JPH10279313A - マグネタイト粒子およびその製造方法 - Google Patents

マグネタイト粒子およびその製造方法

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JPH10279313A
JPH10279313A JP10036549A JP3654998A JPH10279313A JP H10279313 A JPH10279313 A JP H10279313A JP 10036549 A JP10036549 A JP 10036549A JP 3654998 A JP3654998 A JP 3654998A JP H10279313 A JPH10279313 A JP H10279313A
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silicon
silicon component
exposed
component
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JP10036549A
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Inventor
Masachika Hashiuchi
正親 橋内
Akira Koyama
昭 小山
Tadashi Yamanishi
正 山西
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Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining and Smelting Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 残留磁化が低く、かつ電気抵抗が高く、しか
も作業性、流動性に優れたマグネタイト粒子の製造方法
を提供する。 【解決手段】 (1)内部に無機ケイ素成分を含有し、
かつ表面に無機ケイ素成分が、ケイ素に換算して0.1
4〜2.0重量%の割合で露出しており、BETによる
マグネタイト粒子の比表面積(m2/g)が下記(1)
式で示され、マグネタイト粒子に対する前記表面に露出
したケイ素成分のケイ素に換算した存在量(重量%)を
Aとしたときに、B/A≧30の関係を満足することを
特徴とするケイ素化合物で処理したマグネタイト粒子。 BET(m2/g)=6/(粒径(μm)×5.2)+B (1) (2)主成分が第一鉄塩である溶液中にケイ素成分を添
加し、さらに鉄に対して1.0〜1.1当量のアルカリ
と混合した後、pHを7〜10に維持して酸化反応を行
ない、反応の途中で当初のアルカリに対して0.9〜
1.2当量となる不足の鉄を追加した後、引き続きpH
6〜10に維持して酸化反応を行なうことを特徴とする
マグネタイト粒子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はマグネタイト粒子お
よびその製造方法に関し、詳しくは粒子内部と表面の双
方に無機ケイ素成分を有し、とりわけ表面に露出したケ
イ素成分存在量(ケイ素に換算した量)を制御すること
により、電気抵抗、残留磁化および流動性の諸特性をバ
ランス良く向上させ、特に静電複写磁性トナー用材料
粉、塗料用黒色顔料粉の用途に主に用いられるマグネタ
イト粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、乾式電子複写機、プリンタ等の磁
性トナー用材料として、水溶液反応によるマグネタイト
粒子が広く利用されている。磁性トナーとしては各種の
一般的現像特性が要求されるが、近年、電子写真技術の
発達により、特にデジタル技術を用いた複写機、プリン
ターが急速に発達し、要求特性がより高度になってき
た。すなわち、従来の文字以外にもグラフィックや写真
等の出力も要求されており、特にプリンターの中にはイ
ンチ当り400ドット以上の能力のものも現われ、感光
体上の潜像はより精密になってきている。そのため、現
像での細線再現性の高さが強く要求されている。
【0003】第2に、静電気的な転写の際、画像濃度を
安定させるためにマグネタイト粒子自身の電気抵抗が高
いことが必要である。
