JP3308737B2 - オレフィン系樹脂組成物及び架橋オレフィン系樹脂発泡体 - Google Patents

オレフィン系樹脂組成物及び架橋オレフィン系樹脂発泡体

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、発泡体用オレフィン系
樹脂組成物および該オレフィン系樹脂組成物から得られ
る2次加工性に優れた架橋オレフィン系樹脂発泡体に関
する。
【0002】
【従来の技術】オレフィン系樹脂発泡体は、一般に、柔
軟性、断熱性に優れ、従来より、車両の天井、ドア、イ
ンストルメントパネル等の内装材として用いられてき
た。これらの内装材は、オレフィン系樹脂発泡体又はオ
レフィン系樹脂発泡体に、塩化ビニル系樹脂シ−ト、熱
可塑性エラストマ−シ−ト、布、皮革等の表皮材を貼り
合わせ積層体とし、この積層体を真空成形や圧縮成形等
の2次加工で賦形して、製造される。
【0003】従来、上記2次加工において、大きな荷重
がかかる部分で、発泡体と表皮材が剥離したり、発泡体
の気泡破壊が起こり表皮材に凹凸やフクレが生じること
があった。
【0004】発泡体と表皮材の剥離を防止するために、
発泡体と表皮材の接着性を向上させことを目的に、オレ
フィン系樹脂発泡体の表面を硝酸塩または亜硝酸塩で処
理する方法が、特開平2−255740号公報に開示さ
れている。
【0005】また、発泡体と表皮材との間に接着剤層を
設け加熱接着する方法が、特公平4−17784号公報
に開示されている。
【0006】しかし、発泡体と表皮材の接着性を向上さ
せる方法では、発泡体と表皮材の接着不良に起因する剥
離を防止することはできるが、発泡体内部の気泡が破れ
ることに起因する表面の凹凸やフクレを解消することは
できない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記欠点に
鑑み、耐熱性が高く、気泡が破れに難く、高温下や高応
力下で2次加工しても、表皮材表面に凹凸やフクレの生
じることのなく2次加工性に優れ、且つ圧縮歪み回復性
の高いオレフィン系樹脂発泡体に適するオレフィン系樹
脂組成物を提供することを目的とする。
【0008】また、本発明2は、上記オレフィン系樹脂
組成物を架橋し、発泡して得られる、表皮材を積層して
も発泡体と表皮材の剥離、表面の凹凸やフクレの生じる
ことのない2次加工性に優れた架橋オレフィン系樹脂発
泡体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】本発明のオレフィン系樹脂組成物は、特定
のポリエチレン系樹脂(A)10〜50重量%と特定の
ポリプロピレン系樹脂(B)90〜50重量%からなる
オレフィン系樹脂100重量部、架橋助剤0.5〜10
重量部および熱分解型発泡剤1〜50重量部からなる。
【0010】本発明で用いられるポリエチレン系樹脂
(A)は、エチレンを主成分とする共重合体またはこれ
らとエチレン重合体の混合物である。共重合体として
は、例えば、エチレンを80重量%以上含むα−オレフ
ィンとの共重合体が挙げられる。上記α−オレフィンと
しては、例えば、プロピレン、1−ヘキセン、4−メチ
ル−1−ペンテン、1−オクテン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、1−ヘプテン等が挙げられ、好ましくはプロピ
レン、1−オクテンであり、共重合体としては、例え
ば、エチレン−プロピレン共重合体が挙げられる。
【0011】上記ポリエチレン系樹脂(A)の溶剤をO
−ジクロロベンゼンとしたクロス分別法での94℃以上
の溶出量は、少なくなると発泡体としたときの耐熱性が
不足し、2次加工したとき表面に凹凸が発生し、外観が
悪くなり、多くなると発泡体の圧縮歪み回復性が低下す
るので5〜20重量%である。
【0012】上記ポリエチレン系樹脂(A)の上記溶出
した樹脂分の分子量が小さくなると発泡体としたときの
