JP2005150915A - 弾性境界波デバイス及びその製造方法 - Google Patents

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    • H03H3/08Apparatus or processes specially adapted for the manufacture of impedance networks, resonating circuits, resonators for the manufacture of electromechanical resonators or networks for the manufacture of resonators or networks using surface acoustic waves

Abstract

【課題】 接合面の貼り合わせ強度が均一で且つ基板に反りの無い弾性境界波デバイス及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 圧電性基板である第1の基板2と、第1の基板2の主面上に形成されたIDT3と、このIDT3を覆い且つ平滑な表面4を持つ第1の誘電体膜5と、シリコン(Si)系基板である第2の基板6と、第2の基板6の主面に形成された第2の誘電体膜7とを有し、誘電体膜5の平滑な表面4と誘電体膜7の表面とが貼り合わされた構成を有する。
【選択図】 図5

Description

本発明は、本発明は、弾性境界波デバイス及びその製造方法に関し、例えばTVや携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)等におけるフィルタ素子や発振子に用いることができる弾性境界波デバイス及びその製造方法に関する。
従来から、弾性波を応用したデバイスの1つとして弾性表面波デバイス(SAWデバイス:Surface Acoustic Wave Device)が良く知られている。このSAWデバイスは例えば45MHz〜2GHzの周波数帯における無線信号を処理する装置における各種回路、例えば送信バンドパスフィルタ、受信バンドパスフィルタ、局発フィルタ、アンテナ共用器、IFフィルタ、FM変調器等に用いられる。
このSAWデバイスは固体表面と真空または気体の境界面、すなわち固体の表面を伝搬する弾性波を利用するため、伝搬媒体である圧電性の基板表面を自由表面とする必要がある。従って、SAWデバイスを例えば半導体のパッケージに使用されるようなプラスチックモールドでチップを覆うことはできない。このため、SAWデバイスを自由表面とするための中空部をパッケージ内部に設ける必要がある。しかしながら、パッケージ内部に自由表面を設けた構造にすると、デバイスが比較的高価かつ大型になるという問題がある。
これに対し、近年固体と固体の境界面を伝搬する弾性波を利用した境界波デバイスの検討が進んでいる(例えば以下に示す非特許文献1及び特許文献1参照)。境界波デバイスとは接触する2つの固体の境界を伝搬する弾性波を利用する弾性波デバイスである。境界波デバイスでは利用する弾性波が2つの基板の境界付近を伝搬するため、SAWデバイスと異なり圧電性の基板表面を自由表面としなければならないという制約がない。このため境界波デバイスはSAWデバイスと同等機能を有しつつ、小型化が容易でかつパッケージのコストダウンが容易であるという利点を有する。
非特許文献1及び特許文献1に開示された弾性境界波デバイスの構造を図面と共に説明する。図1は、弾性境界波デバイス900の構成を示す分解斜視図である。また、図2は図1におけるA−A’断面図である。図1及び図2に示すように、弾性境界波デバイス900は、圧電性基板である第1の基板902と、第1の基板902上に形成された櫛歯型電極(InterDigital Transducer:以下、IDTという)903と、シリコン(Si)系基板である第2の基板906とを有し、第1の基板902と第2の基板906とが中間層である誘電体膜905を介して貼り合わされた構成を有する。誘電体膜905はIDT903を覆い且つ平滑な表面904を有するように形成されており、この平滑な表面904に第2の基板906が貼り合わせられている。
図1において、第1の基板902にはLiNbO3の圧電性基板材料が適用されている。また、第2の基板906にはシリコン基板が適用されている。これら基板の位相速度温度係数TCVはいずれも負である。そこで非特許文献1では、位相速度温度係数TCVが正であるSiO2膜を誘電体膜905に用いている。LiNbO3基板とシリコン基板との接合面にこれら基板と位相速度温度係数TCVの正負が逆のSiO2膜を設けた構成では、高い弾性的結合係数を持つこと、且つゼロ温度特性を持つ境界波が存在することが非特許文献1には示されている。
また、特許文献1には、上記した弾性境界波デバイス900を製造するための製造プロセスも提案されている。以下、弾性境界波デバイス900の製造プロセスを図3及び図4と共に説明する。
本製造プロセスでは、図3(a)に示すように、先ず第1の基板902の第1の主面(これを上面とする)上にアルミニウム(Al)膜などの金属膜903aを形成する。これには例えばスパッタ法などが用いられる。次に、図3(b)に示すように、エッチングにより金属膜903aを加工し、IDT903及びこれと接続された配線パターンや端子パターン(以下、これらを金属パターンという)を形成する。次に、図3(c)に示すように、第1の基板902における金属パターンが形成された面にSiO2膜などの誘電体膜5aを形成する。これには例えばスパッタ法などが用いられる。その後、図3(d)に示すように、誘電体膜5aの表面を研磨することで、平滑な表面904を持つ誘電体膜905を形成する。
次に、図4に示すように、接合面となる平滑な表面904と第2の基板906下面とをそれぞれ表面処理することで、これらを水酸化する。この水酸化には例えばアンモニア水を用いることができる。次に、水酸化された平滑な表面904と第2の基板906の下面とを接触させ、これを約300℃で1〜2時間程度加熱する。これにより、それぞれの接合面に形成されたOH基同士が結合し、H2Oが遊離するため、異種基板である誘電体膜905と第2の基板906とを直接接合することができる。