【0004】これらの要求に対応出来るマグネタイト粒
子として、第1の問題点に対する改善として特開昭61
−155223号公報、特開昭62−278131号公
報にはケイ素成分を粒子粉末内部のみに含有したマグネ
タイト粒子がそれぞれ開示されている。これらの粒子で
は細線再現性が改善された画質が得られるものの未だ不
充分である。さらに、これらの提案によるマグネタイト
粒子は電気抵抗が低いという欠点は解消されていない。
【0005】また、これに加えて流動性が悪く、しかも
輸送時の振動等により粉体の充填密度が上がりすぎ、ト
ナー化時の作業性を著しく低下させる欠点がある。
【0006】第2の問題点に対する改善として特開昭5
4−139544号公報にはマグネタイト粒子表面にケ
イ素成分を被着させて電気抵抗を向上させることが提案
されている。しかし、この方法も電気抵抗の改善には不
充分であり、とりわけ残留磁化の改善が出来ないため、
最近の細線化へのニーズを満すことが出来ない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これら従来
技術の課題を解決すべくなされたもので、残留磁化が低
く、かつ電気抵抗が高く、しかも作業性、流動性に優れ
たマグネタイト粒子およびその製造方法を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明者等
は、上記目的を達成すべく、鋭意検討の結果、マグネタ
イト粒子の内部にケイ素成分を含有するのみならず、粒
子の表面にケイ素成分、とりわけ微細なケイ素成分を露
出させることによって、両者のケイ素成分の相乗効果に
よって、上記目的が達成し得ることを知見して本発明に
到達した。なお、ここでいうケイ素成分とは、ケイ素ま
たは酸化ケイ素を主成分とする無機化合物である。
【0009】すなわち、本発明のマグネタイト粒子は、
内部に無機ケイ素成分を含有し、かつ表面に無機ケイ素
成分が、ケイ素に換算して0.14〜2.0重量%の割
合で露出しており、BETによるマグネタイト粒子の比
表面積(m2/g)が下記(1)式で示され、マグネタ
イト粒子に対する前記表面に露出したケイ素成分のケイ
素に換算した存在量(重量%)をAとしたときに、B/
A≧30の関係を満足することを特徴とするケイ素化合
物で処理したマグネタイト粒子である。
【0010】このように、本発明のマグネタイト粒子
は、マグネタイト粒子の内部と表面の双方にケイ素成分
が存在することが必要である。マグネタイト粒子の内部
にケイ素成分が存在しても、表面にケイ素成分が露出し
ていない場合には、電気抵抗が低く、また流動性にも劣
る。また、マグネタイト粒子の表面にのみケイ素成分が
露出している場合には、残留磁化が劣るものとなる。
【0011】マグネタイト粒子に対する前記表面に露出
したケイ素成分(以下、表面露出ケイ素成分と略する)
の存在量はケイ素に換算して0.14〜2.0重量%が
好ましい(以下、ケイ素成分の存在量は、すべてケイ素
に換算した量である)。表面露出ケイ素成分の存在量が
0.14重量%未満では電気抵抗、残留磁化および流動
性に対する改善効果が小さい傾向にある。また、表面露
出ケイ素成分の存在量が2.0重量%を超えると、良好
な特性は得られるものの、水洗時に濾布への目詰まりを
生じる可能性があり、作業性に難を有する。すなわち、
マグネタイト粒子には合成時に副生するナトリウム、カ
リウム等のアルカリ塩除去のため水洗工程を必須とする
が、この時に表面露出ケイ素成分の存在量が多量である
と濾布への目詰まりを生じ、このことが作業性を低下さ
せる原因となる。また、表面露出ケイ素成分の存在量が
過剰の場合には、それだけケイ素の消費量が増加し、経
済性にも劣ることとなる。
【0012】ここでいう表面露出ケイ素成分の存在量
は、下記の分析方法によって得られた値である。
【0013】すなわち、試料0.900gを秤量し、1
NのNaOH溶液25ミリリットルを加える。液を撹拌
しながら45℃に加温し、粒子表面のケイ素を溶解す
る。
【0014】未溶解物を濾過した後、溶出液を純水で1
25ミリリットルに定量し、溶出液に含まれるケイ素を
プラズマ発光分析(ICP)で定量する。 表面露出ケイ素成分(重量%)={[溶出液に含まれる
