JP2005263619A - 疎水性磁性酸化鉄粒子 - Google Patents

疎水性磁性酸化鉄粒子 Download PDF

Info

Publication number
JP2005263619A
JP2005263619A JP2005039145A JP2005039145A JP2005263619A JP 2005263619 A JP2005263619 A JP 2005263619A JP 2005039145 A JP2005039145 A JP 2005039145A JP 2005039145 A JP2005039145 A JP 2005039145A JP 2005263619 A JP2005263619 A JP 2005263619A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
iron oxide
magnetic iron
particles
silane compound
amount
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005039145A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4749733B2 (ja
Inventor
Shigeru Nagaoka
茂 長岡
Kiyoshi Nakahara
清 中原
Hiroaki Uchida
浩昭 内田
Eiji Sadanaga
英二 貞永
Noriyuki Itofuji
法之 糸藤
Koji Kanda
浩二 神田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Titan Kogyo KK
Original Assignee
Titan Kogyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Titan Kogyo KK filed Critical Titan Kogyo KK
Priority to JP2005039145A priority Critical patent/JP4749733B2/ja
Publication of JP2005263619A publication Critical patent/JP2005263619A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4749733B2 publication Critical patent/JP4749733B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Compounds Of Iron (AREA)
  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Abstract

【課題】 非水系溶媒中での分散性、分散安定性に優れ、粒度分布、磁気特性等をバランス良く向上させた疎水性磁性酸化鉄粒子であり、特に重合トナー用を始めとする静電複写磁性トナー用材料粉として好適な疎水性磁性酸化鉄粒子を提供する。
【解決手段】 本発明は、磁性酸化鉄を基体粒子とし、その表面にシラン化合物を被覆した疎水性磁性酸化鉄粒子であって、シラン化合物のトルエン中への溶出率が30%以下であることを特徴とする疎水性磁性酸化鉄粒子であり、トルエン溶出率、分散性、分散安定性及び撥水性に優れ、特に重合トナー用を始めとする静電複写磁性トナー用材料粉として好適である。
【選択図】 なし

