JP2005084475A - 光学フィルタおよびこれを用いたディスプレイ - Google Patents

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雄二 中津川
Isao Inoue
功 井上
Atsuro Tsuzuki
淳朗 續木
Takayuki Shibata
隆之 柴田
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Abstract

【課題】電磁波遮蔽性及び透明性や視感透過率に優れ、且つ高温・加湿下でも近赤外線の遮蔽性能が安定し、可視領域に特定の吸収が現れず着色や変色して見える等の問題のない光学フィルタを提供する。
【解決手段】反射防止層1と、透明導電メッシュ層4と、その両層を貼り合わせるための透明粘着層2と、該透明導電メッシュ層4と該透明粘着層2との間に透明化機能層3とが積層された光学フィルタである。該透明導電メッシュ層4は透明基材上の接着剤層上に金属メッシュが形成されたものであり、前記反射防止層1、透明導電メッシュ層4、透明粘着層2、透明機能化層3の何れか1層以上に近赤外線吸収色素及び/又はネオン光吸収色素が含まれており、近赤外線吸収色素及び/又は、ネオン光吸収色素が含まれている層に用いられるバインダ樹脂の水酸基価が10以下、および/または、酸価が10以下であり、光学フィルタ全体のヘイズが3%以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、近赤外線遮蔽性を備えた光学フィルタに関するものである。また、本発明はそのような光学フィルタを備えたディスプレイ、特にプラズマディスプレイに関するものである。
電気的、もしくは電子的な装置が発生した電磁波は、他の装置に悪影響を与えたり、また、人体や動物に対して影響を与えることがあると言われている。一例として、プラズマディスプレイ(以降、PDPと略記することがある。)からは、30MHz〜130MHzの周波数の電磁波が発生するため、周囲にあるコンピュータ、もしくはコンピュータ利用機器に影響を与えることがあり、発生する電磁波をできるだけ外部に洩らさないことが望まれている。
PDPはまた、放電ガスにネオンとキセノンの混合ガスを用いているため、波長800nm〜1100nmの近赤外線を放出し、この近赤外線は、近赤外線を利用した各種機器、例えば、家庭電気製品のリモートコントローラや、パソコンやコードレス電話等の近赤外線を利用した通信機器の誤動作を引き起こす恐れがあるとされている。また、こプラズマディスプレイはその構造上、近赤外線や色調に影響を与えるネオン光が放出されるため、これも遮蔽する必要がある。このため、既に各種フィルタが開発されており、例えば特開2000−59083号公報には電磁波遮蔽と近赤外線カット、色補正の各層を積層したフィルタが開示されている。
電磁波遮蔽に関して、ディスプレイ画面の表面を導電性の高い導電で覆う必要がある。この方法として透明導電層が用いられるが、この透明導電層の種類は、導電性メッシュと透明導電性薄膜の2つに大別される。そのうち導電性メッシュには、アースした金属メッシュ、合成繊維または金属繊維のメッシュに金属被覆したもの、または、金属膜を形成後に格子パターン状にエッチング処理したエッチング膜等が用いられるが、これらの導電性メッシュは、導電性が高く電磁波シールド性能に優れるが、メッシュ形状であるため、金属面における光の乱反射が生じ易く、透明性(ヘイズ)が悪い傾向がある。
一方、近赤外線のカットに関しては、従来、近赤外線吸収色素を用いて作製された近赤外線吸収フィルタを用いることが知られている。しかしながら、近赤外線吸収色素は、吸収剤を含有する層の樹脂によっては湿度、熱、光といった環境による劣化を受けやすく、色素を用いた近赤外線吸収フィルタは経時とともに近赤外線カット能の低下、フィルタの透過色の変化等の光学特性の変化を生じたり、色素が析出傾向にある。
特開2000−59083号公報 特開2000−81510号公報
本発明は、金属メッシュを使用した電磁波遮蔽性の光学フィルタであるにもかかわらず、透明性(ヘイズ)や、視感透過率に優れた光学フィルタを提供し、且つ、高温下や加湿下で近赤外線の遮蔽性能が経時的に低下することを防止し、且つ、可視領域に特定の吸収が現れたり、着色もしくは変色して見える等の問題を解消した光学フィルタを提供することを課題とする。
さらに本発明は、上記の課題が解消された光学フィルタに対してさらに種々の機能が付加された光学フィルタを提供することも課題とする。さらに本発明は、前記光学フィルタが適用されたディスプレイ、特にプラズマディスプレイを提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために検討を重ねた結果、次の構成を採用した光学フィルタが、ヘイズ3%以下の透明性及び視感透過率に優れ、且つ、高温下や加湿下で近赤外線吸収色素が含まれた層の色素の光学的性質が安定することを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明の光学フィルタは、(1)反射防止層と、(2)透明導電メッシュ層と、(3)該反射防止層と該透明導電メッシュ層を貼り合わせるための透明粘着層と、(4)該透明導電メッシュ層と該透明粘着層との間にヘイズおよび透明性を向上させるための透明化機能層とが、積層された光学フィルタであって、(5)該透明導電メッシュ層は、透明基材上に形成された接着剤層上に金属メッシュが形成されたものであり、(6)前記反射防止層、透明導電メッシュ層、透明粘着層、透明機能化層の何れか1層以上に近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素が含まれており、(7)近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素が含まれている層に用いられるバインダ樹脂の水酸基価が10以下、および/または、酸価が10以下であり、(8)光学フィルタ全体のヘイズが3%以下であることを特徴とする。
前記本発明の光学フィルタにおいて、近赤外線吸収層に含まれる近赤外線吸収色素は、次の一般式(1)で表される色素を使用することが好ましい。
(式中、Rはメチル基、エチル基、プロピル基及びブチルから選ばれたアルキル基、Xは1価陰イオン又は2価陰イオン、nは、Xが1価陰イオンである場合1であり、2価陰イオンである場合1/2である。)
前記一般式(1)において、Xが、一価のビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオンであることが特に好ましい。
光学フィルタが適用されるディスプレイに対して耐衝撃性を付与する目的で、耐衝撃性に優れた光学フィルタを得るために、本発明の光学フィルタの片面もしくは両面に耐衝撃層が積層されていることが好ましい。
防汚性に優れた光学フィルタを得るために、本発明の光学フィルタの片面もしくは両面に防汚層が積層されていることが好ましい。
適用面への貼り付けを容易とするために、本発明の光学フィルタの片面もしくは両面に粘着剤層が積層されていることが好ましい。
また、本発明は、前記した各光学フィルタがディスプレイの観察側に配置されていることを特徴とするディスプレイである。
請求項1の発明によれば、本発明の光学フィルタを構成する、反射防止層、透明導電メッシュ層、透明粘着層、透明化機能層のうち少なくとも1層以上に、近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素が含まれており、且つ、これらの色素が含有されている層(色素含有層)に含まれるバインダー樹脂として、水酸基価が10以下のものを用いたので、色素含有層に含まれる近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素が、透明樹脂バインダ中に存在する水酸基と反応することを防止でき、高温高湿度下でも経時的に安定な近赤外線吸収機能を有し、長期にわたって安定な性能を発現する光学フィルタを提供することができるる。
また、請求項1の発明においては、色素含有層を構成する透明バインダ樹脂として、酸価が10以下のものを用いたので、近赤外線吸収層中の近赤外線吸収色素が、透明バインダ樹脂中に存在する酸と反応することを防止でき、高温高湿度下でも経時的に安定な近赤外線吸収機能を有し、長期にわたって安定な性能を発現する光学フィルタを提供することができる。