国際公開第98/51011号パンフレット 山下ら:’Si/SiO2/LiNbO3構造を伝搬する高圧電性境界波(Highly Piezoelectric Boundary Waves in Si/SiO2/LiNbO3 Structure)’、日本学術振興弾性波素子技術第150委員会第53回研究資料 (H9.7.11) pp19-24
上述したように、ゼロ温度特性を持つ弾性境界波デバイスを作製するには、1GHz程度の比較的高い周波数であっても2.4μm程度の比較的厚い誘電体層を形成する必要がある。しかしながら、このような誘電体層を例えばスパッタ法を用いて形成した場合、一般に誘電体層の内部応力により第1の基板902が大きく反ってしまう場合がある。このため、第2の基板906との接合面における張り合わせ強度を均一に保つことができないという問題が発生する。
また、第1の基板と第2の基板との貼り合わせを行う際、誘電体層を形成した第1の基板902と第2の基板906との両方の表面を水酸化処理した後、約300℃で1〜2時間程度加熱する必要がある。しかしながら、このような加熱処理を用いて張り合わせた基板材料を室温まで冷却した場合、第1の基板902と第2の基板906との熱膨張係数の差により、張り合わせた基板材料に反りが生じてしまうという問題が発生する。更に、このように反りがある基板材料に対して電極などを取り出すための基板加工を行うと、光露光などの工程において均一な露光が困難となるという問題が発生する。
そこで本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、接合面の貼り合わせ強度が均一で且つ基板に反りの無い弾性境界波デバイス及びその製造方法を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するために、本発明は、請求項1記載のように、弾性波を励振するための櫛歯型電極が主面上に形成された圧電性の第1の基板と、前記櫛歯型電極を覆い且つ表面が平滑な第1の誘電体膜と、主面上に第2の誘電体膜が形成された第2の基板とを有し、前記第1の誘電体膜の平滑な前記表面と前記第2の誘電体膜とが貼り合わせられた構成を有する。第1の基板と第2の基板との間に介在させる誘電体膜を2つに分割し、一方を第1の基板に形成し、他方を第2の基板に形成したことで、それぞれの誘電体膜の厚みを抑えることが可能となる。これにより、誘電体膜を形成する際に生じる内部応力を抑圧することができる。すなわち、第1の基板及び第2の基板に発生する反りをそれぞれ低減することができる。この結果、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせた際の基板間の貼り合わせ強度を均一に保つことができる。
また、他の本発明は、請求項2記載のように、弾性波を励振するための櫛歯型電極が主面上に形成された圧電性の第1の基板と、前記櫛歯型電極を覆う誘電体膜と、前記誘電体膜を覆い且つ表面が平滑な薄膜と、第2の基板とを有し、前記薄膜と前記第2の基板とが貼り合わせられた構成を有する。この構成において例えば薄膜と第2の基板とをシリコン系の材料で形成した場合、表面活性化処理などの方法を用いて両者を常温下で接合することが可能となるため、第1の基板と第2の基板との接合時に発生する基板の反りを大幅に抑圧することが可能となる。この結果、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせた際の基板間の貼り合わせ強度を均一に保つことができる。
また、上記の誘電体膜は、例えば請求項3記載のように、前記薄膜が形成された面が平滑な面であってもよい。
また、上記の弾性境界波デバイスは、請求項4記載のように、前記第2の基板がシリコン系の材料を用いて形成され、前記第1の誘電体膜及び前記第2の誘電体膜が、前記第1又は第2の基板の位相速度温度特性と正負が異なる位相速度温度特性を有するシリコン系の材料を用いて形成されていることが好ましい。シリコン系の材料を用いて作製された第2の基板を用いることで、十分な効率で弾性波を励振することができる。ここで、例えば第1及び第2の基板の位相速度温度特性が同じ正負である場合、弾性境界波デバイスの温度依存性が発生する。そこで、上記のように、この位相速度温度特性と正負が異なる位相速度温度特性を有する材料よりなる誘電体膜を第1の基板及び第2の基板の間に介在させることで、各基板の温度依存性を解消することが可能となる。結果として、温度変化に対する位相速度変化を小さくすることができる。
また、上記した弾性境界波デバイスは、請求項5記載のように、前記第2の基板及び前記薄膜がシリコン系の材料を用いて形成され、前記誘電体膜が、前記第1又は第2の基板の位相速度温度特性と正負が異なる位相速度温度特性を有するSiO2を用いて形成されていることが好ましい。上述したように、シリコン系の材料を用いて作製された第2の基板を用いることで、十分な効率で弾性波を励振することができる。また、第1及び第2の基板の位相速度温度特性が同じ正負である場合、この位相速度温度特性と正負が異なる位相速度温度特性を有する材料よりなる誘電体膜を第1の基板及び第2の基板の間に介在させることで、温度変化に対する位相速度変化を小さくすることができる。
また、上記した弾性境界波デバイスは、例えば請求項6記載のように、前記第1の誘電体膜と前記第2の誘電体膜とのそれぞれの膜厚が等しくてもよい。第1の誘電体膜を形成する際に第1の基板との間で発生する内部応力は、第1の誘電体膜の厚さに依存して増加する。従って、第1の誘電体膜の形成時に発生する基板の反りを最小限に抑えるためには、第1の誘電体膜の厚さを可能な限り最小とすることが好ましい。これは、第2の誘電体膜及び第2の基板に関しても同様である。但し、基板に反りが発生する要因には、誘電体膜と基板との線膨張係数α11及び位相速度温度係数TCVの差や、誘電体膜成膜時の方法及び条件などもある。従って、第1及び第2の誘電体膜の厚さは、第1の誘電体膜と第1の基板との線膨張係数α11及び位相速度温度係数TCVの差並びに第1の誘電体膜成膜時の方法及び条件と、第2の誘電体膜と第2の基板との線膨張係数α11及び位相速度温度係数TCVの差並びに第2の誘電体膜成膜時の方法及び条件とを考慮して、決定されることが好ましい。ここで、例えばそれぞれの差に違いが余りない場合、第1及び第2の誘電体膜の膜厚は同一なる。