Description

本発明は磁性酸化鉄粒子、好ましくはSiとPを含有する磁性酸化鉄の表面に、特定のシラン化合物を所定量均一に被覆させることにより、環境特性ならびに溶媒中での分散安定性に優れ、かつシャープな粒度分布を示し、さらに残留磁化が低く、かつ飽和磁化が高く、特に重合法トナー用をはじめとする静電複写磁性トナー用磁性粉として好適な疎水性磁性酸化鉄粒子に関する。
プリンターや電子複写機等の磁性一成分トナー用材料として、磁性体粒子が広く利用されており、磁性体粒子としては磁性酸化鉄粒子が多く使用されている。磁性一成分トナーとしては各種の基本的現像特性が要求されるが、近年、特にデジタル技術を用いたプリンターや複写機の急速な発達により、市場はより高度な特性を要求するようになってきた。この要求を満足するためには、マシン特性の向上は当然のことであるが、これに追従出来る高い特性を有するトナーの開発が不可欠となってきた。
現在のところ磁性一成分トナーの主流は、乾式プロセスで作製する粉砕法トナーであるが、粉砕するという製法のため避けられない幾つかの欠点がある。
例えば、特開2003−131422号公報(特許文献1)には以下のように記載されている。
粉砕法トナーでは、トナー表面へ樹脂に比して相対的に抵抗の低い磁性体の露出が避けられないため、トナー帯電性能の低下やトナー流動性の低下が見られ、その上、長期間の使用においては、トナー同士あるいは規制部材との摺擦による磁性体の剥離に伴う画像濃度の低下やスリーブゴーストと呼ばれる濃淡のムラの発生などトナーの劣化などが引き起こす問題がある。
また、粉砕法では、磁性粉あるいは着色剤等の固体微粒子を樹脂中へ完全に均一に分散することは困難であり、その分散の度合によっては、かぶりの増大、画像濃度の低下の原因となる。さらに、粉砕法は、前述したようにトナーの表面に磁性酸化鉄粒子が露出してしまうため、トナーの流動性や過酷環境下での帯電安定性にどうしても問題が残る。
すなわち、粉砕法においては、高精細・高画質化で要求されるトナーの微粒子化に限界があり、それに伴い粉体特性、特にトナーの均一帯電性および流動性が著しく減衰する。
以上の様な粉砕法によるトナーの問題点を克服するため、更には上記のごとき要求を満たすため、懸濁重合法トナーを始めとする、湿式プロセスで製造する各種重合法の開発が盛んである。
湿式プロセスによる製造方法では、粉砕工程が全く含まれないために、トナーに脆性が必要でなく、樹脂として軟質の材料を使用することができ、トナーの微粒子化が容易に可能であることから、得られるトナーの粒度分布が比較的シャープで分級工程を省略することができ、または分級したとしても、高収率でトナーが得られる。
更には、得られるトナーの形状が球状であることから流動性に優れ、高画質化に有利となる。
このような重合法トナーは湿式プロセスで製造されるものであり、トナーに用いる磁性酸化鉄粒子も自ずと粉砕法トナーに適用するものとは異なる特性が要求される。
例えば重合法トナーの製造方法において、表面が親水性である磁性酸化鉄粒子を用いた場合、トナーの帯電特性および画像特性は著しく低下する。これは、磁性酸化鉄の表面が親水性のため非水系溶媒中では十分に分散出来ずに、トナー中での磁性酸化鉄の分散性が著しく劣る結果となるためである。また、水系分散媒中に磁性酸化鉄粒子が移行し易くなるので、結果として、トナー表面に磁性酸化鉄粒子が露出し、本来重合法トナーが目標とする所望の特性は得られ難い。
すなわち、重合法トナーにおいて重要なことは、磁性酸化鉄粒子を分散させるために分散溶媒と磁性酸化鉄粒子の親和性を高めることであるが、機械的分散力に頼るのは限界がある。従って、磁性酸化鉄粉末の有する各種溶媒中での分散性や分散安定性のレベルをいかにして向上させるかが、最終的なトナー中での分散状態を改善するための課題である。
そのための手法として、重合法トナーの製造に用いる分散媒に適するよう、使用する磁性酸化鉄の表面を改質することがあげられ、これまで種々の検討がなされてきた。
例えば、特開昭59−200254号公報(特許文献2)、特開昭59−200256号公報(特許文献3)、特開昭59−200257号公報(特許文献4)、特開昭59−224102号公報(特許文献5)等に磁性体の各種シランカップリング剤処理技術が提案されており、特開昭63−250660号公報(特許文献6)、特開平10−239897号公報(特許文献7)では、ケイ素元素含有磁性粒子をシランカップリング剤で処理する技術が開示されている。
しかしながら、これらの処理により磁性酸化鉄粒子の表面は撥水性となり、トナー中の分散性はある程度向上するものの、表面処理の均一性は必ずしも達成されていないので、粒子同士の合一や疎水化されていない粒子の発生を避けることができず、トナー中の分散性を良好なレベルにまで向上させるには不十分である。
また、磁性一成分トナーの場合は重合法トナーにおいても、トナー中のかなりの部分を磁性体粒子が占めるため、磁気特性が重要であることは言うまでもない。
磁性酸化鉄の磁気特性については、飽和磁化はできるだけ高く、その一方で、磁気凝集に影響する残留磁化はできるだけ小さいものが好ましい。しかしながら、磁性酸化鉄、特に強磁性体の残留磁化と飽和磁化は通常連動しており、飽和磁化が大きくなると残留磁化も大きくなるという性質のため、これを満足するものはなかった。
例えば、特開昭63−128356号公報(特許文献8)において、79.6kA/mでの飽和磁化が65〜120Am/kgであり、粒子の最長寸法と最短寸法の比が1.0〜1.5の球状磁性酸化鉄が開示されているが、残留磁化についての概念は記載されていない。
また、特開2002−328493号公報(特許文献9)及び特開2003−43756号公報(特許文献10)においては、シランカップリング剤処理をしたMg、Si、Mn、Pの少なくとも1種を含む磁性酸化鉄が開示されているが、キャリアとしての飽和磁化と残留磁化の値しか記載されていない。
また、特開平10−101339号公報(特許文献11)では、Feに対し0.1〜5.0重量%のP、Feに対し0.1〜5.0重量%のAl、及び、Feに対し5.0重量%以下のSiを含有し、残留磁化(Am/kg)/比表面積(m/g)が0.9以下であることを特徴とする磁性酸化鉄粒子粉末が記載されているが、残留磁化は5.9〜7.5Am/kgと高いものである。
特開2003−131422号公報 特開昭59−200254号公報 特開昭59−200256号公報 特開昭59−200257号公報 特開昭59−224102号公報 特開昭63−250660号公報 特開平10−239897号公報 特開昭63−128356号公報 特開2002−328493号公報 特開2003−43756号公報 特開平10−101339号公報
本発明はこれら従来技術の課題を解決すべくなされたもので、各種非水系溶媒中での分散性に優れ、非水系溶媒中へのシラン化合物の溶出を適正範囲にすることにより、分散安定性が良く、これによりトナーの製造安定性に優れ、残留磁化が低くかつ飽和磁化が高い磁性酸化鉄粒子を提供することを目的としている。
課題を解決するための手段及び発明の実施の形態
すなわち、本発明は、磁性酸化鉄を基体粒子とし、その表面にシラン化合物を被覆した疎水性磁性酸化鉄粒子であって、シラン化合物のトルエン中への溶出率が30%以下であることを特徴とする疎水性磁性酸化鉄粒子である。
本発明の疎水性磁性酸化鉄粒子においては、トルエン中でのシラン化合物の溶出率が30%以下であることが重要である。本発明におけるシラン化合物のトルエン中への溶出率は後述する方法により測定されたものである。
懸濁重合法トナーの製造に用いる非水系溶媒は、シラン化合物に対して良溶媒のものが多く、つまりは磁性酸化鉄粒子に被覆したシラン化合物もその被覆状態によっては溶出してしまうことがある。
一般的にシラン化合物は、磁性酸化鉄粒子表面に存在する水酸基と水素結合した後、脱水反応して、化学的に結合するといわれている。しかし、これはあくまでも磁性酸化鉄粒子上に均一に、しかも適正な量を被覆させたときのことであり、シラン化合物が磁性酸化鉄粒子の表面水酸基と水素結合する前に、例えば、シラン化合物同士が縮合して、1つの粒子のように振る舞った場合には、このものは化学的にではなく物理的に磁性酸化鉄粒子表面に吸着するようになる。物理的に吸着したもののほとんどは本来の疎水化処理するという目的に対しては無駄なものであり、できるだけ少ない方が好ましい。
すなわち、疎水化処理において重要なことは、いかに物理的に吸着した成分を少なくするかということにある。物理吸着成分のすべてが問題となるわけではなく、物理吸着成分が存在することによりみかけの疎水化度は、むしろ高くなる傾向を示すこともある。しかし、特に懸濁重合法トナー用の疎水性磁性酸化鉄粒子のように、疎水化処理剤にとって良溶媒となる分散媒中に懸濁させるような場合には、物理吸着成分の存在は悪影響を及ぼす場合が多い。物理吸着成分が多いとみかけ上疎水化度は高く、樹脂中への初期の分散性は良好で疎水化処理が均一になっているように見えても、時間の経過とともに非水系分散媒中で物理吸着成分が脱離して親水性表面があらわれ、磁性酸化鉄粒子同士が凝集する。その結果、個々のトナーにおける磁性酸化鉄の分散性が悪くなる。
本発明者らが鋭意研究を行った結果、シラン化合物を被覆した磁性酸化鉄粒子におけるシラン化合物のトルエン中への溶出率を30%以下、望ましくは3〜30%、さらに望ましくは3〜20%とすることがよいことがわかった。