したがって、請求項1の光学フィルタは、光学フィルタ全体のヘイズを3%以下に達成することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加え、本発明の光学フィルタにおいて、色素含有層に含まれる近赤外線吸収色素を、前記一般式(1)で表される色素を使用するので、光線透過率が高い色素含有層とすることができる。
請求項3の発明によれば、請求項1および2の発明の効果に加え、色素の耐久性が向上する為、湿度、熱、光などによる色素の劣化や析出によって引き起こされるヘイズの上昇を抑制することができる。
請求項4の発明によれば、請求項1〜3の何れかの発明の効果に加え、耐衝撃層が積層されたことにより、光学フィルタの被適用物に対して、耐衝撃性を付与することができる。
請求項5の発明によれば、請求項1〜4のいずれかの発明の効果に加え、防汚層が積層されたことにより、ごみや汚染物質が付着するのを防止でき、付着しても除去が容易な光学フィルタを提供することができる。
請求項6の発明によれば、請求項1〜5のいずれかの発明の効果に加え、粘着剤を有することにより、適用面への貼り付けが容易な光学フィルタを提供することができる。
請求項7の発明によれば、、請求項1〜6のいずれかの光学フィルタの持つ効果が発揮されたディスプレイを提供することができる。
図1は、本発明の光学フィルタの積層構造を例示する断面図である。本発明の光学フィルタは、最も基本的には、図1に示すように、透明導電メッシュ層4上に透明化機能層3、透明粘着層2、反射防止層1がこの順に積層された積層構造を有するもので、反射防止層1と透明粘着層2と透明化機能層3と透明導電メッシュ層4のうち少なくとも1つの層に、1種以上の近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素が含有されるものである。
透明導電メッシュ層4の積層構造を図2に示す。図2に示すように、透明導電メッシュ層4は、透明基材7、接着剤層6、金属メッシュ層5がこの順に積層された積層構造であり、透明基材7は、積層の際に行なわれ得る接着性向上のための処理が施されたものであってもよい。
図1に示す積層体は、光学フィルタの分野で知られた様々な層を1種もしくは2種以上、付加して積層することにより、それらの層が加わることによりさらに機能が付与された光学フィルタを構成することができる。例えば、耐衝撃層が積層されたものであってもよい。
上記のような耐衝撃層を伴うか、もしくは伴わない光学フィルタは、いずれかの片面もしくは両面に粘着剤層を積層して、光学フィルタが適用されるべき被適用面に貼り付けられるよう構成してもよい。粘着剤層はむき出しのままでは取扱いにくいから、貼り付けの直前まで、剥離性を有するシートが積層されたものであることが好ましい。これらの様々な構造を採り得る光学フィルタは、種々のタイプのディスプレイに適用することができ、例えばプラズマディスプレイの前面(観察側の面)に配置して使用することができ、粘着剤層が積層された光学フィルタは、プラズマディスプレイの前面に直接貼り付けて使用することもできる。なお粘着剤層の片面に対して行なわれることが多いが、両面に粘着剤層を積層し、片面をディスプレイへの貼り付け用に、他面を他の機能を有するフィルムとの貼り合わせに使用するというような用途にも利用することができる。
本発明の光学フィルタを構成する反射防止層1と透明粘着層2と透明化機能層3と透明導電メッシュ層4並びに上記したように、基本的な積層構造に付加され得る各層の素材や積層方法等につき、以下に詳細に説明する。
色素含有層: 色素含有層とは後に詳細に説明する、反射防止層1と透明粘着剤層2と透明化機能層3と透明導電メッシュ層4のうち、1種以上の近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素が含有されたものを示す。
色素合有層に用いられる樹脂は、可視光に対して透過率の高い樹脂であり、水酸基価が10以下、且つ酸価が10以下であることが必要である。
水酸基価は、10以下、中でも5以下、特に、0であることが好ましく、これにより、色素含有層中の近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素が樹脂に含まれる水酸基により反応すること等を防ぐことができるため、安定に近赤外線、および/または、ネオン光吸収機能を有する光学フィルタとすることができ、また近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素の選択の幅を広げることが可能である。ここで、水酸基価とは、試料1gをアセチル化するとき、水酸基と結合した酢酸を中和するのに要する水酸化カリウムのmg量をいうものである。
酸価は、10以下、中でも5以下、特に、0であることが好ましく、これにより、樹脂に含有される酸により、近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素が反応すること等を防ぐことができ、さらに安定に近赤外線、および/または、ネオン光吸収の機能を有する光学フィルタとすることができる。ここで酸価とは、試料1gを中和するのに要する水酸化カリウムのmg量をいう。
このように、水酸基価、および/または、酸価が上記範囲であると、近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素が樹脂中に安定して存在するので、経時的にこれらの色素が樹脂と反応することを防止でき、これらの色素の樹脂との反応により色素が析出することにより生ずる、色素含有層のヘイズの上昇を防止することができる。
色素含有層に用いられる透明バインダ樹脂としては、水蒸気透過率が低い樹脂であることが好ましいが、可視光領域での光線透過率の高い樹脂であれば尚良い。具体的な透明バインダ樹脂としては、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ウレタン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂、またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体からなるペルフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンコポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとヘキサフルオロプロピレンコポリマー(EPE)、テトラフルオロエチレンとエチレンまたはプロピレンとのコポリマー(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、エチレンとクロロトリフルオロエチレンとのコポリマー(ECTFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(PVDF)、フッ化ビニル系樹脂(PVF)等のフッ素系樹脂を挙げることができ、中でもアクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂が好ましい。
透明バインダ樹脂の平均分子量は500〜60万であることが好ましく、より好ましくは1万〜40万である。平均分子量これらの範囲とすることにより、上記のような性質を有するものとすることができるからである。
本発明において、色素含有層に、例えば、近赤外線吸収色素として対イオンを有するものを含有させたときは、大気中の水蒸気以外にも透明バインダ樹脂が水酸基、もしくは酸基を有するものであるか、または透明バインダ樹脂中に重合開始剤等が配合されている場合には、それらの水酸基、もしくは酸基、または重合開始剤等により近赤外線吸収色素の母骨格と対イオンの均衡状態が崩れ、近赤外線吸収の機能を果たすことが困難となる場合があるので、この解消の目的で、透明バインダ樹脂としては、水酸基価もしくは酸価の小さいものを用いることが好ましく、水酸基価および酸価のいずれもが小さいものを用いることがより好ましい。
上記の理由により、水酸基価としては10以下が好ましく、より好ましくは5以下であり、0であることが特に好ましい。水酸基価をこのように小さくすることにより、色素含有層が含有する、例えば、対イオンを有する近赤外線吸収色素が、透明バインダ樹脂が有する水酸基により反応すること等を防ぐことができるため、近赤外線吸収機能が高温高湿度下でも経時的に安定な光学フィルタとすることができ、また近赤外線吸収色素の選択の幅を広げることが可能になる。ここで、水酸基価とは試料1gをアセチル化するとき、水酸基と結合した酢酸を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数を指す。