耐熱性が不足し、2次加工したとき表面に凹凸が発生
し、外観が悪くなり、大きくなると発泡体の圧縮歪み回
復性が低下するのでの重量平均分子量が1.5×105
〜10.0×105 である。
【0013】上記クロス分別法は、ポリエチレン系樹脂
やポリプロピレン系樹脂等結晶性樹脂の結晶化度分布毎
の分子量分布を測定する方法である。
【0014】上記クロス分別法で得られる溶出量は、次
のように測定する。ポリエチレン系樹脂(A)を140
℃でO−ジクロロベンゼンに完全に溶解し溶液とする。
次いで該溶液を一定冷却速度で冷却し、該溶液に不活性
な担体上に、薄いポリエチレン系樹脂(A)層として結
晶性の高い順に生成させる。次いで該ポリエチレン系樹
脂(A)層を連続的又は階段状に昇温し、順次溶出した
ポリエチレン系樹脂(A)の成分濃度を測定し温度が9
4℃以上での溶出量を算出する。このときの各温度での
溶出量は、ポリエチレン系樹脂(A)の結晶性分布を表
す。(これを「温度上昇溶離分別」という。)
【0015】上記濃度測定と同時に、溶出したポリエチ
レン系樹脂(A)の成分の分子量および分子量分布を高
温型GPCで測定し、温度が94℃以上での溶出した分
の重量平均分子量を算出する。したがって、上記クロス
分別法によってポリエチレン系樹脂(A)の結晶化度分
布毎の分子量分布を測定することができ、且つ温度が9
4℃以上での溶出量とその部分の重量平均分子量が算出
できる。
【0016】本発明で用いられるクロス分別法は、上記
温度上昇溶離分別装置と高温型GPCをシステムとして
備え、上記結晶化度分布と分子量分布を同時に測定でき
る装置(三菱油化社製:クロス分別クロマトグラフ装置
CFC−T150A型)で行われる。
【0017】上記ポリエチレン系樹脂(A)のメルトイ
ンデックスは、小さくなると樹脂の流動性が低下しオレ
フィン系樹脂組成物を混練する際に生産性が低下するた
め、、大きくなると発泡体としたとき耐熱性が不足し、
2次加工したとき表面に凹凸が発生し、外観が悪くなる
ため、0.5〜5に限定される。好ましくは0.7〜
4、より好ましくは0.9〜3である。
【0018】本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂
(B)は、プロピレンを主成分するα−オレフィンとの
共重合体である。α−オレフィンとしては、例えば、エ
チレン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1
−オクテン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘプテン
等が挙げられる。α−オレフィンの含有量は、多くなる
と発泡体としたとき表面平滑性が低下するため、少なく
なると発泡体の柔軟性や伸びが低下するため、1.0〜
8.0重量%が好ましく、より好ましくは2.0〜5.
0重量%である。
【0019】上記プロピレンを主成分するα−オレフィ
ンとの共重合体としては、例えば、プロピレンとエチレ
ンの共重合体が好ましい。
【0020】上記ポリエチレン系樹脂(A)、上記ポリ
プロピレン系樹脂(B)としては、ランダム共重合体、
ブロック共重合体、多段重合で得られるランダムブロッ
ク共重合体いずれであっても使用できる。
【0021】本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂
(B)の溶剤をO−ジクロロベンゼンとしたクロス分別
法での94℃以上の溶出量は、少なくなると発泡体とし
たときの耐熱性が不足し、2次加工したとき表面にヤブ
レが発生し、外観が悪くなり、多くなると流動性が低下
し、オレフィン系樹脂組成物を混練する際に生産性が低
下ので50〜95重量%に限定される。好ましくは、6
0〜90重量%である。
【0022】上記溶出したポリプロピレン系樹脂(B)
の成分の分子量は、小さくなると発泡体としたときの耐
熱性が不足し、2次加工したとき表面にヤブレが発生