トルエン中に溶出した成分は、化学的に結合した状態でなく、物理的に吸着した成分に相当すると考えられる。
前記のシラン化合物は、RaSiX4−a(R;炭素数4以上18以下のアルキル基,a;1〜3の整数,X;メトキシ基またはエトキシ基)で表されるシラン化合物が好ましい。
上式で表されるシラン化合物が適量被覆されていれば、磁性酸化鉄の疎水性は十分であり、磁性酸化鉄粒子同士の合一も極めて少なくなるため粒度分布が狭く、十分に分散性を持たせることができる。
前記シラン化合物は具体的には、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン等を挙げることができ、前処理を施せばクロロシラン系の化合物の使用も可能である。
前記シラン化合物の被覆量は、前記基体粒子の単位表面積当たり1.0〜2.5mg/mであることが好ましく、さらに1.5〜2.0mg/mであればより好ましい。この範囲であれば前記シラン化合物が粒子全体を覆い、樹脂とのなじみが良好となる。
本発明の疎水性磁性酸化鉄粒子の疎水化度は60%〜85%、水分量が0.15重量%以下であって、高温高湿下(30℃、相対湿度81%)で吸着水分量が0.05重量%以下であることが好ましい。本発明における疎水化度とは後述するメタノール滴定試験により測定されたものである。
疎水化度が前記範囲であれば、懸濁重合法において、造粒中に磁性酸化鉄が水系に移行したり、磁性酸化鉄がトナー表面に露出したり、トナーから遊離して存在することはない。また、樹脂モノマー中での分散性も優れたもののとなる。
疎水化度が60%〜85%であることに加え、水分量が0.15重量%以下で、高温高湿下での吸着水分量が0.05%以下であれば磁性酸化鉄粒子表面の親水性が低いので樹脂中での分散性が良好となる。
また、本発明の疎水性磁性酸化鉄粒子においては、スチレン・nブチルアクリレート分散媒中での粒度分布において、体積基準における累積平均粒子径(d50%)が0.5〜1.5μmであり、かつ、次式:
Figure 2005263619
で示されるSD値が0.5μm以下であることが好ましく、0.4μm以下であればさらに好ましい(なお、d50%とは粒子径の累積カーブが50%となる点の粒子径を示し、d84%とは粒子径の累積カーブが84%となる点の粒子径を示し、d16%とは粒子径の累積カーブが16%となる点の粒子径を示す)。
前記の平均粒子径及びSD値の範囲であれば、樹脂中での分散性は良好であり、トナーの色相においても問題がない。
次に本発明の疎水性磁性酸化鉄の基体粒子となる磁性酸化鉄は、マグネタイト、マグヘマイト等であり、これらを1種または2種以上併用して用いる。その粒子形状は多面体、八面体、六面体、球形、針状、鱗片状などその形状は限定されないが、比較的残留磁化が低く、磁気凝集が小さいことに起因して、粒子同士の絡みが少なく、分散性に優れた球状であることが好ましい。また、リン、アルミニウム、珪素、コバルト、ニッケル、銅、マグネシウム、マンガン等の元素を含んでもよい。また、これらの磁性酸化鉄は、窒素吸着法によるBET比表面積が2〜50m/gが好ましく、5〜30m/gが特に好ましい。
本発明の磁性酸化鉄粒子においては、TEM観察による一次粒子の体積基準における累積平均粒子径が0.05〜0.5μmが好ましく、0.1〜0.4μmがより好ましく、0.2〜0.3μmが特に好ましい。前記のBET比表面積及び体積平均粒子径は着色力や分散安定性を考慮した場合の好適な範囲である。
本発明の疎水性磁性酸化鉄粒子は、前記基体粒子が、PをP換算で0.15〜0.5重量%、SiをSiO換算で0.7〜2.0重量%含有する球状マグネタイト粒子であって、印加磁場79.6kA/mの飽和磁化が67Am/kg以上、残留磁化が4Am/kg以下であることが好ましく、飽和磁化が69Am/kg以上、残留磁化が4Am/kg以下であればさらに好ましい。P及びSiに関してはPをP換算で0.3〜0.4重量%、SiをSiO換算で0.9〜1.5重量%を球状マグネタイト粒子に含有させるのが特に好ましい。この場合、当該マグネタイトの体積基準における累積平均粒子径は0.2〜0.3μmが好ましい。
Siのみの場合は、マグネタイト粒子は球状を呈するものの前記の磁気特性は有さない。また、Pのみの場合は、マグネタイト粒子の粒度分布が悪くなるため、結果として所望の磁気特性が得られ難い。すなわちSiとPを併用することが重要である。ただし、P及びSiの含有量が前記の範囲を下回ると所望の磁気特性とはなり難く、また、前記の範囲を超えると粒度分布が悪くなるので好ましくない。特にSi添加量がSiO換算で2.0重量%を超えると、マグネタイト粒子表面から露出するSi量が多くなり、シラン化合物の被覆に悪影響を及ぼすので好ましくない。
本発明における磁性酸化鉄粒子が飽和磁束密度が高く、かつ残留磁束密度が低くなる理由については未だ明らかではないが、P及びSiの含有量を前記の範囲に設定することで、マグネタイト粒子中の磁壁の移動に何らかの作用を及ぼすためではないかと考えている。
本発明の疎水性磁性酸化鉄粒子は代表的には以下の方法で製造される。まず基体となる磁性酸化鉄粒子の製造法を湿式法のマグネタイトを例にとって説明する。
湿式法のマグネタイト粒子は基本的に第一鉄塩水溶液と水酸化アルカリとの中和反応することにより水酸化第一鉄沈殿を生成させ、必要によっては水酸化第一鉄沈殿の生成前、生成中もしくは生成後にSi、Al、P、Mg等の成分を添加し、pH、温度および空気吹き込み量を調整しながら酸化反応を進めることによりマグネタイト粒子が得られる。第一鉄塩水溶液と水酸化アルカリとの比率、pH、酸化速度、鉄濃度、添加成分の種類や量によって、得られるマグネタイト粒子の大きさや形状を任意に調整することができる。得られる形状は多面体、八面体、六面体、球形、針状、鱗片状などであり、大きさは実用的には体積基準における一次の累積平均粒子径が0.05〜0.5μmのものが好ましい。
第一鉄塩水溶液としては、硫酸第一鉄、塩化第一鉄、硝酸第一鉄等があげられるが、一般的に硫酸法酸化チタン製造時に副生する硫酸鉄、鋼板の表面洗浄に伴って副生する硫酸鉄を使用する。また、水酸化アルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属、アルカリ土類金属の水酸化物並びに水酸化アンモニウム、アンモニアガス等を用いることができる。
本発明の疎水性磁性酸化鉄粒子において、その磁気特性を飽和磁化を高く、かつ残留磁化を低くしたもの、具体的には、印加磁場79.6kA/mにおける飽和磁化σsを67Am/kg以上、残留磁化σrを4Am/kg以下とするためには、基体粒子に、PをP換算で0.15〜0.5重量%、SiをSiO換算で0.7〜2.0重量%含有した球状マグネタイト粒子を以下の条件で製造する。
まず、第一鉄塩水溶液と水酸化アルカリとの中和反応することにより水酸化第一鉄沈殿を生成させるが、第一鉄塩に対する水酸化アルカリの量は第一鉄塩水溶液中のFe2+に対し、0.9〜1.0当量であることが好ましい。0.9当量未満では球状粒子の生成率が低くなり、ゲーサイトが副生してくるので好ましくない。また、1.0当量を超えると立方体、八面体、多面体が生成し易い領域となり、球状マグネタイト粒子は得られ難い。
本発明における水酸化第一鉄を酸化する際の反応温度は60〜100℃である。60℃未満では、飽和磁束密度が小さくなる。100℃を超えても本発明の球状マグネタイト粒子が得られるが、工業的でない。
酸化方法としては空気等の酸素含有ガスや酸素ガスを液中に通気することや、過酸化水素等の酸化剤を添加する方法等があるが、酸素含有ガスを通気させる方法が一般的である。
また、反応終了後も60〜100℃の温度を維持しながら窒素ガスを通気させるのが好ましい。反応終了後も加温しながら窒素ガスを通気するのは、生成粒子の表面を安定化させ、シラン化合物の被覆状態が良くなる効果があるためである。
本発明において使用されるリン化合物としては、ヘキサメタリン酸ナトリウム、第一リン酸アンモニウム等のリン酸塩、正リン酸、亜リン酸等の水溶性のリン酸塩が用いられ、その添加量はFeに対してP換算で0.15〜0.5重量%であり、好ましくは0.3〜0.4重量%である。0.15重量%未満である場合には、目標とする磁気特性を達成できず、0.5重量%を超える量を添加しても効果は変わらず無駄であり、結晶成長速度に差が生じ粒度分布が悪くなるので好ましくない。
リン化合物の添加時期は、反応前の水酸化アルカリ中、第一鉄塩中、又はこれらを中和して得られた水酸化第一鉄中のいずれであっても良いが、磁性酸化鉄の結晶化が始まる前に添加しておく必要がある。
本発明において使用されるケイ素化合物としては、水ガラス、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等の水溶性のケイ素化合物が用いられ、その添加量はFeに対してSiO換算で0.7〜2.0重量%であり、好ましくは0.9〜1.5重量%である。0.7重量%未満である場合には、目標とする磁気特性を達成出来ず、2.0重量%を超える量を添加しても効果は変わらず無駄であり、粒度分布が悪くなるとともに、珪素化合物のマグネタイト粒子表面への露出量が多くなり、後工程でのシラン化合物の被覆状態に悪影響を及ぼすので好ましくない。
