形に起因するゲートマークの発生を抑制できる複合発泡シート、及びそれを用いた成形体を提供することができる。
図1は、本発明の複合発泡シートの一例を示す図である。 図2は、本発明の複合発泡シートの他の一例を示す図である。 図3は、樹脂発泡体のゲートマークを説明するための図である。
本発明の複合発泡シートは、熱可塑性樹脂発泡シートと、熱可塑性樹脂発泡シートの一方の面に設けられた第1の未発泡樹脂シートと、第1の未発泡樹脂シートにおける可塑性樹脂発泡シート側の面の反対側の面に設けられた第2の未発泡樹脂シートとを備える。例えば、本発明の複合発泡シートの一例の複合発泡シート1は、図1に示すように、熱可塑性樹脂発泡シート10と熱可塑性樹脂発泡シート10の一方の面12に設けられた第1の未発泡樹脂シート20と第1の未発泡樹脂シート20における熱可塑性樹脂発泡シート10側の面22の反対側の面24に設けられた第2の未発泡樹脂シート30とを備える。
そして、第1の未発泡樹脂シートの融点が熱可塑性樹脂発泡シートの融点以下の温度であり、第2の未発泡樹脂シートの融点が160℃以上である。なお、熱可塑性樹脂発泡シートについては、以下、単に「発泡シート」という場合があり、未発泡樹脂シートについては単に「樹脂シート」という場合がある。
以下、本発明の複合発泡シートに用いられる各成分について説明する。
[熱可塑性樹脂発泡シート]
熱可塑性樹脂発泡シートとしては、例えば、熱可塑性樹脂を含む樹脂組成物を架橋及び発泡してシート状にしたものが挙げられる。
熱可塑性樹脂発泡シートに用いられる熱可塑性樹脂には、例えば、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂、オレフィン系熱可塑性エラストマー等のポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル・エチレンプロピレン・スチレン共重合体(AES樹脂)等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。軽量性及び柔軟性の観点から好ましい熱可塑性樹脂はポリオレフィン系樹脂であり、より好ましい熱可塑性樹脂はポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂の少なくとも1種の樹脂であり、更に好ましい熱可塑性樹脂はポリプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂の混合物である。
<ポリプロピレン系樹脂>
ポリプロピレン系樹脂としては、特に限定されず、例えば、プロピレン単独重合体(ホモポリプロピレン)、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体が挙げられる。プロピレンと他のオレフィンとの共重合体は、ブロック共重合体、ランダム共重合体、ランダムブロック共重合体の何れであってもよいが、ランダム共重合体(ランダムポリプロピレン)であることが好ましい。
プロピレンと共重合される他のオレフィンとしては、例えば、エチレン、1-ブテン、1-ペンテン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘキセン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン等のα-オレフィンが挙げられ、これらの中ではエチレンが好ましい。すなわち、ポリプロピレン樹脂としてはエチレン-プロピレンランダム共重合体が好ましい。
なお、プロピレンと他のオレフィンとの共重合体は、通常、プロピレンが90~99.5重量%、プロピレン以外のα-オレフィンが0.5~10質量%であるが、プロピレンが95~99重量%、プロピレン以外のα-オレフィンが1~5質量%であることが好ましい。
ポリプロピレン系樹脂は、そのメルトフローレート(以下、「MFR」ともいう)が0.4~14.0g/10分であることが好ましく、0.5~12.5g/10分であることがより好ましい。上記のMFRを有するポリプロピレン系樹脂を使用することで、樹脂組成物を発泡体に加工する際の成形性、及び発泡体を二次成形する際の成形性を良好にしやすくなる。
なお、ポリプロピレン系樹脂の融点は、例えば、ホモポリマー及びブロック共重合体の場合は155~165℃であり、ランダム共重合体の場合は130~150℃である。
上記のポリプロピレン系樹脂は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
<ポリエチレン系樹脂>
ポリエチレン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン系樹脂、中密度ポリエチレン系樹脂、高密度ポリエチレン系樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂が挙げられる。 ポリエチレン系樹脂は、そのMFRが1.0~5.0g/10分であることが好ましく、1.5~4.0g/10分であることがより好ましい。上記のMFRを有するポリエチレン系樹脂を使用することで、樹脂組成物を発泡体に加工する際の成形性、及び発泡体を二次成形する際の成形性を良好にしやすくなる。
