JP2005183306A - プッシュスイッチの押しボタン構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 押しボタンの押下によってプッシュスイッチを操作する場合において、押しボタンの中心から外れた部分を押下した時に、案内柱が変形して押しボタンが水平に下降せずに傾いて下降して案内柱と案内孔との間での摩擦抵抗が大きくなりスムーズな操作が行なえないといった問題があった。
【解決手段】 固定体側に取付けられたプッシュスイッチ２２ｂの操作杆２２ｂ1 に、押しボタンを嵌合して押下することにより、前記プッシュスイッチのオン・オフを行なうようにしたプッシュスイッチの押しボタン構造であって、前記押しボタンの裏面に円柱状部２４ｂ1 と角柱状部２４ｂ2 からなる軸杆２４ｂを一対設け、前記固定体側に前記軸杆が嵌挿される円筒状部２１ｄ1 と角筒状部２１ｄ2 からなる軸受２１ｄを形成したプッシュスイッチの押しボタン構造である。
【選択図】 図５

Description

本発明は、例えば、車両用室内灯におけるランプの点滅を制御するためのプッシュスイッチであって、該プッシュスイッチの操作杆に取付けられる押しボタンの構造に関する。
従来におけるプッシュスイッチの操作杆に取付けられる押しボタンとしては、例えば、実開昭６３−４５９２３号公報に開示されているものがある。この出願はケースに取付けられたプッシュスイッチ（押ボタンスイッチ）の操作杆（押ボタン）に取付けられる押しボタン（操作ボタン）に円柱状の案内柱を、ケースの操作面に形成した円孔状の案内孔に挿入することで、押しボタンを押下した時にプッシュスイッチの操作杆が押下され、プッシュスイッチがオン・オフするという構造のものである。
実開昭６３−４５９２３号公報
ところで、従来例における円柱状の案内柱を円孔状の案内孔に挿入する構造にあっては、前記案内柱が細いと押しボタンの中心から外れた部分を押下した時に、案内柱が変形して押しボタンが水平に下降せずに傾いて下降して案内柱と案内孔との間での摩擦抵抗が大きくなりスムーズな操作が行なえない。そこで、案内柱の径を太くすると、合成樹脂の射出成形で構成されている押しボタンの案内柱が形成されている上面に大きなヒケと言われるへこみが発生し製品としての価値が低下するといった問題が発生した。
本発明は前記した問題点を解決せんとするもので、その目的とするところは、押しボタンの押下時に、該押しボタンの偏った位置で押下しても水平状態で下降すると共に、射出成形によるヒケが殆どなく製品としての価値の低下がないプッシュスイッチの押しボタン構造を提供せんとするものである。
本発明のプッシュスイッチの押しボタン構造は前記した目的を達成せんとするもので、請求項１の手段は、固定体側に取付けられたプッシュスイッチの操作杆に、押しボタンを嵌合して押下することにより、前記プッシュスイッチのオン・オフを行なうようにしたプッシュスイッチの押しボタン構造であって、前記押しボタンの裏面に円柱状部と角柱状部からなる軸杆を一対設け、前記固定体側に前記軸杆が嵌挿される円筒状部と角筒状部からなる軸受を形成したものである。
また、請求項２の手段は、固定体側に取付けられたプッシュスイッチの操作杆に、押しボタンを嵌合して押下することにより、前記プッシュスイッチのオン・オフを行なうようにしたプッシュスイッチの押しボタン構造であって、前記固定体側に円柱状部と角柱状部からなる軸杆を一対設け、前記押しボタンに前記軸杆が嵌挿される円筒状部と角筒状部からなる軸受を形成したものである。
また、請求項３の手段は、前記した請求項１または２において、前記角柱状部の先端を平坦面に形成して先端の面積を大きくすることで、押しボタンを片押し状態で押下しても押しボタンが傾くのを防止したことを特徴とする。
また、請求項４の手段は、前記した請求項１または２において、前記軸杆の前記角柱状部の先端が互いに対向するように、あるいは、同一方向に向くように、さらには、互いに反対方向に向くように形成したことを特徴とする。
本発明は前記したように、押しボタンの裏面に円柱状部と角柱状部からなる軸杆を一対設け、基体に前記軸杆が嵌挿される円筒状部と角筒状部からなる軸受を形成し、あるいは、基体に円柱状部と角柱状部からなる軸杆を一対設け、前記押しボタンに前記軸杆が嵌挿される円筒状部と角筒状部からなる軸受を形成したので、押しボタンを片押ししても押しボタンは長手方向に沿って斜めに押下することなく水平状態で下降し、また、軸杆の平面積が大きいのでヒケによるへこみの発生が小さくなって製品としての価値の低下がないものである。
また、角柱状部の先端とを平坦面に形成して先端の面積を大きくすることで、押しボタンを片押し状態で押下しても押しボタンが傾くのをより防止することができる。