同様に、酸価としては10以下が好ましく、より好ましくは5以下であり、0であることが特に好ましい。酸価をこのように小さくすることにより、透明バインダ樹脂が含有する酸により、近赤外線吸収色素が反応すること等を防ぐことができるため、近赤外線吸収機能が高温高湿度下でも経時的に安定な光学フィルタとすることができる。ここで酸価とは、試料1gを中和するのに要する水酸化カリウムのmg数を指す。
また、透明バインダ樹脂としては、そのガラス転移温度(以降において、Tgと言うことがある。)が、光学フィルタが実際に使用されるときの温度以上であることが好ましい。ガラス転移温度が光学フィルタが実際に使用されるときの温度以下であると、言い換えれば、光学フィルタがガラス転移温度以上で使用されると透明バインダ樹脂中に含有される近赤外線吸収色素どうしが反応を起こしたり、透明バインダ樹脂が空気中の水分を吸収するため、近赤外線吸収色素の劣化や透明バインダ樹脂の劣化が起きやすくなるためである。
上記の観点から、透明バインダ樹脂のガラス転移温度は、光学フィルタ1が実際に使用されるときの温度の値にもよるが、例えば、80℃〜150℃であることが好ましい。ガラス転移温度が80℃未満の透明バインダ樹脂を用いると、近赤外線吸収色素と透明バインダ樹脂との相互作用、もしくは近赤外線吸収色素どうしの相互作用等が起こり、近赤外線吸収色素の変性が起こる。また、ガラス転移温度が150℃を超える透明バインダ樹脂を用いると、このような透明バインダ樹脂を溶剤に溶解して色素含有層形成用組成物を調製し、コーティングにより色素含有層を形成する際に、十分な乾燥を行わせるには乾燥温度を高温にする必要が生じるから、近赤外線吸収色素として耐熱性の低いものを用いた場合に、近赤外線吸収色素の劣化を招きやすく、と言って、乾燥温度を低温にすると、長い乾燥時間が必要になるため、乾燥工程の効率が低下し、生産コストの上昇を起こし、あるいは、十分な乾燥が行えないために残留した溶剤が近赤外線吸収色素の劣化を招く原因ともなる。
色素含有層中の近赤外線吸収色素と透明バインダ樹脂との好ましい配合割合は、樹脂100に対して近赤外線吸収色素0.001〜100であり、より好ましくは、近赤外線吸収色素0.01〜50であり、特に好ましくは、0.1〜10である。なお、配合比は質量基準である。ネオン光吸収色素と樹脂との好ましい配合割合は、樹脂100に対して近赤外線吸収色素0.001〜100であり、より好ましくは、近赤外線吸収色素0.01〜50であり、特に好ましくは、0.1〜10である。
色素含有層の形成は、近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素および樹脂をその他の必要に応じて添加する添加剤と共に、溶剤、および/または、希釈剤を加えて混合し、各成分を溶解もしくは分散させて色素含有層形成用組成物を調製し、得られた色素含有層形成用組成物を塗布対象に塗布することにより行なう。あるいは、近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素および樹脂をその他の必要に応じて添加する添加剤と共に溶融押出ししながら塗布対象に塗布することにより行なうこともできる。
上記の添加剤としては、色素含有層の耐久性を向上させるために、酸化防止剤、もしくは紫外線吸収剤等を用いることができ、酸化防止剤としては、フェノール系、アミン系、ヒンダードフェノール系、ヒンダードアミン系、硫黄系、燐酸系、亜燐酸系、もしくは金属錯体系等のものを、また、紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、もしくはベンゾトリアゾール系等のものを挙げることができる。
上記の色素含有層形成用組成物を調製する際に用いる溶剤としては、色素の溶解性の観点からアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸プロピル、ベンゼン、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、イソプロパノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、トリフルオロプロパノール、n−ヘキサン、もしくはn−ヘプタン、または水等が挙げられるが、これら以外のものであってもよい。
また、上記の色素含有層形成用組成物を塗布する方法としては、マイヤーバーコーティング、ドクターブレートコーティング、グラビアコーティング、グラビアリバースコーティング、キスリバースコーティング、3本ロールリバースコーティング、スリットリバースダイコーティング、ダイコーティング、もしくはコンマコーティング等の各種コーティングの方式を用いることができる。
近赤外線吸収色素: 色素含有層に含まれる近赤外線吸収色素としては、光学フィルタが代表的な用途であるプラズマディスプレイの前面に適用される場合、プラズマディスプレイはキセノンガス放電を利用して発光する際に生じる近赤外線領域、即ち、800nm〜1100nmの波長域を吸収するものであることが好ましい。この波長域内での光線透過率が20%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。
同時に近赤外線吸収色素が含有される層は、可視光領域、即ち、380nm〜780nmの波長域では、十分な光線透過率を有する必要がある。
上記の両方の波長域における光線透過率は、分光光度計((株)島津製作所、品番;「UV−310OPC」)を使用し、求めたものである。
近赤外線吸収色素としては、具体的には、酸化スズ、酸化インジウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化クロム、酸化ジルコニウム、酸化ニッケル、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化アンモン、酸化鉛、酸化ビスマス、酸化ランタン等の無機系近赤外線吸収色素、シアニン系化合物、フタロシアニン系化合物、ナフタロシアニン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、アミニウム系化合物、ピリリウム系化合物、セリリウム系化合物、スクワリリウム系化合物、ジインモニウム系化合物、銅錯体類、ニッケル錯体類、ジチオール系金属錯体類等の有機系近赤外線吸収色素を1種、または2種以上を併用することができる。これらのうち、無機系近赤外線吸収色素は、平均粒径が0.005μm〜1μmの微粒子であることが好ましく、より好ましくは0.01μm〜0.5μmの範囲内である。
本発明における近赤外線吸収色素としては、上記のうちでも、ジインモニウム系化合物を用いることが好ましい。その理由は、ジインモニウム系化合物は、近赤外線領域にモル吸光係数εが約10万程度の大きな吸収を有し、可視光領域内である波長400nm〜500nm付近に若干の光吸収があるものの、可視光透過率が他の近赤外線吸収色素よりも優れているからである。
ジインモニウム系化合物としては、前記の一般式(1)に示したものが好ましく、式中のRは前記した通りであるが、そのうちのアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、もしくはブチル基等が好ましい。式中のXは1価または2価陰イオンである。1価陰イオンの場合nは1であり、2価陰イオンの場合nは1/2である。1価陰イオンとしては、例えば、有機酸の1価陰イオン、無機の1価陰イオン等が挙げられる。
有機酸の1価陰イオンとしては、例えば、酢酸イオン、乳酸イオン、トリフルオロ酢酸イオン、プロピオン酸イオン、安息香酸イオン、シュウ酸イオン、コハク酸イオン、ステアリン酸イオン等の有機カルボン酸イオン、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン、ナフタレンモノスルホン酸イオン、クロロベンゼンスルホン酸イオン、ニトロベンゼンスルホン酸イオン、ドデシルベンゼンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、エタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン等の有機スルホン酸イオン、テトラフェニルホウ酸イオン、ブチルトリフェニルホウ酸イオン等の有機ホウ酸イオン等が挙げられ、好ましくは、トリフルオロメタンスルホン酸イオン、トルエンスルホン酸イオン等のハロゲノアルキルスルホン酸イオン、アルキルアリールスルホン酸イオン、もしくはビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオンが挙げられる。