ポリエチレン系樹脂の中では、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂(LLDPE)がより好ましい。LLDPEは、密度が0.910g/cm3以上0.950g/cm3未満のポリエチレンであり、好ましくは密度が0.910~0.930g/cm3のものである。樹脂組成物は、密度が低いLLDPEを含有することで、発泡シートに加工する際の加工性や、発泡シートを成形体に成形する際の成形性等が良好になり易い。なお、上記密度はJIS K 7112に準拠して測定したものである。
LLDPEは、通常、エチレンを主成分(全モノマーの50質量%以上、好ましくは70質量%以上)とした、エチレンと少量のα-オレフィンの共重合体である。ここで、α-オレフィンとしては、炭素数3~12、好ましくは炭素数4~10のものが挙げられ、具体的には、1-ブテン、1-ペンテン、1-ヘキセン、4-メチル-1-ペンテン、1-ヘプテン、1-オクテン等が挙げられる。なお、共重合体において、これらα-オレフィンは単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、ポリエチレン系樹脂も単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、ポリエチレン系樹脂の融点は、例えば、低密度ポリエチレン系樹脂の場合は105~110℃であり、中密度ポリエチレン系樹脂の場合は120~123℃であり、高密度ポリエチレン系樹脂の場合は123~135℃であり、直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂の場合は110~130℃である。
<オレフィン系熱可塑性エラストマー>
オレフィン系熱可塑性エラストマー(TPO)は、一般的には、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィンをハードセグメントとし、EPM、EPDM等のゴム成分をソフトセグメントとするものである。オレフィン系熱可塑性エラストマーは、ブレンド型、動的架橋型、重合型のいずれも使用可能である。
樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂を含む場合、樹脂成分としてポリオレフィン系樹脂単独で構成されてもよいが、本発明の目的を阻害しない範囲であれば、ポリオレフィン系樹脂以外の樹脂成分を含んでいてもよい。
ポリオレフィン系樹脂は、樹脂組成物に含有される樹脂全量に対して、通常70質量%以上含有されるが、好ましくは80~100質量%、より好ましくは90~100質量%含有される。
また、樹脂組成物は、ポリプロピレン系樹脂を、樹脂組成物に含有される樹脂全量基準で、40質量%以上含有することが好ましく、50質量%以上含有することがより好ましく、そして、90質量%以下含有することが好ましく、80質量%以下含有することがより好ましい。
前述のとおり、ポリプロピレン系樹脂は、ランダムポリプロピレンであることが好ましいが、ホモポリプロピレンとランダムポリプロピレンの混合物であってもよい。
発泡シートは、このように、ポリプロピレン系樹脂を主成分とすることで、発泡シートの機械的強度、耐熱性等を良好にすることが可能になる。
樹脂組成物は、ポリオレフィン系樹脂として上記ポリプロピレン系樹脂に加えて、ポリエチレン系樹脂を含有することが好ましい。この場合、ポリエチレン系樹脂は、樹脂組成物に含有される樹脂全量に対して、10質量%以上含有することが好ましく、20質量%以上含有することがより好ましく、そして、60質量%以下含有することが好ましく、50質量%以下含有することがより好ましい。
樹脂組成物は、ポリプロピレン樹脂に加えてポリエチレン系樹脂を含有することで、機械的強度、耐熱性等を高めつつ、加工性、成形性も良好にし易くなる。
樹脂組成物は、ポリプロピレン樹脂に加えてオレフィン系熱可塑性エラストマーをさらに含有してもよい。この場合、発泡シートの機械的強度、耐熱性、加工性及び成形性の観点から、オレフィン系熱可塑性エラストマーは、樹脂組成物に含有される樹脂全量に対して、30質量%以下含有することが好ましく、20質量%以下含有することがより好ましく、10質量%以上含有することが更に好ましい。
<添加剤>
本発明に用いられる樹脂組成物は、上記の樹脂成分以外に添加剤として、通常、発泡剤を含有する。また、架橋助剤及び酸化防止剤の一方又は両方を含有することが好ましい。
(発泡剤)
樹脂組成物を発泡させる方法としては、化学的発泡法、物理的発泡法がある。化学的発泡法は、樹脂組成物に添加した化合物の熱分解により生じたガスにより気泡を形成させる方法であり、物理的発泡法は、低沸点液体(発泡剤)を樹脂組成物に含浸させた後、発泡剤を揮発させてセルを形成させる方法である。発泡法は特に限定されないが、均一な独立気泡発泡体を得る観点から、化学的発泡法が好ましい。
発泡剤としては、熱分解型発泡剤が使用され、例えば分解温度が160~270℃程度の有機系又は無機系の化学発泡剤を用いることができる。