また、他の本発明は、請求項7記載のように、弾性波を励振するための櫛歯型電極が第1の基板及び第2の基板に挟まれた構成を有する弾性境界波デバイスの製造方法であって、前記第1の基板の主面に櫛歯型電極を形成する第1の工程と、前記櫛歯型電極を覆うように前記第1の基板の前記主面に第1の誘電体膜を形成する第2の工程と、前記第1の誘電体膜の表面を平滑化する第3の工程と、前記第2の基板の表面に第2の誘電体膜を形成する第4の工程と、前記第1の誘電体膜と前記第2の誘電体膜とを貼り合わせる第5の工程とを有して構成される。第1の基板と第2の基板との間に介在させる誘電体膜を、それぞれの基板に分けて成膜することで、各誘電体膜の厚さを抑えることが可能となる。これにより、誘電体膜を形成する際に生じる内部応力を抑圧することができる。すなわち、第1の基板及び第2の基板に発生する反りをそれぞれ低減することができる。この結果、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせた際の基板間の貼り合わせ強度が均一に保たれた弾性境界波デバイスを作製できる。
また、他の本発明は、請求項8記載のように、弾性波を励振するための櫛歯型電極が第1の基板及び第2の基板に挟まれた構成を有する弾性境界波デバイスの製造方法であって、前記第1の基板の主面に櫛歯型電極を形成する第1の工程と、前記櫛歯型電極を覆うように前記第1の基板の前記主面に誘電体膜を形成する第2の工程と、前記誘電体膜の表面を平滑化する第3の工程と、前記誘電体膜の平滑化された前記表面に薄膜を形成する第4の工程と、前記薄膜と前記第2の基板とを貼り合わせる第5の工程とを有して構成される。この構成において例えば薄膜と第2の基板とをシリコン系の材料で形成した場合、第5の工程において表面活性化処理などの方法を用いて両者を常温下で接合することが可能となる。このため、第1の基板と第2の基板との接合時に発生する基板の反りを大幅に抑圧することが可能となる。この結果、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせた際の基板間の貼り合わせ強度が均一に保たれた弾性境界波デバイスを作製できる。
また、他の本発明は、請求項9記載のように、弾性波を励振するための櫛歯型電極が第1の基板及び第2の基板に挟まれた構成を有する弾性境界波デバイスの製造方法であって、前記第1の基板の主面に櫛歯型電極を形成する第1の工程と、前記櫛歯型電極を覆うように前記第1の基板の前記主面に誘電体膜を形成する第2の工程と、前記誘電体膜の表面に薄膜を形成する第3の工程と、前記薄膜の表面を平滑化する第4の工程と、前記薄膜と前記第2の基板とを貼り合わせる第5の工程とを有して構成される。この構成において例えば薄膜と第2の基板とをシリコン系の材料で形成した場合、請求項8と同様に、第5の工程において表面活性化処理などの方法を用いて両者を常温下で接合することが可能となる。このため、第1の基板と第2の基板との接合時に発生する基板の反りを大幅に抑圧することが可能となる。この結果、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせた際の基板間の貼り合わせ強度が均一に保たれた弾性境界波デバイスを作製できる。
また、上記した第5の工程は、例えば請求項10記載のように、貼り合わせるそれぞれの面を水酸化処理する工程と、当該面を対接させた状態で加熱する工程とを含んで構成されてもよい。過酸化アンモニア水などによる水酸化処理を用いた貼り合わせ方法は、安価で且つ容易である。このため、製造コストをコストダウンすることができる。また、例えば請求項9記載の製造方法では、上述のように、各誘電体膜の厚さが抑えられているため、加熱する工程を経ても、基板に発生する反りを押させることができる。この結果、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせた際の基板間の貼り合わせ強度が均一に保たれた弾性境界波デバイスを作製できる。
また、上記した第5の工程は、例えば請求項11記載のように、貼り合わせるそれぞれの面を活性化させる工程と、当該面を対接させた状態で加圧する工程とを含んで構成されてもよい。例えば薄膜と第2の基板とをシリコン系の材料で形成した場合、表面活性化処理などの方法を用いて両者を常温下で接合することが可能となるため、第1の基板と第2の基板との接合時に発生する基板の反りを大幅に抑圧することが可能となる。この結果、第1の基板と第2の基板とを貼り合わせた際の基板間の貼り合わせ強度が均一に保たれた弾性境界波デバイスを作製できる。
また、上記した第3の工程は、例えば請求項12記載のように、化学機械研磨を用いて前記表面を平滑化するように構成されてもよい。
また、上記した第4の工程は、例えば請求項13記載のように、化学機械研磨を用いて前記表面を平滑化するように構成されてもよい。
本発明によれば、接合面の貼り合わせ強度が均一で且つ基板に反りの無い弾性境界波デバイス及びその製造方法を実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面と共に詳細に説明する。
まず、本発明による実施例1について図面を用いて詳細に説明する。図5は本実施例による弾性境界波デバイス1の構成を示す分解斜視図である。また、図5におけるB−B’断面図を図6に示す。尚、以下では、1GHz帯の高周波信号を処理する目的で使用される弾性境界波デバイスを想定して説明する。