ケイ素(g/l)×125÷1000]/0.900
(g)}×100 なお、総Si量は、試料を塩−フッ酸溶液に溶解し、プ
ラズマ発光分析(ICP)で定量する。
【0015】本発明のマグネタイト粒子は、上述のよう
にマグネタイト粒子の内部と表面の双方にケイ素成分が
存在することが必要である。このような本発明はマグネ
タイト粒子の表面に露出するケイ素成分と内部に存在す
るケイ素成分を区分する上記分析方法を本発明者等が見
出したことによって、初めて達成されたものである。
【0016】また、本発明のマグネタイト粒子は、BE
Tによるマグネタイト粒子の比表面積(m2/g)が下
記(1)式で示され、上記の表面露出ケイ素の存在量
(重量%)をAとしたときに、B/A≧30の関係を満
足することが、電気抵抗、残留磁化や流動性の点から望
ましい。 BET(m2/g)=6/(粒径(μm)×5.2)+B (1) 逆に、マグネタイト粒子がB/A<30の関係にあると
きには、電気抵抗、残留磁化および流動性が低下する。
【0017】従来、優れた分散性を有する粒子粉末は、
一般に粒径に対して小さな比表面積を有し、吸油量が低
いことが必要とされてきたが、本発明に係るマグネタイ
ト粒子は粒径に対して大きな比表面積を有しかつ吸油量
が高いものである。本発明のマグネタイト粒子にあって
は粉体表面にケイ素を有しているために樹脂と濡れ易
く、それが分散性の向上に寄与しているものと思われ
る。
【0018】さらに、本発明では、マグネタイト粒子に
対するケイ素成分の総量の含有量(C:ケイ素換算量)
と表面露出ケイ素の存在量(A)の割合(A/C)は、
0.05〜0.7、好ましくは0.1〜0.6の範囲に
あることが、特性の点から望ましい。
【0019】次に、本発明の好ましい製造方法を説明す
る。先ず、主成分が第1鉄塩である溶液中にケイ素成分
を添加する。ここに用いられる第1鉄塩としては硫酸第
1鉄が好ましく、またケイ素成分としてはケイ酸化合物
から調整されたケイ素コロイドを含む溶液が好ましい。
【0020】次に、第1鉄イオンに対して1.0〜1.
1当量のアルカリと混合して水酸化第1鉄を生成させ
る。
【0021】この水酸化第1鉄に、酸素含有ガス、望ま
しくは空気を吹き込み、60〜100℃、好ましくは8
0〜90℃で酸化反応を行ない、種晶を生成させる。こ
の酸化反応量の制御は反応中に未反応の水酸化第1鉄の
分析と通気、酸素含有ガス量を調整して行なう。この酸
化反応においては、pHを7〜10に維持することが肝
要である。
【0022】この酸化反応の途中で、種晶生成量が全酸
化量の1〜30%、好ましくは2〜10%となったとき
に、当初のアルカリに対して0.9〜1.2当量、好ま
しくは1.05〜1.15当量となる不足の鉄を追加す
る。ここで用いられる鉄としては、硫酸第1鉄等の第1
鉄塩溶液が望ましい。
【0023】さらに、上記と同様の条件でpH6〜1
0、好ましくは6〜9に維持しながら酸化反応を継続
し、粒子を生成させ、さらに常法により洗浄、濾過、乾
燥、粉砕し、マグネタイト粒子を得る。
【0024】本発明では、上述のように、酸化反応中の
pHを6〜10に調整することが好ましい。その理由
は、酸化反応時のpHを中性域より高くするとケイ素は
マグネタイト粒子の内部に取り込まれ、逆に低くした時
は内部に取り込まれにくく表面に析出することができる
からである。
【0025】本発明者等が酸化反応途中の粒子形状につ
いて観察した結果では、最初の反応で生成する種晶は不
定形だが後半の中性域、弱アルカリ域(pH6〜9)下
では、球状に変化していく。この球状のものが好ましく
用いられる。本発明によれば、マグネタイト粒子が球状
となっても表面にケイ素が存在しているため、吸油量、
BET比表面積共に高いものが得られる。なお、ここで
いう「球状」とは、最大径/最小径=1.0〜1.1の
ものである。
【0026】また、本発明においては、生成、水洗工程
後のマグネタイト粒子を乾燥時もしくは乾燥後、造粒処
理を行なうことにより、より流動性および作業性に優れ
たものとなる。
【0027】
【実施例】以下、実施例等により本発明を具体的に説明
する。
【0028】実施例1 Fe2+2.4モル/lを含む硫酸第1鉄水溶液57リッ
トルに、SiO2 品位28%のケイ酸ソーダ1005g
を取り、pH調整後添加した。