無機の1価陰イオンとしては、例えば、フッ素イオン、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン等のハロゲンイオン、チオシアン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、過塩素酸イオン、過ヨウ素酸イオン、硝酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、モリブデン酸イオン、タングステン酸イオン、チタン酸イオン、バナジン酸イオン、リン酸イオン、ホウ酸イオン等があげられ、これらの無機の陰イオンのうち、特に好ましいものとしては、例えば、過塩素酸イオン、ヨウ素イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン等があげられる。
2価陰イオンとしては、例えば、ナフタレン−1、5−ジスルホン酸、R酸、G酸、H酸、ベンゾイルH酸、p−クロルベンゾイルH酸、p−トルエンスルホニルH酸、クロルH酸、クロルアセチルH酸、メタニルγ酸、6−スルホナフチル−γ酸、C酸、ε酸、p−トルエンスルホニルR酸、ナフタリン−1,6−ジスルホン酸、1−ナフトール−4,8−ジスルホン酸、等のナフタレンジスルホン酸誘導体、カルボニルJ酸、4,4’−ジアミノスチルベン−2,2’−ジスルホン酸、ジJ酸、ナフタル酸、ナフタリン−2,3−ジカルボン酸、ジフェン酸、スチルベン−4,4’−ジカルボン酸、6−スルホ−2−オキシ−3−ナフトエ酸、アントラキノン−1,8−ジスルホン酸、1,6−ジアミノアントラキノン−2,7−ジスルホン酸、2−(4−スルホフェニル)−6−アミノベンゾトリアゾール−5−スルホン酸、6−(3−メチル−5−ピラゾロニル)ナフタレン−1,3−ジスルホン酸、1−ナフトール−6−(4−アミノ−3−スルホ)アニリノ−3−スルホン酸等の2価の有機酸のイオンが挙げられる。好ましいものとしては、例えば、ナフタレン−1、5−ジスルホン酸、R酸が挙げられる。
前記一般式(1)に示されるジインモニウム化合物は、例えば、特公昭43−25335号公報に記載された次の様な方法で得ることができる。即ち、p−フェニレンジアミンと1−クロロ−4−ニトロベンゼンをウルマン反応させて得られた生成物を還元することにより得られるアミノ体を有機溶媒中、好ましくはジメチルホルムアミド(DMF)等の水溶性極性溶媒中、30〜160℃、好ましくは50〜140℃で、一般式(1)における所望のRに対応するハロゲン化化合物(例えば、Rがn−C4 9 のときはBrCH2 CH2 CH2 CH3 )と反応させて、全ての置換基(R)が同一である化合物(以下、全置換体と記す)を得ることができる。
また、全置換体以外の化合物を合成する場合、例えば8つのRのうち、7つがiso−C4 9 、残り1つがn−C4 9 の化合物を合成する場合には、先に所定のモル数(上記アミン体1モル当たり7モル)の試薬(BrCH2 CH(CH3 2 )と反応させて8つのRのうち7つにiso−C4 9 を導入した後、残りの置換基(n−C4 9 )を導入するのに必要なモル数(上記のアミン体1モル当たり1モル)の対応する試薬(BrC4 9 )と反応させる。例示したこの化合物の製造方法と同様の方法により、全置換体以外の任意の化合物を得ることができる。
その後、上記で合成した化合物を、有機溶媒中、好ましくはDMF等の水溶性極性溶媒中、0〜100℃、好ましくは5〜70℃で一般式(1)のXに対応する酸化剤(例えば銀塩)を添加して酸化反応を行う。酸化剤の当量を2当量にすれば本発明の一般式(1)で表されるジイモニウム塩化合物が得られ、当量を1当量にすれば、一価のアミニウム塩化合物(以下アミニウム体と記す)が得られる。また、上記で合成した化合物を硝酸銀、過塩素酸銀、塩化第二銅等の酸化剤で酸化した後、その反応液に、所望のアニオンの酸もしくは塩を添加して塩交換を行う方法によっても一般式(1)で表される化合物を合成することが出来る。
フタロシアニン系化合物としては、市販品である(株)日本触媒製、品番;「Excolor IR−1」、「同IR−3」、もしくは「同IR−4」、または「TXEX−805K」、「同−809K」、「同−810K」、「同−811K」、もしくは「同−812K」を用いることもできる。
また、ジチオール系金属錯体類としては、市販品である三井化学(株)製、品番;「SIR−128」、「SIR−130」、「SIR−132」、もしくは「SIR−159」を用いることもできる。
ネオン光吸収色素
ネオン光吸収層とは、例えば光学フィルタをプラズマディスプレイに用いた際に、ネオン光を吸収する層である。プラズマディスプレイはその原理上ネオン光発光に帰属される590nm付近のオレンジ色発光が出る為、570−600nm付近に吸収極大を有する色素を用いることでディスプレイの色純度及びコントラストを向上させることができる。570−600nmにおける光線透過率は30%以下、中でも25%以下であることが好ましい。
570〜600nmに吸収極大波長を有する色素は一般の染料または顔料で良く、その種類は特に限定されるものではないが、例えば、アントラキノン系、フタロシアニン系、メチン系、アゾメチン系、オキサジン系、アゾ系、スチリル系、クマリン系、ポルフィリン系、ジベンゾフラノン系、ジケトピロロピロール系、ローダミン系、キサンテン系、ピロメテン系、シアニン系等の一般に市販もされている有機色素があげられる。その種類・濃度は、色素の吸収波長・吸収係数、透明導電層の色調及び電磁波シールド体に要求される透過特性・透過率、そして分散させる媒体または塗膜の種類・厚さから決まり、特に限定されるものではないが、ポルフィリン系およびシアニン系が好ましい。
反射防止層: 反射防止層に関しては、磨りガラスのように、光を散乱もしくは拡散させて像をボカス手法を採用することができる。すなわち、光を散乱もしくは拡散させるためには、光の入射面を粗面化することが基本であり、この粗面化処理には、サンドブラスト法やエンボス法等により基体表面を直接粗面化する方法、基体表面に放射線、熱の何れかもしくは組み合わせにより硬化する樹脂中にシリカなどの無機フィラーや、樹脂粒子などの有機フィラーを含有させた粗面化層を設ける方法、および基体表面に海島構造による多孔質膜を形成する方法を挙げることができる。
また、反射防止層を形成する他の方法としては、屈折率の高い材料と低い材料を交互に積層し、多層化(マルチコート)することで、表面の反射が抑えられ、良好な反射防止効果を得ることができる。通常、この反射防止層は、SiO2 に代表される低屈折率材料と、TiO2 、ZrO2 等の高屈折率材料とを交互に蒸着等により成膜する気相法等によって形成される。
反射防止効果を向上させるためには、低屈折率層の屈折率は、1.45以下であることが好ましい。これらの特徴を有する材料としては、例えばLiF(屈折率n=1.4)、MgF2 (屈折率n=1.4)、3NaF・AlF3 (屈折率n=1.4)、AlF3 (屈折率n=1.4)、Na3 AlF6 (屈折率n=1.33)、SiO2 (屈折率n=1.45)等の無機材料を微粒子化し、アクリル系樹脂やエポキシ系樹脂等に含有させた無機系低反射材料、フッ素系・シリコーン系の有機化合物、熱可塑性樹脂、熱硬化型樹脂、放射線硬化型樹脂等の有機低反射材料を挙げることができる。
さらに、5〜30nmのシリカ超微粒子を水もしくは有機溶剤に分散したゾルとフッ素系の皮膜形成剤を混合した材料を使用することもできる。該5〜30nmのシリカ超微粒子を水もしくは有機溶剤に分散したゾルは、ケイ酸アルカリ塩中のアルカリ金属イオンをイオン交換等で脱アルカリする方法や、ケイ酸アルカリ塩を鉱酸で中和する方法等で知られた活性ケイ酸を縮合して得られる公知のシリカゾル、アルコキシシランを有機溶媒中で塩基性触媒の存在下に加水分解と縮合することにより得られる公知のシリカゾル、さらには上記の水性シリカゾル中の水を蒸留法等により有機溶剤に置換することにより得られる有機溶剤系のシリカゾル(オルガノシリカゾル)が用いられる。これらのシリカゾルは水系および有機溶剤系のどちらでも使用することができる。有機溶剤系シリカゾルの製造に際し、完全に水を有機溶剤に置換する必要はない。前記シリカゾルはSiO2 として0.5〜50重量%濃度の固形分を含有する。シリカゾル中のシリカ超微粒子の構造は球状、針状、板状等様々なものが使用可能である。また、皮膜形成剤としては、アルコキシシラン、金属アルコキシドや金属塩の加水分解物や、ポリシロキサンをフッ素変性したものなどを用いることができる。