図5及び図6に示すように、弾性境界波デバイス1は、圧電性基板である第1の基板2と、第1の基板2の主面上に形成された櫛歯型電極(IDT)3と、このIDT3を覆い且つ平滑な表面4を持つ第1の誘電体膜5と、シリコン(Si)系基板である第2の基板6と、第2の基板6の主面に形成された第2の誘電体膜7とを有し、誘電体膜5の平滑な表面4と誘電体膜7の表面とが貼り合わされた構成を有する。すなわち本実施例では、誘電体同士を貼り合わせた構成を有する。尚、誘電体膜7の表面も平滑な表面である。
第1の基板2としては、例えばニオブ酸リチウム(LiNbO3)基板を用いることができる。但し、これに限定されず、例えばタンタル酸リチウム(LiTaO3)基板や、このほか水晶等の圧電性基板を用いることも可能である。
第2の基板6としては、上記したようにシリコン系基板を用いることができる。シリコン系基板には、シリコン基板やアモルファスシリコン基板やポリシリコン基板などが存在する。また、シリコン系基板に限らず、圧電性基板である第1の基板2との境界付近に十分な大きさの境界波を発生させ得る基板材料であれば如何なるものも適用することが可能である。本実施例では、第2の基板6をシリコン基板とした場合を例に挙げて説明する。但し、後述するように、IDT3と第2の基板6との間には誘電体膜5,7が介在する。このため、IDT3からの直流的な電流の漏れは、誘電体膜5,7により低減されている。従って、本実施例では、純粋でないシリコン基板を用いることも可能である。すなわち、一般的な半導体集積回路に通常用いられているように、n−型若しくはp−型の比抵抗を意図的に下げるための不純物がドープされたシリコン基板も用いることができる。尚、ここでの純粋とは完全な意味でなく、意図しない微小な不純物が混入している場合も含む。
IDT3の電極材料には、例えばアルミニウム(Al)を用いることができる。また、この他にも、銅(Cu)やチタン(Ti)やタリウム(Ta)等を用いることも可能である。更に、アルミニウム(Al)や銅(Cu)やチタン(Ti)やタリウム(Ta)等の合金を用いることも可能である。また、IDT3は単層構造であっても多層構造であってもよい。すなわち、IDT3は上記した電極材料を複数積層して形成してもよい。
第1の基板2上に形成されたIDT3には、例えば励振用のものと受信用のものとがそれぞれ1つ以上含まれる。また、境界波の伝搬方向においてIDT3を挟み込む位置に反射電極を形成してもよい。更に、少なくとも境界波の伝搬方向において各電極を挟み込む位置に吸音材を形成してもよい。
誘電体膜5,7は、それぞれ第1の基板2と第2の基板6との間に介在する中間層である。当該誘電体膜5,7は両者の接合性を考慮して同一の誘電体材料で形成されることが好ましい。この誘電体材料としては、例えば酸化シリコン(例えば二酸化シリコン(SiO2))などのシリコン系の誘電体材料を適用することが可能である。
本実施例では、誘電体膜5が形成された第1の基板2と、誘電体膜7が形成された第2の基板6とが、各誘電体膜の表面(基板と反対側の面)が隙間無く均一に密着するように貼り合わせられる。このため、上述したように、境界面(=接合面)を形成する誘電体膜5の表面が平滑化されている。すなわち、誘電体膜5が平滑な表面4を有する。同様に、誘電体膜7も平滑な表面を有する。
尚、本実施例のように、第1の基板2及び第2の基板6に、位相速度温度特性の正負が等しい材料を適用した場合、具体的にはLiNbO3基板とSi基板とを適用した場合、弾性境界波デバイス1の温度依存性が発生する。これは両基板の温度特性が打ち消しあわないためである。そこで、本実施例では、これらの間に介在させる誘電体膜5,7を、第1の基板2及び第2の基板6の位相速度温度特性と正負が逆の位相速度温度特性を有する材料を用いて形成する。これにより、第1の基板2及び第2の基板6における温度依存性を解消し、温度変化に対して安定して動作することが可能な弾性表面波デバイス1を作製することができる。
また、より好ましくは、誘電体膜5,7それぞれの膜厚を合わせた厚さを、伝搬する境界波の波長λの0.6倍程度とする。例えば第1の基板2をLiNbO3基板とし、第2の基板6をSi基板とし、これら基板の間に介在させる誘電体膜5,7をSiO2膜とした場合、誘電体膜5及び7の合計した膜厚を0.6λ程度とすることで、高い弾性的結合係数とゼロ温度特性とを実現することができる。この膜厚は、境界波デバイスの動作周波数を1GHzとした場合に2.4μmとなり、動作周波数を200MHzとした場合に12μmとなる。尚、Siの線膨張係数α11は3.35[ppm/℃]であり位相速度温度係数TCVは−17.0[ppm/℃]である。LiNbO3の線膨張係数α11は15.4[ppm/℃]であり位相速度温度係数TCVは−80〜−50[ppm/℃]である。但し、これらは境界波の伝搬方向Xに関する値である。一方、SiO2の線膨張係数α11は0.55[ppm/℃]であり位相速度温度係数TCVは119.5[ppm/℃]である。
但し、誘電体膜5及び7の合計した膜厚は0.6λに限らず、第1の基板2及び第2の基板6の基板材料や結晶方位等に依存して種々変形される。すなわち、第1の基板2及び第2の基板6の基板材料及び結晶方位に依存して、合計した膜厚の最適値が異なる。従って、この合計した膜厚は、弾性境界波デバイス1の周波数温度特性がゼロ温度特性を示すような値に適宜選択される必要がある。尚、一応の目安としては、例えば0.5λから1λまでの範囲を例示することができる。
次に、本実施例による弾性境界波デバイス1の製造方法を図面と共に説明する。図7及び図8は、弾性境界波デバイス1の製造方法を示すプロセス図である。
本製造プロセスでは、図7(a)に示すように、先ず第1の基板2の主面上に所定の厚さのアルミニウム(Al)膜3aを形成する。ここで所定の厚さはIDT3の高さ(厚さともいう)に相当する。この所定の厚さは、例えば0.05λ〜0.15λ(≒0.2〜0.6μm)とすることができる。また、アルミニウム膜3aの形成には、例えば蒸着法やスパッタ法等を用いることができる。