【0029】4.3NのNaOH水溶液65リットル
と、上記ケイ酸成分を含有する硫酸第1鉄水溶液を混合
し、温度80℃に維持しながら40リットル/分の量の
空気を吹き込み、30分間で種晶を生成させた。
【0030】次いで、上記種晶粒子を含む水酸化鉄スラ
リーに種晶生成時と同組成の硫酸第1鉄水溶液6.5リ
ットルを加え、温度80℃に維持しながら40リットル
/分の量の空気を吹き込み、酸化反応を進行させた。途
中pH低下が検知された時点から12.5NのNaOH
水溶液を加え、pH8〜10に維持しながら6時間で反
応を終了させた。生成粒子は常法により洗浄、濾過、乾
燥、粉砕した。
【0031】このようにして得られたマグネタイト粒子
の表面露出ケイ素成分の存在量(ケイ素換算)、粒径、
作業性、電気抵抗、残留磁化、帯電量、流動性、吸油量
等を測定し、結果を表1に示す。なお、表面露出ケイ素
成分の存在量の測定は前述の分析方法によって行ない、
また粒径、電気抵抗等は下記の方法によって行なった。
【0032】[測定方法] (1)粒径 透過電子顕微鏡写真(倍率30000倍)より写真上の
粒子径を計測し、その平均をもって粒径とした。
【0033】(2)作業性 水洗工程の濾布への目詰まりの有無で評価した。
【0034】(3)電気抵抗 試料10gをホルダーに入れ600kg/cm2 の圧力
を加えて25mmφの錠剤型に成型後、電極を取り付
け、150kg/cm2 の加圧状態で測定する。測定に
使用した試料の厚さおよび断面積と抵抗値から算出し
て、マグネタイト粒子の電気抵抗値を求めた。
【0035】(4)残留磁化(σr ) 東英工業製、振動試料型磁力計VSM−P7型を用いて
印加磁場10KOeで測定した。そして、σr が5〜6
emu/gの範囲を“中”とし、この範囲を越えるもの
を“高”、この範囲未満のものを“低”と表示した。
【0036】(5)流動性 ホソカワミクロン製、パウダーテスターを用いて安息角
および凝集度を測定し、安息角は40度以下を「小」、
41度以上を「大」と表示した。そして、安息角、凝集
度が小さいほど流動性の優れた粉体と判定した。
【0037】(6)帯電量 鉄粉キャリアを用いて、ブローオフ方式により求めた。
【0038】(7)吸油量 JIS K 5101によって測定した。
【0039】実施例2〜6および比較例1 ケイ酸ソーダの添加量、酸化成長反応時のpH、粒径を
変化させた以外は、実施例1と同様にしてマグネタイト
粒子を得た。
【0040】これらのマグネタイト粒子の性状、特性を
実施例1と同様に測定し、結果を表1に示す。
【0041】実施例7 実施例3と同様にして生成した粒子を洗浄後、造粒処理
を行ないマグネタイト粒子を得た。
【0042】このマグネタイト粒子の性状、特性を実施
例1と同様に測定し、結果を表1に示す。
【0043】実施例7 アルカリに炭酸ナトリウムを用いて粒子形状を擬六面体
とした以外は実施例3と同様にしてマグネタイト粒子を
得た。
【0044】このマグネタイト粒子の性状、特性を実施
例1と同様に測定し、結果を表1に示す。
【0045】比較例2 酸化成長反応時のpHを10〜12とした以外は実施例
1と同様にしてマグネタイト粒子を得た。このマグネタ
イト粒子の表面には、ケイ素成分が存在していなかっ
た。
【0046】この内部のみにケイ素成分を含有するマグ
ネタイト粒子500gを、100g/lのスラリーと
し、温度50℃に維持しながら撹拌を続けた。次いでS
iO2品位28%のケイ酸ソーダ2.7gを添加し30
分間撹拌後、1NのH2SO4を徐々に加え、1時間でp
H7に調整し表面にケイ素成分を被覆した。生成粒子は
常法により洗浄、濾過、乾燥、粉砕した。
【0047】このようにして得られたマグネタイト粒子
の性状、特性を実施例1と同様に測定し、結果を表1に
示す。
【0048】実施例9〜10 ケイ酸ソーダの添加量を変えた以外は、比較例2と同様
にしてマグネタイト粒子を得た。
【0049】これらのマグネタイト粒子の性状、特性を
実施例1と同様に測定し、結果を表1に示す。
【0050】比較例3 ケイ酸ソーダを全く添加しない以外は実施例3と同様に
してマグネタイト粒子を得た。
【0051】このマグネタイト粒子の性状、特性を実施
例1と同様に測定し、結果を表1に示す。