本発明は、押しボタンの裏面に円柱状部と角柱状部からなる軸杆を一対設け、前記基体に前記軸杆が嵌挿される円筒状部と角筒状部からなる軸受を形成したものである。
以下、本発明に係るプッシュスイッチの押しボタン構造を車両用室内灯に応用した場合の実施例を図面と共に説明する。
図１は車両用室内灯の全体を示す斜視図にして、１は射出成形等によって形成したボックス状の基体にして、長手方向に沿って３つの部屋に分割されている。また、左右の部屋にはそれぞれランプおよびプッシュスイッチが収容されており、かつ、基体の中央側において片持ち状態でレンズ板１ａが揺動自在に軸支されている。
そして、前記レンズ板１ａの軸支点とは反対側のレンズ板自体を押すことで前記プッシュスイッチがオン状態となって前記ランプが点灯し、かつ、再度、レンズ板１ａを押してプッシュスイッチを操作すると消灯する構造となっている。このような構造の車両用室内灯は公知であり、例えば、本発明の出願人が出願した特開平１１−１６１９４４号に開示されている。また、基体１の背面側には前記ランプとプッシュスイッチをバッテリー等の電源に接続するための図示しないバスバーが取付けられている。
２は前記した基体１の中央の部屋に収容される操作ボックスにして、図２に示す構造になっている。操作ボックス２は前面板２１と、該前面板２１内にネジ止め等の手段で取付けられる印刷配線基板２２と、前記前面板２１に背面から爪２３ａを前面板２１の孔２１ａに係合することで一体化される背面板２３とから構成されている。
また、前面板２１には後述する発光ダイオード２２ａよりの光を透過するための２つの透光窓２１ｂが形成され、かつ、該透光窓２１ｂを囲むように前面板２１の裏面側に遮光突条２１ｃが形成されている（図７を参照）。
さらに、後述する発光ダイオード２２ａの点滅を制御するための押しボタン２４の軸杆２４ｂが摺動自在に嵌挿される一対の軸受２１ｄと印刷配線基板２２に半田付けされたプッシュスイッチ２２ｂの操作杆２２ｂ1 が外部に向かって突出する孔２１ｅが形成された凹部２１ｆが形成されている。
印刷配線基板２２には、一対の発光ダイオード２２ａと、該発光ダイオード２２ａの点滅を制御するためのプッシュスイッチ２２ｂが半田付けによって取付けられ、また、印刷配線基板２２の裏面には、該印刷配線基板２２の導電パターンから導出されたコネクター端子２２ｃが挿入されたコネクターボックス２２ｄが形成され、該コネクターボックス２２ｄは前記したバスバーと接続されるようになっている。
２４は前記プッシュスイッチ２２ｂの操作杆２２ｂ1 に、裏面中央に形成された係合部２４ａが嵌合固定される押しボタンにして、該係合部２４ａを挟んで軸杆２４ｂが起立されている。この軸杆２４ｂは、円柱状部２４ｂ1 と、該円柱状部２４ｂ1 から横方向に向かって延長された角柱状部２４ｂ2 とから構成されており（図４参照）、一方、軸受２１ｄも前記軸杆２４ｂが嵌挿される円筒状孔２１ｄ1 と角筒状孔２１ｄ2 とが連結されたものである（図２参照）。
このように構成した円柱状部２４ｂ1 と角柱状部２４ｂ2 とからなる軸杆２４ｂは、押しボタン２４の裏面の長手方向に沿って形成されているので、押しボタン２４を押下するときに、該押しボタン２４の端部で押下しても軸杆２４ｂは、押下方向に対して長手方向となり、かつ、前記角柱状部２４ｂ2 の先端が平坦面に形成されて端面の面積が大きくなっていることから、角筒状部２１ｄ2 の内壁面とが面接触となって接触抵抗が大きくなり、従って、押しボタン２４が水平面に対して傾くことがなくなり、プッシュスイッチ２２ｂの押下を確実、かつ、スムーズに行なうことが可能となる。
前記した動作説明において、角柱状部２４ｂ2 の先端を円弧状に形成した場合には、該角柱状部２４ｂ2 の円弧状の部分と角筒状部２１ｄ2 の角孔との接触が先端部において線接触となって接触面積が小さくなるので、押しボタン２４を押下したときに該押しボタン２４は水平面に対して傾き易くなるので、本発明のように角柱状部２４ｂ2 の先端を平坦面にすることが望ましい。
また、押しボタン２４は一般的に合成樹脂の射出成形によって製造されるが、射出金型から押しボタン２４を取り外して冷却した時に樹脂は収縮するため、該収縮時に軸杆２４ｂの押しボタン表面部分にヒケと呼ばれる凹みが発生するが、従来のような円柱状の軸杆（本発明の軸杆と同一面積であるとする）の場合には、押しボタンの一部分で軸杆が形成されているため、軸杆の部分の厚みによって冷却時に押しボタンの表面にヒケが発生するが、本発明にあっては軸杆２４ｂを押しボタン２４の長手方向に対して横長に形成して押しボタン平面に対して一部分で厚みが集中しないようにしたので、前記ヒケは発生し難いものとなり、商品としての見てくれが良く、従って、製品としての価値の低下を防止することができる。