次に、図7(b)に示すように、アルミニウム膜3a上に所定パターンのレジスト3bを形成した状態でエッチングを行う。これにより、IDT3が作製される。尚、所定パターンとは、アルミニウム膜3aをIDT3及びこれと接続された配線パターンや端子パターンなど(以下、これらを金属パターンという)の形状に加工するためのパターンである。レジスト3bはIDT3を作製後、除去される。また、図7(b)ではエッチングを用いたが、この他にも、例えばリフトオフ法などを用いることができる。リフトオフ法を用いた場合、上記した所定パターンとは反対のパターンを有するレジストを第1の基板2の主面上に形成し、この上からアルミニウム膜を形成後、レジストを除去することで余分なアルミニウム膜を除去する。これにより、IDT3が形成される。尚、以上までの工程が、第1の基板2の主面にIDT3を含む金属パターンを形成するための工程である。
このようにIDT3を形成後、第1の基板2の上記主面、すなわちIDT3が形成された面には、図7(c)に示すように、SiO2膜5aが形成される。これには例えばスパッタ法等を用いることができる。この際、SiO2膜5aの膜厚は、IDT3の厚さ以上の厚さ、例えば0.06λ〜0.3λ(≒0.24〜1.2μm)とする。
また、上記の工程で形成したSiO2膜5aは表面に凹凸を有する。これは、形成した面にIDT3による凹凸が存在するためである。そこで、本製造方法では、図7(d)に示すように、SiO2膜5a表面を研磨し、これを平滑化する。すなわち、平滑な表面4を持つ誘電体膜5を形成する。この研磨には、例えばCMPなどのような化学機械研磨を用いることができる。この際、誘電体膜5の膜厚は下限をIDT3の厚さとする。また、その上限を第1の基板2及び第2の基板6間に介在させる誘電体膜(5,7)の合計した厚さとする。尚、誘電体膜5の膜厚とは、第1の基板2から当該誘電体膜5表面までを指す。この範囲は、例えば0.04λ〜0.28λ(≒0.16〜1.1μm)となる。また、誘電体膜5の表面にIDT3の上面を露出させること、すなわち誘電体膜5の表面とIDT3の上面とを面一とすることも可能であるが、誘電体膜7表面との接合強度を考慮して、IDT3の上面を露出させない方が好ましい。すなわち、誘電体膜5がIDT3を覆う構成とすることが好ましい。
一方、第2の基板6の主面上には、図8(a)に示すように、所定の厚さの誘電体膜7を形成する。これには例えばスパッタ法を用いることができる。また、この他にも、例えば第2の基板6表面を熱酸化させる方法を用いることができる。形成する誘電体膜7の厚さは、誘電体膜5の厚さと合計した厚さが所望する厚さとなるように制御される。例えば誘電体膜7の厚さを0.2λ〜0.6(≒0.8〜2.4μm)とすることができる。
尚、以上のように形成した誘電体膜7の表面は平滑である。これは、第2の基板6の表面が平滑なためである。一方、上記したように、誘電体膜5の表面も平滑である。従って、誘電体膜7の平滑な表面と誘電体膜5の平滑な表面4とを合わせた場合、両者は隙間無く均一に接触することができる。
このように誘電体膜5が形成された第1の基板2と誘電体膜7が形成された第2の基板6とを作製すると、図8(b)に示すように、誘電体膜5の平滑な表面4と誘電体膜7の平滑な表面とを向かい合わせた状態で両者を貼り合わせる。例えば誘電体膜5及び7の表面、すなわち双方の接合面を過酸化アンモニア水を用いて水酸化処理し、その後、これらを対接させた状態で約300℃に1〜2時間程度加熱する。この熱処理により、それぞれの平滑な表面に形成されたOH基が結合し、H2Oが遊離する。これにより、誘電体膜5及び7を直接的に接合することができる。すなわち、第1の基板2と第2の基板6とを貼り合わせることができる。尚、熱処理時、加熱温度を100℃以下とすると、OH基同士の結合が生じない場合がある。また、1000℃以下とすると、誘電体膜5,7や第1又は第2の基板2,6やIDT3などの要素部材に熱的な影響が生じ、弾性境界波デバイスとしての性能に悪影響を及ぼす可能性がある。また、第1の基板2と第2の基板6との線膨張係数の差により反りが生じることを抑えるためにも、加熱温度を可能な限り低温とすることが好ましい。従って、熱処理時の加熱温度は例えば100℃〜1000℃とするとよい。尚、過酸化アンモニア水などによる水酸化処理を用いた貼り合わせ方法は、安価で且つ容易であるため、製造コストをコストダウンすることができる。
以上のような構成を経ることで、本実施例による弾性境界波デバイス1を作製することが可能となる。
また、以上の構成において、誘電体膜5の膜厚と誘電体膜7の膜厚とを同一にすることが好ましい場合がある。換言すれば、誘電体膜5の膜厚と誘電体膜7の膜厚とをそれぞれ、第1の基板2と第2の基板6との間に介在させる中間層の厚さの半分とすることが好ましい場合がある。これについて以下に説明する。
誘電体膜5を形成する際に第1の基板2との間で発生する内部応力は、誘電体膜5の厚さに依存して増加する。従って、誘電体膜5の形成時に発生する基板の反りを最小限に抑えるためには、誘電体膜5の厚さを可能な限り最小とすることが好ましい。これは、誘電体膜7及び第2の基板6に関しても同様である。但し、基板に反りが発生する要因には、誘電体膜と基板との線膨張係数α11及び位相速度温度係数TCVの差や、誘電体膜成膜時の方法及び条件などもある。従って、誘電体膜5及び誘電体膜7の厚さは、誘電体膜5と第1の基板2との線膨張係数α11及び位相速度温度係数TCVの差並びに誘電体膜5成膜時の方法及び条件と、誘電体膜7と第2の基板6との線膨張係数α11及び位相速度温度係数TCVの差並びに誘電体膜7成膜時の方法及び条件とを考慮して、所望する合計の厚さから分配されることが好ましい。尚、所望する合計の厚さとは、ゼロ温度特性を実現するための中間層の厚さである。例えば、それぞれの差に違いが余りない場合、誘電体膜5及び7の膜厚は同一とすることが好ましい。但し、それぞれの差に大きな違いがある場合、誘電体膜5の膜厚と誘電体膜7の膜厚とは大きく異なることもあり得る。