ケイ素化合物の添加時期は、反応前の水酸化アルカリ中、第一鉄塩中、又はこれらを中和して得られた水酸化第一鉄中のいずれであっても良いが、マグネタイトの結晶化が始まる前に添加しておく必要がある。
次に前記の球状マグネタイト粒子に代表される磁性酸化鉄粒子に対して、前記のシラン化合物を表面処理する。
磁性酸化鉄粒子は磁性を有するため、水系分散媒中で一次粒子の状態を維持するのは困難であり、二次粒径を出来る限り小さくするということが肝要である。
また、磁性酸化鉄の二次粒径を小さくするためには、物理的な分散力だけではなく、水系分散媒中における磁性酸化鉄粒子の静電反発の利用が必要となる。しかるに、シラン化合物を添加する場合は、基体とする磁性酸化鉄の等電点から2pH程度離れているところを選択するのが良い。ただし、磁性酸化鉄がマグネタイトの場合、pH4より低いとマグネタイトが溶解するため均一被覆が達成できないので好ましくない。
シラン化合物を添加する際の、水系分散媒中における磁性酸化鉄の二次粒径は、0.9μm以下にするのが良い。0.9μmより大きくすると、シラン化合物がマグネタイト表面に均一被覆せず、結果としてシラン化合物のトルエン中への溶出が多くなるので好ましくない。
一般的に無機材料へのシラン化合物の処理方法は湿式処理と乾式処理に大別されるが、本発明の目的を達成するためには湿式処理が望ましい。すなわち、磁性酸化鉄粒子表面を疎水化するための処理は、水系媒体中で磁性酸化鉄粒子の二次粒径を出来るだけ小さくした状態でシラン化合物を処理する方法が非常に好ましい。この疎水化処理方法は、撹拌混合機等を用いて無機材料と処理剤を乾式で混合する乾式処理とは異なり、磁性酸化鉄の粒子間距離を維持しつつ処理できるので、凝集した磁性酸化鉄粒子の表面に処理物が被覆するようなことは少なく、個々の粒子表面に均一に処理することが可能である。その結果、シラン化合物のトルエン中への溶出率を小さくすることが出来る。
前記の湿式処理では、これまで乾式処理では磁性体粒子同士が凝集しやすくて、良好な処理が困難であった高粘性のカップリング剤も使用できるようになる。
前記の基体となる磁性酸化鉄を水中に懸濁させ、所定量のシラン化合物を添加し、1〜48時間撹拌保持後、固液分離、洗浄、乾燥、粉砕する。
添加する各種シラン化合物は、そのまま添加しても良く、あるいはアルコールやヘキサン等で希釈して添加する方法や予め加水分解処理を施したものを用いることも可能であり、これらの条件は各種シラン化合物の性状や特徴に応じて適宜選択されるものである。なお、シラン化合物の添加は全量を一度に添加しても良く、断続的に添加する方法でも良い。
処理温度については、シラン化合物の種類により異なるが、30〜60℃、好ましくは40〜50℃で行うのが良い。30℃未満の場合には、磁性酸化鉄粒子へのシラン化合物の被覆速度が遅くなるので生産性や被覆層の均一性で劣り、その結果疎水化度が劣るので好ましくない。60℃より高くなると被覆速度は速くなるが、シラン化合物同士の縮合が促進されるので、磁性酸化鉄粒子への均一被覆が達成できず、その結果、分散安定性、疎水化度のすべてが劣るので好ましくない。
シラン化合物の処理時間については、1〜48時間であり、1〜24時間が好ましい。
シラン化合物を添加するときの水系分散媒のpHは、用いるシラン化合物の種類、シラン化合物の加水分解の有無ならびに基体磁性酸化鉄の等電点により異なるが、基体磁性酸化鉄の二次粒径を小さくするためには、基体磁性酸化鉄の等電点から2pH程度離れているところを選択するのが好ましい。例えば、基体とする磁性酸化鉄がマグネタイト粒子の場合当該pHは4〜6、または9〜11であり、pHが4より低いとマグネタイト粒子が溶解するので好ましくない。一方、シラン化合物をそのまま添加する場合は、加水分解の促進に有利な酸性領域を選択した方が好ましい。すなわち、基体とする磁性酸化鉄粒子がマグネタイト粒子であり、かつシラン化合物をそのまま添加する場合における水系分散媒のpHは4〜6が好ましい。シラン化合物の被覆量が全体の80%を超えてからは分散安定性を良くするためにpHを7〜10、好ましくは8〜9に高めるのが良い。
シラン化合物を処理した磁性酸化鉄の乾燥は100℃未満が好ましい。100℃を超えると、つまり乾燥温度を水の沸点以上にするとシラン化合物と磁性酸化鉄の反応が強固に行われる反面、縮合が進んだシラン化合物が磁性酸化鉄粒子同士を架橋して二次粒子が大きくなり、分散安定性が悪くなるので好ましくない。水分蒸発後、続けて同温度で熱処理を継続するのが良い。熱処理を行う目的で、水分蒸発後も同温度で加熱を継続することもできる。また、熱処理時間を短縮する目的で、熱処理の温度を高くしても良いが、粒子間の凝集が強くなるので、熱処理温度は160℃以下が好ましい。
シラン化合物は、一種もしくは二種以上を併用しても良いが、シラン化合物の種類により被覆速度が異なるため処理条件の選択が難しくなり、なるべく一種での処理が望ましい。
前記シラン化合物の添加量は、前記基体粒子の単位表面積当たり1.0〜2.5mg/mであることが好ましく、さらに1.5〜2.0mg/mであればより好ましい。この範囲であれば前記シラン化合物が粒子全体を覆えなくなり、従って疎水化度が低くなり樹脂とのなじみ性が悪くなるので好ましくない。
シラン化合物の処理に用いる撹拌機は、ホモミキサーの如き高剪断力混合装置が望ましい。
マグネタイトスラリーを分散機等による機械的・物理的に撹拌し、さらにマグネタイトスラリーのpHを等電点から離れた領域に調整し、マグネタイト粒子同士の静電反発を利用しながらシラン化合物の表面処理を行う。湿式法であれば、酸化終了して得られたスラリー状態のマグネタイト粒子を湿式のまま乾燥工程を経ずに表面処理することが効率的であるが、乾式法で得られたものであっても、これを表面処理するために水分散媒中に懸濁させる際に機械的撹拌による分散と粒子同士の静電反発を利用による分散で二次粒径を小さくすることができ、結果として表面処理剤の均一処理が達成できる。
このようにして得られた本発明の疎水性球状磁性酸化鉄粒子は、各種分散媒中での分散性、分散安定性、疎水化度、およびトルエン溶出量に優れており、特に重合トナー用を始めとする静電複写磁性トナー用、電子ペーパー用として好適である。
後述の実施例に示す通り、カップリング剤は、添加した量のほぼ全量が磁性酸化鉄粒子粉末の粒子表面に被覆される。
以下に、各特性の測定方法について説明する。
(TEMによる体積基準における累積平均粒子径(μm)の測定)
透過型電子顕微鏡(JEOL製「JEM−200CX」(商品名))を用い、倍率30,000倍にて試料粒子の形状観察、及び300個の粒子について円相当径の粒子径測定を行い、一次粒子の体積基準における累積平均粒子径(d50%)を算出した。
(比表面積(m/g)の測定)
島津-マイクロメリティクス製「GEMINI2375」を用いてB.E.T.一点法(定圧法)で測定した。
(シラン化合物の被覆量(mg/m)の測定)
まず測定溶液の作製手順を述べる。500℃で焼成した、シラン化合物を被覆した試料粉末の1gを10mlの濃塩酸中で加熱溶解した後、純水を加えて全量を100mlとした(母液)。母液から20mlを分取し、純水を加えて全量を100mlとした溶液(測定用)を作製した。さらに母液から20mlを分取し、原子吸光分析用のシリカ標準液を所定量添加した後、純水を加えて全量を100mlとした溶液(標準化用)を作製した。
次にICP発光分析装置(Nippon Jarrell−Ash製「ICAP−57
5」(商品名))を用いて標準添加法にて測定溶液中のSi量(mg)を求め、粉末中の
Si量(%)を算出した。基体粉末についてもシラン化合物を被覆した試料粉末と同様の手順で測定溶液を作製し、ICP発光分析装置分析により粉末中のSi量(%)を求めた。
シラン化合物を被覆した試料粉末のSi量(%)から基体粉末のSi量(%)を引いた値が、シラン化合物由来のSi量(%)となり、このSi量(%)をシラン化合物量(%)に換算した。Si量(%)をシラン化合物量(%)に換算するための係数(N)は、シラン化合物の種類によって異なるが、例えば、シラン化合物がデシルトリメトキシシランの場合、Si量(%)に7.739を乗ずれば、基体粒子の表面に被覆しているデシルトリメトキシシランの量(%)となり、これを試料1g当たりの量(mg/g)に換算する。この値を基体の比表面積(m/g)で除して被覆量(mg/m)を求めた。すなわち、シラン化合物の被覆量は、次式で求められる。
Figure 2005263619
(トルエン溶出率(%)の測定)
まず、50mlのスクリュー管瓶に試料粉末を20.0g、続けて試薬一級トルエンを13.0g計りとった。スクリュー管瓶に蓋をして10sec間手で軽く振とうした後、水を入れた超音波洗浄機(KAIJO DENKI CO.LTD製「ULTRASONIC CLEANER CA−2481」(商品名))にセットし、60分間超音波を照射した。その後、遠心分離器(株式会社 久保田製作所製「テーブルトップ遠心機 5420」(商品名))を用いて2,000rpmで15分間遠心分離を行った後、速やかに上澄みを取り除き、沈降物をスパチュラを用いて時計皿に取り出した。時計皿に取り出した沈降物を90℃に調整した乾燥機内に1時間入れてトルエンを揮散させた。コーヒーミルで解砕したものを(1)に示す手順に従い、トルエン溶出前後のシラン化合物被覆量を求め、次式によりトルエン溶出率を算出した。
Figure 2005263619
(疎水化度(%)の測定)