低屈折率層は、上記で述べた材料を例えば溶剤に希釈し、スピンコーティング、ロールコーティングや印刷等によるウェットコーティング法や、真空蒸着、スパッタリング、プラズマCVD、イオンプレーティング等による気相法で、高屈折率層上に設けて乾燥後、熱や放射線(紫外線の場合は上述の光重合開始剤を使用する)等により硬化させることによって得ることができる。
高屈折率層の形成は、屈折率を高くするために高屈折率のバインダ樹脂を使用するか、高い屈折率を有する超微粒子をバインダ樹脂に添加することによって行なうか、あるいはこれらを併用することによって行なう。高屈折率層の屈折率は1.55〜2.70の範囲にあることが好ましい。
高屈折率層に用いる樹脂については、透明なものであれば任意の樹脂が使用可能であり、熱硬化型樹脂、熱可塑性樹脂、放射線(紫外線を含む)硬化型樹脂などを用いることができる。熱硬化型樹脂としては、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ポリウレタン樹脂、尿素樹脂、ジアリルフタレート樹脂、グアナミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アミノアルキッド樹脂、メラミン−尿素共縮合樹脂、珪素樹脂、ポリシロキサン樹脂等を用いることができ、これらの樹脂に、必要に応じて架橋剤、重合開始剤等の硬化剤、重合促進剤、溶剤、粘度調整剤等を加えることができる。
高い屈折率を有する超微粒子としては、例えば、紫外線遮蔽の効果をも得ることができる、ZnO(屈折率n=1.9)、TiO2 (屈折率n=2.3〜2.7)、CeO2 (屈折率n=1.95)の微粒子、また、帯電防止効果が付与されて埃の付着を防止することもできる、アンチモンがドープされたSnO2 (屈折率n=1.95)またはITO(屈折率n=1.95)の微粒子が挙げられる。その他の微粒子としては、Al2 3(屈折率n=1.63)、La2 3(屈折率n=1.95)、ZrO2 (屈折率n=2.05)、Y2 3(屈折率n=1.87)等を挙げることができる。これらの微粒子は単独または混合して使用され、有機溶剤または水に分散したコロイド状になったものが分散性の点において良好であり、その粒径としては、1〜100nm、塗膜の透明性から好ましくは、5〜20nmであることが望ましい。
高屈折率層を設けるには、上記で述べた材料を例えば溶剤に希釈し、スピンコーティング、ロールコーティング、印刷等の方法で基体上に設けて乾燥後、熱や放射線(紫外線の場合は上述の光重合開始剤を使用する)等により硬化させればよい。
また反射防止層中に、近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素を1種以上含有させてもよい。その場合、近赤外領域の光線透過率が20%以下、中でも10%以下、570−600nmにおける光線透過率が30%以下、中でも25%以下、であることが好ましい。さらに樹脂が水酸基価および酸価が所定の値以下でなければならない。これにより、上記樹脂に含まれる水酸基および酸基により近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素が反応すること等を防ぐことができ、安定に近赤外線吸収能、および/または、ネオン光吸収機能を発揮することが可能なものとなる。
透明粘着層
本発明において用いられる透明粘着層は、図1に示すように反射防止層と透明導電メッシュ層とを貼り合わせる為のものであり、任意の透明な粘着剤からなる層である。可視域の光線透過率が高ければその種類等は特に限定されるものではないが、具体的には、アクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリビニルブチラール系粘着剤、ポリビニルエーテル系粘着剤、エチレン−酢酸ビニル系粘着剤等が挙げられる。
また、透明粘着層中に近赤外線吸収色素および/またはネオン光吸収色素を1種以上含有させてもよい。その場合、近赤外領域の光線透過率が、20%以下、中でも10%以下、570−600nmにおける光線透過率が30%以下、中でも25%以下、であることが好ましい。さらに樹脂が水酸基価および酸価が所定の値以下でなければならない。これにより、上記樹脂に含まれる水酸基および酸基により近赤外線吸収色素および/またはネオン光吸収色素が反応すること等を防ぐことができ、安定に近赤外線吸収および/またはネオン光吸収機能を発揮することが可能なものとすることができる。
透明化機能層
図1に示すように、本発明の光学フィルタに用いられる透明化機能層3は、下記に詳述する電磁波遮蔽性を有する金属メッシュ層5(図2)の凹凸を平坦化するための層であり、金属メッシュ層5の凹凸によって光学フィルタの透明性が低下することを防ぐ機能を有するものである。また、金属メッシュ層5の形成の際に行なわれるエッチングによって、後述する接着剤層6(図2)表面が劣化することにより低下する透明性の改良や、金属メッシュ層5を斜めから見た際の断面の乱反射を防止することも可能である。本発明において用いられる透明化機能層3は、金属メッシュ層5の凹凸を平坦化することが可能な層であれば、その種類等は特に限定されるものではないが、本発明では透明化機能層3に用いる樹脂のガラス転移点温度(Tg)が30℃〜150℃の範囲内、中でも40℃〜120℃の範囲内であることが好ましい。これにより、樹脂を溶剤等に溶解させて、金属メッシュ層5上に塗布後、溶剤を揮発させて乾燥する際に、表面に金属メッシュ層5の凹凸により形成される凹凸を、透明基材7のTg以下の温度で、例えば、ミラーロール等を用いて圧力をかけることにより平坦化することができ、透明性の高い高品質な光学フィルタとすることができるからである。この透明化機能層3を平坦化する工程における温度および圧力は、その透明樹脂の種類により適宜選択されるものであるが、通常50℃〜170℃の範囲内であり、また圧力は線圧0.1kg/cm2 〜10kg/cm2 の範囲内であることが好ましい。
上述したような性質を有する樹脂としては、具体的には、アクリル系樹脂、エステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ウレタン系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリイミド系樹脂、またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとの共重合体からなるペルフルオロアルコキシ樹脂(PFA)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンコポリマー(FEP)、テトラフルオロエチレンとペルフルオロアルキルビニルエーテルとヘキサフルオロプロピレンコポリマー(EPE)、テトラフルオロエチレンとエチレンまたはプロピレンとのコポリマー(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン樹脂(PCTFE)、エチレンとクロロトリフルオロエチレンとのコポリマー(ECTFE)、フッ化ビニリデン系樹脂(PVDF)、フッ化ビニル系樹脂(PVF)等のフッ素系樹脂を挙げることができ、中でも透明性の観点からアクリル系樹脂、エステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂であることが好ましい。また、上記樹脂の平均分子量は、500〜600,000の範囲内、中でも1万〜40万であることが好ましい。これにより、上記のような性質を有する透明樹脂とすることができるからである。