また、上記では、誘電体膜5,7の表面に水酸化処理を施し、これらを熱処理して貼り合わせる方法を例に挙げたが、本発明はこれに限定されず、種々の貼り合わせ方法を取ることができる。例えば誘電体膜5及び7の表面に活性化処理を施し、この面を対接させた状態で加圧する方法でも、両者を貼り合わせることが可能である。尚、活性化処理には、例えば接合面にアルゴン(Ar)原子を照射する方法を用いることが可能であるが、この他にも酸素イオンなどのプラズマを照射する方法を用いることができる。
このように表面活性化処理を用いて誘電体膜5及び7を貼り合わせる方法では、加熱などの処理を必要としないため、基板の反りや接合面の剥離などの発生を大幅に抑圧できると共に、要素部材が熱的に影響されることを防止できる。また、上記のように原子やイオン等を照射することで、活性化処理と同時に接合面の浄化処理も行うことができる。更に、両者の貼り合わせは真空中で行うことが好ましい。これにより、接合面に再度不純物が付着することなどを防止できる。
以上のように、第1の基板2と第2の基板6との間に介在させる誘電体膜を2つに分割し、一方を第1の基板に形成し、他方を第2の基板に形成したことで、本実施例によれば、それぞれの誘電体膜5,7の厚みを抑えることが可能となる。これにより、誘電体膜5,7を形成する際に生じる内部応力を抑圧することができる。すなわち、第1の基板2及び第2の基板6に発生する反りをそれぞれ低減することができる。この結果、第1の基板2と第2の基板6とを貼り合わせた際の基板間の貼り合わせ強度を均一に保つことができる。
次に、本発明の実施例2について図面を用いて詳細に説明する。尚、以下の説明において、実施例1と同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、特記しない構成に関しては実施例1と同様である。
図9は本実施例による弾性境界波デバイス10の構成を示す分解斜視図である。また、図9におけるC−C’断面図を図10に示す。尚、以下では、1GHz帯の高周波信号を処理する目的で使用される弾性境界波デバイスを想定して説明する。
図9及び図10に示すように、弾性境界波デバイス10は、圧電性基板である第1の基板2と、第1の基板2の主面上に形成されたIDT3と、このIDT3を覆い且つ平滑な表面4を持つ誘電体膜15と、誘電体膜15の表面上に形成されたシリコン系の薄膜16と、シリコン(Si)系基板である第2の基板6とを有し、シリコン系の薄膜16の表面と第2の基板6の表面とが貼り合わされた構成を有する。すなわち本実施例では、シリコン系の材料同士を貼り合わせた構成を有する。尚、薄膜16及び第2の基板6の表面は共に平滑な表面である。
上記構成において、第1の基板2,IDT3及び第2の基板6は実施例1と同様である。但し、第2の基板6の厚さは、薄膜16の厚さも考慮した厚さに制御される。
誘電体膜15は、第1の基板2と第2の基板6との間に介在する中間層である。すなわち誘電体層15は、実施例1における誘電体層5及び7を貼り合わたものに相当する。従って、誘電体層15は、例えば酸化シリコン(例えばSiO2)などのシリコン系の誘電体材料を用いて形成することができる。また、その厚さは、実施例1で述べたように、例えば0.6λとすることができる。
誘電体膜15の表面は、この上に平滑な表面を有する薄膜16を容易に形成するために平滑化されている。すなわち、誘電体膜15は平滑な表面4を有する。
薄膜16は、第2の基板6と同様の材料を用いて形成される。その厚さの下限は、理論的にシリコン系基板である第2の基板6と貼り合わせる際に接合面においてシリコン同士が向かい合うことができる程度の膜厚となる。また、上限は少なくとも均一な膜厚が維持できる程度の膜厚となる。これは、例えば0.1μmとすることができる。尚、誘電体膜15の表面が平滑であるため、均一な膜厚を有する薄膜16の表面も平滑である。
次に、本実施例による弾性境界波デバイス10の製造方法を図面と共に説明する。図11は、弾性境界波デバイス10の製造方法を示すプロセス図である。尚、実施例1における製造方法と同一のプロセスについては、これを引用して説明する。
本製造プロセスでは、図7(a)及び(b)で示した工程を用いて第1の基板2の主面上にIDT3を含む金属パターンを形成後、第1の基板2の主面、すなわちIDT3が形成された面に、図11(a)に示すように、SiO2膜15aが形成される。これには例えばスパッタ法等を用いることができる。この際、SiO2膜15aの膜厚は、IDT3の厚さ以上の厚さであって、最終的に第1の基板2及び第2の基板6間に介在させる誘電体膜15の厚さ以上とする。これは、例えば0.5λ〜0.7λ(≒2.0〜2.8μm)とすることができる。尚、誘電体膜15の膜厚とは、第1の基板2から当該誘電体膜15表面までを指す。
また、上記の工程で形成したSiO2膜15aは表面に凹凸を有する。これは、形成した面にIDT3による凹凸が存在するためである。そこで、本製造方法では、図11(b)に示すように、SiO2膜15a表面を研磨し、これを平滑化する。すなわち、平滑な表面4を持つ誘電体膜15を形成する。この研磨には、例えばCMPなどのような化学機械研磨を用いることができる。この際、誘電体膜15の膜厚も所望する厚さに調整する。尚、所望する厚さとは、ゼロ温度特性を実現するための厚さであり、例えば0.6λである。
このように平滑な表面4を有する誘電体膜15を形成すると、図11(c)に示すように、この平滑な表面4上に膜厚が0.1μm程度の薄膜16を形成する。これには例えばスパッタ法を用いることができる。また、この他にも、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などの方法を用いることもできる。
尚、以上のように形成した薄膜16の表面は平滑である。これは、誘電体膜15の表面が平滑なためである。一方、第2の基板6の表面も平滑である。従って、薄膜16の平滑な表面と第2の基板6の平滑な表面とを合わせた場合、両者は隙間無く均一に接触することができる。