目開き1mmのふるいで通過したものを疎水化度測定用試料粉末とした。試験粉末0.10gを容量50mlビーカーの水10mlに添加した。これをマグネチックスターラーで100rpmで撹拌しながら、メタノールをマイクロチューブポンプ(TOKYO RIKAKIKAI CO.LTD製「MICRO TUBE PUMP MP−3」(商品名))を用いて液中に液底部より徐々に添加した。液面に浮遊した試験粉末が確認されなくなった点を試験の終点とした。疎水化度は、試験終点までに添加したメタノールの体積と水10ml混合液中のメタノールの体積百分率として表した。
(水分量の測定)
水分量は平沼産業株式会社製「平沼微量水分測定装置AQ−6」(商品名)で測定したもので、100℃で蒸発する水分量である。また、30℃、相対湿度81%に調整した環境試験機(株式会社カトー製)内に、試験粉末の5gを入れた秤量瓶を置き、1週間経時したものの水分量と試験する前の水分量との差を、高温高湿下での吸着水分量とした。
(スチレン・nブチルアクリレート分散媒中の粒度分布の測定)
スチレン(シグマアルドリッチジャパン株式会社製SAJ一級)の32gおよびn−ブチルアクリレート(東京化成工業株式会社製試薬)の8gを150mLのガラス瓶に量りとり、これをディスパーマット装置(VMA−GETZMANN製)に備え付けの器具で固定した。ディスパーマット装置に30mmφのノコギリ歯状ディスクを取り付け600rpmで撹拌した状態で、試料粉末の36gを約1分かけて投入し、続けて4,000rpmまで回転数を上げて30分間保持することにより、粒度分布測定用の分散スラリーを調製した。分散スラリーの粒度分布を粒度分布測定装置(日機装製「マイクロトラックUPA」(商品名))を用いて測定し、体積基準における累積平均粒子径(d50%)(μm)を求め、さらに前記数1の式に従いd84%とd16%からSD値(μm)を算出した。
(トルエン中での分散安定性)
100mlポリビーカーに試験粉末の1.5g、トルエン50mlをこの順番で入れ、スパチュラでかき混ぜてスラリー化した。このスラリーが入った100mlポリビーカーをステンレス製容器内の中央部に置き、分散中の温度上昇を抑制する目的でステンレス製容器内に氷水を入れた。次に超音波ホモジナイザー(CHO−ONPA KOGYO製「ULTRA SONICGENERATOR」(商品名))をスラリー中に浸せきし、5分間分散した。分散終了スラリーを50mLスクリュー管瓶に移し、静置観察した。2時間静置後、スクリュー管瓶の背面から懐中電灯を当てることにより、光が透過する場合を分散安定性が×、光が透過しない場合は分散安定性が○とした。
(P及びSiO含有量分析(重量%))
試験粉末を溶解し、ICP(Nippon Jarrell−Ash製「ICAP−575」(商品名))にてPおよびSi含有量を測定し、それぞれP及びSiO含有量に換算した。
(磁気特性の測定)
振動試料型磁力計(東英工業製「VSM−3」(商品名))を使用し、外部磁場79.6kA/mにて飽和磁化:σs(Am/kg)、及び残留磁化:σr(Am/kg)を測定した。以下に操作の詳細を示す。まず、標準試料を使用し、振動試料型磁力計の+398kA/m印加時の磁化量を5EMUに調整した。内容量が0.05655cmのセルに、試料粉末を充填密度として2.20〜2.40g/cmの範囲になるように充填した。外部磁場を+79.6kA/mに設定し、外部磁場が0A/mから試料への印加を行った。+63.7kA/m付近より印加速度を下げ、+78kA/m以上では印加速度を最低の20min/Full−scaleにし、+79.6kA/m以上に印加しないようにした。+79.6kA/mの印加はGAUSS METERの出力値が +1.000 Vであることで確認した。+79.6kA/m印加させた状態の磁化量(+σs)としてMAIN AMPLIFIERの出力値(V)を読み取った。磁化量は時間経過とともに緩やかに変化するので、出力値の読み取りは+79.6kA/mの印加を確認した時点で速やかに行った。+σs値を読み取った後、減磁させた。外部磁場が0A/mであることを確認し、磁場を反転して−79.6kA/mまで印加させた。外部磁場0A/mにおける残留磁化量の+σr値を求めた。それぞれは外部磁場変化に伴う磁化量の推移をレコーダーに出力し紙面上より目視で読み取った。+σrを求める際の印加速度は7min/Fullscaleにした。+σr値が読み取り可能と判断した後、印加速度を速くして−79.6kA/mまで印加させ、−79.6kA/m印加させた状態の磁化量(−σs)としてMAIN AMPLIFIERの出力値を読み取った。+σsの読み取り操作と同様に、−63.4kA/m以上は印加速度を下げ、−78kA/m以上の印加速度は最低の20min/Fullscaleにし、79.6kA/m以上に印加しないようにした。−79.6kA/mの確認をGAUSS METERの出力値で行う点及び−σsとしてMAIN AMPLIFIERの出力値の読み取りを速やかに行う点は+σsと同様である。−σs値を読み取った後、減磁させた。外部磁場0A/mを確認し、磁場を反転して+79.6kA/mまで印加させた。外部磁場0A/mにおける残留磁化量の−σr値を求めた。これらも外部磁場変化に伴う磁化量の推移をレコーダーに出力し紙面上より目視で読み取った。また、印加速度は7min/Fullscaleに設定した。
上記の操作により読み取った正負2つのσr及びσsにおける絶対値の平均値を、外部磁場79.6kA/mのσr及びσsとした。
(等電点の測定)
基体粒子の等電点をZETAR−METERINC.製のZETA−METERを用いて測定した。
(基体粒子スラリーの体積基準における累積平均粒子径の測定)
基体粒子の分散スラリーの粒度分布を粒度分布測定装置(日機装製「マイクロトラックHRA」(商品名))を用いて測定し、体積基準における累積平均粒子径(μm)を求めた。
以下、本発明の効果を示す実施例について説明するが、以下の実施例は単に例示のために示すものであり、発明の範囲がこれらによって制限されるものではない。なお、以下「L」はリットルを示す。
基体粒子の製造例A:反応タンクに18.5kgの水酸化ナトリウムを含む水溶液180Lを入れ40℃に調整した後、硫酸第一鉄水溶液をpHが8.5に達するまで添加した。その後、1mol/L NaOHでpHを9.0に調整した後、鉄濃度を34g/L、液量を400Lとし、30分間保持した。毎分100Lで空気を吹き込み、酸化率(Fe3+/t−Fe重量比)が10%になるまで酸化した。このスラリーを90℃に調整後、毎分50Lで空気を吹き込みながら酸化率68%まで酸化した。その後、毎分80Lの窒素ガスを吹き込みながら3時間撹拌保持して反応終了とした。生成粒子は、常法により、ろ過、水洗、リパルプしてシラン化合物処理用の基体スラリーとした。
基体粒子の製造例B:硫酸第一鉄水溶液を添加する前の、40℃に調整した水酸化ナトリウム水溶液中に、ヘキサメタリン酸ナトリウムを129.6g(Feに対し、P換算で0.48重量%に該当する)添加し、毎分100Lで空気を吹き込み、酸化率(Fe3+/t−Fe重量比)が8%になるまで酸化すること以外は、製造例Aと同様の方法で基体スラリーを作製した。
基体粒子の製造例C:硫酸第一鉄水溶液を添加する前の、40℃に調整した水酸化ナトリウム水溶液中に、SiOとして413.5g/Lのケイ酸化ナトリウム溶液を413.6mL(Feに対し、SiO換算で0.91重量%に該当する)添加すること以外は、製造例Aと同様の方法で基体スラリーを作製した。
基体粒子の製造例D:硫酸第一鉄水溶液を添加する前の、40℃に調整した水酸化ナトリウム水溶液中に、ヘキサメタリン酸ナトリウム86.4g(Feに対し、P換算で0.32重量%に該当する)及びSiOとして413.5g/Lのケイ酸ナトリウム溶液681.7mL(Feに対し、SiO換算で1.50重量%に該当する)を添加し、毎分100Lで空気を吹き込み、酸化率(Fe3+/t−Fe重量比)が8%になるまで酸化すること以外は、製造例Aと同様の方法で基体スラリーを作製した。
基体粒子の製造例E:硫酸第一鉄水溶液を添加する前の、40℃に調整した水酸化ナトリウム水溶液中に、ヘキサメタリン酸ナトリウム129.6g(Feに対し、P換算で0.48重量%に該当する)及びSiOとして413.5g/Lのケイ酸ナトリウム溶液454.5mL(Feに対し、SiO換算で1.00重量%に該当する)を添加すること以外は、製造例Aと同様の方法で基体スラリーを作製した。
基体粒子の製造例F:反応タンクに19.5kgの水酸化ナトリウムを含む水溶液180Lを入れ、40℃に調整した後、ヘキサメタリン酸ナトリウム76.2g(Feに対し、P換算で0.32重量%に該当する)、及びSiOとして413.5g/Lのケイ酸ナトリウム溶液401.0mL(Feに対し、SiO換算で1.00重量%に該当する)を添加した。これに硫酸第一鉄水溶液を加え、鉄濃度を30g/L、液量を400Lとし、スラリーのアルカリ濃度を80mmol/Lに調整した。上記水酸化第一鉄水溶液に40℃で過酸化水素水を加え、酸化率10%まで酸化した。続けてスラリーの温度を90℃に調整後、撹拌を行いながら、毎分50Lの空気を吹き込み酸化率68%まで酸化した。生成粒子は、常法によりろ過、水洗、リパルプしてシラン化合物処理用の基体スラリーとした。