本発明において、このような透明化機能層の膜厚は、金属メッシュ層が形成されていない部分の膜厚が、10μm〜50μmの範囲内であることが好ましい。これにより、金属メッシュ層の凹凸を平坦化することが可能となるからである。また、透明化機能層中に、近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素を1種以上含有させてもよい。その場合、近赤外領域の光線透過率が、20%以下、中でも10%以下、570−600nmにおける光線透過率が30%以下、中でも25%以下、であることが好ましい。さらに樹脂の水酸基価、および/または、酸価が各々10以下でなければならない。これにより、上記樹脂に含まれる水酸基および酸基により近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素が反応すること等を防ぐことができ、安定に近赤外線吸収、および/または、ネオン光吸収機能を発揮することが可能なものとすることができる。
透明導電メッシュ層
図2のように透明導電メッシュ層4は、透明基材7、接着剤層6、金属メッシュ層5がこの順に積層された積層構造を有するものである。
金属メッシュ層
金属メッシュ層5は、積層構造の透明導電メッシュ層4を構成する一部の層である。本発明に用いられる金属メッシュ層5は、PDP等から発生した電磁波を遮蔽する機能を有するものである。このような金属メッシュ層5は、後述する透明基材7上に、後述する接着剤層6により金属箔が貼り合わせられ、その金属箔がメッシュ状にエッチングされることにより形成される。本発明においては、この金属メッシュ層5は、電磁波遮蔽性を有するものであれば、その金属の種類等は特に限定されるものではなく、例えば銅、鉄、ニッケル、クロム、アルミニウム、金、銀、ステンレス、タングステン、チタン等を用いることができる。本発明においては、上記の中でも銅が、電磁波のシールド性、エッチング処理適性や取扱い性の面から好ましい。また用いられる銅箔の種類としては、圧延銅箔、電解銅箔等が挙げられるが、特に、電解銅箔であることが好ましい。これにより、厚さが10μm以下の均一性のよい金属メッシュ層5とすることができ、また、金属メッシュ層5の表面に黒化処理が施された際に、酸化クロム等との密着性を良好なものとすることができるからである。
ここで、本発明においては、上記金属箔の一方の面または両面に黒化処理されていることが好ましい。黒化処理とは、酸化クロム等により金属メッシュ層5の表面を黒化する処理であり、光学フィルタにおいて、この酸化処理面は、観察者側の面となるように配置される。この黒化処理により金属メッシュ層5表面に形成された酸化クロム等により、光学フィルタ表面の外光が吸収されることから、光学フィルタ表面で光が散乱することを防止することができ、良好な透過性を得ることが可能な光学フィルタとすることができるのである。このような黒化処理は、上記金属箔に黒化処理液を塗布することにより行なうことができる。
黒化処理の方法としては、CrO2 水溶液や、無水クロム酸水溶液に酒石酸、マロン酸、クエン酸、乳酸等の異なるオキシカルボン酸化合物を添加して、6価クロムの一部を3価クロムに還元した溶液等を、ロールコート法、エアーカーテン法、静電霧化法、スクイズロールコート法、浸漬法等により塗布し、乾燥させることにより行なうことができる。なお、この黒化処理は、後述する透明基材7上に、後述する接着剤層6または粘着剤層により金属箔が貼り合わせられ、メッシュ状にエッチングされた後に行なわれるものであってもよい。
この黒化処理された金属箔の表面の黒濃度が0.6以上であることが好ましい。これにより、光学フィルタにおける金属箔の非視認性をより良好なものとすることができるからである。ここで、黒濃度は、COLOR CONTROL SYSTEMのGRETAG SPM100−11((株)KIMOTO製)を用いて、観測視野角10°、観測光源D50、照明タイプとして濃度標準ANSI Tに設定し、白色キャリブレイション後に測定した値である。
また、本発明においては、上記金属箔の膜厚は、1μm〜100μmの範囲内、中でも5μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲より膜厚が厚いと、エッチングによりパターン線幅を細かく高精細化することが困難となり、また上記範囲より膜厚が薄い場合には、十分な電磁波シールド性が得られないからである。
さらに、本発明においては、上記金属箔は、JIS B0601に準拠する十点平均粗さが0.5μm〜10μmの範囲内であることが好ましい。上記範囲より小さい場合には、上記黒化処理をした場合であっても、光学フィルタ表面の外光が鏡面反射することから、視認性が劣化し、また上記範囲より大きい場合には、接着剤やレジスト等を塗布することが困難となるからである。
ここで、金属箔のエッチングは、後述する透明基材7上に、後述する接着剤層6または粘着剤層を介して金属箔が貼り合わせられた後に行なわれるものである。本発明において、このエッチングは、通常のフォトリソグラフィー法により行なうことができ、例えば金属箔の表面にレジストを塗布し、乾燥した後、レジストをパターン版で密着露光し、現像処理を行なうことにより得ることができる。
本発明に用いられる上述したような金属メッシュ層5は、表面抵抗が10-6Ω/□〜5Ω/□の範囲内、中でも10-4Ω/□〜3Ω/□の範囲内であることが好ましい。一般的に、電磁波遮蔽性は、表面抵抗により測定することができ、この表面抵抗が低いほど、電磁波遮蔽性が良好なものということができる。ここで、上記表面抵抗の値は、表面抵抗測定装置ロレスターGP、(株)ダイヤインスツルメンツ製にてJIS K7194「導電性プラスチックの4探針法による抵抗率試験法」に記載される方法にて測定された値である。
本発明においては、このエッチング処理された後の金属メッシュ層5は、50μm□〜500μm□の範囲内、中でも100μm□〜400μm□の範囲内、特に200μm□〜300μm□の範囲内であることが好ましく、またメッシュ線幅が5μm〜20μmの範囲内であることが好ましい。メッシュ線幅が上記範囲より細かい場合には、断線が起こる場合があり、電磁波遮蔽性の面から好ましくなく、またメッシュ線幅が上記範囲より太い場合には、可視光の透過率が低く、例えばプラズマディスプレイの輝度が低くなる等という面から好ましくないからである。
透明基材
透明基材7は積層構造の透明導電メッシュ層4を構成する一部の層である。本発明に用いられる透明基材7は透明性を有し、かつ接着剤層6が形成可能であれば、その種類等は特に限定されるものではなく、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類、環状ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のポリオレフィン類、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデンなどのビニル系樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルケトンからなるフィルムで可視領域の光線透過率が80%以上のフィルムが挙げられる。
これらのフィルムは本発明の目的を妨げない程度であれば着色していてもよく、さらに単層で使うこともできるが、2層以上組み合わせた多層フィルムとして使ってもよい。中でも透明性、耐熱性、コストや取扱い性の面等から、PETが最も好ましい。可視領域の光線透過率はできる限り高いことが望ましいが、これは最終製品としては50%以上の光線透過率が必要なことから最低2枚を積層する場合でも透明基材7としては80%を有すれば目的に適うからである。透過率が高ければ高いほど透明基材7を複数枚積層できるため、光線透過率は好ましくは85%以上、最も好ましくは90%以上であり、このために厚さを薄化するのも有効な手段である。この透明基材7の厚さは、透明性さえ満足すれば特に制限されるものではないが、加工性上からは12μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。厚さ12μm未満の場合はフィルムが柔軟過ぎ、導電層である金属メッシュ層5の成膜や加工する際の張力により伸張やシワが発生しやすく、そのため金属メッシュ層5の亀裂や剥離が生じやすく適さない。300μmを超えるとフィルムの可撓性が減少し、各工程での連続巻き取りが困難で適さない。さらに複数枚を積層する際は加工性が大幅に劣るといった問題もある。
接着剤層