その後、図11(d)に示すように、薄膜16の表面と第2の基板6の表面とに活性化処理を施し、この面を対接させた状態で両基板を加圧する。これにより、第2の基板6と薄膜16とを貼り合わせることができ、本実施例による弾性境界波デバイス10を作製することができる。尚、活性化処理には、例えば接合面にアルゴン(Ar)原子を照射する方法を用いることが可能であるが、この他にも酸素イオンなどのプラズマを照射する方法を用いることができる。
このように表面活性化処理を用いてシリコン系の薄膜16とシリコン系の第2の基板6とを貼り合わせる方法では、加熱などの処理を必要としないため、基板の反りや接合面の剥離などの発生を大幅に抑圧できると共に、要素部材が熱的に影響されることを防止できる。また、上記のように原子やイオン等を照射することで、活性化処理と同時に接合面の浄化処理も行うことができる。更に、両者の貼り合わせは真空中で行うことが好ましい。これにより、接合面に再度不純物が付着することなどを防止できる。
更にまた、上記のような表面活性化処理を用いて室温下で2種の基板を貼り合わせた場合、SiO2同士よりもSi同士を貼り合わせた方がより強固な接合強度を得られる。従って、本実施例のようにシリコン系の薄膜16とシリコン系の第2の基板6とを貼り合わせる場合、水酸化処理を用いた貼り合わせ方法でなく、表面活性化処理を用いた貼り合わせ方法を用いることが好ましい。これにより、貼り合わせ後に生じる基板の反りを大幅に抑圧することが可能となる。
以上のように構成することで、本実施例によれば、常温で第1の基板2と第2の基板6とを貼り合わせることが可能となるため、第1の基板2及び第2の基板6を張り合わせたときに発生する熱膨張差を要因とした基板のそりを大幅に抑圧することが可能となる。
次に、本発明の実施例3について図面を用いて詳細に説明する。尚、以下の説明において、実施例1又は実施例2と同様の構成については、同一の符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、特記しない構成に関しては実施例1又は実施例2と同様である。
図9は、本実施例による弾性境界波デバイス20の分解斜視図も示している。また、図9におけるD−D’断面図を図12に示す。尚、以下では、1GHz帯の高周波信号を処理する目的で使用される弾性境界波デバイスを想定して説明する。
図9及び図12に示すように、弾性境界波デバイス20は、圧電性基板である第1の基板2と、第1の基板2の主面上に形成されたIDT3と、このIDT3を覆う誘電体膜25と、誘電体膜15aの表面上に形成され且つ平滑な表面4を持つシリコン系の薄膜26と、シリコン(Si)系基板である第2の基板6とを有し、シリコン系の薄膜26の表面と第2の基板6の表面とが貼り合わされた構成を有する。すなわち本実施例では、シリコン系の材料同士を貼り合わせた構成を有する。尚、第2の基板6の表面も平滑な表面である。
上記構成において、第1の基板2,IDT3及び第2の基板6は実施例1と同様である。但し、第2の基板6の厚さは、薄膜26の厚さも考慮した厚さに制御される。尚、薄膜26の厚さとは、誘電体膜25表面の凸部上端から薄膜26表面までを指す。
誘電体膜25は、第1の基板2と第2の基板6との間に介在する中間層であり、実施例2における製造方法の過程(図11(a)参照)で形成されたSiO2膜15aである。すなわち、本実施例では表面が研磨されていない誘電体膜25を用いている。また、その厚さは、実施例1で述べたように、例えば0.6λとすることができる。尚、誘電体膜25の厚さとは、表面の窪み底部から第1の基板2表面までを指す。
上記のような誘電体膜25を研磨する場合、これの膜厚を制御することは困難な工程となる。そこで本実施例では、上述したように、誘電体膜25の表面に形成したシリコン系の薄膜26を研磨することで、これに平滑な表面4を持たせる。
薄膜26は、第2の基板6と同様の材料を用いて形成される。その厚さの下限は、理論的にシリコン系基板である第2の基板6と貼り合わせる際に接合面においてシリコン同士が向かい合うことができる程度の膜厚となる。例えば薄膜26の厚さを0.1μmとすることができる。
次に、本実施例による弾性境界波デバイス20の製造方法を図面と共に説明する。図13は、弾性境界波デバイス20の製造方法を示すプロセス図である。尚、実施例1又は実施例2における製造方法と同一のプロセスについては、これを引用して説明する。
本製造プロセスでは、図7(a)及び(b)で示した工程、及び図11(a)で示した工程を用いて、第1の基板2の主面上にIDT3を含む金属パターン及び誘電体膜25(SiO2膜15a)を形成後、誘電体膜25表面に、図13(a)に示すように、シリコン系の薄膜26aが形成される。これには例えばスパッタ法等を用いることができる。この際、薄膜26aの膜厚は誘電体膜25表面の凹凸以上のとする。これは、例えば0.3〜1μmとすることができる。また、この他にも、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などの方法を用いて薄膜26aを形成してもよい。
また、上記の工程で形成した薄膜26aは表面に凹凸を有する。これは、形成した誘電体膜25の表面に凹凸が存在するためである。そこで、本製造方法では、図13(b)に示すように、薄膜26a表面を研磨し、これを平滑化する。すなわち、平滑な表面4を持つ薄膜26を形成する。この研磨には、例えばCMPなどのような化学機械研磨を用いることができる。この際、薄膜26の膜厚を所望する厚さ、例えば0.1μm程度に調整する。
尚、以第2の基板6の表面も平滑である。従って、薄膜16の平滑な表面と第2の基板6の平滑な表面とを合わせた場合、両者は隙間無く均一に接触することができる。
その後、図13(c)に示すように、薄膜26の表面と第2の基板6の表面とに活性化処理を施し、この面を対接させた状態で両基板を加圧する。これにより、第2の基板6と薄膜26とを貼り合わせることができ、本実施例による弾性境界波デバイス20を作製することができる。尚、この際の工程は、実施例2(特に図11(d)参照))と同様であるため、詳細な説明を省略する。