有機系発泡剤としては、アゾジカルボンアミド、アゾジカルボン酸金属塩(アゾジカルボン酸バリウム等)、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラミン等のニトロソ化合物、ヒドラゾジカルボンアミド、4,4’-オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、トルエンスルホニルヒドラジド等のヒドラジン誘導体、トルエンスルホニルセミカルバジド等のセミカルバジド化合物等が挙げられる。
無機系発泡剤としては、炭酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、亜硝酸アンモニウム、水素化ホウ素ナトリウム、無水クエン酸モノソーダ等が挙げられる。
これらの中では、微細な気泡を得る観点、及び経済性、安全面の観点から、アゾ化合物、ニトロソ化合物が好ましく、アゾジカルボンアミド、アゾビスイソブチロニトリル、N,N’-ジニトロソペンタメチレンテトラミンがより好ましく、アゾジカルボンアミドが特に好ましい。
発泡剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
熱分解型発泡剤の添加量は、発泡体の気泡が破裂せずに適切に発泡させる観点から、樹脂成分100質量部に対して1~30質量部が好ましく、2~15質量部がより好ましい。
(架橋助剤)
架橋助剤としては、多官能モノマーを使用することができる。例えば、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート等の3官能(メタ)アクリレート系化合物、トリメリット酸トリアリルエステル、1,2,4-ベンゼントリカルボン酸トリアリルエステル、トリアリルイソシアヌレート等の1分子中に3個の官能基を持つ化合物、1,6-ヘキサンジオールジメタクリレート、1,9-ノナンジオールジメタクリレート、1,10-デカンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート等の2官能(メタ)アクリレート系化合物、ジビニルベンゼン等の1分子中に2個の官能基を持つ化合物、フタル酸ジアリル、テレフタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、エチルビニルベンゼン、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート等が挙げられる。これらの中では、3官能(メタ)アクリレート系化合物がより好ましい。
架橋助剤は、単独で又は2以上を組み合わせて用いることができる。
架橋助剤を樹脂組成物に添加することによって、少ない電離性放射線量で樹脂組成物を架橋することが可能になる。そのため、電離性放射線の照射に伴う各樹脂分子の切断、劣化を防止することができる。
架橋助剤の含有量は、樹脂組成物を発泡する際に、架橋度の調整、制御の容易さの観点から、樹脂組成物100質量部に対して0.2~20質量部が好ましく、0.5~15質量部がより好ましい。
(酸化防止剤)
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤等が挙げられる。これらの中では、フェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤が好ましく、フェノール系酸化防止剤と硫黄系酸化防止剤とを併用することがより好ましい。
フェノール系酸化防止剤としては、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール、n-オクタデシル-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2-tert-ブチル-6-(3-tert-ブチル-2-ヒドロキシ-5-メチルベンジル)-4-メチルフェニルアクリレート、テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン等が挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ペンタエリスリチルテトラキス(3-ラウリルチオプロピオネート)等が挙げられる。
これらの酸化防止剤は、単独で又は2以上を組み合わせて用いることができる。
酸化防止剤の含有量は、樹脂組成物100質量部に対して0.1~10質量部が好ましく、0.2~5質量部がより好ましい。
また、樹脂組成物は、必要に応じて、酸化亜鉛、ステアリン酸亜鉛、尿素等の分解温度調整剤、難燃剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、充填剤、顔料等の上記以外の添加剤を含有してもよい。
[発泡シート]
本発明に用いられる発泡シートは、上記した樹脂組成物を架橋し、かつ発泡してなるものである。
(密度)
発泡シートの密度(見かけ密度)は、柔軟性と機械的強度をバランスよく良好にする観点から、好ましくは0.125g/cm以下、より好ましくは0.083g/cm以下、更に好ましくは0.067g/cm以下であり、そして、好ましくは0.029g/cm以上、より好ましくは0.040g/cm以上、更に好ましくは0.043g/cm以上である。