し、外観が悪くなり、大きくなると流動性が低下し、オ
レフィン系樹脂組成物を混練する際に生産性が低下ので
重量平均分子量が2.0×105 〜10.0×105
ある。
【0023】上記ポリプロピレン系樹脂(B)のクロス
分別は、ポリエチレン系樹脂(A)について行われると
同様の方法で行う。
【0024】上記ポリプロピレン系樹脂(B)のメルト
インデックスは、小さくなると樹脂の流動性が低下しオ
レフィン系樹脂組成物を混練する際に生産性が低下する
ため、大きくなると発泡体としたとき耐熱性が不足し、
2次加工したとき表面に凹凸が発生し、外観が悪くなる
ため、0.2〜10である。
【0025】本発明のオレフィン系樹脂は、上記ポリプ
ロピレン系樹脂(B)が少なくなると、発泡体としたと
き耐熱性が低下し、多くなると柔軟性や圧縮歪み回復性
が低下するので、上記ポリエチレン系樹脂(A)10〜
50重量%と上記ポリプロピレン系樹脂(B)90〜5
0重量%からなり、好ましくはポリエチレン系樹脂
(A)15〜45重量%とポリプロピレン系樹脂(B)
85〜55重量%からなる。
【0026】本発明で用いられる架橋助剤は、加熱や電
離放射線で重合するものであればよく公知の多官能モノ
マ−や単官能モノマ−が使用でき、例えば、ジビニルベ
ンゼン、トリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−ト、
1,9−ノナンジオ−ルジメタクリレ−ト、トリメリッ
ト酸トリアリルエステル、トリアリルイソシアヌレ−
ト、エチルビニルベンゼンが挙げられ、これらのモノマ
−は単独で用いられても併用されてもよい。
【0027】本発明で用いられる熱分解型発泡剤は、加
熱により窒素ガスや炭酸ガス等の分解ガスを発生する樹
脂発泡体製造に用いられる公知の化合物でよく、例え
ば、アゾカルボンアミド、ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トルエンス
ルホニルヒドラジド、4,4−オキシビス(ベンゼンス
ルホニルヒドラジド)等が挙げられる。これらは単独で
用いられても併用されてもよい。
【0028】上記熱分解型発泡剤の添加量は、所望の発
泡倍率に応じて、ポリオレフィン系樹脂100重量部に
対して通常、1〜50重量部の範囲で用いられるが、好
ましくは4〜25重量部である。
【0029】本発明のオレフィン系樹脂組成物には、必
要に応じて、酸化劣化を防止する目的で酸化防止剤を添
加したり、安定剤、顔料等を添加できる。酸化防止剤と
しては、公知の酸化防止剤が用いられ、例えば、フェノ
−ル系、リン系、アミン系、イオウ系酸化防止剤が挙げ
られ、これらは単独で用いられても併用されてもよい。
【0030】本発明の2は、本発明のオレフィン系樹脂
組成物を架橋し、発泡して得られる2次加工性に優れた
架橋オレフィン系樹脂発泡体に関する。
【0031】上記架橋オレフィン系樹脂発泡体は、本発
明のオレフィン系樹脂組成物を熱分解性発泡剤の分解ガ
ス発生温度以下で溶融混練し、成形し、電離放射線を照
射して架橋し、次いで成形体を熱分解発泡剤の分解温度
以上に加熱して発泡して得られる。
【0032】上記架橋オレフィン系樹脂発泡体は、公知
の方法で製造される。製造方法としては、例えば、本発
明のオレフィン系樹脂組成物の各成分を単軸押出機、2
軸押出機、バンバリ−ミキサ−、ニ−ダ−ミキサ−、ロ
−ル等公知の混練装置を用いて、熱分解性発泡剤のガス
発生分解温度以下で混合、溶融混練して、通常、シ−ト
状に成形する。(以下「シ−ト」という。)
【0033】次いで、シ−トに電離放射線を照射して架
橋し、熱分解発泡剤の分解温度以上に加熱して発泡し、
シ−ト状の架橋オレフィン系樹脂発泡体とする方法が挙
げられる。
【0034】上記電離放射線としては、α線、β線、γ
線、電子線等が挙げられ、照射線量は1〜20Mrad
が好ましい。
【0035】上記シ−ト状の架橋オレフィン系樹脂発泡
体は、極小気泡のない均一な気泡構造で、耐熱性、柔軟