なお、前記した実施例にあっては、軸杆２４ｂの角軸状部２４ｂ2 が互いに反対方向に向くように形成したが、角柱状部の先端が互いに対向するように、あるいは、同一方向に向くように形成してもよく、また、軸杆２４ｂを前面板２１側に形成し、軸受２１ｄを押しボタン２４側に形成してもよい。また、前記した実施例にあっては、プッシュスイッチ２２ｂを印刷配線基板２２に取付け、軸受２１ｄを前面板２１に形成したものについて説明したが、プッシュスイッチ２２ｂおよび軸受２１ｄは前面板２１等の固定体側に取付けあるいは形成したものであってもよい。
前記した印刷配線基板２２に半田付けされる発光ダイオード２２ａは、半田付けする前に印刷配線基板２２にホルダー２５を固定した後に、発光ダイオード２２ａを該ホルダー２５内に挿入して発光ダイオード２２ａのリード線２２ａ1 を印刷配線基板２２にスルーホールに差し込んで半田付けする構造となっている。
前記ホルダー２５は樹脂によって角筒状に形成され、下部の対角線上には印刷配線基板２２に形成された孔に位置決めされる脚２５ａが形成されており、内部にはリード線２２ａ1 を挿通するための孔が形成された発光ダイオード２２ａの下面を支持するための支持台部２５ｂが形成され、さらに、該支持台部２５ｂより上方の各壁面には発光ダイオード２２ａのガタを防止するための突条２５ｃが形成されている。また、突条２５ｃの上端はテーパー状の斜面２５ｃ1 が形成されており、ホルダー２５内に発光ダイオード２２ａを挿入するときにスムーズにホルダー２５内に入り込むようになっている。
そして、ホルダー２５の上端開口部は前記した前面板２１の裏面に形成された遮光突条２１ｃ内に臨むように配置されている。従って、発光ダイオード２２ａに通電され点灯すると、発光ダイオード２２ａより放射される光は前面板２１に形成された透光窓２１ｂに向かって照射されるので、該透光窓２１ｂよりの光によって車室内に設置されたカップホルダー等をスポット照明する。
また、発光ダイオード２２ａよりの光は広がりを持って放射されるが、発光ダイオード２２ａはホルダー２５内に収容されているので、該ホルダー２５の開口部より外側に放射されることはなく、また、ホルダー２５の開口部は前記遮光突条２１ｃ内に臨んでいるので、ホルダー２５の開口部から漏れた発光ダイオード２２ａよりの光は遮光突条２１ｃによって遮られ室内灯自体から外部に光が漏れることはない。
本発明の実施例では車両用照明灯の場合について説明したが、プッシュスイッチの制御を押しボタンの押下によって行なう機器の全てに応用することができることは当然のことである。
本発明のプッシュスイッチの押しボタン構造を車両用照明灯に応用した場合の車両用照明灯の一部分解した斜視図である。 同上の組立状態の正面図である。 図１における操作ボックスの分解斜視図である。 押しボタンの裏面図である。 押しボタンの軸杆を前面板の軸受に嵌挿した状態の断面図である。 発光ダイオードを印刷配線基板に固定した状態の平面図である。 発光ダイオードを印刷配線基板に半田付けした状態の断面図である。
符号の説明
１ 基体
２ 操作ボックス
２１ 前面板
２１ｄ 軸受
２２ 印刷配線基板
２２ｂ プッシュスイッチ
２４ 押しボタン
２４ｂ 軸杆
２４ｂ1 円柱状部
２４ｂ2 角柱状部

Claims (4)

  1. 固定体側に取付けられたプッシュスイッチの操作杆に、押しボタンを嵌合して押下することにより、前記プッシュスイッチのオン・オフを行なうようにしたプッシュスイッチの押しボタン構造であって、前記押しボタンの裏面に円柱状部と角柱状部からなる軸杆を一対設け、前記固定体側に前記軸杆が嵌挿される円筒状部と角筒状部からなる軸受を形成したことを特徴とするプッシュスイッチの押しボタン。
  2. 固定体側に取付けられたプッシュスイッチの操作杆に、押しボタンを嵌合して押下することにより、前記プッシュスイッチのオン・オフを行なうようにしたプッシュスイッチの押しボタン構造であって、前記固定体側に円柱状部と角柱状部からなる軸杆を一対設け、前記押しボタンに前記軸杆が嵌挿される円筒状部と角筒状部からなる軸受を形成したことを特徴とするプッシュスイッチの押しボタン。
  3. 前記角柱状部の先端を平坦面に形成して先端の面積を大きくすることで、押しボタンを片押し状態で押下しても押しボタンが傾くのを防止したことを特徴とする請求項１および２に記載のプッシュスイッチの押しボタン。
  4. 前記軸杆の前記角柱状部の先端が互いに対向するように、あるいは、同一方向に向くように、さらには、互いに反対方向に向くように形成されていることを特徴とする請求項１および２に記載のプッシュスイッチの押しボタン。
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