基体粒子の製造例G:反応タンクに19.1kgの水酸化ナトリウムを含む水溶液180Lを入れ、40℃に調整した後、ケイ酸ナトリウムSiOとして413.5g/Lのケイ酸ナトリウム溶液401mL(Feに対し、SiO換算で1.00重量%に該当する)を添加し、硫酸第一鉄水溶液をpH値が11.0に達するまで添加した。鉄濃度を30g/L、液量を400Lに調整した。このスラリーを90℃に調整後、撹拌しながら、毎分50Lで空気を吹き込み、酸化率68%まで酸化した。生成粒子は、常法によりろ過、水洗、リパルプしてシラン化合物処理用の基体スラリーとした。
基体粒子の製造例H:製造例Bで得られた生成粒子を定法により、ろ過、水洗、乾燥後、毎分1Lの空気を流しなら、250℃で加熱酸化を行った。加熱酸化したものを、ハイシェアーミキサーを用いて水中にリパルプし、シラン化合物処理用の基体スラリーを得た。
基体粒子の製造例I:硫酸第一鉄水溶液を添加する前の、40℃に調整した水酸化ナトリウム水溶液中に、ヘキサメタリン酸ナトリウム94.5g(Feに対し、P換算で0.35重量%に該当する)及びSiOとして413.5g/Lのケイ酸ナトリウム溶液409.0mL(Feに対し、SiO換算で0.90重量%に該当する)を添加し、毎分100Lで空気を吹き込み、酸化率(Fe3+/t−Fe重量比)が6%になるまで酸化すること以外は、製造例Aと同様の方法で基体スラリーを作製した。
基体粒子の製造例A〜Iについて纏めたものを表1に示す。また、シラン化合物の種類について纏めたものを表2に示す。
Figure 2005263619
Figure 2005263619
(実施例1)
製造例Aの基体粒子を用いた。基体の等電点を測定したところpH8.0であった。基体スラリーのpHを5.0に調整し、TKホモミキサー(6,000rpm)で30分間分散した。分散スラリーの平均粒子径は0.72μmであった。分散スラリーの温度を40℃、基体濃度を100g/Lに調整後、塩酸:水=1:9(体積比)の希塩酸でスラリーpHを5.0に調整し、30分間保持した。スラリーpHを5.0に再調整後、基体マグネタイト重量に対して1.75%(有効被覆量1.45%)相当量の、予め加水分解処理を施したシラン化合物のn−デシルトリメトキシシラン液を添加し、同pH下で5時間撹拌保持した。撹拌機はTKホモミキサーを用いた。次にローラーポンプを用いて100g/Lの水酸化ナトリウム水溶液を2時間連続添加してpH8.0に調整し1時間保持した。なお、処理の開始から終了までスラリーの温度は40℃を維持した。処理終了スラリーはフィルタープレスを用いてろ過し、純水を使用してろ液の電気伝導度が200μS/cm以下となるまで洗浄した。洗浄ケーキを90℃で2時間乾燥後、続けて130℃で1時間熱処理を行った。熱処理物をTASM−1型サンプルミルを用いて粉砕した。
(実施例2)
基体粒子を表1に示すBに変更し、シラン化合物のn−デシルトリメトキシシラン液の添加量を1.44%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性体酸化鉄粒子を得た。
(実施例3)
基体粒子を表1に示すCに変更し、シラン化合物のn−デシルトリメトキシシラン液の添加量を1.81%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性体酸化鉄粒子を得た
(実施例4)
基体粒子を表1に示すDに変更し、シラン化合物のn−デシルトリメトキシシラン液の添加量を1.55%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性体酸化鉄粒子を得た。
(実施例5)
基体粒子を表1に示すDに変更し、シラン化合物のn−デシルトリメトキシシランの添加量を1.18%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(実施例6)
基体粒子を表1に示すDに変更し、シラン化合物をn−オクチルトリエトキシシランに変更し、その添加量を1.87%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(実施例7)
基体粒子を表1に示すDに変更し、シラン化合物をn−ヘキシルトリメトキシシランに変更し、その添加量を1.64%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(実施例8)
基体粒子を表1に示すDに、シラン化合物をn−ヘキシルトリメトキシシランの原液に、添加量を1.64%に、添加後の保持時間を20時間にそれぞれ変更する以外は、実施例1と同様の方法で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(実施例9)
基体粒子を表1に示すEに変更し、シラン化合物をn−ヘキシルトリメトキシシランに変更し、その添加量を1.74%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(実施例10)
基体粒子を表1に示すFに変更し、シラン化合物をn−ヘキシルトリメトキシシランに変更し、その添加量を1.78%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(実施例11)
基体粒子を表1に示すGに変更し、シラン化合物をn−ヘキシルトリメトキシシランに変更し、その添加量を1.86%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(実施例12)
基体粒子を表1に示すHに変更し、シラン化合物をn−ヘキシルトリメトキシシランに
変更し、その添加量を1.49%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(実施例13)
基体粒子を表1に示すDに変更し、シラン化合物をn−ブチルトリメトキシシランに変更し、その添加量を2.32%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(実施例14)
基体粒子を表1に示すDに変更し、シラン化合物をn−ヘキサデシルトリメトキシシランに変更し、その添加量を0.95%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(実施例15)
基体粒子を表1に示すDに変更し、シラン化合物をn−ヘキシルトリメトキシシランに変更し、その添加量を0.77%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(実施例16)
基体粒子を表1に示すDに変更し、シラン化合物をメチルトリメトキシシランに変更し、その添加量を2.69%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(実施例17)
基体粒子を表1に示すIに変更し、シラン化合物をn−ヘキシルトリメトキシシランに変更し、その添加量を1.34%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(実施例18)
基体粒子を表1に示すIに変更し、シラン化合物をn−オクチルトリエトキシシランに変更し、その添加量を1.23%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(比較例1)
基体粒子を表1に示すDに変更し、シラン化合物をn−ヘキシルトリメトキシシランに変更し、その添加量を2.88%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(比較例2)
基体粒子を表1に示すDに変更し、シラン化合物をビニルトリメトキシシランに変更し、その添加量を2.05%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
(比較例3)
基体粒子を表1に示すDに変更し、シラン化合物をγ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランに変更し、その添加量を1.56%とした以外は実施例1と同様の操作で疎水性磁性酸化鉄粒子を得た。
実施例および比較例で得られた疎水性磁性酸化鉄粒子の物性を表3に纏めた。なお、表3中の平均粒子径およびSDは、スチレン・nブチルアクリレート分散媒中の粒度分布の測定結果から求めた値である。
Figure 2005263619
表3から明らかな通り、実施例1〜16の磁性酸化鉄粒子は、トルエン溶出率が30%以下であり、概して優れた特性を持ち、特に実施例1〜14の磁性酸化鉄粒子は、疎水化度、分散安定性、ならびに粒度分布が優れている。このように実施例の磁性酸化鉄粒子は、重合トナー用を始めとする静電複写磁性トナー用材料粉として好適であることが判る。
比較例1の磁性酸化鉄粒子は被覆量が多いために、トルエン溶出率、分散安定性、ならびに粒度分布が劣る粒子であった。
比較例2および比較例3の磁性酸化鉄粒子はシラン化合物の種類が適切でないために、トルエン溶出率、疎水化度、分散安定性、ならびに粒度分布が劣る粒子であった。
[発明の効果]
以上説明したように、本発明の疎水性酸化鉄粒子は、基体粒子の表面に、特定のシラン化合物の適正量を均一に被覆することによって、トルエン溶出率、分散性、分散安定性及び撥水性に優れた酸化鉄粒子であり、特に重合トナー用を始めとする静電複写磁性トナー用材料粉として好適である。