性、伸び、強靱性に優れ、真空成形や圧縮成形による高
温下の2次加工でも表面に凹凸や肌あれがない深い絞り
賦形ができる。
【0036】
【作用】本発明で用いられるポリプロピレン系樹脂
(B)は、溶剤をO−ジクロロベンゼンとしたクロス分
別法での94℃以上の溶出量が多く、且つ溶出部分の分
子量が高いため即ち高分子量の結晶部分が多いため、高
温時の伸びが大きく、高温応力下での気泡セルのヤブレ
や破壊が起こりにくいため、得られる架橋オレフィン系
樹脂発泡体は、耐熱性、柔軟性、伸び、強靱性に優れ、
真空成形や圧縮成形による高温下の2次加工でも発泡体
や表皮材の表面に凹凸や肌あれのない深い絞り賦形がで
きる。
【0037】本発明で用いられるポリエチレン系樹脂
(A)は、溶剤をO−ジクロロベンゼンとしたクロス分
別法での94℃以上の溶出量が多く、且つ溶出部分の分
子量が高いため即ち高分子量の結晶部分が多いため、溶
融張力が高く、2次加工時の大きな変形を受けても気泡
のヤブレや破壊が起こり難いため、発泡体や表皮材の表
面に凹凸や肌あれがない深い絞り賦形ができる。
【0038】
【実施例】以下、本発明の実施例及び比較例を示す。な
お「部」とあるのは「重量部」を表す。
【0039】(実施例1) (オレフィン系樹脂組成物および架橋オレフィン系樹脂
発泡体の製造)分子量1.1×105 、メルトインデッ
クス2.5g/10分、密度0.917g/cc、溶剤
をO−ジクロロベンゼンとしたクロス分別法での94℃
以上の溶出量6.8重量%、その溶出分の重量平均分子
量2.3×105 のエチレン−1−オクテン共重合体3
0重量%と分子量4.3×105 、分子量分布4.5、
メルトインデックス0.5g/10分、溶剤をO−ジク
ロロベンゼンとしたクロス分別法での94℃以上の溶出
量73重量%、その溶出分の重量平均分子量4.5×1
5 のプロピレン−エチレン共重合体(エチレン含有量
3.2重量%)70重量%からなるポリオレフィン系樹
脂100部、ジビニルベンゼン2.0部、アゾジカルボ
ンアミド14部、酸化防止剤として2,6−ジ−ブチル
−P−クレゾ−ル0.3部ならびジラウリルチオプロピ
オネ−ト0.3部および金属害防止剤としてメチルベン
ゾトリアゾ−ル0.5部を、2軸押出機を用いて、19
0℃で溶融混練押し出し、厚さ1mmの連続シ−トを製
造した。
【0040】次いで、該連続シ−トに電離性放射線を7
00kVの加速電圧で3.0Mrad照射して架橋し
た。得られた架橋連続シ−トを熱風および赤外線ヒ−タ
−により250℃に設定された発泡炉で連続発泡し、連
続シ−ト状架橋オレフィン系樹脂発泡体を製造した。得
られた発泡体は、発泡倍率が25倍で表面に凹凸が見ら
れず均一であった。
【0041】(積層体の製造)上記連続シ−ト状架橋オ
レフィン系樹脂発泡体の表面にコロナ処理を行い、次い
でその面に、厚さ0.65mmの塩化ビニル樹脂とAB
S樹脂との混合樹脂からなるシ−トをポリエステル系接
着剤を用いて貼り合わせ、積層体を製造した。
【0042】上記積層体を用いて下記に示す真空成形性
の評価をシ−ト状架橋オレフィン系樹脂発泡体を用いて
表面性の評価を行い、結果を表2に示した。更に、シ−
ト状架橋オレフィン系樹脂発泡体について行われた他の
物性測定において圧縮歪み回復率が高いことを確認し
た。
【0043】(真空成形性の評価方法)深さ70mm、
内径100mmの円柱状凹型金型を用いて、積層体を赤
外線ヒ−タ−にて表面温度を160〜170℃になるよ
うに加熱し、真空成形し、得られた円柱状の真空成形品
の高さ(H)/外径(D)の比を算出した。H/Dの比
が大きいほど真空成形性即ち2次加工性に優れていると
した。
【0044】(表面性の評価方法)シ−ト状架橋オレフ
ィン系樹脂発泡体から切り出された3cm×16cmの
短冊状の試料片を、引っ張り試験機(島津製作所:オ−
トグラフDCS−5000)にて、チャック間距離10
cm、引っ張り速度500mm/分、温度20℃で1.