接着剤層6は積層構造の透明導電メッシュ層4を構成する一部の層である。本発明に用いられる接着剤層6は、上述した金属メッシュ層5および透明基材7とを接着することが可能な層であれば、その種類等は特に限定されるものではないが、本発明においては、上記金属メッシュ層5を構成する金属箔および透明基材7を接着剤層6を介して貼り合わせた後、金属箔をエッチングによりメッシュ状とすることから、接着剤層6も耐エッチング性を有することが好ましい。具体的には、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール単独もしくはその部分ケン化品、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタンエステル樹脂等が挙げられる。また、本発明に用いられる接着剤層6は、紫外線硬化型であってもよく、また熱硬化型であってもよい。特に、透明基材7との密着性や、近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素との相溶性、分散性などの観点からアクリル樹脂もしくはポリエステル樹脂が好ましい。
また、接着剤層6中に、近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素を1種以上含有させてもよい。その場合、近赤外領域の光線透過率が、20%以下、中でも10%以下、570−600nmにおける光線透過率が30%以下、中でも25%以下、であることが好ましい。さらに樹脂の水酸基価および酸価が各々10以下でなければならない。これにより、上記樹脂に含まれる水酸基および酸基により近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素が樹脂中の反応基と反応すること等を防ぐことができ、安定に近赤外線吸収、および/または、ネオン光吸収機能を発揮することが可能なものとすることができる。
本発明においては、これらの接着剤層6を介してドライラミネーション法等により透明基材7および金属メッシュ層5を形成するための金属箔とを接着することができる。また、この接着剤層6の膜厚が0.5μm〜50μmの範囲内、中でも1μm〜20μmであることが好ましい。これにより、透明基材7および金属メッシュ層5とを強固に接着することができ、また、金属メッシュ層を形成するエッチングの際に透明基材7が塩化鉄等のエッチング液の影響を受けること等を防ぐことができるからである。
耐衝撃層
耐衝撃層とはガラスの飛散防止及び衝撃緩和機能を有する層のことである。透明性かつ機械的強度に優れ、耐熱性の良好であればその種類等は特に限定されるものではないが、具体的には、エチレン−メタクリル酸コポリマーの分子間を金属イオン(Na+ 、Zn2+等)で架橋したアイオノマー樹脂、EVA(エチレン−酢酸ビニルコポリマ)、PVC(ポリ塩化ビニル)、EEA(エチレンアクリレートコポリマ)、PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロピレン)、ポリアミド樹脂、ポリブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂などの熱可塑樹脂ならびにポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリジエン系、塩ビ系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、フッ素系、塩素化ポリエチレン系、ポリノルボルネン系、ポリスチレン・ポリオレフィン系共重合体、(水添)ポリスチレン・ブタジエン系共重合体、ポリスチレン・ビニルポリイソプレン系共重合体、などのゴム弾性を示す熱可塑エラストマ、またはポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィンに熱可塑エラストマーをブレンドしたものなども用いることができる。
さらにポリオレフィン(ポリプロピレン(PP)又はポリエチレン(PE)等)/熱可塑樹脂(EVA)/ポリオレフィン、ポリオレフィン(PP又はPE)/ポリオレフィン+熱可塑エラストマ/ポリオレフィン(PP又はPE)またはPP/PE/PPなどの積層体やポリオレフィン+熱可塑エラストマのブレンド比を変えた複層系の積層体ならびにポリオレフィンに熱可塑エラストマーをブレンドした積層体なども使用できる。
また、上記耐衝撃層は、光学フィルタの片面に直接熱ラミネートなどによる貼り合せや、溶解した樹脂の塗工により形成できる。
<透明導電メッシュ層の作製>
片面がクロメート処理により黒化処理されている、銅箔(古川サーキットフォイール社製、EXP−WS:商品名、厚さ9μm)と、ポリエチレンテレフタレート(東洋紡績(株)製 A4300:商品名、厚み100μm)とをポリエステル系接着剤(バイロンUR1350:商品名、東洋紡績(株)製、酸価1、水酸基価4)にてドライラミネーション加工し貼り合わせた後、上記銅箔上にレジストを塗布後、露光および現像を行うことにより、不要な銅箔部分をエッチング除去し、300μm□、線幅10μmの金属メッシュを形成した。なお、この際黒化処理面はPDPパネルが製造された場合、見る側(人間側)になるように設置するため、非貼り合せ面側とした。
<透明化機能層の作製>
前記一般式(1)で表され、対イオン(X- )が1価陰イオンとして「ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン」であるジインモニウム系近赤外線吸収色素を次のようにして合成した。実施例中、部は特に特定しない限り重量部を表す。
DMF30部中にN,N,N' ,N' −テトラキス(アミノフェニル)−p−フェニレンジアミン3.8部、n−ブチルブロミド21部、及び炭酸カリウム15部を加え、80℃で1時間、90℃で7時間、及び130℃で1時間反応させた。冷却後、濾過し、この反応液(濾液)にイソプロパノール30部を加え、5℃以下で1時間撹拌した。生成した結晶をメタノールで洗浄した後、乾燥し薄茶色の結晶2.5部を得た。
DMF10部中に上記で合成した化合物1部を加え、60℃に加熱溶解した後、DMF10部中に溶解したビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸銀0.78部を加え、30分反応させた。冷却後析出した銀を濾別した。この反応液(濾液)に水10部をゆっくりと滴下し、滴下後15分撹拌した。生成した黒色結晶を濾過し、50部の水で洗浄し、得られたケーキを乾燥し、前記一般式(1)の化合物0.5部を得た。得られた化合物の理化学的性質を次に示す。
λmax 1076nm(ジクロロメタン)
分子吸光係数 101,000
融点 186.5℃(DSC)
透明バインダ樹脂としての透明アクリル樹脂(ダイヤナールBR−80:商品名、三菱レイヨン(株)製、水酸基価;0、酸価;0)をメチルエチルケトン中に固形分比が20%(質量基準)となるよう溶解した樹脂溶液中に、前記工程で合成した対イオン(X- )が1価陰イオンとして「ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオン」であるジインモニウム系近赤外線吸収色素0.2mmol/m2 、およびフタロシアニン系近赤外線吸収色素(IR−1:商品名、(株)日本触媒製、)0.2mmol/m2 の2種類の近赤外線吸収色素を添加して十分分散させて得た塗布用溶液を用い、これを上記にて作製した電磁波シールドメッシュ上に塗布し、風速5〜20m/secのドライエアーが当たるオーブンにて100℃で1分間乾燥し塗膜を作製した。塗布乾燥後、上記樹脂のTgより高温の表面凹凸が少ないミラーロールにて温度120℃、線圧1kg/cm2 の圧力を掛けて透明化機能層コート面より押しつけ、透明化機能層表面の凹凸を消す事により透明化機能層の作製を行った。
<反射防止層の作製>
トリアセチルセルロース(富士写真フィルム(株)製)に最初の無機光学薄膜としてSiO1 1 の膜を、ついで酸化インジウム・錫系化合物(ITO)からの薄膜を、ついでTa2 5 の膜を、最外層の膜としてSiO2 膜をスパッタリングで、それぞれの膜厚が、SiO1 1 の膜で23nm、ITOの薄膜で60nm、Ta2 5 の膜で53nm、SiO2 膜で90nmとなるように成膜し、反射防止層を形成した。
<透明粘着層の作製>
固形分20%に溶剤希釈されたアクリル系粘着剤(SK−1811L:商品名、綜研化学(株)製、酸価0、水酸基価0)の中に、テトラアザポルフィリン構造を有すネオン光吸収色素(PD−319:商品名、三井化学(株)製)を0.05g/m2 混ぜ込み、このネオン光吸収色素を混ぜた透明粘着剤を上記反射防止層のトリアセチルセルロース側に乾燥膜厚25μmとなるように塗布し、風速20m/secのドライエアーが当たるオーブンにて100℃で1分間乾燥させ、透明粘着層付き反射防止層を作製した。
<光学フィルタの作製>