Claims (6)

  1. 磁性酸化鉄を基体粒子とし、その表面にシラン化合物を被覆した疎水性磁性酸化鉄粒子であって、シラン化合物のトルエン中への溶出率が30%以下であることを特徴とする疎水性磁性酸化鉄粒子。
  2. 前記シラン化合物がRSiX4−a(R;炭素数4以上18以下のアルキル基,a;1〜3の整数,X;メトキシ基またはエトキシ基)で表されることを特徴とする請求項1の疎水性磁性酸化鉄粒子。
  3. 前記シラン化合物の被覆量が、前記基体粒子の単位表面積当たり1.0〜2.5mg/mであることを特徴とする請求項1または2の疎水性磁性酸化鉄粒子。
  4. 疎水化度が60〜85%、水分量が0.15重量%以下であって、高温高湿下(30℃、相対湿度81%)で吸着水分量が0.05重量%以下であることを特徴とする請求項1〜3の疎水性磁性酸化鉄粒子。
  5. スチレン・n−ブチルアクリレート分散媒中での粒度分布において、体積基準における累積平均粒子径:(d50%)が0.5〜1.5μmであり、かつ、次式:
    Figure 2005263619
    (なお、d50%とは粒子径の累積カーブが50%となる点の粒子径を示し、d84%とは粒子径の累積カーブが84%となる点の粒子径を示し、d16%とは粒子径の累積カーブが16%となる点の粒子径を示す)
    で示されるSD値が0.5μm以下であることを特徴とする請求項1〜4の疎水性磁性酸化鉄粒子。
  6. 前記基体粒子がPをP換算で0.15〜0.5重量%、SiをSiO換算で0.7〜2.0重量%含有する球状マグネタイト粒子であって、印加磁場79.6kA/mの飽和磁化が67Am/kg以上、残留磁化が4Am/kg以下であることを特徴とする請求項1〜5の疎水性磁性酸化鉄粒子。
JP2005039145A 2004-02-18 2005-02-16 疎水性磁性酸化鉄粒子 Active JP4749733B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005039145A JP4749733B2 (ja) 2004-02-18 2005-02-16 疎水性磁性酸化鉄粒子