(架橋度)
発泡シートの架橋度(質量%)は、柔軟性、機械的強度、成形性をバランスよく向上させる観点から、好ましくは25%以上、より好ましくは30%以上、更に好ましくは35%以上であり、そして、好ましくは65%以下、より好ましくは60%以下、更に好ましくは55%以下である。
なお、架橋度の測定方法は、後述する実施例に記載の方法により測定することができる。
(厚み)
発泡シートの厚みは、好ましくは0.5mm以上、より好ましくは0.8mm以上、更に好ましくは1.2mm以上であり、そして、好ましくは8mm以下、より好ましくは6mm以下、更に好ましくは5mm以下である。発泡体の厚みがこれら範囲であると、柔軟性と成形性の両方を向上させ易く、自動車内装材に成形し易くなる。
<発泡シートの製造方法>
発泡シートは、例えば、樹脂組成物を溶融混練してシート状に成形した後、電離性放射線を照射して樹脂組成物を架橋し、さらに加熱発泡することにより製造することができる。
具体的には、以下の工程1~3を有する製造方法がより好ましい。
工程1:樹脂組成物を構成する各成分を溶融混練した後、シート状等の所定形状の樹脂組成物を得る工程
工程2:工程1で得られた樹脂組成物に電離性放射線を照射して、架橋する工程
工程3:工程2で架橋した樹脂組成物を、熱分解型発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させ、発泡シートを得る工程
工程1では、まず、樹脂組成物を構成する各成分を混練装置に供給して、熱分解型発泡剤の分解温度未満の温度で溶融混練し、その後、溶融混練された樹脂組成物を、好ましくは溶融混練で使用した混練装置でシート状等の所望形状に成形する。
ここで使用される混練装置としては、例えば、射出成形機、押出機(単軸押出機、二軸押出機等)、バンバリーミキサー、ロール等の汎用混練装置等が挙げられるが、射出成形機や押出機が好ましく、射出成形機を用いれば、生産性よく製造することができる。
射出成形機又は押出機の内部の樹脂温度は、好ましくは120~220℃、より好ましくは140~200℃、更に好ましくは150~195℃である。
工程2では、所望形状に成形された樹脂組成物には電離性放射線が照射される。
電離性放射線としては、例えば、電子線、α線、β線、γ線、X線等が挙げられる。これらの中では、生産性及び照射を均一に行う観点から、電子線が好ましい。
電離性放射線の照射は、例えば、樹脂組成物をシート状に成形した場合、シートの片面のみに照射してもよいし、両面に照射してもよいが、両面に照射することが好ましい。
電離性放射線の照射量は、照射する発泡性樹脂組成物の厚み等を考慮し、所望の架橋度を得ることができる量であれがよいが、通常、0.1~10Mradが好ましく、0.2~5Mradがより好ましい。
工程3では、以上のように電離性放射線の照射により樹脂組成物を架橋した後、樹脂組成物を、発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡させ、発泡と成形を同時に行い、発泡シートを得ることができる。
ここで、樹脂組成物を加熱発泡させる温度は、発泡剤として使用される熱分解型発泡剤の分解温度によるが、通常140~300℃、好ましくは150~280℃、より好ましくは160~260℃である。また、発泡シートは、発泡後、又は発泡されつつMD方向又はCD方向の何れか一方又は双方に延伸されてもよい。
本発明の発泡シートは、独立気泡構造であることが好ましいが、連続気泡を含む独立気泡構造であってもよい。
[第1の未発泡樹脂シート]
第1の未発泡樹脂シート(以下、単に「第1の樹脂シート」という場合がある)は、発泡シートの一方の面に設けられる。例えば、第1の樹脂シートは、発泡シートの一方の面に接着して積層される。
第1の樹脂シートの融点は発泡シートの融点以下の温度であり、融点未満の温度であることが好ましい。これにより、射出成形の際、高温樹脂が複合発泡シートに衝突したとき、発泡シートが融解する前に、第1の樹脂シートを融解させることができる。そして、第1の樹脂シートの融解により熱が吸収され、発泡シートの温度上昇が抑制され、発泡シートの融解を抑制することができる。さらに、発泡シート、第1の樹脂シート及び後述の第2の未発泡樹脂シートを積層するとき、発泡シートを融解させずに第1の樹脂シートを融解させることによって、発泡シートと第2の未発泡樹脂シートとの間の接続を強固にできる。
一方、第1の樹脂シートの融点が発泡シートの融点よりも高いと、上述の効果が生じない。
上述の効果の観点から、第1の樹脂シートの融点及び発泡シートの融点の間の温度差は、5~50℃であることが好ましく、10~35℃であることがより好ましい。
なお、発泡シート及び第1の樹脂シートの融点は、JIS K 7121(プラスチックの転移温度測定方法)に準拠してDSC(示差走査熱量計)を用いて測定することができる。また、複数の融解ピークが存在する場合、最も高温側の融解ピークのピーク温度をその樹脂シートもしくは発泡シートの融点とする。さらに、後述の第2の未発泡樹脂シートの融点及び第3の未発泡樹脂シートの融点についても第1の樹脂シートと同様な方法で測定することができる。