上記透明化機能層と上記透明粘着層付き反射防止層の透明粘着層側とを温度23℃,線圧:1kg/cm2 のラミネートロールにて密着させることにより、本実施例1の光学フィルタを得た。
得られた本実施例1の製造直後のヘイズ、視感透過率、近赤外線(NIR:略語)透過率を下記の表1に示す。また、本実施例1の光学フィルタの耐湿熱負荷後(60℃、湿度90%の環境で1000時間さらした後)に前記製造直後と同じ試験を行った結果を下記表1に示す。また、下記表2にはNIR吸収色素とネオン光(Ne:略語)吸収色素を含有する層を示す。
ネオン光吸収色素を透明化機能層へ混ぜた以外は、上記実施例1と同様に行い、本実施例2の光学フィルタを得た。
得られた本実施例2の製造直後のヘイズ、視感透過率、近赤外線(NIR:略語)透過率を下記の表1に示す。また、本実施例2の光学フィルタの耐湿熱負荷後(60℃、湿度90%の環境で1000時間さらした後)に前記製造直後と同じ試験を行った結果を下記表1に示す。また、下記表2にはNIR吸収色素とネオン光(Ne:略語)吸収色素を含有する層を示す。
近赤外線吸収色素およびネオン光吸収色素を透明導電メッシュ層へ混ぜた以外は、上記実施例1と同様に行い、本実施例3の光学フィルタを得た。
得られた本実施例3の製造直後のヘイズ、視感透過率、近赤外線(NIR:略語)透過率を下記の表1に示す。また、本実施例3の光学フィルタの耐湿熱負荷後(60℃、湿度90%の環境で1000時間さらした後)に前記製造直後と同じ試験を行った結果を下記表1に示す。また、下記表2にはNIR吸収色素とネオン光(Ne:略語)吸収色素を含有する層を示す。
近赤外線吸収色素を透明導電メッシュ層へ混ぜた以外は、上記実施例1と同様に行い、本実施例4の光学フィルタを得た。
得られた本実施例4の製造直後のヘイズ、視感透過率、近赤外線(NIR:略語)透過率を下記の表1に示す。また、本実施例4の光学フィルタの耐湿熱負荷後(60℃、湿度90%の環境で1000時間さらした後)に前記製造直後と同じ試験を行った結果を下記表1に示す。また、下記表2にはNIR吸収色素とネオン光(Ne:略語)吸収色素を含有する層を示す。
〔比較例1〕
ジインモニウム系の近赤外線吸収色素として、IRG-022 :商品名(日本化薬(株)製)を用い、透明粘着層における透明樹脂にアクリル系粘着剤(KP−2230:商品名、綜研化学(株)製、酸価11、水酸基価0)を用い、透明化機能層にポリエステル系樹脂(バイロンUR1700:商品名、東洋紡績(株)製、酸価26、水酸基価19)を用いた以外は、上記実施例1と同様に行い、本比較例1の光学フィルタを得た。
得られた本比較例1の製造直後のヘイズ、視感透過率、近赤外線(NIR:略語)透過率を下記の表1に示す。また、本比較例1の光学フィルタの耐湿熱負荷後(60℃、湿度90%の環境で1000時間さらした後)に前記製造直後と同じ試験を行った結果を下記表1に示す。また、下記表2にはNIR吸収色素とネオン光(Ne:略語)吸収色素を含有する層を示す。
〔比較例2〕
ネオン光吸収色素を透明化機能層へ混ぜた以外は、上記比較例1と同様に行い、本比較例2の光学フィルタを得た。
得られた本比較例2の製造直後のヘイズ、視感透過率、近赤外線(NIR:略語)透過率を下記の表1に示す。また、本比較例2の光学フィルタの耐湿熱負荷後(60℃、湿度90%の環境で1000時間さらした後)に前記製造直後と同じ試験を行った結果を下記表1に示す。また、下記表2にはNIR吸収色素とネオン光(Ne:略語)吸収色素を含有する層を示す。
〔評価法及び考察〕
前記実施例1〜実施例4、および比較例1〜比較例2で得られた各々の光学フィルムにつき、製造直後、および恒温恒湿槽中の60℃、90%の環境で1000時間さらした後における透明性、視感透過率、および近赤外線透過率の各項目について測定した結果を下記の表1に示す。
なお、上記の各項目および表1中のその他の項目の測定は、以下の各測定条件で行なったものである。
透明性(ヘイズ):カラーコンピューター「SM−C」(商品名、スガ試験機(株)製)を用い、各々の光学フィルタから切り出した50mm×50mmの大きさの試験片について求めた。
視感透過率、近赤外線領域透過率:分光光度計「UV−3100PC」((株)島津製作所製)を用い、各々の光学フィルタから切り出した50mm×50mmの大きさの試験片について測定した。
表1の項目中、製造直後および耐湿熱試験後のNIR透過率は近赤外線領域(波長:800nm〜1100nm)における最大光線透過率を指す。
表1に示されるように、実施例1〜実施例4の光学フィルタは、製造直後のヘイズ、視感透過率、および近赤外線領域透過率のいずれの項目においても極めて優れており、製造後、温度:60℃および湿度:90%の環境で1000時間さらした後においてもほとんど変わらず維持され、従って、実用上十分な耐湿熱性を有していることが分かる。
これらに対して、比較例1および比較例2の光学フィルタはヘイズ、視感透過率および近赤外線領域透過率が初期において悪いだけでなく、製造後、温度:60℃および湿度:90%の環境で1000時間さらした後ではさらに著しく悪化する。従って、比較例1および比較例2の光学フィルタは、実用上問題を有するものであると言える。
本発明の光学フィルタは、金属メッシュを使用した電磁波遮蔽性の光学フィルタであるにもかかわらず、透明性(ヘイズ)や、視感透過率に優れた光学フィルタである。近赤外線遮蔽性、および/または、ネオン光カット性を備え、可視光線の透過率が高く、ディスプレイ、特にプラズマディスプレイの前面に長時間配置しても、耐湿熱性を有し、ヘイズ、視感透過率、NIR透過率の劣化が少なく、耐久性に優れる。
本発明の光学フィルタの積層構造を例示する概略断面図である。 本発明における透明導電メッシュ層の積層構造を例示する概略断面図である。
符号の説明
1 反射防止層
2 透明粘着層
3 透明化機能層
4 透明導電メッシュ層
5 金属メッシュ層
6 接着剤層
7 透明基材

Claims (7)

  1. (1)反射防止層と、
    (2)透明導電メッシュ層と、
    (3)該反射防止層と該透明導電メッシュ層を貼り合わせるための透明粘着層と、
    (4)該透明導電メッシュ層と該透明粘着層との間にヘイズおよび透明性を向上させるための透明化機能層とが、積層された光学フィルタであって、
    (5)該透明導電メッシュ層は、透明基材上に形成された接着剤層上に金属メッシュが形成されたものであり、
    (6)前記反射防止層、透明導電メッシュ層、透明粘着層、透明機能化層の何れか1層以上に1種類以上の近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素が含まれており、
    (7)近赤外線吸収色素、および/または、ネオン光吸収色素が含まれている層に用いられるバインダ樹脂の水酸基価が10以下および/または酸価が10以下であり、
    (8)光学フィルタ全体のヘイズが3%以下であることを特徴とする光学フィルタ。
  2. 前記近赤外線吸収色素が次の一般式(1)で表されるジインモニウム系化合物であることを特徴とする請求項1記載の光学フィルタ。
    (式中、Rはメチル基、エチル基、プロピル基及びブチルから選ばれたアルキル基、Xは1価又は2価の陰イオン、nは、Xが1価の陰イオンである場合1であり、2価の陰イオンである場合1/2である。)
  3. 前記一般式(1)におけるXが、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド酸イオンである請求項2記載の光学フィルタ。
  4. 片面もしくは両面に耐衝撃層が積層されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載の光学フィルタ。
  5. 片面もしくは両面に防汚層が積層されていることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項記載の光学フィルタ。
  6. 片面もしくは両面に粘着剤層が積層されていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項記載の光学フィルタ。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項記載の光学フィルタがディスプレイの観察側に配置されていることを特徴とするディスプレイ。
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