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004041566 2004-02-18
JP2004041566 2004-02-18
JP2005039145A JP4749733B2 (ja) 2004-02-18 2005-02-16 疎水性磁性酸化鉄粒子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005263619A true JP2005263619A (ja) 2005-09-29
JP4749733B2 JP4749733B2 (ja) 2011-08-17

Family

ID=35088539

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005039145A Active JP4749733B2 (ja) 2004-02-18 2005-02-16 疎水性磁性酸化鉄粒子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4749733B2 (ja)

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006227377A (ja) * 2005-02-18 2006-08-31 Canon Inc 磁性トナー
JP2008282002A (ja) * 2007-04-09 2008-11-20 Toda Kogyo Corp 磁性トナー用疎水性磁性酸化鉄粒子粉末及びその製造方法
JP2010100483A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 被覆マグネタイト粒子及びその製造方法
JP2010100465A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Toda Kogyo Corp 表面処理された磁性酸化鉄粒子粉末及び該表面処理された磁性酸化鉄粒子粉末を用いた黒色塗料、ゴム・樹脂組成物
JP2010100464A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Toda Kogyo Corp 表面処理された磁性酸化鉄粒子粉末及び該表面処理された磁性酸化鉄粒子粉末を用いた黒色塗料、ゴム・樹脂組成物
CN101125685B (zh) * 2007-09-14 2010-05-19 东华大学 亲油性四氧化三铁纳米颗粒的制备方法
JP2010120833A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 疎水性マグネタイト粒子粉末
JP2010222154A (ja) * 2009-03-19 2010-10-07 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd マグネタイト粒子
CN101866121A (zh) * 2009-04-15 2010-10-20 佳能株式会社 磁性调色剂
JP2011020909A (ja) * 2009-07-21 2011-02-03 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 被覆マグネタイト粒子
JP2011020910A (ja) * 2009-07-21 2011-02-03 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 被覆マグネタイト粒子
JP2011246321A (ja) * 2010-05-28 2011-12-08 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 被覆マグネタイト粒子及びその製造方法
JP2012014167A (ja) * 2010-05-31 2012-01-19 Canon Inc 磁性トナー
JP2012018206A (ja) * 2010-07-06 2012-01-26 Canon Inc 磁性トナー
JP2012068623A (ja) * 2010-08-23 2012-04-05 Canon Inc トナー
KR101380438B1 (ko) 2007-03-14 2014-04-01 도다 고교 가부시끼가이샤 본드 자석용 페라이트 입자 분말, 본드 자석용 수지 조성물 및 이것으로 이루어지는 성형체
JP2016210629A (ja) * 2015-04-28 2016-12-15 戸田工業株式会社 疎水性磁性酸化鉄粒子粉末及びその製造方法
JP2017111282A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 正帯電性トナー及び正帯電性トナーの製造方法
CN115739574A (zh) * 2022-12-03 2023-03-07 西北工业大学 一种制备润湿梯度表面的方法、装置及磁性疏水性颗粒

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10239897A (ja) * 1996-12-26 1998-09-11 Canon Inc 静電潜像現像用磁性トナー、磁性トナー粒子の製造方法及び画像形成方法
JP2004021128A (ja) * 2002-06-19 2004-01-22 Canon Inc 磁性トナー、該トナーを用いた画像形成方法及びプロセスカートリッジ

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10239897A (ja) * 1996-12-26 1998-09-11 Canon Inc 静電潜像現像用磁性トナー、磁性トナー粒子の製造方法及び画像形成方法
JP2004021128A (ja) * 2002-06-19 2004-01-22 Canon Inc 磁性トナー、該トナーを用いた画像形成方法及びプロセスカートリッジ

Cited By (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006227377A (ja) * 2005-02-18 2006-08-31 Canon Inc 磁性トナー
US9249033B2 (en) * 2007-03-14 2016-02-02 Toda Kogyo Corporation Ferrite particles for bonded magnets, resin composition for bonded magnets, and molded product comprising the same
KR101380438B1 (ko) 2007-03-14 2014-04-01 도다 고교 가부시끼가이샤 본드 자석용 페라이트 입자 분말, 본드 자석용 수지 조성물 및 이것으로 이루어지는 성형체
JP2008282002A (ja) * 2007-04-09 2008-11-20 Toda Kogyo Corp 磁性トナー用疎水性磁性酸化鉄粒子粉末及びその製造方法
CN101125685B (zh) * 2007-09-14 2010-05-19 东华大学 亲油性四氧化三铁纳米颗粒的制备方法
JP2010100465A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Toda Kogyo Corp 表面処理された磁性酸化鉄粒子粉末及び該表面処理された磁性酸化鉄粒子粉末を用いた黒色塗料、ゴム・樹脂組成物
JP2010100464A (ja) * 2008-10-22 2010-05-06 Toda Kogyo Corp 表面処理された磁性酸化鉄粒子粉末及び該表面処理された磁性酸化鉄粒子粉末を用いた黒色塗料、ゴム・樹脂組成物
JP2010100483A (ja) * 2008-10-24 2010-05-06 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 被覆マグネタイト粒子及びその製造方法
JP2010120833A (ja) * 2008-11-21 2010-06-03 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 疎水性マグネタイト粒子粉末
JP2010222154A (ja) * 2009-03-19 2010-10-07 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd マグネタイト粒子
CN101866121B (zh) * 2009-04-15 2012-09-19 佳能株式会社 磁性调色剂
CN101866121A (zh) * 2009-04-15 2010-10-20 佳能株式会社 磁性调色剂
JP2011020910A (ja) * 2009-07-21 2011-02-03 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 被覆マグネタイト粒子
JP2011020909A (ja) * 2009-07-21 2011-02-03 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 被覆マグネタイト粒子
JP2011246321A (ja) * 2010-05-28 2011-12-08 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 被覆マグネタイト粒子及びその製造方法
JP2012014167A (ja) * 2010-05-31 2012-01-19 Canon Inc 磁性トナー
JP2012018206A (ja) * 2010-07-06 2012-01-26 Canon Inc 磁性トナー
JP2012068623A (ja) * 2010-08-23 2012-04-05 Canon Inc トナー
US9551947B2 (en) 2010-08-23 2017-01-24 Canon Kabushiki Kaisha Toner
JP2016210629A (ja) * 2015-04-28 2016-12-15 戸田工業株式会社 疎水性磁性酸化鉄粒子粉末及びその製造方法
JP2017111282A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 正帯電性トナー及び正帯電性トナーの製造方法
CN115739574A (zh) * 2022-12-03 2023-03-07 西北工业大学 一种制备润湿梯度表面的方法、装置及磁性疏水性颗粒

Also Published As

Publication number Publication date
JP4749733B2 (ja) 2011-08-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4749733B2 (ja) 疎水性磁性酸化鉄粒子
JP5422904B2 (ja) 磁性トナー用疎水性磁性酸化鉄粒子粉末及びその製造方法
EP0826635B1 (en) Magnetite particles and production process of the same
JP4026982B2 (ja) マグネタイト粒子及びその製造方法
JP2008230960A (ja) 黒色磁性酸化鉄粒子粉末
JPH05213620A (ja) マグネタイト粒子およびその製造方法
JP3551204B2 (ja) 黒色磁性酸化鉄粒子粉末
US5759435A (en) Magnetite particles and process for production thereof
US5733471A (en) Magnetite particles and process for production of the same
JP3473003B2 (ja) 黒色磁性酸化鉄粒子粉末
JP3427853B2 (ja) 粒状マグネタイト粒子粉末及びその製造方法
WO2020217982A1 (ja) コバルトフェライト粒子の製造方法とそれにより製造されたコバルトフェライト粒子
JP3544317B2 (ja) マグネタイト粒子およびその製造方法
JP4121273B2 (ja) 酸化鉄粒子
JP5826453B2 (ja) 黒色磁性酸化鉄粒子粉末
JP4183497B2 (ja) 黒色複合酸化物粒子及びその製造方法
JP4448687B2 (ja) 黒色酸化鉄粒子、その製造方法及びそれを用いた電子写真用トナー並びに該トナーを用いた画像形成方法
JPS6317222A (ja) 球形を呈したマグネタイト粒子粉末及びその製造法
JP7229814B2 (ja) 電子写真用顔料及びその製造方法
JPH10279313A (ja) マグネタイト粒子およびその製造方法
JP3437714B2 (ja) マグネタイト粒子及びその製造方法
JP3934852B2 (ja) 酸化鉄粒子
JP2006062940A (ja) マグネタイト粒子
JP2001312096A (ja) 磁性トナー用磁性粒子粉末
JP5773581B2 (ja) 被覆マグネタイト粒子の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100818

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100823

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101020

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20101124

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110218

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110218

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20110314

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110419

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110518

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 4749733

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140527

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250