以上のように構成することで、本実施例によれば、実施例2による効果と共に、研磨時の工程を容易化することが可能となる。
尚、上記実施例1から実施例3は本発明を実施するための例にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、これらの実施例を種々変形することは本発明の範囲内であり、更に本発明の範囲内において、他の様々な実施例が可能であることは上記記載から自明である。
従来技術による弾性境界波デバイス900の構成を示す分解斜視図である。 図1におけるA−A’断面図である。 従来技術による弾性境界波デバイス900の製造プロセスを示す図である(1)。 従来技術による弾性境界波デバイス900の製造プロセスを示す図である(2)。 本発明の実施例1による弾性境界波デバイス1の構成を示す分解斜視図である。 図5におけるB−B’断面図である。 本発明の実施例1による弾性境界波デバイス1の製造プロセスを示す図である(1)。 本発明の実施例1による弾性境界波デバイス1の製造プロセスを示す図である(2)。 本発明の実施例2(3)による弾性境界波デバイス10(20)の構成を示す分解斜視図である。 図9におけるC−C’断面図である。 本発明の実施例2による弾性境界波デバイス10の製造プロセスを示す図である。 図9におけるD−D’断面図である。 本発明の実施例3による弾性境界波デバイス20の製造プロセスを示す図である。
符号の説明
1、10、20 弾性境界波デバイス
2 第1の基板
3 IDT
3a アルミニウム膜
3b レジスト
4 平滑な表面
5、7、15、25 誘電体膜
5a、15a SiO2
6 第2の基板
16、26、26a 薄膜

Claims (13)

  1. 弾性波を励振するための櫛歯型電極が主面上に形成された圧電性の第1の基板と、
    前記櫛歯型電極を覆い且つ表面が平滑な第1の誘電体膜と、
    主面上に第2の誘電体膜が形成された第2の基板とを有し、
    前記第1の誘電体膜の平滑な前記表面と前記第2の誘電体膜とが貼り合わせられていることを特徴とする弾性境界波デバイス。
  2. 弾性波を励振するための櫛歯型電極が主面上に形成された圧電性の第1の基板と、
    前記櫛歯型電極を覆う誘電体膜と、
    前記誘電体膜を覆い且つ表面が平滑な薄膜と、
    第2の基板とを有し、
    前記薄膜と前記第2の基板とが貼り合わせられていることを特徴とする弾性境界波デバイス。
  3. 前記誘電体膜は前記薄膜が形成された面が平滑な面であることを特徴とする請求項2記載の弾性境界波デバイス。
  4. 前記第2の基板はシリコン系の材料を用いて形成され、
    前記第1の誘電体膜及び前記第2の誘電体膜は、前記第1又は第2の基板の位相速度温度特性と正負が異なる位相速度温度特性を有するSiO2を用いて形成されていることを特徴とする請求項1記載の弾性境界波デバイス。
  5. 前記第2の基板及び前記薄膜はシリコン系の材料を用いて形成され、
    前記誘電体膜は、前記第1又は第2の基板の位相速度温度特性と正負が異なる位相速度温度特性を有するシリコン系の材料を用いて形成されていることを特徴とする請求項2記載の弾性境界波デバイス。
  6. 前記第1の誘電体膜と前記第2の誘電体膜とのそれぞれの膜厚が等しいことを特徴とする請求項1記載の弾性境界波デバイス。
  7. 弾性波を励振するための櫛歯型電極が第1の基板及び第2の基板に挟まれた構成を有する弾性境界波デバイスの製造方法であって、
    前記第1の基板の主面に櫛歯型電極を形成する第1の工程と、
    前記櫛歯型電極を覆うように前記第1の基板の前記主面に第1の誘電体膜を形成する第2の工程と、
    前記第1の誘電体膜の表面を平滑化する第3の工程と、
    前記第2の基板の表面に第2の誘電体膜を形成する第4の工程と、
    前記第1の誘電体膜と前記第2の誘電体膜とを貼り合わせる第5の工程と
    を有することを特徴とする弾性境界波デバイスの製造方法。
  8. 弾性波を励振するための櫛歯型電極が第1の基板及び第2の基板に挟まれた構成を有する弾性境界波デバイスの製造方法であって、
    前記第1の基板の主面に櫛歯型電極を形成する第1の工程と、
    前記櫛歯型電極を覆うように前記第1の基板の前記主面に誘電体膜を形成する第2の工程と、
    前記誘電体膜の表面を平滑化する第3の工程と、
    前記誘電体膜の平滑化された前記表面に薄膜を形成する第4の工程と、
    前記薄膜と前記第2の基板とを貼り合わせる第5の工程と
    を有することを特徴とする弾性境界波デバイスの製造方法。
  9. 弾性波を励振するための櫛歯型電極が第1の基板及び第2の基板に挟まれた構成を有する弾性境界波デバイスの製造方法であって、
    前記第1の基板の主面に櫛歯型電極を形成する第1の工程と、
    前記櫛歯型電極を覆うように前記第1の基板の前記主面に誘電体膜を形成する第2の工程と、
    前記誘電体膜の表面に薄膜を形成する第3の工程と、
    前記薄膜の表面を平滑化する第4の工程と、
    前記薄膜と前記第2の基板とを貼り合わせる第5の工程と
    を有することを特徴とする弾性境界波デバイスの製造方法。
  10. 前記第5の工程は、貼り合わせるそれぞれの面を水酸化処理する工程と、当該面を対接させた状態で加熱する工程とを含むことを特徴とする請求項7から9の何れか1項に記載の弾性境界波デバイスの製造方法。
  11. 前記第5の工程は、貼り合わせるそれぞれの面を活性化させる工程と、当該面を対接させた状態で加圧する工程とを含むことを特徴とする請求項7から9の何れか1項に記載の弾性境界波デバイスの製造方法。
  12. 前記第3の工程は、化学機械研磨を用いて前記表面を平滑化することを特徴とする請求項7又は8記載の弾性境界波デバイスの製造方法。
  13. 前記第4の工程は、化学機械研磨を用いて前記表面を平滑化することを特徴とする請求項9記載の弾性境界波デバイスの製造方法。
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