JP2005298738A - 樹脂粒子及び樹脂粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】40℃以上250℃以下の温度で生じる化学反応及び/又は状態変化により、1時間以内に粒子全体の10〜100重量%にあたる部分に空隙が生じる樹脂粒子、好ましくは40℃以上250℃以下の分解開始温度を持つ物質を含有する樹脂粒子、好ましくは40℃以上250℃以下の蒸発及び/又は昇華開始温度を持つ物質を含有する樹脂粒子、40℃以上250℃以下の温度で生じる化学反応及び/又は状態変化により消失する物質を媒体中に懸濁させたスラリー、又は、前記物質を媒体中に溶解させた溶液を調整した後、媒体を乾燥させ粒子化する樹脂粒子の製造方法、好ましくは噴霧乾燥により、スラリー又は溶液を液滴として噴霧して媒体を乾燥させて粒子化する樹脂粒子の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明の樹脂粒子は、40℃以上250℃以下の温度で生じる化学反応及び/又は状態変化により、1時間以内に粒子全体の10〜100重量%にあたる部分に空隙が生じるものである。
また、本発明の樹脂粒子は、40℃以上250℃以下の蒸発及び/又は昇華開始温度を持つ物質を含有することが好ましい。
第1の態様の樹脂粒子は、分解開始温度が40℃以上250℃以下である物質を含有する。これにより、上記分解開始温度が40℃以上250℃以下である物質の分解温度以上の温度をかけることにより、上記物質が分解して、樹脂粒子のうちの少なくとも上記分解開始温度が40℃以上250℃以下である物質からなる部分に空隙が生じる。
更に、上記分解開始温度が40℃以上250℃以下である物質としては、ポリα−メチルスチレン、ポリアルキレングリコール、ポリペルオキシド、ポリシロキサン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリ(メタ)アクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリロレインのうち少なくともいずれかを主鎖又は側鎖に有するポリマー等が挙げられる。ここで、ポリ(メタ)アクリル酸エステルとはポリメタクリル酸エステル又はポリアクリル酸エステルを意味する。
第2の態様の樹脂粒子は、蒸発開始温度40℃以上250℃以下である蒸発性物質、又は、昇華開始温度が40℃以上250℃以下である昇華性物質を含有する。これにより、上記蒸発性物質の蒸発開始温度、又は昇華性物質の昇華開始温度以上の温度をかけることにより、上記蒸発性物質又は昇華性物質が気化して樹脂粒子から排出され、樹脂粒子に空隙が生じる。
また、上記昇華性物質としては特に限定されないが、例えば、樟脳、ナフタレン等が挙げられる。
上記ゲルとしては、例えば、寒天、ゼラチン、セルロース、ポリビニルアルコール、無機塩、又はヒドロキシステアリン酸からなるもの等が好適である。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、噴霧された液滴が乾燥後に粒子形状を保持するために、上記スラリー又は溶液には樹脂成分等が添加されることが好ましい。上記樹脂成分としては、例えば、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、スチレン等の汎用樹脂等が挙げられる。なお、上記40℃以上250℃以下の温度で生じる化学反応及び/又は状態変化により消失する物質が樹脂成分の場合は、新たに樹脂成分を添加しなくともよい。
また、本発明の樹脂粒子は、上記特性を利用して焼成時の変形抑制や、製造効率の向上を図ることができ、セラミック用のバインダーや軽量化材として好適に利用できる。
更に、本発明の樹脂粒子の製造方法は、上述の構成よりなるので、40℃以上250℃以下の温度により粒子全体の少なくとも一部に空隙が生じる低温分解性の樹脂粒子が得られる。
ポリビニルアルコール10重量%水溶液100重量部に、マロン酸90重量部を溶解した。得られた溶液を藤崎電機社製マイクロミストドライヤMDL−050にて噴霧乾燥し、平均粒子径34μmの樹脂粒子を得た。乾燥条件は、熱風温度160℃、熱風流量40ml/秒、溶液供給スピード32.5g/分であった。
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1重量%水溶液80重量部に、ペルオキソ二硫酸アンモニウム0.1重量部を溶解したものに、メタクリル酸メチル20重量部を添加し、ホモジナイザーにて撹拌乳化した。得られた乳化液をオートクレーブにて60℃3時間加熱し乳化重合を行った。冷却後得られたエマルジョン(スラリー)は、平均粒子径95nm、固形分濃度約20重量%であった。
得られたエマルジョン100重量部に、マロン酸80重量部を溶解した。得られたスラリーを藤崎電機社製マイクロミストドライヤMDL−050にて噴霧乾燥し、平均粒子径67μmの樹脂粒子を得た。乾燥条件は、熱風温度160℃、熱風流量40ml/秒、スラリー供給スピード32.5g/分であった。
酢酸エチル200重量部に、ナフタレン90重量部、エチルセルロース10重量部を溶解した。得られた溶液を藤崎電機社製マイクロミストドライヤMDL−050にて噴霧乾燥し、平均粒子径22μmの樹脂粒子を得た。乾燥条件は、熱風温度130℃、熱風流量40ml/秒、溶液供給スピード25.0g/分であった。
水溶性セルロースの10重量%水溶液を藤崎電機社製マイクロミストドライヤMDL−050にて噴霧乾燥し、平均粒子径16μmの樹脂粒子を得た。乾燥条件は、熱風温度160℃、熱風流量40ml/秒、溶液供給スピード25.0g/分であった。
また、本発明の樹脂粒子は、低温分解性に優れているので、セラミック用のバインダーや軽量化材として好適に利用できる。
Claims (7)
- 40℃以上250℃以下の温度で生じる化学反応及び/又は状態変化により、1時間以内に粒子全体の10〜100重量%にあたる部分に空隙が生じることを特徴とする樹脂粒子。
- 40℃以上250℃以下の分解開始温度を持つ物質を含有することを特徴とする請求項1記載の樹脂粒子。
- 40℃以上250℃以下の分解開始温度を持つ物質が、マロン酸、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2−カルバモイルアゾホルムアミド、1,1’−アゾビスシクロヘキサン−1−カルボニトリル、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、又は、ポリα−メチルスチレン、ポリアルキレングリコール、ポリペルオキシド、ポリシロキサン、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリ(メタ)アクリロニトリル、ポリ(メタ)アクリロレインのうち少なくともいずれかを主鎖又は側鎖に有するポリマーであることを特徴とする請求項2記載の樹脂粒子。
- 40℃以上250℃以下の蒸発及び/又は昇華開始温度を持つ物質を含有することを特徴とする請求項1記載の樹脂粒子。
- アルカン、脂肪酸、脂肪酸エステル、アルコール、水、樟脳、ナフタレンのうち少なくともいずれかの蒸発及び/又は昇華性物質を含有することを特徴とする請求項4記載の樹脂粒子。
- 40℃以上250℃以下の温度で生じる化学反応及び/又は状態変化により消失する物質を媒体中に懸濁させたスラリー、又は、前記物質を媒体中に溶解させた溶液を調整した後、媒体を乾燥させ粒子化することを特徴とする樹脂粒子の製造方法。
- 噴霧乾燥により、スラリー又は溶液を液滴として噴霧して媒体を乾燥させて粒子化することを特徴とする請求項6記載の樹脂粒子の製造方法。
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