05倍(延伸率5%)から0.05倍刻みで2.5倍
(延伸率150%)に延伸して延伸率毎に延伸試料を作
成し、次いで、外力の無い状態で160℃に設定された
オ−ブン中に5分間置き、発泡体の表面の凹凸の有無を
観察し、凹凸の発生した最小の延伸率を凹凸発生延伸率
とした。凹凸発生延伸率が大きい程、積層体としたとき
高温応力下で2次加工しても表皮材表面のフクレや発泡
体の発泡セルのヤブレが少なく表面性に優れ、2次加工
性に優れるとした。
【0045】(実施例2〜8、比較例1〜5)表1に示
す、ポリエチレン系樹脂(A)、ポリプロピレン系樹脂
(B)、架橋助剤を用い、ポリエチレン系樹脂(A)と
ポリプロピレン系樹脂(B)の混合割合(重量比A/
B)を表1の所定量とした以外は実施例1と同様にして
連続シ−ト状架橋オレフィン系樹脂発泡体を製造し、積
層体を製造した。
【0046】実施例2〜8および比較例1〜5の連続シ
−ト状架橋オレフィン系樹脂発泡体および積層体につい
ても実施例1と同様の評価を行い、その結果を表2に示
した。更に実施例1と同様に、実施例2〜8のシ−ト状
架橋オレフィン系樹脂発泡体について行われた他の物性
測定において圧縮歪み回復率が高いことを確認した。
【0047】なお、ポリエチレン系樹脂(A)の密度
は、実施例1で0.917g/cc、実施例2で0.9
20(以下単位略)、実施例3で0.918、比較例1
で0.919のものを使用した。上記以外は0.917
のものを使用した。
【0048】ポリプロピレン系樹脂(B)の分子量分布
(Mw /Mn )は、実施例1および比較例2で4.5、
実施例2で4.7、実施例3〜5、比較例1、比較例4
および比較例5で4.2実施例6〜8および比較例3で
4.3のものを使用した。
【0049】実施例1〜8から本発明積層体は真空成形
性に優れることがわかる。比較例1〜4は真空成形性が
劣る。比較例5は、物性測定により柔軟性、圧縮歪み回
復性に劣っていた。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】表中C2 は、エチレンの重量%を示す。a
はジビニルベンゼン、bはトリメチロ−ルプロパントリ
メタクリレ−ト、cはトリメリット酸トリアリルエステ
ル、dはトリメチロ−ルプロパントリメタクリレ−ト/
1,9−ノナンジオ−ルジメタクリレ−ト(重量比1:
1)を示す。
【発明の効果】本発明のオレフィン系樹脂組成物は、上
述の構成とされているため、耐熱性が高く、気泡が破れ
に難く、高温下や高応力下で2次加工しても、表皮材表
面に凹凸やフクレの生じることのなく2次加工性に優
れ、且つ圧縮歪み回復性の高いオレフィン系樹脂発泡体
に適するオレフィン系樹脂組成物となる。
【0053】また、本発明のオレフィン系樹脂組成物
は、架橋し発泡して得られる、表皮材を積層しても発泡
体と表皮材の剥離、表面の凹凸やフクレの生じることの
ない2次加工性に優れた架橋オレフィン系樹脂発泡体と
される。更に、該架橋オレフィン系樹脂発泡体は、真空
成形や圧縮成形で、複雑な深い絞り賦形をし、車両用内
装材や建材等に加工する中間原料に好適に用いられる。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ポリエチレン系樹脂10〜50重量
    %と(B)ポリプロピレン系樹脂90〜50重量%から
    なるポリオレフィン系樹脂100重量部、架橋助剤0.
    5〜10重量部および熱分解型発泡剤1〜50重量部か
    らなるオレフィン系樹脂組成物であって、ポリエチレン
    系樹脂(A)がメルトインデックス0.5〜5.0g/
    10分、溶剤をO−ジクロロベンゼンとしたクロス分別
    法での94℃以上の溶出量5.0〜20.0重量%、該
    溶出分の重量平均分子量1.5×105 〜10.0×1
    5 のエチレン−α−オレフィン共重合体であり、ポリ
    プロピレン系樹脂(B)がメルトインデックス0.2〜
    10.0g/10分、溶剤をO−ジクロロベンゼンとし
    たクロス分別法での94℃以上の溶出量50〜95重量
    %、該溶出分の重量平均分子量2.0×105 〜10.
    0×105 のプロピレン−α−オレフィン共重合体であ
    ることを特徴とするオレフィン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1記載のオレフィン系樹脂組成物を
    架橋し、発泡してなることを特徴とする架橋オレフィン
    系樹脂発泡体。
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