第1の樹脂シートと発泡シートとの間の接着性の観点から、第1の樹脂シートは、発泡シートに用いる樹脂組成物に含まれて熱可塑性樹脂の少なくとも1種の熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。例えば、発泡シートに用いる樹脂組成物がポリエチレン系樹脂を含む場合、第1の樹脂シートを構成する樹脂はポリエチレン系樹脂であることが好ましく、発泡シートに用いる樹脂組成物がポリプロピレン系樹脂を含む場合、第1の樹脂シートを構成する樹脂はポリプロピレン系樹脂であることが好ましい。
したがって、樹脂組成物に含まれる熱可塑性樹脂はポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリプロピレン系樹脂がより好ましいことから、第1の樹脂シートを構成する樹脂は、ポリオレフィン系樹脂が好ましく、ポリプロピレン系樹脂がより好ましい。
第1の樹脂シートに用いられるポリオレフィン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂は、発泡シートに用いられるポリオレフィン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂と、それぞれ同様のものを使用できる。ただし、第1の樹脂シートの融点が発泡シートの融点以下の温度となるように、第1の樹脂シートに用いられるポリオレフィン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂を適宜選択する。
なお、第1の樹脂シートの形態は、単層又は多層のいずれであってもよい。
複合発泡シートにおけるゲートマークの発生を抑制するという観点、及び複合発泡シートの柔軟性を確保するという観点から、第1の樹脂シートの厚みは、5~80μmであることが好ましく、10~50μmであることがより好ましい。
[第2の未発泡樹脂シート]
第2の未発泡樹脂シート(以下、単に「第2の樹脂シート」という場合がある)は、第1の樹脂シートにおける発泡シート側の面の反対側の面に設けられる。例えば、第2の樹脂シートは、第1の樹脂シートにおける発泡シート側の面の反対側の面と接着して積層される。
第2の樹脂シートは、射出成形された高温樹脂の熱が発泡シートに伝達するのを抑制して、発泡シートが融解するのを抑制するためのシートである。したがって、第2の樹脂シートは、射出成形の際、高温樹脂が複合発泡シートに衝突しても融解しない、耐熱性に優れたシートであることが好ましい。具体的には、第2の樹脂シートの融点は、160℃以上であり、170℃以上であることが好ましく、190℃以上であることがより好ましい。第2の樹脂シートの融点が160℃未満であると、射出成形の際、高温樹脂が複合発泡シートに衝突したとき、第2の樹脂シートが融解してしまう場合がある。なお、第2の樹脂シートの融点の範囲の上限値は特に限定されないが、例えば270℃であり、好ましくは240℃である。
更に、複合発泡シートが第2の樹脂シートを備えることにより、射出成形の際、高温樹脂が複合発泡シートの側面に回り込むことを抑制することができる。これにより、複合発泡シートの縁にアバタ状の凹凸が発生することを抑制することができる。
なお、第2の樹脂シートの形態は、単層又は多層のいずれであってもよい。
融点が160℃以上であるという観点及び第1の樹脂シートとの間の接着性の観点から、第2の樹脂シートを構成する樹脂は、ポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂及びポリエチレンテレフタレート樹脂等であることが好ましく、ポリアミド樹脂であることがより好ましい。これらは、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
<ポリアミド樹脂>
ポリアミド樹脂は、分子構造中にアミド基(-NHCO)を含む樹脂である。
第2の樹脂シートに用いられるポリアミド樹脂には、例えば、ナイロン6(融点:225℃)、ナイロン66(融点:265℃)、ナイロン610(融点:215℃)、ナイロン612(融点:215℃)、ナイロン11(融点:187℃)、ナイロン12(融点:176℃)、ナイロン46(融点:290℃)、半芳香族ポリアミド(融点:320℃)等が挙げられる。
<ポリブチレンテレフタレート樹脂>
ポリブチレンテレフタレート樹脂は、分子内にエステル基(-RCOO)をもつ芳香族ポリエステルの1種であり、結晶性の熱可塑性樹脂である。ポリブチレンテレフタレート樹脂の融点は、例えば、225℃である。
<ポリエチレンテレフタレート樹脂>
ポリエチレンテレフタレート樹脂は、テレフタル酸とエチレングリコールとを重縮合して得られる結晶性樹脂である。ポリエチレンテレフタレート樹脂の融点は、例えば、245℃である。
射出成形のときの発泡シートの融解を抑制するという観点及び複合発泡シートの柔軟性の観点から、第2の樹脂シートの厚みは、2~50μmであることが好ましく、4~45μmであることがより好ましく、7~40μmであることが更に好ましく、10~35μmであることが特に好ましい。
[第1の未発泡樹脂シート及び第2の未発泡樹脂シートの厚みの合計]