【0052】比較例4 酸化成長反応時のpHを10〜12とした以外は実施例
1と同様にしてマグネタイト粒子を得た。このマグネタ
イト粒子の表面には、ケイ素成分が存在していなかっ
た。
【0053】このマグネタイト粒子の性状、特性を実施
例1と同様に測定し、結果を表1に示す。
【0054】比較例5 比較例1で得られたマグネタイト粒子の表面に、比較例
2の被覆方法に準じてケイ素成分を被覆した。
【0055】このマグネタイト粒子の性状、特性を実施
例1と同様に測定し、結果を表1に示す。
【0056】比較例6 特開昭54−139544号公報に記載の方法に準じ
て、表面にケイ素成分を被覆したマグネタイト粒子を得
た。
【0057】このマグネタイト粒子の性状、特性を実施
例1と同様に測定し、結果を表1に示す。
【0058】比較例7 特開昭61−155223号公報に記載の方法に準じ
て、粒子粉末内部にのみケイ素成分を含有したマグネタ
イト粒子を得た。
【0059】このマグネタイト粒子の性状、特性を実施
例1と同様に測定し、結果を表1に示す。
【0060】
【表1】
【0061】表1の結果に示されるように、本発明の製
造方法によって得られた実施例1〜8のマグネタイト粒
子は、電気抵抗、残留磁化および流動性のいずれの特性
も良好である。但し、実施例4は表面露出ケイ素成分の
存在量がかなり多いため、作業性や経済性に幾分劣った
ものであった。
【0062】実施例9〜10はケイ素を含有するマグネ
タイト粒子の表面に、浸漬法によってケイ素成分を被覆
したものであるが、実施例1〜8に比較して電気抵抗、
残留磁化および流動性は劣るものの許容範囲にあった。
【0063】これに対して、ケイ素成分を全く含有しな
い比較例3のマグネタイト粒子や内部のみにケイ素成分
を含有する比較例4及び7のマグネタイト粒子、表面の
みにケイ素成分が露出している比較例5及び6のマグネ
タイト粒子は、いずれも電気抵抗が小さく、残留磁化が
大きい。また、比較例3〜4及び7は流動性にも劣った
ものであった。
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のマグネタ
イト粒子は、電気抵抗が高く、かつ残留磁化が低く、ま
た流動性が良好であることから、静電複写磁性トナー用
として好適である。
【0065】また、本発明の製造方法によって、良好な
特性を有する上記のマグネタイト粒子が工業的規模で量
産が可能である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に無機ケイ素成分を含有し、かつ表
    面に無機ケイ素成分が、ケイ素に換算して0.14〜
    2.0重量%の割合で露出しており、BETによるマグ
    ネタイト粒子の比表面積(m2/g)が下記(1)式で
    示され、マグネタイト粒子に対する前記表面に露出した
    ケイ素成分のケイ素に換算した存在量(重量%)をAと
    したときに、B/A≧30の関係を満足することを特徴
    とするケイ素化合物で処理したマグネタイト粒子。 BET(m2/g)=6/(粒径(μm)×5.2)+B (1)
  2. 【請求項2】 主成分が第一鉄塩である溶液中にケイ素
    成分を添加し、さらに鉄に対して1.0〜1.1当量の
    アルカリと混合した後、pHを7〜10に維持して酸化
    反応を行ない、反応の途中で当初のアルカリに対して
    0.9〜1.2当量となる不足の鉄を追加した後、引き
    続きpH6〜10に維持して酸化反応を行なうことを特
    徴とするマグネタイト粒子の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000351630A (ja) * 1999-04-30 2000-12-19 Bayer Ag マグネタイトの製造方法
JP2002128523A (ja) * 2000-10-17 2002-05-09 Rikogaku Shinkokai フェライト微粒子の製造方法
JP2011213548A (ja) * 2010-03-31 2011-10-27 Toda Kogyo Corp 黒色磁性酸化鉄粒子粉末及びその製造方法

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