複合発泡シートの柔軟性及び機械的強度の観点から、第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートの厚みの合計は、7~130μmであることが好ましく、10~100μmであることがより好ましく、13~90μmであることが更に好ましく、25~70μmであることが特に好ましい。
[第3の未発泡樹脂シート]
本発明の複合発泡シートは、第2の樹脂シートにおける発泡シート側の面の反対側の面に備えられた第3の未発泡樹脂シート(以下、単に、「第3の樹脂シート」という場合がある。)を含んでもよい。例えば、本発明の複合発泡シートの一例の複合発泡シート1Aは、図2に示すように、第2の樹脂シート30における発泡シート10側の面32の反対側の面34に備えられた第3の未発泡樹脂シート40を含む。
これにより、射出成形された後述の基材と複合発泡シートとの間の接着性を更に高めることができる。
基材との接合性の観点から、第3の樹脂シートを構成する樹脂は、ポリオレフィン樹脂であることが好ましく、ポリプロピレン系樹脂であることがより好ましい。
第3の樹脂シートに用いられるポリオレフィン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂として、第1の樹脂シートに用いられるポリオレフィン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂と同様のものをそれぞれ使用することができる。
第3の樹脂シートに用いられる樹脂は、第1の樹脂シートに用いられる樹脂と同じであってもよいし、異なっていてもよい。しかし、第1の樹脂シートもしくは第2の樹脂シートが発泡シートから剥離することを防止するために、第3の樹脂シートに用いられる樹脂は、第1の樹脂シートに用いられる樹脂と同じであることが好ましい。
後述の基材との接合性の観点から、第3の樹脂シートの厚みは、5~80μmであることが好ましく、10~50μmであることがより好ましい。
なお、第3の樹脂シートの厚みは、第1の樹脂シートの厚みと同じであってもよいし、異なっていてもよい。しかし、第1の樹脂シートもしくは第2の樹脂シートが発泡シートから剥離することを防止するために、第3の樹脂シートの厚みは、第1の樹脂シートの厚みと同じであることが好ましい。
[第1の未発泡樹脂シート、第2の未発泡樹脂シート及び第3の未発泡樹脂シートの厚みの合計]
複合発泡シートの柔軟性及び機械的強度の観点から、第1の樹脂シート、第2の樹脂シート及び第3の未発泡樹脂シートの厚みの合計は、12~210μmであることが好ましく、24~140μmであることがより好ましく、50~120μmであることが更に好ましい。
[複合発泡シート]
本発明の複合発泡シートは、発泡シートと、第1の樹脂シートと、第2の樹脂シートと、所望により第3の樹脂シートとを接着して積層されてなるものであることが好ましい。
発泡シートと第1の樹脂シートと第2の樹脂シートと所望により第3の樹脂シートとを積層して、複合発泡シートを製造する方法としては、押出しラミネート法、熱融着ラミネート法等が挙げられる。なお、発泡シートに、第1の樹脂シート、第2の樹脂シート、及び所望により第3の樹脂シートを順次積層して複合発泡シートを製造してもよい。また、第1の樹脂シート、第2の樹脂シート、及び所望により第3の樹脂シートを順次積層して作製した多層シートを発泡シートに積層して複合発泡シートを製造してもよい。
第1の樹脂シート及び第2の樹脂シートは、発泡シートの一方の面のみに設けられてもよいし、両面に設けられてもよい。
複合発泡シートの25%圧縮時の圧縮強度は、100kPa以下であることが好ましく、10~100kPaであることがより好ましく、20~95kPaであることが更に好ましい。熱伝導性発泡体の50%圧縮時の圧縮強度が100kPa以下であると、複合発泡シートの柔軟性は良好である。なお、複合発泡シートの25%圧縮時の圧縮強度は、複合発泡シートの発泡樹脂シート側の面をJISK6767-7.2.3(JIS2009)に準拠して測定した。
[成形体]
本発明の成形体は、本発明の複合発泡シートを公知の方法で成形して得られるものである。成形体を製造するに際し、表皮材、基材等の他の素材を積層し製造することができ、好ましくは基材と積層する。
(表皮材)
表皮材としては、ポリ塩化ビニルシート、ポリ塩化ビニルとABS樹脂との混合樹脂からなるシート、熱可塑性エラストマーシート、天然繊維や人造繊維を用いた織物、編物、不織布、人工皮革や合成皮革等のレザー、金属等が挙げられる。また、本革や、石や木等から転写した凹凸を付したシリコーンスタンパ等を用いて、表面に皮目や木目模様等の意匠が施された複合成形体としてもよい。複合発泡シートに表皮材を積層する場合、表皮材は発泡シート側に配置される。
表皮材を貼り合わせる方法としては、例えば、押出ラミネート法、接着剤を塗布した後張り合わせる接着ラミネート法、熱ラミネート法(熱融着法)、ホットメルト法、高周波ウェルダー法、金属等では無電解メッキ法、電解メッキ法及び蒸着法等が挙げられるが、
如何なる方法でも両者が接着されればよい。
(基材)
基材は成形体の骨格となるものであり、通常、熱可塑性樹脂が用いられる。基材用の熱可塑性樹脂としては、上述したポリオレフィン系樹脂、エチレンとα-オレフィン、酢酸ビニル、アクリル酸エステル等との共重合体、ABS樹脂、及びポリスチレン樹脂等を適用することができる。
本発明の複合発泡シートに基材を積層する場合は、未発泡樹脂シート側に、基材樹脂を射出して積層一体化することが好ましい。
この際、ポリアミド系樹脂やポリブチレンテレフタレート系樹脂等のように融点が相当高い樹脂を基材として用いると、基材層の溶融温度が高くなり、その温度によって成形時に発泡シートの気泡が破壊されることもある。そのため、基材樹脂の融点は、第1及び第2の未発泡樹脂シートを構成する樹脂のそれぞれの融点よりも低くなるように、換言すれば、第1及び第2の未発泡樹脂シートを構成する樹脂のそれぞれの融点が基材樹脂の融点よりも高くなるように、基材樹脂を選定することが好ましい。
本発明の成形体の成形方法としては、スタンピング成形法、真空成形法、圧縮成形法、射出成形法等が挙げられる。これらの中では射出成形法及び真空成形法が好ましく、射出成形法がより好ましく、低圧射出成形法(LPM法)が更に好ましい。LPM法により、本発明の複合発泡シートを複雑な形状を有する自動車内装材等の成形体に成形することができる。射出成形においては、例えば、金属のキャビティ内に配置された複合発泡シートに上記基材を構成する樹脂を射出して成形体を得るとよい。特に、本発明の複合発泡シートは、射出成形に起因するゲートマークが生じにくいため、本発明の成形体は外観不良が生じにくい。また、真空成形等により複合発泡シートを賦形し、その賦形した複合発泡シートを上記射出成形に使用してもよい。
本発明の複合発泡シートを成形してなる成形体は、断熱材、クッション材等として使用することができるが、特に自動車分野において、天井材、ドアトリム、インスツルメントパネル、センタークラスター周辺部品等の自動車内装材として好適に使用できる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各物性の測定方法、及び発泡シートの評価方法は以下のとおりである。
(1)密度
発泡シートの密度(見かけ密度)をJIS K 7222に準拠して測定した。
(2)シートの厚み
ダイヤルゲージで計測した。
(3)架橋度
発泡シートから約100mgの試験片を採取し、試験片の質量A(mg)を精秤する。次に、この試験片を120℃のキシレン30cm3中に浸漬して24時間放置した後、200メッシュの金網で濾過して金網上の不溶解分を採取、真空乾燥し、不溶解分の質量B(mg)を精秤する。得られた値から、下記式により架橋度(質量%)を算出した。
架橋度(質量%)=100×(B/A)
(4)融点
発泡樹脂シート及び未発泡樹脂シートの融点は、JIS K 7121に準拠してDSCを用いて測定した。
(発泡シートの製造)
表1に示す各樹脂成分及び添加剤を、表1に示した部数で単軸押出機に投入して、樹脂温度190℃にて溶融混練して押し出し、所定厚みのシート状の樹脂組成物を得た。このシート状の樹脂組成物の両面に、加速電圧800kVで電子線を1Mradで照射することにより樹脂組成物を架橋した。その後、架橋した樹脂組成物を、熱風オーブンにより250℃で5分間加熱し、その加熱により発泡させて所定厚みの発泡シートとした。結果を下記の表1に示す。
表1に示す樹脂成分及び添加剤の詳細は以下のとおりである。
LLDPE:直鎖状低密度ポリエチレン系樹脂、製品名:2036P、ダウケミカル社製、MFR=2.5g/10分、融点:110~130℃
ランダムPP:エチレン-プロピレンランダム共重合体、製品名:ノバテックEG7F、日本ポリプロ株式会社製、MFR=1.3g/10分、エチレン量:3質量%、融点:130~150℃
PPホモポリマー:ポリプロピレンホモポリマー、製品名:ノバテックPP MA3、日本ポリプロ株式会社製、MFR=10g/10分、融点:155~165℃
発泡剤:アゾジカルボンアミド
架橋助剤:トリメチロールプロパントリメタクリレート
酸化防止剤1:2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾール
酸化防止剤2:ジラウリルチオジプロピオネート
(複合発泡シートの製造)
第1の未発泡樹脂シート、第2の未発泡シート、及び第3の未発泡シートの順に積層した後、245℃で加熱プレス成形して多層シートを作製した。そして、得られた多層シートを発泡シートに積層した後、180℃で加熱プレス成形し、発泡樹脂シート/第1の未発泡樹脂シート/第2の未発泡樹脂シート/第3の未発泡樹脂シートの順に積層した複合発泡シートを製造した。
なお、第1の未発泡樹脂シート、第2の未発泡樹脂シート及び第3の未発泡樹脂シートとして、以下の樹脂シートを用いた。
第1の未発泡樹脂シート:無延伸ポリプロピレンフィルム、製品名:パイレンフィルム-CT P1128、東洋紡株式会社製、融点:135~150℃
第2の未発泡樹脂シート:ナイロン6フィルム、製品名:エンブレム ON-5(厚み:5μm),ON-15(厚み:15μm),ON-25(厚み:25μm)、ユニチカ株式会社製、融点:225℃
第3の未発泡樹脂シート:無延伸ポリプロピレンフィルム、製品名:パイレンフィルム-CT P1128、東洋紡株式会社製、融点:135~150℃
[真空成形性評価]
実施例、比較例の複合発泡シートを、真空成形により成形温度170℃でメス引きによりカップ状に成形して、成形性を評価した。
<真空成型性>
得られたカップ状成形体について、下記の基準で真空成型性を評価した。
5:カップ状成形体に、シワや破れた箇所が確認されなかった。
4:破れた箇所は確認されなかったが、カップ状成形体に僅かなシワが確認された。しかし、実用上は問題のないレベルであった。
3:破れた箇所は確認されなかったが、カップ状成形体の表面の一部にシワが確認された。しかし、実用上は問題のないレベルであった。
2:破れた箇所は確認されなかったが、カップ状成形体に大きなシワが確認された。そして、実用上、問題のあるレベルであった。
1:カップ状成形体に破れた箇所が確認された。
[LPM成形性評価]
(射出成形による基材の形成)
真空成形性評価で作製したカップ状成形体を射出成形金型内に設置した後、基材(ランダムポリプロピレン、日本ポリプロ株式会社製、ノバテックBC4BSW、MFR=5.0g/10分、融点:135~150℃)を射出して(射出温度:190℃)、凹状成形体を得た。なお、得られた凹状成形体は、表皮材/発泡シート/第1の未発泡樹脂シート/第2の未発泡樹脂シート/第3の未発泡樹脂シート/基材の順に積層したものであった。
得られた凹状成形体を用いて低圧射出成型性(LPM成型性)評価を行った。結果を下記の表1に示す。
<LPM成型性>
得られた凹状成形体の表面外観を目視観察してゲートマークの凹みの有無を調べ、以下の基準で外観を判定した。また、ノギスを用いてゲートマークの凹みの深さも測定した。
(判定基準)
A:ゲートマークの凹みがない。
B:僅かなゲートマークの凹みにより、ゲートのあった位置がわかるものの、実用上問題ないレベルである。
C:ゲートマークの凹みが若干見えるものの、実用上問題がないレベルである。
D:ゲートマークの凹みが若干見え、実用上問題があるレベルである。
E:ゲートマークの凹みがはっきり見え、実用上問題がある。
F:ゲートマークの凹みが深く、実用上問題がある。
[柔軟性評価]
得られた凹状成形体を用いて柔軟性の評価を行った。結果を下記の表1に示す。
<柔軟性官能評価(ソフト感官能評価)>
得られた凹状成形体の発泡樹脂シート側の面を指で押して触感を1~5の5段階で評価した。なお、“1”が最も硬いことを示し、数字が大きいほど、柔らかいことを示す。なお、評価3以上であれば、実用上問題がない。
<25%圧縮強度>
25%圧縮時の圧縮強度(25%圧縮強度)は、凹状成形体の発泡樹脂シート側の面についてJISK6767-7.2.3(JIS2009)に準拠して測定した。
Figure 0007020983000001
表1から、本発明の複合発泡シートは、柔軟性を有し、かつ射出成形に起因するゲートマークの発生を抑制できることが分かった。
1,1A 複合発泡シート
10 熱可塑性樹脂発泡シート
20 第1の未発泡樹脂シート
30 第2の未発泡樹脂シート
40 第2の未発泡樹脂シート
100 樹脂発泡体
160 ゲートマーク
500 射出成形された樹脂
600 ゲート

Claims (7)

  1. 熱可塑性樹脂発泡シートと、前記熱可塑性樹脂発泡シートの一方の面に設けられた第1の未発泡樹脂シートと、前記第1の未発泡樹脂シートにおける前記熱可塑性樹脂発泡シート側の面の反対側の面に設けられた第2の未発泡樹脂シートと、前記第2の未発泡樹脂シートにおける前記熱可塑性樹脂発泡シート側の面の反対側の面に設けられた第3の未発泡樹脂シートとを備え、
    前記第1の未発泡樹脂シートの融点が前記熱可塑性樹脂発泡シートの融点以下の温度であり、
    前記第2の未発泡樹脂シートの融点が160℃以上であり、
    前記熱可塑性樹脂発泡シートがポリプロピレン系樹脂を含み、
    前記第3の未発泡樹脂シートを構成する樹脂がポリオレフィン系樹脂である、複合発泡シート。
  2. 前記第2の未発泡樹脂シートを構成する樹脂が、ポリアミド樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、及びポリエチレンテレフタレート樹脂からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂である、請求項1に記載の複合発泡シート。
  3. 前記第3の未発泡樹脂シートを構成する樹脂がポリプロピレン系樹脂である、請求項1又は2に記載の複合発泡シート。
  4. 前記第1の未発泡樹脂シート及び前記第2の未発泡樹脂シートの厚みの合計が10~100μmである、請求項1~のいずれか1項に記載の複合発泡シート。
  5. 前記熱可塑性樹脂発泡シートがポリオレフィン系樹脂発泡シートである、請求項1~のいずれか1項に記載の複合発泡シート。
  6. 請求項1~のいずれか1項に記載の複合発泡シートを成形して得られた成形体。
  7. 自動車内装材である、請求項6に記載の成形体。
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